JP2020012512A - 環状シール材 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用環境が高温であっても、シール溝から一部が抜け出してしまうことがなく、所望のシール性能を維持し、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することのできる環状シール材を提供する。【解決手段】環状シール材であって、前記環状シール材の厚さ方向の断面形状において、内周側に位置する内周側本体部と、外周側に位置する外周側本体部と、を少なくとも備え、さらに前記環状シール材の厚さ方向の上面には、前記内周側本体部と外周側本体部との間に上面側凹部が設けられ、前記環状シール材の厚さ方向の下面には、前記内周側本体部と外周側本体部との間に下面側凹部が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、厚さ方向に沿って延びる円柱状部材の外周側面に設けられた、半径方向に凹む環状のシール溝に装着される環状シール材に関する。
従来より、半導体製造装置に用いられるプラズマエッチング装置の半導体基板載置台の円柱状部材(支柱)などにおいて、外周側面に設けられたシール溝内に環状シール材が装着されている(例えば特許文献1)。
このような半導体製造装置において用いられる円柱状部材100は、図12に示したように、シール溝110を境にして上下方向に別部材同士(一方部材120と他方部材122)を接着剤130で接合してなるものである。
シール溝110に装着される環状シール材140は、外周側に凹部142が設けられた断面略台形状であり、この特殊な形状をした環状シール材140をシール溝110に装着することによって、シール溝110の開口112から底壁144に向かってプラズマが侵入し、接着剤130を劣化させてしまうことを防止している。
特開2018−40472号公報
ところで、このような環状シール材140が装着される円柱状部材100は、プラズマエッチング装置などの高温の環境であるため、シール溝110内に装着された環状シール材140は熱によって次第に熱膨張し、シール溝110の上下に位置する一方壁146と他方壁148とに密着してシール性を確保することとなる。
しかしながら、近年の半導体製造装置においては、更なる高温(例えば200〜320度)の環境も想定され、このような従来の環状シール材140であると、熱膨張が進んでシール溝110の開口112から環状シール材140の一部が抜け出してしまうおそれがあった。
このように環状シール材140の一部がシール溝110から抜け出してしまった場合、所望のシール性能を得られなくなるおそれがあり、新たな環状シール材が求められているのが実情である。
本発明はこのような実情に鑑みなされたものであって、使用環境が200〜320度程度の高温であっても、シール溝から一部が抜け出してしまうことがなく、所望のシール性能を維持し、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することのできる環状シール材を提供することを目的とする。
本発明は、前述した従来技術における問題点を解決するために発明されたものであって、本発明の環状シール材は、
前記環状シール材の厚さ方向の断面形状において、
内周側に位置する内周側本体部と、
外周側に位置する外周側本体部と、
を少なくとも備え、
さらに前記環状シール材の厚さ方向の上面には、前記内周側本体部と外周側本体部との間に上面側凹部が設けられ、
前記環状シール材の厚さ方向の下面には、前記内周側本体部と外周側本体部との間に下面側凹部が設けられていることを特徴とする。
さらに本発明の環状シール材は、
前記環状シール材が、軸方向に沿って延びる円柱状部材の外周側面に設けられた、半径方向に凹む環状のシール溝に装着されるものであって、
前記シール溝は、
前記軸方向の一方側に位置する一方壁と、
前記軸方向の他方側に位置し、前記一方壁に対向する他方壁と、
前記一方壁と他方壁とをつなぐ底壁と、
から成ることを特徴とする。
このように構成されていれば、シール溝内に環状シール材を装着し、内周側本体部がシール溝の一方壁と他方壁とに当接してシール性を発揮する際において、使用環境が高温であっても、膨張した環状シール材の一部が、上面側凹部と下面側凹部に入り込むこととなり、シール溝から環状シール材の一部が抜け出してしまうことがない。
したがって所望のシール性能を維持し、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記外周側本体部の厚さ方向の上面には、上方に向かって突設する上面側凸部を備え、
前記外周側本体部の厚さ方向の下面には、下方に向かって突設する下面側凸部を備えることを特徴とする。
