JP2020008200A - 庫内環境制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】生鮮物の貯蔵に要する工数を削減する。【解決手段】輸送用コンテナ(1)に設けられた庫内環境制御システム(10)は、冷凍装置(20)と、空気組成調節装置(40)と、制御装置と、状態指標センサ(15)とを備える。制御装置の庫内温度調節部は、庫内空気の温度が設定温度となるように、冷凍装置(20)を制御する。制御装置の空気組成調節装置は、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定濃度となるように、空気組成調節装置(40)を制御する。制御装置の設定値調節部は、状態指標センサ(15)が計測した生鮮物(7)の状態指標(例えば、糖度)に基づいて、設定温度および設定濃度を調節する。【選択図】図1
Description
本開示は、庫内環境制御システムに関するものである。
特許文献1には、生鮮物の一種である青果物を貯蔵する貯蔵庫に、生竹から抽出した液(生竹抽出液)を噴霧する鮮度保持方法が開示されている。この方法は、生竹抽出液が有するエチレンの吸着能と、防カビ効果と、抗菌効果とを利用して、青果物の鮮度を保持する方法である。また、この文献には、青果物の糖度を計測し、計測した糖度に基づいて、生竹抽出液の噴霧量を調節することが記載されている。
特許文献1に開示された方法によって青果物の鮮度を保つためには、青果物を貯蔵する貯蔵庫に、生竹抽出液を貯蔵するためのタンクを併設し、このタンクに生竹抽出液を定期的に補充し続ける必要がある。このため、生鮮物の貯蔵に要する工数が嵩むという問題があった。
本開示の目的は、生鮮物の貯蔵に要する工数を低く抑えることにある。
本開示の第1の態様は、庫内環境制御システム(10)を対象とし、生鮮物(7)を貯蔵する貯蔵庫(1)の庫内環境を示す環境指標が設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節する環境調節装置(14)と、上記貯蔵庫(1)に貯蔵された上記生鮮物(7)の状態を示す状態指標を検知する状態検知器(15)とを備え、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標の設定値を、上記状態検知器(15)が検知した上記状態指標に基づいて調節するものである。
第1の態様において、環境調節装置(14)は、状態検知器(15)が検知した状態指標に基づいて環境指標の設定値を調節し、環境指標が調節した設定値となるように貯蔵庫(1)の庫内環境を調節する。この態様において、環境指標の設定値は、実際に貯蔵庫(1)に貯蔵されている生鮮物(7)の状態指標に基づいて調節される。従って、この態様によれば、貯蔵庫(1)の庫内環境を、貯蔵対象の生鮮物(7)に適した環境に、自動的に近づけることが可能となる。その結果、生鮮物(7)の貯蔵に要する工数を低く抑えることが可能となる。なお、この態様において、状態検知器(15)は、状態指標を直接に計測するように構成されていてもよいし、状態指標とは異なる物理量から状態指標を推定し、又は算出するように構成されていてもよい。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度の少なくとも一つを上記環境指標とし、該環境指標が設定値となるように上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節するものである。
第2の態様において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度の少なくとも一つを環境指標とする。環境指標が複数の場合、環境調節装置(14)は、複数の環境指標がそれぞれの設定値となるように、貯蔵庫(1)の庫内環境を調節する。
本開示の第3の態様は、上記第1又は第2の態様において、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度、硬度、及び内部エチレン濃度の少なくとも一つを、上記状態指標として検知するものである。
第3の態様において、環境調節装置(14)は、状態検知器(15)が検知した生鮮物(7)の糖度、硬度、及び内部エチレン濃度の少なくとも一つに基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本開示の第4の態様は、上記第1又は第2の態様において、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を、上記状態指標として検知するものである。
第4の態様において、環境調節装置(14)は、状態検知器(15)が検知した生鮮物(7)のK値に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本開示の第5の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第5の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第2の基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第6の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第6の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第2の基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第7の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第7の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第2の基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第8の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第8の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第1の基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第2の基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第9の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第9の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第1の基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第2の基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第10の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第10の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第1の基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第2の基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第11の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第11の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第1の基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第2の基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第12の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第12の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第1の基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第2の基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第13の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第13の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第1の基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第2の基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第14の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)のK値が第1の基準K値よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)のK値が第2の基準K値よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第14の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)のK値に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(K値)が第1の基準K値よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してそのK値が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(K値)が第2の基準K値よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してそのK値が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第15の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第15の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、環境指標の設定値を生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
本開示の第16の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第16の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、環境指標の設定値を生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
本開示の第17の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第17の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、環境指標の設定値を生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
本開示の第18の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第18の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、環境指標の設定値を生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
本開示の第19の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第19の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、環境指標の設定値を生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
本開示の第20の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一つを行うものである。
第20の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、環境指標の設定値を生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。
実施形態1について説明する。
図1及び図3に示すように、本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、コンテナ用冷凍装置(20)と、空気組成調節装置(40)と、制御装置(50)と、状態指標センサ(15)とを備える。この庫内環境制御システム(10)は、いわゆるCA(Controlled Atmosphere)輸送を行うために輸送用コンテナ(1)に設けられる。
コンテナ用冷凍装置(20)と、空気組成調節装置(40)と、制御装置(50)とは、環境調節装置(14)を構成する。環境調節装置(14)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を、庫内環境が設定環境となるように制御する。つまり、環境調節装置(14)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を示す物理量である環境指標(例えば、庫内空気の温度、湿度、酸素濃度、二酸化炭素濃度など)が設定値となるように、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を制御する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)が設けられた輸送用コンテナ(1)は、生鮮物(7)を輸送するために用いられる。この輸送用コンテナ(1)の輸送対象である生鮮物(7)は、主に果物や野菜などの青果物である。
貯蔵庫であるの輸送用コンテナ(1)のコンテナ本体(2)は、細長い直方体形状の箱状に形成される。コンテナ本体(2)は、一方の端面が開口し、この開口端を塞ぐようにコンテナ用冷凍装置(10)が取り付けられる。コンテナ本体(2)の内部空間は、貨物(6)を収納するための荷室(5)を構成する。貨物(6)は、生鮮物(7)を箱詰めしたものである。
荷室(5)の底部には、貨物(6)を載せるための床板(3)が配置される。この床板(3)とコンテナ本体(2)の底板との間には、コンテナ用冷凍装置(20)が吹き出した空気を流すための床下流路(4)が形成される。床下流路(4)は、コンテナ本体(2)の底板に沿ってコンテナ本体(2)の長手方向へ延びる流路である。床下流路(4)は、一端がコンテナ用冷凍装置(20)の吹出口(34)に接続し、他端が床板(3)の上側の空間(即ち、貨物(6)が収容される空間)と連通する。
−コンテナ用冷凍装置−
図1に示すように、コンテナ用冷凍装置(20)は、ケーシング(30)と、冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、庫外ファン(26)と、庫内ファン(27)とを備える。
図1に示すように、コンテナ用冷凍装置(20)は、ケーシング(30)と、冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、庫外ファン(26)と、庫内ファン(27)とを備える。
ケーシング(30)は、ケーシング本体(31)と、背面板(32)とを備える。このケーシング(20)には、冷媒回路(11)と、庫外ファン(16)と、庫内ファン(17)とが設けられる。
ケーシング本体(31)は、その下部が輸送用コンテナ(1)の荷室(5)側へ窪んだ形状となっている。ケーシング本体(31)の下部は、輸送用コンテナ(1)の外部空間と連通する庫外機器室(35)を形成する。この庫外機器室(35)には、庫外ファン(26)が配置される。
背面板(32)は、概ね矩形の平板状の部材である。背面板(32)は、ケーシング本体(31)よりも輸送用コンテナ(1)の荷室(5)側に配置され、ケーシング本体(31)との間に庫内空気流路(36)を形成する。
庫内空気流路(36)は、その上端がケーシング(30)の吸込口(33)を構成し、その下端がケーシング(30)の吹出口(34)を構成する。庫内空気流路(36)は、吸込口(33)を介して荷室(5)と連通し、吹出口(34)を介して床下流路(4)と連通する。庫内空気流路(36)の上部には、庫内ファン(27)が配置される。
図2に示すように、冷媒回路(21)は、圧縮機(22)と、凝縮器(23)と,膨張弁(24)と、蒸発器(25)とを配管で接続することによって形成された閉回路である。圧縮機(22)を作動させると、冷媒回路(21)を冷媒が循環し、蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。図1に示すように、凝縮器(23)は、庫外機器室(35)における庫外ファン(26)の吸込側に配置され、蒸発器(25)は、庫内空気流路(36)における庫内ファン(27)の下方に配置される。また、図1では図示を省略するが、圧縮機(22)は、庫外機器室(35)に配置される。
コンテナ用冷凍装置(20)は、庫内温度センサ(37)と、庫内湿度センサ(38)とを備える。庫内温度センサ(37)及び庫内湿度センサ(38)は、庫内空気流路(36)における蒸発器(25)の上流側に配置される。庫内温度センサ(37)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の温度を計測する。庫内湿度センサ(38)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の相対湿度を計測する。庫内温度センサ(37)が計測する庫内空気の温度と、庫内湿度センサ(38)が計測する庫内空気の相対湿度とは、庫内環境を示す物理量である環境指標である。
−空気組成調節装置−
空気組成調節装置(40)は、輸送用コンテナ(1)内の空気の組成を調節する装置である。図1に示すように、空気組成調節装置(40)は、本体ユニット(41)と、換気用排気管(45)とを備える。本体ユニット(41)は、コンテナ用冷凍装置(20)の庫外機器室(35)に設置される。
空気組成調節装置(40)は、輸送用コンテナ(1)内の空気の組成を調節する装置である。図1に示すように、空気組成調節装置(40)は、本体ユニット(41)と、換気用排気管(45)とを備える。本体ユニット(41)は、コンテナ用冷凍装置(20)の庫外機器室(35)に設置される。
図示しないが、空気組成調節装置(40)の本体ユニット(41)には、二つの吸着筒と、加圧した空気を吸着筒へ供給する加圧ポンプと、吸着筒から空気を吸引する減圧ポンプとが収容される。空気組成調節装置(40)は、いわゆるPSA(Pressure Swing Adsorption)法によって、庫外空気(即ち、大気)を原料として、庫外空気とは組成が異なる修正空気を生成する。この修正空気は、窒素濃度が庫外空気よりも高く、酸素濃度が庫外空気よりも低い。
本体ユニット(41)は、本体ユニット(41)内に庫外空気を取り込むための外気吸込口(42)を備える。また、本体ユニット(41)には、供給管(43)と酸素排出管(44)とが接続される。供給管(43)は、本体ユニット(41)において生成した修正空気(低酸素濃度空気)を荷室(5)へ導入するための配管であって、その終端が庫内空気流路(36)に開口する。酸素排出管(44)は、本体ユニット(41)において生成した高酸素濃度空気を庫外へ排出するための配管であって、その終端が庫外機器室(35)に開口する。
