JP2020012932A - 加飾シート - Google Patents

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Tadasuke Kojima
忠祐 小嶋
美嵐司 後藤
Mirashi Goto
美嵐司 後藤
竜一朗 村井
Ryuichiro Murai
竜一朗 村井
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Abstract

【課題】モルフォ蝶の羽に似た意匠性を有するシートでありながら、引き延ばしてもその意匠性が維持されるシートを提供すること。【解決手段】基材11の表面に、特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造とこの波長帯の光の回折を誘起する凹凸構造とを重畳して構成される複合凹凸構造を有し、さらにこの複合凹凸構造の上に透明反射膜12を有するテープを、縦又は横に使用して織って織物シートAを構成する。前記テープ10,20はモルフォ蝶の羽に似た意匠性を有しており、このテープを、縦又は横に使用して織ってシートを構成しているため、このシートを引き延ばしてもその意匠性が維持される。【選択図】図1

Description

本発明は、モルフォ蝶の羽に似た美麗な意匠性を有する加飾シートに関する。
周知のように、モルフォ蝶の羽は美麗な色彩と強い光沢とを有し、観察する角度によってその色彩が緩やかに変化する。
このようなモルフォ蝶の羽に似た意匠性を有するシートとしては、特許文献1に記載のシートが知られている。このシートは、基材表面に、二種類の凹凸構造を重畳して形成し、その凹凸表面に透明多層反射膜を設けたものである。二種類の前記凹凸構造のうち一方の凹凸構造は光の広がり効果を誘起する機能を果たし、他方の凹凸構造は光の回折を誘起する機能を果たす。回折によって波長分散された光が広がって出射されるため、モルフォ蝶の羽に似て、観察する角度によってその色彩が緩やかに変化し、しかも、透明多層反射膜による高い光沢を示すのである。
特許第6176290号公報
ところで、特許文献1に記載の前記シートは、観察する角度を変えると色彩や明るさが変化するものの、特定の角度から観察した場合にはその全面が一様な色彩と明るさに観察されて、変化に乏しいものとならざるを得なかった。
そこで、本発明は、モルフォ蝶の羽に似た意匠性を有するシートでありながら、特定の角度から観察した場合にも、シートの部位に応じて色彩と明るさが異なって観察され、このため、この見え方の違いによって模様が観察できるシートを提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、縦テープ及び横テープを織って構成した織物シートを有する加飾シートであって、
前記縦テープ及び横テープが、いずれも、基材の表面に、特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造とこの波長帯の光の回折を誘起する凹凸構造とを重畳して構成される複合凹凸構造を有し、さらにこの複合凹凸構造の上に透明反射膜を有するものであり、
光の広がり効果を誘起する前記凹凸構造が、第1方向における幅が前記波長帯の最小波長以下であり、前記第1方向と直交する第2方向における長さが前記第1方向の幅よりも長く、かつ、前記第2方向における長さにばらつきのある矩形を前記第1方向及び前記第2方向に配列して構成される平面形状の凸部を有する凹凸構造であり、
回折を誘起する前記凹凸構造が、前記第1方向において、前記波長帯の最小波長の1/2以上のピッチであって、且つ、一定ではないピッチで配列され、前記第2方向に延びる複数の凸条からなる凹凸構造であり、
縦テープの前記第2方向と横テープの前記第2方向とが互いに交差していることを特徴とする加飾シートである。
次に、請求項2に記載の発明は、前記透明反射膜が、互いに異なる屈折率を持つ材料を
交互に積層して構成された透明多層反射膜であることを特徴とする請求項1に記載の加飾シートである。
次に、請求項3に記載の発明は、前記織物シートの片面又は両面に被覆層が積層されて構成された加飾シートであって、
前記被覆層が気体不透過性かつ熱可塑性であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾シートである。
次に、請求項4に記載の発明は、表面に接着剤層が積層されていることを特徴とする請求項3に記載の加飾シートである。
本発明の加飾シートは、基材の表面に、特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造とこの波長帯の光の回折を誘起する凹凸構造とで構成される複合凹凸構造を有し、しかも、その上に透明反射膜を有するテープを縦テープ及び横テープの両者に使用して織った織物シートを有するため、モルフォ蝶の羽に似た意匠性を有する。
