JP2019532671A - 気化性タバコワックス組成物及びその容器 - Google Patents

気化性タバコワックス組成物及びその容器 Download PDF

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Abstract

本発明は気化器における使用に好適なタバコワックス組成物に関する。前記タバコワックスは、蒸気剤、浸透剤、緩衝剤、及び流動剤を包含する追加の賦形剤を含み得る。前記組成物はニコチンを含有する。前記タバコワックス組成物は、使用時に前記気化器内に最小限の残留物を残す。別の態様では、本発明は、哺乳動物又はヒトに投与するためのタバコワックス組成物のポーションサイズの容器(「ポッド」)に関する。前記ポッドは、個人用(又は他の)気化器における使用を目的とする。【選択図】 図1

Description

技術分野
本発明は、製造方法、タバコワックス組成物、及び気化器吸入デバイスで使用するためのタバコワックスの蒸発を含むタバコワックスに関する。本発明はまた、哺乳動物又はヒトに投与するためのタバコワックス組成物のポーションサイズの容器(「ポッド(pod)」)に関する。前記ポッドは、個人用の(又はその他の)気化器における使用を目的としている。
背景技術
1926年、ケンタッキー州リッチモンドのSamual Amsterは、熱水プロセスを使用し、次いで得られた液を蒸発ステップにかけることにより、タバコから「ワックス様物質」を抽出することを説明した。この抽出にもかかわらず、Amsterは(抽出された)タバコが「喫煙及び噛みタバコにまだ使用されているかもしれない」と教示している。Amsterは、ろうそく、靴磨き及びニスにおけるタバコ「ワックス様物質」の使用を教示している(米国特許第1,624,155号)。
1936年、ペンシルベニア州、マウントレバノンのJames Garnerは、タバコを脱ニコチン化する方法を記載し、それによってアンモニア処理タバコがブタン−溶媒ベースの抽出方法にかけられた。ブタンを蒸発させる場合、「使用されたタバコの6〜8重量%に達する可能性があるニコチンとタバコワックスの塊が残る。・・・・タバコワックス又は樹脂は色が暗褐色であり、刺激のあるフュームの生成と共に燃え、「古い」パイプのような強い臭いがする。」タバコワックスは殺虫剤として使用することができ、あるいは「残留タバコの葉及び未処理のタバコの葉に戻して、所望の風味を付与する」ことができる。Amsterと同様に、Garnerは、抽出されたタバコは依然として喫煙及び他のタバコ製品における適切な用途であると教示している(米国特許第2,128,043号)。
この80年前の仕事にもかかわらず、出願人は、Amster又はGarnerの教えが商業的なプロセス又は製品に使用されてきたことを知らない。
現在の時代に入って、Keritsis et al(Philip Morrisに譲渡された)(米国特許第4,936,920号)(1990)は、製造されたタバコ(より典型的には再構成タバコシートと呼ばれる)を製造するときに結合剤として使用することができる糖類及び多糖類のリストの中にタバコワックスを記載している。
Renaudらは、米国特許第8,863,754号(Philip Morrisに譲渡されている)(2014)において、非燃焼加熱式(heat not burn)用途のための組成物を記載している。この特許は、分解生成物に関してタバコワックスに言及しており、その存在は(望ましくない)燃焼を証明している。: 「イソプレンは、タバコ中に、例えば特定のタバコワックス中に、存在するイソプレノイド化合物の熱分解生成物であり、且つ、均質化されたタバコ材料のストランドがエアロゾルを発生させるのに必要とされる温度より実質的に高い温度に加熱される場合にのみ、イソプレンがエアロゾル中に存在し得る。したがって、イソプレン収率は、「過熱」している均質化タバコ材料の量を表すものと見なすことができる。」本開示中には、「均質化タバコ材料」を製造するために使用されるタバコ中にワックスが天然に存在することによるもの以外に、タバコワックスがこの組成物中に意図的に使用されているか、そうでなければ存在していることを示すものは何もない。出願人は、この分野で記載されている基材が、熱でない燃焼用途での使用を意図した再構成タバコシートであると理解している。本出願人は、この分野で記載されている基材は、非燃焼加熱式用途での使用を意図した再構成タバコシートであると理解している。
ブラウン等(Lorillardに譲渡された)(米国特許第9,038,644号)(2015)は、シガレットに着火性を低下させるための相転移材料として使用するためのタバコワックスを教示している。ワックスは、高精度ワックスジェット印刷を用いてシガレットペーパーに塗布される。
米国特許第1,624,155号、米国特許第2,128,043号、米国特許第4,936,920号、米国特許第4,936,920号、米国特許第8,863,754号及び米国特許第9,038,644号のそれぞれは、これらの参考文献中の全ての引用と共に本明細書に明示的に組み込まれる。
ニコチン含有液体の気化は、電子タバコ及びタンク式(及び非タンク式)の個人用気化器などのデバイスを使用することを含めて、よく知られており人気がある。典型的にはそのような組成物は成分としてUSP(99.9%純粋な)ニコチン油を包含するが、ニコチンを含まないゼロ液体も使用される。
非燃焼加熱式タバコシステムがタバコ業界でよく知られている。Pax LabのPax(登録商標)及びPhilip MorrisのIQOS(登録商標)(ならびにHeatbar(登録商標)及びAccord(登録商標)として販売されているIQOS(登録商標)の初期バージョン)のような非燃焼加熱式システムは、実質的にタバコを燃焼させることなくタバコ組成物を加熱し、それによってタバコ組成物の揮発性成分をエアロゾル化する。使用後、タバコ組成物の蒸発していない成分は、首尾よく蒸発した(又は誤って燃焼した)それらの成分を引いたままである。
Pax(登録商標)及びIQOS(登録商標)の両方の場合において、この残留物は実質的であり、そして元のタバコ組成物の実質的な質量を表す。
Philip Morris International(PMI)は、このようにして非燃焼加熱式(heat not burn)システムの背後にある理論的根拠を説明している。:
「「非燃焼加熱式」の背後にある概念は、タバコを燃焼させるのではなく加熱することで、燃焼に関連した高温で生成される多くの化合物の生成を減少又は排除することです。たばこの煙に含まれる有害成分及び潜在的に有害性成分(HPHC)のほとんどは、燃焼時のたばこの熱分解によって形成されることが研究により実証されています。したがって、非燃焼加熱式(heat-not-burn)は、現在の成人喫煙者にとって許容可能な官能的経験を維持しながら、タバコ製品によって生成されるHPHCの数とレベルの両方を大幅に減らす可能性を提供しています」(pmiscience.comから)。
現在、非燃焼加熱式システムに対してある程度の批判が寄せられているが、それは表面的にはたばこと暑さが常に有毒物質の形成につながるという考えに基づいている。Imperial Tobaccoの科学及び規制問題担当責任者であるStephen Stotesbury氏は、Philip Morris InternationalのIQOS[非燃焼加熱式]システムについて、次のように述べている。:
「使用した後のiQOSデバイスには、たくさんの黒い付着物(crud)があります。・・・それは灰皿のような匂いがします。」
おそらく驚くには当たらないが、Imperial Tobaccoは、おそらく電子ニコチン供給システム(ENDS)だけに頼ることによって、非燃焼加熱式製品を開発することはないと述べている。
Paxは、使用者自身によって供給される「ルーズリーフ植物材料」と共に使用するためのルーズリーフスタイル気化器である(https://www.paxvapor.com/support/pax−2−faq/#can−i−use−liquids−in−pax−2)。初期の加熱燃焼組成物、Pax LabsのPloom(登録商標)は、ネスカフェ風ポッドに収容されるタバコ保湿剤組成物を使用した、しかしながら、この製品は中止された。
Philip MorrisのIQOSはより洗練された製品で、ここで、ユーザは、加熱装置において製造業者が供給した「シガレット」を使用する。シガレット自体は、他の揮発性物質と一緒に、使用時に蒸気のような経験を生み出す大量の保湿剤(グリセリン)で作られた再構成タバコシートで構成されている。
出願人は、IQOSで使用される再構成シートの組成は、Philip Morrisに譲渡されたWO2016050472A1に記載されているものと類似していると考える。本発明者のうちの一人は、主に医薬用途のためにフィルム及びシートシステムを用いて作業した広範な経験を有し、そしてFuisz et al. 9,108,340; 8,906,277; 8,685,437; 8,663,687; 8,652,378; 8,617,589; 8,613,285; 8,603,514; 8,241,661; 8,017,150; 7,972,618; 7,897,080; 7,824,588; 7,666,337;及び7,425,292における指名発明者である。
上記のPMI Scienceの抜粋で述べられているように、非燃焼加熱式システムは減少したHPHCに関連している。タバコを燃やすことの毒物なプロファイルはよく理解されている。研究者らは、たばこの煙にはさまざまな種類由来する7,357の化合物が含まれていると推定している(Warnatz, J, U Maas and RW Dibble. Combustion: physical and chemical fundamentals, modeling and simulation, experiments, pollutant formation.2006年)。燃焼タバコの燃焼排出物中の化学物質の主要なクラスのいくつかは有毒で発がん性があるという広範な科学的合意がある(Rodgman, A, and TA Perfetti. The chemical components of tobacco and tobacco smoke.2013年:CRCプレス)。
発明の要約
