JP2020006044A - 電気掃除装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】集塵室の塵埃を容易に廃棄可能な電気掃除装置を提供する。【解決手段】電気掃除装置の第二粗塵集塵室出口93bの開口面積S2は、第一粗塵集塵室出口93aの開口面積S1よりも小さく(S1>S2)、第二粗塵集塵室出口、第一粗塵集塵室出口、および粗塵廃棄口121の並び方向において、第一粗塵集塵室出口と第二粗塵集塵室出口とを隔てる非開口壁部の高さ寸法Hnは第二粗塵集塵室出口の高さ寸法H2より広く、粗塵廃棄口の幅寸法W0は粗塵集塵室の幅寸法Wより狭く、第一粗塵集塵室出口の幅寸法W1は粗塵廃棄口の幅寸法より狭く、第二粗塵集塵室出口の幅寸法W2は第一粗塵集塵室出口の幅寸法W1より狭い(W0>W1>W2)構成とすることにより、塵埃を高密度に圧縮して、粗塵集塵室の底面の全面を開放することなく、蓄積された塵埃を粗塵廃棄口121から容易に廃棄できる。【選択図】図9
Description
本発明に係る実施形態は、電気掃除装置に関する。
電気掃除機は、塵埃を蓄積する塵埃容器を備えている。塵埃容器の底部には、塵埃を蓄積する集塵室が区画されている。集塵容器の底部には、開閉可能な蓋が設けられている。蓋は、集塵室の底面の全面を区画している。そして、蓋が開かれると、集塵室に蓄積された塵埃は、廃棄される。
従来の電気掃除機では、集塵室の底面の全面を区画する蓋が開かれると、集塵室に蓄積された塵埃は、容易に廃棄される。
しかしながら、集塵室の底面の全面を区画する蓋は、電気掃除機のデザインを硬直させ、デザインの自由度を低下させる。つまり、電気掃除機のデザイン性、あるいは電気掃除機のデザインの自由度を考慮するとき、電気掃除機は、集塵室の底面の全面を開放することなく、集塵室に蓄積された塵埃を廃棄できることが好ましい。
そこで、本発明は、集塵室の廃棄口を開閉する蓋の近傍に塵埃を集中させて蓄積し、この塵埃を容易に廃棄可能な電気掃除装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る電気掃除装置は、電気掃除機と、前記電気掃除機を連結および切り離し可能なステーションと、を備えている。前記電気掃除機は、塵埃を蓄積する一次集塵室と、前記一次集塵室に負圧を作用させる一次電動送風機と、を備えている。前記ステーションは、前記電気掃除機が前記ステーションに連結されると前記一次集塵室に繋がって、前記一次集塵室から廃棄される塵埃を受け入れて蓄積する二次集塵室と、前記二次集塵室を介して前記一次集塵室に負圧を作用させて前記一次集塵室から前記二次集塵室へ塵埃を廃棄させる二次電動送風機と、を備え、ている。前記一次集塵室は、前記一次電動送風機が発生させる負圧、および前記二次電動送風機が発生させる負圧によって前記一次集塵室内に空気を流入させる入口部と、前記電気掃除機が前記ステーションに連結されると、前記二次集塵室へ繋がって前記一次集塵室から前記二次集塵室へ塵埃を流出させる廃棄口と、前記入口部から空気とともに流れ込む塵埃を前記廃棄口へ導く塵埃案内面と、前記一次電動送風機が発生させた負圧によって前記一次集塵室から空気を流出させる第一出口部と、前記第一出口部よりも前記廃棄口から遠く、前記一次電動送風機が発生させた負圧によって前記一次集塵室から空気を流出させる第二出口部と、前記第一出口部、および前記第二出口部に設けられて前記一次集塵室から流出する空気に含まれる塵埃を捕捉するフィルタと、を備えている。前記第二出口部の開口面積は、前記第一出口部の開口面積よりも小さい。前記第一出口部、および前記第二出口部は、前記廃棄口の開口方向へ並んでいる。前記第二出口部、前記第一出口部、および前記廃棄口の並び方向において、前記第一出口部と前記第二出口部とを隔てる非開口壁部の高さ寸法は前記第二出口部の高さ寸法より広い。前記第二出口部、前記第一出口部、および前記廃棄口の並び方向に交差する幅方向において、前記廃棄口の幅寸法は前記一次集塵室の幅寸法より狭く、前記第一出口部の幅寸法は前記廃棄口の幅寸法より狭く、前記第二出口部の幅寸法は前記第一出口部の幅寸法より狭い。
本発明に係る電気掃除機、および電気掃除装置の実施形態について図1から図9を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当する構成には同一の符号が付されている。
図1および図2は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置を示す斜視図である。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、据置型のステーション2と、ステーション2に連結および切り離し可能な電気掃除機3と、を備えている。
なお、図1には、ステーション2に電気掃除機3が連結された形態が示されている。この形態を電気掃除装置1の収納形態と呼ぶ。図2には、ステーション2から電気掃除機3が切り離された形態が示されている。図2は、電気掃除機3が掃除に使用される形態である。
電気掃除機3は、所謂コードレスタイプである。電気掃除機3は、所謂キャニスタ型であるが、これに限られず、アップライト型、スティック型、またはハンディ型であってもよい。ステーション2に連結および切り離し可能な電気掃除機3は、ステーション2に装着可能であって、ステーション2に載せておくことが可能でもある。ステーション2に電気掃除機3を連結および切り離すこと、ステーション2に電気掃除機3を装着すること、およびステーション2に電気掃除機3を載せておくこと、のいずれの表現もステーション2に電気掃除機3を収納することを表している。
ステーション2は、電気掃除機3の充電機能、電気掃除機3が捕集した塵埃を回収する機能、および回収した塵埃を蓄積する機能、を兼ね備えている。ステーション2は、居室の適宜の箇所に配置される。また、ステーション2は、収納形態の電気掃除機3を、単に載せておく台状のものであっても良く、掃除機本体7の全体または一部を納める凹部を有するものであっても良い。さらに、ステーション2は、収納形態の電気掃除機3を覆い隠すものであっても良い。
使用者は、ステーション2に連結された電気掃除機3の掃除機本体7(図1)をステーション2から切り離し(図2)、居室の被掃除面で電気掃除機3を走行させ、または電気掃除機3を手に持って移動して、被掃除面を掃除する。この後、使用者は、掃除機本体7をステーション2に戻し(連結し)、収納する(図1)。ステーション2は、掃除機本体7が連結されると、掃除機本体7を充電する一方、電気掃除機3が蓄積している塵埃を適時に回収する。つまり、電気掃除装置1は、電気掃除機3を掃除に用いた後、ステーション2に掃除機本体7が連結される都度、電気掃除機3が捕集した塵埃をステーション2に回収し、電気掃除機3を空にする。
なお、電気掃除機3からステーション2に塵埃を回収する頻度は、電気掃除機3をステーション2に連結する都度でなくても良い。塵埃の回収頻度は、ステーション2に電気掃除機3が複数回連結される都度、例えば電気掃除機3が1日1回使用される前提において1週間毎に塵埃を回収する回数、つまり7回毎であっても良い。
電気掃除機3は、被掃除面を走行可能な掃除機本体7と、掃除機本体7に着脱自在な管部8と、を備えている。管部8は、掃除機本体7に流体的に接続されている。管部8は、掃除機本体7に接続されて塵埃を吸い込む風路体である。
掃除機本体7は、本体ケース11と、本体ケース11の左右それぞれの側部に設けられる一対の車輪12と、本体ケース11に着脱可能に装着される一次塵埃容器13と、本体把手14と、本体ケース11に収容される一次電動送風機15と、主に一次電動送風機15を制御する掃除機制御部16と、一次電動送風機15に供給される電力を蓄える二次電池17と、を備えている。
掃除機本体7は、二次電池17が蓄える電力で一次電動送風機15を駆動させる。掃除機本体7は、一次電動送風機15が発生させる負圧を管部8に作用させる。電気掃除機3は、管部8を通じて被掃除面から塵埃を含む空気(以下、「含塵空気」と呼ぶ。)を吸い込む。電気掃除機3は、吸い込んだ含塵空気から塵埃を分離する。電気掃除機3は、分離後の塵埃を捕集し、蓄積する一方、塵埃を分離した後の清浄な空気を排気する。
本体ケース11の正面部分には、掃除機本体7の吸込口に相当する本体接続口18が設けられている。本体接続口18は、管部8を着脱可能な継手である。本体接続口18は、管部8と一次塵埃容器13とを流体的に接続している。本体接続口18は、本体ケース11の正面に向かって開口している。
なお、本実施形態に係る掃除機本体7は、本体ケース11の正面を進行方向へ向けた姿勢、換言すると本体接続口18を進行方向へ向けた姿勢で使用される。この姿勢を掃除機本体7の使用姿勢と呼ぶ。使用姿勢の掃除機本体7は、使用者が手に持つ管部8に引っ張られて車輪12を中心に俯仰することがある。
また、本実施形態に係る掃除機本体7は、本体ケース11の正面を上方へ向けた姿勢、換言すると本体接続口18を上方へ向けた姿勢でステーション2に載せられる(連結される)。本体接続口18が上方へ向けられている姿勢を、掃除機本体7の収納姿勢と呼ぶ。収納姿勢の掃除機本体7は、上方から下ろされて(降下させられて)ステーション2に載せられる。ステーション2に載せられた掃除機本体7の状態を、掃除機本体7の収納状態と呼ぶ。
車輪12は、掃除機本体7を走行可能に支えている。
一次塵埃容器13は、電気掃除機3に吸い込まれる塵埃を蓄積する。一次塵埃容器13は、掃除機本体7に流れ込む含塵空気から塵埃を分離し、捕集し、蓄積する一方で、塵埃が除去された清浄な空気を一次電動送風機15へ送る。
本体把手14は、掃除機本体7を持ち運ぶときに使用される。本体把手14は、本体ケース11の幅方向に、アーチ状に架け渡されている。
一次電動送風機15は、一次塵埃容器13から空気を吸い込んで負圧(吸込負圧)を発生させる。
掃除機制御部16は、マイクロプロセッサ(図示省略)、およびマイクロプロセッサが実行する各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する記憶装置(図示省略)を備えている。記憶装置は、予め設定される複数の運転モードに関連する種々の設定(引数)を記憶している。複数の運転モードは一次電動送風機15の出力に関連付けられている。それぞれの運転モードには、相互に異なる入力値(一次電動送風機15の入力値、一次電動送風機15に流れる電流値)が設定されている。それぞれの運転モードは、管部8が受け付ける操作入力に関連付けられている。掃除機制御部16は、管部8への操作入力に対応する任意の運転モードを、予め設定される複数の運転モードから択一的に選択し、選択した運転モードの設定を記憶部から読み出し、読み出した運転モードの設定にしたがって一次電動送風機15を運転する。
