JP2020006638A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
オフセット印刷では、インキの工夫により地肌光沢が無くとも画像光沢を出すこと、また逆にインキにメジウムを混ぜることにより画像光沢を落とすことも可能であり、画像光沢の調整が行われている。
特許文献2では、水溶性有機溶剤のSP値が16.5以上24.6未満、30質量%以上である水系インクジェット用インクが開示され、インクヘッドの着弾がすべて終了した直後に、普通紙を加圧することが開示されている。
特許文献3では、加熱ローラの曲率を規定し、画像が形成された面と反対の裏面側に接触して加熱することが開示されている。
特許文献1〜3ではコックリングを改善することを目的として提案されている。
上記を鑑み、本発明は記録媒体のコックリングを防止し、良好な光沢性が得られる画像形成方法を提供することを目的とする。
しかしながら、ただ上記の加熱部材を印字面に当てるだけでは、部材が接触することで部材への後処理液乾燥膜(未乾燥部もある)が転写することによる荒れが起こり、光沢度が低下する問題が生じる。
そこで、本発明者らは、後処理液にウレタンまたはアクリル樹脂と、ワックスとを併用し、所定の加熱部材により記録媒体の印字面から加熱することで、コックリングを防止しつつ、後処理液による光沢度を維持することができるとの知見を得て本発明に至った。
本発明において、後処理液はワックスと、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂とを含有し、その他必要に応じて、有機溶剤、水、添加剤等を含有する。
本発明に用いられる後処理液にはワックスが含有される。ワックスを含有することにより、画像部に平滑性、滑り性を付与することができる。
ワックスの中でも、特に記録媒体に付与した際の成膜性、滑り性などの観点からポリエチレンワックスが好ましい。
後処理液に用いる樹脂は、画像の光沢性、及び画像の耐擦過性を向上させるために含有される。樹脂としては、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂を用い、これらの樹脂は両方用いてもよい。また、必要に応じてその他の樹脂を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記ガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)またはTMA熱機械分析(TMA)により測定することができる。
なお、体積平均粒子径としては、粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラックUPA、日機装社製)などを用いて測定することができる。
なお、前記「後処理液中のウレタン樹脂及びアクリル樹脂の少なくともいずれかにおけるSP値と、後処理液中の有機溶剤及び水の混合溶液のSP値との差」とは、後処理液がウレタン樹脂を1種類又は複数種類含有する場合、アクリル樹脂を1種類又は複数種類含有する場合、或いはウレタン樹脂とアクリル樹脂をそれぞれ1種類又は複数種類有した上で併用する場合において、いずれか1種類の樹脂におけるSP値と、後処理液中の有機溶剤及び水の混合溶液のSP値との差を意味し、前記差の少なくとも1種が、8(cal/cm3)1/2以上であれば足りる。言い換えると、後処理液に含まれる全種類の樹脂におけるSP値と、後処理液中の有機溶剤及び水の混合溶液のSP値との差が、8(cal/cm3)1/2以上である必要はない。
Vmh=74.4×18/{(1−VD)×18+VD×74.4}
VH=H/(10+H)
VD=D/(10+D)
δH=9.75×10/(10+H)+7.24×H/(10+H)
δD=9.75×10/(10+D)+23.43×D/(10+D)
ウレタン樹脂としては、市販品を使用することができ、市販品としては、例えば、三洋化成工業社製のパーマリンシリーズ、ユーコートシリーズ、三井化学社製のW5661、XW−75−W932、NUC社製のSF460Sなどが挙げられる。また、大成ファインケミカル社製のWEM−3000などのように、水性ウレタン樹脂とアクリル樹脂をグラフト化したものを使用してもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂の中では、特に後処理液を画像形成部に付与した際の強度、光沢性の観点から、アクリルシリコーン型樹脂が好ましい。
アクリル樹脂としては、市販品を使用することができ、市販品として信越化学工業社製のKP−543、KP−545、KP−549;ダイセルファインケム社製のAQ−914、AQ−ASi−91、AQ−4790、JSR社のSIFCLEARシリーズなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
一般式(F-2)
CnF2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)a−Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1〜6の整数、又はCH2CH(OH)CH2−CmF2m+1でmは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、インクを記録媒体に付与するインク付与工程と、上記の後処理液を前記記録媒体に付与する後処理液付与工程と、前記記録媒体における前記後処理液を付与した面に対して、直径200mm以下の加熱ローラを接触させて曲率を与えながら加熱する加熱工程と、を有する。
加熱ローラの直径が200mmを超えると、押し当てる記録媒体の屈曲が小さくなり、効果が低下する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
<インク>
<<アニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体の調製例>>
