JP2020005981A - 歯ブラシ及び歯ブラシの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットを容易に磨くことができ、かつ、奥歯以外の歯も効率よく磨くことができる歯ブラシ及びその製造方法を提供する。【解決手段】複数本の用毛を束ねてなる毛束がヘッド部の植毛面に複数植設された毛束群を備える歯ブラシであって、少なくとも前記ヘッド部の先端領域において植設される先端領域毛束群は、前記植毛面に対し傾斜して植毛されており、前記ヘッド部の幅方向から見て、前記植毛面に垂直で、かつ、前記ヘッド部の先端を通過する仮想線を越えた前記ヘッド部の先端側外側領域に、前記先端領域毛束群の一部における先端が配置されていることを特徴とする歯ブラシ。【選択図】図3

Description

本発明は、歯ブラシ及び歯ブラシの製造方法に関する。
健康な歯の維持が、健康や美容にとって重要であり、とくに歯間の食物カスや歯垢の除去を日々の歯磨きにおいて励行することが望ましい。しかし、歯には磨きやすい歯と、磨きにくく、磨き残しが生じやすい歯とがある。
従来の歯ブラシでは、一般に奥の歯ほど磨きにくく、特に奥歯の裏側や奥歯の裏側の歯周ポケットを、角度をつけて効率的かつ容易に磨くのは困難であり、磨き残しが生じやすく、虫歯や歯周病の原因となりやすい。また、口が小さく歯磨きの技量も低い幼児や、口を大きく開けることができない老人にとっては、奥歯の裏側を磨くことは非常に困難であった。
このような奥歯の磨き残しの問題を解消すべく、例えば、特許文献1に開示されているように、植毛部の面積をできるだけ小さくし、奥歯の裏の歯周ポケットに十分到達する長さで弾性力のある毛が植毛された、奥歯の裏みがき歯ブラシが提案されている。また、特許文献2に開示されているように、把持部の一方の端部に、U字に湾曲した奥歯の裏を磨くためのブラシを備えた歯ブラシが提案されている。
特開平11−56474号公報 特開平11−46862号公報
上述の従来からある歯ブラシは、奥歯(特に奥歯の裏側)を磨くうえで一定の効果があるようにも思えるが、実際上はそれほど奥歯を綺麗に磨くことができるものではなく、また、奥歯磨きに特化したものであることから、奥歯以外の歯を磨くのには適しておらず、使用者とって使用しづらい歯ブラシであるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットを容易に磨くことができ、かつ、奥歯以外の歯も効率よく磨くことができる歯ブラシ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、複数本の用毛を束ねてなる毛束がヘッド部の植毛面に複数植設された毛束群を備える歯ブラシであって、少なくとも前記ヘッド部の先端領域において植設される先端領域毛束群は、前記植毛面に対し傾斜して植毛されており、前記ヘッド部の幅方向から見て、前記植毛面に垂直で、かつ、前記ヘッド部の先端を通過する仮想線を越えた前記ヘッド部の先端側外側領域に、前記先端領域毛束群の一部における先端が配置されていることを特徴とする歯ブラシにより達成される。
また、上記歯ブラシにおいて、前記先端領域毛束群は、前記植毛面に垂直な垂線に対して、10°以上30°以下の傾斜角度で植毛されていることが好ましい。
また、前記仮想線と平行なラインであって、前記ヘッド部の最も先端側に植設される毛束の先端を通過する第2の仮想線と、前記仮想線との距離は、1mm以上3mm以下であることが好ましい。
また、前記先端領域毛束群に隣接して植設される基端領域毛束群も、前記植毛面に対し傾斜して植毛されていることが好ましい。ここで、前記基端領域毛束群は、前記植毛面に垂直な垂線に対して、10°以上30°以下の傾斜角度で植毛されていることが好ましい。
また、前記毛束群は、前記ヘッド部の幅方向中央部から前記ヘッド部の幅方向外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう傾斜する先端形状を備えると共に、最も幅方向外側に配列される各用毛は、前記ヘッド部の基端側から先端側に向かうに従い徐々にその高さが高くなることが好ましい。
また、前記ヘッド部の幅方向から見て、前記最も幅方向外側に配列される各用毛の先端を結ぶ稜線は、直線状となるように形成されることが好ましい。
また、前記植毛面に対して隆起する隆起部を複数備えており、前記各隆起部は、前記ヘッド部の先端側から基端側に向けて前記植毛面から離隔する方向に傾斜する第1傾斜面を備えており、前記第1傾斜面には、前記各毛束が植設される植毛穴が形成されており、前記第1傾斜面の傾斜角度は、前記ヘッド部の幅方向から見て、前記植毛面に対して10°以上30°以下であり、前記植毛穴の軸線は、前記第1傾斜面に対して垂直な方向に沿うように構成してもよい。
