JP7475248B2 - ステレオ撮影装置及び眼科装置 - Google Patents

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Description

本発明は、手術用顕微鏡に着脱自在に装着されるステレオ撮影装置及びこのステレオ撮影装置を備える眼科装置に関する。
例えば白内障手術などの患者眼の手術に用いられる手術用顕微鏡(眼科装置)が知られている。この手術用顕微鏡は、照明光学系を用いて患者眼の角膜又は眼底を照明光で照明し、且つ角膜又は眼底からの照明光の戻り光を、左右の観察光路を有する観察光学系を介して左右の接眼レンズに導く(特許文献1参照)。これにより、術者は接眼レンズを介して角膜又は眼底を観察することができる。
また、特許文献1に記載の手術用顕微鏡は、左右の観察光路の一方に分岐光路を設け、この分岐光路を介して戻り光をカメラ(撮像素子)に導く。これにより、術者はカメラで撮影された角膜又は眼底の観察像を、モニタを通して観察することができる。
特開2013-27536号公報
近年、手術用顕微鏡を用いた患者眼の手術を行う場合に、モニタを通して角膜又は眼底の立体的な観察像の観察を可能にすることが求められている。この場合には、左右の観察光路ごとに戻り光を個別に撮像する一対のカメラを用いて患者眼(角膜又は眼底)をステレオ撮影する必要ある。この際に、上記特許文献1の手術用顕微鏡において患者眼のステレオ撮影を行う場合には、左右の観察光路の両方に分岐光路を設けて分岐光路ごとにカメラで戻り光の撮像を行う必要があり、手術用顕微鏡(左右の観察光路)の大幅な変更が必要になる。また、この方法は既存の手術用顕微鏡に適用することができない。
さらに別の方法として、手術用顕微鏡から左右の接眼部を取り外して左右の観察光路にそれぞれカメラを装着する方法が考えられる。しかしながら、手術用顕微鏡に装着可能な市販のカメラの幅(例えば35mm)は手術用顕微鏡の一般的な左右の観察光路の基線長(例えば22mm~26mm)よりも長いので、左右の観察光路にそれぞれカメラを同時に取り付けることができない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、眼科装置の大幅な変更を行うことなく、眼科装置の左右の観察光路を通過した光を個別に撮像可能なステレオ撮影装置及び眼科装置を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するためのステレオ撮影装置は、眼科装置の左右の観察光路を有する観察光学系に着脱自在に装着され、左右の観察光路を通して患者眼をステレオ撮影するステレオ撮影装置において、左右の観察光路を通過した左右の光束の間隔を広げる屈折光学系と、屈折光学系を通過した左右の光束を個別に撮像する一対のカメラと、を備える。
このステレオ撮影装置によれば、一対のカメラの基線長が左右の観察光路の基線長よりも大きい場合であっても、眼科装置に大幅な変更を加えることなく、一対のカメラを左右に並べた状態で左右の光束をそれぞれ撮像するステレオ撮影が可能となる。
本発明の他の態様に係るステレオ撮影装置において、屈折光学系が、左右の光束の間隔を一対のカメラの基線長に対応した間隔まで広げる。これにより、一対のカメラの基線長が左右の観察光路の基線長よりも大きい場合であっても、一対のカメラを左右に並べた状態でのステレオ撮影が可能となる。
本発明の他の態様に係るステレオ撮影装置において、一対のカメラごとに、撮像素子と、撮像素子を収納するケースとを備え、左右の光束の間隔の幅方向に沿ったケースの幅が、左右の観察光路の基線長よりも大きく形成されている。
本発明の他の態様に係るステレオ撮影装置において、屈折光学系が、左右の観察光路を通過した左右の光束の一方を、左右の光束の間隔の幅方向に平行な方向であって且つ左右の光束の他方から遠ざかる方向にシフトさせる第1屈折光学素子と、左右の観察光路を通過した他方を、幅方向に平行な方向であって且つ一方から遠ざかる方向にシフトさせる第2屈折光学素子と、の少なくともいずれか一方を有する。これにより、一対のカメラの基線長が左右の観察光路の基線長よりも大きい場合であっても、一対のカメラを左右に並べた状態でのステレオ撮影が可能となる。
