JP2019536605A - 複数のx線画像から2d画像を再構築する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、対象物から得られる複数のX線画像を作成するための方法および系に関する。本発明では、シフト加算法を使って、対象物内の異なる領域にそれぞれ関連づけられる直線断層撮影面群の合成を得る。その直線断層撮影面群の合成が、用途に適する空間的密度を以って断層撮影体を満たせるかどうかを考慮して、シフト値の組を定義する。用途にとって必要であれば、いくつかの焦点面を選択して、鮮明度が落ちている部分を処理することで被写界深度を調節できる。焦点合成法を使って、複数画像からなる断層撮影合成から、単独の2DX線画像をつくりだすようにできる。直線断層撮影合成から、焦点が合っている領域の深度図を得て、3D物体モデルを作成してもよい。

Description

本発明は、X線源およびX線検出器を用いて得られた、対象物の複数のX線画像を処理する方法に関し、ここで当該画像の各々は、X線源とX線検出器と対象物の種々の相対的位置にそれぞれ対応している。また本発明は、本方法を実施するよう構成された画像処理装置を含んだX線系にも関する。
X線撮影は広汎な用途で使われている。例えば、ヒトの健康診断(医療用X線撮影)、動物の健康診断(獣医用X線撮影)、物品の製造における品質管理の補助(工業用X線撮影)、物品と人々の輸送の安全確保(保安用X線撮影)などの種々の用途に供されている。
X線検出器は、種々のアーキテクチャに合わせて設計できる。X線検出器のアーキテクチャの一例としては、線走査式X線検出器がある。こうした検出器では、X線に感受性を持つエレメント(画素)を、図1Aに示すように N x 1 行列として構成する。なおここでは各画素の座標を括弧内に示してある。X線検出器のアーキテクチャの別例としては、面測定式X線検出器がある。面測定式X線検出器の画素は、図1Bに示すように N x M 行列に配置される。各画素の座標は括弧内に示してある。どちらの例でも、X線検出器が持つ画素からの信号を、内部または外部の画素読み出し回路によって読み取り、そのX線検出器の用途もしくは設計またはその双方に特化させた形式を以って処理・出力することになる。
一般的なX線撮影の幾何配置では、面測定式のX線検出器でも線走査式のそれでも、撮影距離(線源-検出器間距離; Source-to-Image Distance; SID)がX線焦点サイズに比して大きい。このような撮影条件下では通常、被写界深度(DOF)が大きくなってくる。つまりSIDに較べれば、撮影対象物の位置は画像の鮮明さにはほとんど影響してこないというわけである。
しかしDOFが大きいと、X線検出器が得るX線画像において、対象物または対象物内部の形態の相対尺度が保たれないという欠点が出てきてしまう。これは、ほとんどのX線源からは放散するX線ビームが出るので、対象物の形状が「投影」されて写ることになるからである。それゆえ小さな物体がX線管に近いところに在ると、X線検出器の方に近いところに在る物理的に大きな物体よりも、画像上では大きく見えてしまうことになる。
インライン品質管理、LCD検査、または半導体マスク・ウェハ検査などといった可視光撮影術では、面測定式検出器によって線走査法を模倣する特殊な手法がある。これを時間差積分法(Time Delay and Integration; TDI)と呼ぶ。図2参照。TDIモードの場合、時間積分中の信号積分は静的ではない。すなわちレンズ(2)が捉えて積分される画像が、対象物(4)の矢印(3)で示す動きと同期して、検出器(1)上を動いていくことになる。この手法では、単独の画素の露光に比べて露光時間が何倍にも増大するので、微弱な光度の映像であっても高解像度かつ良SN比(Signal-to-Noise Ratio; SNR)を以って撮影可能である。なお上述した画像の動きとは通常、画像が一度にひとつの画素列ずつ動くというものである。つまりその出力信号は、線走査式検出器が行うそれと電気的に等価になる。このようなTDIモードの利点は、可視光撮影術の場合では、検出器の動作速度と対象物の動く速度が正確に同期しているときだけ実感できる。もしこれらの運動が正しく同期していなければ、撮影結果はいまいちになってしまうのが普通である。
こうしたTDI技術はX線撮影にも適用できる。例えば面測定式X線検出器をTDIモードで動作させれば、同じネイティブ画素サイズの線走査式X線検出器に比べて感度とSNRが何倍にも向上する。ここで可視光TDI撮影モードと異なるのは、X線撮影の場合には、TDI動作速度と対象物の運動が不整合であったとしても必ずしも画像が得られずに終わってしまうとは限らないことである。と言うのは、X線は物質透過能を有するので、対象物内の領域に対しても、検出器画像面における画像のそれと同じ直線運動速度を以って、X線画像中で焦点を合わせられるからである。こうした領域のことを「直線断層撮影焦点面」linear tomography focal planeと呼び、単に「焦点面」focal planeと略すこともある。
X線撮影術では上記の現象を利用し、対象物内の領域を選んで焦点の合った画像を得ている。この手法のことを直線断層撮影法と呼ぶ。直線断層撮影法では、焦点面に対してのみ、対象物の形態に焦点が合った撮影ができる。このため、同じX線装置構成を用いて従来の面測定式検出器を行った場合に比べて、DOFが小さくなる。こういった特徴は、医療用または歯科用のX線用途において有用と考えられる。なぜならこれらの用途では、対象物の形態同士を区別するのが目的であるのに、従来のX線画像ではそれらの形態同士が重なり合って写ってしまうのが普通だからである。こうした用途のうち最適な例が歯科用パノラマX線撮影である。ヒト頭部の歯牙上顎顔面領域は解剖学的に複雑なので、関心領域を可視化するのが生来的に困難なのである。
