JP2020006884A - アクチュエータ及び長さ制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】入力に対する応答を早くしたアクチュエータを提供する。【解決手段】アクチュエータ1は、第一方向Zに相対的に変位可能に配置された第一支持部材16及び第二支持部材11と、第一支持部材と第二支持部材との間に配置され、第一方向に延びる同一直線上に配置された第一リンク部材21及び第二リンク部材31と、第一支持部材と第一リンク部材とを連結する第一ヒンジ22と、第二リンク部材と第二支持部材とを連結する第二ヒンジ32と、第一リンク部材と第二リンク部材とを連結し、第一方向に交差する第二方向Xに変位可能な変位制御部26と、備え、第一ヒンジ及び第二ヒンジは、第一リンク部材及び第二リンク部材を、第一方向及び第二方向にそれぞれ交差する第三方向Yに延びる軸線周りにそれぞれ回動させる。【選択図】図2
Description
本発明は、アクチュエータ及び長さ制御システムに関する。
地球や天体を観測する人工衛星や宇宙機等において、高度な観測を行うためには、アンテナや望遠鏡等の高度な寸法安定性が求められる。しかし、人工衛星や宇宙機等には、CFRP(Carbon−Fiber−Reinforced P1astic)が広く用いられている。CFRPは、湿度によって膨潤する。このため、人工衛星等の打ち上げ後に宇宙空間で人工衛星が乾燥するのに従って、何カ月も寸法が安定しないことがある。また、人口衛星では、地球周回に応じて温度環境が変化し、構造材料が熱変形をするために寸法が安定しないという問題点もある。
そこで、構造物の寸法をモニタしながら、寸法を積極的に制御することが検討されている。
そこで、構造物の寸法をモニタしながら、寸法を積極的に制御することが検討されている。
例えば、特許文献1の寸法安定化構造物(長さ制御システム)は、CFRP製フレーム、金属製エンドフィッティング、金属製継手、ヒータ、低熱膨張金属棒、歪みゲージ、歪み計測部、ヒータ温度制御部、CFRP部等を備えている。
金属製エンドフィッティングは、例えばアルミニウム合金やチタニウム合金製である。ヒータは、金属製継手の全周に取付けられている。低熱膨張金属棒は、アルミニウム合金やチタニウム合金に比べて小さな熱膨張率を有する鉄−ニッケル合金等のインバー型合金製である。
金属製エンドフィッティングは、例えばアルミニウム合金やチタニウム合金製である。ヒータは、金属製継手の全周に取付けられている。低熱膨張金属棒は、アルミニウム合金やチタニウム合金に比べて小さな熱膨張率を有する鉄−ニッケル合金等のインバー型合金製である。
このように構成された寸法安定化構造物では、低熱膨張金属棒の歪み量が、歪みゲージにより測定される。測定信号は、ヒータ温度制御部へ送られる。ヒータ温度制御部は、正の線膨張を有する金属製継手をヒータにより加熱して、低熱膨張金属棒の歪みがゼロとなるように、金属製継手部を膨張させる。
このようにして、CFRP製フレーム、金属製エンドフィッティング、及び金属製継手を直列に組み合わせたフレーム構造物の長さが調節され、フレーム構造物の変形が抑制される。
このようにして、CFRP製フレーム、金属製エンドフィッティング、及び金属製継手を直列に組み合わせたフレーム構造物の長さが調節され、フレーム構造物の変形が抑制される。
しかしながら、特許文献1の寸法安定化構造物では、ヒータで熱制御をするために、冷却は自然冷却に頼らざるを得ず、入力に対して応答が遅いという問題がある。
また、部材の発熱を許容できない場合には、特許文献1の寸法安定化構造物は使えないという問題もある。例えば、宇宙用の赤外線望遠鏡では、部材から発する赤外線を最小にするために部材を低温にする必要があるので、発熱を許容できない場合がある。さらに、特許文献1の寸法安定化構造物では線膨張係数の大きな部材を使用するため、温度制御機構が故障した際には、逆に温度安定性が悪くなってしまうという問題もある。
また、部材の発熱を許容できない場合には、特許文献1の寸法安定化構造物は使えないという問題もある。例えば、宇宙用の赤外線望遠鏡では、部材から発する赤外線を最小にするために部材を低温にする必要があるので、発熱を許容できない場合がある。さらに、特許文献1の寸法安定化構造物では線膨張係数の大きな部材を使用するため、温度制御機構が故障した際には、逆に温度安定性が悪くなってしまうという問題もある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、上記の問題を解決して、入力に対する応答を早くしたアクチュエータ、及びこのアクチュエータを備える長さ制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のアクチュエータは、第一方向に相対的に変位可能に配置された第一支持部材及び第二支持部材と、前記第一支持部材と前記第二支持部材との間に配置され、前記第一方向に延びる同一直線上に配置された第一リンク部材及び第二リンク部材と、前記第一支持部材と前記第一リンク部材とを連結する第一ヒンジと、前記第二リンク部材と前記第二支持部材とを連結する第二ヒンジと、前記第一リンク部材と前記第二リンク部材とを連結し、前記第一方向に交差する第二方向に変位可能な変位制御部と、備え、前記第一ヒンジ及び前記第二ヒンジは、前記第一リンク部材及び前記第二リンク部材を、前記第一方向及び前記第二方向にそれぞれ交差する第三方向に延びる軸線周りにそれぞれ回動させることを特徴としている。
本発明のアクチュエータは、第一方向に相対的に変位可能に配置された第一支持部材及び第二支持部材と、前記第一支持部材と前記第二支持部材との間に配置され、前記第一方向に延びる同一直線上に配置された第一リンク部材及び第二リンク部材と、前記第一支持部材と前記第一リンク部材とを連結する第一ヒンジと、前記第二リンク部材と前記第二支持部材とを連結する第二ヒンジと、前記第一リンク部材と前記第二リンク部材とを連結し、前記第一方向に交差する第二方向に変位可能な変位制御部と、備え、前記第一ヒンジ及び前記第二ヒンジは、前記第一リンク部材及び前記第二リンク部材を、前記第一方向及び前記第二方向にそれぞれ交差する第三方向に延びる軸線周りにそれぞれ回動させることを特徴としている。
この発明によれば、第一、第二支持部材に対して、変位制御部を第二方向に移動させる。変位制御部の移動に伴って、第一、第二リンク部材それぞれが、第一、第二ヒンジを起点として第二方向に回動する。これにより、第一、第二リンク部材が第一方向に対して傾斜する角度が変化する。第一、第二リンク部材の傾斜角度が変化するため、第一、第二支持部材間の第一方向の距離が変化する。
例えば、第一、第二リンク部材の傾斜角度が大きくなると、第一、第二リンク部材の第一方向の長さ成分が短くなり、第一、第二支持部材間の第一方向の距離が短くなる。一方で、第一、第二リンク部材の傾斜角度が小さくなると、第一、第二リンク部材の第一方向の長さ成分が長くなり、第一、第二支持部材間の第一方向の距離が長くなる。
例えば、第一、第二リンク部材の傾斜角度が大きくなると、第一、第二リンク部材の第一方向の長さ成分が短くなり、第一、第二支持部材間の第一方向の距離が短くなる。一方で、第一、第二リンク部材の傾斜角度が小さくなると、第一、第二リンク部材の第一方向の長さ成分が長くなり、第一、第二支持部材間の第一方向の距離が長くなる。
従って、第一、第二支持部材間の第一方向の距離を調節することができる。そして、このアクチュエータを間に配置する対象物間の距離を調節することができる。
この距離を調節する際に、変位制御部を第二方向に移動させれば、第一、第二支持部材間の第一方向の距離は、自然冷却による距離の変化に比べて早く変化するため、入力に対する応答を早くすることができる。
この距離を調節する際に、変位制御部を第二方向に移動させれば、第一、第二支持部材間の第一方向の距離は、自然冷却による距離の変化に比べて早く変化するため、入力に対する応答を早くすることができる。
また、上記のアクチュエータにおいて、前記第一支持部材と前記第二支持部材とが前記第一方向に相対的に移動するように、前記第一支持部材及び前記第二支持部材を案内する変位拘束部を備えてもよい。
この発明によれば、変位拘束部により、第一支持部材と第二支持部材とが第一方向に相対的に移動するように案内することができる。
この発明によれば、変位拘束部により、第一支持部材と第二支持部材とが第一方向に相対的に移動するように案内することができる。
