JP2020010540A - 回転機 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立作業性を向上でき、高いシール性を確実に確保できる回転機を提供する。【解決手段】ストッパ120は、第1シール押さえ部121と、第1シール押さえ部121の外径よりも縮径形成された第2シール押さえ部122と、が一体成形されたものであり、第1シール押さえ部121の外周面121bには、第2シール押さえ部122から第1シール押さえ部121に向かうに従って漸次拡径された第1かじり防止部124が形成されており、第2シール押さえ部122の内周面122aには、転がり軸受28側の端部に、端部に向かうに従って漸次拡径された第2かじり防止部125が形成されており、オイルシール117の軸方向一方側端と、Oリング107の軸方向一方側端との間の長さL5、第2シール押さえ部122の軸方向の長さL6、オイルシール117の軸方向の長さL7は、L5>L7>L6を満たすように設定されている。【選択図】図3
Description
本発明は、回転機に関する。
回転機として、例えば、ケーシングと、ケーシングに固定されているステータと、ケーシングに回転自在に支持され、ステータの径方向中央でこのステータに対して回転するロータと、を備えたものがある。ステータには、複数のコイルが巻回されており、このコイルに通電を行うとステータに所定の磁界が発生する。ロータは、ケーシングに回転自在に支持されるシャフトと、シャフトに外嵌固定されているロータコアと、を有している。ロータコアには、ステータで生じた磁界の影響を受けて回転力が付与される。これにより、シャフトとロータコアとが一体となって回転する。シャフトの回転は、回転機の出力として出力される。この出力によって回転機が取り付けられている装置等が駆動する。
ケーシングへのシャフトの支持構造としては、例えば、転がり軸受が使用される。ここで、例えば、回転機が雨水等に晒される場合であっても、転がり軸受への水の侵入を確実に防止するための技術が提案されている。
例えば、ケーシング(モータケース)と、ケーシングに外輪が嵌合される転がり軸受と、ケーシングに転がり軸受を介して回転自在に支持されるシャフト(車軸)と、シャフトの転がり軸受よりも軸方向外側に固定され、シャフトと転がり軸受との相対位置を決定するナットと、シャフトに嵌挿され、転がり軸受とナットとの間に介装されるカラーと、カラーとケーシングとの間をシールするオイルシールと、シャフトとカラーとの間をシールするOリングと、を備えた技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これによれば、ナットを用いて転がり軸受の移動を規制する場合であっても、ケーシングと転がり軸受との間のシール性、及び転がり軸受とシャフトとの間のシール性を確実に確保できる。つまり、カラーを利用してカラーとケーシングとの間のシール性、及びシャフトとカラーとの間のシール性を確実に確保する。この結果、ケーシングと転がり軸受との間のシール性、及び転がり軸受とシャフトとの間のシール性を確実に確保できる。
また、上記構成を組み立てる手順としては、予めケーシングに転がり軸受とオイルシールとを取り付けておく。また、予めシャフトにOリングを取り付けておく。このうえで、転がり軸受にシャフトを挿入する。この後、オイルシールとOリングとの間にカラーを介装させるように、シャフトにカラーを嵌める。そして最後に、シャフトにナットを締結固定する。
ここで、上述の従来技術のように、オイルシールとOリングとの間にカラーを介装させる場合、オイルシール及びOリングの両者を僅かに圧縮しながらカラーを挿入することになる。このため、カラーの挿入時にオイルシールやOリングの摺動摩擦抵抗を受け、カラーの挿入作業に対する負荷が大きくなる。この結果、カラーの挿入作業が煩わしくなるという課題があった。
また、カラーを挿入する際、カラーのエッジでオイルシールやOリングを損傷してしまい、適正なシール効果を得られなくなる可能性があった。
また、カラーを挿入する際、カラーのエッジでオイルシールやOリングを損傷してしまい、適正なシール効果を得られなくなる可能性があった。
そこで、本発明は、組立作業性を向上でき、高いシール性を確実に確保できる回転機を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る回転機は、ケーシングと、前記ケーシングに外輪が嵌合される転がり軸受と、前記ケーシングに前記転がり軸受を介して回転自在に支持されるシャフトと、前記シャフトに該シャフトの軸方向一方から圧入され、前記転がり軸受の内輪に当接されるストッパと、前記ストッパと前記ケーシングとの間をシールする第1シール部材と、前記第1シール部材と前記転がり軸受との間に配置され、前記シャフトと前記ストッパとの間をシールする第2シール部材と、を備え、前記ストッパは、前記第1シール部材側に配置された第1シール押さえ部と、前記第2シール部材側に配置され、内径が前記第1シール押さえ部の内径と同一に、かつ外径が前記第1シール押さえ部の外径よりも縮径形成された第2シール押さえ部と、が一体成形されたものであり、前記第1シール押さえ部の外周面には、前記第2シール押さえ部側の端部に、前記第2シール押さえ部の外周面と前記第1シール押さえ部の外周面とが滑らかに連結するように、前記第2シール押さえ部から前記第1シール押さえ部に向かうに従って漸次拡径された第1かじり防止部が形成されており、前記第2シール押さえ部の内周面には、前記転がり軸受側の端部に、該端部に向かうに従って漸次拡径された第2かじり防止部が形成されており、前記第1シール部材の前記軸方向一方側端と、前記第2シール部材の前記軸方向一方側端との間の長さをL1とし、前記第2シール押さえ部の前記軸方向の長さをL2とし、前記第1シール部材の前記軸方向の長さをL3としたとき、各前記長さL1,L2,L3は、
L1>L3>L2
を満たすように設定されていることを特徴とする。
L1>L3>L2
を満たすように設定されていることを特徴とする。