本発明は、タバコワックスと少なくとも1つの蒸気剤とを含む、蒸発に好適なタバコワックス組成物
前記タバコワックス組成物は、2%を超えるニコチン含有量を有することができる。
前記タバコワックス組成物は好ましくは流動性である。
前記タバコワックス組成物は、乳化剤、又は界面活性剤の群から選択される少なくとも1つをさらに含み得る。
前記タバコワックス組成物は、室温条件下で6ヶ月間貯蔵した場合に、好ましくは実質的に分離しない。
前記タバコワックス組成物は、好ましくは30%〜65%の蒸気剤を含む。
前記タバコワックス組成物はポッドに収容されることができる。
前記ポッドは上部多孔質層を有してもよい。
本発明はまた、デバイスと、タバコワックス組成物を収容するポッドとを含み、前記タバコワックス組成物がタバコワックスと少なくとも1つの蒸気剤とを含む、タバコワックス組成物を蒸発させるためのシステム、に関する。
55mLパフ(puff)/30秒間隔/3秒持続時間を用いて測定された場合、当該システムが、パフ毎の(on a per puff)定量化限界未満のTSNAレベルで蒸気放出を有する可能性があり、且つ、前記定量化限界は0.20ng/パフである。
55mLパフ/30秒間隔/3秒持続時間を用いて測定した場合、当該システムは、パフ当たりのホルムアルデヒド排出量が定量限界未満である可能性がある。
当該システムは、カナダの厳しい喫煙制度を用いて試験した、IQOS Heetコンパレータの50%未満のホルムアルデヒドの蒸気放出を有する可能性がある。
好ましくは、当該システムは10秒以内、より好ましくは5秒以内、さらにより好ましくは3秒以内に動作温度に達する。
好ましくは、前記デバイスは225°F〜350°Fの動作温度を有する。
当該システムにおいて、前記ポッドはデバイスの空気孔と整列する空気孔を含むことができる。
好ましくは、当該システムの圧力降下は75(mm HO)〜130mm(HO)である。
当該システムにおいて、前記デバイスはスリーブを含み得る。
当該システムは、十分に加熱された場合に、前記タバコワックス組成物が実質的に残留物なしに気化するようなものであることが好ましい。
本発明はまた、タバコ葉からワックス区画を抽出すること、及び前記ワックス区画を蒸気剤と混合することを含む、非燃焼加熱式タバコ製品を製造する方法に関する。
使用される前記抽出方法は超臨界CO抽出であり得る。
図面の簡単な説明
図1は、タバコワックス組成物を収容する加熱チャンバを示す斜視図である。 図2は、セラミック加熱チャンバを包含する加熱チャンバサブアセンブリの分解斜視図である。 図3は、タバコワックス組成物を収容する加熱チャンバの断面図である。 図4は、加熱チャンバケーシングの壁の断面図である。 図5は、バッテリー接続セクションを包含する前記加熱チャンバ用収納部(receiver)の断面図である。 図6は電極の断面図である。 図7は、電極絶縁体の断面図である。 図8は、印刷された又は被覆された加熱要素と、正及び負の電気接点とを示すセラミックポッドの斜視図である。 図9は、ポッド、多孔質層、及びバリア層の分解斜視図である。
発明を実施するための形態
本発明は、蒸発及び哺乳動物による使用に好適な、タバコワックスと、他の成分とを含む組成物を教示する。出願人らは、タバコワックスベースの組成物の気化が優れた官能検査及びニコチン送達を提供することを見出した。さらに、既存の非燃焼加熱式組成物とは異なり、出願人らは、本発明のタバコワックス組成物が実質的にその全体において気化することを見出した(すなわち実質的に残留物なしに)。
タバコワックスベースの組成物は、易流動性の液体ではなく、且つ、特殊な再構成シートの製造もしくは使用を必要としないか、又は従来のタバコ葉製品(Paxなど)を使用する、非燃焼加熱式タバコ製品を可能にする。
本発明の目的は、再構成タバコシートを有しない、又は実質的に含まない、非燃焼加熱式タバコ製品を可能にすることである。
植物に対する植物ワックスの役割は理解されている。植物は、蒸発、濡れ性及び水和作用を制御する方法として、それらのキューティクルの中及び上にワックスを分泌する。植物のエピクチクラワックスは、アルカン、アルキルエステル、脂肪酸、第一及び第二アルコール、ジオール、ケトン、アルデヒドを含有する置換長鎖脂肪族炭化水素の混合物である。商業的見地から、最も重要な植物ワックスはカルナウバワックス、ブラジルのヤシCopernicia pruniferaから得られる堅いワックスである。
B.R.Jordanは、タバコワックスを3つの主要成分:
直鎖炭化水素(C27〜C33含有59%);
分枝鎖炭化水素(C25〜C32含有38%);及び
脂肪酸(C14〜C18含有3%)
からなると説明している(Advances in Botanical Research, Vol 22, “UV−B Radiation: A Molecular Perspective,本明細書に完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み入れられる)。
植物材料からワックスを抽出するための様々な方法を、本発明に関して使用することができる。これらの抽出方法としては、亜臨界CO抽出;超臨界CO抽出;追加の(非CO)溶媒による超臨界CO抽出;浸軟;消化(浸軟の加熱された形態);煎じ出し;パーコレーション;熱間連続抽出(ソックスレー);発酵による水性アルコール抽出;向流抽出;超音波抽出(超音波処理);及びとPhytonicsプロセス;を包含するが、これらに限定されない。当業者が理解するように、このリストは非限定的であり、他の好適な抽出方法を使用することができる。使用される溶媒は極性又は非極性であり得る。これらの方法の様々な組み合わせ及び/又は連続したシリーズを使用することができる。
非限定的な好ましい実施形態は超臨界CO抽出である。タバコを脱ニコチン化するための超臨界CO抽出の使用は、Howellらの米国特許第8,887,737号(2014)に開示されており、これは、本明細書に完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
好ましい実施形態の超臨界CO抽出を包含する抽出は、タバコからいくつかの区画(partitions)を生成するために使用することができ、広義には油及びワックスを包含する。これらの区画の両方にニコチンが含まれる。ワックス区画収率は、出発タバコ重量の1.5%、好ましくは2%以上、最も好ましくは4%以上を超えるべきである。
タバコの葉、茎、及び廃棄タバコダストを包含するあらゆる形態のタバコを使用することができる。タバコのブレンドを使用することができる。葉巻タバコを使用することができる。高ニコチン含有量のタバコ品種が好ましい。抽出プロセスは葉からの風味及び香りをワックス及び油にもたらす可能性があるので、タバコ投入量は全体的に又は部分的に味のために選択されてもよい。タバコからのニコチン抽出を促進するために、塩基性剤(例えば炭酸ナトリウム)で抽出する前にタバコを前処理することが望ましいかもしれない。
タバコ配合(blending)プロセスは、抽出前又は抽出後に実施されると考えられる。例えば、ブレンドは、1つ以上のタバコ(例えば、黄色種(flue cured)、バーレー種及びトルコ産)及びそれらから作られた抽出物から製造されてもよい。あるいは、先の例の3つのタバコを別々に抽出し、各抽出タバコタイプの抽出ワックス区画(及び任意選択で油分区画)を使用して、味及び他の特性にブレンドすることができる。
ワックス区画を除去するための抽出技術は、タバコから望ましくないTSNAを抽出するためにも機能し得ることに留意することが重要である。特に、超臨界CO抽出は、タバコからのTSNAを可溶化し、それらを結果として生じるワックス及び油の区画に濃縮する可能性がある。最終製品においてTSNAを最小限に抑えることが望ましいので、非常に低いTSNAを有するタバコ投入量を使用することが望ましい。これにより、ワックス区画からTSNAを除去するためのオプショナルの前処理又は後処理のステップが不要な、低TSNAの製品が得られる。好ましくは、タバコ投入量は、3ppm未満、より好ましくは2ppm未満、さらにより好ましくは1ppm未満、さらにより好ましくは0.3ppm未満のTSNAレベルを有する。
抽出パラメータは、風味、ニコチンレベル、TSNAレベル、及びワックス区画自体のレオロジーを包含する様々なパラメータを包含する、ワックス区画の性質に影響を及ぼし得る。特定の実施形態では、非流動性ワックス区画、又は実質的に非流動性ワックス区画を抽出することが望ましい場合がある。ワックス区画は、特定の実施形態では粘性があり、いくらか流動性であり得る。
ワックスとニコチンの収量を増やすため、得られたワックスに油を混合してもよいことが明確に考えられる。この目的のために高剪断ミキサー(及び他の混合方法)を使用することができる。好ましくは、ワックス区画に添加された油区画の質量は、ワックス区画の質量の約75%以下、好ましくはワックス区画の質量の約30%以下、最も好ましくはワックス区画の質量の15%未満であろう(質量で測定)。油区画は、ニコチンを増加させ、風味を高め、蒸気生成を増加させ、そして一般にタバコからの収量を拡大するのに役立ち得る。しかしながら、TSNAレベルは油区画中に集中する可能性があるので、2つの区画(partitions)の所望の組み合わせを考慮する場合、油区画のTSNAレベルを特に監視することが望ましい。
気化用の最終組成物を開発するため、追加の賦形剤を用いることができる。
蒸気剤をワックスに添加してもよい。本出願では、我々は、加熱した場合にワックス組成物からの蒸気を増加させる材料として蒸気剤を定義する。蒸気剤には、植物性グリセリン、グリセリンの非植物性形態、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリソルベート20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)、ポリソルベート40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、ポリソルベート60(ポリオキシエチレン)ソルビタンモノステアレート)及びポリソルベート80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート)を包含するポリソルベート、及び加熱組成物からの「蒸気」を増加させるのに好適な他の薬剤、を包含するが、これらに限定されないが、「蒸気剤」は、ニコチン、典型的な香味料又はタバコを包含しない。蒸気剤は、組成物の約70%(質量)、好ましくは組成物の30〜65%(質量)、最も好ましくは組成物の45〜55%(質量)に添加することができる。より低いレベル、例えば10%以上の蒸気剤も使用することができ、その結果、より強くより濃縮された最終組成物が得られる。60%を超えると、最終組成物は特定の気化デバイスにとって流動性になりすぎる可能性がある。
