JP2020008332A - 建物損傷拡大検知装置、建物損傷拡大検知モデル学習装置、建物損傷拡大検知方法、建物損傷拡大検知モデル学習方法、及びプログラム - Google Patents

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裕貴 宮下
理映 岡沢
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理映 岡沢
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理人 白石
雄史 森井
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雄史 森井
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【課題】閾値と応答値の比較による判定とは異なる判定方法によって、建物損傷の評価を行うことができる建物損傷拡大検知装置を提供する。【解決手段】多層構造の建物の観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと前記観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報とを用いて前記観測層における加速度データと当該観測層における損傷拡大の有無との関係を学習した建物損傷拡大検知モデルに基づいて、判定対象である判定層における損傷拡大の有無を判定する判定部と、前記判定層に設けられたセンサから加速度データを取得する取得部と、前記取得された加速度データと前記建物損傷拡大検知モデルを用いて前記判定部により判定された判定結果を、前記判定層における損傷拡大の有無を推定する推定結果として出力する出力部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、建物損傷拡大検知装置、建物損傷拡大検知モデル学習装置、建物損傷拡大検知方法、建物損傷拡大検知モデル学習方法、及びプログラムに関する。
建物の構造モニタリングシステムでは、建物に設置された加速度センサ情報から各層の層間変形角を算出し、地震時における建物健全性の評価が行われている(例えば、特許文献1参照)。評価を行うことで、例えば、地震が発生した場合に建物が受ける損傷度合いを事前に把握することで、建物の耐震性能を評価することもできる。
特開2013−195354号公報
しかし、層間変形角による建物損傷判定は、事前に設定している閾値と応答値との比較による判定であり、具体的な損傷拡大検知ができているわけではない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、閾値と応答値の比較による判定とは異なる判定方法によって、建物損傷の評価を行うことができる建物損傷拡大検知装置、建物損傷拡大検知モデル学習装置、建物損傷拡大検知方法、建物損傷拡大検知モデル学習方法、及びプログラムを提供することである。
上述した課題を解決するために本発明は、多層構造の建物の観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと前記観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報とに基づいて前記観測層における加速度データと当該観測層における損傷拡大の有無との関係を学習した建物損傷拡大検知モデルを用いて、判定対象である判定層における損傷拡大の有無を判定する判定部と、前記判定層に設けられたセンサから加速度データを取得する取得部と、前記取得された加速度データと前記建物損傷拡大検知モデルを用いて前記判定部により判定された判定結果を、前記判定層における損傷拡大の有無を推定する推定結果として出力する出力部を有する建物損傷拡大検知装置である。
上述した課題を解決するために本発明は、多層構造の建物の観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと前記観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報とに基づいて、前記観測層における加速度データと当該観測層における損傷拡大の有無との関係を表す建物損傷拡大検知モデルを学習によって生成する学習部を有する建物損傷拡大検知モデル学習装置である。
また、本発明は、建物損傷拡大検知方法、建物損傷拡大検知モデル学習方法、プログラムである。
以上説明したように、この発明によれば、閾値と応答値の比較による判定とは異なる判定方法によって、建物損傷の評価を行うことができる。すなわち、建物の加速度データとあらかじめ定義した損傷拡大の有無を組み合わせたデータセットを学習させ、建物損傷拡大検知モデルに、この建物損傷拡大検知モデルに損傷度を検証したい建物の各層の加速度データを適用することで、各層の損傷を評価することができる。
実施形態の建物損傷拡大検知装置20が適用される建物損傷拡大検知システム1の構成例を示す概略ブロック図である。 実施形態の前処理部23が行う標準化の方法、及び推移データの作成の流れを示す図である。 実施形態の前処理部23が行う学習用のデータセット作成の流れを示す図である。 実施形態における損傷拡大検知モデル作成を作成するために使用したデータの一例を示す図である。 実施形態における損傷拡大検知モデルを用いて梁端損傷度を検証した結果を示す図である。
