JP2019529440A - テムシロリムスを使用する再狭窄の処置 - Google Patents

テムシロリムスを使用する再狭窄の処置 Download PDF

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Abstract

血管疾患を処置するために血管の周囲の組織にテムシロリムスを分配するための方法が本明細書に記載される。また、血管疾患を処置するために血管の周囲の組織中への送達のための、テムシロリムスの注射可能な組成物も開示されている。狭小化された血管の機械的血行再建に続く血管の硬化および肥厚化を低減することで、血管の開存性を維持または改善することが強く要望されている。本開示は、血管疾患を処置するために、血管の周囲の組織にテムシロリムスを分配するための方法および注射可能な組成物を提供する。

Description

相互参照
本出願は、2016年9月22日に出願された米国仮出願番号第62/398,471号[代理人整理番号34634−730.101]の利益を主張しており、この仮出願は、参考として本明細書中に援用される。
背景
1.開示の分野.本開示は、一般に、医療の方法およびデバイスに関する。さらに詳細には、本開示は、血管の周囲の組織においてテムシロリムスを分配するための医療の方法およびキットに関する。
閉塞は、様々な疾患状態下で血管中に形成される可能性がある。アテローム性動脈硬化症において、身体における、特に心臓、脚、頸動脈および腎臓の解剖学的構造における動脈の狭小化は、血流の欠如からの組織虚血に至ることがある。バルーン血管形成、アテレクトミー、ステント留置または外科的動脈内膜切除などの機械的血行再建方法は、血管を開口するとともに下流組織への血流を改善するために使用することができる。残念ながら、機械的血行再建は、血管の硬化および血管壁の瘢痕様組織による肥厚化を引き起こす損傷カスケードに至ることがあり、これは血流を低減し、別の血行再建手技を必要とすることがある。機械的血行再建に続く血管の硬化および肥厚化を低減することで、血管の開存性を維持または改善することが強く要望されている。
要旨
狭小化された血管の機械的血行再建に続く血管の硬化および肥厚化を低減することで、血管の開存性を維持または改善することが強く要望されている。本開示は、血管疾患を処置するために、血管の周囲の組織にテムシロリムスを分配するための方法および注射可能な組成物を提供する。
ある特定の様態において、対象における血管疾患を処置する方法が本明細書に記載される。対象における血管疾患を処置する方法は、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を対象に投与することを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、疾患部位への直接注射によって投与される。ある特定の実施形態では、組成物は、針付きカテーテルを介して注射される。ある特定の実施形態では、組成物は、疾患部位に遠位または近位で注射される。ある特定の実施形態では、組成物は、疾患部位から少なくとも約2cm離れて注射される。ある特定の実施形態では、組成物は、疾患部位にまたはそれに隣接して注射される。ある特定の実施形態では、組成物は、注射によって血管に投与される。ある特定の実施形態では、組成物は、血管の周囲の外膜組織に注射される。ある特定の実施形態では、組成物は、血管の周囲の血管周囲組織に注射される。ある特定の実施形態では、血管は動脈である。ある特定の実施形態では、血管は静脈である。ある特定の実施形態では、動脈は、冠状動脈または末梢動脈である。ある特定の実施形態では、動脈は、腎動脈、大脳動脈、肺動脈、および脚における動脈からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、動脈は膝の下にある。ある特定の実施形態では、動脈は膝の上の脚にある。ある特定の実施形態では、血管は、膝下膝窩血管または脛骨血管である。ある特定の実施形態では、組成物は、血管壁に注射される。ある特定の実施形態では、組成物は、血管壁の周囲の組織に注射される。
ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、約1μgから50mg、約10μgから20mg、または約25μgから10mgである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、血管における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mg、または1cm当たり約0.025mgから1mgである。ある特定の実施形態では、組成物の注射体積は、約0.01mlから約50ml、または約0.5mlから約20mlである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの注射濃度は、0.01mg/mLから2.0mg/mL、0.1mg/mLから0.5mg/mL、または0.1mg/mLから0.4mg/mLである。ある特定の実施形態では、医薬組成物の投与の12カ月後、疾患部位における血管断面積は、投与時の疾患部位における血管断面積と比較した場合、60%、50%または30%以下減少している。ある特定の実施形態では、組成物は、注射を可視化するための造影媒体をさらに含む。ある特定の実施形態では、対象はヒトである。
ある特定の実施形態では、血管疾患は、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、不整脈、末梢動脈疾患、跛行または重症虚血肢である。ある特定の実施形態では、血管疾患は、アテローム性動脈硬化症、バイパスグラフト不全、移植血管障害、血管再狭窄またはステント内再狭窄である。
別の様態において、血管疾患の処置における使用のための、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を含む注射可能な組成物が本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、組成物は、外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、脚における外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、膝の下の外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、膝の上の脚における外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、膝下膝窩血管または脛骨血管への外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、血管疾患部位への直接注射に適切である。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、約1μgから50mg、約10μgから20mg、または約25μgから10mgである。