二次電池17は、一次電動送風機15、および掃除機制御部16に電力を供給する。二次電池17は、掃除機本体7に設けられる一対の充電電極19に電気的に接続されている。
管部8は、掃除機本体7から作用する負圧によって、被掃除面から含塵空気を吸い込み掃除機本体7へ導く。管部8は、掃除機本体7に着脱可能な継手としての接続管21と、接続管21に流体的に接続される集塵ホース22と、集塵ホース22に流体的に接続される手元操作管23と、手元操作管23から突出する把持部25と、把持部25に設けられる操作部26と、手元操作管23に着脱可能に連結される延長管27と、延長管27に着脱可能に連結される吸込口体28と、を備えている。
接続管21は、本体接続口18を通じて一次塵埃容器13に流体的に接続される。
集塵ホース22は、長尺で可撓な略円筒形状のホースである。集塵ホース22の一方の端部(ここでは、後方の端部)は、接続管21に流体的に接続されている。集塵ホース22は、接続管21を通じて一次塵埃容器13に流体的に接続されている。
手元操作管23は、集塵ホース22と延長管27とを繋いでいる。手元操作管23の一方の端部(ここでは、後方の端部)は、集塵ホース22の他方の端部(ここでは、前方の端部)に流体的に接続されている。手元操作管23は、集塵ホース22および接続管21を通じて一次塵埃容器13に流体的に接続されている。換言すると、接続管21は、集塵ホース22を掃除機本体7に接続する継手部である。
把持部25は、電気掃除機3を操作するために使用者が手で把持する部分である。把持部25は、使用者が手で容易に把持できる適宜の形状で手元操作管23から突出している。
操作部26は、それぞれの運転モードに対応付けられるスイッチを備えている。例えば、操作部26は、一次電動送風機15の運転停止操作に対応付けられる停止スイッチ26aと、一次電動送風機15の運転開始操作に対応付けられる起動スイッチ26bと、吸込口体28への電源供給に対応付けられるブラシスイッチ26cと、を備えている。停止スイッチ26aおよび起動スイッチ26bは、掃除機制御部16に電気的に接続されている。電気掃除機3の使用者は、操作部26を操作して一次電動送風機15の運転モードを択一的に選択できる。起動スイッチ26bは、一次電動送風機15の運転中に、運転モードの選択スイッチとしても機能する。掃除機制御部16は、起動スイッチ26bから操作信号を受け取る度に運転モードを強→中→弱→強→中→弱→………の順に切り換える。なお、操作部26は、起動スイッチ26bに代えて、強運転スイッチ(図示省略)、中運転スイッチ(図示省略)、および弱運転スイッチ(図示省略)を個別に備えていても良い。
複数の筒体を重ね合わせたテレスコピック構造の延長管27は、伸縮可能である。延長管27の一方の端部(ここでは、後方の端部)は、手元操作管23の他方の端部(ここでは、前方の端部)に着脱可能な継手を備えている。延長管27は、手元操作管23、集塵ホース22および接続管21を通じて一次塵埃容器13に流体的に接続されている。
延長管27は、保持突起27aを備えている。保持突起27aは、管部8の収納に用いられる。保持突起27aは、吸込口体28に設けられていても良い。
吸込口体28は、木床やカーペットなどの被掃除面を走行可能または滑走可能であり、走行状態または滑走状態において被掃除面に対面する底面に吸込口31を有する。また、吸込口体28は、吸込口31に配置される回転可能な回転清掃体32と、回転清掃体32を駆動させる電動機33と、を備えている。吸込口体28の一方の端部(ここでは、後方の端部)は、延長管27の他方の端部(ここでは、前方の端部)に着脱可能な継手を備えている。吸込口体28は、延長管27、手元操作管23、集塵ホース22および接続管21を通じて一次塵埃容器13に流体的に接続されている。つまり、吸込口体28、延長管27、手元操作管23、集塵ホース22、接続管21、および一次塵埃容器13は、吸込口31から一次電動送風機15へ至る吸込風路である。電動機33は、ブラシスイッチ26cから操作信号を受け取る度に運転開始と停止とを交互に繰り返す。
電気掃除機3は、起動スイッチ26bが操作されると一次電動送風機15を始動させる。例えば、電気掃除機3は、一次電動送風機15が停止している状態で起動スイッチ26bが操作されると、先ず一次電動送風機15を強運転モードで始動させ、再び起動スイッチ26bが操作されると一次電動送風機15の運転モードを中運転モードに変更し、三度、起動スイッチ26bが操作されると一次電動送風機15の運転モードを弱運転モードに変更し、以下同様に繰り返す。強運転モード、中運転モード、および弱運転モードは、予め設定される複数の運転モードである。一次電動送風機15に対する入力値は、強運転モードが最も大きく、弱運転モードが最も小さい。始動した一次電動送風機15は、一次塵埃容器13から空気を吸込み、一次塵埃容器13内を負圧にする。
一次塵埃容器13内の負圧は、本体接続口18、接続管21、集塵ホース22、手元操作管23、延長管27、および吸込口体28を順次に通じて吸込口31に作用する。電気掃除機3は、吸込口31に作用する負圧によって、被掃除面の塵埃を空気とともに吸い込む。一次塵埃容器13は、吸い込まれた含塵空気から塵埃を分離し、捕集し、蓄積する一方で、含塵空気から分離した空気を一次電動送風機15へ送る。一次電動送風機15は、一次塵埃容器13から吸い込んだ空気を掃除機本体7外へ排気する。
ステーション2は、被掃除面の任意の箇所に設置される。ステーション2は、掃除機本体7を連結可能な台座41と、台座41に一体に設けられる塵埃回収部42と、を備えている。また、ステーション2は、電気掃除装置1の収納形態において、電気掃除機3の一次塵埃容器13に接続される塵埃移送管43と、収納姿勢の掃除機本体7が台座41上で使用姿勢に倒されると、掃除機本体7が進行可能なよう移動する減速機構44と、を備えている。さらに、ステーション2は、電気掃除機3がステーション2に装着されたことを検知する複数の装着検知器45を備えている。
台座41は、電気掃除機3の掃除機本体7を連結および切り離す場所であり、掃除機本体7を装着する場所であり、掃除機本体7を載せておく場所である。台座41は、塵埃回収部42と同程度の幅寸法を有し、塵埃回収部42の前側へ張り出して矩形状に拡がっている。台座41は、平面視において電気掃除機3の掃除機本体7を納めることが可能な形状と寸法とを有している。台座41は、正面を上方へ向けた収納姿勢の掃除機本体7の背面、換言すると本体ケース11の背面に接して掃除機本体7を支える置台面41aを有している。置台面41aの形状は、本体ケース11の背面の形状に倣っていることが好ましい。
台座41は、掃除機本体7に接続可能な充電端子46を備えている。電気掃除機3がステーション2に連結されると、充電端子46は掃除機本体7の充電電極19に接触し、電気的に接続される。
台座41は、電気掃除装置1の収納形態において、掃除機本体7の側面に寄り添うように配置される膨出部47を有している。
塵埃回収部42は、台座41の後方に配置されている。塵埃回収部42は、台座41と一体で被掃除面に置くことができる適宜の形状の箱体である。塵埃回収部42は、台座41よりも上方へ延びている。換言すると、塵埃回収部42は、電気掃除機3の収納場所としての台座41に併設され、かつ収納場所よりも上方に延びる突出部である。塵埃回収部42は、台座41に連結された掃除機本体7に干渉しない適宜の形状を有している。
塵埃回収部42は、ケース48と、塵埃移送管43を通じて一次塵埃容器13から廃棄される塵埃を回収し、回収した塵埃を蓄積する二次塵埃容器49と、塵埃回収部42内に収容され、二次塵埃容器49に流体的に接続される二次電動送風機51と、主に二次電動送風機51を制御するステーション制御部52と、商用交流電源から塵埃回収部42に電力を導く電源コード53と、を備えている。
ケース48および台座41の天板は、樹脂の一体成形品である。
二次塵埃容器49は、電気掃除機3の一次塵埃容器13から廃棄される塵埃を受け入れて蓄積する二次集塵室である。二次塵埃容器49は、塵埃移送管43に流体的に接続されている。二次塵埃容器49は、塵埃移送管43から流れ込む、塵埃を含む空気から塵埃を分離し、捕集し、蓄積する一方で、塵埃が除去された清浄な空気を二次電動送風機51へ送る。二次塵埃容器49は、塵埃回収部42の左側(正面から向かって右側)に着脱自在に装着され、ステーション2の外観に露出している。
二次塵埃容器49は、塵埃移送管43から流れ込む塵埃を空気から遠心分離する遠心分離部55を備えている。遠心分離部55は多段型であり、塵埃移送管43から流れ込む塵埃を空気から遠心分離する第一遠心分離部56と、第一遠心分離部56を通過する塵埃を空気から遠心分離する第二遠心分離部57と、を備えている。
第一遠心分離部56は、二次塵埃容器49に流れ込む塵埃のうち粗い塵埃を遠心分離する。第二遠心分離部57は、第一遠心分離部56を通過する細かい塵埃を遠心分離する。なお、粗い塵埃とは、もっぱら糸くずや綿埃などの繊維状の塵埃や砂粒のような質量の大きい塵埃であり、細かい塵埃とは、粒子状または粉末状で質量の小さい塵埃である。
二次電動送風機51は、二次塵埃容器49から空気を吸い込んで負圧(吸込負圧)を発生させ、一次塵埃容器13から二次塵埃容器49に塵埃を移動させる。換言すると、二次電動送風機51は、二次塵埃容器49を介して一次塵埃容器13に負圧を作用させて一次塵埃容器13から二次塵埃容器49へ塵埃を移動させる(廃棄させる)。二次電動送風機51は、塵埃回収部42の右側(正面から向かって左側)に収容されている。
ステーション制御部52は、マイクロプロセッサ(図示省略)、およびマイクロプロセッサが実行する各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する記憶装置(図示省略)を備えている。ステーション制御部52は、二次電動送風機51の運転制御、および電気掃除機3の二次電池17の充電制御を行う。
