JP2020009851A - レーザ発振装置およびその制御方法 - Google Patents

レーザ発振装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】利便性が高く、安定した加工品質を実現するレーザ発振装置およびその制御方法を提供する。【解決手段】レーザ発振装置は、レーザ共振部と、ビーム切替ユニットと、固定レンズおよび移動レンズを有するレンズユニットと、レーザ共振部からレンズユニットを介して出射されたレーザビームを複数のプロセスファイバのうちの1つに向けて選択的に案内する複数のビーム切替部と、レーザビームを入射端に集光させる複数の集光レンズと、レンズユニットの移動レンズを光軸方向に移動させる駆動部と、駆動部および各ビーム切替部に接続された制御部と、を備え、制御部は、固定レンズから、レーザビームが案内されている各集光レンズまでの距離に応じて、移動レンズを光軸方向に移動させるように駆動部を制御するように構成される。【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ発振装置およびその制御方法に関し、とりわけビーム切替ユニット内の異なる位置に取り付けられた複数のプロセスファイバのそれぞれの入射端に、一定の広がり角を有するレーザビームを照射するレーザ発振装置およびその制御方法に関する。
レーザビームをワーク(被加工物)に照射して、ワークの切断等のレーザ加工を行う装置が知られている。こうしたレーザビームは、通常、ガウス分布の光強度を有するため、その加工品質はBPP(Beam Parameter Product)を用いて評価される。BPPは、レーザビームの広がり角θと、焦点または最小に集光される位置(ビームウエスト)におけるビーム半径dとの積で求められる。例えばBPP(とりわけビーム半径d)が小さいレーザビームは、焦点深度(レイリー長さ:ビーム半径dの2√2倍に相当)が短く、薄いワークを加工する場合に適しており、BPPが大きいレーザビームは、焦点深度も長く、厚いワークを加工する場合に適している。すなわちレーザ加工に用いられるレーザビームは、BPPの値を一定に維持することにより、安定した加工品質を実現することができる。
従前より、レーザ発振器において、単一のレーザ光源からのレーザビームを1つまたはそれ以上のミラーアセンブリで反射させることにより、複数のプロセスファイバのうちの1つに選択的に分配するための装置が提案されている。また、ビーム分配装置を介さず、レーザ光源からのレーザビームをプロセスファイバに直接的に伝送するレーザ発振器もこれまでに知られている。
ビーム分配装置は、単一のレーザ光源と異なる位置に配置された複数のプロセスファイバとの間に配置されるため、レーザ光源から各プロセスファイバの入射端までの距離(レーザビームの光路の距離)は、互いに異なり、かつビーム分配装置を介しない場合に比して長くなる。またレーザ光源からのレーザビームは、コリメートされてビーム分配装置内に伝送され、各プロセスファイバの入射端に隣接して配置された集光レンズを用いて集光され、ビームウエストが入射端と一致する(プロセスファイバのコアに入射する)ように設計される。
しかしながら、レーザ光源から出射されるレーザビームは、光学系を用いてコリメートされた場合であっても、レーザ光源が所与の大きさを有する(点光源ではない)ことから完全に平行にすることはできず、レーザ光源からの距離に比例して広がって(発散して)しまう。そのため、各プロセスファイバの入射端から対応する集光レンズまでの距離は一定に設計されるところ、レーザ光源から各プロセスファイバまでの距離が大きくなると、集光レンズで集光されるレーザビームの広がり角(BPP)が大きくなり、焦点深度も長くなる。すなわちレーザビームが、単一のレーザ光源からビーム分配装置を介して異なる位置に配置された複数のプロセスファイバに伝送されるとき、各プロセスファイバの入射端におけるレーザビームの広がり角が異なるため、各プロセスファイバによる加工品質にばらつきが生じてしまう。