このように構成されていれば、上面側凸部と下面側凸部が、シール溝の一方壁と他方壁に対して突っ張ることとなるため、環状シール材における所望のシール性能を発現させ、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
さらに、シール溝に環状シール材を装着する際に、上面側凸部と下面側凸部が有る側から入れようとしても、シール溝に環状シール材が入らないため、内周側本体部と外周側本体部とを逆に装着する誤装着を確実に防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記外周側本体部の外周側の端部には、前記外周側に膨出する膨出部が設けられていることを特徴とする。
このように構成されていれば、環状シール材を金型で成形する際に、金型から環状シール材を抜き易くすることができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記膨出部の外周側の突端には、小凸部が設けられていることを特徴とする。
このように構成されていれば、環状シール材の厚さ方向の中心位置を、小凸部を介して視認することができるため、シール溝に対して環状シール材が真直ぐに確実に装着されているか否かを確認することができ、誤装着を防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記上面側凸部の内周側の傾斜線と、前記下面側凸部の内周側の傾斜線と、の間にできた第1傾斜角度が、10〜120度の範囲内であることを特徴とする。
このような範囲内であれば、所望のシール性能を維持することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記膨出部の上面側の傾斜線と、下面側の傾斜線と、の間にできた第2傾斜角度が、90〜180度の範囲内であることを特徴とする。
このような範囲内であれば、所望のシール性能を維持することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記第2傾斜角度が、前記第1傾斜角度よりも大きいことを特徴とする。
このように構成されていれば、環状シール材がシール溝内に装着されて変形しても、上下方向に均等に変形することができ、いびつな変形が生ずることを防止することができる。
したがって、所望のシール性能を維持することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記環状シール材が、弾性部材からなることを特徴とする。
このように弾性部材であれば、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記内周側本体部の厚みが、
前記シール溝の底壁の一方壁から他方壁までの高さよりも小さいことを特徴とする。
このように構成されていれば、シール溝内に環状シール材を装着する際に、容易に装着することができる。また、環状シール材が膨張した際にも、内周側本体部とシール溝との間の空間に、環状シール材の一部が入り込むため、シール溝から環状シール材の一部が抜け出してしまうことを確実に防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記環状シール材の内周側本体部から外周側本体部までの最大寸法が、
前記シール溝の開口縁部における前記一方壁から他方壁までの高さよりも大きいことを特徴とする。
このように構成されていれば、環状シール材が転動して内周側本体部が下方、外周側本体部が上方に位置したとしても、シール溝の開口に環状シール材を挿入することができないため、誤装着を確実に防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記環状シール材の上面側凸部の端部から下面側凸部の端部までの最大寸法が、
前記シール溝の開口縁部における前記一方壁から他方壁までの高さよりも大きいことを特徴とする。
このように構成されていれば、上面側凸部と下面側凸部が、シール溝の一方壁と他方壁に対して突っ張ることとなるため、環状シール材における所望のシール性能を発現させ、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
さらには、シール溝に環状シール材を装着する際に、誤って上面側凸部と下面側凸部が有る側、すなわち外周側本体部側から入れようとしても、シール溝に環状シール材が入らないため、内周側本体部と外周側本体部とを逆に装着する誤装着を確実に防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記円柱状部材が、
