JP2020007365A - インスリン抵抗性を処置するためのhip/papタンパク質又はその誘導体の1種を含む組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、インスリン抵抗性を軽減するため又はその発生を予防するためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種の使用に関する。本発明は、特に、非インスリン依存型患者に向けたものである。
ゆえに、本発明は、非インスリン依存性対象におけるその使用のための、インスリン抵抗性を治療若しくは予防するための、特にインスリン抵抗性を制限及び/若しくは軽減するための、又はリスクのある集団におけるその出現を予防するための、HIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種に関する。したがって、本発明の対象は、特に、非インスリン依存性対象におけるその使用のための、末梢組織のインスリン抵抗性を治療又は予防するための、HIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種である。
本出願者は、非インスリン依存型であるが炭水化物ホメオスタシス障害を有する対象へのHIP/PAPタンパク質の投与が、HOMA−IR指数の非常に顕著な減少及び外因性インスリンの血糖降下作用における増加にも繋がることによって、インスリン負荷試験(すなわちITT)時に即効型インスリンの腹腔内投与後に血糖におけるより大きな降下を招くことを実証した。この作用は、HIP/PAPタンパク質の投与が、インスリン抵抗性における特異的低下に繋がることを示唆している。これらの作用は、基礎レベルでもOGTT試験の途中でもインスリン分泌における増加を伴わない。ゆえに、これらの結果は、インスリン分泌に対してではなく、インスリン抵抗性における低下に(又はインスリン感受性における増加に)対するHIP/PAPタンパク質の特異的効果を例示するものである。
本発明は、非インスリン依存型対象においてインスリン抵抗性及び末梢組織の抵抗性を治療若しくは軽減するため、又はそれらの発生を予防、制限若しくは予防するため(そして逆にインスリン感受性を増加させるため、又はインスリン感受性における減少を制限若しくは予防するため)のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種に関する。有利には、HIP/PAPタンパク質は、また、標的組織によるグルコースの組織同化を刺激又は増加させるために使用される。
本発明によるHIP/PAPタンパク質は、配列番号4の配列のタンパク質からなる。
− ob/obマウス又は実施例に定義された高脂肪食に従ったマウスにおけるOGTT試験時のHOMA−IR指数における減少。
− 対照動物に関する糖負荷試験時の血糖における減少。
− 体脂肪量における減少及び/又は除脂肪量における増加。
− グルコースの筋肉吸収における増加。
本発明は、また、インスリン非依存型患者においてインスリン抵抗性の発生を治療、軽減、制限又は予防するためのその使用のための前記のHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種を含む組成物に関する。そのような組成物は、また、エネルギー代謝障害を有する患者において除脂肪量/体脂肪量比を増加させるために使用され得る。様々な実施態様によると、本発明は、前に定義された対象を処置するために特に有利である。
a)HIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種;
b)優先的に1〜9、より詳細には4〜8、いっそうより詳細には6〜7.5の最大安定性範囲内にpHを維持する能力がある緩衝液;
c)撹拌によって誘発される凝集からタンパク質又はポリペプチドを安定化する洗剤又は界面活性剤;
d)等張化剤(isotonic)、
e)例えばフェノール、ベンジルアルコール、ハロゲン化ベンゾセリウム(benzothelium)、及び塩化物からなる群より選択される保存料;
f)水
を含み得る。
好ましい一実施態様によると、HIP/PAPタンパク質は、有効量で、すなわち本発明の予想される効果を得るために必要な量で投与される。HIP/PAPタンパク質のそのような量は、標的化された病態及び処置されるべき対象に応じて一般的に経験に基づき決定される。有効量は、また、構想された投与様式、投与される化合物(HIP/PAPタンパク質又は誘導体)、及びその製剤に依存する。最大の治療効果を得るための有効量を決定するために必要な調整は、臨床家に日常的な技法に対応する。