本発明の他の態様に係るステレオ撮影装置において、第1屈折光学素子及び第2屈折光学素子が、平行平面板、プリズム、又はミラーである。
本発明の目的を達成するための眼科装置は、左右の観察光路を有する観察光学系と、
観察光学系に着脱自在に装着された上述のステレオ撮影装置と、を備える。
本発明の他の態様に係る眼科装置において、ステレオ撮影装置が、マウントを介して観察光学系に着脱自在に装着される。
本発明は、眼科装置の大幅な変更を行うことなく、眼科装置の左右の観察光路を通過した光を個別に撮像することができる。
手術用顕微鏡の上面図である。 手術用顕微鏡の側面図である。 Z方向上方側から見た観察光学系鏡胴、マウント、ステレオ撮影装置の断面拡大図である。 図3中のステレオ撮影装置の要部を簡略的に示した説明図である。 ステレオ撮影装置の屈折光学系の変形例1を説明するための説明図である。 ステレオ撮影装置の屈折光学系の変形例2を説明するための説明図である。
[手術用顕微鏡の全体構成]
図1は、手術用顕微鏡10の上面図である。図2は、手術用顕微鏡10の側面図である。なお、図中のX方向は患者(被検者、被手術者ともいう)を基準とした左右方向(患者眼Eの眼幅方向)であり、Z方向は後述の対物レンズ20の光軸OAに平行な作動距離方向(本実施形態では例えば上下方向)であり、Y方向はXZ方向に垂直な方向である。
図1及び図2に示すように、手術用顕微鏡10は、本発明の眼科装置に相当する。この手術用顕微鏡10は、例えば、仰臥位の患者の患者眼E(被検眼ともいう)の角膜Ecに対する各種手術を行う場合に、患者眼Eの角膜Ecの拡大像の観察に用いられる。
手術用顕微鏡10は、顕微鏡本体10aと、操作部12と、モニタ14と、制御装置16と、を備える。
操作部12は、制御装置16に有線又は無線接続されている。この操作部12は、顕微鏡本体10aの位置及び姿勢の調整操作(手動アライメント操作)と、患者眼Eの観察モードの切替操作と、顕微鏡本体10aのズーム倍率の変更操作と、を含む手術用顕微鏡10の各種操作の入力を受け付ける。操作部12には、顕微鏡本体10aに設けられたハードウェアキー(スイッチ、ボタン)、操作レバー、マウス、キーボード、及び操作パネル(モニタ14の表示面を含む)等の各種操作デバイスが含まれる。
モニタ14は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)のような公知の各種表示デバイスが用いられる。モニタ14は、制御装置16に有線又は無線で接続されており、制御装置16の制御の下、顕微鏡本体10aにより動画撮影された観察像Dを表示する。
制御装置16は、手術用顕微鏡10の筐体内に設けられたコンピュータ等の演算装置である。この制御装置16は、操作部12に対する入力操作に応じて顕微鏡本体10aの各部の動作と、モニタ14による観察像Dの表示とを統括的に制御する。なお、制御装置16が、手術用顕微鏡10の筐体外に設けられていてもよい。
[顕微鏡本体]
顕微鏡本体10aは、対物レンズ20と、眼底観察用レンズ21(前置レンズともいう)と、反射ミラーRMと、照明光学系32と、観察光学系40と、ステレオ撮影装置50と、を備える。
対物レンズ20は、Z方向に平行な光軸OAを有しており、患者眼Eに対向する位置に設けられている。反射ミラーRMは、対物レンズ20のZ方向上方向側の位置で且つ光軸OAと、光軸OAに対し垂直な方向(ここではY方向)に延びた後述の観察光学系40の光軸OBとの交点に設けられている。そして、反射ミラーRMから光軸OB(Y方向)に沿って観察光学系40、及びステレオ撮影装置50が配置されている。照明光学系32は、対物レンズ20のZ方向上方向側で且つ反射ミラーRMに対してY方向側にシフトした位置に設けられている。
[対物レンズ20]
対物レンズ20は、照明光学系32から出射されたリングパターンLPを角膜Ecに照射すると共に、角膜Ecからの戻り光LB(反射光)を透過して反射ミラーRMに向けて出射する。
[眼底観察用レンズ21]