1960年代初頭以来、歯科用パノラマX線撮影では、診断用画像を得るために直線断層撮影法の原理に依拠している。通常のパノラマX線系では、X線源とX線検出器とが相互に固定された位置関係にある。例えばX線系の有する架台の両端にそれぞれX線源とX線検出器を搭載して、患者の頭部近傍で旋回できるようになっている。1990年代終盤からはデジタル撮影技術を使ったパノラマ撮影が勃興した。しかしそれでもなお、上顎・下顎・歯列が遮られずに見える画像を撮るには依然として直線断層撮影法の原理に頼らざるをえなかった。
通常のヒトの頭部には、パノラマX線画像にて可視化されてくるであろう解剖学的形態が多々そなわっている。そうした形態を含んだ部位のことを焦距溝(focal trough)と呼ぶ。焦距溝は複雑な三次元形状の立体であって、図3Aには焦距溝(5)の輪郭を顎部の形状と対比して描いてある。一般的には、走査中にX線源とX線検出器を搭載した架台を、図3Bに示すような軌跡(6)をなぞるように走査中の回転中心を設定して、患者頭部周囲で旋回することで、必要な焦距溝を得ている。この軌跡を使うことで歯牙上顎顔面領域の平均的な解剖学的形態を最適に可視化できる。またこの軌跡その他のシステムレベルの構成により、焦距溝の位置取りを適切にでき、しかもパノラマX線画像における尺度歪み(scale distortions)も減らせる。実際の歯科作業では、患者の位置取りにおける誤差か、あるいは、機械の動作に際して予めプログラムしておく解剖学的形態の推定平均から実際の患者のそれが逸脱していることがある。するとそのいずれかが原因となって、直線断層撮影法の狭いDOFでは、焦距溝にて患者の解剖学的形態を正しい位置に捉えられないことがよくある。そうなってしまうと、パノラマX線画像中の関心領域の鮮明度(シャープネス)が損われてしまう。
対象物に関する複数のX線画像の処理方法は、米国特許出願公開2010/0246761A1号で知られている。この方法は、二個以上の異なるX線画像から対応する画素値をシフト加算して、パノラマ画像中の画素を構成するためのアルゴリズムをプロセッサ上で走らせることを含む。
本発明の目的は、より鮮明なパノラマ画像を生成する方法を提供することにある。個別の患者に特化した調整を要すること無く一種類の標準設定によって、患者の解剖学的変異の全てもしくはできるかぎり多くを含められるようなDOFを、当該パノラマ画像が有することが好ましい。
この目的は、請求項1に規定する方法により少なくとも部分的に達成できる。当該方法は、シフト加算法を用いて複数のX線画像から複数の焦点面を生成し、その各焦点面は対象物の内部の異なる領域に関連づけられるステップと、焦点合成法を用いて複数の焦点面から二次元(2D)画像を生成して、X線検出器により取得された複数のX線画像から複数の焦点面を作成するステップとを含む。各焦点面は、対象物の内部の異なる領域に関連づけられる。その後に焦点合成法を使って、複数の焦点面から2D画像を作成する。
上記のシフト加算法と焦点合成法は既知ではあるが、従来技術とは別に考えるべきものである。本出願人は、これら二種の既知の方法を組み合わせることで、得られる2DX線画像の品質を、従来手法に比べて大幅に向上できることを発見した。
X線検出器は、面測定式のX線検出器であってよく、連続フレームキャプチャーモードで動作してよい。なお連続フレームキャプチャーモードとは、X線源からX線が照射されている期間中に、X線検出器が連続して複数のX線画像を作成するモードのことを言う。その画像作成時間間隔は、内部回路により定義されていてもよいし、外部からトリガーされて定められてもよい。このモードは当該技術分野で公知である。
複数のX線画像を取得している最中に、X線源とX線検出器は、一定の位置関係を互いに維持しているのが好ましい。また、複数のX線画像を取得している最中には、X線源とX線検出器が移動するのが好ましく、かつ対象物は固定しておくのが好ましい。
また本方法にはさらに、X線源とX線検出器の組み合わせの運動にともなってそれらの回転の中心が動くことに因る尺度歪みがあるように作成されてしまった焦点面を修正して、修正済焦点面を得る工程が含まれてもよい。そうした回転中心の軌跡の例を図3Bに示した。
またシフト加算法を使う際には、複数のX線画像の裡から第一の画像を選択する工程と、その複数のX線画像の裡から第一の画像とは異なる第二の画像を選択する工程と、その第一の画像および第二の画像の少なくとも一方をその他方に対してシフトする工程と、そのシフトを行った後にその第一の画像および第二の画像を加算して焦点面を構築する工程と、を含めてもかまわない。さらに本方法は、第一の画像および第二の画像を記録する時刻におけるX線検出器とX線源と対象物との相対位置関係の違いから第一の位置シフトを決定する工程と、第一の画像および第二の画像の裡の少なくとも一方を上記のようにシフトする際に適用された(単数または複数の)第二の位置シフトを決定する工程と、第一の位置シフトおよび/もしくは第二の位置シフトに基づいて、第一の画像および第二の画像を用いて作成した焦点面に、対象物内部の領域を関連づける工程と、を含んでもよい。
焦点合成法を用いる工程にはさらに、所与の焦点面について、対象物内部の領域の一部に対応する、焦点面内の焦点が合った部位を決定する工程が含まれてよい。なおその焦点が合った部位において焦点が合うように撮影される焦点面には、この対象物内部の領域が関連づけられている。また各焦点面ごとに、焦点が合った部位を決めるようにしてもよい。これらの部位を組み合わせて、上述したような2D画像を作成してもよい。
また本方法が、シフト加算法を行う間に、複数の焦点面のサイズを、少なくとも、元になるX線画像のシフトが適用された方向について揃える工程をさらに含んでもよい。
