JP2019536588A - 人工膵臓 - Google Patents

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Abstract

本発明は、インスリン注入装置を制御するための方法およびインスリン送達を必要とする患者においてインスリンを送達するシステムに関する。本方法は、時間間隔を定め;血糖値を受信し;次の時間間隔において注入すべきインスリン用量を計算し、計算した注入すべきインスリン用量をインスリン注入装置に伝達することを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、膵臓不全、特に糖尿病、より具体的にはI型糖尿病に関する器具使用の分野に関する。実際に、本発明は、制御の正値性および低血糖発作がないことを確実にしながら、空腹状況で高血糖を代償するための新規制御ストラテジーを実行する新規方法および新規のシステムを提案する。この新規制御ストラテジーはまた、患者が食事時のボーラスを選択する場合の、複合型クローズドループにも供される。
インスリンはほぼ100年前に発見された。今日まで、インスリンは1型糖尿病に対する唯一の治療である。この治療は複数回毎日インスリン注射を行うことからなる。基礎−追加インスリン療法は広く使用されている。ボーラスアドバイザーは、患者がボーラス用量を計算するのを助けるために設計されている。
機能的インスリン療法
1日のうち同じ時間に同じ食事を摂り、同じ注射を行うことは1型糖尿病治療における1つの選択肢であったが、あまり満足できるものではなかった。機能的インスリン療法は、患者がインスリン注射を計算するのを支援する教育的プログラムである。これは、インスリン効果値(ISF)およびカーボ比(CR)としてツールを定義する。臨床プロトコールから経験的に推定されるこれらのツールは、血糖(BG)値、血糖目標、食事中の炭水化物(CHO)および前回のボーラスに依存して、インスリンボーラスを計算するために使用される。
これらのツールの定義は次のとおりである:
−ISFは、補正率(CF)としても知られ、即効型インスリン1単位により生じる血糖低下であり;
−CRは、即効型インスリン1単位により生じる血糖低下を代償するCHOの量である。
ISFおよびCRにより食事および補正ボーラスを計算することができる:
−補正ボーラスUBGは、患者のCF、BG値およびBG目標に依存して、
Figure 2019536588
である。
−食事ボーラスUCarbは、患者のCRおよび食事中の炭水化物CHOの量に依存して、
Figure 2019536588
である。
これらのツールは、日常生活で糖尿病患者がインスリンボーラスを計算するために用いられ;

Bol=UBG+UCarb(3)
により与えられる。
それにもかかわらず、
−CFが1日のうちの時間、身体活動、ストレスまたは疾病で変動し得ること;
−CRが食事組成により変動することから、
患者が正確なインスリン用量を計算することは困難である。
ゆえに、殆どの1型糖尿病患者にとって毎回の食事がストレスの多い数学の問題になる。
ボーラスウィザード
最近では、糖測定器およびインスリンポンプはボーラスウィザードを含む。医師は、これらの計算子に1日のうちの時刻に従い、個別化したCR、CFまたは血糖目標の値を知らせる。したがって、糖尿病患者が行わなければならないのは、推奨インスリン用量を得るためにCHOの推定量を入力することのみである。
しかし、最も一般的なエラーの1つは、食事後の血糖上昇を補正し過ぎることである。これは、体内で依然として活性があるインスリン量が適正に考慮されない場合に起こる。この量は残存インスリン(IOB)と呼ばれる。殆どのボーラスウィザードは、低血糖を回避するためにIOBを含む。ボーラスは、
Bol=UBG+UCarb−IOB(4)
として計算される。
IOBは、インスリン作用持続時間(DIA)および前回のボーラス量の関数である。IOBは、様々なボーラスウィザードに従い様々な方式で計算される。それでもなお、DIAの推定が不正確であることにより、IOBおよびインスリン注射のミスマッチが誘発される。結果として、DIAが過小評価される場合に低血糖が起こり、一方でDIAの過剰評価は高血糖を起こす。個別化されたDIAの特定は依然として非常に重要なポイントである。
過去50年来、1型糖尿病における血糖のクローズドループ制御、いわゆる人工膵臓(AP)は課題を抱えたままである。1977年、Biostatorによって最初の人工膵臓が実現した。多くの同種のコントローラのが設計され、それらは比例−積分−導関数(PID)、インスリンフィードバックを伴うPID、Biohormonals、スライディングモード、ファジー理論およびモデル予測コントローラ(MPC)である。後者は、制御および安全性アルゴリズムに制約を含んでいたため一般的となった。現在、入院患者および通院患者においてクローズドループ臨床試験が行われている。
携帯型人工膵臓システムは、今もなお多くの改善が必要であるため、利用可能ではない。それらの中でも、MPC制御アルゴリズムについては、
−予測範囲を拡張しなければならず;
−モデルにより与えられる予測の精度を改善しなければならず;
−コントローラの個別化には工学の専門家の作業が必要である;
結果的に、低血糖発作を回避しながら制御の正値性を保証し得る人工膵臓を提供することが依然として必要とされている。
第1の態様によれば、本発明は、それを必要とする患者においてインスリンを送達する方法に関する。
本方法は、
−時間間隔を決定するステップ;
−各時間間隔の最終エンドポイントで患者の血糖値を測定するステップ;
−各時間間隔の最終エンドポイントで注入すべき包括的なインスリン注入率を計算するためにプロセッサを使用するステップであって、注入率の計算が、例えば血糖および残存インスリンなどの患者自身のパラメータを考慮するステップ;
−各時間間隔の最終エンドポイントで、この計算された患者へ注入すべき包括的なインスリン注入率を送達するステップ
を含む。
一実施形態によれば、この時間間隔は、1ミリ秒〜3時間、0.1秒〜1時間または1秒〜15分の範囲である。
一実施形態によれば、計算した包括的なインスリン注入率は、基礎率などの一定のインスリン注入率および可変インスリン注入率を含む。
一実施形態によれば、各時間間隔の最終エンドポイントで注入すべき包括的なインスリン注入率は、低血糖レベルに達することなく患者の血糖を低下させる率を調節するために計算される。
本方法の一実施形態によれば、
−複数の時間間隔を含む少なくとも1つの時間枠が定義され;
−時間枠に対して、注入すべきインスリン総量が決定され;
−各時間間隔の最終エンドポイントでの包括的なインスリン注入率は、プロセッサにより計算される場合、血糖および残存インスリンのパラメータの関数である。
一実施形態によれば、この時間枠は、12時間より長い時間であり、24〜72時間であり得て、数か月から数年間持続し得る。
第2の態様によれば、本発明は、そこで具現化されるコンピュータ可読プログラムコードを有する持続性の有形コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品に関し、これは、インスリンを送達する方法の実施を実行するように適合されている。方法は、
−時間間隔を定めるステップ;
−各時間間隔の最終エンドポイントで患者の血糖値を測定するステップ;
−各時間間隔の最終エンドポイントで注入すべき包括的なインスリン注入率を計算するためにプロセッサを使用するステップであって、注入率の計算に血糖および残存インスリンのパラメータを考慮するステップ;
−各時間間隔の最終エンドポイントで、この計算された注入すべき包括的なインスリン注入率を患者に送達するステップ
を含む。
第3の態様によれば、本発明は、インスリンを送達するシステムであって、本発明の第2の態様によるコンピュータプログラム製品と、インスリンポンプと、びグルコースセンサーまたは連続グルコース測定などの患者体内で患者の血糖値を測定するための手段とを含むシステムにさらに関し;システムは、本発明の第1の態様による方法を実行することができる。一実施形態によれば、前記連続グルコース測定手段は、前記コンピュータプログラム製品に接続される。
第4の態様によれば、本発明は、糖尿病使用者のインスリン注入装置を制御するためのコンピュータ実施方法であって、
−時間間隔Tを決定するステップ;
−血糖値を受信するステップ;
−次の時間間隔において注入すべきインスリン用量u(nT)を計算するステップ;
−計算した注入すべきインスリン用量を糖尿病使用者のインスリン注入装置に伝達するステップ;
を反復して含む方法にも関する。
計算した注入すべきインスリン用量u(nT)は、式:
Figure 2019536588
に従い計算される。
この式において、UBasは糖尿病使用者の特異的基礎インスリン注入率であり、T X UBasは現実の膵臓により近づけるために常に注入される基礎用量に対応する。
「反復して」とは、受信するステップ、計算するステップ、および伝達するステップ(および、場合によっては決定するステップ)が連続的に反復されることと理解しなければならない。
Figure 2019536588
は、基準血糖値に到達させるために注入すべきインスリン用量に対応する補正インスリン用量である。この補正インスリン用量は、
Figure 2019536588
として計算され、式中、uBG(nT)は、前回のインスリン注入を考慮することなく、血糖値x(nT)を血糖値目標x1refに到達させるために必要とされるインスリン用量であり;IOB(nT)は、糖尿病使用者の体内で依然として活性であるインスリン用量である。)。
このように、計算した、注入すべきインスリン用量u(nT)は常に正であり、血糖値である場合、ゼロに設定する必要はない。
係数は、真に正であり、1以下である調整パラメータである。kが真に1より小さい場合、本方法は、注入すべきインスリン用量をある時間内に拡散させるために、必要とされる用量の一部のみを注入する。この調整パラメータは安全性パラメータのように作用する。実際に、パラメータのエラーのため、または糖尿病使用者の身体活動のために血糖値が予想よりも低くなる場合、インスリン注入の一部の時間の移動によって、糖尿病使用者に対して低血糖を回避することが可能になる。
一実施形態によれば、前回のインスリン注入を考慮することなく、血糖値x(nT)を血糖値目標x1refに到達させるために必要とされるインスリン用量は、
Figure 2019536588