前記シール溝の底壁を境にして一方壁側と他方壁側とで別部材から構成されており、前記別部材間が接着剤で接合されていることを特徴とする。
このように円柱状部材が構成されていても、本発明の環状シール材が用いられていれば、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
また、本発明の環状シール材は、
前記シール溝が設けられた円柱状部材が、半導体製造装置であることを特徴とする。
このように半導体製造装置は特に過酷な環境下であるが、本発明の環状シール材であれば、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
本発明によれば、シール溝の一方壁側に位置する内周側本体部と外周側本体部との間に、上面側凹部が設けられ、シール溝の他方壁側に位置する内周側本体部と外周側本体部との間に、下面側凹部が設けられているため、使用環境が高温であっても、膨張した環状シール材の一部が、上面側凹部と下面側凹部に入り込むことで、シール溝から環状シール材の一部が抜け出してしまうことがなく、所望のシール性能を維持し、シール溝の開口から底壁に向かってプラズマが侵入し、接着剤を劣化させてしまうことを確実に防止することのできる環状シール材を提供することができる。
図1は、本発明の環状シール材が円柱状部材のシール溝に装着された状態を示した概略断面図である。 図2は、図1のA部を拡大して示した拡大断面図である。 図3は、本発明の環状シール材の断面図において、端部を拡大して示した拡大断面図である。 図4は、本発明の環状シール材の断面図において、端部を拡大して示した拡大断面図である。 図5は、本発明の環状シール材を誤った状態でシール溝内に配設しようとした状態を示した概略断面図である。 図6は、本発明の環状シール材を円柱状部材のシール溝に装着する前の状態を示した概略断面図である。 図7は、本発明の環状シール材の内周側本体部を円柱状部材のシール溝に挿入した状態を示した概略断面図である。 図8は、本発明の環状シール材を、冶具を用いてシール溝内に装着しようとした状態を示した概略断面図である。 図9は、本発明の環状シール材を、冶具を用いてシール溝内に装着した状態を示した概略断面図である。 図10は、本発明の環状シール材の他の実施形態を示した概略断面図である。 図11は、本発明の環状シール材が装着されるシール溝の他の実施形態を示した概略断面図である。 図12は、従来の環状シール材を円柱状部材のシール溝に装着した状態を示した概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づきより詳細に説明する。
本発明の環状シール材は、半導体製造装置に用いられるプラズマエッチング装置の半導体基板載置台の円柱状部材(支柱)などの高温の環境下において、例えば外周側面に設けられた環状のシール溝内に装着されて用いられるものである。
また、本明細書中で「高温」とは、200〜320度の範囲を想定したものである。
さらに、本発明の環状シール材の寸法としては、特に限定されるものではないが、直径が150〜350mmの範囲内、内周側本体部から外周側本体部までの最大寸法が2.0〜4.0mmの範囲内、上面側凸部の端部から下面側凸部の端部までの最大寸法が2.0〜3.5mmの範囲内の場合において、特に本発明の環状シール材における効果を発現することができるものである。
すなわち、本発明の環状シール材は非常に厚みが薄くて要部が小さく、さらに転動し易い取り扱いに注意が必要なものであり、半導体製造装置などの高温で過酷な環境下において好適に用いられるものである。
具体的には図1および図2に示したように、本発明の実施形態における環状シール材10は、軸B方向(上下方向,厚さ方向)に沿って延びる円柱状部材50の外周側面52に設けられた、半径方向に凹む環状のシール溝60に装着されるものである。
円柱状部材50は、例えばセラミックス製の一方部材54とアルミニウム製の他方部材56とが、互いに接着剤58で接合されてなり、接合面がちょうどシール溝60の底壁66の上端に位置している。
そして、このような環状シール材10が装着されるシール溝60は、軸B方向の一方側(上側)に位置する一方壁62と、軸B方向の他方側(下側)に位置し、一方壁62に対向する他方壁64と、一方壁62と他方壁64とをつなぐ底壁66と、から成り、断面略コ字状に形成されている。
本発明の環状シール材10は、軸B方向の断面形状において、このシール溝60の底壁66側に位置する内周側本体部12と、シール溝60の開口68側に位置する外周側本体部14と、を備えている。そしてシール溝60の一方壁62側に位置する内周側本体部12と外周側本体部14との間には、上面側凹部16が設けられ、他方壁64側に位置する内周側本体部12と外周側本体部14との間には、下面側凹部18が設けられている。
