JP2020005606A - 高純度植物性タンパク質 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、不純物が少なくタンパク質含量の高い植物性タンパク質を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、乾物中の、タンパク質成分以外の物質の含有量が、合計で30重量%以下である、ポテトタンパク質等の植物性タンパク質を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、不純物の含量が低減された植物性タンパク質に関する。
従来、水産用飼料等の飼料のタンパク質源としては、タンパク質含量の高さ、アミノ酸バランス、良好な消化・吸収性で増体にも貢献し得ることから最優良なタンパク質源の1つとされている魚粉(フィッシュミール)が用いられることが多い。
しかしながら、魚粉の生産量が世界的に年々減少し、飼料として、あるいは食品としての蛋白源枯渇が懸念されている。そうした中、人を含む動物が食べることができる高純度な植物性タンパク質が、持続可能な環境に優しいタンパク質源として期待されている。
植物性タンパク質又はそれを加水分解したペプチドにおいて低分子成分を低減した、純度の高い植物性タンパク質又はペプチドを調製する方法を開示する文献として特許文献1〜3が例示できる。
特許文献1には、植物性蛋白質を含有する原料を、生澱粉分解酵素で処理して澱粉を分解、除去し、この処理物を高アルカリ下で遊離アミノ酸を生成しにくいアルカリ性プロテアーゼで加水分解することにより、分子量200〜4000のペプチドを主成分とし、遊離アミノ酸含量が全アミノ酸に対して1%以下であるペプチド組成物を製造することが記載されている。
特許文献2には、じゃがいも等の植物の破砕物を溶媒で抽出し、その抽出物の水溶液を疎水性樹脂を充填したカラムに通すことにより、分子量15000〜30000の低分子蛋白質を疎水性樹脂に吸着させ、これを溶出することを特徴とする低分子蛋白質の精製方法が記載されている。
特許文献3には、毒性を示すソラニンなどのグリコアルカロイドや、苦味の原因となるポリフェノールが低減された、良好な機能性を有するジャガイモタンパク質の製造方法として、pHや温度を制御して沈殿を生じさせてタンパク質を分離する複数の工程により、約14kD乃至97kDであって、その分子量分布の大部分が20kD乃至60kDである中分子量を有するジャガイモタンパク質画分を製造する方法が記載されている。
特開平7−284369号公報 特開平6−157599号公報 特表2010−507596号公報
従来の植物性タンパク質は、タンパク質含量の点で満足できないものでありなお改善の余地があった。
そこで本発明は、不純物が少なくタンパク質含量の高い植物性タンパク質を提供することを目的とする。
本発明者らは、不純物が少なくタンパク質含量の高い植物性タンパク質の提供を目指して鋭意検討し本発明を完成するに至った。本発明は以下の発明を包含する。
(1)乾物中の、タンパク質成分以外の物質の含有量が、合計で30重量%以下である、植物性タンパク質。
(2)前記物質が、分子量が5,000以下の物質である、(1)に記載の植物性タンパク質。
(3)前記植物性タンパク質が、澱粉原料植物に由来する植物性タンパク質である、(1)又は(2)記載の植物性タンパク質。
(4)前記澱粉原料植物が根菜類植物である、(3)に記載の植物性タンパク質。
(5)前記根菜類植物がイモ類である、(4)に記載の植物性タンパク質。
(6)ジャガイモに由来するポテトタンパク質である、(5)に記載の植物性タンパク質。
(7)乾物中のポテトグリコアルカロイドの含有量が合計で100ppm以下である、(6)に記載の植物性タンパク質。
(8)乾物中の、メチオニン含有量が2%以上である、及び/又は、トリプトファン含有量が1%以上である、(6)又は(7)に記載の植物性タンパク質。
(9)乾物中の前記物質の含有量が、合計で20重量%以下である、(1)〜(8)のいずれかに記載の植物性タンパク質。
(10)乾物中の前記物質の含有量が、合計で10重量%以下である、(9)に記載の植物性タンパク質。
(11)乾物中の粗タンパク質含量が87%以上である、(1)〜(10)のいずれかに記載の植物性タンパク質。
(12)水中でのpHが4.0以上である、(1)〜(11)のいずれかに記載の植物性タンパク質。
(13)乾物中の、1,500以下の分子量の有機化合物の含有量が合計で1,000ppm以下である、(1)〜(12)のいずれかに記載の植物性タンパク質。
(14)乾物中の、粗脂肪含量が0.5%以下である、(1)〜(13)のいずれかに記載の植物性タンパク質。
(15)乾物中の揮発性塩基性窒素が0.10%以下である、及び/又は、乾物中のフィチン酸が0.100%以下である、(1)〜(14)のいずれかに記載の植物性タンパク質。
(16)(1)〜(15)のいずれかに記載の植物性タンパク質を含む、飼料組成物。
(17)(16)に記載の飼料組成物を水産動物に与えることを含む、水産動物の養殖方法。
(18)前記水産動物が、ブリ、タイ、サーモン又はエビである、(17)に記載の方法。
(19)植物性タンパク質の製造方法であって、
植物原料の搾汁を加熱して植物性タンパク質を凝集させる加熱工程と、
前記加熱工程後に凝集した前記植物性タンパク質を、酸水溶液及びアルコールから選択される1種以上で洗浄する洗浄工程と
を含む方法。
(20)前記洗浄工程を、乾物中の粗タンパク質含量が87%以上となるまで行うことを含む、(19)に記載の方法。
(21)前記洗浄工程が、前記植物性タンパク質を酸水溶液で洗浄することを含み、
前記洗浄工程後に、前記植物性タンパク質の水中でのpHを4.0以上に調節するpH調節工程を更に含む、(19)又は(20)に記載の方法。
(22)(19)〜(21)のいずれかに記載の方法により製造された植物性タンパク質。
(23)(19)〜(21)のいずれかに記載の方法により製造された植物性タンパク質を含む、飼料組成物。
本発明によれば、不純物が少なくタンパク質含量の高い植物性タンパク質が提供される。