攪拌装置、滴下装置、温度センサー及び上部に窒素導入装置を有する還流装置を取り付けた反応容器を有する自動重合反応装置(重合試験機DSL−2AS型、轟産業社製)の反応容器にメチルエチルケトンを550g仕込み、攪拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を窒素雰囲気に保ちながら80℃で加温した後、滴下装置によりメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルを75.0g、メタクリル酸を77.0g、スチレンを80.0g、メタクリル酸ブチルを150.0g、アクリル酸ブチルを98.0g、メタクリル酸メチルを20.0g、及び「パーブチルO」(日油社製)を40.0gの混合溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に同温度で15時間反応を継続させて、酸価:100(JIS K 0070−1992に記載の方法で測定実施)、重量平均分子量:21,000(D5280 LCS M−PDA、島津製作所製にて測定実施)、ガラス転移点:31℃(STA7200、日立ハイテクサイエンス社製にて測定実施)のアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体Aのメチルエチルケトン溶液を得た。反応終了後、前記メチルエチルケトンの一部を減圧留去し、不揮発分を50%に調整したアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体A溶液を得た。
冷却用ジャケットを備えた混合槽にカーボンブラック(商品名:Raven1080、コロンビヤン・カーボン日本社製)を800gと、前記アニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体A溶液を200g、10%水酸化ナトリウム水溶液を143g、メチルエチルケトンを100g、及び水1,957gを仕込み、攪拌混合した。混合液を直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置(商品名:SCミルSC100、三井鉱山社製)に通し、循環方式(分散装置より出た分散液を混合槽に戻す方式)により6時間分散した。分散装置の回転数は2,700回転/分とし、冷却用ジャケットには冷水を通して分散液温度が40℃以下に保たれるようにした。分散終了後、混合槽より分散原液を抜き取り、次いで、水10,000gで混合槽、及び分散装置流路を洗浄し、分散原液と合わせて希釈分散液を得た。ガラス製蒸留装置に希釈分散液を入れ、メチルエチルケトンの全量と水の一部を留去した。室温まで冷却後、攪拌しながら10%塩酸を滴下してpH4.5に調整した後、固形分をヌッチェ式濾過装置で濾過、水洗した。ケーキを容器に取り、20%水酸化カリウム水溶液を200g加えた後、ディスパ(商品名:TKホモディスパー、プライミクス社製)にて分散し、更に水を加えて不揮発分を調製して、不揮発分20%のカーボンブラックが水酸化カリウム中で中和されたカルボキシル基含有スチレン−アクリル系共重合体で被覆された複合粒子として水性媒体中に分散した水性顔料分散体を得た。
ロジン変性マレイン酸樹脂(カルボキシル基含有樹脂)2.0g、グリセリン(水溶性有機溶剤、SP値:16.4(cal/cm3)1/2)2.5g、3−メトキシ−1−ブタノール(水溶性有機溶剤、SP値:10.0)(cal/cm3)1/2)35.0g、トリプロピレングリコールメチルエーテル(水溶性有機溶剤、SP値:9.8)(cal/cm3)1/2)10.6g、下記式(i)で示される化合物(フッ素系界面活性剤)0.4g、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール(pH調整剤)0.2g、ベンゾトリアゾール(防腐防錆剤)0.1g、及び水(SP値:23.4(cal/cm3)1/2)40.1gを1時間攪拌し均一に混合した。次に、N−オクチル−2−ピロリドン(抑泡剤)1.2gを加えて更に1時間攪拌し均一に混合した。その後、前記水性顔料分散体の固形分換算で8.0gを加えて更に1時間攪拌し均一に混合した。この混合物を平均孔径0.8μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにより加圧濾過し、粗大粒子やゴミを除去して水性インク1を得た。
<<後処理液の調製>>
下記表における実施例1の材料を1時間攪拌し、均一に混合して実施例1で用いる後処理液1を得た。
実施例2〜20及び比較例1〜8について、下記表における後処理液の組成、並びに含有量に変更した以外は、実施例1と同様にして、水性インク及び後処理液を作製した。
下記表において用いた材料は以下の通りである。
有機溶剤A(阪本薬品社製グリセリン:SP値=17.4(cal/cm3)1/2)
有機溶剤B(東京化成工業社製1,2−プロパンジオール
:SP値=14.3(cal/cm3)1/2)
有機溶剤C(東京化成工業社製1,2−ブタンジオール
:SP値=13.1(cal/cm3)1/2)
有機溶剤D(東京化成工業社製3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
:SP値=11.0(cal/cm3)1/2)
有機溶剤E(東京化成社製2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
:SP値=10.9(cal/cm3)1/2)
ポリエチレンワックスA(BYK社製AQUACER−539)
ポリエチレンワックスB(サンノプコ社製ノプコマルMS−40)
ポリエチレンワックスC(サンノプコ社製ノプコートPEM−17)
ウレタン樹脂A(DIC社製WLS−210、Tg:−30℃、有効成分35.0%)
ウレタン樹脂B(ジャパンコーティングレジン社製SU−100N、Tg:45℃、有効成分34.5%)
アクリル樹脂A(ジャパンコーティングレジン社製モビニール745、Tg:20℃、有効成分38.0%)
アクリル樹脂B(ジャパンコーティングレジン社製モビニール8055、Tg:80℃、有効成分40.0%)
アクリル樹脂C(ジャパンコーティングレジン社製モビニール752、Tg:16℃、有効成分47.0%)
アクリル樹脂D(ジャパンコーティングレジン社製モビニール790、Tg:102℃、有効成分45.0%)
信越シリコーン社製KF−640
信越シリコーン社製KM−72F
東京化成工業社製2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール
アビシア社製LV(S)
<保存安定性の測定方法>
