JP2020008372A - 半導体装置および信号入力回路の診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】動作範囲内での局所的な故障を診断する。【解決手段】半導体装置は、(a)測定対象の信号レベルを検知して処理する処理ユニットと、(b)前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施す診断信号生成回路と、前記処理ユニットで処理されたデータに基づいて前記処理ユニットを診断する診断回路と、を有する診断ユニットと、を備える。前記診断回路は、前記処理ユニットで処理された前記測定対象の信号レベルのデータと前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施したレベルのデータとを比較し、測定系に異常が無いかどうかを診断する。【選択図】図19
Description
本開示は半導体装置に関し、自己診断機能を有する半導体装置に適用可能である。
特開2013−3836号公報(特許文献1)にはアナログ信号を入力する信号入力回路の動作を診断することができる診断装置が開示されている。特許文献1の図1において、信号入力回路の診断装置は信号入力回路30および診断部40で構成される。信号入力回路30はマルチプレクサ31、プログラマブルゲインアンプ13および14、アナログデジタル変換器15で構成される。アナログデジタル変換器15は、差分演算部に相当する。マルチプレクサ31を操作し、その出力端子OUT1、OUT2に入力信号電圧Vin+と入力信号電圧Vin−、基準電圧Refとグランド電位GND、グランド電位GNDと基準電圧を極性反転した電圧−Ref、または同じ信号を出力し、出力端子OUT1、OUT2の差電圧を出力し、これらの電圧値から異常を診断するようにしている。
しかし、特許文献1では診断に使用する電圧が基準電圧や同じ信号の差電圧であるため、診断できる範囲が装置の動作範囲に対して限定され、具体的には、基準電圧、基準電圧を極性反転した電圧、同じ信号の差電圧(0)の3点のみが系の診断箇所となり、その他の動作範囲内での局所的な故障には対応できない。
その他の課題と新規な特徴は、本開示の記述および添付図面から明らかになるであろう。
その他の課題と新規な特徴は、本開示の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本開示のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、半導体装置は、(a)測定対象の信号レベルを検知して処理する処理ユニットと、(b)前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施す診断信号生成回路と、前記処理ユニットで処理されたデータに基づいて前記処理ユニットを診断する診断回路と、を有する診断ユニットと、を備える。前記診断回路は、前記処理ユニットで処理された前記測定対象の信号レベルのデータと前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施したレベルのデータとを比較し、測定系に異常が無いかどうかを診断する。
すなわち、半導体装置は、(a)測定対象の信号レベルを検知して処理する処理ユニットと、(b)前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施す診断信号生成回路と、前記処理ユニットで処理されたデータに基づいて前記処理ユニットを診断する診断回路と、を有する診断ユニットと、を備える。前記診断回路は、前記処理ユニットで処理された前記測定対象の信号レベルのデータと前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施したレベルのデータとを比較し、測定系に異常が無いかどうかを診断する。
上記半導体装置によれば、動作範囲内の故障検出を向上することができる。
まず、実施形態の半導体装置について図19を用いて説明する。図19は実施形態の半導体装置のブロック図である。
実施形態の半導体装置は、測定対象の信号レベル(SIG)を検知して処理する処理ユニット(PU)と、測定対象の信号レベル(SIG)に既知の変化を施す診断信号生成回路(DSG)と、処理ユニット(PU)で処理されたデータに基づいて処理ユニット(PU)を診断する診断回路(DC)と、を有する診断ユニット(DU)と、を備える。診断回路(DC)は、処理ユニット(PU)で処理された測定対象の信号レベルのデータと測定対象の信号レベルに既知の変化を施したレベルのデータとを比較し、測定系に異常が無いかどうかを診断する。
診断信号生成回路(DSG)が測定対象の信号レベル(SIG)に対して施す既知の変化は、既知の比率での縮小と、既知のレベルの増加または減少またはその両方と、少なくとも一つである。
診断回路(DC)は、測定対象に依存しない基準レベルが処理ユニット(PU)により正しく処理されるかどうかを確認し測定系に異常がないかどうかを診断する。
処理ユニット(PU)は、測定対象の信号レベル(SIG)を増幅する増幅器と、増幅器で増幅される信号をデジタル化するAD変換器と、を備える。
実施形態の半導体装置は、測定対象の信号レベル(SIG)を検知して処理する処理ユニット(PU)と、測定対象の信号レベル(SIG)に既知の変化を施す診断信号生成回路(DSG)と、処理ユニット(PU)で処理されたデータに基づいて処理ユニット(PU)を診断する診断回路(DC)と、を有する診断ユニット(DU)と、を備える。診断回路(DC)は、処理ユニット(PU)で処理された測定対象の信号レベルのデータと測定対象の信号レベルに既知の変化を施したレベルのデータとを比較し、測定系に異常が無いかどうかを診断する。
診断信号生成回路(DSG)が測定対象の信号レベル(SIG)に対して施す既知の変化は、既知の比率での縮小と、既知のレベルの増加または減少またはその両方と、少なくとも一つである。
診断回路(DC)は、測定対象に依存しない基準レベルが処理ユニット(PU)により正しく処理されるかどうかを確認し測定系に異常がないかどうかを診断する。
処理ユニット(PU)は、測定対象の信号レベル(SIG)を増幅する増幅器と、増幅器で増幅される信号をデジタル化するAD変換器と、を備える。
