JP2020006389A - ロックナットの弛緩締結機構および弛緩締結方法 - Google Patents

ロックナットの弛緩締結機構および弛緩締結方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、既存のロール機にほとんど手を加えることなく安価に導入が可能であり、大型の装置を用いる必要がない、ロックナットの弛緩締結機構を提供することを目的とする。【解決手段】弛緩締結機構Mは、外周に歯部23を有したリング状ギヤ2と、リング状ギヤ2の歯部23と係合する伝動部材3と、リング状ギヤ2を回転させる駆動装置4と、リング状ギヤ2の外周近傍においてロール機1に固定される反力受け5とを備え、駆動装置4を駆動することにより、伝動部材3によってリング状ギヤ2を回転させ、リング状ギヤ2と固定されたロックナットNを弛緩または締結させる。【選択図】図1

Description

本発明は、ロックナットの弛緩締結機構および弛緩締結方法に関する。
一般に、圧延ロール機において、ロールはチョックによって回転可能に支持され、チョックはハウジングやスタンドなどにより支持される。ロールなど、圧延ロール機の部材のメンテナンスのために、圧延ロール機の解体および組立が頻繁に行われている。
たとえば、圧延ロール機の解体は、ロールに対して締結されるロックナットを緩め、その後チョックをロール軸から取り外すことにより行われる。逆に圧延ロール機の組立は、ロール軸にチョックを取り付けた後、ロックナットを締めることによって行われる。
このような圧延ロール機の解体および組立のうちロックナットの弛緩および締結作業は現在も人力で行われている。具体的には、ロックナットの外周に設けられた穴に鋼製の棒を差し込み、その棒に作業者が力を加えてロックナットを回転させることによりロックナットの弛緩および締結作業が行われている。
また、ロックナットの弛緩および締結作業を人手によらずに行うロールチョックの着脱装置が特許文献1に開示されている。特許文献1の着脱装置は、ロールが載置される4か所の車輪と、車輪を回転させるモータとを有する大型の装置である。特許文献1の着脱装置を用いてロックナットの弛緩および締結作業を行う場合、固定用ワイヤによりロックナットを動かないように固定して、着脱装置の車輪を回転させる。これにより、ロックナットに対してロールを回転させ、このロールのロックナットに対する相対回転を利用して、ロックナットを弛緩および締結する。
特開平9−314209号公報
上述したように、人力でのロックナットの弛緩および締結作業は、非常に大きな力が必要であり作業者の負荷が大きく、かつ、時間がかかる作業である。また、特許文献1のような装置を用いる場合は、大型の装置やロックナットを固定するためのワイヤが必要となり、設置場所の制約に加え、導入コストが非常に大きくなってしまう。また、ロックナットを固定するためにワイヤを用いた場合、装置の駆動時にロックナットからワイヤが外れてしまった場合には、装置近傍の作業者が怪我をする可能性もあり、安全性の問題からも好ましくない。
そこで、本発明はかかる問題点に鑑みて、既存の圧延ロール機の構成部品にほとんど手を加えることなく安価に導入が可能であり、かつ、大型の装置を用いる必要がない、ロール機に着脱可能なロックナットの弛緩締結機構、およびロックナットの弛緩締結方法を提供することを目的とする。
本発明のロックナットの弛緩締結機構は、ロールを固定するためのロックナットに固定され、外周に歯部を有したリング状ギヤと、前記リング状ギヤが回転できるように、前記リング状ギヤの前記歯部と係合する噛合部を有する伝動部材と、前記伝動部材に接続され、前記伝動部材を駆動して前記リング状ギヤを回転させる駆動装置と、前記リング状ギヤの外周近傍において、前記ロールを回転可能に支持するロール機に固定され、前記伝動部材による前記リング状ギヤの回転時の反力を支持するように前記駆動装置を接続可能な反力受けとを備え、前記駆動装置を駆動することにより、前記伝動部材によって前記リング状ギヤを回転させ、前記リング状ギヤと固定された前記ロックナットを弛緩または締結させることを特徴とする。
また、上記弛緩締結機構は、前記伝動部材が歯車であり、前記駆動装置が、前記反力受けに接続される接続部と、前記伝動部材に連結され、前記接続部に対して回転する回転部とを有し、前記反力受けが、前記ロール機に固定される基部と、前記伝動部材による前記リング状ギヤの回転時の反力を受ける受け部とを有し、前記受け部は、前記接続部を挿通可能な、前記回転部の回転軸が延びる方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の内面に、前記接続部の外周と前記回転軸回りに係合する係合部を有し、前記接続部は、前記ロックナットの弛緩または締結時の前記リング状ギヤの軸方向への移動に伴って、前記貫通孔に対して前記回転軸に沿って進退可能に前記受け部に接続されていることが好ましい。
また、上記弛緩締結機構は、前記受け部は、前記基部に対して、前記回転軸が延びる方向で位置調整可能に取り付けられていることが好ましい。