例えば特許文献1には、単一のレーザ光源からのレーザビームを複数のプロセスファイバに分配するビーム分配装置が記載されている。このビーム分配装置は、小型で剛性を有するハウジングを備え、ハウジングは重厚な一体構造を有する。またビーム分配装置は、概略、入力ポートを構成する入力モジューラコネクタ、出力ポートを構成する出力モジューラコネクタ、および制御ポートに収容されたミラーアセンブリを備え、これらの構成部品は、互いの相対位置が正確に維持されるようにハウジング内に固定されている。
さらにビーム分配装置のミラーアセンブリは、レーザ発振器から出射されるレーザビームを反射して、プロセスファイバに選択的に分配するように構成されている。ミラーアセンブリは、支持プレートを有し、支持プレートは、ねじを締め付けたり、緩めたりすることにより、ハウジングに対するミラーアセンブリの位置を調節し、入力ポートと出力ポートとを正確に位置合わせすることができる。
一方、特許文献2には、さまざまなワークに応じた最適なBPPを有するレーザビームを照射できるレーザ加工装置が記載されている。具体的には、このレーザ加工装置は、レーザ発振器と、レーザ発振器から出射されるレーザビームを、複数の光路から選択される1つに導光するビーム光路切替部と、各光路に対応するプロセスファイバと、各光路上に配置され、レーザビームを集光して、各光路に対応するプロセスファイバに導光する複数の集光レンズと、を備え、複数の集光レンズが、互いに異なる焦点距離を有し、複数のプロセスファイバがそれぞれ、対応する集光レンズの焦点距離に応じたコア径を有する。
米国特許第7982935B2号明細書 特開2018−43256号公報
しかしながら、特許文献1のビーム分配装置は、入力モジューラコネクタ、出力モジューラコネクタ、およびミラーアセンブリは、互いの相対位置が正確に維持されるようにハウジング内に固定されており、入力モジューラコネクタと出力モジューラコネクタとの間のレーザビームの光路長を調整することはできない。
またミラーアセンブリの支持プレートは、ハウジングに対するミラーアセンブリの位置を調節し、入力ポートと出力ポートとを正確に位置合わせできることが記載されているものの、やはり入力モジューラコネクタと出力モジューラコネクタとの間のレーザビームの光路長を調整することはできない。
また、特許文献2のレーザ加工装置は、各プロセスファイバに至る光路長が異なるため、各光路上に配置された複数の集光レンズが、互いに異なる焦点距離を有し、各プロセスファイバが対応する集光レンズの焦点距離に応じたコア径を有するように構成することにより、切断されるワークの厚みに対して最適なBPPを有するレーザビームを照射しようとするものである。
例えば3つのプロセスファイバに入射するレーザビームのBPPは、4mm・mrad、6mm・mradおよび8mm・mradである。またレーザビームのBPPは、各プロセスファイバが対応する集光レンズの焦点距離に応じたコア径を有するように設計されている。このとき、ワークの厚みと切断速度は、特許文献2の図7に示すような対応関係を有し、ワークの厚みが5mm未満である場合、4mm・mradのBPPを有するレーザビームLBを用いると、他のBPPを有するレーザビームLBと比較して切断速度は速くなる。またワークの厚みが5〜18mm程度である場合、6mm・mradのBPPを有するレーザビームLBを用いると、他のBPPを有するレーザビームLBと比較して切断速度は速くなる。さらにワークの厚みが18mmを超える場合、8mm・mradのBPPを有するレーザビームLBを用いると、他のBPPを有するレーザビームLBと比較して切断速度は速くなる。
このように特許文献2のレーザ加工装置は、切断されるワークの厚みに対して適当な焦点距離を有する集光レンズを介してレーザビームが入射する特定のプロセスファイバを用いることにより、ワークの切断速度を最適化するように構成されている。
しかしながら、特許文献2のレーザ加工装置では、切断されるワークの厚みに対応して特定のプロセスファイバを選択して使用する必要があり、換言すると、同一の厚みを有する同一材料からなるワークの加工に際し、複数のプロセスファイバのうち任意のプロセスファイバを使用することはできず、複数のプロセスファイバを有するレーザ発振装置の利便性が著しく低減する。
