JP2020008378A - 角度検出システム、カメラ用スタビライザ - Google Patents

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拓人 一川
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Abstract

【課題】対象物の角度の検出精度を向上することができる角度検出システム、及びカメラ用スタビライザを提供する。【解決手段】角度検出システム13は、少なくとも2つの加速度センサ130と、演算部133と、を備える。少なくとも2つの加速度センサ130は、回転軸を中心に回転する対象物100の加速度を検知可能である。演算部133は、少なくとも2つの加速度センサ130の検知結果に基づいて、対象物100の角速度を求める。少なくとも2つの加速度センサ130は、別々のパッケージに設けられており、回転軸と直交する対象物100の第1軸に沿う方向において互いに離れて配置されている。少なくとも2つの加速度センサ130の各々は、回転軸及び第1軸の両方と直交する第2軸に沿った方向の感度を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、一般に角度検出システム、及びカメラ用スタビライザに関し、より詳細には加速度センサを用いた角度検出システム、及びカメラ用スタビライザに関する。
従来、カメラ駆動装置に用いられ、固定ユニットに対するカメラ部(対象物)の傾斜角度、及びレンズの光軸周りのカメラ部の回転角度を検出する検出器(角度検出システム)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、検出器は、固定ユニットに固定された磁気センサーを含む。磁気センサーは、可動ユニットが有する吸着用磁石の傾斜、及び回転による磁力変化を検出し、カメラ部の回転角度とカメラ部の2次元の傾斜角度を算出する。
国際公開第2010/010712号
角度検出システムでは、対象物の角度の検出精度の向上が望まれている。
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、その目的は、対象物の角度の検出精度を向上することができる角度検出システム、及びカメラ用スタビライザを提供することにある。
本開示の一態様に係る角度検出システムは、少なくとも2つの加速度センサと、演算部と、を備える。前記少なくとも2つの加速度センサは、回転軸を中心に回転する対象物の加速度を検知可能である。前記演算部は、前記少なくとも2つの加速度センサの検知結果に基づいて、前記対象物の角速度を求める。前記少なくとも2つの加速度センサは、別々のパッケージに設けられており、前記回転軸と直交する前記対象物の第1軸に沿う方向において互いに離れて配置されている。前記少なくとも2つの加速度センサの各々は、前記回転軸及び前記第1軸の両方と直交する第2軸に沿った方向の感度を有する。
本開示の一態様に係るカメラ用スタビライザは、前記角度検出システムと、前記角度検出システムの検出結果に基づいて、前記対象物を回転させる駆動部と、を備える。前記対象物は、カメラモジュールを含む。
本開示では、対象物の角度の検出精度を向上することができるという効果がある。
図1は、本開示の一実施形態に係る角度検出システム及びカメラ用スタビライザを含むカメラ装置のブロック図である。 図2Aは、同上のカメラ装置が備えるカメラモジュール、可動ユニット及び固定ユニットで構成された構造の斜視図である。図2Bは、同上のカメラ装置が備えるカメラモジュール、可動ユニット及び固定ユニットで構成された構造の平面図である。 図3は、同上のカメラ装置が備えるカメラモジュール、可動ユニット及び固定ユニットで構成された構造の図2BのX1−X1断面図である。 図4は、同上のカメラ装置が備えるカメラモジュール、可動ユニット及び固定ユニットで構成された構造の分解斜視図である。 図5は、同上のカメラ装置が備える可動ユニットの分解斜視図である。 図6は、同上の角度検出システムの第1加速度センサ及び第2加速度センサが設けられる対象物の概略図である。 図7は、同上の角度検出システムの演算部のブロック図である。 図8は、同上の角度検出システムの複数の加速度センサが設けられた対象物の概略図である。
以下に説明する実施形態及び変形例は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において、説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)概要
以下、本実施形態に係る角度検出システム13、及びカメラ用スタビライザ2について、図1〜図7を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る角度検出システム13は、第1加速度センサ131と、第2加速度センサ132と、演算部133と、を備える。なお、以下の説明では、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とを区別しない場合、加速度センサ130という。角度検出システム13は、回転する対象物100の動き(角度)を検出する。
本実施形態では、角度検出システム13は、カメラ用スタビライザ2に用いられる。カメラ用スタビライザ2は、カメラモジュール3をチルティング方向、パンニング方向及びローリング方向に回転可能なアクチュエータである。以下の説明では、カメラ用スタビライザ2をアクチュエータ2ともいう。
カメラ用スタビライザ2は、角度検出システム13と、対象物100を回転させるように駆動する駆動部30(図2A及び図2B参照)と、駆動部30を制御する駆動制御部111と、を備える。本実施形態では、対象物100は、カメラモジュール3と、カメラモジュール3を保持する可動ユニット10と、を含む。駆動制御部111は、角度検出システム13の検出結果に基づいて、駆動部30を制御する。これにより、カメラ用スタビライザ2は、カメラモジュール3の不要な揺れを抑えることができる。
演算部133は、2つの加速度センサ130の差分に基づいて、対象物100の動き(本実施形態では角速度)を算出する。本実施形態では、2つの加速度センサ130(第1加速度センサ131、第2加速度センサ132)、別々のパッケージに設けられており、互いに離れるように対象物100に設けられている(図4〜図6参照)。第1加速度センサ131は、カメラモジュール3の先端部に設けられ、第2加速度センサ132は、可動ユニット10におけるボトムプレート640に設けられている。これにより、第1加速度センサ131の検出値と、第2加速度センサ132の検出値との差分値が大きくなり、対象物100の角度の検出精度が向上する。