換気用排気管(45)は、輸送用コンテナ(1)の庫内空気を庫外へ排出するための配管である。換気用排気管(45)は、一端が庫内空気流路(36)に開口し、他端が庫外機器室(35)に開口する。換気用排気管(45)には、換気用排気弁(46)が設けられる。換気用排気弁(46)は、電磁弁からなる開閉弁である。
空気組成調節装置(40)は、酸素濃度センサ(47)と、二酸化炭素濃度センサ(48)とを備える。酸素濃度センサ(47)及び二酸化炭素濃度センサ(48)は、庫内空気流路(36)における蒸発器(25)の上流側に配置される。酸素濃度センサ(47)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の酸素濃度を計測する。二酸化炭素濃度センサ(48)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の二酸化炭素濃度を計測する。酸素濃度センサ(47)が計測する庫内空気の酸素濃度と、二酸化炭素濃度センサ(48)が計測する庫内空気の二酸化炭素濃度とは、庫内環境を示す物理量である環境指標である。
−状態指標センサ−
状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の鮮度を示す物理量である状態指標を計測するセンサである。この状態指標センサ(15)は、状態検知器である。
状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の鮮度を示す物理量である状態指標を計測するセンサである。この状態指標センサ(15)は、状態検知器である。
状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を、状態指標として計測する。状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物の糖度を計測する近赤外分光計を用いることができる。
図1に示すように、本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、複数(図1では三つ)の状態指標センサ(15)を備える。状態指標センサ(15)は、異なる位置に配置された複数(図1では三つ)の貨物(6)に一つずつ設けられる。
−制御装置−
図3に示すように、制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)と、メモリーユニット(70)と、通信ユニット(80)とを備える。制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境が設定環境となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御するように構成される。つまり、制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を示す物理量である環境指標(本実施形態では、庫内空気の温度と酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定値となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御する。
図3に示すように、制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)と、メモリーユニット(70)と、通信ユニット(80)とを備える。制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境が設定環境となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御するように構成される。つまり、制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を示す物理量である環境指標(本実施形態では、庫内空気の温度と酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定値となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御する。
演算処理ユニット(60)は、例えば集積回路から成るマイクロプロセッサである。演算処理ユニット(60)は、庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)として機能する。庫内温度調節部(61)は、輸送用コンテナ(1)の庫内空気の温度が設定温度となるように、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。空気組成調節部(62)は、輸送用コンテナ(1)の庫内空気の酸素濃度がO2設定濃度となり、その二酸化炭素濃度がCO2設定濃度となるように、空気組成調節装置(40)を制御する。設定値調節部(63)は、設定温度、O2設定濃度、及びCO2設定濃度を、状態指標センサ(15)が計測した状態指標(本実施形態では、生鮮物(7)の糖度)に基づいて調節する。庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)の動作については、後ほど詳しく説明する。
メモリーユニット(70)は、例えば集積回路から成る半導体メモリーである。メモリーユニット(70)は、制御装置(50)に所定の動作を実行させるためのプログラムと、制御装置(50)の動作に必要なデータとを記憶する。また、メモリーユニット(70)は、設定値記憶部(71)及び基準値記憶部(72)として機能する。設定値記憶部(71)は、設定温度、O2設定濃度、及びCO2設定濃度を記憶する。基準値記憶部(72)は、設定値調節部(63)の動作において用いられる第1基準糖度および第2基準糖度を記憶する。
通信ユニット(80)は、コンテナ用冷凍装置(20)、空気組成調節装置(40)、及び状態指標センサ(15)と有線通信を行うように構成される。通信ユニット(80)は、データ取得部(81)及び出力部(82)として機能する。データ取得部(81)は、庫内温度センサ(37)の計測値と、庫内湿度センサ(38)の計測値と、酸素濃度センサ(47)の計測値と、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値と、状態指標センサ(15)の計測値とを受信し、受信した計測値を演算処理ユニット(60)へ伝送する。出力部(82)は、コンテナ用冷凍装置(20)に対する運転指令と、空気組成調節装置(40)に対する運転指令とを出力する。
−制御装置の動作−
制御装置(50)の庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)が行う動作を説明する。
制御装置(50)の庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)が行う動作を説明する。
〈庫内温度調節部〉
庫内温度調節部(61)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)の気温(即ち、庫内空気の温度)が設定温度となるように、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。
庫内温度調節部(61)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)の気温(即ち、庫内空気の温度)が設定温度となるように、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。
庫内温度調節部(61)は、データ取得部(81)が取得した庫内温度センサ(37)の計測値Trと、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Tsとを読み込む。そして、庫内温度調節部(61)は、庫内温度センサ(37)の計測値Trが設定温度Tsを含む設定温度範囲(本実施形態では、Ts±1℃)内の値となるように、コンテナ用冷凍装置(20)の圧縮機(22)の回転速度を調節する。
庫内温度センサ(37)の計測値Trが設定温度範囲を上回る場合(Tr>Ts+1℃)、庫内温度調節部(61)は、圧縮機(22)の回転速度の回転速度を引き上げる運転指令を、出力部(82)からコンテナ用冷凍装置(20)へ伝送する。この運転指令を受信したコンテナ用冷凍装置(20)では、圧縮機(22)の回転速度の回転速度が上昇し、コンテナ用冷凍装置(20)の冷却能力が増加する。
庫内温度センサ(37)の計測値Trが設定温度範囲を下回る場合(Tr<Ts−1℃)、庫内温度調節部(61)は、圧縮機(22)の回転速度の回転速度を引き下げる運転指令を、出力部(82)からコンテナ用冷凍装置(20)へ伝送する。この運転指令を受信したコンテナ用冷凍装置(20)では、圧縮機(22)の回転速度の回転速度が低下し、コンテナ用冷凍装置(20)の冷却能力が減少する。
〈空気組成調節部〉
空気組成調節部(62)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)内の空気の組成(具体的には、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定濃度となるように、空気組成調節装置(40)を制御する。
空気組成調節部(62)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)内の空気の組成(具体的には、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定濃度となるように、空気組成調節装置(40)を制御する。
空気組成調節部(62)は、データ取得部(81)が取得した酸素濃度センサ(47)の計測値φorと、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrとを読み込む。そして、庫内温度調節部(61)は、酸素濃度センサ(47)の計測値φorがO2設定濃度φosを含むO2設定濃度範囲(本実施形態では、φos±0.5%)内の値となり、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrがCO2設定濃度φcsを含むCO2設定濃度範囲(本実施形態では、φcs±0.5%)内の値となるように、空気組成調節装置(40)から荷室(5)内への修正空気の供給を断続すると共に、換気用排気弁(46)を開閉する。
庫内空気の酸素濃度を大気の酸素濃度(約21%)からO2設定濃度φosにまで引き下げるプルダウン時において、空気組成調節部(62)は、修正空気を供給して換気用排気弁(46)を開く運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、修正空気(低酸素濃度空気)を生成して荷室(5)へ供給し、換気用排気弁(46)を開状態にする。その結果、荷室(5)内の空気が修正空気に置き換わり、庫内空気の酸素濃度が低下する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、酸素濃度センサ(47)の計測値φorがO2設定濃度範囲を下回る場合(φor<φos−0.5%)、空気組成調節部(62)は、修正空気または庫外空気を供給して換気用排気弁(46)を開く運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、修正空気または庫外空気(即ち、大気)を荷室(5)へ供給し、換気用排気弁(46)を開状態にする。その結果、庫内空気よりも酸素濃度の高い修正空気または庫外空気が荷室(5)内へ供給され、庫内空気の酸素濃度が上昇する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、酸素濃度センサ(47)の計測値φorがO2設定濃度範囲を上回る場合(φor>φos+0.5%)、空気組成調節部(62)は、修正空気の供給を停止して換気用排気弁(46)を閉じる運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、荷室(5)への修正空気の供給を停止し、換気用排気弁(46)を閉状態にする。その結果、庫内空気に含まれる酸素が生鮮物(7)の呼吸によって消費され、庫内空気の酸素濃度が低下する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrがCO2設定濃度範囲を上回る場合(φcr>φcs+0.5%)、空気組成調節部(62)は、修正空気を供給して換気用排気弁(46)を開く運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、修正空気を荷室(5)へ供給し、換気用排気弁(46)を開状態にする。修正空気の二酸化炭素濃度は、大気の二酸化炭素濃度(約0.03%)と同程度である。従って、この場合は、庫内空気よりも二酸化炭素濃度の低い修正空気が荷室(5)内へ供給され、庫内空気の二酸化炭素濃度が低下する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrがCO2設定濃度範囲を下回る場合(φcr<φcs−0.5%)、空気組成調節部(62)は、空気組成調節部(62)は、修正空気の供給を停止して換気用排気弁(46)を閉じる運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、荷室(5)への修正空気の供給を停止し、換気用排気弁(46)を閉状態にする。そして、生鮮物(7)が呼吸を行って二酸化炭素を吐き出すため、庫内空気の二酸化炭素濃度が上昇する。
〈設定値調節部〉
設定値調節部(63)は、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、状態指標センサ(15)が計測した状態指標に基づいて調節する。
設定値調節部(63)は、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、状態指標センサ(15)が計測した状態指標に基づいて調節する。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の糖度の測定値)を読み込む。上述したように、本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、複数の状態指標センサ(15)を備える。そこで、設定値調節部(63)は、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準糖度Rs1および第2基準糖度Rs2を読み込む。なお、本実施形態において、第1基準糖度Rs1は、第2基準糖度Rs2よりも高い(Rs1>Rs2)。
一般に、青果物の糖度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に増加する。また、一般に、青果物の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の酸素濃度が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の二酸化炭素濃度が低いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準糖度Rs1よりも高い場合(Mf>Rs1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。具体的に、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き下げ(Ts=Ts−ΔTs)、O2設定濃度φosを所定の値Δφosだけ引き下げ(φos=φos−Δφos)、CO2設定濃度φcsを所定の値Δφcsだけ引き上げる(φcs=φcs+Δφcs)。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準糖度Rs2よりも低い場合(Mf<Rs2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。具体的に、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き上げ(Ts=Ts+ΔTs)、O2設定濃度φosを所定の値Δφosだけ引き上げ(φos=φos+Δφos)、CO2設定濃度φcsを所定の値Δφcsだけ引き下げる(φcs=φcsΔ−φcs)。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。また、空気組成調節部(62)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後のO2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsを用いて、空気組成調節装置(40)を制御する。
−実施形態1の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、環境調節装置(14)と、状態検知器である状態指標センサ(15)とを備える。環境調節装置(14)は、“生鮮物(7)を貯蔵する貯蔵庫である輸送用コンテナ(1)”の庫内環境を示す環境指標が設定値となるように、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。状態指標センサ(15)は、輸送用コンテナ(1)に貯蔵された生鮮物(7)の状態を示す状態指標を検知する。また、環境調節装置(14)は、環境指標の設定値を、状態検知器(15)が検知した状態指標に基づいて調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、環境調節装置(14)と、状態検知器である状態指標センサ(15)とを備える。環境調節装置(14)は、“生鮮物(7)を貯蔵する貯蔵庫である輸送用コンテナ(1)”の庫内環境を示す環境指標が設定値となるように、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。状態指標センサ(15)は、輸送用コンテナ(1)に貯蔵された生鮮物(7)の状態を示す状態指標を検知する。また、環境調節装置(14)は、環境指標の設定値を、状態検知器(15)が検知した状態指標に基づいて調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した状態指標に基づいて環境指標の設定値を調節し、環境指標が調節した設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。本実施形態において、環境指標の設定値は、実際に輸送用コンテナ(1)に貯蔵されている生鮮物(7)の状態指標に基づいて調節される。従って、本実施形態によれば、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を、貯蔵対象の生鮮物(7)に適した環境に、自動的に近づけることが可能となる。その結果、生鮮物(7)の貯蔵に要する工数を低く抑えることが可能となる。
ここで、貯蔵対象の生鮮物に適した貯蔵庫の環境指標(例えば、庫内空気の温度、酸素濃度、二酸化炭素濃度)が予め分かっていれば、環境指標の設定値を既知の最適値に設定すれば、生鮮物を適切な状態で貯蔵できる。しかし、生鮮物の種類によっては、その貯蔵に適した環境指標が不明な場合がある。このため、従来は、貯蔵に適した環境指標が不明な生鮮物については、それを適切な状態で貯蔵できないおそれがあった。
これに対し、本実施形態の庫内環境制御システム(10)では、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)が、環境指標の設定値を、実際に輸送用コンテナ(1)に貯蔵されている生鮮物(7)の状態指標に基づいて調節する。従って、本実施形態によれば、生鮮物の種類に拘わらず、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を貯蔵対象の生鮮物(7)に適した環境に近づけることが可能となる。
