JP2019532456A - 潤滑性シリコーン・ケーブルジャケットおよびそれから形成されるケーブルアセンブリ - Google Patents
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Abstract
シリコーン・ケーブルジャケット(10A)およびそれから形成されるケーブルアセンブリ(1A)は潤滑性を示す。シリコーン・ケーブルジャケットは、シリコーンエラストマー(11)およびPSQ添加剤(9)を含む。PSQ添加剤は、ポリアルキルシルセスキオキサン、ポリアリールシルセスキオキサン、ポリアルキルアリールシルセスキオキサン、またはそれらの混合物として選択される。シリコーン・ケーブルジャケットは、PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、ASTM D 1894−14にしたがって測定した場合により低い静的摩擦係数(COF)および動的摩擦係数、ならびにDIN 53516試験における向上したレベルの耐摩耗性を示す。【選択図】なし
Description
本開示は、潤滑性を示すシリコーン・ケーブルジャケットに関する。より具体的には、本開示は、高レベルの潤滑性および向上したレベルの耐摩耗性を有する表面を供するために、かかるシリコーン・ケーブルジャケットを組み込んだケーブルアセンブリに関する。
このセクションの記載は、本開示に関連する背景情報を単に供するものであり、先行技術を構成しない場合がある。
シリコーンゴムは、ケーブルジャケットとして、およびそれにフレックスレリーフ構造を形成するためのオーバーモールド材料として、医療業界全体で広く使用されている。再使用可能な外科手術デバイスケーブルは、優れた接合性、および高温に対する耐性、および化学的滅菌技術、および/またはオートクレーブなどの病院で一般的に使用される機器を必要とする。滅菌中に遭遇する極度の熱および高湿度に対する耐性はまた、自動車産業、航空宇宙産業、および海洋産業における他の用途のための環境要件に関連し得る。シリコーンゴムは、ポリウレタンまたはポリ塩化ビニル(PVC)など、ケーブルジャケットに一般的に使用されている他の材料の性能を大幅に上回る優れた耐薬品性および耐熱性、ならびに生体適合性を供する。
しかしながら、シリコーンゴムもまた、感触に対して自然な「粘着性(tacky)」があり、また低いレベルの耐摩耗性しか供しない。病院におけるエンドユーザーは、様々な理由から表面の感触が重要である。第一に、ケーブルアセンブリは、外科手術中に最も頻繁に手で保持されるので、粘着性は非常に望ましくない性質である。第二に、ケーブルアセンブリの滅菌および再処理では、ケーブルジャケットを日常的に清掃する必要がある。粘着性のあるケーブルジャケットは、ほこりや汚れを引きつけ、清掃や殺菌が困難な手術器具となってしまう。第三に、ケーブルジャケットの耐切断性は、鋭利な外科用器具(すなわち、メス)の存在のために、手術室で使用される場合にも非常に重要である。
シリコーンゴムの粘着性を軽減するために、蒸着ポリ(p−キシリレン)ポリマーコーティング法が使用されてきた。パリレン(Parylene)の商品名で販売されているこれらの材料は、滑らかな表面感触を供し、また滅菌に耐えるコンフォーマルコーティングを供する。しかしながら、パリレンのコーティングはまた、シリコーンの表面上の表面的な欠陥の視認性も高める。さらに、パリレンのコーティングは、シリコーンケーブルが曲げられるにつれてストレスマーク(stress mark)を生じる。これは、アセンブリの表面的な外観についての顧客の不満/懸念をもたらす。
さらに、パリレンは、シリコーンエラストマーに接着するが、パリレンまたはシリコーンオーバーモールド材料のその後の塗布および接合を許容しない。前に被覆されたケーブルの上に、パリレンまたはシリコーンを被覆する不可能性は、ケーブルアセンブリを再加工する可能性を排除する。外科用製品におけるケーブルアセンブリがそのような再加工を必要とすることは、一般的なことである。これらの課題のために、スクラップは、パリレンのプロセスに関連する重大なコスト因子となる。実際、ケーブルにパリレンのコーティングを適用するコストは、シリコーンエラストマー・ケーブルジャケットを適用するよりも約3〜4倍高い。
Leoni Kabel Holding GmbHのM.Drienerによる米国特許出願公開第2015/0075841号は、その感触に関して改善され、特にその摩擦係数が低減された、シリコーン・アウタージャケット付きケーブルのようなシリコーン物品を開示している。固体雲母粒子は、ケーブルまたは他の物品の表面に導入される。外側にシリコーンタイプの基材を有する中間製品は、最初は架橋されていないか、または部分的にしか架橋されていない状態で供される。完全な架橋が起こる前に、固体材料粒子を続いて圧入する。固体材料粒子は、表面領域にのみ存在する。
米国特許番号5960245および6302835(Davisら)は、架橋ポリ(ジアルキルシロキサン)ならびにシリコーンT樹脂および/またはケイ酸ジルコニウムを含んで成るイメージング部材をコーティングするための材料を開示している。ケイ酸ジルコニウムは、架橋ポリ(ジアルキルシロキサン)の100重量部当たり、10〜150重量部の量で存在し得る。
本開示は、概して、潤滑性(または滑らかな特性、lubricious properties)を示すシリコーン・ケーブルジャケット(または被覆、もしくはカバー、jacket)を供する。ケーブルジャケットは、シリコーンエラストマー(silicone elastomer)およびPSQ添加剤(PSQ additive)を含んで成る。PSQ添加剤は、限定されないが、ポリアルキルシルセスキオキサン(polyalkylsilsesquioxanes)、ポリアリールシルセスキオキサン(polyarylsilsesquioxanes)、ポリアルキルアリールシルセスキオキサン(polyalkylarylsilses-quioxanes)、またはそれらの混合物を含んで成ってもよい。PSQ添加剤は、限定されないが、ポリメチルシルセスキオキサン(polymethylsilsesquioxane)、ポリエチルシルセスキオキサン(polyethylsilsesquioxane)、ポリプロピルシルセスキオキサン(polypropylsilsesquioxane)、ポリフェニルシルセスキオキサン(polyphenylsilsesquioxane)、ポリメチルフェニルシルセスキオキサン(polymethylphenylsilsesquioxane)、ポリエチルフェニルシルセスキオキサン(polyethylphenylsil-sesquioxane)、またはそれらの混合物を含んで成ってもよい。あるいは、PSQ添加剤は、ポリメチルシルセスキオキサンである。ケーブルジャケットの総重量を基準として、PSQ添加剤は、ケーブルジャケットに約10重量%〜約30重量%の範囲内の量で組み込まれる。オプションとして、PSQ添加剤は、1以上のヒドロキシル官能基またはアルコキシ官能基を含んで成ってもよい。望ましい場合には、PSQ添加剤は、シリコーンエラストマーと架橋してもよい。