また、上記弛緩締結機構は、前記反力受けが前記ロール機のチョックの端面に取り付けられ、前記基部が、前記チョックの端面に沿って延び、前記チョックの端面に設けられたボルトを挿通可能なボルト孔を有する板状体と、前記板状体に対して略垂直に延び、前記受け部を位置調整可能に案内する案内部とを有していることが好ましい。
また、上記弛緩締結機構は、前記伝動部材が、軸方向に離間して配置された複数のギヤ部材から構成され、前記複数のギヤ部材の軸方向の離間距離が、前記リング状ギヤの厚さよりも小さく、前記ロックナットが締結状態から弛緩状態まで移動した際に、前記リング状ギヤが、前記複数のギヤ部材と係合を維持するように構成されていることが好ましい。
また、本発明のロックナットの弛緩締結方法は、ロールを固定するためのロックナットに、外周に歯部を有したリング状ギヤを固定する工程と、前記リング状ギヤの外周近傍において、前記ロールを回転可能に支持するロール機に反力受けを固定する工程と、前記反力受けに、前記リング状ギヤの前記歯部と係合する噛合部を有する伝動部材、および、前記伝動部材が接続され、前記伝動部材を駆動して前記リング状ギヤを回転させる駆動装置を接続する工程と、前記駆動装置を駆動して、前記伝動部材によって前記リング状ギヤを回転させ、前記リング状ギヤと固定された前記ロックナットを弛緩または締結させる駆動工程とを含むことを特徴とする。
また、上記弛緩締結方法において、前記伝動部材が歯車であり、前記駆動装置が、前記反力受けに接続される接続部と、前記伝動部材に連結され、前記接続部に対して回転する回転部とを有し、前記反力受けが、前記ロール機に固定される基部と、前記伝動部材による前記リング状ギヤの回転時の反力を受ける受け部とを有し、前記受け部は、前記接続部を挿通可能な、前記回転部の回転軸が延びる方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の内面に、前記接続部の外周と前記回転軸回りに係合する係合部を有し、前記接続部は、前記ロックナットの弛緩または締結時の前記リング状ギヤの軸方向への移動に伴って、前記貫通孔に対して前記回転軸に沿って進退可能に前記受け部に接続されていることが好ましい。
また、上記弛緩締結方法において、前記受け部は、前記基部に対して、前記回転軸が延びる方向で位置調整可能に取り付けられていることが好ましい。
また、上記弛緩締結方法において、前記反力受けが前記ロール機のチョックの端面に取り付けられ、前記基部が、前記チョックの端面に沿って延び、前記チョックの端面に設けられたボルトを挿通可能なボルト孔を有する板状体と、前記板状体に対して略垂直に延び、前記受け部を位置調整可能に案内する案内部とを有していることが好ましい。
また、上記弛緩締結方法において、前記伝動部材が、軸方向に離間して配置された複数のギヤ部材から構成され、前記複数のギヤ部材の軸方向の離間距離が、前記リング状ギヤの厚さよりも小さく、前記ロックナットが締結状態から弛緩状態まで移動した際に、前記リング状ギヤが、前記複数のギヤ部材と係合を維持するように構成されていることが好ましい。
本発明のロックナットの弛緩締結機構および弛緩締結方法によれば、既存の圧延ロール機の構成部品にほとんど手を加えることなく安価にロックナットの弛緩および締結が可能であり、かつ、大型の装置を用いる必要がない。
本発明の一実施形態の弛緩締結機構が適用されたロール機を示す概略図である。 図1に示される弛緩締結機構を、ロールの一方の端面側から見た図である。 図1に示される弛緩締結機構において、駆動装置が取り付けられる前の状態を示す斜視図である。 図3の状態から、駆動装置が取り付けられた状態を示す斜視図である。 図1に示される弛緩締結機構において、ロックナットが締結された状態および弛緩された状態を示す図である。 図1に示される弛緩締結機構の反力受けを示す斜視図である。 図6に示される反力受けの受け部が基部に固定された状態を示す上面図である。 図1に示される弛緩締結機構の伝動部材の変形例を示す概略図である。 図1に示される弛緩締結機構が取り付けられる前のロール機を示す概略図である。 図9に示される状態から、ロックナットにリング状ギヤが取り付けられた状態を示す概略図である。 図10に示される状態から、ロール機に反力受けが取り付けられた状態を示す概略図である。 図11に示される状態から、駆動装置が反力受けに取り付けられた状態を示す概略図である。 図12に示される状態から、駆動装置を駆動してリング状ギヤが弛緩した状態を示す概略図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態のロックナットの弛緩締結機構および弛緩締結方法を説明する。なお、以下の実施形態では圧延ロール機を例にあげて説明するが、以下の実施形態で示す圧延ロール機はあくまで一例であり、弛緩締結機構および弛緩締結方法の適用対象は圧延ロール機に限定されない。また、以下に示すロックナットの弛緩締結機構および弛緩締結方法は、以下の例に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態の弛緩締結機構が適用された圧延ロール機を示す概略図である。圧延ロール機(以下、単にロール機と呼ぶ)1は、図1に示されるように、ロールRを回転可能に支持し、ロールRが回転自在に支持されるチョックCと、ロールRの端部のロール軸の外周に取り付けられるロックナットNとを備えている。ロックナットNは、ロールRの軸方向(以下、単に軸方向という)の一方に向かって先細となる外周面を有した略筒状の部材であり、内周面には雌ネジ部FSが形成されている。ロックナットNの雌ネジ部FSが、ロールRのロール軸の外周に設けられた雄ネジ部MSと螺合し、ロックナットNが弛緩または締結されることにより、ロールRおよびチョックCに対して軸方向(図1における左右方向)に進退する。なお、ロールR、チョックC、およびロックナットNの構造は特に限定されない。