そこで本発明の1つの態様は、ビーム切替ユニット内の異なる位置に配置された複数のプロセスファイバと、単一のレーザ光源との間の光路長が異なっても、各プロセスファイバの入射端に、一定の広がり角を有するレーザビームを照射することにより、利便性が高く、安定した加工品質を実現するレーザ発振装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る1つの態様は、レーザ発振装置に関し、このレーザ発振装置は、レーザビームを出射するレーザ共振部と、複数のプロセスファイバが着脱可能に取り付けられたビーム切替ユニットと、前記ビーム切替ユニットに固定された少なくとも1つの固定レンズ、および前記固定レンズに対して前記レーザビームの光軸方向に移動可能な少なくとも1つの移動レンズを有するレンズユニットと、前記レーザ共振部から前記レンズユニットを介して出射された前記レーザビームを反射させて、前記複数のプロセスファイバのうちの1つに向けて選択的に案内する複数のビーム切替部と、前記ビーム切替部と前記プロセスファイバとの間に配置され、前記ビーム切替部で反射させた前記レーザビームを前記プロセスファイバの入射端に集光させる複数の集光レンズと、前記レンズユニットの前記移動レンズを光軸方向に移動させる駆動部と、前記駆動部および前記各ビーム切替部に接続された制御部と、を備え、前記制御部は、前記固定レンズから、前記レーザビームが案内されている前記各プロセスファイバまでの距離に応じて前記移動レンズを光軸方向に移動させるように前記駆動部を制御するように構成される。
本発明に係る別の態様は、レーザ発振装置の制御方法に関し、この制御方法は、レーザビームを出射させる工程と、複数のプロセスファイバが着脱可能に取り付けられたビーム切替ユニットに少なくとも1つの固定レンズを固定するとともに、前記固定レンズに対して前記レーザビームの光軸方向に移動可能な少なくとも1つの移動レンズを配置する工程と、前記固定レンズおよび前記移動レンズを介して出射された前記レーザビームを反射させて、複数のプロセスファイバのうちの1つに向けて選択的に案内する工程と、反射させた前記レーザビームを、集光レンズを介して前記プロセスファイバの入射端に集光させる工程と、前記固定レンズから、前記レーザビームを集光している前記プロセスファイバまでの距離に応じて前記移動レンズを光軸方向に移動させる工程と、を備える。
本発明に係る態様によれば、複数のプロセスファイバと、単一のレーザ光源との間の光路長が異なっても、各プロセスファイバの入射端に、一定の広がり角を有するレーザビームを照射することにより、利便性が高く、安定した加工品質を実現するレーザ発振装置およびその制御方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るレーザ発振装置の概略平面図である。 図1に示すレーザ発振装置の概略的な電気的構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は、レーザ発振装置の光学系ならびにプロセスファイバ、およびレーザビームの光路およびビームウエストにおける広がり角を示す概念図である。
本実施形態に係るレーザ発振装置1は、レーザビームLBを出射するレーザ共振部2と、複数のプロセスファイバ10a,10b,10cが着脱可能に取り付けられたビーム切替ユニット20と、ビーム切替ユニット20に固定された少なくとも1つの固定レンズ52、および固定レンズ52に対してレーザビームLBの光軸方向に移動可能な少なくとも1つの移動レンズ54を有するレンズユニット50と、レーザ共振部2からレンズユニット50を介して出射されたレーザビームLBを反射させて、複数のプロセスファイバ10a,10b,10cのうちの1つに向けて選択的に案内する複数のビームスイッチ22a,22b,22cと、ビームスイッチ22a,22b,22cとプロセスファイバ10a,10b,10cとの間に配置され、ビームスイッチ22a,22b,22cで反射させたレーザビームLBをプロセスファイバ10a,10b,10cの入射端12a,12b,12cに集光させる複数の集光レンズ30a,30b,30cと、レンズユニット50の移動レンズ54を光軸方向に移動させる駆動部60と、駆動部60および各ビームスイッチ22a,22b,22cに接続された制御部40と、を備え、制御部40は、固定レンズ52から、レーザビームLBが案内されている各プロセスファイバ10a,10b,10cまでの距離に応じて移動レンズ54を光軸方向に移動させるように駆動部60を制御するように構成される。