ある特定の実施形態では、組成物の注射体積は、約0.01mlから約50ml、または約0.5mlから約20mlである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、血管における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mg、または1cm当たり約0.025mgから1mgである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの濃度は、0.01mg/mLから2.0mg/mL、約0.1から0.5mg/mL、または約0.1mg/mLから約0.4mg/mLである。ある特定の実施形態では、注射可能な組成物は、脚における再狭窄を処置、防止または阻害することにおける使用のためである。ある特定の実施形態では、注射可能な組成物は、膝の下の再狭窄を処置、防止または阻害することにおける使用のためである。ある特定の実施形態では、注射可能な組成物は、膝の上の脚における再狭窄を処置、防止または阻害することにおける使用のためである。ある特定の実施形態では、注射可能な組成物は、膝下膝窩血管または脛骨血管における再狭窄を処置、防止または阻害することにおける使用のためである。ある特定の実施形態では、注射可能な組成物は、大腿血管における再狭窄を処置、防止または阻害することにおける使用のためである。ある特定の実施形態では、注射可能な組成物の薬学的に許容される賦形剤は、0.9%塩化ナトリウム注射液USP、無水アルコール、dl−アルファトコフェロール、無水クエン酸、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、またはそれらの組合せである。
別の様態において、それを必要とするヒト対象における末梢動脈疾患を処置する方法であって、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を対象に投与することを含み、組成物が、ヒト対象の脈管構造を通って前進させたカテーテルの側方に伸長する注射針を介して、末梢動脈の壁の周囲の組織におけるまたは末梢動脈の壁における疾患部位にまたはその近傍に直接注射によって投与され、医薬組成物の量が、投与時の疾患部位における開存性と比較した場合、投与後の疾患部位における開存性の減少をほとんど最小限にするかまたは増加させるのに治療的に有効な量である、方法が本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、約1μgから50mg、約10μgから20mg、または約25μgから10mgである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、末梢動脈における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mg、または1cm当たり約0.025mgから1mgである。ある特定の実施形態では、組成物の注射体積は、約0.01mlから約50ml、または約0.5mlから約20mlである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの注射濃度は、0.01mg/mLから2.0mg/mL、0.1mg/mLから0.5mg/mL、または0.1mg/mLから0.4mg/mLである。ある特定の実施形態では、医薬組成物の投与の12カ月後、疾患部位における血管断面積は、投与時の疾患部位における血管断面積と比較した場合、60%、50%または30%以下減少している。ある特定の実施形態では、組成物は、注射を可視化するための造影媒体をさらに含む。ある特定の実施形態では、動脈は膝の下にある。ある特定の実施形態では、動脈は膝の上の脚にある。ある特定の実施形態では、血管は、膝下膝窩血管または脛骨血管である。
別の様態において、ヒト対象の末梢動脈における再狭窄の処置における使用のための、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を含む注射可能な組成物であって、末梢動脈への外膜送達に適切であり、投与時の疾患部位における開存性と比較した場合、投与後の疾患部位における開存性を増加させるかまたは減少を最小限にするのに有効な治療有効量で、ヒト対象の脈管構造を通って前進させたカテーテルから側方に伸長する針を介して、末梢動脈の壁の周囲の組織におけるまたは末梢動脈の壁における血管疾患部位に直接注射するのに適切である、注射可能な組成物が本明細書に記載される。ある特定の実施形態では、組成物は、脚における外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、膝の下の外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、膝の上の脚における外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、組成物は、膝下膝窩血管または脛骨血管への外膜送達に適切である。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、約1μgから50mg、約10μgから20mg、または約25μgから10mgである。ある特定の実施形態では、組成物の注射体積は、約0.01mlから約50ml、または約0.5mlから約20mlである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの治療有効量は、血管における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mg、または1cm当たり約0.025mgから1mgである。ある特定の実施形態では、テムシロリムスの濃度は、約0.01mg/mLから約2.0mg/mL、約0.1mg/mLから約0.5mg/mL、または約0.1mg/mLから約0.4mg/mLである。ある特定の実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、0.9%塩化ナトリウム注射液USP、無水アルコール、dl−アルファトコフェロール、無水クエン酸、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、またはそれらの組合せである。
参照による組み込み
この明細書において記述されている全ての公報、特許および特許出願は、個々の公報、特許または特許出願それぞれが具体的におよび個々に参照により組み込まれると示されているかのように同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の新規な特色は、添付の請求項における詳細とともに説明される。本開示の特色および利点のより良好な理解は、本開示の原理が用いられる例示的な実施形態を説明する以下の詳細な記載、および添付の図面の参照によって得られる:
図1Aは、本開示の方法およびシステムにおける使用に適切な管腔内注射カテーテルの概略斜視図である。
図1Bは、図1Aのライン1B−1Bに沿った断面図である。