本発明は、また、前記の様々な実施態様において定義されたインスリン非依存型対象におけるインスリン抵抗性の発生を治療、軽減、制限又は予防するための、前記のHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種の使用に関する。
材料及び方法:
動物モデル
インスリン抵抗性及び糖尿病の2つの異なるモデル、すなわちob/obモデル及び高脂肪食(HFD)モデルを使用した。ob/obモデルは、レプチン遺伝子におけるナンセンス突然変異によって引き起こされるII型糖尿病の遺伝的モデルであって、これらの動物におけるレプチンの不在を招く。このマウスは、高インスリン血症、肥満、高血糖及び高脂血症を有するインスリン抵抗性症候群を示す(Pelleymounter MA, Cullen MJ, Baker MB, Hecht R, Winters D, Boone T, et al. Effects of the obese gene product on body weight regulation in ob/ob mice. Science 1995; 269: 540-3)。ob/obマウスは、慣例的に記載されているように、高血糖(248±14mg/dl)及びまた大きな高インスリン血症(9.5±0.9ng/ml)を示す。
Ob/Obモデル:
動物29匹を3群に分けた:動物10匹にプラセボ(生理食塩水)を入れ、動物9匹に9μg/日 ALF5755を送達するポンプを入れ、動物10匹に43μg/日 ALF5755を4週間入れた。動物の背部皮下に埋め込まれ、流速0.25μl/時間で皮下に一定体積を送達しているAlzetポンプ(Alzet #2004)からの拡散によって送達を実施した。処置薬は血流中に通過し、ALF5755の平均血清中濃度(血中hipレベル)を得ることを可能にする。平均血清中濃度は、プラセボ群についてゼロであり、9μg/日 ALF5755を入れられている群について102.7±28.6ng/mlであり、43μg/日 ALF5755を入れられている群について229.5±44.9ng/mlである。9μg/日 ALF5755の群の動物3匹及び43μg/日の群の動物3匹については、ALF5755の送達が起こらず、処置の終わりに血中hipレベルはゼロであった。これらの動物を分析から除外した。対照群のマウス1匹及びALF5755 43μg/日の群のマウス1匹の動物2匹が実験の途中に死亡した。したがって、各群について保持された数は:プラセボがn=9;ALF5755 9μg/日がn=6;ALF5755 43μg/日がn=6である。
HFD及び対照食を摂取している動物をプラセボ(生理食塩水、CTD群についてn=5、HFD群についてn=9)又は43μg/日 ALF5755(CTD群についてn=5、HFD群についてn=9)で4週間処置する。動物の背部皮下に埋め込まれ、流速0.25μl/時間で皮下に一定体積を送達しているAlzetポンプ(Alzet #2004)からの拡散によって送達を実施する。処置薬は血流中に通過し、ALF5755の平均血清中濃度(血中hipレベル)を得ることを可能にする。平均血清中濃度は、プラセボ群についてゼロであり、43μg/日 ALF5755を入れられている2群についてD17に309ng/mlである。D27(ポンプによる送達の最終日)に、血中hipレベルは、CTD群の動物について369.3ng/ml及びHFD群について334.8ng/mlであることから、処置の間にALF5755が正確に送達されたことが確認される。
前記と同じ処置により、HFD及び対照食を摂取している動物を、プラセボ(生理食塩水、CTD群についてn=4、HFD群についてn=6)又は43μg/日のALF5755(CTD群についてn=4、HFD群についてn=6)で4週間処置する。ALF5755の平均血清中濃度(血中hipレベル)はプラセボ群についてゼロ、CTD群の動物について673ng/ml及びHFD群について784ng/mlであり、ゆえに、処置にわたりALF5755が正確に送達されていることを確認している。
体重
食餌に関連する体重増加を検証し、この変数に及ぼすALF5755の任意の効果を評価するために、HDF実験の動物の体重測定は、モデルの設定の間及びその後の4週間の処置の間にも毎週行う。ob/ob動物に関しては、4週間の処置の間に1週間に約1回体重測定する。