X線検出器から得られた複数のX線画像を、シフト加算法および/もしくは焦点合成法を行うに先立って、コンピュータメモリに保存できる。
また本方法は、各焦点面における鮮明度の良い領域の深度図(depth map)を使って、対象物の3Dモデルを構築する工程を含んでもよい。この深度図には、画素毎に、X線検出器と懸案の画素に対応している対象物の部分とのあいだの距離に関連する深度情報またはその他の距離情報が含まれる。シフト加算法の適用により、この距離情報が得られる。
各焦点面において、鮮明である領域があるかを調査できる。そうした領域の画像情報(グレイ値など)を組み合わせて使って、3Dモデルを構築できる。こうしたモデルでは、対象物のモデルをなすための種々の部品を、種々の焦点面から取得する。
画像処理装置(GPU)またはその他の画像処理可能な専用コンピュータハードウェアを用いて、シフト加算法および/または焦点合成法をリアルタイムに行うこともできる。
また本方法は、焦点合成法を行うに先立って、焦点面中の或る領域を選択的に画像処理することで、作成された2D画像内の被写界深度(DOF)を制御する工程をさらに含んでもよい。例えばそうした画像選択には、対象物内の関心領域に対応していない領域をぼかす工程が含まれていてもよい。こうすることで、最終的な2D画像中の領域を作成するための焦点合成法の一環として選択された焦点面中の領域に較べて、各焦点面においてぼかした領域に対応している領域が、最終的な2D画像に寄与する度合いを減じることができる。あるいは別の手法として、対応する領域を各焦点面においてぼかす場合に、それらの領域を併せて無視したり破棄したりすることも可能である。
本方法はまた、複数のX線画像の裡のX線画像に、シフト値の組を関連づける工程と、各X線画像を、それに関連づけられたシフト値の分シフトさせる工程と、そのシフトを行った後に、その複数のX線画像同士を加算する工程と、を含んでもよい。つまり、或るX線画像を別のX線画像に対してシフトさせて、焦点面のシフト後に双方の画像を加算することで、またはその一部が得られる。なお、それらの複数のX線画像の裡の各X線画像をそれぞれ或るシフト値に関連づける必要は無いことに留意されたい。すなわち、相対的なシフトこそが重要なのである。
本方法はまた、上述したシフト加算法について、シフト値の組を選択することで、作成された複数の焦点面が、不均一である空間密度を持つようにする工程を含んでもよい。なおここで言う不均一である空間密度とは、X線検出器と対象物とのあいだの距離に亘って、焦点面群が不均一に分布していることを意味する。
二種以上の固定値を交互に切り替えるその平均のX線エネルギーを有するようなX線を照射するX線源を使って、複数のX線画像を得てもよく、ここでその複数のX線画像には複数のX線画像サブセットが含まれ、そのX線画像サブセットの各々がそれぞれ、平均X線エネルギーに関わる一の固定値に対応することになる。このような場合には本方法がさらに、X線画像サブセットの各々についてシフト加算法および焦点合成法を別々に行うことで、それぞれ2D画像を作成する工程を含むのが好ましい。これらの2D画像群を組み合わせることで、単独の2D画像を作成するようにしてもよい。さらにはエネルギー識別式X線検出器を用いて、複数のX線画像を作成してもかまわない。
骨と軟組織とでは、種々のX線エネルギーに対する吸収係数が異なってくる。なので、骨か軟組織かのいずれかにとって適切なX線エネルギーを使って精密な撮影ができる。上述したようなサブセットを使うことで、骨からの情報と軟組織からの情報とを組み合わせて、単独の2D画像を作成するようにもできる。
本発明のさらなる態様では、X線源と、X線検出器と、移動ユニットとを含んだX線系も提供できる。この移動ユニットは、複数のX線画像を得る際に、撮影する対象物と、そのX線検出器およびX線源のうちの少なくとも一方とのあいだに相対運動を起こさせるためのものである。またこのX線系は、上述したような複数のX線画像から2D画像を作成するための方法を実施するように構成された、GPUなどの画像処理装置をさらに含む。
またこのX線系がさらに取付枠を有していてもよい。またX線源およびX線検出器が固定された位置関係を有していてもよい。ここでX線系は、移動ユニットを使って、取付枠に対して静止するX線源およびX線検出器に対して、対象物を動かすように構成できる。あるいは別の手法として、X線系が移動ユニットを使って、取付枠に対して静止する対象物に対して、X線源およびX線検出器を動かすように構成してもよい。
また当該X線系がさらに、シフト加算法および/もしくは焦点合成法を行うに先立って、X線検出器からの複数のX線画像を保存しておくためのメモリー(記憶手段)を有していてもよい。
本発明のさらなる態様では、画像処理装置により実行された際に、上述した方法を実施する命令を含んだ、コンピュータ可読なデータ媒体(data carrier)も提供できる。
続いて添付図面を参照しつつ本発明をより詳細に説明していく。
X線検出器についての二種の既知の構成を示す。 直線断層撮影法の概念を説明する。 焦距溝を示す。 焦距溝を示す。 本発明に従って、シフト加算法の適用により複数の焦点面を生成する様子を示す。 歯科用パノラマ画像の例である。 焦点面の空間的歪みを修正する様子である。 従来技術手法で得られる歯科用パノラマ画像と、本発明に従って得られる歯科用パノラマ画像とを比較したものである。 従来技術手法で得られる歯科用パノラマ画像と、本発明に従って得られる歯科用パノラマ画像とを比較したものである。 本発明に応じて得られる歯の焦距溝を示す。 本発明に応じて得られる歯の焦距溝を示す。 本発明の保安用途を示す。 シフト加算法の原理を説明する。 シフト加算法の原理を説明する。