以下、実施形態の建物損傷検装置が適用される建物損傷拡大検知システムを、図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態による建物損傷拡大検知システム1の構成を示す概略ブロック図である。
建物損傷拡大検知システム1は、複数の加速度計10(加速度計10a〜10f)と、建物損傷拡大検知装置20とを含んで構成される。
建物損傷拡大検知システム1は、多層構造の建物を対象として損傷拡大の有無を判定することができる。建物は多層構造であればよく、この実施形態においては、1階から6階までの6階層の建造物である場合を一例として説明する。
ここで、建物における損傷拡大の有無とは、建物が加振された場合に、すぐに損傷が見られなくとも今後損傷が生じる可能性があるか否か、或いは、建物に損傷が見られた場合に更に損傷が拡大する可能性があるか否かを示す指標である。この指標は、例えば地震が発生した際に、何れの建物からの避難を優先させるか等の判断の材料として用いられてよい。以下の説明では、明示的に使い分けて記載する場合を除き、「損傷を判定する」「損傷の有無を判定する」などと記載した場合、それは損傷拡大の有無を判定することを意味する。
加速度計10は、多層構造の建物の観測層に設けられるセンサである。加速度計10は、自身が設けられた層における加速度を測定し、測定結果を加速度データとして出力する。この加速度計10として地震計を用い、建物に対して加えられる地震動などの地盤の振動による加速度を検出することで加速度データとして用いるようにしてもよい。ここでは、加速度計10のうち、加速度計10aが1階、加速度計10bが2階、加速度計10cが3階、加速度計10dが4階、加速度計10eが5階、加速度計10fが6階に設けられている。加速度計10aから加速度計10fについて特に識別しない場合には、加速度計10と称する場合もある。ここでは、加速度計10には、識別子が予め設定されており、加速度データと識別子とを出力することで、どの層において測定された加速度データであるかを把握できるようになっている。
建物損傷拡大検知装置20は、取得部21と、判定部22と、前処理部23と、学習部24と、出力部25とを有する。
取得部21は、外部から各種データを取得する。例えば、取得部21は、建物損傷拡大検知モデルの学習を行うための入力データ(学習データ)を取得する場合には、多層構造の建物の各観測層に設けられたそれぞれの加速度計10から得られる加速度データと観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報との組となったデータを取得する。この場合、取得部21は、加速度データについては加速度計10によって計測されたデータ、損傷拡大情報については、加速度計10が設けられた層において損傷があったか否かについて判定された結果がキーボードやマウス等の入力装置を利用して入力されるデータであってもよい。この損傷拡大情報は、損傷状態を表すラベル情報として入力されるデータであってもよい。損傷があったか否かの判断は、建物に振動が加えられて加速度計10によって加速度データが計測された際に、その振動が加えられる前と加えられた後の層の損傷状況を作業員が判断してもよい。
また、取得部21は、損傷の判定を行う場合には、観測層のうち判定層に設けられた加速度計10から加速度データを取得する。
判定部22は、多層構造の建物の各観測層に設けられたそれぞれの加速度計10から得られる加速度データと観測層における損傷の有無を示す損傷拡大情報とを用い、観測層における加速度データと当該観測層における損傷の有無の関係を学習した建物損傷拡大検知モデルを用いて、観測層のうち判定対象である判定層における損傷の判定を行う。
前処理部23は、入力データから損傷拡大検知モデルを生成するための前処理を行う機能と、損傷拡大検知モデルを用いて損傷の判定を行う際に判定対象である入力データの前処理を行う。
学習部24は、観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと観測層における損傷の有無を示す損傷拡大情報とを用い、観測層における加速度データと当該観測層における損傷の有無の関係を表す建物損傷拡大検知モデルを学習することで生成する。学習部24は、生成された建物損傷拡大検知モデルに対して、学習用の入力データを追加で取得することで、建物損傷拡大検知モデルを更新(学習)することもできる。
学習部24の学習は、どのようなものを用いてもよく、AI(Artificial Intelligence)技術を用いた、教師あり学習、教師なし学習、強化学習、複数の中間層を含むニューラルネットワークによるディープラーニングのうちいずれかであってもよい。
出力部25は、取得された加速度データと損傷拡大検知モデルとを用いて判定部22により判定された判定結果を、判定層における損傷拡大の有無を推定する推定結果として出力する。
次に、上述の建物損傷拡大検知システム1の動作を説明する。建物損傷拡大検知システム1の動作としては、大きくわけて、学習フェーズと判定フェーズとがある。
まず、学習フェーズについて説明する。
建物損傷拡大検知装置20の取得部21は、学習用の入力データを取得する。ここでは、建物に対して振動が加えられた際における、建物の各層の加速度計10から得られる加速度データと、その加速度計10が取付けられた層の損傷の有無を示す損傷拡大情報とを組み合わせたデータである。このような入力データは、建物のそれぞれの層について取得される。
