JP2020005693A - ミシン及び非一時的コンピュータ可読媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも簡単な操作で、模様が任意の大きさの矩形枠状に配置された刺繍模様を縫製するための模様を生成可能なミシン及び非一時的コンピュータ可読媒体を提供すること。【解決手段】ミシンの制御部は、矩形枠状の刺繍模様の大きさを取得し(S2)、刺繍模様の4つの角部の各々に配置される第一模様と、4つの角部を矩形枠状に繋ぐ4つの辺部の各々に配置される第二模様とを取得する(S4)。制御部は、刺繍模様の大きさに基づき、4つの辺部の内の任意の1つの辺部である注目辺部に配置される第二模様の数を決定する(S6)。制御部は、第一模様を4つの角部に配置し、S6で決定された第二模様の数だけ、取得された第二模様を注目辺部に配置した刺繍模様を縫製するための模様データを生成し(S18)、生成された模様データに従って、刺繍枠が保持する被縫製物に刺繍模様を縫製する(S21)。【選択図】図3
Description
本発明は、ミシン及び非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
従来のミシンは、同一の模様が一列に複数配置されたボーダー模様の縫製に際して、複数の模様間の位置合わせに用いられる目印を、模様に対して任意の位置に配置して、模様と共に表示手段に表示する。ユーザは目印を利用して、複数の模様間の配置を調整する。
従来の装置では、模様が任意の大きさの矩形枠状に配置された刺繍模様を縫製するための模様データを生成する場合、目印を利用して矩形枠状の各辺に模様を配置しなければならず、煩雑である。
本発明は、従来よりも簡単な操作で、模様が任意の大きさの矩形枠状に配置された刺繍模様を縫製するための模様を生成可能なミシン及び非一時的コンピュータ可読媒体を提供することである。
本発明の第一態様に係るミシンは、針棒を有し、前記針棒を上下動させて被縫製物に縫目を形成する縫製部と、前記被縫製物を保持する刺繍枠を取り外し可能に装着する装着部を備え、前記装着部を前記針棒に対し移動させる移動部と、前記縫製部と、前記移動部とを制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、矩形枠状の刺繍模様の大きさを取得する大きさ取得部と、前記刺繍模様の4つの角部の各々に配置される第一模様と、前記4つの角部を矩形枠状に繋ぐ4つの辺部の各々に配置される第二模様とを取得する模様取得部と、前記大きさ取得部によって取得された前記刺繍模様の大きさに基づき、前記4つの辺部の内の任意の1つの辺部である注目辺部に配置される前記第二模様の数を決定する数決定部と、前記模様取得部によって取得された前記第一模様を前記4つの角部に配置し、前記数決定部によって決定された前記第二模様の数だけ、前記模様取得部によって取得された前記第二模様を前記注目辺部に配置した前記刺繍模様を縫製するための模様データを生成する生成部と、前記生成部によって生成された前記模様データに従って、前記縫製部と前記移動部とを制御し、前記刺繍枠が保持する前記被縫製物に前記刺繍模様を縫製する縫製制御部として機能する。
本発明の第二態様に係る非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピュータ読み取り可能な指示を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記指示は、矩形枠状の刺繍模様の大きさを取得する大きさ取得ステップと、前記刺繍模様の4つの角部の各々に配置される第一模様と、前記4つの角部を枠状に繋ぐ4つの辺部の各々に配置される第二模様とを取得する模様取得ステップと、前記大きさ取得ステップで取得された前記刺繍模様の大きさに基づき、前記4つの辺部の内の任意の1つの辺部である注目辺部に配置される前記第二模様の数を決定する数決定ステップと、前記模様取得ステップで取得された前記第一模様を前記4つの角部に配置し前記数決定ステップで決定された前記第二模様の数だけ、前記模様取得ステップで取得された前記第二模様を前記注目辺部に配置した前記刺繍模様を縫製するための模様データを生成する生成ステップとをコンピュータに実行させる。
第一態様のミシン及び第二態様の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された指示を実行したコンピュータは、矩形枠状の刺繍模様を縫製するための模様データを、刺繍模様の大きさに合わせて、第一模様と第二模様とを自動的に配置して生成できる。ミシン及びコンピュータは従来よりも簡単な操作で、模様が任意の大きさの矩形枠状に配置された刺繍模様を縫製するための模様データを生成できる。ミシンは、生成された模様データに従って、刺繍枠に保持された被縫製物に刺繍模様を縫製できる。
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1及び図2を参照して、移動部40が装着されたミシン1の物理的構成を説明する。図1の上下方向、右下側、左上側、左下側、及び右上側が、各々、移動部40が装着されたミシン1の上下方向、前方、後方、左方、及び右方である。ベッド部11及びアーム部13の長手方向がミシン1の左右方向である。脚柱部12が配置されている側が右側である。脚柱部12の伸長方向がミシン1の上下方向である。
図1に示すように、ミシン1は、ベッド部11、脚柱部12、アーム部13、及び頭部14を備える。ベッド部11は、左右方向に延びるミシン1の土台部である。脚柱部12は、ベッド部11の右端部から上方へ立設されている。アーム部13は、ベッド部11に対向して脚柱部12の上端から左方へ延びる。頭部14は、アーム部13の左先端部に連結する部位である。
ミシン1は、ベッド部11内に、図2に示す送り歯24、送り機構23、及び釜機構(図示略)等を備える。送り歯24は、刺繍縫製ではない通常の縫製時に、送り機構23によって駆動され、被縫製物を所定の移動量で移動させる。釜機構は、ベッド部11の上面に設けられた針板(図示略)の下方において上糸(図示略)を下糸(図示略)に絡ませる。
脚柱部12の前面には、LCD15が設けられている。LCD15は、コマンド、イラスト、設定値、及びメッセージ等の様々な項目を含む画像を表示する。LCD15の前面側には、押圧された位置を検知可能なタッチパネル26が設けられている。ユーザが、指又はスタイラスペン(図示略)を用いてタッチパネル26の押圧操作を行うと、タッチパネル26は押圧位置を検知する。ミシン1のCPU81(図2参照)は、検知した押圧位置に基づき、画像中で選択された項目を認識する。以下、ユーザによるタッチパネル26の押圧操作を、パネル操作と言う。ユーザはパネル操作によって、縫製したい模様及び実行すべきコマンド等を選択できる。脚柱部12は、内部にミシンモータ33(図2参照)を備える。
アーム部13の上部には、開閉可能なカバー16が設けられている。図1は、カバー16が開かれた状態を示す。カバー16が閉じられた場合のカバー16の下方(つまり、アーム部13の内部)には、糸収容部18が設けられている。糸収容部18は、上糸が巻回された糸駒20を収容可能である。アーム部13内部には、左右方向に延びる主軸34(図2参照)が設けられている。主軸34は、ミシンモータ33により回転駆動される。アーム部13の前面左下部には、スタート/ストップスイッチ29を含む各種スイッチが設けられている。スタート/ストップスイッチ29は、ミシン1の運転を開始又は停止させる、即ち、縫製開始又は停止の指示を入力するのに使用される。
頭部14には、縫製部30、押え棒8、及びイメージセンサ57等が設けられる。縫製部30は、針棒6を有し、針棒6を上下動させて被縫製物Cに縫目を形成するよう構成されている。針棒6の下端には、縫針7が着脱可能に装着される。縫製部30は更に、主軸34と、主軸34の回転により、針棒6を上下方向に駆動させる針棒上下動機構55とを有する。押え棒8の下端部には、押え足9が着脱可能に取り付けられる。イメージセンサ57は、頭部14の内部に設けられる。イメージセンサ57は、針棒6の下方を含む所定の撮影範囲を撮影可能に配置され、撮影範囲を撮影した画像データを生成可能である。イメージセンサ57は、例えば、周知のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。イメージセンサ57が生成した画像データによって表される画像の座標系(以下、「画像座標系」ともいう。)と、空間全体の座標系(以下、「ワールド座標系」ともいう。)は、フラッシュメモリ84(図2参照)に記憶されたパラメータによって予め関連づけられている。ワールド座標系と刺繍座標系は、フラッシュメモリ84に記憶されたパラメータによって予め関連づけられている。故にミシン1は、イメージセンサ57が生成した画像データに基づき、刺繍座標系の座標を特定する処理を実行可能である。
移動部40は、ミシン1のベッド部11に対して着脱可能に装着される。移動部40は、被縫製物Cを保持する刺繍枠50を取り外し可能に装着するホルダ43を備え、ホルダ43を針棒6に対し移動させるよう構成されている。移動部40は、刺繍枠50を含む複数の刺繍枠の内から選択された1つを装着可能である。刺繍枠50は、第一枠51、第二枠52を備え、第一枠51と第二枠52とでシート状の被縫製物C(例えば、加工布)を挟持できる。移動部40は、本体部41及びキャリッジ42を備える。キャリッジ42は、ホルダ43、Y移動機構47、及びYモータ45を備える。ホルダ43は、キャリッジ42の右側面に設けられている。キャリッジ42が有するホルダ43は、刺繍枠50を着脱可能に装着する。Y移動機構47は、ホルダ43を前後方向(Y方向)に移動させる。Yモータ45は、Y移動機構47を駆動する。本体部41は、図2に示すX移動機構46及びXモータ44を内部に備える。X移動機構46は、キャリッジ42を左右方向(X方向)に移動させる。Xモータ44は、X移動機構46を駆動する。刺繍枠50を用いた刺繍縫製時には、移動部40は、キャリッジ42のホルダ43に装着された刺繍枠50を、固有のXY座標系(刺繍座標系)で示される位置に移動可能である。