このように、ストッパは、第1シール押さえ部と第2シール押さえ部の2つの押さえ部により構成されている。しかも、第2シール押さえ部の長さL2は、第1シール部材の軸方向の長さL3よりも短く設定されている。さらに、第1シール部材の軸方向の長さL3は、第1シール部材の軸方向一方側端と第2シール部材の軸方向一方側端との間の長さL1よりも短く設定されている。つまり、第1シール部材と第2シール部材との間にストッパを介装させる際、まず、ストッパによって第1シール部材を圧縮させつつ、シャフトにストッパを圧入する。第1シール部材とシャフトとの間に、完全にストッパを介装させた後、ストッパによって、第2シール部材を圧縮させつつ、シャフトにストッパを圧入する。このように、ストッパに、第1シール部材の摺動摩擦抵抗と、第2シール部材の摺動摩擦抵抗と、の両方の摺動摩擦抵抗が、一度にかかることがないので、ストッパを取り付けやすくすることができる。
また、ケーシングとシャフトとの間を、第1シール部材とストッパとによる第1シール構造と、ストッパと第2シール部材とによる第2シール構造と、の2つのシール構造でシールできる。このため、高いシール性を確保できる。
これに加え、ストッパには、第2シール押さえ部の外周面と第1シール押さえ部の外周面とが滑らかに連結するように漸次拡径された第1かじり防止部が形成されている。さらに、第2シール押さえ部の内周面には、転がり軸受側の端部に、漸次拡径された第2かじり防止部が形成されている。このため、ストッパのエッジが第1シール部材や第2シール部材に接触してしまうことがなく、各シール部材に対し、ストッパを確実に面接触させる(第1かじり防止部や第2かじり防止部を接触させる)ことができる。よって、ストッパ組つけ時に第1シール部材や第2シール部材を損傷してしまうことを防止でき、高いシール性を確実に確保できる。
また、転がり軸受の内輪にストッパを当接させることにより、転がり軸受の移動を規制できる。このため、ケーシングに対し、転がり軸受を確実に固定できる。
また、ケーシングとシャフトとの間を、第1シール部材とストッパとによる第1シール構造と、ストッパと第2シール部材とによる第2シール構造と、の2つのシール構造でシールできる。このため、高いシール性を確保できる。
これに加え、ストッパには、第2シール押さえ部の外周面と第1シール押さえ部の外周面とが滑らかに連結するように漸次拡径された第1かじり防止部が形成されている。さらに、第2シール押さえ部の内周面には、転がり軸受側の端部に、漸次拡径された第2かじり防止部が形成されている。このため、ストッパのエッジが第1シール部材や第2シール部材に接触してしまうことがなく、各シール部材に対し、ストッパを確実に面接触させる(第1かじり防止部や第2かじり防止部を接触させる)ことができる。よって、ストッパ組つけ時に第1シール部材や第2シール部材を損傷してしまうことを防止でき、高いシール性を確実に確保できる。
また、転がり軸受の内輪にストッパを当接させることにより、転がり軸受の移動を規制できる。このため、ケーシングに対し、転がり軸受を確実に固定できる。
本発明に係る回転機は、前記第1シール部材は、オイルシールであり、前記第2シール部材は、Oリングであることを特徴とする。
このように構成することで、ケーシングと転がり軸受との間のシール性、及び転がり軸受とシャフトとの間のシール性を、より確実に確保できる。
本発明に係る回転機は、前記ケーシング内に固定され、コイルが巻回されているステータと、前記シャフトに固定され、前記コイルへの通電により形成される磁界に基づいて回転力が付与されるロータコアと、を備えたことを特徴とする。
このように構成することで、ステータとロータコアとを備えた回転機において、防水性の高い回転機を提供できる。
本発明によれば、ストッパは、第1シール押さえ部と第2シール押さえ部の2つの押さえ部により構成されている。しかも、第2シール押さえ部の長さL2は、第1シール部材の軸方向の長さL3よりも短く設定されている。さらに、第1シール部材の軸方向の長さL3は、第1シール部材の軸方向一方側端と第2シール部材の軸方向一方側端との間の長さL1よりも短く設定されている。つまり、第1シール部材と第2シール部材との間にストッパを介装させる際、まず、ストッパによって第1シール部材を圧縮させつつ、シャフトにストッパを圧入する。第1シール部材とシャフトとの間に、完全にストッパを介装させた後、ストッパによって、第2シール部材を圧縮させつつ、シャフトにストッパを圧入する。このように、ストッパに、第1シール部材の摺動摩擦抵抗と、第2シール部材の摺動摩擦抵抗と、の両方の摺動摩擦抵抗が、一度にかかることがないので、ストッパを取り付けやすくすることができる。
また、ケーシングとシャフトとの間を、第1シール部材とストッパとによる第1シール構造と、ストッパと第2シール部材とによる第2シール構造と、の2つのシール構造でシールできる。このため、高いシール性を確保できる。
これに加え、ストッパには、第2シール押さえ部の外周面と第1シール押さえ部の外周面とが滑らかに連結するように漸次拡径された第1かじり防止部が形成されている。さらに、第2シール押さえ部の内周面には、転がり軸受側の端部に、漸次拡径された第2かじり防止部が形成されている。このため、ストッパのエッジが第1シール部材や第2シール部材に接触してしまうことがなく、各シール部材に対し、ストッパを確実に面接触させる(第1かじり防止部や第2かじり防止部を接触させる)ことができる。よって、ストッパ組つけ時に第1シール部材や第2シール部材を損傷してしまうことを防止でき、高いシール性を確実に確保できる。
これに加え、ストッパには、第2シール押さえ部の外周面と第1シール押さえ部の外周面とが滑らかに連結するように漸次拡径された第1かじり防止部が形成されている。さらに、第2シール押さえ部の内周面には、転がり軸受側の端部に、漸次拡径された第2かじり防止部が形成されている。このため、ストッパのエッジが第1シール部材や第2シール部材に接触してしまうことがなく、各シール部材に対し、ストッパを確実に面接触させる(第1かじり防止部や第2かじり防止部を接触させる)ことができる。よって、ストッパ組つけ時に第1シール部材や第2シール部材を損傷してしまうことを防止でき、高いシール性を確実に確保できる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(SRモータ)