特定の実施形態では、使用される実質的にすべての蒸気剤は植物性グリセリンである。これは、植物性グリセリンが比較的高い粘度を有し、特定の実施形態では最終組成物における流動性が望ましくないためである。例えば、流動性組成物は、気化器がその側面に残っている場合に加熱チャンバから「こぼれ出る」ことがある。もちろん、粘度を増加させるため、フィルム形成剤及びゲル化剤を必要に応じて使用することができる。
本発明のワックス組成物は一般に吸い上げ可能(wickable)(即ち、ウィッキング(wicking)もしくは毛細管作用が可能)ではないことに留意すべきである。したがって、本発明のワックス組成物を蒸発させるために使用されるデバイスは、e−リキッドに使用される従来のe−シガレット又は個人用気化器ではない。
高剪断混合は、組成物中の蒸気剤(又は他の添加賦形剤)の均一な分布を確実にするために重要である。タバコワックスは疎水性を示す傾向があり、混合の問題が生じる可能性がある。乳化剤の使用は、混合組成物の乳化を助けるために望ましいかもしれない。限定するものではないが、以下の乳化剤は使用することができる乳化剤の例である。:
寒天、アルブミン、アルギネート、カゼイン、セチル(ceatyl)アルコール、コール酸、デオキシコール酸(desoxycholic acid)、ジアセチル酒石酸エステル、卵黄、グリセロール、ガム、カラギーナン、レシチン、モノグリセリド及びジグリセリド、リン酸一ナトリウム、モノステアレート、ウシ胆汁エキス、プロピレングリコール、石鹸、又はタウロコール酸(又はそのナトリウム塩)。実際問題として、非グリセロール乳化剤が好ましい。
本発明の特定の実施形態の目的は、遊離であるか又は実質的に分離している蒸気剤を包含するタバコワックス組成物を達成することである。分離は、通常の室温(70〜80°F)条件下で6ヶ月間、好ましくは1年間のみ、より好ましくは2年間、保存する場合、起こってはならない。
同様に、界面活性剤は、混合を促進するために特定の実施形態において使用され得る。界面活性剤は、表面と液体の間、又は2つ以上の不混和性の物質の間の張力を下げる。アニオン性界面活性剤は、それらのヘッドにアニオン性官能基、例えばスルフェート、スルホネート、ホスフェート、及びカルボキシレート、を含有する。主なアルキルスルフェートとしては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム、SLS、又はSDS)、及び関連アルキルエーテル硫酸(sulfates)、ラウレス硫酸ナトリウム(ラウリルエーテル硫酸ナトリウム又はSLES)、及びミレス(myreth)硫酸ナトリウムを包含する。その他は以下を包含する。:
ドキュセート(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム)、ペルフルオロオクタンスルホネート(PFOS)、ペルフルオロブタンスルホネート、アルキル−アリールエーテルホスフェート、及びアルキルエーテルホスフェート。カルボキシレートは最も一般的な界面活性剤であり、そしてアルキルカルボキシレート(石鹸)、例えばステアリン酸ナトリウム、を含む。より特殊な種は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム及びカルボン酸系フルオロ界面活性剤、例えばペルフルオロノナノエート、ペルフルオロオクタノエート(PFOA又はPFO)、を包含する。ある種の界面活性剤はカチオン性ヘッド基を含有する。両性イオン(両性)界面活性剤は、同じ分子に結合したカチオン性中心とアニオン性中心の両方を有する。カチオン性部分は、第一、第二、もしくは第三アミン又は第四アンモニウムカチオンに基づいている。アニオン性部分は、より変動的であり得、且つ、スルタイン類 CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート)及びコカミドプロピルヒドロキシスルタインにおいてスルホネートを包含することができる。ベタイン、例えばコカミドプロピルベタインは、アンモニウムと共にカルボキシレートを有する。最も一般的な生物学的双性イオン性界面活性剤は、アミン又はアンモニウムとのリン酸アニオン、例えばリン脂質、ホスファチジルセリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、及びスフィンゴミエリンなど、を有する。多くの長鎖アルコールはいくつかの界面活性剤特性を示す。これらの中で顕著なのは、脂肪アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びセトステアリルアルコール(主にセチルアルコール及びステアリルアルコールからなる)、及びオレイルアルコールである。
特定の実施形態では、湿潤剤を使用することができる。湿潤剤は、水に溶解したときに前進接触角を低下させ、表面で空気相を置換するのを助け、そしてそれを液相で置き換える界面活性剤である。ファーマシー及び医薬への湿潤の適用例は、
これらの薬物を液体ビヒクル中に分散させる目的のための、硫黄、木炭、及び他の粉末の表面からの空気の排除;
薬用溶液が様々な身体領域への適用のために吸収され得るように、綿パッド及び包帯のマトリックスからの空気の排除;
創傷の洗浄において洗剤を使用することによる汚れやデブリの排除;及び
皮膚及び粘膜の表面への薬用ローション及びスプレーの塗布;
を包含する。
ポリソルベート(Tween)は、本発明の特定の実施形態に関連して特に有用である非イオン性界面活性剤及び乳化剤である。とりわけTween 20及びTween 80を包含する様々なTweenを使用することができる。
タバコの葉は、シュレッド、ダスト、粒子などを包含するがこれらに限定されない任意の既知の形態でワックス組成物に添加することができる。前記タバコ葉は、特定の実施形態においてタバコワックスが抽出された葉であり得る。特定の実施形態では、再構成タバコ葉を包含するタバコ葉は、組成物の0.01〜30質量%存在してもよい。組成物にタバコの葉を加えることは、シーシャタバコに似た製品の外観及び感じを提供することができる。
最終組成物のニコチン含有量は、好ましくは12質量%未満、より好ましくは7.5質量%未満、最も好ましくは1.5〜4質量%である。1.5%未満のニコチンを有する低ニコチン組成物はまた、より低いニコチン送達を求めるユーザーのために製造され得る。タバコ抽出物が所望のレベルを下回る場合、天然又は合成のニコチンを添加してもよい。製品は、低ニコチンレベルを達成するために低ニコチン含有タバコから製造することができ、あるいはそうでなければ、組成物もしくは出発投入タバコをジニコチン化するための既知の方法にかけることができる。
フレーバーをワックスに添加してもよい。フレーバーは合成又は天然のものであり得る。以下の目的のために、メントールタバコ製品に使用されるメントール、ウィンターグリーン、ペパーミント及び類似の油は、伝統的なフレーバー(例えば、グレープ、チェリーなど)と共にフレーバーであると理解される。メントール結晶を使用することができる。タバコフレーバー、及び伝統的なタバコのトップフレーバーを、濃厚なたばこフレーバーを付与するために使用することができる。徐放性フレーバー、被覆粒子フレーバー系、及び揮発性フレーバーを有するフレーバーカプセルはすべて使用することができる。フレーバーは最終組成物の0.25%〜20%、好ましくは2.5%〜12.5%を含むことができる。フレーバーとワックス組成物との混和性には特別な注意を払うべきである。
浸透剤(複数可)をタバコワックスに添加してもよい。浸透剤とは、活性物質、すなわち粘膜、粘膜コーティング及び上皮を介した吸収を増強する物質の移動を促進する薬剤を意味する。その他の点では既知である(その内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0257463 A1号を参照)。浸透剤は以下を含んでもよいがこれに限定されない。:
ポリエチレングリコール(PEG)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol)、23−ラウリルエーテル、アプロチニン、アゾン、ベンズアルコミンクロリド、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルメチルアンモニウム、デキストランスルフェート、ラウリン酸、ラウリン酸/プロピレングリコール、リゾホスファチルコリン、メントール、メトキシサリチレート、オレイン酸、ホスファチジルコリン、ポリオキシエチレン、ポリソルベート80、ナトリウムEDTA、グリコレート化(glycholated)ナトリウム、グリコデオキシコール酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、スルホキシド、及び種々のアルキルグリコシド、又は、米国特許出願公開第2006/0257463号に記載のような、胆汁塩、例えばデオキシコール酸ナトリウム、グリコデオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム及びグリココール酸ナトリウムなど、界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ラウレス−9、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、及びポリオキシエチレンモノアルキルエーテル、例えばBRIJ(登録商標)及びMYRJ(登録商標)シリーズ、安息香酸、例えばサリチル酸ナトリウム及びメトキシサリチレートなど、脂肪酸、例えばラウリン酸、オレイン酸、ウンデカン酸及びオレイン酸メチルなど、脂肪アルコール、例えばオクタノール及びノナノールなど、ラウロカプラム、ポリオール、プロピレングリコール及びグリセリン、シクロデキストリン、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド及びドデシルメチルスルホキシドなど、テルペン類、例えばメントール、チモール及びリモネンなど、尿素、キトサンならびに他の天然及び合成ポリマー。
