JP2019534296A - 正常眼圧緑内障を処置するための一酸化窒素放出プロスタグランジン誘導体 - Google Patents

正常眼圧緑内障を処置するための一酸化窒素放出プロスタグランジン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、正常眼圧緑内障を有する患者の眼内圧を降下させる方法であって、正常眼圧緑内障を有する対象の眼を、有効量の式(I)で示される一酸化窒素放出プロスタグランジン誘導体を含む医薬組成物と接触させることを含む方法を提供する。

Description

発明の背景
正常眼圧緑内障(NTG)は、低眼圧緑内障、正常眼圧緑内障又は正常眼圧性緑内障とも呼ばれる。NTGは、開放隅角緑内障を模倣するが、眼圧(IOP)上昇の所見がない進行性視神経障害である。NTGは、眼圧が正常範囲を超えることなく視神経に損傷が生じる緑内障の形態である。一般的には、「正常な」IOP範囲は、12〜22mmHgである。
NTGの原因は未だ不明である。研究者は、一部の視神経が比較的低い眼圧レベルにより損傷される理由を研究し続けている。NTGの原因は知られておらず、正常な眼圧により一部の眼が損傷する理由から、ほとんどの医師は、薬物療法、レーザー療法及び外科的技術を使用して、眼圧をできるだけ低くすることによって正常眼圧緑内障を処置している。
一酸化窒素供与プロスタグランジン誘導体は、開放隅角緑内障(OAG)又は高眼圧症(OHT)の処置のためのIOP降下化合物として研究されている。
国際公開公報WO第2005/068421号、同第2009/136281号、同第2007/000641号及び同第2007/00642号には、プロスタグランジンF2αアナログの一酸化窒素供与誘導体、例えば、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト及びタフルプロストが記載されている。これらの一酸化窒素供与プロスタグランジン誘導体により、それらの対応する親化合物より高い眼圧降下効力が示された。
ラタノプロステンブノド(LBN)として公知であり、以下に開示される本発明の化合物(1)は、現在、原発性開放隅角緑内障(OAG)又は高眼圧症(OHT)を有する患者の処置のための臨床開発中である。Am J Ophthalmology 2016; Vol. 168:250−259及びOphthalmology 2016; Vol 123(5): 965 - 973には、開放隅角緑内障(OAG)又は高眼圧症(OHT)を有する対象において、0.024% ラタノプロステンブノと0.5% マレイン酸チモロールとの眼内圧降下効果を比較した2回の研究の結果が開示されている。
Adv Ther (2016) 33: 1612 - 1627には、開放隅角緑内障又は高眼圧症を有する日本人対象において、1年にわたるラタノプロステンブノドの長期安全性及び眼内圧有効性を評価した研究の結果が開示されている。
開放隅角緑内障は、眼内の液圧の上昇及び眼内圧の上昇に関連する緑内障の最も一般的な形態である。
局所プロスタグランジン、例えば、ラタノプロスト、ビマトプロスト及びトラボプロストは、NTGを処置するための第一選択治療である(Br J Ophthalmol. 2004, 88, 630 - 634;Clinical Ophthalmology 2012, 6, 1547 - 1552)。
アルファ2アドレナリンアゴニスト(例:ブリモニドリン)、炭酸脱水酵素阻害剤(例:ドルゾラミド)及びベータ−アドレナリン性アンタゴニスト(例:チモロール)は、NTGを有する患者におけるIOPを降下させるのに使用することができる他の局所剤である。
単独療法により眼内圧が十分に降下しない場合、プロスタグランジンに加えて、第2選択処置が選択される。併用療法により滴下回数を増やすことなく、単独療法より良好な圧力抑制を提供することができる場合でも、患者が2種類の薬剤の副作用に曝されるという潜在的な懸念がある。
例えば、高齢患者では、ベータブロッカーに関連する潜在的な全身性副作用のために、ベータブロッカーの併用療法への使用は、注意深く処方されるべきである。特定のベータブロッカーは、夜間の全身性低血圧及び視神経低血圧を引き起こす(Journal of Ophthalmology, Vol. 2014, ID 720385, 6 pages.)。
したがって、眼内圧を降下させ、有効かつ安全な治療を提供する他の治療剤が必要とされている。
本発明の一酸化窒素放出プロスタグランジンF2αアナログにより、正常範囲の眼内圧を有する眼において持続的な降圧効果が示され、更に、それらは、小柱網及びブドウ膜強膜経路の両方を通る房水の流出を増加させることにより作用する二重作用性IOP降下剤である。それらの補完的な作用モードのために、本発明の一酸化窒素放出プロスタグランジンF2αアナログにより、眼圧のより良好な抑制が提供される。
発明の概要
一態様において、本発明は、正常眼圧緑内障を有する患者の眼内圧を降下させる方法であって、正常眼圧緑内障を有する対象の眼を、有効量の、以下に更に記載される式(I)で示される一酸化窒素放出プロスタグランジン誘導体又はその薬学的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む医薬組成物と接触させることを含む、方法を提供する。
別の態様では、本発明は、正常眼圧緑内障を処置する方法であって、正常眼圧緑内障を有する対象の眼を、有効量の、式(I)で示される一酸化窒素放出プロスタグランジン誘導体又はその薬学的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む医薬組成物と接触させることを含む、方法を提供する。
本発明の方法について、医薬組成物を、眼科的に許容し得る媒体中の液剤、懸濁剤又は乳剤として投与することができる。
医薬組成物は、ベータ−ブロッカー、炭酸脱水酵素阻害剤及びアドレナリンアゴニストからなる群より選択される少なくとも1つのメンバーを更に含んでもよい。
本発明の方法について、対象の眼内圧は、医薬組成物と接触させる前には、12〜22mmHg又は21mmHg以下又は19mmHg以下である。対象の眼内圧を、少なくとも3mmHg又は少なくとも4mmHg降下させることができる。加えて、前記対象の降下した眼内圧を、少なくとも6ヶ月間又は少なくとも1年間持続させることができる。
本発明の方法について、医薬組成物を、少なくとも4週間又は少なくとも3ヶ月又は少なくとも6ヶ月又は少なくとも9ヶ月又は少なくとも12ヶ月間、前記対象に投与することができる。
本発明の方法について、医薬組成物を、1日1回又は1日2回、対象に投与することができる。
別の態様では、本発明は、正常眼圧緑内障を有する患者の眼内圧を降下させる方法であって、正常眼圧緑内障を有する対象の眼を、有効量の、以下に更に記載される下記分子構造
Figure 2019534296