として計算され、式中、x1refは目標血糖値であり;θは糖尿病使用者の特異的インスリン効果値である。
一実施形態によれば、IOB(nT)は、
IOB(nT)=θ X (x(nT)+x(nT))
として計算され、式中、
−x(nT)は血漿インスリン率であり;
−x(nT)は皮下インスリン率であり;
−θは、糖尿病使用者の特異的インスリン反応時間である。
一実施形態によれば、注入すべきインスリン用量u(nT)は、血糖値x(nT)に対する比例成分、血糖値x(nT)に対する導関数成分および血糖値x(nT)に対する第2の導関数成分である。
一実施形態によれば、x(nT)は、
Figure 2019536588
として計算される。一実施形態によれば、x(nT)は、
Figure 2019536588
として計算される。前記の実施形態において、
Figure 2019536588
は、血糖値x(nT)の時間導関数であり、
Figure 2019536588
は、血糖値x(nT)の第2の時間導関数である。
代替的な実施形態によれば、x(nT)およびx(nT)はオブザーバーにより決定される。このようなオブザーバーは、予め定められた時間から注入されるインスリンの量を測定するアルゴリズムまたは装置であり得る。
一実施形態によれば、パラメータkは真に正であり、真に1より小さい。一実施形態によれば、パラメータkは真に正であり、0.99、0.95、0.90、0.85または0.80・・・以下である。
一実施形態によれば、x1refは70mg/L〜140mg/Lの範囲である。一実施形態によれば、時間間隔Tは、1ミリ秒〜3時間、0.1秒〜1時間または1秒〜15分の範囲である。
一実施形態によれば、本方法は、アクチュエーターを作動させると、注入すべき第2のインスリン用量uCarbを計算するステップであって、第2のインスリン用量uCarbが食事を代償するために注入すべきインスリンの用量に対応するステップをさらに含む。一実施形態によれば、アクチュエーターは、食前、食事中または食後に、または食事が検出されると、作動する。別の実施形態によれば、アクチュエーターは糖尿病使用者により手動で作動する。後者はいわゆるハイブリッド型クローズドループに対応する。
第5の態様によれば、本発明はインスリンを送達するためのシステムにさらに関する。本システムは、
−本発明の第4の態様によるコンピュータ実施方法を操作するための指示を含むプロセッサと、
−インスリン注入装置と、
−糖尿病使用者の血糖値を測定するためのセンサーと、
を含む。
一実施形態によれば、前記センサーは、血糖値x(nT)をプロセッサに提供するために前記プロセッサに接続される。
一実施形態によれば、本プロセッサは、プロセッサデバイスおよびプロセッサに連結される少なくとも1つのメモリエレメントを含み、少なくとも一つのメモリエレメントは、プロセッサにより実行される場合に、本発明の第4の態様によりインスリン注入装置から糖尿病使用者の身体へのインスリンの送達を制御する方法を実施するプロセッサ実行可能な指示を記憶する。
インスリン注入装置は、プロセッサにより制御され、率本発明の第4の態様による方法でプロセッサにより計算された時間間隔時のインスリン率を、または各時間間隔の終了時にインスリン用量を患者身体に注入可能である。
一実施形態によれば、インスリン注入装置は、インスリン注入装置から使用者の身体に送達すべきインスリンのためのインスリンリザーバーを含む。
第6の態様において、本発明は、使用者に対してセンサーグルコース値を示すセンサーデータを生成させる連続グルコースセンサーと;連続グルコースセンサーにより生成されるセンサーデータを受信するためのインスリン輸注装置であって、使用者の身体にインスリン輸注装置から送達すべきインスリンのためのインスリンリザーバー;少なくとも1つのプロセッサ装置を含むプロセッサアーキテクチャ;およびプロセッサアーキテクチャと連結される少なくとも1つのメモリエレメントであって、プロセッサアーキテクチャにより実行される場合にインスリンリザーバーから使用者の身体へのインスリンのクローズドループ送達を制御する方法を実施するプロセッサ実行可能な指示を記憶する、メモリエレメントを含むインスリン輸注装置と、を含むクローズドループインスリン輸注システムに関し、本方法は、
−インスリン輸注装置のクローズドループ操作モードを開始させ;クローズドループ操作モードの開始に反応して、使用者に対して最新のセンサーグルコース値を得るステップ;
−使用者の体内の活性インスリン量を示す最新の残存インスリン(IOB(nT))値を計算するステップ;
−予め定められた時間間隔(T)時に注入すべきインスリン用量u(nT)を決定するステップ;
−決定される注入すべきインスリン用量に従い、インスリンリザーバーから使用者の身体にインスリンを送達するためにクローズドループモードでインスリン輸注装置を操作するステップであって、注入すべきインスリン用量は各時間間隔(Ts)時に送達すべきインスリンの量に相当するステップ
を含む。
第7の態様によれば、本発明は、それを必要とする患者においてインスリンを送達する方法であって、
−時間間隔を定めるステップ;
−各時間間隔の最終エンドポイントで患者の血糖値x(t)を測定するステップ;
−次の時間間隔時または各時間間隔の最終エンドポイントで注入すべき包括的なインスリン注入率u(t)を計算するためにプロセッサを使用し;
−この計算した、次の時間間隔中または次の時間間隔の最終エンドポイントで患者に注入すべき包括的なインスリン注入率u(t)を送達するステップ
を含む方法に関する。
本発明のこの態様において、
Figure 2019536588
である。Ubasは、一定である患者の特異的基礎インスリン率であり;kは真に正であり1以下である調整パラメータであり;
Figure 2019536588
は、
Figure 2019536588
として計算される可変インスリン注入率であり;式中、
−x(t)は、
Figure 2019536588
として計算され;
−x(t)は
Figure 2019536588
として計算され;
−x1refは血糖値目標であり;
Figure 2019536588
は、血糖値x(t)の時間導関数であり;

