JP2006305198A - 歯科用クロス断層x線撮影方法及び歯科用クロス断層x線撮影装置 - Google Patents

歯科用クロス断層x線撮影方法及び歯科用クロス断層x線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像の輪郭が明瞭な断層画像を得ることができるクロス断層撮影装置ないしはクロス断層撮影方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る撮影装置を用いたクロス断層撮影においては、次の各ステップを経て断層画像が生成される。被写体内の撮影断面を設定する。X線照射角を設定する。被写体にX線を照射する。透過画像データを生成する。全ての照射角について撮影ないし透過画像データの生成が終了したか否かを判定し、終了するまで透過画像データの生成を繰り返す。全ての透過画像データに対して、撮影断面の横方向のエッジを鮮明化するためのコンボリューション処理を施す。透過画像中における関心領域の画像がクロス撮影対象領域に対してほぼ直交する透過画像データを選択する。各透過画像データに重み付けを施すことにより各透過画像データを補正する。複数の透過画像データを合成して被写体の断層画像を生成する。
【選択図】図11

Description

本発明は、歯科医療の分野で用いるためのクロス断層X線撮影方法及びクロス断層X線撮影装置に関するものである。
被写体に対するX線の照射角が互いに異なる複数のX線透過画像を重ね合わせれば、被写体内の特定の断面(以下「撮影断面」という。)に対応する画像領域のみが鮮明化される一方その他の画像領域がぼけた状態となった断層画像が得られる。かかる原理を応用したクロス断層X線撮影装置は、とくに歯科医療の分野で、人体の組織ないしは器官の検査や、歯及びその近傍の組織の状態を調べるのに用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−78919号公報(段落[0012]、図1)
しかしながら、従来の歯科用クロス断層X線撮影装置によって生成された断層画像では、撮影断面に対応する画像領域を重ね合わせるだけであり、歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域(以下、「クロス撮影対象領域」と言う)の輪郭が不明瞭であるといった問題がある。すなわち、鮮明化された画像領域とぼけた画像領域の境界が判然としないといった問題がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、撮影断面に対応する画像領域の輪郭が明瞭な断層画像を得ることができるように、X線撮影後の透過画像データに重みを付けて合成する歯科用クロス断層X線撮影装置ないしは歯科用クロス断層X線撮影方法を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る歯科用クロス断層X線撮影方法は、次の各ステップを含んでいることを特徴とする。
(1) 照射角(放射角)が互いに異なる複数の撮影位置でX線を照射して複数の2次元の透過画像データを生成するステップ。
(2) 生成された複数の透過画像データの中から、クロス撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択するステップ。
(3) 選択された透過画像データの重みが最も大きくなるように各透過画像データに重み付けを施すことにより、上記複数の透過画像データを補正するステップ。
(4) 補正された上記複数の透過画像データを合成してクロス撮影対象領域の断層画像を生成するステップ。
上記歯科用クロス断層X線撮影方法においては、透過画像データを生成するステップにおいて、各撮影位置で、CCDイメージセンサを用いたライン状X線検出器と、縦方向に長手となる細長い照射野形状のX線(すなわち、X線細隙ビームないしはライン状X線ビーム)を横方向に走査することにより2次元の透過画像データを生成するようになっているのが好ましい。しかしながら、MOSイメージセンサを用いた平面状X線検出器と、照射野が平面状(縦方向及び横方向に広がる)のX線ビームを用いて、走査を行うことなく2次元の透過画像データを生成するようにしてもよい。
上記歯科用クロス断層X線撮影方法においては、クロス撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択する前に複数の透過画像データに対して、クロス撮影対象領域の横方向のエッジを鮮明化するためのフィルタリング処理を施すステップをさらに含んでいるのが好ましい。ここで、フィルタリング処理としては、例えばコンボリューション処理(畳み込み演算処理)を用いることができる。
上記歯科用クロス断層X線撮影方法においては、上記ステップ(3)、(4)に代えて、次の各ステップを設けてもよい。
(3’) 生成された全ての透過画像データの中から、ステップ(2)で選択された透過画像データ及びその近傍の透過画像データを抽出する(抜き出す)ステップ。
(4’) 抽出された透過元画像データを合成してクロス撮影対象領域の断層画像を生成するステップ。
本発明に係る歯科用クロス断層X線撮影装置は、次の各構成要素を備えていることを特徴とする。
(1) X線を発生させるX線発生器。
(2) クロス撮影対象領域を挟んでX線発生器と対向するように配置され、クロス撮影対象領域を透過したX線の強度を検出して画像信号(電気信号)に変換するX線検出器。
(3) X線検出器から出力された画像信号に基づいて被写体の2次元の透過画像データを生成する画像データ生成手段。
(4) X線発生器及びX線検出器を、平面断層である任意の撮影対象領域に対するX線の照射角が変化するように、クロス撮影対象領域を基準(ないしは中心)にして移動させる移動手段。
