JP2020003136A - 空気加熱装置における配管群の初期導入部近傍の低温腐食の防止方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような空気加熱装置では、燃焼ガスに含まれた粉塵が配管群を構成する熱交換管に付着し、熱交換効率を低下させてしまうという問題あった。
従来、熱交換管に付着した粉塵を除去するための除塵装置としては、例えば、配管群の縦列間隔内を上下方向に通るように垂直部材(紐状体)を設け、この垂直部材を熱交換管の延長方向に往復移動させることにより、熱交換管の側面側に付着した粉塵を掻き取って除去するようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
この低温腐食を防止するために、熱交換器の熱交換管の鉄皮温度が露点温度以上になるように制御運転が行われている(特許文献2参照)。
また、特許文献2の技術のように、制御運転するのみでは、空気加熱装置内に温度差が存在するため、露点温度以下となる部位が発生し、十分に低温腐食を防止できないという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、空気加熱室内の結露の生じやすい部位に気流変化部体を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって、熱交換管表面の粉塵及び結露の除去・及び低温腐食を防止する空気加熱装置における除塵装置を提供することにある。
前記ストーカ炉80は、ごみピット82に貯留したごみをごみホッパ83に投入し、燃焼装置下部より空気を供給して、火格子(ストーカ)上で乾燥・加熱し、攪拌・移動させ、燃焼させるようになっている。
この実施例では、空気加熱室86内に第1配管群11、第2配管群12、第3配管群1 3、第4配管群14、第5配管群15、第6配管群16とが上下方向に6段に設けられている。
前記第1配管群11〜第6管群16は、それぞれ上下に隣接すると共に、縦列間隔及び横列間隔が同一に形成され、第1配管群11〜第6配管群16を構成する各熱交換管2の管径・管長も同一に形成されている。
なお、前記空気加熱室86を通過した燃焼ガスは、空気加熱装置1に供給した空気との熱交換、その後減温塔87による水噴霧により排ガス温度が低下するため、後続の集塵装置88へは、温度が低下した状態で燃焼ガスを供給することができる。
この除塵装置は熱交換管上を往復動するスライド体と、そのスライド体を往復駆動するスライド駆動手段と、空気を導入する配管群の初期導入部の近傍に沿って配置された金属チェーン40と、その金属チェーン40を吊り下げるチェーン取付ロッド41と、そのチェーン取付ロッド41を上下させるチェーン上下アーム42を備えている。
このロッド30は熱交換管2と直交する方向にかけ渡されている。そして、水平方向に並列した熱交換管2の各段の上に配置されている。
ロッドはそれぞれの水平段に所定間隔をおいて4本挿通されている(図3参照)。
ロッドは自重により熱交換管上に載置されており、そのため熱交換管の上側に接した状態とされている。
ピストン32はエアーシリンダ、油圧シリンダによる駆動機構とすることも可能である。
電動シリンダ31、ピストン32、回動軸33、アーム34は空気加熱装置1の上部及び下部にそれぞれ配置されている。
回動軸から突設されたアーム34はその先端がリンクフレーム35に連結されており、ピストン32の往復動を受けてその回転動力をリンクフレーム35に伝達する。
なお、上方の4本の回動軸のうち空気導入口側の回動軸からは後述するチェーン上下アーム42が突設されている。
リンクフレーム35の上端及び下端はアーム34に連結されており、アーム34の回動に伴って上下動しながら水平方向にスライドする。
リンクフレーム35の上端はアーム34に軸支されているが、下端は長孔36を介してアーム34に連結されている(図8参照)。このためアーム34が長孔36をスライドしてリンクフレーム35の上下動を許容する。
この長孔37を介してロッド30が連結されており、ロッド30の両端は抜けないようにナット38留めされ、ロッド30は上下動可能な状態で長孔37に挟まれている。
このため、ロッド30は鉛直方向に遊動可能とされ、ロッド30の自重が熱交換管2の上に掛かり、ロッド30が熱交換管2の上に接した状態とされている。
なお、長孔37の形成方法としては、長鋼材に切削加工を施して長孔を形成することも可能である。
金属チェーン40は楕円形の金属環を直列につなぎ合わせて形成した長尺物であり、第1配管群の縦列間隔内を上下方向に通過して垂下配置されている(図9、図10参照)。
金属チェーンの下端にはシャックルを介して錘43が付けられ、風圧に抗する重量が付与されている。
本実施例では左右の縦列7本の配管群に対して、その縦列間隔内にそれぞれ6本の金属チェーン40が通過配置されている。
この金属チェーン40は空気が導入される第1配管群11の初期導入部の近傍に沿って配置されている。つまり、空気入口部分の空気加熱室86内の壁面に近接した位置に吊り下げられている。
金属チェーン40と熱交換管2及び壁面との距離は数cm程度の距離を置いて配置されるが、この距離については装置の規模等に応じて適宜設定される。
この金属チェーン40が配置される部位は空気が導入されるところであるために、熱交換管2及び壁面が常に低温状態にあり、低温腐食が発生しやすい部位である。
チェーン取付けロッド41にはシャックルを介して左右にそれぞれ6本の金属チェーン40が取り付けられている。
前記係止金具44は空気加熱室内の壁面の2箇所に設けられて、チェーン取付けロッド41の左右2箇所を係止している。
係止金具44はU字型の上下スライド孔45を有しており、このスライド孔45をチェーン取付けロッド41が上下動できるよう係止されている。
本実施例ではチェーン取付けロッド41が5cm程度、スライド孔を上下する。
チェーン取付けロッド42は回動軸33とほぼ同一高さに平行に配置されており、チェーン上下アーム42は回動軸33の回転に伴って直下から水平位置まで略90度回転する。