提供された食物及び残った食物を1週間に3回重量測定することによって食物摂取を測定する。次に、それを1日摂取量に換算する(related back)(g/日の単位)。
カロリー摂取を、摂取された食物の量(g)及び食餌に応じた食用ペレットのグラムあたりのエネルギー値から直接計算する。
様々な測定の前に動物を18時間絶食させる。血中の血糖を測定するためのリーダー及び反応性ストリップ(Glucofix(登録商標)mio reader及びGlucofix(登録商標)sensor strips, A. Menarini diagnostics)を使用して基礎血糖を測定する。この測定には血液1滴で十分である;それは、尾の末端から血液試料を採取することによって得られる。ポンプの留置前、約2週間の処置後、及び次に処置の終了時に、基礎血糖を採取する。
基礎血糖の測定後に、基礎血中インスリンをアッセイするために、3.75IU/本(Hirschmann Laborgeraete)のヘパリンナトリウムで処理されたヘマトクリット用毛細管を使用して最大の血液試料75μlを採取する。血液のチューブを14000rpmで3分間遠心分離し、次に上清を取り出し、製造業者の使用推奨に従ってELISA(Ultra Sensitive Mouse Insulin ELISA Kit, Crystal Chem Inc, #90080)によりインスリンをアッセイするために−20℃で保存する。
18時間絶食後に、動物を体重測定し、次に基礎血糖及び基礎血中インスリンを測定する。次に、30%グルコース溶液(CDM Lavoisier、注射用1Lボトル)を2g/kgマウスの比率で胃内強制投与する。
[(血中インスリン(mU/l)×血糖)/22.5](血糖をモル濃度の単位(mmol/l)で表現するとき)又は[(血中インスリン(mU/l)×血糖)/405](血糖を質量の単位(mg/dl)で表現するとき)
ob/obマウスを18時間絶食させる。100IU/ml原液(Novorapid Flexpen 100 IU/ml, NovoNordisk A/S)から生理食塩水中に0.15IU/mlになるように希釈したインスリン溶液を、0.75IU/kgマウスの比率で皮下注射する。所定の時間経過中(インスリン注射の5分後から120分後の間)に前記と同じ方法で血糖を測定する。
様々な組織のインスリン感受性に及ぼすALF5755の影響を知るために、8μCi 2−デオキシグルコース14C(2DG 14C)を腹腔内注射する。これは、代謝されないグルコース類似体である(グルコキナーゼによるリン酸化段階だけを受ける)ことにより、組織中に蓄積することが可能である。血中の2DGにおける減少を推定するために、t0に、それから10分毎に最小60分間、血液25μlを採取する。ペントバルビタールの致死的注射によりマウスを屠殺し、次に、取り込まれた2DG14Cの放射能をカウントするために組織を取り出す。水酸化ナトリウム中で組織を60℃で16時間消化し、次にこの溶液を中和する。一方で非リン酸化2DGの量を、他方で2DGの合計量を知るために、試料はいくつかの定量段階を経る。組織に実際に透過した2DGの量を、これらの2変数の引き算(合計2DG−非リン酸化2DG)によって計算する。次に、組織重量あたりに換算されたこの値を、血中に循環している量を考慮するために血中14Cの比放射能の時間積分値で割り算する。この方法は、器官内のグルコース輸送に及ぼすインスリンの特異的効果を実証可能にし、この組織のインスリン感受性を反映している。
MRIスキャンは、マウスを重量測定し、次にマウスをチューブの中に導き、マウスをプッシャーできっちりと閉じ込め続けることにある。供給業者によって規定された容積を含有するマウス固有の対照チューブで予備較正されたEchoMRIスキャナーに、このチューブを挿入する。3分で体脂肪量、除脂肪量、生体液及び身体の総自由水が定量される。
血清の肝臓評価を、Olympus AU 400自動化装置を使用して測光呈色により実施する。
血清及び肝臓の脂質評価を、HPLCクロマトグラフィーによって実施する。
炭水化物ホメオスタシスに及ぼすHIP/PAPタンパク質の効果:
HIP/PAPの投与は、プラセボマウス(処置の25日目に約28%減少;処置マウス228.2±14.7 vs プラセボマウス316.3±32.2、P<0.05、*)に比べてHFDマウス(処置の25日目に約15%減少;処置マウス188.9±10.8 vs プラセボマウス222.4±8.5、P<0.001、**;二元配置ANOVA、処置の効果:F(16.1)=12.76、P=0.0025、**)、及びob/obマウスにおける基礎血糖(18時間絶食後)を有意に減少させる。同様に、HIP/PAPタンパク質を用いた処置も、OGTT試験時の高血糖を、ob/obモデルについて早くも2週間(二元配置ANOVA、処置効果:F(133.1)=13.09、P=0.0018、**)で有意に軽減可能にし、4週間目もこれを維持する(二元配置ANOVA、処置効果:F(133.1)=5.78、P=0.027、*)。HFD食が与えられ、HIP/PAPで処置されたマウスについては、対照食に従ったマウスで観察されたレベルに類似のレベルに高血糖曲線を戻す、改善傾向が観察される。
プラセボ処置を受けたマウスに比べて、ALF−5755で処置されたHFDマウスにおいてOGTT試験時に高インスリン血症の減少が観察される(15分での高インスリン血症のピークの低下:処置マウスでは基礎レベルの3.75倍 vs プラセボマウスでは7.61倍、P<0.0001、****、及び30分:処置マウスでは基礎レベルの2.31倍 vs プラセボマウスでは3.7倍、P<0.05、*)。これらの改変は、HFDモデルにおけるHOMA−IR指数の正常化を伴う:二元配置ANOVA、処置効果:F(32.1)=16.77、P=0.0003、***、図1B〜C参照。ob/obマウスにおいても、OGTT試験時に高インスリン血症の改善が観察される:二元配置ANOVA、処置効果:F(34.1)=5.84、P=0.027、*。これらの改変は、HOMA−IR指数の正常化傾向を伴う:15及び30分で統計的に有意ではない指数の減少。これらのデータの全ては、ALF5755を用いた処置によるOGTT試験時の基礎血糖及び血糖可動域の正常化が、インスリン分泌促進効果(insulin-secretagogue effect)ではなく、インスリン抵抗性の軽減に起因することを確認するものである。
ALF−5755で処置後の様々なインスリン感受性組織(肝臓、筋肉及び脂肪組織)によるグルコース取り込みの調節を、HFDモデルで炭素14標識2DGの取り込みによって測定した。図1Dに、ALF5755を用いた処置が筋肉によるグルコース取り込みの増加に繋がることを示す(脛骨筋;21.7μM±6.3に対して51.9μM±12.8;両側マンホイットニー、P=0.04、*)。肝臓又は脂肪組織では増加が観察されなかった。
14週間のHFD食は、体脂肪量のパーセンテージにかなりの増加を誘導する(図2A及びC:32%に対して15%(対照食のプラセボ群))。ALF−5755を用いた処置は、HFDを与えられた動物において観察された体脂肪量増加を有意に縮小させる(図2A:32.1%±1.7%に対して26.7%±2.0%;片側マンホイットニー検定:P=0.039、*)。類似の傾向が、対照処置方式に供されたマウスについて観察される。同様に、対照食に比べてHFDを与えられた動物群で除脂肪量の減少が観察される(図2B及びD:49.8%に対して61.2%(対照食のプラセボ群))。ALF−5755を用いた処置は、CTDを与えられた動物において観察された除脂肪量のパーセンテージを有意に増加させる(図2D:61.2%±0.4%に対して63.5%±0.6%;片側マンホイットニー検定:P=0.008、**)。HFD食を与えられたマウスについて類似の傾向が観察される。体脂肪量/除脂肪量比の解析から、HFD食に従ったマウスにおいて、プラセボ処置を受けたマウスに比べてALF−5755を用いた処置により体脂肪量/除脂肪量比が少なくとも20%(21%)有意に減少するに至り(マンホイットニー片側検定、P=0.047)、対照食を与えられたマウスにおいても、少なくとも10%(10.1%)減少する傾向があることが示される。