本実施形態の弛緩締結機構Mは、図1および図2に示されるように、リング状ギヤ2と、伝動部材3と、駆動装置4と、反力受け5とを備えている。
リング状ギヤ2は、ロックナットNに着脱可能に固定され、リング状ギヤ2が回転したときにロックナットNを同方向に一体的に回転させる。リング状ギヤ2は、ロールRの端部から取り付けることができるように、図2に示されるように、内周面の径がロールRの端部の外径よりも大きい環状に形成されている。
本実施形態では、リング状ギヤ2は、図1に示されるように、リング状ギヤ2の端面21がロックナットNの端面Naに対向するように固定されている。リング状ギヤ2は、ロックナットNに固定するためのギヤ固定部22(図2参照)を有している。ギヤ固定部22は、ボルトBを挿通可能な溝または孔であり、ロックナットNの端面Naには、同様にボルトを挿通可能な孔(図示せず)が形成されている。リング状ギヤ2は、ギヤ固定部22とロックナットNに形成された孔とを位置合わせしてボルトBを締結することによって固定される。本実施形態では、ギヤ固定部22は、リング状ギヤ2の内周から内側に突出した一対の突部によって構成され、略U字状の溝が形成されている。ギヤ固定部22は、リング状ギヤ2の内周において、周方向に所定の間隔で複数(本実施形態では4つ)設けられている。
なお、ギヤ固定部22は、リング状ギヤ2をロックナットNに固定することができれば、その固定方法や形状は特に限定されない。たとえば、リング状ギヤ2は、リング状ギヤ2の内周面とロックナットNの外周面とが対向するように、ロックナットNの外側に嵌め込まれて、ボルト等の公知の固定部材により固定されてもよい。
リング状ギヤ2は、ロックナットNに着脱可能に固定される。これにより、リング状ギヤ2は同じ径を有するロックナットNが設けられた他のロール機にも適用することができる。したがって、1つのリング状ギヤ2を用意すれば、同じ径を有するロックナットNを有する複数のロール機1のロックナットNに汎用的に取り付けることができる。
図1および図2に示されるように、リング状ギヤ2の外周には歯部23が形成されている。歯部23は後述する伝動部材3の噛合部31と係合してロールRの軸周りに回転するように構成されている。
駆動装置4は、伝動部材3に接続され、伝動部材3を駆動してリング状ギヤ2を回転させる。駆動装置4は、伝動部材3を駆動することができれば特にその種類は限定されない。駆動装置4としては、たとえば、動力式トルクレンチを用いることができる。動力式トルクレンチとしては、たとえば、電動トルクレンチ、エア式トルクレンチ、油圧式トルクレンチなどを用いることができる。駆動装置4は、駆動装置4に設けられた所定の操作部(図示せず)を操作することよって動作して、所定の回転軸周りに回転するように構成されている。
駆動装置4は、図1に示されるように、駆動装置本体41と、反力受け5に接続される接続部42と、伝動部材3に連結され、接続部42に対して回転する回転部43とを有している。駆動装置本体41は、正逆回転可能なモータを備え、回転部43を回転軸周りに正逆回転させる。以下において、回転部43の回転軸の軸方向を単に軸方向と呼ぶ場合がある。なお、ロールRの軸方向と回転部43の回転軸の軸方向とは平行な方向であるが、必ずしも平行である必要はない。
接続部42は、駆動装置本体41に接続されている。接続部42は、駆動装置本体41に対して回転しないように構成されており、駆動装置4を駆動した際に、接続部42は回転しない。接続部42は、後述する反力受け5の受け部52に接続されて、駆動装置4が反力受け5に接続される。接続部42は、受け部52に接続されたときに、駆動装置本体41が反力で回転することを抑制する。接続部42の形状は特に限定されないが、本実施形態では、接続部42は、図3に示されるように、略筒状に形成されている。接続部42には、図3〜図5に示されるように、接続部42の外周において軸方向に延びる複数の突条が形成され、後述する受け部52の係合部Eとスプライン嵌合するように構成されている。これにより、接続部42は、受け部52に対して接続部42の軸周りには回転せず、かつ、受け部52に対して軸方向に移動可能に接続される。なお、接続部42と、受け部52との間の接続は、スプライン嵌合に限定されない。
回転部43は、図5に示されるように、伝動部材3に接続され、回転部43が回転することにより伝動部材3を回転させる。回転部43は駆動装置本体41により正逆回転し、伝動部材3を回転軸周りに正逆回転させる。回転部43は、伝動部材3に設けられた取付部32(図3参照)に嵌合され、駆動装置4と伝動部材3とが接続される。また、回転部43が伝動部材3に接続されたときに、駆動装置4を回転軸の軸方向に移動させると、駆動装置4とともに伝動部材3も軸方向に移動するように駆動装置4と伝動部材3とが接続される(図5の二点鎖線参照)。