塵埃移送管43は、電気掃除装置1の収納形態において、一次塵埃容器13に繋げられる。塵埃移送管43は、電気掃除機3が捕集した塵埃を二次塵埃容器49に移動させる風路である。塵埃移送管43は、ステーション2に電気掃除機3が連結されると、一次塵埃容器13に接続され、一次塵埃容器13と二次塵埃容器49とを流体的に接続する。
塵埃移送管43は、二次塵埃容器49の吸込側に接続されている。二次電動送風機51が発生させる負圧は、二次塵埃容器49を介して塵埃移送管43に作用する。
塵埃移送管43は、電気掃除機3の一次塵埃容器13に接続される入口と、二次塵埃容器49に接続される出口と、を有している。塵埃移送管43は、台座41に配置される入口から後方へ延びて塵埃回収部42内に至り、塵埃回収部42内で屈曲しつつ上方へ延びて二次塵埃容器49の側方に配置される出口に至る。
充電端子46と塵埃移送管43の入口とは、台座41に併設されている。
装着検知器45は、例えば台座41に設けられる第一装着検知器45aを備えている。第一装着検知器45aは、掃除機本体7がステーション2に連結されたこと、換言すると掃除機本体7がステーション2に装着されたこと、もしくは掃除機本体7が台座41に置かれたことを検知する。装着検知器45は、所謂マイクロスイッチである。つまり、第一装着検知器45aは、掃除機本体7がステーション2に連結されると、掃除機本体7に押し込まれてこれを検知する。
電気掃除機3がステーション2に連結される(装着される、置かれる)と、電気掃除機3の充電電極19は、ステーション2の充電端子46に電気的に接続され、かつステーション2の塵埃移送管43は、一次塵埃容器13に接続される。この後、ステーション2は、電気掃除機3の二次電池17の充電を開始する。また、ステーション2は、二次電動送風機51を適時に始動する。始動した二次電動送風機51は、二次塵埃容器49から空気を吸込み、二次塵埃容器49内を負圧にする。
二次塵埃容器49内の負圧は、塵埃移送管43を通じて一次塵埃容器13に作用する。ステーション2は、一次塵埃容器13に作用する負圧によって、一次塵埃容器13に蓄積された塵埃を空気とともに吸い込む。二次塵埃容器49は、吸い込まれた空気から塵埃を分離し、捕集し、蓄積する一方で、塵埃が分離された空気を二次電動送風機51へ送る。二次電動送風機51は、二次塵埃容器49から吸い込んだ清浄な空気をステーション2外へ排気する。
なお、電気掃除装置1は、電気掃除機3の一次塵埃容器13と一次電動送風機15とを接続する風路を機械的に切り替えてステーション2の二次塵埃容器49と電気掃除機3の一次電動送風機15とを接続し、一次電動送風機15を運転することによって電気掃除機3の一次塵埃容器13からステーション2の二次塵埃容器49へ塵埃を移送するものであっても良い。この場合、電気掃除機3の一次塵埃容器13と一次電動送風機15とを接続する風路を、ステーション2の二次塵埃容器49と電気掃除機3の一次電動送風機15とを接続する風路に切り替える時宜は、塵埃の移送のための一次電動送風機15の運転の直前が好ましい。ステーション2の二次塵埃容器49と電気掃除機3の一次電動送風機15とを接続する風路を、電気掃除機3の一次塵埃容器13と一次電動送風機15とを接続する風路に切り替える時宜は、塵埃の移送のための一次電動送風機15の運転の直後が好ましい。
次に、本実施形態に係る電気掃除機3の掃除機本体7について詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置の掃除機本体の平断面図である。
図4は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置の掃除機本体の縦断面図である。
なお、図3に示す掃除機本体7の平断面は、電気掃除装置1の収納形態における正面に実質的に平行な面における断面に相当する。図3には、管部8の接続管21が掃除機本体7から取り外された状態が示されている。図4には、接続管21が掃除機本体7に取り付けられた状態が示されている。
図3および図4に示すように、本発明の実施形態に係る電気掃除装置1の掃除機本体7は、本体ケース11の幅方向に横臥させた筒形の後半部と、掃除機本体7の平面視において筒形の後半部から前方に向けて弧状に膨出する前半部と、を有する本体ケース11を備えている。本体ケース11の背面は、掃除機本体7の側面視において円弧形を有している。
本体接続口18は、本体ケース11の幅方向の実質的な中央、かつ高さ方向の実質的な中央を通る線(以下、中心線Cと呼ぶ。)に沿って延び、一次塵埃容器13に達している。図3および図4は、この中心線Cを通る断面図である。
本体接続口18に接続される接続管21は、把手61を備えている。把手61は、電気掃除機3の収納姿勢(図1)で掃除機本体7の重心位置よりも上方に配置されている。把手61は、電気掃除機3の進行方向前側に傾斜部61aを備えている。なお、電気掃除機3の進行方向前側は、収納姿勢における掃除機本体7の上側、かつ使用姿勢における掃除機本体7の正面側に相当する。把手61は、本体把手14側から見て掃除機本体7の反対側(裏面側)に配置されている。換言すると、本体把手14は、把手61側から見て掃除機本体7の反対側(表面側)に配置されている。
それぞれの車輪12は、本体ケース11の筒形の後半部の左右それぞれの端部に配置されている。また、それぞれの車輪12は、本体ケース11の筒形の後半部に同心状に配置されている。車輪12の直径は、本体ケース11の上下方向の寸法、つまり本体ケース11の高さ(筒形の後半部の直径に相当する)よりも大きい。また、掃除機本体7の側面視、つまり車輪12の回転中心線方向視において、車輪12は、本体ケース11の背面を覆い隠している。そのため、掃除機本体7は、本体ケース11の上下(表裏)を反転した状態であっても、本体ケース11の上下(表裏)を反転させる過程であっても、車輪12を被掃除面に接地させた状態を保つことができる。本体ケース11は、背面を被掃除面に干渉させることなく、車輪12の回転中心線を中心に本体ケース11の上下(表裏)を反転させることができる。掃除機本体7には、表側を上方に向けた掃除機本体7を車輪12とともに支える走行輪としての補助輪12aが設けられている。接続管21には、裏側を上方に向けた掃除機本体7を車輪12とともに支える走行輪としての補助輪12bが設けられている。
補助輪12bは、把手61に設けられている。補助輪12bと把手61との間には、衝撃を緩衝するサスペンション機構62が設けられている。
なお、掃除機本体7の上下(表裏)の区別は、説明の便宜のためにある。電気掃除機3は、表側を上方へ向けていても、裏側を上方へ向けていても同様に掃除に使用することができる。また、掃除機本体7は、車輪12の回転中心線を中心に本体ケース11の上下(表裏)を反転させることができるため、その正面を上方に向けた収納姿勢で実質的に自立することが難しい。
ここで、把手61のある側を被掃除面に向けて使用する使用姿勢を第一使用姿勢と呼び、把手61から見て反対側、つまり本体把手14を被掃除面に向けて使用する使用姿勢を第二使用姿勢と呼ぶ。一対の車輪12は、第一使用姿勢、および第二使用姿勢のいずれの姿勢であっても掃除機本体7を被掃除面に支える。換言すると、一対の車輪12は、掃除機本体7を車輪12の回転中心線まわりのどちらの方向へ倒していても、掃除機本体7を走行可能に支える。
二次電池17は、車輪12の回転中心線を挟んで本体接続口18の反対側、つまり本体ケース11の後端中央部に配置されている。二次電池17は、本体ケース11の筒形の後半部に収容されている。二次電池17は、本体ケース11の形状に倣って配置されている。二次電池17は、筒形の後半部の内面に倣って配置される円筒形の複数の素電池17aを有している。
二次電池17は、一対の車輪12の回転中心線を実質的な中心とする円弧形を有している。二次電池17の円弧形の中心は、一対の車輪12の回転中心線に直交する面において本体ケース11の中心線Cに直交する方向、つまり本体ケース11の高さ方向の寸法の中央部、具体的には実質的に半分の位置に配置されている。
ここで、本体ケース11の筒形の後半部の中心線、および車輪12の回転中心線は、実質的に同一線上にある。この線を中心とする、本体ケース11の筒形の後半部の内側を領域Aと呼ぶ。車輪12は、領域Aを避けている。つまり、車輪12は、領域Aよりも大きい内径を有する円環形を有している。また、一対の車輪12は、領域Aを間に挟んでいる。
一次塵埃容器13および一次電動送風機15は、領域A内に配置され、かつ本体ケース11の幅方向に並べられている。一次塵埃容器13は、領域Aのうち中央部から一方の車輪12(例えば掃除機本体7をステーション2に連結した状態において右側の車輪12)に達する領域A1に配置されている。一次電動送風機15は、領域Aのうち他方の車輪12(例えば掃除機本体7をステーション2に連結した状態において左側の車輪12)に偏倚する領域A2に配置されている。
二次電池17も、領域A内に配置されている。
本体ケース11は、一次塵埃容器13を着脱可能に収容する塵埃容器室63と、一次電動送風機15を収容する電動送風機室65と、を有している。塵埃容器室63は、領域A1を占めている。電動送風機室65は、領域A2を占めている。
一次電動送風機15は、電動送風機室65に収容されている。一次電動送風機15の吸込口は、塵埃容器室63に向けられている。
塵埃容器室63は、一次塵埃容器13の形状に準じる筒形の塵埃容器配置空間を区画している。つまり、塵埃容器室63を区画する本体ケース11の壁面は、塵埃容器配置空間を囲む壁面である。塵埃容器室63は、本体ケース11の側方へ向かって開放されている。換言すると、塵埃容器室63は、本体ケース11の側面に配置される塵埃容器挿抜口63aを有している。塵埃容器挿抜口63aの開口径は、環状の車輪12の内径よりも小さい。塵埃容器挿抜口63aは、掃除機本体7の側面視において、環状の車輪12の内側に配置されている。
なお、塵埃容器室63は、一次塵埃容器13を露出させる適宜の開口を有していても良い。塵埃容器室63は、一次塵埃容器13の全体を収容するものに限らず、一次塵埃容器13の一部を収容するものであっても良い。つまり、塵埃容器配置空間は、塵埃容器挿抜口63a以外の開口を通じて本体ケース11の外側に通じていても良い。塵埃容器挿抜口63aは、一次塵埃容器13の端面に連接していなくても良い。