(2)構成
以下、本実施形態に係る角度検出システム13、及びカメラ用スタビライザ2について、図1〜図7を参照して詳細に説明する。
(2.1)全体構成
カメラ用スタビライザ2(アクチュエータ2)及びカメラモジュール3は、カメラ装置1に用いられる。言い換えれば、カメラ装置1は、アクチュエータ2とカメラモジュール3とを備える。カメラ装置1は、例えば携帯型(可搬型)のカメラである。
カメラ装置1は、カメラモジュール3、パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30c、角度検出システム、及び制御部110を備えている。本実施形態では、カメラ装置1は、カメラモジュール3を保持する可動ユニット10(図2A参照)と、可動ユニット10を回転可能に支持する固定ユニット20(図2A参照)と、を更に備えている。また、図1の例では、カメラ装置1は、ドライバ部120、及びバッテリ150を更に備えている。
カメラ装置1は、保持機構140を、更に備えている(図1参照)。固定ユニット20は、保持機構140を介して可動ユニット10を移動可能に保持する。可動ユニット10及び固定ユニット20の詳細については、後述する。
カメラモジュール3は、撮像素子3a(図3参照)を有している。カメラモジュール3は、撮像素子3aの撮像面に形成された映像を電気信号からなる映像信号に変換する。またカメラモジュール3には、撮像素子3aが生成した電気信号(映像信号)を、カメラ制御部112(後述)に送信するための複数のケーブルが、コネクタを介して電気的に接続されている。
パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cは、固定ユニット20に対して可動ユニット10が相対的に移動するように、可動ユニット10を駆動する。パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cは、例えば電磁駆動式であって、コイルへの通電によって可動ユニット10を駆動する。可動ユニット10はカメラモジュール3を保持しているので、駆動部30が可動ユニット10を駆動することによって、可動ユニット10と共にカメラモジュール3も移動する。
本実施形態では、可動ユニット10(カメラモジュール3)は、固定ユニット20に対して、パンニング方向、チルティング方向及びローリング方向のうち少なくとも2つの方向に移動可能に構成されている。カメラモジュール3の光軸1a(図2A参照)を中心に可動ユニット10が回転するときの可動ユニット10の移動方向を「ローリング方向」という。また、X軸(回転軸)を中心に可動ユニット10が回転するときの可動ユニット10の移動方向を「パンニング方向」、Y軸(回転軸)を中心に可動ユニット10が回転するときの可動ユニット10の移動方向を「チルティング方向」という。可動ユニット10が駆動部30にて駆動されていない状態(図2A等に示す状態)におけるカメラモジュール3の光軸1aと、X軸と、Y軸とは、互いに直交する。
パンニング用駆動部30aは、パンニング用駆動磁石31aと、パンニング用駆動コイル32aとを有する。パンニング用駆動コイル32aへの通電によりパンニング用駆動磁石31aが受ける電磁力で可動ユニット10をパンニング方向に駆動する。
チルティング用駆動部30bは、チルティング用駆動磁石31bと、チルティング用駆動コイル32bとを有する。チルティング用駆動コイル32bへの通電によりチルティング用駆動磁石31bが受ける電磁力で可動ユニット10をチルティング方向に駆動する。
ローリング用駆動部30cは、ローリング用駆動磁石31cと、ローリング用駆動コイル32cとを有する。ローリング用駆動コイル32cへの通電によりローリング用駆動磁石31cが受ける電磁力で可動ユニット10をローリング方向に駆動する。
なお、パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cの詳細については、後述する。
角度検出システム13は、第1加速度センサ131と、第2加速度センサ132と、演算部133と、を備えている。
第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、対象物100に加わる加速度(角加速度)を検出する。第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、別々のパッケージに設けられている。ここでいうパッケージとは、検出素子を覆う樹脂、セラミック、金属等の筐体である。つまり、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、互いに独立した別個の素子である。第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)により実現されている。詳しくは後述するが、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、互いに離れるように対象物100(可動ユニット10、カメラモジュール3)に設けられている(図4〜図6参照)。本実施形態では、第1加速度センサ131は、カメラモジュール3に設けられ、第2加速度センサ132は、可動ユニット10に設けられている。
また、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、互いに直交する3つの軸(光軸1a、X軸、Y軸)に沿った方向(回転方向)に対する加速度を検知可能に構成されている。言い換えれば、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、3軸加速度センサである。さらに言い換えれば、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、X軸(回転軸)及び光軸1a(第1軸)の両方と直交するY軸(第2軸)に沿った方向の感度を有し、Y軸(回転軸)及び光軸1a(第1軸)の両方と直交するX軸(第2軸)に沿った方向の感度を有する。したがって、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、対象物100(可動ユニット10、カメラモジュール3)がパンニング方向、チルティング方向、及びローリング方向のいずれの方向に回転した場合でも、その回転による角加速度が検知可能である。なお、対象物100が駆動部30によって駆動されていない中立状態(後述する)において、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、加速度を検知可能な軸方向が互いに揃っていることが好ましい。