また、上記のアクチュエータにおいて、前記変位制御部は、前記第一リンク部材と前記第二リンク部材との間に配置された第一連結部材と、前記第一リンク部材と前記第一連結部材とを連結する第三ヒンジと、前記第一連結部材と前記第二リンク部材とを連結する第四ヒンジと、を有し、前記第三ヒンジ及び前記第四ヒンジは、前記第一リンク部材及び前記第二リンク部材を、前記第三方向に延びる軸線周りにそれぞれ回動させてもよい。
この発明によれば、第一連結部材を第二方向に移動させると、第三ヒンジ及び第四ヒンジが軸線周りにそれぞれ回動して、第一、第二支持部材間の第一方向の距離が調節される。このため、アクチュエータの操作性を向上させることができる。
この発明によれば、第一連結部材を第二方向に移動させると、第三ヒンジ及び第四ヒンジが軸線周りにそれぞれ回動して、第一、第二支持部材間の第一方向の距離が調節される。このため、アクチュエータの操作性を向上させることができる。
また、上記のアクチュエータにおいて、前記第一ヒンジ、前記第一リンク部材、前記第三ヒンジ、前記第一連結部材、前記第四ヒンジ、前記第二リンク部材、及び前記第二ヒンジを組にして、前記第二方向に複数並べて備え、前記複数の第一連結部材同士を互いに連結する第二連結部材を備えてもよい。
この発明によれば、第一ヒンジ、第一リンク部材、第三ヒンジ、第一連結部材、第四ヒンジ、第二リンク部材、及び第二ヒンジを1つの組とする複数の組が、第二連結部材により一体となって第二方向に移動する。従って、第三方向に沿う軸線周りのトルクを第一支持部材又は第二支持部材が受けても、アクチュエータの動作を安定させることができる。
この発明によれば、第一ヒンジ、第一リンク部材、第三ヒンジ、第一連結部材、第四ヒンジ、第二リンク部材、及び第二ヒンジを1つの組とする複数の組が、第二連結部材により一体となって第二方向に移動する。従って、第三方向に沿う軸線周りのトルクを第一支持部材又は第二支持部材が受けても、アクチュエータの動作を安定させることができる。
また、上記のアクチュエータにおいて、前記第一支持部材又は前記第二支持部材に対して前記変位制御部を前記第二方向に移動させる駆動部を備えてもよい。
この発明によれば、第一支持部材及び第二支持部材のうち一方に対して他方が第一方向に移動する動作を、駆動部により自動的に行うことができる。
この発明によれば、第一支持部材及び第二支持部材のうち一方に対して他方が第一方向に移動する動作を、駆動部により自動的に行うことができる。
また、上記のアクチュエータにおいて、前記第一支持部材、前記第一ヒンジ、前記第一リンク部材、前記変位制御部、前記第二リンク部材、前記第二ヒンジ、及び第二支持部材は、一体に形成されていてもよい。
この発明によれば、第一支持部材及び第二支持部材のうち一方に対して他方が第一方向に相対的に移動する際に、ガタが生じるのを抑制することができる。
この発明によれば、第一支持部材及び第二支持部材のうち一方に対して他方が第一方向に相対的に移動する際に、ガタが生じるのを抑制することができる。
また、上記のアクチュエータにおいて、前記第一支持部材は、内フレームであり、前記第二支持部材は、前記第一支持部材の外側に配置された外フレームであってもよい。
また、本発明の長さ制御システムは、上記に記載のアクチュエータと、前記第一方向に沿って延び、前記第一支持部材及び前記第二支持部材の一方に、前記第一方向の一方側の端部が固定された軸状部材と、前記第一支持部材及び前記第二支持部材の他方と前記軸状部材の前記第一方向の前記一方側とは反対側の他方側の端部との距離を検出する測定部と、前記測定部による検出結果が予め定められた基準長さになるように、前記駆動部を駆動する制御部と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、測定部による検出結果に基づいて、制御部により、第一支持部材及び第二支持部材の他方と軸状部材の第一方向の他方側の端部との距離を基準長さに調節することができる。
この発明によれば、測定部による検出結果に基づいて、制御部により、第一支持部材及び第二支持部材の他方と軸状部材の第一方向の他方側の端部との距離を基準長さに調節することができる。
本発明のアクチュエータ及び長さ制御システムによれば、入力に対する応答を早くすることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るアクチュエータの第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態のアクチュエータ1の斜視図であり、図2は、同アクチュエータ1を模式的に示す正面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、外フレーム(第二支持部材)11と、内フレーム(第一支持部材)16と、第一ヒンジ22と、第一リンク部材21と、変位制御部26と、第二リンク部材31と、第二ヒンジ32と、案内部36と、第二連結部材41と、変位拘束部46と、を備えている。
以下では、アクチュエータ1の構成を分かりやすく模式的に示した図2及び図3を用いて説明する。なお、図2以降では、内フレーム16の後述する第1軸状部材17に形成された孔が、第1軸状部材17を前後方向(第三方向)Yに貫通しない連通孔17aであるとして説明する。
以下、本発明に係るアクチュエータの第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態のアクチュエータ1の斜視図であり、図2は、同アクチュエータ1を模式的に示す正面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のアクチュエータ1は、外フレーム(第二支持部材)11と、内フレーム(第一支持部材)16と、第一ヒンジ22と、第一リンク部材21と、変位制御部26と、第二リンク部材31と、第二ヒンジ32と、案内部36と、第二連結部材41と、変位拘束部46と、を備えている。
以下では、アクチュエータ1の構成を分かりやすく模式的に示した図2及び図3を用いて説明する。なお、図2以降では、内フレーム16の後述する第1軸状部材17に形成された孔が、第1軸状部材17を前後方向(第三方向)Yに貫通しない連通孔17aであるとして説明する。
図2及び図3に示すように、外フレーム11は、支持壁部12と、縦壁部13と、横壁部14と、を備えている。
支持壁部12は、板状に形成され、厚さ方向が上下方向(第一方向)Zに沿うように配置されている。支持壁部12には、支持壁部12を上下方向Zに貫通する連通孔12aが形成されている。連通孔12aは、左右方向(第二方向)Xの中央部に形成されている。左右方向Xは、上下方向Z及び前後方向Yにそれぞれ直交(交差)する方向である。
縦壁部13は、板状に形成され、厚さ方向が左右方向Xに沿うように配置されている。本実施形態では、縦壁部13はアクチュエータ1に一対備えられている。各縦壁部13は、支持壁部12の左右方向Xの各端部から上方(第一方向の他方側)Z1に向かって延びている。右側の縦壁部13には、縦壁部13を左右方向Xに貫通する貫通孔13aが形成されている(図3参照)。
支持壁部12は、板状に形成され、厚さ方向が上下方向(第一方向)Zに沿うように配置されている。支持壁部12には、支持壁部12を上下方向Zに貫通する連通孔12aが形成されている。連通孔12aは、左右方向(第二方向)Xの中央部に形成されている。左右方向Xは、上下方向Z及び前後方向Yにそれぞれ直交(交差)する方向である。
縦壁部13は、板状に形成され、厚さ方向が左右方向Xに沿うように配置されている。本実施形態では、縦壁部13はアクチュエータ1に一対備えられている。各縦壁部13は、支持壁部12の左右方向Xの各端部から上方(第一方向の他方側)Z1に向かって延びている。右側の縦壁部13には、縦壁部13を左右方向Xに貫通する貫通孔13aが形成されている(図3参照)。
横壁部14は、板状に形成され、厚さ方向が上下方向Zに沿うように配置されている。本実施形態では、横壁部14はアクチュエータ1に一対備えられ、左右方向Xに並べて配置されている。
一対の横壁部14の一方は、右側の縦壁部13の上端部から左側の縦壁部13の上端部に向かって左右方向Xに沿って延びている。一対の横壁部14の他方は、左側の縦壁部13の上端部から右側に向かって左右方向Xに沿って延びている。
一対の横壁部14が配置される上下方向Zの位置は、互いに同等である。一対の横壁部14の間は、左右方向Xに離間している。
一対の横壁部14の一方は、右側の縦壁部13の上端部から左側の縦壁部13の上端部に向かって左右方向Xに沿って延びている。一対の横壁部14の他方は、左側の縦壁部13の上端部から右側に向かって左右方向Xに沿って延びている。