図2を参照して、ミシン1の電気的構成を説明する。ミシン1は、CPU81、ROM82、RAM83、フラッシュメモリ84、及び入出力インターフェイス(I/O)85を備えている。CPU81はバス86を介して、ROM82、RAM83、フラッシュメモリ84、及び入出力I/O85と接続されている。
CPU81は、ミシン1の主制御を司り、ROM82に記憶された各種プログラムに従って、縫製に関わる各種演算及び処理を実行する。ROM82は、図示しないが、プログラム記憶エリアを含む複数の記憶エリアを備える。プログラム記憶エリアには、ミシン1を動作させるための各種プログラム(例えば、後述のメイン処理を実行させるためのプログラム)が記憶されている。
RAM83には、CPU81が演算処理した演算結果等を収容する記憶エリアが設けられる。フラッシュメモリ84には、ミシン1が各種処理を実行するための各種パラメータ等が記憶されている。フラッシュメモリ84は、ミシン1で縫製可能な単位模様を縫製するための単位模様データと、単位模様の大きさの基準となる図形を表す図形データとを、複数の単位模様の各々について記憶する。単位模様データは、単位模様に含まれる縫目の形成位置(針落ち位置)を刺繍座標系の座標で示すデータである。即ち単位模様データは針落ち点毎の複数の座標を表すデータ群を含む。本例の図形データは単位模様を内包する矩形のX方向及びY方向の長さを含む。フラッシュメモリ84は、更に、ホルダ43に装着可能な刺繍枠の種類と、縫製領域との対応を記憶する。縫製領域は、ミシン1のホルダ43に装着された刺繍枠の内側に設定される縫製可能な領域である。入出力I/O85には、駆動回路91から95、タッチパネル26、スタート/ストップスイッチ29、イメージセンサ57、及び検出器35が接続されている。検出器35は、刺繍枠が移動部40に装着されたことを検出し、刺繍枠の種類に応じた検出結果を出力するよう構成されている。本例の検出器35は、複数の機械スイッチのONとOFFの組合せに応じて、刺繍枠の種類を検出する。
駆動回路91には、ミシンモータ33が接続されている。駆動回路91は、CPU81からの制御信号に従って、ミシンモータ33を駆動する。ミシンモータ33の駆動に伴い、ミシン1の主軸34を介して針棒上下動機構55が駆動され、針棒6が上下動する。駆動回路92には、送り量調整モータ22が接続されている。駆動回路93は、CPU81からの制御信号に従って液晶ディスプレイ(LCD)15を駆動することで、LCD15に画像を表示する。駆動回路94には、Xモータ44が接続されている。駆動回路95には、Yモータ45が接続されている。駆動回路94及び95は、各々、CPU81からの制御信号に従って、Xモータ44及びYモータ45を駆動する。Xモータ44及びYモータ45の駆動に伴い、制御信号に応じた移動量だけ、移動部40に装着されている刺繍枠50が左右方向(X方向)及び前後方向(Y方向)に移動する。
ミシン1の動作を簡単に説明する。刺繍枠50を用いた刺繍縫製時には、刺繍枠50が移動部40によってX方向及びY方向に移動される処理と併せて、針棒上下動機構55及び釜機構(図示略)が駆動される。これにより、針棒6に装着された縫針7によって、刺繍枠50に保持された被縫製物Cに対して刺繍模様が縫製される。
図3から図8を参照して、ミシン1のメイン処理を説明する。メイン処理では、後述の第一模様と第二模様とを組み合わせて矩形枠状の刺繍模様を縫製するための模様データが生成され、生成されたデータに基づき、当該刺繍模様が刺繍枠50に保持された被縫製物Cに縫製される処理が実行される。刺繍模様は、例えば、矩形状のパッチワークキルトの矩形枠状の縁部に施される。メイン処理は、ユーザが刺繍模様の編集を開始させる指示を入力した場合に起動される。制御部2は指示を検知すると、ROM82のプログラム記憶エリアに記憶されたメイン処理を実行するためのプログラムを、RAM83に読み出す。制御部2は、RAM83に読み出したプログラムに含まれる指示に従って、以下のステップを実行する。メイン処理を実行するのに必要な各種パラメータは、フラッシュメモリ84に記憶されている。メイン処理の過程で得られた各種データは、適宜RAM83に記憶される。図4、図5、図7、及び図8の左右方向及び上下方向は各々、刺繍座標系のX方向及びY方向に対応する。
図3及び図4に示すように、制御部2は、ホルダ43に装着された刺繍枠50の内側に設定される縫製領域Rの大きさを取得する(S1)。制御部2は、例えば、検出器35の出力値に基づき特定される刺繍枠50の種類と、フラッシュメモリ84に記憶された刺繍枠50の種類及び領域の大きさとの対応とに基づき、縫製領域Rの大きさを取得する。縫製領域Rの大きさの取得方法は適宜変更されてよく、例えばユーザが入力した値が取得されてもよい。図4(A)に示すように、本例の縫製領域Rは刺繍座標系のX方向及びY方向に延びる矩形状であり、縫製領域Rの大きさは、刺繍座標系のX方向の長さと、Y方向の長さとで表される。制御部2は、矩形枠状の刺繍模様の大きさを取得する(S2)。本例の刺繍模様に含まれる単位模様は、図4(B)及び図4(C)に示す、刺繍座標系のX方向及びY方向に延びる矩形枠状の領域60内に収まるように設定される。領域60は、外周輪郭63と、内周輪郭64との間の矩形枠状の領域である。刺繍模様の大きさは、領域60の外周輪郭63のX方向の長さL1と、Y方向の長さL2とで表される。領域60は、黒塗りで示す4つの角部61と、斜線の網掛けで示す4つの辺部62を含む。4つの角部61は各々、領域60の外周輪郭63の角と、内周輪郭64の角とを対角頂点として含む矩形状の領域である。4つの辺部62は各々、領域60の内周輪郭64と重なって延びる辺を有する矩形状の領域である。4つの辺部62の内の任意の1つの辺部62は、4つの角部61の内の2つの角部61の間に配置される。
ユーザは、例えば、LCD15に表示された図5に示す画面70を介して刺繍模様の大きさを入力する。画面70は、入力欄71から74、入力キー75、入力キー群76を有する。入力欄71には、刺繍模様のX方向の長さが入力される。入力欄72には、刺繍模様のY方向の長さが入力される。入力欄73には、4つの辺部62の幅方向の長さPHが入力される。矩形状の辺部62を構成する4辺の内の、領域60の内周輪郭64と重なって延びる辺の延設方向が、辺部62の長さ方向であり、辺部62の長さ方向に直交する方向が辺部62の幅方向である。換言すれば、辺部62の幅方向の長さPHは、領域60の内周輪郭64と外周輪郭63との間隔である。本例の4つの辺部62の幅方向の長さPHは、互いに同じ値に設定される。辺部62の幅方向の長さは、4つの辺部62毎に異なっていてもよい。入力欄74は、入力欄71から73の内の選択された入力欄の値を設定する際に用いられる。入力キー75は、入力欄74に入力された値を、入力欄71から73の内の選択された入力欄に入力する指示を入力するために使用される。入力キー群76は、入力欄74に数値を入力する際に使用される。制御部2は、入力欄71、72に入力された数値を各々、刺繍模様のX方向及びY方向の長さとして取得する。
制御部2は、4つの辺部62の内の任意の1つである注目辺部62の幅方向の長さPHを取得する(S3)。本例の4つの辺部62の幅方向の長さは、互いに同じ値に設定されるため、制御部2は、入力欄73に入力された数値を、注目辺部62の幅方向の長さPHとして取得される。制御部2は、領域60に配置する第一模様と、第二模様とを取得する(S4)。第一模様は、刺繍模様の4つの角部61の各々に配置される模様である。第二模様は、4つの角部61を矩形枠状に繋ぐ4つの辺部62の各々に配置される模様である。ユーザは、例えば、フラッシュメモリ84に記憶された複数種類の単位模様との中から、所望の単位模様を第一模様、第二模様として各々選択する指示をパネル操作によって入力する。制御部2は入力された指示に基づき、例えば、図4(B)に示す第一模様E1と、第二模様E2とを取得する。
図4(B)に示す如く、本例の第一模様E1及び第二模様E2は各々、一本の連続した線で表される模様である。第一模様E1を表す線の始点SP1と終点EP1とは、第一模様E1が内包され、第一模様E1の始点SP1と終点EP1との各々が外接する矩形P1の四辺の内の垂直に交わる二辺上に配置される。矩形P1は第一模様E1に対応付けられた図形データによって表される第一模様E1を内包する最小矩形である。第一模様E1の始点SP1から、矩形P1の中心C1までの線分と、矩形P1の中心C1から、第一模様E1の終点EP1までの線分とは垂直に交わる。第一模様E1の始点SP1及び終点EP1は各々、第一模様E1の縫製時の始点と終点とに対応する。本例の4つの辺部62の幅方向の長さPHは、互いに同じ値に設定され、4つの角部61は各々正方形状である。本例の第一模様E1の矩形P1は正方形状に設定されており、矩形P1の四辺の内、第一模様E1の始点SP1が位置する辺の長さW1と、終点EP1が位置する辺の長さH1とは等しい。第一模様E1の大きさは、矩形P1の垂直に交わる二辺の長さW1、H1で表される。
第二模様E2を表す線の始点SP2と終点EP2とは、第二模様E2が内包され、始点SP2と終点EP2との各々が外接する矩形P2の四辺の内の互いに対向する二辺上に配置される。第二模様E2の始点SP2から、矩形P2の中心C2までの線分と、矩形P2の中心C2から、第二模様E2の終点EP2までの線分とは同一直線上にある。矩形P2は、第二模様E2に対応付けられた図形データによって表される矩形であり、第二模様E2を内包する最小矩形ではない。矩形P2は、第二模様E2の大きさを変更される場合の基準として用いられ、第二模様E2と対応づけてフラッシュメモリ84に記憶される。始点SP2と終点EP2とを結ぶ線分が延びる方向を第二模様E2の長さ方向といい、第二模様E2の長さ方向に垂直な方向を第二模様E2の幅方向ともいう。第二模様E2の大きさは、矩形P2の長さ方向及び幅方向の長さで表される。第二模様E2の長さ方向の長さW2と、幅方向の長さH2とは互いに同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。矩形P2は、第二模様E2の幅方向(図4(B)の上下方向)において、第二模様E2と離間する。第一模様E1及び第二模様E2の大きさは各々、矩形P1及び矩形P2の大きさを基準として変更される。
