JP2019531105A - プラズマ滅菌システム及び方法 - Google Patents

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Abstract

物品、具体的には、医療器具の中空内部領域を滅菌又は消毒するためのシステム及び方法が開示される。本システムは、電極、シールド、及び電極とシールドとの間の誘電ギャップを有するプラズマ発生器を含む。電極とシールドとの間に電子エネルギー密度を適用するために、電力源がプラズマ発生器に接続されている。水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源が、酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間にガス流を提供する。例示的なシステムにおいて、電子エネルギー密度がガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、150℃未満である。また、少なくとも2−log10コロニー形成単位の減少を達成するのに十分な暴露時間の間汚染物品をプラズマに暴露することによって、バイオフィルム又は胞子で汚染された物品を消毒するための方法が開示される。

Description

本開示は、一般的に、医療器具及び物品の滅菌又は消毒に関し、より具体的には、医療器具又は医療内視鏡内腔などの医療物品の滅菌又は消毒を行うための反応性種を有するガスプラズマの適用に関する。
滅菌器具、器械、及び消耗品の確実な供給は、現代の医療行為にとって極めて重要である。例えば、蒸気オートクレーブを含む、病院環境内で再使用可能な物品を滅菌するための様々なタイプの装置が知られている。米国特許第4,301,113号(Alguire et al);同第4,294,804号(Baran);同第5,317,896号(Sheth et al);同第5,399,314号(Samuel et al);同第3,571,563号(Shulz);同第3,054,270号(Huston);及び同第3,564,861号(Andersen et al)には、滅菌用装置及びその制御システムについて記載されている。オートクレーブ温度に耐えることができない物品は、酸化エチレンなどの殺菌ガスを使用する滅菌器によって滅菌することができる。
酸化エチレンは優れた殺菌剤であり、内視鏡などの内腔に良好に入り込むが、酸化エチレンは、望ましくない毒性及び引火性もまた示し、少なくともこれらの理由により、当技術分野では代替案が模索されてきた。
本開示は、滅菌ガスとして酸素/窒素プラズマを使用する滅菌又は消毒システムを提供する。開示された実施形態は、不必要な熱発生を最小限に抑えながら、高い電極エネルギー密度を可能にする。
一態様において、本開示はプラズマ発生器を含むシステムに関する。プラズマ発生器は、電極、シールド、及び電極とシールドとの間の誘電ギャップを含む。電力源は、電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために、プラズマ発生器に接続されている。ガスの供給源は、ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために、プラズマ発生器を通るガス流を提供する。本システムはまた、ガス供給源に流体接続されたチャンバを通して、物品を減菌しながら搬送するための装置を含むことができる。
本システムの例示的実施形態において、ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される1種以上を含む。好ましくは、ガスは水蒸気、分子状酸素、及び分子状窒素を含む。いくつかの例示的実施形態において、ガスは空気を含む。好ましくは、プラズマ発生器に入るガスの相対湿度は少なくとも21%である。
特定の現在の好ましい実施形態において、電極エネルギー密度が電極とシールドとの間を通過するガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、好ましくは、150℃未満に維持される。いくつかの例示的実施形態において、電力源は、高dV/dTを有するパルス直流電源である。特定の例示的実施形態において、本システムは冷却装置を更に含む。いくつかの例示的実施形態において、本システムは、ガスから酸性種及び/又は酸化種を除去するためのフィルタを含む。
第2の態様において、本開示は、電極、シールド、及び電極とシールドとの間の誘電ギャップを有するプラズマ発生器と、電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために、プラズマ発生器に接続された電力源と、ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するためにプラズマ発生器を通るガス流を提供する、ガス供給源とを含む滅菌器を使用して、汚染物品を滅菌するための方法について説明する。酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、プラズマ発生器から、滅菌される物品の一部分を含む囲み領域内に導かれる。
例示的実施形態において、ガスは、水蒸気、酸素、及び窒素を含み、電極エネルギー密度が電極とシールドとの間を通過するガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、150℃未満に維持される。汚染物品は、好ましくは1時間以下である、汚染物品を滅菌するのに十分な暴露時間の間、酸性種及び/又は酸化種を含むガスに暴露される。
第3の態様において、本開示は、電極、シールド、及び電極とシールドとの間の誘電ギャップを有するプラズマ発生器と、電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために、プラズマ発生器に接続された電力源と、ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間でプラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源と、を有する、消毒システムを提供することを含む、汚染物品を消毒する方法について説明する。酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、プラズマ発生器から、消毒される物品の一部分を含む囲み領域内に導かれる。
いくつかの例示的実施形態において、汚染物品は、複数の微生物又は複数の微生物胞子若しくは真菌胞子を含む少なくとも1つのバイオフィルムで汚染されている。汚染物品は酸性種及び/又は酸化種を含むガスに暴露時間暴露され、この暴露時間は、汚染物品に対する消毒済み汚染物品の少なくとも2−log10コロニー形成単位、任意選択で最大11−log10コロニー形成単位の減少を達成することによって汚染物品を消毒するのに十分な時間である。
本開示の範囲内の更なる例示的実施形態は、以下の例示的な実施形態の一覧において提供される。
例示的実施形態の一覧
A.システムであって、
電極、
シールド、及び
電極とシールドとの間の誘電ギャップ
を含むプラズマ発生器と、
電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために、プラズマ発生器に接続された電力源と、
ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間でプラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源と、を備え、
電極エネルギー密度が電極とシールドとの間を通過するガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、150℃未満に維持され、任意選択で、本システムは、滅菌される物品を、プラズマ発生器を通る酸性種及び/又は酸化種を含むガス流に流体接続されたチャンバを通って搬送するための装置を更に備える、システム。
B.ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される1種以上を含む、実施形態Aのシステム。
C.ガスは空気を含む、実施形態Bのシステム。
D.プラズマ発生器に入るガスの相対湿度は少なくとも21%である、実施形態A〜Cのいずれか1つのシステム。
E.冷却装置を更に備える、実施形態A〜Dのいずれか1つのシステム。
F.電力源は、高いdV/dTを有するパルス直流電源である、実施形態A〜Eのいずれか1つのシステム。
G.ガスから酸性種及び/又は酸化種を除去するためのフィルタを更に備える、実施形態A〜Fのいずれか1つのシステム。
H.汚染物品を滅菌する方法であって、
滅菌器を提供することであって、この滅菌器は、
電極、
シールド、及び
電極とシールドとの間の誘電ギャップ
を含むプラズマ発生器と、
電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するためにプラズマ発生器に接続された電力源と、
ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間でプラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源と、を備える、減菌器を提供することと、
ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間でプラズマ発生器を通るガス流を提供することであって、電極エネルギー密度が電極とシールドとの間を通過するガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、150℃未満に維持される、ガス流を提供することと、
物品の所望の程度の滅菌を達成するために、酸性種及び/又は酸化種を含むガスを、プラズマ発生器から、滅菌される物品の少なくとも一部分を取り囲む囲み領域内に導くことと、
酸性種及び/又は酸化種を含むガスに汚染物品を、汚染物品を滅菌するのに十分な時間、暴露することであって、任意に、物品を滅菌するのに十分な時間は1時間未満である、暴露することと、を含む、方法。
I.物品の所望の程度の滅菌を達成すると、ガスから酸性種及び/又は酸化種の少なくとも一部を除去することを更に含む、実施形態Hの方法。
J.ガスから酸性種及び/又は酸化種の少なくとも一部を除去することは、活性炭、塩基官能性を有する種、塩基性吸着剤を提供する種、還元種、及びモレキュラーシーブからなる群から選択される1種以上の物質を備える装置を用いて行われる、実施形態Iの方法。
K.除去することは、ガスを触媒還元装置を通して導くことによって行われる、実施形態Iの方法。
L.囲み領域は滅菌チャンバである、実施形態H〜Kのいずれか1つの方法。
M.滅菌される物品は医療装置であり、囲み領域は、この医療装置の中空領域である、実施形態H〜Kのいずれか1つの方法。
N.医療装置は内視鏡であり、中空領域はこの内視鏡の内腔であり、更に、プラズマ発生器からの酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、この内視鏡の内腔を通される、実施形態Mの方法。
O.医療装置は医療器具であり、中空領域はこの医療器具の少なくとも1つの内部空洞である、実施形態Mの方法。
P.ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される1種以上を含む、実施形態H〜Oのいずれか1つの方法。
Q.ガスは空気を含む、実施形態Pの方法。
R.プラズマ発生器に入るガスの相対湿度は少なくとも21%である、実施形態H〜Qのいずれか1つの方法。
S.冷却装置を更に備える、実施形態H〜Rのいずれか1つの方法。
T.電力源は、高dV/dTを有するパルス直流電源である、実施形態H〜Sのいずれか1つの方法。
U.汚染物品を消毒する方法であって、
消毒システムを提供することであって、この消毒システムは、
電極、
シールド、及び
電極とシールドとの間の誘電ギャップを有するプラズマ発生器と、
電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するためにプラズマ発生器に接続された電力源と、
ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間でプラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源とを備える、消毒システムを提供することと、
ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間でプラズマ発生器を通るガス流を提供することと、
酸性種及び/又は酸化種を含むガスを、プラズマ発生器から、汚染物品の少なくとも一部分を取り囲む囲み領域内に導くことであって、汚染物品は、複数の微生物又は複数の微生物胞子若しくは真菌胞子を含む少なくとも1つのバイオフィルムで汚染されている、取り囲む囲み領域に導くことと、
汚染物品を酸性種及び/又は酸化種を含むガスに暴露時間暴露することであって、この暴露時間は、汚染物品に対する消毒済み汚染物品の少なくとも2−log10コロニー形成単位、任意選択で最大11−log10コロニー形成単位の減少を達成することによって汚染物品を消毒するのに十分な時間である、暴露することと、を含む。
V.汚染物品は医療装置であり、囲み領域は、この医療装置の中空領域である、実施形態Uの方法。
W.医療装置は内視鏡であり、中空領域はこの内視鏡の内腔であり、更に、プラズマ発生器からの酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、この内視鏡の内腔を通される、実施形態Vの方法。
X.バイオフィルムは、ゲオバチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス、バチルス・アトロフェウス、バチルス・メガテリウム、バチルス・コアグランス、クロストリジウム・スポロゲネス、バチルス・プミルス、アスペルギルス・ブラシリエンシス、コウジカビ、クロコウジカビ、偽巣性コウジ菌、黄色コウジ菌、クロストリジウム・ディフィシル、マイクロバクテリウム・テラエ、結核菌、マイコバクテリウム・ボビス、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、表皮ブドウ球菌、スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス、スタフィロコッカス・サプロフィチカス、フェシウム菌、フェカリス菌、アクネ菌、肺炎桿菌、エンテロバクター・クロアカ、プロテウス・ミラビリス、サルモネラ菌、チフス菌、シゲラ・フレックスネリ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された複数の微生物を含む、実施形態U〜Wのいずれか1つの方法。
Y.汚染物品は複数の微生物を含むバイオフィルムで汚染されており、更に、暴露時間は少なくとも5分であり、汚染物品に対する消毒済み物品のコロニー形成単位減少は、4−log10〜9−log10であり、任意選択で、暴露時間は最大で1時間である、実施形態U〜Xのいずれか1つの方法。
Z.汚染物品は複数の微生物胞子又は真菌胞子を含むバイオフィルムで汚染されており、更に、暴露時間は少なくとも2分であり、汚染物品に対する消毒済み物品のコロニー形成単位減少は、6−log10〜10−log10であり、任意選択で、暴露時間は最大で1時間である、実施形態U〜Xのいずれか1つの方法。
AA.ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される少なくとも1種を含む、実施形態U〜Zのいずれか1つの方法。
BB.ガスは空気を含む、実施形態AAの方法。
CC.電極エネルギー密度が電極とシールドとの間を通過するガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、150℃未満に維持され、任意選択で、プラズマ発生器に入るガスの相対湿度は少なくとも21%である、実施形態U〜BBのいずれか1つの方法。
DD.ガスから酸性種及び/又は酸化種を除去することを更に含む、実施形態U〜CCのいずれか1つの方法。
以上が本開示の例示的な実施形態の様々な態様及び利点の概要である。上記の「発明の概要」は、それらの本開示の特定の例示的な実施形態の、図示される各実施形態又はすべての実装を説明することを意図するものではない。以下の図面及び「発明を実施するための形態」は、本明細書に開示される原理を使用する特定の好ましい実施形態を、より詳細に例示するものである。
以下の本開示の様々な実施形態の詳細な説明を添付図面と併せて検討することで、本開示をより完全に理解し得る。
本開示の例示的な滅菌システムの概略図である。
図1の切断線2−2に沿って切り取られたプラズマ発生器の一変形例の断面図である。
図1の切断線2−2に沿って切り取られたプラズマ発生器の別の変形例の断面図である。
図1の切断線2−2に沿って切り取られたプラズマ発生器の別の変形例の断面図である。
図面において、類似の参照符号は類似の要素を表す。必ずしも原寸に比例していない上記に特定した図面は、本開示の様々な実施形態を説明しているが、「発明を実施するための形態」で指摘するように、他の実施形態もまた企図される。すべての場合に、本開示は、本明細書で開示される開示内容を、明示的な限定によってではなく、例示的な実施形態を示すことによって説明する。本開示の範囲及び趣旨に含まれる多くの他の修正及び実施形態が、当業者によって考案され得ることを理解されたい。
本開示は、酸素、窒素、及びこれらのガスから生成された反応種を含むガスプラズマを使用して物品を滅菌又は消毒するための装置及び方法について説明する。いくつかの好都合な実施形態では、プラズマは、滅菌又は消毒される物が内部に配置されたチャンバに導かれる。他の好都合な実施形態では、プラズマは、滅菌又は消毒を必要とする装置又は物品の内腔に導かれる。
用語解説
ある特定の用語が、本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して使用されており、これらの大部分については周知であるが、何らかの説明が必要とされる場合もある。特許請求の範囲又は図面を含む明細書の他の箇所に明示的に別の定義が提示されていない限り、本明細書で使用される用語は以下のように理解されるべきである。
数値又は形状への言及に関する用語「約」又は「おおよそ」は、当該数値又は特性若しくは特徴の±5パーセントを意味するが、当該数値そのものを明示的に含む。例えば、「約」1Pa−secの粘度とは、0.95〜1.05Pa−secの粘度を指すが、正確に1Pa−secの粘度もまた明示的に含む。