(5) 照射角が互いに異なる複数の撮影位置でクロス撮影対象領域にX線が放射され、各撮影位置においてそれぞれクロス撮影対象領域の透過画像データが生成されるよう、X線発生器とX線検出器と移動手段とを制御する撮影制御手段。
(6) 画像データ生成手段によって生成された複数の透過画像データの中から、撮影対象領域がクロス撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択する画像データ選択手段。
(7) 画像データ選択手段によって選択された透過画像データの重みが最も大きくなるように各透過画像データに重み付けを施すことにより上記複数の透過画像データを補正する画像データ補正手段。
(8) 画像データ補正手段によって補正された上記複数の透過画像データを合成してクロス撮影対象領域の断層画像を生成する断層画像生成手段。
上記歯科用クロス断層X線撮影装置においては、縦方向に長手となる細長い照射野形状のX線を放射するX線発生器と、CCDイメージセンサ等の縦方向に長手となる細長い形状の検出部を有しているX線検出器とが設けられ、移動手段が、X線発生器及びX線検出器を横方向に同期して移動(走査)させ、この移動により2次元の透過画像データを生成するようになっているのが好ましい。しかしながら、照射野が平面状のX線を発生させるX線発生器と、MOSイメージセンサ等の平面状の検出部を有しているX線検出器とを設け、X線発生器及びX線検出器を移動(走査)させることなく2次元の透過画像データを生成するようにしてもよい。
上記歯科用クロス断層X線撮影装置においては、画像データ選択手段による選択が行われる前に、複数の透過画像データに対して、撮影対象領域の横方向のエッジを鮮明化するためのフィルタリング処理を施すフィルタリング処理手段をさらに備えているのが好ましい。ここで、フィルタリング処理としては、例えばコンボリューション処理を用いることができる。
上記歯科用クロス断層X線撮影装置においては、上記構成要素(7)、(8)に代えて、次の各構成要素を設けてもよい。
(7’) 生成された全ての透過画像データの中から、画像データ選択手段によって選択された透過画像データ及びその近傍の透過画像データを抽出する画像データ抽出手段。
(8’) 画像データ抽出手段によって抽出された複数の透過画像データ(すなわち、一部の透過画像データのみ)を合成してクロス撮影対象領域の断層画像を生成する断層画像生成手段。
本発明に係る歯科用クロス断層X線撮影方法又は歯科用クロス断層X線撮影装置によれば、撮影後に透過画像データに重み付けを行い、観察しようとするクロス撮影対象領域の撮影断面に対応する画像領域の輪郭が明瞭な断層画像を得ることができ、歯列弓の撮影断面の状態を正確に把握することができる。また、クロス撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択する前に複数の透過画像データに対してコンボリューション処理等のフィルタリング処理を施す場合は、撮影対象領域の横方向のエッジが鮮明化されるので、画像領域の輪郭がより明瞭な断層画像を得ることができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態(実施の形態)を具体的に説明する。なお、この実施の形態では、歯科用のデジタルクロス断層X線撮影装置及びこれを用いた歯科用クロス断層X線撮影方法について説明を行っているが、本発明は、これに限定されるものではなく、X線を用いた種々の医療用のクロス断面撮影装置及びクロス断層撮影方法に広く応用することができることはいうまでもない。
まず、本発明に係る歯科用デジタルクロス断層X線撮影装置の構成を説明する。
図1及び図2に示すように、歯科用デジタルクロス断層X線撮影装置DM(以下、略して「撮影装置DM」という。)は、X線細隙ビームを放射するX線発生器1と、被写体Oを適度に離間した状態で挟むことができる距離を隔ててX線発生器1と対向するように配置されたX線検出器2と、X線発生器1及びX線検出器2を保持するとともに被写体Oに対して相対的に移動させる移動手段3と、移動手段3を堅固に支持する本体フレーム4とを備えている。ここで、X線検出器2は、被写体Oを透過したX線の強度を検出して画像信号(電気信号)に変換する。なお、以下では、方向(例えば、「上下方向」)ないしは位置(例えば、「上側」、「下側」等)は、図1に示されているように撮影装置DMが水平面上に普通に設置された状態におけるものを意味するものとする。
移動手段3は、旋回部3aと移動台3bとで構成されている。ここで、旋回部3aは、X線発生器1及びX線検出器2を互いに対向するように保持するとともに、上下方向(Z軸方向)に伸びる旋回軸3cまわりに自在に旋回(自転)することができるようになっている。
移動台3bは、旋回部3aを、旋回軸3cのまわりに自在に旋回させるための旋回軸用ステッピングモータ(図示せず)を備えている。また、移動台3bは、旋回部3aを、水平面(旋回軸3cと直交する平面)内で、それぞれ、左右方向(X軸方向)及び前後方向(Y軸方向)に自在に直線移動させるためのX軸用ステッピングモータ(図示せず)及びY軸用ステッピングモータ(図示せず)を備えている。さらに、移動台3bは、旋回部3aを、本体フレーム4に沿って上下方向に自在に移動させるためのZ軸用ステッピングモータ(図示せず)を備えている。
X線発生器1は、固定型アノードを有するX線管1aと、所定の寸法のスリット1bが形成された金属製コリメータ1cとを有しており、管電圧や管電流を受けて、スリット1bにより縦方向(上下方向)に長手となるX線細隙ビームQを生成してX線検出器2に向けて放射するようになっている。