学習用の入力データが取得されると、前処理部23は、次のようにして前処理を行う。すなわち、前処理部23は、まず、学習用の入力データのうち、加速度データから層間変形角時刻歴とせん断力時刻歴を求める。層間変形角時刻歴は、層の加速度データを基に、各層で計測された加速度時刻歴を数値積分して変位時刻歴を求め、各階の差分を求め階高で割ることで、層間変形角時刻歴を求める。
さらに前処理部23は、せん断力時刻歴を算出する。このせん断力時刻歴は、各層の加速度にその層の質量を乗じ、屋上階から累積することで算出することができる。
層間変形角時刻歴とせん断力時刻歴が求められると、前処理部23は、層間変形角時刻歴とせん断力時刻歴を標準化する。ここで、前処理部23は、層間変形角時刻歴、或いはせん断力時刻歴の各々について、各層毎、又は/及び各加振毎に標準化を行う。具体的には、前処理部23は、層間変形角時刻歴から、層間変形角時刻歴の平均値と標準偏差を求め、それぞれの値に対して、平均値で減算し、その後に標準偏差で除算する。これにより、前処理部23は、層間変形角時刻歴に対する標準化を行う。前処理部23は、同様に、せん断力時刻歴に対する標準化を行う。
前処理部23は、標準化された層間変形角時刻歴とせん断力時刻歴をβ[Sec]ごとに区切り、β[Sec]で区切られたデータごとに層間変形角を説明変数x、せん断力を目的変数yとして、線形回帰分析を行い、傾きaを求める。ここでβは、「時間区間」の一例である。
前処理部23は、β[Sec]ごとに区切った区間を、所定のデータ数(例えば、1データ)ずらした区間で区切り直し、区切り直した区間において、上述した方法により傾きaを求める処理を繰り返し行う。これにより、前処理部23は、傾きaの時系列の推移を示す推移データを作成する。
ここで図2は、前処理部23が標準化を行う方法、及び推移データを生成する流れを表す図である。
また、前処理部23は、機械学習に必要なデータ数を確保するために、ブートストラップ法を応用した手法で、学習器に入力させる入力データを生成する。具体的には、前処理部23は、推移データを、α[Sec]ごとに区切ることにより、区間データを生成する。ここで、αは、区切られた区間の中に複数のデータ(個々の傾きaを示すデータ)が含まれるように設定される。ここでαは、「時間区間」の一例である。
前処理部23は、区間データの各々から、任意の1データを選択する。そして、前処理部23は、選択したデータを、区間データの区切られた順に連結させ、連結させたデータを入力データとする。
前処理部23は、区切られたデータの各々からデータを選択し直すことで、N個(例えば、数百個)の入力データを生成する。
前処理部23は、生成した入力データとその層の損傷拡大の有無とを1つのデータとして、層ごとにデータセットを作成する。
ここで図3は、前処理部23が新たなデータセットを生成する流れを示す図である。
前処理部23は、作成したデータセットを、損傷拡大検知モデルを生成するためのデータとして学習部24に出力する。
学習部24は、前処理部23によって生成されたデータセットを用いてSVM(Support Vector Machine)を行うことで、パターン認識モデルを作成し、作成されたパターン認識モデルを建物損傷拡大検知モデルとする。
学習部24により生成された損傷拡大検知モデルの精度を評価する場合、判定部22は、生成したデータセットを、訓練データと検証データに分割する。ここで、訓練データは、損傷拡大検知モデルを生成するために用いられるデータである。また、検証データは、生成した損傷拡大検知モデルを検証するために用いられるデータである。判定部22は、損傷拡大検知モデルに対して検証データを入力することで、損傷拡大検知モデルの精度を評価する。
次に、判定フェーズについて説明する。
判定部22は、検証対象の加速度データが得られると、前処理部23によってデータセットを作成し、作成されたデータセットを、損傷拡大検知モデルに入力する。ここで前処理部23によるデータセットの作成は、学習部24が学習を行う際に行われた前処理と同様に行われる。具体的には、前処理部23は、線形回帰分析により求めた傾きaの推移データを作成し、作成した推移データを損傷拡大検知モデルに入力することで、判定を行う。
判定結果としては、例えば、複数の加振波が建物に与えられる場合において、加振波のそれぞれを識別する識別番号が加振波に付与されており、その加振波の識別番号と、判定対象の層を表す層の番号と、損傷拡大が生じ得る確率(例えば%)とが対応づけられたデータが判定結果として出力される。
次に、上述した建物損傷拡大検知システム1を用いて実験が行われた実験データについて説明する。ここで用いた実験データは、18層鉄骨造フレームモデルの振動台実験のものである。また、各加振に対して梁端(梁端部)の破断が拡大した場合としなかった場合を損傷拡大情報とし、18層鉄骨造フレームモデルの各層において生じた加速度データと入力データとして用いた。18層のうち、第4層の加速度データを基に損傷拡大検知モデルを作成した。
但し、損傷拡大情報においては、各層における全ての梁端が破断している場合には、破断が拡大したとみなしている。これは、全ての梁端が破断しているため、各加振に対して破断する梁端の数が増加することはないが、梁端以外の構造物において損傷が拡大するためである。