一対の横壁部14が配置される上下方向Zの位置は、互いに同等である。一対の横壁部14の間は、左右方向Xに離間している。
内フレーム16は、第1軸状部材17と、受け部材18と、結合部材19と、を備えている。
第1軸状部材17は、例えば、上下方向Zに沿って延びる角筒状に形成されている。第1軸状部材17には、第1軸状部材17を上下方向Zに貫通する連通孔17aが形成されている。第1軸状部材17は、連通孔17aが支持壁部12の連通孔12aに上下方向Zで対向するように、支持壁部12の上方Z1に配置されている。
本実施形態では、第1軸状部材17の下方(第一方向の一方側)Z2の部分(小径部)の外径よりも、第1軸状部材17の上方Z1の部分(大径部)の外径が大きい。下方Z2は、上下方向Zにおける上方Z1とは反対側である。
第1軸状部材17は、一対の縦壁部13及び一対の横壁部14の間にそれぞれ配置され、一対の横壁部14よりも上方Z1に突出している。
第1軸状部材17は、例えば、上下方向Zに沿って延びる角筒状に形成されている。第1軸状部材17には、第1軸状部材17を上下方向Zに貫通する連通孔17aが形成されている。第1軸状部材17は、連通孔17aが支持壁部12の連通孔12aに上下方向Zで対向するように、支持壁部12の上方Z1に配置されている。
本実施形態では、第1軸状部材17の下方(第一方向の一方側)Z2の部分(小径部)の外径よりも、第1軸状部材17の上方Z1の部分(大径部)の外径が大きい。下方Z2は、上下方向Zにおける上方Z1とは反対側である。
第1軸状部材17は、一対の縦壁部13及び一対の横壁部14の間にそれぞれ配置され、一対の横壁部14よりも上方Z1に突出している。
受け部材18は、板状に形成され、厚さ方向が上下方向Zに沿うように配置されている。受け部材18は、第1軸状部材17の上端部に固定されている。受け部材18は、一対の縦壁部13よりも左右方向Xの外側にそれぞれ突出している。
結合部材19は、アクチュエータ1に一対備えられている。各結合部材19は、第1軸状部材17における大径部と小径部との接続部分から左右方向Xの外側にそれぞれ突出している。一対の結合部材19は、一対の縦壁部13の間であって、上下方向Zにおいて一対の横壁部14と支持壁部12との間に配置されている。
外フレーム11は、内フレーム16の外側に配置されている。
以上のように構成された外フレーム11及び内フレーム16は、上下方向Zに相対的に変位可能に配置されている。
結合部材19は、アクチュエータ1に一対備えられている。各結合部材19は、第1軸状部材17における大径部と小径部との接続部分から左右方向Xの外側にそれぞれ突出している。一対の結合部材19は、一対の縦壁部13の間であって、上下方向Zにおいて一対の横壁部14と支持壁部12との間に配置されている。
外フレーム11は、内フレーム16の外側に配置されている。
以上のように構成された外フレーム11及び内フレーム16は、上下方向Zに相対的に変位可能に配置されている。
第一ヒンジ22は、いわゆる弾性ヒンジであり、薄板状に形成されている。第一ヒンジ22は、厚さ方向が左右方向Xに沿うように配置されている。第一ヒンジ22の左右方向Xの長さ(厚さ)は、結合部材19の上下方向Zの長さ、及び第一リンク部材21の左右方向Xの長さよりも充分に短い。第一ヒンジ22の上下方向Zの長さは、短ければ座屈に対する強度が高くなる一方、長ければ曲がりやすくなるため少ない力でアクチュエータを動作させることが可能になる。この長さを適切に設定することが、重要である。
第一ヒンジ22の上下方向Z及び左右方向Xにそれぞれ直交(交差)する前後方向Yの長さは、第一ヒンジ22の左右方向Xの長さに比べて充分に長いことが好ましい(図1も参照のこと)。例えば、第一ヒンジ22の前後方向Yの長さは、外フレーム11の前後方向Yの長さ、及び内フレーム16の前後方向Yの長さにそれぞれ等しい。
第一ヒンジ22の上端部は、内フレーム16の結合部材19の下面に連結されている。
第一ヒンジ22の上下方向Z及び左右方向Xにそれぞれ直交(交差)する前後方向Yの長さは、第一ヒンジ22の左右方向Xの長さに比べて充分に長いことが好ましい(図1も参照のこと)。例えば、第一ヒンジ22の前後方向Yの長さは、外フレーム11の前後方向Yの長さ、及び内フレーム16の前後方向Yの長さにそれぞれ等しい。
第一ヒンジ22の上端部は、内フレーム16の結合部材19の下面に連結されている。
第一リンク部材21及び第二リンク部材31は、外フレーム11と内フレーム16との間に配置され、上下方向Zに延びる同一直線上に配置されている。
第一リンク部材21は、正面視において上下方向Zに長い矩形状を呈している。第一リンク部材21の上端部(第一リンク第一部分)は、上方Z1に向かうに従い漸次、左右方向Xの長さが短くなるテーパ状を呈している。第一リンク部材21の下端部(第一リンク第二部分)は、下方Z2に向かうに従い漸次、左右方向Xの長さが短くなるテーパ状を呈している。第一リンク部材21の下端部は、第一リンク部材21のうち第一リンク部材21の上端部よりも下方Z2に配置された部分である。
本実施形態では、第一リンク部材21はアクチュエータ1に一対備えられている。第一リンク部材21及び第一ヒンジ22は、左右方向Xにおいて第1軸状部材17と縦壁部13との間に配置されている。
第一リンク部材21の上端部は、第一ヒンジ22の下端部に連結されている。第一ヒンジ22は、内フレーム16と第一リンク部材21とを連結している。
第一リンク部材21は、正面視において上下方向Zに長い矩形状を呈している。第一リンク部材21の上端部(第一リンク第一部分)は、上方Z1に向かうに従い漸次、左右方向Xの長さが短くなるテーパ状を呈している。第一リンク部材21の下端部(第一リンク第二部分)は、下方Z2に向かうに従い漸次、左右方向Xの長さが短くなるテーパ状を呈している。第一リンク部材21の下端部は、第一リンク部材21のうち第一リンク部材21の上端部よりも下方Z2に配置された部分である。
本実施形態では、第一リンク部材21はアクチュエータ1に一対備えられている。第一リンク部材21及び第一ヒンジ22は、左右方向Xにおいて第1軸状部材17と縦壁部13との間に配置されている。
第一リンク部材21の上端部は、第一ヒンジ22の下端部に連結されている。第一ヒンジ22は、内フレーム16と第一リンク部材21とを連結している。
第一ヒンジ22では、左右方向Xの長さに比べて前後方向Yの長さが充分に長く形成されていることにより、第一ヒンジ22は、結合部材19に対して前後方向Yに直交する基準面S(図3参照)上のみで移動する。同様に、第一ヒンジ22は、第一リンク部材21に対して基準面S上のみで移動する。
変位制御部26の上端部は、第一リンク部材21の下端部に連結されている。図3に示すように、変位制御部26は、第三ヒンジ28と、第一連結部材27と、第四ヒンジ29と、を備えている。
第三ヒンジ28及び第四ヒンジ29は、第一ヒンジ22と同様に構成されている。第三ヒンジ28は、第一リンク部材21と第一連結部材27とを連結している。第三ヒンジ28の上端部は、第一リンク部材21の下端部に連結されている。
例えば、第一連結部材27は正面視において矩形状を呈している。第一連結部材27は、第一リンク部材21と第二リンク部材31との間に配置されている。第一連結部材27の上端部(第一連結部第一部分)は、第三ヒンジ28の下端部に連結されている。第一連結部材27の下端部(第一連結部第二部分)は、第四ヒンジ29の上端部に連結されている。第一連結部材27の下端部は、第一連結部材27のうち第一連結部材27の上端部よりも下方Z2に配置された部分である。
第三ヒンジ28及び第四ヒンジ29は、第一ヒンジ22と同様に構成されている。第三ヒンジ28は、第一リンク部材21と第一連結部材27とを連結している。第三ヒンジ28の上端部は、第一リンク部材21の下端部に連結されている。
例えば、第一連結部材27は正面視において矩形状を呈している。第一連結部材27は、第一リンク部材21と第二リンク部材31との間に配置されている。第一連結部材27の上端部(第一連結部第一部分)は、第三ヒンジ28の下端部に連結されている。第一連結部材27の下端部(第一連結部第二部分)は、第四ヒンジ29の上端部に連結されている。第一連結部材27の下端部は、第一連結部材27のうち第一連結部材27の上端部よりも下方Z2に配置された部分である。
第四ヒンジ29は、第一連結部材27と第二リンク部材31とを連結している。
第三ヒンジ28、第一連結部材27、及び第四ヒンジ29は、左右方向Xにおいて第1軸状部材17と縦壁部13との間に配置されている。