図1は、スイッチトリラクタンスモータ(Switched ReluctanceMotor、以下SRモータという)1の斜視図、図2は、SRモータ1の縦断面図である。
なお、以下の説明では、SRモータ1の回転軸方向を単に軸方向、回転方向を周方向、シャフト6の径方向を単に径方向などと称して説明する。
図1、図2に示すように、SRモータ1は、ステータ2と、ステータ2内に配置されたロータ3と、ステータ2の両端に設けられ、このステータ2の軸方向両端を支持するフロントブラケット4、及びリヤブラケット5と、ステータ2のリヤブラケット5側の端部に配置されたバスバーユニット30と、を備えている。
図1は、スイッチトリラクタンスモータ(Switched ReluctanceMotor、以下SRモータという)1の斜視図、図2は、SRモータ1の縦断面図である。
なお、以下の説明では、SRモータ1の回転軸方向を単に軸方向、回転方向を周方向、シャフト6の径方向を単に径方向などと称して説明する。
図1、図2に示すように、SRモータ1は、ステータ2と、ステータ2内に配置されたロータ3と、ステータ2の両端に設けられ、このステータ2の軸方向両端を支持するフロントブラケット4、及びリヤブラケット5と、ステータ2のリヤブラケット5側の端部に配置されたバスバーユニット30と、を備えている。
(ロータ)
ロータ3は、フロントブラケット4、及びリヤブラケット5に回転自在に支持されるシャフト6と、シャフト6に外嵌固定されるロータコア7と、を備えている。シャフト6は、ステータ2と径方向で対向する位置に配置されたロータコア固定部101と、ロータコア固定部101からフロントブラケット4側に突出された第1軸受取付部102と、第1軸受取付部102のロータコア固定部101とは反対側端から突出された出力部103と、ロータコア固定部101からリヤブラケット5側に突出された第2軸受取付部104と、第2軸受取付部104のロータコア固定部101とは反対側端から突出されたセンサ取付部105と、を備えている。
ロータ3は、フロントブラケット4、及びリヤブラケット5に回転自在に支持されるシャフト6と、シャフト6に外嵌固定されるロータコア7と、を備えている。シャフト6は、ステータ2と径方向で対向する位置に配置されたロータコア固定部101と、ロータコア固定部101からフロントブラケット4側に突出された第1軸受取付部102と、第1軸受取付部102のロータコア固定部101とは反対側端から突出された出力部103と、ロータコア固定部101からリヤブラケット5側に突出された第2軸受取付部104と、第2軸受取付部104のロータコア固定部101とは反対側端から突出されたセンサ取付部105と、を備えている。
第1軸受取付部102は、ロータコア固定部101に対し、第1段差面101aを介して縮径形成されている。第1軸受取付部102は、フロントブラケット4に設けられた転がり軸受28に回転自在に支持されている。また、第1軸受取付部102には、後述のストッパ120が取り付けられる。さらに、第1軸受取付部102には、軸方向中央よりもやや出力部103寄りに、Oリング溝106が形成されている。このOリング溝106に、Oリング107が装着されている。
出力部103は、第1軸受取付部102に対し、第2段差面102aを介して縮径形成されている。出力部103に、不図示の外部機器が取り付けられ、SRモータ1の出力が不図示の外部機器に伝達される。
第2軸受取付部104は、ロータコア固定部101に対し、第2段差面101bを介して縮径形成されている。第2軸受取付部104は、リヤブラケット5に設けられた転がり軸受52に回転自在に支持されている。
センサ取付部105は、ロータコア固定部101とは反対側端に向かうに従って段差を介して漸次縮径するように、段付き状に形成されている。センサ取付部105には、後述のレゾルバ70を構成するレゾルバロータ112が取り付けられている。
ロータコア固定部101には、ロータコア7が固定されている。ロータコア7は、略円柱状に形成され、ロータコア固定部101に嵌合固定されるロータコア本体8と、このロータコア本体8の外周面に放射状に一体成形された複数のロータ突極9と、により構成されている。ロータコア本体8の径方向中央には、シャフト6を圧入可能な貫通孔8aが形成されている。これにより、シャフト6とロータコア7とが一体となって回転する。
(ステータ)
ステータ2は、フロントブラケット4、及びリヤブラケット5に挟持されるように支持されたステータコア10を有している。ステータコア10は、複数の電磁鋼板を積層したり、軟磁性粉を加圧成形したりすることにより形成されたものである。また、ステータコア10は、円筒状のステータコア本体11と、このステータコア本体11の内周面から径方向内側に向かって突出する複数(例えば、本実施形態では12個)のティース部12と、が一体成形されたものである。複数のティース部12は、それぞれ略直方体状に形成されており、周方向に等間隔に配置されている。各ティース部12には、ボビン13を介してコイル14が集中巻方式にて巻回されている。各コイル14の端末部14aは、リヤブラケット5側に引き出され、ステータ2のリヤブラケット5側の端部に配置されたバスバーユニット30に接続されている。
ステータ2は、フロントブラケット4、及びリヤブラケット5に挟持されるように支持されたステータコア10を有している。ステータコア10は、複数の電磁鋼板を積層したり、軟磁性粉を加圧成形したりすることにより形成されたものである。また、ステータコア10は、円筒状のステータコア本体11と、このステータコア本体11の内周面から径方向内側に向かって突出する複数(例えば、本実施形態では12個)のティース部12と、が一体成形されたものである。複数のティース部12は、それぞれ略直方体状に形成されており、周方向に等間隔に配置されている。各ティース部12には、ボビン13を介してコイル14が集中巻方式にて巻回されている。各コイル14の端末部14aは、リヤブラケット5側に引き出され、ステータ2のリヤブラケット5側の端部に配置されたバスバーユニット30に接続されている。
(バスバーユニット)