また、本発明の上記目的は、複数本の用毛を束ねてなる毛束がヘッド部の植毛面に複数植設された毛束群を備える歯ブラシの製造方法であって、前記ヘッド部の前記植毛面に対して、複数の傾斜した植毛穴を形成する植毛穴形成ステップと、同じ長さとされた複数本の用毛を束ねた毛束の端を揃える毛束準備ステップと、前記毛束準備ステップの後、前記毛束を、平線を介して、前記ヘッド部の植毛穴に植毛する植毛ステップとを備え、前記植毛穴形成ステップは、各植毛穴の開口部が、穴底部よりも前記ヘッド部の先端側となるように傾斜した穴を形成する工程を備えており、当該植毛穴の軸線は、前記植毛面に垂直な垂線に対して、10°以上30°以下の傾斜角度を有することを特徴とする歯ブラシの製造方法により達成される。
この歯ブラシの製造方法においては、前記植毛ステップは、前記植毛穴の軸線に対して、2°以上10°以下の範囲で傾斜させた状態で前記平線を前記植毛穴に挿入して前記毛束を植毛することを特徴とする請求項8に記載の歯ブラシの製造方法。
本発明によれば、奥歯の裏側および奥歯の裏側の歯周ポケットを容易に磨くことができ、かつ、奥歯以外の歯も効率よく磨くことができる歯ブラシ、及びその製造方法を提供することができる。
本発明に係る歯ブラシの概略構成平面図である。 図1に示す歯ブラシの概略構成側面図である。 図1に示す歯ブラシの要部拡大図である。 図1に示す歯ブラシにおけるヘッド部の幅方向に沿った断面を示す概略構成断面図である。 図4の矢視A方向から見た要部拡大概略構成側面図である。 本発明に係る歯ブラシの製造方法を説明するためのブロック図である 本発明に係る歯ブラシの製造方法が備える植毛穴形成ステップを説明するための模式断面図である。 本発明に係る歯ブラシの製造方法が備える植毛ステップを説明するための模式断面図である。 図1に示す本発明に係る歯ブラシの変形例に関する模式断面図である。 図9の矢視C方向から見た模式平面図である。
以下、本発明に係る歯ブラシ1について、添付図面を参照して説明する。なお、各図は、構成の理解を容易ならしめるために部分的に拡大・縮小している。図1は、本発明に係る歯ブラシ1の概略構成平面図であり、図2は、概略構成側面図である。
本発明にかかる歯ブラシ1は、図1及び図2に示すように、歯ブラシ本体2と毛束群6とを備えている。 歯ブラシ本体2は、硬質な材料から構成されており、先端に配置され、かつ、複数本の用毛を束ねてなる毛束61が植毛面31に複数植設されるヘッド部3と、該ヘッド部3の基端側に延設されたネック部4と、ネック部4の後端(ヘッド部3側とは反対側の端部)側に延設されるハンドル部5とを備えている。
歯ブラシ本体2は、全体として長尺状に一体形成されたものであり、例えば、樹脂を材料とし射出成形により得られるものである。 歯ブラシ本体2の材質としては、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリアセタール樹脂(POM)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、ポレアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)などが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。 歯ブラシ本体2の長さは、特に限定されず、例えば、100〜200mmの長さに構成することができる。
ヘッド部3は、厚さ方向の一方面側(上面側)に植毛面31を有している。本実施形態においては、ヘッド部3の平滑な一方面が植毛面31を形成している。植毛面31には、植毛穴32が複数形成され、植毛穴32に用毛の毛束61が植設されている。なお、図1においては、毛束61の図示が省略されている。
ヘッド部3の長さは、特に限定されないが、毛束61を植設する面積を十分に確保しつつ、口腔内での高い操作性を得るという観点から、例えば、10〜35mmの範囲に設定することが好ましく、15〜30mmの範囲に設定することがより好ましい。 ヘッド部3の幅、すなわち植毛面31と平行で、且つハンドル部5の長さ方向と直交する方向の幅(以下、単に幅を称する)は、特に限定されず、例えば、5〜15mmの範囲に設定することが好ましく、8〜12mmの範囲に設定することがより好ましい。