一次塵埃容器13は、車輪12の内径よりも小さい外径を有する筒形の外観を有している。一次塵埃容器13は、塵埃容器室63に収容可能であり、かつ挿抜可能である。一次塵埃容器13は、塵埃容器挿抜口63aを通じて塵埃容器室63に挿抜される。つまり、一次塵埃容器13は、掃除機本体7の幅方向に挿抜される。これによって、一次塵埃容器13は、掃除機本体7に着脱される。
把手61は、使用者が把持可能な太さと、掃除機本体7の前後方向へ延び、かつ使用者が把持可能な長さと、を有している。把手61は、実質的に本体接続口18の中心線、または掃除機本体7の中心線Cに平行に延びている。
塵埃容器室63には、塵埃容器室63に収容された一次塵埃容器13を塵埃容器室63の外へ押し出す力を発生させる押出力発生部66と、塵埃容器室63に収容される一次塵埃容器13の移動を案内する容器補助転67と、が設けられている。
押出力発生部66は、塵埃容器室63が区画する塵埃容器配置空間に配置された一次塵埃容器13を塵埃容器配置空間から押し出す力を発生させている。押出力発生部66は、いわゆるプッシュロッドである。押出力発生部66は、一次塵埃容器13に接するロッド部66aと、ロッド部66aに一次塵埃容器13を塵埃容器室63の外へ押し出す力を作用させるコイルばね66bと、を備えている。押出力発生部66は、一次塵埃容器13に設けられていても良い。
容器補助転67は、一次塵埃容器13の外面の適宜の箇所に接して本体ケース11に挿抜される一次塵埃容器13の移動を補助する。容器補助転67は、一次塵埃容器13を部分的に挟み込むように、複数設けられている。容器補助転67は、一次塵埃容器13に設けられていても良い。この場合、容器補助転67は、塵埃容器室63の壁面の適宜の箇所に接して本体ケース11に挿抜される一次塵埃容器13の移動を補助する。
容器補助転67は、本体ケース11の内部、つまり塵埃容器室63内に回転可能に設けられている。複数の容器補助転67は、一次塵埃容器13の移動方向、つまり塵埃容器室63への挿抜方向に交差する方向において、一次塵埃容器13を挟んで対向する対を複数含んでいる。一次塵埃容器13は、容器補助転67によって案内され、掃除機本体7から円滑に出し入れされ、換言すると、塵埃容器室63から円滑に挿抜される。一次塵埃容器13は、大まかには円筒形である(図5、図6参照)。複数の容器補助転67は、一次塵埃容器13の径方向において対向する対を含む。そのため、一次塵埃容器13は、掃除機本体7から取り出す際に一次塵埃容器13が挿抜方向に対して傾いて塵埃容器室63に引っ掛かってしまうことが抑止される。
なお、一次塵埃容器13は、詳しくは円筒形を部分的に切り欠いた形状部を有している。容器補助転67は、この一次塵埃容器13の切欠き形状部を挟むように設けられていても良い。本実施形態に係る容器補助転67は、風路77a、77bを区画する壁を挟み込む位置に設けられている。
電気掃除機3は、塵埃容器室63に収容された一次塵埃容器13を着脱自在に固定する容器ロック機構68を備えている。容器ロック機構68は、押出力発生部66によって押し出される一次塵埃容器13の移動方向とは異なる方向へ移動可能な複数の爪部69と、複数の爪部69のそれぞれを引っ掛ける複数の爪受け部71と、を備えている。
複数の爪部69は、一次塵埃容器13に設けられている。複数の爪受け部71は、本体ケース11に設けられている。爪受け部71は、凹没している。なお、複数の爪部69が本体ケース11に設けられ、複数の爪受け部71が一次塵埃容器13に設けられていても良い。換言すると、複数の爪部69は、本体ケース11および一次塵埃容器13のいずれか一方に設けられていれば良く、複数の爪受け部71は、本体ケース11および一次塵埃容器13のいずれか他方に設けられていれば良い。
次に、一次塵埃容器13について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の一次塵埃容器の斜視図である。
図6は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の一次塵埃容器の側面図である。
図7は、図6のVII−VII線における本発明の実施形態に係る電気掃除機の一次塵埃容器の断面図である。
図3および図4に加え、図5から図7に示すように、本実施形態に係る電気掃除機3の一次塵埃容器13は、電気掃除機3に吸い込まれる塵埃を蓄積する。一次塵埃容器13は、一次電動送風機15が発生させる負圧によって吸い込まれる、塵埃を含んだ空気から塵埃を分離する分離部75と、分離部75で分離された塵埃を蓄積する集塵部76と、集塵部76から流出する空気を一次電動送風機15へ導く連絡風路77と、脚78と、を備えている。
分離部75は、本体接続口18に接続されている。分離部75は、塵埃を含む空気を直進させて塵埃および空気に作用する慣性力の差で空気から塵埃のうち比較的重い塵埃を分離させる第一分離部79と、第一分離部79を通過する比較的軽い塵埃を含む空気から塵埃を分離させる第二分離部としてのフィルタ部81と、を備えている。
集塵部76は、分離部75および連絡風路77に併設されている。集塵部76は、分離部75で分離される塵埃のうち比較的重い塵埃を蓄積する粗塵集塵室82(一次集塵室)と、フィルタ部81を収容するフィルタ室83と、を備えている。
なお、第一分離部79で分離される比較的重い塵埃を、粗塵と呼ぶ。つまり、第一分離部79は、電気掃除機3に吸い込まれる、塵埃を含んだ空気から粗い塵埃を分離する。粗塵集塵室82は、第一分離部79で分離された粗い塵埃を蓄積する第一集塵室(一次集塵室)である。フィルタ部81で分離される比較的軽い塵埃を、細塵と呼ぶ。つまり、フィルタ部81は、第一分離部79を通過する空気から細かい塵埃を分離する。フィルタ室83は、フィルタ部81で分離された細かい塵埃を蓄積する第二集塵室である。粗塵集塵室82、およびフィルタ室83を一括して集塵室85と呼ぶ。
本体接続口18から一次塵埃容器13に流れ込む含塵空気は、第一分離部79で粗塵とそれ以外(細塵を含んだ空気)とに分離される。分離された粗塵は、粗塵集塵室82に蓄積される。第一分離部79で分離された細塵を含む空気は、フィルタ室83に流れ込む。粗塵集塵室82に流れ込んだ空気も、フィルタ室83に流れ込む。フィルタ室83に流れ込んだ細塵を含む空気は、フィルタ部81で細塵と空気とに分離される。分離された細塵は、フィルタ部81に捕捉され、フィルタ室83に蓄積される。フィルタ部81を通過した清浄な空気は、連絡風路77を経て一次電動送風機15に吸い込まれる。
第一分離部79は、本体接続口18に接続されるノズル部86と、ノズル部86を内包する円錐台形の一次フィルタ枠体87と、第一メッシュフィルタ88と、を備えている。
ノズル部86は、一次塵埃容器13の外殻に相当する容器本体89の吸込口89aから容器本体89内に延びている。
一次フィルタ枠体87は、容器本体89の内面に設けられている。一次フィルタ枠体87は、一次塵埃容器13が本体ケース11に装着された状態で、本体接続口18の中心線、つまり実質的に掃除機本体7の中心線Cに沿ってテーパ状に延びている。大径の底部は容器本体89の内面に接し、小径の底部は集塵部76の粗塵集塵室82に接続される粗塵吐出口91を有している。大径の底部の直径は、吸込口89aの開口径よりも大きい。粗塵吐出口91の中心線は、実質的に吸込口89aの中心線に沿い、実質的に本体接続口18の中心線に沿っている。粗塵吐出口91は、集塵室85の入口に相当する。つまり、粗塵吐出口91は、一次電動送風機15が発生させる負圧、および二次電動送風機51が発生させる負圧によって粗塵集塵室82内に空気を流入させる。
第一メッシュフィルタ88は、一次フィルタ枠体87の側面に設けられている。第一メッシュフィルタ88の外側には、フィルタ室83に接続される中継風路92が区画されている。
第一分離部79は、第一メッシュフィルタ88を通じて一次電動送風機15に吸い込まれる空気の流れ、および粗塵吐出口91を通じて一次電動送風機15に吸い込まれる空気の流れによって負圧になる。
粗塵集塵室82は、第一分離部79で分離される、比較的重い塵埃を蓄積する。粗塵集塵室82は、一次電動送風機15に吸い込まれる空気の風路の一部である。粗塵集塵室82は、第一分離部79の粗塵吐出口91に繋げられている。換言すると、粗塵吐出口91は、粗塵集塵室82の入口部である。粗塵集塵室82は、フィルタ室83にも繋げられている。粗塵集塵室82は、本体接続口18の中心線上、つまり実質的に掃除機本体7の中心線C上に配置されている。
また、粗塵集塵室82とフィルタ部81が収容されるフィルタ室83との間には、複数の粗塵集塵室出口93を有する隔壁95が設けられている。隔壁95は、集塵室85の壁の一部である。つまり、隔壁95は、粗塵集塵室82とフィルタ室83とを隔てている。粗塵集塵室出口93は、粗塵集塵室82の出口部である。隔壁95の粗塵集塵室出口93には、第二メッシュフィルタ96が設けられている。粗塵集塵室82は、塵埃を含んだ空気を第二メッシュフィルタ96へ導く上流側風路である。
さらに、粗塵集塵室82は、一次電動送風機15から遠ざかる方向、換言すると、フィルタ部81に近づく方向へ拡張されている。つまり、粗塵集塵室82は、第二メッシュフィルタ96の近傍(すなわち直前の位置)に風路断面積が急激に拡大する拡張部97を有している。複数の粗塵集塵室出口93を有する隔壁95は、拡張部97とフィルタ室83との間に設けられている。
第二メッシュフィルタ96は、負圧によって粗塵集塵室82に吸い込まれる、粗塵を含んだ空気から塵埃を濾過分離して捕捉する。第二メッシュフィルタ96は、粗塵が粗塵集塵室82からフィルタ室83へ流出することを防いでいる。第二メッシュフィルタ96は、それを通過する空気の流れによって粗塵集塵室82に蓄積された塵埃を圧縮する。第二メッシュフィルタ96は、第一メッシュフィルタ88と実質的に同じ網目を有している。仮に、第一分離部79で分離されず、粗塵集塵室82に流れ込んだ細塵は、第二メッシュフィルタ96を通過してフィルタ室83に流れ込み、または粗塵集塵室82内でフィルタのように圧縮された粗塵によって捕捉される。
フィルタ部81は、一次電動送風機15が発生させる負圧によって吸い込まれる、塵埃を含んだ空気(含塵空気)から塵埃、特に第一分離部79を通過する細塵を濾過分離する。フィルタ部81は、対面する一対のフィルタ98、99と、一対のフィルタ98、99の形状を維持して支える二次フィルタ枠体101と、を備えている。