バスバーユニット30は、各コイル14をスター結線(Y結線)方式にて結線すると共に、各コイル14に給電を行うためのものである。バスバーユニット30は、複数(例えば、この実施形態では6つ)のプレバスバーユニット31を軸方向に積層してなる。プレバスバーユニット31には、U相のコイル14を結線する役割を有するもの、V相のコイル14を結線する役割を有するもの、W相のコイル14を結線する役割を有するもの、中性点の役割を有するもの、がある。それぞれの役割を有するプレバスバーユニット31を接続することにより、各コイル14がスター結線方式にて結線される。
バスバーユニット30は、各コイル14をスター結線(Y結線)方式にて結線すると共に、各コイル14に給電を行うためのものである。バスバーユニット30は、複数(例えば、この実施形態では6つ)のプレバスバーユニット31を軸方向に積層してなる。プレバスバーユニット31には、U相のコイル14を結線する役割を有するもの、V相のコイル14を結線する役割を有するもの、W相のコイル14を結線する役割を有するもの、中性点の役割を有するもの、がある。それぞれの役割を有するプレバスバーユニット31を接続することにより、各コイル14がスター結線方式にて結線される。
また、各プレバスバーユニット31は、相毎の外部端子36を有している。この外部端子36に不図示の外部電源が接続され、各コイル14に所定の電流が供給される。このように構成されたバスバーユニット30は、リヤブラケット5内に収納される。
(リヤブラケット)
ステータ2を支持するリヤブラケット5は、有底円筒状に形成されている。リヤブラケット5は、開口部5a側をステータ2側に向けた状態で配置されている。そして、この状態で、リヤブラケット5の内部にバスバーユニット30が収納されている。
リヤブラケット5の開口部5a側の端部には、この開口部5aよりも段差により拡径されたインロー部5bが形成されている。このインロー部5bに、ステータコア10の他方の外周縁(図2における左方の外周縁)が、ガスケット113を介してインロー嵌合されている。
ステータ2を支持するリヤブラケット5は、有底円筒状に形成されている。リヤブラケット5は、開口部5a側をステータ2側に向けた状態で配置されている。そして、この状態で、リヤブラケット5の内部にバスバーユニット30が収納されている。
リヤブラケット5の開口部5a側の端部には、この開口部5aよりも段差により拡径されたインロー部5bが形成されている。このインロー部5bに、ステータコア10の他方の外周縁(図2における左方の外周縁)が、ガスケット113を介してインロー嵌合されている。
リヤブラケット5の底壁5cには、バスバーユニット30の外部端子36が突出されている。外部端子36は、リヤブラケット5の底壁5cにおいて外周部に沿って配置されている。リヤブラケット5の底壁5cには、バスバーユニット30とは反対側の一面5eに、樹脂製の端子カバー60が設けられている。端子カバー60は、各外部端子36を隔てる複数の隔壁65を有する。これら隔壁65により、各外部端子36が不図示の外部電源から延びる端子等によって短絡してしまうことが防止される。
また、リヤブラケット5の底壁5cには、径方向中央に、ステータ2側に向かって突出する有底筒状のボス部51が一体成形されている。ボス部51は、底部51aをステータ2側に向けた状態で設けられているので、リヤブラケット5の底壁5cの径方向中央部は、外側が凹んでいる。これにより形成されるボス部51の開口部51bには、この開口部51bを閉塞するように円板状のカバー53が設けられている。カバー53は、ネジ71によってリヤブラケット5の底壁5cに締結固定されている。
一方、ボス部51の底部51aには、径方向中央に、貫通孔51cが形成されている。また、ボス部51の底部51aには、貫通孔51cの周囲を取り囲むように略円筒状に形成された軸受ハウジング108がロータコア7側に向かって突出されている。軸受ハウジング108には、内周面に転がり軸受52の外輪52aが嵌合されている。そして、転がり軸受52を介し、リヤブラケット5にシャフト6の第2軸受取付部104が回転自在に支持されている。また、転がり軸受52の外輪52aは、軸方向でボス部51の底部51a側の端面が、底部51aに当接している。さらに、転がり軸受52の内輪52bは、シャフト6の第2段差面101bに当接している。これにより、リヤブラケット5、シャフト6、及び転がり軸受52の相対位置が決定される。
シャフト6のセンサ取付部105は、貫通孔51cを介し、ボス部51の開口部51b側に向かって突出されている。
ボス部51の底部51aには、開口部51b側の一面51dに、シャフト6のセンサ取付部105の周囲を覆うレゾルバホルダ110が設けられている。レゾルバホルダ110は、略有底筒状に形成されており、開口部110a側をボス部51の底部51a側に向けて取り付けられている。レゾルバホルダ110の内周面には、レゾルバ70を構成するレゾルバステータ111が嵌合固定されている。
ボス部51の底部51aには、開口部51b側の一面51dに、シャフト6のセンサ取付部105の周囲を覆うレゾルバホルダ110が設けられている。レゾルバホルダ110は、略有底筒状に形成されており、開口部110a側をボス部51の底部51a側に向けて取り付けられている。レゾルバホルダ110の内周面には、レゾルバ70を構成するレゾルバステータ111が嵌合固定されている。
一方、シャフト6のセンサ取付部105には、レゾルバ70を構成するレゾルバロータ112が取り付けられている。レゾルバ70は、ロータ3の回転位置を検出するためのものである。レゾルバステータ111には、不図示のレゾルバコイルが巻回されている。そそして、レゾルバロータ112が回転することにより、レゾルバコイルに流れる電流が変化する。この電流の変化を検出することにより、ロータ3の位置を検出することができる。
リヤブラケット5の周壁5dには、外周面側に4つのボルト座5fが一体成形されている。4つのボルト座5fは周方向に等間隔で配置されており、それぞれにボルト50を挿通可能な不図示の挿通孔が、軸方向に沿って貫通形成されている。これら貫通孔にボルト50が挿通され、さらに、これらボルト50がフロントブラケット4に形成されている後述のボルト座4eに螺入される。これにより、リヤブラケット5とフロントブラケット4とが一体化され、さらに、これらリヤブラケット5とフロントブラケット4とによりステータ2(ステータコア10)が挟持される。
(フロントブラケット)
