JP2020007767A - アースドリル用バケット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バケットの開閉に油圧等の外力を不要とし、バケット閉鎖時の掴み力が強く、1回の掴み量が安定して得られるようにするとともに、構造を簡単にする。【解決手段】ケーシング2と、ケーシング2に回動可能に支持され開閉可能とされた左右対のバケット3と、ケリーバと一体的に上下方向に移動する連結部材6とを備える。連結部材6には、バケット3が配置された側にそれぞれ離隔して設けられるとともに、その離隔距離が下側に行くに従って徐々に大きくなるように形成された左右対のテーパ溝22が略上下方向に沿って形成されている。連結部材6とバケット3とが、一端がテーパ溝22に沿って移動自在且つ回動自在に支持されるとともに、他端がバケット3に回動自在に支持され、交差部で互いに回動自在に連結されたX形のリンク部材25によって連結され、ケリーバの引き上げによって、バケット3が開放位置から閉鎖位置に移動できるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、アースドリルのケリーバの下端に取り付けて玉石、転石等の掘削を行うアースドリル用バケット装置に関する。
従来より、アースドリル工法は、ケリーバと呼ばれる回転軸の下端にドリルバケットを取り付け、このドリルバケットを回転させながら下方へ押圧することにより、円錐形の底蓋に設けたカッタで縦穴底面を掘削しながら、底蓋に設けられた開口部から掘削土砂をバケット内に取り込み、バケットが土砂で満たされたらバケットを地上に引き上げて排土する工法であり、施工速度が速く、工費が安価などの特徴を有するため、高層ビル、マンション等の基礎工事などに広く採用されている。
このアースドリル工法において、前記ドリルバケットでは玉石や転石等の巨礫を底蓋の開口部から取り込むことができないため、このような巨礫帯を掘削する際には、前記ドリルバケットに代えてグラブバケットを取り付け、このグラブバケットによって掘削物を掴むようにして地上に排土している。
このようなアースドリル用バケット装置として、下記特許文献1には、開閉式バケットが備えられた掘削具において、ケリーバの引き上げにより、油圧シリンダが伸長して開閉式バケットが閉じる構成が開示されている。
また、下記特許文献2には、連結部がガイド部の下方に位置するときには一対のシェル部が開放されるとともに、連結部がガイド部の上方に位置するときには一対のシェル部が閉鎖されるようにした構成が開示されている。
特許第3818519号公報 特開2015−225561号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の掘削具では、開閉式バケットの開閉に油圧シリンダを用いているため、掘削作業において油圧ホースの捌きが面倒になるとともに、油圧ホースが切断されると作動油が撒き散らされてその処理に時間がかかるなどの問題があった。また、油圧シリンダを用いると、構造が複雑化し、メンテナンスの手間がかかっていた。
また、上記特許文献2では、一対のシェル部を閉鎖するには、ケリーバを引き上げて、ケリーバの下端に接続された連結部をガイド部に対して相対的に上昇させ、前記連結部に接続されたアーム部を垂直に上昇させることにより、アーム部の下端に接続されたシェル部が開閉の支点となるピンを中心に回動するようになっている。このとき、上記特許文献2では、前記アーム部が、ケリーバを引き上げたときの力をそのまま垂直力としてシェル部に伝達し、この垂直力がシェル部においてピンを支点とした回転力に変換されることによってシェル部が回動する仕組みとなっている。したがって、シェル部を閉鎖させたときの掴み力が弱く、確実に巨礫を掴み取ることができないおそれがあるとともに、1回の掴み量が低下するおそれがあった。
そこで本発明の主たる課題は、バケットの開閉に油圧等の外力を不要とし、バケット閉鎖時の掴み力が強く、1回の掴み量が安定して得られるようにするとともに、構造が簡単なアースドリル用バケット装置を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、ケリーバの下端に着脱自在に取り付けられるアースドリル用バケット装置であって、
下面が開口した円筒状のケーシングと、前記ケーシングの内部において前記ケーシングに回動可能に支持され、前記ケーシングの下面側を開放した開放位置と前記ケーシングの下面側を閉鎖した閉鎖位置とに開閉可能とされた左右対のバケットと、前記ケーシングの内部に設けられ、前記ケリーバと一体的に上下方向に移動する連結部材とを備え、