Figure 2019536588
は、血糖値x(t)の第2の時間導関数であり;
−θは、患者の特異的インスリン効果値であり;
−θは、糖尿病使用者の特異的インスリン反応時間である。
一実施形態によれば、血糖値を測定し、包括的なインスリン注入率を計算するためにプロセッサを使用し、この計算した包括的な注入率を送達するステップは、各時間間隔で、場合によっては所定の時間枠中で連続的に実行される。
一実施形態によれば、パラメータkは真に正であり、真に1より小さい。別の実施形態によれば、パラメータkは1に等しい。
(第4の態様による)各時間間隔で送達されるインスリン用量は、(第8の態様による)インスリン率と時間間隔の乗算に等しい。したがって、kは、
Figure 2019536588
(式中、kはrad/sであり、kは無次元である。)として定義される。
第8の態様によれば、本発明は、プログラムがコンピュータにより実行される場合、
−患者の血糖値x(t)を受信するステップ;
−注入すべき包括的なインスリン注入率u(t)を計算するステップ;
−計算した包括的なインスリン注入率u(t)をインスリン注入装置に伝達するステップ、
をコンピュータに実行させる指示を含むコンピュータプログラム製品に関し、ここで、
Figure 2019536588
であり;UBasは、一定である患者の特異的基礎インスリン率であり、kは真に正であり1以下である調整パラメータであり、
Figure 2019536588
は、
Figure 2019536588
として計算される可変インスリン注入率であり、さらに
−x(t)は、
Figure 2019536588
として計算され;
−x(t)は、
Figure 2019536588
として計算され;
−x1refは血糖値目標であり;
Figure 2019536588
は、血糖値x(t)の時間導関数であり;
Figure 2019536588
は血糖値x(t)の第2の時間導関数であり;
−θは患者の特異的インスリン効果値であり;
−θは糖尿病使用者の特異的インスリン反応時間である。
一実施形態によれば、パラメータkは真に正であり、真に1より小さい。別の実施形態によれば、パラメータkは1に等しい。
第9の態様によれば、本発明はインスリンを送達するシステムであって、本発明によるコンピュータプログラム製品と、インスリンポンプと、グルコースセンサーまたは連続グルコース測定などの患者身体における患者の血糖値を測定する手段とを含み、本発明による方法を実行することができるシステムにも関する。
第10の態様によれば、本発明は、使用者のインスリン注入装置を制御する方法であって、
−時間間隔Tを決定するステップ;
−血糖値x(nT)を受信するステップ;
−次の時間間隔において注入すべきインスリン用量u(nT)を計算するステップ
を反復して含み;
注入すべきインスリン用量u(nT)が、少なくとも:
・受信された血糖値x(nT)と本方法の予備ステップにおける予め定められた血糖値目標x1refとの間の比較の関数である第1項と;
・使用者の体内で依然として活性であるインスリン用量IOB(nT)の推定値である第2項と、を含み、
第2項が本方法の各反復で第1項を超えるかまたはこれと等しい
方法に関する。
「第2項は本方法の各反復で第1項を超えるかまたはこれと等しい」という特性の長所は、計算したインスリン用量の正値性を保つことである。このように、計算した、注入すべきインスリン用量は常に正であり、注入すべきインスリン用量が負になる場合にゼロに設定する必要はない。コマンドの正値性は使用者に対して安全を確実にする。
一実施形態において、注入すべきインスリン用量の第1項および第2項は、1以下の補正率の関数であり、補正率は予め定められた継続基準に注入持続時間を適合させるように設定される。
一実施形態において、注入すべきインスリン用量の第1項および第2項は、補正率の線形関数である。
この実施形態の長所は、血糖値目標を達成するために使用者が理論的に必要とする計算したインスリン用量の一画分のみを注入することである。この調整パラメータは安全パラメータのように作用する。実際に、パラメータのエラーのため、または糖尿病使用者の身体活動のために血糖値が予想よりも低くなる場合、インスリン注入の一部の時間の移動により、糖尿病使用者にとって低血糖を回避することが可能になる。
一実施形態において、注入すべきインスリン用量は、予め定められた使用者プロファイルの少なくとも1つの特異的注入率において計算される第3項を含む。一実施形態において、この第3項は各反復で一定である。一実施形態において、この第3項は、複数回の近い反復を含む予め定められた時間で一定である。
この第3項の長所は、健康なヒト膵臓の挙動を模倣するための、および各反復で少なくとも最少量のインスリンが注入されることを確実にするための、インスリンの基礎率を提供することである。
一実施形態において、注入すべきインスリン用量は、次の予め定められた使用者プロファイルパラメータ:特異的なインスリン反応時間;および/または特異的なインスリン効果値、の少なくとも1つの関数である。この実施形態の長所は、使用者および医師が通常扱ういくつかの係数を使用することである。さらに、この係数は、平均または統計値ではないが、各糖尿病使用者に対して容易に正確に測定され得る。
一実施形態において、第1項は特異的なインスリン効果値の関数であり、および/または第2項は、特異的なインスリン反応時間および特異的なインスリン効果値の両方の関数である。
一実施形態において、第1項は、
Figure 2019536588

