JP2020012896A - 撮像光学系及び内視鏡 - Google Patents

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紀行 杉崎
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Abstract

【課題】3つ以上の光学特性を有する被写体の光学像を形成可能な撮像光学系を提供する。【解決手段】撮像光学系は、2つの光路を有する光学系を備えた撮像光学系であって、2つの光路の内のいずれか一方の光路を通る光を遮蔽するように、2つの光路中に選択的に配置される遮蔽部材38と、2つの光路の内のいずれか一方の光路中に選択的に配置される平行平板ガラス37と、遮蔽部材38を駆動するアクチュエータと、平行平板ガラス37を駆動するアクチュエータとを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、撮像光学系及び内視鏡に関する。
従来より、機械の内部、患者の体内、等を観察するときに、これらの被検体を定量的に計測したり、詳細に観察したりしたいという要求に応じて、ステレオ光学系、及び遠点と近点の2つの焦点位置を有する対物光学系、等が知られている。
例えば、日本国特開2010−128354号公報には、視差を有する2つの光路を形成する2光路形成光学系と、2つの光路の光を共通の領域に結像する結像光学系と、2つの光路のうちの一方からの光のみが結像光学系に入射するように2つの光路を時分割で切り替える切り替え手段と、共通の領域に配置された撮像素子とを有するステレオ光学系が提案されている。
また、日本国特開2015−208635号公報には、1つの光路上に2つ光学部材のいずれか一方が交互に配置される光学装置が提案されている。2つの光学部材により、光学特性の異なる2つの光学像が形成される。形成される2つの光学像により、例えば、通常画像と拡大画像、あるいは通常光観察用画像と特殊光観察用画像が形成される。
特開2010−128354号公報 特開2015−208635号公報
しかし、上記日本国特開2010−128354号公報に提案のステレオ光学系は、2つの光路を有し、ステレオ計測等のための2つの光学像を形成するものであり、2つの光学特性を有する2つの光学像しか形成しない。
また、上記日本国特開2015−208635号公報に提案の光学装置においても、2つの光学部材のいずれか一方が1つの光路上に配置されるので、2つの光学特性を有する光学像しか形成されない。
よって、従来の撮像光学系は、光学特性の異なる2つの光学像を生成することができるが、光学特性の異なる3つ以上の光学像を形成することはできなかった。
そのため、3つ以上の光学特性を有する光学像を得るには、撮像光学系の一部を交換するなどして、別の光学系を用いなければならなかった。例えば、検査中に、3つ以上の光学特性の光学像を得るためには、アダプタなどの光学装置を交換などしなければならず、検査時間が長く掛かってしまう。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、3つ以上の光学特性を有する被写体の光学像を形成可能な撮像光学系、及びこの撮像光学系を備えた内視鏡を提供することを目的とする。
本発明の一態様の撮像光学系は、2つの光路を有する光学系を備えた撮像光学系において、前記2つの光路の内のいずれか一方の光路を通る光を遮蔽するように、前記2つの光路中に選択的に配置される遮蔽部材と、前記2つの光路の内のいずれか一方の光路中に選択的に配置される光学作用部材と、前記遮蔽部材を駆動する第1のアクチュエータと、前記光学作用部材を駆動する第2のアクチュエータと、を有する。
本発明の一態様の内視鏡は、本発明の一態様の撮像光学系を備えている。
本発明によれば、3つ以上の光学特性を有する被写体の光学像を形成可能な撮像光学系、及びこの撮像光学系を備えた内視鏡を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係わる内視鏡装置の構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる、本体部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる、挿入部の先端部の撮像光学系の構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる、光学アダプタが装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である 本発明の第1の実施の形態に係わる、平行平板ガラスを有する光学素子可動部の構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる、遮蔽部材を有するシャッタ部の構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる、右眼近点画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の本変形例1−1に係わる、挿入部の先端部の撮像光学系の模式的構成図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例1−1に係わる、可動絞り部の構成図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例1−1に係る、光学アダプタが装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる、挿入部の先端部の撮像光学系の構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる、光学アダプタが装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる、ワイド遠点画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例2−1に係わる、光学アダプタが装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例2−1に係わる、ワイド近点画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例2−2に係わる、光学アダプタが装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係わる、光学アダプタが装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係わる、プリズム部の斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係わる、直視画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。 本発明の第3の実施の形態の変形例3−1に係わる、挿入部の先端部の撮像光学系の模式的構成図である。 本発明の第4の実施の形態に係わる、挿入部の先端部の撮像光学系の模式的構成図である。 本発明の第4の実施の形態に係わる撮像光学系におけるピント位置を説明するための図である。 本発明の第5の実施の形態に係わる、挿入部5の先端部11の撮像光学系の模式的構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る内視鏡装置の構成を示す構成図である。
図1に示すように、内視鏡装置1は、ビデオプロセッサ等の機能を備えた本体部2と、本体部2に接続される内視鏡3とを有して構成されている。本体部2は、内視鏡画像、操作メニュー等が表示される、例えば液晶パネル(LCD)等の表示部4を有する。この表示部4には、タッチパネルが設けられていてもよい。
内視鏡3は、被検体内に挿入される内視鏡挿入部としての挿入部5と、挿入部5の基端に接続された操作部6と、操作部6から延出したユニバーサルコード7とを有して構成されている。内視鏡3は、ユニバーサルコード7を介して本体部2と着脱可能になっている。
挿入部5は、先端側から順に、先端部11と、湾曲部12と、長尺な可撓部13とを有して構成されている。湾曲部12は、先端部11の基端に設けられ、例えば上下左右方向に湾曲自在に構成されている。可撓部13は、湾曲部12に基端に設けられ、可撓性を有する。
挿入部5の先端部11には、例えばCMOSイメージセンサ等の撮像素子34(図3参照)が内蔵されている。撮像素子34は、挿入部5の先端部11に設けられた観察窓(図示せず)に入射した入射光を受光する。また、撮像光学系は、後述するように、2つのピント位置を切り替え可能な構成を有している。
