JP2019532959A - Btk阻害剤を調製するための方法および中間体 - Google Patents

Btk阻害剤を調製するための方法および中間体 Download PDF

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Abstract

特定の中間体、例えば、以下の化合物(I)の調製方法を開示する。これらの中間体および方法は、イブルチニブなどのBTK阻害剤の調製に有用である。【化1】

Description

本発明は、置換二環式化合物、特に、薬剤として有用である化合物、例えばイブルチニブなどのブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)阻害剤の合成手順および合成中間体に関する。
イブルチニブは、1−[(3R)−3−[4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ピペリジン−1−イル]プロプ−2−エン−1−オンというIUPAC名を有する有機低分子である。それについては、国際特許出願の国際公開第2008/039218号パンフレット(実施例1b)をはじめとする多くの既刊の文献に記載があり、Btkの不可逆的阻害剤として記載されている。
Btkは、B細胞シグナル伝達経路が細胞表面のB細胞受容体刺激を下流細胞内応答に結合するのに重要な役割を果たしている。Btkは、B細胞の発生、活性化、シグナル伝達、および生存の重要なレギュレーターである(Kurosaki,Curr Op Imm,2000,276−281、Schaeffer and Schwartzberg,Curr Op Imm 2000,282−288)。さらに、Btkは、多数の他の造血幹細胞シグナル伝達経路、例えばToll様受容体(TLR)およびサイトカイン受容体により媒介されるマクロファージのTNF−α産生、マスト細胞のIgE受容体(FcεRI)シグナル伝達、B系リンパ細胞のFas/APO−1アポトーシスシグナル伝達の抑制、およびコラーゲン刺激血小板凝集に役割を果たしている。例えば、C.A.Jeffries,et al.,(2003),Journal of Biological Chemistry 278:26258−26264;N.J.Horwood,et al.,(2003),The Journal of Experimental Medicine 197:1603−1611;Iwaki et al.(2005),Journal of Biological Chemistry 280(48):40261−40270;Vassilev et al.(1999),Journal of Biological Chemistry 274(3):1646−1656およびQuek et al(1998),Current Biology8(20):1137−1140を参照されたい。
イブルチニブはUSおよびEUを含むいくつかの国で特定の血液悪性腫瘍に対して承認されており、他の血液悪性腫瘍に対する臨床試験でも研究されている。このような悪性腫瘍には、慢性リンパ性白血病、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫および多発性骨髄腫が含まれる。
イブルチニブの合成は、キラルヒドロキシピペリジンを利用する。キラルヒドロキシピペリジンを得るための代替および/または改善された方法を見出すことが本発明の目的であり、このような化合物は、イブルチニブの合成における中間体または構成要素として使用され得る。キラルヒドロキシピペリジンを調製する方法として知られる1つの方法は、例えば、Ju et al,Org.Process Res.Dev.,2014,18(6),pp827−830に記載されており、その方法では、生体触媒プロセスが用いられ、KRED(およびNADH/NAD)を使用して対応するケトンを還元している。
キラル中心の導入には、酵素的ストラテジーを含む種々のストラテジーを用いることができる。例えば、速度論的分割を促進するために、種々の酵素が使用され得る(そして、酵素的速度論的分割と称され得る)。このような方法では、ラセミ体の一方のエナンチオマーのみの変換を考えると、最大理論収率は50%である。しかし、動的速度論的分割は、残存する未反応のエナンチオマーをラセミ化することにより収率制限を克服し、より完全な変換収率を可能にし得る。多くの触媒、例えばルテニウム錯体触媒などの有機金属触媒がこの役割を果たすことができ、そのいくつかは既知であり得る。
さらにいくつかの文献、例えば、Hoenig et al,Biocatalysis,1994,vol9,pp61−69“Enzymatic Resolutions of Heterocyclic Alcohols”、Tatsuya Kikuchi et al,J.Labelled Cpd.Radiopharm.44,31−41(2001)、Lihammar et al,Adv.Synth.Catal.2011,353,2321−2317および特許文献の特開2001−002637号公報は、酵素による分割法を開示している。
しかし、そのような文献は、最終生成物の特定の立体化学または立体配置をもたらす酵素的プロセスを開示しているにすぎない。例えば、Hoenigの論文は、酵素を使用するいくつかの複素環式アルコールの分離を開示している。具体的には、最初に、1−メチル−ヒドロキシ−ピペリジン環がエステル交換反応によって酢酸塩に変換され、その後、酵素による加水分解反応が様々な成功程度で進行する。この文献は、酵素による速度論的アシル化反応を開示していない。Tatsuya Kikuchiの論文は、例えば、酢酸ビニルとの酵素によるアシル化反応により媒介される速度論的分割を受けるBoc保護ヒドロキシピペリジンを開示しており、酵素はリパーゼである。このような反応は、特定の立体化学、すなわち−OAc基を有する関連キラル中心の(R)立体配置で進行する。また、Lihammarの論文は、例えば、アシル化反応において酵素条件下で速度論的分割を受け、再びキラル中心で(R)立体配置を有する対応する化合物を形成する、1−N−置換ヒドロキシ−ピペリジンを開示している。最後に、特開2001−002637号公報は、エナンチオマーの純度を高めたN−置換ピロリジン環のみを開示し、さらに、このような光学活性化合物を、酵素的速度論的分割プロセスによってではなく、立体特異的反応においてキラル前駆体から調製している。
エナンチオエンリッチ(enantioenriched)形態の式(I)

