ここで開示されるのは金型であり、この金型は、押出機の出口に固定されて、全長にわたって複数の内部通路を有し外面全体にテクスチャーを有する物品(例えば可撓性導管などの細長い物品)を製造することができる。一実施形態では、金型を使用して、少なくとも1mmの外径を有する導管(例えばカテーテルなど)を製造することができる導管の最大外径は、2mm以上、好ましくは10mm以上、より好ましくは20mm以上とすることができる。要するに、導管の外径は、小さくてもよい。
金型は、1回の通過で物品の外面にパターンを転写することができる、という点で有利である。一実施形態では、金型の構造が、カテーテルなどの細長い物品の外面全体(全長に沿った外面全体)に、その金型を1回通過するだけで、パターンを転写することを可能にする。このテクスチャーはまた、金型を1回通過する間に、細長い物品の複数の部分に転写される。この物品は一般に、製造工程中に非常に柔軟であり、通常の金型の使用(製造工程中にそれをテクスチャー加工するような方法)では制御するのが難しいエラストマーから製造される。
一実施形態では、物品は、10kPa〜3GPaの弾性率を有するエラストマーから成る。テクスチャーは、4〜50の平均粗さ係数(R)を有することができ、金型を1回通過するときに金型内で製造された物品の一部または全表面に分布する。好ましい実施形態では、外面全体へのテクスチャー加工のために、物品を1回以上金型に通過させる必要はない。必要であれば、他の目的のために、その金型を使用して再処理することもできる。
金型は金型アセンブリの一部であり、その詳細を以下に説明する。金型は、ポリマー材料の流入を可能にするための入口ポートを有する外管を備える。外管はスロットを有し、このスロット内に押出ピンが挿入される。押出ピンは、位置決め部品として機能するフィンを有する。押出ピンは、フィンが取り付けられている支柱を備える。支柱は通路を有し、その中に、押出プロセス中に通気口として働く管が取り付けられる。通気口は、押し出された物品内の圧力を均等化し、その物品の内部に低圧が生じることによって、その物品が崩壊するのを防止する。金型はまた、その内部に別の管を備えることができ、押し出された物品の壁内へのバリウムなどの放射線不透過性材料の導入に利用できる。細長い物品中に放射線不透過性材料が存在することによって、それが生物の体内に挿入されたときに、物品の位置を追跡することが可能になる。
製造中に、(押出機から金型アセンブリを介して受け取った)押出物は、外側管と支柱との間を輸送され、物品を形成する。この時、この物品には、金型アセンブリ内に配置された案内チューブを通過することで、テクスチャーが付与される。このテクスチャーは、後述する鋳型を介して付与される。
したがって、金型は、金型アセンブリと連動して、金型にポリマー材料を1回通過させる間に、物品にテクスチャーを付与すると共に、物品の全長にわたり通路を形成することができる。1回の通過で、物品の長さの一部に通路を形成することもでき、全長にわたり通路を形成することもできる。
ここで図1Aおよび図1Bを参照すると、金型アセンブリ100は、押出機(図示せず)の口に可逆的に取り付けることができる第1取付ブロック102と、第1支持部材104と、この第1支持部材104の反対側に配置される第2支持部材106と、第1取付ブロック102および第1支持部材104と連通する金型110とを備える。図1Aは金型アセンブリ100の上面図であり、図1Bは金型アセンブリ100の側面図である。金型110は、導管108を介して第1取付ブロック102と連通する。導管108は、押出機から金型110へのポリマー材料の輸送を容易にするように機能する。ポリマー材料は、金型110を通して押し出され、導管の全長にわたる内部通路を有する物品(例えば、導管などの細長い物品)を形成することができる。金型110は、導管の全長にわたる通路の形成を容易にする押出ピン410を備える。第2支持部材は供給ローラー120を備え、この供給ローラー120は、テクスチャーのイメージがその上に配置された鋳型(図示せず)を供給する。鋳型600は、例えば移動鋳型であり、押し出される物品に接触するとき、テクスチャーのイメージをその物品に転写する。