先端部11には、矢印で示すように、光学アダプタ10が着脱自在に装着可能となっている。光学アダプタ10は、先端部11の外周部に形成された雄螺子部に、光学アダプタ10の基端側筒状部の内周面に形成された雌螺子部が螺合することにより、先端部11に装着可能となっている。
操作部6には、湾曲部12を上下左右方向に湾曲させる湾曲ジョイスティック6aが設けられている。ユーザは、湾曲ジョイスティック6aを傾倒操作することで、湾曲部12を所望の方向に湾曲させることができる。また、操作部6には、湾曲ジョイスティック6aの他に、内視鏡機能を指示するボタン類、例えば、フリーズボタン、湾曲ロックボタン、記録指示ボタン等の各種操作ボタンが設けられている。
操作部6には、さらに、観察モードを切り替えるための2つの切り替えボタン6b1,6b2も設けられている。内視鏡のユーザは、2つの切り替えボタン6b1,6b2を操作することにより、観察モードは、ステレオ計測、遠点観察または近点観察の通常観察モードを指定することができる。例えば、ユーザは、切り替えボタン6b1の操作により、ピント位置の遠点と近点を切り替え、切り替えボタン6b2の操作により、ステレオ計測モードと通常観察モードの選択をすることができる。
なお、切り替えボタン6b2の操作により、通常観察モードにおいて、右眼観察モードあるいは左眼観察モードの選択をすることができるようにしてもよい。
なお、表示部4にタッチパネルが設けられている構成の場合、ユーザは、タッチパネルを操作して、観察モードの切替及びピント切替の少なくとも一方の操作をするようにしてもよい。
本体部2の表示部4には、先端部11内に設けられた撮像ユニットの撮像素子34によって撮像された内視鏡画像が表示される。また、本体部2の内部には、画像処理や各種制御を行う制御部21(図2)、処理画像をメモリ(図示せず)に記録する記録装置、等々の各種回路が設けられている。
図2は、本体部2の構成を示すブロック図である。なお、図2は、本実施の形態に関わる構成のみを示しており、画像記録、照明制御などの他の機能に関わる構成を省略し、示していない。
本体部2は、制御部21と、映像信号処理部22とを含む。本体部2の制御部21は、操作部6からの各種操作信号OSを受信する。各種操作信号OSには、ピント位置を近点とするか遠点とするかをピント位置切り替え信号、及び観察モードを通常観察モードとするかステレオ計測モードとするかの観察モード切り替え信号が含まれる。制御部21は、ピント位置切り替え信号及び観察モード切り替え信号に応じた駆動信号DS1、DS2を出力する。駆動信号DS1、DS2は、後述する電磁石35,36に供給される。
制御部21は、中央処理装置(CPU)などを有するプロセッサを含み、ユーザの指示に基づき、各種制御信号を本体部2内の各部に対して出力する。例えば、ステレオ計測モードが選択されたときは、制御部21は、ステレオ計測のための2つの画像取得をするように、撮像光学系を制御すると共に、ステレオ計測のための演算処理を実行する。また、ピント位置の切り替えがあったときは、制御部21は、ピント位置の切り替えのための駆動信号DS1,DS2を出力する。
制御部21は、先端部に設けられた撮像素子34(図3)からの撮像信号IPSを受信して、操作信号OSに応じた制御信号を映像信号処理部22へ出力する。
表示部4には、映像信号処理部22で処理された撮像信号IPSに基づく映像が表示される。
図3は、挿入部5の先端部11の撮像光学系の構成図である。図3に示す撮像光学系31は、模式的な構成図であり、具体的な構成については後述する図4により説明する。
図3は、光学アダプタ10が先端部11に装着されたときの撮像光学系を示す。撮像光学系31は、ステレオ光学系であり、右眼光学系ROSと、左眼光学系LOSと、光学素子可動部32と、シャッタ部33とを含む。撮像光学系31の基端部には、撮像素子34が配設されている。右眼光学系ROSと左眼光学系LOSは、左右対称の光学系である。
また、光学素子可動部32は、可動光学素子としての平行平板ガラス37を有し、後述するように電磁石35に電流を流すことによって2つの位置の間で移動可能である。平行平板ガラス37は透過性の光学部材である。具体的には、電磁石35は、制御部21から供給される駆動信号DS1に応じた磁界を発生し、後述する永久磁石32mを引き寄せあるいは引き離すことにより、右眼光学系ROSまたは左眼光学系LOSの光路のいずれか中に、平行平板ガラス37を配置させる。よって、電磁石35と永久磁石32mは、アクチュエータを構成する。
シャッタ部33は、シャッタとしての遮蔽部材38を有し、後述するように電磁石36に電流を流すことによって2つの位置の間で移動可能である。具体的には、電磁石36は、制御部21から供給される駆動信号DS2に応じた磁界を発生し、後述する永久磁石33mを引き寄せあるいは引き離すことにより、右眼光学系ROSまたは左眼光学系LOSの光路のいずれか中に、遮蔽部材38を配置させる。よって、電磁石36と永久磁石33mは、アクチュエータを構成する。
図4は、光学アダプタ10が装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。
撮像光学系31は、先端側から、カバーガラス41、2つの平凹レンズ42R、42L、2つの凸平レンズ43R,43L、2つの平凹レンズ44R,44L、光学素子可動部32、シャッタ部33、2つのメニスカスレンズ45R,45L、カバーガラス46、47,平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。
凸平レンズ43Rと平凹レンズ44Rは、メニスカスレンズを構成し、同様に、凸平レンズ43Lと平凹レンズ44Lも、メニスカスレンズを構成する。これらのメニスカスレンズは、物体側に凸面を有し、ピント位置が変更されたときのピントの移動量を規定する変倍投影光学系を構成する。
2つの凸平レンズ43R,43Lと2つの平凹レンズ44R,44Lにより構成されるそれぞれの接合メニスカスレンズの光学特性を、メニスカスレンズがないときの遠点と近点のピント位置の差d1と、メニスカスレンズがあるときの遠点と近点のピント位置の差d2との比(d2/d1)に応じて設定することにより、所望の遠点のピント位置と所望の近点のピント位置を得ることができる。言い換えれば、メニスカスレンズは、比(d2/d1)の倍率を有する変倍光学系である。
従って、平行平板ガラス37の材質又は光軸方向の厚さ、併せてメニスカスレンズの光学特性を調整することによって、内視鏡3の仕様から必要とされるピント位置を得ることができる。
2つの平凹レンズ42R、42Lは、変倍投影光学系であるメニスカスレンズの物体側に配置された、負のパワーを有するレンズである。なお、変倍投影光学系は、単レンズ、あるいは接合レンズで構成してもよい。
また、2つのメニスカスレンズ45R,45L、平凸レンズ48、両凸レンズ49及び凹平レンズ50が、結像光学系を構成する。結像光学系は、光学素子可動部32の像側に配設され、光学素子可動部32から射出した光束を撮像素子34に結像させる。結像光学系の最も物体側の2つのメニスカスレンズ45R,45Lは、正レンズである。
カバーガラス52は、点線で示す撮像素子34の受光面側に貼り付けられている。撮像素子34は、CMOSイメージセンサなどである。
カバーガラス41から46までの複数の光学素子及び部材等が、光学アダプタ10内に設けられている。光学アダプタ10が先端部11に装着されたとき、カバーガラス46の基端面が、先端部11のカバーガラス47の先端面に正対する。
図4において実線で示した、平凹レンズ42R、凸平レンズ43R、平凹レンズ44R、及びメニスカスレンズ45Rは、右眼光学系ROSを構成する。図2において点線で示した、平凹レンズ42L、凸平レンズ43L、平凹レンズ44L及びメニスカスレンズ45Lは、左眼光学系LOSを構成する。よって、撮像光学系31は、右眼光学系ROSの光路と左眼光学系LOSの光路の2つの光路を有する光学系を備えている。
右眼光学系ROSと左眼光学系LOSは、撮像光学系の光軸COに軸対称に配置されている。
2つの平凹レンズ42R,42Lは、ここでは別部材であるが、一体成形された一つの部材でもよい。同様に、2つの凸平レンズ43R,43L、2つの平凹レンズ44R,44L及び2つのメニスカスレンズ45R,45Lの各2つの光学素子も、ここでは別部材であるが、一体成形された一つの部材でもよい。
2つの平凹レンズ44R、44Lと2つのメニスカスレンズ45R、45Lの間に、光学素子可動部32とシャッタ部33が配設されている。
図4では、右眼光学系ROSにおける光路のみが記載されている。