一対のフィルタ98、99は、下流側の面を対面させている。それぞれのフィルタ98、99は、一次塵埃容器13に吸い込まれる、塵埃を含んだ空気から塵埃を濾過分離する。フィルタ98、99の網の目は、第一分離部79の第一メッシュフィルタ88、および粗塵集塵室82の第二メッシュフィルタ96よりも細かい。フィルタ98、99は、例えば不織布である。フィルタ98、99に捕捉される細塵には、第一メッシュフィルタ88、および第二メッシュフィルタ96を通過可能な塵埃が含まれている。
フィルタ98、99の一方(フィルタ98)はフィルタ室83に流入する空気に直接的に晒され、フィルタ98、99の他方(フィルタ99)は、フィルタ98、99の一方(フィルタ98)を回り込んだ空気に晒される。つまり、一方のフィルタ98は、第一分離部79とフィルタ部81とを繋ぐ中継風路92を臨み、かつ粗塵集塵室82とフィルタ室83とを繋ぐ粗塵集塵室出口93を臨んでいる。他方のフィルタ99は、一方のフィルタ98に隠れ、中継風路92および粗塵集塵室出口93から見通すことができない箇所に配置されている。
一対のフィルタ98、99は、実質的に同じ広さ(間隔)、かつ同じ深さの折り目(稜線98a、99a)を有するプリーツフィルタである。
なお、中継風路92および粗塵集塵室出口93を臨む一方のフィルタ98は、他方のフィルタ99に比べて広く浅い折り目を有していても良い。フィルタ98が中継風路92および粗塵集塵室出口93を臨んでいるため、第一分離部79を通過する塵埃、および粗塵集塵室82から流出する塵埃、つまり細塵は、先ずフィルタ98に吹き掛かる。そして、フィルタ98は細塵を捕捉して徐々に目詰まりを生じる。フィルタ98が詰まるにしたがって、中継風路92および粗塵集塵室出口93からフィルタ98に吹き掛かる細塵は、フィルタ99へ回り込むようになる。そうすると、フィルタ99の目詰まりも始まる。つまり、フィルタ99に比べてフィルタ98の方が目詰まりし易い。換言すると、塵埃は、フィルタ99に比べてフィルタ98の方に付着し易い。したがって、フィルタ98の折り目をフィルタ99に比べて広く浅くしておくことで、より塵埃が付着しやすいフィルタ98から容易に塵埃を除去できる。
フィルタ98、99は、付着した塵埃を除去しやすいように、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE、いわゆるテフロン(登録商標))の膜を上流側の面に有するものであっても良い。また、フィルタ99に比べて目詰まりしやすいフィルタ98のみが、ポリテトラフルオロエチレンの膜を上流側の面に有するものであっても良い。
フィルタ98、99は、電気掃除装置1の収納形態において、上下方向(鉛直方向)に延びる稜線98a、99a(折り目)を有している。換言すると、フィルタ98、99の稜線98a、99aは、掃除機本体7の前後方向に延びている。フィルタ98、99は、折り目に交差する端面が開放されている。
なお、フィルタ98、99の開放端面は、フィルタ98、99の端面形状に沿って山と谷とを有するジグザク形であっても良いし、隣り合う山と山との間に通風孔(図示省略)を有する板形の枠を介在させるものであっても良い。
二次フィルタ枠体101は、一対のフィルタ98、99を対面させ、かつ離間させて支持している。二次フィルタ枠体101、および一対のフィルタ98、99で区画される空間は、フィルタ部81の下流側の風路に相当する。このフィルタ部81の内部空間は、連絡風路77に繋げられている。二次フィルタ枠体101は、フィルタ98の両側に配置され、連絡風路77に接続される二次フィルタ出口102を有している。二次フィルタ出口102は、フィルタ98、99を通過した空気を連絡風路77へ流出させる。
フィルタ室83は、粗塵集塵室82に隣接している。フィルタ室83は、濾過分離によってフィルタ部81に捕捉される細塵を蓄積する細塵集塵室として機能する。第一メッシュフィルタ88および第二メッシュフィルタ96を通過する細塵は、より網目の細かい一対のフィルタ98、99によって捕捉され、フィルタ室83に蓄積される。つまり、集塵室85(粗塵集塵室82、およびフィルタ室83)は、フィルタ98、99よりも上流側に配置されている。
フィルタ室83は、一次電動送風機15に吸い込まれる空気の風路の一部である。フィルタ室83は、中継風路92に繋げられている。フィルタ室83は、粗塵集塵室82にも繋げられている。
連絡風路77は、分離部75および集塵部76から流出する空気を一次電動送風機15へ導く複数の風路77a、77bである。つまり、連絡風路77は、複数に分岐して一次電動送風機15に達している。連絡風路77は、例えば2つの風路77a、77bに分かれている。複数、例えば2つの風路77a、77bは、分離部75へ空気を導く吸込口89aを間に挟んでいる。2つの風路77a、77bの風路断面積Sは、実質的に等しい。2つの風路77a、77bは、一次電動送風機15のファンの回転中心線を含む面について面対称な形状を有している。換言すると、複数の風路77a、77bは、第一メッシュフィルタ88、第二メッシュフィルタ96、およびフィルタ部81の中央よりも第一メッシュフィルタ88、第二メッシュフィルタ96、およびフィルタ部81の縁側に偏倚して配置され、かつ相互に離間している。2つの風路77a、77bは、一次電動送風機15に接続される連絡風路77の端部で集合し、合流する。換言すると、2つの風路77a、77bは、連絡風路77の集合風路77cを介して一次電動送風機15に接続されている。なお、連絡風路77は、3つ以上に分岐していても良い。換言すると。連絡風路77は、第一メッシュフィルタ88、第二メッシュフィルタ96、およびフィルタ部81を通過する空気を一次電動送風機15へ導く複数の下流側風路である。
ノズル部86から第一分離部79へ流れ込む含塵空気のうち質量の比較的に大きい粗塵は、ノズル部86から粗塵吐出口91へ慣性力で直進し粗塵集塵室82へ送られる。粗塵吐出口91から粗塵集塵室82に流れ込む塵埃(粗塵)は、粗塵集塵室82に蓄積される。他方、ノズル部86から第一分離部79へ流れ込む含塵空気のうち質量の比較的に小さい細塵および空気は、ノズル部86から放射状に拡がって一次フィルタ枠体87の側面に設けられる第一メッシュフィルタ88を通過し、中継風路92を経てフィルタ室83に流れ込む。粗塵吐出口91から粗塵集塵室82に流れ込む塵埃(粗塵)とともに、空気の一部も粗塵集塵室82に流れ込む。粗塵集塵室82に流れ込んだ空気は、第二メッシュフィルタ96を通過し、フィルタ室83に流れ込む。第一メッシュフィルタ88または第二メッシュフィルタ96を通過してフィルタ室83へ流れ込む空気に含まれる細塵は、フィルタ部81で濾過分離され、一対のフィルタ98、99の表面に捕捉される。フィルタ98、99を通過する清浄な空気は、連絡風路77を介して一次電動送風機15に吸い込まれる。このとき、清浄な空気は、複数の風路77a、77bに一時的に分かれ、その後に再び集合して一次電動送風機15に吸い込まれる。
容器本体89は、集塵室85、つまり粗塵集塵室82とフィルタ室83とを区画している。分離部75のうち第一分離部79、および連絡風路77は、フィルタ部81と一次電動送風機15との間に配置され、かつ相互に併設されている。換言すると、分離部75、連絡風路77、および一次電動送風機15は、この順に並んでいる。
一対の車輪12は、一次電動送風機15、分離部75(第一分離部79およびフィルタ部81)、集塵部76(粗塵集塵室82およびフィルタ室83)、および連絡風路77を間に挟んでいる。
第一分離部79は、本体ケース11の幅方向中央部に配置され、フィルタ部81は、本体ケースの一方の側部、例えば右側部に偏倚され、一次電動送風機15は、本体ケース11の他方の側部、例えば左側部に偏倚されている。
一次塵埃容器13は、電気掃除機3に吸い込まれる塵埃を蓄積する集塵室85を区画し、かつ集塵室85に蓄積された塵埃を廃棄する廃棄口111を有する容器本体89と、廃棄口111を開閉する廃棄蓋112と、を備えている。
また、一次塵埃容器13は、ステーション2の二次電動送風機51が発生させる負圧によって一次塵埃容器13を含む風路の外側から直接的に空気を導入する吸気口113と、吸気口113を開閉する吸気蓋114と、を備えている。
さらに、一次塵埃容器13は、フィルタ部81に付着した塵埃、つまりフィルタ98、99に付着した塵埃を除塵する除塵機構115と、除塵機構115の除塵動作と廃棄蓋112の開動作とを連動させる動力伝達機構116と、を備えている。
さらにまた、一次塵埃容器13は、集塵室85内に設けられ、廃棄口111に繋がる凹没部117を備えている。
容器本体89は、分離部75、つまり第一分離部79、およびフィルタ部81を収容している。容器本体89は、集塵室85、つまり粗塵集塵室82、およびフィルタ室83を区画している。また、容器本体89は、動力伝達機構116を収容する機械室119を区画している。容器本体89は、全体として筒形である。容器本体89は、筒形の中心線を本体ケース11の幅方向へ向けて領域A1に装着されている。
廃棄口111および吸気口113は、容器本体89の側面に設けられている。吸気蓋114と廃棄蓋112とは、一括して開閉される。廃棄口111は、掃除機本体7からステーション2へ塵埃を移動させる時を除いて廃棄蓋112によって閉じられている。換言すると、掃除機本体7からステーション2へ塵埃を移動させる時に廃棄蓋112は開かれ、その他の時に廃棄蓋112は廃棄口111を閉じている。吸気口113は、掃除機本体7からステーション2へ塵埃を移動させる時を除いて吸気蓋114によって閉じられている。換言すると、掃除機本体7からステーション2へ塵埃を移動させる時に吸気蓋114は開かれ、その他の時に吸気蓋114は吸気口113を閉じている。
廃棄口111は、吸気口113および粗塵吐出口91から導入される空気とともに一次塵埃容器13に蓄積された塵埃を廃棄する。廃棄口111は、電気掃除機3がステーション2に連結されると、二次塵埃容器49へ繋がって粗塵集塵室82から二次塵埃容器49へ塵埃を流出させる。
廃棄口111は、本体ケース11の後端部に配置されている。廃棄口111は、ステーション2と掃除機本体7とが接する部位に配置されている。つまり、廃棄口111は、本体ケース11の背面に配置されている。なお、本体ケース11の背面は、電気掃除装置1の収納形態(図2)において本体ケース11の最下端に位置する。廃棄口111は、電気掃除装置1の収納形態においてフィルタ部81の下方に配置される。また、廃棄口111は、電気掃除装置1の収納形態においてフィルタ部81の下方へ向かって開いている。