本明細書及び添付の実施形態において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、特に内容よる明確な指示がない限り、複数の対象を含む。従って、例えば「化合物(a compound)」を含有する微細繊維への言及は、2種以上の化合物の混合物を含む。本明細書及び添付の実施形態において使用されるとき、用語「又は」は、その内容が特に明確に指示しない限り、一般的に「及び/又は」を包含する意味で用いられる。
特性又は特徴に特に関する用語「実質的に」は、その特性又は特徴が、その特性又は特徴の反対のものが呈される程度よりも高い程度で呈されることを意味する。例えば、「実質的に」透明である基材は、それが伝達できない(例えば、吸収し、反射させる)放射線よりも多い放射線(例えば、可視光)を伝達する基材を指す。それゆえに、その表面上に入射する可視光のうちの50%より多くを伝達する基材は、実質的に透明であるが、その表面上に入射する可視光のうちの50%以下を伝達する基材は、実質的に透明ではない。
本明細書で使用する場合、末端値による数値範囲での記述には、その範囲内に包含されるあらゆる数値が含まれる(例えば1〜5には1、1.5、2、2.75、3、3.8、4、及び5が含まれる)。
特に指示がない限り、本明細書及び実施形態で使用する量又は成分、特性の測定値などを表す全ての数は、全ての場合、「約」という用語によって修飾されていると理解するものとする。したがって、特に指示がない限り、前述の明細書及び添付の実施形態の列挙において示す数値パラメータは、本開示の教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に依存して変化し得る。最低でも、各数値パラメータは少なくとも、報告される有効桁の数に照らして通常の丸め技法を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは請求項記載の実施形態の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
本開示の例示的な実施形態は、本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な修正及び変更を採ってもよい。従って、本開示の実施形態は、以下に記載の例示的な実施形態に限定されるものではないが、特許請求の範囲に記載されている限定及びそれらの任意の均等物により支配されるものであることを理解すべきである。
例示的な滅菌装置及びプロセス
以下に、本開示の様々な例示的な実施形態を、図面を具体的に参照しながら説明する。
本開示は、プラズマ発生器を含む滅菌又は消毒システムについて説明する。プラズマ発生器は、電極、シールド、及び電極とシールドとの間の誘電ギャップを含む。電力源は、電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために、プラズマ発生器に接続されている。ガス供給源は、ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために、プラズマ発生器を通るガス流を提供する。本システムはまた、ガス供給源に流体接続されたチャンバを通して、物品を減菌しながら搬送するための装置を含むことができる。
本滅菌/消毒システムの例示的実施形態において、ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される1種以上を含む。好ましくは、ガスは水蒸気、分子状酸素、及び分子状窒素を含む。いくつかの例示的実施形態において、ガスは空気を含む。好ましくは、プラズマ発生器に入るガスの相対湿度は少なくとも21%である。
特定の現在の好ましい実施形態において、電極エネルギー密度が電極とシールドとの間を通過するガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、好ましくは、150℃未満に維持される。いくつかの例示的実施形態において、電力源は、高dV/dTを有するパルス直流電源である。特定の例示的実施形態において、本システムは冷却装置を更に含む。いくつかの例示的実施形態において、本システムは、ガスから酸性種及び/又は酸化種を除去するためのフィルタを含む。
ここで図1を参照すると、本開示の例示的な滅菌又は消毒システム20の概略図が示されている。滅菌/消毒システム20は、分子状酸素及び分子状窒素を含むガスの供給源22を含む。供給源22からのガスは、空気、又は指定の比率の分子状酸素及び分子状窒素を含む指定の混合物とすることができ、提供されるときに加圧されてもよいし又は加圧されなくてもよい。非加圧供給源22の場合、圧縮機24を用いて、ガスを好都合な圧力まで加圧することができる。次いで、ガスはライン26を介して流量コントローラ28に送られ、滅菌システム20の残りの部分へのガスの質量流量が計量される。流量コントローラ26は、圧力調整器、ボールインチューブ流量計、電子質量流量コントローラ、又は他の類似の装置の形態を取り得る。
次いで、ガスは、ライン30を介して加湿装置32に送られ、ガスの湿度を、約1〜50g/m、2〜40g/m、3〜30g/m、4〜20g/m、又は5〜15g/mにする。バブラー、スパージャ、アトマイザー、及びウィック式加湿器など、様々な手段がみな適している。この実施形態では、湿度レベルが所望の範囲内にあることが確かめるために、加湿されたガスはライン34を介して任意選択の湿度検出器36に搬送される。いくつかの好都合な実施形態において、加湿装置30を適切に操作するために、制御ライン38によるフィードバック制御が設けられる。
加湿されたガスは、ライン40を経由してプラズマ発生器50に送られ、プラズマ発生器50については以下により具体的に説明する。プラズマ発生器50は、加湿されたガス中に、亜硝酸、硝酸、オゾン、亜酸化窒素のうちの1種以上を含む多様な化学種の生成を誘導する。このガスはライン52により遠隔位置に搬送される。意外的なことに、ライン52は、滅菌効力を失うことなく非常に長くすることができ、約0.5〜90メートルの距離が適していることが確認された。
ライン52は、例えば、内視鏡60又は別の内腔を含む装置に、その内腔を殺菌するべく、滅菌/消毒ガスを直接送達することができる。ガスはライン62により内視鏡60から出て、フィルタ64に搬送され無害化される。好都合な実施形態において、フィルタ64は、残留する酸性種を中和するために、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ成分を含むことになる。好都合には、オゾンなどの酸化種を除去するための活性炭などの成分もまた存在する。濾過後、出口66を経由してガスを周囲に放出することができる。
次に図2Aを参照すると、図1の切断線2−2に沿って切り取られたプラズマ発生器50の一変形例50aの断面図が示されている。変形例50aでは、ガスは外管72内の内腔70を通って搬送される。管72は誘電体であり、好都合にはガラスである。内腔70内には、内腔76を有する内管74がある。管74もまた誘電体であり、好都合にはガラスである。内腔76内に、第1の電極80がある。第2の電極82は、外管72を取り囲み、またいくつかの好都合な実施形態においては、ヒートシンクとしての追加的機能を果たすように放熱フィン84を有する。ファン、フィン、熱交換器、圧電冷却、及びこれらの組み合わせなどの他の手段を使用して冷却をもたらしてもよい。
動作中、第1の電極80と第2の電極82との間には電位差が存在しなければならない。いくつかの好都合な実施形態において、第1の電極80は高電圧電極であり、第2の電極82は接地電極である。好都合には、第1の電極80には、約4〜30kHzの周波数を有する約4〜12kVの交流電圧を印加する。正確な条件は、滅菌が必要な装置を効率的に処理するために必要なガス流、プラズマ発生器50が利用可能な冷却能力、並びに外管72及び内管74の寸法に依存する。いずれにせよ、電気パラメータは、当該条件が管同士の間にあるガスの絶縁破壊電圧を超えるようにしなければならない。
次に図2Bを参照すると、図1の切断線2−2に沿って切り取られたプラズマ発生器50の別の変形例50bの断面図が示されている。変形例50bでは、ガスは管92内の内腔90を通って搬送される。好都合には、管92は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのポリマーチュービングである。また、内腔90内には、例えば、第1の導体96及び第2の導体98を、好都合には両者とも誘電絶縁体100内に含むリボンケーブル94がある。
次に図2Cを参照すると、図1の切断線2−2に沿って切り取られたプラズマ発生器50の一変形例50cの断面図が示されている。変形例50cでは、ガスは管112内の内腔110を通って搬送される。好都合には、管112は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのポリマーチュービングである。また内腔110内には、誘電体層118に取り囲まれた、好都合には高電圧電極である電極116を備える電極サブアセンブリ114がある。誘電体層118の周囲には、好都合には接地電極である別の電極120がある。好都合には、発生する電界を向上させるためにフィン122が存在する。