伝動部材3は、駆動装置4の動力によって動作する。伝動部材3は、外周にリング状ギヤ2の歯部23と係合する噛合部31を有し、リング状ギヤ2と噛み合ってリング状ギヤ2を回転させる。伝動部材3は本実施形態では歯車であるが、リング状ギヤ2を回転させることができれば、伝動部材3は歯車に限定されない。また、伝動部材3が歯車である場合、歯車の形状は平歯車に限定されない。伝動部材3は、図3に示されるように、駆動装置4の回転部43を着脱可能に接続する取付部32を有している。取付部32は、本実施形態では、断面矩形状の嵌合部位を有する回転部43が嵌合する嵌合穴である。なお、取付部32の形状は特に限定されず、駆動装置4の回転部43の嵌合部位の形状に応じて適宜変更が可能である。
反力受け5は、リング状ギヤ2の外周近傍においてロール機1に固定される。反力受け5は、伝動部材3によるリング状ギヤ2の回転時の反力を支持するように駆動装置4が接続される。反力受け5は、リング状ギヤ2の回転時の反力を支持することができるように、たとえば鉄などの高剛性の金属により形成されることが好ましい。ただし、反力受け5は、反力の支持が可能であれば、樹脂などの軽量な材質にて形成しても構わない。
反力受け5は、本実施形態では、図1〜図5に示されるように、ロール機1のチョックCの端面Caに固定されている。具体的には、反力受け5はチョックCの端面Caのうち下端部に、チョックCの端面Caに設けられたボルトB2を利用してチョックCに固定されている。このように、予めチョックCに備え付けられたボルトB2を用いて反力受け5を固定する場合、既存のロール機1の構造をほとんど変更することなく、反力受け5および弛緩締結機構Mを取り付けることができる。したがって、既存のロール機1への適用が容易となる。なお、反力受け5の固定位置は、チョックCの端面Caの下端部に限定されず、チョックCの端面Caの他の位置であってもよい。
図6および図7に示されるように、反力受け5は、ロール機1に固定される基部51と、伝動部材3によるリング状ギヤ2の回転時の反力を受ける受け部52とを有している。
基部51は、ロール機1に固定される部位である。本実施形態では、基部51は、チョックCの端面Caに沿って延び、チョックCの端面Caに設けられたボルトB2を挿通可能なボルト孔Hを有する板状体51aと、板状体51aに対して略垂直に延び、受け部52を位置調整可能に案内する案内部51bとを有している。
板状体51aは、様々な大きさのチョックCのボルトB2を利用できるように、水平方向に長い長孔状のボルト孔Hを有している。水平方向に長い長孔状のボルト孔Hを有することにより、取付対象であるロール機1が変わり、反力受け5を取り付けるチョックCの大きさやボルトB2同士の周方向での間隔が変わった場合であっても、チョックCに設けられた既設のボルトB2の間隔の変化に応じて、長孔状のボルト孔H内でのボルトB2の取付位置を調整することができる。
また、本実施形態では、図6および図7に示されるように、基部51は、受け部52を案内する案内部51bを有している。案内部51bは、板状体51aに対して略垂直かつ水平方向に延びる板状の底部511と、底部511に対して略垂直に上方に向かって延びる一対の側壁512を有した断面略C字状に構成されている。底部511には、受け部52を取り付けた後にボルト等の固定部材により固定するための長孔H2が形成されている。本実施形態では、底部511に長孔H2が形成され、受け部52には円形の挿通孔H3が形成されている。これにより、後述するように、受け部52の基部51に対する取付位置(駆動装置4の回転軸が延びる方向での位置)を調整することが可能となる。
なお、受け部52は基部51に対して移動しないように固定されていてもよいし、基部51と一体であってもよい。この場合、案内部51bは単に受け部52を支持する支持部として機能する。
また、基部51は、本実施形態では、図6に示されるように、リング状ギヤ2の回転時の反力に耐え得る剛性を有するように、第1補強部材51cおよび第2補強部材51dを有している。第1補強部材51cは、板状体51aに対して略垂直かつ水平方向に延びる板状の補強部材である。第1補強部材51cは、板状体51aの上端部から一対延びている。また、第2補強部材51dは、案内部51bの側壁512から屈曲して上方に延びる補強部材である。第2補強部材51dの上端側において、第2補強部材51dは第1補強部材51cの先端部と接合されている。第1補強部材51cおよび第2補強部材51dは、板状体51a、案内部51bおよび受け部52と同様に、鉄などの高剛性の金属により構成されていることが好ましい。ただし、反力受け5の構成部材である、第1補強部材51c、第2補強部材51d、板状体51a、案内部51bおよび受け部52などの各部材は、反力の支持が可能であれば、樹脂などの軽量な材質にて形成しても構わない。