ネック部4は、ヘッド部3の植毛面31と略平行に延在するように構成されている。 ネック部4の長さは、特に限定されず、例えば、10〜30mmの範囲に設定することが好ましい。ネック部4の幅は、特に限定されず、例えば、3.0〜5.0mmの範囲に設定することが好ましい。
ハンドル部5は、歯ブラシ1を使用する際に手で保持する部分であり、ネック部4と同様に、ヘッド部3の植毛面31と平行に延在して構成されている。また、ハンドル部5は、滑り止め機能を持たせるために、例えば、エラストマー等の柔軟な樹脂が部分的又は全体に被覆されていてもよい。エラストマーとしては、例えば、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、天然エラストマー系熱可塑性エラストマー、ふっ素エラストマー系熱可塑性エラストマー、トランス−ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等のエラストマー材料を用いることが可能である。
ヘッド部3に形成される複数の植毛穴32には複数本の用毛を束ねてなる毛束61が複数植設された毛束群6が設けられている。この毛束群6は、図3の要部拡大図に示すように、ヘッド部3の先端領域において植設される先端領域毛束群6aと、該先端領域毛束群6aに対してネック部4側(ヘッド部3の基端側)に隣接して植設される基端領域毛束群6bとを備えている。毛束群6は、図2や図3に示すように、植毛面31に対し傾斜して植毛されている。また、図2や図3に示すように、ヘッド部3の幅方向から見て、植毛面31に垂直で、かつ、ヘッド部3の先端を通過する仮想線L1を越えたヘッド部3の先端側外側領域Zに、ヘッド部3の先端領域において植設される先端領域毛束群6aの一部の毛束61における先端(毛先)が配置されるように構成されている。
また、毛束群6を構成する毛束61は、図3に示すように、毛束群6を構成する毛束61は、植毛面31に垂直な垂線L0に対して、10°以上30°以下の傾斜角度θ1で植毛されていることが好ましく、15°以上25°以下の傾斜角度θ1で植毛されることがより好ましい。また、上述の仮想線L1と平行なラインであって、ヘッド部3の最も先端側に植設される毛束61の先端を通過する第2の仮想線L2と、仮想線L1との距離Dは、1mm以上3mm以下の範囲となるように構成することが好ましい。
ここで、図2や図3に示すように、毛束群6(先端領域毛束群6a及び基端領域毛束群6b)を構成する全ての毛束61が、植毛面31に対して傾斜して植毛されるように構成することが好ましいが、例えば、毛束群6のうち、ヘッド部3の先端領域において植設される先端領域毛束群6aのみが、植毛面31に対し傾斜するように構成し、基端領域毛束群6bを構成する毛束61が、植毛面31に対して垂直に植設されるように構成してもよい。
また、図4の概略構成断面図に示すように、毛束群6は、ヘッド部3の幅方向中央部からヘッド部3の幅方向外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう傾斜する先端形状を備えると共に、図5の要部拡大概略構成側面図(図4の矢視A方向から見た側面図)に示すように、最も幅方向外側に配列される各用毛は、ヘッド部3の基端側から先端側に向かうに従い徐々にその高さが高くなるように構成することが好ましい。また、ヘッド部3の幅方向から見て、最も幅方向外側に配列される各用毛の先端を結ぶ稜線62は、直線状又は湾曲状となるように形成されることが好ましい。特に、効率的に歯ブラシ1を製造するという観点からは、最も幅方向外側に配列される各用毛の先端を結ぶ稜線62が直線状となるように構成することが好ましい。なお、図5においては、ヘッド部3において最も幅方向外側に配列される各用毛のみを記載しており、当該最も幅方向外側に配列される各用毛よりも内側に配置される用毛部分を、二点鎖線で囲ったアミカケ表記にて示している。
このような歯ブラシ1は、図6に示すブロック図に示すような工程を経ることにより製造することができる。つまり、植毛穴形成ステップS1と、毛束準備ステップS2と、植毛ステップS3とを備える製造方法により製造することができる。
具体的に説明すると、植毛穴形成ステップS1は、歯ブラシ本体2のヘッド部3の植毛面31に対して、複数の傾斜した植毛穴32を形成する工程である。この植毛穴形成ステップS1は、図7の模式断面図に示すように、各植毛穴32の開口部32aが、穴底部32bよりもヘッド部3の先端側となるように傾斜した穴を形成する工程を備えている。当該植毛穴32の軸線L3は、植毛面31に垂直な垂線L0に対して、10°以上30°以下の傾斜角度θ2、より好ましくは、15°以上25°以下の傾斜角度θ2を備えるように形成されている。