この上面側凹部16と下面側凹部18により、環状シール材10を高温環境下で用いられる円柱状部材50のシール溝60に装着して用いた際において、膨張した環状シール材10の一部が、上面側凹部16と下面側凹部18に入り込むこととなり、シール溝60から環状シール材10の一部が抜け出してしまうようなことを確実に防止することができる。
なお図3に示したように、内周側本体部12の厚みT1は、シール溝60の底壁66の一方壁62から他方壁64までの高さT2よりも若干小さく設定されており、これによりシール溝60内に環状シール材10を装着する際に、スムーズに装着することができる。
内周側本体部12の厚みT1としては、シール溝60の底壁66の一方壁62から他方壁64までの高さT2の、0.6〜1.0倍の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは0.8〜1.0倍の範囲内、さらに好ましくは0.85〜0.95倍の範囲内である。
さらに、内周側本体部12から外周側本体部14までの最大寸法L1は、シール溝60の底壁66から開口縁部までの最大深さL2よりも小さく設定されており、これによりシール溝60内で環状シール材10が熱膨張した際においても、環状シール材10の一部がシール溝60から抜け出してしまうことを確実に防止することができる。
なお、内周側本体部12から外周側本体部14までの最大寸法L1としては、シール溝60の底壁66から開口縁部までの最大深さL2の、0.5〜0.9倍の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは0.6〜0.8倍の範囲内、さらに好ましくは0.7〜0.8倍の範囲内である。
また、本実施形態の環状シール材10が装着される円柱状部材50は、例えば半導体製造装置のプラズマエッチング装置の半導体基板載置台で用いられることから、環状シール材10としては耐プラズマ性、純粋性、真空シール性、耐熱性、メンテナンス性、動的用途での動作安定性、コストパフォーマンスなどが求められ、環状シール材10の材質としては、ゴム等の弾性部材が好ましい。
弾性部材としては、例えばフッ素ゴム(FKM)やパーフロロエラストマー(FFKM)が使用され、特に耐プラズマ性が要求される部位では、パーフロロエラストマー(FFKM)が使用されることが好ましい。
また、技術革新の進む新しい半導体製造装置に対応できる環状シール材10の材質として、耐プラズマ性、非粘着性、純粋性、耐熱性に優れた日本バルカー工業株式会社製の無充填系パーフロロエラストマー(FFKM)、FLUORITZ(登録商標)シリーズを挙げることができる。FLUORITZ(登録商標)シリーズは、従来のパーフロロエラストマー(FFKM)と比較して、耐プラズマ性(耐ラジカル性、耐クラック性)、非粘着性を大幅に向上させた材料である。
さらに本実施形態の環状シール材10は、図3に示したように、外周側本体部14の厚さ方向の上面には、一方壁62側(上方)に向かって突設する上面側凸部20と、外周側本体部14の厚さ方向の下面には、他方壁64側(下方)に向かって突設する下面側凸部22と、が設けられている。
上面側凸部20の端部から下面側凸部22の端部までの最大寸法T4は、シール溝60の開口縁部の一方壁62から他方壁64までの高さT3よりも大きく設定されており、これにより所望のシール性能を得ることができる。
上面側凸部20の端部から下面側凸部22の端部までの最大寸法T4としては、シール溝60の開口縁部の一方壁62から他方壁64までの高さT3の、1.1〜1.8倍の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは1.1〜1.4倍の範囲内、さらに好ましくは1.15〜1.35倍の範囲内である。
このような上面側凸部20と下面側凸部22が設けられることにより、シール溝60内に環状シール材10を装着した際に、シール溝60の一方壁62と他方壁64に対して上面側凸部20と下面側凸部22が突っ張ることとなるため、環状シール材10における所望のシール性能を発現させ、シール溝60の開口68から底壁66に向かってプラズマが侵入し、接着剤58を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
さらにはシール溝60に環状シール材10を装着する際に、上面側凸部20と下面側凸部22が有る側、すなわち外周側本体部14側から入れようとしても、シール溝60に環状シール材10が入らないため、内周側本体部12と外周側本体部14とを、逆に装着する誤装着を確実に防止することができる。