また、診断ユニット(DU)は、電流−電圧変換用の抵抗と並列接続するように抵抗を有し、その並列接続した抵抗は複数の抵抗による直列接続で構成される。診断ユニット(DU)は、その直列接続の抵抗の一部の電位差を観測することで入力信号の減衰信号を得ることと、電流−電圧変換の抵抗の両端の電位差を観測することで減衰していない信号を得ること、を時分割で行い、その差分が所定レベルかどうかを観測する。これにより、増幅に関する系である処理ユニット(PU)において故障の有無を診断することが可能となる。
また、診断ユニット(DU)は、入力信号パスに接続している電流源から電流−電圧変換用の抵抗、およびそれに並列接続した抵抗に、既知の電流を供給することで、検出対象の電流にオフセットを付加し、生成される電位差を観測する。これにより、処理ユニット(PU)において故障の有無を診断することが可能となる。
また、診断ユニット(DU)は、検出対象の電流−電圧変換用の抵抗を切り離し、電流源からの電流が検出対象の電流−電圧変換用の抵抗に流れることなく、直列接続の抵抗側に流れるようにすることで、既知の電位差が生成され、その電位差を観測する。これにより、処理ユニット(PU)において故障の有無を診断することが可能となる。
また、診断ユニット(DU)は、検出対象の電流−電圧変換用の抵抗を切り離し、電流源からの電流が検出対象の電流−電圧変換用の抵抗に流れることなく、直列接続の抵抗側に流れるようにすることで、既知の電位差が生成され、その電位差を観測する。これにより、処理ユニット(PU)において故障の有無を診断することが可能となる。
これまでは固定レベルでの診断であったため、固定レベル以外での故障を診断できなかったが、本実施形態により、検出対象の信号レベルに応じて多様な診断信号を生成でき、動作範囲内の特定の領域のみ動作しないような故障も診断できる効果がある。また、後述するように、抵抗とスイッチと電流源の簡素な構成で実現できるため、多数の診断レベルを用意する必要がなく、診断用の回路のコストを削減することができる。
以下、実施例および変形例について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明を省略することがある。
実施形態の半導体装置の一例として信号入力回路であるフォトダイオード電流の検出回路を用いて説明するが、これに限定されるものではなく、電流出力する素子に対して、抵抗にて電流−電圧変換する回路であればよい。
まず、フォトダイオード電流の検出回路について図1を用いて説明する。図1に実施例のフォトダイオード電流の検出回路の通常動作状態の構成を示す図である。
半導体装置であるフォトダイオード電流の検出回路10は、電流−電圧変換回路T1と、診断信号生成回路(DIAGNOSIS LOGIC)D1と、増幅器U1と、AD変換器(Analog Digital Converter:ADC)U2と、診断回路U3と、を備える。例えば、診断信号生成回路D1と増幅器U1とAD変換器U2と診断回路U3とは一つの半導体チップに形成される。増幅器U1およびAD変換器U2は本来の検出回路であり、処理部(処理ユニット)U12ともいう。診断信号生成回路D1および診断回路U3は診断ユニットを構成する。
電流−電圧変換回路T1はフォトダイオードPD1の電流を検出抵抗RS1にて電圧変換する。電流−電圧変換回路T1では、フォトダイオードPD1と検出抵抗RS1が直列接続され、フォトダイオードPD1に電源電圧(VCC)が接続され、さらに検出抵抗RS1にリファレンス電圧源V1が接続される。そして、検出抵抗RS1の両端が診断信号生成回路D1の入力端子INPと入力端子INMに接続される。また、入力端子INMは電流−電圧変換回路T1内でレファレンス電圧源V1に接続される。入力端子INPはスイッチSW1を介して増幅器U1の非反転入力端子VIPに接続される。入力端子INMはスイッチSW2を介して増幅器U1の反転入力端子VIMに接続される。増幅器U1は非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMの電圧差を増幅し、AD変換器U2は増幅器U1の出力信号(VOUT信号)をデジタル化する。
ここで、抵抗R1,R2,R3は直列接続され、その一端、ここでは抵抗R1の一端にスイッチSW5の一端が接続され、その他端に、ここでは抵抗R3の一端にスイッチSW6の一端が接続される。スイッチSW5の他端は入力端子INPに接続され、スイッチSW6の他端は入力端子INMに接続される。
スイッチSW3の一端は増幅器U1の非反転入力端子VIPに接続され、スイッチSW3の他端は、抵抗R1と抵抗R2の接続点N12に接続される。
スイッチSW4の一端は増幅器U1の反転入力端子VIMに接続され、スイッチSW4の他端は、抵抗R2と抵抗R3の接続点N23に接続される。
電流源I1はスイッチSW7を介して、増幅器U1の非反転入力端子VIPに接続される。安定した電位、ここでは接地電位(GND)はスイッチSW8を介して、増幅器U1の反転入力端子VIMに接続される。
診断回路U3からの診断制御信号(DIAG信号)によりスイッチSW1〜SW8が制御され、また診断回路U3は、AD変換器U2の出力信号(DOUT信号)を入力し、検出結果信号(PD_DATA信号)と診断結果信号(ALM信号)を出力する。
フォトダイオード電流の検出回路10は、通常動作状態、分圧診断状態、オフセット診断状態および処理部診断状態で動作する。まず、通常動作状態の構成および動作について図1を用いて説明する。
通常動作状態では、図1に示すように、スイッチSW1、SW2が閉じられ、スイッチSW3,SW4,SW5,SW6,SW7,SW8が開かれて、増幅器U1に印加される入力電位差は検出抵抗RS1の両端に発生する電圧降下分になる。そして、増幅器U1はその電位差を増幅し、AD変換器U2は増幅された電位差をAD変換し、フォトダイオード電流の検出回路10はフォトダイオードPD1の電流検出結果(PD_DATA信号)を得る。
次に、分圧診断状態の構成および動作について図2を用いて説明する。図2は図1のフォトダイオード電流の検出回路の分圧診断状態の構成を示す図である。
分圧診断状態では、図2に示すように、スイッチSW3,SW4,SW5,SW6が閉じられ、スイッチSW1,SW2,SW7,SW8が開かれて、検出抵抗RS1に抵抗R1,R2,R3による直列抵抗RSが並列接続され、増幅器U1には抵抗R2の端子間電圧が印加される。