右眼光学系ROSを通った光は、カバーガラス46、47,平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51及びカバーガラス52を通って、撮像素子34の受光面の全面に照射される。
同様に、図示しないが、左眼光学系LOSを通った光も、カバーガラス46、47,平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51及びカバーガラス52を通って、撮像素子34の受光面の全面に照射される。
図5は、平行平板ガラス37を有する光学素子可動部32の構成図である。光学素子可動部32は、円形の絞り部材32aと、光学素子保持部32bとを有する。
絞り部材32aは、円形の2つの開口32a1、32a2を有する。2つの開口32a1と32a2がそれぞれ右眼光学系ROSと左眼光学系LOSの2つの光路に位置するように、光学素子可動部32は撮像光学系31中に配設される。2つの開口32a1、32a2の内径は、それぞれ後述する固定絞り33a1、33a2の内径よりも大きい。
なお、絞り部材32aには、照明系の光学部材用の孔なども形成されているが、ここでは省略している。
光学素子保持部32bは、絞り部材32aに固定された軸部材32cの軸回りに回動可能なアーム32b1と、アーム32b1の先端に形成された円環部材32b2とを有している。円環部材32b2には永久磁石32mが設けられている。
円環部材32b2の内径部分には、円環状の枠部材32dに固定された円形の平行平板ガラス37が固定されている。平行平板ガラス37の直径は、後述する固定絞り33a1、33a2の内径よりも大きい。
平行平板ガラス37は、撮像光学系31のピント位置の光学特性を変更する光学素子であり、本明細書では、光学作用部材という。以下、本実施の形態だけでなく、他の実施の形態及び各変形例においても、光学特性を変更する光学部材を光学作用部材という。例えば、後述する、凹平レンズ37A、37C、凸平レンズ37B、可動絞り部材53b、フィルタ39も、光学作用部材である。
光学素子保持部32bは、矢印で示すように、開口32a1の位置に平行平板ガラス37を配置する第1の位置と、開口32a2の位置に平行平板ガラス37を配置する第2の位置と、の間で移動可能となっている。
すなわち、平行平板ガラス37は、右眼光学系ROSの光路と左眼光学系LOSの光路内のいずれか一方の光路中に選択的に配置可能となっている。
電磁石35に駆動信号DS1を供給すると、電磁石35の磁界により、永久磁石32mを有する円環部材32b2は、第1の位置と第2の位置のいずれかに位置することが可能となる。よって、電磁石35と永久磁石32mは、光学作用部材としての平行平板ガラス37を駆動するアクチュエータである。
図6は、遮蔽部材38を有するシャッタ部33の構成図である。シャッタ部33は、メカシャッタであり、円形の絞り部材33aと、円形の遮蔽部材38とを有する。
絞り部材33aは、2つの固定絞り33a1、33a2を有し、2つの固定絞り33a1と33a2は、それぞれ右眼光学系ROSと左眼光学系LOSの2つの光路の絞りを構成する。円形の2つの固定絞り33a1、33a2が、それぞれ右眼光学系ROSと左眼光学系LOSに配置されるように、シャッタ部33は、撮像光学系31内に配設される。
遮光板としての円形の遮蔽部材38は、絞り部材33aに固定された軸部材33bの軸回りに回動可能なアーム33cの先端に固定されている。遮蔽部材38には永久磁石33mが設けられている。
遮蔽部材38は、矢印で示すように、右眼光学系ROSの光路中に配置された開口33a1を覆う第1の位置と、左眼光学系LOSの光路中に配置された開口33a2を覆う第2の位置と、の間で移動可能となっている。遮蔽部材38の直径は、固定絞り33a1、33a2の内径よりも大きい。
すなわち、遮蔽部材38は、右眼光学系ROSの光路と左眼光学系LOSの光路内のいずれか一方の光路を通る光を遮断するように、2つの光路中に選択的に配置可能となっている。
電磁石36に駆動信号DS2を供給すると、電磁石36の磁界により、永久磁石33mを有する遮蔽部材38は、第1の位置と第2の位置のいずれかに位置することが可能となる。よって、電磁石36と永久磁石33mは、遮蔽部材38を駆動するアクチュエータである。
(作用)
次に、上述した撮像光学系の作用について説明する。
ユーザは、切り替えボタン6b1を操作することによって、遠点観察モードと近点観察モードのいずれかの観察モードを選択することができる。また、ユーザは、切り替えボタン6b2を操作することによって、ステレオ計測モードと通常観察モードのいずれかの観察モードを選択することができる。
例えば、ユーザが、ステレオ計測モードが選択され、かつ遠点観察モードが選択されている場合について説明する。その場合、ステレオ計測のために、右眼光学系ROSで得られた画像と、左眼光学系LOSで得られた画像が取得される。
図4では、平行平板ガラス37が、右眼光学系ROSに配置されている。平行平板ガラス37は、物体側から入射する光束が発散している位置に配置される。
P1とP2は、平凹レンズ42R、42Lと凸平レンズ43R、43Lと平凹レンズ44R、44Lがないときの、遠点と近点のピント位置をそれぞれ示す。遠点のピント位置P1は、平行平板ガラス37が光路中にあるときのピント位置であり、近点のピント位置P2は、平行平板ガラス37が光路中にないときのピント位置であるとすると、右眼光学系ROSの光軸O上におけるP1とP2の差d1は、次の式(1)で示される。
d1=(dg/n1)−(dg/n2) ・・・(1)
ここで、dgは、平行平板ガラス37の光軸O方向に沿った厚さであり、n1は、空気の屈折率であり、n2は、平行平板ガラス37の屈折率である。
ピント位置P1とP2は、撮像光学系全体のレンズ系と、平行平板ガラス37の厚さdg、又は平行平板ガラス37の材質を調整することによって所望の位置にすることができる。
すなわち、平行平板ガラス37を光路中に配置することにより、ピント位置を、差d1だけ変化させることができる。よって、平行平板ガラス37は、ピント位置を変更する光学素子である。そして、平行平板ガラス37は、ピント位置を遠点とするとき2つの光路中の一方に配置され、ピント位置を近点とするとき当該光路から退避される。
図4では、平行平板ガラス37が右眼光学系ROSの光路上に配置され、シャッタ部33の遮蔽部材38が左眼光学系LOSの光路上に配置されているので、右眼光学系ROSにより、被検体内の遠点の光学像が形成されて撮像素子34の撮像面に結像し、被写体に対して遠点で撮像された遠点画像の撮像信号が、撮像素子34から出力される。すなわち、右眼遠点画像が取得される。
よって、図4の状態では、右眼光学系ROSを通った遠点の被写体の光学像が、撮像素子34の受光面上に結像する。
次に、平行平板ガラス37を左眼光学系LOSの光路中に配置し、かつシャッタ部の遮蔽部材38を右眼光学系ROSの光路上に配置する。
制御部21は、駆動信号DS1により、平行平板ガラス37の位置の切り替えを行い、駆動信号DS2により、遮蔽部材38の位置の切り替えを行う。
よって、図示しないが、平行平板ガラス37を左眼光学系LOSの光路中に配置し、かつシャッタ部の遮蔽部材38を右眼光学系ROSの光路上に配置されると、左眼光学系LOSにより、被検体内の遠点の光学像が形成されて撮像素子34の撮像面に結像し、被検体に対して遠点で撮像された遠点画像の撮像信号が、撮像素子34から出力される。すなわち、左眼遠点画像が取得される。
その結果、被写体に対して遠点で撮像されたステレオ画像が取得される。
ユーザが、ステレオ計測モードを選択し、かつ近点観察モードを選択している場合は、平行平板ガラス37と遮蔽部材38が左眼光学系LOSの光路中に配置され、右眼光学系ROSの光路を通った光による右眼近点画像と、平行平板ガラス37と遮蔽部材38が右眼光学系ROSの光路中に配置され、左眼光学系LOSの光路を通った光による左眼近点画像と、が取得される。
図7は、右眼近点画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。図7に示すように、平行平板ガラス37は、左眼光学系LOSの光路上に配置される。その結果、被写体に対して近点で撮像されたステレオ画像が取得される。
従って、上述した撮像光学系によれば、ステレオ計測モードにおいて、
(1)近点ステレオ画像のための右眼近点画像、
(2)近点ステレオ画像のための左眼近点画像、
(3)遠点ステレオ画像のための右眼遠点画像、
(4)遠点ステレオ画像のための左眼遠点画像、
の4つの画像が得られる。これら4つの画像は、光学特性が互いに異なる画像である。すなわち、4つの光学特性を有する4つの画像が取得される。