鋳型600は、供給ローラー120を介して搬送され、金型110の外面に接触する(図1E参照)。鋳型600は、金型110から出るときに押出物(図示せず)と接触し、鋳型および押出物が案内チューブを通って移動するにつれて、そのテクスチャーを押し出される物品上に刻印する。鋳型600は移動鋳型であり、押出物と共に移動する。移動鋳型600については、本文中で後に詳述する。オプションのストラップ500が、導管108を介して、金型110を第1取付ブロック102に固定する。オプションの延長導管101を使用して、金型アセンブリ100と押出機(図示せず)との間の接触を確立することができる。
図1Cは、金型アセンブリの斜視図であり、供給ローラー120に取り付けられ金型110に接触する鋳型600が無い状態を示す。図1Cにおいて、押出ピン410は金型110内に取り付けられている。これについては、後で図6A〜図6Eを参照して詳細に説明する。
図1Dは、様々な部品が互いに分離された状態の金型アセンブリ100の拡大図である。押出ピン410は、スロット115を介して金型110内に配列される。金型110は、第1支持部材104内に配置された穴304を介して、金型アセンブリ100内に配置される。これについては、後で図3A〜3Dを参照して詳細に論じる。
図1Eは、テクスチャー加工導管を製造するための金型アセンブリ100および鋳型600の機能を示す。テクスチャー加工導管の製造については後で詳細に説明する。
図2A、図2B、図2Cおよび図2Dは、第1取付ブロック102を別々の方向から見た図を示す。図2Aは第1取付ブロック102の側面図を示し、図2Bは第1取付ブロック102の上面図を示す。図2Cは、図2Aの断面D−Dに沿った第1取付ブロック102の断面図であり、図2Dは、導管108と接する表面(第2面)212から見たときの第1取付ブロック102の正面図である。図2Eは、第1取付ブロック102の斜視図を表す。
図2Aを参照すると、第1取付ブロック102は、第1取付ブロック102を押出機(図示せず)に取り付けるための取付部202を有する。第1取付ブロック102は、押出機と接する第1面201と、導管108と接する対向第2面212とを含む。
第1取付部202は、ねじ山を有し、第1取付ブロック102の第1面201に最も近い部分に配置される。一実施形態では、第1取付部202は、第1取付ブロック102を押出機に可逆的に取り付けることを可能にするねじ山を有する。別の実施形態では、取付部202は、ねじ、ボルト、ナットなどを備えることができる。典型的な取付部202は、ねじ山を有する。
第1取付ブロック102は、第1通路204と、第1通路204と流体連通する第2通路206とを備える。第2通路206は、第1通路204よりも小さい直径を有する。第2通路206は、第2面212に開口している。第2通路206は、押出物を金型110に輸送する導管108に含まれるポートと流体連通している。溶融または溶媒和されたポリマー材料は、導管108を介して押出機(図示せず)から第1通路および第2通路を通って金型110に排出される。一実施形態では、第1および第2通路は円形の断面積を有するが、正方形、長方形、多角形などの他の形状も使用することができる。第1取付ブロック102は、第1支持部材104および第2支持部材106への取り付けを容易にするために、その中に穿孔された複数のねじ穴208を有することができる。一実施形態では、ねじ穴208を使用して、第1支持部材104および第2支持部材106を第1取付ブロック102に可逆的に取り付けることができる。穴208を使用して、オプションのストラップ500を第1取付ブロック102に固定することができる。第1取付ブロック102は、導管108との可逆的な取り付けを容易にするねじ穴209を備える。ねじを用いて、第1支持部材104、第2支持部材106、および導管108を第1取付ブロック102に取り付けることができる。