ここで、検出抵抗RS1の抵抗値より抵抗R1,R2,R3で構成する直列抵抗RSの抵抗値が十分大きい場合、増幅器U1の入力電圧は、通常動作状態で印加される入力電位差に対して、ほぼ直列抵抗RSの抵抗値と抵抗R2の抵抗値の比で分圧された電圧値になる。よって、増幅器U1の入力電位差は、測定対象の信号レベルの既知の比率での縮小された電圧となる。
次に、オフセット診断状態の構成および動作について図3を用いて説明する。図3は図1のフォトダイオード電流の検出回路のオフセット診断状態の構成を示す図である。
オフセット診断状態では、図3に示すように、スイッチSW1,SW2,SW5,SW6,SW7が閉じられ、スイッチSW3,SW4,SW8が開かれて、フォトダイオードPD1の電流に加え、電流源I1の電流が検出抵抗RS1と抵抗R1,R2,R3による直列抵抗RSに流れる。ここで、前述同様、検出抵抗RS1の抵抗値より抵抗R1,R2,R3で構成する直列抵抗RSの抵抗値が十分大きい場合、増幅器U1の入力電位差は、通常動作状態で印加される入力電位差に対して、ほぼ検出抵抗RS1に電流源I1の電流を流した時に発生する電圧降下分が増加した電圧値になる。よって、増幅器U1の入力電位差は、測定対象の信号レベルに対して既知のレベルが増加された電圧となる。
次に、処理部診断状態の構成および動作について図4を用いて説明する。図4は図1のフォトダイオード電流の検出回路の処理回路診断状態の構成を示す図である。
処理部診断状態では、図4に示すように、スイッチSW3,SW4,SW7,SW8が閉じられ、スイッチSW1,SW2,SW5,SW6が開かれて、電流−電圧変換回路T1を診断信号生成回路D1から切り離し、電流源I1の電流が抵抗R2に流れ、抵抗R2で発生する電圧降下分が、フォトダイオードPD1の電流に依存せず、増幅器U1の入力に印加される。よって、処理ユニットU12の増幅器U1およびAD変換器U2の故障を検出することが可能となる。
次に、診断回路による制御について図5、6を用いて説明する。図5は診断回路による制御例を示すタイミングチャートである。図6は故障例を示すタイミングチャートである。
図5に示すように、診断回路U3は、通常動作状態→分圧診断状態→通常動作状態→オフセット診断状態→通常動作状態→処理部診断状態→通常動作状態(以降繰り返し)の制御を行う。
診断回路U3がDIAG信号に制御コードのC(N)を渡すことでフォトダイオード電流の検出回路10を通常動作状態にし、入力端子INPと入力端子INMとの間の電圧(図5のINP−INM欄)を非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間に印加する。そして、DIAG信号に制御コードのC(D)を渡すことで分圧診断状態にし、入力端子INPと入力端子INMとの間の電圧を分圧した信号を非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間に印加する。なお、図5のVIP−VIM欄の実線が非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間の電圧波形を示し、一点鎖線が入力端子INPと入力端子INMとの間の電圧波形を示している。その後、DIAG信号に制御コードのC(N)を渡し通常動作状態に戻してから、今度は診断制御信DIAG信号に制御コードのC(O)を渡すことでオフセット診断状態にし、入力端子INPと入力端子INMとの間の電圧に対してオフセットを追加した電圧を非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間に印加する。その後、DIAG信号に制御コードのC(N)を渡し通常動作状態に戻してから、今度はDIAG信号に制御コードのC(S)を渡すことで処理部診断状態にし、入力端子INPと入力端子INMとの間の電圧に依存しない電圧を非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間に印加する。その後、DIAG信号に制御コードのC(N)を渡し通常動作状態に戻す。以降これらの測定を繰り返す。
非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間に印加した電圧を増幅器U1で増幅し、その信号に応じたデジタル値をAD変換器U2はDOUT信号として出力する。そして、診断回路U3では、通常動作状態で得られたDOUT信号のみをPD_DATA信号として、本検出回路以降に伝達する。
また、図5のVIP−VIM間波形に重ねた丸印はAD変換後のデジタル値レベルイメージである。通常動作状態で得たAD変換器U2のDOUT信号に対し、各診断状態で得たAD変換器U2のDOUT信号が想定される範囲から外れる場合、本検出回路上に故障があると考えられ、ALM信号をハイレベルにして、故障であることを本検出回路以降に伝達する。なお、図5では、各診断状態時のDOUT信号は想定される範囲内であり、特にALM信号は故障を示さず、ローレベル(Low)を出力している。
次に、AD変換の低変換デジタル値側で非線形になる故障について図6を用いて説明する。
図6に示すように、AD変換後のデジタル値レベルイメージである丸印が、非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間の電圧の低い範囲で故障により、0レベル付近でクリップした状態でデジタル化されている。それ以外の箇所では、正常なデジタル値を得ており、本故障範囲以外の領域に固定の診断レベルが設定されていれば、この故障を検出できない。
通常動作状態の連続する2つのDOUT信号、ここではDn1とDn2、に対し、分圧診断状態のDOUT信号のDd1’が想定されるレベルより低いデジタル値になっていることにより、故障と判断し、ALM信号をハイレベルにしている。なお、ここでの想定されるレベルは、例えば、Dn1とDn2の線形補間に対して、上述した分圧診断状態の分圧比率を乗じたレベルである。