第三ヒンジ28及び第四ヒンジ29は、第一リンク部材21及び第二リンク部材31を、前後方向Yに延びる軸線周りにそれぞれ回動させる。変位制御部26は、第一リンク部材21と第二リンク部材31とを連結する。変位制御部26は、左右方向Xに変位可能である。
第三ヒンジ28、第一連結部材27、及び第四ヒンジ29は、左右方向Xにおいて第1軸状部材17と縦壁部13との間に配置されている。
第三ヒンジ28及び第四ヒンジ29は、第一リンク部材21及び第二リンク部材31を、前後方向Yに延びる軸線周りにそれぞれ回動させる。変位制御部26は、第一リンク部材21と第二リンク部材31とを連結する。変位制御部26は、左右方向Xに変位可能である。
第二リンク部材31は、第一リンク部材21と同様に構成されている。第二リンク部材31の上下方向Zの長さ、及び第一リンク部材21の上下方向Zの長さは、互いに同一である。第二リンク部材31の上端部(第二リンク第一部分)は、第四ヒンジ29の下端部に連結されている。
第二ヒンジ32は、第一ヒンジ22と同様に構成されている。第二ヒンジ32の上端部は、第二リンク部材31の下端部(第二リンク第二部分)に連結されている。第二リンク部材31の下端部は、第二リンク部材31のうち第二リンク部材31の上端部よりも下方Z2に配置された部分である。第二ヒンジ32の下端部は、外フレーム11の支持壁部12の上面に連結されている。
第二ヒンジ32は、第二リンク部材31と外フレーム11とを連結している。
第二ヒンジ32は、第二リンク部材31と外フレーム11とを連結している。
ヒンジ22,28,29,32が、それぞれ左右方向Xの長さに比べて前後方向Yの長さが充分に長く形成されていることにより、案内部36が構成される。案内部36は、外フレーム11に対して、第一リンク部材21、第二リンク部材31、及び内フレーム16が、基準面S上のみで相対的に移動するように案内する。
互いに連結された第一ヒンジ22、第一リンク部材21、第三ヒンジ28、第一連結部材27、第四ヒンジ29、第二リンク部材31、及び第二ヒンジ32は、上下方向Zに沿って延びる同一直線上に配置されている。内フレーム16における第一ヒンジ22が連結された部分である内フレーム16の連結部分P1、変位制御部26、及び外フレーム11における第二ヒンジ32が連結された部分である外フレーム11の連結部分P2は、上下方向Zに沿って並んでいる。
アクチュエータ1では、リンク部材21,31、及びヒンジ22,28,29,32に対して、下端部に外フレーム11が接合され、上端部に内フレーム16が接合されている。
互いに連結された第一ヒンジ22、第一リンク部材21、第三ヒンジ28、第一連結部材27、第四ヒンジ29、第二リンク部材31、及び第二ヒンジ32は、上下方向Zに沿って延びる同一直線上に配置されている。内フレーム16における第一ヒンジ22が連結された部分である内フレーム16の連結部分P1、変位制御部26、及び外フレーム11における第二ヒンジ32が連結された部分である外フレーム11の連結部分P2は、上下方向Zに沿って並んでいる。
アクチュエータ1では、リンク部材21,31、及びヒンジ22,28,29,32に対して、下端部に外フレーム11が接合され、上端部に内フレーム16が接合されている。
第一ヒンジ22及び第二ヒンジ32は、第一リンク部材21及び第二リンク部材31を、前後方向Yに延びる軸線周りにそれぞれ回動させる。
アクチュエータ1は、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27を組にして複数(本実施形態では2つ)左右方向Xに並べて備えている。
フレーム11,16、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27は、例えば強化アルミニウム等の金属や樹脂等で一体に形成されている。フレーム11,16、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27は、例えばワイヤーを用いた放電加工により形成されている。
フレーム11,16、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27は、例えば強化アルミニウム等の金属や樹脂等で一体に形成されている。フレーム11,16、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27は、例えばワイヤーを用いた放電加工により形成されている。
図2に示すように、第二連結部材41は、左右方向Xに延びる棒状に形成されている。アクチュエータ1は、第二連結部材41を一対備えていて(図2及び図3参照)、一対の第二連結部材41は内フレーム16の第1軸状部材17に接触していなく、第1軸状部材17を前後方向Yに挟むように配置されている。各第二連結部材41は、複数の第一連結部材27同士を互いに連結している。
図2及び図3に示すように、変位拘束部46は、第一案内リンク部材47と、第二案内リンク部材48と、を備えている。案内リンク部材47,48は、第一リンク部材21と同様に形成されている。案内リンク部材47,48は、正面視において左右方向Xに長い矩形状を呈している。変位拘束部46は、第一案内リンク部材47を2対、第二案内リンク部材48を2対それぞれ備えている。
2対の第一案内リンク部材47は、内フレーム16の第1軸状部材17よりも右側で、リンク部材21,31を前後方向Yにそれぞれ挟むように配置されている。第一案内リンク部材47の両端部は、第一案内ヒンジ50を介して内フレーム16の第1軸状部材17、及び外フレーム11の縦壁部13にそれぞれ連結されている。
2対の第一案内リンク部材47は、内フレーム16の第1軸状部材17よりも右側で、リンク部材21,31を前後方向Yにそれぞれ挟むように配置されている。第一案内リンク部材47の両端部は、第一案内ヒンジ50を介して内フレーム16の第1軸状部材17、及び外フレーム11の縦壁部13にそれぞれ連結されている。
2対の第二案内リンク部材48は、第1軸状部材17よりも左側で、リンク部材21,31を前後方向Yにそれぞれ挟むように配置されている。
図2に示すように、第二案内リンク部材48の両端部は、第二案内ヒンジ51を介して内フレーム16の第1軸状部材17、及び外フレーム11の縦壁部13にそれぞれ連結されている。
図2に示すように、第二案内リンク部材48の両端部は、第二案内ヒンジ51を介して内フレーム16の第1軸状部材17、及び外フレーム11の縦壁部13にそれぞれ連結されている。
変位拘束部46では、2対の第一案内リンク部材47及び2対の第二案内リンク部材48が、いわゆる平行リンクのように動作することにより、外フレーム11と内フレーム16とが上下方向Zに相対的に移動するように、外フレーム11及び内フレーム16を案内する。
図3に示すように、アクチュエータ1では、右側の縦壁部13には、支持片57を介してマイクロメータ58が固定されている。
マイクロメータ58は、公知の構成のものであり、本体58aに対して調節ネジ58bを回転させると、スピンドル58cが左右方向Xに沿って進退する。ただし、調節ネジ58bを回転させないと、スピンドル58cは左右方向Xに移動しない。本体58aは、支持片57を介して縦壁部13に固定されている。スピンドル58cは、縦壁部13の貫通孔13aに挿入されている。スピンドル58cの先端部は、複数の第一連結部材27のうち最も右側の第一連結部材27に固定されている。
マイクロメータ58は、公知の構成のものであり、本体58aに対して調節ネジ58bを回転させると、スピンドル58cが左右方向Xに沿って進退する。ただし、調節ネジ58bを回転させないと、スピンドル58cは左右方向Xに移動しない。本体58aは、支持片57を介して縦壁部13に固定されている。スピンドル58cは、縦壁部13の貫通孔13aに挿入されている。スピンドル58cの先端部は、複数の第一連結部材27のうち最も右側の第一連結部材27に固定されている。
アクチュエータ1では、フレーム11,16、リンク部材21,31、第一連結部材27、第二連結部材41、案内リンク部材47,48、及び支持片57は、比較的剛性が高く、剛に形成されている。ヒンジ22,28,29,32、及び案内ヒンジ50,51は、比較的剛性が低く、柔軟に形成されている。
支持片57及びマイクロメータ58により、フレーム11,16に対して左右方向Xに移動させた複数の第一連結部材27の位置を保持する保持部が構成される。また、マイクロメータ58により、複数の第一連結部材27の左右方向Xの位置を微調整する調節部が構成される。