動作中、第1の導体96と第2の導体98との間には電位差が存在しなければならない。いくつかの好都合な実施形態において、第1の導体96は高電圧電極であり、第2の導体98は接地電極である。少なくとも20kV、少なくとも30kV、少なくとも40kV、及び更には少なくとも50kVの直流電圧であるが、好ましくは100kV、90kV、80kV、70kV、又は60kV未満である直流電圧が、好都合には、極めて速いdV/dtを有するナノ秒程度の持続時間を有するパルスで、第1の導体96に印加される。これは、パルスの立ち上がり時に電圧の最高瞬時変化率が、少なくとも10kV/ナノ秒、少なくとも20kV/ナノ秒、少なくとも30kV/ナノ秒、少なくとも40kV/ナノ秒、又は少なくとも50kV/ナノ秒に達するはずであることを意味する。このタイプの変化により、比較的少ない加熱でガス内でプラズマを生成することが可能になる。
本開示の他の例示的実施形態は、上述された滅菌システムを使用して汚染物品を滅菌するための方法について説明する。本滅菌システムは、電極、シールド、及び電極とシールドとの間の誘電ギャップを有するプラズマ発生器と、電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するためにプラズマ発生器に接続された電力源と、ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するためにプラズマ発生器を通る流れをもたらすガスの供給源とを含む。酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、プラズマ発生器から、滅菌される物品の一部分を含む囲み領域内に導かれる。
特定の現在の好ましい実施形態において、ガスは、水蒸気、酸素、及び窒素を含み、電極エネルギー密度が電極とシールドとの間を通過するガスの0.05eV/分子より大きい場合、シールド表面における温度は、150℃未満に維持される。汚染物品は、好ましくは1時間以下である、汚染物品を滅菌するのに十分な暴露時間の間、酸性種及び/又は酸化種を含むガスに暴露される。
特定の例示的実施形態において、本方法は、物品の所望の程度の滅菌を達成すると、ガスから酸性種及び/又は酸化種の少なくとも一部を除去することを更に含む。ガスから酸性種及び/又は酸化種を除去することは、活性炭、塩基官能性を有する種(例えば、有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなど)、塩基性吸着剤を提供する種(例えば、塩基性イオン交換樹脂)、還元種(例えば、白金、パラジウムなどの1つ以上の活性金属)、及びモレキュラーシーブから選択される1種以上の吸着剤又は吸着材を含む装置を用いて行われることができる。いくつかの例示的実施形態において、ガスから酸性種及び/又は酸化種を除去することは、ガスを触媒還元装置を通して導くことによって行うことができる。
更なる例示的実施形態において、囲み領域は滅菌チャンバである。他の例示的実施形態において、滅菌される物品は医療装置であり、囲み領域は、この医療装置の中空領域である。いくつかの現在の好ましい実施形態において、医療装置は内視鏡であり、中空領域はこの内視鏡の内腔であり、プラズマ発生器からの酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、この内視鏡の内腔を通される。
他の例示的実施形態において、医療装置は医療器具であり、中空領域はこの医療器具の少なくとも1つの内部空洞である。
本開示の特定の実施形態は、汚染物品を消毒する方法であって、電極、シールド、及び電極とシールドとの間の誘電ギャップを有するプラズマ発生器と、電極とシールドとの間に電極エネルギー密度を適用するためにプラズマ発生器に接続された電力源と、ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために電極とシールドとの間でプラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源とを有する消毒システムを提供することを含む方法についてもまた説明する。酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、プラズマ発生器から、消毒される物品の一部分を含む囲み領域内に導かれる。
いくつかの例示的実施形態において、汚染物品は、複数の微生物又は複数の微生物胞子若しくは真菌胞子を含む少なくとも1つのバイオフィルムで汚染されている。汚染物品は酸性種及び/又は酸化種を含むガスに暴露時間暴露され、この暴露時間は、汚染物品に対する消毒済み汚染物品の少なくとも2−log10コロニー形成単位、任意選択で最大11−log10コロニー形成単位の減少を達成することによって汚染物品を消毒するのに十分な時間である。
特定のこのような例示的実施形態において、滅菌される物品は医療装置であり、囲み領域はこの医療装置の中空領域である。いくつかの現在の好ましい実施形態において、医療装置は内視鏡であり、中空領域はこの内視鏡の内腔であり、プラズマ発生器からの酸性種及び/又は酸化種を含むガスは、この内視鏡の内腔を通される。
いくつかの例示的実施形態において、バイオフィルムは、例えば、ゲオバチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス、バチルス・アトロフェウス、バチルス・メガテリウム、バチルス・コアグランス、クロストリジウム・スポロゲネス、バチルス・プミルス、アスペルギルス・ブラシリエンシス、コウジカビ、クロコウジカビ、偽巣性コウジ菌、黄色コウジ菌、クロストリジウム・ディフィシルなどの胞子;例えば、マイクロバクテリウム・テラエ、結核菌、マイコバクテリウム・ボビスなどの細菌細胞;例えば、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、表皮ブドウ球菌、スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス、スタフィロコッカス・サプロフィチカス、フェシウム菌、フェカリス菌、アクネ菌、肺炎桿菌、エンテロバクター・クロアカ、プロテウス・ミラビリス、サルモネラ菌、チフス菌、シゲラ・フレックスネリなどのバイオフィルム形成細菌、及びそれらの組み合わせから選択された複数の微生物を含む。
特定の例示的実施形態において、汚染物品は複数の微生物を含むバイオフィルムで汚染されており、暴露時間は少なくとも5分であり、汚染物品に対する消毒済み物品のコロニー形成単位減少は、4−log10〜9−log10である。より好ましくは、汚染物品に対する消毒済み物品のコロニー形成単位減少は、5−log10〜9−log10;6−log10〜9−log10;又は6−log10〜9−log10である。
好ましくは、複数の微生物を含むバイオフィルムで汚染された汚染物品の所望の消毒レベルを達成するための暴露時間は、最大で1時間になるように選択される。より好ましくは、所望の消毒レベルを達成するための暴露時間は、50分、40分、30分、20分、又は10分未満である最も好ましくは、所望の消毒レベルを達成するための暴露時間は、最大で9分、8分、7分、6分、5分、又はたったの4分、3分、2分、若しくは1分となるように選択される。
他の例示的実施形態において、汚染物品は複数の細菌胞子又は真菌胞子を含むバイオフィルムで汚染されており、暴露時間は少なくとも2分であり、汚染物品に対する消毒済み物品のコロニー形成単位減少は、6−log10〜10−log10である。より好ましくは、汚染物品に対する消毒済み物品のコロニー形成単位減少は、7−log10〜10−log10;8−log10〜10−log10;又は9−log10〜10−log10である。
好ましくは、複数の細菌胞子又は真菌胞子を含むバイオフィルムで汚染された汚染物品の所望の消毒レベルを達成するための暴露時間は、最大で1時間になるように選択される。より好ましくは、所望の消毒レベルを達成するための暴露時間は、50分、40分、30分、20分、又は10分未満である最も好ましくは、所望の消毒レベルを達成するための暴露時間は、最大で9分、8分、7分、6分、5分、又はたったの4分、3分、2分、若しくは1分となるように選択される。
本開示の例示的実施形態の操作は、以下の詳細な非限定的実施例に関して更に説明される。これらの実施例は、様々な具体的な好ましい実施形態及び技術を更に示すために提供される。しかしながら、本開示の範囲内に留まりつつ、多くの変更及び修正を加えることができるということが理解されるべきである。
これらの実施例は、単に例証を目的としたものであり、添付の特許請求の範囲を過度に限定することを意図するものではない。本開示の幅広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似値であるが、具体的な実施例において示される数値は、可能な限り正確に報告している。しかしながら、どの数値も、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含んでいる。最低でも、各数値パラメータは少なくとも、報告される有効桁の数に照らして通常の丸め技法を適用することにより解釈されるべきであるが、このことは特許請求の範囲の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではない。
材料
特に記載のない限り、実施例及び本明細書のその他の箇所における全ての部、百分率、比などは、重量によるものである。使用した溶媒及び他の試薬は、特に断りの無い限り、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee,WI)から入手することができる。加えて、表1は、以下の実施例で使用された全ての材料に関する、略称及び供給元を提示するものである。