図1は、実験1の養殖試験における、第1〜7日の日間乾燥摂餌率を経日変化として示すグラフである。 図2は、実験1の養殖試験における、日間乾燥摂餌率の7日間での平均値を示すグラフである 図3は、LC/TOF−MSにより得られたベースピーククロマトグラムを示す。(A)はブランク試料を用いて得たベースピーククロマトグラムを示す。(B)は未洗浄ポテトタンパク質試料を用いて得たベースピーククロマトグラムを示す。(C)は酸洗浄4回ポテトタンパク質2試料を用いて得たベースピーククロマトグラムを示す。 図4に、ポテトタンパク質の、メタノール洗浄処理での洗浄回数とPGA除去効果との関係を示す。
以下本発明の好ましい実施形態について説明する。
<用語>
「ポテトグリコアルカロイド」とは、神経毒を持つステロイドアルカロイドの1種である。ジャガイモ中にはソラニン、チャコニンが存在する。
液体クロマトグラフ−飛行時間型質量分析計(LC/TOFMS)は、液体クロマトカラムで分離精製した試料溶離液を噴霧して大気圧化でイオンを生成させ、試料イオンと溶離液イオンを分離し、試料イオンを電場によって加速、一定距離を飛行させ、その飛行時間を測定することで精密質量を測定する分析方法である。
<植物性タンパク質>
本発明の一以上の態様は、乾物中の、タンパク質成分以外の物質の含有量が、合計で30重量%以下である、植物性タンパク質に関する。
本明細書において「植物性タンパク質」とは、植物に由来するタンパク質成分に加えて、水や他の不純物を含み得る組成物を指す。ここで「タンパク質成分」といったときは、通常は分子量1,500以上、典型的には5,000を超える分子量のポリペプチドを指す。タンパク質成分は適宜糖鎖等により化学修飾されたものであってもよい。タンパク質成分は天然状態のものに限らず変性したものであってもよい。本明細書において「タンパク質成分」は、平均分子量(好ましくは重量平均分子量)が20,000以上のものが好ましく、例えば20,000〜40,000であることができる。本明細書において「タンパク質成分」は、平均分子量(好ましくは重量平均分子量)が、70,000以上のものであってもよい。
本発明の植物性タンパク質は、タンパク質成分以外の不純物の含量が少ないため、動物による嗜好性が特に高く、動物に摂食させるためのタンパク質源として特に好適である。ここで「動物」とはヒトを含む動物であり、典型的には、水産動物、畜産動物である。水産動物の具体例は後述する通りである。
本発明の植物性タンパク質は、乾物中の、タンパク質成分以外の物質の含有量が、合計でより好ましくは20重量%以下、更に好ましくは10重量%以下、更に好ましくは9重量%以下、更に好ましくは8重量%以下である。このような植物性タンパク質は、タンパク質成分の含量が特に高く、動物による嗜好性が特に高く、動物に摂食させるためのタンパク質源として更に好ましい。
本明細書において植物性タンパク質とは、植物から分離されたタンパク質であれば特に限定されないが、好ましくは、澱粉原料植物に由来する植物性タンパク質や、大豆、菜種、パーム、エンドウマメ、ピーナッツ、ヤシ、コットン、ココナッツ、オリーブ、ヒマワリ、ビート又はゴマに由来する植物性タンパク質等が例示でき、澱粉原料植物に由来する植物性タンパク質、大豆に由来する植物性タンパク質、菜種に由来する植物性タンパク質が特に好ましい。澱粉原料植物としては、根菜類植物、穀類植物が例示でき、根菜類植物が特に好ましい。根菜類植物としては、ジャガイモ、サツマイモ等のイモ類植物が例示でき、ジャガイモが特に好ましい。穀類植物としては、トウモロコシ、小麦、エンバク、米等が例示でき、トウモロコシ、小麦が特に好ましい。
本明細書において「ポテト」とは、特に限定しない限り、ジャガイモを指す。ポテトタンパク質とはジャガイモから分離されたタンパク質である。ジャガイモ等の澱粉原料植物から澱粉を製造する際、副産物として、タンパク質を含む搾汁が生成する。従来、搾汁の用途は少なく廃棄されることが多かったが、腐敗しやすく悪臭の原因になるため廃棄処理が容易ではなかった。本発明は、澱粉原料植物の、タンパク質を含む搾汁を有効利用する観点からも有益である。
タンパク質成分以外の物質は、典型的には、分子量が5,000以下の物質であり、好ましくは、分子量が1,500以下の物質である。
本発明の植物性タンパク質は、好ましくは、燃焼法により測定したときの乾物中の粗タンパク質含量が、好ましくは87%以上、より好ましくは88%以上、より好ましくは89%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは91%以上、より好ましくは92%以上、より好ましくは93%以上である。乾物中の粗タンパク質含量がこの範囲である本発明の植物性タンパク質は、タンパク質成分の含量が特に高い。また、乾物中の粗タンパク質含量がこの範囲である本発明の植物性タンパク質は、不純物が少ないため、動物による嗜好性が高く、動物に摂食させる用途(飼料等)のタンパク質源として好ましい。また、乾物中の粗タンパク質含量がこの範囲となるまで洗浄された本発明の植物性タンパク質は、動物による嗜好性に悪影響を与える成分が十分に除去されているため、動物による嗜好性が特に高い。
本発明の植物性タンパク質は、好ましくは、燃焼法により測定したときの粗タンパク質含量が、好ましくは80%以上、より好ましくは81%以上、より好ましくは82%以上、より好ましくは83%以上、より好ましくは84%以上、より好ましくは85%以上、より好ましくは86%以上である。ここでいう粗タンパク質含量は、水を含む状態の植物性タンパク質全体に対する粗タンパク質重量比を指す。粗タンパク質含量がこの範囲である本発明の植物性タンパク質は、タンパク質成分の含量が特に高い。また、粗タンパク質含量がこの範囲である本発明の植物性タンパク質は、不純物が少ないため、動物による嗜好性が高く、動物に摂食させる用途(飼料等)のタンパク質源として好ましい。
本発明の植物性タンパク質は、水分含量が、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下、より好ましくは9重量%以下、より好ましくは8重量%以下である。