の関数である。
一実施形態において、第2項は、
θ X (x(nT)+x(nT))の関数であり;
式中、
−x(nT)は血漿インスリン率であり;
−x(nT)は皮下インスリン率である。
一実施形態において、x(nT)は、
Figure 2019536588
として計算されるか、またはx(nT)は、
Figure 2019536588
の関数である。
一実施形態において、x(nT)は、
Figure 2019536588
として計算されるか、またはx(nT)は、
Figure 2019536588
の関数である。
Figure 2019536588
は、血糖値x(nT)の時間導関数であり、
Figure 2019536588
は、血糖値x(nT)の第2の時間導関数である。UBasは、使用者の特異的基礎インスリン注入率である。
一実施形態において、注入すべきインスリン用量は、少なくとも血糖値に対する比例成分、血糖値に対する導関数成分および血糖値に対する第2の導関数成分を含む。
一実施形態において、注入すべきインスリン用量は、血糖値の積分の関数である項を含まない。
一実施形態において、注入すべきインスリン用量は、使用者による予め定められたグルコースの摂取量を代償する、注入すべきインスリンの用量に対応する第2のインスリン用量の関数である第4項を含む。長所は、日中またはこの方法中に使用者が摂取するグルコースの量を考慮することである。
一実施形態において、補正率は正または真に正であり、真に1より小さい。
一実施形態において、インスリン用量を計算するステップは計算機により実行される。
一実施形態において、本方法はコンピュータにより実行される。
一実施形態において、本方法は、インスリン注入装置に注入すべきインスリン用量の計算値を伝達するステップをさらに含む。
第11の態様によれば、本発明は、インスリンを送達するシステムであって、
−本発明の第10の態様による方法を操作するための指示を含むプロセッサと;
インスリン注入装置と;
−使用者の血糖値を測定するためのセンサーと、
を含むシステムにさらに関する。
一実施形態において、本システムは、センサーからプロセッサにデータを伝達するための、およびプロセッサからインスリン注入装置にデータを伝達するための伝達装置をさらに含む。
一実施形態において、本システムは、少なくとも1つの次のパラメータ:特異的なインスリン反応時間;および/または特異的なインスリン効果値;および/または特異的な使用者の基礎インスリン注入率を定めるために設計されるインターフェースをさらに含む。
本発明は、空腹期中、またはハイブリッド型クローズドループにおいて高血糖値を代償するために、機能的インスリン療法に由来する状態フィードバック制御法則を実行する、方法、コンピュータプログラムおよびシステムを提案する。この状態フィードバック制御法則は、基礎−ボーラス注入を計算し、長期モデルを使用してグルコース動態における予測を提供し、制御の正値性を保証し、低血糖発作を回避することを可能にする。
本発明のシステムは、設定が容易であるという長所もある。
本発明によれば、制御法則の調整は、例えば補正率およびインスリン作用持続時間などの患者自身のパラメータを使用して単純に個別化される。患者自身のパラメータの使用により、調整は、医師、ポンプ製造者および患者自身にとって容易に理解可能である。
残存インスリン
この節では、本発明で使用されるグルコース−インスリン動態のモデルを提示する。次いで、状態の組み合わせとして残存インスリンが計算され得ることが確立される。
1型糖尿病に対するグルコース−インスリン動態の長期モデルを本発明で使用する。空腹の状況を考慮すると、xはBGであり、xおよびxはそれぞれ血漿および皮下区画のインスリン率[U/min]である。入力uはインスリン注入率[U/min]である。θは、内因性グルコース産生とインスリン非依存性消費との間の正味のバランスであり、θはISFであり、θはDIAに関連するインスリンサブシステムの時間定数である。本モデルは、
Figure 2019536588
である。状態xおよび制御変数uは全て、生理学的構成要素を表しに、したがって全て正の可変数であることに注目されたい。
インスリン注入率uは、主に基礎率およびボーラスの合計:u=UBas+ubolである。したがって状態xおよびxは、合計として:
Figure 2019536588
とも書かれ得る。
空腹期において、血糖が一定に維持される場合に正確な基礎インスリン率が確立される。平衡値x2Basおよびx3Basは:
Figure 2019536588
であり、Eqs(5)および(10)を使用することにより、血糖動態は、
Figure 2019536588
になる。
残存インスリンの生理学的定義は、体内で依然として活性がある前回のボーラスからのインスリンの単位またはボーラス後の皮下および血漿区画中のインスリン量の何れかである。第1の定義、状態の表記および入力ubolによれば、IOBは、
Figure 2019536588
として書かれ得る。ここでEqs.(6)および(7)を統合すると:
Figure 2019536588
となる。
t=0の前にボーラスが行われなかったことを考慮すると、
Figure 2019536588
となる。次いで、(12)および(13)で、
Figure 2019536588
となり、これは、第2の生理学的定義と一致する。
別の式解釈は、
Figure 2019536588
であり、前回のボーラスのみを考慮した場合、何れのτ≧tに対してもUbol(τ)=0と仮定される。したがって、
Figure 2019536588
となる。
Eq.(11)を積分し、(15)とそれを比較すると、
θIOB(t)=x(t)−x(17)
となり、これは、残存インスリンに起因する予見された血糖レベル低下と解され、つまり、IOBは血糖に対する長期予測を提供する。
制御法則の設計
本発明によれば、「動的ボーラス計算子(Dynamic Bolus Calculator)」(DBC)と呼ばれる新しい制御法則が導入される。一実施形態において、DBCは、UCarb=0(すなわち食事なしを考慮)での補正ボーラス式(4)に基づき、
ISF=CF=θで、Eq.(14)および(17)から:
Figure 2019536588
となり、
Figure 2019536588
と定義される。
一実施形態において、本発明は、連続して式(18)を使用することからなる。θおよびθパラメータがコンピュータプログラムに対して提供され、これは患者が通常扱うツールである。その結果、長所は、本発明による方法が個別化され、様々な糖尿病使用者に非常に単純に適用されるることである。
一実施形態によれば、計算した包括的なインスリン注入率は、基礎率などの一定のインスリン注入率および可変性のインスリン注入率を含む。
包括的な注入率u(t)は、
Figure 2019536588
、一定のインスリン注入率UBasを調整する状態フィードバックであり:
Figure 2019536588
となる。
したがって、(6)、(7)、(11)および(18)を用いて、次のクローズドループを試験する:
Figure 2019536588
(式中、
Figure 2019536588
は、
Figure 2019536588
として規定される。)。このフィードバックは、本発明の一部である、同種のDBCコントローラ全体を規定する。行列A、BおよびFは、
Figure 2019536588
である。
この同種のコントローラの興味深い特性は、注入インスリン用量の総量がkに依存しないことである:
Figure 2019536588
これにより、入力軌跡を引き延ばし、注入インスリンの総量を一定に保つことが可能になり、kはまさに、本明細書中で後に示されるように、低血糖レベルに下落することなく血糖の低下率を調整する。