−実施形態1の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を環境指標とし、これらの環境指標がそれぞれの設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を環境指標とし、これらの環境指標がそれぞれの設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
−実施形態1の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態1の特徴(4)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態1の特徴(5)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態1の特徴(6)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)に設けられた制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)に設けられた制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態1の特徴(7)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
−実施形態1の特徴(8)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
実施形態2について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
−状態指標センサ−
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、レーザードップラー法を用いた硬度計を用いることができる。レーザードップラー法を用いた硬度計は、対象物にレーザー光を照射して対象物の振動スペクトルを測定し、その振動スペクトルの変化に基づいて対象物の硬度を計測する。実施形態1と同様に、本実施形態の状態指標センサ(15)は、異なる位置に配置された複数の貨物(6)に一つずつ設けられる。
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、レーザードップラー法を用いた硬度計を用いることができる。レーザードップラー法を用いた硬度計は、対象物にレーザー光を照射して対象物の振動スペクトルを測定し、その振動スペクトルの変化に基づいて対象物の硬度を計測する。実施形態1と同様に、本実施形態の状態指標センサ(15)は、異なる位置に配置された複数の貨物(6)に一つずつ設けられる。
−制御装置−
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が計測した状態指標(本実施形態では、生鮮物(7)の硬度)に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成される。
本実施形態の基準値記憶部(72)は、設定値調節部(63)の動作において用いられる第1基準硬度Rh1および第2基準硬度Rh2を記憶する。本実施形態において、第1基準硬度Rh1は、第2基準硬度Rh2よりも低い(Rh1<Rh2)。
〈設定値調節部の動作〉
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の硬度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の硬度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準硬度Rh1および第2基準硬度Rh2を読み込む。
一般に、青果物の硬度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に低下する。また、一般に、青果物の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の酸素濃度が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の二酸化炭素濃度が低いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準硬度Rh1よりも低い場合(Mf<Rh1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準硬度Rh2よりも高い場合(Mf>Rh2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。また、空気組成調節部(62)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後のO2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsを用いて、空気組成調節装置(40)を制御する。これらの設定値調節部(63)、庫内温度調節部(61)、及び空気組成調節部(62)の動作は、実施形態1と同様である。
−実施形態2の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態2の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態2の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態2の特徴(4)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態2の特徴(5)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
−実施形態2の特徴(6)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態3》
実施形態3について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
実施形態3について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
−状態指標センサ−
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部のエチレン濃度(内部エチレン濃度)を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に中赤外線を照射し、対象物に吸収される中赤外線の波長に基づいて対象物の内部エチレン濃度を計測する中赤外分光計を用いることができる。
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部のエチレン濃度(内部エチレン濃度)を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に中赤外線を照射し、対象物に吸収される中赤外線の波長に基づいて対象物の内部エチレン濃度を計測する中赤外分光計を用いることができる。
−制御装置−
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が計測した状態指標(本実施形態では、生鮮物(7)の内部エチレン濃度)に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成される。
本実施形態の基準値記憶部(72)は、設定値調節部(63)の動作において用いられる第1基準濃度Rc1および第2基準濃度Rc2を記憶する。本実施形態において、第1基準濃度Rc1は、第2基準濃度Rc2よりも高い(Rc1>Rc2)。
〈設定値調節部の動作〉
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の内部エチレン濃度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の内部エチレン濃度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準濃度Rc1および第2基準濃度Rc2を読み込む。
一般に、青果物の内部エチレン濃度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に上昇する。また、一般に、青果物の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の酸素濃度が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の二酸化炭素濃度が低いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準濃度Rc1よりも高い場合(Mf>Rc1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準濃度Rc2よりも低い場合(Mf<Rc2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。また、空気組成調節部(62)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後のO2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsを用いて、空気組成調節装置(40)を制御する。これらの設定値調節部(63)、庫内温度調節部(61)、及び空気組成調節部(62)の動作は、実施形態1と同様である。
−実施形態3の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態3の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態3の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態3の特徴(4)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態3の特徴(5)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
−実施形態3の特徴(6)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態4》
実施形態4について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。また、本実施形態の庫内環境制御システム(10)では、空気組成調節装置(40)が省略されている。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
実施形態4について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。また、本実施形態の庫内環境制御システム(10)では、空気組成調節装置(40)が省略されている。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)が設けられた輸送用コンテナ(1)は、生鮮物(7)を輸送するために用いられる。この輸送用コンテナ(1)の輸送対象である生鮮物(7)は、魚、貝、甲殻類などの魚介や、牛肉、豚肉、鶏肉などの食肉である。
−状態指標センサ−
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物のK値を計測する近赤外分析計を用いることができる。
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物のK値を計測する近赤外分析計を用いることができる。
K値は、生鮮物(7)である魚介や食肉に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合である。ATP関連化合物は、食肉や魚介に含まれるATP(アデノシン3燐酸)と、そのATPが食肉や魚介に含まれる自己消化酵素によって分解される過程で生成する化合物との総称である。具体的には、ATP(アデノシン3燐酸)と、ADP(アデノシン2燐酸)と、AMP(アデニル酸)と、IMP(イノシン酸)と、HxR(イノシン)とHx(ヒポキサンチン)とが、ATP関連化合物である。K値は、下記の数式で定義されたモル百分率である。
K値=(HxR+Hx)/(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)
K値=(HxR+Hx)/(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)
〈設定値調節部の動作〉
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)のK値の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)のK値の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Tsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準K値Rk1および第2基準K値Rk2を読み込む。
一般に、魚介と食肉のK値は、魚介と食肉の鮮度が下がるにつれて(つまり、魚介と食肉の熟成が進むにつれて)、次第に上昇する。また、一般に、魚介と食肉の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準K値Rk1よりも高い場合(Mf>Rk1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げる。その際、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き下げる(Ts=Ts−ΔTs)。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準K値Rk2よりも低い場合(Mf<Rk2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げる。その際、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き上げる(Ts=Ts+ΔTs)。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Tsを設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。この空気組成調節部(62)の動作は、実施形態1と同様である。
−実施形態4の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度を環境指標とし、環境指標である庫内空気の温度がその設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度を環境指標とし、環境指標である庫内空気の温度がその設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
−実施形態4の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態4の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第1基準K値よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第2基準K値よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第1基準K値よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第2基準K値よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)のK値に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してそのK値が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してそのK値が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
《その他の実施形態》
上述した実施形態の変形例について説明する。
上述した実施形態の変形例について説明する。
−第1変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の酸度に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の酸度に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の酸度を、状態指標として計測する。本変形例の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物の酸度を計測する近赤外分析計を用いることができる。
一般に、青果物の酸度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に低下する。そこで、状態指標計測値Mfが所定の第1基準値よりも低い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるため、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。また、状態指標計測値Mfが所定の第2基準値よりも高い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の熟成を促進させるため、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
−第2変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の水分量に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の水分量に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の水分量を、状態指標として計測する。本変形例の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物の水分量を計測する近赤外分析計を用いることができる。
一般に、生鮮物の一種である青果物や花卉などの水分量は、生鮮物の鮮度が下がるにつれて(つまり、生鮮物の熟成が進むにつれて)、次第に低下する。そこで、状態指標計測値Mfが所定の第1基準値よりも低い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるため、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。また、状態指標計測値Mfが所定の第2基準値よりも高い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の熟成を促進させるため、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
−第3変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の色彩に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の色彩に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の色彩(具体的には、色の変化)を、状態指標として計測する。本変形例の状態指標センサ(15)としては、対象物の色の違いを計測する色差計を用いることができる。