X線検出器2は、縦方向(上下方向)に伸びる細長い形状(ライン状)のX線イメージセンサ2aを備えている。このX線イメージセンサ2aは、X線を可視光に変換する蛍光フィルタ(図示せず)と、細長い矩形の受光部を持つ1次元配列CCD(Charge Coupled Device)センサ(図示せず)とを備えている。さらに、X線検出器2は、X線イメージセンサ2aに動作クロックを供給するTDI(時間遅延積分)クロック発生器等を搭載したカセット2bを備えている。かくして、X線検出器2は、蛍光フィルタによって可視光に変換されたX線の強度をCCDセンサで計測し、X線に対応する画像信号(電気信号)を出力する。カセット2bは、カセットホルダ2cに着脱可能に取り付けられている。また、X線検出器2は、X線の受け入れ領域を限定する(絞る)ためのスリット2dを備えている。
本体フレーム4に取り付けられた収容フレーム5の側面には、操作スイッチや表示灯を有する表示操作部6が設けられている。さらに、収容フレーム5の内部には、CPUやメモリ等を備えたコントローラ7が格納されている。このコントローラ7は、撮影制御手段8と、画像処理手段9とを備えている。なお、コントローラ7は、図示していないが、リモコン装置やワークステーション等と通信して、撮影指令等を受信したり、被写体Oの透過画像データや断層画像(データ)を送出したりすることができる。さらに、収容フレーム5には、被写体固定手段10が取り付けられている。この被写体固定手段10は、被写体である被検者が把持する取手部10aと、被験者の顎を保持する顎ホルダ10bと、被験者の側頭部に当接される側頭部ホルダ10cとを備えている。
撮影制御手段8は、X線発生器1とX線検出器2と移動手段3とを制御し、照射角が互いに異なる複数の撮影位置で、それぞれ、X線発生器1にX線を放射させて被写体Oを撮影する。この場合、撮影が行われるたびに、X線検出器2から、被写体Oを透過したX線の強度に対応する画像信号が出力される。
具体的には、撮影制御手段8は、断面設定部8aと、照射角制御部8bと、撮影制御部8cとを有している。ここで、断面設定部8aは、被写体O(例えば、人の頭部)の関心領域S(例えば特定の歯)の中心に撮影断面Vを設定する。照射角制御部8bは、X線発生器1及びX線検出器2を、被写体Oに対して相対的に旋回移動させることにより、設定された撮影断面Vに対するX線細隙ビームの複数の照射角を設定する。撮影制御部8cは、X線発生器1から放射されたX線細隙ビームQを、設定された照射角を維持するとともに関心領域Sを含む広がりを持った状態で、撮影断面Vと平行な方向に平行移動させ、かつ、そのX線細隙ビームQに追随するように、X線検出器2を移動させることにより、各照射角に対応する透過画像データを取得する。
図3(a)に示すように、歯科用デジタルクロス断層X線撮影装置及び撮影方法において、透過画像データを選択するステップで選択される透過画像データは、X線発生器1から照射されるX線ビームQが、撮影断面V(クロス撮影対象領域)に直交する方向である。すなわち、X線ビームQ2の時が透過画像におけるクロス撮影対象領域の幅は最小となる。
また、図3(b)は、撮影断面Vにおける画像であり、下顎管15とインプラント基台16との関係を観察するのに最適な撮影である。
図4に示すように、撮影制御手段8は、照射角度制御部8bの制御により移動手段3を駆動して旋回部3aを旋回させ、X線発生器1及びX線検出器2を、撮影断面Vに対するX線細隙ビームQの所定の複数の照射角θに対応する各撮影位置に配置する(照射角θを設定する)。このときの、X線発生器1及びX線検出器2(X線イメージセンサ2a)の被写体Oに対する相対的な移動は、矢印A2、A4で示すような旋回移動である。
また、撮影制御手段8は、照射角θが互いに異なる各撮影位置において、X線発生器1及びX線検出器2を動作させた状態で、撮影制御部8cの制御により移動手段3を次のように駆動する。すなわち、移動台3bにより、X線発生器1及びX線検出器2を同期させて、撮影断面Vと平行な方向に平行移動させる。その結果、X線発生器1から放射されているX線細隙ビームQによって、照射角θを維持した状態で関心領域Sを含む所定の広がり(距離)を走査する。かくして、X線検出器2から、各照射角θに対応する撮影位置における画像信号がスリットラジオグラフィーとして出力される。このときの、X線発生器1及びX線検出器2(X線イメージセンサ2a)の被写体Oに対する相対的な移動は、矢印A1、A3、A5で示される直線平行移動である。図には、示していないが、X線発生器1及びX線検出器2の前には、スリットを有するX線遮蔽板が設けられている。
画像処理手段9は、X線検出器2から出力された画像信号に基づいて、撮影位置ごとの複数の透過画像データを生成し、さらにこれらの透過画像データに基づいて被写体Oの断層画像を合成する。具体的には、画像処理手段9は、画像データ生成部9aと、画像データ選択部9bと、画像データ補正部9c(ないしは画像データ抽出部)と、断層画像生成部9dとを有している。
ここで、画像データ生成部9aは、X線検出器2から出力された各照射角θに対応する画像信号に基づいて、各照射角θに対応する複数の透過画像データを生成する。画像データ選択部9bは、画像データ生成部9aによって生成された複数の透過画像データの中から、被写体O中の撮影断面Vの画像(撮影対象領域)がクロス撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択する。画像データ補正部9cは、画像データ選択部9bによって選択された透過画像データの重みが最も大きくなるように各透過画像データに重み付けを施すことにより透過画像データを補正する。断層画像生成部9dは、画像データ補正部9cによって補正された複数の透過画像データを合成して被写体Oの断層画像を生成する。具体的には、断層画像生成部9dは、各照射角θに対応する個々の透過画像データを、撮影断面Vの位置に位置合わせして、すなわち、撮影断面Vから離れた位置の部分がぼけるように位置合わせして、相互に重ね合わせることにより、被写体Oの断層画像を合成する。