光の広がり効果を誘起する前記凹凸構造と光の回折を誘起する前記凹凸構造とは、いずれも、第1方向における幅よりもこれに直交する第2方向における長さが長く構成されており、しかも、縦テープの前記第2方向と横テープの前記第2方向とが互いに交差しているため、特定の角度から観察した場合にも、縦テープが露出した部位と横テープとでは異なる色彩や明るさに見える。このため、この加飾シートは、この見え方の違いによって模様が観察できるのである。
なお、この織物シートを引き延ばした場合にも、テープとテープとの間の間隙が広がるに過ぎず、テープ自体は引き延ばされない。このため、前記複合凹凸構造はそのままの状態で維持され、その意匠性も維持される。
そして、このため、請求項3に記載のように、この織物シートに気体不透過性かつ熱可塑性の被覆層を積層して加飾シートとすれば、この加飾シートをその一方から真空吸引した場合にも、織物シートから気体が漏れることがなく、このため、例えば、この加飾シートを金型側から真空吸引すると共に加熱することにより、この金型表面に沿った三次元形状に成形することができ、しかも、前記テープのモルフォ蝶に似た美麗な意匠性も維持されるのである。
真空成形に代えて、圧空成形あるいは真空圧空成形等の場合も同様である。また、成形と同時に被装飾体表面に接着するTOM成形や、加飾シートを金型に収容した後、この金型中に樹脂を射出して成形することにより、樹脂の射出成形と同時に加飾シートを成形し、かつ、その成形品表面に接着するインサート成形でも同様である。
図1は本発明の具体例に係るテープの具体例の要部断面図である。 図2は本発明の具体例に係り、図2(a−1)はテープの特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造の説明用平面図、図2(a−2)は図1(a−1)のα1−α1線における説明用断面図、図2(b−1)はテープの光の回折を誘起する凹凸構造の説明用平面図、図2(b−2)は図2(b−1)のα2−α2線における説明用断面図である。 図3は本発明の具体例に係り、図3(a)はテープの複合凹凸構造の説明用平面図、図3(b)は図3(a)のα3−α3線における説明用断面図である。 図4は本発明の第1の具体例に係り、図4(a)は織物シートを構成する縦テープの説明図、図4(b)は横テープの説明図、図4(c)及び図4(d)はそれぞれ織物シートの説明図である。 図5は本発明の第2の具体例に係り、図5(a)は織物シートを構成する縦テープの説明図、図5(b)は端部が接続された横テープの説明図、図5(c)は織物シートの説明図である。 図6は本発明の第3の具体例の説明用断面図である。
本発明の加飾シートは、特定の縦テープ及び横テープを織って構成した織物シートを有するものである。この織物シート単体で加飾シートを構成してもよいし、この織物シートに被覆層や接着剤層を積層して加飾シートとしてもよい。
以下、具体例により本発明を説明する。説明にあたって、その便宜上、まず、テープについて説明する。縦テープ及び横テープを構成するテープは、いずれも、モルフォ蝶の羽に似た意匠性を有するテープである。
モルフォ蝶の羽に似た意匠性を有するシートについては、特許第6176290号公報に詳しく説明されているが、図1に示すように、このシートは、2種類の凹凸構造を重畳して構成される複合凹凸構造を基材11の表面に有し、さらにこの複合凹凸構造の上に透明反射膜12を有するものである。この透明反射膜12としては、互いに異なる屈折率を持つ材料を交互に積層して構成され、特定波長域の光を選択的に反射する透明多層反射膜を使用することが望ましい。
ところで、2種類の前記凹凸構造のうち、一方の凹凸構造は特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造である。また、他方の凹凸構造はこの波長帯の光の回折を誘起する凹凸構造である。これら両凹凸構造について、図2を参照して説明する。図2(a−1)は特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造の説明用平面図、図2(a−2)は図2(a−1)のα1−α1線における説明用断面図である。また、図2(b−1)は光の回折を誘起する凹凸構造の説明用平面図、図2(b−2)は図2(b−1)のα2−α2線における説明用断面図である。
まず、特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造は、その凸部11xが矩形を配列した形状をしている。この矩形は、いずれも、その短辺が第1方向(図示X方向)に延在しており、長辺は第1方向と直交する第2方向(図示Y方向)に延在している。この矩形は、X方向に互いに接していてもよく、また、一部が重なっていてもよい。いずれにしても、その矩形の短辺の長さ、すなわち、矩形のX方向の幅11xdは前記波長帯の最小波長以下である必要がある。例えば、広がり効果を誘起する光が青色の場合には、矩形の幅11xdは300nm程度である。また、矩形の長辺の長さ11xhにはばらつきがあり、その標準偏差、すなわち、矩形のY方向の長さ11xhの標準偏差は、前記幅11xdの標準偏差の標準偏差より大きいことが望ましい。なお、この凸部11xの高さ11xhは10nm〜200nmの範囲にあることが好ましい。広がり効果を誘起する光が青色の場合には、凸部11xの高さ11xhは40〜150nm程度が好ましい。