よって、上述した実施の形態によれば、3つ以上の光学特性を有する被写体の光学像を取得可能な撮像光学系、及びこの撮像光学系を備えた内視鏡を提供することができる。
特に、上述した実施の形態によれば、ステレオ計測モードにおいて、近点のステレオ計測と、遠点のステレオ計測が可能となる。
なお、ユーザは、ステレオ計測モードではなく通常観察モードを選択することができる。通常観察モードが選択されているときに、ユーザは、切り替えボタン6b1を操作して、右眼光学系ROS又は左眼光学系LOSによる、遠点と近点の切り替えを選択することができる。
図4は、通常観察モードにおいて、遠点観察モードが選択されているときの状態を示す。図4では、平行平板ガラス37が右眼光学系ROSの光路上に配置されているので、右眼遠点画像が取得される。
ユーザが切り替えボタン6b1を操作して、近点観察モードを選択すると、平行平板ガラス37が左眼光学系LOSの光路上に配置されているので、右眼近点画像が取得される。図7は、通常観察モードにおいて、近点観察が選択されているときの状態を示す。
なお、上述したように、切り替えボタン6b2の操作において右眼観察モードと左眼観察モードの選択ができるようにすれば、通常観察モードにおいて、右眼光学系ROSによる右眼近点画像と右眼遠点画像の2つの画像の取得、あるいは左眼光学系LOSによる左眼近点画像と左眼遠点画像の2つの画像の取得を、ユーザは選択することができる。
(変形例1−1)
次に、本実施の形態の変形例1−1について説明する。
なお、本変形例の内視鏡装置において、上述した実施の形態の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
一般に、近点画像は、被写界深度が浅くなるため、本変形例の撮像光学系では、近点画像における被写界深度が深くなるようにした。
図8は、本変形例1−1に係わる、挿入部5の先端部11の撮像光学系の模式的構成図である。
図8は、光学アダプタ10が先端部11に装着されたときの撮像光学系を示す。撮像光学系31Aは、ステレオ光学系であり、右眼光学系ROSと、左眼光学系LOSと、シャッタ部33Aと、光学素子可動部32と、絞り可動部53とを含む。撮像光学系31Aの基端部には、撮像素子34が配設されている。
シャッタ部33Aの構成は、上述したシャッタ部33の構成と同じである。
光学素子可動部32の構成は、図5に示した光学素子可動部32の構成と同じである。但し、光学素子可動部32は、平行平板ガラス37に代えて、可動光学素子としての凹平レンズ37Aを有する。凹平レンズ37Aは、電磁石35に電流を流すことによって2つの位置の間で移動可能である。凹平レンズ37Aは、透過性の光学部材であり、撮像光学系31Aのピント位置を変更するレンズである。
図9は、絞り可動部53の構成図である。絞り可動部53は、円形の固定絞り部材53aと、可動絞り部材53bとを有する。
固定絞り部材53aには、2つの固定絞り53a1、53a2を構成する2つの開口が形成されている。2つの固定絞り53a1と53a2は、それぞれ右眼光学系ROSと左眼光学系LOSの2つの光路の固定絞りを構成する。
右眼光学系ROSの光路と左眼光学系LOSの光路の2つの光路を有する光学系は、2つの固定絞り53a1と53a2を備えている。円形の2つの固定絞り53a1、53a2が、それぞれ右眼光学系ROSと左眼光学系LOSに配置されるように、絞り可動部53は、撮像光学系31A内に配設される。
円環状の可動絞り部材53bは、固定絞り部材53aに固定された軸部材53cの軸回りに回動可能なアーム53b1の先端に固定されている。可動絞り部材53bは、円環状で、中央に開口53b2が形成されている絞り部材である。可動絞り部材53bには永久磁石53mが設けられている。
可動絞り部材53bは、矢印で示すように、固定絞り53a1を覆う第1の位置と、固定絞り53a2を覆う第2の位置と、の間で移動可能となっている。開口53b2の内径は、固定絞り53a1、53a2の内径よりも小さい。すなわち、絞り部材である可動絞り部材53bの内径は、各固定絞り53a1、53a2の内径より小さい。
2つのピン53a3,53a4が、固定絞り部材53aに設けられている。可動絞り部材53bのアーム53b1が各ピン53a3、53a4に当接することによって、可動絞り部材53bの第1の位置と第2の位置が規定される。
絞り可動部53の近傍に配置された電磁石36Aに駆動信号DS3を供給すると、電磁石36Aの磁界により、永久磁石53mを有する可動絞り部材53bは、第1の位置と第2の位置のいずれかに位置することが可能となる。よって、電磁石36Aと永久磁石53mは、可動絞り部材53bを駆動するアクチュエータである。
可動絞り部材53bが第1の位置にあるとき、右眼光学系ROSの光軸Oに沿った方向に沿って開口53b2を固定絞り53a1に投影すると、開口53b2は、固定絞り53a1の内側に位置すると共に、開口53b2の中心は、固定絞り53a1の中心に対して、固定絞り53a2とは反対側にずれて位置する。
同様に、可動絞り部材53bが第2の位置にあるとき、左眼光学系LOSの光軸Oに沿った方向に沿って開口53b2を固定絞り53a2に投影すると、開口53b2は、固定絞り53a2の内側に位置すると共に、開口53b2の中心は、固定絞り53a2の中心に対して、固定絞り53a1とは反対側にずれて位置する。
可動絞り部材53bが第1の位置にあるときと第2の位置にあるときの、開口53b2の中心間の距離をL1としたとき、距離L1は、ステレオ計測における基線長である。
また、2つの固定絞り53a1と53a2の中心間の距離L2も、ステレオ計測における基線長である。図9に示すように、距離L1は、距離L2よりも長い。
すなわち、可動絞り部材53bは、アクチュエータにより、各固定絞り53a1と53a2の中心軸から偏心して配置される。特に、アクチュエータにより、可動絞り部材53bは、2つの固定絞り53a1と53a2の2つの中心軸間の距離よりも大きな距離、移動する。
図10は、本変形例1−1に係る、光学アダプタ10が装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。
撮像光学系31Aは、先端側から、カバーガラス41x、2つの平凹レンズ42Rx、42Lx、2つの平板ガラス43Rx,43Lxと2つの平凸レンズ44Rx,44Lxのそれぞれからなる2つの接合平凸レンズ、シャッタ部33A、光学素子可動部32A、絞り可動部53、両凸レンズ45x、凹平レンズ46x、カバーガラス47、平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。
カバーガラス41xから46xまでの複数の光学素子及び部材等が、光学アダプタ10内に設けられている。光学アダプタ10が先端部11に装着されたとき、凹平レンズ46xの基端面が、先端部11のカバーガラス47の先端面に正対する。
図10において実線で示した、平凹レンズ42Rx、平板ガラス43Rx及び平凸レンズ44Rxは、右眼光学系ROSを構成する。図10において点線で示した、平凹レンズ42Lx、平板ガラス43Lx及び平凸レンズ44Lxは、左眼光学系LOSを構成する。
右眼光学系ROSと左眼光学系LOSは、撮像光学系の光軸COに軸対称に配置されている。
2つの平凹レンズ42Rx,42Lxは、ここでは別部材であるが、一体成形された一つの部材でもよい。
2つの平凸レンズ44Rx、44Lxと両凸レンズ45xの間に、先端から順に、シャッタ部33、光学素子可動部32及び絞り可動部53が配設されている。
光学素子可動部32の構成は、上述した光学素子可動部32の構成と同じであるが、光学素子可動部32の光学素子は、平行平板ガラス37に代えて、凹平レンズ37Aである。
右眼光学系ROSの光路を通った光の近点画像を取得するとき、遮蔽部材38と凹平レンズ37Aは左眼光学系LOSの光路中に配置され、可動絞り部材53bは、第1の位置に配置される。左眼光学系LOSの光路を通った光の近点画像を取得するとき、遮蔽部材38と凹平レンズ37Aは右眼光学系ROSの光路中に配置され、可動絞り部材53bは、第2の位置に配置される。図10は、右眼光学系ROSの光路を通った光の近点画像を取得するときの、遮蔽部材38、凹平レンズ37A及び可動絞り部材53bの配置を示す。
右眼光学系ROSの光路を通った光の遠点画像を取得するとき、遮蔽部材38は左眼光学系LOSの光路中に配置され、凹平レンズ37Aは右眼光学系ROSの光路中に配置され、可動絞り部材53bは、第2の位置に配置される。左眼光学系LOSの光路を通った光の遠点画像を取得するとき、遮蔽部材38は右眼光学系ROSの光路中に配置され、凹平レンズ37Aは左眼光学系LOSの光路中に配置され、可動絞り部材53bは、第1の位置に配置される。