本発明の植物性タンパク質は水中でのpHが、好ましくは4.0以上、より好ましくは5.0以上、より好ましくは6.0以上、より好ましくは6.5以上、より好ましくは7.0以上である。水中でのpHがこの範囲にある本発明の植物性タンパク質は、動物による嗜好性が特に高い。本発明の植物性タンパク質の水中でのpHの上限は特に限定されないが、例えば10.0以下であることができ、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.5以下であることができる。なお、本発明の植物性タンパク質の「水中でのpH」とは、本発明の植物性タンパク質を水に、植物性タンパク質40g(乾物重量)に対し水360gとなる割合で添加し十分に分散させて得た分散液のpHを指す。
本発明の植物性タンパク質は、特に好ましくは、乾物中の、1,500以下の分子量の有機化合物の含有量が合計で1,000ppm以下である。このように、1,500以下の分子量の有機化合物の含有量が少ない植物性タンパク質は、動物による嗜好性が特に高く、動物に摂食させる用途(飼料等)のタンパク質源として好ましい。ここで有機化合物とは炭素含有化合物を指し、ポテトグリコアルカロイドなどのステロイドアルカロイドや、青酸、脂肪酸、有機酸等を包含する。1,500以下の分子量の有機化合物は、液体クトマトグラフ−飛行時間型質量分析計による分析で得られるベースピーククロマトグラムにおいてリテンションタイム1分から32分及び34分から60分までにピークとして現れる物質を包含する。液体クロマトグラフ−飛行時間型質量分析計による分析は、実験3に記載の条件により行うことが好ましい。
本発明の植物性タンパク質は、乾物中の粗脂肪含量が、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.2%以下、より好ましくは0.1%以下である。
本発明の植物性タンパク質は、乾物中の揮発性塩基性窒素が好ましくは0.10%以下、より好ましくは0.08%以下、より好ましくは0.05%以下であり、及び/又は、乾物中のフィチン酸が好ましくは0.100%以下、より好ましくは0.095%以下、より好ましくは0.090%以下である。揮発性塩基性窒素の含量は、飼料分析基準:平成20年19消安第14729号により測定することができる。フィチン酸の含量は、イオンクロマトグラフ法により測定することができる。揮発性塩基性窒素及び/又はフィチン酸の含量が上記範囲のタンパク質は、動物が好んで食べるため、飼料のタンパク質源として好ましい。
本発明の植物性タンパク質の特に好ましい実施形態は、ジャガイモに由来するポテトタンパク質である。本実施形態に係るポテトタンパク質は、燃焼法により測定したときの乾物中の粗タンパク質含量が、好ましくは87%以上、より好ましくは88%以上、より好ましくは89%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは91%以上、より好ましくは92%以上、より好ましくは93%以上であるとき、動物による嗜好性が高く、動物に摂食させる用途(飼料等)のタンパク質源として特に好ましい。乾物中の粗タンパク質含量がこの範囲となるまで洗浄されたポテトタンパク質は、動物による嗜好性に悪影響を与える成分が十分に除去されているため、動物による嗜好性が特に高い。
本実施形態に係るポテトタンパク質は、より好ましくは、乾物中のポテトグリコアルカロイド(チャコニン及びソラニン)の含有量が合計で300ppm以下であり、より好ましくは100ppm以下であり、より好ましくは50ppm以下であり、より好ましくは30ppm以下であり、特に好ましくは10ppm以下である。この場合に、動物が特に好んで食べるため、飼料での利用に適する。
本実施形態に係るポテトタンパク質は、ポテトタンパク質の乾物中のメチオニン含有量が2%以上である、及び/又は、乾物中のトリプトファン含有量が1%以上であることが好ましい。この実施形態ではアミノ酸バランスが特に良好である。
本発明の植物性タンパク質は、植物原料からタンパク質を分離し、洗浄して不純物を除去することにより調製することができる。
植物原料から植物性タンパク質を分離する方法としては例えば以下の方法が挙げられる。
(1)植物原料の搾汁(ジャガイモの場合は「ポテトジュース」と呼ばれる)を加熱して、タンパク質を凝集させる加熱工程を行う。加熱温度、加熱時間は特に限定されない。加熱工程は電気、蒸気等を使用して行うことができる。
(2)ついで、必要に応じて、脱水機にて、凝集した植物性タンパク質を脱水する。
(3)更に、必要に応じて、乾燥機にて乾燥する。
植物性タンパク質を洗浄して不純物を除去する洗浄方法としては、植物性タンパク質を酸水溶液及びアルコールから選択される1種以上で洗浄する洗浄工程を含む方法が挙げられる。植物性タンパク質としては、前記加熱工程により凝集した植物性タンパク質が使用できる。
まず酸水溶液を用いる洗浄工程について説明する。
乾燥した又は未乾燥の植物性タンパク質を使用し、撹拌槽内で酸水溶液により洗浄する。
粒子が細かな方が、洗浄しやすい。
酸としては硫酸、塩酸、酢酸などが使用できる。
洗浄に用いる酸水溶液の量は特に限定されないが、植物性タンパク質に対して重量比で例えば10倍以上、好ましくは20倍以上、より好ましくは30倍以上、より好ましくは35倍以上の酸水溶液を合計で用いることができる。後述する通り、洗浄工程を複数回行う場合は、1回の洗浄工程において植物性タンパク質に対して重量比で例えば5倍以上、好ましくは8倍以上の酸水溶液を用いることができる。
酸水溶液はpHが0.5〜4ほどが好ましく、0.5以上3.5未満がより好ましく、0.5以上3.3以下がより好ましい。
撹拌中に反応し、pHが上昇する場合は、酸水溶液を適宜追加する。
酸水溶液中での処理の時間は2〜12時間程度が好ましい。温度は20〜80℃とすることができる。
酸水溶液中での処理後に脱水し、湿タンパク質を得る。
洗浄度を高めるには、酸水溶液中での処理を繰り返すことが好ましい。