入力/状態正値性(state positivity)
このセクションにおいて、クローズドループ軌跡の安定性および正値性としての重要な特性に対処する。このフィードバックは正の制御を生成させ、これは、x1(t)≧x1refである、
Figure 2019536588
の正値性を確証することが明らかになる。
医学用語において、この特性は低血糖発作がないことの保証である。
Eqs.(20〜21)によれば、クローズドループシステムは、
Figure 2019536588
として読み取り、これは、安定なシステムであり、全てのk>0に対して、固有値
Figure 2019536588
入力/状態軌跡の正値性、すなわち
Figure 2019536588
および
Figure 2019536588
は、正不変集合の概念を通じて論じられる。
定義1:動的システム
Figure 2019536588
および軌跡x(t,x)であり、xが初期条件であるとすると、
Figure 2019536588
である場合、非空集合
Figure 2019536588
は正不変集合である。
定義2:
Figure 2019536588
の場合、M(G)は、多面体
Figure 2019536588
を示す。
命題1:多面体セットM(G)は、メッツラー行列
Figure 2019536588
が存在するときに限り、定義1のシステムに対する正不変集合であることが成り立ち、
GD−HG=0(25)のようになる。
における正値性象限により定められる多面体は、システム(23)に対して正不変集合ではないが、それは、この場合、G=Iおよび
Figure 2019536588
であり、Hが
Figure 2019536588
でなければならないからであるが;後者の行列はメッツラーではないことに注目されたい。
最大不変集合を発見するために、座標の変化の行列
Figure 2019536588
を通じて、システム(23)をそのジョルダン形式、すなわち
Figure 2019536588
(式中、
Figure 2019536588
および
Figure 2019536588
である。)に変換する。
行列Jがメッツラーであることから、新しい座標における正値性象限は正不変集合であることに注目されたい。
z座標における状態軌道
Figure 2019536588
は、
Figure 2019536588
であり、制御軌道は、
Figure 2019536588
となる。
これは、
Figure 2019536588
を実証する。
ここで、特性(22)が証明され得る。Eq.(32)の積分
Figure 2019536588
を考慮する。
後者の式においてEq.(33)からzを置き換える。
Figure 2019536588
制御軌道Eq.(32)がkに依存する指数関数であるので、それにより軌跡を引き延ばすことが可能になり、全てのk>0に対して同じ量のインスリンが投与されることが確実になる。
次の定理は、z−空間であるがx−座標にある第1の象限の正値性を言い換える。
定理1:集合
Figure 2019536588
および
Figure 2019536588
を考慮する。
システム(23)の最大の正不変多面体は、
Figure 2019536588
である。
証明:行列
Figure 2019536588
がメッツラーではないので、条件x(0)≧0は必要であるが、
Figure 2019536588
−軌跡がt>0に対して正のままであることを確実にするものではないことは明らかである。しかし、集合
Figure 2019536588
は、何らかの正不変集合、すなわち
Figure 2019536588
を含む。
z−座標において、正不変集合はRにおける第1の象限であり、Eq.(32)により、zは、
Figure 2019536588
に比例し、したがって
Figure 2019536588
は、必要条件であるが、十分ではない。次に、
Figure 2019536588
である。
ここで、定義2を使用して、多面体{G≧0}(式中、
Figure 2019536588
である。)
は、システム(23)に関する正不変集合を特徴づけておりおり、zにおける正象限をx−座標に変換する。それは、次のH−行列
Figure 2019536588
および
Figure 2019536588
を用いて命題1を使用して立証される。この命題は必要十分条件なので、集合
Figure 2019536588
は、システム(23)に対する最大の正不変の多面体である。
定義1によれば、非空集合
Figure 2019536588
は、Eq.(21)により制御されるシステム(22)の正不変の多面体であり、すなわちそのシステムがMの内側から開始する場合、あらゆるt>0に対してそれはそこに留まる。インスリンサブシステムは実際に正なので、正値性を確実にするための条件は、
Figure 2019536588
として要約され得る。
医学的な観点から、入力の正値性は、
Figure 2019536588
を確実にし、すなわち低血糖発作の排除を保証する:
Figure 2019536588
さらに、制御の正値性は、インスリン注入の管理と一致して有効である。
それにもかかわらず、インスリン血症サブシステムの固有値
Figure 2019536588
は制御法則により調整されない。結果的にクローズドループの性能は患者のθパラメータに依存する。
ロバスト性
ロバスト性により、コントローラが、名目上でない)糖尿病患者において安全に作動することが確保されることから、ロバスト性は重大な問題である。
一実施形態によれば、計算のためのプロセッサは、参照血糖値をさらに定め;各時間間隔の最終エンドポイントにおいて、測定した血糖値と参照血糖値との間のギャップを考慮して、包括的なインスリン注入率が補正される。
遅延マージン
遅延がクローズドループを不安定化することは周知である。ここで、モデルにおいて考慮されなかった遅延に関して、ロバスト性を調べた。これらの遅延は、人工膵臓のクローズドループにおいて必然的に出現する。状態フィードバック(23)を分析したところ、標的ループ伝達は、
Figure 2019536588
により与えられる。
Targetの位相マージンは、振動ω=kで
Figure 2019536588
である。これは、遅延マージン
Figure 2019536588
につながり、これは、ループを不安定化しない最大の遅延付加である。例えば、Mr=25分の設定によって、
Figure 2019536588
となる。
調節による性能
クローズドループは、出力ステップとして働くがランプとして働かない外乱を拒絶することが可能であることを示す。ランプ状外乱の場合、率エラーは、
Figure 2019536588
である。
パラメータ不確実性
使用者の生体挙動が名目挙動(nominal behavior)とは異なり得るので、計算したボーラスは、1回の投与で送達されず、ある時間内に拡散される。この場合、血糖の割合の急激な下降が制限される。
25分より短い遅延に対するクローズドループの安定性を確実にする因数kを用いて、パラメータ不確実性に関するロバスト性を調べる。状態フィードバックは、
Figure 2019536588
であり、式中、
Figure 2019536588
はモデルパラメータθの推定値である。状態フィードバック
Figure 2019536588
を考慮して、標的ループ伝達は、
Figure 2019536588
により与えられる。
ナイキスト基準を用いて、図1は、大きなパラメータ不確実性があっても安定性が確保されることを示す。さらに、遅延マージンは、
Figure 2019536588
に対して、最悪でも12分と等しいので、依然として良好である。
図1は、LTargetおよび
Figure 2019536588
である
Figure 2019536588
を示す。

