JP2019530868A - 試料の表面の質量スペクトル分析及び三次元画像化のための装置 - Google Patents

試料の表面の質量スペクトル分析及び三次元画像化のための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、試料の表面の原子の脱離及び/又はイオン化のための少なくとも1つのエネルギー源20と、スライディングテーブル1と、光源8、10と、を含む、試料の表面の質量スペクトル分析及び三次元画像化のための装置に関する。加えて、装置は、スライディングテーブル1を制御するための制御ユニット30を含むため、試料の表面は、段階的に又は連続した移動においてエネルギー源20、10及び光源8、10によって点状に照射することができる。更に、装置は、データを質量分析計と交換することができるようにするためにインターフェース50を含むため、測定データは、質量分析計からインターフェース50を介して解析ユニットに転送することができ、その結果、測定点60の化学組成は、解析ユニット40によって決定することができる。更に、装置は、光学系3と、光検出器4と、解析ユニット40と、を含む。その場合、光源8、10、光学系3及び光検出器4は、光源8、10によって光学系を介して測定点60を試料上に生成し、測定点60から反射又は散乱する光を、光学系3が上流側に接続された光検出器4によって検知することができるように、一緒に動作する。それにより、試料の表面は、三次元的に検知され、この表面のトポグラフィーは、解析ユニット40によって決定することができる。

Description

本発明は、試料の表面の化学組成及び三次元構造を測定し、分析するための装置及び方法を記載する。
空間分解された(画像形成)マイクロスケール表面分析の目的は、試料(例えば、生体組織又は物体)の化学組成を高い横方向分解能で定性的かつ/又は定量的に画像化することである。マイクロスケールとは、この観点では、測定点のサイズが0.5μm〜10μmであることを意味する。
試料とは、本明細書では、試験対象となる材料の全体を指す。この材料は、化学物質又は物質混合物として、液体状(飲料水試料又は尿試料など)若しくは固体状(岩石試料)であるか又は様々な凝集状態の混合物(例えば、湿土壌試料)であってもよい。空間分解された(画像形成)マイクロスケール表面分析では、試料は、固体の凝集状態で試験される。
光学顕微鏡像とは異なり、そのような分析画像は、試料中の特定の物質の量的分布を表示する。本明細書では、方法は、通常、平坦な試料上の化学組成を決定し、その化学組成を化学組成の二次元表示として視覚化し、かつ複数の二次元画像(測定)から三次元化学的分布画像を生成することを可能にする方法である。この方法論には、レーザ脱離/イオン化質量分析法(LDI−MS)などのレーザ支援質量分析法、マトリックス支援レーザ脱離/イオン化質量分析法(MALDI−MS)及び二次イオン質量分析法(SIMS)、更にレーザアブレーションポストイオン化質量分析法がある。
脱離とは、本明細書では、(主に)無電荷の原子又は分子が固体の表面から離れる過程を指す。
イオン化とは、原子若しくは分子から1個以上の電荷担体が除去されるか又はそれらに付加されて、その結果、その原子若しくは分子が正又は負に荷電したイオンとして残存する、あらゆる過程を指す。
[先行技術]
特定の分子の濃度の二次元マッピングのための通常のMALDI−MS法は、例えば、米国特許第5,808,300号の文書に記載されている。本明細書では、試料表面は、個々の測定点に分割され、試料表面の画定された点それぞれを、集束されたレーザ光線により照射し、遊離イオンを検出する。これは、続いて、表面の別の点それぞれについて繰り返される。その場合、試料のトポグラフィー及び試料の表面組成に関する情報を同時に取得することは不可能である。物質の二次元の空間的分布と試料のトポグラフィーとの間に関連性はない。トポグラフィーとは、ここでは、特定の場所における試料の高さ又は厚さを意味する。
それとは対照的に、共焦点レーザ走査顕微鏡法は、確かに三次元画像をもたらすが、試料の化学組成に関する直接的な情報をもたらさない。
本発明の課題は、試料の二次元の空間的化学組成及びトポグラフィーの同時分析を可能にするための装置を提供することである。
本課題は、本発明によれば、特許請求の範囲第1項の特徴を有する装置及び方法によって解決される。本発明の有利な実施形態及び発展形態は、従属請求項から明らかである。
本発明による装置100、200は、本発明において、様々な質量分析計と共に使用するために設けられている。装置は、大気圧導入システムが利用可能であるか又は試料室内が低圧若しくは高圧の場合に動作する、当業者に既知の全ての質量分析計と共に使用できる。その質量分析計には、特に、四重極型、イオントラップ型、イオンサイクロトロン型及びオービタルトラップ型の質量分析計、並びに飛行時間型(TOF)質量分析計が挙げられる。本発明による装置は、その場合、表面の脱離及び/又はイオン化の全ての方法(脱離法)、例えば、LDI(レーザ脱離イオン化)、MALDI(マトリックス支援レーザ脱離イオン化)及びポストイオン化を伴うレーザアブレーションに適している。