を有する一酸化窒素供与プロスタグランジンF2αアナログ(化合物(1))又はその薬学的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む医薬組成物と接触させることを含む、方法を提供する。
別の態様では、本発明は、正常眼圧緑内障を処置する方法であって、正常眼圧緑内障を有する対象の眼を、有効量の一酸化窒素供与プロスタグランジンF2αアナログ(化合物(1))又はその薬学的に許容し得る塩もしくは立体異性体を含む医薬組成物と接触させることを含む、方法を提供する。
本発明の方法について、化合物(1)を含む医薬組成物を、眼科的に許容し得る媒体中の液剤、懸濁剤又は乳剤として投与することができる。
医薬組成物は、ベータ−ブロッカー、炭酸脱水酵素阻害剤及びアドレナリンアゴニストからなる群より選択される少なくとも1つのメンバーを更に含んでもよい。
本発明の方法について、対象の眼内圧は、医薬組成物と接触させる前には、12〜22mmHg又は21mmHg以下又は19mmHg以下である。対象の眼内圧を、少なくとも3mmHg又は少なくとも4mmHg降下させることができる。加えて、前記対象の降下した眼内圧を、少なくとも6ヶ月間又は少なくとも1年間持続させることができる。
本発明の方法について、一酸化窒素供与プロスタグランジンF2αアナログ(化合物(1))を含む医薬組成物を、少なくとも4週間又は少なくとも3ヶ月又は少なくとも6ヶ月又は少なくとも9ヶ月又は少なくとも12ヶ月間、前記対象に投与することができる。
本発明の方法について、一酸化窒素供与プロスタグランジンF2αアナログ(化合物(1))を含む医薬組成物を、1日1回又は1日2回、対象に投与することができる。
0.024% 化合物(1)で処置された対象の各来院についての、ベースライ21mmHg以下を有する他眼における平均日内IOP(午前8時、正午12時及び午後4時での測定の平均)を示す。 0.024% 化合物(1)で処置された対象について、各外来でのベースラインIOP 19mmHg以下の、処置研究及び非研究(他眼)の眼における平均IOP(午前10時に測定)を示す。
発明の詳細な説明
本発明の目的は、正常眼圧緑内障を有する患者における眼内圧を降下させるための又は正常眼圧緑内障を処置するための方法における、式(I)で示される化合物の使用であり、ここで、式(I)
R−X−Y−ONO (I)
で示される化合物において、
Rは、式(II):
Figure 2019534296