制御部2は、4つの辺部62の内の任意の1つの辺部である注目辺部62を設定する(S5)。本例では、4つの辺部62の幅方向の長さは互いに同じである。X方向に延びる一対の辺部62の各々で、配置される第二模様E2の数及び大きさを同じに設定する。Y方向に延びる一対の辺部62の各々で、配置される第二模様E2の数及び大きさを同じに設定する。制御部2は、S5でX方向に延びる辺部62と、Y方向に延びる辺部62とを順に注目辺部62に設定して、当該注目辺部62に配置される第二模様E2の数及び大きさを決定する。制御部2は、例えば、X方向に延びる辺部62を注目辺部62に設定する。以下では、説明を簡単にするために、X方向に延びる辺部62が注目辺部62に設定された場合の処理と、Y方向に延びる辺部62が注目辺部62に設定された場合の処理とを並列に説明するが、実際には両処理は異なるタイミングで実行される。
制御部2は、S2で取得された刺繍模様の大きさに基づき、S5で設定された注目辺部62に配置される第二模様E2の数Nを決定する(S6)。制御部2は、例えば、次の手順で第二模様E2の数Nを決定する。制御部2は、S4で取得された第二模様E2に対応付けられた矩形P2の幅方向の長さH2を、S3で取得された注目辺部62の幅方向の長さPHとする場合の比率で、第二模様E2を拡大又は縮小した場合の第二模様E2(矩形P2)の長さ方向の長さPWを式(1)に基づき仮決定する。つまり、制御部2は、第二模様E2に対応付けられた矩形P2の幅方向の長さを、S3で取得された注目辺部62の幅方向の長さPHとする条件の、第二模様E2の相似図形の長さ方向の長さPWを算出する。
PW=W2×PH/H2 ・・・式(1)
PW=W2×PH/H2 ・・・式(1)
制御部2は、注目辺部62の長さ方向の長さを第二模様E2の長さ方向の長さPWで除した商を切り上げ又は四捨五入して整数にした値を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定する(第一決定方法)。一例として、制御部2は、注目辺部62の長さ方向の長さを第二模様E2の長さ方向の長さPWで除した商を切四捨五入して整数にした値を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定する。X方向に延び、X方向において角部61と隣接する注目辺部62の長さ方向の長さL3は、次式(2)に従って算出され、該注目辺部62に配置される第二模様E2の数NX1は式(3)に従って算出される。Y方向に延び、Y方向において角部61と隣接するに延びる注目辺部62の長さ方向の長さL4は、次式(4)に従って算出され、該注目辺部62に配置される第二模様E2の数NY1は式(5)に従って算出される。Round関数は、括弧内の引数を四捨五入して指定された桁数にする関数である。この例では、例えば、NX1、NY1は共に、3と算出される。
L3=L1−2PH ・・・式(2)
NX1=Round(L3/PW) ・・・式(3)
L4=L2―2PH ・・・式(4)
NY1=Round(L4/PW) ・・・式(5)
L3=L1−2PH ・・・式(2)
NX1=Round(L3/PW) ・・・式(3)
L4=L2―2PH ・・・式(4)
NY1=Round(L4/PW) ・・・式(5)
本例の制御部2は更に、互いに異なる方法で決定された複数の第二模様E2の数Nの中から、所定条件に基づき最適な第二模様E2の数Nを選択するため、上記第一決定方法とは異なる方法でも第二模様E2の数Nを算出する。例えば、制御部2は、式(6)又は式(7)に従って、注目辺部62の長さ方向の長さを式(1)で算出された第二模様E2の長さ方向の長さPWで除した商を整数に切り捨てた数を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定する(第二決定方法)。Floor関数は、括弧内の引数を切り捨てて指定された桁数にする関数である。具体例では、例えば、NX2、NY2は共に、2と算出される。
NX2=Floor(L3/PW) ・・・式(6)
NY2=Floor(L4/PW) ・・・式(7)
NX2=Floor(L3/PW) ・・・式(6)
NY2=Floor(L4/PW) ・・・式(7)
制御部2は、S3で取得された注目辺部62の幅方向の長さPHに基づき、4つの角部61の内の注目辺部62に隣接する隣接角部61に配置される第一模様E1の大きさを決定する。具体的には、第一模様E1に対応付けられた矩形P1の垂直に交わる二辺の長さW1、H1が、注目辺部62の幅方向の長さPHとなるように第一模様E1を拡大又は縮小して、第一模様E1の大きさを決定する。制御部2は、S3で取得された幅方向の長さPHと、S6で決定された第二模様E2の数とに基づき、注目辺部62に配置される第二模様E2の大きさを決定する(S7)。制御部2は、第二模様E2の幅方向の長さをS2で取得された長さPHに決定する。制御部2は、注目辺部62に配置する第二模様E2(矩形P2)の長さ方向の長さPWを、注目辺部62の長さ方向の長さをS6で決定された第二模様E2の数Nで除した値に決定する。本例の制御部2は、S6において、複数の方法を用いて、第二模様E2の数Nが複数決定されているので、複数の第二模様E2の数Nの各々について第二模様E2の長さ方向の長さPWを決定する。
制御部2は、S6で決定された第二模様E2の数と、S7で決定された第二模様E2の大きさとの複数の組合せの中から、第一比率R1を、第二比率R2で除した値Zが最も1に近い組合せを選択する(S8)。第一比率R1は、第二模様E2の長さ方向の長さW2に対する、S7で決定された第二模様E2の長さ方向の長さPWである。第二比率R2は、第二模様E2の幅方向の長さH2に対する、S7で決定された第二模様E2の幅方向の長さPHである。具体例では、X方向に延びる辺部62が注目辺部62に設定された場合の処理ではNX1に対応する組合せが選択され、Y方向に延びる辺部62が注目辺部62に設定された場合の処理ではNY1に対応する組合せが選択される。制御部2は、S8で選択された組合せの値Zが、所定範囲内に収まるかを判断する(S9)。S9における所定範囲を規定する閾値は適宜定められればよく、例えば、0.8より大きく1.3よりも小さい範囲である。
具体例では値Zが所定範囲に収まる(S9:YES)。この場合、制御部2は、間隔に0を設定する(S10)。間隔は、領域60内に配置された場合の隣合う第一模様E1の端部と第二模様E2の端部との間隔、隣合う2つの第二模様E2の端部の間隔である。本例の制御部2は、同一の注目辺部62に配置される模様間の複数の間隔に同じ値に設定する。制御部2は、S4で取得された第一模様E1を4つの角部61に配置し、S6で決定され、S8で選択された第二模様E2の数だけ、S4で取得された第二模様E2を注目辺部62に配置する(S11)。本例の制御部2は、S4で取得された第一模様E1をS7で決定された第一模様E1の大きさで隣接角部61に配置する。隣接角部61は、4つの角部61の内、S5で設定された注目辺部62に隣接する角部61である。制御部2は、S6で決定され、S8で選択された第二模様E2の数だけ、S4で取得された第二模様E2をS7で決定され、S8で選択された第二模様E2の大きさで注目辺部62に配置する。制御部2は、隣合う第一模様E1の端部と第二模様E2の端部とを互いに重ねて配置し、且つ、隣合う2つの第二模様E2の端部の各々を互いに重ねて配置する。図4(C)に示す如く、本例の制御部2は、1つの模様の始点から終点に向かう矢印65の向きを、当該矢印65が全体として時計回りに配置されるように設定する。図4(D)に示す如く、制御部2は、各模様の始点から終点に向かう矢印が、設定された向きとなるように、第一模様E1、第二模様E2を適宜回転させ、且つ、隣合う模様の始点と終点とを重ねて配置する。向かい合う一対の辺部62の第二模様E2の始点から終点に向かう矢印の向きは、互いに180度異なる。
具体例において、値Zが所定範囲に収まらない場合(S9:NO)、制御部2は、S6で決定された数の内、注目辺部62の長さ方向の長さを第二模様E2の長さ方向の長さで除した商を整数に切り捨てた数NX2又はNY2を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定する(S12)。制御部2は、式(1)で算出した値を第二模様E2の長さ方向の長さPWに設定し、式(8)又は式(9)に従い、X方向に延びる注目辺部62についての間隔DX又はY方向に延びる注目辺部62についての間隔DYを設定する(S13)。制御部2は、第一比率R1に第二比率R2を設定する(S13)。つまり、制御部2は、第二模様E2の大きさをS6において仮決定された大きさに決定する。
DX=(L3−PW×NX)/(NX+1) ・・・式(8)
DY=(L4−PW×NY)/(NY+1) ・・・式(9)
DX=(L3−PW×NX)/(NX+1) ・・・式(8)
DY=(L4−PW×NY)/(NY+1) ・・・式(9)
制御部2は、S4で取得された第一模様E1を4つの角部61に配置し、S6で決定され、S8で選択された第二模様E2の数だけ、S4で取得された第二模様E2を注目辺部62に配置する(S14)。本例の制御部2は、S4で取得された第一模様E1をS7で決定された第一模様E1の大きさで隣接角部61に配置する。制御部2は、隣合う模様間の距離をS13で設定された間隔DX、DYに調整して、S12で決定された第二模様E2の数NX2、NY2だけ、S4で取得された第二模様E2を、S13で決定された第二模様E2の大きさで配置する。制御部2は隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2を接続線で接続する(S14)。接続線は隣合う模様の端部を繋ぐ線分であり、直線であってもよいし、曲線であっても良い。接続線は、ジグザグ線、ハート模様などの図形を構成する所謂実用模様又は飾り模様でもよい。一例として、本例の接続線CLは、刺繍座標系のX方向又はY方向に延びる線分である。S14においても、S11と同様に、図4(C)に示す如く、本例の制御部2は、1つの模様の始点から終点に向かう矢印65の向きを、当該矢印65が全体として時計回りに配置されるように設定する。図4(E)に示す如く、制御部2は、各模様の始点から終点に向かう矢印が、設定された向きとなるように、模様を適宜回転させ、且つ、隣合う模様の始点と終点とを接続線CLで繋いで配置する。