である。
図2は、遅延Tを考慮せず周知のモデルパラメータ
Figure 2019536588
を用いた状態フィードバックFkrを表す。
図3は、曙現象:状態フィードバックFkrでのオープンおよびクローズドループを表す。 図4は、状態フィードバックFkrおよびCFを過小評価したクローズドループを表す。 図5は、UVA/Padova T1DMSを装着した一般的なポンプ(Generic pump)およびDexcom 70 CGM装置からのAdult01の、動的ボーラス計算子(Dynamic Bolus Calculator)の制御法則を表す。推定パラメータ:
Figure 2019536588
である。
図6は、時間中の糖尿病患者の血糖値(上)およびインスリン注入量(下)を表す。2つのモデルが与えられる:インスリン注入のボーラス1回(グラフ上で「ボーラス」と呼ぶ。)によるモデルおよびインスリン注入が本発明により連続的に計算され、注入され、k係数が真に1より小さい(「スプレッドボーラス(spread bolus)」)、およびループがt=30分で閉じられる、本発明の一実施形態によるモデル。 図7は、図6におけるグラフの拡大図に相当する。
結果
次のシミュレーションは、食事なしの状況下で行う。参照は100mg/dlに設定し、ループはt=60分で閉じられる。
現実の患者由来の患者のパラメータはθ=0.85mg/dl/min、θ=70mg/dl/Uおよびθ=62minである。
遅延があるクローズドループ
全てのCGM装置が、血中グルコースと組織内グルコース濃度との間の生理学的時間差に起因する何らかの遅延を導入する。
図2は、状態
Figure 2019536588
に対して遅延Tが付加されたクローズドループ(23)を示す。状態フィードバックFkrは、遅延出力
Figure 2019536588
および現在の状態
Figure 2019536588
および
Figure 2019536588
を使用する。
開始時(t=0)に、BG=300mg/dl、IOB=0Uである。
「入力/状態の正値性」の節で論じているように、名目例(Tr=0)では:
・制御は正のまま
Figure 2019536588
であり(u≧UBasである場合);
・状態は正のまま
Figure 2019536588
であり(x≧xrefである場合)、低血糖発作はなく;
・正常血糖での回復速度は、「入力/状態の正値性」の節で説明されているようにθに依存する。
=15minである場合、
・ループは予想通り安定なままであり(”遅延マージン”のパート参照);
・低血糖発作はなく;
・明らかにされなかったものの、遅延の場合、
Figure 2019536588
であり、これは、Eq.(4)に関してt=1hでボーラスウィザードにより通知される注入に対応する。
曙現象
曙現象は、ホルモン分泌の急増による夜間の血糖上昇である。図3は、状態フィードバックFkrを使用したクローズドループ(23)を示し、午前2時と午前6時との間の25mg/dl/hの出力時のランプ状外乱により曙現象をモデル化した。
オープンループにおいて、一定の基礎率下で、曙現象により午前8時に血糖値が200mg/dlになった。
クローズドループにおいて:
・状態フィードバック制御法則は一時的基礎送達率を生じ;
・予想されるように(「調節による性能」の部分を参照)ランプ状外乱の効果;
・およびBGは午前8時に正常血糖に戻る。
パラメータの不確実性
この節では、CFにおける不確実性に対処する。患者のCFが70mg/dl/Uであると仮定して、最悪の例を考え:CFを過小評価する(
Figure 2019536588
)。
初期血糖は300mg/dlであり、目標は100mg/dlである。オープンループにおいて、これには、計算したボーラス((300−100)/50=4U)が血糖をCFx4U=280mg/dl低下させ、患者を重度の低血糖に至らせるはずなので(20mg/dlを超えるBG)、劇的な結果が含まれる。
図4は、CFの過小評価にもかかわらずクローズドループの高い安全性を示し、血糖は、低血糖を伴わず目標値に到達する(最小BGは96mg/dl)。
UVA/Padova T1DMシミュレーター
UVA/Padovaの配布版は、制御アルゴリズムに関する前臨床試験プラットフォームとして食品医薬品局(Food and Drug Administration)により承認されている。数人の仮想患者とともに、これはポンプおよびCGM装置のモデルも含む。このシミュレーターは、DBC制御アルゴリズムの安全性および効率を示すために使用される。仮想患者のパラメータ
Figure 2019536588
は以前の状況から特定される。初期BGは300mg/dlである。t=0でループを閉じる。仮想患者は、ジェネリックポンプ(Generic pump)(上昇の目盛りは0.05U)および遅延およびノイズを導入するCGM装置(Dexcom 70)を使用し、試料採取時間は5分である。参照は110mg/dlに設定した。
図5は、次のようにクローズドループの良好な性能を示す:
・BGが2h3で正常血糖になり;
・低血糖はない(最低BGは82mg/dl)。
クローズドループのロバスト性も次のように示される:
・仮想患者のモデルは名目上でなく;
・CGM装置は遅延、ノイズおよび5分間の試料採取時間を導入し;
・ポンプは、0.05Uの送達速度の最小の目盛りを有し;
・コントローラの飽和がなかった。
結論
コントローラの個別化およびMPCアルゴリズムに対する正確な予想は、人工膵臓プロジェクトにおいて依然として未解決の問題である。ここで、新規クローズドループが開発される。ボーラスアドバイザー由来の構造を用いて、このコントローラは、患者の個別の特徴(CFおよびDIA)により単純に調整される。したがってこれは医師および患者にとって直ちに理解される。
この制御法則の主要な特性は、軌跡の正値性を確実にすることである。これにより、少なくとも名目例ではにおいて血糖がその基準値よりも大きいままであることが保証され、コントローラがインスリン注入の正値性制約に対処できるようになる。
実際にいくぶんかの遅延およびパラメータ不確実性があるので、堅牢性分析が加えられる。
最後に、シミュレーションを通じて、名目例に対して、およびより現実的な状況に対してループの性能を評価し、これを実行するためにUVA/Padovaシミュレーターを使用した。
インスリン血症サブシステムの動態が調整されないので、反応を加速させるために制御法則が想定される。また、食事および長期の状況に関する問題に取り組む必要がある。シミュレーターで得られた良好な性能により、この対象において臨床試験を提案することが促される。
実施例1:1回の単回ボーラス投与と分割ボーラス投与との間の比較
コントローラの調整における1つの自由度は、ボーラスが送達される時間である。1回の単回投与でボーラスを送達することまたはこの単回投与を分割することを選択し得る。最後の点は安全の確約である。図6は、患者パラメータが既知であるシミュレーションを示す。30分間の持続時間後にループが閉じられる。「ボーラス」指示は、1回の単回ボーラス用量を生成させ、次いで基礎ボーラス用量(基礎率)を送達することに注意されたい。「スプレッドボーラス(spread bolus)」は、15分間の制御期間で作動し、ボーラスの77%を1時間で送達する。
図6は、患者代償値がうまく入力されない場合のシミュレーションを示す。この場合、患者は70mg/dl/Uと等しい代償値を有し、コントローラは、50mg/dl/Uの誤った値で作動する。したがって、生じるボーラス用量は4Uであり、これにより血糖が300〜470の最終値に至り、これは20mg/dlの計算値に対応する。
しかし、コントローラは、IOBにより与えられる、測定した血糖値と目標血糖値との間の偏向を観察し、次の指示で基礎用量の一部を差し引くことによって補正する(4時間で1.1U)。包括量は真に正のままである。言及したように、「スプレッドボーラス(spread bolus)」の指示により、安全が確約されるようになる。実際に、1h45で3.5Uが注入され、次に0.6Uが基礎用量から差し引かれる。
図7の拡大図で、ボーラス放出の1時間後にその最大効果(差し引かれる基礎用量の75%)に到達するために、過剰用量に対する修正応答が秒刻み(second clock tick)で行われる「ボーラス」指示を観察し得る。したがって、「スプレッドボーラス(spread bolus)」は、真に1より小さい係数kにより表され、より良好なマージンを保つことを可能にする(最悪の例で基礎値の45%が差し引き)。