(式中、記号
Figure 2019534296

は、単結合を表わし、
Lは、
Figure 2019534296

である)
で示されるプロスタグランジン残基であり、
Xは、−O−であり、
Yは、下記意味:
− 直鎖又は分岐鎖C〜C10アルキレン、好ましくは、C〜Cアルキレン
を有する二価の基である。
本発明の別の目的は、正常眼圧緑内障を有する患者における眼内圧を降下させるための又は正常眼圧緑内障を処置するための、式(I)で示される化合物の使用であり、ここで、式(I)で示される化合物において、Rは、ラタノプロストのプロスタグランジン残基である。
本発明の別の目的は、正常眼圧緑内障を有する患者における眼内圧を降下させるための又は正常眼圧緑内障を処置するための、式(I)で示される化合物の使用であり、ここで、式(I)で示される化合物は、
Figure 2019534296

からなる群より選択される。
本発明の別の目的は、正常眼圧緑内障を有する患者における眼内圧を降下させるための又は正常眼圧緑内障を処置するための、式(I)で示される化合物の使用であり、ここで、式(I)で示される化合物において、Rは、化合物(1)
Figure 2019534296

である。
本発明の別の目的は、正常眼圧緑内障を有する患者における眼内圧を降下させるための又は正常眼圧緑内障を処置するための、上記定義された式(I)で示される化合物、並びにベータ−ブロッカー、炭酸脱水酵素阻害剤及びアドレナリンアゴニストからなる群より選択される少なくとも1つの更なる有効成分の使用である。
本発明の別の目的は、正常眼圧緑内障を有する患者の眼内圧を降下させるための又は正常眼圧緑内障を処置するための、上記定義された化合物(1)、並びにベータ−ブロッカー、炭酸脱水酵素阻害剤及びアドレナリンアゴニストからなる群より選択される少なくとも1つの更なる有効成分の使用である。
式(I)で示される化合物、特に化合物(1)は、患者の眼内圧が12〜22mmHg又は21mmHg以下又は19mmHg以下である場合に、正常眼圧緑内障を有する患者の眼内圧を降下させる又は正常眼圧緑内障を処置するのに使用することができる。
上記定義された式(I)で示される化合物を含む医薬組成物は、1日1回又は1日2回、少なくとも4週間又は少なくとも3ヶ月間又は少なくとも6ヶ月間又は少なくとも9ヶ月間又は少なくとも12ヶ月間投与される。
上記言及されたように、また、本発明の目的は、少なくとも本発明の式(I)で示される化合物を、製薬分野で通常利用される非毒性アジュバント及び/又は担体と共に含有する、医薬組成物でもある。
好ましい投与経路は局所である。
本発明の化合物は、眼科的に許容し得る媒体中の液剤、懸濁剤又は乳剤(分散液剤)として投与することができる。本明細書で使用する場合、「眼科的に許容し得る媒体」という用語は、化合物と非反応性であり、患者への投与に適した任意の物質又は物質の組み合わせを指す。
患者の眼への局所適用に適した水性媒体が好ましい。
本発明の眼科用組成物に使用するのに望まくあることができる他の成分は、抗菌剤、保存剤、共溶媒、界面活性剤及び粘度向上剤を含む。
プロスタグランジンニトロ誘導体の用量は、標準的な臨床技術により決定することができ、Physician’s Desk Reference, Medical Economics Company, Inc., Oradell, N.J., 58th Ed., 2004;The pharmacological basis of therapeutics, Goodman and Gilman, J. G. Hardman, L. e. Limbird, Tenth Edに報告されているように、対応する誘導体化がされていない市販のプロスタグランジン化合物について記載されているものと同じ範囲又はそれ未満である。
該組成物は、活性化合物の1適用あたりに、0.1〜0.30μg、特に1〜10μgを含有する。
処置は、約30μlに相当する一滴の組成物を患者の眼に1日約1〜2回投与することで有利に行うことができる。
本発明の化合物は、緑内障又は高眼圧症の処置に有用であることが公知の他の薬剤と共に、別々に又は組み合わせてのいずれかで使用することができることが、更に企図される。例えば、本発明の化合物は、(i)ベータ−ブロッカー、例えば、チモロール、ベタキソロ−ル、レボブノロ−ル等(US第4,952,581号を参照のこと);(ii)炭酸脱水酵素阻害剤、例えば、ブリンゾラミド;(iii)クロニジン誘導体、例えば、アプラクロニジン又はブリモニジンを含むアドレナリンアゴニスト(US第5,811,443号を参照のこと)と組み合わせることができる。また、上記報告された化合物のニトロオキシ誘導体、例えば、ベータ−ブロッカーのニトロオキシ誘導体、例えば、US第6,242,432号に記載されているものとの組み合わせも企図される。
本明細書で使用する場合、NTGは、12〜22mmHgのIOP範囲を有する患者を指す。
NTGは、損傷の徴候について視神経を観察することにより診断することができる。第1の例として、検眼鏡が、眼の近くに保持される。暗室において、検眼鏡からの光により、医師は瞳孔を通して見て、視神経の形状や色を調べることができる。カップ状にあるか又は健康なピンク色ではない神経が、懸念材料である。第2の例は、視野試験である。この試験では、患者の完全な視野のマップが生成される。医師は、この試験を使用して、視神経への損傷により引き起こされる可能性のある視力喪失の領域をチェックすることができる。これは、視野の中心付近から縁までのどこかで起こる人の視力のわずかな変化として現れるであろう。これらの変化は、必ずしも患者に自覚されるものではない。
本発明の化合物は、下記のように合成することができる。
合成手順
上記定義された一般式(I)で示される化合物を、
i)式(III)
Figure 2019534296