好ましくは、浸透剤は気化により移動することができるように選択される。
緩衝剤をタバコワックスに添加してもよく、バッファシステムを作成することを含むがこれに限定されない。好ましくは、緩衝剤は、pka及びヘンダーソン・ハッセルバルヒの式に基づく方法で口腔内のニコチン吸収を増加させるために口のpHを上昇させるために、口のpHを上げるために使用される。ニコチンについては、好ましくは口のpHは7〜10に、好ましくは7.8〜10に、最も好ましくは8.5〜9.5に上げられる。好ましくは、緩衝剤は、投与後10分以上の期間にわたって口腔のpHを上昇させる。
pHを制御するため、限定するものではないが、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カリウム、クエン酸カリウム、リン酸ナトリウム及び他のそのような緩衝系を包含する緩衝剤を使用することができる。緩衝系は、使用中の唾液の影響を考慮して製品のpHを動的に制御するように設計されていてもよい(すなわち動的緩衝系)。好ましいpHを得るための緩衝剤系の例は、二塩基性リン酸ナトリウム及び一塩基性リン酸ナトリウムを包含する。どちらも、不活性成分の一覧において使用及び記載されているFDAに承認された緩衝剤である。例えば、pHが7の場合、一塩基性/二塩基性の比は4.6/8.6であり得;pHが7.5の場合、一塩基性/二塩基性の比は1.9/11.9であり得;pHが8.0の場合、一塩基性/二塩基性の比は0.6/13.4であり得る。これらは数学的に計算されたバッファー数であり、そして配合物(formula)に添加される他の成分に従って調整される必要があるだろう。したがって、この動的緩衝範囲は、唾液が口中で新たに再生可能であるため、緩衝系の量によって調整される。動的バッファリングを論じている、参照によって本明細書に組み込まれる、Fuisz 米国特許出願公開第2009/0098192 A1号及びUS2011/0318390A1を参照。
ニコチン塩は、特定の実施形態において使用され得る。これは、塩を形成するため、ニコチンを酸と錯体化することを含む。好適な酸としては、ピルビン酸、サリチル酸、ソルビン酸、ラウリン酸、レブリン酸、又は安息香酸を包含するが、これらに限定されない。本明細書に完全に述べられているかのように、US9,215,895(エアロゾルデバイス及びその方法のためのニコチン塩の製剤)は、参照により本明細書に組み込まれる。好ましい実施形態では、抽出されたニコチン油を酸と錯体化し、次いでワックス区画と混合する。ニコチン塩は、グリセリンと混合し、次いでワックスと混合することもできる。さらに他の実施形態では、塩を形成するため、酸はワックス区画と錯体化される。
酸がニコチンと錯体化している場合、とりわけニコチン塩の沈殿を回避することを包含する、結晶化抑制剤を使用することができる。結晶化抑制剤は、米国特許出願公開第2016/0038406号明細書に記載されている(多チャンバ送達システム中の医薬活性剤の化学的に安定な及び口腔粘膜吸収性のゲル組成物)。
鮮度を保持し、微生物の増殖を抑制するために、保存料をタバコワックスに添加してもよい。
殺菌プロセスステップは、とりわけ、微生物の増殖を妨げるために使用され得る。タバコは、抽出の前に低温殺菌してもよいし、又は抽出された区画自体が殺菌されてもよい。
好ましくは、組成物は、いかなる賦形剤の添加にもかかわらず、ワックス様又は比較的高い粘度及び/又は粘稠度を維持する。タバコワックス組成物は、重い気化熱(heavy-vaporizing heat)まで、の下、流動しにくいことが一般に有利である。しかしながら、タバコワックス組成物のレオロジー特性を調整することは有益であり得る。例えば、包装の都合などの、様々な理由から、粘度及び/又は表面張力の低下が望ましい場合がある(例えば、絞り可能なチューブは粘度が低いほど使用が容易であり得る)。蒸気剤としてのPGの使用は、植物性グリセリンよりもはるかに低い粘度を有しているので、この目的に役立つ。
例えば平坦な加熱面(例えば水ギセルプラットホーム等)から流れ落ちるのを防ぐために、粘度を増加させることもまた有益であり得る。最終製品の粘度、表面張力及び他のレオロジー特性を調整するため、レオロジー剤を用いることができる。好適な賦形剤はフィルム形成剤、ゲル化剤、及び界面活性剤を包含する。特定の実施形態では、フィルム形成剤は0.01%〜20%使用され、ゲル化剤は0.01%〜20%使用され、界面活性剤は0.01%〜5%使用される。フィルム形成剤及びゲル化剤を使用する場合、溶媒が使用され、次いで必要に応じて除去することができる。
得られたワックス組成物は、それ自体で使用することができ、あるいは固体及び液体の両方のフォーマットの他の気化可能な組成物と混合することができる。そのような混合は、製造業者又はユーザーによって行われてもよい。液体フォーマットは、限定されないが、e−リキッドタイプの製品を包含する。固体フォーマットは、タバコ又は他の植物もしくは植物性材料由来の他のワックスを包含するがこれらに限定されない。混合は、抽出プロセスにかけられる植物又は植物材料をブレンドすることによっても行うことができる。
本発明のワックス組成物は気化することを意図している。好適なデバイスは、組成物を気化させ、且つ、なお組成物を実質的に燃焼させないことができるため、組成物を十分に加熱することができるデバイスを包含する。好適なデバイスの非限定的な例は、乾燥ハーブ気化器として市販されているデバイスを包含する。気化器加熱素子のための好適な温度範囲は、組成物を気化させるのに必要とされる温度から組成物の自己発火温度未満の範囲である。
好適な電池パラメータは、1Amp連続出力から30Amp連続出力までの範囲である。
本発明のワックス組成物は実質的に気化可能であり、これは適切なデバイス内で加熱されると実質的に気化されることを意味する。特定の実施形態では、とりわけ使用の間にデバイスをクリーニングする必要性を回避することを含めて、残留物が最小限に抑えられることが望ましい。ポッド(pod)が使用される場合、ポッドは、典型的にはタバコワックス組成物の予め充填された部分が実質的に又は完全に使用された後に、ユーザーによって定期的に取り外し可能に交換可能であるため、残留物はあまり問題にならない。
気化した場合、本発明のタバコワックス組成物は、従来のタバコ製品、例えばシガレット、よりも低いレベル、即ち有害なもしくは潜在的に有害な構成成分(HPHC)を放出する。好適な気化器中で使用された場合、タバコワックス組成物は、(比較可能な方法、例えばカナダの測定方法を使用すると)米国で販売されているMarlboro RedからのHPHCのレベルの平均で、又は個々のHPCHに対して25%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、さらにより好ましくは1%未満をもたらす。
本発明の特定の実施形態の目的は、個々の基準で、又は以下の列挙された分析物の全部もしくはいずれかのグループの平均的なバスケットとしてまとめることにより、完全な風味のHeetを有するIQOSシステムのHPHCレベルより実質的に低い、HPHCレベルをもたらすことである(そのような唯一の分析物又はバスケット、「コンパレータ」(comparator))。代表的なHPHCは、とりわけ、アセトアルデヒド、アクロレイン、アクリロニトリル、4−アミノビフェニル、1−アミノナフタレン、2−アミノナフタレン、アンモニア、ベンゼン、ベンゾ[a]ピレン、1,3−ブタジエン、クロトンアルデヒド、ホルムアルデヒド、イソプレン、NNN、又はNNKを包含してよい。タバコワックス組成物は、IQOS−Heetコンパレータより50%低い、好ましくは75%低い、最も好ましくは90%低いHPHCレベルをもたらし得る。そのような比較は、ISO、カナダの厳しい、マサチューセッツ、FTCなどを包含する任意の既知の喫煙レジメンを用いてなされてもよい。
理想的には、実施例に開示されているように、毒物は定量可能な限界未満で測定する。組成物中のタバコ特異的ニトロソアミンのレベルを軽減することが望ましい。タバコワックス組成物は、好ましくは10ppm未満、より好ましくは3ppm未満、さらに好ましくは1ppm未満、最も好ましくは定量化可能限界未満のTNSAレベルを有する。実施例に示されるように、蒸発した場合、タバコワックス組成物の放出は、定量化可能な限度を下回るTSNAレベルをもたらし得る。
本発明者らは、無視できるレベルのホルムアルデヒドの形態で、タバコワックス組成物の排出物試験において驚くべき結果を発見した。これは、非燃焼加熱式製品の比較的低い加熱温度に関連していた。別の態様では、本発明は、哺乳動物又は人に投与するためのタバコワックス組成物の小分け容器(「ポッド」)に関する。ポッドは、個人用(又は他の)気化器における使用を目的としている。
ポッドは最も一般的にはカップのような形状をしている。頂部は一般的に開いており、ポーションサイズ容器の使用直前に又は使用に関連して取り除かれる覆いによって一時的に覆われる。
ポーションサイズの容器ごとに、当該ポーションはユーザーによる複数の使用及びセッションのためのものであり得る。タバコワックス組成物ポーションは、1mg〜3グラム、好ましくは250mg〜2グラム、最も好ましくは400mg〜1.2グラムの範囲であり得る。
ポッドは受容されるか、又は受容チャンバに嵌合される。受容チャンバは、加熱システムを含むか、又はそれに隣接している。受容チャンバ及びポッドは、2つのそれぞれの表面間に空気が存在しないか又は実質的に存在しない状態で密接な接触を維持するように形作られている(したがって、ポッド表面は受容チャンバと実質的に接触している)。これにより、受容チャンバからポッドへの熱伝達が促進される。
好ましくは、受容チャンバはセラミックタイプの材料(例えば磁器又はセラミック)を含む。特定の実施形態では、セラミックタイプの材料は、受容チャンバ自体が加熱要素又は熱源として機能することを可能にする、正温度係数(PTC)セラミックである。