例えばバナナやトマトなどの生鮮物は、鮮度の変化に伴って色が変化する。そこで、状態指標センサ(15)が計測した生鮮物(7)の色の変化から生鮮物(7)の鮮度が低下していると判断できる場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるため、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。また、状態指標センサ(15)が計測した生鮮物(7)の色の変化から生鮮物(7)の熟成が進んでいないと判断できる場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の熟成を促進させるため、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
−第4変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、複数種類の状態指標に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、複数種類の状態指標に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
ここでは、設定値調節部(63)が、生鮮物(7)の糖度と硬度と内部エチレン濃度とに基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節する場合を例に、本変形例の庫内環境制御システム(10)について説明する。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)には、生鮮物(7)の糖度を計測する糖度計側部と、生鮮物(7)の硬度を計測する硬度計側部と、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を計測する濃度計側部とが設けられる。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“状態指標センサ(15)が計測した糖度が第1基準糖度よりも高い”という第1条件と、“状態指標センサ(15)が計測した硬度が第1基準硬度よりも低い”という第2条件と、“状態指標センサ(15)が計測した内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高い”という第3条件の少なくとも一つが成立すると、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるために、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。
なお、本変形例の庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、第1条件と第2条件と第3条件の全てが成立したときに、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げるように構成されていてもよい。
また、本変形例の庫内環境制御システム(10)は、“状態指標センサ(15)が計測した糖度が第2基準糖度よりも低い”という第4条件と、“状態指標センサ(15)が計測した硬度が第2基準硬度よりも高い”という第5条件と、“状態指標センサ(15)が計測した内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低い”という第6条件の少なくとも一つが成立すると、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させるために、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
なお、本変形例の庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、第4条件と第5条件と第6条件の全てが成立したときに、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げるように構成されていてもよい。
−第5変形例−
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
例えば、本変形例を適用した実施形態1の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(糖度)が第1基準糖度Rs1よりも高い場合(Mf>Rs1)に、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げ、状態指標計測値Mf(糖度)が第1基準糖度Rs1以下の場合(Mf≦Rs1)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態2の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(硬度)が第1基準硬度Rh1よりも低い場合(Mf<Rh1)に、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げ、状態指標計測値Mf(硬度)が第1基準硬度Rh1以上の場合(Mf≧Rh1)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態3の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第1基準濃度Rc1よりも高い場合(Mf>Rc1)に、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げ、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第1基準濃度Rc1以下の場合(Mf≦Rc1)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態4の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(K値)が第1基準K値Rk1よりも高い場合(Mf>Rk1)に、設定温度Tsを下げ、状態指標計測値Mf(K値)が第1基準K値Rk1以下の場合(Mf≦Rk1)に、設定温度Tsを変更しない。
−第6変形例−
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
例えば、本変形例を適用した実施形態1の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(糖度)が第2基準糖度Rs2よりも低い場合(Mf<Rs2)に、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げ、状態指標計測値Mf(糖度)が第2基準糖度Rs2以上の場合(Mf≧Rs2)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態2の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(硬度)が第2基準硬度Rh2よりも高い場合(Mf>Rh2)に、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げ、状態指標計測値Mf(硬度)が第2基準硬度Rh2以下の場合(Mf≦Rh2)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態3の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第2基準濃度Rc2よりも低い場合(Mf<Rc2)に、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げ、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第2基準濃度Rc2以上の場合(Mf≧Rc2)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態4の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mfが第2基準K値Rk2よりも低い場合(Mf<Rk2)に、設定温度Tsを上げ、状態指標計測値Mfが第2基準K値Rk2以上の場合(Mf≧Rk2)に、設定温度Tsを変更しない。
−第7変形例−
実施形態1〜3及びそれらの変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、設定温度Tsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、O2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。また、設定値調節部(63)は、O2設定濃度φosだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、CO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3及びそれらの変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、設定温度Tsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、O2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。また、設定値調節部(63)は、O2設定濃度φosだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、CO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。
−第8変形例−
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)は、状態指標センサ(15)を一つだけ備えていてもよい。この場合、設定値調節部(63)は、一つの状態指標センサ(15)の計測値を状態指標計測値Mfとして、環境指標の設定値を調節する。
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)は、状態指標センサ(15)を一つだけ備えていてもよい。この場合、設定値調節部(63)は、一つの状態指標センサ(15)の計測値を状態指標計測値Mfとして、環境指標の設定値を調節する。
−第9変形例−
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)が取り付けられる輸送用コンテナ(1)は、海上輸送用のものには限定されず、陸上輸送用のものであってもよい。また、これらの庫内環境制御システム(10)の設置対象は、輸送用コンテナ(1)に限定されない。つまり、これらの庫内環境制御システム(10)は、例えば、冷蔵倉庫や、業務用の冷蔵庫などに設置されてもよい。
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)が取り付けられる輸送用コンテナ(1)は、海上輸送用のものには限定されず、陸上輸送用のものであってもよい。また、これらの庫内環境制御システム(10)の設置対象は、輸送用コンテナ(1)に限定されない。つまり、これらの庫内環境制御システム(10)は、例えば、冷蔵倉庫や、業務用の冷蔵庫などに設置されてもよい。
−第10変形例−
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)において、空気組成調節装置(40)は、PSA方式によって修正空気(低酸素濃度空気)を生成するものに限定されない。
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)において、空気組成調節装置(40)は、PSA方式によって修正空気(低酸素濃度空気)を生成するものに限定されない。
空気組成調節装置(40)は、例えばガス分離膜を用いて修正空気(低酸素濃度空気)を生成するように構成されていてもよい。このガス分離膜は、“窒素の透過速度が酸素の透過速度よりも速い”という特性を有する。本変形例の空気組成調節装置(40)は、ガス分離膜を透過した窒素濃度の高い空気を修正空気として荷室(5)へ供給し、ガス分離膜を透過しなかった酸素濃度の高い空気を庫外へ排出する。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、庫内環境制御システムについて有用である。
1 輸送用コンテナ(貯蔵庫)
7 生鮮物
10 庫内環境制御システム
14 環境調節装置
15 状態指標センサ(状態検知器)
20 コンテナ用冷凍装置
40 空気組成調節装置
50 制御装置
7 生鮮物
10 庫内環境制御システム
14 環境調節装置
15 状態指標センサ(状態検知器)
20 コンテナ用冷凍装置
40 空気組成調節装置
50 制御装置
本開示は、庫内環境制御システムに関するものである。
特許文献1には、生鮮物の一種である青果物を貯蔵する貯蔵庫に、生竹から抽出した液(生竹抽出液)を噴霧する鮮度保持方法が開示されている。この方法は、生竹抽出液が有するエチレンの吸着能と、防カビ効果と、抗菌効果とを利用して、青果物の鮮度を保持する方法である。また、この文献には、青果物の糖度を計測し、計測した糖度に基づいて、生竹抽出液の噴霧量を調節することが記載されている。
特許文献1に開示された方法によって青果物の鮮度を保つためには、青果物を貯蔵する貯蔵庫に、生竹抽出液を貯蔵するためのタンクを併設し、このタンクに生竹抽出液を定期的に補充し続ける必要がある。このため、生鮮物の貯蔵に要する工数が嵩むという問題があった。
本開示の目的は、生鮮物の貯蔵に要する工数を低く抑えることにある。
本開示の第1の態様は、庫内環境制御システム(10)を対象とし、生鮮物(7)を貯蔵する貯蔵庫(1)の庫内環境を調節する環境調節装置(14)と、上記貯蔵庫(1)に貯蔵された上記生鮮物(7)の状態を示す状態指標を検知する状態検知器(15)とを備え、上記環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度の少なくとも一つを、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を示す環境指標とし、上記状態検知器(15)が検知した上記状態指標に基づいて上記環境指標を調節するものである。
第1の態様において、環境調節装置(14)は、状態検知器(15)が検知した状態指標に基づいて、貯蔵庫(1)の庫内環境を調節する。この態様において、貯蔵庫(1)の庫内環境を示す環境指標は、実際に貯蔵庫(1)に貯蔵されている生鮮物(7)の状態指標に基づいて調節される。従って、この態様によれば、貯蔵庫(1)の庫内環境を、貯蔵対象の生鮮物(7)に適した環境に、自動的に近づけることが可能となる。その結果、生鮮物(7)の貯蔵に要する工数を低く抑えることが可能となる。なお、この態様において、状態検知器(15)は、状態指標を直接に計測するように構成されていてもよいし、状態指標とは異なる物理量から状態指標を推定し、又は算出するように構成されていてもよい。
また、第1の態様において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度の少なくとも一つを環境指標とする。環境指標が複数の場合、環境調節装置(14)は、複数の環境指標のぞれぞれを調節する。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度、硬度、及び内部エチレン濃度の少なくとも一つを、上記状態指標として検知するものである。
第2の態様において、環境調節装置(14)は、状態検知器(15)が検知した生鮮物(7)の糖度、硬度、及び内部エチレン濃度の少なくとも一つに基づいて、環境指標を調節する。
本開示の第3の態様は、上記第1の態様において、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を、上記状態指標として検知するものである。
第3の態様において、環境調節装置(14)は、状態検知器(15)が検知した生鮮物(7)のK値に基づいて、環境指標を調節する。
本開示の第4の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の温度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の温度を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第4の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第2の基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第5の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第5の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の酸素濃度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第2の基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第6の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第6の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(糖度)が第2の基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第7の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の温度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の温度を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第7の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第1の基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第2の基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第8の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第8の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の酸素濃度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第1の基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第2の基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第9の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第9の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第1の基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(硬度)が第2の基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第10の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の温度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の温度を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第10の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第1の基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第2の基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第11の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第11の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の酸素濃度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第1の基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第2の基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第12の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第12の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第1の基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(内部エチレン濃度)が第2の基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第13の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)のK値が第1の基準K値よりも高いときに上記庫内空気の温度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)のK値が第2の基準K値よりも低いときに上記庫内空気の温度を上げる動作との少なくとも一方を行うものである。