[式中、記号
Figure 2019534296

は、単結合を表わし、
Lは、
Figure 2019534296

であり、
Pは、H又はヒドロキシル保護基、例えば、シリルエーテル、例えば、トリメチルシリル、tert−ブチル−ジメチルシリル又はアセチル及びT. W. Greene 「Protective groups in organic synthesis」, Harvard University Press, 1980, 2nd edition, p.14 - 118に記載されているものであり、
Wは、−OH、Cl又は−OC(O)Rであり、ここで、Rは、直鎖又は分岐鎖C〜Cアルキルである]
で示される化合物を、式(IV)Z−Y−Q
[式中、
Yは、上記定義されたとおりであり、Zは、HX又はZであり、Xは、上記定義されたとおりであり、Zは、塩素、臭素、ヨウ素、メシル、トシルからなる群より選択され、
Qは、−ONO又はZである]
で示される化合物と反応させることにより、かつ
ii)QがZである場合、工程i)で得られた化合物を、適切な有機溶媒、例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、DMF中で、硝酸塩源、例えば、硝酸銀、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸鉄、硝酸亜鉛又は硝酸テトラアルキルアンモニウム(ここで、アルキルは、C〜C10アルキルである)と反応させること(同反応を、暗所において、室温から溶媒の沸点までの温度で行う。好ましい硝酸塩源は、硝酸銀である)により、ニトロ誘導体に変換することにより、かつ
iii)場合により、工程i)又はii)で得られた化合物を、T. W. Greene 「Protective groups in organic synthesis」, Harvard University Press, 1980, 2ndedition, p. 68 - 86に記載されているように脱保護すること(フッ化物イオンは、シリルエーテル保護基を除去するのに好ましい方法である)により、
調製することができる。
−式(III)(式中、W=−OH及びP=H)で示される化合物と式(IV)(式中、Y及びQは、上記定義されたとおりであり、Zは、HXである)で示される化合物との反応を、脱水剤、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)又はN’−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)、及び触媒、例えば、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で行うことができる。この反応を、乾燥させた不活性有機溶媒、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、ポリハロゲン化脂肪族炭化水素中において、−20℃〜40℃の温度で行う。この反応は、30分〜36時間の範囲の時間内で完了する。
式(III)(式中、W=−OH及びP=H)で示される化合物は市販されている。
式(III)(式中、W=−OHであり、Pは、ヒドロキシル保護基である)で示される化合物を、対応する化合物(式中、P=H)から、当技術分野において周知のように、例えば、T. W. Greene 「Protective groups in organic synthesis」, Harvard University Press, 1980, 2ndedition, p.14 - 118に記載されているように調製することができる。
−式(III)(式中、W=−OC(O)Rであり、ここで、Rは、上記定義されたとおりであり、P=H又はヒドロキシル保護基である)で示される化合物と式(IV)(式中、Yは、上記定義の通りであり、Zは、−OHであり、Qは、−ONOである)で示される化合物との反応を、触媒、例えば、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で行うことができる。この反応を、不活性有機溶媒、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、ポリハロゲン化脂肪族炭化水素中において、−20℃〜40℃の温度で行う。この反応を、30分〜36時間の範囲内で完了させる。
−式(III)(式中、W=−OH、P=H、Lは上記定義されている)で示される化合物と式(IV)(式中、Yは、上記定義されたとおりであり、Zは、Zであり、Qは、−ONOである)で示される化合物との反応を、有機塩基、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルアミン又は無機塩基、例えば、アルカリ土類金属炭酸塩もしくは水酸化物、炭酸カリウム、炭酸セシウムの存在下で、不活性有機溶媒、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ポリハロゲン化脂肪族炭化水素中において、−20℃〜40℃、好ましくは、5℃〜25℃の温度で行うことができる。この反応を、1〜8時間の範囲内で完了させる。Zが塩素又は臭素の中から選択される場合、この反応を、ヨウ素化合物、例えば、KIの存在下で行う。