チェーン上下アーム42が水平方向に達すると、チェーン上下アーム42の先端部分が、チェーン取付けロッド41に接触して、チェーン取付けロッド41の下側を持ち上げるように機能する。
チェーン取付けロッド41の上下動は、上述したスライド駆動機構と連動しており、回動軸33の回動・リンクフレーム35の移動と連動して、チェーン上下アーム42の先端部分がチェーン取付けロッド41を持ち上げる。
電動シリンダ31を作動させると同期して上下のピストン32がスライドし、これに伴い4本の回動軸33が回動する。
回動軸33にはそれぞれアーム34が突設されているので、このアーム34がリンクフレーム35をスライドさせる。
このとき、アーム34は円弧を描いて回動するので、この回動軌跡に従ってリンクフレーム35が上下動しながらスライドする。
リンクフレーム35には長孔37を介してロッド30が連結されているので、ロッド30は熱交換管2の上に載った状態でスライドし、ロッド30の自重により粉塵が掻きとられるように除去される。
熱交換管2の水平段には各4本のロッド30が配置されているので、それぞれ4本のロッド30が所定の領域をスライドして効率的に粉塵を除去する。
リンクフレーム35自体が上下動しながらスライド体(ロッド30)をスライドさせるので、スライド体(ロッド30)とスライド駆動手段の連結部分の粉塵も除去され、スライド体(ロッド30)の自重が熱交換管上に掛かった状態が維持される。
ロッド30はリンクフレーム35に挟まれた状態とされているが、固定されてはいないため、ロッド30の装着取り付けが容易であり、装置の長期運転や熱によっても歪みを生じにくく、取り付け位置誤差修正等の手間が省略される。
空気加熱室86内では露点以下になると水蒸気が結露し、排気ガス中の硫黄成分と反応して硫酸水溶液を発生するおそれがある。
本実施例では、空気の初期導入部の近傍に沿って金属チェーンを垂下させているので、空気加熱室86内を通過する燃焼ガスが金属チェーン40に反射し、多様な角度から気流を吹き付け、熱交換管2の周囲及び壁面の粉塵と結露を除去する。
また、金属チェーン40はスライド駆動手段と連動し、ロッド30が熱交換管上を除塵すると同時に、チェーン上下アーム42が金属チェーン40を上下させるので、風圧が変化しながら多方向から燃焼ガスを吹き付け、第1配管群11の空気入口周囲全体を効果的に除塵する。
例えば、前記実施例ではスライド体としてロッド30を採用したが、スライド体の形状は特に限定されるものではなく、他の形状を採用することも可能である。
また、スライド体は設けない場合であっても本発明に含まれる。すなわち気流変化部材(金属チェーン40)を設ける構成であれば本発明に含まれる。
また、前記実施例では気流変化部材として金属チェーン40を採用したが、気流変化部材としてはこの他、金属片あるいは金属片をつなぎ合わせて長尺状としたものを使用することもできる。さらに、気流変化部材として気流ガスを反射あるいは変化させる機能を有するものを採用する構成であれば本発明に含まれる。
そして、前記実施例ではスライド駆動手段に連動して気流変化部材(金属チェーン40)が上下動する構成としたが、気流変化部材(金属チェーン40)を上下動させる構成としては他の機構を採用する場合であっても本発明に含まれる。
2 熱交換管
11 第1配管群
12 第2配管群
13 第3配管群
14 第4配管群
15 第5配管群
16 第6配管群
20 送風導入ダクト
21 第1連通ダクト
22 第2連通ダクト
23 第3連通ダクト
24 第4連通ダクト
25 第5連通ダクト
26 排出ダクト
30 ロッド
31 電動シリンダ
32 ピストン
33 回動軸
34 アーム
35 リンクフレーム
36 長孔
37 長孔
38 ナット
40 金属チェーン
41 チェーン取付ロッド
42 チェーン上下アーム
43 錘
44 係止金具
45 スライド孔
80 ストーカ炉
81 排ガス処理系
82 ごみピット
83 ごみポッパ
84 再燃焼室
85 燃焼ガス冷却室
86 空気加熱室
87 減温塔
88 集塵装置
89 誘引送風機
90 煙突
Claims (4)
- 燃焼ガスが導入される空気加熱室と、その空気加熱室内に配置されて、所定の縦列間隔及び所定の横列間隔で配管された熱交換管と、その熱交換管に付着した塵を除去する除塵装置を備えた空気加熱装置の除塵装置であって、
空気加熱室内に燃焼ガスの気流を変化させる気流変化部材を配置し、気流変化部材によって変化した気流によって熱交換管に付着した塵の除去を行う構成とした空気加熱装置における除塵装置。 - 空気加熱室内の熱交換管の近傍に金属チェーンを配置したことを特徴とする請求項1記載の空気加熱装置における除塵装置。
- 空気を導入する配管群の初期導入部近傍に沿って金属チェーンを垂下させたことを特徴とする請求項2記載の空気加熱装置における除塵装置。
- 垂下した金属チェーンを上下動させる手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の空気加熱装置における除塵装置。
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JP2018122984A JP6603759B1 (ja) | 2018-06-28 | 2018-06-28 | 空気加熱装置における配管群の初期導入部近傍の低温腐食の防止方法及び装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3848235A1 (en) | 2020-01-10 | 2021-07-14 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Evaluation jig |
KR102438213B1 (ko) * | 2021-09-30 | 2022-08-30 | 에이치씨테크(주) | 이동식 열교환기를 구비한 백연저감장치 |
KR102438212B1 (ko) * | 2021-09-30 | 2022-08-30 | 에이치씨테크(주) | 백연저감장치의 이동식 열교환장치 |
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