シリコーンエラストマーは、高稠度ゴム(または高粘稠性ゴム、もしくは高濃度ゴム、high consistency rubber、HCR)または液体シリコーンゴム(liquid silicone rubber、LSR)である。あるいは、シリコーンエラストマーは、高稠度ゴム(HCR)である。本開示の別の態様によれば、ケーブルジャケットは、シリコーンエラストマーを少なくとも部分的に封入し(またはカプセル化し、encapsulate)、それに接合されている(または接着されている、bonded)液体シリコーンゴム(LSR)の層をさらに含んで成る。
PSQ添加剤を含むケーブルジャケットは、当該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、DIN 53516試験における重量ロスで少なくとも30%の低減を示す。PSQ添加剤を含むケーブルジャケットはまた、当該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットよりも、ASTM D 1894−14にしたがって測定した場合、より低い静的摩擦係数(COF)および動的摩擦係数を示す。実際に、PSQ添加剤を含むケーブルジャケットの静的COFは、当該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットの静的COFよりも少なくとも25%低い。あるいは、PSQ添加剤を含むケーブルジャケットは、当該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、DIN 53516摩耗(またはアブレーション、abrasion)試験における重量ロスで少なくとも50%の低減、ASTM D 1894−14にしたがって測定した場合、少なくとも40%低い静的摩擦係数(COF)、およびASTM D 624−00(12)試験において引裂抵抗の35%以上の低減を示す。
本開示の別の態様によれば、ケーブルアセンブリが供される。ケーブルアセンブリは、上述し、本明細書でさらに規定したケーブルおよびケーブルジャケットを有して成る。このケーブルアセンブリは、ケーブルジャケットとケーブルとの間にいかなる接合欠陥(または欠点、defect)も発生することなく、少なくとも150サイクルのオートクレーブ調整(autoclave conditioning)をパスする(または合格する、pass)。ケーブルアセンブリは、限定されないが、医療用途、自動車用途、航空宇宙用途、防衛用途、または海洋用途を含む用途に使用されてもよい。
適用可能性のあるさらなる分野は、本明細書に供される記載から明らかになるであろう。記載および特定の実施例は、例示の目的のみを意図しており、本開示の範囲を限定することを意図していないことを理解されたい。
本明細書に記載されている図面は例示目的のみのためであり、決して本開示の範囲を限定することを意図しない。
本開示は、概して、潤滑性を示すシリコーンジャケットおよびそれから形成されるケーブルアセンブリに関する。以下の記載は、本質的に例示に過ぎず、本開示、使用または用途を限定することを意図するものではない。例えば、本明細書に含まれる教示にしたがって製造および使用される潤滑性シリコーン・ケーブルジャケットは、ケーブルジャケットの形成およびその使用をより完全に説明するために、医療デバイス、医療機器および医療手順と使用されるケーブルアセンブリと共に本開示を通して記載される。限定されないが、自動車用途、航空宇宙用途、防衛用途および海洋用途を含む種々の他の用途で使用されるケーブルアセンブリにおける開示されたシリコーン・ケーブルジャケットの組み込みおよび使用は、本開示の範囲内であると考慮される。記載全体を通して、対応する参照番号または文字は、同じまたは対応する部分および特徴を示すことを理解されたい。
シリコーンエラストマーのケーブルジャケットは、様々な医療デバイスで使用できる非常に堅牢な包装形態を供する。しかしながら、シリコーンエラストマーは本質的に粘着性であり、それらがケーブルジャケットとして使用されると、医師にとって不快な「感触(feel)」をしばしばもたらす。さらに、この粘着性は、ほこりおよびバイオバーデン(bioburden)のコレクターとしても機能し得る。表面粘着性を低下させる従来の方法は、表面被覆を供することから成り、それは、オーバーモールディングおよび/または再加工の可能性を排除する。本開示の教示によるシリコーン・ケーブルジャケットの押出前のポリシルセスキオキサン添加剤(PSQ)のシリコーンエラストマーへの組み込みは、直接のオーバーモールドおよび再加工を可能にしつつ、増加した耐摩耗性を示す潤滑性の押出された表面をもたらす。
本開示の一態様によれば、シリコーン・ケーブルジャケットは、添加剤としてポリシルセスキオキサン(PSQ)樹脂を含んで成るか、それから成るか、または実質的にそれから成る。PSQ樹脂は、一般に、式(RSiO3/2)nに対応する架橋シロキサン粒子であり、ここで、Rは、独立してアルキル、アリール、水素(H)、ビニル、アルコキシまたはヒドロキシル基であるように選択される。あるいは、R基は、独立してアルキル基またはアリール基として選択される。あるいは、メチル基、エチル基、プロピル基またはフェニル基として選択される。下付き文字nは、限定されないが、6〜12の範囲であってよく、それによって、かご状(cage-like)の微小球状構造を供する。PSQ樹脂の平均粒径は、約0.1マイクロメートル(μm)〜約50μmの範囲である。あるいは、約0.5μm〜約25μmの範囲である。あるいは、約2μm〜約10μmの範囲である。PSQ樹脂は市販されており、フェイシャルパウダー、クリームおよび老化防止製品の配合において、化粧品産業に広く利用されている。