図1Cは、図1Aのライン1C−1Cに沿った断面図である。
図2Aは、展開された注射針とともに示されている図1A〜1Cのカテーテルの概略斜視図である。
図2Bは、図2Aのライン2B−2Bに沿った断面図である。
図3は、本開示の方法に従って、身体管腔の周囲の外膜空間中へ治療剤を注射する、図1A〜1Cの管腔内カテーテルの概略斜視図である。
図4は、本開示の方法において有用な管腔内注射カテーテルの別の実施形態の概略斜視図である。
図5は、患者の身体管腔の1つに挿入されるときの、本開示の方法において有用な管腔内注射カテーテルのまた別の実施形態の概略斜視図である。
図6は、本開示の方法およびシステムにおいて有用な針注射カテーテルの斜視図である。
図7は、退却された構成における注射針とともに示されているカテーテル図6の断面図である。
図8は、本開示による治療剤または診断剤の送達のために管腔組織中へ側方に前進させた注射針とともに示されている、図7と同様の断面図である。
図9A〜9Eは、より高い引張り応力(modulus)のアンカー、フレームワークまたは基体内に自立型低引張り応力パッチを作り出すために用いられる例証的な製作プロセスの断面図である。
図10A〜10Dは、本開示の方法において有用な管腔内注射カテーテルの膨張プロセスの断面図である。
図11A〜11Cは、複数の管腔直径を処置するための能力を例示する、本開示の方法において有用な膨張された管腔内注射カテーテルの断面図である。
図12A〜Fは、カテーテルを介する針による注射による医薬組成物の送達で、アテローム性動脈硬化症に罹患した血管を処置する概略図である。
図13は、対象における血管疾患を処置する方法のフローチャートである。
図14A〜14Bは、手技後1時間ならびに3日、7日および28日での、全血中を循環するテムシロリムスおよびシロリムスのレベルを示すグラフである。
図15は、注射部位に沿った様々な位置(2.5cm)にて、手技後1時間ならびに3日、7日および28日での、テムシロリムスおよびシロリムスのレベルを示すグラフである。
詳細な説明
本開示は、対象における血管疾患を処置する方法であって、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含み、組成物が直接注射によって疾患部位に投与される、方法を記載する。
閉塞は、様々な疾患状態下で血管中に形成される可能性がある。身体における、特に心臓、脚、頸動脈および腎臓の解剖学的構造における動脈の狭小化または狭窄を引き起こすアテローム性動脈硬化症は、血流の欠如から組織虚血に至ることがある。冠状動脈におけるアテローム性動脈硬化症は、一般的に心臓発作と称される心筋梗塞を引き起こすことがあり、これは直ちに致死的となり得るか、またはたとえ生存しても、心臓に傷害を引き起こすことがあり、これは患者を無能力にし得る。他の冠疾患としては、うっ血性心不全、脆いまたは不安定なプラーク、および心不整脈が挙げられ、これらは死亡および無能力を引き起こす。加えて、末梢組織における動脈が狭小化する末梢動脈疾患(PAD)は、最も一般的に、脚、腎臓および頸動脈に罹患する。末梢脈管構造における血餅および血栓は、末梢血流を塞ぎ、組織および器官の壊死に至ることがある。PADを有する一部の患者は、潰瘍をもたらし得るとともに最悪の症例において切断を必要とし得る重症虚血肢を経験する。腎動脈におけるPADは、腎血管性高血圧を引き起こすことがあり、頸動脈における血餅は塞栓形成し、脳に移り、虚血性脳卒中を潜在的に引き起こす。
下流組織への血流を改善するため、様々な血行再建方法が使用されることで、動脈をバイパスまたは開口することができる。動脈バイパス手術は、アテローム性動脈硬化症および他の原因に起因する狭窄動脈または狭小化動脈のための有効な処置であり得るが、それは、高価でもあるとともに実質的な入院および回復の時間を必要とする高侵襲的手技である。バルーン血管形成、アテレクトミー、ステント留置、または外科的動脈内膜切除を用いる機械的血行再建方法が使用されることで、動脈を開口するまたは広げることができる。例えば、一般的にバルーン血管形成と称される経皮経管的血管形成術(PTA)は、バイパス手術よりも侵襲的でなく、外傷性でなくおよび著しく高価でない。加えて、バルーン血管形成の有効性は、バルーン血管形成によって処置された動脈内に足場構造の留置を伴うステント留置の導入で改善してきた。ステントは、動脈の急激な再閉鎖を阻害し、過形成に起因する後続の再狭窄を低減することにおいて一部の利益を有する。血管をバイパスするよりはむしろサルベージすることによって、より多くの選択肢が疾患のさらなる処置において医師にとって利用可能になる。
残念ながら、機械的血行再建手技は損傷カスケードに至ることがあり、これは、動脈が硬化すること、および新生内膜過形成として公知である、動脈壁の瘢痕様組織とともに肥厚化を引き起こす。内膜としても公知である動脈の内壁が損傷カスケードに対する応答で肥厚化および硬化し得るだけでなく、壁の中膜または中間組織層、および壁の外膜、外層が同様に肥厚化および硬化し得る。過形成としても公知である肥厚化、および硬化症としても公知である硬化は、罹患部位に遠位の組織への血流を低減することがある。結果として、機械的血行再建手技を受けたことがある患者は、過形成に起因する高い発生率の再狭窄を患うことがある。血管の再狭窄もしくは狭窄の再発または狭小化は、再び、患部領域への別の血行再建手技を必要とすることがある。
機械的血行再建に続く硬化症および過形成の蓄積を低減することが強く要望されている。近年、実験試行は、抗増殖薬でコーティングされたステントの移植が過形成の発生を低減することができることを実証している。機械的血管内血行再建は単独で、1年で33〜55%、2年で20〜50%の開存性率(血管開口性の二元尺度、隣接する非疾患血管と比較して直径が典型的には50%超)に至り、一方、薬物コーティングバルーンおよび外膜薬物送達は、開存性を1年で80%、2年で65〜70%よりも良好に改善するという能力が示された。
ラパマイシン(mTOR)阻害剤の機構的標的は、ステントをコーティングするための有望な薬物であることが識別されている。ホスファチジルイノシトール−3キナーゼ関連キナーゼ(PIKK)ファミリーのメンバーであるmTORは、細胞成長、増殖、細胞生存および血管形成を調節することに関与する。血行再建手技の物理的侵害に対する応答において、血管における平滑筋および内皮細胞は、細胞増殖、炎症促進性媒介物質および細胞外マトリックス成分の分泌ならびに最終的に再狭窄に至り得るストレス応答経路を活性化することがある。1つまたは複数のストレス応答経路を遮断するのに成功する薬物は、再狭窄の程度を減少することができる。mTOR阻害剤は、細胞の増殖および炎症を低減することができ、インスリン、成長因子およびアミノ酸に対する応答においてmTOR活性化を遮断することによって、グラフト対宿主病に、臓器移植におよび一部のがんに首尾よく使用されている。