したがって、固定レンズ52から各プロセスファイバ10に対応する各集光レンズ30までの距離D,D,Dに応じて、移動レンズ54を固定レンズ52に対して光軸方向に移動させて、集光レンズ30a,30b,30cに入射するレーザビームLBの広がり角θ(ひいては加工品質の評価指数BPP)を一定に維持することにより、利便性が高く、安定した加工品質を実現するレーザ発振装置1を実現することができる。なお本願において、各集光レンズ30a,30b,30cに入射するレーザビームLBの広がり角θを「一定に維持する」とは、それぞれの広がり角θを完全に一定に維持する場合の他、それぞれの広がり角θが若干異なっていても、レーザ発振装置1の安定した加工品質を実現するように広がり角θを実質的に一定に維持するものと当業者によって同視される場合を含むものとする。
移動レンズ54が凹レンズであり、固定レンズ52が凸レンズであってもよい。このとき制御部40は、移動レンズ54を固定レンズ52に遠ざける方向に移動させることにより、集光レンズ30a,30b,30cによって集光されたレーザビームLBが、複数のプロセスファイバ10a,10b,10cのそれぞれの入射端12a,12b,12cにおいて一定の広がり角θを有するように駆動部60を制御する。
また、移動レンズ54が凸レンズであり、固定レンズ52が凹レンズであってもよい。この場合、制御部40は、移動レンズ54を固定レンズ52に近づける方向に移動させることにより、集光レンズ30a,30b,30cによって集光されたレーザビームLBが、複数のプロセスファイバ10a,10b,10cのそれぞれの入射端12a,12b,12cにおいて一定の広がり角θを有するように駆動部60を制御する。
駆動部60は、移動レンズ54が固定されたステージと、ステージをレーザビームLBの光軸方向に移動自在に支持するレールと、ステージをレールの上で移動させるアクチュエータと、を有するものであってもよい。
本実施形態に係るレーザ発振装置の制御方法は、レーザビームLBを出射させる工程と、複数のプロセスファイバ10a,10b,10cが着脱可能に取り付けられたビーム切替ユニット20に少なくとも1つの固定レンズ52を固定するとともに、固定レンズ52に対してレーザビームLBの光軸方向に移動可能な少なくとも1つの移動レンズ54を配置する工程と、固定レンズ52および移動レンズ54を介して出射されたレーザビームLBを反射させて、複数のプロセスファイバ10a,10b,10cのうちの1つに向けて選択的に案内する工程と、反射させたレーザビームLBをプロセスファイバ10a,10b,10cの入射端12a,12b,12cに集光させる工程と、固定レンズ52から、レーザビームLBが案内されている各プロセスファイバ10a,10b,10cまでの距離に応じて移動レンズ54を光軸方向に移動させる工程と、を備える。
ここで添付図面を参照して、本発明に係るレーザ発振装置の実施形態を以下説明する。実施形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば、図1の「左右方向」および「上下方向」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものでない。なお、各図面において、同様の構成部品は同様の符号を用いて示す。
[レーザ発振装置の構成]
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ発振装置1の概略平面図であり、図2は、図1に示すレーザ発振装置1の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るレーザ発振装置1は、図1に示すように、概略、単一のレーザビームLBを出射するレーザ共振部2と、複数のプロセスファイバ10a,10b,10cが着脱可能に連結されたビーム切替ユニット20とを備える。各プロセスファイバ10a,10b,10cは、その入射端12a,12b,12cに入射したレーザビームLBを伝送し、その出射端に取り付けられた加工ヘッド(ともに図示せず)を介したレーザビームLBがワーク(被加工物)に照射して、ワークを切断し、もしくは孔を空け(レーザ切断)、または2つまたはそれ以上のワークを溶接する(レーザ溶接)。なお、各プロセスファイバ10は、コア14およびクラッド16を有する(図3)。
