本明細書に提示される説明および図表は、本教示、その原理およびその実際の応用例を当業者に知らせることが意図される。当業者は、特定の使用の要件に最も良好に合わせることができる多数の形態で、本教示を適合および応用することができる。したがって、記載されるような本教示の特定の実施形態は、本教示を網羅するものでも限定するのでもない。したがって、本教示の範囲は、上記の記載を基準にして判定されるべきではなく、その代わりに、添付の特許請求の範囲を基準にして、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と併せて、判定されるべきである。特許出願および特許公報を含む全ての論文および参考文献の開示は、あらゆる目的のために援用される。以下の特許請求の範囲から集められるような他の組み合わせも可能であり、それらも本明細書においてこの書面による記載に援用される。
本教示は改良型の支持装置を提供することに基づく。より詳細には、本明細書において本教示は、支持装置に取り付けられる温度調節装置用のコネクタを提供する。温度調節装置は、概して、エアムーバおよび空気分配構造を含む。コネクタは、エアムーバを空気分配構造に連結することができる。空気分配構造は、スペーサ層か、座面部分、背もたれ部分などの支持装置の任意の部分に配置される、スペーサ層および隣接するクッションか、または一緒に袋構造を形成できるスペーサ層およびカバー層を備えることができる。コネクタは上側フランジを含み、上側フランジは、隣接するクッション、スペーサ層、空気分配構造、および/またはカバー層が、エアムーバと、スペーサ層または空気分配構造との間を延びる通路における妨害を防止でき、そうすることで、空気がそれらの間を自由に移動できる。上側フランジ、円錐形のダイバータ、ダイバータの衝突領域、またはそれらの組み合わせは、エアムーバから空気分配構造またはスペーサ層への空気の流れの方向を滑らかに分配または移行することができる。コネクタは、エアムーバと、空気分配構造またはスペーサ層との間の確実な連結をもたらすこともできる。連結は、確実ではあるが、エアムーバ、温度調節装置、支持装置、またはそれらの組み合わせの点検を実施できるようにするように着脱可能でもよい。
支持装置は、乗員を支持する任意の装置とすることができる。支持装置は乗員の体重を支持することができる。例えば、支持装置は、リクライニングチェア、椅子、カウチ、ベッド、座席などとすることができる。支持装置は事実上どこにでも配置することができる。例えば、支持装置は、自動車、列車、飛行機などの車両内に、自宅もしくは事務所に、またはそれらの組み合わせに配置することができる。支持装置は、乗員を支持する1つまたは複数の部分を含むことができる。例えば、1つまたは複数の部分は、乗員の臀部および脚部を支持する座面部分、乗員の背中を支持する背もたれ部分、乗員の腕を支持する1つもしくは複数のアームレスト、乗員の頭部および頸部を支持するヘッドレストなど、またはそれらの組み合わせを含むことができる。一部の構成では、1つまたは複数の部分は、スペーサ層と協働して空気分配構造を形成できるクッションを含むことができる。他の構成では、スペーサ層は、カバー層と協働して、袋構造でよい空気分配構造を形成することができる。1つまたは複数の温度調節装置は、支持装置に連結されるかもしくは取り付けられ、支持装置と一体形成され、かつ/または支持装置に組み込まれてよい。好ましくは、座面部分、背もたれ部分、アームレスト、ヘッドレストなど、支持装置の1つまたは複数の部分は、1つまたは複数の温度調節装置を含む。
支持装置は1つまたは複数のクッションを含むことができる。1つまたは複数のクッションは、支持装置の任意の部分に配置することができる。例えば、1つまたは複数のクッションは、座面部分、背もたれ部分、1つもしくは複数のアームレスト、ヘッドレスト支持体、またはそれらの組み合わせに配置することができる。1つまたは複数のクッションは、支持構造に配設される1つまたは複数のコンフォート層とすることができる。1つまたは複数のクッションは、少なくとも部分的に縮むことが可能でありかつ/または少なくとも部分的に体にぴったり合うことができる。1つまたは複数のクッションは、乗員が支持装置と接触状態にあるかまたはその近くにいるときに縮むことができる。1つまたは複数のクッションは、乗員が支持装置と接触状態ではなくなった後またはその近くではなくなった後に、クッションの縮みが解除されて元の状態に戻るように、弾性的とすることができかつ/または記憶材料を含むことができる。1つまたは複数のクッションは、発泡体など任意の適切な材料から作製することができる。1つもしくは複数のクッションは、空気透過性、空気不透過性とすることができるか、または1つもしくは複数のクッションの各部分が空気透過性、空気不透過性とすることができるか、あるいはその両方である。1つまたは複数のクッションは、スペーサ層と協働して空気分配構造を形成することができる。より具体的には、1つまたは複数のクッションの底面または裏面はスペーサ層と協働して空気分配構造を形成することができる。1つまたは複数のクッションはスプリングコアを含むことができる。1つまたは複数のクッションは、単体構造でもよく、支持構造に支持される複数の構造を備えてもよい。1つまたは複数の温度調節装置は、1つまたは複数のクッションに連結されるかまたは取り付けられてもよく、1つまたは複数のクッションと一体形成されてもよい。1つもしくは複数の温度調節装置、またはスペーサ層、空気分配構造、ダクト、ダクトコネクタ、もしくはそれらの組み合わせなどの1つもしくは複数の温度調節装置は、1つまたは複数のクッションの底面または側面に取り付けることができる。1つまたは複数のクッションは、1つもしくは複数の温度調節装置、または、スペーサ層、空気分配構造、ダクト、ダクトコネクタ、もしくはそれらの組み合わせなど1つもしくは複数の温度調節装置の各部分を受けるための、スロット、凹所、または他の任意の開口部もしくは空所を含むことができる。