式(III)(式中、W=Clであり、Pは、上記定義されたとおりである)で示される化合物と式(IV)(式中、Yは、上記定義されたとおりであり、Zは、−OHであり、Qは、−ONOである)で示される化合物との反応を、有機塩基、例えば、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、トリエチルアミン、ピリジンの存在下で行うことができる。この反応を、不活性有機溶媒、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、ポリハロゲン化脂肪族炭化水素中において、−20℃〜40℃の温度で行う。この反応を、30分〜36時間の範囲内で完了させる。
式(III)(式中、W=Cl)で示される化合物を、対応する酸(式中、W=−OH)から、塩化チオニル又は塩化オキサリル、PIII又はPのハロゲン化物との、不活性溶媒、例えば、トルエン、クロロホルム、DMF中での反応により得ることができる。
式HO−Y−ONO(式中、Yは、上記定義されたとおりである)で示される化合物を、下記のように得ることができる。対応するジオール誘導体は、市販されているか又は周知の反応により合成され、HO−Y−Z(式中、Zは、上記定義されたとおりである)に、周知の反応により、例えば、塩化チオニル又は塩化オキサリル、PIII又はPのハロゲン化物、塩化メシル、塩化トシルとの反応により、不活性溶媒、例えば、トルエン、クロロホルム、DMF等中において変換される。ニトロ誘導体への変換を、上記されたように行う。代替的に、ジオール誘導体を、硝酸及び無水酢酸との反応により、文献で周知の方法に従って、−50℃〜0℃の温度範囲でニトロ化することができる。
式Z−Y−ONO(式中、Y及びZは、上記定義されたとおりである)で示される化合物を、市販されているか又は文献で周知の方法に従って合成されるハロゲン誘導体Z−Y−Halから、上記されたニトロ誘導体への変換により得ることができる。
式H−X−Y−Z(式中、X、Y及びZは、上記定義されたとおりである)で示される化合物は、市販されているか又は文献で周知の方法に従って合成されるヒドロキシル誘導体H−X−Y−OHから、周知の反応により、例えば、塩化チオニル又は塩化オキサリル、PIII又はPのハロゲン化物、塩化メシル、塩化トシルとの、不活性溶媒、例えば、トルエン、クロロホルム、DMF等中においての反応により得ることができる。
参考例1
[1R−[1α(Z),2α(R),3α,5α]]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸 4−(ニトロオキシ)ブチルエステル(化合物1)の合成
I 合成経路
Figure 2019534296
II 実験
II.1 4−ブロモブタノールの調製
テトラヒドロフラン(12.5g、173mmol)を5〜10℃に冷却した反応器に窒素下で充填した。ついで、臭化水素(7.0g、86.5mmol)をゆっくり加え、この反応媒体を5〜10℃で4.5時間の期間にわたって撹拌した。この混合物を22.5g 冷水で希釈し、この溶液のpHを、温度を5〜10℃に維持しながら、27.65% 水酸化ナトリウム(2.0g)を加えることにより、pH=5〜7に調節した。ついで、この溶液をジクロロメタン(13.25g)で2回抽出した。合わせた有機相を25% ブライン(7.5g)で洗浄し、27.65% 水酸化ナトリウムにより、pH=6〜7に調節し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ジクロロメタンを蒸発させ、粗製の4−ブロモブタノール(10.3g、66.9mmol)を収率約77%で得た。
II.2 4−ブロモブチルナイトラートの調製
−5〜5℃に冷却した反応器中で、発煙硝酸(8.5g、135mmol)をジクロロメタン(18.0g、212mmol)中の98% 硫酸(13.0g、130mmol)の溶液にゆっくり加えた。ついで、4−ブロモブタノール(10.2g、66.6mmol)をこの混合物に加え、この反応媒体を−5〜5℃で2〜5時間の期間にわたって撹拌した。この混合物を、温度を−5℃〜3℃に維持しながら、冷水(110g)に注いだ。デカンテーション後、上部水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を水で洗浄し、27.65% 水酸化ナトリウムの添加によりpH=6〜7に調節し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ジクロロメタンを真空下で蒸発させ、粗製の4−ブロモブチルナイトラート(12.7g、64.1mmol)を収率約96%で回収した。