演算部133は、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132の検出結果に基づいて、対象物100の角速度を求める。本実施形態では、演算部133は、第1加速度センサ131の検出値と第2加速度センサ132の検出値との差分に基づいて、対象物100の角速度を求める。演算部133は、対象物100のパンニング方向、チルティング方向、及びローリング方向のそれぞれにおいて、対象物100の角速度を求め、駆動制御部111に出力する。なお、演算部133による演算処理についての詳細な説明は後述する。
制御部110は、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコントローラを主構成とし、メモリに格納されているプログラムをプロセッサで実行することにより、制御部110としての機能を実現する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部110は、駆動制御部111としての機能、及びカメラ制御部112としての機能を有している。駆動制御部111は、パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cを制御することにより、可動ユニット10を駆動させる。
駆動制御部111は、角度検出システム13、及び磁気センサ92(図4参照)の検出結果に基づいて、パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b、及びローリング用駆動部30cを制御する。
駆動制御部111は、角度検出システム13が検出した角速度と、後述する磁気センサ92の検知結果とに基づいて、手振れ等によって生じたカメラモジュール3(対象物100)の揺れを補正するための信号処理を行う。具体的には、駆動制御部111は、角度検出システム13の検出結果と磁気センサ92の検知結果とから、カメラモジュール3の回転角度を求める。
駆動制御部111は、可動ユニット10が一定方向を向くようにパンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b、及びローリング用駆動部30cを制御する。具体的には、駆動制御部111は、求めた回転角度で可動ユニット10を回転させるように、ドライバ部120にてパンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cを制御する。駆動制御部111は、求めた回転角度に基づいて、チルティング方向、パンニング方向及びローリング方向のそれぞれにおいて可動ユニット10を駆動させるための第1駆動信号を生成する。駆動制御部111は、ドライバ部120に駆動信号を出力する。
ここで、駆動信号は、PWM(Pulse Width Modulation)方式による信号であって、デューティ比を変化させることより可動ユニット10を駆動する。
駆動信号は、アクチュエータ2をカメラ用スタビライザとして機能させるため、例えば数Hz〜数十Hzの振動を制御できる能力を持つ。
カメラ制御部112は、カメラモジュール3を制御する。例えば、カメラ装置1が「撮像開始」のための操作を受け付けた場合、カメラ制御部112は、カメラモジュール3が撮像を開始するようカメラモジュール3を制御する。具体的には、カメラ制御部112は、撮像素子3aの出力する映像信号の処理を開始する。カメラ装置1が「撮像停止」のための操作を受け付けた場合、カメラ制御部112は、カメラモジュール3が撮像を終了(停止)するようカメラモジュール3を制御する。また、カメラ制御部112は、映像データ(映像信号)を、カメラ装置1の内蔵メモリ、又はメモリカード等の記録媒体に記憶する機能を有している。
なお、駆動制御部111、及びカメラ制御部112は、1つのマイクロコントローラにて実現される構成としたが、この構成に限定されない。カメラ制御部112は、駆動制御部111とは別のマイクロコントローラにて実現されてもよい。
ドライバ部120は、駆動制御部111から駆動信号を受け、駆動信号に従ってパンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cを動作させる駆動回路である。すなわち、ドライバ部120は、駆動信号に従ってパンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cに対して駆動用電力を供給することにより、可動ユニット10を駆動する。
バッテリ150は、例えば蓄電池であり、カメラ装置1を駆動させるための電力を供給する。
(2.2)カメラ装置の構造例
次に、本実施形態において、カメラ装置1の具体的な構造、特に可動ユニット10及び固定ユニット20の構造の一例について、図2A〜図5を参照して説明する。
カメラモジュール3は、撮像素子3aと、撮像素子3aの撮像面に被写体像を結像させるレンズ3bと、レンズ3bを保持するレンズ鏡筒3cとを含む(図3参照)。レンズ鏡筒3cは、アクチュエータ2から、カメラモジュール3の光軸1aの方向に突出している。本実施形態では、カメラモジュール3と可動ユニット10とを含む対象物100は、光軸1aと直交する方向の寸法よりも、光軸1aに沿った方向の寸法が長く構成されている。つまり、対象物100は、光軸1aを長手軸(第1軸)とするように構成されている。
光軸1aに垂直なレンズ鏡筒3cの断面は、円形状である。またカメラモジュール3に接続される複数のケーブルは、コプレーナ導波路又はマイクロストリップラインを含んでいる。または、複数のケーブルのそれぞれは長さが同一である細線の同軸ケーブルを含んでもよい。複数のケーブルは、所定数のケーブル束11に分けられている。
カメラ装置1は、図2A、図3に示すように、アッパーリング4、可動ユニット10、固定ユニット20、駆動部30及びプリント基板90を備える。
可動ユニット10は、カメラホルダ40と、第1可動ベース部41と、第2可動ベース部42とを有している(図5参照)。また、固定ユニット20は、可動ユニット10との間に隙間を設けて可動ユニット10を嵌め合せる。可動ユニット10は、固定ユニット20に対して、カメラモジュール3のレンズの光軸1aを中心に回転(ローリング)する。