制御部2は、S11又はS14の処理により第二模様E2が4つの辺部62のすべてに配置されたかを判断する(S15)。第二模様E2が配置されていない辺部62がある場合(S15:NO)、制御部2は処理をS5に戻し、第二模様E2が配置されていない辺部62を注目辺部62に設定して(S5)、処理を繰り返す。図4(D)に示す、S11の処理で配置された刺繍模様E3と、図4(E)に示す、S14の処理により配置された刺繍模様E4とは各々、領域60内に収まり、第一模様E1と第二模様E2とを含む一本の連続した線で表される模様である。
S11又はS14の処理により第二模様E2が4つの辺部62の各々に配置された場合(S15:YES)、制御部2は、S2で取得された大きさの刺繍模様が、S1で取得された大きさの縫製領域Rに収まるかを判断する(S17)。刺繍模様が縫製領域R内に収まる場合(S17:YES)。制御部2は、S11又はS14の処理で設定された刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S18)。模様データは、刺繍模様を表す縫目の位置を示す座標データを含む。制御部2は、S18で生成された模様データに従って縫製を開始する開始指示を取得したかを判断する(S20)。制御部2は、例えば、スタート/ストップスイッチ29の選択を検知した場合に、開始指示を取得したと判断する。開始指示が取得されない場合(S20:NO)、制御部2は、開始指示を取得するまで待機する。開始指示が取得された場合(S20:YES)、制御部2はS18で生成された模様データに従って、縫製部30と移動部40とを制御し、刺繍枠50が保持する被縫製物Cに刺繍模様を縫製する(S21)。制御部2は、全ての模様データに従って縫製したかを判断する(S22)。全ての模様データに従って縫製した場合(S22:YES)、制御部2は以上でメイン処理を終了する。
S2で取得された刺繍模様の大きさが、S1で取得された縫製領域に収まらない場合(S17:NO)、制御部2は分割処理を実行する。分割処理は、刺繍模様を縫製領域に収まる大きさに分割し、分割された複数の部分模様の各々を被縫製物Cと刺繍枠50の相対位置を変えた条件で縫製するための模様データを生成する処理である。具体例として、S1において図7(A)に示す縫製領域Rが取得され、S11において第一模様E1と、第二模様E2とを組み合わせて、図7(A)に示す刺繍模様E3、E4が配置された場合について説明する。刺繍模様E3が配置される場合の処理と、刺繍模様E4が配置される場合の処理とは各々互いに異なるタイミングで実行されるが、説明を簡単にするために、両者を並列に説明する。
図6に示すように、分割処理では、制御部2はまず刺繍模様E3、E4を縫製領域Rよりも小さい部分模様に分割する場合の部分模様の数を計算する(S30)。制御部2は、例えば、刺繍模様E3、E4のX方向の長さを縫製領域RのX方向の長さで除した場合の商を整数に切り上げた値K1に、刺繍模様E3、E4のY方向の長さを縫製領域のY方向の長さで除した場合の商を整数に切り上げた値K2を乗じた数を分割数として算出する。制御部2は、S30で算出された数に基づき、S1で取得された縫製領域Rを、隣合う2つの縫製領域Rが互いに重なるように複数配置した、刺繍模様E3、E4の大きさよりも大きい連続領域CRを設定する(S31)。図7(B)に示すように、具体例では、S31でX方向に2列、Y方向に2列並べた合計4つの縫製領域Rにより連続領域CRが設定される。図7において、注目する2つの隣合う縫製領域Rが重なる重複領域LRを、斜線の網掛けで示す。連続領域CRには、4組の注目する2つの隣合う縫製領域Rの各々について、4つ設定される。注目する2つの隣合う縫製領域Rが重なる量は予め定められていてもよいし、ユーザが設定可能でもよい。
制御部2は、S31で設定された連続領域CRに刺繍模様E3、E4を配置した場合に、重複領域LR内に繋ぎ目が収まるかを判断する(S32)。繋ぎ目は、隣合う模様をつなげる部分であり、本例では、第一模様E1の端部、第二模様E2の端部、及び接続線の何れかである。図7(D)に示す如く、連続領域CRに刺繍模様E4を配置した場合、各重複領域LR内に繋ぎ目(接続線)が含まれる(S32:YES)。この場合、制御部2は、重複領域LR内に分割位置を設定し(S33)、連続領域CRを構成する縫製領域R毎に、縫製領域Rに収まる部分の部分模様を縫製するための模様データを生成する(S34)。図7(D)に示す刺繍模様E4では、4つの模様データが生成され、各模様データの縫製順序が、縫製領域Rの配置に応じて図7(D)の左上、右上、右下、及び左下の順、つまり、左上の縫製領域Rを1番目とする、縫製領域Rの配置に応じた時計回りの順に設定される。各模様データの縫製順序は、部分模様の位置合わせ方法等を考慮して、適宜設定されればよい。制御部2は以上で分割処理を終了し、処理を図3のメイン処理に戻す。
図7(C)に示す如く、連続領域CRに刺繍模様E3を配置した場合、何れの重複領域LR内にも繋ぎ目が含まれない(S32:NO)。この場合、制御部2は、刺繍模様E3が配置される縫製領域Rの重複領域LR内に繋ぎ目が含まれない辺部62(以下、調整辺部62)について、辺部62に配置される第二模様E2の数を増やし、第二模様E2の大きさを調整する第一方法、辺部62に配置される第二模様E2の数を減らし、第二模様E2の大きさを調整する第二方法、及び第二模様の数と大きさに加え、模様間の間隔を調整し、模様間を接続線で接続する第三方法の何れかにより、全ての重複領域LR内に繋ぎ目を配置させる。何れの方法を用いるかは、ユーザによって設定されてもよいし、予め定められていてもよい。
制御部2は、調整辺部62に配置された第二模様E2の数を増やす第一方法を用いる場合(S35:YES)、制御部2は、調整辺部62に配置されている第二模様E2の現在の数に、1以上の所定数を加算して、調整辺部62に配置される第二模様E2の数を再設定する(S36)。制御部2は、調整辺部62の長さ方向の長さをS36で再設定された第二模様E2の数で除した商を、第二模様E2の長さ方向の長さに設定する(S37)。制御部2は、S36で設定された数と、S37で設定された大きさとに基づき、S11の処理と同様に、領域60内に第一模様E1及び第二模様E2を配置する(S38)。刺繍模様E3について、各辺部62の第二模様E2の数が1増加された場合(S36)、制御部2は、第一模様E1、第二模様E2を配置して図7(F)に示す刺繍模様E6を作成する。制御部2は、S36で第二模様E2の数を加算した回数を数える変数Iを1だけインクリメントする(S39)。変数Iの初期値は0であり、変数Iが閾値より大きい場合には、S35において、第一方法を実行すると判断されない(S35:NO)。制御部2は、処理をS32に戻す。図7(F)に示す如く、刺繍模様E6では、何れの重複領域LR内にも繋ぎ目が含まれる(S32:YES)。よって制御部2は、S38で設定された配置に基づき、重複領域LR内に分割位置を設定し(S33)、模様データを生成する(S34)。制御部2は以上で分割処理を終了し、処理を図3のメイン処理に戻す。
制御部2は、調整辺部62に配置された第二模様E2の数を減らす第二方法が用いられる場合(S35:NO、S40:YES)、制御部2は、調整辺部62に配置されている第二模様E2の現在の数を、1以上の所定数を減算して、調整辺部62に配置される第二模様E2の数を再設定する(S41)。制御部2は、調整辺部62の長さ方向の長さをS41で再設定された第二模様E2の数で除した商を、第二模様E2の長さ方向の長さに設定する(S42)。制御部2は、S41で設定された数と、S42で設定された大きさに基づき、S11の処理と同様に、領域60内に第一模様E1及び第二模様E2を配置する(S43)。刺繍模様E3について、各辺部62の第二模様E2の数が1減算された場合(S41)、制御部2は、第一模様E1、第二模様E2を配置して図7(E)に示す刺繍模様E5を作成する。制御部2は、S41で第二模様E2の数を減算した回数を数える変数Dを1だけインクリメントする(S44)。変数Dの初期値は0であり、変数Dが閾値より大きい場合には、S40において、第二方法を実行すると判断されない(S40:NO)。制御部2は、処理をS32に戻す。図7(E)に示す如く、刺繍模様E5では、各重複領域LR内に繋ぎ目が含まれる(S32:YES)。よって制御部2は、S43で設定された配置に基づき、重複領域LR内に分割位置を設定し(S33)、模様データを生成する(S34)。制御部2は以上で分割処理を終了し、処理を図3のメイン処理に戻す。
制御部2は、調整辺部62に配置された第二模様E2の数を減らし、且つ、間隔を調整する第三方法が用いられる場合(S35:NO、S40:NO、S45:YES)、制御部2は、調整辺部62に配置されている第二模様E2の現在の数に、1以上の所定数を減算して、調整辺部62に配置される第二模様E2の数を再設定し、S13の処理と同様に間隔を設定する(S46)。制御部2は、S13の処理と同様に第二模様E2の長さ方向の長さに設定する(S47)。制御部2は、S46で設定された数と、S47で設定された大きさと、S46で設定された間隔とに基づき、S14の処理と同様に、領域60内に第一模様E1及び第二模様E2を配置し、隣合う模様を接続線で繋ぐ。刺繍模様E3について、各辺部62の第二模様E2の数が1減算され、間隔が設定された場合(S46)、制御部2は、第一模様E1、第二模様E2を配置して図7(G)に示す刺繍模様E7を作成する。制御部2は、S46で第二模様E2を減算した回数を数える変数Jを1だけインクリメントする(S49)。変数Jの初期値は0であり、変数Jが閾値より大きい場合には、S45において、第三方法を実行すると判断されない(S45:NO)。制御部2は、処理をS32に戻す。図7(G)に示す如く、刺繍模様E7では、各重複領域LR内に繋ぎ目が含まれる(S32:YES)。よって制御部2は、S48で設定された配置に基づき、重複領域LR内に分割位置を設定し(S33)、模様データを生成する(S34)。制御部2は以上で分割処理を終了し、処理を図3のメイン処理に戻す。
制御部2は、変数I、D、Jが何れも閾値を超えている場合(S35:NO、S40:NO、S45:NO)、制御部2はLCD15にエラー表示する(S50)。制御部2は、「模様データの作成に失敗しました」とLCD15に表示する。制御部2は以上で分割処理及びメイン処理を終了する。