1つまたは複数の温度調節装置は、支持装置のまたはその近くの乗員の快適性を改善するように機能することができる。1つまたは複数の温度調節装置は、支持装置のもしくはその近くの乗員に向かってかつ/またはそこから離れる方に、空気などの流体を移動することができる。乗員に向かってかつ/またはそこから離れる方に移動される空気は、暖気、冷気、外気またはそれらの組み合わせでよい。1つまたは複数の温度調節装置は、支持装置にまたは支持装置の1つもしくは複数の部分に、連結されるかもしくは取り付けられ、一体形成され、かつ/または組み込まれてよい。1つまたは複数の温度調節装置は、1つもしくは複数のエアムーバ、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数のスペーサ層を有する1つもしくは複数の空気分配構造、1つもしくは複数のコネクタ、および/またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
1つまたは複数のエアムーバは、流体を移動するか、流体の流れを作るか、またはその両方を行う任意の装置とすることができる。流体は空気でもよく、水を含む空気(すなわち、ミスト)でもよい。より具体的には、1つまたは複数のエアムーバは、空気を方向付けし、送り、供給し、移動し、押し、かつ/または引く任意の装置とすることができる。1つまたは複数のエアムーバは、支持装置内のまたはその近傍の乗員に向かって空気を送ることができる(プッシュモード)。1つまたは複数のエアムーバは、支持装置内のまたはその近傍の乗員から離れる方に空気を引くことができる(プルモード)。乗員に向かってまたはそこから離れる方に送られる空気は、外気、冷気、暖気、またはそれらの組み合わせでよい。すなわち、1つまたは複数のエアムーブは、乗員に向かって暖気を供給するために、暖房器具上を通るように空気を送ることができる。暖房例は、その上を通りかつ/またはその付近を通る空気を加熱できる任意の適切な装置とすることができる。1つまたは複数のエアムーブは、乗員に向かって冷気を供給するために、冷房器具上を通るように空気を送ることができる。冷房器具は、その上を通りかつ/またはその付近を通る空気を冷却する任意の適切な装置とすることができる。1つまたは複数のエアムーバは、1つまたは複数のファンまたはブロワであってもよく、それを含んでもよい。例えば、1つまたは複数のエアムーバは、1つまたは複数の軸流ファン、ラジアルファン、遠心ファン、横流ファンなどでもよく、それらを含んでもよい。好ましくは、1つまたは複数のエアムーバは1つまたは複数のラジアルファンを含む。1つまたは複数のエアムーバは、単一の速度で動作することができるか、または1つまたは複数のファンは複数速度を有することができ、すなわち、1つまたは複数のエアムーバは、空気を移動するための低速、中速、および高速の設定を少なくとも有することができる。
1つまたは複数のエアムーバはプッシュモードで動作することができる。プッシュモードでは、1つまたは複数のエアムーバは、支持装置を囲繞する大気から空気を引き込むことができる。押される空気は外気、冷気、または暖気でよい。1つまたは複数のエアムーバは、エアムーバからの空気を、コネクタの通路を通して、スペーサ層および/または空気分配構造を通してまたはそれに沿って、支持装置のまたはその近くの乗員に向かって移動するかまたは押すことができる。
1つまたは複数の温度調節装置はプルモードで動作することができる。プルモードは、概してプッシュモードの逆に動作することができる。プルモードでは、1つまたは複数のエアムーバは、支持装置からまたはその近くの空気を引き込むことができる。引き込まれる空気は外気、冷気、または暖気でよい。プルモードでは、エアムーバは、支持層を通して、コネクタの通路を通して、空気を引っ張るかまたは吸い込み、エアムーバに向かってその空気を方向付けることができる。プルモードでは、エアムーバは、カバー層の上側開口部を通して、空気分配構造を通して、支持層を通してもしくはそれに沿って、コネクタの通路を通して空気を引っ張るかもしくは吸い込み、エアムーバに向かって移動するか、またはそれらの組み合わせを行うことができる。
1つまたは複数のスペーサ層は、空気の流れを移動または分配するように機能することができる。1つまたは複数のスペーサ層は、空気が乗員と1つまたは複数のエアムーバとの間またはその逆に移動できるように開放領域を作るように機能することができる。すなわち、1つまたは複数のスペーサ層は、システムがプッシュモード、プルモード、またはその両方で動作しているときに、空気がそれに沿って横方向に移動することを可能にする。例えば、1つまたは複数のスペーサ層は、空気がエアムーバから、カバー層の1つもしくは複数の上側開口部、クッション、またはその両方に、乗員の近傍に向かって流れる(プッシュモードの)ときに、スペーサ層に沿って横方向に、または空気分配システム内で、またはその両方において、空気が移動することを可能にする。それに加えてまたはその代わりに、1つまたは複数のスペーサ層は、空気が乗員の近傍から1つまたは複数のエアムーバに流れる(プルモードの)ときに、スペーサ層に沿って横方向に、または空気分配システム内で、またはその両方において、空気が移動することを可能にする。1つまたは複数のスペーサ層は、特定の領域に、特定の領域から、またはその両方において、流体を方向付けることができる。1つまたは複数のスペーサ層は、前方の層および後方の層とシールすることができる。1つまたは複数のスペーサ層は外気に対して開口することができる。1つまたは複数のスペーサ層からの空気は、スペーサ層を囲繞する支持構造の領域によって方向付けることができる。1つまたは複数のスペーサ層は、支持装置の乗員または荷重を支持するコンフォート層とすることができる。1つまたは複数のスペーサ層は、乗員が支持装置にいるときに、体にぴったり合うことができかつ/または少なくとも部分的に撓むかもしくは縮むことができる。1つまたは複数のスペーサ層は、支持装置にまたはその近くに乗員がいるかまたは荷重があるときに、1つまたは複数のエアムーバの破壊を防止することができる。1つまたは複数のスペーサ層は、支持装置、クッションもしくは支持装置の一部分、またはそれらの組み合わせの撓みを防止することができ、そうすることで、支持装置とエアムーバとの間の空気の流れが抑制も妨害もされない。1つまたは複数のスペーサ層は、支持装置、支持装置の一部分(すなわち、座面部分)、またはクッションの空隙、凹所、または開口部に受けることができる。1つまたは複数のスペーサ層は、支持装置の底面(すなわち、B側)もしくは側面、クッション、支持装置の一部分、またはそれらの組み合わせに取り付けられて空気分配システムを形成することができる。クッションまたは発泡体は、スペーサ層の上部、側部、またはその両方に沿ってシールして空気分配システムを形成することができる。1つまたは複数のスペーサ層は、カバー層に取り付けて、袋構造でよい空気分配システムを形成することができる。1つまたは複数のスペーサ層は、1つもしくは複数のスペーサ、1つもしくは複数の下側フランジ開口部、またはその両方を有する、ベースまたはキャリアを含むことができる。1つもしくは複数のスペーサ層、キャリア層、またはその両方は、ドイツ連邦共和国のミュラー テキスティル社(Mueller Textil GmbH)またはアメリカ合衆国ロードアイランド州のミュラー テキスタイルズ社(Mueller Textiles, Inc.)から市販される、商品名3MESH(登録商標)として販売される材料から作製することができる。