図3A、図3Bおよび図3Cは、それぞれ、第1支持部材104の上面図、側面図および正面図を示す。図3Dは、第1支持部材104の斜視図を示す。図3Aに見られるように、第1支持部材104はプレート306を備え、このプレート306は、2つのセクション、すなわち第1セクション305および第2セクション307を有する。第1セクション305は位置決めセクションであり、第1支持部材104を第1取付ブロック102に可逆的に取り付けることを容易にするねじ穴308を有する。ねじ(図示せず)を使用して第1支持部材104を第1取付ブロック102に可逆的に取り付けることができるが、必要であれば、この取り付けのために、ナット、リベット、溶接、接着剤などの他の取り付け手段を使用することもできる。
第2セクションは(図3Bに見られるように)、第1セクション305と同じ厚さを有していてもよく、あるいは、第1セクション305よりも厚いか、または薄くてもよい。典型的な実施形態では、第2セクション307は第1セクション305よりも厚い。第2セクション307は、押出機の作動中に金型110を位置決めして支持するための第1の穴302および第2の穴304を有する。一実施形態では、第1の穴302と第2の穴304は同心であり、ひとつの軸を共有する。別の実施形態では、第2の穴304は円錐形の穴であり、金型110の第1支持部材104内への配置を容易にする。
金型110の位置決め部品として機能することに加えて、第1の穴302および第2の穴304は、鋳型と押し出される物品との間の接触を容易にするための案内チューブとして機能する。鋳型(後述する)はテクスチャーを有しており、そのテクスチャーが、鋳型と押し出される物品の両方が穴302、304を通って移動するときに、案内チューブによって鋳型および押し出される物品に加えられる圧縮力(圧力)によって、押し出される物品に刻印される。
図4A、図4Bおよび図4Cは、それぞれ、第2支持部材106の上面図、側面図および正面図を示す。図4Dは、第2支持部材106の斜視図を、所定位置に固定された供給ローラー120と共に示す。第2支持部材106は第1セクション320を有し、この第1セクション320は、第2支持部材106を第1取付ブロック102上の適切な位置に配置するためのねじ穴308を備える。第1セクション320はしたがって位置決めセクションであり、第2支持部材106を第1取付ブロック102に可逆的に取り付けることを容易にするねじ穴308を備える。第2セクション322はアーム322Aおよび322Bを有し、アーム322Aおよび322Bは各々、供給ローラー120を位置決めするための穴324を有する(図1Bおよび図4D参照)。供給ローラーシャフトの軸は、穴324の中心線と同心である。アームは、第1取付ブロック102の面312(図2B参照)から、金型110から出てくる押し出された物品の表面にテクスチャーを付与するために鋳型に十分な張力を付与するのに有効な長さだけ、延びている。これについては、後で詳しく説明する。
供給ローラー120は、金型110および第1支持部材104(テクスチャーを転写するための案内チューブとして機能する穴302、304を含む)に向かう鋳型(図示せず)の移動を容易にする。
鋳型600は、単層または多層フィルムとすることができる。一実施形態では、鋳型は多層フィルムである。鋳型は一般に、付与されるテクスチャーを有する第一層と、支持部材として働く第二層とを備える。第二層は、第一層よりも高い熱変形温度を有する。図1Eに見られるように、鋳型600は、供給ローラー120から送出され、金型110の外面に接触する。鋳型600は金型110の外面に沿って移動し、金型から出るときに押出物と接触する。鋳型600のテクスチャー加工表面が案内チューブ(第1の穴302、図3Bで既に詳述した)によって押出物の外面に押し付けられ、押出物にテクスチャーを刻印する。鋳型は押出物と同じ方向に押出物と同じ速度で移動し、この移動中に、鋳型が押出物に押し付けられて、その押出物にテクスチャーを転写する。テクスチャーは、押出物を案内チューブに1回通過させる間に、押出物の表面全体的に、その押出物の全長にわたって複製される。