図3のS19の後のS20では、縫製順序に従って模様データを読み出して縫製する処理が実行される。具体例の刺繍模様E5において、縫製順序が1番目の模様データについて、開始指示が取得されると(S20:YES)、制御部2は、S34で生成された模様データの中から、1番目の模様データを読み出して、1番目の模様データに基づく縫製を実行する(S21)。図8の実線で示す部分模様PBのように、1番目の模様データに基づく縫製終了後、制御部2は、最後の模様データではないと判断し(S22:NO)、制御部2は、駆動回路93を制御してLCD15にメッセージを表示する(S23)。メッセージは、例えば、「被縫製物に標識を配置した後、撮影の指示を入力して下さい。」である。ユーザはメッセージを確認し、図8に示すように、刺繍枠50の内側の縫製領域R内の被縫製物Cの内の、縫製順序が次の(つまり2番目)の縫製領域との重複領域LR周辺に、2つの標識110を配置し、パネル操作により撮影開始の指示を入力する。標識110は、白色で薄板状の基材シートの上面に模様が描かれたものである。標識110の裏面には透明の粘着剤が塗着されており、ユーザは標識110を被縫製物C上に貼付することが可能である。制御部2は、撮影開始の指示を取得するまで待機する(S24:NO)。
制御部2は、撮影開始の指示を取得すると(S24:YES)、駆動回路94、95を制御して縫製順序が次の縫製領域との重複領域LR付近がイメージセンサ57の撮影領域内となる位置に刺繍枠50を移動後、イメージセンサ57を制御して、撮影領域内を撮影した画像データを取得する。制御部2は、取得された画像データを画像処理に供して、画像データが表す画像から標識110を検出し、検出された標識110の座標を特定する(S25)。標識110の検出及び座標の特定は、公知の方法(例えば、特開2010−246885号公報参照)を用いて実行される。具体的には、標識110について、例えばハフ変換処理を用いて、イメージセンサ57による撮影画像の座標系である画像座標系における二次元座標が算出される。その後、画像座標系の二次元座標がワールド座標系の三次元座標に変換される。前述のように、本実施形態では、刺繍座標系と、ワールド座標系とは対応付けられているので、画像処理によって算出されたワールド座標系の三次元座標に基づき、刺繍座標系の座標が算出される。
制御部2は、駆動回路93を制御してLCD15にメッセージを表示する(S26)。メッセージは、例えば、「標識を配置した状態で被縫製物に対する刺繍枠の位置を変更後、撮影の指示を入力して下さい。」である。ユーザはメッセージを確認し、縫製順序が次の模様データに基づき縫製される部分模様が刺繍枠50の内側となる縫製領域R内に収まるように、被縫製物Cに対する刺繍枠50の位置を変更した後、パネル操作により撮影開始の指示を入力する。刺繍枠50による被縫製物Cの保持位置が変更されても、被縫製物Cに対する標識110の配置は変更されない。制御部2は、撮影開始の指示を取得するまで待機する(S27:NO)。制御部2はS25と同様な処理により、イメージセンサ57を制御して、撮影領域内を撮影し、画像データに基づき標識110の刺繍座標系の座標を算出する(S28)。
制御部2は、S25、S28の各々で算出された標識110の座標を用いて、縫製順序が次の模様データを補正する(S29)。制御部2は、公知の方法(例えば、特開2010−246885号公報参照)を用いて模様データを補正する。制御部2は、開始指示が入力されるまで待機し(S20:NO)、開始指示が入力された場合(S20:YES)、S29で補正された模様データに基づき部分模様を縫製する(S21)。縫製順序の模様データに基づき縫製が終了した場合(S22:YES)、制御部2は以上でメイン処理を終了する。
上記実施形態のミシン1において、針棒6、縫製部30、ホルダ43、移動部40、及び制御部2は、本発明の針棒、縫製部、装着部、移動部、及び制御部の一例である。S2の処理を実行する制御部2は、本発明の大きさ取得部の一例である。S4の処理を実行する制御部2は、本発明の模様取得部の一例である。S6の処理を実行する制御部2は、本発明の数決定部の一例である。S18、S34の処理を実行する制御部2は、本発明の生成部の一例である。S21の処理を実行する制御部2は、本発明の縫製制御部の一例である。S3の処理を実行する制御部2は、本発明の幅取得部の一例である。S7の処理を実行する制御部2は、本発明の大きさ決定部の一例である。S8の処理を実行する制御部2は、本発明の選択部の一例である。S1の処理を実行する制御部2は、本発明の領域取得部の一例である。S17の処理を実行する制御部2は、本発明の判断部の一例である。S31の処理を実行する制御部2は、本発明の領域設定部の一例である。
上記実施形態のミシン1は、矩形枠状の刺繍模様を縫製するための模様データを、刺繍模様の大きさに合わせて、第一模様E1と第二模様E2とを自動的に配置して生成できる。ミシン1は従来よりも簡単な操作で、第一模様E1、第二模様E2が任意の大きさの矩形枠状に配置された刺繍模様を縫製するための模様データを生成できる。ミシン1は、生成された模様データに従って、刺繍枠50に保持された被縫製物Cに刺繍模様を縫製できる。
第一模様E1及び第二模様E2は各々、一本の連続した線で表される模様である。第二模様E2を表す線の始点SP2と終点EP2とは、第二模様E2が内包され、始点SP2と終点EP2との各々が外接する矩形P2の四辺の内の互いに対向する二辺上に配置される。第一模様E1を表す線の始点SP1と終点EP1とは、第一模様E1が内包され、始点SP1と終点EP2との各々が外接する矩形P1の四辺の内の垂直に交わる二辺上に配置される。制御部2は、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2をつなげ一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S18、S34)。故に、ミシン1は、針数が同じ条件で、刺繍模様の縫製開始から縫製終了までの途中間に糸切り動作が実行される刺繍模様に比べ、縫製時間が短く、且つ切断された糸の始末が少なくてすむ、一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製できる。
制御部2は、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2が離間している場合に接続線CLで接続し、全体として一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S14及びS18、S48及びS34)。故に、ミシン1は、隣合う2つの第一模様E1及び第二模様E2、又は隣合う2つの第二模様E2が離間している場合であっても、当該2つの模様を接続線CLで自動で接続して全体として一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成できる。
制御部2は、隣合う第一模様E1の端部と第二模様E2の端部とを互いに重ねて配置し、且つ、隣合う2つの第二模様E2の端部の各々を互いに重ねて配置することで、全体として一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S11及びS18、S38及びS34、S43及びS34)。故にミシン1は、隣合う2つの第一模様E1及び第二模様E2、又は隣合う2つの第二模様E2の端部の各々を互いに重ねて自動で配置し、全体として一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成できる。
制御部2は、注目辺部62が延びる長さ方向に直交する幅方向の長さを取得する(S3)。制御部2は、S3で取得された幅方向の長さPHに基づき、4つの角部61の内の注目辺部62に隣接する隣接角部61に配置される第一模様E1の大きさ、すなわち矩形P1の垂直に交わる二辺の長さW1、H1をPHとして決定し、PHを決定し、S3で取得された幅方向の長さPHと、S6で決定された第二模様E2の数とに基づき、注目辺部62に配置される第二模様E2の大きさを決定する(S7)。制御部2は、S4で取得された第一模様E1をS7で決定された第一模様E1の大きさで隣接角部61に配置し、S6で決定された第二模様E2の数だけ、S4で取得された第二模様E2を、S7で決定された第二模様E2の大きさで注目辺部62に配置した刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S18)。故に、ミシン1は、S3で取得された辺部62の幅方向の長さPHに基づき、第一模様E1と、第二模様E2の大きさを決定できる。ミシン1は、辺部62の幅方向の長さPHが一定である場合に比べ、刺繍模様の大きさの自由度を高めることができる。
制御部2は、第二模様E2の幅方向の長さを、S3で取得された注目辺部62の幅方向の長さPHに応じた長さとする場合の比率で、第二模様E2の第二模様E2の長さ方向の長さを決定する条件(比率条件)で、注目辺部62の長さ方向の長さを第二模様E2の長さ方向の長さで除した商を整数に切り捨てた数を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定する(S6)。制御部2は、注目辺部62に配置する第二模様E2の長さ方向の長さPWを、注目辺部62の長さ方向の長さL3又はL4をS6によって決定された第二模様E2の数で除した値に決定する(S7)。故にミシン1は、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、又は隣合う2つの第二模様E2の端部の各々を互いに重ねて自動で配置し、全体として一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成するのに適した、辺部62に配置される第二模様E2の数と、第二模様E2の長さ方向の長さとを自動で決定できる。ミシン1は、S4で取得された第二模様E2の大きさを、第二模様E2と長さ方向と幅方向とで異なる比率で変更して、第二模様E2の大きさを決定できる。