また、基部51は、第1補強部材51cおよび第2補強部材51dに加え、リング状ギヤ2の歯部23や伝動部材3の噛合部31と接触して怪我をすることを防止するために、保護カバーCVを有している。保護カバーCVは、本実施形態では、第1補強部材51cの上方および下方に設けられている。第1補強部材51cの下方に設けられた一対の第1保護カバーCV1は、第2補強部材51dと同様に、案内部51bの側壁512から互いの間隔が広くなるように傾斜した後、垂直方向に延び、第1補強部材51cの下面に接続されている。また、第1補強部材51cの上方に設けられた一対の第2保護カバーCV2は、第1補強部材51cの上面と、リング状ギヤ2の歯部23の軌跡との間の隙間を埋めるように、第1補強部材51cの上面から立設している。これにより、リング状ギヤ2の歯部23と伝動部材3の噛合部31との係合箇所への指等の挟み込みが防止される。保護カバーCVは、たとえば、アクリル板など、樹脂製の薄板により形成されることが好ましい。これにより作業者の怪我などを防止しながら、反力受け5全体を軽量化することができる。また、保護カバーCVは、透明な薄板であることが好ましい。保護カバーCVが透明であることにより、リング状ギヤ2と伝動部材3とが噛み合っているかどうかや、伝動部材3の軸方向での位置を容易に確認することができる。
受け部52は、駆動装置4が取り付けられ、伝動部材3によるリング状ギヤ2の回転時の反力を支持する部位である。受け部52は、本実施形態では、基部51とは別体として構成されているが、受け部52は基部51と一体に形成されていてもよい。
本実施形態では、受け部52は、図3〜図6に示されるように、駆動装置4の接続部42を挿通可能な、回転部43の回転軸が延びる方向に貫通する貫通孔52aを有している。貫通孔52aの内面には、接続部42の外周と回転軸周りに係合する係合部Eを有している。接続部42の外周と係合部Eとが回転軸周りで係合することにより、リング状ギヤ2の回転時の反力が支持され、駆動装置4の駆動時に駆動装置本体41が反力によって回転することが防止される。
本実施形態では、図5に示されるように、接続部42は、ロックナットNの弛緩または締結時のリング状ギヤ2の軸方向への移動に伴って、貫通孔52aに対して回転軸に沿って進退可能に接続されている。接続部42の外周と貫通孔52aに設けられた係合部Eの形状は、回転軸周りで係合するものであれば、特に限定されない。本実施形態では、係合部Eは、回転軸の軸方向に沿って設けられた複数の凹凸であり、接続部42の突条とスプライン嵌合するように構成されている。接続部42が貫通孔52aに対して進退可能であることにより、図5に二点鎖線で示すように、ロックナットNの弛緩または締結に伴って、リング状ギヤ2が軸方向へ移動する際に、その移動に合わせて駆動装置4を軸方向に移動させることができる。したがって、歯車である伝動部材3の厚さを軽量化のために薄くして、伝動部材3の軸方向の厚さが、リング状ギヤ2およびロックナットNが締結された状態から弛緩した状態(外れる状態)まで軸方向で移動するストロークよりも小さい場合であっても、ロックナットNが緩みきるまで、または、完全に締結される状態まで、伝動部材3とリング状ギヤ2との間の係合を維持させることができる。したがって、伝動部材3の軸方向の厚さを薄くして軽量化することができ、比較的重くて大きな伝動部材3の着脱時の作業が容易になる。
本実施形態では、図5〜図7に示されるように、受け部52は、基部51に対して、回転軸が延びる方向で位置調整可能に取り付けられている。この場合、ロックナットNおよびリング状ギヤ2の移動に応じて受け部52の位置を調整することによって、軸方向での厚さが薄い伝動部材3を用いた場合であっても、ロックナットNが緩みきるまで、または、完全に締結される状態まで、伝動部材3とリング状ギヤ2との間の係合を維持させることができる。また、たとえば接続部42の軸方向の長さがロックナットNの軸方向のストローク長さよりも短い場合などであっても、ロックナットNを完全に緩めたり、締結させることが可能となる。このように、受け部52を基部51に対して位置調整可能に取り付けることによって、接続部42を短くすることが可能になり、駆動装置4を軸方向に小型化することができる。
受け部52は、図6に示されるように、略L字状に形成され、基部51の案内部51bに沿って案内される板状の固定板52bと、接続部42が接続され、固定板52bに対して略垂直に延びる被接続板52cとを有している。固定板52bは、基部51の一対の側壁512間の間隔よりわずかに小さい幅を有し、案内部51bに対してスライド可能である。固定板52bには、底部511の長孔H2と連通する位置に円形の挿通孔H3が形成され、固定板52bを案内部51bに対して所定の位置に移動させた後に、連通した長孔H2と挿通孔H3とにボルト等の固定部材を挿通して、受け部52を基部51に固定することができる。なお、本実施形態では、底部511に長孔H2が形成され、固定板52bに円形の挿通孔H3が形成されているが、受け部52を基部51に対して固定することができれば、その固定方法は特に限定されない。たとえば、底部511の長孔H2に代えて、受け部52の基部51に対するスライド方向に沿って設けられた複数の孔を設けてもよいし、挿通孔H3に代えて、雌ネジが形成された貫通または非貫通の孔としてもよい。また、挿通孔H3の形状は円形に限定されず、長孔等、他の形状としてもよい。