一方、前記波長帯の光の回折を誘起する凹凸構造は、前記第2方向(図示Y方向)に延びる複数の凸条11yを有しており、この凸条11yと凸条11yとの間を凹部としている。凸条11yのX方向の幅11ydは、光の広がり効果を誘起する凹凸構造の前記矩形状凸部11xの幅11xd等しくても良いし、異なっていても良い。そして、この凸条11yの前記第1方向(図示X方向)におけるピッチは、前記波長帯に含まれる光の最小波長の1/2以上であって、しかも、一定ではないピッチである必要がある。例えば、ピッチの平均値を1〜5μm程度とし、標準偏差を1μm程度とすることができる。凸条11yの高さ11yhは光の広がり効果を誘起する凹凸構造の前記矩形状凸部11xの高さ11xhと同程度でよい。
次に、図3は、光の広がり効果を誘起する凹凸構造と光の回折を誘起する凹凸構造とを重畳して構成された複合凹凸構造を示すもので、図3(a)は複合凹凸構造の説明用平面図、図3(b)は図3(a)のα3−α3線における説明用断面図である。
すなわち、光の広がり効果を誘起する凹凸構造のうち、凸部11xが存在して凸条11yが存在しない部位では、この凸部11xの高さ11xhと同じ高さの凸部が存在する。図3(a)及び(b)では、便宜上、符号11xでこの部位を示している。
一方、凸条11yが存在して凸部11xが存在しない部位では、凸条11yの高さ11yhと同じ高さの凸部が存在する。図3(a)及び(b)では、便宜上、符号11yでこの部位を示している。
また、凸部11xと凸条11yの両者が存在する部位では、この凸部11xと凸条11yとが重なり合って、凸部11xの高さ11xhと凸条11yの高さ11yhとを加えた高さの凸部が存在する。図3(a)及び(b)では、便宜上、符号11xyでこの部位を示している。
次に、この複合凹凸構造の上に配置する透明反射膜12について説明する。前述のように、透明反射膜12としては、互いに異なる屈折率を持つ材料を交互に積層して構成され特定波長域の光を選択的に反射する透明多層反射膜を好ましく利用することができる。高屈折率の材料としては二酸化チタン(TiO)が使用できる。また、低屈折率の材料としては二酸化珪素(SiO)を使用できる。これらは、例えば、スパッタリング法、原子層堆積法、真空蒸着法等の方法で複合凹凸構造の上に積層することが可能である。透明多層反射膜を構成する層の数は、例えば、高屈折率層と低屈折率層の数をそれぞれ5層とすればよい。
織物シートAは、このような構造を有するテープを、織物の経糸(縦糸)と緯糸(横糸)の代わりに、縦テープ及び横テープとして使用して織ったものである。このような織物シートAの例を図面の図4に示す。図4(a)は織物シートAを構成する縦テープ10の説明図、図4(b)は横テープ20の説明図、図4(c)及び図2(d)はそれぞれ織物シートA1,A2の説明図で、図4(c)は平織の織物シートA1、図4(d)は斜紋織の織物シートA2を示している。
縦テープ10及び横テープ20は、いずれも、前述の構造を有するものである。そして、織物シートAを構成したとき、縦テープ10の前記第2方向Yと横テープ20の前記第2方向Yとが互いに交差している必要がある。図示の例では、縦テープ10と横テープ20のいずれにおいても、その長手方向を前記第2方向Yとしている。このような縦テープ10と横テープ20とを使用して織ったとき、縦テープ10の第2方向Yと横テープ20の第2方向Yとが互いに直交している織物シートAが得られる。
これら縦テープ10と横テープ20は、定法に従って織ることができる。図4(c)は、これら縦テープ10と横テープ20とを平織して製造した織物シートA1を示している。すなわち、縦テープ10を織物の経糸(縦糸)の代わりに使用し、横テープ20を緯糸(横糸)の代わりに使用して、平織した織物シートである。
このため、この織物シートA1は次のようなこの構造を有している。すなわち、図示左上から下方向(縦方向)に向かって説明すると、まず左上の位置では、縦テープ10aが
横テープ20aの上に重ねられており、このため、この織物シートA1を表側から観察すると、縦テープ10aを観察することができる。次に、この下に位置する部位では、横テープ20bが縦テープ10aの上に重ねられており、織物シートA1の表側には横テープ20bが露出している。そして、その次に位置する部位(上から3番目の部位)では、縦テープ10aが横テープ20cの上に重ねられており、表側には縦テープ10aが露出している。このように、平織の織物シートでは、縦テープ10と横テープ20cとが、下方向(縦方向)に交互に露出している。左上から下方向(縦方向)に向かってこれら両テープ10,20が重ねられた部位に番号を付けると、奇数番号の部位で表側には縦テープ10が露出しており、偶数番号の部位で表側には横テープ20が露出している。