制御部2は、上述の比率条件で、注目辺部62の長さ方向の長さを第二模様E2の長さ方向の長さで除した商を整数に切り上げ又は四捨五入した数を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定する(S6)。制御部2は、注目辺部62に配置する第二模様E2の長さ方向の長さを、注目辺部62の長さ方向の長さをS6で決定された注目辺部62に配置される第二模様E2の数で除した値に決定する。ミシン1は、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、又は隣合う2つの第二模様E2の端部の各々を互いに重ねて自動で配置し、全体として一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成するのに適した、辺部62に配置される第二模様E2の数と、第二模様E2の長さ方向の長さとを自動で決定できる。ミシン1は、S4で取得された第二模様E2大きさを、第二模様E2と長さ方向と幅方向とで異なる比率で変更して、第二模様E2の大きさを決定できる。
制御部2は、上記比率条件で、注目辺部62の長さ方向の長さを第二模様E2の長さ方向の長さで除した商を整数に切り上げ又は四捨五入した数を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定した場合に加え、注目辺部62の長さ方向の長さを第二模様E2の長さ方向の長さで除した商を整数に切り捨てた数を、注目辺部62に配置される第二模様E2の数として決定した場合の数を決定する(S6)。制御部2は、S6で決定された2つの数の各々に対応する第二模様E2の長さ方向の長さを決定する(S7)。制御部2は、複数組の第二模様E2の数と、注目辺部62に配置される第二模様E2の大きさとの組合せの中から、S4で取得された第二模様E2の基準の大きさに対する第二模様E2の長さ方向の長さの第一比率を、第二模様E2の幅方向の長さの第二比率で除した値が最も1に近い組合せを選択する(S8)。制御部2は、S4によって取得された第一模様E1をS7によって決定された第一模様E1の大きさで隣接角部61に配置する。制御部2は、S8によって選択された組合せの第二模様E2の数だけ、S4によって取得された第二模様E2を、S8で選択された組合せの第二模様E2の大きさで注目辺部62に配置した刺繍模様を縫製するための模様データを生成する。ミシン1はS4で取得された第二模様E2の基準の大きさに対し、第一比率と第二比率との比を考慮して、第二模様E2の数と、長さ方向の長さを、自動で決定できる。
制御部2は、刺繍枠50の内側に設定される縫製領域Rの大きさを取得する(S1)。S1で取得された縫製領域内に、刺繍模様が収まるかを判断する(S17)。刺繍模様が縫製領域内に収まらないと判断された場合に(S17:NO)、制御部2は、S1で取得された縫製領域を、隣合う2つの縫製領域が互いに重なるように複数配置した、刺繍模様の大きさよりも大きい連続領域を設定する(S31)。S31で設定された連続領域CR内に刺繍模様を配置し、連続領域CRを構成する複数の縫製領域Rの各々について、縫製領域R内に位置する部分の刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S34)。故にミシン1は、刺繍模様が縫製領域よりも大きい場合にも、刺繍枠50に対する被縫製物Cの相対位置を変更して、刺繍模様を複数回に分けて縫製するのに適した模様データを自動で生成できる。
制御部2は、連続領域CR内に配置された刺繍模様について、隣合う2つの縫製領域が互いに重なり合う部分である重複領域LRに、隣合う2つの第二模様E2の繋ぎ目が含まれない場合に(S32:NO)、注目辺部62に配置される第二模様E2の数を減らす(S46)。制御部2は、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2を接続線で接続し(S48)、一本の連続した線で表される刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S34)。ミシン1は、重複領域LRに隣合う第二模様E2の繋ぎ目が含まれるように、刺繍模様に含まれる第二模様E2の数を自動で減らし接続線でつなぐことができる。
制御部2は、連続領域CR内に配置された刺繍模様において、隣合う2つの縫製領域Rが互いに重なり合う部分である重複領域LRに、隣合う2つの第二模様E2の繋ぎ目が含まれない場合に、注目辺部62に配置される第二模様E2の数を増やす(S36)。制御部2は、S36で決定された第二模様E2の数に応じて第二模様E2の長さ方向の長さを再決定する(S37)。制御部2は、S4で取得された第一模様E1をS7で決定された第一模様E1の大きさで隣接角部61に配置する。制御部2は、S36で決定された注目辺部62に配置される第二模様E2の数だけ、S4で取得された第二模様E2を、S37で再決定された第二模様E2の大きさで注目辺部62に配置する(S38)。制御部2は、S80の配置で配置された刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S34)。ミシン1は、重複領域LRに隣合う第二模様E2の繋ぎ目が含まれるように、刺繍模様に含まれる第二模様E2の数を自動で増やして調整できる。
制御部2は、連続領域CR内に配置された刺繍模様について、隣合う2つの縫製領域Rが互いに重なり合う部分である重複領域LRに、隣合う2つの第二模様E2の繋ぎ目が含まれない場合に、注目辺部62に配置される第二模様E2の数を減らす(S41)。制御部2は、S41で決定された第二模様E2の数に応じて第二模様E2の長さ方向の長さを再決定する(S42)。制御部2は、S4で取得された第一模様E1をS7で決定された第一模様E1の大きさで隣接角部61に配置し、S41で決定された注目辺部62に配置される第二模様E2の数だけ、S4で取得された第二模様E2を、S42で再決定された第二模様E2の大きさで注目辺部62に配置した、刺繍模様を縫製するための模様データを生成する(S34)。ミシン1は、重複領域LRに隣合う第二模様E2の繋ぎ目が含まれるように、刺繍模様に含まれる第二模様E2の数を自動で減らして調整できる。
制御部2は、第一模様E1、第二模様E2の各々について、始点から終点に向かうベクトルの向きが全体として所定規則(例えば、時計回り)に配置されるように、第一模様E1、第二模様E2を適宜回転して配置する。故にミシン1は、第一模様E1、第二模様E2を所定規則に従って枠状に配置する際のユーザの手間を軽減できる。
本発明のミシン及び非一時的コンピュータ可読媒体は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。
(A)刺繍枠を装着可能なミシン1の構成は適宜変更してよい。ミシン1は、工業用ミシン及び多針ミシンであってもよい。移動機構は、針棒6に対してホルダ43を相対的に第一方向と、第一方向に交差する方向に移動できればよい。移動部40は、ミシン1と一体に形成されてもよい。刺繍枠50の形状及び大きさは適宜変更されてよく、例えば、円状、楕円状等であってもよい。図3に示すメイン処理の内、S20からS29までの処理以外の処理は、ミシン1とは別の外部機器で実行されてもよい。外部機器は、例えば周知のPersonal computer(PC)、端末装置であってもよい。外部機器で模様データが生成される場合、生成された模様データは、メモリカード等の記憶機器に記憶され、ミシン1に読み込まれてもよい。生成された模様データは、外部機器とミシン1とを有線又は無線で接続して、ミシン1に読み込まれてもよい。非一時的コンピュータ可読媒体は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、又は半導体メモリ等の、読み書き可能な任意のリムーバブルメディアであってよいし、内蔵型ハードディスクドライブ又はSSD(Solid State Drive)等の非可搬性の記憶機器であってもよい。本発明は各種態様で実現可能であり、例えば、プログラム、模様データ生成方法及び模様データ作成装置等として実現してもよい。
(B)図3のメイン処理を実行させるための指令を含むプログラムは、制御部2がプログラムを実行するまでに、ミシン1の記憶機器に記憶されればよい。従って、プログラムの取得方法、取得経路及びプログラムを記憶する機器の各々は、適宜変更してもよい。制御部2が実行するプログラムは、ケーブル又は無線通信を介して、他の装置から受信し、フラッシュメモリ等の記憶装置に記憶されてもよい。他の装置は、例えば、PC、及びネットワーク網を介して接続されるサーバを含む。
(C)ミシン1のメイン処理の各ステップは、制御部2によって実行される例に限定されず、一部又は全部が他の電子機器(例えば、ASIC)によって実行されてもよい。メイン処理の各ステップは、複数の電子機器(例えば、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。メイン処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。ミシン1上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が、制御部2からの指令に基づきメイン処理の一部又は全部を行う態様も、本開示の範囲に含まれる。例えば、メイン処理に以下の(C−1)から(C−8)の変更が適宜加えられてもよい
(C−1)S3において、注目辺部の幅方向の長さは、注目辺部毎に取得されてもよい。上記実施形態のメイン処理において、注目辺部の幅方向の長さとして、例えば、刺繍座標系のX方向とY方向とで、異なる長さが取得され、図9(A)に示す刺繍模様E11を縫製するための模様データが生成されてよい。S11、S14、S38、S43、S48で、角部に第一模様を配置し、注目辺部に第二模様を配置する処理において、第一模様と第二模様との向きは適宜変更されてよい。例えば、図9(B)の刺繍模様E12のように、X方向の中心線について対称になるように、第一模様、第二模様が配置されてもよい。辺部の形状は適宜変更されてよく、例えば、多角形状、曲線を有する図形であってもよい。角部の形状は適宜変更されてよく、例えば、正方形の他、矩形状、多角形状等であってもよい。制御部2は、隣合う第一模様の端部と第二模様の端部とを互いに重ねて配置し、且つ、隣合う2つの第二模様の端部の各々を互いに重ねて配置する場合、二つの端部が実質的に重ねて配置されていればよく、厳密に二つの端部が重ねられなくてもよい。例えば、制御部2は、2つの模様の端部を重ねて配置させる場合に、第一模様の端部と、第二模様の端部とを数針分、離間させてもよい。例えば、制御部2は、2つの模様の端部を重ねて配置させる場合に、第一模様の端部と、第二模様の端部とを数針分互いに重ねて配置させてもよいし、2つの模様の端部を一致させてもよい。制御部2は、模様間の重ね合わせ方法に応じて、第一模様及び第二模様の大きさを決定する方法を変更してもよい。
