JP2020010755A - 生体データ測定装置、生体データ処理方法及び生体データ処理のためのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】生体データの信頼性を評価する技術を提供する。【解決手段】生体データ測定装置は、第1の生体データを取得する第1の取得部と、前記第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された第2の生体データを取得する第2の取得部と、前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第1の判断部と、前記第1の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかに応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第2の判断部と、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかに応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを前記第2の生体データに関連付けるデータ処理部とを備える。【選択図】図1
Description
この発明は、生体データ測定装置、生体データ処理方法及び生体データ処理のためのプログラムに関する。
心電及び血圧などの人間の生体から取得される生体データの活用が期待されている。特許文献1は、心電波形に基づいて人間の緊張状態を推定する技術を開示している。
緊張状態に測定された心電波形は、身体に異変が発生しているか否かに関わらず特徴的な波形となるので、身体の異変の診断に有益とはいえない。そのため、緊張状態に測定された心電波形は、身体の異変の診断という観点では、信頼性の低いデータである。他方、安静状態に測定された心電波形は、身体に重大な異変が発生していれば特徴的な波形となるので、身体の異変の診断に有益といえる。そのため、安静状態に測定された心電波形は、身体の異変の診断という観点では、信頼性の高いデータである。
しかしながら、生体データによっては、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するだけでなく、安静状態であっても身体の異変に敏感に反応するものもある。そのため、安静状態に測定された生体データであっても、緊張状態に測定されたものとして誤って評価される可能性がある。このような生体データの信頼性を適切に評価することは、生体データに基づいて人間の緊張状態を推定するだけでは難しい。
本発明の目的は、上記事情に着目してなされたもので、生体データの信頼性を評価する技術を提供することである。
本開示の第1の態様は、対象者の第1の生体データを取得する第1の取得部と、前記第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された前記対象者の第2の生体データを取得する第2の取得部と、前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第1の判断部と、前記第1の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第1の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第2の判断部と、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第2の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータを前記第2の生体データに関連付けるデータ処理部とを備える生体データ測定装置である。
例えば、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するだけでなく、安静状態であっても身体の異変に敏感に反応する生体データがある。他方、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するが、身体に発生した異変が軽度であれば安静状態ではそれほど反応しない生体データがある。前者の生体データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、前者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。後者の生体データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、後者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。生体データ測定装置は、後者の生体データを第1の生体データ、前者の生体データを第2の生体データとして用いることで、第2の生体データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、間接的に第2の生体データの信頼性を評価することができる。
例えば、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するだけでなく、安静状態であっても身体の異変に敏感に反応する生体データがある。他方、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するが、身体に発生した異変が軽度であれば安静状態ではそれほど反応しない生体データがある。前者の生体データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、前者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。後者の生体データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、後者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。生体データ測定装置は、後者の生体データを第1の生体データ、前者の生体データを第2の生体データとして用いることで、第2の生体データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、間接的に第2の生体データの信頼性を評価することができる。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、前記第1の生体データと前記第2の生体データが異なる種類の生体データであるようにしたものである。
異なる種類の生体データは、対象者の状態によっては、異なる変動特性を示す。生体データ測定装置は、信頼性の評価に適している生体データを第1の生体データとして用いることで、第2の生体データの間接的な信頼性の評価精度を向上させることができる。
異なる種類の生体データは、対象者の状態によっては、異なる変動特性を示す。生体データ測定装置は、信頼性の評価に適している生体データを第1の生体データとして用いることで、第2の生体データの間接的な信頼性の評価精度を向上させることができる。
本開示の第3の態様は、上記第1の態様において、前記第1の取得部が、前記第1の生体データとして前記対象者の心電に関するデータを取得し、前記第2の取得部が、前記第2の生体データとして前記対象者の血圧に関するデータを取得するようにしたものである。
心電データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、心電データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。血圧データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、血圧データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。生体データ測定装置は、血圧データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、心電データを用いて、間接的に血圧データの信頼性を評価することができる。