前記連結部材には、前記バケットが配置された側にそれぞれ離隔して設けられるとともに、その離隔距離が下側に行くに従って徐々に大きくなるように形成された左右対のテーパ溝が略上下方向に沿って形成され、
前記連結部材とバケットとが、一端が前記テーパ溝に沿って移動自在且つ回動自在に支持されるとともに、他端が前記バケットに回動自在に支持され、交差部で互いに回動自在に連結されたX形のリンク部材によって連結され、前記ケリーバの引き上げによって、前記バケットが前記開放位置から前記閉鎖位置に移動するように構成されていることを特徴とするアースドリル用バケット装置が提供される。
上記請求項1記載の発明は、アースドリルによって玉石や転石等の巨礫帯を掘削する際に、ドリルバケットに代えてケリーバの下端に取り付けて使用するアースドリル用バケット装置であって、ケーシングと、このケーシングの内部において前記ケーシングに回動可能に支持された巨礫を掴む左右対のバケットと、前記ケリーバと一体的に上下方向に移動する連結部材とを備えている。前記連結部材には、左右に離隔するテーパ溝が略上下方向に沿って形成されている。前記連結部材とバケットとがX形のリンク部材によって連結され、このX形のリンク部材が交差部で互いに回動自在に連結されている。そして、前記ケリーバの引き上げによって、このケリーバと一体となって前記連結部材が上方に移動し、前記X形のリンク部材の一端がテーパ溝に沿って移動することによるリンク機構を介して前記バケットが開放位置から閉鎖位置に移動できるようになっている。
このように、本アースドリル用バケット装置では、バケットを開閉する駆動源として、油圧等の外力を用いていないため、油圧ホースの捌きなどが必要なく、作業性が良好になるとともに、構造が簡略化でき、メンテナンスなどの手間が省ける。また、ケリーバを引き上げたときにバケットを回動させるX形のリンク部材の一端がテーパ溝に沿って移動し、前記リンク部材のX形が徐々に広がるように変形することによって、トグル機構を応用したメカニズムでバケットが閉鎖されるため、バケットの閉鎖時に強い刃先力を発生させることができ、巨礫等を確実に掴み取ることができるようになるとともに、1回の掴み量が安定して得られるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記ケーシングの上面に設けられた円筒状のガイドカバーと、前記ケリーバの下端に固定され、前記ガイドカバーの内部を摺動して、軸方向に移動可能且つ軸回りに回動可能とされたジョイントシャフトとを備え、
前記ジョイントシャフトの周面に突出するストッパーが備えられるとともに、前記ガイドカバーに前記ストッパーが係合可能な係合溝が上下方向に沿って備えられ、前記係合溝の下端部に、前記ストッパーが係止して前記ジョイントシャフトの軸方向への移動を阻止するロック部が形成されている請求項1記載のアースドリル用バケット装置が提供される。
上記請求項2記載の発明では、本バケット装置による掘削時にバケットを開放位置に保持するため、前記ジョイントシャフトの周面にストッパーを設け、このストッパーが係合溝の下端部に形成されたロック部に係止できるようにしている。
以上詳説のとおり本発明によれば、バケットの開閉に油圧等の外力が不要となり、バケット閉鎖時の掴み力が強く、1回の掴み量が安定して得られるようになるとともに、簡単な構造のアースドリル用バケット装置が得られるようになる。
アースドリル用バケット装置1(バケット開放時)の縦断面図である。 アースドリル用バケット装置1(バケット閉鎖時)の縦断面図である。 図1のIII−III線矢視図である。 図1のIV−IV線矢視図である。 図1のV−V線矢視図である。 リンク部材25を示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係るアースドリル用バケット装置1は、ドリルバケットでは掘削できない玉石や転石等の巨礫を掘削する際、ドリルバケットに代えてアースドリルのケリーバの下端に着脱自在に取り付けられるものである。