(C−2)S14、S48の処理における接続線の形状は適宜変更されてよい。接続線は、例えば、実用模様、飾り模様の縫目であってもよい。例えば、図9(C)の刺繍模様E13のように、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2が離間している場合に、曲線からなる接続線CLによって、隣合う模様を接続してもよい。隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2が離間している場合の、模様間の間隔は、互いに同じであっても良いし、規則的又は不規則に異なっていてもよい。辺部において、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2が第二模様E2の長さ方向において重複して配置されてもよい。この場合、例えば、図9(D)のように、隣合う第一模様E1及び第二模様E2、並びに隣合う2つの第二模様E2が第二模様E2の端部が接続線で接続されてもよい。
(C−3)S4で取得される第一模様、第二模様の形状、大きさ等は適宜変更されてよい。例えば、第一模様及び第二模様の始点、終点の位置は各々任意であってもよい。第一模様及び第二模様の大きさの基準として用いた図形は各々、単位模様を内包する最小矩形、矩形、円、楕円等であってもよいし、単位模様を内包しない図形であってもよい。第一模様及び第二模様には、大きさの基準となる図形が設定されていなくてもよい。その場合、大きさの基準となる図形をユーザが適宜設定すればよい。S4で取得される第一模様、第二模様は、フラッシュメモリ84等に記憶されていてもよいし、パネル操作等によりユーザが作成した図形であってもよいし、ミシン1が接続される外部機器から取得されてもよい。図9(E)に示すように、第一模様、第二模様は各々、例えば、菱形状の第一模様E21、円状の第二模様E22等のように、タタミ縫い、サテン縫い等の縫目で縫製される模様であってもよい。この場合、制御部2はS14において、例えば、刺繍模様E15に示す如く、第一模様E21、第二模様E22等離間して配置し、接続線で繋がなくてもよい。制御部2はS11において、図9(F)の刺繍模様E16に示す如く、第一模様E21、第二模様E22を、模様の長さ方向の長さを適宜変更して隙間無く配置することで、接続してもよい。制御部2はS14において、例えば、図9(G)の刺繍模様E17に示す如く、第一模様E21、第二模様E22を離間して配置し、接続線で繋いでもよい。
(C−4)S3の処理は適宜変更、省略されてよい。例えば、制御部2は、所定値を辺部の幅方向の長さとしてもよい。その場合、S4で取得される第一模様、第二模様の幅方向の長さを、予め所定値に設定してもよい。他の例では、図9(H)の刺繍模様E18に示す如く、制御部2は、幅方向の長さを設定せずに、刺繍模様の大きさに応じて、第一模様E1、第二模様E2を拡大縮小せずに、又は所定の大きさに拡大縮小して枠状に配置してもよい。
(C−5)S19の処理は適宜変更されてもよいし、省略されてもよい。例えば、制御部2は、連続領域を構成する複数の縫製領域のうち、隣合う縫製領域に設定される重複領域に繋ぎ目があるか否かにかかわらず、分割位置を設定し(S33)、模様データを生成してもよい(S34)。制御部2は重複領域に繋ぎ目が配置されるように辺部に配置される第二模様の数及び大きさを調節する調節処理を実行するかを、第二模様の種類又はユーザの指示に応じて選択可能にしてもよい。この場合、制御部2は、第二模様が第二模様E2のように線で表される模様である場合に、調節処理を実行せず、第二模様が第二模様E22のように面状に縫製される模様である場合には調節処理を実行してもよい。調節処理は、第一方法、第二方法、及び第三方法から選択された1以上の方法であってもよい。刺繍模様を複数回に分けて縫製される場合、各回の模様データは、模様データに基づく縫製が実行される前に生成されていればよく、縫製順序が1番目の模様データに基づく縫製が実行される前に各回の模様データが生成されていなくてもよい。
(C−6)制御部2は、S6において1又は3以上の方法で第二模様数Nを1つ決定し、S7においてS6で決定された第二模様数Nの数に対応する大きさを決定してもよい。この場合S8を省略してよい。S6で用いる方法は適宜設定されてよい。制御部2は、S9を省略し第一比率と第二比率によらず、S10、S11を実行してもよい。制御部2は、S6からS11を省略し、S5の処理の次に、S12からS14を実行してもよい。制御部2は、注目辺部に応じて、S11を実行するか、S14を実行するかを切り替えてもよいし、S11及びS14の何れか1つの処理を全ての辺部に実行してもよい。S7、S37、S42において、第二比率を第一比率と同じに設定してもよい。
(C−7)S23からS28の処理は適宜変更、省略されてよい。例えば、超音波ペン、光ペン等の出力値に基づきS29で模様データを補正する処理が実行されてもよい。
(C−8)制御部2は、例えば、図10に示す変形例のメイン処理を実行する。図10において図3のメイン処理と同様の処理には同じ符号を付与する。図10に示すように変形例のメイン処理は、S6からS14の処理に替えて、S55からS57の処理を実行する点で図3に示すメイン処理と異なる。以下、図3のメイン処理と同様の処理については説明を省略し、図3のメイン処理と異なるS55からS57の処理を、第一模様E1、第二模様E2が取得された場合を例に説明する。制御部2は、第一模様E1、第二模様E2の大きさを注目辺部62の幅方向の長さPHに応じて決定する(S55)。制御部2は、第一模様E1の垂直に交わる2辺の長さをPHに決定する。制御部2は、S4で取得された第二模様E2に対応付けられた矩形P2の幅方向の長さH2を、S3で取得された注目辺部62の幅方向の長さPHとする場合の比率で、第二模様E2を拡大又は縮小して、第二模様E2の幅方向の長さPH及び長さ方向の長さPWを決定する。制御部2は、注目辺部62の長さ方向の長さをS55で決定された第二模様E2の長さ方向の長さPWで除した商を整数に切り捨てた数を第二模様E2の数として決定する(S56)。制御部2は、S4で取得された第一模様E1をS55で決定された第一模様E1の大きさで隣接角部61に配置し、前記第二模様を、S56で決定された第二模様E2だけ、S55で決定された第二模様E2の大きさで注目辺部62に配置する(S57)。制御部2は、例えば、図9(I)の刺繍模様E19に示すように、第一模様E1と第二模様E2とを注目辺部62の幅方向において等間隔で配置する。制御部2は、上記実施形態と同様にS15以降の処理を行う。この場合ミシン1は、注目辺部62の幅方向の長さPHに応じた大きさの第二模様E2が、注目辺部62の長さ方向において重複無く並べられる最大数、注目辺部62に並んだ刺繍模様E19を縫製するための模様データを生成し、生成された模様データに従って刺繍模様E19を縫製できる。第二模様E2の大きさを、第二模様E2の長さ方向と幅方向とで拡大又は縮小率が同じに設定して決定できる。制御部2は、図9(E)の刺繍模様E15も同様の処理で作成できる。
1:ミシン、2:制御部、6:針棒、30:縫製部、40:移動部、43:ホルダ、81:CPU、82:ROM、83:RAM、フラッシュメモリ:84
Claims (14)
- 針棒を有し、前記針棒を上下動させて被縫製物に縫目を形成する縫製部と、
前記被縫製物を保持する刺繍枠を取り外し可能に装着する装着部を備え、前記装着部を前記針棒に対し移動させる移動部と、
前記縫製部と、前記移動部とを制御可能な制御部とを備え、
前記制御部は、
矩形枠状の刺繍模様の大きさを取得する大きさ取得部と、
前記刺繍模様の4つの角部の各々に配置される第一模様と、前記4つの角部を矩形枠状に繋ぐ4つの辺部の各々に配置される第二模様とを取得する模様取得部と、
前記大きさ取得部によって取得された前記刺繍模様の大きさに基づき、前記4つの辺部の内の任意の1つの辺部である注目辺部に配置される前記第二模様の数を決定する数決定部と、
前記模様取得部によって取得された前記第一模様を前記4つの角部に配置し、前記数決定部によって決定された前記第二模様の数だけ、前記模様取得部によって取得された前記第二模様を前記注目辺部に配置した前記刺繍模様を縫製するための模様データを生成する生成部と、
前記生成部によって生成された前記模様データに従って、前記縫製部と前記移動部とを制御し、前記刺繍枠が保持する前記被縫製物に前記刺繍模様を縫製する縫製制御部と
して機能することを特徴とするミシン。 - 前記第一模様及び前記第二模様は各々、一本の連続した線で表される模様であり、
前記第二模様を表す前記線の始点と終点とは、前記第二模様が内包され、当該始点と当該終点との各々が外接する矩形の四辺の内の互いに対向する二辺上に配置され、
前記第一模様を表す前記線の始点と終点とは、前記第一模様が内包され、当該始点と当該終点との各々が外接する矩形の四辺の内の垂直に交わる二辺上に配置され、
前記生成部は、隣合う前記第一模様及び前記第二模様、並びに隣合う2つの前記第二模様をつなげ一本の連続した線で表される前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記生成部は、隣合う前記第一模様及び前記第二模様、並びに隣合う2つの前記第二模様が離間している場合に接続線で接続し、全体として前記一本の連続した線で表される前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項2に記載のミシン。
- 前記生成部は、前記隣合う前記第一模様の端部と前記第二模様の端部とを互いに重ねて配置し、且つ、前記隣合う2つの前記第二模様の端部の各々を互いに重ねて配置し、全体として前記一本の連続した線で表される前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項2又は3に記載のミシン。
- 前記制御部は、