以下では、駆動部30にて駆動されていない状態(図2A等に示す状態)の可動ユニット10(カメラモジュール3)の状態を、中立状態と定義する。本実施形態では、可動ユニット10が中立状態である場合における、光軸1aの方向を「Z軸方向」とする。Z軸方向は、可動ユニット10を固定ユニット20に嵌め合せる嵌合方向に一致する。さらに、Z軸方向において、可動ユニット10からレンズ鏡筒3cが突出する向きを「上方」ともいう。つまり、可動ユニット10は、中立状態においてZ軸周りで回転可能である。また、可動ユニット10は、固定ユニット20に対して、X軸及びY軸のそれぞれを中心に回転する。ここで、X軸及びY軸は、いずれもZ軸と直交している。さらに、X軸とY軸とは、互いに直交している。
また、X軸(回転軸)を中心として可動ユニット10(カメラモジュール3)が回転する方向をパンニング方向、Y軸(回転軸)を中心として可動ユニット10(カメラモジュール3)が回転する方向をチルティング方向と、それぞれ定義する。さらに、光軸1aを中心として可動ユニット10(カメラモジュール3)が回転(ローリング)する方向をローリング方向と定義する。可動ユニット10の詳細な構成については後述する。光軸1a、X軸、Y軸、及びZ軸は、いずれも仮想的な軸であり、図面中の「X」、「Y」、「Z」を示す矢印は、説明のために表記しているに過ぎず、いずれも実体を伴わない。また、これらの方向はカメラ装置1の使用時の方向を限定する趣旨ではない。
カメラモジュール3は、カメラホルダ40に取り付けられている。第1可動ベース部41及び第2可動ベース部42の構成については、後述する。可動ユニット10が回転することでカメラモジュール3を回転させることができる。
固定ユニット20は、連結部50と本体部51とを含んでいる(図4参照)。
連結部50は、直線形状の連結棒501と、遊嵌部材502とを有する(図5参照)。連結棒501は、連結棒501の長手方向の中央部位に開口部503を有している。遊嵌部材502は、基部504と壁部505とを有している(図5参照)。基部504は、上方から見て(平面視)円形状である。基部504は、カメラモジュール3に近い側の面(上面)が平面であり、カメラモジュール3から遠い側の面(下面)が球面となっている。基部504の上面の中央部位には、凹部506が設けられている(図5参照)。壁部505は、基部504における凹部506の周囲から上方に突出する(図5参照)。壁部505の内周面、つまり凹部506に臨む面は、後述する第2遊嵌面507を構成する(図5参照)。壁部505の外周の径は連結棒501の開口部503の径と略同一である。壁部505は、連結棒501の開口部503に嵌め込まれる。
本体部51は、一対の突出部510を有している。一対の突出部510は、Z軸に直交し、かつX軸及びY軸に対して45度傾斜した方向において、互いに対向する。さらに、一対の突出部510は、後述する第1コイルユニット52と、後述する第2コイルユニット53とが配置された隙間に位置する。連結部50は、本体部51との間に、第2可動ベース部42を挟み込み、本体部51にねじ止めされる。具体的には、連結棒501の長手方向の両端部が、本体部51の一対の突出部510にそれぞれねじ止めされる。
本体部51は、2つのケーブル束11を固定するための2つの固定部703を有している(図2A、図3参照)。2つの固定部703は、Z軸に直交し、かつ一対の突出部510の対向方向にも直交する方向において、互いに対向する。Z軸方向において、2つの固定部703間の間隔がカメラモジュール3側程広くなるように、2つの固定部703はZ軸方向に対して傾いている(図4参照)。2つの固定部703の各々は、板形状の第1部材704と、板形状の第2部材705とを有している。ケーブル束11の一部が、第1部材704と第2部材705との間に挟み込まれる。
固定ユニット20は、可動ユニット10を電磁駆動で回転可能とするために、一対の第1コイルユニット52と、一対の第2コイルユニット53とを有している(図2B参照)。一対の第1コイルユニット52は、Y軸方向において互いに対向する。一対の第2コイルユニット53は、X軸方向において互いに対向する。一対の第1コイルユニット52は、X軸を中心として可動ユニット10を回転させ、一対の第2コイルユニット53は、Y軸を中心として可動ユニット10を回転させる。
各第1コイルユニット52は、磁性材料で形成された第1磁気ヨーク710と、駆動コイル720,730と、磁気ヨークホルダ740,750とを有している(図4参照)。各第1磁気ヨーク710は、回転の中心点460(図3参照)を中心とする円弧形状である。各第1磁気ヨーク710には導線が巻き付けられて駆動コイル730が形成される。駆動コイル730は、後述する一対の第1駆動磁石620をローリング方向に回転させるように、第2コイルユニット53が対向する方向(X軸方向)を巻方向として形成されている。ここで、本実施形態において、コイルの巻方向とは、巻き数が増える方向である。さらに、各第1磁気ヨーク710の両側には磁気ヨークホルダ740、750がねじで固定される。また、各第1磁気ヨーク710に導線が巻き付けられて駆動コイル720が形成される。駆動コイル720は、一対の第1駆動磁石620をパンニング方向に回転させるように、Z軸方向を巻方向として形成されている。一対の第1コイルユニット52は、カメラモジュール3側から見て互いに対向するように、ねじで本体部51に固定されている。具体的には、Z軸方向における各第1コイルユニット52の一端部(カメラモジュール3とは反対側の端部)がねじで本体部51に固定される。Z軸方向における各第1コイルユニット52の他端部(カメラモジュール3側の端部)は、アッパーリング4に嵌め込まれる。
各第2コイルユニット53は、磁性材料で形成された第2磁気ヨーク711と、駆動コイル721,731と、磁気ヨークホルダ741,751とを有している(図4参照)。各第2磁気ヨーク711は、回転の中心点460(図3参照)を中心とする円弧形状である。各第2磁気ヨーク711には導線が巻き付けられて駆動コイル731が形成される。駆動コイル731は、後述する第2駆動磁石621をローリング方向に回転させるように、第1コイルユニット52が対向する方向(Y軸方向)を巻方向として形成されている。さらに、各第2磁気ヨーク711の両側には磁気ヨークホルダ741,751がねじで固定される。また、各第2磁気ヨーク711に導線が巻き付けられて駆動コイル721が形成されている。駆動コイル721は、一対の第2駆動磁石621をチルティング方向に回転させるように、Z軸方向を巻方向として形成されている。一対の第2コイルユニット53は、カメラモジュール3側から見て互いに対向するように、ねじで本体部51に固定されている。具体的には、Z軸方向における各第2コイルユニット53の一端部(カメラモジュール3とは反対側の端部)がねじで本体部51に固定される。Z軸方向における各第2コイルユニット53の他端部(カメラモジュール3側の端部)は、アッパーリング4に嵌め込まれる。