心電データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、心電データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。血圧データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、血圧データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。生体データ測定装置は、血圧データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、心電データを用いて、間接的に血圧データの信頼性を評価することができる。
本開示の第4の態様は、上記第1の態様において、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを出力するデータ出力部をさらに備えるようにしたものである。
生体データ測定装置は、信頼性データと関連付けられた第2の生体データを医師に提供することで、医師による診断を支援することができる。医師は、第2の生体データの信頼性を確認することで、第2の生体データを対象者の診察に活用するか否かを容易に判断することができる。
生体データ測定装置は、信頼性データと関連付けられた第2の生体データを医師に提供することで、医師による診断を支援することができる。医師は、第2の生体データの信頼性を確認することで、第2の生体データを対象者の診察に活用するか否かを容易に判断することができる。
本開示の第5の態様は、上記第1の態様において、前記第2の生体データの信頼性が低いことを示す前記第2の判断結果に応じて、前記対象者の状態を改善させる支援の実行を指示する信号を出力する信号出力部をさらに備えるようにしたものである。
生体データ測定装置は、対象者への緊張状態の緩和を支援することで、信頼性の高い第2の生体データを測定することができる。
生体データ測定装置は、対象者への緊張状態の緩和を支援することで、信頼性の高い第2の生体データを測定することができる。
本開示の第6の態様は、上記第1の態様において、前記データ処理部が、前記第2の生体データの信頼性が高いことを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを出力対象に分類し、前記第2の生体データの信頼性が低いことを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを非出力対象に分類するようにしたものである。
生体データ測定装置は、全ての第1の生体データを出力する必要がないので、通信に関する負荷を軽減することができる。医師は、信頼性の高い第2の生体データの提供を受けるので、第2の生体データが対象者の診察に有益な信頼性の高いデータか否かの確認作業を省略することができる。
生体データ測定装置は、全ての第1の生体データを出力する必要がないので、通信に関する負荷を軽減することができる。医師は、信頼性の高い第2の生体データの提供を受けるので、第2の生体データが対象者の診察に有益な信頼性の高いデータか否かの確認作業を省略することができる。
本開示の第7の態様は、上記第6の態様において、前記データ処理部が、前記第2の生体データの信頼性が低いことを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを破棄するようにしたものである。
生体データ測定装置は、信頼性の低い血圧データを破棄することで、メモリ資源を有効に活用することができる。
生体データ測定装置は、信頼性の低い血圧データを破棄することで、メモリ資源を有効に活用することができる。
本開示の第8の態様は、上記第1の態様において、前記第1の生体データと比較する予め定められた参照データを取得する第3の取得部をさらに備え、前記第1の判断部が、前記第1の生体データを前記参照データと比較し、前記第1の生体データと前記参照データとの比較結果に基づいて、前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断するようにしたものである。
生体データ測定装置は、参照データを用いることで、第1の生体データの信頼性が高いか低いかを精度良く判断することができる。
生体データ測定装置は、参照データを用いることで、第1の生体データの信頼性が高いか低いかを精度良く判断することができる。
本開示の第9の態様は、対象者の第1の生体データを取得する第1の取得過程と、前記第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された前記対象者の第2の生体データを取得する第2の取得過程と、前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第1の判断過程と、前記第1の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第1の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第2の判断過程と、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第2の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータを前記第2の生体データに関連付けるデータ処理過程とを備える生体データ処理方法である。
第9の態様によれば、生体データ処理方法は、上述の第1の態様と同様の効果を得ることができる。
第9の態様によれば、生体データ処理方法は、上述の第1の態様と同様の効果を得ることができる。
本開示の第10の態様は、第1の態様から第8の態様のうちの何れかの生体データ測定装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させる生体データ処理のためのプログラムである。
第10の態様によれば、生体データ処理のためのプログラムは、上述の第1の態様と同様の効果を得ることができる。
第10の態様によれば、生体データ処理のためのプログラムは、上述の第1の態様と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、生体データの信頼性を評価する技術を提供することができる。
以下、本開示に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において例示に過ぎない。なお、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号を付し、重複する説明については基本的に省略する。
§1 適用例
本実施形態は、生体データの信頼性を評価し、信頼性に関するデータを生体データに関連付ける技術である。
図1は、測定装置A1の適用例を模式的に示す図である。
測定装置A1は、心電測定部A11及び血圧測定部A12を備える。心電測定部A11は、測定装置A1を装着する対象者の心電を測定する。血圧測定部A12は、測定装置A1を装着する対象者の血圧を測定する。
本実施形態は、生体データの信頼性を評価し、信頼性に関するデータを生体データに関連付ける技術である。
図1は、測定装置A1の適用例を模式的に示す図である。
測定装置A1は、心電測定部A11及び血圧測定部A12を備える。心電測定部A11は、測定装置A1を装着する対象者の心電を測定する。血圧測定部A12は、測定装置A1を装着する対象者の血圧を測定する。
測定装置A1は、心電測定部A11による対象者の心電の測定に基づいて、対象者の心電データを取得する。測定装置A1は、血圧測定部A12による対象者の血圧の測定に基づいて、心電データの測定日時を含む所定期間内に測定された対象者の血圧データを取得する。測定装置A1は、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。例えば、測定装置A1は、心電データに基づいて対象者の状態を判断し、対象者の状態に応じて、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。測定装置A1は、心電データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第1の判断結果に応じて、血圧データの信頼性が高いか低いかを判断する。測定装置A1は、血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第2の判断結果に応じて、信頼性データを血圧データに関連付ける。信頼性データは、血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す。測定装置A1は、携帯端末A2を介して、信頼性データと関連付けられた血圧データをPHR(Personal Health Records)サーバA3へ送信する。PHRサーバA3は、測定装置A1で測定された各人の血圧データを信頼性データと関連付けて管理するサーバである。