前記注目辺部が延びる長さ方向に直交する幅方向の長さを取得する幅取得部と、
前記幅取得部によって取得された前記幅方向の前記長さに基づき、前記4つの角部の内の前記注目辺部に隣接する隣接角部に配置される前記第一模様の大きさを決定し、前記幅取得部によって取得された前記幅方向の前記長さと、前記数決定部によって決定された前記第二模様の数とに基づき、前記注目辺部に配置される前記第二模様の大きさを決定する大きさ決定部として更に機能し、
前記生成部は、前記模様取得部によって取得された前記第一模様を前記大きさ決定部によって決定された前記第一模様の大きさで前記隣接角部に配置し、前記数決定部によって決定された前記第二模様の数だけ、前記模様取得部によって取得された前記第二模様を、前記大きさ決定部によって決定された前記第二模様の大きさで前記注目辺部に配置した前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項3又は4に記載のミシン。 - 前記数決定部は、前記第二模様の前記幅方向の長さを、前記幅取得部によって取得された前記注目辺部の前記幅方向の前記長さに応じた長さとする場合の比率で、前記第二模様の前記長さ方向の長さを決定する条件で、前記注目辺部の前記長さ方向の長さを前記第二模様の前記長さ方向の前記長さで除した商を整数に切り捨てた数を、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数として決定し、
前記大きさ決定部は、前記注目辺部に配置する前記第二模様の前記長さ方向の前記長さを、前記注目辺部の前記長さ方向の前記長さを前記数決定部によって決定された前記第二模様の数で除した値に決定することを特徴とする請求項5に記載のミシン。 - 前記数決定部は、前記第二模様の前記幅方向の長さを、前記幅取得部によって取得された前記注目辺部の前記幅方向の前記長さに応じた長さとする場合の比率で、前記第二模様の前記長さ方向の長さを決定する条件で、前記注目辺部の前記長さ方向の長さを前記第二模様の前記長さ方向の前記長さで除した商を整数に切り上げ又は四捨五入した数を、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数として決定し、
前記大きさ決定部は、前記注目辺部に配置する前記第二模様の前記長さ方向の前記長さを、前記注目辺部の前記長さ方向の前記長さを前記数決定部によって決定された前記注目辺部に配置される前記第二模様の数で除した値に決定することを特徴とする請求項5に記載のミシン。 - 前記数決定部は、前記第二模様の前記幅方向の長さを、前記幅取得部によって取得された前記辺部の前記幅方向の前記長さに応じた長さとする場合の比率で、前記第二模様の前記長さ方向の長さを決定する条件で、前記注目辺部の前記長さ方向の長さを前記第二模様の前記長さ方向の前記長さで除した商を整数に切り上げ又は四捨五入した数を、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数として決定した場合に加え、前記注目辺部の前記長さ方向の長さを前記第二模様の前記長さ方向の前記長さで除した商を整数に切り捨てた数を、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数として決定した場合の数を決定し、
前記大きさ決定部は、前記数決定部が決定した2つの前記数の各々に対応する前記第二模様の前記長さ方向の長さを決定し、
前記制御部は、
複数組の前記第二模様の前記数と、前記注目辺部に配置される前記第二模様の前記大きさとの組合せの中から、前記模様取得部に取得された前記第二模様の基準の大きさに対する前記第二模様の前記長さ方向の長さの第一比率を、前記第二模様の前記幅方向の長さの第二比率で除した値が最も1に近い組合せを選択する選択部として更に機能し、
前記生成部は、前記模様取得部によって取得された前記第一模様を前記大きさ決定部によって決定された前記第一模様の大きさで前記隣接角部に配置し、前記選択部によって選択された前記組合せの前記第二模様の数だけ、前記模様取得部によって取得された前記第二模様を、前記選択部によって選択された前記組合せの前記第二模様の大きさで前記注目辺部に配置した前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成する
することを特徴とする請求項5に記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記注目辺部が延びる長さ方向に直交する幅方向の長さを取得する幅取得部と、
前記幅取得部によって取得された前記幅方向の前記長さに基づき、前記4つの角部の内の前記注目辺部に隣接する隣接角部に配置される前記第一模様の大きさと、前記注目辺部に配置される前記第二模様の大きさとを決定する大きさ決定部として更に機能し、
前記数決定部は、前記注目辺部の前記長さ方向の長さを、前記大きさ決定部によって決定された大きさの内の前記第二模様の前記長さ方向の長さで除した商を整数に切り捨てた数を、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数として決定し、
前記生成部は、前記模様取得部によって取得された前記第一模様を前記大きさ決定部によって決定された前記第一模様の大きさで前記隣接角部に配置し、前記第二模様を、前記数決定部によって決定された前記第二模様の数だけ、前記大きさ決定部によって決定された前記第二模様の大きさで前記注目辺部に配置した前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記刺繍枠の内側に設定される縫製領域の大きさを取得する領域取得部と、
前記領域取得部によって取得された前記縫製領域内に、前記刺繍模様が収まるかを判断する判断部と、
前記判断部によって前記刺繍模様が前記縫製領域内に収まらないと判断された場合に、前記領域取得部によって取得された前記縫製領域を、隣合う2つの前記縫製領域が互いに重なるように複数配置した、前記刺繍模様の大きさよりも大きい連続領域を設定する領域設定部
として更に機能し、
前記生成部は、前記領域設定部によって設定された前記連続領域内に前記刺繍模様を配置し、前記連続領域を構成する複数の前記縫製領域の各々について、前記縫製領域内に位置する部分の前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項1から9の何れかに記載のミシン。 - 前記数決定部は、前記連続領域内に配置された前記刺繍模様において、前記隣合う2つの前記縫製領域が互いに重なり合う部分である重複領域に、隣合う2つの前記第二模様の繋ぎ目が含まれない場合に、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数を減らし、
前記生成部は、隣合う前記第一模様及び前記第二模様、並びに前記隣合う2つの前記第二模様を接続線で接続し、一本の連続した線で表される前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成する請求項10に記載のミシン。 - 前記数決定部は、前記連続領域内に配置された前記刺繍模様において、前記隣合う2つの前記縫製領域が互いに重なり合う部分である重複領域に、隣合う2つの前記第二模様の繋ぎ目が含まれない場合に、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数を増やし、
前記大きさ決定部は、前記数決定部によって決定された前記第二模様の数に応じて前記第二模様の前記長さ方向の長さを再決定し、
前記生成部は、前記模様取得部によって取得された前記第一模様を前記大きさ決定部によって決定された前記第一模様の大きさで前記4つの角部の内の前記注目辺部に隣接する隣接角部に配置し、前記数決定部によって決定された前記注目辺部に配置される前記第二模様の数だけ、前記模様取得部によって取得された前記第二模様を、前記大きさ決定部によって再決定された前記第二模様の大きさで前記注目辺部に配置した、前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項10に記載のミシン。 - 前記数決定部は、前記連続領域内に配置された前記刺繍模様において、前記隣合う2つの縫製領域が互いに重なり合う部分である重複領域に、隣合う2つの前記第二模様の繋ぎ目が含まれない場合に、前記注目辺部に配置される前記第二模様の数を減らし、
前記大きさ決定部は、前記数決定部によって決定された前記第二模様の数に応じて前記第二模様の前記長さ方向の長さを再決定し、
前記生成部は、前記模様取得部によって取得された前記第一模様を前記大きさ決定部によって決定された前記第一模様の大きさで前記4つの角部の内の前記注目辺部に隣接する隣接角部に配置し、前記数決定部によって決定された前記注目辺部に配置される前記第二模様の数だけ、前記模様取得部によって取得された前記第二模様を、前記大きさ決定部によって再決定された前記第二模様の大きさで前記注目辺部に配置した、前記刺繍模様を縫製するための前記模様データを生成することを特徴とする請求項10に記載のミシン。 - コンピュータ読み取り可能な指示を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記指示は、
矩形枠状の刺繍模様の大きさを取得する大きさ取得ステップと、
前記刺繍模様の4つの角部の各々に配置される第一模様と、前記4つの角部を枠状に繋ぐ4つの辺部の各々に配置される第二模様とを取得する模様取得ステップと、
前記大きさ取得ステップで取得された前記刺繍模様の大きさに基づき、前記4つの辺部の内の任意の1つの辺部である注目辺部に配置される前記第二模様の数を決定する数決定ステップと、
前記模様取得ステップで取得された前記第一模様を前記4つの角部に配置し前記数決定ステップで決定された前記第二模様の数だけ、前記模様取得ステップで取得された前記第二模様を前記注目辺部に配置した前記刺繍模様を縫製するための模様データを生成する生成ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする非一時的コンピュータ可読媒体。
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