mTOR阻害剤は、一般に、それらの接尾辞としてのリムスを含めた名前が与えられている。mTOR阻害剤としては、本来のmTOR阻害剤、ラパマイシンとしても公知であるシロリムス、およびシロリムスの類似体が挙げられる。これらの類似体としては、エバロリムス、ゾタロリムス、デフォロリムス、バイオリムスおよびテムシロリムスが挙げられる。リムス薬物は、本来、免疫抑制剤として承認され、引き続いて、シロリムスを含めたリムス類似体のいくつかが、様々ながんを処置するために承認されている。テムシロリムスは、腎細胞癌腫(RCC)の処置について承認されているが、それは血管再狭窄の処置について承認されていない。
CCI−779としても公知であるテムシロリムスは、注射可能な形態において承認されている唯一のシロリムス類似体である。テムシロリムスは、静脈内投与を可能にする、シロリムスよりも高い水溶性を有する。テムシロリムスは、シロリムスのためのプロドラッグであり、ここでテムシロリムスは、活性形態のシロリムスに代謝される。テムシロリムスは、その上、類似体としておよびプロドラッグとして活性であり得、代謝されずにmTORを阻害することおよび細胞有糸分裂を妨げることができる。これは、血管疾患の処置のための局所送達にとって重要であり得、なぜなら、全身的に投与される場合薬物は、全身的に投与される場合に代謝される肝臓よりも血管組織におけるほうが代謝反応は少ないからである。
mTOR阻害剤でコーティングされた血管処置デバイスが開発中である。シロリムス、エバロリムスおよびゾタロリムスがステント上にコーティングされている。シロリムスは、ナノ粒子製剤における薬物コーティングバルーンからの放出のためにも開発中である。他のリムス薬物も、血管の内皮壁の内表面中への薬物コーティングバルーン放出のために開発されつつある。
ステントベースの管腔薬物送達の代替として、血管および他の管腔壁中への薬物の直接送達を提案した。標的化組織における医薬剤の治療濃度を増強する方法を提供することは有益である。例えば、方法が、標的化組織領域内の薬剤の治療投与量レベルを提供するために、注射部位から長手方向および半径方向の両方の拡散を含めて送達された医薬剤の体積分配の拡張を提供することができるならば、特に望ましい。方法が標的化組織中への薬物を効果的に送達し、管腔血流中への薬物の損失を制限または回避できるならば、さらに有益である。組織における医薬剤のこうした治療濃度の持続が、特に血管壁の周囲の外膜組織を含めて血管壁から離れている標的化組織においても増加されるならば、また有益である。追加として、血管の周囲の外膜および他の組織の遠隔の、拡張された、および分配された領域にわたる医薬剤送達の均一性および程度を増加させることは有益である。一部の例において、血管内の非疾患部位で血管壁を通る医薬剤の送達を可能にする方法を提供することは有益であり、ここで、薬剤は外膜または他の組織を通って患部へ移行することができる。またさらに、医薬剤のこうした血管内送達が、脈管構造に直接的に関連するものに加えて組織および臓器の疾患および状態を処置するのに有用であるならば、望ましい。
本明細書において開示されている方法によって処置される対象は、血管疾患を呈することがある。1つの例において、血管疾患は、心臓、脚、頸動脈または腎臓の血管におけるアテローム性動脈硬化症であり得る。別の例において、血管疾患は、末梢動脈疾患(PAD)であり得る。別の例において、血管疾患は、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、不整脈、末梢動脈疾患、跛行または重症虚血肢であり得る。別の例において、血管疾患は、アテローム性動脈硬化症、バイパスグラフト不全、移植血管障害、ステント内再狭窄または再狭窄であり得る。1つの例において、血管疾患は、組織および器官の壊死に至る末梢血流を塞ぎ得る血餅、血栓、または血管中の他の閉塞であってもよい。1つの例において、血管疾患は、腎動脈または頸動脈におけるPADであり得る。一部の例において、再狭窄を有する対象は、血管の開存性を改善する手技または血行再建手技を以前に受けていてもよい。
血管疾患の疾患部位は、血管および血管の周囲の組織を含むことができる。対象の脈管構造は、循環系を指し、動脈系、静脈系、または動脈および静脈系の両方、ならびにそれらの系内の血管を含むことができる。一部の例において、血管は、動脈、細動脈、または動脈系の他の血管であり得る。一部の例において、血管は、静脈、細静脈、または静脈系の他の血管であり得る。1つの例において、動脈は、冠状動脈または末梢動脈であり得る。1つの例において、動脈は、膝の下にあり得る。別の例において、動脈は、膝の上の脚にあり得る。別の例において、血管は、膝下膝窩血管または脛骨血管であり得る。一部の例において、血管は大腿血管であり得る。一部の例において、動脈は、腎動脈、頸動脈、大脳動脈、肺動脈、または脚における動脈であり得る。一部の例において、動脈は大腿動脈であり得る。
再狭窄は、身体における様々な組織および血管にあり得る。一部の例において、再狭窄は、末梢動脈にあり得る。一部の例において、再狭窄は、脚にあり得る。他の例において、再狭窄は、膝の下にまたは膝の上の脚にあり得る。一部の例において、再狭窄は、膝下膝窩血管または脛骨血管にあり得る。一部の例において、再狭窄は、大腿血管にあり得る。他の例において、再狭窄は、大腿動脈にあり得る。
一部の例において、血管の周囲の組織は、断面において血管の管腔から半径方向にある血管の内皮細胞壁の外側の任意の組織を指すことができ、プラークおよび石灰化を含むことがある。一部の例において、血管の周囲の組織は、血管の外膜組織、血管周囲組織、または内皮壁の周囲の任意の組織を含むことができる。一部の例において、外膜組織は、外膜(adventitia)または外膜(tunica adventitia)または外膜(tunica externa)としても公知である。一部の例において、外膜組織は、外部弾性膜の外側にあり得る。一部の例において、血管の周囲の組織は、血管の内膜の外側の組織であり得る。一部の例において、血管の周囲の組織は、血管の中膜の外側の組織であり得る。一部の例において、血管の周囲の組織は、内部弾性膜の外側の組織であり得る。一部の例において、組織は結合組織であり得る。一部の例において、組織は、患部組織、例えばプラーク、線維症、石灰化、または罹患組織および健常組織の組合せであり得る。
一部の例において、開存性は、血管開口性を指すことができる。一部の例において、疾患部位における開存性は、疾患部位における血管の開存性または血管開口性を指すことができる。一部の例において、疾患部位における血管断面積は、疾患部位における血管の開存性を指すことができる。一部の例において、血管断面積は、血管造影によって決定することができる。一部の例において、血管造影は、定量的血管造影(QVA)であり得る。他の例において、血管断面積は、血管内超音波(IVUS)によって決定することができる。一部の例において、開存性は、開いているとともに閉塞されていない血管の管腔の直径のパーセントとして記載することができる。一部の例において、開存性は、開いているとともに閉塞されていない血管の管腔の断面積または血管断面積のパーセントとして記載することができる。他の例において、開存性は、開いているとともに閉塞されていない管腔体積のパーセントであってよい。一部の例において、開存性は、血管の内皮壁の境界の決定を必要とし得る。一部の例において、完全に開いているとともに閉塞されていない血管は、100%開存性を有することができ;即ち、血管は、健常であるとともに身体の同じ部分における正常の健常な血管の典型である断面積を有する。一部の例において、完全に遮断および閉塞されている血管は、0%の開存性を有し得る。一部の例において、開存性は、隣接する非疾患血管と比較して、直径が50%超の開口性の二元尺度である。一部の例において、開存性は、隣接する非疾患血管と比較して、断面積が50%超の開口性の二元尺度である。一部の例において、開存性は、隣接する非疾患血管と比較して、管腔体積が50%超の開口性の二元尺度である。