X線撮影法では主に、X線の円錐状ビーム(コーンビーム)を使うが、これはX線源として実用的なのがX線管であるからである。X線管の陰極にはX線焦点と呼ばれる小さな領域があり、ここからX線が照射されるようになっている。X線ビームが円錐状なので、X線の設定には幾何拡大率がからんでくることになる。大概の場合はできるだけ倍率を小さくしておく方が、X線管の焦点サイズが有限なために生じる撮影時のアーチファクトを避けやすいので有益である。そうしたアーチファクトとしては、幾何的な歪みや画像のぼやけがある。そのため撮影準備では、所与のX線管出力と、予想される露出時間や洩れる照射その他実用上の要請とを考慮した上で、SIDをできるだけ大きくしておくのが普通である。こうした手法は線走査式と面測定式のどちらのX線撮影でも一般的である。
さてX線撮影準備では拡大率を小さくしておくとしても、TDIモードの検出器を用いる直線断層撮影で得られる画像には、その拡大率は依然として効いてくる。上述したように、TDI信号の伝送速度と同じ直線速度を以って検出器の結像面上を動く対象領域だけが、焦点が合った状態で撮影されることになる。つまり、撮影される対象物のその一部だけが、X線TDI画像において焦点が合った状態で写るということがありえるわけである。
TDI撮影モードで動くように設計されているX線検出器もいくつもあるが、走査X線検査結果を修正することはできない。そうした検出器からは単独の焦点面の画像が出力されるが、それが検出器内のアナログ領域で生成されるからである。だが連続フレームキャプチャーモードで動作する面測定式X線検出器の場合、事情が異なってくる。こうした検出器が撮影して得るフレームの組をデジタル処理することで、シフト加算法を使って複数の焦点面を作成できるからである。シフト加算法は本質的にはいわば「デジタルTDI」の画像再構成術なのである。つまり主題にとって重要な場合を除き、「TDI」という語は従来のアナログTDI撮影モードにもデジタルTDI撮影モードにも分け隔てなく適用できるものである。シフト加算法に使うシフト値は、単独の画素のサイズもしくはその整数倍に必ずしも正確に合致していなくてもよい。シフト値がX線検出器のネイティブ画素サイズの分数であってもよい。このようにシフト加算法のためにシフト値を選択する行為は、アナログTDI信号の伝送速度を調整して、検出器の結像面に対する信号の相対速度を制御する行為に等しい。つまりシフト値が小さくなるほど、それと等価な対象物の運動速度が遅くなって、得られる画像に写ることになるし、また生成される焦点面とX線検出器との空間的間隔が狭まることにもなるというわけである。さらには、シフト値を変えることで、対応する焦点面のSID上での位置もまた制御できることもわかるだろう。本発明によれば、X線検出器から得られた複数のX線画像の同一の組を基にして、シフト加算法のシフト値を変えることで複数の焦点面を作成可能である。画像データの同一組から複数の焦点面を作成もしくは再構築することにより、画像品質を実質的に向上させることができ、しかも数多のX線用途に後述するような付加価値ある機能をもたらすこともできるのである。しかしながら本発明はそれらの用途だけには限定されない。
本発明に係る方法によってX線検査品質を向上できるようなX線撮影術としては、歯科用パノラマX線撮影が挙げられる。
図4では、(単純化のために)円環状の配置を使い、X線パノラマ撮影をするために複数の断層撮影面を再構築する仕組みについて説明する。X線検出器(11)およびX線源(10)を載せた架台が、患者頭部(12)を一定速度で周回する。X線源(10)はX線の狭ビーム(13)を照射し、X線検出器(11)が捕捉する。X線検出器(11)は一定のフレーム速度を以って連続フレームキャプチャーモードで動作しており、X線画像A、B、C、…からなる"動画"Mを作成する。
本発明によれば、異なるシフト値群によるシフト加算法を活用することで、複数の焦点面I_FP1〜I_FP3を作成できる。図4では、作成される焦点面FP1、FP2、FP3の位置が、シフト値に依ることを示している(なお縮尺は合わせていない)。X線源(10)に近い焦点面からは、対応する焦点面を作成するために、基準となるX線画像A、B、Cに適用するための大きなシフト値を要することになる。と言うのは、その対応する焦点面内に写る形態群の、X線検出器の面に対する相対速度が、その他の示す面に対する相対速度よりも大きくなるようにしなくてはならないからである。
なお、このように再構築される焦点面のいずれにおいても、顎部の持つすべての解剖学的形態群を、ひとつの焦点面だけで焦点の合った状態で一気に捉えられるわけではない。これは、得られる焦点面群の持つ曲面と、顎部の輪郭とでは形状が大幅に異なっているからである。図5には、X線検出器が得たデジタルデータから再構築した少数の焦点面だけを示してある。シフト加算法に用いるシフト値を変えることで、焦点面の合成(スタック; stack)を再構築できる。また、焦点面同士の間隔を小さくして、顎部が占める立体を焦点面の合成で埋められるようなやりかたを以って、シフト加算法に用いるシフト値の組を選択することも可能と考えられる。このようにはっきりと推論できるのは、懸案の画像が、焦点面群全体に亘っていわば「分布」しているようになるという事実からである。本発明では、単独のパノラマX線画像を「抽出」するために、焦点面群の全体を焦点合成法によって処理している。このような画像の一例を図5に示した。
上述したように、焦点面内で焦点の合った画像コンテンツは、X線源から異なる距離にあると、異なった倍率を以って見える。そしてSID上での焦点面の位置が、この倍率を定めることになる。なお瑣末なことではあるが、図4に示すような単純化した幾何配置(ジオメトリ)では、SID上での焦点面の位置(FPn)を、単独のパラメータ、すなわちその焦点面を再構築するために使ったシフト加算法でのシフト値のみで定義できる。したがって、シフト加算法で用いる各シフト値だけに基づいて、焦点面群を、デジタル領域で同じ倍率になるようリサイズできると考えられる。