前記アースドリル用バケット装置1は、図1及び図2に示されるように、下面が開口した円筒状のケーシング2と、前記ケーシング2の内部において前記ケーシング2に回動可能に支持され、前記ケーシング2の下面側を開放した開放位置(図1)と前記ケーシング2の下面側を閉鎖した閉鎖位置(図3)とに開閉可能とされた左右対のバケット3、3と、前記ケーシング2の上面に突出して固定され、前記ケーシング2とほぼ同軸位置に設けられた上下面が開口した円筒状のガイドカバー4と、前記ケリーバの下端に固定され、前記ガイドカバー4の上面の開口部から前記ケーシング2の内部に挿入され、前記ガイドカバー4の内部を摺動して軸方向に移動可能且つ軸回りに回動可能とされたジョイントシャフト5と、前記ケーシング2の内部に設けられ、前記ジョイントシャフト5の下端に取り付けられて前記ケリーバと一体的に上下方向に移動する連結部材6と、前記連結部材6と前記バケット3とを連結するリンク部材25とを備えている。
前記ケーシング2は、下面の全面が開口するとともに、上面中央の一部が開口する略円筒状の外形を成している。前記ケーシング2の下端には、周方向に間隔を空けて複数のビット7、7…が下方に突出して設けられている。前記ケーシング2の周面には、開放位置にあるバケット3のケーシング2周面に沿う大きさより若干大きな寸法で、ケーシング2の内外を貫通する開口部8、8が左右にそれぞれ形成されている。図1及び図3に示されるように、前記開口部8は、開放位置にあるバケット3の外周部が、外周に隙間を空けて嵌合可能な大きさで形成されている。
前記ケーシング2の内部には、ケーシング2の内周面から所定の距離だけ内側に離隔するとともに、ケーシング2の上面から垂下する円筒状のインナーケース9が設けられている。前記インナーケース9の下端の左右にはそれぞれ、前記バケット3、3を回動可能に支持する支持部10、10が備えられるとともに、内周面の左右にはそれぞれ、前記連結部材6の左右にそれぞれ設けられた突部6aが係合可能な係合溝11、11が上下方向に沿って形成されている。
前記バケット3は、断面円弧状に形成され、図1に示される開放位置において前記ケーシング2の開口部8に嵌合するように配置され、図2に示される閉鎖位置において先端同士が突き合わされケーシング2の下面の開口を閉鎖するように配置される底部3aと、前記底部3aの両側に起立する平板状の側部3b、3bとで構成されている。図1に示されるバケット3、3の開放位置において、前記ケーシング7の下端に設けられたビット7、7…により地盤を掘削した後、バケット3、3を図2に示される閉鎖位置に移動することによって、ケーシング2内に入り込んだ土砂を、左右のバケット3、3の前記底部3a及び側部3bで囲われた部分の上部に掴み取るようになっている。
前記底部3aの内面上部には支持プレート12が突出して設けられ、この支持プレート12が前記ケーシング2(インナーケース9)に設けられた支持部10に対して、一体的に貫通する軸部材によって回動自在に支持されることによって、前記バケット3が前記ケーシング2に対して回動可能に支持されている。
また、前記バケット3の側部3bには、後段で詳述する前記バケット3を回動操作するリンク部材25が連結される連結プレート13が突出して設けられている。
一方、前記ガイドカバー4は、上面及び下面が開口した円筒状に形成され、下面の開口が前記ケーシング2の上面の中央部に設けられた開口に連通した状態で、前記ケーシング2の上面に固定されている。これによって、ガイドカバー4の内部が、前記ケーシング2の内部に連通するように配置されている。
前記ガイドカバー4の周面には、後段で詳述するジョイントシャフト5の周面に突出するストッパー18が係合可能な係合溝14が上下方向に沿って設けられている。前記係合溝14の下端部には、前記ストッパー18が係合して前記ジョイントシャフト5の軸方向への移動を阻止するロック部15が形成されている。前記ロック部15は、前記係合溝14の下端部に形成された前記係合溝14より幅広の部分であり、掘削時に前記ケリーバの回転方向(R方向)に回転した前記ストッパー18が係合して上下方向に移動できなくするためのものである。
図5に示されるように、前記ロック部15及び係合溝14の下端において、ロック部15及び係合溝14内に向けて突出する突部が16aを有し、前記ストッパー18が係合溝14及びロック部15より下側に移動するのを防止する止め部材16が、前記ケーシング2の上面に固定されている。
前記ガイドカバー4の内部には、断面円形の外形を有する前記ジョイントシャフト5が摺動可能に挿入されている。前記ジョイントシャフト5の上端部には、角筒状の連結部17が形成され、この連結部17をケリーバの下端に係合させてピン孔17aにピン部材を挿通することによって、本アースドリル用バケット装置1がケリーバに取り付けられるとともに、前記ジョイントシャフト5がケリーバと一体的に回転及び上下移動できるようになっている。