フロントブラケット4は、深さの浅い有底円筒状に形成されている。フロントブラケット4は、開口部4a側をステータ2側に向けた状態で配置されている。フロントブラケット4の開口部4aの大きさは、ボビン13の外径よりも大きく設定されている。フロントブラケット4の開口部4a側の端部には、この開口部4aよりも段差により拡径されたインロー部4dが形成されている。このインロー部4dに、ステータコア10の一方の外周縁(図2における右方の外周縁)が、ガスケット114を介してインロー嵌合されている。
フロントブラケット4は、深さの浅い有底円筒状に形成されている。フロントブラケット4は、開口部4a側をステータ2側に向けた状態で配置されている。フロントブラケット4の開口部4aの大きさは、ボビン13の外径よりも大きく設定されている。フロントブラケット4の開口部4a側の端部には、この開口部4aよりも段差により拡径されたインロー部4dが形成されている。このインロー部4dに、ステータコア10の一方の外周縁(図2における右方の外周縁)が、ガスケット114を介してインロー嵌合されている。
フロントブラケット4の周壁4bには、外周面側に4つのボルト座4eが一体成形されている。4つのボルト座4eは周方向に等間隔で配置されており、それぞれに不図示の雌ネジ部が刻設されている。これら雌ネジ部に、フロントブラケット4とリヤブラケット5とを一体化するためのボルト50が螺入される。
図3は、図2のA部拡大図である。
図2、図3に示すように、フロントブラケット4の底壁4cには、径方向中央に、貫通孔4fが形成されている。また、フロントブラケット4の底壁4cには、貫通孔4fの周囲を取り囲むように略円筒状に形成された軸受ハウジング115がロータコア7側に向かって突出されている。軸受ハウジング115の根本の内周面には、段差面115aを介して縮径された縮径部115bが形成されている。
図2、図3に示すように、フロントブラケット4の底壁4cには、径方向中央に、貫通孔4fが形成されている。また、フロントブラケット4の底壁4cには、貫通孔4fの周囲を取り囲むように略円筒状に形成された軸受ハウジング115がロータコア7側に向かって突出されている。軸受ハウジング115の根本の内周面には、段差面115aを介して縮径された縮径部115bが形成されている。
このような軸受ハウジング115には、内周面に転がり軸受28の外輪28aが嵌合されている。そして、転がり軸受28を介し、フロントブラケット4にシャフト6の第1軸受取付部102が回転自在に支持されている。また、転がり軸受28の外輪28aは、フロントブラケット4の底壁4c側の端面が、軸受ハウジング115の段差面115aに当接している。さらに、転がり軸受28の内輪28bは、シャフト6の第1段差面101aに当接している。これにより、フロントブラケット4、シャフト6、及び転がり軸受28の相対位置が決定される。
フロントブラケット4、シャフト6、及び転がり軸受28の相対位置が決定された状態では、シャフト6の第1軸受取付部102に形成されているOリング溝106、及びOリング溝106に装着されているOリング107は、転がり軸受28よりもロータコア固定部101(ロータコア7)とは反対側に位置している。つまり、Oリング溝106、及びOリング107は、転がり軸受28よりもフロントブラケット4の底壁4c側に位置している。
また、フロントブラケット4の底壁4cには、貫通孔4fの周縁から軸受ハウジング115とは反対側に向かって突出する略円筒状のシールハウジング116が形成されている。シールハウジング116の内周面、及び貫通孔4fの内周面は、面一である。さらに、シールハウジング116の先端と軸受ハウジング115の先端との間の長さL1は、シャフト6の第1軸受取付部102の軸方向の長さL2とほぼ同等に設定されている。
このようなシールハウジング116の内周面、及び貫通孔4fの内周面に、オイルシール117が嵌合されている。オイルシール117は、転がり軸受28とは反対側の一端面117aが、シールハウジング116の先端と面一となるように配置されている。そして、オイルシール117とシャフト6の第1軸受取付部102との間には、ストッパ120が介装されている。
(ストッパ)
図4は、ストッパ120の斜視図である。
図3、図4に示すように、ストッパ120は、略円筒状に形成されたものであり、オイルシール117に接触する第1シール押さえ部121と、第1シール押さえ部121の転がり軸受28側端に、第1シール押さえ部121と同軸上に一体成形された第2シール押さえ部122と、からなる。
図4は、ストッパ120の斜視図である。
図3、図4に示すように、ストッパ120は、略円筒状に形成されたものであり、オイルシール117に接触する第1シール押さえ部121と、第1シール押さえ部121の転がり軸受28側端に、第1シール押さえ部121と同軸上に一体成形された第2シール押さえ部122と、からなる。
第1シール押さえ部121の内径D1の大きさは、シャフト6の第1軸受取付部102の外周面に圧入可能な大きさに設定されている。第1シール押さえ部121の外径D2の大きさは、オイルシール117を径方向内側から僅かに圧縮可能な大きさに設定されている。第1シール押さえ部121の第2シール押さえ部122とは反対側の基端121cの内周縁、及び外周縁には、それぞれ平面取り部123a,123bが形成されている。
第2シール押さえ部122の内径D3の大きさは、第1シール押さえ部121の内径D1と同一に設定されている。すなわち、第1シール押さえ部121の内周面121aと第2シール押さえ部122の内周面122aは、面一とされている。
第2シール押さえ部122の外径D4の大きさは、第1シール押さえ部121の外径D2と比較して小さく設定されている。
第2シール押さえ部122の外径D4の大きさは、第1シール押さえ部121の外径D2と比較して小さく設定されている。
ここで、第1シール押さえ部121の外周面121bには、第2シール押さえ部122側の端部に、この第2シール押さえ部122の外周面122bとの段差を滑らかに連結する第1かじり防止部124が形成されている。第1かじり防止部124は、第2シール押さえ部122から第1シール押さえ部121に向かうに従って漸次拡径するように傾斜形成されている。