なお現に市販されているパノラマX線装置では、架台が円環状に運動しているわけではない。そのため上述の方法だけでは、実際の撮影条件の下で生成される焦点面群における拡大率の違いを充分に補償できず、得られるパノラマ画像には幾許かの尺度歪みが出てしまうと考えられる。例えば前歯は、奥側の顎部に生える臼歯に比べて尺が大きめに見えることになる。図6からは、元の焦点面(上図)にはX線制御装置(X線源とX線検出器を載せた架台)の回転中心が移動することによって尺度歪みが生じていることがわかる。そしてこれをどのようにデジタル補正すれば、その下図に示すような焦点面が得られるかもわかる。このように尺を後付けするのはパノラマ撮影装置の固有設計に依るが、それは既知であるか、またはその装置の較正作業から簡単に導出できるものに過ぎない。
ここで重要なのは、デジタル領域でこのような修正をすると、作り物の結果を得るというわけではなくて、パノラマ画像作成のための他の既存の撮影技術・アルゴリズムと同等か遜色ない結果が得られるということなのである。その理由は、挙げた他の手法でも結局のところ、パノラマ撮影装置設計(回転部の機械的設計など)、X線検出器のフレーム速度、画像再構築などに関する他の特徴によって、パノラマ撮影準備における拡大率の誤差を補償しているからである。またこれらの系で、上顎と下顎の曲面から推測した患者の解剖学的形態が実際のそれからズレていると、やはり従来技術に係るパノラマ撮影で写した画像には尺度歪みが出てしまう。歯科業界では、パノラマX線画像に少々の尺度歪みがあっても許容されているのだが、それはパノラマX線画像を生体認証用途には使っていないからである。なので歯科OEMが提供する系の利用者向け文書には、その系により作成される画像は、患者の標準的・平均的解剖学的形態の推測に基づいている旨の声明書がついているのが普通である。
パノラマX線撮影設備では、パノラマ撮影を可能にするために様々な系アーキテクチャを考案して判断を行っている。実際の装置群では、撮影をするための手法がそれぞれに異なっていると考えられる。軌道運動の種類、検出器のフレーム速度、画素サイズ、検出器の向き、SID、患者からX線検出器までの距離、走査時間は異なる可能性がある。この系その他の系における系レベルの判断においては、申し分のないパノラマX線画像を作成するために、幾つの断層撮影スライスが必要なのか、かつその間隔は如何程とするべきなのか、を考慮しているのである。図7は、市販のパノラマ撮影系の面測定式X線検出器によって撮られた同じフレームセットから得られた、歯牙近傍頭蓋骨ファントムのパノラマ画像である。左側の画像は、平均的患者の形態を推測してパノラマ画像を再構築するための既存技術を使って作られたものである。また右側の画像は、本発明に係る方法を使って作られたものである。どちらの画像も非常に良い鮮明度であって、かつ違っているところ以外の類似度は高い。
図7Bでは、図7Aに示した画像の前側(腹側)部分を拡大したものを示している。本発明に係る方法を用いて再構築した画像では、ファントムが若干ずれていたのが直っており、しかも前歯の細部が従来の再構築法に較べてくっきりと高解像度で写っているのがわかる。ここで重要なのは、図7Bの右側の画像は図7Aの右側の画像に対応しているものなのだが、歯科用X線系からの実際の情報(SID、X線検出器のフレーム速度、取得時間など)をまったく使わずに作成されたということである。この再構築で使った唯一の仮定は、軌道力学運動と検出器のフレーム速度の双方が、画像取得の間は一定であった、というただそれだけなのである。
本発明に係る方法によってパノラマ撮影術が得られるさらなる利点として、将来の歯科用パノラマ撮影系の設計を単純化できる可能性をもたらすような、生成された焦点面群の焦点合成により作り出される2D画像が大きなDOFを持つということがある。このように大きなDOFがあれば、X線源とX線検出器を載せた架台の回転中心を動かす必要が無くなるので、歯科用X線系のコストと複雑さを大幅に減らせると考えられる。すると架台を単純に回転運動すればいいので、前歯と奥歯の拡大率の違いによる幾何歪みは出るものの、そうした幾何歪みは画像の後処理においてデジタル領域で手早く修正可能なものに過ぎない。
図8Aおよび図8Bには、本発明に係る方法によって2Dパノラマ画像を作成するにあたり、パノラマ撮影のモダリティ(より一般的にはDOF)にとって適切になるようにした焦距溝の位置を示している。図8Aは単純回転幾何配置(ジオメトリ)の場合であり、図8Bはこの業界で標準的な架台の回転の場合である。この焦距溝の面積は、図3Aで示した必要最低限の面積よりも大きくなっている。このように面積が拡大していても、パノラマ画像に何か新たな形態がさらに写るというわけではない。と言うのは、拡大された部分には軟組織だけが含まれており、X線検出器に届くパノラマ撮影用のX線ビームは比較的硬X線側のスペクトラムなので、そうした軟組織はパノラマX線画像に写らないからである。また、形状もしくは位置についてDOFを減らすかまたは何らかの変化をさせる必要がある場合には、作成した焦点面の合成のうちから、関連する焦点面群における対応する領域を意図的にぼかすことで、実現可能である。こうした焦点合成法によってそれらの領域から情報を間引いて、得られるDOFから処理済みの領域が占める体積中の位置を除外することになる。上述したぼかし処理は例えば、Gaussianぼかしフィルターその他のローパス画像フィルター法を適用することで実施可能である。