本変形例の撮像光学系31Aによれば、近点観察モードの基線長が遠点観察モードの基線長よりも長くなるので、近点観察モードにおける計測精度を高めることができると共に、近点観察モードの絞りすなわち開口が遠点観察モードの絞りすなわち開口よりも小さいので、近点観察モードのときの被写界深度を深くすることができる。言い換えれば、本変形例によれば、上述した実施の形態の撮像光学系よりも、近点側の計測範囲が広い撮像光学系を実現することができる。
なお、本変形例1−1の撮像光学系31Aは、光学素子可動部32を有しているが、光学素子可動部32がなければ、ステレオ画像のための右眼近点画像と左眼近点画像において、近点側の計測範囲を広くすることができる光学系となる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態は、4つの異なる光学特性を有する被写体の4つの光学像から、近点でのステレオ計測と遠点でのステレオ計測が可能な撮像光学系があるが、本実施の形態は、4つの異なる光学特性を有する被写体の4つの光学像から、倍率がテレ側にあるときの近点画像と遠点画像の2つの光学像と、倍率がワイド側にあるときの近点画像と遠点画像の2つの光学像を形成することができる撮像光学系に関する。
第2の実施の形態の内視鏡装置の構成は、図1及び図2に示す第1の実施の形態の内視鏡装置の構成と同様であるので、本実施の形態において、第1の実施の形態の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
図11は、挿入部5の先端部11の撮像光学系の構成図である。図11に示す撮像光学系31Bは、模式的な構成図であり、具体的な構成については後述する図12により説明する。
撮像光学系31Bは、テレ光学系TOSと、ワイド光学系WOSを有する。テレ光学系TOSは、望遠光学系であり、ワイド光学系WOSは、広角光学系である。
後述するように、テレ光学系TOSとワイド光学系WOSはシャッタ部33により切り替えられ、テレ光学系TOSとワイド光学系WOSのいずれか一方の光学系を通った被写体の光学像が、撮像素子34の受光面に結像する。
また、光学素子可動部32は、テレ光学系TOSとワイド光学系WOSのいずれか一方の光学系に配置される。
光学素子可動部32は、駆動信号DS1により駆動され、シャッタ部33は、駆動信号DS2により駆動される。図11において、P11は、テレ光学系TOSの遠点のピント位置を示し、P12は、テレ光学系TOSの近点のピント位置を示し、P13は、ワイド光学系WOSの遠点のピント位置を示し、P14は、ワイド光学系WOSの近点のピント位置を示す。
図12は、光学アダプタ10が装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。
撮像光学系31Bは、先端側から、カバーガラス41、テレ光学系TOSとワイド光学系WOS、カバーガラス46、47,平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。テレ光学系TOSとワイド光学系WOSは、カバーガラス41と46の間に配設されている。よって、撮像光学系31Bは、テレ光学系TOSとワイド光学系WOSの2つの光路を有する光学系を備えている。すなわち、2つの光路を有する2つの光学系は、被写体側の画角が互いに異なっている。
テレ光学系TOSは、先端側から、平凹レンズ61、2つのメニスカスレンズ62,63を有する。ワイド光学系WOSは、点線で示すように、先端側から、平凹レンズ64、凸平レンズ65、平凹レンズ66、メニスカスレンズ67を有する。
光学素子可動部32とシャッタ部33は、2つのメニスカスレンズ62と63の間及び平凹レンズ66とメニスカスレンズ67の間に配設されている。
図12は、テレ光学系TOSにおける光路のみが記載されている。図12では、平行平板ガラス37がワイド光学系WOSの光路上に配置され、シャッタ部33の遮蔽部材38もワイド光学系WOSの光路上に配置されているので、テレ光学系TOSにおいて、被写体に対して近点で撮像された近点画像の撮像信号が、撮像素子34から出力される。すなわち、テレ近点画像が取得される。
図12において、光学素子可動部32の平行平板ガラス37がテレ光学系TOSの光路上に位置すれば、テレ光学系TOSにおいて、被写体に対して遠点で撮像された遠点画像の撮像信号が、撮像素子34から出力される。すなわち、テレ遠点画像が取得される。
図13は、ワイド遠点画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。図13に示すように、平行平板ガラス37は、ワイド光学系WOSの光路上に配置され、シャッタ部33の遮蔽部材38は、テレ光学系TOSの光路上に配置される。その結果、被写体に対して遠点で撮像されたワイド画像が取得される。
従って、上述した撮像光学系によれば、テレ光学系TOSとワイド光学系WOSの2つの観察モードにおいて、
(1)テレ近点画像、
(2)テレ遠点画像、
(3)ワイド近点画像、
(4)ワイド遠点画像、
の4つの画像が得られる。これら4つの画像は、光学特性が互いに異なる画像である。すなわち、4つの光学特性を有する4つの画像が取得される。
よって、本実施の形態の撮像光学系によれば、テレ側において近点観察と遠点観察が可能であると共に、ワイド側において近点観察と遠点観察が可能である。
例えば、比較的大きな空間内で、使用しているとき、ワイド側で遠点で対象部位を見ているときに、テレ側の近点画像に切り替えることで、その対象部位の拡大観察ができる。
すなわち、光学アダプタや内視鏡自体の交換なしに、広い視野の観察と、高い解像力の拡大観察を同時に行うことができる。
(変形例2−1)
本変形例1では、平行平板ガラス37に代えて、凸平レンズ37Bを用いて、テレ側とワイド側のそれぞれにおいて、近点画像と遠点画像を得るようにした。
なお、本変形例の内視鏡装置において、上述した各実施の形態及び変形例の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図14は、変形例2−1に係わる、光学アダプタ10が装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。
撮像光学系31Cは、先端側から、カバーガラス41、テレ光学系TOSとワイド光学系WOS、シャッタ部33、両凸レンズ68、凹平レンズ69、カバーガラス47、平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。テレ光学系TOSとワイド光学系WOSは、カバーガラス41と両凸レンズ68の間に配設されている。
テレ光学系TOSは、先端側から、平凹レンズ61A、メニスカスレンズ62Aを有する。ワイド光学系WOSは、先端側から、平凹レンズ64A、平凹レンズ65A、両凸レンズ65Bを有する。
光学素子可動部32は、凸平レンズ37Bを有し、平凹レンズ61Aとメニスカスレンズ62Aの間で、かつ平凹レンズ64Aと平凹レンズ65Aの間に配設されている。
シャッタ部33は、メニスカスレンズ62Aと両凸レンズ68の間で、かつ両凸レンズ65Bと両凸レンズ68の間に配設されている。ここでは、シャッタ部33と光学素子可動部32は、隣り合っていない。
図14は、テレ光学系TOSにおける光路のみが記載されている。図14では、凸平レンズ37Bがテレ光学系TOSの光路上に配置され、シャッタ部33の遮蔽部材38はワイド光学系WOSの光路上に配置されているので、テレ光学系TOSにおいて、被写体に対して近点で撮像された近点画像の撮像信号が、撮像素子34から出力される。すなわち、テレ近点画像が取得される。
図14において、凸平レンズ37Bがワイド光学系WOSの光路上に配置されると、テレ遠点画像が取得される。
図15は、ワイド近点画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。図15に示すように、凸平レンズ37Bは、テレ光学系TOSの光路上に配置され、シャッタ部33の遮蔽部材38も、テレ光学系TOSの光路上に配置される。その結果、被写体に対して近点で撮像されたワイド画像が取得される。
図15において、凸平レンズ37Bがワイド光学系WOSの光路上に配置されると、ワイド遠点画像が取得される。
従って、上述した撮像光学系によれば、テレ光学系TOSとワイド光学系WOSの2つの観察モードにおいて、
(1)テレ近点画像、
(2)テレ遠点画像、
(3)ワイド近点画像、
(4)ワイド遠点画像、
の4つの画像が得られる。これら4つの画像は、光学特性が互いに異なる画像である。すなわち、4つの光学特性を有する4つの画像が取得される。