1つまたは複数のスペーサ層は、キャリア上に配置される1つまたは複数のスペーサを含むことができる。1つまたは複数のスペーサは、1つまたは複数の流体チャネルを作るように機能することができる。好ましくは、1つまたは複数のスペーサは、一緒に連結されて開放領域を形成する流体チャネルを複数形成する。1つまたは複数のスペーサは、クッション内に、空気分配構造に、またはその両方において、空気透過性の空き空間を支持することができる。1つまたは複数のスペーサは、支持装置の乗員の体重による1つまたは複数のエアムーバの破壊を防止することを助けるように機能することができる。1つまたは複数のスペーサは、支持装置、クッションもしくは支持装置の一部分、カバー層、空気分配構造、またはそれらの組み合わせの撓みの防止を助けることができ、その結果、支持装置とエアムーバとの間の空気の流れが抑制も妨害もされず、遮断されないままである。1つまたは複数のスペーサは、スペーサ層、空気分配構造、またはその両方を通る空気流を方向付けるのを助けることができる。1つまたは複数のスペーサは、支持装置の各部分のうちの1つまたは複数に流体が流れるようにする経路を作ることができる。1つまたは複数のスペーサは、エアムーバと、スペーサ層、空気分配構造、またはその両方との間の空気を方向付けるかまたはガイドすることができる。1つまたは複数のスペーサは、変形、破壊、またはその両方に抵抗する3次元の突出部でよい。1つまたは複数のスペーサは剛体とすることができ、かつ/または、乗員または荷重が支持装置上に設けられるときは少なくとも部分的に撓むことができる。1つまたは複数のスペーサは、発泡体材料、平坦なブロック、打抜きブロックもしくは布帛、円錐形のキャスト成形品、成型部品、ホイル製の小片、またはそれらの組み合わせなど、1つまたは複数の押出成形部品とすることができる。1つまたは複数のスペーサは、ゴム、シリコン、発泡体、セルロース、布、紙など、弾性材料、可撓性材料、柔軟な材料、ばね様材料、および/または支持材料から形成するように作製することができる。1つまたは複数のスペーサは、概して同じ高さのものとすることができるか、または高さは、快適に乗員を支持するためにばらつきがあってよい。好ましくは、1つまたは複数のスペーサは、互いに面一になるようにキャリア上で1列または複数列に配置される。1つまたは複数のスペーサは、互いに隣接するようにキャリア上に配置することができる。スペーサの少なくとも一部が、空き空間なしで、キャリア上で互いのすぐ隣に配置される場合は、例えば1部片のスペーサよりも柔軟性を高めることになる。1つまたは複数のスペーサは任意の適切な形状を有することができる。例えば、1つまたは複数のスペーサは、円錐、丸形、マッシュルーム頭様、細長い、筒状、リング形もしくは立方体、丸形、および/またはジグザグ形でよい。1つまたは複数のスペーサは、あらゆる目的のためにその全体が本明細書に参照により組み込まれる、米国特許第8,777,320(B2)号に開示されるスペーサと同様のものでよい。
1つまたは複数のスペーサ層またはキャリアは、1つまたは複数のフランジ用開口部を含むことができる。1つまたは複数のフランジ用開口部は、1つもしくは複数のコネクタの少なくとも一部分、1つもしくは複数の上側フランジ、1つもしくは複数のダイバータ、またはそれらの組み合わせを受けるように機能することができる、キャリアの任意の開口部または通路とすることができる。1つまたは複数のフランジ用開口部は、1つまたは複数のエアムーバと、乗員、支持装置、1つもしくは複数の空気分配構造、1つもしくは複数のスペーサ層、またはそれらの組み合わせとの間を空気が移動できるように、経路を設けることができる。1つまたは複数のフランジ用開口部は、キャリアの任意の開口部(すなわち、スリット、隙間、開口部、裂け目、孔、通路、空所など)とすることができる。1つまたは複数のフランジ用開口部は、キャリア上のどこにでも配置することができる。
1つまたは複数のスペーサ層は、1つまたは複数のボス用開口部および1つまたは複数の位置合わせ用開口部をキャリアに含むことができる。ボス用開口部は、コネクタの対応するボスを受けることができる。1つまたは複数のボス用開口部は、対応するボスと協働して、スペーサ層、空気分配構造、またはその両方と、コネクタ、エアムーバ、またはその両方との連結を形成することができる。1つまたは複数のボス用開口部は、1つまたは複数のコネクタの対応するボスと協働して、1つまたは複数のコネクタおよび1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方と位置合わせすることができる。1つまたは複数のボス用開口部は、1つまたは複数のコネクタの対応するボスと協働してポカヨケ特徴部を形成することができ、そうすることで、1つまたは複数のコネクタおよび1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に、単一の全体的な配向にのみ取り付けることができる。1つまたは複数のボス用開口部は、1つまたは複数のボスを受けるための任意の適切な形状およびサイズでよい。例えば、1つまたは複数のボス用開口部は、楕円形、正方形、三角形、星形、対称形、非対称形、五角形、八角形などとすることができる。好ましくは、1つまたは複数のボス用開口部は丸形である。好ましくは、1つまたは複数のボス用開口部は、対応する1つまたは複数のボスとの締まり嵌めが生み出されるようなサイズにされる。