損傷拡大検知モデルを作成するのに使用したデータを図4に示す。
また、作成した損傷拡大検知モデルに対して、第4層を除く第1〜7層の検証データを入力することで、モデルの精度検証を行った。作成した損傷拡大検知モデルを用いた梁端損傷拡大度を検証した結果を図5に示す。この図において、各層における被害拡大の検知が高い精度で予測されていることが特出すべき点である。ここで、この図における「Accuracy」は正解率を示す。また、「recall」は、実際に損傷が拡大した時の予測精度(予測結果の網羅性を評価する指標)を示し、「recall」の列の「損傷拡大」行のセルにおいては、どの層においても95%以上の正解率を有している。
この実施形態によれば、学習によって生成された損傷拡大検知モデルに判定対象の層において得られた加速度データを入力することで、その層における損傷拡大度を判定するようにしたので、従来の構造ヘルスモニタリングのように建物の健全性評価を行う上で事前に閾値を設定する必要がなく、観測された加速度データだけを用いてあらかじめ定義した建物の損傷度を評価することができる。
ここで、比較例として、各層における加速度データから求めた傾きa及び切片bと、(損傷拡大の有無ではない)損傷の有無とを対応付けたデータセットを用いて損傷拡大検知モデルを生成する場合を考える。このようにして作成したモデルを用いて損傷検出を行う場合、機械学習の訓練(学習データ)に使用した階と同じ階の損傷検出には高い精度を示す一方で、訓練データに使用した階とは異なる階では必ずしもそのような高い精度を示す予測結果が得られるとは限らない。訓練データに使用した階から離れた階ほど予測結果の精度が低下してしまうとも考えられる。また、機械学習に用いるデータセットが検知したいすべての階で得られる場合には適用できるが、必ずしもそのようなデータは得られるとは限らない。
これに対し、本実施形態では、加速度データから求めた傾きaにおける時系列の推移を示す推移データと、損傷拡大の有無とを対応付けたデータセットを用いて損傷拡大検知モデルを生成する。つまり、建物に働く荷重(せん断力)と建物の変形(層間変形角)との関係に着目している。建物の損傷が拡大しない場合、せん断力と層間変形角は比例関係にあり、ほぼ一定の比例定数(傾きa)の関係が維持される。しかし、建物の損傷に拡大が生じる場合、せん断力と層間変形角の間の比例関係は崩れる。この性質を利用することにより、訓練データに使用した階とは異なる階であっても、つまり建物の階層に関係なく、建物の損傷が拡大するか否かについて精度よく予測することができる。
上述した実施形態における建物損傷拡大検知モデルを用いた場合では、建物に働く荷重(せん断力)と建物の変形(層間変形角)との関係の時系列変化を考慮することで、データの階数の偏りの影響を抑えることができるため、物階数や適用する階に関わらず損傷拡大の検知が可能となり、高層建物を含む一般建物への適用が可能となる。
また、実施形態における建物損傷拡大検知モデルにおいては、モデルに入力させる学習データの作成において、ブートストラップ法を応用した手法を用いて入力データを生成するため、少ないデータであっても機械学習に必要なデータ数を確保することが可能となる。
また、実施形態における建物損傷拡大検知モデルにおいては、層間変形角時刻歴と、せん断力時刻歴とをそれぞれ個別に標準化するため、全実験データのうち最大のデータを用いて標準化した場合よりも、個々のデータの振幅が大きく保たれるように標準化することができるため、加振における傾きaの時系列の変化を、より精度よく抽出することができる。
上述した実施形態においては、建物損傷拡大検知装置20における取得部21、前処理部23、学習部24の機能を建物損傷拡大検知装置20とは別の装置として建物損傷拡大検知モデル学習装置として構成するようにしてもよい。この場合、建物損傷拡大検知モデル学習装置によって学習された建物損傷拡大検知モデルを建物損傷拡大検知装置20に読み込ませ、判定部22によって判定するようにしてもよい。
上述した実施形態における建物損傷拡大検知装置20をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。またこのようなプログラムをサーバからコンピュータにダウンロードさせ、コンピュータにおいてこのプログラムを実行することで、建物損傷拡大検知装置として機能させるようにしてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…建物損傷拡大検知システム、10…加速度計、20…建物損傷拡大検知装置、21…取得部、22…判定部、23…前処理部、24…学習部、25…出力部

Claims (9)

  1. 多層構造の建物の観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと前記観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報とに基づいて前記観測層における加速度データと当該観測層における損傷拡大の有無との関係を学習した建物損傷拡大検知モデルを用いて、判定対象である判定層における損傷拡大の有無を判定する判定部と、
    前記判定層に設けられたセンサから加速度データを取得する取得部と、
    前記取得された加速度データと前記建物損傷拡大検知モデルを用いて前記判定部によって行われた判定結果を、前記判定層における損傷拡大の有無を推定する推定結果として出力する出力部