本体ケース11の後端部には、廃棄口111よりも大きい本体ケース廃棄口120が設けられている。本体ケース廃棄口120は、電気掃除装置1の収納形態においてステーション2の塵埃移送管43を通過させ、塵埃移送管43の入口を廃棄口111に接続させる。
廃棄口111は、粗塵集塵室82に繋がる粗塵廃棄口121と、フィルタ室83に繋がる細塵廃棄口122と、を含んでいる。粗塵廃棄口121は、粗塵集塵室82から粗塵を流出させる第一廃棄口である。細塵廃棄口122は、フィルタ室83から細塵を流出させる第二廃棄口である。粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122は、本体ケース11の幅方向、つまり容器本体89の中心線方向に並んでいる。粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122は、電気掃除機3がステーション2に連結された状態で下方へ向かって開いている。細塵廃棄口122の開口面積は、粗塵廃棄口121の開口面積よりも小さい。換言すると、廃棄口111の開口面積に占める比率は、粗塵廃棄口121よりも細塵廃棄口122の方が小さい。粗塵集塵室82およびフィルタ室83は、隔壁95を共有し、隣接している。
廃棄蓋112および吸気蓋114は、容器本体89の側面の一部である。吸気蓋114は、筒形の容器本体89の周方向へ往復移動可能に設けられている。廃棄蓋112は、ヒンジ機構(図示省略)によって、容器本体89に支えられている。廃棄蓋112は、一次塵埃容器13の外側へ向かって開く外開き式である。廃棄蓋112は、粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122を一括して開閉する。廃棄蓋112が開かれると、粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122は、塵埃移送管43に一括して接続される。つまり、粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122は、電気掃除機3がステーション2に連結されると、塵埃移送管43を介して二次塵埃容器49へ繋がる。
粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122の開口幅は、本体ケース11の周方向、つまり容器本体89の中心線方向に交差する方向へ実質的に等しく、本体ケース11の幅方向、つまり容器本体89の中心線方向へ粗塵廃棄口121の方が大きい。このような開口形状は、粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122を一括して開閉する廃棄蓋112の形状の簡素化に寄与し、廃棄蓋112の開閉機構の簡素化にも寄与する。
なお、廃棄口111にはパッキン123が適宜に設けられている。パッキン123は一体成形品である。パッキン123は、廃棄蓋112と容器本体89との間に挟まり、粗塵廃棄口121および細塵廃棄口122を一括して密封する。
凹没部117は、容器本体89、隔壁95、および廃棄蓋112によって画定される窪みである。換言すると、容器本体89、隔壁95、および廃棄蓋112のそれぞれが凹没部117の壁の一部を担っている。凹没部117は、集塵室85内の塵埃、具体的には粗塵集塵室82内の塵埃を納める。
吸気口113は、掃除機本体7外から、または本体ケース11内であって一次電動送風機15に繋がる風路の外側からフィルタ室83に空気を取り入れる入口である。吸気口113は、掃除機本体7からステーション2へ塵埃を移動させる際に、空気の流れを生じさせる吸込口である。
吸気口113は、容器本体89の周方向に見て廃棄口111から最も遠い箇所、つまり180度離れた箇所、換言すると容器本体89の中心線を対称線とする線対称位置に配置されている。つまり、吸気口113は、電気掃除装置1の収納形態(図1)においてフィルタ部81の上方に配置されている。換言すると、フィルタ98、99は、吸気口113と廃棄口111との間に挟まれて配置されている。
また、吸気口113は、フィルタ98、99の上流側(一次電動送風機15が生じさせる流れの上流側)の風路に配置されている。
吸気口113から導入される空気は、フィルタ98、99に濾過される細塵と一次塵埃容器13に蓄積される粗塵とを一括して廃棄口111から流出させる。塵埃移送管43から細塵廃棄口122を通じてフィルタ室83に負圧が作用すると、吸気口113は、フィルタ98、99に空気を吹き掛ける。フィルタ98、99に吹き掛かった空気は、フィルタ98、99表面に捕捉された塵埃を吹き飛ばし、細塵廃棄口122へ案内し、細塵を細塵廃棄口122から流出させる(廃棄させる)。フィルタ98、99は、除塵時、つまり電気掃除装置1の収納形態で上下方向に延びる稜線98a、99aを有し、また、折り目に交差する端面が開放されている。このため、フィルタ98、99に吹き掛けられた空気は、折り目に沿って流れやすく、また剥離した細塵を、折り目の端部から円滑に流出させることができる。
このとき、塵埃移送管43から粗塵廃棄口121を通じて粗塵集塵室82にも負圧が作用する。粗塵集塵室82は、フィルタ室83に直接的に、また第一分離部79を介してフィルタ室83に間接的に繋がっているため、吸気口113から流れ込む空気の一部は、粗塵集塵室82にも流れ込む。粗塵集塵室82に流れ込んだ空気は、粗塵集塵室82に蓄積された粗塵を粗塵廃棄口121から流出させる(廃棄させる)。
細塵廃棄口122を通じて一次塵埃容器13から廃棄される細塵、および粗塵廃棄口121を通じて一次塵埃容器13から廃棄される粗塵は、ステーション2の塵埃移送管43を経て、二次塵埃容器49に移される。
なお、本実施形態に係る吸気口113は、一次塵埃容器13の容器本体89に設けられ、フィルタ98、99よりも上流側の風路に配置されているが、フィルタ98、99の下流側(一次電動送風機15が生じさせる流れの下流側)の風路に設けられていても良い(図6に二点鎖線で示される吸気口113および吸気蓋114)。この場合、吸気口113は、フィルタ98、99から一次電動送風機15までの風路、例えば、連絡風路77に通じる。
容器ロック機構68は、一次塵埃容器13が掃除機本体7の塵埃容器室63に収容された状態において掃除機本体7の外部に露出する部分に操作部125を備えている。操作部125は、容器ロック機構68の解除操作の入力部である。操作部125は、爪部69を爪受け部71から離脱させる力を受け取る。
脚78は、粗塵吐出口91から粗塵集塵室82の拡張部97へ延びる容器本体89の塵埃案内面128の外側の面に設けられている。脚78は、塵埃案内面128の外側の面に沿う収納位置と、一次塵埃容器13を自立させる使用位置との間で揺動する。脚78は、一次塵埃容器13の把手としても利用できる。
脚78は、一次塵埃容器13が塵埃容器室63に収納された状態で押出力発生部66が発生させる一次塵埃容器13を押し出す力を受ける。脚78と一次塵埃容器13との間には、捻りばね(図示省略)が設けられている。この捻りばねは、一次塵埃容器13が塵埃容器室63から取り出され、脚78に外力が働かなくなった状態で、脚78を使用位置へ移動させる力を発生させている。
一次塵埃容器13が塵埃容器室63に収容される過程において、脚78は、塵埃容器室63の内壁面に案内されて使用姿勢から収容姿勢へと揺動する。一次塵埃容器13が塵埃容器室63に収容された状態では、収容姿勢の脚78の先端に押出力発生部66のロッド部67aが接触し、一次塵埃容器13に押し出す力が作用する。
一次塵埃容器13が塵埃容器室63に収容された状態で容器ロック機構68のロックが解除されると、押出力発生部66の押し出し力によって一次塵埃容器13は塵埃容器室63から押し出される。このとき脚78は、捻りばねのばね力によって塵埃容器室63の内壁面に倣いながら収容姿勢から使用姿勢へと揺動する。使用姿勢の脚78は、掃除機本体7から取り出された一次塵埃容器13を自立した状態(図6で数字が読める向きに見て左端部を下にした状態)で支える。
二次電池17は、粗塵集塵室82を囲んでいる。つまり、二次電池17に含まれる複数の素電池17aは、本体ケース11の筒形の後半部の内面に沿って配置され、粗塵集塵室82の周囲を囲んでいる。
次に、本実施形態に係る電気掃除機3の粗塵集塵室82について説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の一次塵埃容器の分解斜視図である。
図8に示すように、本実施形態に係る電気掃除機3の一次塵埃容器13は、第一分離部79を含む第一半体13aと、フィルタ部81を含む第二半体13bと、第一半体13aを第二半体13bに固定するロック機構129と、を備えている。第一半体13aは、粗塵吐出口91を有している。粗塵集塵室82は、第一半体13aおよび第二半体13bによって協働して区画されている。第二半体13bは、粗塵集塵室82とフィルタ室83とを隔てる隔壁95を有している。
そして、図3および図4に加えて図8に示すように、本実施形態に係る電気掃除機3の粗塵集塵室82は、粗塵集塵室82の入口部としての粗塵吐出口91から粗塵廃棄口121のある凹没部117へ空気とともに流れ込む粗塵を案内する塵埃案内面128を備えている。
塵埃案内面128は、粗塵吐出口91の開口方向、つまり掃除機本体7の中心線Cに交差する斜面である。塵埃案内面128は、粗塵吐出口91から凹没部117へ向かって実質的に平面状に延びている。塵埃案内面128は、粗塵吐出口91から粗塵集塵室82に流れ込む粗塵が凹没部117の粗塵廃棄口121へ向かうように案内する風路の一部分である。掃除機本体7に吸い込まれた粗塵の大部分は、粗塵吐出口91を通過して粗塵集塵室82に流れ込む。塵埃案内面128は、粗塵吐出口91から粗塵集塵室82へ直線的に流れ込む、粗塵を含む空気の進行方向を変えさせて粗塵廃棄口121へ導く。
凹没部117は、粗塵集塵室出口93と塵埃案内面128との間に、粗塵廃棄口121へ繋がる空間を画定している。凹没部117は、隔壁95に設けられてフィルタ部81へ向かって窪んでいる第一部位117aと、粗塵集塵室82から廃棄蓋112へ向かって一次塵埃容器13の径方向外側へ向かって窪んでいる第二部位117bと、を含んでいる。第一部位117aおよび第二部位117bは繋がっている。第一部位117aの壁面は、第二部位117bへ向かって滑らかな局面を描く。換言すると、隔壁95は、粗塵集塵室82からフィルタ室83へ向かう空気の流れの下流側に向かって窪んだ部分を有している。この窪んだ部分が第一部位117aである。また、粗塵集塵室82の内壁は、粗塵廃棄口121に向かって窪んだ部分を有している。この窪んだ部分が第二部位117bである。凹没部117は、互いに異なる方向に窪み、かつ相互に繋がる第一部位117aと第二部位117bを含んでいる。