特定の実施形態では、PTCセラミック(又は同等の受容チャンバ材料)は、キュリー点がタバコワックス組成物の加熱を高い(上限)閾値を超える加熱を妨げるか又は遅らせるように構成される。
別の好ましい実施形態では、加熱要素(複数可)はセラミック加熱チャンバ上に直接コーティング及び/又は印刷される(又は他の方法で塗布される)。そのような手法は、様々な加熱要素パターン及び形状を容易に作ることを可能にし、それは一般に所望の加熱特性(例えば均一加熱、加熱速度)に対して最適化されるであろう。加熱要素のそのような適用は、同様に非セラミック加熱チャンバに対して行われてもよい。
特定の実施形態では、受容チャンバ自体が発熱要素から構成される。例えば、受容チャンバは、ポッドの底部に嵌合する底部加熱要素と、ポッドのより高いポーションを所定の位置に保持する1つ以上の加熱ループとから構成されてもよい。
高い閾値は有毒物質及び分解物質の生成と関連している可能性があり、受容チャンバーが加熱される方法にかかわらず避けるべきである。ポッド中のタバコワックス組成物は、750°Fを超え、好ましくは550°F未満、より好ましくは450°F未満、さらにより好ましくは350°F未満、さらにより好ましくは325°F未満、さらにより好ましくは300°F以下、最も好ましくは260°F以下に加熱されないことが好ましい。
本発明のタバコワックス組成物が気化する傾向があるとすれば、比較的低い温度を使用することができる。好ましい動作温度範囲は、225°Fから350°F、又は250°Fからこの段落に記載の温度限界の1つまでである。いずれにせよ、好ましい実施形態では、上限閾値温度を超えていないか、あるいは通常の消費者使用において一般的ではないか、又は超えられる可能性は低い。
同時に、デバイスが(目標の動作温度をオーバーシュートすることなく、又は高いしきい値温度を超えることなく)動作温度に、又はそうでなければ十分な温度に急速に達することができることが望ましい。好ましくは、デバイスは、ポッド中のタバコワックス組成物を加熱して好ましい操作温度範囲に急速に(10秒以内、好ましくは5秒以内、より好ましくは3秒以内、最も好ましくは1秒以内を意味する)到達させることができる。特定の実施形態では、デバイスは10秒以下のウォームアップ段階を有し、その後のパフはより急速に達成される。ユーザーが1つのイベントで製品を消費しない場合には、同じポッドで複数の予熱サイクルを採用することができる。
「そうでなければ十分な温度」とは、出願人はタバコワックス組成物が容易に気化する温度を指す。
これとは対照的に、有力な市販非燃焼加熱式製品、Philip MorrisのIQOSシステムは、ヒートスティックを収容するIQOSデバイスの場合、動作温度に達するまでに約20秒を必要とする(ここで入手可能なIQOSの取扱説明書を参照: https://www.pmiscience.com/sites/default/files/appendix_3_−_ths_safety_warnings_and_instructions.pdf)。動作温度に達した後、ヒートスティック全体を「約6分」以内に使用する必要がある(同書)。さらに、IQOSデバイスは、使用するたびにその充電ケースで再充電する必要がある。「各セッションの後、IQOSホルダーは再充電する必要があります」(同書)。IQOSホルダーはより大きなバッテリー容量を持っている。再び、同じソースによると、「IQOSポケットチャージャーは、再充電される前に、最大20回までIQOSホルダーを充電することができます」(同書)。やはり取扱説明書によると、各ヒートスティックはおよそ14のパフを提供する(同書)。ヒートスティックは、IQOS加熱ブレードによって突き刺される再構成タバコを含むので、加熱される場合、再構成タバコは可塑性を失う傾向があり、且つ、使用後にIQOSデバイスに付着するか、又は他の方法でくしゃくしゃになることがある。したがって、IQOSは「いずれのヒートスティックフラグメントを解放する」方法についての広範な指示を提供する(同書)。
このようなIQOSの説明は、ユーザーにとって多くの困難:
デバイスが動作温度に達するまで20秒間待つという必要;
6分以内にヒートスティック全体を消費する必要性
14パフごとに、より大きなバッテリーバック(battery back)(「ホルダー」)から再充電する必要;
をもたらす。
本発明の目的は、タバコワックス組成物からの実質的に瞬間的な蒸気を可能にすることによってこれらの問題を克服すること、及び標準的なオン−オフ加熱スキームを用いて蒸気ペンを可能にすることである。同様に、本発明の目的は、装置を清掃する必要性を実質的に排除することである。
タバコワックス組成物の着火は起こりそうもないが、タバコワックスがデバイスによって又はデバイス内で発火又は燃焼されないことは明白な意図である。毒性物質の不在を包含する下記の実施例に含まれる排出量データの検討は、本発明のタバコワックス組成物がタバコワックス組成物を気化させるのに十分な温度で実質的に燃焼を経験しないことを確認する。実施例において、タバコワックス組成物を気化させるのに十分な温度が、パフ放出試験中の質量損失によって証明される。
ユーザー体験にとって、気流は気化器システムの重要な機能である。
多くの実施形態では、カップ内への底部空気流が全くないか、又は事実上全くないことが望ましい。底部空気流は、シガレット及び蒸気ペンにおいて現在使用されている主要設計である。底部気流は、加熱コイル(蒸気が発生する場所)の上に直接空気を送る。e−リキッドのための芯(wick)は前記e−リキッドの漏れを防ぐのに役立つ。
タバコワックス組成物用のシステムでは、吸い上げ(wicking)は不可能である。タバコワックス組成物は、従来のe−リキッドがそうであるようには単に吸い上げない(not wick)であろう。さらに、底部の穴が塞がれていないと、タバコワックスについて問題がある。これは、ホットワックスが底部空気流を漏れさせ、再固化させそして目詰まりさせる傾向があるためである(従来のタンク内の従来のe−リキッドの漏れは不快であるが、使用不能にデバイスを詰まらせない)。さらに、現在の固形のタバコワックスは除去するのがかなり難しい。側部空気流及び/又は頂部空気流は目詰まりしにくく、したがって好まれる(全体的に、部分的に、又は実質的に)。頂部の空気流には、目詰まりする可能性が最も低いという利点がある。
頂部気流と側部気流の両方では、一般的な気流はマウスピースの方に向いているため(そしてユーザーの吸入によって生じる真空のため)、乱流は気流と蒸気を混ぜることに依存する。
本発明においては、タバコワックス組成物含有ポッドを加熱する。蒸気は、多くの場合熱に最も近いポッドの底部及び側面に形成され、ワックス製品は気化する(そしてワックス製品の頂部を通って上昇する)。
空気流がタバコワックス組成物製品の頂部に近いほど、乱流が蒸気を優勢な空気流に結合することがより容易になる。かくして、組成物製品レベルの頂部に比較的近接して側方空気流を生じさせることが望ましい。しかしながら、側部の空気流が組成物製品のレベルの最頂部に近すぎると、側部空気流の穴が詰まりやすくなる。
側部の気流がポッドの側面から入ることがある。この実施形態では、ポッド自体が、受容チャンバの側面に配置された側部空気孔に対応する穴を有する(且つ、気流を可能にし、気化器の外側に接続されている)。ポッドのそのような側部穴は使用前に(製品を保護するために)カバーされており、そしてそのようなカバーは使用前にユーザーによって、又はデバイスによって自動的に、取り除かれる。
(予め形成された空気孔からカバーを除去することとは対照的に)デバイスがポッド材料に側部空気孔を作り出すことも可能であり、そこでは容易に穿刺され得る比較的弱い材料が使用される。
側部の気流はタバコワックス組成物の製品充填レベルより上に入らなければならない(ポッドの頂部とは異なり)。
製品の充填レベルは、ポッドの側面にいずれか側部空気孔がある場合は、その側部空気孔位置に合わせて調整する必要がある。側部空気流(及び空気孔)はまた、ポッドの頂部より上の受容チャンバの側部から入ることができる。ポッドの頂部より上に側部空気孔がある場合も、同様に、製品の充填レベルは、製品の充填から空気孔までの距離に合わせて調整される。距離が短すぎると、閉塞が起こりやすくなる。同様に、距離が長すぎると蒸気の発生が少なくなる。特定の非限定的な実施形態において、側部空気孔は、出発製品充填レベルから4mm未満、好ましくは出発製品充填レベルから2mm未満、好ましくは出発充填レベルから0.5mm超、より好ましくは出発充填レベルから1mm超である。
側部空気孔は、空気の渦と乱流を増加させるために、下方に(すなわち、下方の軌道で)向けられてもよい。
空気孔は、いくつかの方法でワックス閉塞から保護され得る。第一に、物理的障害(例えば、身体の唇)を使用することができる。そのような物理的障害は、溶融ワックスが空気孔に流れ込むのを困難にする可能性がある(特に、使用中にユーザーがペンを物理的に動かす場合、例えば、流れに対して垂直な気化器から始めて、次いで、使用のために気化器を平行位置に動かす場合)。同様に、材料(コーティングを包含する)は、閉塞を防ぐために、液体ワックスの流れを最小にするか又は空気孔からそらすように選択することができる。液体ワックスが空気孔から離れる場合には、物理チャネル(例えば)溝を、流れを方向付けるため同様に用いることができる。
空気孔の場所の配置は、閉塞を回避又は低減するように方向付けることができる。典型的には、パーソナル気化器は使用者の口まで持ち上げられ、使用時に地面と平行に保持される。しかしながら、従来の気化器では、気化器がユーザによってどのように配向されるかを予測する方法はない。従来のヒートボタンは、親指又は反対側の指で容易に使用することができ、方向付けのための良好な予測因子ではない(ユーザは通常バッテリボタンを上向き又は下向きにするであろうが)。しかしながら、マウスピースは、気化器を特定の方向に向けるために使用者にとって直感的であるように形作ることができる(非限定的な例として、プラスチック製のシガリロチップは、典型的には、使用者がシガリロをどのように方向付けるかを知っているような方法で形成される)。この実施形態では、気化器が接地面と平行に配向されているときに、側部空気孔は、空気孔が上方の面にバイアスされるように配向することができる(我々はマウスピースのためにユーザーが気化器をどのように方向付けるかを知っているので)。例えば、(潜在的に整列したポッド穴がある受容チャンバにおいて)下側に偏倚して配置されている3つの空気孔を使用することができる(デバイスが予想通りに使用されている場合、形のある又はマークされたマウスピースの使用を含めて、空気孔が上方向側に偏っていることを意味する)。