よって、本実施の形態の撮像光学系によっても、テレ側において近点観察と遠点観察が可能であると共に、ワイド側において近点観察と遠点観察が可能である。
(変形例2−2)
テレ光学系TOS及びワイド光学系WOSにおいて光軸を偏心するようにしてもよい。すなわち、テレ光学系TOS及びワイド光学系WOSの2つの光路の各々には、互いに偏心した2つ以上の光学部材を含むようにしてもよい。
なお、本変形例の内視鏡装置において、上述した各実施の形態及び各変形例の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図16は、変形例2−2に係わる、光学アダプタ10が装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。図16の撮像光学系31Dは、倍率がテレ側にあるときの近点画像と遠点画像の2つの光学像と、倍率がワイド側にあるときの近点画像と遠点画像の2つの光学像を形成することができる。図16は、ワイド光学系WOSのみを示し、ワイド光学系WOSを構成する光学部材の光軸をずらしている例を示す。
ワイド光学系WOSは、平凹レンズ61B、凸平レンズ62B、平凹レンズ63B、メニスカスレンズ64Bを有する。
平凹レンズ61Bの光軸とメニスカスレンズ64Bの光軸は、同軸である。凸平レンズ62Bと平凹レンズ63Bの光軸も、同軸である。しかし、平凹レンズ61Bの光軸とメニスカスレンズ64Bの光軸に対して、凸平レンズ62Bと平凹レンズ63Bの光軸は、撮像光学系31Dの光軸側に偏心、言い換えると、撮像素子34の撮像面の中心に直交する軸側に偏心している。
図示しないが、テレ光学系TOSにおいても、同様に、偏心させる。
一部の光学素子を偏心させることによって、光学系の対称性を維持して、光学性能の向上を図ることができる。
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態では、撮像光学系はステレオ光学系であり、第2の実施の形態では、撮像光学系はテレ光学系とワイド光学系を有するが、本実施の形態では、撮像光学系は、直視光学系と側視光学系を有する。
第3の実施の形態の内視鏡装置の構成は、第1及び第2の実施の形態の内視鏡装置の構成と同様であるので、本実施の形態において、第1及び第2の実施の形態の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
図17は、光学アダプタ10が装着されたときの内視鏡の撮像光学系の構成図である。
撮像光学系31Eは、先端側から、平凹レンズ71、プリズム部72、メニスカスレンズ73F、73S、平凸レンズ74F、74S、カバーガラス75、47、平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。
平凹レンズ71は、プリズム部72に対して先端側に配設されており、平凹レンズ76は、プリズム部72の側面側に配設されている。
図18は、プリズム部72の斜視図である。プリズム部72は、プリズム72aの斜面部と、プリズム72bの斜面部とが接合されている。図17に示すように、プリズム72aが光学アダプタ10の先端側に位置し、プリズム72bが光学アダプタ10の基端側に位置するように、プリズム部72のプリズム光学系は、光学アダプタ10内に配設される。さらに、プリズム72aの一面が平凹レンズ71に対向し、プリズム72bの一面が平凹レンズ76に対向するように、プリズム部72のプリズム光学系は、光学アダプタ10内に配設される。
プリズム72aの斜面又はプリズム72bの斜面の一部に、光を反射するミラー領域72cが設けられている。すなわち、ミラー領域72cは、プリズム72aの斜面とプリズム72bのカット面との接合面の一部の領域に設けられている。ミラー領域72cは、プリズム72aの斜面部とプリズム72bのカット面のいずれ一方の表面上に、アルミ蒸着によって、プリズム光学系に形成されている。
なお、ミラーとして機能すればアルミ以外を蒸着してもよい。また、金属のミラーを物理的に配置するなど蒸着法以外であってもよい。
光学アダプタ10内において、前方視用の平凹レンズ71は、入射した光をミラー領域72c以外の領域に向けて出射する位置に配設され、側方視用の平凹レンズ76は、入射した光をミラー領域72cに向けて出射する位置に配設される。よって、撮像光学系31Eは、直視用と側視用の2つの光路を有する光学系を備える。すなわち、2つの光路を有する2つの光学系は、被写体側の観察視野方向が互いに異なっている。
プリズム部72は、プリズム72aを有し、平凹レンズ71からの光束LT1は、プリズム光学系を通って、メニスカスレンズ73Fへ向けて出射され、平凹レンズ76からの光束LT2は、プリズム光学系のプリズム72aのミラー領域72cで反射されて、メニスカスレンズ73Sへ向けて出射される。
よって、図18に示すように、平凹レンズ71からの光束LT1と、平凹レンズ76からの光束LT2は、プリズム部72内で交差する。
すなわち、プリズム部72のプリズム光学系は、平凹レンズ71を通った光束LT1と平凹レンズ76を通った光束LT2とを交差させて、所定の領域に出射する交差光学系を構成する。
プリズム部72の基端側には、メニスカスレンズ73F、73Sが配設されている。メニスカスレンズ73Fは、前方視用の光学系であり、プリズム部72内のミラー領域72c以外の領域を透過した平凹レンズ71からの光束が入射する。メニスカスレンズ73Sは、側方視用の光学系であり、プリズム部72内のミラー領域72cで反射した平凹レンズ76からの光束が入射する。
図17では、平行平板ガラス37と遮蔽部材38は、平凹レンズ71からの光路上に配設されている。よって、平凹レンズ76からの光が、ミラー領域72cで反射して、メニスカスレンズ73Sに出射して、撮像素子34には、挿入部5の先端部11の側方の被写体の光学像が結像している。この場合、側視の近点画像が形成される。
平行平板ガラス37が、平凹レンズ76の光路上に配設されると、側視の遠点画像が形成される。
図19は、直視画像が取得されるときの撮像光学系における光路を示す図である。図19では、平行平板ガラス37は、平凹レンズ71からの光路上に配設されている。よって、平凹レンズ71からの光が、ミラー領域72c以外の領域を透過して、メニスカスレンズ73Fに出射して、撮像素子34には、挿入部5の先端部11の前方の被写体の光学像が結像している。この場合、直視の遠点画像が形成される。
平行平板ガラス37が、平凹レンズ76の光路上に配設されると、直視の近点画像が形成される。
ここでは光軸が互いに直交する例を示したが、例えば光軸が互いに60°で交差するなど、任意の角度で交差する構成としてもよい。
従って、上述した撮像光学系によれば、直視観察と側視観察の2つの観察モードにおいて、
(1)直視近点画像、
(2)直視遠点画像、
(3)側視近点画像、
(4)側視遠点画像、
の4つの画像が得られる。これら4つの画像は、光学特性が互いに異なる画像である。すなわち、4つの光学特性を有する4つの画像が取得される。
よって、本実施の形態の撮像光学系によれば、直視観察において近点観察と遠点観察が可能であると共に、側視観察において近点観察と遠点観察が可能である。
(変形例3−1)
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
上述した実施の形態において、平行平板ガラス37に代えて、凹平レンズを用いても良い。
なお、本変形例の内視鏡装置において、上述した各実施の形態及び各変形例の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図20は、本変形例に係わる、挿入部5の先端部11の撮像光学系の模式的構成図である。
撮像光学系31Fは、先端側から、平凹レンズ71、プリズム部72、2つの凸平レンズ77F、77S、両凸レンズ78、凹平レンズ79、カバーガラス47、平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。
また、光学素子可動部32とシャッタ部33は、2つの凸平レンズ77F、77Sと両凸レンズ78の間に配設されている。ここでは、シャッタ部33は、光学素子可動部32に対して基端側に配設されている。
光学素子可動部32は、凹平レンズ37Cを有している。
図20では、凹平レンズ37Cは、凸平レンズ77Fの光路上に配設されている光学素子である。よって、凸平レンズ77Fからの光が、ミラー領域72c以外の領域を透過して、両凸レンズ78に出射して、撮像素子34には、挿入部5の先端部11の前方の遠点の被写体の光学像が結像している。
凹平レンズ37Cが凸平レンズ77Sの光路上に配設されれば、撮像素子34には、挿入部5の先端部11の前方の近点の被写体の光学像が結像している。