以下、本発明に係る撮影装置DMを用いた歯科用デジタルクロス断層X線撮影方法を説明する。まず、撮影装置DMで用いられる断層撮影手法の基本原理を説明する。
図5に示すように、撮影装置DMにおいては、X線発生器1及びX線検出器2を、位置が固定された歯列弓Oを挟んで互いに対向した状態で、歯列弓Oの撮影断面V(撮影すべき特定の断面)の中心部を回転中心として一体的に旋回(移動)させる。そして、所定の複数の撮影位置L1〜L5でX線発生器1からX線ビームQを放射し、歯列弓Oに対する照射角が互いに異なる複数の透過画像データを生成する。
そして、これらの複数の透過画像データを、撮影断面Vの位置が一致するように重ね合わせると、撮影断面Vの画像のみが鮮明化され、その他の断面の画像がぼけた断面画像が得られる。
前記のとおり、図5に示す例では、X線発生器1及びX線検出器2を、歯列弓Oを回転中心として旋回移動させることにより照射角を変化させるようにしている。しかし、図6に示すように、X線発生器1及びX線検出器2を、歯列弓Oを挟んで互いに対向した状態で、歯列弓Oの撮影断面Vの中心部を対称点として互いに反対方向に直線移動させることにより照射角を変化させても、図5の場合と同様の断層画像を得ることができる。
なお、図5,図6に示すようなMOSイメージセンサ等の大型平面センサを使用した場合においても、画像データ補正部9cでは、画像データ選択部9bによって選択された透過画像データの重みが最も大きくなるように角透過画像データに重み付けを施すように補正を行う。
また、図1及び図2に示す構造の撮影装置DMでは、図5,図56に示す撮影手法を用いることはできないが、撮影装置のX線発生器1及びX線検出器2が撮影断面Vに対して平行に揺動できる撮影装置DMであれば、本発明の撮影手法が応用することができることはいうまでもない。
図7(a)、(b)に示すように、このクロス断層X線撮影方法では、照射角が互いに異なる、行程QL(広がり)が同一である複数の所定の各X線走査軌道面11(#1〜#3)について、X線発生器1から放射された縦方向(上下方向)に長手となるX線細隙ビームQを横方向(水平方向)に平行移動させつつ被写体Oに照射する。そして、X線イメージセンサ2aにより、被写体Oを透過したX線細隙ビームQによる被写体Oの透過画像を撮影する。このようにして得られた複数の透過画像を、所定の位置関係に基づいて相互に重ね合わせることにより、被写体Oの所望のX線断層画像を生成する。
図7(a)では、被写体Oの関心領域Sには、X線断層画像の結像面となるべき撮影断面Vが設定され、この撮影断面Vを通る3つのX線走査軌道面11(#1〜#3)が設定されている。各X線走査軌道面11は、その内側で横方向に移動するX線細隙ビームQが固有の照射角を保持するように、すなわち、撮影断面Vに対して固有の照射角を維持するように、傾いた四角錐状の輪郭を有している。図8に示すように、X線細隙ビームQの照射角θは、X線走査軌道面11の内側で横方向に移動するX線細隙ビームQと撮影断面Vとの交差角で定義される。なお、図7(a)では、3つのX線走査軌道面11を設定しているが、これは単なる例示に過ぎず、より多くのX線走査軌道面11を用いれば、より滑らかな断層画像を得ることができる。
X線イメージセンサ2aは、縦方向に長手となる細長い形状のものであり、X線細隙ビームQの縦方向の広がりに対応するCCD撮像素子等を有し、各X線走査軌道面11の内側で横方向に移動するX線細隙ビームQに追随して横方向に移動しつつX線強度を計測して出力する。
X線イメージセンサ2aの検出面の縦方向の寸法は、X線細隙ビームQの縦方向の広がり(帯の幅)と必ずしも一致しない。したがって、X線イメージセンサ2aの検出面の縦方向の寸法に比べて、照射されるX線細隙ビームQの縦方向の広がりの方が大きいこともあり得るが、この場合、X線細隙ビームQのうちX線イメージセンサ2aによって検出される部分しか画像化されない。したがって、X線走査軌道面11の行程QL(広がり)、及び、スリット1bの寸法は、X線発生器1から放射され撮影断面を透過したX線が全てX線イメージセンサ2aの検出面内に照射されるような範囲に設定される。
被写体Oを透過したX線細隙ビームQによる被写体Oの透過画像データは、X線イメージセンサ2aが計測して出力した、X線走査軌道面11の縦方向のX線強度分布を横方向に時系列的に連続させて並べることにより生成される。そして、断層画像Tは、各透過画像を、所定の位置関係に基づいて相互に重ね合わせることにより合成される。
以下、この断層画像Tの合成手法を、ファントムOを例にとって、具体的に説明する。
図9(a)に示すように、楔形のファントムOにおいては、X繊細隙ビームQの入射方向から見える傾斜面に、X線を吸収する複数の細長い金属板Mが設けられている。なお、図9(b)に示すように、金属板M以外の部分Pは、X線を透過させる材質で形成されている。ファントムOは、その全体が関心領域Sとされ、撮影断面Vが、金属板Mの長手方向の中央部を通るようにして、X線走査軌道面11(#2)に向かって配置されている。したがって、X繊細隙ビームQの入射方向から見たときには、金属板Mの下部は、撮影断面Vよりも手前側となり、金属板Mの上部は奥側となる。
図10に、この楔形のファントムOの透過画像を示す。ここで、左右に伸びる破線Hは撮影断面Vの位置を示している。透過画像R(#1)及び透過画像R(#3)における金属板Mの画像は、互いに逆方向に傾いている。すなわち、X線走査軌道面11(#1)についての透過画像R(#1)では、X繊細隙ビームQの入射方向から見て手前側が右側に変位しているのに対して、X線走査軌道面11(#3)についての透過画像R(#3)では左側に変位している。なお、透過画像R(#1)〜R(#3)は、いずれもX線発生器1側から見た透過画像である。