本発明に係る方法では、断層撮影画像の合成を生成し、その画像座標を計算して空間座標に正確に対応づけられる。これが意味するところはすなわち、別の歯科用X線撮影用途である頭蓋計測法(ヒト頭部の歯牙と骨格の相関を解析する手法)も、本発明に係る方法を好ましく適用できるということである。現行の頭蓋計測法は、2メートルにも及ぶ長いSIDを使うことで、ヒト頭部の前部と後部における拡大比率の違いを縮めるようにするというものである。こうして得られる頭蓋計測法によるX線画像は、目的とする処置を計画する上で要する角度や距離などの測定に使えるものである。現代の歯科設備では、頭蓋計測法撮影は専用の歯科X線系だけでしか行えず、そのX線室には、パノラマ撮影しかできないX線撮影系よりも多大な作業領域が必要になってしまっている。一方本発明に係る方法によれば、パノラマ撮影に用いるものと同様の小型の系幾何配置を使って、頭蓋計測法撮影が可能になるのである。
本発明に係る方法から恩恵を受けられるその他の医療X線用途としては、乳房撮影法(マンモグラフィー)がある。マンモグラフィーの今の流れは乳腺デジタルトモシンセシス(Digital Breast Tomosynthesis; DBT)の急増である。これによって、感度(乳腺内部の物体を検出する能力)および特性(検出した物体を悪性か良性かに区別する能力)が、旧来の2DX線マンモグラフィーよりも目覚しく向上すると謳われている。X線マンモグラフィーで主に関心対象となる物体とは、通常の腺組織と若干コントラストが異なる大型領域(すなわち腫瘍)か、X線検出器の画素サイズと同等かそれ未満の大きさを持ちかつ高コントラストな物体(すなわち石灰化)かのいずれかである。どちらの場合でも、マンモグラフィー診断系は優れたコントラスト感度を有するため陽性識別ができるし、熟練放射線医であればそれらの関心物体をさらに区別することもできる。密な乳腺組織を持つ患者の場合だと、従来のマンモグラフィー法を使うとX線ビームの減衰が通常より激しくなるので、関心物体の視認性が悪化してしまう。すると偽陰性の診断率が上がってしまい、その結果悪性癌の見落としが増えてしまうことになる。
DBT法では、乳房とX線検出器を静止させておいて、X線ビームの入射角を変えて複数の画像を撮ることが必要になる。乳房内部の構造を種々の角度から観察するため、乳房内部の物体の検出能は向上する。種々の角度から撮られた個々の画像の全体から、DBTによるスライスの合成(スタック)を得る。こうして得られたスライスの合成が、放射線医へと供されて個別に確認を受ける。また、全てのスライスから関心物体の「まとめ」をつくり、それを含めた単独の合成2D画像で確認をすることもよくある。
本発明は、DBTの実施手法を著しく改善できる。すなわち連続フレームキャプチャーモードで動作している面測定式X線検出器を用いて乳房を一度走査するだけで、スライスからなる完全なトモシンセシス合成を作成できるのである。本発明に係る方法を利用したDBT系による画像取得と画像作成のやりかたについては、上述したパノラマX線モダリティに関して記載したところと変わらない。
前述したように、TDIモードで動作するX線検出器のDOFが狭いと、活用できる用途は限られる。そうした狭いDOFの活用先としては、PCBハンダのX線検査が挙げられる。そうした用途の場合には関心領域は薄い面であり、TDIのDOFでも撮影要件に適するわけである。
さてその一方でX線走査撮影の大半は、依然として線走査式X線検出器を使って行われている。その広いDOFと連続撮影可能であること、そしてリアルタイムに撮影データを出力できるという利点があるためである。本発明は、TDIによるX線撮影の弱点を無くし、線走査式X線検出器をより優れたX線撮像装置に格上げして、広汎な用途群において非常に実のある利益を数多もたらせる。
現在のところ産業用および保安用のX線検査用途では、絶え間なく動く物体を捉えるためにほぼ例外なく線走査式X線検出器を使っている。そうした用途の一例としては、空港の保安のための手荷物検査がある。この種の用途では広いDOFであることが重要な要件になる上、さらに線走査式X線検出器が低コストであることも考慮されて、線走査式X線検出器が支配的になっているわけである。TDI撮影原理ではDOFに制限があることから逃れられなかったが、その余は利点が大きい。そこで本発明は、そのTDI撮影原理のDOF制限を克服し、より優れた撮像技術を行えるような格上げを可能とする。
図9A〜9Cは、ベルトコンベアでの事例に本発明に係る方法を適用した際の、画像品質の向上を表したものである。ここでの検査対象物は高さ約20cmの段ボール箱で、その中には種々の物体を詰めてあった。この搬送システムでは、固定されたX線源とX線検出器に対して物体が直線運動するようになっており、X線検出器は連続フレームキャプチャーモードで動作させていた。
前に説明したとおり、X線検出器のTDI動作の速度制御によって、SID上のTDI焦点面位置は調整可能である。図9(左)はTDI焦点面が箱の底面にある場合の撮影結果を、また図9(中)はTDI焦点面が箱の上面にある場合のそれを示している。標準的なTDI動作ではDOFが狭く、この箱の中身を全体的に充分な鮮明度で見ることが不可能なのが理解できる。さて図9(右)には、19枚の画像からなる断層撮影合成を用いて本発明に係る方法にて作成した合成2D画像を示してある。ここで、図9(左)と図9(右)を作成する元になったデータは同一である。図9(右)ではすべての物体に焦点が合っており、容易に認識可能となっている。これはつまり、本実験においてDOFを20cmまで効果的に増大できていたからである。
