JP2020002205A - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生産性良く充填剤の分散性を向上させたゴム組成物を製造することができるゴム組成物の製造方法を提供する。【解決手段】 ブタジエンゴム及びその他のゴムからなるゴム成分と、充填剤とを含むゴム組成物を製造する方法であって、前記その他のゴムの全部又は一部、及び前記充填剤の全部又は一部を混練するベース練り工程1と、前記ベース練り工程1により得られた混練物、及びブタジエンゴムの全部又は一部を混練するベース練り工程2とを含むゴム組成物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物の製造方法に関する。
タイヤ用ゴム組成物には、用いられるタイヤ部材によっても異なるが、低燃費性や、グリップ性能、耐摩耗性、破壊強度、加工性等の種々の性能が求められる。そして、これらの性能を確保するためには、ゴム成分中にカーボンブラックやシリカといった充填剤を充分に分散させる必要がある。
従来から、ゴム組成物中での充填剤の分散性を向上させるための技術開発が行われてきている。例えば、ゴム成分として、分子量分布、ビニル結合含量及びスズ−炭素結合のスズ含量を特定範囲に限定したポリブタジエンゴムを用いることで、混練り時のカーボン分散性を優れたものとすることができ、結果、得られる加硫物が耐摩耗性、破壊強度を損なうことなく、ロスファクターが小さく、レジリエンスが大きく、タイヤの転動抵抗を小さくすることができることが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ジカルボン酸ジエステルで結合された分岐状のポリマーを含有するポリブタジエンであって、かつ、特定の構造を有するポリブタジエンゴムを特定の比率で含み、特定の流動点を持つプロセスオイル及び特定の平均粒子径を有するカーボンブラックを特定量配合する組成物とすることで、転動抵抗が低く、ウェットグリップ性能にも優れ、かつ低温グリップ性能が改善され、更に成型加工性も良好なものとすることができることが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平5−320421号公報 特開昭63−108043号公報
上述のように、ゴム組成物中での充填剤の分散性を向上させるべく種々検討が行われている。
また、タイヤ用ゴム組成物は、通常、加硫剤や加硫促進剤以外の薬品類を混練りするベース練り工程と、当該ベース練り工程で得られた混練り物と加硫剤、加硫促進剤とを混練りする仕上げ練り工程とに分けて混練することで調製されるが、ゴム成分としてブタジエンゴムを配合するゴム組成物を調製する際、ベース練り工程において、ゴム成分と、カーボンブラックやシリカ等の充填剤などの他の薬品類とを混練する際、ブタジエンゴム中に取り込まれる充填剤の割合が、ブタジエンゴム以外の他のゴム成分中に取り込まれる充填剤の割合に比べて高くなり、当該他のゴム成分中での充填剤の分散性が悪化してしまうことから、ゴム組成物中での配合全体の分散性を向上させるためには、ブタジエンゴム以外の他のゴム成分への充填剤の分散性を向上させる必要がある。
そこで、ブタジエンゴム以外の他のゴム成分への充填剤の分散性を向上させる方法として、予め充填剤を天然ゴム等のゴム成分と混練りし充填剤を分散させたマスターバッチを作製し、当該マスターバッチを用いてベース練り工程を行う方法や、ベース練り工程後、仕上げ練り工程の前に再練り工程を追加して行う混練り方法などが従来採用されてきた。
このように、ゴム組成物中での充填剤の分散性を向上させる方法について検討が行われているが、特殊な構造のブタジエンゴムを配合する必要があったり、ゴム組成物を調製する際の練り工程数を増やす必要があったりと、用いられるゴム成分が制約されたり、練り工程数が増えて生産性が低下してしまったりして、ゴム組成物中での充填剤の分散性を向上させる方法としては、更なる改善の余地があった。
本発明は、前記課題を解決し、生産性良く充填剤の分散性を向上させたゴム組成物を製造することができるゴム組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ブタジエンゴム及びその他のゴムからなるゴム成分と、充填剤とを含むゴム組成物を製造する方法であって、前記その他のゴムの全部又は一部、及び前記充填剤の全部又は一部を混練するベース練り工程1と、前記ベース練り工程1により得られた混練物、及びブタジエンゴムの全部又は一部を混練するベース練り工程2とを含むゴム組成物の製造方法に関する。
前記ベース練り工程1における練り時間は、20秒以上70秒以下であることが好ましい。
前記ゴム組成物における、ブタジエンゴムの含有量は、前記ゴム成分100質量%中、20〜80質量%であり、前記充填剤の含有量は、前記ゴム成分100質量部に対して、40〜80質量部であり、前記充填剤は、カーボンブラック及びシリカからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、ブタジエンゴム及びその他のゴムからなるゴム成分と、充填剤とを含むゴム組成物を製造する方法であって、前記その他のゴムの全部又は一部、及び前記充填剤の全部又は一部を混練するベース練り工程1と、前記ベース練り工程1により得られた混練物、及びブタジエンゴムの全部又は一部を混練するベース練り工程2とを含むゴム組成物の製造方法であるので、生産性良く充填剤の分散性を向上させたゴム組成物を製造することができる。
本発明は、ブタジエンゴム及びその他のゴムからなるゴム成分と、充填剤とを含むゴム組成物を製造する方法であって、前記その他のゴムの全部又は一部、及び前記充填剤の全部又は一部を混練するベース練り工程1と、前記ベース練り工程1により得られた混練物、及びブタジエンゴムの全部又は一部を混練するベース練り工程2とを含むゴム組成物の製造方法である。