図5A、図5Bおよび図5Cは、それぞれ、導管108の上面図、側面図および正面図を示す。図5Dは、導管108の斜視図である。導管108は、溶融ポリマー材料を第1取付ブロック102から金型110に輸送する働きをし、また、金型110を配置し、それを第1支持部材104に配置された(穴302および304によって形成される)案内チューブと整列させる働きをする。図5Aは、導管108を、第1取付ブロック102の表面(第2面212)と接触するフランジ108Aと共に示す。フランジ108Aは、導管108の第1取付ブロック102への可逆的な取り付けのためねじ穴109を有する。導管108は、押出物(溶融ポリマー材料)が押出機から金型へ流れる通路108Dを取り囲む壁108Bを有する。壁108Bは、図1Bに示されるように、金型110を位置決めするように機能する位置決め部品108Cの頂部および端部から見て、三角形の断面を有する。通路108Dは、金型内の入口ポートと整列する排出ポートを有する。これについては、以下で詳述する。
図6Aから図6Eは、金型と金型内に浮かぶ押出ピンを示す。図6Aは金型の正面図および側面図を示し、図6Bは、押出ピンの側面図を示す。図6Cは、押出ピンの別の側の側面図を示す。図6Dは、金型内の押出ピンの2つの図を示す。図6Eは、金型110の斜視図を示す。図6Fは、押出ピン410の斜視図を示す。押出ピン410は、金型のスロット115に嵌合するフィン412を有する。
図6Aおよび図6Bに示す金型110は、入口ポート110Bを有する第1外側チューブ110Aを備える。入口ポート110Bは、導管108の排出ポートと整列しており、押出機から排出された溶融ポリマー材料が金型110に入るようにする。金型は、第1外側チューブ110Aよりも小さい直径を有する第2チューブ110Cを備え、この第2チューブ110Cは、外側チューブ110Aの内側に配置されて、押し出される物品の壁に放射線不透過性材料のストリップ(細長い物)を導入するために用いられる。第2チューブ110Cは、金型アセンブリ100に装着されたときに、第1外側チューブ110Aの底部の下まで延びていてもよく、第1外側チューブ110Aの内面に固定される。
第1外側チューブ110Aは、第1端111と、第1端111と対向する第2端113とを有する。第1端111は押出ピン410を受け入れる。これについて、以下に詳述する。第2端113は開口を有し、この開口を通って、図6Aに見られるように、第2チューブ110Cが突出することができる。第2端113は、キャップで封止される。第1外側チューブ110Aは、入口ポート110Bの上方の部分に配置されたスロット115を有する。第1外側チューブ110Aの周囲に配置されたこれらのスロット115は、押出ピン410に取り付けられたフィン412を受け入れることによって、押出ピン410の位置決めを可能にする(図6C参照)。この機能については、後で詳しく説明する。
一実施形態では、第1外側チューブ110Aの少なくとも一部分には、押出ピン410を受け入れるように、スロットが切られている(図6C参照)。押出ピン410は支柱414を備え、この支柱414は、押出ピン410を第1外側チューブ110A内に位置決めするための位置決め部品として機能する1または複数のフィン412を備える。支柱414はまた、その中に、第1外側チューブ110Aよりも小さい直径の第3チューブ416を収容する通路を有する。第3チューブ416は、より大きい管腔(例えば、カテーテル上の尿管腔)のための通気口として機能する。押出ピン410は、第1端413と、第1端413に対向して配置された第2端415とを有する。フィン412は、第1端413に近接して配置され、その一方、支柱414は、フィンから第2端415に向かって延びる。支柱414は、第2端415の断面積とはフィンと接触する点で異なる断面積を有する。一実施形態では、第2端415における断面積は、それがフィンと接触する点における断面積より大きい。
一実施形態では、支柱414は、支柱414を第1外側チューブ110A内で適切に方向付けるための位置決め部品として機能する複数のフィン412を備える。図6Bは、4枚のフィン412を備える押出ピン410の一実施形態を示す。4枚のフィンは、支柱の周囲に等間隔に配置され、支柱から半径方向外側に突き出しており、上から見たときに支柱を4つの等しい四分円に分割するように見える。押出機から出た溶融ポリマーは、フィンの下の第1外側チューブ110A内の空間から、支柱414、フィン412、およびチューブ110Aの間の空間を通って、フィンの上の第1外側チューブ110A内の空間に運ばれる。