ここまで述べてきた実施形態はいずれも多エネルギーX線ビームを使い、画素が捉えるエネルギー総量に比例した出力信号を生成するX線検出器による撮像モードのために提供するものである。一般的にはX線設定でエネルギー弁別可能にすることで、X線画像から実質的にさらに多くの情報が得られるようにもできる。つまり調査対象物に対してスペクトラムを変化させることで得られる追加情報により、対象物をなす材料を識別できたり、または対象物の組成の違いを識別できたりする手段が得られるということになる。さらには、X線画像のダイナミックレンジも向上できる。なお本発明が提案できる方法は、X線検出器におけるX線捕捉技術には依存していないので、検出器レベルでのエネルギー弁別法を用いたX線撮像でのデュアルエネルギー原理およびエネルギー弁別原理と概して調和できる。
またデュアルエネルギー撮像のための別手法として、X線管に高電圧交流を掛けるようにしてもよい。こうした適用例としてデジタル造影マンモグラフィー(Contrast Enhanced Digital Mammography; CEDM)がある。これは、X線管に異なる高電圧設定を掛けて撮られた二種の乳房画像を評価するという手法である。この手法による検査前には乳房に造影剤を注射し、素早く連続撮影している。ここで本発明に係る方法を使えば造影DBTが可能となる。これは現在市販されているDBT系のいずれでも為しえていないことである。
本発明に係る方法では概して、作成した2D画像と3D画像を使い、例えば生体認証を目的として、対象物において可視化された形態間の距離や角度などを高精度を以って測定できる。
図10Aおよび図10Bは、本発明で使うシフト加算法の既知の原理を説明するものである。図10Aでは、X線源とX線検出器とは互いに固定された位置関係にあり、内部形態Aおよび内部形態Bを有する物体に対して、二地点間を往復できるようになっている。より具体的に言うと、第一の画像を撮る際にX線源は位置 S1 に在り、このとき図10Bの左側の状態である。また第二の画像を撮る際にはX線源は位置 S2 に在り、このとき図10Bの右側の状態になる。同様に図10Aには二つの中心線C1、C2を示してあるが、これらはそれぞれ、画像1を撮る時刻と画像2を撮る時刻におけるX線検出器の中心線を表している。図10Aでは、X線検出器とX線源の動きが、物体の形態AとX線検出器とのあいだの距離が h1 のまま維持されるようなものになっている。また物体の形態AとX線源とのあいだの距離(X線源がその上を動く線と考えてもいい)は h - h1 で表される。ここで h は線源-検出器間距離(SID)である。
直線 101 は、位置 S1 に在るX線源から照射されるX線を表しており、撮影対象物内部の形態Aおよび形態Bを通過している。つまり画像1内では、これらの形態が同じ位置に写ることになるわけである。
直線 102 は、位置 S2 に在るX線源から照射されるX線を表しており、撮影対象物内部の形態Aを通過している。つまり直線 102 は形態Bは通過しない。このため画像2では、これらの形態が同じ位置には写らない。
図10Aでは、形態AがX線検出器から距離 h1 のところに在る。従来の幾何配置を使うと、 d1 / h1 = d / (h - h1) と演繹できる。画像1におけるC1と形態Aとのあいだのオフセット(ずれ)は OA,B,1 と表され、画像1におけるC1と形態Bとのあいだのオフセットに等しい。ここで OA,B,1 = d + d1 = (h / (h - h1)) x d と計算できる。
従来の幾何配置を使うと、 d2 / h1 = (d + dy) / (h - h1) と演繹できる。そして画像2におけるC2と形態Aとのあいだのオフセットは OA,2 で表せ、 OA,2 = dy + d + d2 = (h / (h - h1)) x d + (h / (h - h1)) x dy と計算できる。
画像1と画像2を比較することで、形態Aが、これらの画像中で D = OA,B,1 - OA,2 = (h / (h - h1)) x dy だけシフトしていることがわかる。
本発明により、画像1および画像2を用いて、位置シフトを補償した新たな画像を構築可能である。例えば、組み合わせ画像中の位置(x,y)における画素値を算出するために、画像1中の位置(x,y)における画素値を、画像2中の位置(x,y+D)における画素値に加算するようにしてよい。このやりかたで得られる画像では、 z = h1 で定まる面内の対象物の形態群に焦点が合い、その他の形態群はぼかされることになる。こうした画像のことを焦点面と称しているわけである。
zの種々の値について、複数の焦点面を算出してもよい。こうすることで、対象物内部の種々の位置zに対し、焦点が合った情報を得られる。これらの焦点面を使い、焦点合成法によって仕上げの画像を作成してもよい。
上述した式 D = OA,B,1 - OA,2 = (h / (h - h1)) x dy からは、X線源に近い対象物内部の領域に、焦点面が対応する場合、つまり h1 が h に近づく場合には、 D が非常に大きくなることがわかるだろう。逆に、X線検出器に近い対象物内部の領域に、焦点面が対応する場合には、 D は dy に近づくことになるわけである。
詳細な実施形態を以って本発明を説明してきたが、添付の特許請求の範囲の記載とその均等の範囲から逸脱することなく、種々の改変が可能であることは当業者であれば容易に理解できるだろう。

Claims (19)

  1. X線源およびX線検出器を用いて得られた、対象物に関する複数のX線画像を処理する方法であって、前記複数のX線画像の各々は、前記X線源と前記X線検出器と前記対象物との種々の相対位置にそれぞれ対応するものであり、前記方法が、
    シフト加算法を用いて前記複数のX線画像から複数の焦点面を作成し、各焦点面は前記対象物の内部の異なる領域に関連づけられるステップと、