酸水溶液を用いる洗浄工程の終了後に、植物性タンパク質の水中でのpHを好ましくは4.0以上、より好ましくは5.0以上、より好ましくは6.0以上、より好ましくは6.5以上、より好ましくは7.0以上となるようにpHを調節するpH調節工程を行うことが好ましい。植物性タンパク質の水中でのpHの上限は特に限定されないが、例えば10.0以下であることができ、好ましくは9.0以下、より好ましくは8.5以下であることができる。pHの調節は、洗浄工程後の植物性タンパク質を、適量の水中に十分に分散させた分散液中に、苛性水等のアルカリ物質を適量添加することにより行うことができる。pH調節工程中にもpHが変動する場合は、適宜アルカリ物質を供給する。
洗浄工程の後、或いは、必要に応じて行うpH調節工程の後に、脱水し、乾燥機にて乾燥することができる。乾燥の温度、時間は特に限定されず、目的とする水分量となるように適宜調節することができる。
乾燥後、必要に応じて適宜粉砕する。
次に、アルコールを用いる洗浄工程について説明する。
乾燥した、または未乾燥の植物性タンパク質を使用し、撹拌槽内でアルコールにて洗浄する。粒子が細かな方が、洗浄しやすい。アルコールとしてはメタノール、エタノールなどが好適に使用できる。
アルコールは、アルコールのみからなるものであってもよいし、アルコールの水溶液(アルコールと水との混合液)であってもよい。アルコールの水溶液としては、アルコールが50重量%以上の濃度となるように水と混合したものが好ましい。
洗浄に用いるアルコールの量は特に限定されないが、植物性タンパク質に対して重量比で例えば10倍以上、好ましくは20倍以上、より好ましくは30倍以上、より好ましくは5倍以上のアルコールを合計で用いることができる。後述する通り、洗浄工程を複数回行う場合は、1回の洗浄工程において植物性タンパク質に対して重量比で例えば5倍以上、好ましくは8倍以上のアルコールを用いることができる。
アルコールによる洗浄処理時間は2〜12時間程度とすることが好ましい。温度は20〜50℃とすることが好ましい。
洗浄処理後に脱水し、湿タンパク質を得る。
洗浄度を高めるには、アルコール中での処理を繰り返すことが好ましい。
洗浄操作が終了後、水で水洗し、タンパク質中の残アルコール量を減らす。
脱水し、乾燥機にて乾燥することが好ましい。乾燥の温度、時間は特に限定されず、目的とする水分量となるように適宜調節することができる。
乾燥後、必要に応じて適宜粉砕する。
上記の洗浄方法は、ポテトタンパク質を洗浄する場合に特に好ましい。
<植物性タンパク質の製造方法>
本発明はまた、植物性タンパク質の製造方法であって、
植物原料の搾汁を加熱して植物性タンパク質を凝集させる加熱工程と、
前記加熱工程後に凝集した前記植物性タンパク質を、酸水溶液及びアルコールから選択される1種以上で洗浄する洗浄工程と
を含む方法に関する。
植物性タンパク質の製造方法の本実施形態によれば、粗タンパク質含量が特に高く、不純物含量の低い植物性タンパク質を得ることができるため好ましい。更に本発明者らは、驚くべきことに、植物性タンパク質の製造方法の本実施形態で得られた植物性タンパク質は、動物による嗜好性が特に高いことを見出した。この効果は後述する実験1において確認されている。
実験1での「未洗浄」試験区は、前記洗浄工程を行わずに得た未洗浄のポテトタンパク質50%と、魚粉50%とをタンパク質源として配合した飼料をブリに与えた試験区である。図1に示す通り、「未洗浄」試験区では、前記飼料のブリによる摂餌率が経時的に低下した。
一方、実験1での「酸洗浄1」及び「酸洗浄2」試験区は、前記洗浄工程を含む方法により製造されたポテトタンパク質50%と、魚粉50%とをタンパク質源として配合した飼料をブリに与えた試験区である。図1に示す通り、「酸洗浄1」及び「酸洗浄2」試験区では、前記飼料のブリによる摂餌率は経時的に低下することはなく、高く維持された。
また、実験1での「PGA」試験区は、前記洗浄工程を含む方法により製造されたポテトタンパク質50%と、魚粉50%とをタンパク質源として配合し、更にチャコニン25ppmとソラニン50ppmを配合した飼料をブリに与えた試験区である。図1に示す通り、「PGA」試験区では、前記飼料のブリによる摂餌率は経時的に低下することはなく、高く維持された。
従来、ポテトタンパク質中のPGAが動物による嗜好性に悪影響を与えると考えられていた。このため、実験1での「酸洗浄1」及び「酸洗浄2」試験区での、「未洗浄」試験区と比較した嗜好性の高さは、前記洗浄工程によりポテトタンパク質中のPGA(ポテトグリコアルカロイド)が除去されたことに起因するようにも見える。ところが、「PGA」試験区では、チャコニン25ppmとソラニン50ppmを添加し、ポテトタンパク質が含むPGAと合わせて合計85ppmのPGAを含有する飼料を用いたにも関わらずブリによる嗜好性は低下しなかったことから、「酸洗浄1」及び「酸洗浄2」試験区での嗜好性の高さは、飼料中のPGA含量が低いことによるものではなく、前記洗浄工程によりポテトタンパク質中の嗜好性に悪影響を与えるPGA以外の成分が除去されたことによると推定される。すなわち、本実施形態に係る植物性タンパク質の製造方法によれば、前記加熱工程と前記洗浄工程という簡便な手段により、動物による嗜好性に悪影響を与える成分が除去された植物性タンパク質を製造することが可能である。
前記加熱工程では、ポテトタンパク質が熱凝固して凝集し、析出する。前記加熱工程における加熱温度、加熱時間は、植物性タンパク質を凝集させることができる温度、時間であれば特に限定されない。
前記加熱工程後、前記洗浄工程前に、凝集した植物性タンパク質を回収する回収工程を行ってもよい。前記回収工程は、特に限定されないが、前記加熱工程後の前記搾汁を乾燥して水分を除去して植物性タンパク質を含む固形分を回収することや、前記加熱工程後の前記搾汁をろ過又は遠心分離して植物性タンパク質を含む固形分を回収することにより行うことができる。前記回収工程で回収された植物性タンパク質は適宜乾燥することができる。
前記洗浄工程により、不純物を除去することができる。
前記洗浄工程が、前記植物性タンパク質を酸水溶液で洗浄することを含む実施形態では、前記洗浄工程後に、前記植物性タンパク質の水中でのpHを4.0以上に調節するpH調節工程を更に含むことが好ましい。