気化器、ポッド及び/又は受容チャンバは、最大10個の側部空気孔、好ましくは2〜6個の側部空気孔、最も好ましくは3〜5個の側部空気孔を有することができる。メッシュ又は同様のものが空気孔の開口部を覆う場合、空気孔の数は通気チャネルの数であると理解されよう。
デバイスは、所望の向きを示すため、マウスピース以外のデバイスの一部に同様にマークされ又は形作られてよい(閉塞の可能性を減らすために上述のように対応する空気孔の配置によって)。例えば、限定するものではないが、手においてデバイスを所望のように保持することを知らせるために、形状刻み目を設けることができる。
特定の非限定的な実施形態において、ポッドは、3〜15mm、好ましくは6〜10mmの直径を有する(受容チャンバに対応する内径を有する)。
特定の非限定的な実施形態において、ポッドは、0.5〜22mm、好ましくは2〜10mmの高さを有する(受容チャンバに対応するサイズを有する)。
特定の実施形態では、ポッド自体が加熱チャンバを備えていてもよく、必要に応じてポッドの構成要素として加熱要素を包含してもよい。この実施形態は、(加熱チャンバと単に嵌合するポッドと比較して)製造するのにより費用がかかる可能性があるが、そのような実施形態は、各ポッドに新鮮な加熱要素を提供するという利点を提供する。このような利点は、加熱要素の劣化が少ない使用で回避されるので、向上したパフのコンシステンシーと関連している可能性がある(すなわち、各新しいポッドとの交換又は実質的な交換)。
ポッド底部におけるワックスが気化し、且つ、蒸気圧が蒸気を逃がすために上記のワックスを破壊するようなものである場合、ポッド内の加熱されたタバコワックス組成物は、(発火ではない、物理的な動きの点で、)爆発性であり得る。「シールド」、すなわち加熱されたタバコワックス組成物材料がポッド又はカップからマウスピースに直接通過するのを妨げる物理的障害物、を持つことが望ましい。一般に、シールドはマウスピースに取り付けられている(しかしそれは気化器の他の部分に等しく取り付けられてもよい)。シールドはまた、ユーザの気化器への「引き寄せ」(draw)に悪影響を及ぼすことなく、空気流の乱流を増加させることを目的とした特徴を採用してもよい。
ポッドは、同様にワックスが爆発する可能性を最小限に抑えるように設計されてもよい。例えば(そして限定はしないが)、ポッド上のリム又はブリムは、ワックス爆発がマウスピースを横切るのを妨げるために、シールドと同じように作用することができる。
ポッド受容チャンバは、他の理由も含めて、ポッドが受容チャンバ内で適切に位置合わせされることを確実にするためにレール、スロット又は同等の位置合わせインターフェースを有することができる。それにより、受容チャンバからの空気孔がポッドの空気孔と整列又は実質的に整列する。この実施形態では、ポッドは、位置合わせインターフェースと嵌合するための相補的なフィーチャを有する。そのような位置合わせは、他の目的、すなわちポッドと受容チャンバとの間の他の接続を容易にするためにも使用することができる(例えばデータリンク、エジェクタシステムなど)。
蒸発デバイスは、(ポッドを空にするための振盪又は慣性の使用に頼るのとは対照的に)受容チャンバからのポッドの排出を容易にするための排出システムを有することができる。そのようなシステムは、ポッドを受容チャンバから持ち上げるための物理的エジェクタを含むが、これに限定されない。
マウスピースがポッド受容チャンバアセンブリの上に着座している。マウスピースは、マウスピースが使用者にとって不快に暖かいものではないことを確実にするために、距離と比較的低い熱伝達特性との組み合わせを使用する。マウスピースは、乱流空気流を増加させるためにシールド及び/又はデバイスと一体化されてもよい。
本明細書に記載のシールドの概念とは異なり、特定の実施形態は、マウスピースの清掃を容易にするように設計されたスリーブを有するであろう。材料の使用中に、ワックスの爆発又は材料の凝縮のいずれかにより、ワックスが内側マウスピースに形成されることがある。そのような残りのワックスは見苦しいかもしれず、手動清掃を必要とする。特定の実施形態では、スリーブは、それがマウスピースに接着するか又は実質的に接着するように形作られてもよい。スリーブは使い捨てであってもよく、使い捨てのコーヒーフィルターのように、ユーザーが(マウスピースを清掃するのではなく)単にスリーブを処分することを可能にする。スリーブはいずれの好適な材料を含むことができ、紙、プレス紙、厚紙、セルロース、又は他の好適な材料を包含するがこれらに限定されない。スリーブのために選択された材料は、空気の渦、又は閉じ込められたワックスもしくは凝縮物からの形成に抵抗するべきである。スリーブ材料はコーティングされていてもよい。コーティングは、(付着した材料が加熱チャンバに後退(drop back)するのを促進するために)ワックスの付着に抵抗するように、又は付着を促進するように、設計されてもよい(且つ、スリーブ材料が選択される)。接着を促進することは、スリーブを取り外すときに使用者が凝縮物と接触するのを回避するのに有用であり得る。スリーブは、ワックス又は凝縮物をよりよく捕らえるために吸収性であり得る。
特定の実施形態では、再使用可能スリーブもまた使用され得る。このような実施形態では、スリーブを取り外し、清掃し、そして交換することができる。このような再利用可能な実施形態では、容易に再使用することができるいずれの好適な材料を採用することができる。
マウスピースをスリーブと共に使用することができる実施形態では、マウスピースは、マウスピース内に容易に配置されることができなければならず、また廃棄又は清掃のために使用者によって容易に解放されることができなければならない。ラッチ又はロック機構を採用することができる。いくつかの実施形態では、スリーブは、マウスピースを加熱チャンバに単純にねじ込むことによって所定の位置に保持される。好ましくは、スリーブは、使用者によって5秒未満で、好ましくは2秒未満で、最も好ましくは1秒未満で解放され得る。
スリーブはいずれの好適な色であり得る。特定の実施形態では、ブラウンの色合いを使用して、付着又は捕捉されたワックスの外観をよりよく隠すことができる。一般に、しかし限定されないが、濃色が好ましい。
特定の実施形態では、ポッド自体は熱くなる材料、例えばPTCセラミックから形成することができる。電流が供給される場合に厚くなる他の材料もまた使用され得る。この実施形態では、受容チャンバは物理的受容領域として機能し、空気流(空気孔)を提供し、ポッドへの電力を統合することができる。ポッドは、ポッド自体又はその中に収容されるワックスのいずれかの温度を測定するためのサーミスタをさらに含むことができる。
空のポッドがまた、ユーザがデバイスをオープンシステムとして取り扱うことを可能にするために提供されてもよい(それらはそれら自身の気化可能材料を使用することができることを意味する)。
ポッドは、いずれの好適な材料から作製され得る。ポッド材料が加熱された場合に望ましくない元素を放出しないように特に注意しなければならない。材料は一般に固体材料であるが、可撓性材料もまた使用され得る。
平らな又は実質的に平らな底面を有するポッドが消費者による取り扱いには望ましいが、他の形状を使用してもよい。具体的には、カップが半円になる形状は、受容チャンバの壁からの平均地理的距離を減少させることを意味する。他の形状もこれと同じ目的で、すなわち地理的距離を減らすために選択することができる。角部は、他の事情が同じならば、ポッドに収容されるタバコワックス内により高い熱領域を作り出す可能性がある。
特定の実施形態では、ポッドはスリーブ機能と一体化されてもよい。例えば、ポッドは、加熱された円形大釜(cauldron、コールドロン)の形状であってもよく、マウスピースがワックス又はワックス凝縮物が付着するのを防ぐ上部円錐形状に接続されていてもよい。このような実施形態では、ポッドは、加熱用に設計された下部と、スリーブとして機能するように設計された別個の上部材料との、複数の材料から構成することができる。いくつかの実施形態では、ポッドの加熱可能部分とスリーブ部分との間に分離材料を有することが望ましい場合がある。十分な電力が得られる場合は、設計上スリーブが熱くなる可能性があるす。そのような熱は、付着ワックス組成物を減少させるのに有用であり得る。
特定の実施形態では、ポッドの頂部は、使用中にポッドの頂部に残る多孔質層で覆われる。この多孔質層は、使用者にとって十分な蒸気の透過を可能にするのに十分に多孔質である。多孔質層も同様に、所望の圧力降下を妨害又は防止しないように十分に多孔質である。
特定の実施形態では、タバコワックス組成物を気化させるために使用されるデバイスの圧力降下は、もしあればポッドを含めて、20(mm HO)〜175(mm HO)、好ましくは75(mm HO)〜130mm(HO)、最も好ましくは90(mm HO)〜110(mm HO)の圧力降下を有する。
多孔質層は、ワックス組成物の一部が上方に爆発して、加熱チャンバから漏れ出てマウスピースに付着するのを防ぐ(又は実質的に防止するか又は部分的に防止する)のに十分に非多孔質である。
多孔質層は、いずれの好適な材料から作製され得る。特定の実施形態では、熱伝導性材料が使用され、それによって透過性層が形成される。熱伝導を使用して、透過性層上に捕捉又はトラップされているワックス組成物の部分が、加熱チャンバ内でワックス組成物を滴下して再接合するのを促進することができる(及び/又はそれ自体気化器となる)。
特定の実施形態では、多孔質層は、その層へのワックス組成物成分の付着に抵抗するように選択され、又はコーティングすることができる。
特定の実施形態では、多孔質層は、加熱素子(単数又は複数)を包含する。
特定の実施形態では、ポッドの頂部は2つの層でカバーされている。外層は、バリア目的(すなわち製品安定性及び鮮度)のための不透過性又は半不透過性層(「バリア層」)である。外層の下には、使用中に残る多孔質層がある。