なお、受け部52を案内部51bに対して移動させる方法は、上述した方法に限定されない。たとえば、受け部52と基部51との間に送りネジを用いたアジャスタ機構(図示せず)を設けて、受け部52を基部51に対して移動させても構わない。たとえば、受け部52を移動させる方向(回転軸に平行な方向)に沿って、雌ネジが切られた受け部52に送りネジを挿通して基部51に回転可能に取り付ける。送りネジの一端には送りネジを軸周りに回転させるための操作部を設け、操作部を回転させることによって送りネジをその場で回転させる。雌ネジが切られた受け部52は、送りネジの回転によって送りネジの軸方向に進退させることが可能となる。
上述した実施形態では、伝動部材3を反力受け5に対して軸方向に移動させるものを例に挙げて説明したが、ロックナットNの締結状態から弛緩状態まで伝動部材3を軸方向に移動させることなく、伝動部材3とリング状ギヤ2とが係合を継続するように構成しても構わない。たとえば、伝動部材3の軸方向の厚さをロックナットNの締結状態(図5に実線で示される状態)から弛緩状態(図5に二点鎖線で示される状態)までにリング状ギヤ2が軸方向で移動するストロークよりも大きくなるように構成すればよい。この場合、駆動装置4および伝動部材3を軸方向に移動させる必要がないため、ロックナットNの弛緩締結作業がより楽になる。
また、伝動部材3が、たとえば、図8に示されるように、軸方向に離間して配置された複数のギヤ部材30から構成されていてもよい。この場合、複数のギヤ部材30の軸方向の離間距離T2がリング状ギヤ2の厚さT1よりも小さくなるように構成されている。伝動部材3をこのように構成することにより、伝動部材3を軸方向に移動させずにその場で回転させたとしても、ロックナットNが締結状態から弛緩状態まで移動した際に、リング状ギヤ2が複数のギヤ部材30のいずれかと係合を維持する。そのため、駆動装置4および伝動部材3を軸方向に移動させる必要がなく、さらに、(図8における右端のギヤ部材30と左端のギヤ部材30までの間に隙間が形成されていないものと比較して)伝動部材3を軽量化することができる。したがって、ロックナットNの弛緩締結作業がより楽になることに加え、伝動部材3の着脱作業が容易になる。図8に示される変形例では、軸方向(回転軸が延びる方向)で一端側(右側)に設けられた一端側ギヤ部材30から、他端側(左側)に設けられた他端側ギヤ部材30までの距離が、ロックナットNの締結状態からロックナットNが外れる状態である弛緩状態までの軸方向のストロークよりも大きくなるように構成されている。
上述したように、本実施形態のロックナットNの弛緩締結機構Mは、ロックナットNに着脱可能に固定されるリング状ギヤ2と、リング状ギヤ2を回転させる伝動部材3と、伝動部材3を駆動してリング状ギヤ2を回転させる駆動装置4と、駆動装置が接続される反力受け5を有している。この構成により、駆動装置4を駆動することにより、伝動部材3によってリング状ギヤ2を回転させ、リング状ギヤ2と固定されたロックナットNを弛緩または締結させる。これにより、既存のロール機1の構成部品にほとんど手を加えることなく安価にロックナットNの弛緩および締結が可能であり、かつ、ロックナットNの弛緩および締結に大型の装置を用いる必要がない。
つぎに、図9から図13を用いて、ロックナットNの弛緩締結機構Mおよび弛緩締結方法をより詳細に説明する。なお、以下の説明はあくまで一例であり、本発明のロックナットNの弛緩締結機構Mおよび弛緩締結方法は、以下の構造や以下の方法に限定されるものではない。
図9は、本実施形態の弛緩締結機構Mが取り付けられる前のロール機1を示す概略図である。図9においては、ロックナットNは締結状態である。まず、この状態からロックナットNを弛緩する方法について説明する。
図9の状態から、図10に示されるように、ロール機1にロールRを固定するためのロックナットNに、外周に歯部23を有した着脱可能なリング状ギヤ2を固定する(リング状ギヤ2を固定する工程)。具体的には、リング状ギヤ2を作業者が持ち、ロールRの端部にロール軸の端部よりも内径が大きいリング状ギヤ2を通す。リング状ギヤ2は環状かつ薄板状であるため、作業者は1人でもリング状ギヤ2を持ち上げてロールRの端部に取り付けることが可能である。その後リング状ギヤ2をロックナットNの端面Naに当接させ、ロックナットNの端面Naに形成された孔と、リング状ギヤ2のギヤ固定部22(図2参照)とを位置合わせする。その状態でギヤ固定部22とロックナットNの孔とにボルトBを差し込み締結する。これにより、ロックナットNとリング状ギヤ2とが一体化する。