また、第2シール押さえ部122の内周面122aには、第1シール押さえ部121とは反対側の先端122cに、第2かじり防止部125に形成されている。第2かじり防止部125は、第2シール押さえ部122の先端よりやや手前から先端に向かうに従って漸次拡径するように傾斜形成されている。さらに、第2シール押さえ部122の外周面122bには、先端に平面取り部126が形成されている。
ストッパ120の軸方向の長さL3は、転がり軸受28の軸方向の長さをL4としたとき、
L1−L4≒L3 ・・・(1)
を満たすように設定されている。
このため、シャフト6の第1軸受取付部102にストッパ120を圧入して取り付けた状態では、ストッパ120の第2シール押さえ部122の先端122cは、転がり軸受28の内輪28bに当接している。また、ストッパ120の第1シール押さえ部121の基端121cは、シールハウジング116の先端とほぼ面一になる。
L1−L4≒L3 ・・・(1)
を満たすように設定されている。
このため、シャフト6の第1軸受取付部102にストッパ120を圧入して取り付けた状態では、ストッパ120の第2シール押さえ部122の先端122cは、転がり軸受28の内輪28bに当接している。また、ストッパ120の第1シール押さえ部121の基端121cは、シールハウジング116の先端とほぼ面一になる。
また、ストッパ120は、オイルシール117の一端面117a(シールハウジング118の先端)と、Oリング107のオイルシール117側の端部(Oリング溝106のオイルシール117側の側面)と、の間の長さをL5(請求項における長さL1に相当)とし、第2シール押さえ部122の軸方向の長さをL6(請求項における長さL2に相当)とし、オイルシール117の軸方向の長さをL7(請求項における長さL3に相当)としたとき、長さL5,L6,L7が、
L5>L7>L6 ・・・(2)
を満たすように、形成されている。このように構成することで、ストッパ120の取付性を向上できる。また、ストッパ120によるOリング107やオイルシール117の損傷を防止できる(これらの作用、効果についての詳細は、後述する)。
L5>L7>L6 ・・・(2)
を満たすように、形成されている。このように構成することで、ストッパ120の取付性を向上できる。また、ストッパ120によるOリング107やオイルシール117の損傷を防止できる(これらの作用、効果についての詳細は、後述する)。
(SRモータの動作)
次に、SRモータ1の動作について説明する。
外部端子36を介してバスバーユニット30に供給される不図示の外部機器の電力は、所定の相のコイル14に選択的に供給される。すると、電力が供給されたコイル14が巻回されているティース部12に磁界が生じる。この磁界がロータ3のロータ突極9を磁気的に吸引し、これによりロータ3が回転する。
ロータ3の回転位置は、レゾルバ70によって検出される。レゾルバ70による検出結果は、信号として不図示の外部機器に出力される。不図示の外部機器は、レゾルバ70からの検出結果の信号に基づいて、所定の相のコイル14に電力を供給する。このため、ロータ3が継続的に回転する。
次に、SRモータ1の動作について説明する。
外部端子36を介してバスバーユニット30に供給される不図示の外部機器の電力は、所定の相のコイル14に選択的に供給される。すると、電力が供給されたコイル14が巻回されているティース部12に磁界が生じる。この磁界がロータ3のロータ突極9を磁気的に吸引し、これによりロータ3が回転する。
ロータ3の回転位置は、レゾルバ70によって検出される。レゾルバ70による検出結果は、信号として不図示の外部機器に出力される。不図示の外部機器は、レゾルバ70からの検出結果の信号に基づいて、所定の相のコイル14に電力を供給する。このため、ロータ3が継続的に回転する。
ここで、シャフト6の第1軸受取付部102には、ストッパ120が圧入固定されている。このため、転がり軸受28の内輪28bにストッパ120が当接しており、転がり軸受28の移動が規制される。よって、フロントブラケット4に対し転がり軸受28が確実に固定され、フロントブラケット4に、確実にシャフト6を回転自在に支持できる。
また、第1軸受取付部102にストッパ120が圧入固定された状態で、フロントブラケット4とストッパ120との間が、オイルシール117によってシールされている。さらに、第1軸受取付部102とストッパ120との間が、Oリング107によってシールされている。このため、フロントブラケット4の貫通孔4fを介してSRモータ1の内部に水滴や塵埃が侵入してしまうことを確実に防止できる。
(ストッパの取り付け作業)
次に、ストッパ120の取り付け作業について説明する。
まず、予めフロントブラケット4又はシャフト6の第1軸受取付部102に転がり軸受28を取り付け、この状態でフロントブラケット4とシャフト6を取り付け、フロントブラケット4に転がり軸受28を介してシャフト6を回転自在に支持させる。また、フロントブラケット4のシールハウジング116に、オイルシール117を取り付けておく。さらに、第1軸受取付部102のOリング溝106に、Oリング107を取り付けておく。
次に、ストッパ120の取り付け作業について説明する。
まず、予めフロントブラケット4又はシャフト6の第1軸受取付部102に転がり軸受28を取り付け、この状態でフロントブラケット4とシャフト6を取り付け、フロントブラケット4に転がり軸受28を介してシャフト6を回転自在に支持させる。また、フロントブラケット4のシールハウジング116に、オイルシール117を取り付けておく。さらに、第1軸受取付部102のOリング溝106に、Oリング107を取り付けておく。
図5は、シャフト6の第1軸受取付部102へのストッパ120の取付作業の初期状態を示す図である。なお、図5は、図3に相当している。
上記の状態から、図5に示すように、ストッパ120の第2シール押さえ部122の先端122cを、フロントブラケット4の軸方向外側からオイルシール117側に向ける。そして、ストッパ120の基端121cを不図示の治具を用いて押圧しながら、第2シール押さえ部122の内周面122aを、第1軸受取付部102に圧入していく(図5における矢印Y参照)。