前記ジョイントシャフト5の周面には、外方に突出するストッパー18が設けられている。前記ストッパー18は、図5に示されるように、円筒状のジョイントシャフト5を直径方向に貫く断面略角形の軸部材によって構成され、この軸部材がジョイントシャフト5の周面に設けられた開孔部から両端がそれぞれ外方側に突出した状態で固定されている。
前記ジョイントシャフト5の下端には、拡径されたフランジ部19が形成され、このフランジ部19が前記連結部材6の上部に所定の連結構造によって連結されることにより、ジョイントシャフト5の回動が連結部材6に伝達されず、上下方向の移動のみが伝達できるような構成となっている。
次いで、前記連結部材6は、前記ジョイントシャフト5の下端に取り付けられ、前記ジョイントシャフト5との所定の連結構造を備えた略円板状に形成された連結部材上部20と、その下側に連設され、後述するリンク部材25との連結構造を備えた略角箱形の連結部材下部21とから構成されている。
前記連結部材上部20は、平面視略円形の基板20aと、前記基板20aの上面に形成され、内側に前記ジョイントシャフト5の下端に設けられたフランジ部19が嵌合可能な円環状のリブ20bと、前記リブ20bに前記フランジ部19を嵌合させた状態で前記フランジ部を上から押さえる円環状の押え板20cとからなり、前記押え板20cが周方向に間隔を空けて複数設けられた固定ボルト20d、20d…によって前記基板20aに固定されている。ジョイントシャフト5と連結部材6との連結状態では、前記リブ20bの内側にフランジ部19を嵌合させ、その上面に前記押え板20cが固定されている。これによって、前記ジョイントシャフト5と連結部材6とは相対的に回動可能であるが、上下方向への移動が不能となっている。したがって、ジョイントシャフト5の回動は、かかる連結部で吸収されて連結部材6には伝達されず、ジョイントシャフト5の上下方向の移動のみが連結部材6に伝達できるようになっている。
また、前記基板20aの左右にはそれぞれ、前記インナーケース9の内周面の左右にそれぞれ形成された上下方向に沿う係合溝11に係合可能な突部6aが設けられ、前記突部6aが前記係合溝11に係合することによって、前記連結部材6がケーシング2に対して相対的に回動不能且つ上下方向への移動可能に設けられている。
前記連結部材下部21は、ほぼ直方体又は立方体からなる中空の箱形に形成され、前記バケット3、3が配置された側に面する左右の側板21a、21aと、これら左右の側板21a、21aと直交する側に面する前後の側板21b、21bとを有している。この連結部材下部21は、連結部材上部20に一体的に接合されている。
前記連結部材6のうち前記連結部材下部21の前後の側板21b、21bにはそれぞれ、前記バケット3、3が配置された側にそれぞれ離隔して設けられるとともに、その離隔距離が下側に行くに従って徐々に大きくなるように形成された左右対のテーパ溝22、22が略上下方向に沿って形成されている。前記テーパ溝22は、前後の側板21bを貫通して連結部材下部21の内部と外部とを連通する開口部であり、傾斜した直線状の長孔によって形成されている。前記テーパ溝22、22は、前後の側板21bに対してそれぞれ、ケリーバの軸方向中心線Lを境に左右対称に形成されるとともに、前後の側板21b、21bに対してそれぞれ同じ位置に形成されている。図1に示されるように、前記テーパ溝22のケリーバの中心線Lに対する傾斜角度αは任意であるが、5〜45°好ましくは10〜30°とするのがよい。
図6に示されるように、前後の側板21b、21bに形成されたテーパ溝22のうち、前後方向に対応するテーパ溝22、22間に跨がって、前記テーパ溝22に沿って移動自在且つ回動自在なスライド軸23が配置されている。前記スライド軸23は、連結部材下部21の中空内部を貫通するとともに、両端部がそれぞれテーパ溝22に挿通され、先端がテーパ溝22から突出するように設けられている。このテーパ溝22から突出したスライド軸23の先端部には外周にネジが切られており、後述するリンク部材25の一端を挿入した状態でナットでネジ止めできるようになっている。
前記連結部材6とバケット3とは、一端が前記テーパ溝22に沿って移動自在且つ回動自在に支持されるとともに、他端が前記バケット3に回動自在に支持され、交差部で互いに回動自在に連結されたX形のリンク部材25によって連結されている。これによって、前記ケリーバの引き上げによって、左右のバケット3、3が前述の開放位置(図1)から閉鎖位置(図2)に移動できるように構成されている。