また同様に、通常動作状態の連続する2つのDOUT信号、今度はDn5’とDn6’、に対し、オフセット診断状態のDOUT信号のDo2’が想定されるオフセットが付加されていないことにより、故障と判断し、ALM信号をハイレベルにしている。なお、ここでの想定されるDo2’のレベルは、例えば、Dn5’とDn6’ の線形補間に対して、上述したオフセット診断状態のオフセット量を増幅器U1の増幅率で増幅しデジタル化したレベルを付加したレベルである。
なお、別の一般的に想定できる故障においても、同様に診断回路U3で検出することができ、ALM信号として出力する。
例えば、電流−電圧変換回路T1と診断信号生成回路D1の接続が切断される故障も考えられる。入力端子INP側の配線が切断された場合、通常動作状態では入力が不定状態で、どのようなAD変換後のデジタル値が得られるか想定することは困難である。しかし、分圧診断状態ではスイッチSW5,SW6と抵抗R1,R2,R3を介して非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMが繋がることで、その電位差は0となる。また、オフセット診断状態においては、電流検出抵抗RS1の抵抗値より抵抗R1,R2,R3で構成する直列抵抗RSの抵抗値が十分大きい条件において、非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間には想定以上の大きな電圧が生成され、非常に大きなデジタル値が得られる。これらにより、入力端子INP側の配線が切断された場合の故障を検出することが可能となる。
また、入力端子INPと入力端子INMとが短絡した故障では、オフセット診断状態において、電流源I1からの電流は入力端子INPと入力端子INMとの短絡パスを流れ、期待するオフセットが生成されないことより、その故障を検出することが可能となる。
また、処理ユニットU12自体の故障では、処理部診断状態において期待するデジタル値が得られないことより、その故障を検出することが可能となる。
なお、ここで示した診断信号生成回路D1内のスイッチ制御以外でも診断構成を取ることができ、その診断構成を示すコードを上述のDIAG信号の種類に加えてもよい。例えば、スイッチSW3,SW4,SW8を閉じ、SW1,SW2,SW5,SW6,SW7を開くと、上述の処理部診断状態に対して電流源I1からの電流が抵抗R2に流れない状態になり、増幅器U1の非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMがスイッチSW3,SW4と抵抗R2で繋がり、その電位差は0となり、その0を期待値とした診断が可能となる。
これより、固定レベルでは診断しにくい部分的な故障でも、入力レベルに応じた診断信号を生成することで、多様な診断レベルで診断することができ、その故障を検出できるようになる。また、多様な診断レベルを複数の固定レベルで実現する構成より、簡素な構成で実現でき、診断回路のコストを抑えることができる。
次に、診断回路の構成例について図7A〜7Eを用いて説明する。図7Aは診断回路のブロック図である。図7Bは図7Aの診断制御信号生成回路のブロック図である。図7Cは図7Aの状態生成回路のブロック図である。図7Dは図7Aの診断データ生成回路のブロック図である。図7Eは図7Aの診断結果生成回路のブロック図である。
診断回路U3は、診断制御信号生成回路31と、状態生成回路32と、診断データ生成回路33と、診断結果生成回路34と、を備える。
図7Bに示すように、診断制御信号生成回路31は、リング状にしたシフトレジスタ構成で状態遷移を実現し、診断シナリオに合致するように初期化する。そのシフトレジスタの出力をDIAG信号として出力する。初期化信号(INT信号)によって、通常動作状態の制御コードのC(N)をレジスタ311に、オフセット診断状態の制御コードのC(O)をレジスタ312に、通常動作状態の制御コードのC(N)をレジスタ313に、分圧診断状態の制御コードのC(D)をレジスタ314に、通常動作状態の制御コードのC(N)をレジスタ315に、処理部診断状態の制御コードのC(S)をレジスタ316に、設定する。例えば、状態遷移クロック信号(CLK信号)の立上りごとに、制御コードは右にシフトされる。DIAG信号として、C(S)、C(N)、C(D)、C(N)、C(O)、C(N)の順に出力され、これが繰り返される。
図7Cに示すように、状態生成回路32は比較器321〜324によって、DIAG信号から各診断状態を示す各々の状態信号(通常動作状態信号(S(N))、分圧診断状態信号(S(D))、オフセット診断状態信号(S(O))、処理部診断状態信号(S(S)))を生成する。例えば、DIAG信号がC(N)であれば、比較器321は一致を検出し、S(N)がハイレベルになる。
図7Dに示すように、診断データ生成回路33は状態信号によって診断状態別にDOUT信号をラッチし、診断データを得る。レジスタ331はS(N)によってDOUT信号をラッチし、レジスタ332はS(D)によってDOUT信号をラッチし、レジスタ333はS(O)によってDOUT信号をラッチし、レジスタ334はS(S)によってDOUT信号をラッチする。通常動作状態でのDOUT信号をPD_DATA信号として出力する。通常動作状態信号によるラッチは、シフト構成にして、レジスタ331の出力をレジスタ335にS(N)でラッチし、2つの通常動作状態でのDOUT信号の平均値を平均回路(AVE)336で取ることで直線補間値(AVE_DATA)を得る。
図7Eに示すように、各々の診断データとAVE_DATAを比較することで(処理部診断ではAVE_DATAとの比較は不要のため診断データのみで)、診断データが妥当であるかどうか(所定範囲内にあるかどうか)を確認する。分圧診断回路(D_DIAGNOSIS)341はD_DATAとAVE_DATAとに基づいて診断データが妥当かどうかを判断し、妥当でない場合、出力信号をハイレベルにする。オフセット診断回路(O_DIAGNOSIS)342はO_DATAとAVE_DATAとに基づいて診断データが妥当かどうかを判断し、妥当でない場合、出力信号をハイレベルにする。処理部診断回路(S_DIAGNOSIS)343はS_DATAに基づいて診断データが妥当かどうかを判断し、妥当でない場合、出力信号をハイレベルにする。