支持片57及びマイクロメータ58により、フレーム11,16に対して左右方向Xに移動させた複数の第一連結部材27の位置を保持する保持部が構成される。また、マイクロメータ58により、複数の第一連結部材27の左右方向Xの位置を微調整する調節部が構成される。
次に、以上のように構成されたアクチュエータ1の動作について説明する。予め、図2及び図3に示すように、支持面F上に、外フレーム11の支持壁部12が固定されている。フレーム16,11の連結部分P1,P2、及び変位制御部26は、上下方向Zに沿って配置されている(以下、変位制御部26のこのような配置を、ホームポジションと言う)。
なお、変位制御部26がホームポジションにあるときに、内フレーム16に上下方向Zに作用する荷重は、マイクロメータ58には伝達されない。例えば、アクチュエータ1を、宇宙機の打ち上げ等の大きな荷重が作用する場面に用いる場合には、変位制御部26をホームポジションにしておくことが好ましい。
なお、変位制御部26がホームポジションにあるときに、内フレーム16に上下方向Zに作用する荷重は、マイクロメータ58には伝達されない。例えば、アクチュエータ1を、宇宙機の打ち上げ等の大きな荷重が作用する場面に用いる場合には、変位制御部26をホームポジションにしておくことが好ましい。
使用者がマイクロメータ58の調節ネジ58bを操作して、図4に示すように、スピンドル58cを左側に移動する。ヒンジ22,28,29,32等が変形し、変位拘束部46に案内されて外フレーム11に対して内フレーム16が上下方向Zのみ移動しつつ、フレーム16,11の連結部分P1,P2に対して変位制御部26が左側に移動する入力を与える。内フレーム16の連結部分P1と変位制御部26とを結ぶ方向、及び外フレーム11の連結部分P2と変位制御部26とを結ぶ方向が、上下方向Zに対してそれぞれ傾くというように、左側という入力の向きが変換される。内フレーム16の連結部分P1と変位制御部26との距離、及び外フレーム11の連結部分P2と変位制御部26との距離がそれぞれ一定であるため、フレーム16,11の連結部分P1,P2間の上下方向Zの距離が短くなるという出力が得られる。
支持面F上に外フレーム11が固定されているため、内フレーム16が下方Z2に移動する。
支持面F上に外フレーム11が固定されているため、内フレーム16が下方Z2に移動する。
この状態から、変位制御部26を右側に移動させて、フレーム16,11の連結部分P1,P2及び変位制御部26が上下方向Zに沿って並ぶように配置すると、図2に示すように、内フレーム16の連結部分P1と変位制御部26とを結ぶ方向、及び外フレーム11の連結部分P2と変位制御部26とを結ぶ方向が、それぞれ上下方向Zに沿うようになる。フレーム16,11の連結部分P1,P2間の上下方向Zの距離が長くなる。内フレーム16が、上方Z1に移動する。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ1によれば、フレーム11,16に対して、変位制御部26を左右方向Xに移動させる。変位制御部26の移動に伴って、リンク部材21,31それぞれが、ヒンジ22,32を起点として左右方向Xに回動する。これにより、リンク部材21,31が上下方向Zに対して傾斜する角度が変化する。リンク部材21,31の傾斜角度が変化するため、フレーム11,16間の上下方向Zの距離が変化する。
例えば、リンク部材21,31の傾斜角度が大きくなると、リンク部材21,31の上下方向Zの長さ成分が短くなり、フレーム11,16間の上下方向Zの距離が短くなる。一方で、リンク部材21,31の傾斜角度が小さくなると、リンク部材21,31の上下方向Zの長さ成分が長くなり、フレーム11,16間の上下方向Zの距離が長くなる。
例えば、リンク部材21,31の傾斜角度が大きくなると、リンク部材21,31の上下方向Zの長さ成分が短くなり、フレーム11,16間の上下方向Zの距離が短くなる。一方で、リンク部材21,31の傾斜角度が小さくなると、リンク部材21,31の上下方向Zの長さ成分が長くなり、フレーム11,16間の上下方向Zの距離が長くなる。
従って、フレーム11,16間の上下方向Zの距離を調節することができる。そして、このアクチュエータ1を間に配置する対象物間の距離を調節することができる。
この距離を調節する際に、変位制御部26を左右方向Xに移動させれば、フレーム11,16間の上下方向Zの距離は、自然冷却による距離の変化に比べて早く変化するため、入力に対する応答を早くすることができる。
この距離を調節する際に、変位制御部26を左右方向Xに移動させれば、フレーム11,16間の上下方向Zの距離は、自然冷却による距離の変化に比べて早く変化するため、入力に対する応答を早くすることができる。
アクチュエータ1が、変位拘束部46を備えている。これにより、外フレーム11と内フレーム16とが上下方向Zに相対的に移動するように案内することができる。
変位制御部26は、第一連結部材27と、第三ヒンジ28と、第四ヒンジ29と、を備えている。第一連結部材27を左右方向Xに移動させると、ヒンジ28,29が軸線周りにそれぞれ回動して、フレーム11,16間の上下方向Zの距離が調節されるため、アクチュエータ1の操作性を向上させることができる。
変位制御部26は、第一連結部材27と、第三ヒンジ28と、第四ヒンジ29と、を備えている。第一連結部材27を左右方向Xに移動させると、ヒンジ28,29が軸線周りにそれぞれ回動して、フレーム11,16間の上下方向Zの距離が調節されるため、アクチュエータ1の操作性を向上させることができる。
アクチュエータ1は、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27を組にして複数備え、さらに第二連結部材41を備えている。リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27を1つの組とする複数の組が、第二連結部材41により一体となって左右方向Xに移動する。従って、左右方向Xに沿う軸線周りのトルクを内フレーム16等が受けても、アクチュエータ1の動作を安定させることができる。
フレーム11,16、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27は、一体に形成されている。このため、外フレーム11に対して内フレーム16が上下方向Zに移動する際に、ガタが生じるのを抑制することができる。
フレーム11,16、リンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27は、一体に形成されている。このため、外フレーム11に対して内フレーム16が上下方向Zに移動する際に、ガタが生じるのを抑制することができる。
アクチュエータ1が、案内部36を備える。従って、ヒンジ22,28,29,32が変形する向きを安定させ、アクチュエータ1の動作を安定させることができる。
なお、図2に示すように、内フレーム16の結合部材19と第一連結部材27との上下方向Zの距離、及び、第一連結部材27と外フレーム11の支持壁部12との上下方向Zの距離を、それぞれLとする。図2に示す変位制御部26がホームポジションの状態から、左側又は右側に移動する距離をx(μm)とする。このとき、図2に示す状態から内フレーム16の受け部材18が下方Z2に移動する距離をz(μm)とすると、変位制御部26が移動する距離xに対する受け部材18が移動する距離zの関係は、(1)式により表される。
z=2(L−√(L2−x2)) ・・(1)
z=2(L−√(L2−x2)) ・・(1)
例えば、距離Lを30mmとしたときの、変位制御部26が移動する距離xに対する受け部材18が移動する距離zの関係を、図5に示す。図5において、横軸は変位制御部26が移動する距離x(μm)を表し、縦軸は受け部材18が移動する距離z(μm)を表す。
変位制御部26が移動する距離xが1000μm(1mm)のときに、受け部材18が移動する距離zは33.3μm、距離xが2000μm(2mm)のときに、距離zは133.5μmとなる。すなわち、距離Lに対して距離xが充分に小さいときに、距離xに対して距離zは縮小される。
縮小率αは、(2)式により表される。
α=dz/dx=2x/√(L2−x2) ・・(2)
変位制御部26が移動する距離xが1000μm(1mm)のときに、受け部材18が移動する距離zは33.3μm、距離xが2000μm(2mm)のときに、距離zは133.5μmとなる。すなわち、距離Lに対して距離xが充分に小さいときに、距離xに対して距離zは縮小される。