前記リンク部材25は、一方のリンク部材25Aと他方のリンク部材25Bとが中間部で交差するとともに、この交差部において回動自在に連結されることにより、全体としてX形に形成されている。一方のリンク部材25Aは、一端がケリーバの軸方向中心線Lに対して左右対で配置されたテーパ溝22A、22Bのうち、他方側のテーパ溝22Bに配置された前記スライド軸23に固定され、他端がケリーバの軸方向中心線Lに対して左右対で配置されたバケット3A、3Bのうち、一方側のバケット3Aに設けられた連結プレート13に回動可能に連結されている。また、他方のリンク部材25Bは、一端が一方側のテーパ溝22Aに配置された前記スライド軸23に固定され、他端が他方側のバケット3Bに設けられた連結プレート13に回動可能に連結されている。前記リンク部材25A、25Bの一端は、前記スライド軸23に固定され、このスライド軸23がテーパ溝22に対して回動可能且つ移動可能に設けられることにより、テーパ溝22を回動可能且つ移動可能に配置されるようになっている。
前述の一方のリンク部材25Aと他方のリンク部材25Bとを交差部で回動自在に連結するには、図6に示されるように、一方のリンク部材25A及び他方のリンク部材25Bを一体的に貫通するピン部材26によって結合するのが好ましい。前記ピン部材26の固定には回り止め付きナットを用い、頭部には、その一部を切り欠いて、その切欠き部に回り止め用のキープレートを固定するのが好ましい。なお、図示例では、スライド軸23の両端にそれぞれ設けられたリンク部材25、25のうちの一方側の端部に設けられたリンク部材25では、一方のリンク部材25Aを厚み方向に所定の離隔距離で配置した2枚の板材で構成し、他方のリンク部材25Bをこの離隔部に挿入可能な厚みを有する1枚の板材で構成した上で、前記他方のリンク部材25Bを一方のリンク部材25Aの板材間の離隔部に挿入し、前記ピン部材26によって結合するとともに、他方側の端部に設けられたリンク部材25では、一方のリンク部材25Aと他方のリンク部材25Bをこれとは逆の構造とした上で、前記ピン部材26によって結合している。これによって左右の連結構造の結合強度を均等にすることができる。
なお、前記リンク部材25を前記バケット3に連結するリンク部材25の他端部においても、前記ピン部材26を用いて回動自在に支持するのが好ましい。
次に、前記アースドリル用バケット装置1を用いた掘削方法について説明する。前記アースドリル用バケット装置1をケリーバの下端に取り付けて、ジョイントシャフト5を最も下方に移動させ、ストッパー18をロック部15にロックした状態で、ケリーバを掘削方向(図1におけるR方向)に回転させながら下方に移動させ、ケーシング2の下端に設けた複数のビット7、7…によって玉石や転石等をケーシング2内に収容しながら地盤の掘削を行う。
そして、ケーシング2内に掘削した玉石や転石等が溜まったら、ケリーバを掘削方向(R方向)とは逆方向に回転させ、ストッパー18がロック部15に係合したロック状態を解除し、ケリーバを上方へ移動させる。このとき、ケリーバの掘削方向と逆方向への回転に伴ってジョイントシャフト5がともに回転するが、ジョイントシャフト5の下端に取り付けられた連結部材6は、これらの連結部において回転移動が吸収されるため、回転せずに上下方向への移動だけが生じるようになっている。
前記ケリーバを上方へ移動させると、ケーシング2の周面と掘削孔の内面との摩擦抵抗と、ケーシング2(インナーケース9を含む)、バケット3、ガイドカバー4及びリンク部材25等の自重とにより、ジョイントシャフト5及び連結部材6だけがケーシング2に対して相対的に上方へ移動し、ケーシング2等はその場に留まろうとする。連結部材6の上方への移動に伴ってスライド軸23がテーパ溝22に沿って相対的に下方側に移動するため、リンク部材25の上端の離隔距離が徐々に大きくなる。これによって、X形のリンク部材25の上端(支点C)が交差部の支点Dを中心として左右に拡がるように変形し、リンク部材25の下端(支点B)に、バケット3のケーシング2に対する支持点(支点A)を中心としてバケット3が閉鎖する方向に回転しようとするモーメントが発生する。この支点Bに作用するモーメントが駆動力となってバケット3が支点Aを中心に回転して閉鎖できるようになっている。このように、支点A、B、Cからなるリンク機構がトグル機構を応用したメカニズムによってバケット3を閉鎖するため、バケット3の閉鎖時に強い刃先力を発生させることができ、玉石や転石等を確実に掴み取ることができるようになるとともに、1回の掴み量が安定して得られるようになる。