なお、図7Dに示すように、各診断回路における比較タイミング信号をWINDOW生成ブロック337,338,339で生成する。WINDOW生成ブロック337は、S(D)およびS(N)に基づいてD_WINDOW信号を生成し、WINDOW生成ブロック338は、S(O)およびS(N)に基づいてO_WINDOW信号を生成し、WINDOW生成ブロック339は、S(S)およびS(N)に基づいてS_WINDOW信号を生成する。
各比較タイミング信号(D_WINDOW信号、O_WINDOW信号、S_WINDOW信号)がハイレベルである場合のみ、各切替え回路344,345,346が各診断回路341,342,343からの診断結果を通過させ、回路347が各診断結果(D_ALM信号、O_ALM信号、S_ALM信号)の論理和を取り、ALM信号を生成する。なお、各比較タイミング信号がローレベルである場合、各切替え回路344,345,346はD_ALM信号、O_ALM信号、S_ALM信号をローレベルにする。
<変形例>
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施例にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の実施例と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施例における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の実施例の一部、および、複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施例にて説明されているものと同様の構成および機能を有する部分に対しては、上述の実施例と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施例における説明が適宜援用され得るものとする。また、上述の実施例の一部、および、複数の変形例の全部または一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
(第一変形例)
実施例の診断回路において、ユーザが診断シナリオを作成できるようにする例である第一変形例について図8を用いて説明する。図8は第一変形例のフォトダイオード電流の検出回路の一部の構成を示す図である。
実施例の診断回路において、ユーザが診断シナリオを作成できるようにする例である第一変形例について図8を用いて説明する。図8は第一変形例のフォトダイオード電流の検出回路の一部の構成を示す図である。
第一変形例のフォトダイオード電流の検出回路10Aは、レジスタ群U4を備える。フォトダイオード電流の検出回路10Aのその他の構成は、診断回路U3Aを除いて、実施例と同様である。レジスタ群U4は、複数のレジスタP1、P2、P3、・・・、Pnを有する。そして、ユーザはCPUなどを介して、DIAG信号として診断信号生成回路D1に渡す制御コードを制御順にレジスタP1、P2、P3、・・・、Pnに順次格納する。
例えば、図5の診断シナリオでは、次のようにレジスタ群U4に制御コードを格納する。
P1:C(N)・・・(通常動作状態)
P2:C(D)・・・(分圧診断状態)
P3:C(N)・・・(通常動作状態)
P4:C(O)・・・(オフセット診断状態)
P5:C(N)・・・(通常動作状態)
P6:C(S)・・・(処理部診断状態)
P7:RET・・・(繰り返し用フロー制御)
まず、診断回路U3Aでは、レジスタP1から制御コードのC(N)を受け取り、DIAG信号としてその制御コードを診断信号生成回路D1に渡し、その制御に従った処理を行う。
P2:C(D)・・・(分圧診断状態)
P3:C(N)・・・(通常動作状態)
P4:C(O)・・・(オフセット診断状態)
P5:C(N)・・・(通常動作状態)
P6:C(S)・・・(処理部診断状態)
P7:RET・・・(繰り返し用フロー制御)
まず、診断回路U3Aでは、レジスタP1から制御コードのC(N)を受け取り、DIAG信号としてその制御コードを診断信号生成回路D1に渡し、その制御に従った処理を行う。
次に、AD変換が完了すると診断回路U3Aはレジスタ群U4内の次レジスタP2から制御コードのC(D)を受け取り、同様にその制御に従った処理を行う。
以降、AD変換が完了する度に、診断ブロックU3Aはレジスタ群U4内の次レジスタから制御コードを受け取り、同様にその制御に従った処理を行う。
ただし、通常、診断処理は繰り返し行うため、有限のレジスタ数では診断処理全体を格納しきれない。そこで、上例ではレジスタP7に制御コードのRETの繰り返し用フロー制御を格納する。診断回路U3では、制御コードのRETを受け取ると、参照レジスタ先をレジスタP1に戻し、再度、レジスタP1から制御コードのC(N)を受け取り、その制御に従った処理を行う。以降、先述の通り、AD変換が完了する度に、診断回路U3Aはレジスタ群U4内の次レジスタから制御コードを受け取り、その制御に従った処理を行うことで、繰り返し処理を実現する。なお、制御コードのRET以外のフロー制御を用意して、シナリオ表現の簡素化などをしても構わない。
これにより、図5に示した順序以外でもユーザがシステムに応じて、診断シナリオを用意でき、処理の最適化を図ることが可能となる。例えば、AD変換の時間がフォトダイオード電流の検出時間間隔に対し十分に短い場合、1回の通常動作状態に対して、分圧診断状態、オフセット診断状態、処理部診断状態すべてを実施してもよい。また重点的に診断したい故障を検出できるように、特定の診断処理の実施頻度を高くすることも可能である。
(第二変形例)
電流−電圧変換回路が二相(差動)の例である第二変形例のフォトダイオード電流の検出回路について図9を用いて説明する。図9は第二変形例のフォトダイオード電流の検出回路の通常動作状態における一部の構成を示す図である。
電流−電圧変換回路が二相(差動)の例である第二変形例のフォトダイオード電流の検出回路について図9を用いて説明する。図9は第二変形例のフォトダイオード電流の検出回路の通常動作状態における一部の構成を示す図である。
第二変形例のフォトダイオード電流の検出回路10Bは、電流−電圧変換回路T2および診断信号生成回路D2を除いて、実施例と同様である。