1つまたは複数の位置合わせ用開口部は、1つもしくは複数のコネクタ、1つもしくは複数のエアムーバ、またはその両方を、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数の空気分配構造、またはその両方に取り付けるための、コネクタの対応する1つまたは複数の位置合わせポストを受けるように機能することができる。キャリアの1つまたは複数の位置合わせ用開口部は、位置合わせポストと協働して、1つまたは複数のコネクタおよび1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方と位置合わせすることができる。1つまたは複数の位置合わせ用開口部は、1つまたは複数のコネクタの対応する位置合わせポストと協働してポカヨケ特徴部を形成することができ、そうすることで、1つまたは複数のコネクタおよび1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に、単一の全体的な配向にのみ取り付けることができる。1つまたは複数の位置合わせ用開口部は、対応する位置合わせポストの形状に概して対応する任意の適切な形状とすることができる。例えば、1つまたは複数の位置合わせ用開口部は、楕円形、正方形、三角形、星形、対称形、非対称形、五角形、八角形などとすることができる。好ましくは、1つまたは複数の位置合わせ用開口部は概して丸形である。好ましくは、1つまたは複数の位置合わせ用開口部は、対応する1つまたは複数の位置合わせポストとの締まり嵌めが生み出されるようなサイズにされる。
一部の温度調節装置は、1つまたは複数のスペーサ層上に配設されて、袋構造でもよい空気分配構造を形成する、1つまたは複数のカバー層を含むことができる。1つまたは複数のカバー層および1つまたは複数のスペーサ層は、それらの縁部でシールされて、空気不透過性の空気分配構造または袋構造を形成することができる。1つまたは複数のカバー層および1つまたは複数のスペーサ層は、任意の適切な方法またはファスナによってシールすることができる。例えば、それら層は、接着剤、縫合、ステープル、空気不透過性ジッパなど、またはそれらの組み合わせを用いて、一緒にシールすることができる。好ましくは、それら層は、IR、RF、または超音波溶着法によってその外周でシールされる。好ましくは、カバー層は、空気不透過性であり、1つまたは複数の上側開口部を含む。空気分配構造または袋構造は、それら層間に開放空間を含むことができる。
空気分配構造は、エアムーバと乗員との間またはその逆に空気を移送および/または移動するための、シールされた構造または実質的にシールされた構造を設けるように機能することができる。空気分配構造は、エアムーバ(プッシュモード)によって供給される空気を受けることができ、カバー層の1つもしくは複数の上側開口部または空気透過性クッションを介して、空気を支持装置、支持装置の1つもしくは複数の部分、またはそれらの組み合わせに分配することができる。1つもしくは複数の上側開口部または空気透過性クッションを介して、空気分配構造は、支持装置、支持装置の近傍領域、支持装置の1つもしくは複数の部分、クッション、またはそれらの組み合わせから、エアムーバ(プルモード)に空気を除去するかまたは集めることを助けることができる。コネクタ、上側フランジ、および/またはダイバータは、スペーサ層の1つまたは複数のフランジ用開口部を通って、スペーサ層とカバー層との間、またはスペーサ層とクッションとの間の空気分配構造に画定される開放空間中に延びることができる。1つまたは複数の上側開口部は、1つまたは複数のカバー層上の任意の適切な位置にあってよい。空気分配構造が支持層およびカバー層を備える場合は、空気分配構造は、支持装置、支持装置の一部分(すなわち、座面部分)、またはクッションの空隙、凹所もしくは開口部に受け入れることができる。カバー層を備える空気分配システムでは、カバー層は、支持装置の底面もしくは側面、支持装置の一部分(すなわち、座面部分)、クッション、またはそれらの組み合わせに取り付けることができる。
1つまたは複数のエアムーバは、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数の空気分配構造、またはその両方に、1つまたは複数のコネクタを介して取り付けることができる。1つまたは複数のコネクタは、1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数の空気分配構造、またはその両方に確実に取り付けるように機能することができる。1つまたは複数のコネクタは、1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数の空気分配構造、またはその両方に着脱可能なように取り付けるように機能することができる。1つまたは複数のコネクタは、1つまたは複数のエアムーバからの空気の流れを、1つもしくは複数のスペーサ層の周りに、または1つもしくは複数の空気分配構造中およびその周りに、またはその両方において方向転換するように機能することができる。1つまたは複数のコネクタは、1つまたは複数のエアムーバと、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数の空気分配構造、またはその両方との間の空気の流れを遮断することを防止するように機能することができる。すなわち、1つまたは複数のコネクタは、エアムーバと、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数の空気分配構造、またはその両方との間を延びる空気流の妨害を防止するように機能することができる。例えば、乗員の体重が座面部分など支持装置の一部分を押圧するときに、1つまたは複数のコネクタによって、座面部分、スペーサ層、クッション、空気分配構造、またはそれらの組み合わせが、1つまたは複数のエアムーバと、1つもしくは複数のスペーサ層、1つもしくは複数の空気分配構造、またはその両方との間の空気の流れの移動および妨害を抑制または防止することができる。
1つまたは複数のコネクタは、前述のコネクタの機能のうちの1つまたは複数を実行できる任意の装置とすることができる。1つまたは複数のコネクタはベースを含むことができる。ベースは、コネクタの1つまたは複数の特徴部を支持することができる。ベースは、プラスチックなど任意の適切な材料から作製することができる。ベース、コネクタの1つまたは複数の特徴部、またはその両方を、任意の適切な方法によって作製することができる。例えば、ベース、コネクタの1つまたは複数の特徴部、またはそれらの組み合わせは、キャスト成形、射出成形、真空成形、3Dプリント、ブロー成形などをすることができる。