ケーシング2の周面と掘削孔の内面との摩擦抵抗を無視し、ケリーバを引き上げたときの反力をバケット装置の非可動部(ジョイントシャフト5及び連結部材6以外のバケット装置1を構成する部材)の重量のみで受け持ったと仮定してバケット閉鎖時の力を算出すると、リンク部材25の上端を押し広げる力はバケット3を閉じる力であり、バケット3が物を掴む力となる。リンク部材25を押し広げる力Fは、F=H/sinα より得られる。ここで、Hはケリーバの引抜き力であり、非可動部の重量である。αはテーパ溝22のケリーバの中心線Lに対する傾斜角度である。
こうして、ジョイントシャフト5をケーシング2に対して相対的に引き上げ、バケット3、3を閉鎖状態にしたら、更にケリーバを引き上げることにより、アースドリル用バケット装置1全体が引き上げられるようになる。地上に引き上げたアースドリル用バケット装置1は、現場の所定のエリアに載置した状態で、ケリーバを下方に移動させることにより、ジョイントシャフト5及び連結部材6がケーシング2に対して相対的に下方に移動し、リンク部材25のテーパ溝22に対する支点Cがテーパ溝22に沿って相対的に上方に移動し、X形のリンク部材25の上端の左右の離隔距離が小さくなるのに伴って、下端の左右の離隔距離も小さくなり、バケット3、3が開放され、バケット3、3が掴んでいた掘削土砂が外部へ排出されることになる。
以上の構成からなるアースドリル用バケット装置1では、バケット3を開閉する駆動源として、油圧やワイヤ等の外力を用いていないため、油圧ホースやワイヤ等の捌きなどが必要なく、掘削作業に支障をきたすことがない。また、油圧シリンダなどを備えていないため、構造が簡略化でき、メンテナンスなどの手間が省ける。
また、ケリーバを引き上げたときにバケット3、3を回動させるX形のリンク部材25の上端がテーパ溝22に沿って移動し、X形のリンク部材25が交差部の支点Dを中心として左右に拡がるように変形することによって、トグル機構を応用したメカニズムによってバケット3、3が閉鎖されるため、バケット3、3の閉鎖時に強い刃先力を発生させることができ、巨礫等を確実に掴み取ることができるようになるとともに、1回の掴み量が安定して得られるようになる。
1…アースドリル用バケット装置、2…ケーシング、3…バケット、4…ガイドカバー、5…ジョイントシャフト、6…連結部材、7…ビット、8…開口部、9…インナーケース、10…支持部、11…係合溝、12…支持プレート、13…連結プレート、14…係合溝、15…ロック部、16…止め部材、17…連結部、18…ストッパー、19…フランジ部、20…連結部材上部、21…連結部材下部、22…テーパ溝、23…スライド軸、25…リンク部材

Claims (2)

  1. ケリーバの下端に着脱自在に取り付けられるアースドリル用バケット装置であって、
    下面が開口した円筒状のケーシングと、前記ケーシングの内部において前記ケーシングに回動可能に支持され、前記ケーシングの下面側を開放した開放位置と前記ケーシングの下面側を閉鎖した閉鎖位置とに開閉可能とされた左右対のバケットと、前記ケーシングの内部に設けられ、前記ケリーバと一体的に上下方向に移動する連結部材とを備え、
    前記連結部材には、前記バケットが配置された側にそれぞれ離隔して設けられるとともに、その離隔距離が下側に行くに従って徐々に大きくなるように形成された左右対のテーパ溝が略上下方向に沿って形成され、
    前記連結部材とバケットとが、一端が前記テーパ溝に沿って移動自在且つ回動自在に支持されるとともに、他端が前記バケットに回動自在に支持され、交差部で互いに回動自在に連結されたX形のリンク部材によって連結され、前記ケリーバの引き上げによって、前記バケットが前記開放位置から前記閉鎖位置に移動するように構成されていることを特徴とするアースドリル用バケット装置。
  2. 前記ケーシングの上面に設けられた円筒状のガイドカバーと、前記ケリーバの下端に固定され、前記ガイドカバーの内部を摺動して、軸方向に移動可能且つ軸回りに回動可能とされたジョイントシャフトとを備え、
    前記ジョイントシャフトの周面に突出するストッパーが備えられるとともに、前記ガイドカバーに前記ストッパーが係合可能な係合溝が上下方向に沿って備えられ、前記係合溝の下端部に、前記ストッパーが係止して前記ジョイントシャフトの軸方向への移動を阻止するロック部が形成されている請求項1記載のアースドリル用バケット装置。
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