つぎに、図10の状態から図11に示されるように、リング状ギヤ2の外周近傍においてロール機1に反力受け5を固定する(反力受け5を固定する工程)。本実施形態では、反力受け5は、チョックCの端面Caに取り付けられる。反力受け5は、チョックCの端面Caに等間隔で設けられた複数のボルトB2のうち、2つのボルトB2によってチョックCに固定される(図2参照)。具体的には、たとえばチョックCの端面Caの下端部など、反力受け5を取り付ける位置を決定した後、チョックCの端面Caに締結されている既存のボルトB2を取り外す。そのボルトB2が取り外されたボルト孔の位置と、反力受け5の基部51に設けられた長孔状のボルト孔Hの位置とを合わせて、反力受け5の位置合わせを行う。反力受け5の位置合わせが完了すると、ボルトB2を基部51のボルト孔HおよびチョックCの端面Caのボルト孔に差し込み、ボルトB2を締結する。これにより、反力受け5がロール機1に固定される(図3に示される状態)。このとき、反力受け5において、受け部52は基部51の案内部51bに固定されている。
つぎに、図11の状態から図12に示されるように、反力受け5に、リング状ギヤ2の歯部23と係合する噛合部31を有する伝動部材3、および、伝動部材3が接続され、伝動部材3を駆動してリング状ギヤ2を回転させる駆動装置4を接続する(駆動装置を接続する工程)。具体的には、まず、伝動部材3を作業者が持ち、反力受け5に仮置きする。つぎに、駆動装置4の接続部42を、反力受け5の受け部52に設けられた貫通孔52aに挿通する(図3および図4参照)。接続部42と貫通孔52aは上述したようにスプライン嵌合し、接続部42の貫通孔52aへの軸方向の移動は可能であり、軸周り方向での回転は阻止する。接続部42が貫通孔52aに挿通されると、駆動装置4の回転部43を伝動部材3の取付部32に取り付ける。これによって、弛緩締結機構Mのロール機1への取り付けが完了する。
つぎに、図12の状態から、駆動装置4を駆動して、伝動部材3によってリング状ギヤ2を回転させ、リング状ギヤ2と固定されたロックナットNを弛緩または締結させる(駆動工程)。駆動装置4の操作部を操作すると、駆動装置本体41のモータが一方向に回転し、それにより駆動装置4の回転部43が回転する。回転部43が回転すると、回転部43に接続された伝動部材3が回転部43の回転軸周りに一方向に回転する。伝動部材3が一方向に回転すると、伝動部材3と噛み合うリング状ギヤ2が伝動部材3とは逆方向に回転する。リング状ギヤ2が回転すると、リング状ギヤ2が固定されたロックナットNも回転して、図13に示されるように、ロックナットNが弛緩する。その後、駆動装置4および反力受け5をチョックCから取り外し、リングギヤ2をロックナットNから取り外すことにより、作業が完了する。なお、ロックナットNを締結する際は、同様に、弛緩締結機構Mをロール機1に取り付け、図13に示される状態から、駆動装置4をロックナットNの弛緩時とは逆方向に回転駆動させて、ロックナットNを締結した後、駆動装置4および反力受け5をチョックCから外し、その後リング状ギヤ2をロックナットNから取り外せばよい。
このように、ロックナットNを弛緩締結させる際に、大型の装置は一切不要である。また、ロックナットNを弛緩締結させる際の作業者の作業としては、それぞれが軽量なリング状ギヤ2、反力受け5、伝動部材3、駆動装置4を取り付けて、駆動装置4を駆動させるだけである。そのため、作業者の作業負荷は非常に軽減され、ロックナットNを弛緩締結させる際の時間も大幅に短縮する。また、ロックナットNの弛緩締結に大型の装置が不要であるため導入コストが低く、かつ、既存のロール機1をほぼそのまま使用することができる。さらに、弛緩締結機構Mはロール機1に固定されて駆動装置4によって容易にロックナットNを弛緩締結することができ、チョックCをワイヤで固定したり、ロックナットNの弛緩締結にワイヤを使う必要がない。そのため、作業場においてワイヤを操作するクレーンを用いる必要がなく、他の作業者がクレーンを使用している場合など、ワイヤを操作するクレーンを待つことによる時間の浪費も防ぐことができる。また、ワイヤを用いることによるワイヤの切断時やワイヤの固定部の離脱時などの事故の心配がなく安全である。
また、本実施形態では、リング状ギヤ2がロックナットNとは別体で着脱可能であり、かつ、既存のロール機1をほぼそのまま用いることができる。そのため、たとえば、トルクレンチなどの駆動装置4が壊れてしまった場合であっても、リング状ギヤ2をロックナットNから取り外せば、従来の手作業でのロックナットNの弛緩締結作業が可能である。したがって、上述した弛緩締結機構Mを用いた方法と、従来の方法とで、ロックナットNの弛緩締結作業の選択性が担保されているため、万が一の事態が発生しても柔軟な対応が可能となる。
1 圧延ロール機
2 リング状ギヤ
21 リング状ギヤの端面
22 ギヤ固定部
23 歯部
3 伝動部材
30 ギヤ部材
31 噛合部
32 取付部
4 駆動装置
41 駆動装置本体
42 接続部
43 回転部
5 反力受け
51 基部
51a 板状体
51b 案内部
51c 第1補強部材
51d 第2補強部材
511 底部
512 側壁
52 受け部
52a 貫通孔
52b 固定板
52c 被接続板
B ボルト
B2 ボルト
C チョック
Ca チョックの端面
CV 保護カバー
CV1 第1保護カバー
CV2 第2保護カバー
E 係合部
FS 雌ネジ部
H ボルト孔
H2 長孔
H3 挿通孔
M 弛緩締結機構
MS 雄ネジ部
N ロックナット
Na ロックナットの端面
R ロール
T1 リング状ギヤの厚さ
T2 ギヤ部材の軸方向の離間距離

Claims (10)