Figure 2019531105
手順
実施例で使用する胞子試料の調製
まず、1×2cmのPETフィルムをカットして、ペトリ皿内に置く。次いで、10μLのゲオバチルス・ステアロサーモフィラス胞子溶液(1分間ボルテックスした、1mL当たり約1×10コロニー形成単位(CFU/mL))をフィルム上に滴下した。全ての胞子は、使用と使用の間には冷蔵庫で4℃に維持した。1フィルム当たり約1×10個の胞子を含むフィルムを、その胞子フィルムが確実に完全に乾くように、ペトリ皿の蓋を開いた状態で1時間以上放置した。次に、内視鏡を模した3インチ(7.62cm)長のPTFE試料管に、1本の試料管当たり3枚のフィルムを清潔なピンセットを用いて挿入した。各フィルムを検査して、胞子の斑点に大きな重複がなく、各フィルムが胞子を上にした状態でPTFE管内にあることを確認した。
胞子試料の回収及び実施例におけるコロニー計数
暴露後、滅菌ピンセットを用いてPTFE試料管から各胞子フィルムを取り出した。次いで、フィルムを直ちに25mLの1Xリン酸緩衝化生理食塩水(PBST)を含む50ミリリットル(mL)の管に移して、pH及び全ての荷電プラズマ種を中和した。この1XPBSTは、10XPBS100mL、脱イオン水900mL、及びミズーリ州セントルイスのSigma−AldrichからTWEEN80として市販されているポリエチレングリコールソルビタンモノオレエート界面活性剤1gから調製した。1XPBST溶液を攪拌プレート上で5分間混合し、0.2マイクロメートル(μm)孔径の真空フィルタで真空濾過して無菌性を確保し、4℃で保管した。全ての胞子を表面から確実に除去するために、1XPBST中の胞子フィルムをボルテックスし、次いで20分間超音波処理し、更にボルテックスした。
胞子を含む緩衝溶液1mLをバターフィールド緩衝液で希釈した。元試料には10個のコロニーが含まれており、計数するのに十分な濃度に低減する必要があったため、10倍、100倍、1000倍に濃度低減する段階希釈を行った。次いで、ミネソタ州セントポールの3M CompanyからPETRIFILMとして市販されている使い捨て胞子プレート上に、1mLの各希釈段階試料及びPBST中の元試料を広げた。プレートをアルミニウムトレーに置き、CFUが存在する場合にはコロニーが成長できるように最適な生育温度で胞子をオーブンに入れた。
胞子をインキュベートした後、3M Companyから市販されているPETRIFILM PLATE READERを用いてコロニー形成単位を計数した。その都度、未処理の胞子フィルムからなる対照試料を基準として使用した。殺菌の理想的な数量化のために、1プレート当たりのCFUの数を20〜200の範囲で定量した。CFUの数及び既知の希釈濃度に基づいて、対照又は処理済み胞子フィルムから元のCFUの数を計算し、胞子殺菌を定量することができた。
例示的プラズマ滅菌方法
実施例1
一般に図2Bに示されているようなプラズマ発生器を有する、一般に図1に示されているような滅菌システムを提供した。より具体的には、ミネソタ州セントポールの3M Companyから市販されている3M Color Coded Flat Cable 3302からなる2本のストランドで構成された平行電極を、内径3/16インチ(4.76mm)の内腔を有するPTFEチュービングに送り込むことによってプラズマ発生器を構成した。アノードとカソードは、PVC下地上で中心間間隔0.05インチ(1.27)で離した。直流パルス電力は、ドイツ、BurbachのFID GmbHからFPG 50−1NMとして市販されている電源で供給した。パルス幅10ns並びに可変パルス繰り返し数及び可変電圧を有する方形パルスを提供するように電力を設定した。電力測定は、自社製のEドット及びBドットプローブを用いて行った。
酸素及び窒素ガスのタンク供給源からの流量は、メリーランド州アンドーバーのMKS Instrumentsから市販されているMKSマスフローコントローラを用いて制御した。ガスは、プラズマ発生器に送られる前に混合され、続いて加湿された。下流応答を測定するために、プラズマ副生成物を連結チュービングを通じて更に搬送した。胞子を接種したPETフィルム試料を、記載された長さでチュービングに挿入した。いずれの場合にも、胞子は、残光領域の外側で、プラズマの下流にある。いくつかの場合には、フーリエ変換赤外(FTIR)分光法を用いて、胞子フィルムを過ぎた下流でプラズマ組成を監視した。2メートルのガスセルを備えた、マサチューセッツ州ウォルサムのThermo ScientificからNICOLET iS10として市販されているFT−IR分光計を使用してこれらの測定を行った。更に、実験同士の間で一定のガス/プラズマ流量を確保するために流量計を使用して流量を監視した。標準操作条件を表2に記載する。下記の実施例1〜4では、記載されている場合を除いて、標準条件を使用した。電圧及び繰り返し数の両方を変えることによって電力を様々に変化させた。
Figure 2019531105
この例では、電圧、繰り返し数(パルス繰り返し周波数,PRF)、及びガス流量を含む処理パラメータを独立して変化させ、ゲオバチルス・ステアロサーモフィラスの平均log10を観察及び記録した。これらのパラメータは、表1の値とは無関係に変更されたた(他のすべての値は一定に保たれた)。次いで、以下の式に従ってプロセス値を正規化した。
Figure 2019531105
エネルギー項(V/RtON)は、装置のI−V測定値から得た。プロセス値及び結果を表3に記録する。
Figure 2019531105
実施例2
管の長さのパラメータを変えることによって、管の容積が殺菌に及ぼす影響を調べた。他の全てのプロセスパラメータは、表1に示したように一定に保持した。プラズマ暴露後の平均log10コロニー形成単位(CFU)及び平均に関する標準偏差(STDEV)の結果を表3に記録する。6フィート(約1.85m)から300フィート(約92.52m)のプラズマ距離変化の全範囲にわたってCFUの6−log10の減少が観察された。これらの距離は、0.65秒〜32.5秒の範囲のプラズマ後滞留時間に対応している。
Figure 2019531105
実施例3
この例では、プラズマに対する前駆体を独立して変化させて、ゲオバチルス・ステアロサーモフィラスの平均log10CFU及びSTDEVを観察及び記録した。プラズマ発生器に入る酸素に対する窒素の比率を様々に変化させたこと以外は、表2の条件を使用した。窒素及び酸素の分圧を様々に変化させた結果を表5に記録する。
Figure 2019531105
実施例4
この例では、滅菌ガスの湿度を様々に変化させるために、プラズマ発生器にガスを導く前に水蒸気をガスに添加した。それ以外は、表2の条件を使用した。滅菌ガスの湿度を様々に変化させたことの平均log10CFU及びSTDEVに対する影響を表6に記録する。
Figure 2019531105
実施例5
一般に図2Aに示されているようなプラズマ発生器を有する、一般に図1に示されているような滅菌システムを提供した。より具体的には、CT−AQ8Gオゾン発生器の一部として、Ozonefac Co.(Guangzhou,Guangdong,中国)から入手可能なオゾン発生管をプラズマ電極として利用した。電力は、電圧3.6kV及び総電力85Wを有する12kHz交流電源からこのプラズマ電極に結合した。
酸素ガス及び窒素ガスを、それぞれ1分当たり0.5及び2.5標準リットル(SLM)の速度でプラズマ電極に導入した。ガス前駆体を気化した水8.3g/mで加湿した。
プラズマ発生器の後、流出物を直径1/8インチ(約3.2mm)の内腔を有する6フィート(〜1.83m)の長さのPTFEチュービングを通じて搬送した。各記録の開始前に、プラズマ電極システムの周りにヒートテープを巻き付け、温度を所定の設定値に制御することによって、プラズマ電極温度を様々に変化させた。暴露後に回収されたゲオバチルス・ステアロサーモフィラスCFUの平均数を観察及び記録した。結果を表7に記録する。
Figure 2019531105
模擬内視鏡内腔の例示的プラズマ消毒方法
以下の実施例は、内視鏡などの内腔を有する医療装置に見られる成熟バイオフィルムの微生物殺菌を達成するのに有用なプラズマ消毒方法について説明する。プラズマ消毒方法は、5分間の処理後、6−logの細菌減少をもたらす。この消毒方法は、内視鏡の内部チャネルなど、可撓性の内腔表面に作用する。この消毒方法は水分存在下で効果的であり、従って、内視鏡の汚染除去に使用される現在の再処理手順に良好に統合される。
所望される場合には、手作業で清浄にした再処理済み内視鏡を、高レベルの消毒又は滅菌に暴露する前に、プラズマ消毒方法で処理することができる。あるいは、自動化内視鏡再処理(AER)サイクル直後かつ乾燥キャビネットでの保管前に、高レベル消毒済み内視鏡をプラズマで処理することができる。内視鏡を手作業で清浄にし、AERサイクルで消毒し、乾燥キャビネットに保管することもできる。例えば、患者に使用する前に不適切な保管条件に起因して成長している可能性のあるバイオフィルム、又はフラッシュ滅菌などで患者に使用する前に処置室において成長している可能性のあるバイオフィルムを死滅させるために、要求に応じてプラズマ処理を乾燥キャビネットに保管された内視鏡に適用することができる。