縮小率αは、(2)式により表される。
α=dz/dx=2x/√(L2−x2) ・・(2)
例えば、変位制御部26が移動する距離xが1000μmのときに縮小率αは0.067、距離xが2000μmのときに、縮小率αは0.13となる。
すなわち、アクチュエータ1で使用するマイクロメータ58よりも高い分解能で、内フレーム16を上下方向Zに移動させることができる。
なお、マイクロメータ58、及び、マイクロメータ58の調節ネジ58bを自動的に回転させるモータを備えて、フレーム11,16に対して変位制御部26を、左右方向Xに移動させる電動マイクロメータ(駆動部)を構成してもよい。このように構成することにより、外フレーム11に対して内フレーム16が上下方向Zに移動する動作を、電動マイクロメータにより自動的に行うことができる。
また、電動マイクロメータに代えて、圧電素子、磁歪素子、リニアモータ等の変位を生じさせる手段を用いてもよい。
すなわち、アクチュエータ1で使用するマイクロメータ58よりも高い分解能で、内フレーム16を上下方向Zに移動させることができる。
なお、マイクロメータ58、及び、マイクロメータ58の調節ネジ58bを自動的に回転させるモータを備えて、フレーム11,16に対して変位制御部26を、左右方向Xに移動させる電動マイクロメータ(駆動部)を構成してもよい。このように構成することにより、外フレーム11に対して内フレーム16が上下方向Zに移動する動作を、電動マイクロメータにより自動的に行うことができる。
また、電動マイクロメータに代えて、圧電素子、磁歪素子、リニアモータ等の変位を生じさせる手段を用いてもよい。
内フレーム16の受け部材18に上方Z1に向かう荷重が印加されたときには、リンク部材21,31及びヒンジ22,28,29,32に上下方向Zへの引っ張り力が作用する。このとき、アクチュエータ1全体の強度は、ヒンジ22,28,29,32の強度によって支配される。一般的に、ヒンジの強度を増やすとヒンジが変形し難くなるため、ヒンジの強度とヒンジの変形のしやすさとは、トレードオフの関係にある。
一方で、受け部材18に下方Z2に向かう荷重が印加されたときには、リンク部材21,31及びヒンジ22,28,29,32に上下方向Zへの圧縮力が作用する。このとき条件によっては、アクチュエータ1を形成する材料の強度ではなく、アクチュエータ1の各構成の座屈変形がアクチュエータ1全体の強度を支配する。アクチュエータ1では、複数の第一連結部材27が第二連結部材41によって拘束されているため、ヒンジ22,28,29,32の座屈変形が比較的生じにくい。
一方で、受け部材18に下方Z2に向かう荷重が印加されたときには、リンク部材21,31及びヒンジ22,28,29,32に上下方向Zへの圧縮力が作用する。このとき条件によっては、アクチュエータ1を形成する材料の強度ではなく、アクチュエータ1の各構成の座屈変形がアクチュエータ1全体の強度を支配する。アクチュエータ1では、複数の第一連結部材27が第二連結部材41によって拘束されているため、ヒンジ22,28,29,32の座屈変形が比較的生じにくい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6及び図7を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態のアクチュエータ2では、リンク部材21,31、及びヒンジ22,28,29,32に対して、下端部に内フレーム(第二支持部材)61が接合され、上端部に外フレーム(第一支持部材)66が接合されている。
次に、本発明の第2実施形態について図6及び図7を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態のアクチュエータ2では、リンク部材21,31、及びヒンジ22,28,29,32に対して、下端部に内フレーム(第二支持部材)61が接合され、上端部に外フレーム(第一支持部材)66が接合されている。
外フレーム66は、第1実施形態の外フレーム11と同様に構成されている。
第一ヒンジ22の上端部は、外フレーム66の横壁部14の下面に連結されている。
内フレーム61は、第1実施形態の内フレーム16に対して、第1軸状部材17に結合部材19が固定されている位置が異なる。内フレーム61では、結合部材19は第1軸状部材17の下端部に固定されている。なお、内フレーム61では、第1軸状部材17の外径は、第1軸状部材17の上下方向Zの位置によらず一定である。
外フレーム66は、内フレーム61の外側に配置されている。
第一ヒンジ22の上端部は、外フレーム66の横壁部14の下面に連結されている。
内フレーム61は、第1実施形態の内フレーム16に対して、第1軸状部材17に結合部材19が固定されている位置が異なる。内フレーム61では、結合部材19は第1軸状部材17の下端部に固定されている。なお、内フレーム61では、第1軸状部材17の外径は、第1軸状部材17の上下方向Zの位置によらず一定である。
外フレーム66は、内フレーム61の外側に配置されている。
ヒンジ32の下端部は、内フレーム61の結合部材19の上端部に連結されている。
変位拘束部46の第一案内リンク部材47の両端部は、第一案内ヒンジ50を介して内フレーム61の第1軸状部材17、及び外フレーム66の縦壁部13にそれぞれ連結されている。第二案内リンク部材48の両端部は、第二案内ヒンジ51を介して内フレーム61の第1軸状部材17、及び外フレーム66の縦壁部13にそれぞれ連結されている。
変位拘束部46の第一案内リンク部材47の両端部は、第一案内ヒンジ50を介して内フレーム61の第1軸状部材17、及び外フレーム66の縦壁部13にそれぞれ連結されている。第二案内リンク部材48の両端部は、第二案内ヒンジ51を介して内フレーム61の第1軸状部材17、及び外フレーム66の縦壁部13にそれぞれ連結されている。
外フレーム66における第一ヒンジ22が連結された部分である外フレーム66の連結部分P3、変位制御部26、及び内フレーム61における第二ヒンジ32が連結された部分である内フレーム61の連結部分P4は、上下方向Zに沿って並んでいる。
次に、以上のように構成されたアクチュエータ2の動作について説明する。予め、支持面F上に、外フレーム66の支持壁部12が固定されている。
図6に示すようにホームポジションにある変位制御部26をマイクロメータ58を操作して左側に移動する入力を与えると、図7に示すように、外フレーム66の連結部分P3と変位制御部26とを結ぶ方向、及び内フレーム61の連結部分P4と変位制御部26とを結ぶ方向が、上下方向Zに対してそれぞれ傾くというように、左側という入力の向きが変換される。このため、フレーム66,61の連結部分P3,P4間の上下方向Zの距離が短くなるという出力が得られる。支持面F上に外フレーム66が固定されているため、内フレーム61が上方Z1に移動する。
図6に示すようにホームポジションにある変位制御部26をマイクロメータ58を操作して左側に移動する入力を与えると、図7に示すように、外フレーム66の連結部分P3と変位制御部26とを結ぶ方向、及び内フレーム61の連結部分P4と変位制御部26とを結ぶ方向が、上下方向Zに対してそれぞれ傾くというように、左側という入力の向きが変換される。このため、フレーム66,61の連結部分P3,P4間の上下方向Zの距離が短くなるという出力が得られる。支持面F上に外フレーム66が固定されているため、内フレーム61が上方Z1に移動する。
この状態から、変位制御部26を右側に移動させて、フレーム66,61の連結部分P3,P4及び変位制御部26が上下方向Zに沿って並ぶように配置すると、図6に示すように、外フレーム66の連結部分P3と変位制御部26とを結ぶ方向、及び内フレーム61の連結部分P4と変位制御部26とを結ぶ方向が、上下方向Zに沿うようになる。フレーム66,61の連結部分P3,P4間の上下方向Zの距離が長くなる。内フレーム61が、下方Z2に移動する。
このように、アクチュエータ2では、アクチュエータ1に比べてホームポジションにある変位制御部26を左右方向Xに移動させたときに、内フレーム61が上下方向Zの逆向きに移動する。