    を有する建物損傷拡大検知装置。
  2. 前記取得部により取得された加速度データを用いて、所定の時間区間における層間変形角を説明変数、せん断力を目的変数として線形回帰分析を行うことで求められる傾きにおける時系列変化を示す傾きデータを生成する前処理部を更に備え、
    前記判定部は、前記観測層に設けられたセンサから得られる加速度データを用いて求められる前記傾きデータと前記観測層における前記損傷拡大情報とを組み合わせたデータを用いて前記学習が行われた建物損傷拡大検知モデルを用いた判定を行い、
    前記出力部は、前記傾きデータと前記建物損傷拡大検知モデルを用いて前記判定部により判定された判定結果を、前記判定層における損傷拡大の有無を推定する推定結果として出力する
    請求項1に記載の建物損傷拡大検知装置。
  3. 多層構造の建物の観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと前記観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報とに基づいて、前記観測層における加速度データと当該観測層における損傷拡大の有無との関係を表す建物損傷拡大検知モデルを学習によって生成する学習部
    を有する建物損傷拡大検知モデル学習装置。
  4. 前記学習部は、前記観測層に設けられたセンサから得られる加速度データを用いて求められる、所定の時間区間における層間変形角を説明変数、せん断力を目的変数として線形回帰分析を行うことで求められる傾きにおける時系列変化を示す傾きデータと前記観測層における前記損傷拡大情報との関係を表す建物損傷拡大検知モデルを学習によって生成する
    請求項3に記載の建物損傷拡大検知モデル学習装置。
  5. 前記学習部は、前記傾きデータを所定の時間区間毎に区切られた区間データの各々から選択される任意のデータを、前記区間データの区切られた順に連結させ、連結させたデータを入力データとした場合における、前記入力データと前記観測層における前記損傷拡大情報との関係を表す建物損傷拡大検知モデルを学習によって生成する
    請求項4に記載の建物損傷拡大検知モデル学習装置。
  6. 判定部が、多層構造の建物の観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと前記観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報とに基づいて前記観測層における加速度データと当該観測層における損傷拡大の有無との関係を学習した建物損傷拡大検知モデルを用いて、判定対象である判定層における損傷拡大の有無を判定し、
    取得部が、前記判定層に設けられたセンサから加速度データを取得し、
    出力部が、前記取得された加速度データと前記建物損傷拡大検知モデルを用いて前記判定部により判定された判定結果を、前記判定層における損傷拡大の有無を推定する推定結果として出力する
    建物損傷拡大検知方法。
  7. 学習部が、多層構造の建物の観測層に設けられたセンサから得られる加速度データと前記観測層における損傷拡大の有無を示す損傷拡大情報とに基づいて、前記観測層における加速度データと当該観測層における損傷拡大の有無との関係を表す建物損傷拡大検知モデルを学習によって生成する
    建物損傷拡大検知モデル学習方法。
  8. コンピュータを、請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の建物損傷拡大検知装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記建物損傷拡大検知装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
  9. コンピュータを、請求項3から請求項5のうちいずれか一項に記載の建物損傷拡大検知モデル学習装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記建物損傷拡大検知モデル学習装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
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和田 直晃 他: "建築構造物のニューラルネットワーク手法による損傷同定に対する評価", 第53回理論応用力学講演会 講演論文集, JPN6022015266, 13 April 2022 (2022-04-13), JP, ISSN: 0004759690 *
鈴木 琢也 他: "リカレントニューラルネットワークによる材料構成則の構築に関する基礎的研究", 日本建築学会構造系論文集, vol. 第82巻,第734号, JPN6022015265, 2017, JP, pages 543 - 553, ISSN: 0004759691 *

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7482001B2 (ja) 2020-11-09 2024-05-13 株式会社東芝 プラント評価システム、方法及びプログラム

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