粗塵集塵室出口93は、一次電動送風機15が発生させた負圧によって粗塵集塵室82からフィルタ室83へ空気を流出させる。粗塵集塵室出口93は、凹没部117の壁に設けられる第一粗塵集塵室出口93aと、凹没部117から離間して凹没部117以外の粗塵集塵室82の壁に設けられる第二粗塵集塵室出口93bと、を含んでいる。換言すると、隔壁95に設けられている第一粗塵集塵室出口93aおよび第二粗塵集塵室出口93bは、隔壁95の非開口部分を間に挟んで離間している。この隔壁95の非開口部分を、第一非開口壁部95aと呼ぶ。
第一粗塵集塵室出口93aは、もっぱら凹没部117から空気を流出させる。第一粗塵集塵室出口93aは、凹没部117へ向かう塵埃案内面128に近い。
第二粗塵集塵室出口93bは、粗塵集塵室82のうち、もっぱら凹没部117以外の部位から空気を流出させる。第二粗塵集塵室出口93bは、凹没部117の壁から離間し、かつ第一粗塵集塵室出口93aよりも塵埃案内面128から遠い。また、第二粗塵集塵室出口93bは、第一粗塵集塵室出口93aよりも粗塵廃棄口121から遠い。
そして、第一粗塵集塵室出口93a、および第二粗塵集塵室出口93bは、粗塵廃棄口121の開口方向(電気掃除機3からステーション2へ塵埃を移動する際に、粗塵廃棄口121を通じて粗塵集塵室82から流れ出る空気の流出方向)へ並んでいる。そのため、第一粗塵集塵室出口93a、および第二粗塵集塵室出口93bは、粗塵集塵室82の外側から粗塵廃棄口121を通じて見通すことができる位置に配置されている。粗塵集塵室82の外側から粗塵廃棄口121を見ると、手前側に第一粗塵集塵室出口93aがあって、奥側に第二粗塵集塵室出口93bが見える。
第一粗塵集塵室出口93aは、凹没部117の壁面の1つに設けられている。第一粗塵集塵室出口93aは、凹没部117の壁面の幅方向(粗塵廃棄口121を基準位置とする離間距離に直交する方向)に並ぶ複数の開口93cを含んでいる。第一粗塵集塵室出口93aは、粗塵集塵室82とフィルタ室83とを隔てる隔壁95のうち、フィルタ室83に向かって窪む部分、すなわち第一部位117aに設けられている。複数の開口93cは、凹没部117の壁面の幅方向に並んでいる。第一粗塵集塵室出口93aは、1つの開口であっても良い。
第二粗塵集塵室出口93bは、隔壁95の幅方向(粗塵廃棄口121を基準位置とする離間距離に直交する方向)に並ぶ複数の開口93dを含んでいる。複数の開口93dは、隔壁95の幅方向に並んでいる。第二粗塵集塵室出口93bは、凹没部117を隔てて塵埃案内面128から離間している。第二粗塵集塵室出口93bは、1つの開口であっても良い。
隔壁95の幅方向において、複数の開口93dは、整流リブ131で分断されている。整流リブ131は、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121の並び方向へ延び、かつ隔壁95の法線方向へ突出している。整流リブ131は、第二粗塵集塵室出口93bに流れ込む空気の流れを整流する。
第二メッシュフィルタ96は、第一粗塵集塵室出口93aに設けられる下段側第二メッシュフィルタ96aと、第二粗塵集塵室出口93bに設けられる上段側第二メッシュフィルタ96bと、を含んでいる。
粗塵集塵室82は、塵埃案内面128から凹没部117へ向かう塵埃の流れの向きに見て、凹没部117の両側方部分に非開口の壁面を有している。換言すると、凹没部117の両側方部分は、非開口の壁面であり、集塵室85の壁の一部であり、かつ隔壁95の一部である。この凹没部117の両側方の非開口部分を、第二非開口壁部95bと呼ぶ。
また、粗塵集塵室82は、塵埃案内面128から凹没部117へ向かう塵埃の流れの向きに見て、第二粗塵集塵室出口93bの両側方部分に非開口の壁面を有している。換言すると、第二粗塵集塵室出口93bの両側方部分は、非開口の壁面であり、集塵室85の壁の一部であり、かつ隔壁95の一部である。この第二粗塵集塵室出口93bの両側方の非開口部分を、第三非開口壁部95cと呼ぶ。
図9は、本発明の実施形態に係る電気掃除機の一次塵埃容器の第二半体を第一半体側から見た図である。
図3および図8に加えて、図9に示すように、本実施形態に係る電気掃除機3の一次塵埃容器13は、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121を有している。
そして、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121の並び方向において、第一粗塵集塵室出口93aと第二粗塵集塵室出口93bとを隔てる第一非開口壁部95aの高さ寸法Hnは第二粗塵集塵室出口93bの高さ寸法H2より広い。 また、第二粗塵集塵室出口93bの開口面積S2は、第一粗塵集塵室出口93aの開口面積S1よりも小さい。
さらに、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121の並び方向に交差する幅方向において、粗塵廃棄口121の幅寸法W0は粗塵集塵室82の幅寸法Wより狭く、第一粗塵集塵室出口93aの幅寸法W1は粗塵廃棄口121の幅寸法W0より狭く、第二粗塵集塵室出口93bの幅寸法W2は第一粗塵集塵室出口93aの幅寸法W1より狭い。
また、一次塵埃容器13は、第二粗塵集塵室出口93bおよび第一非開口壁部95aを、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121の並び方向に交差する幅方向から挟み込む一対のリブ132を備えている。
一対のリブ132は、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121の並び方向へ延び、かつ隔壁95の法線方向へ突出している。一対のリブ132の延長には、粗塵吐出口91が挟み込まれる。それぞれのリブ132は、粗塵廃棄口121から最も遠く、粗塵集塵室82の内面(粗塵吐出口91を有する第一半体13aの内壁面)に連接する第一辺部132aと、粗塵廃棄口121に最も近く、粗塵集塵室82内を粗塵吐出口91へ向かって延びる第二辺部132bと、を有している。
一対のリブ132は、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121の並び方向、および隔壁95の法線方向において、整流リブ131よりも大きい。換言すると、整流リブ131は、一対のリブ132が挟み込む空間(第二粗塵集塵室出口93b近傍の空間)の内側に設けられている。
粗塵集塵室82は、一対のリブ132のそれぞれの延長上に配置される透明、または半透明な一対の外殻部135を備えている(図4)。一対の外殻部135は、第一半体13aの壁の一部である。掃除機本体7は、一対の外殻部135を挟んで対向する赤外線の発光部136、および受光部137を有して粗塵集塵室82に蓄積される塵埃量を検知する塵埃量検知部138を備えている(図4)。
ここで先ず、電気掃除機3が塵埃を吸い込んで、粗塵集塵室82に粗塵を蓄積する際の含塵空気の流れの態様について説明する。
第一分離部79の粗塵吐出口91から粗塵集塵室82に流れ込む、塵埃を含んだ空気は、粗塵吐出口91から直進して塵埃案内面128に吹き掛かる。塵埃案内面128に達した、塵埃を含んだ空気は、塵埃案内面128に沿うように進行方向を変え、かつ流れて凹没部117へ向かう。粗塵集塵室82に流れ込んだ空気は、第一粗塵集塵室出口93aへ吸い込まれる一方、第二粗塵集塵室出口93bへも吸い込まれる。
そして、粗塵集塵室82内における空気の拡がり、および分岐する空気の流れ、換言すると粗塵集塵室82内の流れ場は、空気に含まれる粗塵を、その慣性力で塵埃案内面128に沿うように直進させる。そのため、粗塵集塵室82に流れ込む粗塵は、主に塵埃案内面128の先に配置される凹没部117へ向かって進み、第一粗塵集塵室出口93aの下段側第二メッシュフィルタ96aに捕捉される。
第一粗塵集塵室出口93aと第二粗塵集塵室出口93bとを離間させ、分断する第一非開口壁部95aは、塵埃案内面128に案内されて凹没部117へ向かう粗塵の流れと、粗塵が分離された空気の流れと、を明確に分断する。つまり、塵埃案内面128に案内されて凹没部117へ向かう粗塵は、確実に凹没部117へ進み、粗塵が分離された空気は、確実に第二粗塵集塵室出口93bへ進んで粗塵集塵室82外へ流出する。
そして、下段側第二メッシュフィルタ96aの目詰まりが進むにつれて、粗塵集塵室82に蓄積される塵埃は、いずれ第一粗塵集塵室出口93aから第一非開口壁部95aに掛かって第二粗塵集塵室出口93bへ達する。そのため、粗塵集塵室82に蓄積される粗塵は、第二粗塵集塵室出口93b側から第一非開口壁部95a、第一粗塵集塵室出口93a、凹没部117の粗塵廃棄口121へと向かうにつれて高密度に圧縮される。他方、これら凹没部117の粗塵廃棄口121、第一粗塵集塵室出口93a、第一非開口壁部95a、および第二粗塵集塵室出口93bの並び領域D(図中の二点鎖線領域D、以下「並び領域D」と呼ぶ。)から偏倚した第二非開口壁部95b、および第三非開口壁部95cは、十分な圧縮効果が得られないものの、綿ゴミのような塵埃を蓄積する。
一対のリブ132は、並び領域Dで高密度に圧縮される塵埃と、第二非開口壁部95b、および第三非開口壁部95cで低密度に蓄積される塵埃とを明確に分断する、仕切り板として機能する。
ところで、仮に、第二非開口壁部95b、および第三非開口壁部95cでも並び領域Dと同様に粗塵が圧縮され、並び領域Dの粗塵とともに一塊に纏まっていた場合には、粗塵廃棄口121がボトルネック(隘路)になって、二次電動送風機51が発生させる負圧によって一次塵埃容器13から二次塵埃容器49へ塵埃を移動させることが困難になる虞がある。