電流−電圧変換回路T2は、図1の電流−電圧変換回路T1と比べて、フォトダイオードPD2と検出抵抗RS2が加わり、フォトダイオードPD2と検出抵抗RS2の直列接続はフォトダイオードPD1と検出抵抗RS1の直列接続に並列接続される。ここで、フォトダイオードPD1と検出抵抗RS1の接点N1を診断信号生成回路D2の入力端子INPに、フォトダイオードPD2と検出抵抗RS2の接点N2を診断信号生成回路D2の入力端子INMに接続する。なお、一般的には、フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2は同種のフォトダイオードで、検出抵抗RS1と検出抵抗RS2は同抵抗値である。
診断信号生成回路D2は、図1の診断信号生成回路D1と比べて、スイッチSW9、SW10が追加されている。また、スイッチSW9は電流源I1とスイッチSW8に繋がり、スイッチSW8とスイッチSW9の接点N3を増幅器U1の反転入力端子VIMへ接続し、スイッチSW10はスイッチSW7と安定した電位、ここではGND、に繋がり、スイッチSW7とスイッチSW10の接点N4を増幅器U1の非反転入力端子VIPへ接続する。このような構成にすることで二相のバランスを保つができる。
まず、通常動作状態の構成および動作について図9を用いて説明する。
通常動作状態では、図9に示すように、図1の診断信号生成回路D1のスイッチ制御に加え、スイッチSW9とスイッチSW10を開くことで、フォトダイオードPD1と検出抵抗RS1で生成させる電流−電圧変換値とフォトダイオードPD2と検出抵抗RS2で生成される電流−電圧変換値の差分(以降、二相差分と呼ぶ。)を増幅器U1で増幅し、AD変換器U2でデジタル化する。そして、増幅器U1はその二相差分を増幅し、AD変換器U2は増幅された二相差分をAD変換してデジタル化し、フォトダイオード電流の検出回路10はフォトダイオードPD1,PD2の電流検出結果を得る。
次に、分圧診断状態の構成および動作について図10を用いて説明する。図10は図9のフォトダイオード電流の検出回路の分圧診断状態の構成を示す図である。
分圧診断状態では、図10に示すように、図2の診断信号生成回路D1のスイッチ制御に加え、スイッチSW9とスイッチSW10を開くことで、検出抵抗RS1、RS2の抵抗値より抵抗R1、R2、R3で構成する直列抵抗RSの抵抗値が十分大きい場合、増幅器U1の入力電圧は、通常動作状態の二相差分に対して、図2同様、分圧された電圧値になる。
次に、オフセット診断状態の構成および動作について図11を用いて説明する。図11は図9のフォトダイオード電流の検出回路のオフセット診断状態の構成を示す図である。
オフセット診断状態では、図3の診断信号生成回路D1のスイッチ制御に加え、スイッチSW9とスイッチSW10が開かれる。これにより、検出抵抗RS1、RS2の抵抗値より抵抗R1、R2、R3で構成する直列抵抗RSの抵抗値が十分大きい場合、電流源I1の電流は検出抵抗RS1に流れ込み、増幅器U1の入力電圧は通常動作状態での二相差分に対して、ほぼ検出抵抗RS1に電流源I1の電流を流した時に発生する電圧降下分が増加した電圧値になる。
図11の構成に対して、スイッチSW7を開き、スイッチSW9を閉じる構成であってもよい。この変形構成では、電流源I1の電流は検出抵抗RS2に流れ込み、増幅器U1の入力電圧は通常動作状態での二相差分に対して、ほぼ検出抵抗RS2に電流源I1の電流を流した時に発生する電圧降下分が減少した電圧値になる。オフセット診断状態は、図11の構成および図11の変形構成のどちらか、または両方を使用してもよい。
次に、処理部診断状態の構成および動作について図12を用いて説明する。図12は図9のフォトダイオード電流の検出回路の処理部診断状態の構成を示す図である。
処理部診断状態では、図4の診断信号生成回路D1のスイッチ制御に加え、スイッチSW9、SW10を開くことで、図4同様、電流源I1の電流と抵抗R2で発生する電圧降下分の電圧が非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間に印加される。
図12の構成に対して、スイッチSW7とスイッチSW8を開き、スイッチSW9とスイッチSW10を閉じる構成であってもよい。この変形構成では、電流源I1の電流と抵抗R2で発生する電圧降下分の電圧が、先述とは逆向きで非反転入力端子VIPと反転入力端子VIMとの間に印加される。処理回路診断状態は、図12の構成および図12の変形構成のどちらか、または両方を使用してよい。
第二変形例のフォトダイオード電流の検出回路は、図5と同様に制御することで故障の診断が可能である。このように二相のバランスを保つようにスイッチを追加することで、実施例と同様の診断が可能になる。
(第三変形例)
実施例の処理部診断状態でスイッチSW8が接続する安定した電位の別例である第三変形例のフォトダイオード電流の検出回路について図13を用いて説明する。図13は第三変形例のフォトダイオード電流の検出回路の処理部診断状態における一部の構成を示す図である。
実施例の処理部診断状態でスイッチSW8が接続する安定した電位の別例である第三変形例のフォトダイオード電流の検出回路について図13を用いて説明する。図13は第三変形例のフォトダイオード電流の検出回路の処理部診断状態における一部の構成を示す図である。
第三変形例のフォトダイオード電流の検出回路10Cは、診断信号生成回路D3を除いて、実施例と同様である。
ここで、増幅器U1の入力レンジとしてGNDレベルが受けられない場合、図4の処理回路診断状態では、反転入力端子VIMがGNDレベルになるため、正しく動作しない。処理部診断状態を示す図4の診断信号生成回路D1に対して図13の診断信号生成回路D3では、スイッチSW8とGNDの間に抵抗R4を挿入する。図13の処理部診断状態では、電流源I1の電流がスイッチSW8を介して抵抗R4に流れる。その結果、抵抗R4には電流源I1の電流による電圧降下が発生し、スイッチSW8を介しその電圧が反転入力端子VIMに入力される。この電圧降下分を増幅器U1の適正な入力レンジに調整することで、別途基準電圧源を用意せず、GNDレベル入力が困難な増幅器に対して正しい診断を行うことが可能である。
(第四変形例)
電流−電圧変換回路がインピーダンス変換回路を有する例である第四変形例のフォトダイオード電流の検出回路について図14を用いて説明する。図14は第四変形例のフォトダイオード電流の検出回路の通常動作状態における一部の構成を示す図である。