なお、この平織の織物シートA1では、図示右方向(横方向)でも同様である。すなわち、縦テープ10と横テープ20cとが、右方向(横方向)に交互に露出しており、左上から右方向(横方向)に向かってこれら両テープ10,20が重ねられた部位に番号を付けると、奇数番号の部位で表側には縦テープ10が露出しており、偶数番号の部位で表側には横テープ20が露出している。
そして、特定の角度からこの織物シートA1を表側から観察したとき、縦テープ10が露出した部位と、横テープ20露出した部位とでは、互いに異なる色彩や明るさに見える。このように見え方が異なるため、平織のこの織物シートは格子柄の模様が観察できるのである。なお、観察する角度を変化させると、その色彩や明るさが緩やかに変化するが、同様に格子柄の模様が観察できる。すなわち、観察する角度を変化させるにより、格子柄の模様を維持したまま、その格子柄の色彩や明るさが緩やかに変化するのである。
次に、図4(d)は、縦テープ10と横テープ20を斜紋織して製造した織物シートA2を示している。すなわち、縦テープ10を織物の経糸(縦糸)の代わりに使用し、横テープ20を緯糸(横糸)の代わりに使用して、斜紋織した織物シートである。
この織物シートA2は次のようなこの構造を有している。すなわち、図示左上から下方向(縦方向)に向かって説明すると、まず左上の位置では、縦テープ10aが横テープ20aの上に重ねられており、このため、この織物シートAを表側から観察すると、縦テープ10aを観察することができる。次に、この下に位置する部位でも、縦テープ10aが横テープ20bの上に重ねられており、表側には縦テープ10aが露出している。その次に位置する部位(上から3番目の部位)では、横テープ20cが縦テープ10aの上に重ねられており、織物シートAの表側には横テープ20cが露出している。そして、次の部位(上から4番目の部位)では、縦テープ10aが横テープ20dの上に重ねられており、表側には縦テープ10aが露出している。このように、左上から下方向(縦方向)に向かってこれら両テープ10,20が重ねられた部位に番号を付けると、番号が3の倍数となる位置で横テープ20が表側に露出しており、その他の部位では、縦テープ10aが表側に露出している。
また、図示左上から右方向(横方向)に向かってこれら両テープ10,20が重ねられた部位に番号を付けると、番号が3の倍数に1を加えた数(例えば、1,4,7,‥となる位置で、縦テープ10aが表側に露出しており、その他の部位では、横テープ20が表側に露出している。
この斜紋織の織物シートでも、これを特定の角度から観察したとき、縦テープ10が露出した部位と、横テープ20露出した部位とでは、互いに異なる色彩や明るさに見える。このため、斜紋織のこの織物シートでも、模様が観察できる。
なお、これら両テープ10,20のうち一方のテープは、その端部で他のテープと接続
したものであってもよい。図5(b)は、両端部で多数の横テープ20a,20b,‥が接続したものの例を示している。すなわち、長方形状のシートに多数の平行なスリット20xを設けたもので、図示左右の両端にはスリット20xが到達していない。そして、このスリット20xとスリット20xとで挟まれた部分を横テープ20a,20b,‥として、織物シートを構成することができる。図5(c)は、このようにスリット20xとスリット20xとで挟まれた部分を横テープ20a,20b,‥とし、縦テープ10aとして織った織物シートA3の例を示すもので、この図から分かるように、その中央で平織の織物を構成している。この織物シートA3を特定の角度から観察したとき模様が観察できることは前述の例と同様である。
これら織物シートAのみで加飾シート100を構成することもできるが、前述のように、これら織物シートAに被覆層Bを積層して加飾シート100としてもよい。図6はこのように織物シートAに被覆層Bを積層して構成した加飾シート100の例を示している。なお、この加飾シート100は、織物シートAと被覆層Bに加えて、表面に接着剤層Cを積層したものである。
被覆層Bは、例えば、この加飾シートに、真空成形、圧空成形あるいは真空圧空成形(TOM成形)等の絞り成形加工を施す際に、織物シートの織目から気体が漏れることを防止して、その絞り成形加工を可能とするものである。このため、この被覆層Bは、気体を透過しない気体不透過性を有すると共に、絞り成形時の熱によって軟化し、三次元形状に変形可能な熱可塑性を有する必要がある。
このような被覆層Bとしては、各種プラスチックフィルムが例示できる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系フィルムである。また、ポリエステルフィルムやポリアミドフィルムであってもよい。