II.3 [1R−[1α(Z),2β(R),3α,5α]]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸 4−(ニトロオキシ)ブチルエステルの調製
ラタノプロスト酸(97.7%、S異性体<1%)(213mg、0.54mmol)を5.0g 無水DMFに溶解させた。KCO(206mg、1.49mmol)、KI(77mg、0.46mmol)及び4−ブロモブチルニトラート(805mg、塩化メチレン中の25%w/w、1.02mmol)を添加した。この反応混合物を加熱し、ロータリーエバポレーターにおいて、45〜50℃で撹拌した。
1.5時間後、TLC(Si、CHCl−MeOH、5%)では、開始酸が示されなかった。
この反応混合物を酢酸エチル 100mlで希釈し、ブライン(3×50ml)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、蒸発させて、黄色がかった油状物(420mg)を与えた。
H NMR/13C NMRにより、一部の開始材料である4−ブロモブチルナイトラート及びDMFと共に、主要生成物としてターゲット分子が示された。
HPLCには、開始酸は示されなかった。残留溶媒、4−ブロモブチルナイトラート及びターゲットエステルが、主なピークであった。ブチルナイトラートエステルは、ラタノプロストと同様のUVスペクトルを示し、相対保持時間は、予想どおりであった。
装置:Bruker 300MHz
溶媒:CDCl
1H-NMR (CDCl3) ?: 7.29-7.19 (5H, m, Ar); 5.45 (1H, m, CH=CH); 5.38 (1H, m, CH=CH); 4.48 (2H, t, CH2-ONO2); 4.18 (1H, m, CH-OH); 4.10 (2H, t, COOCH2); 3.95 (1H, m, CH-OH); 3.68 (1H, m, CH-OH); 2.87-2.60 (2H, m); 2.35 (2H, t); 2.25 (2H,m); 2.13 (2H,m); 1.90-1.35 (16H, m)。
13C-NMR (CDCl3) ppm: 173.94 (C=O); 142.14; 129.55 (C5); 129.50 (C6); 128.50; 125.93 78.80 (C11); 74.50 (C9); 72.70(C-ONO2); 71.39 (C15); 63.57; 52.99 (C12); 51.99 (C8); 41.30 (C10); 39.16 (C16); 33.66; 32.21; 29.73; 27.04; 26.70; 25.04; 24.91; 23.72; 15.37。
参考例2
[1R−[1α(Z),2β(R),3α,5α]]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸 3−(ニトロオキシ)プロピルエステル(化合物3)の合成
化合物を、ラタノプロスト酸及び3−ブロモプロパノールから開始して、化合物1について記載された手順を使用して合成する。
参考例3
[1R−[1α(Z),2β(R),3α,5α]]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸 2−(ニトロオキシ)エチルエステル(化合物2)の合成
化合物を、ラタノプロスト酸及び2−ブロモエタノールから開始して、化合物1について記載された手順を使用して合成する。
参考例4
[1R−[1α(Z),2β(R),3α,5α]]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸 6−(ニトロオキシ)ヘキシルエステル(化合物5)の合成
化合物を、ラタノプロスト酸及び6−ブロモヘキサノールから開始して、化合物1について記載された手順を使用して合成する。
参考例5
[1R−[1α(Z),2β(R),3α,5α]]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸 2−(ニトロオキシ)−1−メチルエチルエステル(化合物4)の合成
化合物を、ラタノプロスト酸及び1−ブロモ−2−プロパノールから開始して、化合物1について記載された手順を使用して合成する。
参考例6
[1R−[1α(Z),2β(R),3α,5α]]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸2 −(ニトロオキシ)プロピルエステル(化合物6)の合成
化合物を、ラタノプロスト酸及び2−クロロ−1−プロパノールから開始して、化合物1について記載された手順を使用して合成する。
参考例7
[1R−[1α(Z),2α(R),3α,5α]−7−[3,5−ジヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシ−5−フェニルペンチル)シクロペンチル]−5−ヘプテン酸 4−(ニトロオキシ)ブチルエステル(化合物1)を使用する眼科用組成物
Figure 2019534296