物体の表面の質量スペクトル分析及び三次元画像化のための本発明による装置100、200は、その場合、脱離ビーム/イオン化ビーム2を使用して試料の表面の原子を脱離させるか又は脱離かつイオン化し、その原子を質量分析計7へと更に移動させるための少なくとも1つのエネルギー源20、10を含む。
更に、装置100、200は、スライディングテーブル1を含み、スライディングテーブル1は、スライディングテーブル1の上に試験対象となる試料を取り付けることができるように形成され、エネルギー源20、10の光線経路とスライディングテーブル1とは、互いに相対して可動に実施されている。
更に、装置100、200は、データを質量分析計7と交換することができるようにするためのインターフェース50を含む。そのデータ交換において、インターフェース50は、測定点60における試料の表面の化学組成に関する測定データを、質量分析計からインターフェース50を介して解析ユニット40に転送することができるように形成されているため、測定点60に関する化学組成は、解析ユニット40によって決定することができる。インターフェース50は、例えば、ISAインターフェース、PCIインターフェース、USBインターフェース又はEIA−232インターフェースであってもよい。WLAN、Wi−Fi、IEEE802.11又はBluetooth(登録商標)などの無線データ転送用のインターフェースも、同様に可能である。
更に、装置100、200は、光源8、10と、少なくとも1つの光学系3と、少なくも1つの光検出器4と、解析ユニット40と、を含む。装置は、光源8、10によって試料上の測定点60を照射し、測定点60から反射又は散乱する光を光検出器4によって検知するように形成されているため、試料の表面は、三次元的に検知され、表面のトポグラフィーを、解析ユニット40によって決定することができる。
光検出器4は、その場合好ましくは、光線を位置敏感的に感知することができる部品(例えば、四象限検出器、位置敏感型検出器、CCDセンサ又はビデオカメラチップ)からなる。
光学系3は、好ましくは、以下の部品、レンズ、絞り、ミラー、フィルタ、テレセントリック対物レンズ、光導波路のうちの1つ以上を含む。この(これらの)部品は、その場合、光源8、10の光が試料表面から光検出器4までの経路において、光検出器4が反射光及び/又は散乱光を最適に処理することができるように形成されるか又は誘導されるように、配置されている。
更に、装置100、200は、スライディングテーブル1、エネルギー源20、10及び光源8、10を制御するための制御ユニット30を含み、制御ユニット30は、試料の表面をエネルギー源20及び光源8、10によって点状に照射することができるように形成されている。
本発明による装置100、200の第2の実施形態では、エネルギー源10、20は、脱離レーザ又はイオン化レーザとして実施されている。好適な波長は、本明細書では、紫外領域、可視領域又は赤外領域にある。一般的に利用されるレーザは、KrFエキシマレーザ(λ=248mn)及び周波数四倍化Nd:YAGレーザ(λ=266nm)である。別のイオン化法(例えば、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、大気圧化学イオン化(APCI))とは対照的に、エネルギー源10、20としてのレーザは、イオンをレーザビーム内でのみ形成することができるため、電場に依存せずにイオンの生成を可能にする。ただし、別のエネルギー源(20)、例えば、エレクトロスプレーエミッタ又は一次イオン源若しくは中性粒子源もまた使用することができる。
本発明による装置100、200の第3の実施形態では、光源8、10は、レーザとして実施されている。好適な波長は、本明細書では、320nm〜750nmの波長の可視光領域にある。この波長領域は、可能な限りより高い解像度と表面への可能な限りより少ない影響とを両立するものである。
本発明による装置100、200の第4の実施形態では、装置は、エネルギー源20、10によって試料の表面から遊離されたイオンを誘導するためのイオン誘導チャネル6を更に含む。イオン誘導チャネル6は、接続された質量分析計7にイオンを適切に誘導することができるように形成されている。
本発明による装置100、200の第5の実施形態では、装置は、エネルギー源20、10の光線を試料の表面上に集束するための集束系11を更に含む。その場合、集束系11は、以下の部品、ミラー、レンズ、絞り、フィルタ、光導波路、中央穿孔付きレンズ5、テレセントリック対物レンズのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