同様に、凹平レンズ37Cが凸平レンズ77Sの光路上に配設され、遮蔽部材38が凸平レンズ77Fの光路上に配設されれば、撮像素子34には、挿入部5の先端部11の側方の遠点の被写体の光学像が結像する。
凹平レンズ37Cが凸平レンズ77Fの光路上に配設され、遮蔽部材38も凸平レンズ77Fの光路上に配設されれば、撮像素子34には、挿入部5の先端部11の側方の近点の被写体の光学像が結像する。
従って、上述した撮像光学系によれば、直視観察と側視観察の2つの観察モードにおいて、
(1)直視近点画像、
(2)直視遠点画像、
(3)側視近点画像、
(4)側視遠点画像、
の4つの画像が得られる。これら4つの画像は、光学特性が互いに異なる画像である。すなわち、4つの光学特性を有する4つの画像が取得される。
よって、本実施の形態の撮像光学系によれば、直視観察において近点観察と遠点観察が可能であると共に、側視観察において近点観察と遠点観察が可能である。
(第4の実施の形態)
第2の実施の形態では、テレ側における近点画像と遠点画像と、ワイド側の近点画像と遠点画像の4つの光学特性の異なる4つの画像が得られるが、本実施の形態では、テレ側とワイド側に関係なく、2つの光学系の一方のピント位置と他方のピント位置を異ならせると共に、さらに遠点の範囲を広げる撮像光学系に関する。
第4の実施の形態の内視鏡装置の構成は、上述した各実施の形態及び各変形例の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
図21は、本実施の形態に係わる、挿入部5の先端部11の撮像光学系の模式的構成図である。
撮像光学系31Gは、先端側から、カバーガラス41、2つの平凹レンズ81a、81b、2つの平板ガラス82a、82bと2つの平凸レンズ83a、83bからなる2つの接合平凸レンズ、シャッタ部33、光学素子可動部32、両凸レンズ84、凹平レンズ85、カバーガラス47、平凸レンズ48、両凸レンズ49、凹平レンズ50、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。
2つの平凸レンズ83a、83bと両凸レンズ84の間に、先端側から、順に、シャッタ部33、光学素子可動部32が配設されている。光学素子可動部32は、凹平レンズ37Cを有している。
平凹レンズ81aと平板ガラス82aと平凸レンズ83aが、第1光学系FOSを構成し、平凹レンズ81bと平板ガラス82bと平凸レンズ83bが、第2光学系SOSを構成する。
特に、平凹レンズ81aの凹面の光軸O1を通る点と、平板ガラス82aの先端面の光軸O1を通る点との間の距離dbと、平凹レンズ81bの凹面の光軸O2を通る点と、平板ガラス82bの先端面の光軸O2を通る点との間の距離daは異なっており、daはdbより大きい。
図21では、シャッタ部33の遮蔽部材38が第2光学系SOS中に配置され、光学素子可動部32の凹平レンズ37Cが第1光学系FOS中に配置されているので、撮像素子34には、第1光学系FOSを通った光により、遠点画像が得られる。
シャッタ部33の遮蔽部材38が第2光学系SOS中に配置され、光学素子可動部32の凹平レンズ37Cも第2光学系SOS中に配置されると、撮像素子34には、第1光学系FOSを通った光により、近点画像が得られる。
シャッタ部33の遮蔽部材38が第1光学系FOS中に配置され、光学素子可動部32の凹平レンズ37Cが第2光学系SOS中に配置されると、撮像素子34には、第2光学系SOSを通った光により、遠点画像が得られる。
シャッタ部33の遮蔽部材38が第1光学系FOS中に配置され、光学素子可動部32の凹平レンズ37Cも第1光学系FOS中に配置されると、撮像素子34には、第2光学系SOSを通った光により、近点画像が得られる。
このとき、daはdbより大きいため、第1光学系FOSにより得られる遠点画像のピント位置は、第2光学系SOSにより得られる遠点画像のピント位置よりも、撮像光学系からさらに遠くになる。
なお、第2光学系SOSの遠点より、第1光学系FOSの近点のほうがピント位置のより遠いほうが観察できる範囲が広がるのでより望ましい。
同様に、第1光学系FOSにより得られる近点画像のピント位置も、第2光学系SOSにより得られる近点画像のピント位置よりも、撮像光学系からさらに遠くになる。
図22は、撮像光学系31Gにおけるピント位置を説明するための図である。上述したように、撮像光学系31Gは、第1光学系FOSと、第2光学系SOSを有する。
図22に示すように、P21は、直視の超遠点のピント位置を示し、P22は、直視の遠点のピント位置を示し、P23は、直視の近点のピント位置を示し、P24は、超近点のピント位置を示している。
従って、上述した撮像光学系によれば、
(1)直視超遠点画像、
(2)直視遠点画像、
(3)直視近点画像、
(4)直視超近点画像、
の4つの画像が得られる。
以上のように、2つの光路を有する2つの光学系は、被写体側のピント位置が互いに異なっている。
その結果、第1光学系FOSは、第2光学系SOSよりも、ピント位置が遠いピント位置の遠点画像を形成することができる。すなわち、2つの光学系を用いて、ピント位置の範囲の広い撮像光学系が実現できる。
(第5の実施の形態)
第1の実施の形態は、平行平板ガラスを用いて、ステレオ光学系においてピント位置を遠点と近点に切り替える撮像光学系に関するが、本実施の形態は、ピント位置を変えないフィルタを用いて、明るさ等の光学特性を変更する撮像光学系に関する。
第5の実施の形態の内視鏡装置の構成は、上述した各実施の形態及び各変形例の内視鏡装置と同じ構成要素については、同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
図23は、本実施の形態に係わる、挿入部5の先端部11の撮像光学系の模式的構成図である。
撮像光学系31Hは、先端側から、カバーガラス41、2つの平凹レンズ91a、91b、2つの平凹レンズ92a、92b、2つの両凸レンズ93a、93b、光学素子可動部32A、32B、シャッタ部33、両凸レンズ49x、凹平レンズ50x、カバーガラス47、平凸レンズ48、両凸レンズ49と凹平レンズ50の接合レンズ、平板ガラス51、カバーガラス52を有している。
平凹レンズ92aと両凸レンズ93aが、右眼光学系ROSを構成し、平凹レンズ92bと両凸レンズ93bが、左眼光学系LOSを構成する。
撮像光学系31Hは、右眼光学系ROSと左眼光学系LOSを有するステレオ光学系である。
2つの平凸レンズ93a、93bと両凸レンズ49xの間に、先端側から、順に、2つの光学素子可動部32A、32B、及びシャッタ部33が配設されている。
光学素子可動部32A、32Bは、NDフィルタ39を有している。各光学可動素子部32a、32bは、制御部21からの駆動信号DS1、DS2により駆動される。
NDフィルタ39は、例えば入射光量を4分の1に減らすND25のフィルタである。なお、NDフィルタ39は、ND25以外のNDフィルタでもよい。光学素子可動部32AのNDフィルタ39と光学素子可動部32BのNDフィルタ39は、互いに異なる光学特性のNDフィルタでもよい。
光路中にNDフィルタ39が配置されても、この部分を通過する光束は平行光束であるため、右眼光学系ROSと左眼光学系LOSにおけるピント位置は変わらない。
工業分野では、溶鉱炉などの検査では、極めて明るい被写体がある。本実施の形態の撮像光学系は、そのような被写体に対して有効であり、被写体の明るさのダイナミックレンジを広く変更可能である。
撮像光学系31Hによれば、右眼光学系ROS中に2つのNDフィルタ39を配置しないで得られた右眼画像と、左眼光学系LOS中に2つのNDフィルタ39を配置しないで得られた左眼画像とから、被写体からの入射光量を減少させることなく、ステレオ画像を取得することができる。
しかし、被写体が明るい場合は、右眼光学系ROS中に1つのNDフィルタ39を配置して得られた右眼画像と、左眼光学系LOS中に1つのNDフィルタ39を配置して得られた左眼画像とから、入射光量を少なくして、ステレオ画像を取得することができる。
さらに、被写体がより明るい場合は、右眼光学系ROS中に2つのNDフィルタ39を配置して得られた右眼画像と、左眼光学系LOS中に2つのNDフィルタ39を配置して得られた左眼画像とから、入射光量を極めて少なくして、ステレオ画像を取得することができる。
よって、本実施の形態によれば、ピント位置を変えることなく、光量を減少させたステレオ画像を取得することができる。
なお、ここでは、光学素子可動部32A、32Bは、NDフィルタ39を有して入射光量を減少させているが、IR(赤外線)カットフィルタ、UV(紫外線)カットフィルタ、R/G/Bなどのカラーフィルタ、偏光フィルタ、バンドパスフィルタなどの他の光学特性を変更する他のフィルタを有するようにしてもよい。