バッファー:
NaCl 4.1mg/ml
NaHPO(無水物) 4.74mg/ml
NaHPO(一水和物) 4.6mg/ml
実施例1
正常範囲のIOPを有する眼における一酸化窒素供与プロスタグランジンF2αアナログ(化合物(1))の眼内圧(IOP)降下効果の評価
1.ベースラインIOP≦21mmHgの眼における化合物(1)による眼内圧降下
以下で報告される知見は、開放隅角緑内障又は高眼圧症を有する対象において、媒体に溶解させた化合物(1)の0.024% 溶液の眼内圧(IOP)降下効果を評価した、2回の多施設二重マスク平行群第3相臨床試験の結果の事後解析から得られる。
18歳以上の対象に、1日1回夜に一滴の化合物(1)の0.024% 溶液を、そして朝に媒体を、又は1日2回、0.5% マレイン酸チモロールを、3ヶ月間滴下した(活性制御有効相)。その後、全ての対象に、化合物(1)を1回目の研究では更に9ヶ月間又は2回目の研究(非盲検安全性延長期)では3ヶ月間滴下した。
眼内圧(IOP)を、ベースライン、2週間、6週間、3ヶ月、6ヶ月(両方の研究)並びに9ヶ月及び12ヶ月(1回目の研究のみ)を含む全ての来院時において、午前8時、正午12時及び午後4時に測定した。
0.024% 化合物(1)で1日1回夜に(n=50;12ヶ月までの処置)又は0.5% マレイン酸チモロールで1日2回(n=17;3ヶ月間の処置)処置した、ベースラインにおいて正常IOPを有する研究対象でない眼(すなわち、他眼)を特定し、IOPアウトカムを、記述統計及び平均についての両側95%信頼区間(CI)を使用してまとめた。
正常IOPを、主に白人集団において、21mmHg以下(平均日内;午前8時、正午12時及び午後4時の測定値の平均)と定義した。
結果
化合物(1)により、12ヶ月の研究期間にわたって、ベースラインで正常範囲のIOPを有する眼において、IOPが4.2〜4.9mmHg降下した。
研究の3ヶ月有効相の間に、化合物(1)により、ベースラインで正常範囲のIOPを有する眼において、IOPが4.6〜4.9mmHg降下し、一方、マレイン酸チモロールにより、IOPが3.6〜4.5mmHg降下した。
この結果から、化合物(1)が正常範囲のIOPを有する眼におけるIOP降下に有効であり、マレイン酸チモロールより有効であると考えられることが示された。
マレイン酸チモロールは、ベータ−ブロッカーであり、緑内障の治療に使用される主要なIOP降下剤の1つである。
図1に、0.024% 化合物(1)で処置された対象の各来院についての、ベースライ21mmHg以下を有する他眼における平均日内IOP(午前8時、正午12時及び午後4時での測定の平均)を示す。
9〜12ヶ月のデータについては、1回目の研究(n=27)を指す。
正常IOPを、主に白人集団における21mmHg以下(平均日内)と定義した。
化合物(1)により、正常な眼内圧(IOP)の眼を有する集団において、眼内圧を4.2〜4.9mmHg降下させた。
その結果から、0.024% 化合物(1)の1日1回の夜間の投与が正常範囲のIOPを有する眼におけるIOP降下に有効であることが示される。
図1に、各来院の午前8時、正午12時及び午後4時での平均IOPを示す。
2.ベースラインIOP 19mmHg以下の眼における化合物(1)による眼内圧降下
以下に報告される知見が、開放隅角緑内障(正常眼圧緑内障、色素性緑内障又は偽粘液剥脱性緑内障を含む)又は高眼圧症を有する日本人対象において、媒体に溶解させた化合物(1)の0.024% 溶液のIOP降下効果を評価した、単一群、多施設、非盲検第3相臨床試験の結果の事後解析から得られる。
方法
20歳以上の対象に、化合物(1)の0.024% 溶液を1滴、1日1回夜に12ヶ月間滴下した。眼内圧をベースラインにある午前10時に測定し、その後4週間毎に合計13回の来院について測定した。0.024% 化合物(1)で1日1回夜に処置した、ベースラインにおいて正常IOPを有する研究及び非研究(すなわち、他眼)の眼を特定し(処置研究及び処置他眼についてそれぞれ、n=66及びn=79)、IOPアウトカムを、記述統計及び平均についての両側95%信頼区間(CI)を使用してまとめた。
アジア人集団が典型的には非アジア人集団より低いIOPを有するため、正常IOPを、日本人集団において、19mmHg以下(午前10時に測定された平均IOP)と定義した。
結果
化合物(1)により、12ヶ月の試験期間にわたり、ベースラインでの正常範囲のIOPを有する日本人集団において、IOPが、研究眼で3.4〜4.2mmHg及び処置他眼で3.2〜3.9mmHg降下した。
図2に、0.024% 化合物(1)で処置された対象について、各外来でのベースラインIOP 19mmHg以下の、処置研究及び非研究(他眼)の眼における平均IOP(午前10時に測定)を示す。