本発明による装置100、200の第6の実施形態では、装置は、光源8の光線を試料の表面上に集束するための集束系12を更に含む。これは、マイクロスケール測定点60のみを照射し、隣接する領域から散乱信号を生じないことを可能にする。これは、光源が内蔵光学系を含まない場合に特に重要である。その場合、第2の集束系は、以下の部品、ミラー、レンズ、絞り、フィルタ、光導波路、中央穿孔付きレンズ5、テレセントリック対物レンズのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
光源8用の集束系12及びエネルギー源20用の集束系11は、個別にかつ組み合わせて使用することができる。集束系の制御は、制御ユニット30を介して行われる。
本発明による装置200の第7の実施形態では、脱離/イオン化のためのエネルギー源10及び光源10は、同一のレーザによって形成される。(図4)これは、本発明による装置のより容易かつ費用効率がより高い構築を可能にする。本明細書では、好適には、この光源/エネルギー源10について一体化集束系が使用されるため、測定点60を正確に照射することができる。その場合、集束系は、ミラー、レンズ、絞り、フィルタ、光導波路、中央穿孔付きレンズ5及びテレセントリック対物レンズから形成されてもよい。
好ましくは、本発明による装置100、200の光検出器4は、光検出器4が試料表面に対して0°よりも大きい(好適には45°よりも大きい)角度αに位置付けられるように形成され、その光検出器4は、試料表面及び/又は測定点60の測定画像を生成する。
様々な実施形態はまた、特別な更なる発明的活動を必要とせずに、互いに組み合わせることができる。正確な適用領域に適合させることは、特に試料の種類又は所望の空間分解能に対して、質量分析研究の分野の当業者にとって通常のことである。
上記実施形態のうちの1つに記載の本発明による装置100、200による試料の表面の質量スペクトル分析及び画像化をするための方法では、試験対象となる試料は、スライディングテーブル又はエネルギー源20を動かすことによって、スキャン動作において点状で試験される。スキャン動作とは、本明細書では、体系的で規則的な表面の走査又は検査であり、段階的なポイントバイポイント手順で、又はスライディングテーブル若しくはエネルギー源の時間的に同期した動き及びその動きから生成される走査画像の構築の連続手順でのいずれか一方で行われる。基本概念は、比較的限られた測定機器を用いて多数の個々の測定によって表面の全体画像を獲得することである。そのためにそれぞれの測定点に関して、常にそのx座標及びy座標もまた決定される。x座標及びy座標は、試料の表面に対して平行な平面上の点の位置を記述する。
方法の第2の実施形態では、試料表面の個々の点のz座標又はz位置が追加的に決定される。z座標としてここでは、試料の表面に対して垂直の空間方向を採用する。
方法の第3の実施形態では、本発明による装置の光検出器の出力信号は、スキャン動作の制御に用いられ、走査(xy平面における動き)及びz座標の解析によるトポグラフィーの決定が行われる。
方法の第4の実施形態では、スキャン動作を実現するために、スライディングテーブル1の位置は、制御ユニット30によって適切に変更される。
方法の第5の実施形態では、スキャン動作を実現するために、エネルギー源20、10の集束のための画像化システムの位置は、制御ユニット30によって適切に変更される。
方法の第6の実施形態では、試験対象となる試料から質量スペクトル生データが得られる。その場合、測定点60に関する質量スペクトル生データとは、質量の電荷数に対する比、イオン信号強度及び座標(x,y,z)であると解釈される。
方法の第7の実施形態では、多次元データマトリックスは、それぞれの検出質量スペクトル信号を、算出した質量電荷数比重心、強度及びデカルト座標に割り当てることによって生成される。
方法の第8の実施形態では、高さ情報及び分布情報は、グレースケールコーディング又はカラーコーディングに変換され、画像表示が生成される。
[解析方法]
解析方法を実行するために、最初に、試験対象となる試料をスライディングテーブル1上に取り付ける。その場合、試料は、好ましくは、スライディングテーブル1上の試料ホルダにある。図面の図1、図2、図3及び図4では、どのようにマイクロスケール測定点60が光源8、9、10によって生成され、光学系3によって試料上で画像化されるのかを示している。光源8、10の反射/散乱測定光線は、光学系3によって光検出器4上に画像化される。光検出器4上に測定点を画像化した位置は、解析ユニット40によって解析される。測定点の相対的位置変化が計算され、この情報から、マイクロスケール走査試験について事前に定義された物体の動作平面からのz位置の偏位が計算される。この値を使用して、測定点における物体の実際のz位置を所定の動作平面内へと動かす。変位値は、測定点に関する高さ情報として保存される。物体の表面上の測定点の化学的情報(化学組成)は、例えば、レーザ脱離イオン化質量分析法(LDI−MS)又はマトリックス支援レーザ脱離イオン化質量分析法(MALDI−MS)、二次イオン質量分析法(SIMS)又は脱離エレクトロスプレーイオン化質量分析法(DESI−MS)などの、適切な検出方法により記録される。レーザを使用する空間分解方法は、高い空間解像度では(すなわち、小さな測定点では)高い開口数、したがって低い焦点深度(被写界深度)を備える。したがって、測定点の質量分析試験のために、動作平面をそれぞれの測定点に対して高精度で移動させる必要がある。別の脱離/イオン化法は、同様に動作平面の移動が必要な測定点の分析を成功させるために、別の幾何学的境界条件を部分的に備える。DESI−MSについて、例えば、DESIビーム、試料測定点及び質量分析計の入口開口部の間の角度及び間隔を順守する必要がある。