一部の例において、治療的に有効というのは、疾患部位で血管断面積を増加させることを指すことができる。一部の例において、治療的に有効というのは、医薬組成物の投与後の疾患部位で血管断面積を増加させることを指すことができる。一部の例において、治療的に有効というのは、投与時の疾患部位における血管断面積と比較した場合、投与後の疾患部位における血管断面積の減少を最小限にすることを指すことができる。一部の例において、治療的に有効というのは、疾患部位で血管断面積を増加させることを指すことができる。一部の例において、治療的に有効というのは、投与時の疾患部位における血管断面積と比較した場合、投与後の疾患部位で血管断面積を最小限に増加させることを指すことができる。一部の例において、治療的に有効というのは、投与時の疾患部位における血管断面積と比較した場合、疾患部位における血管断面積を30%、20%、10%または0%以下減少させることを指すことができ;言い換えると、開存性は、投与時の疾患部位における開存性と比較した場合、30%、20%、10%または0%以下減少し得る。一部の例において、疾患部位における血管断面積は、投与時の疾患部位における血管断面積と比較した場合、60%、50%、40%、30%、20%または10%以下減少し得る。一部の例において、疾患部位における血管断面積は、投与時の疾患部位における血管断面積と比較した場合、少なくとも60%、50%、40%、30%、20%または10%増加し得る。
血管疾患を処置するための医薬組成物は、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含むことができる。一部の例において、テムシロリムスは、Torisel(登録商標)であってよい。一部の例において、医薬組成物は、0.9%塩化ナトリウム注射液USP、無水アルコール、dl−アルファトコフェロール、無水クエン酸、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、またはそれらの組合せをさらに含むことができる。一部の例において、医薬組成物は、薬学的に許容される賦形剤を含むことができる。一部の例において、医薬組成物は、注射可能な組成物において一般的に使用される他の賦形剤を含むことができる。一部の例において、医薬組成物は、医薬組成物の送達の可視化に役立つための造影剤を含むことができる。一部の例において、医薬組成物は、注射可能であり得る。一部の例において、医薬組成物は、液体、懸濁液、溶液またはゲルであり得る。
一部の例において、医薬組成物は、疾患部位のまたはその近傍の様々な位置で注射することができる。一部の例において、疾患部位は、血管疾患に罹患した血管を指すことができる。一部の例において、疾患部位は、管腔を部分的または全体的に閉塞するものを有する血管を指すことができる。一部の例において、疾患部位は、血管壁から決定される場合に非閉塞血管の血管断面積の100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%または10%未満の血管断面積を有する血管を指すことができる。一部の例において、医薬組成物は、疾患部位に遠位または近位で注射することができる。一部の例において、医薬組成物は、疾患部位から少なくとも約2cm離れて注射することができる。一部の例において、医薬組成物は、疾患部位にまたはそれに隣接して注射することができる。一部の例において、医薬組成物は、血管に注射することができる。一部の例において、医薬組成物は、血管の周囲の外膜組織に注射することができる。一部の例において、医薬組成物は、血管の周囲の血管周囲組織に注射することができる。
テムシロリムスは、血管疾患を処置するのに治療的に有効である用量の範囲を有することができる。一部の例において、テムシロリムスの治療有効量は、約1μgから50mg、約10μgから20mg、約25μgから10mg、約1μgから2mg、約10μgから500μg、約100μgから1mg、または約100μgから500μgであり得る。一部の例において、テムシロリムスの治療有効量は、約10μg、約25μg、約50μg、約100μg、約500μg、約1.0mg、約5.0mg、約10.0mgまたは約15.0mgであり得る。一部の例において、テムシロリムスの治療的に有効な体積は、約0.01mlから約50ml、約0.5mlから約20ml、約0.5mlから約25ml、約0.5mlから約5ml、または約1mlから約5mlであり得る。一部の例において、テムシロリムスの治療的に有効な濃度は、約0.1mg/mLから約0.4mg/mL、約0.1mg/mLから約0.5mg/mL、または約0.01mg/mLから約2.0mg/mLであり得る。一部の例において、テムシロリムスの治療的に有効な濃度は、約0.1mg/mL、約0.2mg/mL、約0.3mg/mL、約0.4mg/mL、約0.5mg/mL、約1.0mg/ml、約1.5mg/ml、約2.0mg/ml、約2.5mg/ml、または3.0mg/mlであり得る。一部の例において、テムシロリムスの治療有効量は、血管における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mg、血管における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mg、血管における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.05mgから2mg、または血管における疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.1mgから1mgであり得る。病変の長手方向長さとしても知られる、血管における疾患部位の長手方向長さは、約1cm、5cm、10cm、20cm、30cm、40cmまたは50cmであり得る。
薬物の注射または注入のカテーテルおよびデバイスは、血管に医薬組成物を注射することで再狭窄を処置するための本明細書に記載されている方法との使用に適切であり得る。デバイスの例としては、Mercator MedSystems、Emeryville、CAから入手可能なMercator Bullfrog(登録商標)Micro−Infusionデバイスが挙げられる。他の例としては、全開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第14/605,865号(代理人整理番号34634−703.505)および同第15/691,138号(代理人整理番号34634−721.302)に記載されたデバイスが挙げられる。適切なデバイスおよびそれらの使用の例は、以下の通りに記載されている。