Claims (8)

  1. 正常眼圧緑内障を有する患者において眼内圧を降下させる方法における使用のための、式(I)
    R−X−Y−ONO (I)
    [式中、
    Rは、式(II):
    Figure 2019534296

    (式中、記号
    Figure 2019534296

    は、単結合を表わし、
    Lは、
    Figure 2019534296

    である)
    で示されるプロスタグランジン残基であり、
    Xは、−O−であり、
    Yは、下記意味:
    − 直鎖又は分岐鎖C〜C10アルキレン
    を有する二価の基である]
    で示される化合物又はその薬学的に許容し得る塩もしくは立体異性体。
  2. プロスタグランジン残基Rが、ラタノプロストである、請求項1記載の使用のための式(I)で示される化合物。
  3. 式(I)で示される化合物が、
    Figure 2019534296

    からなる群より選択される、請求項1又は2記載の使用のための式(I)で示される化合物。
  4. 式(I)で示される化合物が、化合物(1)
    Figure 2019534296

    である、請求項1記載の使用のための式(I)で示される化合物。
  5. 式(I)で示される化合物が、眼科的に許容し得る賦形剤を含む眼科用医薬製剤として投与される、請求項1〜4のいずれか一項記載の使用のための式(I)で示される化合物。
  6. 式(I)で示される化合物が、ベータブロッカー、炭酸脱水酵素阻害剤及びアドレナリンアゴニストからなる群より選択される更なる有効成分と共に投与される、請求項1〜3のいずれか一項記載の使用のための式(I)で示される化合物。
  7. 化合物(1)が、ベータブロッカー、炭酸脱水酵素阻害剤及びアドレナリンアゴニストからなる群より選択される更なる有効成分と共に投与される、請求項4記載の使用のための式(I)で示される化合物。
  8. 式(I)で示される化合物及びさらなる有効成分が、眼科的に許容し得る賦形剤を含む眼科用医薬製剤として投与される、請求項6又は7記載の使用のための式(I)で示される化合物。
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