このように、測定装置A1は、生体データの信頼性を評価することができる。
§2 構成例
<生体データ管理システム>
図2は、生体データ管理システム100の全体構成を例示する図である。生体データ管理システム100は、各人の生体データを管理するためのシステムである。
生体データ管理システム100は、測定装置1、携帯端末2、PHRサーバ3及びEHR(Electronic Health Records)サーバ4を備える。携帯端末2、PHRサーバ3及びEHRサーバ4は、互いにネットワークを介して通信可能である。例えば、ネットワークは、インターネットである。
<生体データ管理システム>
図2は、生体データ管理システム100の全体構成を例示する図である。生体データ管理システム100は、各人の生体データを管理するためのシステムである。
生体データ管理システム100は、測定装置1、携帯端末2、PHRサーバ3及びEHR(Electronic Health Records)サーバ4を備える。携帯端末2、PHRサーバ3及びEHRサーバ4は、互いにネットワークを介して通信可能である。例えば、ネットワークは、インターネットである。
測定装置1は、測定装置1を装着する対象者の生体の物理量を測定する装置である。測定装置1は、少なくとも2種類の異なる物理量を測定する。例えば、測定装置1は、心電及び血圧を測定する。測定装置1は、対象者の生体の物理量を示す生体データを測定する。生体データの一例は、心電を示すデータである。心電を示すデータは、心電データともいう。例えば、心電データは、測定期間における心電の変動を示す波形データである。これに代えて、心電データは、測定期間における心電の特徴量を示すデータであってもよい。例えば、特徴量は、ピーク値であるが、これに限定されない。心電は、P波であっても、R波であっても、S波であってもよく、限定されない。生体データの別の例は、血圧を示すデータを含む。血圧を示すデータは、血圧データともいう。例えば、血圧データは、血圧測定時における収縮期血圧SBP(Systolic Blood Pressure)の値及び拡張期血圧DBP(Diastolic Blood Pressure)の値を示すデータである。これに代えて、血圧データは、測定期間におけるSBP及びDBPの変動を示す波形データであってもよい。測定装置1は、生体データ測定装置ともいう。
携帯端末2は、測定装置1から心電データ及び血圧データを取得し、心電データ及び血圧データをPHRサーバ3へ提供する装置である。例えば、携帯端末2は、スマートフォンまたはタブレットであるが、これらに限定されない。携帯端末2は、生体データ提供装置の一例である。
PHRサーバ3は、測定装置1で測定された各人の生体データを管理するサーバである。PHRサーバ3は、携帯端末2から各人の生体データを収集する。これに代えて、PHRサーバ3は、測定装置1から直接、各人の生体データを収集してもよい。医師は、PHRサーバ3で管理されている生体データを各人の診察に活用することができる。
EHRサーバ4は、医師による各人の診察に関するデータを管理するサーバである。EHRサーバ4は、医師がPC(Personal Computer)を用いて入力する電子カルテと連携して、各人の診察に関するデータを管理する。診察に関するデータは、診察データともいう。
診察データは、各人の生体の物理量を示す参照データを含む。参照データは、後述するように、測定装置1で取得される生体データの信頼性が高いか低いかの判断に用いられるデータである。参照データは、各人の安静状態で測定されたデータである。参照データは、医師に正常と判断されたデータということもできる。診察データは、各人の心電に関する予め定められた第1の参照データを含む。第1の参照データは、後述するように、測定装置1で取得される心電データの信頼性が高いか低いかの判断に用いられる。第1の参照データは、異なる時間帯に測定された複数の参照データを含んでいてもよい。例えば、第1の参照データは、午前の時刻における測定に基づく参照データ及び午後の時刻における測定に基づく参照データを含む。一つの理由は、心電データの傾向が時間帯よって異なるからである。第1の参照データが複数の参照データを含むことで、心電データの信頼性が高いか低いかの判断精度は高まる。同様に、診察データは、各人の血圧に関する予め定められた第2の参照データを含む。第2の参照データは、後述するように、測定装置1で取得される血圧データの信頼性が高いか低いかの判断に用いられる。第2の参照データは、異なる時間帯に測定された複数の参照データを含んでいてもよい。例えば、第2の参照データは、午前の時刻における測定に基づく参照データ及び午後の時刻における測定に基づく参照データを含む。一つの理由は、血圧データの傾向が時間帯よって異なるからである。第2の参照データが複数の参照データを含むことで、血圧データの信頼性が高いか低いかの判断精度は高まる。
<測定装置>
[ハードウェア構成]
図3は、測定装置1のハードウェア構成を例示するブロック図である。
測定装置1は、プロセッサ101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、記憶装置104、通信インタフェース105、入力部106、表示部107、音声出力部108、心電測定部109及び血圧測定部110を備える。各要素は、互いに電気的に接続されている。なお、図3では、通信インタフェースを、「通信I/F」と記載している。
[ハードウェア構成]
図3は、測定装置1のハードウェア構成を例示するブロック図である。
測定装置1は、プロセッサ101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、記憶装置104、通信インタフェース105、入力部106、表示部107、音声出力部108、心電測定部109及び血圧測定部110を備える。各要素は、互いに電気的に接続されている。なお、図3では、通信インタフェースを、「通信I/F」と記載している。
プロセッサ101は、測定装置1の各要素を制御する。例えば、プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ101は、記憶装置104に格納された測定装置1を実行させるためのプログラムをRAM103に展開する。そして、プロセッサ101がRAM103に展開されたプログラムを解釈及び実行することで、プロセッサ101は、各種動作を実行可能である。
記憶装置104は、いわゆる補助記憶装置である。例えば、記憶装置104は、内蔵または外付けのフラッシュメモリなどの半導体メモリであるが、これらに限定されない。記憶装置104は、プロセッサ101で実行されるプログラムを記憶する。なお、プログラムは、予め記憶装置104に記憶されていてもよい。プログラムは、ネットワークを介して測定装置1にダウンロードされてもよい。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶され、流通していてもよい。
記憶装置104は、後述する心電測定部109で測定された測定日時(測定タイミング)の異なる複数の心電データを記憶する。記憶装置104は、後述する血圧測定部110で測定された測定日時の異なる複数の血圧データを記憶する。
記憶装置104は、後述する心電測定部109で測定された測定日時(測定タイミング)の異なる複数の心電データを記憶する。記憶装置104は、後述する血圧測定部110で測定された測定日時の異なる複数の血圧データを記憶する。
通信インタフェース105は、測定装置1を他の装置と通信可能に接続するためのインタフェースである。通信インタフェース105は、近距離無線通信方式用のモジュールを含む。近距離無線通信方式は、例えばブルートゥース(登録商標)による通信方式であるが、これに限定されない。通信インタフェース105は、近距離無線通信方式を用いて、携帯端末2と直接的に通信する。なお、通信インタフェース105は、移動通信(3G、4Gなど)及びWLAN(Wireless Local Area Network)などのための各種無線通信方式用のモジュールを含んでいてもよい。この場合、通信インタフェース105は、携帯端末2を介することなく、PHRサーバ3及びEHRサーバ4と通信することができる。