特定の実施形態では、多孔質頂部層について説明したものと同様の多孔質材料を使用して、側部孔又は他の空気孔をカバーすることができる。
ポッドの頂部は、消費者による容易なアクセスを可能にするように構成されてもよい。これにより、消費者は他のワックス又は抽出物をポッドに加えることができる。逆に、システムは、消費者が自分の材料をポッドに追加することを困難にするように構成されてもよい。
温度計は、ポッド、受容チャンバ、又はその両方に組み込むことができる。ポッド及び受容チャンバは、電源(通常は電気式であるが、炭素ベースの供給源、又はブタンベースの供給源もしくは他の熱源でもよい)と、ユーザが熱設定を選択し、装置をオン又はオフにすることを可能にする制御モジュールとを、ならびに他の機能を、さらに含む気化システムの一部として使用される。デバイスは使用データを記憶し通信することができてもよい。
ポッドは、デバイス(又はポッドからのデバイス決定)、ポッドのタイプ(フレーバー、ワックス組成物の量、ニコチン強度など)と通信することができ(又はデバイスはポッドからポッドのタイプを決定する)。
使用者によるクリーニングを必要とする残留物として非揮発性成分を残すことなく非揮発性成分を組成物中に使用することができるので、ポッドの使用はワックス組成物配合にさらなる柔軟性が与えられることが理解されよう。フィルム形成剤又は糖蜜(及び他の糖類及び甘味料)は、使用され得る非揮発性成分の非限定的な例である。
ポッドの使用は、タバコワックス組成物に限定されるものではなく、他の植物又は植物ワックス組成物、ならびにe−リキッドで使用することができる。そのような材料はタバコワックスと組み合わせて使用することができる。本明細書中のタバコワックス組成物への言及はまた、これらの製品及びそれらを含む組成物を指すこともあり得る。
熱伝達におけるいくつかの区別は、本発明の様々な実施形態に関連して理解することが重要である。IQOS及びBATのGLOでは、タバコスティック(再構成タバコを含む)は、エアロゾル成分が再構成シートからマウスピースを通って移動するのを可能にするために、再構成タバコスティック内のエアスペースを必要とする。そのようなエアスペースが存在せず、そしてタバコスティックが固体の再構成されたプラグからなる場合、エアロゾルを固体のプラグを通して強制的に通過させることは極めて困難である(そしてかなりの熱を必要とする)。実際問題として、固体プラグの端部にある成分だけがうまく気化するであろう。
IQOSのデバイスは、350℃の動作温度を有する。対照的に、GLOが使用するものは、240℃のより低い動作温度を有する。動作加熱温度におけるこの差は、2つのデバイスの異なる加熱構成によっておそらく説明することができる。IQOSは、その上にタバコスティックが突き刺される平らで薄い加熱ブレード又はナイフを使用する。ナイフがヒートスティック(タバコスティック)の外側の端に届かない(そうでないとタバコスティックの外側のチッピングペーパーが破壊される可能性がある)。おおよそ、タバコスティックの幅が0.8であると考えることができる。対照的に、GLOはタバコスティックを囲む周囲から加熱すると伝えられている。同じ長さの加熱要素を仮定すると、円周アプローチはより大きな表面積を有する(円周×長さ)。直径が1で長さが同じであると仮定すると、GLOアプローチでは、平らなブレードの両側ではなく(0.8*2=1.6)、表面加熱面積が1*3.14になる。このより大きな表面加熱面積(やはり同じ長さを仮定する)は、GLOシステムのより低い動作温度を部分的に説明する可能性が高い。
ただし、GLOとIQOSの両方で、熱はエアスペースを通過するために必要である。空気は加熱されるために対流によって引き込まれなければならず、そして空気は非常に貧弱な熱伝導体であると理解される。空気対流による熱伝達は、両方のIQOS及びGLOにおいて不可欠な要素である。固体マトリックスからの比較的困難なエアロゾル化成分と共に空気対流の使用は、これらの製品のための比較的長いウォームアップ期間(20秒)及び比較的高い操作温度を説明するのを助ける。
対照的に、組成物のタバコワックスは、エアスペースを全く又は実質的に有さない。様々な実施形態において、それは固体、半固体又は粘性の液体である。これらの実施形態の全ては実質的にエアスペースを欠いている。その結果、タバコワックス組成物は効率的な熱伝達特性を有する。グリセリン及びプロピレングリコールは両方とも、タバコワックスそれ自体がそうであるように、優れた熱伝達特性(不凍システムでの使用に十分に良好)を有する。タバコワックス組成物は、好ましい実施形態では、タバコワックス組成物を加熱するために空気対流が存在しないか実質的に存在しない状態で加熱される。
特定の実施形態において、本発明のタバコワックス組成物は、300k(80.3F)で0.1を超える、好ましくは0.2を超える、より好ましくは0.25(W/mK)を超える熱伝導率を有する。
タバコワックス組成物中に空気が実質的に存在しないことはまた、タバコワックス組成物が加熱された場合に酸化を防止又は低減するのに役立ち得る。
ポジティブな感覚刺激、強い蒸気出力を達成する能力、そして潜在的に有害な成分の低い排出レベルは、本発明のタバコワックス組成物を、非常に望まれる消費財として、特に非燃焼式加熱式タバコカテゴリーのためのもの、とする。本発明の大部分の実施形態は、タバコワックス組成物が単独で消費されることを意図しており、ハイブリッドタバコ製品においてタバコワックス組成物を使用することも可能である。例えば、再構成タバコ加熱燃焼プロダクトの比較的低い蒸気生成量は、再構成シートへのタバコワックス及び/又はタバコワックス組成物の添加によって改善され得る。タバコワックス及び/又はタバコワックス組成物は、再構成シートをキャスティング又は作成する前にマトリックスに添加するか、又は再構成シートを形成した後に添加することができる。あるいは、タバコワックス組成物は、再構成タバコとは別に製品中に配置されてもよい。例えば、シガレットの形態は、タバコワックス組成物、及び別に、再構成タバコのプラグを含可能性がある。そのような実施形態では、実質的に固体であるタバコワックス組成物を使用することが特に望ましい。タバコワックス組成物を気化させるのに必要とされるより低い温度は、再構成されたシートがまだウォームアップ段階にある間に流出蒸気を発生させることが望ましい場合がある。同様に、タバコワックス組成物は、BATのiFUSE製品のように、別々に含まれている液体と共に使用することができる。
本発明の特定の実施形態は、本発明の方法及びシステムの例を概略的に示す図1〜図9を参照して本明細書で説明される。しかしながら、出願人の発明は、図に示されている特定の実施形態/実施例に限定されない。
図1は、タバコワックス組成物10を収容する加熱チャンバ11を示す斜視図である。加熱チャンバアセンブリの外側は12である。特定の好ましい実施形態では、タバコワックス組成物はポッドの中にある。
図2は、ポッドを収容し得るか、又はそれ自体がポッドを含み得るセラミック加熱チャンバ11を包含する加熱チャンバサブアセンブリの分解斜視図である。加熱要素13は、加熱チャンバに印刷又はコーティングされることができ、好ましい実施形態においてセラミックである。12は加熱チャンバケーシングの壁である。14は加熱チャンバ又はポッドレシーバのための空気流スロットである。15は、加熱チャンバ又はポッドレシーバ内の空気孔である(異なる実施形態では他の空気孔形状を採用することができる)。16は電極絶縁体である。17は電極である。18はマウスピースねじ山である。
図3は、タバコワックス組成物を収容する加熱チャンバの断面図である。10はタバコワックス組成物である。他の番号は上記の通りである。
図4は、加熱チャンバケーシング12の壁の断面図である。
図5は、バッテリー接続セクションを包含する加熱チャンバ又はポッドのためのレシーバの断面図である。19はバッテリーネジ山である。
図6は、電極17の断面図である。
図7は、電極絶縁体16の断面図である。
図8は、ポッド(又は加熱チャンバ)の斜視図であり、印刷された又はコーティングされた加熱要素13と、正の電気接点20及び負の電気接点21とを示している。
図9は、ポッド11、多孔質層23、及びバリア層22の分解斜視図である。
明らかなように、タバコワックス組成物は、ポッドの形状によって、あるいは加熱チャンバによって、収容され、その境界を画されている(bound)。デバイスにおいて使用される場合、それは典型的には基材、紙又はチッピングペーパーを含まない。この不在は、IQOSやGLoのような非燃焼加熱式製品から製品を区別する。
実施例A
超臨界CO抽出を用いてタバコワックスをタバコ葉から除去した。ワックスの粘稠度を維持しながら、タバコ油をワックスと混合した。材料は香りがよく、色はダークブラウンであった。ニコチンアッセイは、タバコワックスについてのニコチン強度が4%であることを示した。ワックスを乾燥ハーブ気化器に入れて、健康な成人男性が蒸気を吸った(vaped)。タバコワックスが気化して素晴らしい蒸気量を作り出した。ニコチン送達は強く、製品はタバコの香りがした。タバコワックスは実質的に蒸発し、加熱コイル上に最小の残留物を残した。
実施例B
実施例Aのタバコワックスを採取し、そして10%の植物性グリセリン及び5%のプロピレングリコール(最終組成物の重量で測定)を添加した。タバコワックスはこれらの蒸気剤の添加を受け入れた。得られた組成物を乾燥ハーブ気化器に入れ、健康な成人男性が使用した。風味は優れており、そして蒸気生成量は実施例Aから増加した。
実施例C
実施例Aのタバコワックスを採取しそしてメリーランド州Tobacco Technologyからのグレープフレーバーを組成物の3.5%で添加した。得られたタバコワックス組成物を乾燥ハーブ気化器に入れ、健康な成人男性により使用された。グレープの味はユーザーによって楽しまれました。
実施例D
超臨界CO抽出を使用して、タバコワックスを異なるブレンドタバコ葉から抽出した。タバコワックスはわずかに緑色を帯びて暗かった。タバコワックスのニコチン含有量は約1.5%であった。ニコチングリセリン溶液(10%)を最終組成物重量の10%まで添加した。プロダクトはよく吸われた(vaped)が、実施例Aのタバコワックスほど魅力的ではない場合には風味が感じられた(notes)。追加の風味がプロダクトを改善し得ることが観察された。