第13の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)のK値に基づいて、庫内空気の温度を調節する。状態検知器(15)が検知した状態指標(K値)が第1の基準K値よりも高いときに庫内空気の温度を下げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の鮮度が低下してそのK値が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。状態検知器(15)が検知した状態指標(K値)が第2の基準K値よりも低いときに庫内空気の温度を上げる動作を、環境調節装置(14)が行う場合は、生鮮物(7)の熟成が不足してそのK値が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
本開示の第14の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の温度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第14の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度と、庫内空気の酸素濃度と、庫内空気の二酸化炭素濃度とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、環境指標を生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
本開示の第15の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の温度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第15の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度と、庫内空気の酸素濃度と、庫内空気の二酸化炭素濃度とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、環境指標を生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
本開示の第16の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の温度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第16の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度と、庫内空気の酸素濃度と、庫内空気の二酸化炭素濃度とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、環境指標を生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
本開示の第17の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の温度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第17の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度と、庫内空気の酸素濃度と、庫内空気の二酸化炭素濃度とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、環境指標を生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
本開示の第18の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の温度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度を下げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行うものである。
第18の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度と、庫内空気の酸素濃度と、庫内空気の二酸化炭素濃度とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、環境指標を生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
本開示の第19の態様は、上記第1の態様において、上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を調節し、上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、上記環境調節装置(14)は、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の温度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度を上げる動作と、上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度を下げる動作との少なくとも二つを行うものである。
第19の態様において、環境調節装置(14)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度と、庫内空気の酸素濃度と、庫内空気の二酸化炭素濃度とのうちの少なくとも二つを調節する。この態様によれば、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、環境指標を生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。
実施形態1について説明する。
図1及び図3に示すように、本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、コンテナ用冷凍装置(20)と、空気組成調節装置(40)と、制御装置(50)と、状態指標センサ(15)とを備える。この庫内環境制御システム(10)は、いわゆるCA(Controlled Atmosphere)輸送を行うために輸送用コンテナ(1)に設けられる。
コンテナ用冷凍装置(20)と、空気組成調節装置(40)と、制御装置(50)とは、環境調節装置(14)を構成する。環境調節装置(14)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を、庫内環境が設定環境となるように制御する。つまり、環境調節装置(14)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を示す物理量である環境指標(例えば、庫内空気の温度、湿度、酸素濃度、二酸化炭素濃度など)が設定値となるように、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を制御する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)が設けられた輸送用コンテナ(1)は、生鮮物(7)を輸送するために用いられる。この輸送用コンテナ(1)の輸送対象である生鮮物(7)は、主に果物や野菜などの青果物である。
貯蔵庫であるの輸送用コンテナ(1)のコンテナ本体(2)は、細長い直方体形状の箱状に形成される。コンテナ本体(2)は、一方の端面が開口し、この開口端を塞ぐようにコンテナ用冷凍装置(20)が取り付けられる。コンテナ本体(2)の内部空間は、貨物(6)を収納するための荷室(5)を構成する。貨物(6)は、生鮮物(7)を箱詰めしたものである。
荷室(5)の底部には、貨物(6)を載せるための床板(3)が配置される。この床板(3)とコンテナ本体(2)の底板との間には、コンテナ用冷凍装置(20)が吹き出した空気を流すための床下流路(4)が形成される。床下流路(4)は、コンテナ本体(2)の底板に沿ってコンテナ本体(2)の長手方向へ延びる流路である。床下流路(4)は、一端がコンテナ用冷凍装置(20)の吹出口(34)に接続し、他端が床板(3)の上側の空間(即ち、貨物(6)が収容される空間)と連通する。
−コンテナ用冷凍装置−
図1に示すように、コンテナ用冷凍装置(20)は、ケーシング(30)と、冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、庫外ファン(26)と、庫内ファン(27)とを備える。
図1に示すように、コンテナ用冷凍装置(20)は、ケーシング(30)と、冷凍サイクルを行う冷媒回路(21)と、庫外ファン(26)と、庫内ファン(27)とを備える。
ケーシング(30)は、ケーシング本体(31)と、背面板(32)とを備える。このケーシング(30)には、冷媒回路(21)と、庫外ファン(26)と、庫内ファン(27)とが設けられる。
ケーシング本体(31)は、その下部が輸送用コンテナ(1)の荷室(5)側へ窪んだ形状となっている。ケーシング本体(31)の下部は、輸送用コンテナ(1)の外部空間と連通する庫外機器室(35)を形成する。この庫外機器室(35)には、庫外ファン(26)が配置される。
背面板(32)は、概ね矩形の平板状の部材である。背面板(32)は、ケーシング本体(31)よりも輸送用コンテナ(1)の荷室(5)側に配置され、ケーシング本体(31)との間に庫内空気流路(36)を形成する。
庫内空気流路(36)は、その上端がケーシング(30)の吸込口(33)を構成し、その下端がケーシング(30)の吹出口(34)を構成する。庫内空気流路(36)は、吸込口(33)を介して荷室(5)と連通し、吹出口(34)を介して床下流路(4)と連通する。庫内空気流路(36)の上部には、庫内ファン(27)が配置される。
図2に示すように、冷媒回路(21)は、圧縮機(22)と、凝縮器(23)と,膨張弁(24)と、蒸発器(25)とを配管で接続することによって形成された閉回路である。圧縮機(22)を作動させると、冷媒回路(21)を冷媒が循環し、蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。図1に示すように、凝縮器(23)は、庫外機器室(35)における庫外ファン(26)の吸込側に配置され、蒸発器(25)は、庫内空気流路(36)における庫内ファン(27)の下方に配置される。また、図1では図示を省略するが、圧縮機(22)は、庫外機器室(35)に配置される。
コンテナ用冷凍装置(20)は、庫内温度センサ(37)と、庫内湿度センサ(38)とを備える。庫内温度センサ(37)及び庫内湿度センサ(38)は、庫内空気流路(36)における蒸発器(25)の上流側に配置される。庫内温度センサ(37)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の温度を計測する。庫内湿度センサ(38)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の相対湿度を計測する。庫内温度センサ(37)が計測する庫内空気の温度と、庫内湿度センサ(38)が計測する庫内空気の相対湿度とは、庫内環境を示す物理量である環境指標である。
−空気組成調節装置−
空気組成調節装置(40)は、輸送用コンテナ(1)内の空気の組成を調節する装置である。図1に示すように、空気組成調節装置(40)は、本体ユニット(41)と、換気用排気管(45)とを備える。本体ユニット(41)は、コンテナ用冷凍装置(20)の庫外機器室(35)に設置される。
空気組成調節装置(40)は、輸送用コンテナ(1)内の空気の組成を調節する装置である。図1に示すように、空気組成調節装置(40)は、本体ユニット(41)と、換気用排気管(45)とを備える。本体ユニット(41)は、コンテナ用冷凍装置(20)の庫外機器室(35)に設置される。
図示しないが、空気組成調節装置(40)の本体ユニット(41)には、二つの吸着筒と、加圧した空気を吸着筒へ供給する加圧ポンプと、吸着筒から空気を吸引する減圧ポンプとが収容される。空気組成調節装置(40)は、いわゆるPSA(Pressure Swing Adsorption)法によって、庫外空気(即ち、大気)を原料として、庫外空気とは組成が異なる修正空気を生成する。この修正空気は、窒素濃度が庫外空気よりも高く、酸素濃度が庫外空気よりも低い。
本体ユニット(41)は、本体ユニット(41)内に庫外空気を取り込むための外気吸込口(42)を備える。また、本体ユニット(41)には、供給管(43)と酸素排出管(44)とが接続される。供給管(43)は、本体ユニット(41)において生成した修正空気(低酸素濃度空気)を荷室(5)へ導入するための配管であって、その終端が庫内空気流路(36)に開口する。酸素排出管(44)は、本体ユニット(41)において生成した高酸素濃度空気を庫外へ排出するための配管であって、その終端が庫外機器室(35)に開口する。
換気用排気管(45)は、輸送用コンテナ(1)の庫内空気を庫外へ排出するための配管である。換気用排気管(45)は、一端が庫内空気流路(36)に開口し、他端が庫外機器室(35)に開口する。換気用排気管(45)には、換気用排気弁(46)が設けられる。換気用排気弁(46)は、電磁弁からなる開閉弁である。
空気組成調節装置(40)は、酸素濃度センサ(47)と、二酸化炭素濃度センサ(48)とを備える。酸素濃度センサ(47)及び二酸化炭素濃度センサ(48)は、庫内空気流路(36)における蒸発器(25)の上流側に配置される。酸素濃度センサ(47)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の酸素濃度を計測する。二酸化炭素濃度センサ(48)は、吸込口(33)から庫内空気流路(36)へ吸い込まれた庫内空気の二酸化炭素濃度を計測する。酸素濃度センサ(47)が計測する庫内空気の酸素濃度と、二酸化炭素濃度センサ(48)が計測する庫内空気の二酸化炭素濃度とは、庫内環境を示す物理量である環境指標である。
−状態指標センサ−
状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の鮮度を示す物理量である状態指標を計測するセンサである。この状態指標センサ(15)は、状態検知器である。
状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の鮮度を示す物理量である状態指標を計測するセンサである。この状態指標センサ(15)は、状態検知器である。
状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を、状態指標として計測する。状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物の糖度を計測する近赤外分光計を用いることができる。
図1に示すように、本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、複数(図1では三つ)の状態指標センサ(15)を備える。状態指標センサ(15)は、異なる位置に配置された複数(図1では三つ)の貨物(6)に一つずつ設けられる。
−制御装置−
図3に示すように、制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)と、メモリーユニット(70)と、通信ユニット(80)とを備える。制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境が設定環境となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御するように構成される。つまり、制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を示す物理量である環境指標(本実施形態では、庫内空気の温度と酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定値となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御する。
図3に示すように、制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)と、メモリーユニット(70)と、通信ユニット(80)とを備える。制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境が設定環境となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御するように構成される。つまり、制御装置(50)は、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を示す物理量である環境指標(本実施形態では、庫内空気の温度と酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定値となるように、コンテナ用冷凍装置(20)及び空気組成調節装置(40)を制御する。
演算処理ユニット(60)は、例えば集積回路から成るマイクロプロセッサである。演算処理ユニット(60)は、庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)として機能する。庫内温度調節部(61)は、輸送用コンテナ(1)の庫内空気の温度が設定温度となるように、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。空気組成調節部(62)は、輸送用コンテナ(1)の庫内空気の酸素濃度がO2設定濃度となり、その二酸化炭素濃度がCO2設定濃度となるように、空気組成調節装置(40)を制御する。設定値調節部(63)は、設定温度、O2設定濃度、及びCO2設定濃度を、状態指標センサ(15)が計測した状態指標(本実施形態では、生鮮物(7)の糖度)に基づいて調節する。庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)の動作については、後ほど詳しく説明する。