本実施形態に係るレーザ発振装置1を用いて、レーザ切断する際、加工ヘッドには、レーザビームLBと同軸上に高圧ガス(高圧の酸素、窒素、大気等)を吹き付けるためのガス孔と、ガス孔に高圧ガスを供給するガス流路が設けられる。レーザ切断では、レーザビームLBにより溶融されたワークの一部を高圧ガスにより除去しながら、ワークが切断され、または孔を空ける。
本実施形態に係るレーザ発振装置1を用いて、レーザ溶接する際、2つまたはそれ以上のワークを溶接する場合(レーザ溶接)、同様に図示しないが、加工ヘッドには、ワークに不活性ガス(アルゴン、ヘリウム等)を低圧で吹き付けるためのガス孔と、ガス孔に不活性ガスを供給するガス流路が設けられる。レーザビームLBにより溶融されたワークの酸化を不活性ガスにより抑制しながら、ワーク同士が溶接される。
[ビーム切替ユニット]
本実施形態に係るビーム切替ユニット20は、概略、内部に配置された複数の(図2では3つの)ビームスイッチ22a,22b,22c、各ビームスイッチ22a,22b,22cに対応する出力コネクタ24a,24b,24c、および各出力コネクタ24a,24b,24cに連結されたプロセスファイバ10a,10b,10cを備える。
各ビームスイッチ22a,22b,22cは、ステッピングモータ26a,26b,26cと、これにより回転駆動されるスイッチングミラー28a,28b,28cとを有する。ステッピングモータ26a,26b,26cは、制御部40からの制御信号に基づき、スイッチングミラー28a,28b,28cをオン位置とオフ位置との間でスイッチングするように駆動する。なお、図1のスイッチングミラー28a,28b,28cはすべてオン位置にあり、レーザ共振部2からのレーザビームLBを、対応するすべてのプロセスファイバ10a,10b,10cに導光しているように図示されているが、実際には、選択された単一のスイッチングミラー28のみがオン位置にあって、対応するプロセスファイバ10にのみレーザビームLBが案内されるように、制御部40は、各ステッピングモータ26a,26b,26cを制御する。
例えば、制御部40がステッピングモータ26aを選択的に駆動し、スイッチングミラー28aがオン位置にあるとき、ビーム切替ユニット20に入射されたレーザビームLBは、スイッチングミラー28aで反射されて、集光レンズ30aを介して、対応する出力コネクタ24aに連結されたプロセスファイバ10aの入射端12aに入射され、プロセスファイバ10aから出射され、ワークがレーザ加工される。
また制御部40がステッピングモータ26bを選択的に駆動した場合、スイッチングミラー28a,28cはオフ位置にあり、レーザビームLBは、スイッチングミラー28bで反射されて、集光レンズ30bを介して、対応する出力コネクタ24bに連結されたプロセスファイバ10bの入射端12bに入射され、プロセスファイバ10bから出射され、ワークがレーザ加工される。
同様に、制御部40がステッピングモータ26cを選択的に駆動した場合、スイッチングミラー28a,28bはオフ位置にあって、レーザビームLBは、スイッチングミラー28cで反射されて、集光レンズ30cを介して、対応する出力コネクタ24cに連結されたプロセスファイバ10cの入射端12cに入射され、プロセスファイバ10cから出射され、ワークがレーザ加工される。
なお、スイッチングミラー28a,28b,28cのすべてがオフ位置にあるとき、レーザビームLBは、ビームダンパー34に入射し、プロセスファイバ10a,10b,10cに入射することはない。
また本実施形態に係るビーム切替ユニット20は、これに固定された少なくとも1つの固定レンズ52と、固定レンズ52に対してレーザビームLBの光軸Cの方向(図1の左右方向)に沿って移動可能な少なくとも1つの移動レンズ54を有するレンズユニット50を備える。すなわち本実施形態に係るビーム切替ユニット20は、レンズユニット50の移動レンズ54をレーザビームLBの光軸Cの方向に沿って移動させる駆動部60と、駆動部60および各ビームスイッチ22a,22b,22cを制御する制御部40とを備える。