カメラモジュール3を取り付けたカメラホルダ40は、第1可動ベース部41にねじで固定される。第1可動ベース部41は、第2可動ベース部42との間に連結部50を挟み込む。
プリント基板90は、カメラモジュール3(対象物)のパンニング方向及びチルティング方向における回転位置を検出するための複数の磁気センサ92(ここでは4個)を有している。ここで、磁気センサ92は、例えばホール素子である。磁気センサ92は、ホール素子に限らず、例えば、磁気抵抗素子又はコイル等を用いたセンサであってもよい。
プリント基板90には、さらに駆動コイル720,721,730,731に流す電流を制御するための回路等が実装されている。例えば、プリント基板90は、図1に示すドライバ部120の機能を有する回路が実装されている。プリント基板90には、マイクロコントローラ等が更に実装されている。
次に、第1可動ベース部41及び第2可動ベース部42の詳細な構成について説明する。
第1可動ベース部41は、本体部43と、一対の保持部44と、遊嵌部材45と、球体46とを有している(図5参照)。本体部43は、カメラホルダ40との間にリジッド部12を挟み込み、リジッド部12を固定(保持)する。一対の保持部44は、互いに対向するように本体部43の周縁に設けられている(図5参照)。各保持部44は、本体部43の側壁431との間にケーブル束11を挟み込み、ケーブル束11を保持する(図3参照)。遊嵌部材45は、Z軸方向に遊嵌部材45を貫通する貫通孔451を有している(図3参照)。Z軸方向においてカメラモジュール3とは反対側に向かって貫通孔451の径が大きくなるように、貫通孔451の内周面はテーパ形状に形成されている。
球体46は、遊嵌部材45の貫通孔451に嵌め込まれて固定されており、凸状球面である第1遊嵌面461を含んでいる(図3参照)。球体46は、第1遊嵌面461と遊嵌部材502の第2遊嵌面507(壁部505の内周面)との間に僅かな隙間を有するように、遊嵌部材502に対して遊びをもって嵌め合されている(遊嵌する)。これにより、連結部50は、可動ユニット10が回転可能となるように可動ユニット10をピボット支持することができる。ピボット支持を用いることで、パンニング方向及びチルティング方向での自由な回転が可能となり、かつ接触面積が小さいので回転時の摩擦を小さくすることができる。ここで、球体46の中心が、可動ユニット10の回転の中心点460となる。可動ユニット10が回転可能となるように可動ユニット10をピボット支持する構成が、上述した保持機構140に相当する。
第2可動ベース部42は、第1可動ベース部41を支持する。第2可動ベース部42は、バックヨーク610と、一対の第1駆動磁石620と、一対の第2駆動磁石621とを有している(図5参照)。第2可動ベース部42は、さらにボトムプレート640と、位置検出磁石650と、脱落防止部651とを有している(図5参照)。
バックヨーク610は、円板部分と、円板部分の外周部からカメラモジュール3側(上側)に突出する4つの固定部(アーム)とを有している。4つの固定部のうち2つの固定部は、X軸方向において対向し、他の2つの固定部は、Y軸方向において対向している。Y軸方向に対向する2つの固定部は、一対の第1コイルユニット52とそれぞれ対向する。X軸方向に対向する2つの固定部は、一対の第2コイルユニット53とそれぞれ対向する。
一対の第1駆動磁石620は、バックヨーク610の4つの固定部のうちY軸方向に対向する2つの固定部に、それぞれ固定される。一対の第2駆動磁石621は、バックヨーク610の4つの固定部のうちX軸方向に対向する2つの固定部に、それぞれ固定される。
第1駆動磁石620と第1コイルユニット52とによる電磁駆動、及び第2駆動磁石621と第2コイルユニット53とによる電磁駆動で、可動ユニット10(カメラモジュール3)をパンニング方向、チルティング方向及びローリング方向に回転させることができる。具体的には、2つの駆動コイル720と2つの第1駆動磁石620とによる電磁駆動で、可動ユニット10をパンニング方向に回転させることができる。2つの駆動コイル721と2つの第2駆動磁石621とによる電磁駆動で、可動ユニット10をチルティング方向に回転させることができる。また、2つの駆動コイル730と2つの第1駆動磁石620とによる電磁駆動及び2つの駆動コイル731と2つの第2駆動磁石621とによる電磁駆動で、可動ユニット10をローリング方向に回転させることができる。
ボトムプレート640は、非磁性であり、例えば真鍮で形成されている。ボトムプレート640は、バックヨーク610に取り付けられ、可動ユニット10(第2可動ベース部42)の底部を形成する。ボトムプレート640は、ねじでバックヨーク610及び第1可動ベース部41に固定される。ボトムプレート640は、カウンタウエイトとして機能する。ボトムプレート640をカウンタウエイトとして機能させることで、回転の中心点460と、可動ユニット10の重心とを一致させることができる。そのため、可動ユニット10の全体に外力が加わった場合、可動ユニット10がX軸を中心に回転するモーメント及びY軸を中心に回転するモーメントは小さくなる。これにより、比較的小さな駆動力で可動ユニット10(カメラモジュール3)を中立状態に維持したり、X軸及びY軸を中心に回転させたりすることができる。
ボトムプレート640は、カメラモジュール3に近い側の面(上面)が平面であり、当該上面の中央部位からは突出部641が突出している。突出部641の先端部には凹部642が形成されている。凹部642の底面は下方に向けて凸となる曲面形状である。凹部642のカメラモジュール3側(上側)に遊嵌部材502が位置する(図3参照)。
ボトムプレート640は、カメラモジュール3から遠い側の面(下面)が球面であり、当該下面の中央部位に凹部が設けられている。当該凹部には、位置検出磁石650及び脱落防止部651が配置される(図3参照)。脱落防止部651は、ボトムプレート640の凹部に配された位置検出磁石650の脱落を防止する。