ベースはタブを含むことができ、タブは、コネクタを、1つもしくは複数のスペーサ層、袋構造、またはその両方に取り付けるのを助けることができる。タブは、1つもしくは複数のスペーサ層、袋構造、またはその両方からコネクタを取り除くことを支援して、温度調節装置、支持装置、またはそれらの組み合わせの任意の構成要素の点検を容易にするように機能することができる。タブは、コネクタの製造を支援するように機能することができる。例えば、タブは、コネクタが射出成形プロセスによって作製される場合に、ゲートが配置される位置にあってよい。
ベースは、その厚さを貫通する通路を含むことができる。通路は、1つまたは複数のエアムーバと、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、支持装置、またはそれらの組み合わせとの間で空気が移動する経路を設けるように機能することができる。通路は、ベース上の任意の適切な位置に配置することができる。好ましくは、通路は、ベースの中央領域に配置される。
ベースは1つまたは複数の振動絶縁部を含むことができる。1つまたは複数の振動絶縁部は、1つまたは複数のエアムーバによって引き起こされる振動を減衰させるように機能することができる。1つまたは複数の振動絶縁部は、所望の締付け力がコネクタと、スペーサ層、空気分配構造、またはその両方との間に確実に生じるように機能することができる。1つまたは複数の振動絶縁部は、前述の機能のうちの1つまたは複数を実行できる任意の適切な装置または構造とすることができる。1つまたは複数の振動絶縁部は、ベースの上面、ベースの下面、またはその両方に配設さすることができる。好ましくは、1つまたは複数の振動絶縁部は、第1の振動絶縁部および第2の振動絶縁部を備える。振動絶縁部の一方(すなわち、第1の振動絶縁部)は、ベースの上面全体に沿って配置することができる。好ましくは、振動絶縁部の一方は、ベースの上面と、スペーサ層のキャリア、空気分配構造、またはその両方との間の空間に配置されるかまたは挟まれる。第1の振動絶縁部は、上側フランジの片側または好ましくは上側フランジの両側に配置される。他方の振動絶縁部(すなわち、第2の振動絶縁部)は、ベースの下面に沿って配置することができる。他方の振動絶縁部は、ベースの下面全体に沿って配置することができるか、または好ましくは、下面と、エアムーバのハウジングとの間の空間の下面に少なくとも部分的に沿って配置することができる。第1の振動絶縁部および第2の振動絶縁部は互いに同じでも異なっていてもよい。例えば、第1の振動絶縁部および第2の振動絶縁部は、同じ材料から作製しても異なる材料から作製してもよく、かつ/または、圧縮特性および振動減衰特性が同じ材料から作製しても異なる材料から作製してもよい。振動絶縁部の厚さ(すなわち、断面)は、ベース表面と、ベースが接触する表面または部分との間の空間の量に応じて、同じでも異なっていてもよい。振動絶縁部のうちの1つまたは複数は、対応するベース表面に沿って配設される材料の外皮部分でよい。本明細書で用いるように、上面は、スペーサ層の底面、キャリア、空気分配構造、またはそれらの組み合わせを向くことができる。下面はエアムーバのハウジングを向くことができる。1つまたは複数の振動絶縁部は任意の適切な材料から作製することができる。例えば、振動絶縁部は、発泡体、ゴム、プラスチックなどを含むことができる。1つまたは複数の振動絶縁部は、コネクタと、スペーサ層、空気分配構造、エアムーバ、またはそれらの組み合わせとの間の空間をふさぐことができる、1つまたは複数のペグ、ポスト、つまみ、窪み、オフセットなどでよい。好ましくは、1つまたは複数の振動絶縁部は少なくとも部分的に圧縮可能である。
1つまたは複数のコネクタは上側フランジを含むことができる。上側フランジは、スペーサ層のフランジ用開口部を通って、または空気分配構造の開放空間中に、またはその両方において延びるように機能することができる。スペーサ層、カバー層、空気分配構造、クッション、支持装置、またはそれらの組み合わせが、支持装置上の乗員の体重または荷重によって移動し、曲がり、および/または縮むときに、上側フランジは、ベースの通路の妨害を防止するように機能することができる。上側フランジは、前述の機能のうちの1つまたは複数を実行するように機能できる、任意の装置または特徴部とすることができる。上側フランジはベースからずれているかまたは隆起してよい。好ましくは、上側フランジは、1つまたは複数の支持体を介してベースからずらされていてよい。上側フランジは、任意の適切な距離だけベースからずらされていてよい。例えば、上側フランジは、1つもしくは複数のスペーサの高さ、1つもしくは複数のスペーサ層と1つもしくは複数のカバー層との間の開放空間の高さ、またはそれらの組み合わせ以下の距離だけ、ベースからずれていてよい。ベースからの上側フランジの高さは約5mm以上、約8mm以上、約9mm以上、または約9.5mm以上でよい。ベースからの上側フランジの高さは約20mm以下、約15mm以下、約13mm以下、または約12.5mm以下でよい。好ましくは、ベースからの上側フランジの高さは約10mmまたは約12mmである。
上側フランジはダイバータを含むことができる。スペーサ層、カバー層、空気分配構造、クッション、支持装置、または他の任意の層もしくは装置、あるいはそれらの任意の組み合わせが、支持装置のまたはその上の乗員の体重または荷重によって曲がりかつ/または縮むときは、上側フランジ、ダイバータ、またはその両方は、ベースの通路の遮断または妨害を防止するように機能することができる。上側フランジ、ダイバータ、またはその両方は、1つまたは複数のエアムーバから、スペーサ層へ、または空気分配構造内で、またはその両方において、空気流の方向を偏向するかまたは方向転換するように機能することができる。言い換えれば、上側フランジ、ダイバータ、またはその両方は、コネクタに入る空気の流れを変更および/または移行するように機能することができる。すなわち、空気の流れは、通路の縦軸に実質的に沿う流路に沿って通路に入ることができ、上側フランジ、ダイバータ、またはその両方は、流路の方向を、通路の軸に概して垂直な軸に実質的に沿うように変更することができる。