Claims (38)

  1. 使用者のインスリン注入装置を制御するための方法であって、
    時間間隔Tを決定するステップ;
    血糖値x(nT)を受信するステップ;
    次の時間間隔において注入すべきインスリン用量u(nT)を計算するステップ
    を反復して(n)含み;
    前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、少なくとも:
    前記方法の予備段階における、受信される血糖値x(nT)と予め定められた血糖値目標x1refとの間の比較の関数である第1項と;
    前記使用者の体内で依然として活性があるインスリン用量の推定値IOB(nT)である第2項と、を含み;
    前記第2項が、前記方法の各反復で第1項を超えるかまたは第1項と等しい、
    方法。
  2. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)の第1項および第2項が、1以下の補正率(k)の関数であり、前記補正率(k)が予め定められた持続時間基準に対して注入持続時間を適応させるために設定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)の第1項および第2項が、前記補正率(k)の線形関数である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、
    予め定められた使用者プロファイルの少なくとも1つの特異的な注入率において計算される第3項
    を含む、請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、次の予め定められた使用者プロファイルパラメータ:
    特異的なインスリン反応時間θ;および/または
    特異的なインスリン効果値θ
    のうち少なくとも1つの関数である、請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記第1項が、
    Figure 2019536588

    の関数である、請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記第2項が、
    θ X (x(nT)+x(nT))
    の関数であり、式中、
    (nT)が血漿インスリン率であり;
    (nT)が皮下インスリン率である、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. (nT)が
    Figure 2019536588
    として計算され;
    (nT)が
    Figure 2019536588
    として計算され;式中、
    Figure 2019536588
    が、前記血糖値x(nT)の時間導関数であり、
    Figure 2019536588
    が前記血糖値x(nT)の第2の時間導関数であり、さらにUBasが使用者の特異的基礎インスリン注入率である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、血糖値x(nT)に対する少なくとも比例する成分と、血糖値x(nT)に対する導関数成分と、血糖値x(nT)に対する第2の導関数成分と、を含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、前記血糖値x(nT)の積分の関数である項を含まない、請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、
    使用者による予め定められたグルコースの摂取量を代償する、注入すべきインスリンの用量に対応する第2のインスリン用量uCarbの関数である第4項
    を含む、請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. 前記補正率(k)が正であり、真に1より小さい、請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
  13. インスリン用量を計算するステップが計算子により実行される、請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
  14. コンピュータにより実行される、請求項1〜13の何れか1項に記載の方法。
  15. 注入すべきインスリン用量u(nT)の計算値を前記インスリン注入装置に伝達するステップ
    をさらに含む、請求項1〜14の何れか1項に記載の方法。
  16. インスリンを送達するシステムであって、
    請求項14に記載の方法を操作するための指示を含むプロセッサと;
    インスリン注入装置と;
    使用者の血糖値を測定するためのセンサーと、
    を含むシステム。
  17. 少なくとも1つの次のパラメータ:
    特異的なインスリン反応時間θおよび/または
    特異的なインスリン効果値θ;および/または
    特異的な使用者基礎インスリン注入率UBasを定義するために設定されるインターフェースをさらに含む、請求項16に記載のシステム。
  18. 使用者のインスリン注入装置を制御するためのコンピュータ実施方法であって、
    時間間隔Tを決定するステップ;
    血糖値x(nT)を受信するステップ;
    次の時間間隔において注入すべきインスリン用量u(nT)を計算するステップであって;
    Figure 2019536588
    (式中、
    が、真に正であり1以下の調整パラメータであり;