眼底観察用レンズ21は、対物レンズ20と患者眼Eとの間に挿脱自在に設けられている。眼底観察用レンズ21は、対物レンズ20から入射した光を患者眼Eの眼底Efに集光させる。眼底観察用レンズ21は、眼底Efの観察を行う場合には対物レンズ20と患者眼Eとの間に挿入され、角膜Ecの観察を行う場合には対物レンズ20と患者眼Eとの間から退避される。
[反射ミラーRM]
反射ミラーRMは、対物レンズ20及び観察光学系40の一方から入射した光を他方に反射し且つ他方から入射した光を一方に反射する偏向光学素子である。
[照明光学系32]
照明光学系32は、対物レンズ20を介して患者眼Eを照明するための光学系である。照明光学系32は、所謂ケーラー照明系であり、光源ムラの無い状態で患者眼Eを照明することができる。この照明光学系32は、患者眼Eの乱視軸方向の測定のために角膜Ecに対してリングパターンLPを照射(投影)する。ここで照明光学系32の光軸OSは、対物レンズ20の光軸OAに対して垂直な方向(ここではY方向)に偏心している。このため、照明光学系32は、反射ミラーRMを介さずに所謂斜め照明で角膜Ecを照明可能であり、角膜Ecに対して斜め方向からリングパターンLPを照射する。これにより、角膜Ec等からの反射に基づくゴースト及びフレアの影響を回避しつつ角膜Ecをステレオ撮影(観察)することができる。
照明光学系32は、光源32aと、コンデンサーレンズ32bと、パターン生成素子35と、を含む。光源32aは、半導体光源等が用いられ、例えば4000K~6000Kの色温度を有する可視領域の波長を有する照明光Lを出力する。パターン生成素子35としては、レチクル、液晶パネル等の透過型表示デバイス、或いはデジタルマクロミラーデバイス等の光変調素子が用いられる。
光源32aから出力された照明光Lは、パターン生成素子35によりリングパターンLPに変換された後、コンデンサーレンズ32bに入射する。そして、コンデンサーレンズ32bを透過したリングパターンLPは、反射ミラーRMを経由することなく対物レンズ20を通過して角膜Ecに対して斜め方向から照射される。これにより、角膜Ecからの戻り光LBが、対物レンズ20を透過し、反射ミラーRMにて反射された後、観察光学系40に入射する。
[観察光学系40]
図3は、Z方向上方側から見た観察光学系鏡胴43、マウント49、ステレオ撮影装置50の断面拡大図である。図3と、既述の図1及び図2とに示すように、観察光学系40は、反射ミラーRMから入射した戻り光LBを後述のステレオ撮影装置50に導く。この観察光学系40は、本発明の左右の観察光路に相当するズームエキスパンダ42L,42Rと、ズームエキスパンダ42L,42Rを収納する観察光学系鏡胴43と、を備える。
<ズームエキスパンダ42L,42R>
ズームエキスパンダ42Lは、反射ミラーRMから入射した戻り光LBをステレオ撮影装置50の屈折光学系54L(平行平面板55L)に導く光学系である。また、ズームエキスパンダ42Rは、反射ミラーRMから入射した戻り光LBを屈折光学系54R(平行平面板55R)に導く光学系である。
ズームエキスパンダ42L,42R及びその光軸OBと、観察光学系鏡胴43とは、本実施形態では光軸OAに対して垂直(例えば±20°の範囲内での略垂直を含む)なY方向に延びている。なお、光軸OAに対して垂直な方向であればY方向に限定されるものではなく、ズームエキスパンダ42L,42R、光軸OB、及び観察光学系鏡胴43が例えばX方向に延びていてもよい。これにより、光路長が長い観察光学系40(ズームエキスパンダ42L,42R及び観察光学系鏡胴43)がXY平面と略平行な方向に配置される。従って、術者の正面に観察光学系40が配置されることなく、術者は無理なく正面のモニタ14の画面(或いは、正面の状況)を見ることができる。また、術者の正面に配置される筐体により術者に圧迫感を与えることがなくなり、術者の負担を小さくすることができる。
ズームエキスパンダ42L,42Rは、不図示の変倍機構により光軸OB方向に移動可能な複数のズームレンズ45,46,47を含む。これにより、観察像Dのズーム倍率を変更することができる。なお、ズームエキスパンダ42L,42Rは、ズーム倍率を互いに異ならせることができる。