説明方法を換えれば、上側フランジ、ダイバータ、またはその両方は、エアムーバから流れ、その後、スペーサ層に沿って、または空気分配構造内で、またはその両方において急に方向転換される空気によって生じることがある背圧を低減するように機能することができる。空気は、クッションの底面、カバー層の底面または内面などであり得る平坦な壁に当たるときに、急に方向転換することができる。ダイバータは、前述の機能のうちの1つまたは複数を実行するように機能できる、任意の装置または特徴部とすることができる。ダイバータは任意の適切な形状を有することができる。例えば、ダイバータは、丸形、正方形、台形、異形、対称形、非対称形などでよい。好ましくは、ダイバータは円錐形状を有する。円錐形のダイバータは、通路の中心軸と概して位置合わせされる先端部または頂点を含むことができる。円錐形のダイバータは、1つまたは複数のエアムーバからの空気を、スペーサ層の周りで、または袋構造内で、またはその両方において、より効率的にかつ一様に偏向または方向転換するように機能することができる。様々な実施形態において、ダイバータは、空気流の方向において拡大する衝突領域を設けることができる。衝突領域は、ダイバータの先端部または頂点の最初の比較的小さい領域から、コネクタのベースなど、先端部または頂点から離れたより大きい領域まで拡大することができる。拡大した衝突領域は、空気の流れがエアムーバからスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に移動するときに方向を変えると、空気流の乱れを減らすのを助けるように機能することができる。一部の構成では、衝突領域は実質的に平坦でもよい。この点で、衝突領域は、通路を貫通する縦軸および/または上側フランジの表面に実質的に垂直でよい。言い換えれば、衝突領域、ダイバータ、またはその両方は、円錐形ではなく、平坦なプレート様の構造でよい。円錐形のダイバータデフレクタは、コネクタの製造性を改善することができる。ダイバータは、スペーサ層のフランジ用開口部を通って、または空気分配構造の開放空間中に、またはその両方において延びることができる。ダイバータはベースからずらされているかまたは隆起してよい。ダイバータは、任意の適切な距離だけベースからずらされていてよい。例えば、ダイバータは、1つまたは複数のスペーサの高さ、1つもしくは複数のスペーサ層と1つもしくは複数のカバー層との間の開放空間の高さ、またはそれらの組み合わせ以下の距離だけ、ベースからずらされていてよい。ベースからのダイバータの高さは、約5mm以上、約8mm以上、約9mm以上、または約9.5mm以上でよい。ベースからのダイバータの高さは、約20mm以下、約15mm以下、約13mm以下、または約12.5mm以下でよい。好ましくは、ベースからのダイバータの高さは約10mmまたは約12mmである。ダイバータは、1つまたは複数の支持体によってベースからずらされていてよい。
上側フランジ、デフレクタ、またはその両方は、1つまたは複数の支持体によってベースからずらされていてよい。1つまたは複数の支持体は、上側フランジ、ダイバータ、またはその両方を支持することができる。1つもしくは複数の支持体、上側フランジ、ダイバータ、またはそれらの組み合わせは、ベースから延びるドーム様の形状を形成することができる。1つまたは複数の支持体は、1つまたは複数のエアムーバと、スペーサ層、空気分配構造、またはその両方との間の空気流を偏向および/または方向転換するのを支援することができる。1つまたは複数の支持体は、下側フランジに対してベースから概して上向きに延びることができる。1つまたは複数の支持体は任意の適切な形状でよい。例えば、1つまたは複数の支持体は、角度がついている、丸形、湾曲、異形、対称形、非対称形などでよい。好ましくは、1つまたは複数の支持体は概して直線形である。1つまたは複数の支持体は、ベースから、ベースの上面に対して概して垂直な方向に延びることができる。1つまたは複数の支持体は、コネクタのベースの通路を貫通する中心軸に概して平行に延びることができる。
1つまたは複数のコネクタは1つまたは複数のボスを含むことができる。1つまたは複数のボスは、1つもしくは複数のコネクタ、エアムーバ、またはその両方を、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に取り付けるように機能することができる。1つまたは複数のボスは、1つもしくは複数のコネクタ、エアムーバ、またはその両方を、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に着脱可能なように取り付けるように機能することができる。1つまたは複数のボスは、ボス用開口部と協働して、1つまたは複数のコネクタおよび1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方と位置合わせすることができる。1つまたは複数のボスは、対応するボス用開口部と協働して、ポカヨケを形成することができ、そうすることで、1つもしくは複数のコネクタ、エアムーバ、またはその両方を、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に、単一の全体的な配向にのみ取り付けることができる。1つまたは複数のボスは、前述の機能のうちの1つまたは複数を実行するように機能できる、任意の適切な特徴部とすることができる。1つまたは複数のボスは、対応するボス用開口部の形状に概して対応する任意の適切な形状を有することができる。例えば、1つまたは複数のボスは、楕円形、正方形、三角形、星形、対称形、非対称形、五角形、八角形などとすることができる。好ましくは、1つまたは複数のボスは概して丸形である。好ましくは、1つまたは複数のボスは、対応する1つまたは複数のボス用開口部との締まり嵌めが生み出されるようなサイズにされる。1つまたは複数のボスは、1つまたは複数のコネクタを、1つもしくは複数のスペーサ層、袋構造、またはその両方にロックするかまたは固定するように機能できる、1つまたは複数のかえし、プロング、フィンガなどを含むことができる。1つまたは複数のかえしは、スペーサ層の材料の厚さがプロングとベースとの間に嵌まるように十分な距離だけ、ベースの上面からずらされていてよい。