本開示のシステム及び方法によるプラズマ消毒はまた、プラズマ源から最大6フィートの距離まで有効であることが示されており、これは、今日市販されている内視鏡の大多数に適応するであろう。プラズマ消毒は、一度に複数の内視鏡の処理を可能にする移動可能かつ拡張可能な、要求に応じて必要な場所で使用できる消毒システムである。
手順
細菌培養/接種材料の調製
緑膿菌(ATCC 15442)をTryptic Soy Agar(TSA)プレート上で継代培養し、37℃で16〜18時間インキュベートした。1つのコロニーをストリークプレートから単離して使用し、10mLのTryptic Soy Broth細菌増殖培地に接種した。培養菌を37℃で16〜18時間成長させた。生菌密度を、測定のために播種した10倍段階希釈液で決定した。これをバイオフィルム成長を開始させるための接種材料溶液として使用した。
バイオフィルムの成長
直径1mmの内腔を有する長さ3.28フィート(約1m)の4片のPTFEチュービング及びコネクタ片を接種の前に蒸気滅菌した。600マイクロリットルの接種材料を添加して各チュービング片の全長を充填し、バイオフィルムを25℃で24時間各管内で培養した。成熟バイオフィルムを10%のTryptic Soy Broth Mediaですすいで、プランクトン(ゆるく付着した)細菌を48時間除去した。未消毒の内腔内のバイオフィルムの成長を測定するために、陽性対照試料として4本のPTFEチュービングのうちの1本を用いた。
バイオフィルム成長評価
陽性対照PTFEチュービングを半体に切断した。1つの半体を内腔の両端及び中間部に相当する4つの10cmの部分に更に切断した。各チュービング部分を、15mLのリン酸緩衝食塩水を含む別々の無菌ファルコンチューブに配置した。これらの試料を25℃で20分間超音波処理した。超音波処理済み試料をボルテックスし、1mLのこの液体を9mLの緩衝水を含む滅菌円錐バイアルに移すことによって各チューブ部分を超音波処理するために使用されるPBSTの10倍段階希釈液を作製した。
希釈液をTSAに播種して、バイオフィルムに存在する集団を測定した。TSAプレートを23℃±2℃で合計72時間インキュベートした。成熟バイオフィルム中に存在する緑膿菌(CFU/cm)の平均集団を測定し、表8に示す。
Figure 2019531105
実施例6
バイオフィルムを含むポリテトラフルオロエチレン(PTFE)チュービングの処理
一般に図2Bに示されているようなプラズマ発生器を有する、一般に図1に示されているような滅菌システムを提供した。より具体的には、3M Company(St.Paul,MN)から市販されている3M Color Coded Flat Cable 3302からなる2本のストランドで構成された平行電極を、内径3/16インチ(4.76mm)の内腔を有するPTFEチュービングに送り込むことによってプラズマ発生器を構成した。アノードとカソードは、PVC下地上で中心間間隔0.05インチ(1.27cm)で離した。
直流パルス電力は、FID GmbH(Burbach,ドイツ)からFPG 50−1NMとして市販されている電源で供給した。パルス幅10ナノ秒並びに可変パルス繰り返し数及び可変電圧を有する矩形パルスを提供するように電力を設定した。電力測定は、自社製のEドット及びBドットプローブを用いて行った。
メリーランド州アンドーバーのMK instrumentsから市販されているMKSマスフローコントローラを用いて圧縮空気又は窒素/酸素混合物の流量を制御した。ガスを、プラズマ発生器に送る前にバブリングユニットによって加湿した。下流応答を測定するために、プラズマ副生成物を連結チュービングを通じて更に搬送した。
バイオフィルムを接種した残りの3片のPTFEチュービングは、標準チュービングアダプタを用いて実施例1に記載したプラズマ発生器から下流に6フィート(約1.83m)接続したPTFEチュービングであった。操作パラメータを以下の表9に記録する。
Figure 2019531105
PTFEバイオフィルム管はすすぎ液を含み、このすすぎ液は、その後プラズマ処理が開始されると内腔から吹き飛ばされた。この液体は「試料を通る流れ」として記録され、細菌を回収することができるかを測定するために真空濾過によって評価した。「試料を通る流れ」には細菌は存在しなかった。
プラズマ処理後、PTFEチュービングをPBST(1mL×4)で洗い流し、残留している細菌を除去し、その後真空濾過により回収した。この液体から計数されたコロニー形成単位を「洗浄後の濾液」として記録した。洗浄したチュービングを複数の部分に切断し、200mLのPBSTを含んだ滅菌ビンに入れ、25℃で20分間超音波処理して、チュービング部分の内腔からすべてのバイオフィルムを除去した。次いで、超音波処理後の溶液中に存在する細菌を真空濾過を用いて回収した。
プラズマへの暴露後に回収されたコロニー形成単位を表10に記録する。「試料を通る流れ」、「洗浄後の濾液」、又はプラズマ処理後のチュービング片から細菌は回収されなかった。5分間のプラズマ暴露後に、成熟バイオフィルム(2.34×10CFU/cm)中に存在する緑膿菌の完全死滅が観察された。
Figure 2019531105
洗浄後/未乾燥の内腔の例示的プラズマ消毒方法
以下の実施例は、内視鏡など、洗浄後であるが未乾燥である内腔を有する医療装置に見られるバイオフィルムの微生物殺菌を達成するのに有用なプラズマ消毒方法について説明する。本実施例は、リモートプラズマ処理システム及び方法を用いて処理された2つのモデル(10μLのウェル及び内径5.80mmの内腔)を使用して、液滴中の4つの異なる微生物の効果的な死滅を示す。これらの実施例は、洗浄後の可撓性内視鏡のチャネルにおいて遭遇した状態及び残留液滴を模倣したモデルを使用して、消毒レベルの死滅(>6log10)を証明している。このリモートプラズマシステム及び方法は、極めて短い処理サイクル(例えば、60〜150秒)を用いてプラズマ源から10フィート(約3m)離れた距離で微生物を死滅させるのに有効である。
手順
細菌培養
各微生物(大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、及びフェカリス菌)の個別のストリークプレート(TSA)を冷凍ストックから調製し、37℃で24時間インキュベートした。各プレートから1つのコロニーを使用して10mLのTSB増殖培地に接種して、各微生物を37℃で250RPMで震盪しながら一晩(16〜18時間)培養した。各一晩培養物は、濃度が1ミリリットル当たり約10コロニー形成単位(CFU/mL)に達し、これを、バターフィールド緩衝液中で1:10に希釈し、約10CFU/mlを含む溶液を作製し、プラズマ処理のための試料を接種するのに使用した。
プラズマ暴露
実施例7及び8では、一般に図2Aに示されているようなプラズマ発生器を有する、一般に図1に示されているようなプラズマ殺菌システムを利用した。具体的には、CT−AQ8Gオゾン発生器の一部として、Ozonefac Co.(Guangzhou,Guangdong,中国)から入手可能なオゾン発生管をプラズマ電極として利用した。電力は、電圧3.6kV及び総電力85Wを有する12kHz交流電源からこのプラズマ電極に結合した。
プラズマ消毒は、プラズマからのガス出力を内径1/8インチ(約3.2mm)の10フィート(約3m)長のFEPチュービングに送ることによって達成された。試料をこの10フィート(約3m)のチューブの端に挿入した。リモートプラズマ発生器から出力されたガスは3L/分の流量で流れ、このガスは、1,000標準cm/分(SCCM)の湿潤空気及び2000SCCMの乾燥空気となるように選択された。すべての消毒処理の間、相対湿度は40〜60%の範囲であった。
実施例7に記載されたSRBIウェルの消毒処理サイクルは、150秒間のプラズマ暴露及びそれに続く60秒間の空気フラッシュから構成される。内腔モデル(実施例8)におけるプラズマ処理は、0〜150秒であり、それに続いて60秒間の空気フラッシュが行われた。
SRBIウェル試料調製
3M SRBIナノシリカ下塗ウェルを、フィルムロールから、標準的なペーパーカッターを用いて個別のストリップにカットした。各ストリップは、2つの縁部の間で、10μLの液体を保持することができる8つのウェルを含むものであった。これらのストリップを70%イソプロピルアルコールで拭いて清浄にし、使用前に乾燥させた。実験のたびに、細菌培養の項に記載された微生物(大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、及びフェカリス菌)ごとに調製した約10CFU/mLを含む10μLの細菌懸濁液をピペット操作することにより、約10個の微生物を1番目及び8番目のウェルに充填した。
プラズマ実験のために、微生物試料を含んだストリップを、滅菌ピンセットを用いて、外径6.35mm(OD)/内径5.80mm(ID)のPTFEチュービングの1フィートの取り外し可能な部分に装填し、プラズマサイクル150秒間+空気フラッシュ60秒間又は空気フラッシュ210秒間(陽性対照)のいずれかで処理する。そのプラズマ暴露後、ストリップの残りの部分から10μLの試料を含んだ各ウェルを無菌剥離鋏を用いて切り取り、無菌ピンセットで1mLのPBS−TWEENを含む個々の1.5mL管に移した。各管を最高速度で1分間ボルテックス混合し、バターフィールド緩衝液中で段階希釈液を作製し、試料ごとに10−7希釈液でPETRIFILM AEROBIC COUNTプレート上に播種した。