入力部106は、対象者の入力による指示を受け付ける装置である。例えば、入力部106は、タッチパネル及び操作キーを含むが、これらに限定されない。入力部106は、対象者の入力による指示に応じた信号をプロセッサ101へ出力する。なお、入力部106は、対象者の操作に基づく入力による指示を受け付ける装置に限定されるものではなく、対象者の音声に基づく入力による指示を受け付ける装置であってもよい。
表示部107は、情報を表示する装置である。例えば、表示部107は、液晶ディスプレイであるが、これに限定されない。
音声出力部108は、音声を出力する装置である。例えば、音声出力部108は、スピーカであるが、これに限定されない。
心電測定部109は、測定装置1を装着する対象者の心電を測定する装置である。例えば、心電測定部109は、2つの電極を備える。心電測定部109は、2つの電極における対象者の接触に応じて、2つの電極間に発生する電位差に基づいて対象者の心電を測定する。例えば、心電測定部109は、対象者が2つの電極に接触している期間、対象者の心電を測定する。心電測定部109は、心電データを測定する毎に、心電データを記憶装置104に保存する。心電データは、心電の測定日時を示すデータを含む。心電の測定日時は、測定装置1に実装される時計機能によって検出される。
血圧測定部110は、測定装置1を装着する対象者の血圧を測定する装置である。例えば、血圧測定部110は、カフ、ポンプ及び圧力センサを備える。カフは、血圧を測定する対象者の被測定部位に巻き付けて装着可能な帯状で構成されている。カフは、空気袋を備える。ポンプは、空気袋を膨らませるために、空気袋の内部に空気を供給する。圧力センサは、空気袋内の圧力を測定する。血圧測定部110は、圧力センサで測定されるデータに基づいて、血圧を測定する。
血圧測定部110は、血圧データを測定する毎に、血圧データを記憶装置104に保存する。血圧測定部110は、血圧測定時におけるSBPの値及びDBPの値を取得する。これに代えて、血圧測定部110は、血圧測定指示によらず、対象者の血圧を1拍毎に連続的に測定してもよい。血圧測定部110は、血圧測定期間におけるSBPの値及びDBPの値を取得する。
血圧測定部110は、血圧データを記憶装置104に保存する。血圧データは、血圧の測定日時を示すデータを含む。血圧の測定日時は、測定装置1に実装される時計機能によって検出される。
なお、血圧測定部110は、上述の圧力に基づいて血圧を測定する方式以外の方式により、血圧を測定してもよい。例えば、血圧測定部110は、光、電波または超音波を対象者の血管に当て、その反射波に基づいて血圧を測定する光学方式、電波方式または超音波方式を用いてもよい。
なお、測定装置1の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、測定装置1は、複数のプロセッサを含んでもよい。
[ソフトウェア構成]
図4は、測定装置1のソフトウェア構成を例示するブロック図である。
プロセッサ101は、第1の取得部1011、第2の取得部1012、第3の取得部1013、第1の判断部1014、第2の判断部1015、データ処理部1016、データ出力部1017及び信号出力部1018を実装する。
図4は、測定装置1のソフトウェア構成を例示するブロック図である。
プロセッサ101は、第1の取得部1011、第2の取得部1012、第3の取得部1013、第1の判断部1014、第2の判断部1015、データ処理部1016、データ出力部1017及び信号出力部1018を実装する。
第1の取得部1011について説明する。第1の取得部1011は、以下に例示するように、対象者の第1の生体データを取得する。ここでは、心電データを第1の生体データの例として説明する。第1の取得部1011は、記憶装置104に記憶されている対象者の複数の心電データから、心電データを一つずつ取得する。第1の取得部1011は、心電データを第2の取得部1012、第1の判断部1014へ出力する。
第2の取得部1012について説明する。第2の取得部1012は、以下に例示するように、第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された対象者の第2の生体データを取得する。ここでは、第1の生体データと第2の生体データが異なる種類の生体データであるものとする。血圧データを第2の生体データの例として説明する。まず、第2の取得部1012は、第1の取得部1011から心電データを受ける。次に、第2の取得部1012は、心電データから心電の測定日時を示すデータを取得する。次に、第2の取得部1012は、心電の測定日時を含む所定期間内に測定された対象者の血圧データを記憶装置104から取得する。第2の取得部1012は、血圧データをデータ処理部1016へ出力する。
第3の取得部1013について説明する。第3の取得部1013は、以下に例示するように、心電データと比較する予め定められた第1の参照データを取得する。まず、第3の取得部1013は、通信インタフェース105を介して、対象者の第1の参照データの要求をEHRサーバ4へ出力する。第3の取得部1013は、任意のタイミングで要求をEHRサーバ4へ出力することができる。要求は、対象者を特定する識別情報を含む。次に、第3の取得部1013は、通信インタフェース105を介して、要求に対する応答として、第1の参照データをEHRサーバ4から受ける。第3の取得部1013は、第1の参照データを第1の判断部1014へ出力する。
第1の判断部1014について説明する。第1の判断部1014は、以下に例示するように、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。
一例では、第1の判断部1014は、心電データを第1の参照データと比較し、心電データと第1の参照データとの比較結果に基づいて、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。この例では、まず、第1の判断部1014は、第1の取得部1011から心電データを受ける。第1の判断部1014は、第3の取得部1013から第1の参照データを受ける。次に、第1の判断部1014は、心電データを第1の参照データと比較する。例えば、第1の判断部1014は、心電データの波形データを第1の参照データの波形データと比較する。なお、第1の判断部1014は、第1の参照データに含まれる複数の参照データのうち、心電の測定日時に近い参照データを用いることが好ましい。次に、第1の判断部1014は、心電データと第1の参照データとの比較結果に基づいて、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。例えば、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が閾値未満である場合、第1の判断部1014は、心電データが対象者の安静状態で測定されたデータであると判断する。一つの理由は、心電データが対象者の安静状態で測定されると、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が小さいからである。これにより、第1の判断部1014は、心電データが対象者の安静状態で測定されたデータであるため、心電データの信頼性が高いと判断する。対象者の安静状態で測定された心電データは、信頼性の高いデータであり、医師にとって診察における利用価値の高いデータである。他方、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が閾値以上である場合、第1の判断部1014は、心電データが対象者の緊張状態で測定されたデータであると判断する。一つの理由は、心電データが対象者の緊張状態で測定されると、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が大きいからである。これにより、第1の判断部1014は、心電データが対象者の緊張状態で測定されたデータであるため、心電データの信頼性が低いと判断する。対象者の緊張状態で測定された心電データは、異常なデータであり、対象者の診察に用いるデータには向かない信頼性の低いデータである。そのため、信頼性の低いデータは、医師にとって診察における利用価値の低いデータである。なお、心電データと第1の参照データとの比較は種々の手法を用いてよく、限定されない。