(式中、
は水素原子またはアシル基を表し;
は水素原子またはアミノ保護基を表し;
*は(S)立体配置のキラル中心を表す)
の化合物を調製する方法であって、
式(II)

(式中、
は水素原子を表し、Rは上で定義された通りである)
の化合物の酵素的速度論的分割を含む方法が提供され、この方法はアシル供与体の存在下で行われ、この方法は、本明細書では本発明の方法(1つ以上の実施形態からなる)と呼ばれ得る。
本発明の方法は式(I)のエナンチオエンリッチ化合物を生成し、それに代えて、(S)−エナンチオマーが主として形成されるエナンチオマーであり、したがって20%超のeeを提供する(そして、本明細書に記載の実施形態では、eeはさらに大きい)、式(I)の化合物を含む組成物の調製方法と表現することができる。
本発明の利点、および実際に先に開示されたものとの差異は、所望の光学活性生成物への変換の選択性およびその変換の程度にある。
疑義を避けるために、出発物質の式(II)の化合物はラセミ体(または、エナンチオ純度(enantiopurity)の低い、例えば、エナンチオマー過剰率「ee」が20%未満を示すもの)である、すなわち、−OR基の結合点におけるキラル中心が、(R)−および(S)−立体配置の等モル混合物(または、一方の立体配置の優先性が他方の立体配置と比較して実質的に低い、例えば、優性エナンチオマーの60%未満)を含有する。これに対して、式(I)の化合物の対応するキラル中心は、主として(S)−立体配置である(「エナンチオエンリッチ生成物」と称する)。
本発明の方法は酵素的分割であると記載されている。したがって、本発明の方法は、(分割に作用する、すなわち、式(II)のラセミ体の2つのエナンチオマーの一方と選択的に反応する)好適な酵素の存在下で行われる。好適な酵素は、アシル供与体を伴うことができ、以下に説明する。
一実施形態では、本発明の方法は動的速度論的分割であり、この場合、反応プロセスは、さらにラセミ化触媒の存在下で行われる。例えば、以下のラセミ化触媒のいずれか1つ以上を用いることができる。
特に断らない限り、本明細書で定義されるアルキル基は、直鎖、または十分な数(すなわち、最低でも3個)の炭素原子が存在する場合、分岐鎖であっても、かつ/または環状であってもよい。さらに、十分な数(すなわち、最低でも4個)の炭素原子が存在する場合、そのようなアルキル基はまた、部分的に環状/非環状であってもよい。また、そのようなアルキル基は、飽和していても、十分な数(すなわち、最低でも2個)の炭素原子が存在する場合、不飽和であってもよい。
本発明の方法において、式(II)の化合物のRまたはR部分は、式(I)の化合物の対応する部分と同じである必要はない。したがって、化合物(II)のR部分は水素原子であり得るが、本発明の方法の過程で、そのような基は、例えば、酵素がアシル供与体と共に使用される場合、(式(I)の化合物において)アシル基に変換されてもよい。しかし、Rがアシルである式(I)の化合物が、Rが水素原子である式(I)のさらなる化合物に鹸化される状況もさらに本発明の方法の範囲に包含される。同様に、化合物(II)から(I)への変換におけるR部分は、同じ(例えば、tert−ブトキシカルボニル(Boc基)などの保護基)であっても異なっていてもよい。例えば、式(II)の化合物のR窒素保護基は本発明の方法の過程で必要であり得、したがって、それは得られる式(I)の化合物に持ち越され得る。しかし、その後、保護基を除去(すなわち、脱保護)して、Rが水素原子を表す式(I)の化合物を得ることができる。下流の化学が意図される場合(例えば、以下に記載されるように)、次いで、一実施形態では、Rは保護基(例えば、Boc)を表し、RがBocを表す式(I)の化合物は、例えば、以下に記載されるように、下流の生成物に変換される。
本発明の方法においては、式(II)の化合物がアシル供与体の存在下で反応する(そして、Rは水素原子である)と仮定すると、そのようなアシル基は、その工程の間に、−OH基に結合し、したがって、−O−アシル部分(すなわち、Rが「アシル」を表す式(I)の化合物(これは、本発明の目的のために、本明細書で定義する「保護基」の定義内に包含される))を形成し得る。したがって、Rは、−C(O)−C1〜8アルキル(ここで、アルキル部分は、任意選択により、例えば、ハロ(例えば、フルオロ)、−OC1〜6アルキル(例えば、メトキシ;それ自体、任意選択により、1個以上のフルオロ原子で置換されていてもよい)およびフェニル(それ自体、任意選択により、ハロおよびC1〜3アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)、または−C(O)−フェニル(ここで、フェニルは、任意選択により、例えば、ハロおよびC1〜3アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)であり得、そして、Rは、例えば、−C(O)CH−OCH部分または−C(O)CHCHCH部分を形成し得る(一実施形態では、Rアシル部分は、−C(O)CHCHCHを表す)。一実施形態では、アシル供与体は、次式R−R(式中、Rは上で定義された通りであり、Rは、−O−C1〜8アルキル(任意選択により、フルオロおよび−OC1〜6アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、後のアルキル部分は任意選択により1個以上のフルオロ原子で置換されていてもよい)、または−O−フェニル(任意選択により、ハロ(例えば、クロロ、フルオロ、ブロモ)、−NO、C1〜6アルキルおよび−OC1〜6アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、後の2つのアルキル部分はそれ自体任意選択により1個以上のフルオロ原子で置換されていてもよい)を表す)の化合物を表し得る。「フェニル」部分上の可能な置換基は、任意の位置(例えば、パラ位)に結合することができる。一実施形態では、「アシル供与体」は、酪酸エステル、例えば、Rが−C(O)−CHCHCH(したがって、式(I)の結果として得られる化合物のアシル部分である)を表し、Rが好適な部分(例えば、本明細書において定義される)を示すが、一実施形態では、それは任意選択により1個以上のフルオロ原子により置換されていてもよい−O−C1〜6アルキル(例えば、−OC1〜3アルキル)を表し、したがって、例えば−O−CH−CF部分を形成する化合物を表す。したがって、一態様では、アシル供与体は、酪酸2,2,2−トリフルオロエチルまたは酪酸4−フルオロフェニルである。