これらの透過画像R(#1〜#3)を、金属板Mが撮影断面Vの位置で交差するようにして重ね合わせることにより、撮影断面Vにおける断層画像Tが合成することができる。この断層画像Tでは、X線細隙ビームQの入射方向からみて、撮影断面Vの位置では、同じ金属板Mの画像は重なり合っている。しかし、撮影断面Vより手前側、あるいは奥側では、同じ金属板Mの画像は、撮影断面Vから離れるにつれて、より大きく左右にずれている。これは、断層画像Tにおいては、撮影断面Vの位置では焦点が合って画像が鮮明化される一方、他の位置では画像がぼけていることを示している。
したがって、ファントムOが生体組織等である場合、関心領域Sの撮影断面V近傍の組織だけが鮮明化され、他の位置の組織はぼけて不鮮明となった画像が得られる。なお、図10から明らかなとおり、透過画像R(#1)〜R(#3)の位置を、互いに左右にずらして重ね合わせれば、焦点があった面の位置を、撮影断面Vより手前側、あるいは奥側に移動させることができる。ここで、透過画像R(#1)〜R(#3)の左右のずらし量と、焦点があう面の位置との間には一意的な関数関係が存在する。
このクロス断層X線撮影方法によれば、縦方向に伸びるライン状のX線細隙ビームQをX線走査軌道面11の内側で横方向に移動させることにより2次元の透過画像を生成するようにしているので、被写体Oが人体組織等である場合は、平面状のコーンビームを用いて2次元の透過画像を生成する場合に比べて、X線の被曝量が大幅に低減される。また、X線細隙ビームQを横方向に移動させつつ走査撮影を行う際に照射角が一定に維持されるので、平行移動方向については、画像の大きさにかかわらず、投影像の拡大率が等しくなる。したがって、透過画像を重ね合わせて断層画像を合成したときに、焦点面である撮影断面の前後におけるぼけ具合が等しくなり、高品位な画像が得られる。
以下、図11に示すフローチャートに従って、本発明に係る撮影装置DMを用いた、本発明の特徴である透過画像データの選択及び補正ないしは抽出を行う具体的なクロス断層X線撮影方法を説明する。
このクロス断層X線撮影方法においては、まず、ステップS1で、被写体O内の撮影断面V(断層画像を生成すべき特定の断面)を設定する。具体的には、被写体O(人の頭部)の内部の関心領域S(例えば、特定の歯)の中心に撮影断面Vを設定する。これは、被写体Oの関心領域Sを、X線発生器1とX線イメージセンサ2aとの間の所定の場所に位置決めすることにより行う。この位置決めは、相対的なものであるので、被写体Oの位置を固定しておき、断面設定部8aの制御によって移動手段3を駆動してX線発生器1及びX線検出器2を移動させることにより行うことができる。あるいは、自在に移動又は固定することができる被写体固定手段を用いて被写体Oを適切な位置に位置決めするようにしてもよい。
続いて、ステップS2で、X線照射角を設定する。具体的には、照射角制御部8bの制御によって移動手段3を駆動し、X線発生器1及びX線検出器2を保持している旋回部3aを旋回させ、撮影断面Vに対するX線細隙ビームQの複数の照射角を特定する。なお、このときのX線発生器1及びX線検出器2(X線イメージセンサ2a)の被写体Oに対する相対的な移動態様は、図4において矢印A2,A4で示すような旋回移動である。
次に、ステップS3で、被写体OにX線を照射する。具体的には、X線発生器1及びX線検出器2を動作させた状態で、撮影制御部8cの制御によって移動手段3を駆動し、移動台3bによりX線発生器1及びX線検出器2を同期させて、横方向、すなわち撮影断面Vと平行な方向に平行移動させる。すなわち、X線発生器1から放射されているX線細隙ビームQにより、照射角を一定に維持した状態で、関心領域Sを含む所定の広がりを走査する。かくして、X線検出器2によって、所定の照射角における画像信号(撮影データ)を取得する。このときの、X線発生器1及びX線検出器2(X線イメージセンサ12a)の被写体Oに対する相対的な移動態様は、図4において矢印A1、A3、A5で示すような直線平行移動である。
さらに、ステップS4で、透過画像データを生成する。具体的には、画像データ生成部9aによって、各照射角について、画像信号(撮影データ)を時系列に従って配列することにより、各照射角についての個々の透過画像データを生成する。その際、適切な画質調整処理(グラデーション処理等)を施せば、より鮮明な透過画像を呈する透過画像データが得られる。
次に、ステップS5で、所定の全ての照射角について撮影ないし透過画像データの生成が終了したか否かを判定する。ここで、全ての照射角について撮影が終了していれば(Yes)ステップ6を実行し、終了していなければ(No)、照射角を所定の順序で順次変化させ、全ての照射角について撮影が終了するまでステップS2〜S5の各処理を繰り返す。
ステップS6では、全ての透過画像データに対して、被写体O中の撮影断面V(撮影対象領域)の横方向のエッジを鮮明化する(エッジ強調を行う)ためのフィルタリング処理を施す。具体的には、全ての透過画像データに対して、横方向のエッジを鮮明化するための1次元コンボリューション処理(1次元畳み込み演算処理)を施す。なお、必要がなければ、フィルタリング処理(ステップS6)は省略してもよい。
このコンボリューション処理は、例えば、コンボリューションベクトルが(−1,−1,5,−1,−1)であるフィルタを用いて5画素ごとにその画素値ベクトルについて積分(ベクトル・ベクトル乗算)を行い、あるいはコンボリューションベクトルが(−1,3,−1)であるフィルタを用いて3画素ごとにその画素値ベクトルについて積分を行うことにより実施することができる。なお、透過画像データに対して、撮影断面Vの縦方向のエッジ強調を行うための1次元コンボリューション処理を施してもよい。あるいは、透過画像データに対して、コンボリューション行列を用いて、撮影断面Vの全方向(縦方向及び横方向)のエッジ強調を行うための2次元コンボリューション処理を施してもよい。