図6B、図6D、および図6Fにおいて、支柱414は、フィンによって画定された象限の周りに、完全には対称に分布していないことが分かる。支柱414は、頂部からフィンに向かって見たときに、4つの象限のうちの3つ(フィンによって定義される)のより大きな断面積を占める。支柱414の断面積は、4つの象限のうち3つに均等に分布し、4つの象限の断面積と比較して3つの象限のより大きい断面積を占める。
四分円のいずれか支柱によって占められていない領域は、図6Dに示されるチューブ110Cのような、1つ以上のチューブを収容するために使用することもできる。チューブ110Cは、完成したカテーテル内の膨張内腔であるより小さな内腔のための通気チューブとして機能する。これらの1または複数のチューブは、圧力均等化のため、押し出された物品の壁に材料を導入するため、または金型110を通過するときにチューブの内側を被覆するための反応物を導入するために使用することができる。
図6Dおよび図6Fの支柱は、(上から見たときに)三日月形の断面を有するが、この断面の形状に制限はなく、多数の異なる断面の支柱形状を採用することができる。第1外側チューブ110Aに収容されるチューブの数にも制限はない。支柱は1以上の通路(チューブを含んでもよい)を備え、これらの通路は、押出物内の圧力を均等化して押出物が潰れるのを防ぐことができ、あるいは、充填材あるいはストリップ材料の押出物内への導入に利用される。一実施形態において、押出物が細長い物品の形態であるとき、通路を利用して、その物品の壁内に挿入される放射線不透過性ストリップをその物品の全長にわたり配送することができる。
金型110を組み立てる際、押出ピン410(第2チューブ110Cが溶接されている)のフィン412は、図6D、6Eおよび6Fに見られるように、第1外側チューブ110Aのスロットに挿入される。押出ピンの中心軸は、第1外側チューブ110Aの中心軸と同心とすることができる。第3チューブ416(圧力均等化用)が、押出ピン410の通路に挿入される。第1外側チューブ110Aの上端は、第1支持部材104の案内チューブ(穴302および304、図3Aおよび図3B参照)内に配置されている。第2端113は開放端であり、チューブ110Cが大気に開き、成形時に押し出される物品内の圧力を平衡させることができる。
図1に示すオプションのストラップ500を金型110に取り付け、それを導管108および第1取付ブロック102に固定する。ストラップ500は、可撓性材料から製造されており、ねじによって第1取付ブロック102に固定される。一実施形態では、ストラップ500は、金型110を包み込むベルトであり、張力下で第1取付ブロック102に固定される。ストラップ500の両端は、第1取付ブロック102にねじで固定される。ストラップ500は、延性金属、ポリマーまたはセラミックなどの可撓性材料から製造される。ストラップ500は、押出が行われる温度および金型が受ける温度に耐えることができなければならない。一実施形態では、ストラップ500は、250℃を超える温度に対して、寸法安定性を示すことができる(すなわち、約250℃以上の温度で流動し始めることはない)。
代わりに、金型110を導管108に溶接し、次に導管108を第1取付ブロック102に溶接してもよい。ストラップを使用して、金型110を導管108および第1取付ブロック102に固定することが好ましい。
一実施形態として、金型アセンブリを製造する一方法では、第1取付ブロック102が、ねじによって、第1支持部材104および第2支持部材106に固定される。ねじは、ねじ穴208にねじ込まれる(図1A、図1B、図1Dおよび図1E参照)。次に、導管108は、ねじ穴209を介して、ねじによって第1取付ブロック102に固定される。供給ローラー120は、第2支持部材106のアーム322Aおよび322Bに固定される。次に、金型110(図5Aに示すように、押出ピン410が外側チューブ110Aと共に配置されている)を、導管108の位置決め部品108C上に位置決めする。金型110の端部は、第1支持部材104の案内チューブ(穴302および304)内に配置されている。次に、オプションのストラップ500は、金型110を取り囲み、それを外側チューブ110Aに含まれる押出ピンと共に定位置に保持するように、第1取付ブロック102に取り付けられる。