メモリーユニット(70)は、例えば集積回路から成る半導体メモリーである。メモリーユニット(70)は、制御装置(50)に所定の動作を実行させるためのプログラムと、制御装置(50)の動作に必要なデータとを記憶する。また、メモリーユニット(70)は、設定値記憶部(71)及び基準値記憶部(72)として機能する。設定値記憶部(71)は、設定温度、O2設定濃度、及びCO2設定濃度を記憶する。基準値記憶部(72)は、設定値調節部(63)の動作において用いられる第1基準糖度および第2基準糖度を記憶する。
通信ユニット(80)は、コンテナ用冷凍装置(20)、空気組成調節装置(40)、及び状態指標センサ(15)と有線通信を行うように構成される。通信ユニット(80)は、データ取得部(81)及び出力部(82)として機能する。データ取得部(81)は、庫内温度センサ(37)の計測値と、庫内湿度センサ(38)の計測値と、酸素濃度センサ(47)の計測値と、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値と、状態指標センサ(15)の計測値とを受信し、受信した計測値を演算処理ユニット(60)へ伝送する。出力部(82)は、コンテナ用冷凍装置(20)に対する運転指令と、空気組成調節装置(40)に対する運転指令とを出力する。
−制御装置の動作−
制御装置(50)の庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)が行う動作を説明する。
制御装置(50)の庫内温度調節部(61)、空気組成調節部(62)、及び設定値調節部(63)が行う動作を説明する。
〈庫内温度調節部〉
庫内温度調節部(61)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)の気温(即ち、庫内空気の温度)が設定温度となるように、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。
庫内温度調節部(61)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)の気温(即ち、庫内空気の温度)が設定温度となるように、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。
庫内温度調節部(61)は、データ取得部(81)が取得した庫内温度センサ(37)の計測値Trと、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Tsとを読み込む。そして、庫内温度調節部(61)は、庫内温度センサ(37)の計測値Trが設定温度Tsを含む設定温度範囲(本実施形態では、Ts±1℃)内の値となるように、コンテナ用冷凍装置(20)の圧縮機(22)の回転速度を調節する。
庫内温度センサ(37)の計測値Trが設定温度範囲を上回る場合(Tr>Ts+1℃)、庫内温度調節部(61)は、圧縮機(22)の回転速度の回転速度を引き上げる運転指令を、出力部(82)からコンテナ用冷凍装置(20)へ伝送する。この運転指令を受信したコンテナ用冷凍装置(20)では、圧縮機(22)の回転速度の回転速度が上昇し、コンテナ用冷凍装置(20)の冷却能力が増加する。
庫内温度センサ(37)の計測値Trが設定温度範囲を下回る場合(Tr<Ts−1℃)、庫内温度調節部(61)は、圧縮機(22)の回転速度の回転速度を引き下げる運転指令を、出力部(82)からコンテナ用冷凍装置(20)へ伝送する。この運転指令を受信したコンテナ用冷凍装置(20)では、圧縮機(22)の回転速度の回転速度が低下し、コンテナ用冷凍装置(20)の冷却能力が減少する。
〈空気組成調節部〉
空気組成調節部(62)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)内の空気の組成(具体的には、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定濃度となるように、空気組成調節装置(40)を制御する。
空気組成調節部(62)は、輸送用コンテナ(1)の荷室(5)内の空気の組成(具体的には、庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度)が設定濃度となるように、空気組成調節装置(40)を制御する。
空気組成調節部(62)は、データ取得部(81)が取得した酸素濃度センサ(47)の計測値φorと、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrとを読み込む。そして、庫内温度調節部(61)は、酸素濃度センサ(47)の計測値φorがO2設定濃度φosを含むO2設定濃度範囲(本実施形態では、φos±0.5%)内の値となり、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrがCO2設定濃度φcsを含むCO2設定濃度範囲(本実施形態では、φcs±0.5%)内の値となるように、空気組成調節装置(40)から荷室(5)内への修正空気の供給を断続すると共に、換気用排気弁(46)を開閉する。
庫内空気の酸素濃度を大気の酸素濃度(約21%)からO2設定濃度φosにまで引き下げるプルダウン時において、空気組成調節部(62)は、修正空気を供給して換気用排気弁(46)を開く運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、修正空気(低酸素濃度空気)を生成して荷室(5)へ供給し、換気用排気弁(46)を開状態にする。その結果、荷室(5)内の空気が修正空気に置き換わり、庫内空気の酸素濃度が低下する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、酸素濃度センサ(47)の計測値φorがO2設定濃度範囲を下回る場合(φor<φos−0.5%)、空気組成調節部(62)は、修正空気または庫外空気を供給して換気用排気弁(46)を開く運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、修正空気または庫外空気(即ち、大気)を荷室(5)へ供給し、換気用排気弁(46)を開状態にする。その結果、庫内空気よりも酸素濃度の高い修正空気または庫外空気が荷室(5)内へ供給され、庫内空気の酸素濃度が上昇する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、酸素濃度センサ(47)の計測値φorがO2設定濃度範囲を上回る場合(φor>φos+0.5%)、空気組成調節部(62)は、修正空気の供給を停止して換気用排気弁(46)を閉じる運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、荷室(5)への修正空気の供給を停止し、換気用排気弁(46)を閉状態にする。その結果、庫内空気に含まれる酸素が生鮮物(7)の呼吸によって消費され、庫内空気の酸素濃度が低下する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrがCO2設定濃度範囲を上回る場合(φcr>φcs+0.5%)、空気組成調節部(62)は、修正空気を供給して換気用排気弁(46)を開く運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、修正空気を荷室(5)へ供給し、換気用排気弁(46)を開状態にする。修正空気の二酸化炭素濃度は、大気の二酸化炭素濃度(約0.03%)と同程度である。従って、この場合は、庫内空気よりも二酸化炭素濃度の低い修正空気が荷室(5)内へ供給され、庫内空気の二酸化炭素濃度が低下する。
庫内空気の酸素濃度のプルダウンが終了した後において、二酸化炭素濃度センサ(48)の計測値φcrがCO2設定濃度範囲を下回る場合(φcr<φcs−0.5%)、空気組成調節部(62)は、空気組成調節部(62)は、修正空気の供給を停止して換気用排気弁(46)を閉じる運転指令を、出力部(82)から空気組成調節装置(40)へ伝送する。この運転指令を受信した空気組成調節装置(40)は、荷室(5)への修正空気の供給を停止し、換気用排気弁(46)を閉状態にする。そして、生鮮物(7)が呼吸を行って二酸化炭素を吐き出すため、庫内空気の二酸化炭素濃度が上昇する。
〈設定値調節部〉
設定値調節部(63)は、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、状態指標センサ(15)が計測した状態指標に基づいて調節する。
設定値調節部(63)は、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、状態指標センサ(15)が計測した状態指標に基づいて調節する。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の糖度の測定値)を読み込む。上述したように、本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、複数の状態指標センサ(15)を備える。そこで、設定値調節部(63)は、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準糖度Rs1および第2基準糖度Rs2を読み込む。なお、本実施形態において、第1基準糖度Rs1は、第2基準糖度Rs2よりも高い(Rs1>Rs2)。
一般に、青果物の糖度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に増加する。また、一般に、青果物の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の酸素濃度が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の二酸化炭素濃度が低いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準糖度Rs1よりも高い場合(Mf>Rs1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。具体的に、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き下げ(Ts=Ts−ΔTs)、O2設定濃度φosを所定の値Δφosだけ引き下げ(φos=φos−Δφos)、CO2設定濃度φcsを所定の値Δφcsだけ引き上げる(φcs=φcs+Δφcs)。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準糖度Rs2よりも低い場合(Mf<Rs2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。具体的に、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き上げ(Ts=Ts+ΔTs)、O2設定濃度φosを所定の値Δφosだけ引き上げ(φos=φos+Δφos)、CO2設定濃度φcsを所定の値Δφcsだけ引き下げる(φcs=φcsΔ−φcs)。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。また、空気組成調節部(62)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後のO2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsを用いて、空気組成調節装置(40)を制御する。
−実施形態1の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、環境調節装置(14)と、状態検知器である状態指標センサ(15)とを備える。環境調節装置(14)は、“生鮮物(7)を貯蔵する貯蔵庫である輸送用コンテナ(1)”の庫内環境を示す環境指標が設定値となるように、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。状態指標センサ(15)は、輸送用コンテナ(1)に貯蔵された生鮮物(7)の状態を示す状態指標を検知する。また、環境調節装置(14)は、環境指標の設定値を、状態検知器(15)が検知した状態指標に基づいて調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、環境調節装置(14)と、状態検知器である状態指標センサ(15)とを備える。環境調節装置(14)は、“生鮮物(7)を貯蔵する貯蔵庫である輸送用コンテナ(1)”の庫内環境を示す環境指標が設定値となるように、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。状態指標センサ(15)は、輸送用コンテナ(1)に貯蔵された生鮮物(7)の状態を示す状態指標を検知する。また、環境調節装置(14)は、環境指標の設定値を、状態検知器(15)が検知した状態指標に基づいて調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した状態指標に基づいて環境指標の設定値を調節し、環境指標が調節した設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。本実施形態において、環境指標の設定値は、実際に輸送用コンテナ(1)に貯蔵されている生鮮物(7)の状態指標に基づいて調節される。従って、本実施形態によれば、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を、貯蔵対象の生鮮物(7)に適した環境に、自動的に近づけることが可能となる。その結果、生鮮物(7)の貯蔵に要する工数を低く抑えることが可能となる。
ここで、貯蔵対象の生鮮物に適した貯蔵庫の環境指標(例えば、庫内空気の温度、酸素濃度、二酸化炭素濃度)が予め分かっていれば、環境指標の設定値を既知の最適値に設定することによって、生鮮物を適切な状態で貯蔵できる。しかし、生鮮物の種類によっては、その貯蔵に適した環境指標が不明な場合がある。このため、従来は、貯蔵に適した環境指標が不明な生鮮物については、それを適切な状態で貯蔵できないおそれがあった。
これに対し、本実施形態の庫内環境制御システム(10)では、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)が、環境指標の設定値を、実際に輸送用コンテナ(1)に貯蔵されている生鮮物(7)の状態指標に基づいて調節する。従って、本実施形態によれば、生鮮物の種類に拘わらず、輸送用コンテナ(1)の庫内環境を貯蔵対象の生鮮物(7)に適した環境に近づけることが可能となる。
−実施形態1の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を環境指標とし、これらの環境指標がそれぞれの設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度を環境指標とし、これらの環境指標がそれぞれの設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
−実施形態1の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態1の特徴(4)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態1の特徴(5)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態1の特徴(6)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)に設けられた制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)に設けられた制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態1の特徴(7)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第1基準糖度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその糖度が高くなった時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
−実施形態1の特徴(8)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の糖度が第2基準糖度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の糖度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の熟成が不足してその糖度が低いままである時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
実施形態2について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
−状態指標センサ−
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、レーザードップラー法を用いた硬度計を用いることができる。レーザードップラー法を用いた硬度計は、対象物にレーザー光を照射して対象物の振動スペクトルを測定し、その振動スペクトルの変化に基づいて対象物の硬度を計測する。実施形態1と同様に、本実施形態の状態指標センサ(15)は、異なる位置に配置された複数の貨物(6)に一つずつ設けられる。
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、レーザードップラー法を用いた硬度計を用いることができる。レーザードップラー法を用いた硬度計は、対象物にレーザー光を照射して対象物の振動スペクトルを測定し、その振動スペクトルの変化に基づいて対象物の硬度を計測する。実施形態1と同様に、本実施形態の状態指標センサ(15)は、異なる位置に配置された複数の貨物(6)に一つずつ設けられる。
−制御装置−
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が計測した状態指標(本実施形態では、生鮮物(7)の硬度)に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成される。
本実施形態の基準値記憶部(72)は、設定値調節部(63)の動作において用いられる第1基準硬度Rh1および第2基準硬度Rh2を記憶する。本実施形態において、第1基準硬度Rh1は、第2基準硬度Rh2よりも低い(Rh1<Rh2)。
〈設定値調節部の動作〉
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の硬度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の硬度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準硬度Rh1および第2基準硬度Rh2を読み込む。