図面の図1、図2、図3、図4では、試料ホルダはまた、図示された角度から偏位した角度であってもよい。
[画像分析方法]
本発明による方法の代替実施形態では、光学系3を備えた光検出器4は、試料表面に対して0°よりも大きい角度に位置付けられる。試料表面は、光源8、9、10によって照射される。照射され、画像化された試料表面の情報の解析によって、エネルギー源20の脱離ビーム/イオン化ビーム2の最適な焦点レベルが決定される。正しい配置では、例えば、5×5ピクセルを含む画像領域の最大コントラスト値又は最大標準偏差は、脱離ビーム/イオン化ビーム2の焦点レベルに相当する。コントラスト値Cは、例えば、C=(IMAX−IA)/IAによって得られ、式中、Imaxは、試料から検出された画像の最大強度であり、IAは、試料から検出された画像の平均強度である。例えば、最大コントラスト値又は最大標準偏差の位置の測定によって、測定点に対して、z位置を修正することができるため、試料は、測定点においてイオン化レーザの焦点レベルへと動かされる。z座標におけるスライディングテーブルの移動距離から、高さ情報が導出される。更に、系統的な反復及び焦点変化によって、最大コントラスト又は最大標準偏差の位置を決定することが可能である。この情報から同様に、所与の測定点に対するz位置を導出することができる。図4に示したような装置の実施形態では、更に、エネルギー源10の脱離ビーム/イオン化ビームによって生成された試料上の測定点60は、高さ情報を決定するために直接利用することができる。
説明した方法のうちの1つによって動作平面を測定点に対して移動した後、選択した脱離ビームを利用して、マイクロスケール測定点から分析物物質を脱離かつイオン化するか又は続く工程でイオン化する。イオンは、説明した質量分析計7のイオン誘導チャネル6へと移動する。質量スペクトル分析によって、マイクロスケール測定点の化学組成に関する情報が、直接得られる。
したがって最初に、それぞれの測定点に対して、測定点のz位置は、動作平面へと動かされ、それにより測定点における試料高さが決定される。続いて、次の測定点に移動する前に化学組成を決定するために質量スペクトル分析が実行され、次の測定点は、この場合も同様に高さ情報及び化学的情報について試験される。
x方向及びy方向への移動並びにそれぞれの測定点に対するz座標の調整による試料表面の走査後、試料表面のトポグラフィーは、z座標の解析によって画像化される。それぞれのマイクロスケール測定点に由来するイオンの質量スペクトル分析は、組成に関する化学的情報をもたらす。
得られた多次元情報(トポグラフィー、空間依存性化学的分布及び化学組成)は、開発されたソフトウェアにより解析され、多次元表示で視覚化される(図5)。
更なる実施形態では、装置及び方法は、飛行時間質量分析法で使用するように企図されている。
あるいは、装置は、四重極型、イオントラップ型、イオンサイクロトロン型及びオービタルトラップ型の質量分析法で使用するように企図されている。
本発明による装置100を示す図である。 光源8用の集束系12及びエネルギー源20用の集束系11を使用している更なる実施形態における本発明による装置100を示す図である。 貫通穿孔レンズ5を使用している実施形態における本発明による装置100を示す図である。 脱離レーザ/イオン化レーザが高さ決定のための光源としてもまた利用される実施形態における本発明による装置200を示す図である。 データ解析の過程を表す図である。装置100、200によって生成された位置情報(x座標、y座標及びz座標)は、解析ユニットに読み込まれる。質量分析計7によって生成された質量スペクトル生データは、同様にインターフェースを介して解析ユニットに読み込まれる。解析ユニットは、試料のトポグラフィー画像及び化学的分布画像を生成する。更なる工程において、トポグラフィー画像及び化学的分布画像は、三次元化学的分布画像に変換されて表示される。
1 スライディングテーブル
2 エネルギー源の脱離ビーム/イオン化ビーム
3 光学系
4 光検出器
5 中央穿孔付きレンズ
6 イオン誘導チャネル
7 質量分析計
8、10 光源
11、12 集束系
100、200 装置
20、10 エネルギー源
30 制御ユニット
40 解析ユニット
50 インターフェース
60 測定点

Claims (15)