図1Eに見られるような一実施形態では、金型アセンブリ100を操作する1つの方法において、金型アセンブリ100が、押出機から出る材料(押出物)が金型アセンブリ100の流入ポート(第1通路204)に入るように、まず押出機の排出ポートに取り付けられる。押出機としては、単軸押出機、多軸押出機(例えば、二軸押出機)、ピストン押出機、またはBuss Kneaderが用いられる。次に、所望のテクスチャーを有する鋳型600を供給ローラー120の周りに取り付ける。押出機が起動し、押出物が金型を通って輸送されると、押出物が案内チューブ(穴302および304)内の鋳型と接触する。
押出物は、入口ポート110Bから金型110に入り、フィンと支柱と第1外側チューブ110Aとの間の空間内を移動する。フィンを上方に移動させた後、押出物が支柱の周りを第1支持部材104内の案内チューブに向かって移動し、そこで鋳型と接触する。案内チューブにより鋳型を介して押出物に均一な圧力が加えられると、案内チューブを出る前に、押出物へのテクスチャーの転写が引き起こされる。支柱およびチューブ110Cの周りを移動する際に、押出物は、押出物の全長にわたる通路に延伸する。これらの通路は、押出物の一端から他端へ流体を輸送するために使用される。押出物の表面上にそのテクスチャーを刻印した鋳型は、他のローラー(図示せず)の周りに巻かれる。図7Aから図7Dは、製造工程中に移動鋳型から導管に転写される種々のテクスチャーを示す。
鋳型のテクスチャー加工表面は、押出物の表面と平行に移動し、2つの表面が案内チューブ内で互いに接触するとき、そのテクスチャーを押出物上に刻印する。鋳型は押出物の外径を包み込み、案内チューブを1回通過するだけで、そのテクスチャーを押出物の外面全体に転写する。包み込みプロセスが開始されると、フィルムが剥がれることはない。金型には、押し出される製品の外径に沿った、直線進路がある。
金型110の構造として、金型チューブ内で位置決めねじ(図示せず)および側ポート(第2チューブ110C)により調整可能で取り外し可能な押出ピンを備えることが有利であり、それにより、チューブ内にバリウムストライプのような二次材料を追加することができる。取り外し可能な押出ピンがあると、磨耗したときに簡単に交換できる。また、異なる内径および異なる数の内部通路を有する導管を製造するために、異なる支柱サイズ(異なる断面積の)の使用が可能になる。
金型110は、押出ピンを、材料供給、金型成形および排出の機構から容易に取り外すことができるという、新規の設計上の特徴を有する。新しい金型を製造しなくても、押出ピンの清掃と交換を完了できる。ピン部分は直線状に維持され、供給部の組立および皮下注射器のように細長いチューブまたは類似物を通しての通気を助ける。ピンは、それを供給金型部に押し付けるステンレス鋼ストラップによって、所定の位置に保持される。この新規な設計は、(鋳型の形態の)可撓性媒体を金型の高圧ゾーンに導入し、押し出される形状の外径の周りを包むことを可能とする。金型は、押し出される形状の外径と平行な部分を有し、これにより、鋳型が座屈することなく包まれる。包み込みが開始されると、鋳型をその包みから曲げることはできない。
本発明をいくつかの実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更を加えてもよく、それらの要素と等価物を置換してもよいことが当業者には理解されよう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を、本発明の教示に適合させるために多くの修正を加えることができる。したがって、本発明は、本発明を実施するために企図された最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内に含まれるすべての実施形態を含むことが意図される。