血管疾患を処置するための医薬組成物は、薬物注射または注入カテーテルを使用して、血管の周囲の組織に送達することができる。図1A〜2Bに示されている通りの薬物注射または注入カテーテルの1つの例において、微細製作された管腔内カテーテル10は、アクチュエータ本体12aおよび中心長手軸12bを有するアクチュエータ12を含む。アクチュエータ本体は、実質的にその長さに沿って伸長する開口またはスリット12dを有するほぼC形状外形を形成する。マイクロニードル14は、アクチュエータがその非駆動状態(折り畳み状態)である場合、より詳細に下記で考察されている通り、アクチュエータ本体内に配置されている(図1B)。マイクロニードルは、アクチュエータがその駆動状態(展開状態)であるように作動される場合、アクチュエータ本体の外側に移動される(図2B)。アクチュエータは、その近位端部12eおよび遠位端部12fで、治療用カテーテル20のリード端部16および先端部18でそれぞれキャップされている。カテーテル先端部は、放射線不透過性のコーティングまたはマーカーの使用によって身体管腔の内側にアクチュエータを配置する手段として供される。カテーテル先端はその上、アクチュエータの遠位端部12fでシールを形成する。カテーテルのリード端部は、アクチュエータの近位端部12eで、必要な相互接続(流体的、機械的、電気的または光学的)を提供する。
保持リング22aおよび22bは、アクチュエータの遠位端部および近位端部にそれぞれ配置されている。カテーテル先端は保持リング22aに接合され、一方、カテーテルリードは保持リング22bに接合されている。保持リングは、10ミクロンから100ミクロン(μm)ほどの細い、実質的に可撓性であるが相対的に非膨張性の材料、例えばパリレン(C型、D型またはN型)、または金属、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、金、チタンまたはタングステンで作製されている。保持リングは、アクチュエータの各端部で、可撓性であるが相対的に非膨張性の略「C」形状構造を形成する。カテーテルは、例えば突き合わせ溶接、超音波溶接、一体型ポリマーカプセル化、またはエポキシなどの接着剤によって保持リングに接合することができる。
アクチュエータ本体は、保持リング22aと22bとの間に配置されている中央の拡大可能なセクション24をさらに含む。拡大可能なセクション24は、活性化用流体がその領域に供給される場合、急速な拡大のための内部開口領域26を含む。中央セクション24は、ポリマー、例えば、パリレン(C型、D型またはN型)、シリコーン、ポリウレタンまたはポリイミドなど、細い、半可撓性であるが相対的に非膨張性の、または可撓性であるが相対的に非膨張性の拡大可能な材料で作製されている。中央セクション24は、駆動の際に、バルーンデバイスのように幾分拡大可能である。
中央セクションは、開口領域26への活性化用流体の印加の際に最大約200psiまでの圧力に耐えられる。中央セクションが作製される材料は、活性化用流体が開口領域26から除去される場合に中央セクションがその本来の構成および配向(非駆動状態)に実質的に戻るという点において、可撓性であるが相対的に非膨張性、または半可撓性であるが相対的に非膨張性である。したがって、この意味において、中央セクションは、本質的に安定な構造を有さないバルーンとは非常に異なる。
アクチュエータの開口領域26は、カテーテルのリード端部からアクチュエータの近位端部へと伸長する送達導管、チューブまたは流体経路28に接続されている。活性化用流体は、送達チューブを介して開口領域に供給される。送達チューブは、Teflon(登録商標)または他の不活性プラスチックで構築することができる。活性化用流体は、生理食塩溶液または放射線不透過性染料であってよい。
マイクロニードル14は、中央セクション24のほぼ中央に配置することができる。しかしながら、下記で考察されている通り、これは、とりわけ複数のマイクロニードルが使用される場合には必ずしも必要ではない。マイクロニードルは、中央セクションの外部表面24aに貼り付けられている。マイクロニードルは、シアノアクリレートなどの接着剤によって表面24aに貼り付けられている。代替として、マイクロニードルは、接着剤によって表面24aにそれ自体貼り付けられている金属またはポリマーのメッシュ様構造30によって表面24aに接合することができる(図4を参照されたい)。メッシュ様構造は、例えば鋼またはナイロンで作製されていてよい。
マイクロニードルは、鋭い先端14aおよびシャフト14bを含む。マイクロニードル先端は、挿入端または挿入点を提供することができる。シャフト14bは中空であってよく、先端は出口ポート14cを有することができ、患者への医薬品または薬物の注射を可能にする。しかしながら、マイクロニードルは、他の作業を達成するために神経プローブのように構成することができるので、必ずしも中空でなくてもよい。
示されている通り、マイクロニードルは、表面24aからおよそ垂直に伸長する。したがって、記載されている通り、マイクロニードルは、挿入された管腔の軸に実質的に垂直に移動することで、身体管腔壁の直接的な穿刺または突破を可能にする。
マイクロニードルは、カテーテルリード端部で適切な流体相互接続との流体連通にマイクロニードルを留置する、医薬品もしくは薬物供給の導管、チューブまたは流体経路14dをさらに含む。この供給チューブは、シャフト14bと一体的に形成することができるか、またはそれは、例えばエポキシなどの接着剤によってシャフトに後に接合される別個の部品として形成することができる。
針14は、30ゲージまたはそれより小さい鋼針であってよい。代替として、マイクロニードルは、ポリマー、他の金属、金属合金または半導体材料から微細製作することができる。針は、例えば、パリレン、シリコンまたはガラスで作製することができる。マイクロニードルおよび製作方法は、2001年6月8日に出願され、「Microfabricated Surgical Device」と題され、本出願の譲受人に譲渡された米国出願番号第09/877,653号に記載されており、この全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
カテーテル20は、使用時に、身体における開口を通って(例えば、気管支または副鼻腔の処置の場合)または経皮穿刺部位を通って(例えば、動脈または静脈の処置の場合)挿入され、患者の身体通路32内を移動された後、特定の標的化領域34に到達する(図3を参照されたい)。標的化領域34は組織傷害の部位であり得るか、またはより通常には、典型的には100mm内またはそれより小さい部位に隣接していることで、治療剤または診断剤の移行を可能にする。カテーテルベースのインターベンション手技において周知である通り、カテーテル20は、患者に前もって挿入されたガイドワイヤ36に続くことができる。任意選択で、カテーテル20は、ガイドワイヤを包含する前もって挿入されたガイドカテーテル(示されていない)の進路に続くこともできる。