前記洗浄工程に用いる酸水溶液、アルコールの好ましい実施形態、及び、それらを用いた洗浄方法の好ましい実施形態は既述の通りである。
本実施形態に係る植物性タンパク質の製造方法の前記洗浄工程は、植物性タンパク質の乾物中の粗タンパク質含量が、好ましくは87%以上、より好ましくは88%以上、より好ましくは89%以上、より好ましくは90%以上、より好ましくは91%以上、より好ましくは92%以上、より好ましくは93%以上となるまで行うことが、動物による嗜好性に悪影響を与える成分を除去する観点から好ましい。また、本実施形態に係る植物性タンパク質の製造方法の前記洗浄工程は、植物性タンパク質の乾物中の、1,500以下の分子量の有機化合物の含有量が合計で1,000ppm以下となるまで行うことが、動物による嗜好性に悪影響を与える成分を除去する観点から好ましい。
また、植物性タンパク質がポテトタンパク質である場合には、本実施形態に係る植物性タンパク質の製造方法の前記洗浄工程は、ポテトタンパク質の乾物中のポテトグリコアルカロイド(チャコニン及びソラニン)の含有量の合計量を指標として、それが好ましくは300ppm以下、より好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、より好ましくは30ppm以下、特に好ましくは10ppm以下となるまで行うことが好ましい。実験1の「PGA」試験区で確認されている通り、ポテトグリコアルカロイド自体は動物による嗜好性に直接の悪影響を与えるものではないが、動物による嗜好性に悪影響を与える成分が洗浄工程により除去されていることの指標として、ポテトグリコアルカロイド量が低減されていることを測定することができる。
<飼料組成物>
上記の植物性タンパク質及びポテトタンパク質、並びに、上記の製造方法により製造された植物性タンパク質は、飼料組成物にタンパク質源として配合することができる。他のタンパク質源として魚粉を含んでいてもよいが、魚粉を含まないことが特に好ましい。
飼料組成物には飼料として許容される他の成分が更に含まれていてもよい。
本実施形態の飼料組成物を水産動物に与えることにより水産動物の養殖が可能である。ここで、水産動物としては特に限定されず、ブリ、タイ、サーモン、ヒラメ、トラフグ、カンパチ、シマアジ、ヒラマサ、ウナギ、コイ、フナ等の魚類、エビ、カニ等の甲殻類、スッポン、ミドリガメ等の主として水生爬虫類等が例示でき、好ましくは魚類又は甲殻類であり、特に好ましくはブリ、タイ、サーモン又はエビである。本実施形態の飼料組成物は水産動物による嗜好性が特に高いため、本実施形態の飼料組成物を飼料として用いることで、水産動物を効率的に養殖することが可能である。
<実験1>
ポテトタンパク質の異なる洗浄方法がブリの摂餌量に及ぼす影響
(目的)
新規にポテトタンパク質を用い、その嗜好性を評価する。
(方法)
以下の原料を用いて飼料を作製した。
(原料)
・酸洗浄4回ポテトタンパク質1
・未洗浄ポテトタンパク質
・酸洗浄4回ポテトタンパク質2
・魚粉(南米産)
「酸洗浄4回ポテトタンパク質1」、「酸洗浄4回ポテトタンパク質2」、「未洗浄ポテトタンパク質」のそれぞれの製造方法と、PGA(ポテトグリコアルカロイド)含量、水分含量、粗タンパク質含量の測定方法及び結果は、後述する「実験2」に示した。
(試験区)
タンパク質源として、下記のものを用いた。カッコ内に、それぞれのタンパク質源を配合した飼料を用いた試験区の名を記載する。
1.魚粉50%+酸洗浄4回ポテトタンパク質1 50%(試験区名「酸洗浄1」)
2.魚粉50%+未洗浄ポテトタンパク質50%(試験区名「未洗浄」)
3.魚粉50%+酸洗浄4回ポテトタンパク質2 50%(試験区名「酸洗浄2」)
4.魚粉50%+酸洗浄4回ポテトタンパク質2 50%+ソラニン50ppm+チャコニン25ppm(試験区名「PGA」)
5.魚粉100%(試験区名「FM」)
(試験区および試験飼料)
上記タンパク質源のいずれかと、他の原料とを、表1に示す割合で原料を配合して飼料を作製した。魚粉対照飼料(FM試験区)では、タンパク質源として魚粉を60(g/100g)添加した。他の試験区の飼料では、魚粉含量を30(g/100g)に削減して、代わりに魚粉と等重量のポテトタンパク質を加えた。PGA(ポテトグリコアルカロイド=チャコニン及びソラニン)試験区に関しては、飼料作製時に添加する水にソラニン及びチャコニンを懸濁して、乾燥重量あたりソラニン50ppm、チャコニン25ppmとなるように混合した。
飼料の作製はペレッターや混合機を使用せず以下の手作業で行った。まず粉末原料をよく混合した後、魚油と水道水をそれぞれの添加後に混合した。水の添加量については試験飼料により若干異なる(後述する乾燥重量比となる量の水を乾燥重量100gに対し添加した)。団子状になった飼料を、手でちぎって供試魚が摂餌する程度の大きさにした。作製した飼料は−30℃で保存した。
Figure 2020005606
(飼育方法)
飼育は高知県宇佐町にある高知大学の海洋生物研究総合施設で行った。ブリ稚魚(69g〜80g)を供試魚として、5つの200L円形水槽に供試魚を4尾ずつ収容した。水温約22℃の生海水(濾過をしない海水)を常時供給する流水による飼育で溶存酸素量6.5以上を維持した。魚を水槽に収容して、約1週間、全試験区について、FM試験区で用いる魚粉配合飼料で予備飼育して、水槽間の摂餌量にばらつきが無いことを確認してから各試験飼料を給餌する試験を開始した。試験飼料の給餌は毎日1回飽食するまで(魚が水槽の底に落ちた餌を瞬時に摂取しなくなるまで)給餌し、その時点までの給餌量を稚魚による1日間の摂餌量とした。結果は以下の式によって計算した日間乾燥摂餌率(%)で表した。
1尾あたりの1日間の摂餌量(乾燥g)/開始時の平均体重(g)×100
なお飼料の摂餌量の湿重量から乾燥重量への換算は、水分添加量から乾燥重量比を算出して、それを摂餌量に乗じて求めた。
・例:水45ml添加の場合の乾燥重量比は0.69:算式:飼料原料100g/(飼料原料100g+水添加量45g)=0.69
・各試験区で使用した試験飼料ごとの乾燥重量比:酸洗浄1(0.69)、未洗浄(0.71)、酸洗浄2(0.69)、PGA(0.69)、FM(0.71)