ボトムプレート640の凹部642と、遊嵌部材502との間には隙間が設けられている(図3参照)。ボトムプレート640の凹部642の底面及び遊嵌部材502の基部504の下面は、互いに対向する曲面である。この隙間は、遊嵌部材502がボトムプレート640に接触した場合であっても、第1駆動磁石620及び第2駆動磁石621の各々の磁気により第1駆動磁石620及び第2駆動磁石621の各々が元の位置に戻ることができる距離である。これにより、Z軸方向に対してカメラモジュール3が移動した場合であっても、可動ユニット10(カメラモジュール3)を元の位置に戻すことができる。
プリント基板90に設けられた4つの磁気センサ92は、4つの磁気センサ92に対する位置検出磁石650の相対的な位置から、固定ユニット20に対する可動ユニット10の相対的な回転(移動)を検出する。すなわち、可動ユニット10が回転(移動)すると、可動ユニット10の回転に応じて位置検出磁石650の位置が変化することで、4つの磁気センサ92に作用する磁力が変化する。4つの磁気センサ92は、この磁力変化を検出し、X軸、及びY軸に対する2次元の回転角度を算出する。これにより、4つの磁気センサ92は、チルティング方向及びパンニング方向のそれぞれにおける、可動ユニット10(対象物)の回転角度を検出することができる。
なお、ローリング方向への可動ユニット10の回転については、可動ユニット10が固定ユニット20との間に生じる磁気吸引力により原点(安定点)に戻ろうとする力、所謂磁気ばねを利用して推定されてもよい。すなわち、カメラ装置1は、駆動信号又はドライバ部120から駆動コイル730及び駆動コイル731への出力信号の直流成分(低周波成分)より、ローリング方向における固定ユニット20に対する可動ユニット10の相対的な回転(移動)を推定してもよい。
ここで、一対の第1駆動磁石620は、吸着用磁石として機能し、対向する第1磁気ヨーク710との間に第1磁気吸引力を発生する。また、一対の第2駆動磁石621は、吸着用磁石として機能し、対向する第2磁気ヨーク711との間に第2磁気吸引力を発生する。ここで、第1磁気吸引力のベクトルの向きは、回転の中心点460、第1磁気ヨーク710の中心位置及び第1駆動磁石620の中心位置を結ぶ直線と平行になっている。第2磁気吸引力のベクトルの向きは、回転の中心点、第2磁気ヨーク711の中心位置及び第2駆動磁石621の中心位置を結ぶ直線と平行になっている。
また、第1磁気吸引力及び第2磁気吸引力は、遊嵌部材502の球体46に対する固定ユニット20の垂直抗力となる。また、可動ユニット10が中立状態である場合には、可動ユニット10における磁気吸引力は、Z軸方向の合成ベクトルとなる。第1磁気吸引力、第2磁気吸引力及び合成ベクトルにおける力のバランスは、「やじろべえ」(balancing toy)の力学構成に似ており、可動ユニット10は安定して3軸方向に回転することができる。
本実施形態では、上述した一対の第1コイルユニット52、一対の第2コイルユニット53、一対の第1駆動磁石620及び一対の第2駆動磁石621が、駆動部30を構成する。また、駆動部30は、パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b及びローリング用駆動部30cを含んでいる。
パンニング用駆動部30aは、一対の第1コイルユニット52における一対の第1磁気ヨーク710及び一対の駆動コイル720と、一対の第1駆動磁石620とで実現される。つまり、第1駆動磁石620の組がパンニング用駆動磁石31aに相当し、駆動コイル720の組がパンニング用駆動コイル32aに相当している。
チルティング用駆動部30bは、一対の第2コイルユニット53における一対の第2磁気ヨーク711及び一対の駆動コイル721と、一対の第2駆動磁石621とで実現される。つまり、第2駆動磁石621の組がチルティング用駆動磁石31bに相当し、駆動コイル721の組がチルティング用駆動コイル32bに相当している。
ローリング用駆動部30cは、一対の第1駆動磁石620と、一対の第2駆動磁石621と、一対の第1磁気ヨーク710と、一対の第2磁気ヨーク711と、一対の駆動コイル730と、一対の駆動コイル731とで実現される。つまり、一対の第1駆動磁石620と一対の第2駆動磁石621との組がローリング用駆動磁石31cに相当し、一対の駆動コイル730と一対の駆動コイル731との組がローリング用駆動コイル32cに相当している。
本実施形態のカメラ装置1は、一対の駆動コイル720と一対の駆動コイル721に同時に通電することで、可動ユニット10をパンニング方向及びチルティング方向に2次元的に回転させることができる。また、カメラ装置1は、一対の駆動コイル730と一対の駆動コイル731に同時に通電することで、光軸1aを中心に可動ユニット10を回転(ローリング)させることもできる。
(2.3)角度検出システムの構成
図1に示すように、角度検出システム13は、第1加速度センサ131と、第2加速度センサ132と、演算部133と、を備える。
第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132は、別々のパッケージに設けられており、互いに離れるようにして対象物に設けられている。図6に示すように、本実施形態では、第1加速度センサ131は、カメラモジュール3に設けられている。第2加速度センサ132は、可動ユニット10に設けられている。なお、図6では、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132の配置位置を説明する都合上、対象物(カメラモジュール3、可動ユニット10)を簡略化している。
第1加速度センサ131は、カメラモジュール3におけるレンズ鏡筒3cの先端部に設けられている。レンズ鏡筒3cの先端部とは、レンズ鏡筒3cにおけるレンズ3b(図3参照)側の部位である。つまり、第1加速度センサ131は、カメラモジュール3における、対象物100の回転中心である球体46から遠い部位に設けられている。
ここで、対象物100が回転した場合、対象物100の回転中心からの距離(回転半径)が長くなるほど、加速度が大きくなる。第1加速度センサ131は、対象物100の回転中心からより離れた部位に設けられているので、対象物100の回転中心に近い部位に設けられる場合に比べて、出力値が大きくなる。また、加速度センサ130の出力信号に発生するノイズは、対象物100の回転中心からの距離に関わらず略一定である。したがって、対象物100の回転中心から加速度センサ130までの距離が長くなるほど、加速度センサ130の出力信号のS/N比が大きくなる。したがって、加速度センサ130は、対象物100の回転中心からより離れた部位に設けられることが好ましい。