一例では、第1の判断部1014は、心電データを第1の参照データと比較し、心電データと第1の参照データとの比較結果に基づいて、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。この例では、まず、第1の判断部1014は、第1の取得部1011から心電データを受ける。第1の判断部1014は、第3の取得部1013から第1の参照データを受ける。次に、第1の判断部1014は、心電データを第1の参照データと比較する。例えば、第1の判断部1014は、心電データの波形データを第1の参照データの波形データと比較する。なお、第1の判断部1014は、第1の参照データに含まれる複数の参照データのうち、心電の測定日時に近い参照データを用いることが好ましい。次に、第1の判断部1014は、心電データと第1の参照データとの比較結果に基づいて、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。例えば、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が閾値未満である場合、第1の判断部1014は、心電データが対象者の安静状態で測定されたデータであると判断する。一つの理由は、心電データが対象者の安静状態で測定されると、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が小さいからである。これにより、第1の判断部1014は、心電データが対象者の安静状態で測定されたデータであるため、心電データの信頼性が高いと判断する。対象者の安静状態で測定された心電データは、信頼性の高いデータであり、医師にとって診察における利用価値の高いデータである。他方、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が閾値以上である場合、第1の判断部1014は、心電データが対象者の緊張状態で測定されたデータであると判断する。一つの理由は、心電データが対象者の緊張状態で測定されると、第1の参照データに対する心電データの乖離度合が大きいからである。これにより、第1の判断部1014は、心電データが対象者の緊張状態で測定されたデータであるため、心電データの信頼性が低いと判断する。対象者の緊張状態で測定された心電データは、異常なデータであり、対象者の診察に用いるデータには向かない信頼性の低いデータである。そのため、信頼性の低いデータは、医師にとって診察における利用価値の低いデータである。なお、心電データと第1の参照データとの比較は種々の手法を用いてよく、限定されない。
別の例では、第1の判断部1014は、心電データに基づいて、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。この例では、まず、第1の判断部1014は、第1の取得部1011から心電データを受ける。次に、第1の判断部1014は、心電データに基づいて、対象者の状態を判断する。例えば、対象者の状態は、安静状態または緊張状態の何れかの状態である。第1の判断部1014は、心電波形に基づいて、心電データが対象者の安静状態または緊張状態の何れの状態で測定されたデータであるのかを判断する。なお、心電データに基づく対象者の状態の判断は種々の手法を用いてよく、限定されない。第1の判断部1014は、心電データが対象者の安静状態で測定されたデータであると判断した場合、心電データの信頼性が高いと判断する。他方、第1の判断部1014は、心電データが対象者の緊張状態で測定されたデータであると判断した場合、心電データの信頼性が低いと判断する。
第1の判断部1014は、第1の判断結果を生成する。第1の判断結果は、心電データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す。第1の判断部1014は、第1の判断結果を第2の判断部1015へ出力する。
第2の判断部1015について説明する。第2の判断部1015は、以下に例示するように、第1の判断結果に応じて、血圧データの信頼性が高いか低いかを判断する。まず、第2の判断部1015は、第1の判断部1014から第1の判断結果を受ける。次に、第2の判断部1015は、第1の判断結果の内容を解析する。第2の判断部1015は、心電データの信頼性が高いことを示す第1の判断結果の取得に応じて、血圧データの信頼性が高いと判断する。一つの理由は、心電データが対象者の安静状態で測定されると、血圧データも対象者の安静状態で測定されるからである。対象者の安静状態で測定された血圧データは、信頼性の高いデータであるといえる。他方、第2の判断部1015は、心電データの信頼性が低いことを示す第1の判断結果の取得に応じて、血圧データの信頼性が低いと判断する。一つの理由は、心電データが対象者の緊張状態で測定されると、血圧データも対象者の緊張状態で測定されるからである。対象者の緊張状態で測定された血圧データは、信頼性の低いデータであるといえる。
第2の判断部1015は、第2の判断結果を生成する。第2の判断結果は、血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す。第2の判断部1015は、第2の判断結果をデータ処理部1016及び信号出力部1018へ出力する。
データ処理部1016について説明する。データ処理部1016は、以下に例示するように、第2の判断結果に応じて、血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータを血圧データに関連付ける。血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータは、信頼性データともいう。まず、データ処理部1016は、第2の取得部1012から血圧データを受ける。データ処理部1016は、第2の判断部1015から第2の判断結果を受ける。データ処理部1016は、第2の判断結果の内容を解析する。データ処理部1016は、第2の判断結果に応じて、血圧データの信頼性が高いことを示す信頼性データまたは血圧データの信頼性が低いことを示す信頼性データを生成する。データ処理部1016は、信頼性データを血圧データに関連付ける。例えば、データ処理部1016は、信頼性データを血圧データに付加(ラべリング)することで、信頼性データを血圧データに関連付ける。データ処理部1016は、信頼性データと関連付けられた血圧データをデータ出力部1017へ出力する。
データ出力部1017について説明する。データ出力部1017は、以下に例示するように、信頼性データと関連付けられた血圧データを出力する。まず、データ出力部1017は、データ処理部1016から、信頼性データと関連付けられた血圧データを受ける。次に、データ出力部1017は、通信インタフェース105を介して、信頼性データと関連付けられた血圧データをPHRサーバ3へ出力する。これにより、PHRサーバ3は、血圧データを信頼性データと関連付けて管理することができる。
信号出力部1018について説明する。信号出力部1018は、以下に例示するように、血圧データの信頼性が低いことを示す第2の判断結果に応じて、対象者の状態を改善させる支援の実行を指示する支援信号を出力する。支援信号は、対象者の緊張状態を和らげる支援の実行の指示を含む。まず、信号出力部1018は、第2の判断部1015から第2の判断結果を受ける。次に、信号出力部1018は、第2の判断結果の内容を解析し、血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを判断する。第2の判断結果が血圧データの信頼性が低いことを示す場合、信号出力部1018は、支援信号を出力する。他方、第2の判断結果が血圧データの信頼性が高いことを示す場合、信号出力部1018は、支援信号の出力を省略する。
例えば、信号出力部1018は、表示部107及び音声出力部108の少なくとも何れか一方へ支援信号を出力する。表示部107は、支援信号に基づいて、対象者へ緊張状態を和らげるメッセージの画面を表示する。音声出力部108は、支援信号に基づいて、対象者へ緊張状態を和らげるメッセージを音声で出力する。メッセージは、対象者の緊張状態を和らげる内容であればよく、限定されない。対象者は、メッセージにより、安静状態ではないことを認識し、安静状態になるように努めることができる。なお、信号出力部1018は、支援信号を表示部107及び音声出力部108以外の要素へ出力してもよい。信号出力部1018は、対象者に外部刺激を与える支援提供装置へ支援信号を出力してもよい。例えば、支援提供装置は、外部刺激として、心拍に比べて低周波の振動を対象者へ与えてもよい。