言及され得る保護基は、以下のように記載され得る:
さらに、Rが窒素保護基であることが上に示される。このような基としては、
−アミド(例えば、N−アセチル)
−任意選択により置換されていてもよいN−アルキル(例えば、N−アリル、または任意選択により置換されていてもよいN−ベンジル)
−N−スルホニル(例えば、任意選択により置換されていてもよいN−ベンゼンスルホニル)
−カルバメート
−尿素
−トリチル(トリフェニルメチル)、ジフェニルメチルなど
を形成するものが挙げられる。
したがって、Rは、以下を表し得る:
−C(O)Rt1(式中、Rt1はC1〜6アルキル、または任意選択により置換されていてもよいアリールを表し得る);
1〜6アルキル(アルキル基は、任意選択により置換されていてもよいアリールから選択される1個以上の置換基によって置換されていてもよい)(例えば、ベンジル部分を形成し得る);
−S(O)t2(式中、Rt2は任意選択により置換されていてもよいアリールを表す)、または、一実施形態では、−C(O)ORt3(式中、Rt3は任意選択により置換されていてもよいアリール、または、さらなる実施形態では、任意選択により置換されていてもよいC1〜6(例えばC1〜4)アルキル、例えばtert−ブチル(そのため、例えば、tert−ブトキシカルボニル保護基、すなわちアミノ部分と合わせた場合、tert−ブチルカルバメート基を形成する)もしくは−CHフェニル基(そのため、カルボキシベンジル保護基を形成する)を表し得る);
−C(O)N(Rt4)Rt5(式中、一実施形態では、Rt4およびRt5は、独立して、水素原子、C1〜6アルキル、任意選択により置換されていてもよいアリール、または−C(O)Rt6を表し、Rt6はC1〜6アルキル、または任意選択により置換されていてもよいアリールを表す)。
一実施形態では、Rは−C(O)ORt3(式中、Rt3はC1〜6アルキル、例えばtert−ブチルを表し得る)を表し、したがって、一態様では、R保護基はtert−ブトキシカルボニル(BOCまたはBoc基としても知られ、本明細書においてもBOCまたはBoc基と称する)である。
本発明の方法は、エナンチオエンリッチな形態または生成物を生成し、これは、製造される製品が20%超のエナンチオマー過剰率、例えば40%超、例えば60%超、一実施形態では80%超のエナンチオマー過剰率を有することを意味する。エナンチオエンリッチ生成物は90%超でさえあり得る(例えば、それらは実質的に単一のエナンチオマーからなり得、これは、eeが95%以上、例えば、98%超または約100%であり得ることを意味する)。このようなエナンチオエンリッチ(enantioenrichment)(またはees)は、直接、または当業者に知られているさらなる精製技術によって得ることができる。例えば、本発明の方法は、RがHまたはアシル基を表す式(I)の化合物を製造することができ、そのような生成物はエナンチオエンリッチである。
疑義を避けるために、当量に言及する場合、これはモル当量を意味するものとする。
一実施形態では、酵素的速度論的分割(例えば、動的速度論的分割)は、酵素およびアシル供与体の存在下で行われる。
この酵素は所望の分割をもたらすために、すなわち、式(II)のラセミ体の2つのエナンチオマーの一方と選択的に反応して、式(I)の化合物(すなわち、エナンチオエンリッチである生成物)を提供するために好適である。
種々のスクリーニング方法を用いて、立体選択的速度論的分割に好適な酵素を特定することができる。好適な酵素は、例えば、ハイスループットスクリーニング手法を使用して、または富化単離手法を使用して、利用可能な酵素をスクリーニングすることによって特定することができる。このような富化単離手法では、炭素制限培地または窒素制限培地に富化基質を補充することができる。最良の結果を与える酵素は、さらなる実験を行う(例えば、本明細書に記載される条件を使用し、本明細書に記載される本発明の方法を実行する)ことによってさらに選択することができる。酵素の特性は、酵素工学によってさらに高めることができる。例えば、酵素工学を用いて、反応速度、収率および反応の選択性、特にエナンチオ選択性を向上させることができる。さらに、酵素工学を使用して、酵素が用いられ得るpHおよび温度範囲、ならびに特定の溶媒に対するそれらの耐性範囲を広げることができる。利用可能な酵素工学技術としては、部位特異的突然変異誘発法およびインビトロ定向進化手法などの合理的な設計方法が挙げられる。このような手法は、例えば、K.M.Koeller and C.H.Wong,“Enzymes for chemical synthesis”,Nature,409:232−240、およびそこで引用されている参考文献に記載されており、それらは参照により本明細書に組み込まれる。
酵素は、粗溶解物の形態または精製形態で使用することができる。あるいは、酵素を固定化し、そのまま使用することができる。固定化手法は当業者に知られている。有用な固体支持体としては、例えば、アルギン酸カルシウム、ポリアクリルアミド、Eupergit(登録商標)および他のポリマー材料などのポリマーマトリックス、ならびにCelite(登録商標)などの無機マトリックスが挙げられる。固定化手法は、酵素および生成物を容易に分離することができるので有利である。さらに、固定化酵素はリサイクルおよび再使用でき、プロセスをより経済的にする。架橋酵素凝集体(CLEA)または架橋酵素結晶(CLEC)などの他の手法もまた本発明に適用可能である。
本発明における使用に好適であるとわかった特定の酵素としては、プロテアーゼおよびリパーゼが挙げられる。本発明の方法においては、好適な酵素により、式(I)のエナンチオエンリッチ生成物、例えば、eeが20%を超える生成物が得られた。