<観察光学系鏡胴43>
観察光学系鏡胴43は、ズームエキスパンダ42L,42RをX方向(左右方向)に並べた状態で収納している。ここで、観察光学系鏡胴43内に収納されるズームエキスパンダ42L,42Rの基線長BL1(ズームエキスパンダ42L,42Rの光軸OBの間隔)は、手術用顕微鏡10のメーカごとにほぼ共通であり、約22mm~26mmに調整されている。
観察光学系鏡胴43の反射ミラーRMに対向する側とは反対側(ステレオ撮影装置50側)の開口部には、各種のアタッチメントを着脱自在に装着可能な第1保持部43aが形成されている。この第1保持部43aは、手術用顕微鏡10のメーカごとに共通の形状であったり或いは異なる形状であったりしてもよい。なお、第1保持部43aに着脱自在に装着されるアタッチメントとしては、左右の接眼部及び後述のステレオ撮影装置50が例として挙げられる。そして、本実施形態では、第1保持部43aに対してステレオ撮影装置50がマウント49を介して着脱自在に装着される。
[マウント49]
マウント49は、観察光学系鏡胴43とステレオ撮影装置50とを接続(連結)する。マウント49には、第1保持部43aに着脱自在に嵌合する第1嵌合部49aと、後述のステレオ撮影装置50の第2保持部52aに着脱自在に嵌合する第2嵌合部49bと、が形成されている。この第1嵌合部49aの形状を第1保持部43aの形状に合わせて形成することで、マウント49を各メーカの観察光学系鏡胴43に着脱自在に装着可能である。
また、マウント49には、ズームエキスパンダ42Lを通過した戻り光LBと、ズームエキスパンダ42Rを通過した戻り光LBとがそれぞれ通過する貫通穴49cが形成されている。
[ステレオ撮影装置50]
ステレオ撮影装置50は、マウント49を介して観察光学系40の観察光学系鏡胴43に着脱自在に装着される。このステレオ撮影装置50は、本発明の左右の光束に相当する左右の戻り光LB、すなわちズームエキスパンダ42L(及び貫通穴49c)を通過した戻り光LBと、ズームエキスパンダ42R(及び貫通穴49c)を通過した戻り光LBとを個別に撮像することで、角膜Ecの所謂ステレオ撮影を行う。
ステレオ撮影装置50は、光学系収納部52と、屈折光学系54L,54Rと、結像光学系60L,60Rと、一対のカメラ70L,70Rと、を備える。
<光学系収納部52>
光学系収納部52は、屈折光学系54L,54R及び結像光学系60L,60Rを収納する鏡胴(筐体)である。光学系収納部52の観察光学系40側の開口部には、第2嵌合部49bが着脱自在に嵌合する第2保持部52aが形成されている。また、光学系収納部52の反対側の開口部には、一対のカメラ70L,70Rを保持するカメラ保持板53が設けられている。なお、カメラ保持板53には、カメラ70L,70Rに入射する戻り光LBがそれぞれ通過する貫通穴53aが形成されている。
<屈折光学系54L,54R>
左右の戻り光LBの間隔の幅方向がX方向である場合に、市販の(一般的な)カメラ70L,70Rの個々のケース76のX方向の幅であるケース幅Wは、例えば約35mmであり、基線長BL1よりも大きくなる。このため、カメラ70L,70Rの基線長BL2についても約36mm~45mmとなり基線長BL1よりも大きくなるので、マウント49を介してカメラ70L,70Rを直接的に観察光学系40(観察光学系鏡胴43)に装着することができない。
そこで、本実施形態では屈折光学系54L,54Rにより、ズームエキスパンダ42L,42Rを通過した左右の戻り光LB(平行光)のX方向の間隔を、既述の基線長BL1に相当する間隔からカメラ70L,70Rの基線長BL2に相当する間隔まで広げる。なお、ズームエキスパンダ42Lを通過した戻り光LBが本発明の左右の光束の一方に相当し、且つズームエキスパンダ42Rを通過した戻り光LBが本発明の左右の光束の他方に相当する。
図4は、図3中のステレオ撮影装置50の要部を簡略的に示した説明図である。図4及び既述の図3に示すように、屈折光学系54Lは、ズームエキスパンダ42Lを通過した戻り光LBを、結像光学系60Lを経由してカメラ70Lまで導く。この屈折光学系54Lは、本発明の第1屈折光学素子に相当する平行平面板55Lを備える。