カテーテル20の操作中、蛍光透視法または磁気共鳴画像法(MRI)の周知の方法が使用されることで、カテーテルを画像化し、標的領域にアクチュエータ12およびマイクロニードル14を位置付けるのを補助することができる。カテーテルは患者の身体の内側でガイドされるので、マイクロニードルは、外傷が身体管腔壁に引き起こされないように、アクチュエータ本体の内側に折り畳まれているまたは保持されているままである。
標的領域34に位置付けられた後、カテーテルの移動は終了され、活性化用流体がアクチュエータの開口領域26に供給され、拡大可能なセクション24の急速な展開を引き起こし、アクチュエータ本体12aの長手方向の中心軸12bに対して実質的に垂直方向にマイクロニードル14を移動させることで、身体管腔壁32aを穿刺する。マイクロニードルがその折り畳み状態からその展開状態に移動するのに、およそ100ミリ秒から5秒の間だけかかり得る。
保持リング22aおよび22bでのアクチュエータの端部は、カテーテル20に固定されたままである。したがって、それらは駆動中に変形しない。アクチュエータは折り畳み構造として開始するので、そのいわゆる含蓄形状は、不安定な座屈モードとして存在し得る。この不安定性は、駆動時に、アクチュエータ本体の中心軸におよそ垂直のマイクロニードルの大規模な動きを生成し得、大きな運動量の移送なく身体管腔壁の急速な穿刺を引き起こす。結果として、マイクロスケール開口は、周囲組織に対する非常に最小の傷害で生成される。その上、運動量の移送は相対的に小さいので、無視できるほどの付勢力だけが、駆動および穿刺中にカテーテルおよびアクチュエータをその場に保持するために必要とされる。
マイクロニードルアパーチャは、実際に、それが身体管腔組織32b、ならびに身体管腔の周囲の外膜、中膜または内膜に進入することができるような力で動いていく。追加として、アクチュエータは駆動前に「停止」または中断されるので、より正確な留置および身体管腔壁の浸透に対する制御が得られる。
マイクロニードルの駆動およびマイクロニードルを介する標的領域への薬剤の送達の後、活性化用流体はアクチュエータの開口領域26から排出され、拡大可能なセクション24がその本来の折り畳み状態に戻ることを引き起こす。これは、マイクロニードルが身体管腔壁から引き抜かれることも引き起こす。引き抜かれているマイクロニードルは、アクチュエータによって再び覆われる。
様々な微細製作されたデバイスが、針、アクチュエータおよびカテーテルに一体化されることで、流量を計測し、生物学的な組織の試料を捕捉し、pHを測定することができる。デバイス10は、例えば、マイクロニードルを介して流量を、ならびに配備されている医薬品のpHを測定するために電気センサーを含むことができる。デバイス10は、血管壁を配置するための血管内超音波センサー(IVUS)、および標的領域を見るための当技術分野において周知である通りの光ファイバーも含むことができる。こうした完全なシステムのため、高統合性の電気的、機械的および流体的接続が提供されることで、確実に電力、エネルギー、および医薬品または生物学的薬剤を移送させる。
例として、マイクロニードルは、約200ミクロンから3,000ミクロン(μm)の間の全長を有することができる。シャフト14bおよび供給チューブ14dの内部断面寸法は、20umから250umほどであってよく、一方、チューブおよびシャフトの外部断面寸法は、約100μmから500μmの間であってよい。アクチュエータ本体の全長は、約5ミリメートルから50ミリメートル(mm)の間であってよく、一方、アクチュエータ本体の外部および内部の断面寸法は、それぞれ約0.4mmから4mmの間および0.5mmから5mmの間であり得る。アクチュエータの中央セクションが展開するギャップまたはスリットは、約4〜40mmの長さ、および約50〜500μmの断面寸法を有することができる。活性化用流体のための送達チューブの直径は、約100μmであってよい。カテーテルサイズは、1.5フレンチから15フレンチ(Fr)の間であってよい。
本開示の変動は、活性化用流体のための単一の供給チューブを有する多重座屈型アクチュエータを含む。多重座屈型アクチュエータは、異なる位置または時間で注射を提供するために管腔壁にまたはそれを介して挿入することができる複数の針を含む。
例えば、図4に示されている通り、アクチュエータ120は、中央の拡大可能なセクション240の長さまたは長手方向寸法に沿って異なるポイントに配置されているマイクロニードル140および142を含む。活性化用流体の作動圧力は、マイクロニードルが同時に移動するように選択される。代替として、活性化用流体の圧力は、マイクロニードル140がマイクロニードル142の前に移動するように選択することができる。
具体的に、マイクロニードル140は、同じ活性化用流体圧力に対してマイクロニードル142が配置されている拡大可能なセクション(より高い活性化圧力)の部分の前に、外向きに座屈する拡大可能なセクション240(より低い活性化圧力)の部分に配置される。したがって、例えば、拡大可能なセクション240の開口領域内の活性化用流体の作動圧力が1平方インチ当たり2ポンド(psi)であるならば、マイクロニードル140はマイクロニードル142の前に移動する。マイクロニードル142が移動するのは、例えば、作動圧力が4psiに増加される場合だけである。したがって、この作動モードは、マイクロニードル140が時間tおよび圧力pで移動し、マイクロニードル142が時間tおよびpで移動する段階的座屈を提供し、tおよびpは、それぞれtおよびpよりも小さい。
この種類の段階的座屈は、その上、各部分が個々のマイクロニードルを含む中央セクション240の異なる部分での異なる空気圧または油圧接続を用いて提供され得る。
その上、図5に示されている通り、アクチュエータ220は、その針222および224Aが異なる方向に移動するように構築することができる。示されている通り、駆動時に、針は互いにおよそ90°の角度で移動することで、管腔壁の異なる部分を穿刺する。針224B(ファントムに示されている通り)は、代替として、針224Aに対して約180°の角度で移動するように配列することができる。
ここで図6を参照すると、本開示の原理に従って構築された針注射カテーテル310は、遠位端部314および近位端部316を有するカテーテル本体312を含む。通常、ガイドワイヤ管腔313は、カテーテルの遠位突出部352に提供されるが、オーバーザワイヤ、およびガイドワイヤ留置を必要としない実施形態も、本開示の範囲内である。2ポートハブ320は、カテーテル本体312の近位端部316に付着されており、例えばシリンジ324を使用する作動液の送達のための第1のポート322、および例えばシリンジ328を使用する医薬剤を送達するための第2のポート326を含む。往復可能な偏向可能針330は、カテーテル本体312の遠位端部の近傍に搭載され、図6におけるその側方に前進させた構成で示されている。