接種後のプレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、3M PETRIFILM READERを用いて計数した。上記PBS−TWEEN中で1分間ボルテックス混合したものを、回収を測定対照(SRBIウェルの代わりにバターフィールド緩衝液に10μLの接種材料を直接段階希釈する;表11参照)と比較することによって検証し、それによって、この方法によりSRBIウェルに堆積したすべての微生物が回収されたことを確認した。
各データ点について、n=6である。
Figure 2019531105
PTFE内腔モデル試料調製
外径6.35mm/内径5.80mmのPTFEチュービングを複数の6インチの内腔部分に切断し、使用前に蒸気滅菌した。約10CFU/mLを含む250μLの緑膿菌培養物をPTFE内腔にピペット操作することによって試料を接種した。この試料を傾斜して回転させて、チューブ全体に細菌を広げた。
各内腔を室温(約25℃)で30分間インキュベートした後、15mLのコニカルバイアル上に内腔を保持することによって液体の大部分(約150〜200μL)を取り出し、回収した。このプロセスが完了した後も、目に見える液滴(体積約5〜50μL)が依然としてチューブ内に残った。
次いで、接種後の内腔を、上記のプラズマ暴露の項に記載したように、プラズマ処理構成に取り付けた。各取り外し可能なチューブ部分を、順次接続して10フィート(約3m)片にした。複製試料を用いて、0秒、15秒、30秒、60秒、90秒、120秒及び150秒間のプラズマ消毒処理サイクルに暴露して時間経過実験を実施し、各プラズマ暴露に続いて60秒間の空気フラッシュを行った。
各消毒処理サイクルが完了した後、イソプロピルアルコールで清浄にしたばかりのカミソリ刃を用いて、各内腔を半体に切断して、2つの3インチ(約7.62cm)部分を作製し、10mLのPBSーTWEENを含んだ15mLのコニカルバイアルに移した。次いで、バイアルを最高速度で1分間ボルテックス混合して、最大振幅の39%に設定されたプローブ超音波処理器を用いて20kHzの2×20秒間持続パルスで粉砕し、再び最高速度で1分間ボルテックス混合することによって、残りの生菌を各内腔から回収した。
各管の段階希釈液をバターフィールド緩衝液中に作製し、試料ごとに10−7希釈液(元の10mLの回収溶液が10−1希釈液である)でPETRIFILM AEROBIC COUNTプレート上に播種した。その接種後のプレートを37℃で24〜48時間インキュベートし、3M PETRIFILM READERを用いて計数した。この内腔試験手順は、再使用可能医療機器(模擬使用試験)の消毒プロセスの有効性を測定するための米国試験材料協会(ASTM)方法E1837標準試験方法から改作した。
実施例7
150秒間のプラズマ処理による10μLウェル内の液滴中の細菌死滅
各微生物の6つの複製試料を、150秒間のプラズマ処理、及びプラズマ源から10フィート(約3m)離れた距離において3L/分の流量で60秒間の空気パージに暴露した。プラズマ処理が開始したとき、各試料は10μLの液体中に約10の生存細胞を含んでいた。
プラズマの前後でSRBIストリップの質量を測定し、プラズマ暴露中に10μLの液滴(n=24)の平均0.0011g(約1.1μL)が蒸発した(データは示さず)ことが明らかになった。プラズマサイクル後、プラズマに暴露された試料から生菌コロニー形成単位は回収されず、試験した4種の微生物(大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、及びフェカリス菌)のすべての完全死滅が達成された(6+logs;表12)。これらの4種の微生物は、グラム陰性菌及びグラム陽性菌の両方の代表例として選択されたものであり、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が述べたように、内視鏡再処理についての「懸念が大きい」微生物として適切であるために選択された。(例えば、”Interim Protocol for Healthcare Facilities Regarding Surveillance for Bacterial Contamination of Duodenoscopes after Reprocessing”を参照。これは、CDCのウェブサイトで見ることができる。(https://www.cdc.gov/hai/pdfs/cre/interim−duodenoscope−surveillance−Protocol.Pdf;published 03/11/15,last accessed 06/12/17))。各データ点について、試料数n=6である。
Figure 2019531105
実施例8
PTFE内腔内の液滴中の細菌死滅曲線
緑膿菌懸濁液でインキュベートした複製試料を暴露時間0秒〜150秒で様々に変化するプラズマサイクルに暴露することにより、ASTM E1837に基づく内径5.80mmのPTFE内腔モデルにおける死滅曲線を生成した。プラズマ処理が開始されたとき、各内腔は、約5〜50μLの液滴を含んでいた。プラズマ暴露後に目に見える液滴が内腔に残ったが、残液量は定量しなかった。プラズマサイクル後に残存する生菌を回収したところ、完全死滅(7.6−log10)がプラズマ処理の60秒以内に達成されたことが証明された(表13)。
Figure 2019531105
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「1つ以上の実施形態」、又は「実施形態」に対する言及は、「実施形態」という用語の前に、「例示的な」という用語が含まれているか否かに関わらず、その実施形態に関連して説明される具体的な特色、構造、材料、又は特徴が、本開示のある特定の例示的な実施形態のうちの少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それゆえに、本明細書全体を通して様々な箇所にある「1つ以上の実施形態においては」、「特定の実施形態においては」、「一実施形態においては」又は「実施形態においては」といった語句の出現は、必ずしも本開示の特定の例示的な実施形態の同一の実施形態に言及しているわけではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1つ以上の実施形態では任意の好適な方法で組み合わされてもよい。
更には、本明細書で参照される全ての刊行物及び特許は、個々の刊行物又は特許を参照により組み込むことが詳細かつ個別に指示されている場合と同じ程度に、それらの全容が参照により組み込まれる。様々な例示的な実施形態について説明してきた。
本明細書では特定の例示的な実施形態について詳細に説明してきたが、当業者には上述の説明を理解した上で、これらの実施形態の修正形態、変形形態、及び均等物を容易に想起できることが、諒解されるであろう。従って、本開示は、ここまで説明してきた例示的な実施形態に、過度に限定されるものではないことを理解されたい。これらの実施形態及び他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (30)

  1. システムであって、
    電極、
    シールド、及び
    前記電極と前記シールドとの間の誘電体ギャップ
    を含むプラズマ発生器と、
    前記電極と前記シールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために、前記プラズマ発生器に接続された電力源と、
    ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために前記電極と前記シールドとの間で前記プラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源と、を備え、
    電極エネルギー密度が前記電極と前記シールドとの間を通過する前記ガスの0.05eV/分子より大きい場合、前記シールドの表面における温度は、150℃未満に維持され、任意選択で、前記システムは、前記プラズマ発生器を通る酸性種及び/又は酸化種を含むガス流に流体接続されたチャンバを通して、物品を滅菌しながら搬送するための装置を更に備える、システム。
  2. 前記ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される1種以上を含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記ガスは空気を含む、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記プラズマ発生器に入る前記ガスの相対湿度は少なくとも21%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 冷却装置を更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記電力源は、高dV/dTを有するパルス直流電源である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記ガスから前記酸性種及び/又は酸化種を除去するためのフィルタを更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 汚染物品を滅菌する方法であって、
    滅菌器を提供することであって、前記滅菌器は、