§3 動作例
<測定装置>
[信頼性判断動作]
図5は、測定装置1における信頼性判断動作を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順については、適宜、ステップの省略、置換及び追加が可能である。
<測定装置>
[信頼性判断動作]
図5は、測定装置1における信頼性判断動作を例示するフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順については、適宜、ステップの省略、置換及び追加が可能である。
第1の取得部1011は、対象者の心電データを取得する(ステップS101)。ステップS101では、第1の取得部1011は、例示したように、記憶装置104から対象者の心電データを取得する。第1の取得部1011は、心電データを第2の取得部1012及び第1の判断部1014へ出力する。
第2の取得部1012は、対象者の心電データの測定日時を含む所定期間内に測定された対象者の血圧データを取得する(ステップS102)。ステップS102では、第2の取得部1012は、例示したように、心電データの測定日時を参照し、記憶装置104から対象者の血圧データを取得する。第2の取得部1012は、データ処理部1016へ出力する。
第1の判断部1014は、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する(ステップS103)。ステップS103では、第1の判断部1014は、例示したように、心電データに基づいて、心電データの信頼性が高いか低いかを判断する。第1の判断部1014は、第1の判断結果を第2の判断部1015へ出力する。
第2の判断部1015は、血圧データの信頼性が高いか低いかを判断する(ステップS104)。ステップS104では、第2の判断部1015は、例示したように、第1の判断結果に応じて、血圧データの信頼性が高いか低いかを判断する。第2の判断部1015は、第2の判断結果をデータ処理部1016及び信号出力部1018へ出力する。
データ処理部1016は、信頼性データを血圧データに関連付ける(ステップS105)。ステップS105では、データ処理部1016は、例示したように、第2の判断結果に応じた信頼性データを生成し、信頼性データを血圧データに関連付ける。データ処理部1016は、信頼性データと関連付けられた血圧データをデータ出力部1017へ出力する。
データ出力部1017は、信頼性データと関連付けられた血圧データを出力する(ステップS106)。ステップS106では、データ出力部1017は、例示したように、通信インタフェース105を介して、信頼性データと関連付けられた血圧データを外部装置へ出力する。
信号出力部1018は、血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを判断する(ステップS107)。ステップS107では、信号出力部1018は、例示したように、第2の判断結果に基づいて、血圧データの信頼性が高いまたは低いの何れかを判断する。血圧データの信頼性が高い場合(ステップS107,No)、プロセッサ101は、信頼性判断動作を終了する。血圧データの信頼性が低い場合(ステップS107,Yes)、信号出力部1018は、支援信号を出力する(ステップS108)。ステップS108では、信号出力部1018は、例示したように、表示部107及び音声出力部108などの少なくとも何れかへ支援信号を出力する。
プロセッサ101は、記憶装置104から対象者の心電データを取得する毎に、上述の信頼性判断動作を繰り返し実行することができる。
なお、ステップS105において、データ処理部1016は、血圧データの信頼性が高いことを示す信頼性データと関連付けられた血圧データを出力対象に分類してもよい。他方、データ処理部1016は、血圧データの信頼性が低いことを示す信頼性データと関連付けられた血圧データを非出力対象に分類してもよい。この例では、データ処理部1016は、血圧データを出力対象または非出力対象の何れかに分類し、血圧データを記憶装置104に保存する。ステップS106において、データ出力部1017は、出力対象に分類された血圧データを出力する。他方、データ出力部1017は、非出力対象に分類された血圧データの出力を省略する。
なお、ステップS105において、データ処理部1016は、血圧データの信頼性が低いことを示す信頼性データと関連付けられた血圧データを破棄してもよい。この例では、データ処理部1016は、血圧データの信頼性が低いことを示す信頼性データと関連付けられた血圧データを記憶装置104から消去する。そのため、データ出力部1017は、血圧データの信頼性が低いことを示す信頼性データと関連付けられた血圧データの出力を省略する。
§4 作用・効果
以上説明したように、本実施形態では、測定装置1は、第1の生体データの信頼性に基づいて、第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す信頼性データを第2の生体データに関連付けることができる。
例えば、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するだけでなく、安静状態であっても身体の異変に敏感に反応する生体データがある。他方、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するが、身体に発生した異変が軽度であれば安静状態ではそれほど反応しない生体データがある。前者の生体データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、前者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。後者の生体データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、後者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。測定装置1は、後者の生体データを第1の生体データ、前者の生体データを第2の生体データとして用いることで、第2の生体データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、間接的に第2の生体データの信頼性を評価することができる。
以上説明したように、本実施形態では、測定装置1は、第1の生体データの信頼性に基づいて、第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す信頼性データを第2の生体データに関連付けることができる。
例えば、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するだけでなく、安静状態であっても身体の異変に敏感に反応する生体データがある。他方、対象者の状態が安静状態か緊張状態かに応じて変動するが、身体に発生した異変が軽度であれば安静状態ではそれほど反応しない生体データがある。前者の生体データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、前者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。後者の生体データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、後者の生体データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。測定装置1は、後者の生体データを第1の生体データ、前者の生体データを第2の生体データとして用いることで、第2の生体データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、間接的に第2の生体データの信頼性を評価することができる。
さらに、本実施形態では、第1の生体データと第2の生体データは、異なる種類の生体データである。
異なる種類の生体データは、対象者の状態によっては、異なる変動特性を示す。測定装置1は、信頼性の評価に適している生体データを第1の生体データとして用いることで、第2の生体データの間接的な信頼性の評価精度を向上させることができる。