毛束準備ステップS2は、同じ長さとされた複数本の用毛を束ねた毛束61の端を揃える工程である。
植毛ステップS3は、毛束準備ステップS2の後工程であり、端が揃えられた毛束61を、図8の模式断面図に示すように、平線7を介して、ヘッド部3の植毛穴32に植毛する工程である。ここで、植毛の具体的手法は、従来から知られている方法を採用することができる。例えば、毛束61の長さ方向の中心位置において、該毛束61を2つ折りにして、折り曲げられた屈曲部に平線7を入れ、該平線7を毛束61と共に植毛穴32に強い力で差し込んで固定(植毛)してもよく、或いは、毛束61(用毛)の一方端(植設される側の端部)をカール状に形成し、当該カール部分に平線7を入れ、該平線7を毛束61と共に植毛穴32に強い力で差し込んで固定(植毛)してもよい。ここで、平線7を植毛穴32に挿入する工程であるが、植毛面31に対して垂直な方向で平線7を植毛穴32に挿入したり、或いは、植毛穴32の軸線L3と平行に平線7を植毛穴32に挿入するのではなく、植毛穴32の軸線L3に対して、2°以上10°以下の範囲の傾斜角度θ3で傾斜させて挿入することが好ましい。に、平線7を植毛穴32の軸線L3に対して、4°以上7°以下の傾斜角度θ3で傾斜させて挿入することがより好ましい。なお、植毛穴32の軸線L3に対する平線7の挿入角度の傾く方向は、図8に示すように、植毛穴32の軸線L3に対してヘッド部3の基端側(ネック部4やハンドル部5が存在する方向側)に傾く方向が好ましい。このように、植毛穴32の軸線L3に対して所定角度傾斜させた状態で平線7を挿入することにより、平線7が、途中で止まったり、滑りを生じさせることなくスムーズに植毛穴32の奥にまで挿入することが可能となる。なお、平線7とは、毛束61と共に打ち込んで固定するための金属片であり、植毛穴32径よりわずかに長い棒状或いは略長方形の形態を有している。また、通常、真鍮やニッケルシルバー、ステンレススチール、白銅等から形成される。
次に、本発明に係る歯ブラシ1の作用効果について説明する。本発明の歯ブラシ1は、上述のように、ヘッド部3の幅方向から見て(図2や図3)、植毛面31に垂直で、かつ、ヘッド部3の先端を通過する仮想線L1を越えたヘッド部3の先端側外側領域Zに、ヘッド部3の先端領域において植設される先端領域毛束群6aの一部の毛束61における先端(毛先)が配置されるように構成し、一部の毛束61の毛先をヘッド部3の先端から外方に配置するように構成している。このような構成により、硬質なヘッド部3の先端部分が口腔内の奥の歯茎や顎骨部分に当ることなく、毛束61の先端部が奥歯や奥歯の裏側にまで届くことになる為、奥歯の裏側や奥歯の裏側の歯周ポケットを効率的にかつ容易に磨くことが可能となり、虫歯や歯周病を予防することができる。
また、本発明に係る歯ブラシ1は、奥歯の裏側や奥歯の裏側の歯周ポケットを効果的に磨くことができる先端領域毛束群6aに隣接して基端領域毛束群6bを備えるように構成しているため、奥歯以外の歯についても効率よく磨くことが可能となる。
また、図4に示すように、毛束群6は、ヘッド部3の幅方向中央部からヘッド部3の幅方向外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう傾斜する先端形状を備えると共に、図5に示すように、最も幅方向外側に配列される各用毛は、ヘッド部3の基端側から先端側に向かうに従い徐々にその高さが高くなるように構成されているため、毛束群6に関して、先端領域毛束群6aを構成する部分をしなやかで柔らかに構成できる一方、基端領域毛束群6bを構成する部分を硬めに構成することができる。このような構成を採用することにより、奥歯以外の歯を磨く際にしっかりと磨くことが可能となる。また、毛束群6の硬さを部分的に変化させることにより、使用者の好みや使用者の口腔状態に応じた部分を使用して、歯のブラッシングや歯茎のマッサージを行うこともできる。例えば、歯肉炎や歯周病、また知覚過敏といった口腔トラブルを抱えている使用者は、「やわらかめ」の歯ブラシ1先端部を用いての歯のブラッシングやマッサージ行うことができ、特に口腔トラブルを抱えていない使用者は、「やわらかめ」の歯ブラシ1先端部のみならず、「かため」の基端領域毛束群6b部分を用いて歯のブラッシングやマッサージを行うというように、毛束群6の使用部分を変化させることができるため、使用者の利便性を大きく向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態に係る歯ブラシ1について説明したが、歯ブラシ1の具体的構成は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態においては。歯ブラシ本体2が、ヘッド部3とハンドル部5との間に、ヘッド部3やハンドル部5よりも幅細のネック部4を備えるように構成されてが、このようなネック部4を特に設けず、ヘッド部3にハンドル部5が連接するようにして歯ブラシ本体2を構成してもよい。