一般に、青果物の硬度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に低下する。また、一般に、青果物の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の酸素濃度が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の二酸化炭素濃度が低いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準硬度Rh1よりも低い場合(Mf<Rh1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準硬度Rh2よりも高い場合(Mf>Rh2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。また、空気組成調節部(62)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後のO2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsを用いて、空気組成調節装置(40)を制御する。これらの設定値調節部(63)、庫内温度調節部(61)、及び空気組成調節部(62)の動作は、実施形態1と同様である。
−実施形態2の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態2の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態2の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態2の特徴(4)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態2の特徴(5)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第1基準硬度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその硬度が低くなった時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
−実施形態2の特徴(6)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の硬度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の硬度が第2基準硬度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の硬度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の熟成が不足してその硬度が高いままである時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態3》
実施形態3について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
実施形態3について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
−状態指標センサ−
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部のエチレン濃度(内部エチレン濃度)を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に中赤外線を照射し、対象物に吸収される中赤外線の波長に基づいて対象物の内部エチレン濃度を計測する中赤外分光計を用いることができる。
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部のエチレン濃度(内部エチレン濃度)を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に中赤外線を照射し、対象物に吸収される中赤外線の波長に基づいて対象物の内部エチレン濃度を計測する中赤外分光計を用いることができる。
−制御装置−
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の制御装置(50)は、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)と、メモリーユニット(70)の基準値記憶部(72)とが、実施形態1と異なる。
本実施形態の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が計測した状態指標(本実施形態では、生鮮物(7)の内部エチレン濃度)に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成される。
本実施形態の基準値記憶部(72)は、設定値調節部(63)の動作において用いられる第1基準濃度Rc1および第2基準濃度Rc2を記憶する。本実施形態において、第1基準濃度Rc1は、第2基準濃度Rc2よりも高い(Rc1>Rc2)。
〈設定値調節部の動作〉
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の内部エチレン濃度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)の内部エチレン濃度の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準濃度Rc1および第2基準濃度Rc2を読み込む。
一般に、青果物の内部エチレン濃度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に上昇する。また、一般に、青果物の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の酸素濃度が高いほど早く進行し、周囲雰囲気の二酸化炭素濃度が低いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準濃度Rc1よりも高い場合(Mf>Rc1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準濃度Rc2よりも低い場合(Mf<Rc2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。その際、設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、設定温度TsとO2設定濃度φosとCO2設定濃度φcsのそれぞれを、所定の値ΔTs,Δφos,Δφcsだけ変更する。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを、設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。また、空気組成調節部(62)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後のO2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsを用いて、空気組成調節装置(40)を制御する。これらの設定値調節部(63)、庫内温度調節部(61)、及び空気組成調節部(62)の動作は、実施形態1と同様である。
−実施形態3の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態3の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態3の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の酸素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の酸素濃度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の酸素濃度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態3の特徴(4)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き上げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、庫内空気の二酸化炭素濃度を引き下げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
−実施形態3の特徴(5)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してその内部エチレン濃度が高くなった時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の鮮度の低下が抑制されるように調節することが可能となる。
−実施形態3の特徴(6)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、環境調節装置(14)の空気組成調節装置(40)は、環境指標である庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度がそれぞれの設定値となるように庫内空気の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を状態指標として検知する。
そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低いときに庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の内部エチレン濃度に基づいて、庫内空気の温度の設定値と、庫内空気の酸素濃度の設定値と、庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値とを調節する。その結果、生鮮物(7)の熟成が不足してその内部エチレン濃度が低いままである時に、環境指標の設定値を、生鮮物(7)の熟成が促進されるように調節することが可能となる。
《実施形態4》
実施形態4について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。また、本実施形態の庫内環境制御システム(10)では、空気組成調節装置(40)が省略されている。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
実施形態4について説明する。本実施形態の庫内環境制御システム(10)は、実施形態1の庫内環境制御システム(10)において、制御装置(50)及び状態指標センサ(15)を変更したものである。また、本実施形態の庫内環境制御システム(10)では、空気組成調節装置(40)が省略されている。ここでは、本実施形態の庫内環境制御システム(10)について、実施形態1と異なる点を説明する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)が設けられた輸送用コンテナ(1)は、生鮮物(7)を輸送するために用いられる。この輸送用コンテナ(1)の輸送対象である生鮮物(7)は、魚、貝、甲殻類などの魚介や、牛肉、豚肉、鶏肉などの食肉である。
−状態指標センサ−
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物のK値を計測する近赤外分析計を用いることができる。
本実施形態の状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を、状態指標として計測する。本実施形態の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物のK値を計測する近赤外分析計を用いることができる。
K値は、生鮮物(7)である魚介や食肉に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合である。ATP関連化合物は、食肉や魚介に含まれるATP(アデノシン3燐酸)と、そのATPが食肉や魚介に含まれる自己消化酵素によって分解される過程で生成する化合物との総称である。具体的には、ATP(アデノシン3燐酸)と、ADP(アデノシン2燐酸)と、AMP(アデニル酸)と、IMP(イノシン酸)と、HxR(イノシン)とHx(ヒポキサンチン)とが、ATP関連化合物である。K値は、下記の数式で定義されたモル百分率である。
K値=(HxR+Hx)/(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)
K値=(HxR+Hx)/(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)
〈設定値調節部の動作〉
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)のK値の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
設定値調節部(63)は、データ取得部(81)が取得した状態指標センサ(15)の計測値(本実施形態では、生鮮物(7)のK値の測定値)を読み込む。本実施形態の設定値調節部(63)は、実施形態1と同様に、各状態指標センサ(15)の計測値を算術平均した値を、状態指標計測値Mfとする。
また、設定値調節部(63)は、設定値記憶部(71)が記憶する設定温度Tsと、基準値記憶部(72)が記憶する第1基準K値Rk1および第2基準K値Rk2を読み込む。
一般に、魚介と食肉のK値は、魚介と食肉の鮮度が下がるにつれて(つまり、魚介と食肉の熟成が進むにつれて)、次第に上昇する。また、一般に、魚介と食肉の鮮度低下は、周囲の気温が高いほど早く進行する。
状態指標計測値Mfが第1基準K値Rk1よりも高い場合(Mf>Rk1)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを下げる。その際、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き下げる(Ts=Ts−ΔTs)。
一方、状態指標計測値Mfが第2基準K値Rk2よりも低い場合(Mf<Rk2)は、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させる必要がある。そこで、この場合、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを上げる。その際、設定値調節部(63)は、設定温度Tsを所定の値ΔTsだけ引き上げる(Ts=Ts+ΔTs)。
設定値調節部(63)は、変更後の設定温度Tsを設定値記憶部(71)に記録する。そして、庫内温度調節部(61)は、設定値記憶部(71)から読み出した変更後の設定温度Tsを用いて、コンテナ用冷凍装置(20)を制御する。この空気組成調節部(62)の動作は、実施形態1と同様である。
−実施形態4の特徴(1)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度を環境指標とし、環境指標である庫内空気の温度がその設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)は、庫内空気の温度を環境指標とし、環境指標である庫内空気の温度がその設定値となるように輸送用コンテナ(1)の庫内環境を調節する。
−実施形態4の特徴(2)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)のK値を状態指標として検知する。本実施形態の環境調節装置(14)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値に基づいて、環境指標の設定値を調節する。
−実施形態4の特徴(3)−
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第1基準K値よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第2基準K値よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)のコンテナ用冷凍装置(20)は、環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を状態指標として検知する。そして、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第1基準K値よりも高いときに庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、状態指標センサ(15)が検知した生鮮物(7)のK値が第2基準K値よりも低いときに庫内空気の温度の設定値を上げる動作とを行う。
本実施形態の庫内環境制御システム(10)において、環境調節装置(14)を構成する制御装置(50)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)のK値に基づいて、庫内空気の温度の設定値を調節する。その結果、生鮮物(7)の鮮度が低下してそのK値が高くなった時に、庫内空気の温度を引き下げて生鮮物(7)の鮮度の低下を抑制することが可能となる。また、生鮮物(7)の熟成が不足してそのK値が低いままである時に、庫内空気の温度を引き上げて生鮮物(7)の熟成を促進させることが可能となる。
《その他の実施形態》
上述した実施形態の変形例について説明する。
上述した実施形態の変形例について説明する。
−第1変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の酸度に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の酸度に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の酸度を、状態指標として計測する。本変形例の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物の酸度を計測する近赤外分析計を用いることができる。
一般に、青果物の酸度は、青果物の鮮度が下がるにつれて(つまり、青果物の熟成が進むにつれて)、次第に低下する。そこで、状態指標計測値Mfが所定の第1基準値よりも低い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるため、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。また、状態指標計測値Mfが所定の第2基準値よりも高い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の熟成を促進させるため、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
−第2変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の水分量に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の水分量に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の水分量を、状態指標として計測する。本変形例の状態指標センサ(15)としては、対象物に近赤外線を照射し、対象物に吸収される近赤外線の波長に基づいて対象物の水分量を計測する近赤外分析計を用いることができる。
一般に、生鮮物の一種である青果物や花卉などの水分量は、生鮮物の鮮度が下がるにつれて(つまり、生鮮物の熟成が進むにつれて)、次第に低下する。そこで、状態指標計測値Mfが所定の第1基準値よりも低い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるため、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。また、状態指標計測値Mfが所定の第2基準値よりも高い場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の熟成を促進させるため、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