しかしながら、本実施形態の粗塵集塵室82において、第二粗塵集塵室出口93b側から第一非開口壁部95a、第一粗塵集塵室出口93a、凹没部117の粗塵廃棄口121へと向かって高密度に圧縮される粗塵は、これらの寸法関係(W0>W1>W2)の都合から、粗塵廃棄口121を通じて容易に廃棄可能な粗塵の塊に纏まる。つまり、粗塵集塵室82に蓄積される粗塵は、並び領域Dにおいて第二粗塵集塵室出口93bから粗塵廃棄口121へ向かって密度が高まる塊を形成する。また、第二非開口壁部95b、および第三非開口壁部95cは、十分な圧縮効果が得られないものの、綿ゴミのような塵埃を蓄積して、粗塵集塵室82の集塵容量(集塵能力)を高める。
そして、電気掃除機3がステーション2に連結されて、二次電動送風機51が発生させる負圧によって一次塵埃容器13から二次塵埃容器49へ塵埃を移動させる際、並び領域Dに圧縮された粗塵は、第二非開口壁部95b、および第三非開口壁部95cに蓄積された圧縮の不十分な塵埃を道連れにして、粗塵廃棄口121から容易に抜け出てくることになる。
なお、並び領域Dに蓄積される粗塵は、第一粗塵集塵室出口93a、第一非開口壁部95a、第二粗塵集塵室出口93bを有する隔壁95の法線方向へも蓄積される。そこで、塵埃量検知部138は、隔壁95の法線方向への塵埃の蓄積量を検知し、並び領域Dに圧縮された粗塵が粗塵廃棄口121から容易に抜け出ることが可能な量を適切な範囲に保って使用者へ報知する契機を、掃除機制御部16へ提供する。
また、粗塵集塵室82に蓄積される粗塵は、隔壁95の法線方向において、塵埃案内面128によって粗塵廃棄口121へ向かって先細る楔形状を成す。この粗塵の塊の楔形状も、並び領域Dに圧縮された粗塵が粗塵廃棄口121から容易に抜け出ることを助ける。
以上のように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、第一粗塵集塵室出口93aよりも開口面積が小さい第二粗塵集塵室出口93b(開口面積S1>開口面積S2の関係)を有し、第一粗塵集塵室出口93a、および第二粗塵集塵室出口93bが粗塵廃棄口121の開口方向へ並び、第一粗塵集塵室出口93aと第二粗塵集塵室出口93bとを隔てる非開口壁部の高さ寸法Hnが第二粗塵集塵室出口93bの高さ寸法H2より広く、粗塵廃棄口121の幅寸法W0が粗塵集塵室82の幅寸法Wより狭く、第一粗塵集塵室出口93aの幅寸法W1が粗塵廃棄口121の幅寸法W0より狭く、第二粗塵集塵室出口93bの幅寸法W2が第一粗塵集塵室出口93aの幅寸法W1より狭い。そのため、電気掃除装置1は、並び領域Dに塵埃を高密度に圧縮して、粗塵廃棄口121から容易に廃棄する。このような効果は、粗塵集塵室82の底面の全面を開放することなく、粗塵集塵室82に蓄積された塵埃を廃棄可能にして、電気掃除機3のデザイン性、あるいは電気掃除機3のデザインの自由度を向上させる。
また、本実施形態に係る電気掃除装置1は、第二粗塵集塵室出口93bおよび第一非開口壁部95aを、第二粗塵集塵室出口93b、第一粗塵集塵室出口93a、および粗塵廃棄口121の並び方向に交差する幅方向から挟み込む一対のリブ132を備えている。そのため、電気掃除装置1は、並び領域Dで高密度に圧縮される塵埃と、第二非開口壁部95b、および第三非開口壁部95cで低密度に蓄積される塵埃とを明確に分断して、粗塵廃棄口121からの塵埃の廃棄の容易性を向上させる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除装置1は、粗塵集塵室82に蓄積される塵埃量を検知する塵埃量検知部138と、を備えている。そのため、電気掃除装置1は、第一粗塵集塵室出口93aと第二粗塵集塵室出口93bに設けられる第二メッシュフィルタ96に捕捉される塵埃量を、粗塵廃棄口121から廃棄可能な適宜の量に、容易に制限できる。
したがって、本実施形態に係る電気掃除装置1によれば、粗塵集塵室82の粗塵廃棄口121を開閉する廃棄蓋112の近傍に塵埃を集中させて蓄積し、この塵埃を容易に廃棄できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…電気掃除装置、2…ステーション、3…電気掃除機、7…掃除機本体、8…管部、11…本体ケース、12…車輪、12a…補助輪、12b…補助輪、13…一次塵埃容器、13a…第一半体、13b…第二半体、14…本体把手、15…一次電動送風機、16…掃除機制御部、17…二次電池、17a…素電池、18…本体接続口、19…充電電極、21…接続管、22…集塵ホース、23…手元操作管、25…把持部、26…操作部、26a…停止スイッチ、26b…起動スイッチ、26c…ブラシスイッチ、27…延長管、27a…保持突起、28…吸込口体、31…吸込口、32…回転清掃体、33…電動機、41…台座、41a…置台面、42…塵埃回収部、43…塵埃移送管、44…減速機構、45…装着検知器、45a…第一装着検知器、46…充電端子、47…膨出部、48…ケース、49…二次塵埃容器、51…二次電動送風機、52…ステーション制御部、53…電源コード、55…遠心分離部、56…第一遠心分離部、57…第二遠心分離部、61…把手、61a…傾斜部、62…サスペンション機構、63…塵埃容器室、63a…塵埃容器挿抜口、65…電動送風機室、66…押出力発生部、66a…ロッド部、66b…コイルばね、67…容器補助転、68…容器ロック機構、69…爪部、71…爪受け部、75…分離部、76…集塵部、77…連絡風路、77a…風路、77c…集合風路、78…脚、79…第一分離部、81…フィルタ部、82…粗塵集塵室、83…フィルタ室、85…集塵室、86…ノズル部、87…一次フィルタ枠体、88…第一メッシュフィルタ、89…容器本体、89a…吸込口、91…粗塵吐出口、92…中継風路、93…粗塵集塵室出口、93c…開口、93d…開口、95…隔壁、95a…第一非開口壁部、95b…第二非開口壁部、95b…第二非開口壁部、95c…第三非開口壁部、95c…第三非開口壁部、96…第二メッシュフィルタ、97…拡張部、98…フィルタ、98a…稜線、101…二次フィルタ枠体、102…二次フィルタ出口、111…廃棄口、112…廃棄蓋、113…吸気口、114…吸気蓋、115…除塵機構、116…動力伝達機構、117…凹没部、117a…第一部位、117b…第二部位、119…機械室、120…本体ケース廃棄口、121…粗塵廃棄口、122…細塵廃棄口、123…パッキン、125…操作部、128…塵埃案内面、129…ロック機構、131…整流リブ、132…リブ、132a…第一辺部、132b…第二辺部、135…外殻部、136…発光部、137…受光部、138…塵埃量検知部。
Claims (3)
- 電気掃除機と、前記電気掃除機を連結および切り離し可能なステーションと、を備え、
前記電気掃除機は、
塵埃を蓄積する一次集塵室と、
前記一次集塵室に負圧を作用させる一次電動送風機と、を備え、
前記ステーションは、
前記電気掃除機が前記ステーションに連結されると前記一次集塵室に繋がって、前記一次集塵室から廃棄される塵埃を受け入れて蓄積する二次集塵室と、
前記二次集塵室を介して前記一次集塵室に負圧を作用させて前記一次集塵室から前記二次集塵室へ塵埃を廃棄させる二次電動送風機と、を備え、
前記一次集塵室は、
前記一次電動送風機が発生させる負圧、および前記二次電動送風機が発生させる負圧によって前記一次集塵室内に空気を流入させる入口部と、
前記電気掃除機が前記ステーションに連結されると、前記二次集塵室へ繋がって前記一次集塵室から前記二次集塵室へ塵埃を流出させる廃棄口と、
前記入口部から空気とともに流れ込む塵埃を前記廃棄口へ導く塵埃案内面と、
前記一次電動送風機が発生させた負圧によって前記一次集塵室から空気を流出させる第一出口部と、
前記第一出口部よりも前記廃棄口から遠く、前記一次電動送風機が発生させた負圧によって前記一次集塵室から空気を流出させる第二出口部と、
前記第一出口部、および前記第二出口部に設けられて前記一次集塵室から流出する空気に含まれる塵埃を捕捉するフィルタと、を備え、
前記第二出口部の開口面積は、前記第一出口部の開口面積よりも小さく、
前記第一出口部、および前記第二出口部は、前記廃棄口の開口方向へ並び、
前記第二出口部、前記第一出口部、および前記廃棄口の並び方向において、前記第一出口部と前記第二出口部とを隔てる非開口壁部の高さ寸法は前記第二出口部の高さ寸法より広く、
前記第二出口部、前記第一出口部、および前記廃棄口の並び方向に交差する幅方向において、前記廃棄口の幅寸法は前記一次集塵室の幅寸法より狭く、前記第一出口部の幅寸法は前記廃棄口の幅寸法より狭く、前記第二出口部の幅寸法は前記第一出口部の幅寸法より狭い電気掃除装置。 - 前記第二出口部および前記非開口部を、前記第二出口部、前記第一出口部、および前記廃棄口の並び方向に交差する幅方向から挟み込む一対のリブを備える請求項1に記載の電気掃除装置。
- 前記一次集塵室は、前記一対のリブのそれぞれの延長上に配置される透明、または半透明な一対の外殻部を備え、
前記一対の外殻部を挟んで対向する赤外線の発光部、および受光部を有して前記一次集塵室に蓄積される塵埃量を検知する検知部と、を備える請求項2に記載の電気掃除装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018131808A JP2020006044A (ja) | 2018-07-11 | 2018-07-11 | 電気掃除装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018131808A JP2020006044A (ja) | 2018-07-11 | 2018-07-11 | 電気掃除装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020006044A true JP2020006044A (ja) | 2020-01-16 |
Family
ID=69149617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018131808A Pending JP2020006044A (ja) | 2018-07-11 | 2018-07-11 | 電気掃除装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020006044A (ja) |
-
2018
- 2018-07-11 JP JP2018131808A patent/JP2020006044A/ja active Pending
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