本実施形態に係る駆動部60は、図1に示すように、移動レンズ54が固定されたステージ62と、ステージ62をレーザビームの光軸方向に移動させることができるように支持するレール64と、ステージ62をレール64の上で移動させるアクチュエータ66とを有するものであってもよい。アクチュエータ66は、制御部40からの駆動信号に基づき移動レンズ54を正確に移動させることができるステッピングモータ(サーボモータ)であることが好ましい。
ここで、図1に概略的に図示したように、固定レンズ52と図中最も右側に配置されたスイッチングミラー28aとの間の光路(距離)をD、固定レンズ52と図中中央に配置されたスイッチングミラー28bとの間の光路(距離)をD、固定レンズ52と図中最も左側に配置されたスイッチングミラー28cとの間の光路(距離)をDとし、各スイッチングミラー28a,28b,28cと、対応する各集光レンズ30a,30b,30cとの距離をDと定義する。
なお、ビーム切替ユニット20に対する出力コネクタ24a,24b,24cの図1の上下方向の配置位置を一定にし、ビーム切替ユニット20を矩形に構成して、小型化するためには、各スイッチングミラー28a,28b,28cと、対応する各集光レンズ30a,30b,30cとの距離Dは一定に設計するとともに、各集光レンズ30a,30b,30cの焦点距離fも一定に構成する必要がある。このとき、固定レンズ52から各集光レンズ30a,30b,30cまでの光路(距離)はそれぞれ、D+D、D+D、およびD+Dで表される。
ところで、背景技術の欄でも説明したように、レーザ光源から出射されるレーザビームLBは、レンズユニット50等を用いてコリメートされた場合であっても、レーザ光源が所与の大きさを有する(点光源ではない)ことから完全に平行にすることはできず、光軸に直交する方向において、レーザ光源または固定レンズ52からの距離DおよびレーザビームLBの発散角γ(ラジアン)に比例して広がって(発散して)しまう。すなわち、詳細図示しないが、レーザビームLBの各集光レンズ30a,30b,30cにおける入射ビーム半径Rは、レンズユニット50によって完全に平行化されたと仮定した場合のレーザビームのビーム半径Rに比して、それぞれ近似的にγ(D+D)、γ(D+D)、およびγ(D+D)だけ大きくなる。
図3(a)〜(c)は、レーザ発振装置1の光学系(集光レンズ30、固定レンズ52、および移動レンズ54)ならびにプロセスファイバ10(破線で図示)、およびレーザビームLBの光路およびビームウエストにおける広がり角θを示す概念図である。なお、ビームウエストは入射端12(プロセスファイバのコア14)に一致するように設計され、図3(a)〜(c)では、レーザビームLBの光路を分かりやすくするために、集光レンズ30と移動レンズ54との間に配置されるスイッチングミラー28が省略されている。
より具体的には、図3(a)は、本実施形態に係るレーザ発振装置1において、固定レンズ52から最も近い位置に配置されたプロセスファイバ10aに入射するレーザビームLBの光路およびビームウエストにおける広がり角θを示す。
レーザ光源から出射されるレーザビームLBは、レンズユニット50を介してコリメートされるが、レーザ光源が所与の大きさを有するため、レーザビームLBが進むにつれ、その径が光軸に直交する方向に広がり、集光レンズ30aにおける入射ビーム径Rは、上述のビーム半径Rに比べてγ(D+D)だけ大きくなる。
このとき、集光レンズ30aに入射したレーザビームLBは、ビームウエスト(焦点f)におけるビーム半径d、および入射ビーム径Rに依存する広がり角θを有する。よって、図3(a)のレーザビームLBの加工品質を評価するBPPは、d×θで表される。
一方、図3(b)は、レンズ54’が固定レンズ52に対して固定された(移動しない)従来技術に係るレーザ発振装置において、固定レンズ52から、より離れた位置に配置されたプロセスファイバ10bに入射するレーザビームLBの光路およびビームウエストにおける広がり角θを示す。