(結果)
各試験区における摂餌量の結果を以下の図表に示した。飼育7日間における1尾あたりの日間湿摂餌量を表2に、飼育7日間における1尾あたりの日間湿摂餌量を初期体重あたりで表した日間湿摂餌率を表3に、表3に示す日間湿摂餌率を乾燥飼料としての摂餌率に換算した日間乾燥摂餌率を表4にそれぞれ示した。表3では、第1〜7日の日間湿摂餌率の、7日間での平均値も示す。表4では、第1〜7日の日間乾燥摂餌率の、7日間での平均値も示す。図1は、表4に示す第1〜7日の日間乾燥摂餌率を経日変化として示すグラフである。図2は、表4に示す日間乾燥摂餌率の7日間での平均値を示すグラフである。
図1から、飼育開始時には全試験区とも活発に摂餌したが、未洗浄区(酸洗浄無しのポテトタンパク質配合飼料)では2日目から極端に摂餌率が低下してほとんど食べなくなった。一方他のいずれの飼料においても極端な摂餌率の落ち込みは無く、試験終了時まで活発に摂餌を続けていた。このことから今回使用した酸洗浄ポテトタンパク質1及び2は、魚粉と等量混合することで飼料への使用に支障がない嗜好性を持つことがわかった。すなわち、酸洗浄したポテトタンパク質を魚粉と等量配合したものをタンパク質源として配合した飼料は、魚粉のみをタンパク質源として配合した飼料と同等の嗜好性を示した。
酸洗浄4回ポテトタンパク質2を用いた酸洗浄2試験区での摂餌率は、酸洗浄4回ポテトタンパク質1を用いた酸洗浄1試験区での摂餌率よりも高かった。実験2に示す通り、酸洗浄4回ポテトタンパク質2でのPGA量は約10ppmであるのに対し、酸洗浄4回ポテトタンパク質1でのPGA量は約25ppmであることから、前者でPGA量が少ないことが、良好な摂餌率に寄与している可能性がある。
今回の試験ではPGAによる嗜好性低下を確認するために、酸洗浄ポテトタンパク質にPGAを添加したPGA試験区を設定した。図1及び2に示す摂餌率の結果を見る限り、PGA試験区においても魚による嗜好性は低下しなかった。ただし酸洗浄しないポテトタンパク質を配合した飼料を用いた未洗浄試験区では極端な摂餌阻害がおきていることから(図1、2)、ポテトタンパク質の酸洗浄は重要であると言える。
Figure 2020005606
Figure 2020005606
Figure 2020005606
<実験2>
(ポテトタンパク質の抽出)
実験1に用いた未洗浄ポテトタンパク質は、次の手順で製造した。
澱粉工場から得られた、ポテトジュースを使用した。
ポテトジュースを加熱して、ジュース中のポテトタンパク質を凝集させた。
脱水機にて、ポテトタンパク質を脱水した。
乾燥機にて乾燥した。
乾燥物を卓上の粉砕機(ミル)により粉砕して粉砕物を得た。
粉砕後のポテトタンパク質を「未洗浄ポテトタンパク質」として実験1に用いた。また、このポテトタンパク質を以下の手順で酸洗浄して、「酸洗浄4回ポテトタンパク質1」と「酸洗浄4回ポテトタンパク質2」を調製し実験1に用いた。
(ポテトタンパク質の酸洗浄)
前記工程で得た乾燥した未洗浄ポテトタンパク質を使用し、撹拌槽内で酸により洗浄した。
ポテトタンパク質は洗浄前に粉砕した。粉砕は、卓上粉砕機にて実施した。
容器にポテトタンパク質40gを入れ、水を360g添加し、濃度10%の液を調製した。
撹拌しながら、硫酸を添加してpH3〜3.5とした。温度は室温(20〜30℃)とした。硫酸は10wt%以下の希硫酸を用いた。
酸添加後からすぐに、pHが上がりはじめるため、随時酸を添加しpH3〜3.5を維持するようにした。
約3時間撹拌し、pHの挙動が定常状態であることを確認した。
撹拌を終了し、真空脱水を実施し、湿タンパク質を得た。
洗浄度を高めるため、ポテトタンパク質40gの濃度10%の液を調製する工程から湿タンパク質を得る工程までの洗浄操作を更に3回繰り返し、合計4回行った。
洗浄操作が終了後、ポテトタンパク質40g(乾物重量)を水360gに十分に分散させて得た分散液に5%以下の水酸化ナトリウム水溶液を適量添加して前記分散液のpHを7.0〜7.5に中和した。中和中にもpHが変動するため、適宜アルカリを供給した。
真空脱水し、乾燥機にて乾燥した。
乾燥物を卓上の粉砕機(ミル)により粉砕して粉砕物を得た。粉砕物を飼料テストに用いた。
同じ洗浄操作を異なる場所で異なる時期に行い、2つの酸洗浄ポテトタンパク質を得た。一方を「酸洗浄4回ポテトタンパク質1」、他方を「酸洗浄4回ポテトタンパク質2」とし、実験1に用いた。
(水分測定)
上記で調製されたポテトタンパク質の水分含量を、加熱乾燥質量測定方式の赤外水分計(株式会社ケツト科学研究所赤外線水分計FD−720)を用い105℃の温度条件により測定した(常圧加熱乾燥法)。「未洗浄ポテトタンパク質」の水分含量は9.5重量%、「酸洗浄4回ポテトタンパク質1」の水分含量は8.1重量%、「酸洗浄4回ポテトタンパク質2」の水分含量は8.3重量%であった。
(粗タンパク質、粗脂肪、粗繊維及び粗灰分の測定)
酸洗浄4回ポテトタンパク質2中の粗タンパク質及び粗脂肪を、一般財団法人日本食品分析センターに依頼し、粗タンパク質は燃焼法により、粗脂肪はジエチルエーテル法により、それぞれ測定したところ、粗タンパク質は85.0%、粗脂肪は0.1%であった。窒素−タンパク質換算係数として6.25を用いた。
酸洗浄4回ポテトタンパク質2の粗灰分を直接灰化法で測定したところ、0.8%であった。
酸洗浄4回ポテトタンパク質2の粗繊維を静置法で測定したところ、0.8%であった。
酸洗浄4回ポテトタンパク質2の可溶無窒素物(=100−(水分+粗タンパク質+粗脂肪+粗繊維+粗灰分))は5.0%であった。
酸洗浄4回ポテトタンパク質2の水分(8.3重量%)を控除した乾物中の粗タンパク質含量は92.7%であった。日本標準飼料成分表(2009年版)によると、一般的なポテトタンパク質の乾物中の粗タンパク質含量は82.0%、魚粉粗タンパク質65%の乾物中の粗タンパク質含量は72.5%、大豆粕の乾物中の粗タンパク質含量は51.1%であり、酸洗浄4回ポテトタンパク質2の乾物中の粗タンパク質含量92.7%は、これらと比較して顕著に高い。
(PGA含量の測定)
PGA(ポテトグリコアルカロイド)含量の測定は以下の手順で行った。PGAとして、ソラニン及びチャコニンの量を測定した。