−第3変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の色彩に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、状態指標である生鮮物(7)の色彩に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)は、生鮮物(7)の色彩(具体的には、色の変化)を、状態指標として計測する。本変形例の状態指標センサ(15)としては、対象物の色の違いを計測する色差計を用いることができる。
例えばバナナやトマトなどの生鮮物は、鮮度の変化に伴って色が変化する。そこで、状態指標センサ(15)が計測した生鮮物(7)の色の変化から生鮮物(7)の鮮度が低下していると判断できる場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるため、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。また、状態指標センサ(15)が計測した生鮮物(7)の色の変化から生鮮物(7)の熟成が進んでいないと判断できる場合、本変形例の設定値調節部(63)は、生鮮物(7)の熟成を促進させるため、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
−第4変形例−
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、複数種類の状態指標に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、複数種類の状態指標に基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節するように構成されていてもよい。
ここでは、設定値調節部(63)が、生鮮物(7)の糖度と硬度と内部エチレン濃度とに基づいて、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを調節する場合を例に、本変形例の庫内環境制御システム(10)について説明する。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、状態指標センサ(15)には、生鮮物(7)の糖度を計測する糖度計側部と、生鮮物(7)の硬度を計測する硬度計側部と、生鮮物(7)の内部エチレン濃度を計測する濃度計側部とが設けられる。
本変形例の庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“状態指標センサ(15)が計測した糖度が第1基準糖度よりも高い”という第1条件と、“状態指標センサ(15)が計測した硬度が第1基準硬度よりも低い”という第2条件と、“状態指標センサ(15)が計測した内部エチレン濃度が第1基準濃度よりも高い”という第3条件の少なくとも一つが成立すると、荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるために、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げる。
なお、本変形例の庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、第1条件と第2条件と第3条件の全てが成立したときに、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げるように構成されていてもよい。
また、本変形例の庫内環境制御システム(10)は、“状態指標センサ(15)が計測した糖度が第2基準糖度よりも低い”という第4条件と、“状態指標センサ(15)が計測した硬度が第2基準硬度よりも高い”という第5条件と、“状態指標センサ(15)が計測した内部エチレン濃度が第2基準濃度よりも低い”という第6条件の少なくとも一つが成立すると、荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させるために、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げる。
なお、本変形例の庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、第4条件と第5条件と第6条件の全てが成立したときに、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げるように構成されていてもよい。
−第5変形例−
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の鮮度低下を遅らせるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
例えば、本変形例を適用した実施形態1の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(糖度)が第1基準糖度Rs1よりも高い場合(Mf>Rs1)に、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げ、状態指標計測値Mf(糖度)が第1基準糖度Rs1以下の場合(Mf≦Rs1)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態2の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(硬度)が第1基準硬度Rh1よりも低い場合(Mf<Rh1)に、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げ、状態指標計測値Mf(硬度)が第1基準硬度Rh1以上の場合(Mf≧Rh1)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態3の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第1基準濃度Rc1よりも高い場合(Mf>Rc1)に、設定温度Tsを下げ、O2設定濃度φosを下げ、CO2設定濃度φcsを上げ、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第1基準濃度Rc1以下の場合(Mf≦Rc1)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態4の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(K値)が第1基準K値Rk1よりも高い場合(Mf>Rk1)に、設定温度Tsを下げ、状態指標計測値Mf(K値)が第1基準K値Rk1以下の場合(Mf≦Rk1)に、設定温度Tsを変更しない。
−第6変形例−
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
実施形態1〜4及び第1〜第4変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、“荷室(5)内の生鮮物(7)の熟成を促進させるために環境指標の設定値を調節する動作”だけを行うように構成されていてもよい。
例えば、本変形例を適用した実施形態1の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(糖度)が第2基準糖度Rs2よりも低い場合(Mf<Rs2)に、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げ、状態指標計測値Mf(糖度)が第2基準糖度Rs2以上の場合(Mf≧Rs2)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態2の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(硬度)が第2基準硬度Rh2よりも高い場合(Mf>Rh2)に、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げ、状態指標計測値Mf(硬度)が第2基準硬度Rh2以下の場合(Mf≦Rh2)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態3の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第2基準濃度Rc2よりも低い場合(Mf<Rc2)に、設定温度Tsを上げ、O2設定濃度φosを上げ、CO2設定濃度φcsを下げ、状態指標計測値Mf(内部エチレン濃度)が第2基準濃度Rc2以上の場合(Mf≧Rc2)に、設定温度Ts、O2設定濃度φos、及びCO2設定濃度φcsを変更しない。
また、本変形例を適用した実施形態4の設定値調節部(63)は、状態指標計測値Mfが第2基準K値Rk2よりも低い場合(Mf<Rk2)に、設定温度Tsを上げ、状態指標計測値Mfが第2基準K値Rk2以上の場合(Mf≧Rk2)に、設定温度Tsを変更しない。
−第7変形例−
実施形態1〜3及びそれらの変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、設定温度Tsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、O2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。また、設定値調節部(63)は、O2設定濃度φosだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、CO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。
実施形態1〜3及びそれらの変形例のそれぞれの庫内環境制御システム(10)において、演算処理ユニット(60)の設定値調節部(63)は、設定温度Tsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、O2設定濃度φos及びCO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。また、設定値調節部(63)は、O2設定濃度φosだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよいし、CO2設定濃度φcsだけを状態指標に基づいて調節するように構成されていてもよい。
−第8変形例−
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)は、状態指標センサ(15)を一つだけ備えていてもよい。この場合、設定値調節部(63)は、一つの状態指標センサ(15)の計測値を状態指標計測値Mfとして、環境指標の設定値を調節する。
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)は、状態指標センサ(15)を一つだけ備えていてもよい。この場合、設定値調節部(63)は、一つの状態指標センサ(15)の計測値を状態指標計測値Mfとして、環境指標の設定値を調節する。
−第9変形例−
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)が取り付けられる輸送用コンテナ(1)は、海上輸送用のものには限定されず、陸上輸送用のものであってもよい。また、これらの庫内環境制御システム(10)の設置対象は、輸送用コンテナ(1)に限定されない。つまり、これらの庫内環境制御システム(10)は、例えば、冷蔵倉庫や、業務用の冷蔵庫などに設置されてもよい。
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)が取り付けられる輸送用コンテナ(1)は、海上輸送用のものには限定されず、陸上輸送用のものであってもよい。また、これらの庫内環境制御システム(10)の設置対象は、輸送用コンテナ(1)に限定されない。つまり、これらの庫内環境制御システム(10)は、例えば、冷蔵倉庫や、業務用の冷蔵庫などに設置されてもよい。
−第10変形例−
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)において、空気組成調節装置(40)は、PSA方式によって修正空気(低酸素濃度空気)を生成するものに限定されない。
上記の各実施形態及び各変形例の庫内環境制御システム(10)において、空気組成調節装置(40)は、PSA方式によって修正空気(低酸素濃度空気)を生成するものに限定されない。
空気組成調節装置(40)は、例えばガス分離膜を用いて修正空気(低酸素濃度空気)を生成するように構成されていてもよい。このガス分離膜は、“窒素の透過速度が酸素の透過速度よりも速い”という特性を有する。本変形例の空気組成調節装置(40)は、ガス分離膜を透過した窒素濃度の高い空気を修正空気として荷室(5)へ供給し、ガス分離膜を透過しなかった酸素濃度の高い空気を庫外へ排出する。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、庫内環境制御システムについて有用である。
1 輸送用コンテナ(貯蔵庫)
7 生鮮物
10 庫内環境制御システム
14 環境調節装置
15 状態指標センサ(状態検知器)
20 コンテナ用冷凍装置
40 空気組成調節装置
50 制御装置
7 生鮮物
10 庫内環境制御システム
14 環境調節装置
15 状態指標センサ(状態検知器)
20 コンテナ用冷凍装置
40 空気組成調節装置
50 制御装置
Claims (20)
- 生鮮物(7)を貯蔵する貯蔵庫(1)の庫内環境を示す環境指標が設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節する環境調節装置(14)と、
上記貯蔵庫(1)に貯蔵された上記生鮮物(7)の状態を示す状態指標を検知する状態検知器(15)とを備え、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標の設定値を、上記状態検知器(15)が検知した上記状態指標に基づいて調節する
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度の少なくとも一つを上記環境指標とし、該環境指標が設定値となるように上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節する
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1又は2において、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度、硬度、及び内部エチレン濃度の少なくとも一つを、上記状態指標として検知する
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1又は2において、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を、上記状態指標として検知する
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第1の基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が第2の基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第1の基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が第2の基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の酸素濃度が設定値となるように庫内空気の酸素濃度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の二酸化炭素濃度が設定値となるように庫内空気の二酸化炭素濃度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第1の基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が第2の基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度が設定値となるように庫内空気の温度を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)に含まれるATP関連化合物のうちのHxR(イノシン)及びHx(ヒポキサンチン)の割合であるK値を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)のK値が第1の基準K値よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)のK値が第2の基準K値よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作との少なくとも一方を行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の糖度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の糖度が上記基準糖度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とのうちの少なくとも二つを行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の硬度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の硬度が上記基準硬度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作とのうちの少なくとも二つを行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の温度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を下げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも高いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を上げる動作とのうちの少なくとも二つを行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。 - 請求項1において、
上記環境調節装置(14)は、上記環境指標である庫内空気の温度、酸素濃度、及び二酸化炭素濃度が、それぞれの設定値となるように、上記貯蔵庫(1)の庫内環境を調節し、
上記状態検知器(15)は、上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度を上記状態指標として検知し、
上記環境調節装置(14)は、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の温度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の酸素濃度の設定値を上げる動作と、
上記状態検知器(15)が検知した上記生鮮物(7)の内部エチレン濃度が上記基準濃度よりも低いときに上記庫内空気の二酸化炭素濃度の設定値を下げる動作との少なくとも一つを行う
ことを特徴とする庫内環境制御システム。
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