酵素はプロテアーゼ(例えば、非特異的プロテアーゼ)、例えば、セリンプロテアーゼであり得る。一実施形態では、スブチリシンなどのスブチラーゼ(バチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)、または特定の種類の土壌細菌、例えばバチルス・アミロリケファシエンス(Bacilius amyloliquefaiens)から得ることができる)であり得る。一実施形態では、酵素は、スブチリシンであるプロテアーゼである。スブチリシンはまた、いくつかの他の名称、例えば、とりわけアルカラーゼおよびサビナーゼによって言及され得る(それは、それが得られる商業的供給源に依存し得る)。別の実施形態では、酵素は、アルカリ性プロテアーゼBなどのアルカリ性プロテアーゼである。別の実施形態では、酵素は、パパイア(Carica Papaya)由来の(またはパパイアラテックス由来の)リパーゼである。別の実施形態では、酵素は、パパイアラテックス由来のプロテアーゼであるパパインである。
酵素はまた、リパーゼであり得る。例えば、病原体によって発現し分泌されるリパーゼであり得る。一実施形態では、リパーゼは、カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)由来のリパーゼA、カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)由来のリパーゼB、および/またはパパイア(Carica Papaya)由来のリパーゼであり得る。
反応プロセスはまた、加水分解のためのリン酸緩衝液の存在下で行うこともできる。
例えば、酵素プロセスは、酵素が以下から選択されるプロセスであり得る:
Savinase(例えば、ChiralVisionから販売、「SAV」とも呼ばれる)−プロテアーゼ群から
カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)リパーゼB(例えば、Almacから販売、例えば、品番AH24および/または品番AH09)
カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)リパーゼA(例えば、Almacから販売、例えば、品番AH06)
パパイア(Carica Papaya)由来のリパーゼ(例えば、Almacから販売、例えば、品番AH17)
アルカリ性プロテアーゼB(例えば、Almacから販売、例えば、品番AH19)
スブチリシン(例えば、Almacから販売)
このような酵素の使用は本発明の方法の選択性に有利に働き、(S)立体配置が主として生成される((R)立体配置に有利に)。ポジティブeesは、これらの酵素のいずれでも得ることができ、一態様では、酵素はスブチリシンまたはSavinase(特に、SavinaseはChiralVisionから販売;本明細書では「SAV」とも呼ばれる)である。
上記の商業的供給源からの特定の酵素に関して、さらなる詳細は供給業者から得ることができ、例えば、ChiralVisionからのSavinase(「Savinase、スブチリシン」とも呼ばれる)の場合、これは750ELU/gの活性を有するバチルス(Bacillus)種由来のプロテアーゼ(例えば、アクリルビーズ上に共有結合)である(ここで、ELUは酵素結合免疫吸着単位を指し;1ELU単位=1分当たり放出される1μmolの乳酸(乳酸エチルの加水分解)/gの25℃およびpH6.8での固定化酵素)。
本発明の方法においては、好適な量の酵素を本発明の方法に用いることができ、それは選択された特定の酵素に依存し得る。しかし、本発明の方法は、一態様においては、約1〜100g/mol(例えば、約10〜50g/mol、例えば、約25g/mol)の存在下で行われる。一実施形態では、これらの量は、例えば、Savinase触媒が用いられる場合に特に用いられる。この場合、「1モル当たり」とは、式(II)の化合物1モル当たりをいう。
一実施形態では、酵素的速度論的分割(例えば、動的速度論的分割)は、酵素およびアシル供与体の存在下で行われ、アシル供与体は、以下:
アセチル供与体(例えば、酢酸イソプロペニル、酢酸フェニルなど)
酪酸エステル供与体(例えば、酪酸イソプロピル、酪酸2,2,2−トリフルオロエチル(TFEB)、酪酸ビニルなど)
から選択される。
一実施形態では、アシル供与体は酪酸エステル供与体であり、これらは、有利なことに、例えば実験で示すように、(いくつかの例において)eeの改善および/または収率変換の改善をもたらし得る。
本発明の方法の変換率(および、所望の生成物のee率)は、使用するアシル供与体および/または使用する溶媒(または条件)に応じて増加し得る。一実施形態では、変換率は10%超、例えば20%超、例えば30%超(一実施形態では約50%、またはさらなる実施形態では50%超)であり得、かつ/またはee率は30%超、例えば50%超、例えば70%超(一実施形態では90%超、例えば95%超、または約100%)である。
本発明の方法では、式(II)の化合物に対して、アシル供与体を少なくとも1当量使用する。一態様では、少なくとも1.5当量(式(II)の化合物に対して)使用する。例えば、約2当量(または、少なくとも2当量)使用する。一実施形態では、4当量未満(例えば、3当量未満)使用し、これは、本発明の方法がeeの減少(または、低下)をもたらさないという利点を有し得る。
有利なことに、本発明の速度論的分割プロセスをsavinase酵素および酪酸エステルアシル供与体の存在下で実施すると、eeは50%超(例えば60%超、例えば75%超、一態様では90%超、例えば95%超)であり得、かつ/または変換率は5%超(例えば10%超、20%超または30%超、一実施形態では50%超)であり得る。最も高い変換率は、酪酸ビニルを使用した場合に得ることができる。
一実施形態では、本発明の方法は、有機塩基または無機塩基などの塩基の存在下で行われる。使用し得るこのような塩基としては、炭酸塩塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウムなど)、水酸化物塩基(例えば、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウムなど)、アルコキシド塩基(例えば、カリウムtert−ブトキシドなどのtert−ブトキシド)、アミン塩基(例えば、トリアルキルアミン、例えば、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)など)、アミド塩基(例えば、LDAもしくはLiHMDS、すなわち、リチウムジイソプロピルアミドもしくはリチウムビス(トリメチルシリル)アミド)、または他の好適な塩基(あるいは、塩基の混合物)が挙げられる。一実施形態では、使用する塩基は無機塩基(例えば、炭酸ナトリウム)である。