また、外周側本体部14の外周側の端部には、シール溝60の開口68側に膨出する膨出部24が設けられている。このように膨出部24が設けられていれば、環状シール材10を上下の金型(図示せず)で成形した際に、金型(図示せず)から環状シール材10を抜き易くすることができる。
さらに膨出部24の外周側の突端には、小凸部26が設けられており、これにより環状シール材10の厚さ方向(軸B方向)の中心位置を、小凸部26を介して視認することができ、シール溝60に対して環状シール材10が真直ぐに確実に装着されているか否かを確認することができ、誤装着を防止することができる。
また図4に示したように、上面側凸部20の内周側(底壁66側)の傾斜線30と、下面側凸部22の内周側(底壁66側)の傾斜線32と、の間にできた第1傾斜角度θ1は、10〜120度の範囲内であることが好ましく、より好ましくは50〜110度の範囲内、さらに好ましくは70〜90度の範囲内である。
一方、膨出部24の上面側(一方壁62側)の傾斜線36と、下面側(他方壁64側)の傾斜線38と、の間にできた第2傾斜角度θ2は、90〜180度の範囲内であることが好ましく、より好ましくは100〜160度の範囲内、さらに好ましくは120〜140度の範囲内である。
そして、第2傾斜角度θ2が、第1傾斜角度θ1よりも大きいことが好ましい。
このように第2傾斜角度θ2が、第1傾斜角度θ1よりも大きければ、環状シール材10がシール溝60内に装着されて変形しても、上下方向に均等に変形することができ、いびつな変形が生ずることを防止することができる。したがって、所望のシール性能を維持することができる。
なお、本実施形態の環状シール材10は、内周側本体部12から外周側本体部14までの最大寸法L1が、シール溝60の開口縁部における一方壁62から他方壁64までの高さT3よりも大きく設定されている。
これにより、図5に示したように、環状シール材10が誤って転動し内周側本体部12が下方、外周側本体部14が上方に位置したとしても、シール溝60の開口68に環状シール材10を挿入することができないため、誤装着を確実に防止することができる。
このように本発明の環状シール材10は、上記したような特殊な形状を有しており、これによりシール溝60の開口68から底壁66に向かってプラズマが侵入し、接着剤58を劣化させてしまうことを確実に防止することができる。
次に、本発明の環状シール材10をシール溝60内に装着する際の手順について説明する。
まず、図6に示したようにシール溝60の開口68の外側に、環状シール材10の内周側本体部12が対向するように環状シール材10を配設する。
次いで、図7に示したように、環状シール材10の内周側本体部12の部分をシール溝60の底壁66に向かって押し込み、環状シール材10の上面側凸部20と下面側凸部22とが、シール溝60の開口縁部に引っ掛かる手前の位置まで挿入する。
この状態において、図8に示したように挿入ジグ80を外周側本体部14の外方位置に用意し、図9に示したように、シール溝60の底壁66に向かって環状シール材10を押し込み、内周側本体部12の端部が底壁66に接するまで移動させれば、環状シール材10のシール溝60への装着は完了となる。
以上、本発明の環状シール材10について、好ましい実施形態を説明したが、本発明の環状シール材10は、上記した実施形態に限定されるものではなく、例えば図10(a)に示したように、内周側本体部12の底壁66側の端部に膨出部70を設けても良いものである。
さらには図10(b)に示したように、外周側本体部14の膨出部24に小凸部26が設けられていなくても良く、また図10(c)に示したように、外周側本体部14の上面に設けられた上面側凸部20と、下面に設けられた下面側凸部22の形状が台形状であっても良いものである。
また円柱状部材50を構成する一方部材54と他方部材56は、図11(a)に示したように、シール溝60の底壁66の略中央を境目にして構成しても、図11(b)に示したように、シール溝60の底壁66の他方壁64側の下端を境目にして構成しても良いものである。
さらには、上面側凹部16の大きさと下面側凹部18の大きさが異なっていたり、上面側凸部20の大きさと下面側凸部22の大きさが異なっていても良いなど、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能なものである。
10 環状シール材
12 内周側本体部
14 外周側本体部
16 上面側凹部
18 下面側凹部
20 上面側凸部
22 下面側凸部
24 膨出部
26 小凸部
30 傾斜線
32 傾斜線
36 傾斜線
38 傾斜線
50 円柱状部材
52 外周側面
54 一方部材
56 他方部材
58 接着剤
60 シール溝
62 一方壁
64 他方壁
66 底壁
68 開口