上記の状態から、図5に示すように、ストッパ120の第2シール押さえ部122の先端122cを、フロントブラケット4の軸方向外側からオイルシール117側に向ける。そして、ストッパ120の基端121cを不図示の治具を用いて押圧しながら、第2シール押さえ部122の内周面122aを、第1軸受取付部102に圧入していく(図5における矢印Y参照)。
オイルシール117に向かってストッパ120を押圧していくと、オイルシール117の内周縁にストッパ120の第1かじり防止部124が接近する。
ここで、図4に示すように、第2シール押さえ部122の軸方向の長さL6は、オイルシール117の軸方向の長さL7に対し、上記式(2)を満たすように設定されている。これに加え、オイルシール117の軸方向の長さL7は、オイルシール117の一端面117a(シールハウジング118の先端)と、Oリング107のオイルシール117側の端部(Oリング溝106のオイルシール117側の側面)と、の間の長さL5に対し、上記式(2)を満たすように設定されている。
このため、図5に示すように、オイルシール117の内周縁にストッパ120の第1かじり防止部124が接触する直前では、Oリング107と第2シール押さえ部122の先端122cとの間に、十分な隙間Sがある。
ここで、図4に示すように、第2シール押さえ部122の軸方向の長さL6は、オイルシール117の軸方向の長さL7に対し、上記式(2)を満たすように設定されている。これに加え、オイルシール117の軸方向の長さL7は、オイルシール117の一端面117a(シールハウジング118の先端)と、Oリング107のオイルシール117側の端部(Oリング溝106のオイルシール117側の側面)と、の間の長さL5に対し、上記式(2)を満たすように設定されている。
このため、図5に示すように、オイルシール117の内周縁にストッパ120の第1かじり防止部124が接触する直前では、Oリング107と第2シール押さえ部122の先端122cとの間に、十分な隙間Sがある。
この状態から、さらにストッパ120を押圧していくと、第1シール押さえ部121によって、オイルシール117の内周面が僅かに押し広げられる。これにより、オイルシール117が僅かに圧縮変形する。また、このとき、第1シール押さえ部121に形成されている第1かじり防止部124によって、オイルシール117が徐々に押し広げられる。また、オイルシール117とストッパ120とが滑らかに接触していくので、ストッパ120によって、オイルシール117が損傷してしまうことを防止できる。
続けてさらにストッパ120を押圧していくと、第2シール押さえ部122の先端122cがOリング107に接触する。このとき、第2シール押さえ部122の先端122cには、内周面122a側に第2かじり防止部125が形成されているので、第2シール押さえ部122の先端122cの角がOリング107に接触することがない。つまり、Oリング107に、第2シール押さえ部122の第2かじり防止部125が面接触される。このため、ストッパ120によって、Oリング107が損傷してしまうことを防止できる。
続けてさらにストッパ120を押圧していくと、第2シール押さえ部122によって、Oリング107の外周が僅かに径方向内側に押圧される。これにより、Oリング107が僅かに圧縮変形する。
そして、第2シール押さえ部122の先端122cが転がり軸受28に当接するまでストッパ120を圧入し、ストッパ120の取付作業が完了する。このとき、ストッパ120の軸方向の長さL3は、転がり軸受28の軸方向の長さをL4としたとき、上記式(1)を満たすように設定されており、ストッパ120の基端121cが、シールハウジング116の先端とほぼ面一になる。つまり、不図示の治具を、シールハウジング116の先端に突き当てるまで押し込むと、第2シール押さえ部122の先端122cが転がり軸受28に当接する。
そして、第2シール押さえ部122の先端122cが転がり軸受28に当接するまでストッパ120を圧入し、ストッパ120の取付作業が完了する。このとき、ストッパ120の軸方向の長さL3は、転がり軸受28の軸方向の長さをL4としたとき、上記式(1)を満たすように設定されており、ストッパ120の基端121cが、シールハウジング116の先端とほぼ面一になる。つまり、不図示の治具を、シールハウジング116の先端に突き当てるまで押し込むと、第2シール押さえ部122の先端122cが転がり軸受28に当接する。
このように上述の実施形態では、シャフト6の第1軸受取付部102に、ストッパ120を圧入固定している。この状態で、フロントブラケット4とストッパ120との間が、オイルシール117によってシールされている。さらに、第1軸受取付部102とストッパ120との間が、Oリング107によってシールされている。このように2つのシール構造により、フロントブラケット4の貫通孔4fを介してSRモータ1の内部に水滴や塵埃が侵入してしまうことを確実に防止できる。
また、ストッパ120は、第1シール押さえ部121と第2シール押さえ部122の2つのシール押さえ部121,122により構成されている。しかも、第2シール押さえ部122の軸方向の長さL6は、オイルシール117の軸方向の長さL7に対し、上記式(2)を満たすように設定されている。これに加え、オイルシール117の軸方向の長さL7は、オイルシール117の一端面117a(シールハウジング118の先端)と、Oリング107のオイルシール117側の端部(Oリング溝106のオイルシール117側の側面)と、の間の長さL5に対し、上記式(2)を満たすように設定されている。このため、オイルシール117とOリング107との間にストッパ120を介装させる際、まず、ストッパ120によってオイルシール117を圧縮させつつ、シャフト6の第1軸受取付部102にストッパ120を圧入することになる。そして、オイルシール117と第1軸受取付部102との間に、完全にストッパ120を介装させた後、ストッパ120によって、Oリング107を圧縮させつつ、第1軸受取付部102にストッパ120を完全に圧入する。したがって、ストッパ120に、オイルシール117の摺動摩擦抵抗と、Oリング107の摺動摩擦抵抗と、の両方の摺動摩擦抵抗が、一度にかかることがないので、ストッパ120を取り付けやすくすることができる。