このPSQ添加剤は、限定されないが、ポリアルキルシルセスキオキサン樹脂、ポリアリールシルセスキオキサン樹脂、またはポリアルキルアリールシルセスキオキサン樹脂を含んでもよい。ポリアルキルシルセスキオキサン樹脂は、限定されないが、ポリメチルシルセスキオキサン樹脂、ポリエチルシルセスキオキサン樹脂、ポリプロピルシルセスキオキサン樹脂、またはそれらの混合物を含んで成ってもよい。ポリアリールシルセスキオキサン樹脂は、限定されないが、ポリフェニルシルセスキオキサンを含んでもよい。多くの異なる例の中でも、ポリアルキルアリールシルセスキオキサンのいくらかの具体例としては、ポリメチルフェニルシルセスキオキサンおよびポリエチルフェニルシルセスキオキサンを含む。あるいは、シリコーン・ケーブルジャケットは、ポリメチルシルセスキオキサン添加剤を含んで成る。
限定されないが、混合ミル(または粉砕、mill)および密閉式ミキサーを含む当技術分野において公知のあらゆる手段によって、PSQ添加剤をシリコーンエラストマーに組み込んでもよい。PSQ添加剤は、粉砕工程中に添加剤をシリコーンエラストマー樹脂に直接添加することによって組み込むことができ、それによって、シリコーンエラストマーとPSQ添加剤との混合物を典型的な押出方法またはモールド方法によって加工することが可能になる。粉砕工程中に添加剤を組み込むことができることにより、潤滑性の表面を有するケーブルジャケットを作製するための二次工程または三次工程が不要になる。
PSQ添加剤は、シリコーン樹脂に塗布したときに滑らかな感触を達成するのに十分な濃度で使用される。PSQ添加剤は、ケーブルジャケットの総重量を基準として、約1重量%〜約35重量%の範囲の量でケーブルジャケットに組み込まれてもよい。あるいは、PSQ添加剤は、ケーブルジャケットの総重量を基準として、約10重量%〜約30重量%の範囲の量、あるいは約15重量%〜約25重量%の範囲の量、あるいは約20重量%の量、あるいは約5重量%未満の量、あるいは約26重量%を超える量でケーブルジャケットに組み込まれる。
シリコーン樹脂と共に使用される従来の充填剤は、典型的にはシリコーン樹脂によって示される機械的性質の低下をもたらす。実質的にオリゴマーであり、そしてシリコーンベースであるPQS添加剤は、シリコーン樹脂によって示されるべき機械的性質の有意な低下を引き起こすことなく、滑らかな感触を可能にする。これは、添加剤の本来の潤滑性と相まって、相乗効果をもたらす。添加剤のシリコーンベースの性質はまた、ケーブルジャケットを形成するために使用されるシリコーンエラストマーとの特定の相互作用(例えば、より高い相溶性)をもたらし得る。
本開示の別の態様によれば、PSQ樹脂は、1つ以上のヒドロキシル官能基、ビニル官能基および/またはアルコキシ官能基を含んでもよい。あるいは、アルコキシ官能基は、メトキシ官能基またはエトキシ官能基であってもよい。PSQ樹脂に組み込まれたヒドロキシル官能基、ビニル官能基および/またはアルコキシ官能基は、PSQ樹脂がシリコーンエラストマー樹脂と反応すること、および架橋することを可能にする。PSQ添加剤とシリコーンエラストマーとの間の架橋は、シリコーンエラストマーによって示される機械的性質に及ぼす、PSQ添加剤が有するあらゆる影響もさらに低減することができる。
ケーブルジャケットを形成するために使用されるシリコーンエラストマーは、限定されないが、液体シリコーンゴム(LSR)エラストマーまたは高稠度ゴム(HCR)シリコーンエラストマーを含んで成ってもよい。あるいは、シリコーンエラストマーは、HCRシリコーンエラストマーである。シリコーンエラストマーは、一般に式(F−1)に対応する。
ここで、Rは−OH、−CH=CH2、−CH3、または他のアルキル基もしくはアリール基を表し、また重合度(DP)は下付き文字xおよびyの合計である。液体シリコーンゴムエラストマーの場合、使用されるポリマーのDPは、約10〜1000の範囲であり、これは約750〜75000原子質量単位(amu)の範囲内に入る分子量をもたらす。使用されるポリマーの原子質量単位は、あるいは5000amu未満であり、あるいは約750amu〜5000amuであり、あるいは約3000amu〜約50000amuである。LSRエラストマーはまた、25℃で1000000mPa.s未満の粘度を示してもよく、あるいは25℃で750000mPa.s未満である。高稠度ゴム(HCR)シリコーンエラストマーの場合、DPは、約5000〜10000の範囲内である。したがって、高稠度ゴムエラストマーに使用されるポリマーまたはガムの分子量は、約350000〜約750000またはそれ以上の範囲であり、それによって、ガムまたはガムタイプの材料とより一致する粘度が得られる。
これらのエラストマーの配合に使用されるシリコーンポリマーは、単一のポリマー種または異なる官能価もしくは分子量を含むポリマーのブレンドのいずれかであり得る。組成物の残りの成分は、組成物を硬化してエラストマーにすることができるように、R基に適合するように選択される。HCRエラストマーおよび/またはLSRエラストマーは、単一成分または二成分配合物を含んでもよい。シリコーンゴム製品を製造するための市販のLSRエラストマーのいくらかの例としては、限定されないが、Silastic(登録商標)7−4870(Dow Corning Corporation、ミッドランド、ミシガン州)、Dow Corning(登録商標)QP1 LSR、Dow Corning(登録商標)クラスVI LSR、またはSilopren(登録商標)LSR(Momentive Performance Materials、ニューヨーク州ウォーターフォード)が含まれる。ゴム製品を製造するための市販のHCRエラストマーのいくらかの例としては、限定されないが、Dow Corning(登録商標)QP1 HCR、Dow Corning(登録商標)クラスVI HCR、Addisil(登録商標)HRC(Momentive Performance Materials)、Tufel(登録商標)HCR(Momentive Performance Materials)、または23089樹脂(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ)などが含まれる。