70 膨出部
80 挿入ジグ
100 円柱状部材
110 シール溝
112 開口
120 一方部材
122 他方部材
130 接着剤
140 環状シール材
142 凹部
144 底壁
146 一方壁
148 他方壁
B 軸
L1 内周側本体部から外周側本体部までの最大寸法
L2 底壁から開口縁部までの最大深さ
T1 内周側本体部の厚み
T2 底壁の一方壁から他方壁までの高さ
T3 開口縁部の一方壁から他方壁までの高さ
T4 上面側凸部の端部から下面側凸部の端部までの最大寸法
θ1 第1傾斜角度
θ2 第2傾斜角度

Claims (14)

  1. 環状シール材であって、
    前記環状シール材の厚さ方向の断面形状において、
    内周側に位置する内周側本体部と、
    外周側に位置する外周側本体部と、
    を少なくとも備え、
    さらに前記環状シール材の厚さ方向の上面には、前記内周側本体部と外周側本体部との間に上面側凹部が設けられ、
    前記環状シール材の厚さ方向の下面には、前記内周側本体部と外周側本体部との間に下面側凹部が設けられていることを特徴とする環状シール材。
  2. 前記外周側本体部の厚さ方向の上面には、上方に向かって突設する上面側凸部を備え、
    前記外周側本体部の厚さ方向の下面には、下方に向かって突設する下面側凸部を備えることを特徴とする請求項1に記載の環状シール材。
  3. 前記外周側本体部の外周側の端部には、前記外周側に膨出する膨出部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の環状シール材。
  4. 前記膨出部の外周側の突端には、小凸部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の環状シール材。
  5. 前記上面側凸部の内周側の傾斜線と、前記下面側凸部の内周側の傾斜線と、の間にできた第1傾斜角度が、10〜120度の範囲内であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の環状シール材。
  6. 前記膨出部の上面側の傾斜線と、下面側の傾斜線と、の間にできた第2傾斜角度が、90〜180度の範囲内であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の環状シール材。
  7. 前記第2傾斜角度が、前記第1傾斜角度よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の環状シール材。
  8. 前記環状シール材が、弾性部材からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の環状シール材。
  9. 前記環状シール材が、軸方向に沿って延びる円柱状部材の外周側面に設けられた、半径方向に凹む環状のシール溝に装着されるものであって、
    前記シール溝は、
    前記軸方向の一方側に位置する一方壁と、
    前記軸方向の他方側に位置し、前記一方壁に対向する他方壁と、
    前記一方壁と他方壁とをつなぐ底壁と、
    から成ることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の環状シール材。
  10. 前記内周側本体部の厚みが、
    前記シール溝の底壁の一方壁から他方壁までの高さよりも小さいことを特徴とする請求項9に記載の環状シール材。
  11. 前記環状シール材の内周側本体部から外周側本体部までの最大寸法が、
    前記シール溝の開口縁部における前記一方壁から他方壁までの高さよりも大きいことを特徴とする請求項9または10に記載の環状シール材。
  12. 前記環状シール材の上面側凸部の端部から下面側凸部の端部までの最大寸法が、
    前記シール溝の開口縁部における前記一方壁から他方壁までの高さよりも大きいことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の環状シール材。
  13. 前記円柱状部材が、
    前記シール溝の底壁を境にして一方壁側と他方壁側とで別部材から構成されており、前記別部材間が接着剤で接合されていることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の環状シール材。
  14. 前記シール溝が設けられた円柱状部材が、半導体製造装置であることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の環状シール材。
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