このように、アクチュエータ2では、アクチュエータ1に比べてホームポジションにある変位制御部26を左右方向Xに移動させたときに、内フレーム61が上下方向Zの逆向きに移動する。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ2によっても、第1実施形態のアクチュエータ1と同様に、入力に対する応答を早くすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図8を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図8に示すように、本実施形態のアクティブトラス(長さ制御システム)3は、アクチュエータ1と、トラス(軸状部材)71と、測定部81と、制御部86と、を備えている。なお、アクチュエータ1は、マイクロメータ58に代えて、図示しないモータによりスピンドル58cが左右方向Xに移動する電動マイクロメータ58Aを備えている。
次に、本発明の第3実施形態について図8を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図8に示すように、本実施形態のアクティブトラス(長さ制御システム)3は、アクチュエータ1と、トラス(軸状部材)71と、測定部81と、制御部86と、を備えている。なお、アクチュエータ1は、マイクロメータ58に代えて、図示しないモータによりスピンドル58cが左右方向Xに移動する電動マイクロメータ58Aを備えている。
トラス71は、CFRP等により、上下方向Zに沿って延びる管状に形成されている。例えば、CFRPの線膨張係数は10−6/℃であり、トラス71の所定の温度での長さは1mである。トラス71は、上下方向Zに沿って配置されている。
トラス71の下端部及び上端部には、金属製のエンドフィッティング72,73がそれぞれ固定されている。エンドフィッティング72,73は、トラス71の下端部、上端部にそれぞれ外嵌されている。エンドフィッティング72は、アクチュエータ1の内フレーム16の受け部材18に図示しないボルト等の締結部材により固定されている。トラス71の下端部には、エンドフィッティング72を介してアクチュエータ1の内フレーム16が固定されている。
トラス71の下端部及び上端部には、金属製のエンドフィッティング72,73がそれぞれ固定されている。エンドフィッティング72,73は、トラス71の下端部、上端部にそれぞれ外嵌されている。エンドフィッティング72は、アクチュエータ1の内フレーム16の受け部材18に図示しないボルト等の締結部材により固定されている。トラス71の下端部には、エンドフィッティング72を介してアクチュエータ1の内フレーム16が固定されている。
アクチュエータ1の外フレーム11の支持壁部12には、接続部材75が固定されている。接続部材75には、支持壁部12の連通孔12aと同軸に、連通孔75aが形成されている。
エンドフィッティング73には、接続部材76が固定されている。接続部材76には、トラス71の管路71aと同軸に、連通孔76aが形成されている。例えば、接続部材76は、アクティブトラス3の基準点である。
エンドフィッティング73には、接続部材76が固定されている。接続部材76には、トラス71の管路71aと同軸に、連通孔76aが形成されている。例えば、接続部材76は、アクティブトラス3の基準点である。
測定部81は、所望の2点間の距離を検出するものであれば、特に限定されない。本実施形態では、測定部81は、レーザー測長器82と、リフレクタ83と、を備えている。
レーザー測長器82は、レーザー光Bを発する。レーザー測長器82は、接続部材75に固定されている。リフレクタ83は、接続部材76に固定されている。
レーザー測長器82は、レーザー光Bを発する。レーザー測長器82は、接続部材75に固定されている。リフレクタ83は、接続部材76に固定されている。
レーザー測長器82から発せられたレーザー光Bは、接続部材75の連通孔75a、アクチュエータ1の連通孔12a,17a、トラス71の管路71a、及び接続部材76の連通孔76aによる経路を通して、リフレクタ83で反射される。リフレクタ83で反射されたレーザー光Bは、同じ経路を逆向きに通り、レーザー測長器82で受信される。レーザー測長器82は、レーザー光Bを発してから受信するまでの時間やレーザー光Bの干渉から、例えば外フレーム11の支持壁部12とトラス71の上端部との距離L1(トラス71の長さとアクチュエータ1の長さとの和)を検出する。
レーザー光Bがアクティブトラス3のトラス71の管路71a等を通るため、アクティブトラス3の周辺に他の機器を自由に配置しても、レーザー光Bが経路を通る支障にならない。
レーザー光Bがアクティブトラス3のトラス71の管路71a等を通るため、アクティブトラス3の周辺に他の機器を自由に配置しても、レーザー光Bが経路を通る支障にならない。
制御部86は、図示はしないが、演算回路と、メモリと、を備えている。メモリには、演算回路を制御するためのプログラム、予め定められた基準長さ等が記憶されている。
以上のように構成されたアクティブトラス3は、以下のように動作する。
予め、アクチュエータ1の変位制御部26はホームポジションから少し左右方向Xに移動した位置で待機して、外フレーム11に対して内フレーム16を下方Z2だけでなく上方Z1にも移動できるようにしておくことが好ましい。
例えば、測定部81は、所定の時間間隔ごとに距離L1の検出結果を制御部86に送信する。制御部86の演算回路は、メモリから基準長さを読み込み、測定部81による検出結果が基準長さになるように、電動マイクロメータ58Aを駆動する。
例えば、アクティブトラス3が軌道上の宇宙機に用いられ、トラス71の温度が10℃変化したとすると、トラス71の長さは10μm程度変化する。例えば、トラス71の温度が上昇してトラス71が長くなったことを測定部81が検出した場合には、制御部86は、電動マイクロメータ58Aを駆動して、内フレーム16を下方Z2に移動する。
予め、アクチュエータ1の変位制御部26はホームポジションから少し左右方向Xに移動した位置で待機して、外フレーム11に対して内フレーム16を下方Z2だけでなく上方Z1にも移動できるようにしておくことが好ましい。
例えば、測定部81は、所定の時間間隔ごとに距離L1の検出結果を制御部86に送信する。制御部86の演算回路は、メモリから基準長さを読み込み、測定部81による検出結果が基準長さになるように、電動マイクロメータ58Aを駆動する。
例えば、アクティブトラス3が軌道上の宇宙機に用いられ、トラス71の温度が10℃変化したとすると、トラス71の長さは10μm程度変化する。例えば、トラス71の温度が上昇してトラス71が長くなったことを測定部81が検出した場合には、制御部86は、電動マイクロメータ58Aを駆動して、内フレーム16を下方Z2に移動する。
以上説明したように、本実施形態のアクティブトラス3によれば、測定部81による検出結果に基づいて、制御部86により、外フレーム11の支持壁部12とトラス71の上端部との距離を基準長さに調節することができる。
なお、レーザー測長器82の測定距離が常に一定となるようなフィードバック制御を行うことが望ましい。このように制御すると、温度によらず、アクティブトラス3の長さが安定する。
アクティブトラス3が、アクチュエータ1に代えて、アクチュエータ2を備えてもよい。この場合、例えば、トラス71の下端部はアクチュエータ2の内フレーム61に固定される。測定部81は、例えば外フレーム66とトラス71の上端部との距離を検出する。
アクティブトラス3が、アクチュエータ1に代えて、アクチュエータ2を備えてもよい。この場合、例えば、トラス71の下端部はアクチュエータ2の内フレーム61に固定される。測定部81は、例えば外フレーム66とトラス71の上端部との距離を検出する。
以上、本発明の第1実施形態から第3実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
例えば、前記第1実施形態から第3実施形態では、アクチュエータ1,2が備えるリンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27の組の数は特に限定されず、1組でもよいし、3組以上でもよい。
アクチュエータ1,2がリンク部材21,31等を1組備える場合には、変位制御部26は、第一ヒンジ22のような1つの弾性ヒンジとして構成してもよい。この場合、アクチュエータ1,2は、第二連結部材41を備えていなくてもよい。
例えば、前記第1実施形態から第3実施形態では、アクチュエータ1,2が備えるリンク部材21,31、ヒンジ22,28,29,32、及び第一連結部材27の組の数は特に限定されず、1組でもよいし、3組以上でもよい。
アクチュエータ1,2がリンク部材21,31等を1組備える場合には、変位制御部26は、第一ヒンジ22のような1つの弾性ヒンジとして構成してもよい。この場合、アクチュエータ1,2は、第二連結部材41を備えていなくてもよい。