平行平面板55Lは、ズームエキスパンダ42Lを通過した戻り光LBを複数回屈折、すなわちズームエキスパンダ42Lの光軸OBを複数回屈曲させる。これにより、平行平面板55Lは、この戻り光LBを、X方向に平行な方向であって且つズームエキスパンダ42Rを通過した戻り光LBから遠ざかる方向、すなわちX方向一方側にシフトさせる。
屈折光学系54Rは、ズームエキスパンダ42Rを通過した戻り光LBを、結像光学系60Rを経由してカメラ70Rまで導く。この屈折光学系54Rは、本発明の第2屈折光学素子に相当する平行平面板55Rを備える。
平行平面板55Rは、ズームエキスパンダ42Rを通過した戻り光LBを複数回屈折させる、すなわちズームエキスパンダ42Rの光軸OBを複数回屈曲させる。これにより、平行平面板55Rは、この戻り光LBを、X方向に平行な方向であって且つズームエキスパンダ42Lを通過した戻り光LBから遠ざかる方向、すなわちX方向他方側にシフトさせる。
このように平行平面板55L,55Rは、ズームエキスパンダ42L,42Rを通過した左右の戻り光LBをX方向に平行で且つ互いに遠ざかる方向にシフトさせることで、この左右の戻り光LBの間隔を、基線長BL2に対応した間隔まで広げることができる。
<結像光学系60L,60R>
結像光学系60Lは、平行平面板55Lを通過した戻り光LBをカメラ70Lの撮像素子72に結像させる。また、結像光学系60Rは、平行平面板55Rを通過した戻り光LBをカメラ70Rの撮像素子72に結像させる。結像光学系60L,60Rは、レンズ鏡胴62と、鏡胴ホルダ64と、操作部材66と、を含む。
レンズ鏡胴62は、1又は複数のレンズ63を収納している。このレンズ鏡胴62は、鏡胴ホルダ64により光軸OBに平行な方向(Y方向)に位置調整可能に保持されている。そして、レンズ鏡胴62のY方向位置は、操作部材66を操作することで調整可能である。これにより、操作部材66を操作してレンズ鏡胴62のY方向位置を調整することで、結像光学系60L,60Rのピント位置を調整することができる。その結果、例えば、結像光学系60L,60Rの前ピン/後ピンのピント位置の微調整が可能になる。
<カメラ70L,70R>
カメラ70Lは、ズームエキスパンダ42L、平行平面板55L、及び結像光学系60L等を通過した戻り光LBを撮像する。また、カメラ70Rは、ズームエキスパンダ42R、平行平面板55R、及び結像光学系60R等を通過した戻り光LBを撮像する。
カメラ70Lは、撮像素子72と、撮像素子ホルダ74と、ケース76と、を備える。ケース76は、撮像素子72及び撮像素子ホルダ74を収納するカメラ筐体である。このケース76のケース幅Wは、既述の通り基線長BL1より大きくなる。
撮像素子72は、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサ或いはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型のイメージセンサであり、撮像素子ホルダ74により貫通穴53aに対向する位置で保持されている。この撮像素子72は、平行平面板55L、結像光学系60L、及び貫通穴53aを通過した戻り光LBを撮像して、角膜Ec及びリングパターンLPの観察像D(図1参照)を制御装置16へ出力する。
カメラ70Rは、カメラ70Lと同じ構成であり、撮像素子72と、撮像素子ホルダ74と、ケース76と、を備える。このカメラ70Rの撮像素子72は、平行平面板55R、結像光学系60R、及び貫通穴53aを通過した戻り光LBを撮像して、角膜Ec及びリングパターンLPの観察像Dを制御装置16へ出力する。