上記で得た酸洗浄4回ポテトタンパク質1、酸洗浄4回ポテトタンパク質2、未洗浄ポテトタンパク質を粉砕機にて微粉砕した。
180μm以下のメッシュにて篩分けし、篩下品を使用した。
各ポテトタンパク質3〜10gに対し、80%メタノール液を10〜80g添加し、撹拌した。
ホモジナイザーにて10000rpmで3分間せん断撹拌を実施し、PGAをメタノール水側へ抽出した。
液を回収し、遠心分離にて固液分離した。
液を回収し、フィルターにて不純物をろ過後、HPLC用バイアル瓶に収容した。
分析は、HPLCにて実施した。HPLCは以下の条件で行った。
カラム:Cosmosil 5C18 AR−II(4.6mm i.d.×250mm)ナカライテスク株式会社製
移動相:55%アセトニトリル含有10mMリン酸ナトリウム水溶液0.9ml/min
カラム温度:40℃
検出波長:202nm
注入量:20μL
その結果、ソラニン及びチャコニンの含量は、酸洗浄4回ポテトタンパク質1では約25ppmであり、酸洗浄4回ポテトタンパク質2では約10ppmであった。また、別途測定した、未洗浄ポテトタンパク質でのソラニン及びチャコニンの含量は約300ppm(n2平均)であった。
<実験3>
上記で得た未洗浄ポテトタンパク質及び酸洗浄4回ポテトタンパク質2を、以下の条件のLC/TOF−MSにより分析した。この条件では、各サンプルに含まれる分子量約50〜1500の有機物(PGAを含む)が検出される。
Figure 2020005606
(注入サンプルの調製)
注入サンプルは以下の手順で調製した。
分析試料約100mgをPP製遠沈管に秤量し、70%エタノール10mLを添加した。これを50℃に加温した状態で、325rpmで60分間振とう抽出した。抽出液を孔径0.2μmのPTFE製フィルターでろ過した。ろ液をLC/TOFMS測定試料とした。
ブランクとして、上記の操作を分析試料なしで行ったもの(PP製遠沈管に70%エタノール10mLを添加して振とう)である。
(結果)
上記サンプルを用いて上記条件でのLC/TOF−MSにより得られたベースピーククロマトグラムを、図3に示す。
図3中(A)はブランク試料を用いて得たベースピーククロマトグラムを示す。
(B)は未洗浄ポテトタンパク質試料を用いて得たベースピーククロマトグラムを示す。
(C)は酸洗浄4回ポテトタンパク質2試料を用いて得たベースピーククロマトグラムを示す。
図3(B)に示す未洗浄ポテトタンパク質試料を用いて得たベースピーククロマトグラムにおいて検出されたピークは、ソラニン、チャコニン、脂肪酸、有機酸等であった。
一方、図3(C)に示す酸洗浄4回ポテトタンパク質2試料を用いて得たベースピーククロマトグラムでは、ソラニン、チャコニン、脂肪酸、有機酸等のピークは存在しておらず、酸洗浄によりこれらの成分が除去されていることが確認できた。
<実験4>
メタノール洗浄処理によるPGA除去
メタノール洗浄は以下の手順で行った。
乾燥した、または未乾燥のポテトタンパク質10gを使用し、撹拌槽内にて90gの80%メタノール水溶液にて洗浄した。
洗浄処理時間は2〜12時間程度とし、温度は20〜50℃とした。
洗浄処理後に脱水し、湿タンパク質を得た。
80%メタノール水溶液中での処理を1〜4回行った。
洗浄操作が終了後、水で水洗し、蛋白中の残メタノール量を減らし、脱水し、乾燥機にて乾燥した。
乾燥後、必要に応じて適宜粉砕した。
上記で得られた、80%メタノール水溶液による洗浄を1〜4回行ったポテトタンパク質中のソラニン及びチャコニンの量を、実験2に記載の手順により測定した。ポテトタンパク質1gあたりの、ソラニン及びチャコニンの合計量(μg)を、t−PGA量とした。結果を図4に示す。
<実験5>
実験2で調製した酸洗浄4回ポテトタンパク質2のアミノ酸組成を分析した。
アミノ酸のうち、アルギニン、リジン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、グリシン、プロリン、グルタミン酸、セリン、スレオニン及びアスパラギン酸は、酸洗浄4回ポテトタンパク質2の試料を、0.04%2−メルカプトエタノール含有20%塩酸により110℃24時間処理して加水分解したのち、pH2.2に調整して得た試験溶液をアミノ酸自動分析法により分析することで定量した。アミノ酸自動分析法の条件は以下の通りとした。
Figure 2020005606
アミノ酸のうちシスチン及びメチオニンは、酸洗浄4回ポテトタンパク質2の試料に、過ギ酸溶液を添加して冷蔵庫内で16時間酸化処理を行い、その後減圧濃縮し、濃縮物に20%塩酸を加えて130〜140℃20時間処理して加水分解したのち、pH2.2に調整して得た試験溶液をアミノ酸自動分析法により分析することで定量した。アミノ酸自動分析法の条件は以下の通りとした。
Figure 2020005606
アミノ酸のうちトリプトファンは、酸洗浄4回ポテトタンパク質2の試料に、水酸化バリウム八水和物、水、チオジエチレングリコールを添加し、110℃12時間処理して加水分解したのち、塩酸より中和し、更に水酸化ナトリウムにより微アルカリに調整して得た試験溶液を高速液体クロマトグラフ法により分析することで定量した。高速液体クロマトグラフ法の条件は以下の通りとした。
Figure 2020005606
上記のアミノ酸分析の結果、酸洗浄4回ポテトタンパク質2の水分8.3%を控除した乾物中での各アミノ酸(アルギニン、リジン、ヒスチジン、フェニルアラニン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、グリシン、プロリン、グルタミン酸、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、シスチン、メチオニン、トリプトファン)の含有量は、いずれも1%以上であった。日本標準飼料成分表(2009年版)によれば、一般的なポテトタンパク質では乾物中でのメチオニンが1.74%、トリプトファンが0.48%であり、これらのアミノ酸の含有量が相対的に低いのに対して、酸洗浄4回ポテトタンパク質2では乾物中のメチオニンが2.22%、トリプトファンが1.40%であった。また、日本標準飼料成分表(2009年版)によれば、乾物中のシスチン(Cys−Cys)は魚粉粗タンパク質65%で0.65%、大豆粕で0.78%であるのに対して、酸洗浄4回ポテトタンパク質2では1%以上であった。これらのことから、酸洗浄4回ポテトタンパク質2はアミノ酸をバランス良く含んでおり、飼料のタンパク質源として優れていることが確認された。