続いて、ステップS7で、全ての透過画像データの中から、透過画像中における関心領域Sないしは撮影断面V(撮影対象領域)の画像(撮影対象領域)が歯列弓に対してほぼ直交する方向の透過画像データ、あるいは、最も重視すべき照射角ないしは撮影方向の透過画像データを選択する。この選択は、オペレータないしは医師の判断に基づいて行うことができる。この場合、例えば、透過画像データから生成された全ての透過画像を並べて表示し、あるいは、全ての透過画像を動画的に逐次表示した上で、オペレータないしは医師が、関心領域Sないしは撮影断面Vの画像が歯列弓に対してほぼ直交する方向であると認めた透過画像のデータを選択することになる。
しかしながら、透過画像データの選択を、オペレータないしは医師の判断に委ねず、画像処理により自動的に行ってもよい。この場合、透過画像データの選択は、例えば、透過画像中の撮影対象の画像の所定の方向(例えば、縦方向、横方向)のエッジ間距離が最も短い透過画像データを選択するなどといった手法で行うことができる。なお、方向にかかわりなく、透過画像中の撮影対象の画像の最大のエッジ間距離が最も短い透過画像データを選択するようにしてもよい。また、撮影対象の画像の面積が最も小さい透過画像データを選択するようにしてもよい。
なお、ステップS7における透過画像データの選択を、単純に、一連の複数の透過画像データ中の順序が真ん中のものを抽出するといった手法で行ってもよい。あるいは、単純に、被写体Oないしは撮影断面Vに対する照射角の絶対値が最も小さい(例えば0°)の撮影位置、すなわちX線が撮影断面に対してほぼ垂直に照射される撮影位置に対応する透過画像データを選択するようにしてもよい。このようにすれば、透過画像データの選択処理が極めて簡素なものとなる。
次に、ステップS8で、ステップS7により選択された透過画像データの重みが最も大きくなるように各透過画像データに重み付けを施すことにより各透過画像データを補正する。抽象的には、撮影順に並べられた複数ないしは多数の透過画像データの画素値に対して、例えば図12(a)に示すような重み付け関数を用いて重み付けを行う。ここで、重みの値は、例えば、0以上1以下の範囲で設定される。なお、図12(a)において、JはステップS7で選択された透過画像データに対する最大の重み(1.0)を示している。図12(a)に示す重み付け関数を用いた場合、歯列弓に対してほぼ直交する方向の透過画像データほど、その重みが大きくなる。
図12(b)に示す重み付け関数の例では、ステップ7で選択された透過画像データを図5におけるL3´とすると、重みは、撮影位置L3に対応する透過画像データL3´については1.0(最大値)に設定され、撮影位置L2、L4に対応する透過画像データL2´、L4´ついては0.7に設定され、撮影位置L1、L5に対応する透過画像データL1´、L5´ついては0.3に設定されている。この場合、画素値を、次の計算式により計算する。
Figure 2006305198

V1〜V5:撮影位置L1〜L5に対応する透過画像データの画素値
すなわちL1´〜L5´の画素値
なお、重みの値は0であってもよいので、例えば図12(c)中に実線F1で示すように、撮影位置L1、L5に対応する透過画像データ、すなわち両端の透過画像データL1´、L5´の重みを0にしてもよい。この場合、後で説明する断層画像の生成(ステップS9)において、重みが0である撮影位置L1、L5に対応する透過画像データL1´、L5´は、実質的には考慮されないことになる。なお、透過画像データが多数存在する場合は、両端付近の複数の透過画像データの重みを0にすることができるのはもちろんである。
また、図12(c)中に破線F2で示すように、両端の撮影位置L1、L5に対応する透過画像データL1´、L5´の重みを0にする一方、中寄りの撮影位置L2〜L4に対応する透過画像データL2´〜L4´の重みをすべて1.0(最大値)にしてもよい。この場合は、図10中のステップS8’で示すように、撮影位置L1〜L5に対応する5つの透過画像データL1´〜L5´の中から、撮影位置L2〜L4に対応する透過画像データL2´〜L4´を抽出し、撮影位置L1、L5に対応する透過画像データL1´、L5´を廃棄したのと同様の結果となる。このように、透過画像データを抽出する場合、抽出する透過画像データは鮮明であれば1つであってもよいが、この場合は重ね合わせて断層画像を生成する必要はない。なお、透過画像データが多数存在する場合は、両端付近の複数の透過画像データの重みを0にすることができるのはもちろんである。
最後に、ステップS9で、補正された複数の透過画像データ、ないしは抽出された複数の透過画像データを合成して被写体Oの断層画像を生成する。具体的には、断層画像生成部9dにより、各照射角に対応する個々の透過画像データを、撮影断面Vから離れた位置の部分がぼけるように位置合わせして合成することにより、被写体Oの断層画像を生成する。
かくして、本発明に係る撮影装置DMないしはこれを用いた歯科用クロス断層X線撮影方法によれば、各透過画像データに対して、歯列弓に対してほぼ直交する方向の透過画像データほど重みが大きくなる重み付けを行い、あるいは歯列弓に対してほぼ直交する方向の透過画像データのみを抽出するとともに、全ての透過画像データに対してコンボリューション処理を施すので、撮影しようとする被写体Oの撮影断面Vにおける撮影対象領域の輪郭が明瞭な断層画像を得ることができ、被写体Oの撮影断面の状態を正確に把握することができる。
前記のとおり、この実施の形態では、縦方向に長手となるX線細隙ビームQを放射するX線発生器1と、縦方向に長手となるライン状のX線イメージセンサ2aを備えたX線検出器2とを用い、ライン状のX線を横方向に移動(走査)することにより2次元の透過画像を得るようにしている。しかしながら、X線発生器1及びX線検出器2は、このようにライン状のX線を走査させるタイプのもの限定されるわけではなく、照射野が平面状であるX線ビームを放射するX線発生器1を用いるとともに、かかる平面状のX線ビームを検出することができる平面状の検出部を備えたX線検出器2(フラットパネルタイプ)を用いてもよい。