すなわち、本発明では、ブタジエンゴム以外のその他のゴムと、充填剤との混練物を先に作製した後に、その混練物とブタジエンゴムとを混練することで、ゴム成分中に充填剤を短時間で良好に分散させることが可能となり、生産性良く充填剤の分散性を向上させたゴム組成物を製造できる。
<ベース練り工程1>
ベース練り工程1では、ブタジエンゴム以外のその他のゴムの全部又は一部と充填剤の全部又は一部とが混練される。具体的には、ベース練り工程1で混練されるその他のゴムは、最終的に得られるゴム組成物に含まれるその他のゴムの全量(本発明の製造方法に使用されるその他のゴムの全量)の80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上が特に好ましい。最も好ましくは100質量%、すなわち最終的に得られるゴム組成物に含まれるその他のゴムの全量をベース練り工程1で混練することが最も好ましい。
また、ベース練り工程1で混練される充填剤は、最終的に得られるゴム組成物に含まれる充填剤の全量(本発明の製造方法に使用される充填剤の全量)の80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上が特に好ましい。最も好ましくは100質量%、すなわち最終的に得られるゴム組成物に含まれる充填剤の全量をベース練り工程1で混練することが最も好ましい。
ベース練り工程1の混練方法としては特に限定されず、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、オープンロールなどの公知の(密閉式)混練機を用いて混合すればよい。なお、以下に述べる練り工程でも同様の混練方法を使用できる。
ベース練り工程1における混練時間(練り時間)は、用いられる混練機の種類、回転数、混練温度、ベース練り工程1で混練されるゴム成分の総量等に応じて適宜設定すればよく、例えば、20秒以上70秒以下であることが好ましい。20秒未満であると、充填剤の分散性の向上が充分でなくなるおそれがある。他方、70秒を超えると、ベース練り工程2で混練する際にブタジエンゴムが配合中に均一に分散しないおそれがある。上記混練時間としては、25秒以上がより好ましく、30秒以上が更に好ましく、35秒以上がより更に好ましく、40秒以上が特に好ましく、45秒以上が最も好ましい。他方、65秒以下がより好ましく、60秒以下が更に好ましく、55秒以下が特に好ましい。
このように、ベース練り工程1における練り時間が、20秒以上70秒以下であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
なお、前記ベース練り工程1により得られた混練物や、本発明の製造方法を経て得られる加硫後のゴム組成物における充填剤の分散率は、ISO11345のカーボンブラック分散度(%)の測定方法に準じ、カーボンブラック、シリカ等の充填剤全体の分散度を測定することにより得ることができる。
ベース練り工程1では、上記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、オイル等の軟化剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、各種老化防止剤、オゾン劣化防止剤、ワックス、加工助剤、粘着剤などが必要に応じて適宜添加、混練されてもよい。
<ベース練り工程2>
ベース練り工程2では、ベース練り工程1により得られた混練物とブタジエンゴムの全部又は一部とが混練される。具体的には、ベース練り工程2で混練されるブタジエンゴムは、最終的に得られるゴム組成物に含まれるブタジエンゴムの全量(本発明の製造方法に使用されるブタジエンゴムの全量)の80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上が特に好ましい。最も好ましくは100質量%、すなわち最終的に得られるゴム組成物に含まれるブタジエンゴムの全量をベース練り工程2で混練することが最も好ましい。
ベース練り工程2における混練時間(練り時間)は、用いられる混練機の種類、回転数、混練温度、ベース練り工程2で混練されるゴム成分の総量等に応じて適宜設定すればよく、例えば、混練時間は20秒以上70秒以下であることが好ましい。20秒未満であると、ブタジエンゴムが配合中に均一に分散しないおそれがある。他方、70秒を超えると、混練時間を長くしたほどには充填剤の分散性の向上効果が見込めず、費用対効果が悪化する傾向にある。上記混練時間としては、25秒以上がより好ましく、30秒以上が更に好ましく、35秒以上が特に好ましい。他方、65秒以下がより好ましく、60秒以下が更に好ましく、55秒以下がより更に好ましく、50秒以下が特に好ましく、45秒以下が最も好ましい。
ベース練り工程2では、上記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、オイル等の軟化剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、各種老化防止剤、オゾン劣化防止剤、ワックス、加工助剤、粘着剤などが必要に応じて適宜添加、混練されてもよい。
本発明においては、ベース練り工程1とベース練り工程2とが行われるが、ベース練り工程1により得られた混練物を一旦混練機から排出して、他の又は同一の混練機にベース練り工程1により得られた混練物とブタジエンゴムとを投入して混練してベース練り工程2を行ってもよいし、ベース練り工程1の終了後、ベース練り工程1により得られた混練物を排出せずに、そこへブタジエンゴムを投入することでベース練り工程2を行ってもよい。ただし、生産性の観点から、ベース練り工程1の終了後、ベース練り工程1により得られた混練物を排出せずに、そこへブタジエンゴムを投入することでベース練り工程2を行うことが好ましい。
次に、ベース練り工程1、2で用いられる各成分の説明を行う。
本発明におけるゴム組成物は、ブタジエンゴム及びその他のゴムからなるゴム成分を含有する。