同様に、レーザ光源から出射されるレーザビームLBは、レンズユニット50を介してコリメートされるが、レーザビームLBが進むにつれ、その径が広がり、集光レンズ30bにおける入射ビーム径Rは、上述のビーム半径Rに比べてγ(D+D)だけ大きく、図3(a)のビーム半径Rよりγ(D−D)だけ大きくなる。すなわち図3(b)の入射ビーム径Rは、図3(a)の入射ビーム径Rより、図1に示すスイッチングミラー28a,28bの間の距離(D−D)に比例して大きくなる。
このとき、集光レンズ30bに入射したレーザビームLBは、ビームウエスト(焦点f)におけるビーム半径d、および入射ビーム径Rに依存する広がり角θを有し、図3(b)のレーザビームLBの加工品質を評価するBPPは、d×θで表される。また、レーザビームLBの入射ビーム径Rは、上述のように、固定レンズ52から各集光レンズ30a,30b,30cまでの光路(距離)に依存する。よって、レーザビームLBの広8がり角θは、固定レンズ52から各集光レンズ30までの光路(距離)に依存する。
上記説明したように、レーザビームLBの加工品質を評価するBPPは、一般にd×θで表され、広がり角θ,θが入射ビーム径R,R(すなわち固定レンズ52から各集光レンズ30までの距離)に依存するため、図3(a)および図3(b)に示すレーザビームLBのBPPが互いに異なり、これらによる加工品質にばらつきが生じる。
図3(c)は、本実施形態に係るレーザ発振装置1において、図3(b)と同様、より離れた位置に配置されたプロセスファイバ10bに入射するレーザビームLBの光路およびビームウエストにおける広がり角θを示す。
本実施形態に係る移動レンズ54は、図3(c)の破線矢印で示すように、固定レンズ52に対して光軸方向に移動するように構成されている。
すなわち、図3(c)の集光レンズ30bにおける入射ビーム径Rを、図3(a)の入射ビーム径Rと一致させる(R=R)ことにより、図3(c)のレーザビームLBの広がり角θを、図3(a)のレーザビームLBの広がり角θと一致させる(θ=θ)ように、移動レンズ54を固定レンズ52から遠ざかる方向(図中左方向)に移動させる。
さらに換言すると、本実施形態に係る制御部40は、ステッピングモータ26を選択的に駆動して、特定のスイッチングミラー28をオン位置に設定したとき、選択されたスイッチングミラー28によらず、固定レンズ52から各集光レンズ30までの距離(D,D,D)に応じて、レーザビームLBの広がり角θが一定となるように、移動レンズ54が固定されたステージ62をレール64上で光軸方向に沿って移動するようにアクチュエータ66を駆動する。
以上のように、本実施形態によれば、固定レンズ52から各プロセスファイバ10に対応する各集光レンズ30までの距離(D,D,D)に応じて、移動レンズ54を固定レンズ52に対して光軸方向に移動させて、集光レンズ30a,30b,30cに入射するレーザビームLBの広がり角θ(ひいては加工品質の評価指数BPP)を一定に維持することにより、利便性が高く、安定した加工品質を実現するレーザ発振装置1を実現することができる。
なお、上記実施形態では、レンズユニット50の固定レンズ52が凸レンズであり、移動レンズ54が凹レンズであるものとしたが、固定レンズ52が凹レンズであり、移動レンズ54が凸レンズであってもよい。この場合、固定レンズ52から各プロセスファイバ10に対応する各集光レンズ30までの距離(D,D,D)に応じて、移動レンズ54を固定レンズ52に対して移動させて、集光レンズ30a,30b,30cに入射するレーザビームLBの広がり角θを一定に維持するようにレンズユニットを構成してもよい。ただし、移動レンズ54を固定レンズ52に対して移動させる方向は、上記実施形態の場合とは反対の方向になる。本発明は、詳細図示しないが、その他の任意の光学系を採用することができる。
本発明は、複数のプロセスファイバと単一のレーザ光源とを有するレーザ発振装置に利用することができる。
1…レーザ発振装置
2…レーザ共振部
10…プロセスファイバ
12…入射端
14…コア
16…クラッド
20…ビーム切替ユニット
22…ビームスイッチ
24…出力コネクタ
26…ステッピングモータ
28…スイッチングミラー
30…集光レンズ
34…ビームダンパー
40…制御部
50…レンズユニット