実施例E
実施例Dに記載のタバコの抽出からの油を実施例Dのタバコワックスに添加し、そして組成物を強い剪断力を用いて混合した。得られたプロダクトはよく吸われた(vaped)、そしてごくわずかな残渣を残した。
実施例F
実施例Aからのタバコワックスを気化器に入れた。少量のゼロニコチン風味のe−リキッドを気化器に添加した。2つは、それらを一緒に挿入する以外には混在していなかった。ワックスとゼロを一緒に気化させた。この混合物からかなりの量の残渣が気化器中に残った。エクササイズはさらに少量のe−リキッドを用いて繰り返され、はるかに少ない残留物を包含するという結果が改善された。
実施例G
実施例Aからのタバコワックスを、より塩基性のpHに影響を与えるため、緩衝剤として少量の炭酸ナトリウムと配合した。
実施例H
タバコワックスは、低いTSNAレベルを有する黄色種タバコから抽出された。超臨界CO抽出を用いて抽出を行った。ワックス区画は出発タバコの質量の約4%であった。タバコワックスはまた、低いTSNAレベルを有するバーレータバコから、再び超臨界CO抽出を用いて、且つ、再び約4%の収率で抽出された。
実施例I
実施例Hのタバコワックス分配物を、30%バーレーに対して70%黄色種の比率でブレンドした。次いで、合わせたワックス区画(partition)を、50%タバコワックス及び50%植物性グリセリンの最終組成物のために、植物性グリセリンと混合した。
実施例J
実施例の最終組成物は、ニコチン試験のために第三者の研究室に送られた。組成物は3.3%のニコチンを含有することが測定され、これはブレンドされたワックス区画が6.6%の出発ニコチンレベルを有することを意味する(植物性グリセリンで希釈する前)。テストのLOQは0.16%であった。
実施例K
実施例Iの最終組成物を排出物試験のために第三者の研究室に送った。結果は以下の通りであった。
Figure 2019532671
カルボニル試験結果は以下の通りであった。
Figure 2019532671
TNSAの結果は以下の通りであった。
Figure 2019532671
上記試験のための喫煙レジームは、55mL パフ/30秒間隔/3秒持続時間であった。組成物を気化ペンにおいて、高温で気化させた。
発明者らは、上記の結果とPhilip Morris InternationalのIQOSシステムで公開されているものとを比較した(www.pmiscience.comからリンクされている論文を参照。特にZenzen at al. “Reduced exposure evaluation of an Electrically Heated Cigarette Smoking System. Part 2: Smoke chemistry and in vitro toxicological evaluation using smoking regimens reflecting human puffing behavior” Regulatory Toxicology and Pharmacology, Volume 71, Issue 2, March 2015を包含する)。本発明者らは、本発明のタバコワックス組成物は、IQOSと比較して優れた毒性プロファイル(すなわち、実質的に低いレベルの測定された毒性)を提供すると結論付けた。これは、低温分解生成物であると考えられるホルムアルデヒドの場合に特に顕著であり、従って(可燃物と比較して)非燃焼加熱式タバコ製品を実質的に低減することは困難である1つである。燃焼とタバコに関する優れた議論については、Thomas McGrathの“What is combustion and why is the absence of combustion important for heat not burn products”というタイトルのプレゼン(2017年6月16日、Nicotine 2017に関するグローバルフォーラムでの発表)を参照(入手可能: https://gfn.net.co/downloads/Presentations_2017_/Dr%20Thomas%20Mc%20Grath.pdf)。上記の参考文献はすべて、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み入れられる。
McGrathは、(可燃性物質と比較して)>90乃至>95%(及びそれほど厳密でない2秒パフ試験、55mL、30秒間隔でのそのような結果)の減少した毒物形成を記載するが、出願人は上記の結果により優れた減少を達成した。すなわち、>98%削減、及び多くの場合、定量化可能な制限を下回る。出願人は、IQOSの開発に関連する数十億ドルの研究開発努力(公に開示されている)を考慮すると、優れた毒物削減を達成することが特に驚くべきことに注目した。
出願人らは、この驚くべき結果の根拠は、IQOSで使用されるヒートスティックを含む再構成タバコである固体マトリックスに含まれる成分をエアロゾル化するのに必要とされるエネルギー要件と比較して、本発明のタバコワックス組成物を揮発させるためのエネルギー要件の減少を部分的に反映し得ると、仮定した。
出願人らは、定量限界以下では定量限界を超える量の分析物が存在しないことを示すことに留意した。したがって、定量可能限界未満で測定される各分析物の場合、分析物はゼロから定量可能限界未満の範囲のレベルで存在すると理解される。
実施例L
ポリソルベート(Tween 20)を実施例Iの組成物に添加し、そして得られた組成物をIの組成物で充填された5mLのチューブと並んで5mLのチューブに入れた。ポリソルベートの添加はタバコワックスからの植物性グリセリンの分離を実質的に減少させることが注目された。
実施例M
健康な男性の志願者が、実施例Hに記載のタバコ抽出物を別々に、すなわち、黄色種及びバーレー種(それぞれグリセリンを含む)及び70〜30のブレンド(それぞれグリセリンを含む)として喫煙した(vaped)。ブレンドは特に心地良く、優れたタバコ風味と豊富なタバコ満足度を提供した。
例N
健康な男性の志願者がPloom Model 2デバイスを取り、プロダクトのポッドからタバコを取り除き、このタバコを実施例Lのタバコワックス組成物と取り替えた。その後、Model 2はその指示に従って開始した。Model 2は、30秒間のウォームアップ期間を有し、175℃/347°Fの動作温度に達する。タバコワックス組成物はウォームアップフェーズ中に激しく気化し(表示灯が前記フェーズ中に点滅し)、マウスピースから泡立った。これは、本発明の特定の実施形態において、タバコワックス組成物が347°F未満(under)で容易に気化することを実証した。本発明者らは、(長時間のウォームアップとは対照的に)オンオフ加熱を用いると、タバコワックスの気化が容易に気化されることができると考えた(ウォームアップ段階の延長とは対照的に、ウォームアップ段階が3、4又は5秒を超えることを意味する)。


Claims (24)

  1. タバコワックスと少なくとも1つの蒸気剤とを含む、蒸発に好適なタバコワックス組成物。
  2. 当該タバコワックス組成物が、2%を超えるニコチン含有量を有する、請求項1に記載のタバコワックス組成物。
  3. 当該タバコワックス組成物が流動性である、請求項1に記載のタバコワックス組成物。
  4. 乳化剤又は界面活性剤の群から選択される少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載のタバコワックス組成物。
  5. 室温条件下で6ヶ月間貯蔵した場合に当該タバコワックス組成物が実質的に分離しない、請求項1に記載のタバコワックス組成物。
  6. 当該タバコワックス組成物が30%〜65%の蒸気剤を含む、請求項2に記載のタバコワックス組成物。
  7. 前記タバコワックス組成物がポッドに収容されている、請求項1に記載のタバコワックス組成物とポッドとの組み合わせ。
  8. 前記ポッドが上部多孔質層を有する、請求項7に記載の組み合わせ。
  9. 加熱要素を包含するデバイスと、タバコワックス組成物を収容するポッドとを含み、前記タバコワックス組成物がタバコワックスと少なくとも1つの蒸気剤とを含む、タバコワックス組成物を蒸発させるためのシステム。
  10. 55mLパフ/30秒間隔/3秒持続時間を用いて測定された場合、当該システムが、パフ毎の定量化限界未満のTSNAレベルで蒸気放出を有し、且つ、前記定量化限界が0.20ng/パフである、請求項9に記載のシステム。
  11. 55mLパフ/30秒間隔/3秒持続時間を用いて測定された場合、当該システムが、1パフ毎の定量化限界未満のホルムアルデヒド排出量を有し、前記定量化限界は0.20μg/パフである、請求項9に記載のシステム。
  12. 当該システムは、カナダの厳しい喫煙制度を用いて試験した、IQOS Heetコンパレータの50%未満のホルムアルデヒドの蒸気放出を有する、請求項9に記載のシステム。
  13. 当該システムが10秒以内に動作温度に達する、請求項9に記載のシステム。
  14. 当該システムが5秒以内に動作温度に達する、請求項9に記載のシステム。
  15. 当該システムが3秒以内に動作温度に達する、請求項9に記載のシステム。
  16. 前記デバイスが225°F〜350°Fの動作温度を有する、請求項9に記載のシステム。
  17. 前記デバイスは、260°F未満の動作温度を有する、請求項9に記載のシステム。
  18. 前記ポッドが、デバイスの空気孔と整列する空気孔を含む、請求項9に記載のシステム。
  19. 圧力降下が75(mm HO)〜130mm(HO)である、請求項9に記載のシステム。
  20. 前記デバイスがスリーブを含む、請求項9記載のシステム。
  21. 十分に加熱された場合に、前記タバコワックス組成物が実質的に残留物なしに気化する、請求項9に記載のシステム。
  22. タバコ葉からワックス区画を抽出すること、及び前記ワックス区画を蒸気剤と混合することを含む、非燃焼加熱式タバコ製品を製造する方法。
  23. 使用される前記抽出方法が超臨界CO抽出である、請求項22に記載の方法。
  24. 抽出油区画が前記ワックス区画と混合される、請求項23に記載の方法。

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