JP2020002204A - 熱伝導性グリース - Google Patents
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Abstract
Description
本実施の形態に係る熱伝導性グリース(以下、単に「グリース」ともいう)は、無機粉末充填剤を85質量%以上97質量%以下、基油を2質量%以上14質量%以下、分散剤を0.001質量%以上1質量%以下、そして層状化合物、を含有する。
(A)無機粉末充填剤
無機粉末充填剤は、グリースに含有されることにより、そのグリースに高い熱伝導性を付与する。本実施の形態に係る熱伝導性グリースは、無機粉末充填剤と、後述する層状化合物との含有割合を特定の範囲とすることで、高い熱伝導性と優れた塗布性を有する熱伝導性グリースとなる。
基油は、グリースに含有されることにより、熱伝導性グリースに潤滑性を付与する。
分散剤は、熱伝導性グリース内の固体成分(例えば、無機粉末充填剤や層状化合物)を分散させるための成分である。
層状化合物とは、主に層状粘土鉱物である板状結晶又は板状形態の化合物である。本発明者らの研究により無機粉末充填剤と層状化合物との含有割合を特定の範囲とした熱伝導性グリースであれば、高い熱伝導性と優れた塗布性を有する熱伝導性グリースであることが見出された。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースにおいては、さらに消泡剤を含有させることができる。消泡剤とは、グリースの製造過程中に混入した気泡を除去するための成分である。熱伝導性グリースにおいて、消泡剤を含有させることにより、熱伝導性をより効果的に向上させることができる。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースにおいては、必要に応じて、上記の(A)〜(E)の各成分の他の成分(その他の成分)を含有してもよい。その他の成分としては、防錆剤、腐食防止剤、増粘剤、極圧剤等を挙げることができる。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースのちょう度としては特に限定されないが、通常の環境における使用の観点から、200以上であることが好ましく、250以上であることがより好ましく、300以上であることが更に好ましく、330以上であることが特に好ましい。熱伝導性グリースのちょう度は、熱伝導性グリースの塗布性、拡がり性、付着性、離油を抑制する等の観点から250以上400以下であることがより好ましく、300以上400以下であることがさらに好ましく、330以上400以下であることが特に好ましい。
本実施の形態に係る熱伝導性グリースは、各成分を混合することにより製造する。製造方法としては、均一に成分を混合できれば特に限定されず、一般的なグリースの製造方法を採用することができる。
[試薬]
実施例及び比較例に用いた各成分について以下に示す。
(A)無機粉末充填剤
酸化亜鉛:平均粒径0.6μm(表1中「酸化亜鉛1」と表記。)
酸化亜鉛:平均粒径11μm(表1中「酸化亜鉛2」と表記。)
なお、各無機粉末充填剤の平均粒径は、粒子径分布測定装置(島津製作所製 SALD−7000)を用いてレーザー回折散乱法にて測定した。
(B)基油
ジペンタエリスリトールイソノナン酸エステル(表1中「基油1」と表記。)
トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)エステル(表1中「基油2」と表記。)
トリメリット酸トリ(3,5,5−トリメチルヘキシル)エステル(表1中「基油3」と表記。)
(C)分散剤
高級脂肪酸エステル
(D1)層状化合物
有機処理ベントナイト
(D2)増ちょう剤
ステアリン酸Li
(E)消泡剤
シリコーンオイル
(F)酸化防止剤
p,p’−ジオクチルジフェニルアミン(表1中「アミン系」と表記)
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸n−ノニル(表1中「フェノール系」と表記)
ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド(表1中「チオエーテル系」と表記)
下記表に示す含有割合となるように、(B)基油に、(C)分散剤と、(F)酸化防止剤と、(D)層状化合物と、(E)消泡剤とを溶解した後、(A)無機粉末充填剤とともに自公転ミキサーで撹拌し、実施例、比較例の熱伝導性グリースを調製した。
実施例及び比較例の熱伝導性グリースについて、以下の手順にしたがい、グリース化の可否、粘度、熱伝導率を評価した。
(グリース化の可否)
グリース化の可否は、上記により製造した熱伝導性グリースを目視で確認をし、グリース化の可否を確認した。グリース化できた場合を「可」とし、グリース化できなかった場合を「不可」とした。
上記により製造した熱伝導性グリース(グリース)を粘度計(Anton Parr社製 Physixa MCR501)を用いて室温にてせん断速度が6(1/sec)ときのせん断粘度を測定した。
上記により製造した熱伝導性グリース(グリース)を京都電子工業社製迅速熱伝導率計QTM−500を用いて室温にて測定した。
下記表1に、各実施例及び比較例の熱伝導性グリースの組成と評価結果を示す。
Claims (4)
- (A)無機粉末充填剤 85質量%以上97質量%以下、
(B)基油 2質量%以上14質量%以下、
(C)分散剤 0.001質量%以上1質量%以下、及び
(D)層状化合物、を含有し、
前記(D)層状化合物は、前記(B)基油100質量%に対して5質量%以上55質量%以下であり、
ISO22007−3に基づいて測定された熱伝導率が5.0W/mK以上であり、
せん断速度が6(1/sec)のときのせん断粘度が350Pa・s以上650Pa・s以下である
熱伝導性グリース。 - (E)消泡剤をさらに含有し、
前記(E)消泡剤は、前記(B)基油100質量%に対して0.001質量%以上0.1質量%以下である、
請求項1に記載の熱伝導性グリース。 - 前記(A)無機粉末充填剤は、銅、アルミニウム、銀、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び炭化ケイ素からなる群から選ばれる少なくとも1種以上である、
請求項1又は2に記載の熱伝導性グリース。 - 前記(B)基油は、鉱油、合成炭化水素油、ジエステル、ポリオールエステル、芳香族系エステル及びフェニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である、
請求項1から3のいずれかに記載の熱伝導性グリース。
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