    Figure 2019536588
    が、
    Figure 2019536588
    として計算される補正インスリン用量であり;式中、
    BG(nT)が、前回のインスリン注入を考慮することなく、血糖値目標x1refに対して血糖値x(nT)を到達させるために必要とされるインスリン用量であり;IOB(nT)が、前記使用者の体内で依然として活性があるインスリン用量であり;
    Basが、前記使用者の特異的基礎インスリン注入率であるステップ)
    前記インスリン注入装置に注入すべきインスリン用量u(nT)の計算値を伝達するステップ
    を反復して含む、コンピュータ実施方法。
  19. BG(nT)が、
    Figure 2019536588

    (式中、x1refは目標血糖値であり;
    θは、前記使用者の特異的インスリン効果値である)として計算される、請求項18に記載のコンピュータ実施方法。
  20. IOB(T)が、
    IOB(nT)=θ X (x(nT)+x(nT))
    (式中、
    (nT)は血漿インスリン率であり;
    (nT)は皮下インスリン率であり;
    θは、前記使用者の特異的インスリン反応時間である。)として計算される、請求項18または19に記載のコンピュータ実施方法。
  21. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、血糖値x(nT)に対する比例成分と、血糖値x(nT)に対する導関数成分と、血糖値x(nT)に対する第2の導関数成分と、を含む、請求項18〜20の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法。
  22. 前記注入すべきインスリン用量u(nT)が、血糖値x(nT)に対する比例成分と、血糖値x(nT)に対する導関数成分と、血糖値x(nT)に対する第2の導関数成分と、を含む、請求項18〜20の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法。
  23. (nT)が
    Figure 2019536588
    として計算され;
    (nT)が
    Figure 2019536588
    として計算され;
    Figure 2019536588
    が血糖値x(nT)の時間導関数であり、
    Figure 2019536588
    が血糖値x(nT)の第2の時間導関数である、
    請求項18〜21の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法。
  24. (nT)およびx(nT)がオブザーバーにより決定される、請求項20に記載のコンピュータ実施方法。
  25. 前記パラメータkが正であり、真に1より小さい、請求項18〜24の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法。
  26. 請求項18〜25の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法であって、x1refが70mg/L〜140mg/Lの範囲である、コンピュータ実施方法。
  27. 請求項18〜26の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法であって、前記時間間隔Tが、1ミリ秒〜3時間、0.1秒〜1時間または1秒から15分間の範囲である、コンピュータ実施方法。
  28. 請求項18〜27の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法であって、アクチュエーターが起動されるときに、注入すべき第2のインスリン用量uCarbを計算する段階をさらに含み、前記第2のインスリン用量uCarbが食事を代償する、前記注入すべきインスリンの用量に対応する、コンピュータ実施方法。
  29. インスリンを送達するシステムであって、
    請求項18〜28の何れか1項に記載のコンピュータ実施方法を操作するための指示を含むプロセッサと;
    インスリン注入装置と;
    使用者の血糖値を測定するためのセンサーと、を含むシステム。
  30. 前記センサーが前記プロセッサに連結される、請求項29に記載のインスリンを送達するシステム。
  31. それを必要とする患者においてインスリンを送達する方法であって、
    時間間隔を定めるステップ;
    各時間間隔の最終エンドポイントで前記患者の血糖値x(t)を測定するステップ;
    次の時間間隔中に注入すべき包括的なインスリン注入率u(t)を計算するためにプロセッサを使用するステップ;
    前記患者に次の時間間隔で、注入すべき計算した包括的なインスリン注入率u(t)を送達するステップを含み、
    Figure 2019536588
    であり;式中、Ubasは一定の患者の特異的基礎インスリン率であり;kは、真に正であり1以下である調整パラメータであり;
    Figure 2019536588

    Figure 2019536588
    として計算される可変インスリン注入率であり;さらに、
    (t)が、
    Figure 2019536588
    として計算され;
    (t)が
    Figure 2019536588
    として計算され;
    1refが血糖値目標であり;

    Figure 2019536588
    が、前記血糖値x(t)の時間導関数であり;

    Figure 2019536588
    が前記血糖値x(t)の第2の時間導関数であり;
    θが、前記患者の特異的インスリン効果値であり;
    θが、使用者の特異的インスリン反応時間である、
    方法。
  32. 前記血糖値を測定し、包括的なインスリン注入率を計算するためにプロセッサを使用し、計算された包括的な注入率を送達するステップが各時間間隔で連続的に反復される、請求項31に記載の方法。
  33. 前記パラメータkが正であり真に1より小さい、請求項31または32に記載の方法。
  34. 前記パラメータkが1に等しい、請求項31または32に記載の方法。
  35. 指示を含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムがコンピュータにより実行されるときに、
    患者の血糖値x(t)を受信するステップ;
    注入すべき包括的なインスリン注入率u(t)を計算するステップ;
    計算した包括的なインスリン注入率u(t)をインスリン注入装置に伝達するステップ
    をコンピュータに実行させ;
    ここで
    Figure 2019536588
    であり;
    basが一定の患者の特異的な基礎インスリン率であり、kが真に正であり1以下の調整パラメータであり、
    Figure 2019536588
    が、
    Figure 2019536588
    として計算される可変インスリン注入率であり;さらに、
    (t)が
    Figure 2019536588
    として計算され、
    (t)が
    Figure 2019536588
    として計算され;
    1refが血糖値目標であり;
    Figure 2019536588
    が、前記血糖値x(t)の時間導関数であり;
    Figure 2019536588
    が、前記血糖値x(t)の第2の時間導関数であり;
    θが、前記患者の特異的なインスリン効果値であり;
    θが、使用者の特異的なインスリン反応時間である、
    コンピュータプログラム製品。
  36. 前記パラメータkが正であり、真に1より小さい、請求項35に記載のコンピュータプログラム製品。
  37. 前記パラメータkが1に等しい、請求項35に記載のコンピュータプログラム製品。
  38. インスリンを送達するシステムであって、
    請求項35〜37の何れか1項に記載のコンピュータプログラム製品と;
    インスリンポンプと;
    グルコースセンサーまたは連続グルコース測定などの、患者体内での前記患者の血糖値を測定するための手段と、を含み、
    請求項31〜34の何れか1項に記載の方法を実行可能である、システム。
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