第2加速度センサ132は、可動ユニット10におけるボトムプレート640の下面(球体46から遠い側の面)に設けられている。本実施形態では、第2加速度センサ132は、ボトムプレート640の下面における、位置検出磁石650及び脱落防止部651(図3参照)が配置された凹部の縁部に設けられている。
つまり、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、互いに離れるように対象物100に設けられている。具体的には、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、対象物100の長手軸(光軸1a)に沿う方向において互いに離れて配置されている。本実施形態では、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、対象物100の長手軸に沿った方向において、回転軸(X軸、Y軸)が間に位置するように設けられている。本実施形態では、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、対象物100の長手軸(第1軸)に沿って配置されているが、対象物100の長手軸から外れた位置に配置されていてもよい。
なお、本実施形態では、長手軸に沿った方向における第1加速度センサ131と第2加速度センサ132との間の距離は、100mmである。長手軸に沿った方向における第1加速度センサ131と第2加速度センサ132との間の距離は、50mm以上であることが好ましく、100mm以上がより好ましい。
演算部133は、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132の検出値に基づいて、対象物100の角速度を算出する。図7に示すように、演算部133は、加算部134と、増幅部135と、処理部136と、を備えている。
加算部134には、第1加速度センサ131の検出値、及び第2加速度センサ132の検出値が入力される。加算部134は、第1加速度センサ131の検出値と第2加速度センサ132の検出値との差分値を求めることにより、対象物100の角加速度を算出する。本実施形態では、加算部134は、第1加速度センサ131の検出値から第2加速度センサ132の検出値を減算することにより、角加速度を算出する。一例として、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132における加速度の検出範囲が±8gとする。“g”は、重力加速度である。この場合、加算部134が算出する角加速度の範囲は、±47000deg/sとなる。
増幅部135は、加算部134の出力を増幅するアンプである。本実施形態では、増幅部135は、加算部134の出力を1000倍に増幅して処理部に出力する。したがって、増幅部135の出力範囲は、±47deg/sとなる。
処理部136は、ハイパスフィルタと積分回路と増幅回路とを備えている。ハイパスフィルタは、増幅部135の出力から直流成分を除去する。積分回路は、ハイパスフィルタによって直流成分が除去された後の値を積分することにより、角速度を算出する。増幅回路は、積分回路の出力を100倍に増幅して制御部110に出力する。したがって、処理部136(増幅回路)が出力する角速度の範囲は、±470mdeg/sとなる。
ここで、制御部110は、12bitのADコンバータ機能を有するマイクロコントローラであるとする。ADコンバータの有効bit数が10bitである場合、制御部110による角速度の分解能は、±470μdeg/sとなる。なお、上述した範囲等の数値は、一例であって上記数値に限らない。
演算部133は、第1加速度センサ131及び第2加速度センサ132における3軸方向それぞれの加速度の検出結果について、上記演算処理を行い角速度を算出する。
上述したように、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、別々のパッケージに設けられている。そして、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、対象物100の長手軸(光軸1a)である第1軸に沿う方向において互いに離れるように設けられている。したがって、2つの加速度センサが同一パッケージ内に並んで設けられている場合に比べて、2つの加速度センサ間の距離が長くなる。これにより、2つの加速度センサが同一パッケージ内に設けられている場合に比べて、対象物100が回転した際における、第1加速度センサ131の検出値と第2加速度センサ132の検出値との差分値が大きくなる。そのため、角度検出システム13による対象物100の角速度の検出精度が向上する。
なお、演算部133は、駆動制御部111及びカメラ制御部112と同じマイクロコントローラにて実現されてもよい。この場合、制御部110が演算部133としての機能を有することとなる。
(3)変形例
次に、角度検出システム13の変形例について説明する。
上述した例では、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とは、対象物100の長手軸(光軸1a)に沿った方向において、回転軸(X軸、Y軸)が間に位置するように設けられているが、同じ側に設けられていてもよい。例えば、第1加速度センサ131と第2加速度センサ132とがカメラモジュール3のレンズ鏡筒3cに設けられていてもよい。
また、上述した例では、回転軸(X軸、Y軸)と直交する第1軸が対象物100の長手軸(光軸1a)である場合について説明したが、第1軸は、対象物100の長手軸である場合に限らず、例えば短手軸であってもよい。
角度検出システム13が備える加速度センサ130の数は、2つに限らず3つ以上であってもよい。例えば、角度検出システム13は、3つの加速度センサ130を備えていてもよい(図8参照)。この場合、3つの加速度センサ130は、対象物100の長手軸に沿って互いに離れるように対象物100に設けられる。図8に示す例では、3つの加速度センサ130は、レンズ鏡筒3cと、ボトムプレート640と、カメラホルダ40と、に設けられている。演算部133は、3つの加速度センサ130のうち2つの加速度センサ130の各組み合わせにおける、2つの加速度センサ130の角検出結果の差分値に基づいて対象物100の角速度を求める。これにより、加速度センサ130が受けるノイズの影響を抑制することができる。また、3つの加速度センサ130のうち、いずれかの加速度センサ130に異常が発生した場合でも、対象物100の角速度を求めることができ、信頼性の向上を図ることができる。