52…固定レンズ
54…移動レンズ
60…駆動部
62…ステージ
64…レール
66…アクチュエータ
C…光軸
LB…レーザビーム

Claims (7)

  1. レーザビームを出射するレーザ共振部と、
    複数のプロセスファイバが着脱可能に取り付けられたビーム切替ユニットと、
    前記ビーム切替ユニットに固定された少なくとも1つの固定レンズ、および前記固定レンズに対して前記レーザビームの光軸方向に移動可能な少なくとも1つの移動レンズを有するレンズユニットと、
    前記レーザ共振部から前記レンズユニットを介して出射された前記レーザビームを反射させて、前記複数のプロセスファイバのうちの1つに向けて選択的に案内する複数のビーム切替部と、
    前記ビーム切替部と前記プロセスファイバとの間に配置され、前記ビーム切替部で反射させた前記レーザビームを前記プロセスファイバの入射端に集光させる複数の集光レンズと、
    前記レンズユニットの前記移動レンズを光軸方向に移動させる駆動部と、
    前記駆動部および前記各ビーム切替部に接続された制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記固定レンズから、前記レーザビームが案内されている前記各集光レンズまでの距離に応じて、前記移動レンズを光軸方向に移動させるように前記駆動部を制御するように構成された、レーザ発振装置。
  2. 前記制御部は、前記距離に応じて前記移動レンズを光軸方向に移動させることにより、前記集光レンズによって集光された前記レーザビームが、前記複数のプロセスファイバのそれぞれの入射端において、一定の広がり角を有するように前記駆動部を制御する、請求項1に記載のレーザ発振装置。
  3. 前記移動レンズは、凹レンズであり、
    前記固定レンズは、凸レンズであり、
    前記制御部は、前記移動レンズを前記固定レンズに遠ざける方向に移動させることにより、前記集光レンズによって集光された前記レーザビームが、前記複数のプロセスファイバのそれぞれの入射端において、一定の広がり角を有するように前記駆動部を制御する、請求項1または2に記載のレーザ発振装置。
  4. 前記駆動部は、
    前記移動レンズが固定されたステージと、
    前記ステージを前記レーザビームの光軸方向に移動自在に支持するレールと、
    前記ステージを前記レールの上で移動させるアクチュエータと、を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ発振装置。
  5. レーザビームを出射させる工程と、
    複数のプロセスファイバが着脱可能に取り付けられたビーム切替ユニットに少なくとも1つの固定レンズを固定するとともに、前記固定レンズに対して前記レーザビームの光軸方向に移動可能な少なくとも1つの移動レンズを配置する工程と、
    前記固定レンズおよび前記移動レンズを介して出射された前記レーザビームを反射させて、複数のプロセスファイバのうちの1つに向けて選択的に案内する工程と、
    反射させた前記レーザビームを、集光レンズを介して前記プロセスファイバの入射端に集光させる工程と、
    前記固定レンズから、前記レーザビームを集光している前記集光レンズまでの距離に応じて前記移動レンズを光軸方向に移動させる工程と、を備えたレーザ発振装置の制御方法。
  6. 前記集光レンズによって集光された前記レーザビームが、前記複数のプロセスファイバのそれぞれの入射端において、一定の広がり角を有するように、前記距離に応じて前記移動レンズを光軸方向に移動させる工程を有する、請求項5に記載のレーザ発振装置の制御方法。
  7. 前記移動レンズは、凹レンズであり、
    前記固定レンズは、凸レンズであり、
    前記集光レンズによって集光された前記レーザビームが、前記複数のプロセスファイバのそれぞれの入射端において、一定の広がり角を有するように、前記距離に応じて前記移動レンズを光軸方向に前記固定レンズから遠ざける方向に移動させる工程を有する、請求項5または6に記載のレーザ発振装置の制御方法。
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