<実験6>
上記の実験2と同様の方法で得た、酸洗浄済みポテトタンパク質と、未洗浄のポテトタンパク質について、それぞれ、アフラトキシンB1、αソラニン、αチャコニン、ヒスタミン、揮発性塩基性窒素、及び、フィチン酸の含量を定量した。測定結果及び各成分の測定方法を以下に示す。
(酸洗浄済みポテトタンパク質)
アフラトキシンB1:検出せず(定量下限:0.005mg/Kg)[高速液体クロマトグラフ法]
αソラニン:0.1mg/100g(定量下限:0.1mg/100g)[液体クロマトグラフ−質量分析法]
αチャコニン:0.1mg/100g(定量下限:0.3mg/100g)[液体クロマトグラフ−質量分析法]
ヒスタミン:検出せず(定量下限:0.5mg/100g)[高速液体クロマトグラフ法]
揮発性塩基性窒素:0.04%(定量下限:0.01%)[飼料分析基準:平成20年19消安第14729号による]
フィチン酸:0.0896%[イオンクロマトグラフ法]
(未洗浄のポテトタンパク質)
アフラトキシンB1:検出せず(定量下限:0.005mg/Kg)[高速液体クロマトグラフ法]
αソラニン:79mg/100g(定量下限:0.1mg/100g)[液体クロマトグラフ−質量分析法]
αチャコニン:100mg/100g(定量下限:0.3mg/100g)[液体クロマトグラフ−質量分析法]
ヒスタミン:検出せず(定量下限:0.5mg/100g)[高速液体クロマトグラフ法]
揮発性塩基性窒素:0.13%(定量下限:0.01%)[飼料分析基準:平成20年19消安第14729号による]
フィチン酸:0.107%[イオンクロマトグラフ法]

Claims (23)

  1. 乾物中の、タンパク質成分以外の物質の含有量が、合計で30重量%以下である、植物性タンパク質。
  2. 前記物質が、分子量が5,000以下の物質である、請求項1に記載の植物性タンパク質。
  3. 前記植物性タンパク質が、澱粉原料植物に由来する植物性タンパク質である、請求項1又は2に記載の植物性タンパク質。
  4. 前記澱粉原料植物が根菜類植物である、請求項3に記載の植物性タンパク質。
  5. 前記根菜類植物がイモ類である、請求項4に記載の植物性タンパク質。
  6. ジャガイモに由来するポテトタンパク質である、請求項5に記載の植物性タンパク質。
  7. 乾物中のポテトグリコアルカロイドの含有量が合計で100ppm以下である、請求項6に記載の植物性タンパク質。
  8. 乾物中の、メチオニン含有量が2%以上である、及び/又は、トリプトファン含有量が1%以上である、請求項6又は7に記載の植物性タンパク質。
  9. 乾物中の前記物質の含有量が、合計で20重量%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の植物性タンパク質。
  10. 乾物中の前記物質の含有量が、合計で10重量%以下である、請求項9に記載の植物性タンパク質。
  11. 乾物中の粗タンパク質含量が87%以上である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の植物性タンパク質。
  12. 水中でのpHが4.0以上である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の植物性タンパク質。
  13. 乾物中の、1,500以下の分子量の有機化合物の含有量が合計で1,000ppm以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の植物性タンパク質。
  14. 乾物中の粗脂肪含量が0.5%以下である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の植物性タンパク質。
  15. 乾物中の揮発性塩基性窒素が0.10%以下である、及び/又は、乾物中のフィチン酸が0.100%以下である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の植物性タンパク質。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の植物性タンパク質を含む、飼料組成物。
  17. 請求項16に記載の飼料組成物を水産動物に与えることを含む、水産動物の養殖方法。
  18. 前記水産動物が、ブリ、タイ、サーモン又はエビである、請求項17に記載の方法。
  19. 植物性タンパク質の製造方法であって、
    植物原料の搾汁を加熱して植物性タンパク質を凝集させる加熱工程と、
    前記加熱工程後に凝集した前記植物性タンパク質を、酸水溶液及びアルコールから選択される1種以上で洗浄する洗浄工程と
    を含む方法。
  20. 前記洗浄工程を、乾物中の粗タンパク質含量が87%以上となるまで行うことを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記洗浄工程が、前記植物性タンパク質を酸水溶液で洗浄することを含み、
    前記洗浄工程後に、前記植物性タンパク質の水中でのpHを4.0以上に調節するpH調節工程を更に含む、請求項19又は20に記載の方法。
  22. 請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法により製造された植物性タンパク質。
  23. 請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法により製造された植物性タンパク質を含む、飼料組成物。
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