一実施形態では、式(II)の化合物に対して、少なくとも0.25当量の塩基が使用される(塩基は、1種の塩基であっても、2種以上の塩基、例えば2種の異なる塩基の混合物であってもよい)。一実施形態では、少なくとも約0.5当量の塩基が存在する(これは、このような量でさえ、反応速度を有意に増大させることができるという利点を有する)。一実施形態では、約1、2、3または4当量(式(II)の化合物に対して)の塩基が使用される。2当量(またはそれ以上)の塩基を用いると、変換率のわずかな増加が観察され得るだけである。したがって、一実施形態では、約0.5〜1.5(例えば、約1)当量の塩基(例えば、炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウムなどの無機塩基)が使用される。異なる塩基が、異なる反応効率および/または異なる収率およびまたは所望の生成物の純度をもたらし得ることは理解され得る。
一実施形態では、本発明の方法は、好適な溶媒の存在下で行われる。好適な塩基としては、芳香族溶媒(例えば、トルエン、ピリジン)、エーテル(例えば、ジオキサン、THF(テトラヒドロフラン)、EtOAc(酢酸エチル)、メチルter−ブチルエーテル、2−メチルテトラヒドロフラン)、アルコール(例えば、プロパノール、tert−アミルアルコール)、アルカン(例えば、ヘプタン、シクロヘキサン)などの溶媒が挙げられる。一実施形態では、溶媒は、eeを高く保ちながら、最も高い変換率をもたらすものである。前述のアルコールは全て、本発明の方法によって得られる生成物(式(I)の化合物)が高いee(一実施形態では、90%超)を確実に維持するのに寄与した。一実施形態では、本発明の方法に使用する溶媒は、トルエン、またはメチルTHFであり得る。このような溶媒は、それらが最も速い変換を達成する(また、例えば、本明細書に記載するように、高いeeを維持する)という利点を有し得る。例えば、RがBocであり、Rが水素原子である式(II)の化合物の反応では、酵素としてSavinase(25g/mol)、塩基としてDIPEA(式(II)の化合物に対して1当量)、アシル供与体として酪酸ビニル(式(II)の化合物に対して2当量)、反応温度30℃で1L/molの希釈で溶媒を用いると、異なる溶媒により異なる変換(および異なる変換率)が得られ;トルエンは、この場合、10時間で20%を超える変換率を与え、50時間で50%を超える変換率を与え(RがBocであり、Rが−C(O)−Cである式(I)の所望の生成物で94.8%のeeを維持した);Me−THFは、この場合、10時間で約15%を与え、50時間で約40%(しかし、50%未満)の変換率を与えた(同じ所望の生成物で97.2%のeeを維持した)。
溶媒が使用される例で行われる本発明の方法では、式(II)の化合物の1モル当たりの溶媒の比率は、式(II)の化合物の式(I)の化合物への変換が効率的に実施されることを確実にするのに妥当なものでなければならない。例えば、溶媒の好適な量は、約0.25L/mol(式(II)の化合物のモルに対して)〜6L/mol(例えば、約0.25L/mol〜4L/mol)であり得る。一実施形態では、約0.5L/mol〜1.5L/mol(例えば、約1L/mol)の溶媒が使用される。
本発明の方法の反応温度は、一実施形態では、約0℃〜約60℃であるが、温度が最終生成物のeeにどのように影響するかに依存する(温度の上昇が有し得る変換の増大とバランスがとられる)。例えば、一実施形態では、温度が高くなるとeeの減少(または低下)をもたらし得るので、温度は約50℃未満に保たれる。さらなる実施形態では、温度は反応速度、特に変換率にプラスの効果を有し得るため、室温より高く(例えば、約25℃より高く)保持される。一実施形態では、本発明の方法は、約25〜40℃(例えば、約25〜35℃)の温度で、例えば、約30℃で実施される。
本発明の方法はまた、好適な時間、反応させることができる。例えば、反応の進行を(例えば、薄層クロマトグラフィによって)モニターすることができ、継続時間は約1時間〜約72時間であり得る。一実施形態では、反応時間は約12時間〜約48時間(例えば約16〜48時間、例えば24〜48時間、例えば約40時間)であり得る。
本発明の方法の結果は、要するに、速度論的分割であり、その条件を本明細書中で説明する。この速度論的分割が動的速度論的分割でない場合、望ましくない生成物(例えば、未反応の出発物質)は、標準的な条件を用いて除去または分離することができる。
本発明のさらなる態様では、得られた生成物(式(I)の化合物)を本発明の方法(本明細書では「本発明の化合物」と呼び得る)から分離する方法が提供される。したがって、本発明の化合物(または本発明の方法によって得られる生成物)は分離/単離することができる。これは、以下のようないくつかの方法で達成することができる:
−フラッシュカラムクロマトグラフィ
−沈殿/結晶化
−誘導体化、その後、任意選択により、沈殿/結晶化
−抽出(例えば、誘導体化後に抽出)
−蒸留
一態様では、方法は、例えば、望ましくない生成物(例えば、未反応の出発物質)を(例えば、無水コハク酸と反応させて、末端にカルボン酸部分を有する基を形成することによって)誘導体化する誘導体化であり、これにより、可能な分離、抽出または単離を可能にすることができる(例えば、カルボン酸は後処理手順において除去することができる)。
本発明のさらなる実施形態では、その後にまたさらなるプロセス工程が続く、本明細書中に記載されるような本発明の方法が提供される。
式(I)の化合物(エナンチオエンリッチ形態)はさらなる化合物、例えば、癌(血液悪性腫瘍など)の治療に有用な医薬品などのさらなる医薬品(またはその中間体)の調製に使用することができ、医薬品は、特に、イブルチニブであり得る。
イブルチニブは、国際公開第2008/039218号パンフレット(実施例1b)中の、以下のスキーム:

にしたがって調製することができる。
まず、4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾール[3,4−d]ピリミジンは、国際公開第2008/039218号パンフレット(これは参照により本明細書に組み込まれる)に記載された手順にしたがって、例えば、(塩化チオニルを使用して)4−フェノキシ安息香酸を対応する塩化アシルに変換し、この後の生成物をマロノニトリルと反応させて、1,1−ジシアノ−2−ヒドロキシ−2−(4−フェノキシフェニル)エテンを調製することによって調製することができる。以下のスキーム:

に示すように、次に、トリメチルシリルジアゾメタンを使用してメトキシ部分をメチル化し、そのメチル化生成物をヒドラジン水和物で処理して、3−アミノ−4−シアノ−5−(4−フェノキシフェニル)ピラゾールを得、それをホルムアミドと反応させて、4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾール[3,4−d]ピリミジンを得る。
その後、4−アミノ−3−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾール[3,4−d]ピリミジンの1H位に(すなわち、ピラゾール部分の−NH上に)、必要なピペリジニル部分を導入することができる。上記スキームに示すように、これは光延反応によって行なわれる−より具体的には、Boc保護した3−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレートのヒドロキシ部分をより良い脱離基に変換し、それによって(反転により)ピラゾールの−NH部分と置換反応を起こさせる。したがって、ヒドロキシピペリジンのキラリティが生成物に移され、次に、それがBoc−脱保護および塩化アクリルによるアシル化によって単一エナンチオマーイブルチニブに変換される。
他の変換(直接、または例えば本明細書中に記載されるような下流の工程から得られるさらなる生成物から、本発明の方法によって得られる生成物の)は、先行技術の標準的な手法および工程、例えば、アミド形成反応(この場合、可能な条件およびカップリング試薬は、当業者に知られているであろう)、エステル化、求核置換反応および芳香族求核置換反応にしたがって実施することができる。
以下の実施例は本発明を説明することを目的するものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
実施例1
速度論的分割スクリーニングの一般的手順