    電極、
    シールド、及び
    前記電極と前記シールドとの間の誘電ギャップ
    を含むプラズマ発生器と、
    前記電極と前記シールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために、前記プラズマ発生器に接続された電力源と、
    ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために前記電極と前記シールドとの間で前記プラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源と、を備える、滅菌器を提供することと、
    前記ガスから前記酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために前記電極と前記シールドとの間で前記プラズマ発生器を通るガス流を提供することであって、電極エネルギー密度が前記電極と前記シールドとの間を通過する前記ガスの0.05eV/分子より大きい場合、前記シールドの表面における温度は150℃未満に維持される、ガス流を提供することと、
    物品の所望の程度の滅菌を達成するために、前記酸性種及び/又は酸化種を含む前記ガスを、前記プラズマ発生器から、滅菌される物品の少なくとも一部分を取り囲む囲み領域内に導くことと、
    前記酸性種及び/又は酸化種を含む前記ガスに汚染物品を、前記汚染物品を滅菌するのに十分な時間暴露することであって、任意に、前記物品を滅菌するのに十分な時間は1時間未満である、暴露することと、を含む、方法。
  9. 前記物品の所望の程度の滅菌を達成すると、前記ガスから前記酸性種及び/又は酸化種の少なくとも一部を除去することを更に含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ガスから前記酸性種及び/又は酸化種の少なくとも一部を除去することは、活性炭、塩基官能性を有する種、塩基性吸着剤を提供する種、還元種、及びモレキュラーシーブからなる群から選択される1種以上の物質を備える装置を用いて行われる、請求項9に記載の方法。
  11. 前記除去することは、前記ガスを触媒還元装置を通して導くことによって行われる、請求項9に記載の方法。
  12. 前記囲み領域は滅菌チャンバである、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記滅菌される物品は医療装置であり、前記囲み領域は前記医療装置の中空領域である、請求項8〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記医療装置は内視鏡であり、前記中空領域は前記内視鏡の内腔であり、更に、前記プラズマ発生器からの前記酸性種及び/又は酸化種を含む前記ガスは、前記内視鏡の前記内腔を通される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記医療装置は医療器具であり、前記中空領域は前記医療器具の少なくとも1つの内部空洞である、請求項13に記載の方法。
  16. 前記ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される1種以上を含む、請求項8〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記ガスは空気を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記プラズマ発生器に入る前記ガスの相対湿度は少なくとも21%である、請求項8〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 冷却装置を更に備える、請求項8〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記電力源は、高dV/dTを有するパルス直流電源である、請求項8〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 汚染物品を消毒する方法であって、
    消毒システムを提供することであって、前記消毒システムは、
    電極、
    シールド、及び
    電極とシールドとの間の誘電ギャップを有するプラズマ発生器と、
    前記電極と前記シールドとの間に電極エネルギー密度を適用するために前記プラズマ発生器に接続された電力源と、
    ガスから酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために前記電極と前記シールドとの間で前記プラズマ発生器を通るガス流を提供するように構成された、水蒸気、酸素、及び窒素を含むガスの供給源と、を備える、消毒システムを提供することと、
    前記ガスから前記酸性種及び/又は酸化種を含むプラズマを生成するために前記電極と前記シールドとの間で前記プラズマ発生器を通るガス流を提供することと、
    前記酸性種及び/又は酸化種を含む前記ガスを、前記プラズマ発生器から、前記汚染物品の少なくとも一部分を取り囲む囲み領域内に導くことであって、前記汚染物品は、複数の微生物又は複数の微生物胞子若しくは真菌胞子を含む少なくとも1つのバイオフィルムで汚染されている、取り囲む囲み領域内に導くことと、
    前記汚染物品を前記酸性種及び/又は酸化種を含む前記ガスに暴露時間暴露することであって、前記暴露時間は、前記汚染物品に対する消毒済み前記汚染物品の少なくとも2−log10コロニー形成単位、任意選択で最大11−log10コロニー形成単位の減少を達成することによって前記汚染物品を消毒するのに十分な時間である、暴露することと、を含む方法。
  22. 前記汚染物品は医療装置であり、前記囲み領域は前記医療装置の中空領域である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記医療装置は内視鏡であり、前記中空領域は前記内視鏡の内腔であり、更に、前記プラズマ発生器からの前記酸性種及び/又は酸化種を含む前記ガスは、前記内視鏡の前記内腔を通される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記バイオフィルムは、ゲオバチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス、バチルス・アトロフェウス、バチルス・メガテリウム、バチルス・コアグランス、クロストリジウム・スポロゲネス、バチルス・プミルス、アスペルギルス・ブラシリエンシス、コウジカビ、クロコウジカビ、偽巣性コウジ菌、黄色コウジ菌、クロストリジウム・ディフィシル、マイクロバクテリウム・テラエ、結核菌、マイコバクテリウム・ボビス、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、表皮ブドウ球菌、スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス、スタフィロコッカス・サプロフィチカス、フェシウム菌、フェカリス菌、アクネ菌、肺炎桿菌、エンテロバクター・クロアカ、プロテウス・ミラビリス、サルモネラ菌、チフス菌、シゲラ・フレックスネリ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された複数の微生物を含む、請求項21〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記汚染物品は複数の微生物を含むバイオフィルムで汚染されており、更に、前記暴露時間は少なくとも5分であり、前記汚染物品に対する消毒済み前記物品のコロニー形成単位減少は、4−log10〜9−log10であり、任意選択で、前記暴露時間は最大で1時間である、請求項21〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記汚染物品は複数の微生物胞子又は真菌胞子を含むバイオフィルムで汚染されており、更に、前記暴露時間は少なくとも2分であり、前記汚染物品に対する消毒済み前記物品のコロニー形成単位減少は、6−log10〜10−log10であり、任意選択で、前記暴露時間は最大で1時間である、請求項21〜24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記ガスは、分子状酸素、分子状窒素、酸化窒素、硝酸、及び亜酸化窒素からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項21〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記ガスは空気を含む、請求項27に記載の方法。
  29. 電極エネルギー密度が前記電極と前記シールドとの間を通過する前記ガスの0.05eV/分子より大きい場合、前記シールドの表面における温度は、150℃未満に維持され、任意選択で、前記プラズマ発生器に入る前記ガスの相対湿度は少なくとも21%である、請求項21〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記ガスから前記酸性種及び/又は酸化種を除去することを更に含む、請求項21〜29のいずれか一項に記載の方法。
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