カメラ70L,70Rの基線長BL2は、個々のケース76のケース幅Wと、ケース76間の間隔の設計値とに基づき、例えば既述の約36mm~45mmに決定される。そして、この基線長BL2に合わせて、平行平面板55L,55Rの種類(形状、厚み)と位置姿勢とが決定、すなわち左右の戻り光LBのX方向のシフト量が決定される。これにより、ズームエキスパンダ42L,42Rを通過した左右の戻り光LBの間隔を平行平面板55L,55Rにより基線長BL2に対応した間隔まで広げることができる。その結果、基線長BL2が基線長BL1よりも大きい場合であっても、カメラ70L,70RをX方向に並べた状態で左右の戻り光LBをそれぞれ撮像することができる。
図1に戻って、制御装置16は、カメラ70L,70Rから出力された観察像Dに基づき、公知の手法で立体的(立体視可能な)観察像Dを生成してモニタ14に表示させる。
[本実施形態の効果]
以上のように本実施形態のステレオ撮影装置50は、基線長BL1を有するズームエキスパンダ42L,42Rを通過した左右の戻り光LBの間隔を、平行平面板55L,55Rによりカメラ70L,70Rの基線長BL2に対応した間隔まで広げることができる。このため、ステレオ撮影装置50は、基線長BL2が基線長BL1よりも大きくなる場合であっても、カメラ70L,70RをX方向(左右)に並べて配置した状態で観察光学系40に装着することができる。その結果、手術用顕微鏡10のステレオ撮影装置50以外の部分については変更することなく、X方向に並べて配置されたカメラ70L,70Rにより左右の戻り光LBを個別に撮像することができる。これにより、手術用顕微鏡10に大幅な変更を加えることなく、患者眼E(角膜Ec)等のステレオ撮影が可能となる。
また、本実施形態のステレオ撮影装置50を、マウント49を介して既存の手術用顕微鏡10の観察光学系40に装着することにより、既存の手術用顕微鏡10においても大幅な変更を加えることなく、患者眼E(角膜Ec)等のステレオ撮影が可能となる。さらに、本実施形態のステレオ撮影装置50では、ケース幅Wが基線長BL1よりも大きくなる市販のカメラ70L,70Rを用いることができるので、ステレオ撮影装置50の製造コストを下げることができる。
さらに本実施形態では、観察光学系40と、ステレオ撮影装置50及びそのカメラ70L,70RとがXY平面と略平行な方向に配置されるので、術者の正面にステレオ撮影装置50及びそのカメラ70L,70Rが配置されることが防止される。その結果、術者は無理なく正面のモニタ14の画面(或いは、正面の状況)を見ることができる。また、術者の正面に配置されるステレオ撮影装置50により術者に圧迫感を与えることがなくなり、術者の負担を小さくすることができる。
[屈折光学系54L,54Rの変形例]
図5は、ステレオ撮影装置50の屈折光学系54L,54Rの変形例1を説明するための説明図である。図6は、ステレオ撮影装置50の屈折光学系54L,54Rの変形例2を説明するための説明図である。上記実施形態の屈折光学系54L,54Rは、本発明の第1屈折光学素子及び第2屈折光学素子として平行平面板55L,55Rを用いているが、例えば、図5に示すように、プリズム80L,80Rを用いてズームエキスパンダ42L,42Rを通過した左右の戻り光LBの間隔を広げてもよい。また、図6に示すように、例えばミラー85L,86Lとミラー85R,86Rとを用いて、左右の戻り光LBの間隔を広げてもよい。さらに、第1屈折光学素子及び第2屈折光学素子として、戻り光LBを反射又は屈折可能な公知の各種光学素子を用いてもよい。
[その他]
上記実施形態では、屈折光学系54L,54Rにより観察光学系40を通過した左右の戻り光LBの双方を互いに遠ざかる方向にシフトさせているが、ステレオ撮影装置50に屈折光学系54L,54Rのいずれか一方のみを設けてもよい。この場合には屈折光学系54L,54Rの一方によって、左右の戻り光LBの一方を他方から遠ざかる方向にシフトさせることで、上記実施形態と同様に左右の戻り光LBの間隔を広げることができる。
上記実施形態では、照明光学系32から角膜Ecに対してリングパターンLPを照射しているが、患者眼Eの乱視情報の測定に用いられる各種形状の測定用パターンを角膜Ecに照射してもよい。
上記実施形態では、観察光学系40及び光軸OBが光軸OAに対して垂直方向に延びているが、例えば光軸OAに対して平行(略平行を含む)であってもよく、観察光学系40及びその光軸OBの向きは特に限定はされない。この場合にもズームエキスパンダ42L,42Rの上方にステレオ撮影装置50が装着され、さらに、このステレオ撮影装置50の上部にカメラ70L,70Rが装着される。