異なる種類の生体データは、対象者の状態によっては、異なる変動特性を示す。測定装置1は、信頼性の評価に適している生体データを第1の生体データとして用いることで、第2の生体データの間接的な信頼性の評価精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、測定装置1は、第1の生体データとして対象者の心電データを取得し、第2の生体データとして対象者の血圧データを取得することができる。
心電データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、心電データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。血圧データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、血圧データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。測定装置1は、血圧データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、心電データを用いて、間接的に血圧データの信頼性を評価することができる。
心電データは、対象者の身体の異変に頻繁には影響を受けないので、対象者の状態の評価に適している。そのため、心電データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適している。血圧データは、対象者の身体の異変に影響されやすいので、対象者の状態の評価に適していない。そのため、血圧データは、対象者の状態に応じた信頼性の評価に適していない。測定装置1は、血圧データの信頼性を直接的に評価することが難しくても、心電データを用いて、間接的に血圧データの信頼性を評価することができる。
さらに、本実施形態では、測定装置1は、信頼性データと関連付けられた第2の生体データを出力することができる。
測定装置1は、信頼性データと関連付けられた第2の生体データを医師に提供することで、医師による診断を支援することができる。医師は、第2の生体データの信頼性を確認することで、第2の生体データを対象者の診察に活用するか否かを容易に判断することができる。
測定装置1は、信頼性データと関連付けられた第2の生体データを医師に提供することで、医師による診断を支援することができる。医師は、第2の生体データの信頼性を確認することで、第2の生体データを対象者の診察に活用するか否かを容易に判断することができる。
さらに、本実施形態では、測定装置1は、第2の生体データの信頼性が低いことを示す第2の判断結果に応じて、支援信号を出力することができる。
測定装置1は、対象者への緊張状態の緩和を支援することで、信頼性の高い第2の生体データを測定することができる。
測定装置1は、対象者への緊張状態の緩和を支援することで、信頼性の高い第2の生体データを測定することができる。
さらに、本実施形態では、測定装置1は、第2の生体データの信頼性が高いことを示す信頼性データと関連付けられた第2の生体データを出力対象に分類することができる。他方、測定装置1は、第2の生体データの信頼性が低いことを示す信頼性データと関連付けられた第2の生体データを非出力対象に分類することができる。
測定装置1は、全ての第1の生体データを出力する必要がないので、通信に関する負荷を軽減することができる。医師は、信頼性の高い第2の生体データの提供を受けるので、第2の生体データが対象者の診察に有益な信頼性の高いデータか否かの確認作業を省略することができる。
さらに、本実施形態では、測定装置1は、血圧データの信頼性が低いことを示す信頼性データと関連付けられた血圧データを破棄することができる。
測定装置1は、信頼性の低い血圧データを破棄することで、メモリ資源を有効に活用することができる。
測定装置1は、信頼性の低い血圧データを破棄することで、メモリ資源を有効に活用することができる。
さらに、本実施形態では、測定装置1は、第1の生体データと参照データとの比較結果に基づいて、第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断することができる。
測定装置1は、参照データを用いることで、第1の生体データの信頼性が高いか低いかを精度良く判断することができる。
測定装置1は、参照データを用いることで、第1の生体データの信頼性が高いか低いかを精度良く判断することができる。
§5 変形例
(5−1 変形例1)
本実施形態では、第1の取得部1011が第1の生体データとして心電データを取得し、第2の取得部1012が第2の生体データとして血圧データを取得する例について説明したが、これに限定されない。第1の取得部1011は、第1の生体データとして血圧データを取得してもよい。第2の取得部1012は、第2の生体データとして心電データを取得してもよい。この例では、第3の取得部1013は対象者の血圧に関する第2の参照データを取得し、第1の判断部1014は、血圧データを第2の参照データと比較してもよい。
(5−1 変形例1)
本実施形態では、第1の取得部1011が第1の生体データとして心電データを取得し、第2の取得部1012が第2の生体データとして血圧データを取得する例について説明したが、これに限定されない。第1の取得部1011は、第1の生体データとして血圧データを取得してもよい。第2の取得部1012は、第2の生体データとして心電データを取得してもよい。この例では、第3の取得部1013は対象者の血圧に関する第2の参照データを取得し、第1の判断部1014は、血圧データを第2の参照データと比較してもよい。
第1の取得部1011は、第1の生体データとして心電及び血圧以外の生体の物理量を示すデータを取得してもよい。第2の取得部1012は、第2の生体データとして第1の生体データとは異なる生体の物理量を示すデータを取得してもよい。
(5−2 変形例2)
なお、本実施形態では、測定装置1は、2つの異なる物理量に関する生体データを測定しているが、これに限定されない。測定装置1は、3つの異なる物理量に関する生体データを測定してもよい。この例では、測定装置1は、第1の生体データの信頼性及び第2の生体データの信頼性に基づいて、第3の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す信頼性データを第3の生体データに関連付けてもよい。
なお、本実施形態では、測定装置1は、2つの異なる物理量に関する生体データを測定しているが、これに限定されない。測定装置1は、3つの異なる物理量に関する生体データを測定してもよい。この例では、測定装置1は、第1の生体データの信頼性及び第2の生体データの信頼性に基づいて、第3の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す信頼性データを第3の生体データに関連付けてもよい。
(5−3 変形例3)
本実施形態では、第1の生体データと第2の生体データは異なる種類の生体データであるものとして説明したが、これに限定されない。第1の生体データと第2の生体データは、同種の生体データであってもよい。例えば、第1の生体データと第2の生体データは共に血圧データであるが、これに限定されない。この例では、第1の生体データの測定方式と第2の生体データの測定方式が異なる方が好ましいが、同じであってもよい。例えば、第1の生体データは、光学式センサにより測定される生体データであってもよい。第2の生体データは、腕にカフを巻き付ける上腕式血圧計により測定される生体データであってもよい。第1の生体データと第2の生体データは、同一の装置で測定されてもよい。第1の生体データと第2の生体データは、異なる装置で測定されてもよい。
本実施形態では、第1の生体データと第2の生体データは異なる種類の生体データであるものとして説明したが、これに限定されない。第1の生体データと第2の生体データは、同種の生体データであってもよい。例えば、第1の生体データと第2の生体データは共に血圧データであるが、これに限定されない。この例では、第1の生体データの測定方式と第2の生体データの測定方式が異なる方が好ましいが、同じであってもよい。例えば、第1の生体データは、光学式センサにより測定される生体データであってもよい。第2の生体データは、腕にカフを巻き付ける上腕式血圧計により測定される生体データであってもよい。第1の生体データと第2の生体データは、同一の装置で測定されてもよい。第1の生体データと第2の生体データは、異なる装置で測定されてもよい。
(5−4 変形例4)