また、織物シートA上に熱可塑性樹脂を塗布して、その塗布皮膜を被覆層Bとしてもよい。例えば、非結晶性ポリエステル樹脂である。
また、接着剤層Cは加飾シート100を接着する際に使用するもので、周知の接着剤や粘着剤で構成することができる。そして、このように加飾シート100の表面に接着剤層Cが設けられている場合には、TOM成形を利用して、被装飾体表面に沿って加飾シート100を成形すると同時に接着することが可能である。すなわち、密閉されたチャンバー内に被装飾体を配置し、チャンバー内部を上下に二分するように被装飾体の上方に加飾シート100を張る。そして、この加飾シート100で二分されたチャンバー内部の全体を真空吸引した後、加飾シート100の上方のみに空気を吹き込むと共に加飾シート100を加熱軟化させることにより、被装飾体表面に沿って加飾シート100を成形すると同時に接着するのである。
また、このように加飾シート100の表面に接着剤層Cが設けられている場合には、この加飾シート100を金型に収容した後、この金型中に樹脂を射出して成形することにより、樹脂の射出成形と同時に加飾シート100を成形し、かつ、その成形品表面に接着することも可能である。
また、接着剤層Cは被覆層Bの表面に積層してもよいが、図6に示すように織物シートAの表面に積層することが望ましい。接着剤層Cを織物シートAの表面に積層して、この加飾シート100をTOM成形して被装飾体表面に接着した場合、あるいは樹脂の射出成形と同時に加飾シート100を成形し接着した場合には、被覆層Bが織物シートAを覆うことになり、織物シートAを汚れや磨耗等から保護することができる。
以上説明したように、この加飾シートは、モルフォ蝶の羽に似た意匠性を有し、しかも、特定の角度から観察した場合にも、模様が観察できる。
また、この加飾シートは、これを引き延ばしてもその意匠性を維持することができる。このため、これを織物シートに気体不透過性かつ熱可塑性の被覆層を積層して加飾シートとすれば、真空成形、圧空成形あるいは真空圧空成形等の絞り成形に供したときにも、モルフォ蝶の羽に似たその意匠性を維持することが可能である。もちろん、絞り成形と同時に被装飾体表面に接着した場合でも同様である。そして、このため、三次元曲面を有する被装飾体の表面に適用して、その表面をモルフォ蝶の羽に似た意匠に加飾することが可能となる。このような被装飾体としては、例えば、二輪車のカウル全体や部分、カウルのフード、ハンドルカバー、ミラー部の外側等を例示できる。また、自動車、電車車両、あるいはモビリティの内装や外装を加飾することも可能である。
A:織物シート
B:被覆層
C:接着剤層
10:縦テープ
11:基材
11x:特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造の凸部
11y:特定の波長帯の光の回折を誘起する凹凸構造の凸条
X:第1方向
Y:第2方向
12:透明反射膜
100:加飾シート

Claims (4)

  1. 縦テープ及び横テープを織って構成した織物シートを有する加飾シートであって、
    前記縦テープ及び横テープが、いずれも、基材の表面に、特定の波長帯の光の広がり効果を誘起する凹凸構造とこの波長帯の光の回折を誘起する凹凸構造とを重畳して構成される複合凹凸構造を有し、さらにこの複合凹凸構造の上に透明反射膜を有するものであり、
    光の広がり効果を誘起する前記凹凸構造が、第1方向における幅が前記波長帯の最小波長以下であり、前記第1方向と直交する第2方向における長さが前記第1方向の幅よりも長く、かつ、前記第2方向における長さにばらつきのある矩形を前記第1方向及び前記第2方向に配列して構成される平面形状の凸部を有する凹凸構造であり、
    回折を誘起する前記凹凸構造が、前記第1方向において、前記波長帯の最小波長の1/2以上のピッチであって、且つ、一定ではないピッチで配列され、前記第2方向に延びる複数の凸条からなる凹凸構造であり、
    縦テープの前記第2方向と横テープの前記第2方向とが互いに交差していることを特徴とする加飾シート。
  2. 前記透明反射膜が、互いに異なる屈折率を持つ材料を交互に積層して構成された透明多層反射膜であることを特徴とする請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記織物シートの片面又は両面に被覆層が積層されて構成された加飾シートであって、
    前記被覆層が気体不透過性かつ熱可塑性であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾シート。
  4. 表面に接着剤層が積層されていることを特徴とする請求項3に記載の加飾シート。
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