このようなX線検出器2としては、例えば、MOS(Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサないしはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを備えたX線検出器、2次元配列CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを備えたX線検出器、TFT(Thin Film Transistor)イメージセンサを備えたX線検出器、FT(Frame Transfer)イメージセンサを備えたX線検出器、X線固体撮像素子を備えたX線検出器などがあげられる。なお、MOSイメージセンサを備えたX線検出器を用いる場合は、透過画像データを連続的に(無段階で)取得することができる。
本発明に係る歯科用デジタルクロス断層X線撮影装置の斜視図である。 図1に示す歯科用デジタルクロス断層X線撮影装置の構成を示すブロック図である。 (a)歯列弓に対するX線の照射方向及び撮影断面Vの関係を表した図である。 (b)撮影断面VにおけるX線透過画像 X線発生器及びX線検出器の模式的な平面図である。 X線発生器及びX線検出器を旋回移動させて複数の透過画像データを取得する過程を示す図である。 X線発生器及びX線検出器を直線移動させて複数の透過画像データを取得する過程を示す図である。 (a)、(b)は、図1に示す歯科用デジタルクロス断層X線撮影装置のクロス断層X線撮影方法を概念的に説明する模式図である。 X線細隙ビームの照射角を説明する図である。 (a)はクロス断層X線撮影方法の原理を説明するためのファントムの見取り図であり、(b)は(a)に示すファントムのA−A線断面図である。 複数の透過画像から断層画像を生成する過程を示す図である。 本発明に係るクロス断層撮影方法を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、重み付け関数の具体例を示すグラフである。
符号の説明
DM 歯科用デジタルクロス断層X線撮影装置(撮影装置)、M 金属板、O 被写体(歯列弓,ファントム)、S 関心領域、V 撮影断面、1 X線発生器、1a X線管、1b スリット、1c コリメータ、2 X線検出器、2a X線イメージセンサ、2b カセット、2c カセットホルダ、2d スリット、3 移動手段、3a 旋回部、3b 移動台、3c 旋回軸、4 本体フレーム、5 収容フレーム、6 表示操作部、7 コントローラ、8a 断面設定部、8b 照射角度制御部、8c 撮影制御部、9a 画像データ生成部、9b 画像データ選択部、9c 画像データ補正部、9d 断層画像生成部、10 被写体固定手段、10a 取手部、10b 顎ホルダ、10c 側頭部ホルダ、15 下顎管、16 インプラント基台。

Claims (12)

  1. 歯列弓、下顎管又は顎関節の平面断層である任意の撮影対象領域に対して、照射角が互いに異なる複数の撮影位置でX線を照射して複数の2次元の透過画像データを生成するステップと、
    生成された複数の透過画像データの中から、歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択するステップと、
    選択された透過画像データの重みが最も大きくなるように各透過画像データに重み付けを施すことにより、上記複数の透過画像データを補正するステップと、
    補正された上記複数の透過画像データを合成して前記歯列弓、下顎管又は顎関節撮影対象領域の断層画像を生成するステップとを含んでいる歯科用クロス断層X線撮影方法。
  2. 透過画像データを生成するステップにおいて、上記各撮影位置で、縦方向に長手となる細長い照射野形状のX線を横方向に走査することにより2次元の透過画像データを生成するようになっている、請求項1に記載の歯科用クロス断層X線撮影方法。
  3. 前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択するステップが、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域における透過画像の幅が最小となる画像を選択することを特徴とする、請求項1に記載の歯科用クロス断層X線撮影方法。
  4. 前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択する前に上記複数の透過画像データに対して、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の横方向のエッジを鮮明化するためのフィルタリング処理を施すステップをさらに含んでいる、請求項2又は3に記載の歯科用クロス断層X線撮影方法。
  5. 上記フィルタリング処理がコンボリューション処理である、請求項4に記載の歯科用クロス断層X線撮影方法。
  6. 平面断層である任意の撮影対象領域に対して、照射角が互いに異なる複数の撮影位置で前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域にX線を照射して2次元の複数の透過画像データを生成するステップと、
    生成された複数の透過画像データの中から、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択するステップと、
    上記複数の透過画像データの中から、選択された上記透過画像データ及びその近傍の透過画像データを抽出するステップと、