要するにこの発明は、本実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
要するにこの発明は、本実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
§6 付記
本実施形態の一部または全部は、特許請求の範囲のほか以下の付記に示すように記載することも可能であるが、これに限定されない。
(付記)
対象者の第1の生体データを取得する第1の取得部(1011)と、
前記第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された前記対象者の第2の生体データを取得する第2の取得部(1012)と、
前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第1の判断部(1014)と、
前記第1の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第1の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第2の判断部(1015)と、
前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第2の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータを前記第2の生体データに関連付けるデータ処理部(1016)と、
を備える生体データ測定装置(1)。
本実施形態の一部または全部は、特許請求の範囲のほか以下の付記に示すように記載することも可能であるが、これに限定されない。
(付記)
対象者の第1の生体データを取得する第1の取得部(1011)と、
前記第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された前記対象者の第2の生体データを取得する第2の取得部(1012)と、
前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第1の判断部(1014)と、
前記第1の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第1の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第2の判断部(1015)と、
前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第2の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータを前記第2の生体データに関連付けるデータ処理部(1016)と、
を備える生体データ測定装置(1)。
1…測定装置、2…携帯端末、3…PHRサーバ、4…EHRサーバ、100…生体データ管理システム、101…プロセッサ、102…ROM、103…RAM、104…記憶装置、105…通信インタフェース、106…入力部、107…表示部、108…音声出力部、109…心電測定部、110…血圧測定部、1011…第1の取得部、1012…第2の取得部、1013…第3の取得部、1014…第1の判断部、1015…第2の判断部、1016…データ処理部、1017…データ出力部、1018…信号出力部、A1…測定装置、A2…携帯端末、A3…PHRサーバ、A11…心電測定部、A12…血圧測定部。
Claims (10)
- 対象者の第1の生体データを取得する第1の取得部と、
前記第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された前記対象者の第2の生体データを取得する第2の取得部と、
前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第1の判断部と、
前記第1の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第1の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第2の判断部と、
前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第2の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータを前記第2の生体データに関連付けるデータ処理部と、
を備える生体データ測定装置。 - 前記第1の生体データと前記第2の生体データは異なる種類の生体データである、請求項1に記載の生体データ測定装置。
- 前記第1の取得部は、前記第1の生体データとして前記対象者の心電に関するデータを取得し、
前記第2の取得部は、前記第2の生体データとして前記対象者の血圧に関するデータを取得する、
請求項1に記載の生体データ測定装置。 - 前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを出力するデータ出力部をさらに備える、請求項1に記載の生体データ測定装置。
- 前記第2の生体データの信頼性が低いことを示す前記第2の判断結果に応じて、前記対象者の状態を改善させる支援の実行を指示する信号を出力する信号出力部をさらに備える、請求項1に記載の生体データ測定装置。
- 前記データ処理部は、前記第2の生体データの信頼性が高いことを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを出力対象に分類し、前記第2の生体データの信頼性が低いことを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを非出力対象に分類する、請求項1に記載の生体データ測定装置。
- 前記データ処理部は、前記第2の生体データの信頼性が低いことを示すデータと関連付けられた前記第2の生体データを破棄する、請求項6に記載の生体データ測定装置。
- 前記第1の生体データと比較する予め定められた参照データを取得する第3の取得部をさらに備え、
前記第1の判断部は、前記第1の生体データを前記参照データと比較し、前記第1の生体データと前記参照データとの比較結果に基づいて、前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する、
請求項1に記載の生体データ測定装置。 - 対象者の第1の生体データを取得する第1の取得過程と、
前記第1の生体データの測定日時を含む所定期間内に測定された前記対象者の第2の生体データを取得する第2の取得過程と、
前記第1の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第1の判断過程と、
前記第1の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第1の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いか低いかを判断する第2の判断過程と、
前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示す第2の判断結果に応じて、前記第2の生体データの信頼性が高いまたは低いの何れかを示すデータを前記第2の生体データに関連付けるデータ処理過程と、
を備える生体データ処理方法。 - 請求項1から8のうちの何れか1項に記載の生体データ測定装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させる生体データ処理のためのプログラム。
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JP2018133369A JP2020010755A (ja) | 2018-07-13 | 2018-07-13 | 生体データ測定装置、生体データ処理方法及び生体データ処理のためのプログラム |
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JP2018133369A Pending JP2020010755A (ja) | 2018-07-13 | 2018-07-13 | 生体データ測定装置、生体データ処理方法及び生体データ処理のためのプログラム |
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