また、上述した例では、加速度センサ130は、3軸方向の加速度を検知可能な3軸加速度センサであったが、1軸加速度センサ、又は2軸加速度センサであってもよい。この場合、2つの加速度センサ130の各々は、回転軸(X軸又はY軸)及び第1軸(光軸1a)の両方と直交する第2軸に沿った方向の感度を有していればよい。
また、カメラ用スタビライザ2は、対象物100に設けられたジャイロセンサを備えていてもよい。この場合、駆動制御部111は、角度検出システム13、及び磁気センサ92の検出結果に加えて、ジャイロセンサの検出結果に基づいて、駆動部30(パンニング用駆動部30a、チルティング用駆動部30b、及びローリング用駆動部30c)を制御する。
また、上述した例では、角度検出システム13は、カメラモジュール3(対象物100)の角度検出に用いられていたが、これに限らず、例えば、レーザポインタ、プロジェクタのレンズ、レバー等の角度検出に用いられてもよい。
(まとめ)
第1態様に係る角度検出システム(13)は、少なくとも2つの加速度センサ(130)と、演算部(133)と、を備える。少なくとも2つの加速度センサ(130)は、回転軸(X軸、Y軸)を中心に回転する対象物(100)の加速度を検知可能である。演算部(133)は、少なくとも2つの加速度センサ(130)の検知結果に基づいて、対象物(100)の角速度を求める。少なくとも2つの加速度センサ(130)は、別々のパッケージに設けられており、回転軸と直交する対象物(100)の第1軸(光軸1a)に沿う方向において互いに離れて配置されている。少なくとも2つの加速度センサ(130)の各々は、回転軸及び第1軸の両方と直交する第2軸に沿った方向の感度を有する。
この態様によれば、少なくとも2つの加速度センサ(130)の検出値の差が大きくなり、対象物(100)の角度の検出精度を向上することができる。
第2態様に係る角度検出システム(13)では、第1態様において、少なくとも2つの加速度センサ(130)は、第1加速度センサ(131)と第2加速度センサ(132)とを含む。第1加速度センサ(131)及び第2加速度センサ(132)は、第1軸に沿った方向において回転軸が間に位置するように配置されている。
この態様によれば、第1加速度センサ(131)及び第2加速度センサ(132)の検出値の極性が逆となるので、第1加速度センサ(131)の検出値と、第2加速度センサ(132)の検出値との差が大きくなり、対象物(100)の角度の検出精度を向上することができる。
第3態様に係る角度検出システム(13)では、第2態様において、演算部(133)は、第1加速度センサ(131)の検知結果と第2加速度センサ(132)の検知結果との差分に基づいて、対象物(100)の角速度を求める。
この態様によれば、対象物(100)の角速度を求めることができる。
第4態様に係る角度検出システム(13)では、第1〜第3態様のいずれかにおいて、対象物(100)は、回転軸が複数ある。少なくとも2つの加速度センサ(130)は、対象物(100)における複数の回転方向の加速度を検知可能である。
この態様によれば、対象物(100)における複数の回転方向の角速度を求めることができる。
第5態様に係る角度検出システム(13)では、第1〜第4態様のいずれかにおいて、少なくとも2つの加速度センサ(130)は、3つ以上である。
この態様によれば、加速度センサ(130)が受けるノイズの影響を抑制することができる。また、3つ以上の加速度センサ(130)のうち、いずれかの加速度センサ(130)に異常が発生した場合でも、対象物(100)の角速度を求めることができ、信頼性の向上を図ることができる。
第6態様に係るカメラ用スタビライザ(2)は、第1〜第5態様のいずれかの角度検出システム(13)と、角度検出システム(13)の検出結果に基づいて、対象物(100)を回転させる駆動部(30)と、を備える。対象物(100)は、カメラモジュール(3)を含む。
この態様によれば、少なくとも2つの加速度センサ(130)の検出値の差が大きくなり、対象物(100)の角度の検出精度を向上することができ、カメラモジュール(3)の不要な揺れをより抑えることができる。
13 角度検出システム
130 加速度センサ
131 第1加速度センサ
132 第2加速度センサ
133 演算部
100 対象物
2 カメラ用スタビライザ
3 カメラモジュール
30 駆動部

Claims (6)

  1. 回転軸を中心に回転する対象物の加速度を検知可能な少なくとも2つの加速度センサと、
    前記少なくとも2つの加速度センサの検知結果に基づいて、前記対象物の角速度を求める演算部と、を備え、
    前記少なくとも2つの加速度センサは、別々のパッケージに設けられており、前記回転軸と直交する前記対象物の第1軸に沿う方向において互いに離れて配置されており、
    前記少なくとも2つの加速度センサの各々は、前記回転軸及び前記第1軸の両方と直交する第2軸に沿った方向の感度を有する、
    角度検出システム。
  2. 前記少なくとも2つの加速度センサは、第1加速度センサと第2加速度センサとを含み、
    前記第1加速度センサ及び前記第2加速度センサは、前記第1軸に沿った方向において前記回転軸が間に位置するように配置されている、
    請求項1に記載の角度検出システム。
  3. 前記演算部は、前記第1加速度センサの検知結果と前記第2加速度センサの検知結果との差分に基づいて、前記対象物の角速度を求める、
    請求項2に記載の角度検出システム。
  4. 前記対象物は、前記回転軸が複数あり、
    前記少なくとも2つの加速度センサは、前記対象物における複数の回転方向の加速度を検知可能である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の角度検出システム。
  5. 前記少なくとも2つの加速度センサは、3つ以上である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の角度検出システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の角度検出システムと、
    前記角度検出システムの検出結果に基づいて、前記対象物を回転させる駆動部と、を備え、
    前記対象物は、カメラモジュールを含む、
    カメラ用スタビライザ。
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