上記ブタジエンゴムとしては、特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。
ここで、高シス含有量のBRにおけるシス含有量は95質量%以上が好ましい。
上記その他のゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。なかでも、SBR、NRが好ましく、特にNRが好ましい。
これらその他のゴムは、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
NRとしては、特に限定されず、例えば、SIR20、RSS#3、TSR20、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
SBRとしては、特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等を使用できる。
上記充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルクなど、従来タイヤ用ゴム組成物において慣用されるもののなかから任意に選択して用いることができるが、なかでも、カーボンブラック、シリカが好ましい。すなわち、上記充填剤が、カーボンブラック及びシリカからなる群より選択される少なくとも1種であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は特に限定されないが、例えば、30m/g以上が好ましく、50m/g以上がより好ましく、70m/g以上が更に好ましい。30m/g未満では、充分な補強性が得られないおそれがある。該NSAは、150m/g以下が好ましく、120m/g以下がより好ましく、100m/g以下が更に好ましい。150m/gを超えると、分散性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は特に限定されないが、50ml/100g以上が好ましく、80ml/100g以上がより好ましく、100ml/100g以上が更に好ましい。50ml/100g未満では、充分な補強性が得られないおそれがある。また、カーボンブラックのDBPは、200ml/100g以下が好ましく、170ml/100g以下がより好ましく、140ml/100g以下が更に好ましい。200ml/100gを超えると、分散性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。
シリカとしては、例えば、乾式法により調製されたシリカ(無水ケイ酸)、湿式法により調製されたシリカ(含水ケイ酸)などを用いることができる。表面のシラノール基が多く、シランカップリング剤との反応点が多いという理由から、湿式法により調製されたシリカを用いることが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は特に制限されないが、好ましくは40m/g以上、より好ましくは100m/g以上、更に好ましくは150m/g以上である。シリカのNSAが40m/g未満では、シリカの補強効果が不充分となるおそれがある。シリカのNSAは、好ましくは240m/g以下、より好ましくは220m/g以下である。シリカのNSAが240m/gを超えると、シリカの分散性が低下する傾向がある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
<仕上げ練り工程>
本発明では、さらに、ベース練り工程2により得られた混練物、加硫剤及び加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程を行い、その後加硫工程を行うこと、等により、加硫ゴム組成物を得ることができる。仕上げ練り工程は、混練機を用いて、ベース練り工程2により得られた混練物、加硫剤及び加硫促進剤などを混練りする方法等で実施でき、加硫工程は、仕上げ練り工程で得られた未加硫ゴム組成物に公知の加硫手段を適用することで実施できる。
以下において、上記製造方法により得られるゴム組成物について説明する。
本発明におけるゴム組成物において、上記ブタジエンゴムの含有量は、上記ゴム成分100質量%中、20〜80質量%であることが好ましい。20質量%未満であると、充填剤の分散性の向上が充分でなくなるおそれがある。他方、80質量%を超えると、ベース練り工程2で混練する際にブタジエンゴムが配合中に均一に分散しないおそれがある。上記ブタジエンゴムの含有量としては、上記ゴム成分100質量%中、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上が更に好ましい。他方、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。
本発明におけるゴム組成物において、上記充填剤の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、40〜80質量部であることが好ましい。上記充填剤の含有量がこのような範囲であると、本発明の製造方法により、ゴム成分中に充填剤を短時間で充分良好に分散させることができ、充分生産性良く充填剤の分散性を向上させたゴム組成物を製造することができるため、本発明の効果がより良好に得られる。他方、40質量部未満であると、充分な補強性が得られないおそれがあり、80質量部を超えると、加工性が悪化する傾向にある。上記充填剤の含有量としては、上記ゴム成分100質量部に対して、45質量部以上がより好ましく、50質量部以上が更に好ましい。また、70質量部以下がより好ましく、60質量部以下が更に好ましい。
本発明におけるゴム組成物において、充填剤としてカーボンブラックを配合する場合、上記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックの含有量は、80質量部以下が好ましく、70質量部以下がより好ましく、60質量部以下が更に好ましい。また、該含有量は、40質量部以上が好ましく、45質量部以上がより好ましく、50質量部以上が更に好ましい。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる。