また、上記実施形態においては、図4の概略構成断面図に示すように、毛束群6が、ヘッド部3の幅方向中央部からヘッド部3の幅方向外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう傾斜する先端形状を備えるように構成されているが、このような傾斜を形成せず、毛束群6を構成する用毛の長さが、全ての領域において同一となるように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、図4のように、毛束群6が、ヘッド部3の幅方向中央部からヘッド部3の幅方向外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう傾斜する先端形状を備えるように構成する場合に、最も幅方向外側に配列される各用毛が、図5に示すように、ヘッド部3の基端側から先端側に向かうに従い徐々にその高さが高くなるように構成しているが、このような高さの変化を形成せずに、最も幅方向外側に配列される各用毛の高さが、ヘッド部3の基端側から先端側にかけて、同一寸法となるように構成してもよい。また、例えば、先端領域毛束群6aにおける最も幅方向外側に配列される各用毛の高さに関しては同一の高さH1となるように構成しつつ、基端領域毛束群6bにおける最も幅方向外側に配列される各用毛の高さを同一の高さH2となるように構成し、高さH1の寸法を高さH2の寸法よりも大きくして、二段階の高さ変化をもたせるように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、図2や図7等に示すように、平滑なヘッド部3の一方面に植毛穴32を形成するように構成しているが、例えば、図9の模式断面図や、この図9の矢視C方向から見た模式平面図である図10に示すように、植毛面31に対して隆起する隆起部33を複数備えるように構成し、各隆起部33に植毛穴32を形成するように構成してもよい。より具体的に説明すると、各隆起部33は、ヘッド部3の先端側から基端部側にかけて平行に配列されるように形成されており、ヘッド部3の先端側から基端側に向けて植毛面31(ヘッド部3の一方の面)から離隔する方向に傾斜する第1傾斜面34と、ヘッド部3の先端側から基端側に向けて植毛面31側に向けて下方に傾斜する第2傾斜面35とを備えるように構成されている。なお、第1傾斜面34及び第2傾斜面3の接続境界は、隆起部33の頂部を構成している。第1傾斜面34及び第2傾斜面35共に、図10に示すように、ヘッド部3を平面視に見て、当該ヘッド部3の両側縁に接続するように形成されている。また、各第1傾斜面34には、各毛束61が植設される植毛穴32が複数形成されている。単一の第1傾斜面34に形成される複数の植毛穴32は、ヘッド部3の幅方向に沿って所定間隔をあけて配置されている。また、第1傾斜面34の傾斜角度θ4は、図9に示すように、ヘッド部3の幅方向から見て、植毛面31に対して10°以上30°以下の範囲となるように形成されることが好ましく、15°以上25°以下の範囲となるように形成されることがより好ましい。また、第1傾斜面34に形成される植毛穴32は、その軸線L3が、第1傾斜面34に対して垂直な方向に沿うように形成されている。
このような隆起部33を形成して、該隆起部33の第1傾斜面34に植毛穴32を形成した場合であっても、ヘッド部3の幅方向から見て、植毛面31に垂直で、かつ、ヘッド部3の先端を通過する仮想線L1を越えたヘッド部3の先端側外側領域Zに、ヘッド部3の先端領域において植設される先端領域毛束群6aの一部の毛束61における先端(毛先)が配置されるように構成して、一部の毛束61の毛先をヘッド部3の先端から外方に配置させることが可能であり、硬質なヘッド部3の先端部分が口腔内の奥の歯茎や顎骨部分に当ることなく、毛束61の先端部が奥歯や奥歯の裏側にまで届くことになる為、奥歯の裏側や奥歯の裏側の歯周ポケットを効率的にかつ容易に磨くことが可能となり、虫歯や歯周病を予防することができる。
また、隆起部33を形成して、該隆起部33の第1傾斜面34に植毛穴32を形成する場合、平線7を植毛穴32に挿入する工程において、第1傾斜面34に対して垂直な方向で平線7を植毛穴32に挿入しても(植毛穴32の軸線L3と平行に平線7を挿入しても)、平線7が、途中で止まったり、滑りを生じさせることなくスムーズに植毛穴32の奥にまで挿入することが可能となる。