電流−電圧変換回路がインピーダンス変換回路を有する例である第四変形例のフォトダイオード電流の検出回路について図14を用いて説明する。図14は第四変形例のフォトダイオード電流の検出回路の通常動作状態における一部の構成を示す図である。
第四変形例のフォトダイオード電流の検出回路10Dは、電流−電圧変換回路T3および診断信号生成回路D4を除いて、実施例と同様である。
検出対象である電流−電圧変換回路T3は、INP端子に接続される端子が低インピーダンスになるようにバッファ回路BUFによりインピーダンス変換されている。この場合、診断信号生成回路D4は、診断信号生成回路D4に対して、さらに、一端が電流源I1に接続される抵抗R10と、INP端子と抵抗R10の他端に接続するスイッチSW11と、を備える。これにより、実施例と同様の診断が可能になる。
まず、通常動作状態の構成および動作について図14を用いて説明する。
通常動作状態では、図14に示すように、図1の診断信号生成回路D1のスイッチ制御に加え、スイッチSW11を開くことで、図1の通常動作状態の診断信号生成回路D1と同様の構成になる。
次に、分圧診断状態の構成および動作について図15を用いて説明する。図15は図14のフォトダイオード電流の検出回路の分圧診断状態の構成を示す図である。
分圧診断状態では、図15に示すように、図2の診断信号生成回路D1のスイッチ制御に加え、スイッチSW11を開くことで、図2の分圧診断状態の診断信号生成回路D1と同様の構成になり、入力電圧(入力端子INPと入力端子INMの端子間電圧)の分圧を増幅器U1に印加することが可能になる。
次に、オフセット診断状態の構成および動作について図16を用いて説明する。図16は図14のフォトダイオード電流の検出回路のオフセット診断状態の構成を示す図である。
オフセット診断状態では、スイッチSW2、SW5、SW6、SW7、SW11が閉じられ、スイッチSW1,SW3,SW4,SW8が開かれることで、入力電圧(入力端子INPと入力端子INMの端子間電圧)に対して、電流源I1の電流を抵抗R10に流すことで生じる電圧降下分を加えた電圧を増幅器U1に印加することが可能になる。
次に、処理部診断状態の構成および動作について図17を用いて説明する。図17は図14のフォトダイオード電流の検出回路の処理部診断状態の構成を示す図である。
処理部診断状態では、図4の診断信号生成回路D1のスイッチ制御に加え、スイッチSW11を開くことで、電流源I1の電流が抵抗R2に流れ、抵抗R2で発生する電圧降下分が、電流−電圧変換回路T3の出力に依存せず、増幅器U1に印加することが可能になる。
<応用例>
実施例のフォトダイオード電流の検出回路はモータを有する移動体と対象物との距離を制御するシステムに用いることができる。図18はモータを有する移動体と対象物との距離を制御するシステムの構成例を示すブロック図である。
実施例のフォトダイオード電流の検出回路はモータを有する移動体と対象物との距離を制御するシステムに用いることができる。図18はモータを有する移動体と対象物との距離を制御するシステムの構成例を示すブロック図である。
システム1は対象物2と移動体3とで構成される。対象物2は発光ダイオードLED1と抵抗RDとを備える。移動体3はフォトダイオード電流の検出回路10とモータ制御回路20とモータ30とLEDドライバ40と発光ダイオードLED2と、スイッチSWと、を備える。モータ制御回路20は、目標値を格納する回路21と目標値とPD_DATA信号との差分を計算する演算器22と、演算器22の出力と演算器24の出力との差分を計算する演算器23と、PWM生成回路25と、モータドライバ26と、を備える。対象物2の有する発光ダイオードLED1からの発光を移動体3の有するフォトダイオード電流の検出回路10が受け、その受光量で移動体3から対象物2までの距離を測定して、目標の距離(目標値)に合うよう演算器22〜24によりフィードバック演算をし、演算結果に従いモータを動かす。
フォトダイオード電流の検出回路10が出力するALM信号を受け、LEDドライバ40が発光ダイオードLED2を発光させることで、操作者に計測システムに異常があることを通知し、操作者が緊急停止スイッチSWによりモータ30への電力供給を停止させる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態、実施例、変形例および応用例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態、実施例、変形例および応用例に限定されるものではなく、種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、実施例では、分圧診断状態、オフセット診断状態および処理部診断状態を用いたが、分圧診断状態、オフセット診断状態および処理部診断状態の少なくとも一つを用いてもよい。
オフセット診断状態では、測定対象の信号に対して既知のレベルの増加を行う例を説明したが、既知のレベルの減少であってもよいし、既知のレベルの増加および減少の両方であってもよい。
オフセット診断状態では、測定対象の信号に対して既知のレベルの増加を行う例を説明したが、既知のレベルの減少であってもよいし、既知のレベルの増加および減少の両方であってもよい。
また、応用例では、実施例のフォトダイオード電流の検出回路を用いる例を説明したが、変形例のフォトダイオード電流の検出回路を用いてもよい。
10・・・フォトダイオード電流の検出回路(信号入力回路)
T1・・・電流−電圧変換回路
PD1・・・フォトダイオード
RS1・・・検出抵抗
V1・・・リファレンス電圧源
D1・・・診断信号生成回路
SW1〜SW8・・・スイッチ
I1・・・電流源
U1・・・増幅器
U2・・・AD変換器
U3・・・診断回路
T1・・・電流−電圧変換回路
PD1・・・フォトダイオード
RS1・・・検出抵抗
V1・・・リファレンス電圧源
D1・・・診断信号生成回路
SW1〜SW8・・・スイッチ
I1・・・電流源
U1・・・増幅器
U2・・・AD変換器
U3・・・診断回路
Claims (13)
- 測定対象の信号レベルを検知して処理する処理ユニットと、
前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施す診断信号生成回路と、前記処理ユニットで処理されたデータに基づいて前記処理ユニットを診断する診断回路と、を有する診断ユニットと、