上記実施形態では、観察光学系40の左右の観察光路としてズームエキスパンダ42L,42Rを例に挙げて説明したが、ズームエキスパンダ42L,42Rの代わりに、左右の戻り光LB(平行光)をステレオ撮影装置50に導く各種光路を用いてもよい。
上記実施形態では、角膜Ecの拡大像の観察に用いられる手術用顕微鏡10を例に挙げて説明したが、眼底Efの拡大像(徹照像)の観察に用いられる手術用顕微鏡10にも本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、患者眼Eの手術に用いられる手術用顕微鏡10を例に挙げて説明したが、左右の観察光路を有する観察光学系を有し且つ患者眼Eの各部のステレオ撮影を行う眼科装置及びこの眼科装置に装着されるステレオ撮影装置に本発明を適用することができる。
10 手術用顕微鏡
10a 顕微鏡本体
12 操作部
14 モニタ
16 制御装置
20 対物レンズ
21 眼底観察用レンズ
32 照明光学系
32a 光源
32b コンデンサーレンズ
35 パターン生成素子
40 観察光学系
42L,42R ズームエキスパンダ
43 観察光学系鏡胴
43a 第1保持部
45,46,47 ズームレンズ
49 マウント
49a 第1嵌合部
49b 第2嵌合部
49c 貫通穴
50 ステレオ撮影装置
52 光学系収納部
52a 第2保持部
53 カメラ保持板
53a 貫通穴
54L,54R 屈折光学系
55L,55R 平行平面板
60L,60R 結像光学系
62 レンズ鏡胴
63 レンズ
64 鏡胴ホルダ
66 操作部材
70L,70R カメラ
72 撮像素子
74 撮像素子ホルダ
76 ケース
80L,80R プリズム
85L,85R ミラー
86L,86R ミラー
BL1,BL2 基線長
D 観察像
E 患者眼
Ec 角膜
Ef 眼底
L 照明光
LB 戻り光
LP リングパターン
OA,OB,OS 光軸
RM 反射ミラー
W ケース幅

Claims (7)

  1. 眼科装置の左右の観察光路を有する観察光学系に着脱自在に装着され、前記左右の観察光路を通して患者眼をステレオ撮影するステレオ撮影装置において、
    前記左右の観察光路を通過した左右の光束の間隔を広げる屈折光学系と、
    前記屈折光学系を通過した前記左右の光束を個別に撮像する一対のカメラと、
    を備えるステレオ撮影装置。
  2. 前記屈折光学系が、前記左右の光束の間隔を前記一対のカメラの基線長に対応した間隔まで広げる請求項1に記載のステレオ撮影装置。
  3. 前記一対のカメラごとに、撮像素子と、前記撮像素子を収納するケースとを備え、
    前記左右の光束の間隔の幅方向に沿った前記ケースの幅が、前記左右の観察光路の基線長よりも大きく形成されている請求項2に記載のステレオ撮影装置。
  4. 前記屈折光学系が、
    前記左右の観察光路を通過した前記左右の光束の一方を、前記左右の光束の間隔の幅方向に平行な方向であって且つ前記左右の光束の他方から遠ざかる方向にシフトさせる第1屈折光学素子と、
    前記左右の観察光路を通過した前記他方を、前記幅方向に平行な方向であって且つ前記一方から遠ざかる方向にシフトさせる第2屈折光学素子と、
    の少なくともいずれか一方を有する請求項1から3のいずれか1項に記載のステレオ撮影装置。
  5. 前記第1屈折光学素子及び前記第2屈折光学素子が、平行平面板、プリズム、又はミラーである請求項4に記載のステレオ撮影装置。
  6. 左右の観察光路を有する観察光学系と、
    前記観察光学系に着脱自在に装着された請求項1から5のいずれか1項に記載のステレオ撮影装置と、
    を備える眼科装置。
  7. 前記ステレオ撮影装置が、マウントを介して前記観察光学系に着脱自在に装着される請求項6に記載の眼科装置。
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