PSQ添加剤は、LSRエラストマーがHSR/PSQケーブルジャケット(HCRシリコーンエラストマー+PSQ添加剤)に接合することを可能にする。したがって、望ましい場合には、HSR/PSQケーブルジャケットをオーバーモールドするために、LSRエラストマーを使用することもできる。換言すると、シリコーン・ケーブルジャケットは、シリコーンエラストマーを少なくとも部分的に封入し、それに接合されている液体シリコーンゴム(LSR)の層をさらに含んで成るか、それから成るか、または実質的にそれから成る。あるいは、LSRの層は、シリコーンエラストマーの表面を完全に封入する。この種のモールド作業の一例は、HCRシリコーン・ケーブルジャケットへのLSRフレックスレリーフのオーバーモールディングである。LSRエラストマーとHSR/PSQケーブルジャケットとの間の接合は、それが滅菌および/または屈曲の繰り返しサイクルに耐えることができるという点で耐久性がある。
望ましい場合には、本開示の教示にしたがって形成されるシリコーン・ケーブルジャケットは、硬化剤系、保護剤系、強化剤、チープナー、顔料および/または他の加工助剤として、エラストマー組成物に一般的に組み込まれるものなどの他の添加剤を含んでもよい。これらの付加的な添加剤のいくらかの例としては、限定されないが、硬化ヒマシ油、カーボンブラックおよびヘキサメチルジシロキサンが含まれてもよい。シリコーンエラストマー樹脂、PSQ添加剤および他の添加剤の混合または粉砕の間に、様々な成分を均質に均一に分散させるのを補助するために、溶媒(キシレンを含むが、これに限定されない溶媒)をオプションとして添加してもよい。
本開示のシリコーン・ケーブルジャケットは、(a)ベースシリコーンエラストマーの外表面の粘着性を低下させること、それによって滑らかな表面感触(例えば、低摩擦)を供すること、(b)ベースシリコーンエラストマーと比較して、耐摩耗性または耐切断性を向上させること、および(c)液状シリコーンゴム(LSR)のオーバーモールディングをケーブルジャケットの外表面に直接接合することができることと共に、ケーブルジャケットの再加工を可能にすること、といった利点を供する。さらに、PSQ添加剤をシリコーンゴムに添加することは、潤滑性のケーブルを達成するための二次加工の必要性を排除し、それによって、効果的なコスト削減をもたらす。
厳密に理論に拘束されることを望まないが、PSQ粒子は、シリコーンエラストマー内での長距離変化の絡み合いおよび加硫を乱すと考えられる。図1Aを参照すると、走査型電子顕微鏡写真(SEM)に見られるように、本開示の教示にしたがって作成されたシリコーン・ケーブルジャケット1Aの表面は、シリコーンエラストマー11全体にわたってPSQ添加剤9の等方分布を示す。比較すると、図1Bに示されるような、比較用のケーブルジャケット1Bの表面の走査型電子顕微鏡写真(SEM)は、シリコーンエラストマー11のみを示す。
耐摩耗性、引裂抵抗、オートクレーブ接合試験および摩擦係数についての標準試験方法論は、比較用の対照ケーブルジャケットサンプルおよび本開示の教示にしたがって作成されたケーブルジャケットサンプルの両方について対応する特性を定量的に測定するために使用されてもよい。例えば、耐摩耗性は、DIN 53516試験(DIN Deutches Institut fur Normung e.V.、ドイツ)にしたがって測定されてもよい。引裂抵抗は、引裂抵抗ASTM D 624−00(12)、Die B(ASTM International、ウェストコンショホッケン、ペンシルバニア州)にしたがって測定されてもよい。オートクレーブ調整試験および接合試験は、ケーブルジャケットとケーブルとの間の接合を目視検査しながら、TSEドライプロトコルを使用して実行されてもよい。摩擦係数は、以下の実施例1に記載されるように、固定具および手順にわずかな変更を加えて、ASTM D 1894−14(ASTM International、ペンシルバニア州ウェストコンショホッケン)にしたがって試験されてもよい。当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、他の同等の試験を用いてシリコーン・ケーブルジャケットによって示される特性を測定することができることを理解するであろう。
シリコーンエラストマーおよびPSQ添加剤を含んで成る本開示のシリコーン・ケーブルジャケットは、摩耗試験の結果としてロスする材料の量の低減によって例示されるように、磨耗抵抗の増加を示す。本開示のシリコーン・ケーブルジャケットは、PSQ添加剤を含まない同様のシリコーン・ケーブルジャケットと比較して、摩耗試験中にロスする材料の量において、少なくとも30%の低減を示す。あるいは、本開示のシリコーン・ケーブルジャケットは、摩耗試験中に削り取られる材料の量において、少なくとも50%の低減を示す。あるいは、PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、摩耗試験中にロスする材料の量において、約70%以上の低減を示す。
耐摩耗性が直接切断に対する抵抗を示さないとしても、摩耗試験の結果に基づいて、シリコーンエラストマーおよびPSQ添加剤を含むケーブルジャケットもまた、ベースシリコーンエラストマー単独よりも高い耐切断性を示すであろうと仮定することは妥当である。耐摩耗性および耐切断性は、摩擦が大きい環境、または手術室の場合のように切削工具にさらされる可能性がある用途でのケーブルジャケットの使用に影響を与え得る特性である。
「粘着性(tackiness)」の人間の知覚は、定量的に測定することはできないが、摩擦係数(COF)の測定は、手術室で医師によってシリコーン・ケーブルジャケットがどのように知覚され得るかの優れた近似値を供する。シリコーンエラストマーおよびPSQ添加剤を含んで成る本開示のシリコーン・ケーブルジャケットは、PSQ添加剤を含まない同様のシリコーン・ケーブルジャケットよりも低い動的摩擦係数(COF)および静的摩擦係数を示す。本開示のシリコーン・ケーブルジャケットは、PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、測定される動的COFにおいて少なくとも10%の低減を示し、あるいは動的COFにおいて少なくとも15%の低減を示し、あるいは、動的COFにおいて約25%以上の低減を示す。本開示のシリコーン・ケーブルジャケットはまた、PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、測定される静的COFにおいて少なくとも25%の低減を示し、あるいは静的COFにおいて少なくとも40%の低減を示し、あるいは静的COFにおいて約50%以上の低減を示す。