を備え、
前記診断回路は、前記処理ユニットで処理された前記測定対象の信号レベルのデータと前記測定対象の信号レベルに既知の変化を施したレベルのデータとを比較し、測定系に異常が無いかどうかを診断する半導体装置。 - 請求項1の半導体装置において、
前記診断信号生成回路が前記測定対象の信号レベルに対して施す既知の変化は、既知の比率での縮小と、既知のレベルの増加または減少またはその両方と、少なくとも一つである半導体装置。 - 請求項2の半導体装置において、
前記診断ユニットは、前記測定対象に依存しない基準レベルが前記処理ユニットにより正しく処理されるかどうかを確認し測定系に異常がないかどうかを診断する半導体装置。 - 請求項3の半導体装置において、
前記処理ユニットは、前記測定対象の信号レベルを増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅される信号をデジタル化するAD変換器と、を備える半導体装置。 - 抵抗を用いて測定対象の電流量を電圧に変換する電流電圧変換回路と、
前記電流電圧変換回路により変換された電圧を増幅する増幅器と、前記増幅器により増幅された電圧をデジタル化するAD変換器と、を備える処理ユニットと、
前記増幅器に入力する診断用電圧を生成する診断信号生成回路と、
前記処理ユニットで処理された信号に基づいて前記処理ユニットを診断する診断回路と、
を備え、
前記診断信号生成回路は、
複数の抵抗を直列に接続した直列抵抗と、
電流源と、
前記電流電圧変換回路の前記抵抗の一端と前記増幅器の一方の入力を接続する第一スイッチと、
前記電流電圧変換回路の前記抵抗の他端と前記増幅器の他方の入力を接続する第二スイッチと、
前記直列抵抗の途中の第一接点と前記増幅器の前記一方の入力を接続する第三スイッチと、
前記直列抵抗の途中の第二接点と前記増幅器の前記他方の入力を接続する第四スイッチと、
前記電流電圧変換回路の前記抵抗に対して前記直列抵抗を並列接続する第五スイッチおよび第六スイッチと、
前記増幅器の前記一方の入力を電流源に接続する第七スイッチと、
前記増幅器の前記他方の入力を安定した電位レベルに接続する第八スイッチと、
を備え、
前記診断回路は、
前記増幅器の入力から前記電流源と前記安定した電位レベルを切り離し、かつ前記直列抵抗を前記電流電圧変換回路の前記抵抗から切り離した通常動作状態で、前記電流電圧変換回路の前記抵抗を前記増幅器の入力に接続することで測定対象の電流量を電圧変換したレベルを前記処理ユニットで処理して通常測定値を得る動作と、前記第一乃至第八スイッチの夫々のスイッチの状態を変更して、前記処理ユニットにより処理したデータから診断測定値を得る動作と、を切り替えながら、前記通常測定値に対して夫々の前記診断測定値が所定範囲内であるかどうかを確認し、測定系の異常の有無の診断を行う半導体装置。 - 請求項5の半導体装置において、
前記診断信号生成回路は、
前記増幅器の入力から前記電流源と前記安定した電位レベルを切り離し、前記直列抵抗を前記電圧変換する抵抗に並列接続し、前記直列抵抗の途中の接点を前記増幅器の入力に接続する第一診断状態と、
前記電流源を前記増幅器の入力に接続し、前記安定した電位レベルを前記増幅器の入力から切り離し、前記直列抵抗を前記電圧変換する抵抗に並列接続し、前記電圧変換する抵抗を前記増幅器の入力に接続する第二診断状態と、
前記電流源と前記安定した電位レベルを前記増幅器の入力に接続し、前記直列抵抗を前記電流電圧変換回路の前記抵抗から切り離し、前記直列抵抗の途中の接点を前記増幅器の入力に接続する第三診断状態と、
を備え、
前記診断回路は、前記第一診断状態、前記第二診断状態および前記第三診断状態のうち、少なくとも1つを前記通常動作状態と切り替えながら動作する半導体装置。 - 請求項6の半導体装置において、
前記診断回路は、前記通常動作状態と、前記第一診断状態、前記第二診断状態および前記第三診断状態の少なくとも一つの診断状態の測定順序を格納する記憶装置を備え、
前記診断回路は、前記記憶装置に格納されている前記測定順序に従い測定内容を切り替えながら動作する半導体装置。 - 請求項6の半導体装置において、
前記診断信号生成回路は、さらに、
前記増幅器の前記他方の入力に前記電流源を接続する第九スイッチと、
前記増幅器の前記一方の入力に前記安定した電位レベルを接続する第十スイッチと、
を備え、
前記診断回路は、前記第二診断状態または前記第三診断状態において、前記電流源と前記安定した電位レベルの接続先を入れ替えて測定する半導体装置。 - 請求項5の半導体装置において、
前記診断信号生成回路は、さらに、前記安定した電位レベルと前記第八スイッチの間に抵抗を備える半導体装置。 - 請求項6の半導体装置において、
前記電流電圧変換回路は出力にインピーダンス変換回路を備え、
前記診断信号生成回路は、さらに、前記電流源と前記インピーダンス変換回路とを抵抗を介して接続する第十一スイッチを備え、
前記第二診断状態において、前記電流源と前記インピーダンス変換回路を接続する半導体装置。 - 電流電圧変換用の抵抗と並列接続する抵抗であって、複数の抵抗による直列接続で構成される直列抵抗と、前記電流電圧変換用の抵抗の両端の電位差を増幅する増幅器と、前記増幅器の入力に接続可能な電流源と、を備える信号入力回路の診断方法であって、
前記直列抵抗の一部の電位差を観測し入力信号の減衰信号を得ることと、前記電流電圧変換用の抵抗の両端の電位差を観測することで減衰していない信号を得ることを、時分割で行い、
前記減衰信号と前記減衰していない信号との差分が所定レベルかどうかを観測し故障の有無を診断する信号入力回路の診断方法。 - 請求項11の信号入力回路の診断方法において、
前記電流源から前記電流電圧変換用の抵抗および前記直列抵抗に電流を供給し、前記電流電圧変換用の抵抗の電流にオフセットを付加し、生成される電位差を観測し、故障の有無を診断する信号入力回路の診断方法。 - 請求項11の信号入力回路の診断方法において、
前記電流電圧変換用の抵抗を前記直列抵抗から切り離し、前記電流源からの電流を前記直列抵抗に流し、その電位差を観測する信号入力回路の診断方法。
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