速度論的分割スクリーニングを0.25mmolスケールで96ウェルプレート中で行い、酵素(25g/mol)を秤量し、NaCO(1当量;出発物質「化合物A」に対して)と共に各ウェルに配置した。次いで、トルエン中に対応するアシル供与体(2当量)を含有するストック溶液(0.25mL)を添加し、続いて上記スキームAにおいて化合物Aと称する、RがBocであり、Rが水素原子である式(II)の化合物(すなわち、rac−3−ヒドロキシ−N−Boc−ピペリジン)(0.25mmol、0.25mL)のストック溶液を添加した。最後に、トルエン(0.5mL)を添加して、全反応容量を1mLにした。次いで、ウェルプレートをシリコーン密封マットによって密封し、振盪機上に置いた。混合物を500rpm、40℃で振盪した。
試料を以下のように採取した:50μLの反応混合物を別のプレートに移し、EtOAc(0.9mL)を加え、プレートを3000rpmで15分間遠心分離した。上清のアリコート(0.5mL)を回収し、EtOAc(0.5mL)で希釈し、キラルガスクロマトグラフィ(「GC」)によって分析した。ここで、変換は、RがBocであり、Rが本明細書で定義される(そして、対応する反応で使用されるアシル供与体に依存する)アシル基である、式(I)の所望の化合物−上記スキームAにおいて化合物Bと称する−を指している。
上記の表において、eeおよび変換率を測定するために、eeは2つの可能なエナンチオマー(すなわち、この場合、化合物Bおよびそのエナンチオマー)の面積の比に基づく。変換率は、化合物Bの2つのエナンチオマーの合計を、出発物質の化合物Aの2つの鏡像異性体の合計で割った比に、相対感度係数を乗じたものである(したがって、この場合、一般に化合物Aから化合物B+そのエナンチオマーへの変換率を意味する変換率をいう)。
大規模反応の一般的な手順:
100mL反応器にrac−3−ヒドロキシ−N−Boc−ピペリジン、すなわち化合物A(80mmol、16.10g)、savinase酵素(25g/mol、2.00g)およびトルエン(80mL)を投入した。DIPEA(80mmol、16mL)および酪酸ビニル(1.1当量、11mL)を最後に反応混合物に加えた。42時間後に反応を終了させた。混合物を濾過した。母液を酸性の水(pH<2、3×100mL)で抽出した。次いで、有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘプタン:EtOAc、95%→90%→40%ヘプタン)を使用した(TLC R「化合物C」:0.7、R「化合物B(式中、Rは−C(O)−(CHCH)」:0.2、ヘプタン:EtOAc(7:3)中)。これにより、(S)−「酪酸エステル」化合物B(3−(S)−ブチロキシ−N−Boc−ピペリジン)を無色油状物(9.29g、収率31.7%、ee97.8%)として、および(R)−アルコール化合物Cを無色油状物(11.06g、収率51.0%、ee61.8%)として得、放置して固化した。
無水コハク酸による後処理改変:
大規模EasySampler反応の一般的な手順を使用した。反応混合物を44時間後に濾過し、濾液を清浄な100mLのEasyMax反応器に移し、無水コハク酸(4.80g、48mmol)を4−ジメチルアミノピリジン(0.24g、2mmol)と共に添加した。次いで、この反応混合物を、50℃で18時間加熱した。次いで、混合物を分離漏斗に移し、水(25mL)およびNaHCO(飽和、25mL)を加え、層を分離した。水層をトルエンで2回(50mLおよび30mL)抽出した。有機層を合わせ、HCl(1M、100mL)で抽出し、MgSOで乾燥させた。その後、真空中で揮発性物質を除去して、(S)−「酪酸エステル」化合物Bを褐色液体として得た(8.056g、収率50.1%、ee97.5%)。
さらなる実施例A:イブルチニブ(またはその塩)を、実施例1に記載される工程のいずれかを用いて中間体を調製した後、イブルチニブ(またはその塩)の変換することによって調製する。
さらなる実施例B:まず実施例2のようにしてイブルチニブ(またはその塩)を調製し、次いで、そのようにして得られたイブルチニブ(またはその塩)を薬学的に許容される担体、希釈剤および/または賦形剤と接触させることによって、医薬組成物を調製する。