本開示の教示にしたがって作成されたシリコーン・ケーブルジャケットによって示される引裂抵抗は、PSQ添加剤を含まない類似のシリコーン・ケーブルジャケットによって示される引裂抵抗と同様である。本開示のシリコーン・ケーブルジャケットは、PSQ添加剤を含まないシリコーンジャケットと比較して、引裂抵抗の35%未満の低減を示す。
本開示の別の態様によれば、ケーブルアセンブリが供される。このケーブルアセンブリは、上述するような、および本明細書でさらに規定されるように、ケーブルおよびケーブルジャケットを含んで成るか、それらから成るか、または実質的にそれらから成る。このケーブルジャケットは、シリコーンエラストマーおよびPSQ添加剤を含んで成るか、それらから成るか、または実質的にそれらから成る。ここで、かかるPSQ添加剤は、ポリアルキルシルセスキオキサン、ポリアリールシルセスキオキサン、ポリアルキルアリールシルセスキオキサン、またはそれらの混合物から成る群から選択される1つである。シリコーンエラストマーは、限定されないが、高稠度ゴム(HCR)であってもよく、PSQ添加剤は、限定されないが、ポリメチルシルセスキオキサンを含んでもよい。PSQ添加剤は、ケーブルジャケットの総重量を基準として、約10重量%〜約30重量%の範囲内の量でケーブルジャケットに組み込んでもよい。オプションとして、PSQ添加剤は、PSQ添加剤とシリコーンエラストマーとが架橋され得るように、1以上のヒドロキシル官能基またはアルコキシ官能基を含んでもよい。
望ましい場合には、ケーブルジャケットは、シリコーンエラストマーを少なくとも部分的に封入し、それに接合されている液体シリコーンゴム(LSR)の層をさらに含んでもよい。このLSR層は、シリコーン・ケーブルジャケットにフレックスレリーフ構造を形成し得る。
本開示のシリコーンエラストマーおよびPSQ添加剤を含んで成るシリコーン・ケーブルジャケットは、少なくとも80サイクルの完了時に、あるいは、少なくとも150サイクルの完了時に、接合線(bond line)にいかなる欠陥も示さずにオートクレーブコンディショニング試験にパスする。本開示の目的のために、接合線は、フレックスレリーフ(ケーブル)とケーブルジャケットとが接する領域として規定される。この接合線は、通常、ケーブルがケーブルジャケットとの接合性が悪い場合に、最初に剥離する領域である。
本明細書内では、明確で簡潔な明細書となるように実施形態を記載したが、本発明から逸脱することなく、実施形態を様々に組み合わせまたは分離できることを意図している。例えば、本明細書に記載の全ての好ましい特徴は、本明細書に記載の本発明の全ての態様に適用可能であることが理解されよう。
以下の特定の実施例は、本開示の教示にしたがって形成されるシリコーンジャケットの作成および試験をさらに説明するために与えられ、本開示の範囲を限定すると解釈されるべきではない。当業者であれば、本開示に照らして、本明細書に開示されている特定の実施形態に多くの変更を加えることができ、それでも本発明の主旨または範囲から逸脱または超過することなく同様または類似の結果を得ることができる。
(実施例1)ケーブルジャケットサンプルおよびケーブルアセンブリの作成
3つの対照シリコーンエラストマーサンプル(対照No.C1〜C3)および組み込まれた20重量%のPSQ添加剤を有するシリコーンエラストマーを含んで成る3つの試験サンプル(実験No.R1〜R3)を作成した。3つの試験サンプルに配合されたPSQ添加剤は、約4μm〜6μmの間の平均粒径を有するポリメチルシルセスキオキサン樹脂とした。
3つの対照シリコーンエラストマーサンプル(対照No.C1〜C3)および組み込まれた20重量%のPSQ添加剤を有するシリコーンエラストマーを含んで成る3つの試験サンプル(実験No.R1〜R3)を作成した。3つの試験サンプルに配合されたPSQ添加剤は、約4μm〜6μmの間の平均粒径を有するポリメチルシルセスキオキサン樹脂とした。
対照サンプル(C1〜C3)および試験サンプル(R1〜R3)に使用したシリコーンエラストマーは、実質的に市販のHCR樹脂(23089樹脂、Momentive Performance Materials、ニューヨーク州ウォーターフォード)から成っていた。HCR樹脂は、樹脂供給業者から予め粉砕して購入した。20質量%のPSQ添加剤を含むケーブルジャケットを形成するように、2本のロールミルを使用してPSQ添加剤を粉砕前の材料に分散した。押出および圧縮モールディング工程の前に、熱誘起硬化を制限するように細心の注意を払った。
DIN摩耗、摩擦係数および引裂抵抗試験のためのサンプルを177℃および68.9MPAで圧縮モールディングした。モールド内で15分の滞留時間とするDIN磨耗サンプルを別にして、全ての試験プラークを10分の滞留時間でモールディングした。
全ての対照サンプルおよび試験サンプル(C1〜C3およびR1〜R3)を同じライン速度、加硫温度、および後硬化プロセスを用いて押し出した。次に、これらのサンプルを、耐摩耗性、摩擦係数および引裂抵抗を測定するために使用するまで保管した。
同様に、対照としてシリコーンエラストマーを含んで成る、長さ約0.5mの6つのシリコーン・ケーブルジャケットを作成した(対照No.C4〜C9)。また、PSQ充填材料(実験No.R4〜R9)を、オートクレーブ剥離試験で使用するために、一端に標準外科用ケーブルに典型的なシリコーンフレックスレリーフを用いて、オーバーモールドした。シリコーンフレックスレリーフは、いずれの場合も同じ市販のLSRエラストマーを含んで成っていた。