リンク部材21,31の正面視における形状は、上下方向Zに長い矩形状であるとした。しかし、この形状は矩形状に限定されず、6角形等の多角形状や、円形状、だ円形状等でもよい。
第一リンク第一部分が第一リンク部材21の上端部であり、第一リンク第二部分が第一リンク部材21の下端部であるとした。しかし、第一リンク部材21における第一リンク第一部分及び第一リンク第二部分の位置はこれに限定されず、第一リンク第二部分が第一リンク第一部分よりも下方Z2の部分であれば、第一リンク第一部分及び第一リンク第二部分が第一リンク部材21の中央部等でもよい。
第二リンク部材31についても同様である。
第一リンク第一部分が第一リンク部材21の上端部であり、第一リンク第二部分が第一リンク部材21の下端部であるとした。しかし、第一リンク部材21における第一リンク第一部分及び第一リンク第二部分の位置はこれに限定されず、第一リンク第二部分が第一リンク第一部分よりも下方Z2の部分であれば、第一リンク第一部分及び第一リンク第二部分が第一リンク部材21の中央部等でもよい。
第二リンク部材31についても同様である。
変位拘束部46が、案内リンク部材47,48を備え、いわゆる平行リンクのように動作することにより、外フレーム11に対して内フレーム16が上下方向Zのみに移動するように案内するとした。しかし、変位拘束部46は、リニアガイド等により構成してもよい。案内部36についても同様である。
アクチュエータ1が、変位拘束部46を備えなくてもよい。
アクチュエータ1が、変位拘束部46を備えなくてもよい。
アクチュエータ1,2は、温度による長さの変動を制御することだけでなく、積極的に前述の距離L1を変化させることにより、例えば、望遠鏡の微小な指向制御にも用いることができる。
アクチュエータ1,2は、小型軽量で、大きな荷重に耐えることができるため、軌道上での精密な変位制御を必要とする人工衛星等に好適に用いることができる。また、アクチュエータ1,2は、地上であっても、精密な位置決めが必要とされる測定装置や加工装置等に用いることができる。
アクチュエータ1,2は、小型軽量で、大きな荷重に耐えることができるため、軌道上での精密な変位制御を必要とする人工衛星等に好適に用いることができる。また、アクチュエータ1,2は、地上であっても、精密な位置決めが必要とされる測定装置や加工装置等に用いることができる。
1,2 アクチュエータ
3 アクティブトラス(長さ制御システム)
11 外フレーム(第二支持部材)
16 内フレーム(第一支持部材)
21 第一リンク部材
22 第一ヒンジ
26 変位制御部
27 第一連結部材
28 第三ヒンジ
29 第四ヒンジ
31 第二リンク部材
32 第二ヒンジ
36 案内部
41 第二連結部材
46 変位拘束部
61 内フレーム(第二支持部材)
66 外フレーム(第一支持部材)
X 左右方向(第二方向)
Y 前後方向(第三方向)
Z 上下方向(第一方向)
3 アクティブトラス(長さ制御システム)
11 外フレーム(第二支持部材)
16 内フレーム(第一支持部材)
21 第一リンク部材
22 第一ヒンジ
26 変位制御部
27 第一連結部材
28 第三ヒンジ
29 第四ヒンジ
31 第二リンク部材
32 第二ヒンジ
36 案内部
41 第二連結部材
46 変位拘束部
61 内フレーム(第二支持部材)
66 外フレーム(第一支持部材)
X 左右方向(第二方向)
Y 前後方向(第三方向)
Z 上下方向(第一方向)
Claims (8)
- 第一方向に相対的に変位可能に配置された第一支持部材及び第二支持部材と、
前記第一支持部材と前記第二支持部材との間に配置され、前記第一方向に延びる同一直線上に配置された第一リンク部材及び第二リンク部材と、
前記第一支持部材と前記第一リンク部材とを連結する第一ヒンジと、
前記第二リンク部材と前記第二支持部材とを連結する第二ヒンジと、
前記第一リンク部材と前記第二リンク部材とを連結し、前記第一方向に交差する第二方向に変位可能な変位制御部と、
備え、
前記第一ヒンジ及び前記第二ヒンジは、前記第一リンク部材及び前記第二リンク部材を、前記第一方向及び前記第二方向にそれぞれ交差する第三方向に延びる軸線周りにそれぞれ回動させるアクチュエータ。 - 前記第一支持部材と前記第二支持部材とが前記第一方向に相対的に移動するように、前記第一支持部材及び前記第二支持部材を案内する変位拘束部を備える請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記変位制御部は、
前記第一リンク部材と前記第二リンク部材との間に配置された第一連結部材と、
前記第一リンク部材と前記第一連結部材とを連結する第三ヒンジと、
前記第一連結部材と前記第二リンク部材とを連結する第四ヒンジと、
を有し、
前記第三ヒンジ及び前記第四ヒンジは、前記第一リンク部材及び前記第二リンク部材を、前記第三方向に延びる軸線周りにそれぞれ回動させる請求項1又は2に記載のアクチュエータ。 - 前記第一ヒンジ、前記第一リンク部材、前記第三ヒンジ、前記第一連結部材、前記第四ヒンジ、前記第二リンク部材、及び前記第二ヒンジを組にして、前記第二方向に複数並べて備え、
前記複数の第一連結部材同士を互いに連結する第二連結部材を備える請求項3に記載のアクチュエータ。 - 前記第一支持部材又は前記第二支持部材に対して前記変位制御部を前記第二方向に移動させる駆動部を備える請求項1から4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
- 前記第一支持部材、前記第一ヒンジ、前記第一リンク部材、前記変位制御部、前記第二リンク部材、前記第二ヒンジ、及び第二支持部材は、一体に形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
- 前記第一支持部材は、内フレームであり、
前記第二支持部材は、前記第一支持部材の外側に配置された外フレームである請求項1から6のいずれか一項に記載のアクチュエータ。 - 請求項5に記載のアクチュエータと、
前記第一方向に沿って延び、前記第一支持部材及び前記第二支持部材の一方に、前記第一方向の一方側の端部が固定された軸状部材と、
前記第一支持部材及び前記第二支持部材の他方と前記軸状部材の前記第一方向の前記一方側とは反対側の他方側の端部との距離を検出する測定部と、
前記測定部による検出結果が予め定められた基準長さになるように、前記駆動部を駆動する制御部と、
を備える長さ制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018131527A JP2020006884A (ja) | 2018-07-11 | 2018-07-11 | アクチュエータ及び長さ制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020006884A true JP2020006884A (ja) | 2020-01-16 |
Family
ID=69150403
Family Applications (1)
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JP2018131527A Pending JP2020006884A (ja) | 2018-07-11 | 2018-07-11 | アクチュエータ及び長さ制御システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020006884A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114700805A (zh) * | 2022-04-21 | 2022-07-05 | 华中科技大学 | 一种基于接触式测头的测头球头与刀柄同轴度调心装置 |
-
2018
- 2018-07-11 JP JP2018131527A patent/JP2020006884A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN114700805A (zh) * | 2022-04-21 | 2022-07-05 | 华中科技大学 | 一种基于接触式测头的测头球头与刀柄同轴度调心装置 |
CN114700805B (zh) * | 2022-04-21 | 2023-05-26 | 华中科技大学 | 一种基于接触式测头的测头球头与刀柄同轴度调心装置 |
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