これに加え、ストッパ120には、第1かじり防止部124が形成されている。この第1かじり防止部124によって、オイルシール117が徐々に押し広げられる。また、オイルシール117とストッパ120とが滑らかに接触していくので、ストッパ120によって、オイルシール117が損傷してしまうことを防止できる。
さらに、第2シール押さえ部122の先端122cには、内周面122a側に第2かじり防止部125が形成されている。このため、第2シール押さえ部122の先端122cの角がOリング107に接触することがない。つまり、Oリング107に、第2シール押さえ部122の第2かじり防止部125が面接触される。このため、ストッパ120によって、Oリング107が損傷してしまうことを防止できる。
このように、ストッパ120を取り付ける際にオイルシール117やOリング107を損傷してしまうことを防止でき、高いシール性を確実に確保できる。
さらに、第2シール押さえ部122の先端122cには、内周面122a側に第2かじり防止部125が形成されている。このため、第2シール押さえ部122の先端122cの角がOリング107に接触することがない。つまり、Oリング107に、第2シール押さえ部122の第2かじり防止部125が面接触される。このため、ストッパ120によって、Oリング107が損傷してしまうことを防止できる。
このように、ストッパ120を取り付ける際にオイルシール117やOリング107を損傷してしまうことを防止でき、高いシール性を確実に確保できる。
また、フロントブラケット4に転がり軸受28を介してシャフト6を回転自在に支持したうえで、フロントブラケット4とシャフト6との間のシール部材として、オイルシール117とOリング107とを採用している。このため、フロントブラケット4と転がり軸受28との間のシール性、及び転がり軸受28とシャフト6との間のシール性を、より確実に確保できる。よって、防水性の高いSRモータ1を提供できる。
また、ストッパ120の軸方向の長さL3は、転がり軸受28の軸方向の長さをL4としたとき、上記式(1)を満たすように設定されている。このため、不図示の治具を、シールハウジング116の先端に突き当てるまで押し込むと、第2シール押さえ部122の先端122cが転がり軸受28に当接させることができる。つまり、容易に、ストッパ120を所定位置に組み付けることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、回転機としてのSRモータ1に、ストッパ120を使用したシール構造を設けた場合について説明した。つまり、ストッパ120、オイルシール117、及びOリング107により、フロントブラケット4とシャフト6との間のシール性を高めた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな回転機にストッパ120を使用したシール構造を採用できる。また、オイルシール117やOリング107に代わって、さまざまなシール部材を用いることも可能である。
例えば、上述の実施形態では、回転機としてのSRモータ1に、ストッパ120を使用したシール構造を設けた場合について説明した。つまり、ストッパ120、オイルシール117、及びOリング107により、フロントブラケット4とシャフト6との間のシール性を高めた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな回転機にストッパ120を使用したシール構造を採用できる。また、オイルシール117やOリング107に代わって、さまざまなシール部材を用いることも可能である。
1…SRモータ(回転機)、2…ステータ、3…ロータ、4…フロントブラケット(ケーシング)、5…リヤブラケット(ケーシング)、6…シャフト、7…ロータコア、14…コイル、28…転がり軸受、28a…外輪、28b…内輪、107…Oリング、117…オイルシール、120…ストッパ、121…第1シール押さえ部、122…第2シール押さえ部、124…第1かじり防止部、125…第2かじり防止部、D1,D3…内径、D2,D4…外径、L5,L6…長さ
Claims (3)
- ケーシングと、
前記ケーシングに外輪が嵌合される転がり軸受と、
前記ケーシングに前記転がり軸受を介して回転自在に支持されるシャフトと、
前記シャフトに該シャフトの軸方向一方から圧入され、前記転がり軸受の内輪に当接されるストッパと、
前記ストッパと前記ケーシングとの間をシールする第1シール部材と、
前記第1シール部材と前記転がり軸受との間に配置され、前記シャフトと前記ストッパとの間をシールする第2シール部材と、
を備え、
前記ストッパは、
前記第1シール部材側に配置された第1シール押さえ部と、
前記第2シール部材側に配置され、内径が前記第1シール押さえ部の内径と同一に、かつ外径が前記第1シール押さえ部の外径よりも縮径形成された第2シール押さえ部と、
が一体成形されたものであり、
前記第1シール押さえ部の外周面には、前記第2シール押さえ部側の端部に、前記第2シール押さえ部の外周面と前記第1シール押さえ部の外周面とが滑らかに連結するように、前記第2シール押さえ部から前記第1シール押さえ部に向かうに従って漸次拡径された第1かじり防止部が形成されており、
前記第2シール押さえ部の内周面には、前記転がり軸受側の端部に、該端部に向かうに従って漸次拡径された第2かじり防止部が形成されており、
前記第1シール部材の前記軸方向一方側端と、前記第2シール部材の前記軸方向一方側端との間の長さをL1とし、前記第2シール押さえ部の前記軸方向の長さをL2とし、前記第1シール部材の前記軸方向の長さをL3としたとき、
各前記長さL1,L2,L3は、
L1>L3>L2
を満たすように設定されている
ことを特徴とする回転機。 - 前記第1シール部材は、オイルシールであり、
前記第2シール部材は、Oリングであることを特徴とする請求項1に記載の回転機。 - 前記ケーシング内に固定され、コイルが巻回されているステータと、
前記シャフトに固定され、前記コイルへの通電により形成される磁界に基づいて回転力が付与されるロータコアと、
を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転機。
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