1つまたは複数のコネクタは、1つまたは複数の位置合わせポストを含むことができる。1つまたは複数の位置合わせポストは、1つまたは複数のコネクタを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に取り付けるように機能することができる。1つまたは複数の位置合わせポストは、1つまたは複数のコネクタを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に着脱可能なように取り付けるように機能することができる。1つまたは複数の位置合わせポストは、位置合わせ用開口部と協働して、1つまたは複数のコネクタおよび1つまたは複数のエアムーバを、1つもしくは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方と位置合わせすることができる。1つまたは複数の位置合わせポストは、対応する位置合わせ用開口部と協働して、ポカヨケを形成することができ、そうすることで、1つまたは複数のコネクタを、1つまたは複数のスペーサ層、空気分配構造、またはその両方に、単一の全体的な配向にのみ取り付けることができる。1つまたは複数の位置合わせポストは、対応する位置合わせ用開口部の形状に概して対応する、任意の適切な形状を有することができる。例えば、1つまたは複数の位置合わせポストは、楕円形、正方形、三角形、星形、対称形、非対称形、五角形、八角形などとすることができる。好ましくは、1つまたは複数の位置合わせポストは概して丸形である。好ましくは、1つまたは複数の位置合わせポストは、対応する1つまたは複数の位置合わせ用開口部との締まり嵌めが生み出されるようなサイズである。
1つまたは複数のコネクタは下側フランジを含むことができる。下側フランジは、エアムーバをコネクタに連結するように機能することができる。下側フランジは、エアムーバをコネクタに確実にかつ/または着脱可能なように取り付けるように機能することができる。下側フランジは、1つまたは複数のエアムーバを、1つまたは複数の通路、1つもしくは複数のスペーサ層、袋構造、支持装置の乗員もしくは荷重、またはそれらの組み合わせと位置合わせするように機能することができる。下側フランジは、エアムーバと、スペーサ層、空気分配構造、またはその両方との間を動く空気が遮断されないように、ベースの通路、上側フランジ、ダイバータ、またはそれらの組み合わせと概して位置合わせすることができる。1つまたは複数の通路は、ダイバータと実質的に同じサイズでよい。すなわち、通路の断面はダイバータの断面と実質的に同じでよい。
下側フランジは1つまたは複数のフィンガを含むことができる。フィンガは、エアムーバの開口部に付くように機能することができる。フィンガのうちの1つまたは複数はロックフィンガでよい。1つまたは複数のロックフィンガは、エアムーバをコネクタに固定して取り付けるように機能することができる。フィンガ、ロックフィンガ、またはその両方は、フィンガが締まり嵌めによってエアムーバの開口部に係合できるように付勢することができる。
一部の構成では、コネクタは、上側フランジ、ダイバータ、下側フランジ、および振動絶縁部を含むことができる。すなわち、一部の構成では、コネクタは、ベースを除き、上記に記載した特徴部を含むことができる。これら構成では、上側フランジは、前述の上側フランジの機能のうちの1つまたは複数を実行でき、ダイバータは、前述のダイバータの機能のうちの1つまたは複数を実行でき、下側フランジは、前述の下側フランジの機能のうちの1つまたは複数を実行でき、1つまたは複数の振動絶縁部は、前述の振動絶縁部の機能のうちの1つまたは複数を実行することができる。
図1は車両100の側面図である。車両100は支持装置110を含む。支持装置110は、座面部分112、背もたれ部分114、およびヘッドレスト116を備える。座面部分112、背もたれ部分114、およびヘッドレスト116のうちの1つまたは複数が、クッション118および温度調節装置10を含む。
図2は温度調節装置10の斜視図である。温度調節装置10は、袋構造でよい空気分配構造14と連通するエアムーバ12と、ダクト16とを含む。空気分配構造14は、スペーサ層18とカバー層20との間に画定される開放空間34を含む。スペーサ層18は、平坦なまたは起伏のあるシートまたはキャリア19と、キャリア19のフランジ用開口部22(図示せず)と、キャリア19上の複数のスペーサ24とを含む。カバー層20は1つまたは複数の上側開口部26を含む。スペーサ層18とエアムーバ12との間にコネクタ28が配置される。コネクタ28は、スペーサ層18のフランジ用開口部22を通って開放空間34中に延びる上側フランジ30を含む。コネクタ28は、エアムーバ12の開口部と連通する下側フランジ44(図示せず)も含む。空気分配構造14は、例えば座面部分112など、支持装置110の任意の部分に取り付けることができる。ダクト16は、エアムーバ12の別の開口部と連通し、背もたれ部分114など、支持装置110の任意の部分に取り付けることができる。ダクト16は、ヘッドレスト116など支持装置110の任意の部分に温度調節装置10を連結するダクトコネクタ32を含む。
図3は温度調節装置10の斜視図である。温度調節装置10は、スペーサ層18と連通するエアムーバ12を含む。スペーサ層18は空気分配構造14になり得る。つまり、スペーサ層18は、座面部分112のクッション118(図1)など、乗員支持装置110の任意の部分に取り付けて空気分配構造14を形成することができる。エアムーバ12はハウジング80を含む。スペーサ層18はキャリア19を含み、キャリア19は、フランジ用開口部22と、一対のボス用開口部36と、一対の位置合わせ用開口部38とを有する。スペーサ層18とエアムーバ12との間にコネクタ28が配設される。コネクタ28は上側フランジ30を含み、上側フランジ30は、フランジ用開口部22を通ってスペーサ層14とクッション118との間に画定される開放空間中に延びるように構成される。コネクタ28はまた、対応するボス用開口部36を貫通するように構成される一対のボス40と、対応する位置合わせ用開口部38を貫通するように構成される一対の位置合わせポスト42と、エアムーバ12の開口部46と連通する下側フランジ44(図示せず)とを含む。エアムーバ12の別の開口部48が、ダクト(図1参照)または周囲の外気と連通することができる。