以上のように、上述した各実施の形態及び各変形例によれば、3つ以上の光学特性を有する被写体の光学像を形成可能な撮像光学系、及びこの撮像光学系を備えた内視鏡を提供することができる。
特に、1つの撮像光学系が3つ以上の光学特性を有する被写体の光学像を形成可能であるため、例えば、内視鏡検査において、種々の検査を行うために、光学アダプタの交換、あるいは内視鏡の交換などを行う手間を無くすことができる。
なお、上述した各実施の形態及び各変形例では、撮像光学系は、光学アダプタ10を先端部11に装着することにより形成されるが、先端部11内に内蔵されるようにしてもよい。
さらになお、上述した各実施の形態及び各変形例の撮像光学系は、4つの光学特性を有する4つの被写体の光学像を形成しているが、例えば光学素子可動部32を複数、撮像光学系中に配置することにより、4つを超える、例えば8つ以上の光学特性を有する8つ以上の被写体の光学像を形成するようにしてもよい。例えば、第1の実施の形態と第5の実施の形態を組み合わせることも可能である。
また、4つの光学特性の画像が必要なければ、3つであってもよい。例えば、図17の撮像光学系を管状の被写体の中を観察するとき、側視において遠点の画像の必要がなければ、省略して3つの画像が得られるようにしてもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
1 内視鏡装置、2 本体部、3 内視鏡、4 表示部、5 挿入部、6 操作部、6a 湾曲ジョイスティック、6b1,6b2 切り替えボタン、7 ユニバーサルコード、10 光学アダプタ、11 先端部、12 湾曲部、13 可撓部、21 制御部、22 映像信号処理部、31、31A、31B、31C、31D、31E、31F、31G、31H 撮像光学系、32、32A、32B 光学素子可動部、32a 絞り部材、32a1、32a2 開口、32b 光学素子保持部、32b1 アーム、32b2 円環部材、32c 軸部材、32d 枠部材、32m 永久磁石、33、33A シャッタ部、33a 絞り部材、33a1、33a2 開口、33b 軸部材、33c アーム、33m 永久磁石、34 撮像素子、35,36、36A 電磁石、37 平行平板ガラス、37A 凹平レンズ、37B 凸平レンズ、37C 凹平レンズ、38 遮蔽部材、39 フィルタ、41、41x カバーガラス、42L、42R 平凹レンズ、42Rx,42Lx 平凹レンズ、43L,43R 凸平レンズ、43Rx,43Lx 平板ガラス、44R,44L 平凹レンズ、44Rx,44Lx 平凸レンズ、45R,45L メニスカスレンズ、45x 両凸レンズ、46 カバーガラス、46x 凹平レンズ、47 カバーガラス、48 平凸レンズ、49 両凸レンズ、49x 両凸レンズ、50 凹平レンズ、50x 凹平レンズ、51 平板ガラス、52 カバーガラス、53 絞り可動部、53a 固定絞り部材、53a1、53a2 固定絞り、53a3,53a4 ピン、53b 可動絞り部材、53b1 アーム、53b2 開口、53c 軸部材、53m 永久磁石、61 平凹レンズ、61A、61B 平凹レンズ、62,63、62A メニスカスレンズ、62B 凸平レンズ、63B、64、64A 平凹レンズ、64B メニスカスレンズ、65 凸平レンズ、65A 平凹レンズ、65B 両凸レンズ、66 平凹レンズ、66A 両凸レンズ、67 メニスカスレンズ、68 両凸レンズ、69 凹平レンズ、71 平凹レンズ、72 プリズム部、72a プリズム、72b ガラス部材、72c ミラー領域、73F、73S メニスカスレンズ、74F、74S 平凸レンズ、75 カバーガラス、76 平凹レンズ、77F、77S 凸平レンズ、78 両凸レンズ、79 凹平レンズ、81a、81b 平凹レンズ、82a、82b 平板ガラス、83a、83b 平凸レンズ、84 両凸レンズ、85 凹平レンズ、91a、91b、92a、92b 平凹レンズ、93a、93b 両凸レンズ。

Claims (21)

  1. 2つの光路を有する光学系を備えた撮像光学系において、
    前記2つの光路の内のいずれか一方の光路を通る光を遮蔽するように、前記2つの光路中に選択的に配置される遮蔽部材と、
    前記2つの光路の内のいずれか一方の光路中に選択的に配置される光学作用部材と、
    前記遮蔽部材を駆動する第1のアクチュエータと、
    前記光学作用部材を駆動する第2のアクチュエータと、
    を有する、ことを特徴とする撮像光学系。
  2. 前記光学作用部材は、光学素子である、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
  3. 前記光学素子は、ピント位置を変更する、ことを特徴とする請求項2に記載の撮像光学系。
  4. 前記ピント位置を変更する前記光学素子は、レンズである、ことを特徴とする請求項3に記載の撮像光学系。
  5. 前記ピント位置を変更する前記光学素子は、平行平板ガラスである、ことを特徴とする請求項3に記載の撮像光学系。
  6. 前記平行平板ガラスは、前記ピント位置を遠点とするとき前記ピント位置を前記遠点とする前記2つの光路中の一方に配置され、前記ピント位置を近点とするとき前記一方から退避される、ことを特徴とする請求項5に記載の撮像光学系。
  7. 前記平行平板ガラスは、物体側から入射する光束が発散している位置に配置される、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  8. 前記光学作用部材は、絞り部材である、ことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
  9. 前記2つの光路を有する光学系は、2つの固定絞りを備え、
    前記絞り部材は、前記第2のアクチュエータにより、各固定絞りの中心軸から偏心して配置され、
    前記絞り部材の内径は各固定絞りの内径より小さい、ことを特徴とする請求項8に記載の撮像光学系。
  10. 前記第2のアクチュエータは、前記絞り部材を、前記2つの固定絞りの2つの中心軸間の距離よりも大きな距離を移動させる、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像光学系。
  11. 前記2つの光路を有する2つの光学系は、被写体側の画角が互いに異なる、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  12. 前記2つの光路を有する2つの光学系は、被写体側のピント位置が互いに異なる、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  13. 前記2つの光路を有する2つの光学系は、被写体側の観察視野方向が互いに異なる、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  14. 前記2つの光路を有する光学系は、ステレオ光学系である、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  15. ピント位置が変更されたときのピントの移動量を規定する変倍投影光学系を備える、ことを特徴とする請求項3から14のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  16. 前記変倍投影光学系の物体側に負パワーの物体側レンズを備える、ことを特徴とする請求項15に記載の撮像光学系。
  17. 前記光学作用部材の像側に配設され、前記光学作用部材から射出した光束を撮像素子に結像させるための結像光学系を備える、ことを特徴とする請求項1から16のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  18. 前記結像光学系は、最も物体側に正レンズを有する、ことを特徴とする請求項17に記載の撮像光学系。
  19. 前記変倍投影光学系は、メニスカスレンズである、ことを特徴とする請求項15、16、17、18のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  20. 前記2つの光路の各々には、互いに偏心した2つ以上の光学部材を含む、ことを特徴とする請求項1〜19のいずれか1つに記載の撮像光学系。
  21. 請求項1から20のいずれか1つの撮像光学系を備えた、ことを特徴とする内視鏡。
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