1 歯ブラシ
2 歯ブラシ本体
3 ヘッド部
31 植毛面
32 植毛穴
33 隆起部
34 第1傾斜面
35 第2傾斜面
4 ネック部
5 ハンドル部
6 毛束群
61 毛束
6a 先端領域毛束群
6b 基端領域毛束群
62 稜線
7 平線
L0 植毛面に垂直な垂線
L1 仮想線
L2 第2の仮想線
L3 植毛穴の軸線

Claims (10)

  1. 複数本の用毛を束ねてなる毛束がヘッド部の植毛面に複数植設された毛束群を備える歯ブラシであって、
    少なくとも前記ヘッド部の先端領域において植設される先端領域毛束群は、前記植毛面に対し傾斜して植毛されており、
    前記ヘッド部の幅方向から見て、前記植毛面に垂直で、かつ、前記ヘッド部の先端を通過する仮想線を越えた前記ヘッド部の先端側外側領域に、前記先端領域毛束群の一部における先端が配置されていることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記先端領域毛束群は、前記植毛面に垂直な垂線に対して、10°以上30°以下の傾斜角度で植毛されていることを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記仮想線と平行なラインであって、前記ヘッド部の最も先端側に植設される毛束の先端を通過する第2の仮想線と、前記仮想線との距離は、1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
  4. 前記先端領域毛束群に隣接して植設される基端領域毛束群も、前記植毛面に対し傾斜して植毛されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の歯ブラシ。
  5. 前記基端領域毛束群は、前記植毛面に垂直な垂線に対して、10°以上30°以下の傾斜角度で植毛されていることを特徴とする請求項4に記載の歯ブラシ。
  6. 前記毛束群は、前記ヘッド部の幅方向中央部から前記ヘッド部の幅方向外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう傾斜する先端形状を備えると共に、最も幅方向外側に配列される各用毛は、前記ヘッド部の基端側から先端側に向かうに従い徐々にその高さが高くなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の歯ブラシ。
  7. 前記ヘッド部の幅方向から見て、前記最も幅方向外側に配列される各用毛の先端を結ぶ稜線は、直線状又は湾曲状となるように形成されることを特徴とする請求項6に記載の歯ブラシ。
  8. 前記植毛面に対して隆起する隆起部を複数備えており、
    前記各隆起部は、前記ヘッド部の先端側から基端側に向けて前記植毛面から離隔する方向に傾斜する第1傾斜面を備えており、
    前記第1傾斜面には、前記各毛束が植設される植毛穴が形成されており、
    前記第1傾斜面の傾斜角度は、前記ヘッド部の幅方向から見て、前記植毛面に対して10°以上30°以下であり、
    前記植毛穴の軸線は、前記第1傾斜面に対して垂直な方向に沿うことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の歯ブラシ。
  9. 複数本の用毛を束ねてなる毛束がヘッド部の植毛面に複数植設された毛束群を備える歯ブラシの製造方法であって、
    前記ヘッド部の前記植毛面に対して、複数の傾斜した植毛穴を形成する植毛穴形成ステップと、
    同じ長さとされた複数本の用毛を束ねた毛束の端を揃える毛束準備ステップと、
    前記毛束準備ステップの後、前記毛束を、平線を介して、前記ヘッド部の植毛穴に植毛する植毛ステップとを備え、
    前記植毛穴形成ステップは、各植毛穴の開口部が、穴底部よりも前記ヘッド部の先端側となるように傾斜した穴を形成する工程を備えており、当該植毛穴の軸線は、前記植毛面に垂直な垂線に対して、10°以上30°以下の傾斜角度を有することを特徴とする歯ブラシの製造方法。
  10. 前記植毛ステップは、前記植毛穴の軸線に対して、2°以上10°以下の範囲で傾斜させた状態で前記平線を前記植毛穴に挿入して前記毛束を植毛することを特徴とする請求項9に記載の歯ブラシの製造方法。
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