図2Aを参照すると、PSQ添加剤が組み込まれた、本開示の教示にしたがって作成されたケーブル5およびシリコーン・ケーブルジャケット10Aを含むシリコーンケーブルアセンブリ1Aが、シリコーン・ケーブルジャケット10Aへとオーバーモールドされたフレックスレリーフ15と共に示されている。図2Bにおいて、比較用のシリコーンケーブルアセンブリ1Bは、PSQ添加剤を全く含まない比較用のシリコーン・ケーブルジャケット10Bと、ケーブル5と、対照シリコーン・ケーブルジャケット15にオーバーモールドされたフレックスリリーフ15とを含んで成ることが示される。
(実施例2)摩耗試験
DIN 53516にしたがって摩耗試験を実施した。実施例1で作成した3つの対照サンプル(C1〜C3)および3つの試験サンプル(R1〜R3)を試験した。摩耗試験の結果を以下の表1にまとめた。20重量%のPSQ添加剤を含む試験サンプル(R1〜R3)は、劇的に高い耐摩耗性を示した。より具体的には、試験サンプル(R1〜R3)は、同じ条件下で平均296mm3の材料をロスする対照サンプル(C1〜C3)と比較して、平均88mm3の材料をロスすることが観察された。したがって、本実施例における試験サンプル(R1〜R3)は、試験した対照サンプル(C1〜C3)と比較して、試験中に削り取られた材料の量が平均して約70%低減したことを示した。
DIN 53516にしたがって摩耗試験を実施した。実施例1で作成した3つの対照サンプル(C1〜C3)および3つの試験サンプル(R1〜R3)を試験した。摩耗試験の結果を以下の表1にまとめた。20重量%のPSQ添加剤を含む試験サンプル(R1〜R3)は、劇的に高い耐摩耗性を示した。より具体的には、試験サンプル(R1〜R3)は、同じ条件下で平均296mm3の材料をロスする対照サンプル(C1〜C3)と比較して、平均88mm3の材料をロスすることが観察された。したがって、本実施例における試験サンプル(R1〜R3)は、試験した対照サンプル(C1〜C3)と比較して、試験中に削り取られた材料の量が平均して約70%低減したことを示した。
(実施例3)摩擦係数(COF)試験
実施例1にしたがって作成した2つの対照サンプルおよび2つの試験サンプルを使用して、ASTM D 1894−14の修正版を用いて摩擦係数(COF)試験を実施した。COF試験は、各辺が50.8mmの正方形の試験プラークを用いて実施した。試験プラークの各々を200グラムの重さの鋼板上にマウントした。試験プラークの各々を、スチール参照基材を横切って152mm/分の速度で引っ張った。このCOF試験で得られた試験結果を以下の表2にまとめた。PSQ添加剤を含む試験サンプル(R1およびR2)は、対照サンプル(C1およびC2)と比較してより低い動的摩擦係数および静的摩擦係数の両方を示した。この実施例における試験サンプル(R1およびR2)は、測定された対照サンプル(C1およびC2)と比較して、平均約25%の動的COFの低減および平均約58%の静的COFの低減を示した。
実施例1にしたがって作成した2つの対照サンプルおよび2つの試験サンプルを使用して、ASTM D 1894−14の修正版を用いて摩擦係数(COF)試験を実施した。COF試験は、各辺が50.8mmの正方形の試験プラークを用いて実施した。試験プラークの各々を200グラムの重さの鋼板上にマウントした。試験プラークの各々を、スチール参照基材を横切って152mm/分の速度で引っ張った。このCOF試験で得られた試験結果を以下の表2にまとめた。PSQ添加剤を含む試験サンプル(R1およびR2)は、対照サンプル(C1およびC2)と比較してより低い動的摩擦係数および静的摩擦係数の両方を示した。この実施例における試験サンプル(R1およびR2)は、測定された対照サンプル(C1およびC2)と比較して、平均約25%の動的COFの低減および平均約58%の静的COFの低減を示した。
表2に示すように、対照サンプル(C1およびC2)について動的摩擦係数を決定したが、対照サンプルのうちの1つ(C2)についての測定データもまた、PSQ添加剤が存在しない場合、シリコーンエラストマーの本質的な、非常に「粘着性」の性質を示すことがわかった。ここで図3Aを参照すると、PSQ添加剤を含む試験サンプル(R1およびR2)について、加えられた荷重が変位距離の関数としてプロットされている。図3Aにおける曲線の滑らかな性質は、試験の動的部分にわたる試験サンプルの滑らかな変位を実証する。対照的に、図3Bに示すように、対照サンプル(C2)は、試験の動的部分の間に移動した距離にわたって荷重の不安定な遷移を示すことが観察され、これは、この対照サンプル(C2)の表面による高レベルの粘着性を示している。
(実施例4)引裂抵抗試験
ASTM D 624−00(12)にしたがって(508mm/分の移動速度を有するダイBを用いて)、引裂抵抗試験を実施した。サンプルは、実施例1にしたがって作成した3つの対照サンプル(C1〜C3)および3つの試験サンプル(R1〜R3)を用いた。引裂試験結果を以下の表3にまとめた。平均して、試験サンプル(R1〜R3)の引裂抵抗は、対照サンプル(C1〜C3)と比較して平均32%低減することが観察された。
ASTM D 624−00(12)にしたがって(508mm/分の移動速度を有するダイBを用いて)、引裂抵抗試験を実施した。サンプルは、実施例1にしたがって作成した3つの対照サンプル(C1〜C3)および3つの試験サンプル(R1〜R3)を用いた。引裂試験結果を以下の表3にまとめた。平均して、試験サンプル(R1〜R3)の引裂抵抗は、対照サンプル(C1〜C3)と比較して平均32%低減することが観察された。
引裂強度は低減を示すが、それは(重要なファクターではないが)より望ましい特性である。これは、ASTM D 1894−14による引裂強度試験が、引張応力を加える前に切断されたサンプルに対して行われるためである。手術室では、切断されたケーブルジャケットは、バイオバーデンの汚染の可能性のために、外科医によって使用不可能とみなされるであろう。注意すべきことは、PSQを充填したケーブルジャケットの耐摩耗性が増すと、一般に耐摩耗性および切断の開始に対する優れた耐性が得られることである。そのため、PSQを充填したケーブルジャケットでは、切断が発生しにくいと考えられる。
(実施例5)オートクレーブ調整および剥離試験