HFD動物の群において(図3A参照)、ALF−5755がコレステロールレベル(913.0μM±28.2に対して647.1μM±32.9;両側マンホイットニー、P<0.0001、****)、コレステロールエステルレベル(1760.6μM±65.8に対して1390.3μM±96.7;両側マンホイットニーホイットニー、P=0.011、*)、及び総中性脂質レベル(2834.9μM±95.9に対して2168.6μM±118.5;両側マンホイットニー、P=0.0005、***)における統計的に有意な減少に繋がることが観察され、トリグリセリドレベルにおける減少傾向(161.3μM±15.0に対して131.2μM±24.1)も観察される。対照食においてALF−5755で処置された場合、コレステロール(526.6μM±35.9に対して376.9μM±43.9;両側マンホイットニー、P=0.032、*)、及びトリグリセリド(323.2μM±72.6に対して143.0μM±31.5;両側マンホイットニー、P=0.016、*)に関して、類似の統計的に有意な効果が観察される(図3B)。ob/obモデル(図3C)では、ALF−5755はコレステロール(763.0μM±58.5に対して532.5μM±29.0;両側マンホイットニー、P=0.002、**)を減少させ、トリグリセリドレベルにおける減少傾向が観察される(651.7μM±168.6に対して271.8μM±44.6)。ALF−5755で処置されたHFDマウスでは、ASATにおける減少傾向及びALATにおける統計的に有意な減少も観察される(132.7μM±19.3に対して77.2μM±12.7;両側マンホイットニー、P=0.032、*、図3C参照)。さらに、対照食及びob/obマウスモデルにおいて類似の傾向が観察される。
Claims (13)
- インスリン非依存型対象におけるインスリン抵抗性を治療又は予防することにおけるその使用のための、HIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 対象が、60%以上のHOMA−B値及び/又は6未満のHOMA−IR指数を有することを特徴とする、請求項1記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 対象が、125mg/dl未満の空腹時血糖、より詳細には110mg/dl未満の空腹時血糖を有することを特徴とする、請求項1及び2のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 対象が、経口糖負荷試験の2時間後に200mg/dl未満、より詳細には140mg/dl未満の血糖を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 対象が、正常な炭水化物耐性を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 対象が、正常な空腹時血糖を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 対象が、内臓過体重、肥満、アンドロゲン過剰症、摂食障害、筋肉減少症、異化亢進、栄養不良からなる群より選択される障害の少なくとも1つを有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 加齢に関連するインスリン抵抗性を処置するための、請求項1〜7のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 筋肉の発達を増加させるため、増加した除脂肪量を刺激するため、並びに筋肉の異化及びタンパク質性栄養不良を予防又は制限するための、請求項1〜8のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 脂質異常症、特に高コレステロール血症を予防又は治療するための、請求項1〜9のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- アテローム性動脈硬化症、特に冠動脈疾患及び下肢動脈疾患を予防又は治療するための、請求項1〜10のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種。
- 配列番号1〜4の配列より選択されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項記載のその使用のためのHIP/PAPタンパク質の誘導体。
- インスリン非依存型対象におけるインスリン抵抗性を治療又は予防するためのその使用のための、請求項1〜12のいずれか一項記載のHIP/PAPタンパク質又はその誘導体の1種の有効量を、少なくとも1種の生理学的に許容し得る賦形剤との混合物として含む組成物。
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