  1. ロールを固定するためのロックナットに着脱可能に固定され、外周に歯部を有したリング状ギヤと、
    前記リング状ギヤが回転できるように、前記リング状ギヤの前記歯部と係合する噛合部を有する伝動部材と、
    前記伝動部材に接続され、前記伝動部材を駆動して前記リング状ギヤを回転させる駆動装置と、
    前記リング状ギヤの外周近傍において、前記ロールを回転可能に支持するロール機に固定され、前記伝動部材による前記リング状ギヤの回転時の反力を支持するように前記駆動装置を接続可能な反力受けと
    を備え、
    前記駆動装置を駆動することにより、前記伝動部材によって前記リング状ギヤを回転させ、前記リング状ギヤと固定された前記ロックナットを弛緩または締結させる、ロックナットの弛緩締結機構。
  2. 前記伝動部材が歯車であり、前記駆動装置が、前記反力受けに接続される接続部と、前記伝動部材に連結され、前記接続部に対して回転する回転部とを有し、
    前記反力受けが、前記ロール機に固定される基部と、前記伝動部材による前記リング状ギヤの回転時の反力を受ける受け部とを有し、
    前記受け部は、前記接続部を挿通可能な、前記回転部の回転軸が延びる方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の内面に、前記接続部の外周と前記回転軸回りに係合する係合部を有し、
    前記接続部は、前記ロックナットの弛緩または締結時の前記リング状ギヤの軸方向への移動に伴って、前記貫通孔に対して前記回転軸に沿って進退可能に前記受け部に接続されている、請求項1記載の弛緩締結機構。
  3. 前記受け部は、前記基部に対して、前記回転軸が延びる方向で位置調整可能に取り付けられている、請求項2記載の弛緩締結機構。
  4. 前記反力受けが前記ロール機のチョックの端面に取り付けられ、
    前記基部が、
    前記チョックの端面に沿って延び、前記チョックの端面に設けられたボルトを挿通可能なボルト孔を有する板状体と、
    前記板状体に対して略垂直に延び、前記受け部を位置調整可能に案内する案内部と
    を有している、請求項3記載の弛緩締結機構。
  5. 前記伝動部材が、軸方向に離間して配置された複数のギヤ部材から構成され、前記複数のギヤ部材の軸方向の離間距離が、前記リング状ギヤの厚さよりも小さく、
    前記ロックナットが締結状態から弛緩状態まで移動した際に、前記リング状ギヤが、前記複数のギヤ部材と係合を維持するように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載の弛緩締結機構。
  6. ロールを固定するためのロックナットに、外周に歯部を有した着脱可能なリング状ギヤを固定する工程と、
    前記リング状ギヤの外周近傍において、前記ロールを回転可能に支持するロール機に反力受けを固定する工程と、
    前記反力受けに、前記リング状ギヤの前記歯部と係合する噛合部を有する伝動部材、および、前記伝動部材が接続され、前記伝動部材を駆動して前記リング状ギヤを回転させる駆動装置を接続する工程と、
    前記駆動装置を駆動して、前記伝動部材によって前記リング状ギヤを回転させ、前記リング状ギヤと固定された前記ロックナットを弛緩または締結させる駆動工程とを含む、ロックナットの弛緩締結方法。
  7. 前記伝動部材が歯車であり、前記駆動装置が、前記反力受けに接続される接続部と、前記伝動部材に連結され、前記接続部に対して回転する回転部とを有し、
    前記反力受けが、前記ロール機に固定される基部と、前記伝動部材による前記リング状ギヤの回転時の反力を受ける受け部とを有し、
    前記受け部は、前記接続部を挿通可能な、前記回転部の回転軸が延びる方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の内面に、前記接続部の外周と前記回転軸回りに係合する係合部を有し、
    前記接続部は、前記ロックナットの弛緩または締結時の前記リング状ギヤの軸方向への移動に伴って、前記貫通孔に対して前記回転軸に沿って進退可能に前記受け部に接続されている、請求項6記載の弛緩締結方法。
  8. 前記受け部は、前記基部に対して、前記回転軸が延びる方向で位置調整可能に取り付けられている、請求項7記載の弛緩締結方法。
  9. 前記反力受けが前記ロール機のチョックの端面に取り付けられ、
    前記基部が、
    前記チョックの端面に沿って延び、前記チョックの端面に設けられたボルトを挿通可能なボルト孔を有する板状体と、
    前記板状体に対して略垂直に延び、前記受け部を位置調整可能に案内する案内部と
    を有している、請求項8記載の弛緩締結方法。
  10. 前記伝動部材が、軸方向に離間して配置された複数のギヤ部材から構成され、前記複数のギヤ部材の軸方向の離間距離が、前記リング状ギヤの厚さよりも小さく、
    前記ロックナットが締結状態から弛緩状態まで移動した際に、前記リング状ギヤが、前記複数のギヤ部材と係合を維持するように構成されている、請求項7〜9のいずれか1項に記載の弛緩締結方法。
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