    抽出された透過元画像データを合成して前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の断層画像を生成するステップとを含んでいる歯科用クロス断層X線撮影方法。
  7. X線を発生させるX線発生器と、
    前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域を挟んでX線発生器と対向するように配置され、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域を透過したX線の強度を検出して画像信号に変換するX線検出器と、
    X線検出器から出力された画像信号に基づいて前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の2次元透過画像データを生成する画像データ生成手段と、
    X線発生器及びX線検出器を、平面断層である任意の撮影対象領域に対するX線の照射角が変化するように、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域を基準にして移動させる移動手段と、
    照射角が互いに異なる複数の撮影位置で歯列弓にX線が放射され、各撮影位置においてそれぞれ前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の透過画像データが生成されるよう、X線発生器とX線検出器と移動手段とを制御する撮影制御手段と、
    画像データ生成手段によって生成された複数の透過画像データの中から、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択する画像データ選択手段と、
    画像データ選択手段によって選択された透過画像データの重みが最も大きくなるように各透過画像データに重み付けを施すことにより上記複数の透過画像データを補正する画像データ補正手段と、
    画像データ補正手段によって補正された上記複数の透過画像データを合成して歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の断層画像を生成する断層画像生成手段とを備えている歯科用クロス断層X線撮影装置。
  8. X線発生器が縦方向に長手となる細長い照射野形状のX線を放射する一方、X線検出器が縦方向に長手となる細長い形状の検出部を有していて、
    移動手段が、X線発生器及びX線検出器を横方向に同期して移動させ、この移動により2次元の透過画像データが生成されるようになっている、請求項7に記載の歯科用クロス断層X線撮影装置。
  9. 歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択するステップが、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の透過画像の幅が最小となる画像を選択することを特徴とする、請求項8に記載の歯科用クロス断層X線撮影方法。
  10. 画像データ選択手段による上記選択が行われる前に、上記複数の透過画像データに対して、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の横方向のエッジを鮮明化するためのフィルタリング処理を施すフィルタリング処理手段を備えている、請求項8又は9に記載の歯科用クロス断層X線撮影装置。
  11. フィルタリング処理手段によるフィルタリング処理がコンボリューション処理である、請求項10に記載の歯科用クロス断層X線撮影装置。
  12. X線を発生させるX線発生器と、
    前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域を挟んでX線発生器と対向するように配置され、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域を透過したX線の強度を検出して画像信号に変換するX線検出器と、
    X線検出器から出力された画像信号に基づいて前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の2次元透過画像データを生成する画像データ生成手段と、
    X線発生器及びX線検出器を、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対するX線の照射角が変化するように、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域を基準にして移動させる移動手段と、
    照射角が互いに異なる複数の撮影位置で前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域にX線が放射され、各撮影位置においてそれぞれ前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の透過画像データが生成されるよう、X線発生器とX線検出器と移動手段とを制御する撮影制御手段と、
    画像データ生成手段によって生成された複数の透過画像データの中から、前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域に対してほぼ直交する方向の透過画像データを選択する画像データ選択手段と、
    上記複数の透過画像データの中から、画像データ選択手段によって選択された透過画像データ及びその近傍の透過画像データを抽出する画像データ抽出手段と、
    画像データ抽出手段によって抽出された複数の透過画像データを合成して前記歯列弓、下顎管又は顎関節の撮影対象領域の断層画像を生成する断層画像生成手段とを備えている歯科用クロス断層X線撮影装置。
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