本発明におけるゴム組成物において、充填剤としてシリカを配合する場合、上記ゴム成分100質量部に対して、シリカの含有量は、10質量部以上が好ましい。また、該含有量は、50質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましい。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる。
本発明におけるゴム組成物においては、上記成分以外の従来ゴム工業で使用される上記配合剤が配合されてもよいが、上記配合剤が配合される場合、その配合量は通常用いられる範囲で適宜設定することができる。例えば、オイル、ステアリン酸、老化防止剤、加工助剤、粘着剤などが配合される場合、これらの含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、それぞれ5〜30質量部であることが好ましい。また、酸化亜鉛が配合される場合には、酸化亜鉛の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。
上記本発明の製造方法により得られるゴム組成物は、トレッド、サイドウォール、クリンチエイペックス等のタイヤの各部材、その他ゴムローラ、ゴム防舷材等に好適に使用でき、なかでも、タイヤの各部材により好適に使用できる。
上記ゴム組成物を用いて、空気入りタイヤを通常の方法で製造できる。すなわち、上記成分を配合して得られた未加硫ゴム組成物をタイヤ部材(例えば、トレッド)の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成できる。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得ることができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
天然ゴム:TSR20
ブタジエンゴム:宇部興産(株)製のBR150B(シス含有量:97質量%、ML1+4(100℃):40)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックI(N339、NSA:88m/g、DBP:121ml/100g)
オイル:H&R社製のVIVATEC500
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
ステアリン酸:日油(株)製の椿
加工助剤:ストラクトール社製のWB16(脂肪酸金属塩(脂肪酸カルシウム)と脂肪酸アミドとの混合物)
粘着剤:テルペン樹脂の乳化液(固形分:約50質量%)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
(実施例及び比較例)
表1の「ベース練り工程1」に示す配合内容に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製のバンバリーミキサーBB270/4WN(容量:270L)に充填し、表1中の「ベース練り工程1の混練時間(秒)」に記載の時間だけ混練した(ベース練り工程1)。
得られた混練物に、表1の「ベース練り工程2」に示す配合処方に従ってブタジエンゴムを充填し、表1中の「ベース練り工程2の混練時間(秒)」に記載の時間だけ混練した(ベース練り工程2)。
次いで、得られた混練物に、表1の「仕上げ練り工程」に示す配合処方に従ってオープンロールを用いて約80℃の条件下で3分間硫黄及び加硫促進剤を練り込み、未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
得られたゴム組成物について下記の評価を行った。結果を表1に示す。
(カーボン分散度)
得られた未加硫ゴム組成物を40mm角に切り出し、165℃、10分の加硫時間にてプレス加硫を行い、加硫ゴムシートを作製した。
ISO11345に準じて加硫ゴムシートのカーボンブラック分散度(%)を測定した。値が大きいほど、カーボンブラックの分散性に優れていることを示す。
Figure 2020002205
表1より、ブタジエンゴム以外のその他のゴムの全部又は一部と、充填剤の全部又は一部との混練物を先に作製した後に、その混練物とブタジエンゴムの全部又は一部とを混練することで、カーボン分散度が改善し、ゴム成分中に充填剤を短時間で良好に分散させることが可能となり、生産性良く充填剤の分散性を向上させたゴム組成物を製造できることがわかった。

Claims (3)

  1. ブタジエンゴム及びその他のゴムからなるゴム成分と、充填剤とを含むゴム組成物を製造する方法であって、
    前記その他のゴムの全部又は一部、及び前記充填剤の全部又は一部を混練するベース練り工程1と、
    前記ベース練り工程1により得られた混練物、及びブタジエンゴムの全部又は一部を混練するベース練り工程2とを含むゴム組成物の製造方法。
  2. 前記ベース練り工程1における練り時間が、20秒以上70秒以下である請求項1記載のゴム組成物の製造方法。
  3. 前記ゴム組成物における、ブタジエンゴムの含有量が、前記ゴム成分100質量%中、20〜80質量%であり、
    前記充填剤の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、40〜80質量部であり、
    前記充填剤が、カーボンブラック及びシリカからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2記載のゴム組成物の製造方法。
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