以下の条件で後処理液の粘度を粘度計(東機産業社製RE−85L)にて測定し、保存前後の粘度変化率を算出し、下記評価基準にて判定を行った。なお、△以上が使用可能なレベルである。また、保存条件としては70℃に設定した恒温槽(ESPEC社製PR−3J)に14日間静置させた。
[評価基準]
○:初期粘度±2.5%以内
△:初期粘度±5%以内
×:初期粘度±5%を超える
まず、水性インク1を画像形成装置(リコー社製IPSiO GXe5500)により記録媒体(OKトップコート73.3gsm、OKトップコート104.7gsm)、印字解像度:1200×1200dpi、インクの付着量:3.0mg/cm2で印字した後、90℃に設定した恒温槽(ESPEC社製PR−3J)にて60秒乾燥させた。
次に、下記の表に示す後処理液を画像形成装置(リコー社製IPSiO GXe5500)により、前記インクを印字した領域に印字した後、90℃に設定した恒温槽(ESPEC社製PR−3J)にて60秒乾燥させた。更に、120℃に加熱した下記の表に示す直径の加熱ローラに、前記後処理液を印字した面から接触させ、記録媒体の面と直交する方向に押し当てたものを印刷サンプルとした。なお、印刷チャートはドットパターンで形成された20cm四方のベタ画像を使用した。
実施例5、6以外の実施例及び比較例8以外の比較例については、図1におけるローラ部材のうちローラ部材122bを加熱ローラとし、それ以外を案内ローラとした。実施例5、6については、図1におけるローラ部材のうちローラ部材122b、122dを加熱ローラとし、それ以外を案内ローラとした。すなわち、実施例5、6については、印字面の裏側にも加熱ローラを接触させ、押し当てたものを印刷サンプルとした。
また、比較例8については、ローラ部材122aを加熱ローラとし、それ以外を案内ローラとした。
ドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像のベタ部を、光沢度計(BYK Gardener社製、micro−TRI−gloss)にて画像光沢度(60°光沢)を測定した。画像光沢度の数値が高いほど、画像の光沢性が良好である。なお、画像光沢度が60以上であると実用上有効に使用することができる。
サンプルに対し、1.2cm四方に切った紙(OKトップコート73.3gsm、OKトップコート104.7gsm)を用いて画像を20回擦った。擦った紙に転写したインク付着汚れを反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)により測定し、擦った紙の地肌色を差し引いたインク付着汚れの濃度を算出した。算出したインク付着汚れの濃度を下記評価基準に基づいて分類し定着性を評価した。なお、△以上であると好ましい。
[評価基準]
○:インク付着汚れの濃度が0.1未満
△:インク付着汚れの濃度が0.1以上0.2未満
×:インク付着汚れの濃度が0.2以上
サンプルに対し、下記評価基準にて目視による判定を行った。なお、△以上が実用可能なレベルである。
[評価基準]
○:コックリングなし
△:若干コックリングあり
×:コックリングあり
102 元巻きローラ
103 搬送部
104 乾燥装置
105 巻取りローラ
110 記録媒体
111k、111c、111m、111y、111Cl 記録ヘッド
112 搬送ローラ
113 搬送ガイド部材
114 排出ローラ
122a、122b、122c、122d ローラ部材
200 接触面
201 接触範囲
300 印字部
Claims (7)
- インクを記録媒体に付与するインク付与工程と、
ワックスと、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂とを含む後処理液を前記記録媒体に付与する後処理液付与工程と、
前記記録媒体における前記後処理液を付与した面に対して、直径200mm以下の加熱ローラを接触させて曲率を与えながら加熱する加熱工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。 - 前記樹脂のガラス転移点Tgが−30℃以上80℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記樹脂は後処理液全量に対して5質量%以上20質量%以下含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
- 前記加熱工程において、前記加熱ローラの加熱温度が90℃以上160℃以下であり、前記加熱ローラのニップ圧が1kgf/cm2以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記記録媒体の坪量が75gsm以下であり、前記後処理液の塗布量が2.4mg/cm2以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記加熱工程において、前記記録媒体は、前記記録媒体を搬送する方向と直交する方向である幅方向の全域にわたって前記加熱ローラと接触することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
- インクを記録媒体に付与するインク付与手段と、
ワックスと、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂とを含む後処理液を前記記録媒体に付与する後処理液付与手段と、
前記記録媒体における前記後処理液を付与した面に対して接触し、曲率を与えながら加熱する直径200mm以下の加熱ローラと、を有することを特徴とする画像形成装置。
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JP2016175709A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 株式会社リコー | 乾燥装置、および印刷システム |
-
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- 2018-07-11 JP JP2018131652A patent/JP7115087B2/ja active Active
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