図4A、図4B、および図4Cはさらにコネクタ28を示す。コネクタ28はベース50および通路52を含む。上側フランジ30、ボス40、および位置合わせポスト42はベース50の上面から延びる。通路52はベース50の厚さを貫通する。ベース50はタブ54を含む。上側フランジ30は、支持体60によってベース50からずらされたダイバータ58を含む。ダイバータ58は通路52に向かって延びる。ダイバータ58は衝突領域70を含む。衝突領域70は、先端部56の最初の比較的小さい領域から、上側フランジ30の表面72など先端部56から離れたより大きい領域まで拡大する。ボス40がスペーサ層18の対応するボス用開口部36に受け入れられると、1つまたは複数のかえし62がスペーサ層18に係合することができる。下側フランジ44はフィンガ64およびロックフィンガ66を含む。フィンガ64、66は、エアムーバ12の開口部46をコネクタ28に取り付けるように協働する。上側フランジ30、ダイバータ58の頂点56、通路52、および下側フランジ44は、概して、縦軸68に沿って位置合わせされる。
温度調節装置10は、座面部分112など、支持装置110の任意の部分に取り付けることができる。一部の例では、乗員の体重によって座面部分112が少なくとも部分的に縮むことがあるが、コネクタ28は、縮んだ座面部分112がエアムーバ12と、スペーサ層18、空気分配構造14、またはその両方との間の空気の流れを妨害または制限することを防止することができる。さらに、上側フランジ30、ダイバータ58、衝突領域70、および/または支持体60は、エアムーバ12によって供給される空気の流れを、スペーサ層18に沿って、または空気分配構造14に、またはその両方において分配することができる。
図5はコネクタ28の断面を示す。コネクタ28はベース50を含む。ベース50は、ベース50の上面76に少なくとも部分的に沿って配置される第1の振動絶縁部74を含む。第1の振動絶縁部74は、ベース50の上面76と、スペーサ層18のキャリア19、空気分配構造14、またはその両方との間の空間に配置される(図2および図3)。ベース50は、ベース50の下面78に少なくとも部分的に沿って配置される第2の振動絶縁部75を含む。第2の振動絶縁部75は、ベース50の下面78と、エアムーバ12のハウジング80との間の空間に配置される(図3)。図5のコネクタ28は、図4A〜図4Cのコネクタ28に説明および記載される特徴部のうちの1つまたは複数を含むことができる。
図6は、スペーサ層18に取り付けられたコネクタ28の断面を示す。図6のコネクタ28は、ベース50を除き、図4A〜図5のコネクタ28に説明および記載される特徴部(すなわち、上側フランジ30、下側フランジ52、ダイバータ58など)のうちの1つまたは複数を含むことができる。コネクタ28は、第1の振動絶縁部74がキャリア19とコネクタ28との間に挟まれるように、スペーサ層18に取り付けられる。エアムーバ12のハウジング80(図3)は、第2の振動絶縁部75と、フィンガ44のうちの1つから延びるクリップ82との間に挟まれる。
本発明で列挙される数値はいずれも、任意の低い値と任意の高い値との間に少なくとも2単位の隔たりがある場合、低い値から高い値まで1単位ずつ増加する全ての値を含む。一例として、構成要素の量、または例えば、温度、圧力、時間などのプロセス変量の値が例えば、1から90、好ましくは20から80、より好ましくは30から70であると記される場合、15から85、22から68、43から51、30から32などの値が本明細書に明確に列挙されることが意図される。1未満の値の場合は、1単位は必要に応じて0.0001、0.001、0.01または0.1であるとみなされる。これらは具体的に意図された単なる例であり、列挙される最低値と最高値との間にある数値の可能な組み合わせは全て、同様にして本明細書に明記されていると考えるべきである。理解できるように、本明細書に「重量部(parts by weight)」として表される量の教示は、重量パーセントによって表される同じ範囲も企図する。したがって、本教示の詳細な説明における「得られたポリマーブレンド組成物の「x」重量部」の範囲の表現は、得られたポリマーブレンドの組成物の「x」重量パーセントと同じ記載量の範囲の教示も企図する。
別段の言及がない限り、全ての範囲が両方の端点およびその端点間の全ての数を含む。範囲に関して用いられる「約(about)」または「約(approximately)」はその範囲の両端に適用される。したがって、「約20から30(about 20 to 30)」とは、少なくとも明示された端点を含む「約20から約30(about 20 to about 30)」を包含するものである。
特許出願および特許公報を含む全ての論文および参考文献の開示は、あらゆる目的のために援用される。組み合わせを説明する用語「本質的に成る(consisting essentially of)」は、特定の要素、材料、構成要素またはステップと、その組み合わせの基本的かつ新たな特徴に事実上影響を及ぼさない他の要素、材料、構成要素またはステップとを含むものとする。本明細書の要素、材料、構成要素またはステップの組み合わせを説明する用語「備える(comprising)」または「含む(including)」の使用は、それらの要素、材料、構成要素またはステップから本質的に成る実施形態も企図する。
複数の要素、材料、構成要素またはステップは、単一の統合された要素、材料、構成要素またはステップで提供することができる。あるいは、単一の統合された要素、材料、構成要素またはステップは、別々の複数の要素、材料、構成要素またはステップに分割することができる。要素、材料、構成要素またはステップを説明する「1つ(a)」または「1つ(one)」の開示は、追加の要素、材料、構成要素またはステップを除外するものではない。
上記の記載が例示的であり、限定的でないことが意図されると理解される。上記の記載を読むと、提示される例以外に多くの実施形態ならびに多くの応用例が当業者には明らかであろう。したがって、本教示の範囲は、上記の記載に関して判定されるべきではなく、その代わりに、添付の特許請求の範囲に関して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と併せて、判定されるべきである。特許出願および特許公報を含む全ての論文および参考文献の開示は、あらゆる目的のために援用される。本明細書に開示される主題の任意の態様に関する以下の特許請求の範囲における省略は、そのような主題の放棄ではなく、発明者らがそのような主題を開示された発明の主題の一部であると考えないと見なされるべきではない。