フレックスリリーフを有する6つの対照ケーブルアセンブリ(C4〜C9)およびフレックスリリーフを有する6つの試験サンプル(R4〜R9)のオートクレーブ調整は、Steris Amsco Century SV−120オートクレーブ蒸気滅菌機を使用して標準TSEドライサイクルで実施した。この試験中、18分の滅菌時間を含む各滅菌サイクルでの300滅菌サイクルの間、すべてのサンプル(C4〜C9およびR4〜R9)を、214kPaゲージ圧の飽和蒸気において135℃にさらす。そのような試験条件は、ウシ海綿状脳症(BSE)、伝染性海綿状脳症(TSE)または狂牛病で汚染された手術器具の再処理に使用される一般的なオートクレーブ環境を反映している。各ケーブルアセンブリに対して、設定された間隔で目視検査を実施した。フレックスリリーフとケーブルジャケットとが接する接合線は、通常、不十分に接合されたケーブルアセンブリの剥離の起点領域であるので、特に精査される。ケーブルアセンブリの各々を、0、80および151のオートクレーブ前調整サイクルで検査した。
フレックスリリーフを有する6つの対照ケーブルアセンブリ(C4〜C9)およびフレックスリリーフを有する6つの試験サンプル(R4〜R9)のオートクレーブ調整は、Steris Amsco Century SV−120オートクレーブ蒸気滅菌機を使用して標準TSEドライサイクルで実施した。この試験中、18分の滅菌時間を含む各滅菌サイクルでの300滅菌サイクルの間、すべてのサンプル(C4〜C9およびR4〜R9)を、214kPaゲージ圧の飽和蒸気において135℃にさらす。そのような試験条件は、ウシ海綿状脳症(BSE)、伝染性海綿状脳症(TSE)または狂牛病で汚染された手術器具の再処理に使用される一般的なオートクレーブ環境を反映している。各ケーブルアセンブリに対して、設定された間隔で目視検査を実施した。フレックスリリーフとケーブルジャケットとが接する接合線は、通常、不十分に接合されたケーブルアセンブリの剥離の起点領域であるので、特に精査される。ケーブルアセンブリの各々を、0、80および151のオートクレーブ前調整サイクルで検査した。
このオートクレーブ調整剥離試験について測定された結果を以下の表4にまとめた。PSQ添加剤を含むシリコーン・ケーブルジャケットを含む、本開示の教示にしたがって作成されたケーブルアセンブリを有して成る試験サンプル(R4〜R9)は、PSQ添加剤が全く組み込まれていないシリコーン・ケーブルジャケットを有するケーブルアセンブリを有して成る比較用サンプル(C4〜C9)と同等に機能することが観察された。実際に、試験サンプル(R4〜R9)または対照サンプル(C4〜C9)のいずれも、300サイクル後に、接合線に欠陥を示さなかった。
ここで図4Aを参照すると、本開示のケーブルアセンブリ1Aについての接合線50の顕微鏡写真が、136回のオートクレーブサイクルの完了後に示される。PSQ添加剤を含むシリコーン・ケーブルジャケット10Aからのフレックスレリーフ15の剥離は観察されない。同様に、図4Bでは、比較用のアセンブリ1Bの接合線50の顕微鏡写真が、136オートクレーブサイクルの完了後に示されており、シリコーン・ケーブルジャケット10Bからのフレックスレリーフ15の剥離は観察されない。
300回のオートクレーブサイクルに曝された後、試験サンプル(R4〜R9)および比較用サンプル(C4〜C9)の各々は、545000フレックス(または撓み、もしくは撓曲、flex)サイクルにかけられた。このフレックス試験について、全てのサンプルはケーブルジャケットに取り付けられた454グラム(1ポンド)を有し、次いで、ケーブルジャケットは、固定されたフレックスサイクル数だけ曲げられたか、または撓曲された。シリコーン・ケーブルジャケットからのフレックスレリーフの剥離は観察されなかった。この実施例は、オーバーモールドされたLSRフレックスレリーフの接合が、押出されたジャケットに滑らかな感触をもたらすことが可能であること、および形成された接合が、再使用可能な医療デバイスが受ける最も厳しい温度および圧力サイクルに耐えることができることを示す。
(実施例6)追加の動的摩耗試験測定
この実施例は、変更されたASTM D 1894−14試験方法において、ケーブルジャケットサンプルによって示された動摩擦に対して測定を行うための別の試験設定および手順を示す。この実施例では、500Nロードセルを有するInstron(登録商標)5944万能試験フレームおよびInstron(登録商標)2810−005摩擦係数固定具(それにわずかな変更を加えたもの)を利用する。
この実施例は、変更されたASTM D 1894−14試験方法において、ケーブルジャケットサンプルによって示された動摩擦に対して測定を行うための別の試験設定および手順を示す。この実施例では、500Nロードセルを有するInstron(登録商標)5944万能試験フレームおよびInstron(登録商標)2810−005摩擦係数固定具(それにわずかな変更を加えたもの)を利用する。
この摩耗試験は、試験片を、基準面を横切って引きずることによって行われた。この試験では、Instron(登録商標)摩擦係数固定具の露出したアルミニウム板を使用した。滑車を使用してドラッグラインを上昇させ、試験におけるサンプルの厚さを補正した。これは、固定具が薄膜テスト用に設計されているために行われた。機械製造業者によって供されたBluehill(登録商標)3ソフトウェア内の基準摩擦係数試験テンプレートをこの試験の設定に使用した。試験開始前に、全てのサンプルを半分に切断した。
摩擦を測定するための方法は、糸くずの出ないタオルおよび2−プロパノールで、試験サンプルの表面、ならびに基準表面を洗浄することを含んでいた。ドッグボーン形状の試験サンプルを、両面テープを介して200グラムのスレッドに取り付けた。ワイヤーコアのテザーを介してスレッドをロードセルに取り付け、基準面に位置付けた。テストはオペレータによって開始され、問題が発生した場合に備えて観察された。150mmの全距離にわたって、移動距離(mm)に対するサンプルを有するスレッドを引っ張るのに必要な力(N)を測定した。各側面について、そして全ての供された試験片(試験サンプルおよび対照サンプル)の各半分について、上記の工程を3回繰り返した。試験のほぼ中間の点(80mm)を選択することによってデータ分析を行った。動摩擦に関して2つの材料間の比較を下記の表5にまとめた。