Claims (19)

  1. エナンチオエンリッチ(enantioenriched)形態の式(I)

    (式中、
    は水素原子またはアシル基を表し;
    は水素原子またはアミノ保護基を表し;
    *は(S)立体配置のキラル中心を表す)
    の化合物を調製する方法であって、
    式(II)

    (式中、
    は水素原子を表し、Rは上で定義された通りである)
    の化合物の酵素的速度論的分割を含み、
    かつ、アシル供与体の存在下で行われる方法。
  2. アシル供与体は、次式R−R
    (式中、
    は、−C(O)−C1〜8アルキル(ここで、アルキル部分は、任意選択により、例えば、ハロ(例えば、フルオロ)、−OC1〜6アルキル(例えば、メトキシ;それ自体、任意選択により、1個以上のフルオロ原子で置換されていてもよい)およびフェニル(それ自体、任意選択により、ハロおよびC1〜3アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)、または−C(O)−フェニル(ここで、フェニルは、任意選択により、例えば、ハロおよびC1〜3アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)を表し;
    は、−O−C1〜8アルキル(任意選択により、フルオロおよび−OC1〜6アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、後のアルキル部分は任意選択により1個以上のフルオロ原子で置換されていてもよい)、または−O−フェニル(任意選択により、ハロ(例えば、クロロ、フルオロ、ブロモ)、−NO、C1〜6アルキルおよび−OC1〜6アルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、後の2つのアルキル部分はそれ自体、任意選択により1個以上のフルオロ原子で置換されていてもよい)を表す)
    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  3. は、−C(O)−C1〜6アルキル(ここで、アルキル部分は、任意選択により、例えば、ハロ(例えば、フルオロ)、および−OC1〜6アルキル(例えば、メトキシ;それ自体、任意選択により1個以上のフルオロ原子で置換されていてもよい)から選択される1個以上の置換基で置換されていてもよい)を表す、請求項1または2に記載の方法。
  4. は、−C(O)CH−OCH部分または−C(O)CHCHCH部分を表す、請求項3に記載の方法。
  5. 前記アシル供与体は、酢酸イソプロペニル、酢酸トリフルオロエチル、酪酸ビニル、酪酸イソプロピル、酪酸フェニル(例えば、酪酸3−フルオロフェニルもしくは酪酸4−フルオロフェニル)、o−クレゾール2−メトキシアセタート、または酪酸2,2,2−トリフルオロエチルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記アシル供与体は、酪酸2,2,2−トリフルオロエチルまたは酪酸4−フルオロフェニルである、請求項5に記載の方法。
  7. 式(II)の化合物に対して、アシル供与体を少なくとも1当量使用する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. (式(II)の化合物に対して)約2当量のアシル供与体を使用する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記酵素は、プロテアーゼまたはリパーゼ(例えば、スブチリシンなどのセリンプロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼB、カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)由来のリパーゼA、カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)由来のリパーゼB、および/またはパパイア(Carica Papaya)由来のリパーゼ)である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記酵素は、Savinase、カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)リパーゼB、カンジダ・ルゴサ(Candida Rugosa)リパーゼA、パパイア(Carica Papaya)由来のリパーゼ、アルカリ性プロテアーゼBおよび/またはスブチリシン(例えば、Savinaseを表す)、例えば、Savinase、AH24、AH06、AH09、AH17、AH19、AH24、および/またはスブチリシンから選択され、それらの酵素は、限定はされないが、AlmacおよびChiralvisionなどの供給業者から入手可能である、請求項9に記載の方法。
  11. 無機塩基(例えば炭酸ナトリウム)の存在下で行われる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 好適な溶媒(例えば、トルエンまたはメチルTHF)の存在下で行われる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 約25〜40℃(例えば、約25〜35℃)の温度で、例えば、約30℃で行われる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記分割は、動的速度論的分割であり、ラセミ化触媒の存在下で行われる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記ラセミ化触媒は、

    からなる群から選択される1つ以上の触媒である、請求項14に記載の方法。
  16. 以下の
    −式(I)の化合物の分離/単離
    −請求項1〜15のいずれか一項に記載される、または、上記のようにさらに分離/単離する方法で得られた式(I)の化合物のイブルチニブへの変換
    を含む変換工程をさらに含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 以下のイブルチニブへの変換工程:

    が用いられる、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項16または17によって(すなわち、そのようなプロセス工程の後に)得られるイブルチニブ(またはその塩)を含む医薬組成物。
  19. 請求項18に記載の医薬組成物の調製方法であって、
    請求項16または17に記載されるようにイブルチニブ(または、その塩)を調製した後、それを薬学的に許容される担体、希釈剤および/または賦形剤と接触させるプロセスを含む方法。
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