    焦点合成法を用いて前記複数の焦点面から2D画像を作成するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記X線検出器が、連続フレームキャプチャーモードで動作する面測定式X線検出器である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数のX線画像を得るあいだ、前記X線源と前記X線検出器とが互いに一定の位置関係にあるように保たれることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記複数のX線画像を得るあいだ、前記X線源および前記X線検出器が動き、前記対象物は固定されたままとなることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記X線源と前記X線検出器の組み合わせの運動にともなってそれらの回転の中心が動くことに因る尺度歪みがあるように作成されてしまった焦点面を修正して、修正済焦点面を得るステップ
    を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記シフト加算法を行う間に、前記複数の焦点面のサイズを、少なくとも、元になるX線画像のシフトが適用された方向について揃えるステップ
    をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記シフト加算法および/もしくは前記焦点合成法を行うに先立って、前記X線検出器から得る前記複数のX線画像を、コンピュータメモリに保存するステップ
    をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 各焦点面における鮮明度の良い各領域の深度図を使って、前記対象物の3Dモデルを構築するステップ
    をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 画像処理装置(GPU)またはその他の画像処理可能な専用コンピュータハードウェアを用いて、前記シフト加算法および/もしくは前記焦点合成法をリアルタイムに行うことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記焦点合成法を行う前に、前記焦点面の有する領域を選択的に画像処理することで、作成される2D画像の被写界深度(DOF)を制御するステップ
    をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記焦点合成法を行う前に前記焦点面の有する領域を選択的に画像処理するステップが、
    前記対象物の関心領域に対応していない領域をぼかすステップ
    を含む
    ことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 前記複数のX線画像の裡のX線画像へ、シフト値の組を関連づけるステップと、
    各X線画像を、それに関連づけられたシフト値の分シフトするステップと、
    シフトを行った後に、前記複数のX線画像同士を加算するステップと
    を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記シフト加算法について、前記シフト値の組を選択することで、作成された前記複数の焦点面が、不均一である空間密度を持つようにするステップ
    をさらに含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記複数のX線画像が、二種以上の異なるX線エネルギー分布を交互に切り替えるX線エネルギー分布を有するX線を照射したX線源を使って得られたものであり、かつ、
    前記複数のX線画像が、複数のX線画像サブセットを含み、そのX線画像サブセットの各々が、特定の一のX線エネルギー分布に対応し、
    前記方法がさらに、
    X線画像サブセットの各々について、前記シフト加算法および前記焦点合成法を別々に行うことで、それぞれ2D画像を作成するステップ
    を含む
    ことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. それぞれの前記2D画像から、単独の2D画像を作成するステップ
    をさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. X線系であって、
    X線源と、
    X線検出器と、
    複数のX線画像を得る際に、撮影する対象物と、前記X線検出器および前記X線源のうちの少なくとも一方とのあいだに相対運動を起こさせるための移動ユニットと、
    請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法を実施して、前記複数のX線画像から2D画像を生成するように構成された、画像処理装置と
    を含む、X線系。
  17. さらに取付枠を含み、
    前記X線源と前記X線検出器とが固定の位置関係を有し、
    前記X線系が、前記移動ユニットを使って、前記取付枠に対して静止する前記X線源および前記X線検出器に対して前記対象物を動かすように構成されるか、あるいは、前記取付枠に対して静止する前記対象物に対して前記X線源および前記X線検出器を動かすように構成される
    ことを特徴とする、請求項16に記載のX線系。
  18. 前記シフト加算法および/もしくは前記焦点合成法を行うに先立って、前記X線検出器からの前記複数のX線画像を保存しておくためのメモリー
    をさらに含むことを特徴とする、請求項16または17に記載のX線系。
  19. 画像処理装置により実行された際に、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法を実施する命令を含んだ、コンピュータ可読なデータ媒体。
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