対照サンプル(C1)の平均力は、7.80±2.99Nであると測定されたが、PSQ添加剤を含む試験サンプル(R1)は、3.41±2.11Nの平均力および4.01×10−7のP値を示した。P値は、これらの測定値に対して95%の信頼区間を与える。したがって、PSQ添加剤を含むシリコーン・ケーブルジャケットは、PSQ添加剤が存在しない同様のシリコーン・ケーブルジャケットよりも低い動摩擦レベルを示す。
当業者は、本開示の教示にしたがって形成されるシリコーン・ケーブルジャケットが、医療用ケーブルアセンブリ以外の用途にも用いられ得ることを理解するであろう。これらの用途は、低い耐摩耗性および耐切断性のためにシリコーンが現在使用されていないケーブルアセンブリにおける使用さえも含んでもよい。ケーブルジャケットおよびケーブルアセンブリが、高温環境および/または化学的環境への暴露に対する耐性を必要とする多くの用途は、本開示のシリコーン・ケーブルジャケットおよびアセンブリに用途を見出すことができる。そのような用途のいくらかの例は、限定されないが、PSQ添加剤を充填したシリコーンエラストマーの改良された特性から利益を得ることができる自動車用途、航空宇宙用途、防衛用途および海洋用途での使用を含む。この技術は、滑らかで耐摩耗性の外表面を示しつつ、ケーブルジャケットの表面に接合することができるので、シリコーン・ケーブルジャケットまたはケーブルアセンブリを含む、あらゆる製品のための戦略的利点を生み出す。
本発明の様々な形態の前述の記載は、例示および説明の目的で提示されている。本発明を開示された正確な形態に対して、網羅的であること、または限定することを意図するものではない。上記の教示に照らして、多数の改良形態または変形形態が可能である。議論された形態は、本発明の原理およびその実際的な応用の最良の例示を供するために選択され、記載され、それによって、当業者が予期される特定の用途に適した種々の形態および様々な改良で本発明を利用できるようにする。すべてのそのような改良および変形は、それらが公平に、合法的に、および公正に権利が与えられる範囲にしたがって解釈される場合、添付の特許請求の範囲によって決定される本発明の範囲内である。
Claims (11)
- 潤滑性を示すシリコーン・ケーブルジャケットであって、
シリコーンエラストマーおよびPSQ添加剤を含んで成り、
前記PSQ添加剤は、ポリアルキルシルセスキオキサン、ポリアリールシルセスキオキサン、ポリアルキルアリールシルセスキオキサン、またはそれらの混合物から成る群から選択される、ケーブルジャケット。 - 前記シリコーンエラストマーが液体シリコーンゴム(LSR)である、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- 前記シリコーンエラストマーは、高稠度ゴム(HCR)であり、好ましくは、前記ケーブルジャケットは、少なくとも部分的に前記シリコーンエラストマーを封入して、それに接合されている液体シリコーンゴム(LSR)の層をさらに有して成る、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- 前記PSQ添加剤は、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリエチルシルセスキオキサン、ポリプロピルシルセスキオキサン、ポリフェニルシルセスキオキサン、ポリメチルフェニルシルセスキオキサン、ポリエチルフェニルシルセスキオキサン、またはそれらの混合物から成る群から選択される1つである、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- 前記PSQ添加剤は、前記ケーブルジャケットの総重量を基準として、約10重量%〜約30重量%の範囲内の量で該ケーブルジャケットに組み込まれている、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- 前記PSQ添加剤は、1以上のヒドロキシル官能基またはアルコキシ官能基を含んで成り、好ましくは、該PSQ添加剤と前記シリコーンエラストマーとが架橋されている、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- 前記PSQ添加剤を含む前記ケーブルジャケットは、該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、DIN 53516試験における重量ロスで少なくとも30%の低減を示す、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- 前記PSQ添加剤を含む前記ケーブルジャケットは、ASTM D 1894−14にしたがって測定した場合、該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットよりも、より低い静的摩擦係数(COF)および動的摩擦係数を示し、好ましくは、前記PSQ添加剤を含む前記ケーブルジャケットは、該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットの静的COFよりも、少なくとも25%低い静的COFを示す、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- 前記PSQ添加剤を含むケーブルジャケットは、該PSQ添加剤を含まない同様のケーブルジャケットと比較して、DIN 53516摩耗試験における重量ロスで少なくとも50%の低減、ASTM D 1894−14にしたがって測定した場合、少なくとも40%低い静的摩擦係数(COF)、およびASTM D 624−00(12)試験において引裂抵抗の15%以上の低減を示す、請求項1に記載のケーブルジャケット。
- ケーブルアセンブリであって、
ケーブル、および請求項1〜9のいずれか一項に記載のケーブルジャケットを有して成る、ケーブルアセンブリ。 - 前記ケーブルアセンブリは、前記ケーブルジャケットと前記ケーブルとの間にいかなる接合欠陥を発生することなく、少なくとも150サイクルのオートクレーブ調整をパスする、請求項14に記載のケーブルアセンブリ。
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Legal Events
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20200416 |