  1. 試料の表面の原子を脱離させるか又は脱離かつイオン化して質量分析計へと更に移動させるための少なくとも1つのエネルギー源と、
    スライディングテーブルであって、前記スライディングテーブルは、前記スライディングテーブルの上に試験対象となる試料を固定することができるように形成され、前記エネルギー源の光線の経路と前記スライディングテーブルとは、互いに相対して可動に実施されている、スライディングテーブルと、
    光源と、
    前記スライディングテーブルと、前記エネルギー源と、前記光源と、を制御するための制御ユニットであって、前記制御ユニットは、試料の前記表面を前記エネルギー源及び前記光源によって測定点において点状に照射することができるように形成されている、制御ユニットと、
    データを質量分析計と交換することができるようにするためのインターフェースであって、前記インターフェースは、測定点における前記試料の前記表面の化学組成に関する測定データを、質量分析計から前記インターフェースを介して解析ユニットに転送することができるように形成されているため、前記測定点の前記化学組成は、前記解析ユニットによって決定することができる、インターフェースと、を備える、試料の表面の質量スペクトル分析及び画像化のための装置であって、
    前記装置は、光学系と、光検出器と、解析ユニットと、を更に備え、
    前記光源、前記光学系及び前記光検出器は、閉鎖して形成され、前記光源によって光学系を介して試料上の測定点を照射し、前記測定点から反射又は散乱する光を、光学系が上流側に接続された前記光検出器によって検知することができることにより、試料の前記表面は、三次元的に検知され、この表面のトポグラフィーを、前記解析ユニットによって決定することができる、装置。
  2. 前記エネルギー源は、脱離レーザ又はイオン化レーザとして実施されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記光源は、レーザとして実施されている、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記装置は、前記エネルギー源によって試料の前記表面から遊離されたイオンを誘導するためのイオン誘導チャネルを更に備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記装置は、前記エネルギー源の光線を試料の前記表面上に集束するための集束系を更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記装置は、前記光源の光線を試料の前記表面上に集束するための集束系を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 脱離/イオン化のための前記エネルギー源及び前記光源は、同一のレーザによって形成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記試験対象となる試料は、前記スライディングテーブル又は前記エネルギー源の移動によってスキャン動作において段階的に又は連続した移動において点状に試験される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置により試料の前記表面の質量スペクトル分析及び画像化をするための方法。
  9. 前記試料の前記表面の個々の点のz位置が追加して決定される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記光検出器又はセンサの出力信号は、前記装置を前記スキャン動作において制御し、前記トポグラフィーの走査及び決定は、z座標の解析を使用して行われる、請求項8又は9に記載の分析するための方法。
  11. 前記スキャン動作を実現するために、前記スライディングテーブルの位置は、前記制御ユニットによって適切に変更される、請求項8〜10のいずれか一項に記載の分析するための方法。
  12. 前記スキャン動作を実現するために、前記エネルギー源の前記光線を集束するための集束系の位置は、前記制御ユニットによって適切に変更される、請求項8〜10のいずれか一項に記載の分析するための方法。
  13. 試験対象となる物質から、質量スペクトル生データを取得する、請求項8〜12のいずれか一項に記載の分析するための方法。
  14. 多次元データマトリックスは、それぞれの検出質量スペクトル信号を、算出した質量電荷数比重心、強度及びデカルト座標に割り当てることによって生成される、請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 高さ情報及び分布情報は、グレースケールコーディング又はカラーコーディングに変換され、画像表示が生成される、請求項8〜14のいずれか一項に記載の分析するための方法。
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