ここで図7を参照すると、カテーテル本体312の近位端部314は、針330、往復可能なピストン338および作動液送達チューブ340を保持する主要管腔336を有する。ピストン338は、レール342上を摺動するように搭載され、針330に固定して付着されている。したがって、管腔341チューブ340を通って蛇腹構造344中へ加圧された作動液を送達することによって、ピストン338は、遠位先端に向かって軸方向に前進させることで、カテーテル突出部352において形成された偏向進路350を介して針が通過するのを引き起こすことができる。
図8において見ることができる通り、カテーテル310は、従来の方式にてガイドワイヤGW上で冠動脈血管BVに位置付けることができる。ピストン338の遠位前進は、それが血管中に存在する場合、針330を、カテーテルに隣接する管腔組織T中へ前進させる。治療剤または診断剤が次いでシリンジ328を使用してポート326を通って導入されることで、図8に例示されている通りに心臓組織中に薬剤のプルームPを導入する。プルームPは、上に記載した通りに組織傷害の領域内にあるか、またはそれに隣接する。
針330は、カテーテル本体312の全長にわたり伸長させてもよいし、またはより通常には、チューブ340における治療剤または診断剤の送達管腔337中のみに部分的に伸長させる。針の近位端部が管腔337とともに摺動シールを形成することで、針を通る薬剤の加圧送達を可能にすることができる。
針330は、弾性材料、典型的には弾性または超弾性金属でできており、典型的にはニチノールまたは他の超弾性金属である。代替として、針330は、それが偏向進路を介して通過するように形状化される非弾性的に変形可能な金属または可鍛性金属から形成することができる。しかしながら、非弾性的に変形可能な金属の使用は好ましくなく、というのは、こうした金属は一般に、それらが偏向進路を介して通過した後にそれらの真っすぐな構成を保持しないからである。
蛇腹構造344は、パリレンまたは別の共形ポリマー層をマンドレル上に堆積させることおよび次いでポリマーシェル構造内からマンドレルを溶解させることによって作製することができる。代替として、蛇腹344は、バルーン構造を形成するためのエラストマー材料から作製することができる。またさらなる代替において、ばね構造は、蛇腹の中、上または至る所で利用されることで、その中の加圧された作動液の非存在下で閉鎖位置へ蛇腹を推進させることができる。
治療材料が、図8に示されている通りに針330を介して送達された後、針は退却され、カテーテルは、さらなる薬剤送達のために再び位置付けられるかまたは引き抜かれるかのいずれかである。一部の実施形態では、針は、蛇腹344から作動液を吸引することによって単純に退却することができる。他の実施形態では、針退却は、例えばピストン338の遠位面と遠位先端352の近位壁(示されていない)との間に固定化されている戻りばねによって、および/またはピストンに付着されているとともに管腔341を通り抜ける引きワイヤによって補助することができる。
図9A〜9Eは、本開示の原理に従って二重引張り応力バルーン構造または係留膜構造を製作するための例証的なプロセスを例示する。製作プロセスの第1のステップは、図9Aで見られ、ここで、低引張り応力「パッチ」、または膜、材料400は、除去可能な(例えば溶解可能な)基体401と402との間の層状である。基体401はパッチ400の1つの全面を被覆し、一方、基体402は対向面の一部だけを被覆し、末梢周囲の曝露端または境界領域を残す。
図9Bにおいて、「可撓性であるが相対的に非膨張性の」材料403の層は、図9Aからのサンドイッチ構造の片側上へ堆積されることで、低引張り応力パッチが付着されているフレームを提供する。この材料は、例えば、パリレンN、C、またはDであってよいが、それは、多くの他のポリマーまたは金属の1つであり得る。可撓性であるが相対的に非膨張性の材料がパリレンであり、パッチ材料がシリコーンまたはシロキサンポリマーである場合、化学機械的結合が層間に形成され、2つの材料間に強いおよび漏れのない接合部を創出する。2つの材料間に形成される接合部は、通常少なくとも0.05N/mm、典型的には少なくとも0.1N/mm、頻繁には少なくとも0.2N/mmのピール強度または界面強度を有する。
図9Cにおいて、「可撓性であるが相対的に非膨張性の」フレームまたはアンカー材料403は、それが除去され得るようにトリミングまたはエッチングされていることで、基体材料402を曝露する。材料401および402は、多くの化学溶媒の1種によって除去することができる溶解可能なポリマーであってよい。図9Dにおいて、材料401および402は溶解によって除去されており、材料400および403を端と端で接合させておくことで、概して可撓性であるが相対的に非膨張性の材料403のフレーム内に低引張り応力またはエラストマーのパッチ400を形成する。
図9Eに示されている通り、陽圧+ΔPが構造の片側405に適用されると、非膨張性フレーム403はわずかだけ変形し、一方、エラストマーパッチ400はいっそう変形する。低引張り応力材料は、高引張り応力材料の材料引張り応力よりも常に低いとともに典型的には0.1MPaから1,000MPaの範囲、より典型的には1MPaから250MPaの範囲である材料引張り応力を有することができる。高引張り応力材料は、1MPaから50,000MPaの範囲における、より典型的には10MPaから10,000MPaの範囲における材料引張り応力を有することができる。材料厚は、両方の場合において、意図される製品の最終サイズに依存して、およそ1ミクロンから数ミリメートルの範囲であってよい。大部分の身体管腔の処置ため、材料層402および403の両方の厚さは、10ミクロンから2mmの範囲である。
図10A〜10Dを参照すると、図9A〜9Dのエラストマーパッチは、図1〜5の管腔内カテーテルに一体化される。図10A〜Dにおいて、こうした構造の漸進的加圧を、圧力が増加する順番で表示する。図10Aにおいて、バルーンは、身体管腔L内に留置される。管腔壁Wは、特定の管腔の解剖学的構造に依存して、管腔周囲組織Tまたは外膜Aから管腔を分割する。圧力は中立であり、非膨張性構造は、針14が覆われている図1におけるものと同様のU形状の内側に曲がったバルーン12を形成する。この略図において針が表示されているが、切刃、レーザーもしくは光ファイバー先端、高周波送信機を含めた他の作業要素または他の構造が針と置換され得る。しかしながら、全てのこうした構造に関し、エラストマーパッチ400は通常、針14から内側に曲がったバルーン12の反対側に置かれる。
バルーン12の駆動は正加圧で生じる。図10Bにおいて、圧力(+ΔP)が加えられると、可撓性であるが相対的に非膨張性の構造が変形し始め、バルーンが内側に曲がることが、丸い圧力容器のより低いエネルギー状態に向けて、反転を開始することになる。図10Cにおけるより高い圧力+ΔPで、可撓性であるが相対的に非膨張性のバルーン材料は、その丸くなった形状に達し、エラストマーパッチは拡張し始める。最終的に、図10Dにおいて、またより高い圧力+ΔPで、エラストマーパッチは、管腔全直径に適応するまで拡張し、針先端に対向力を提供し、管腔壁を介しておよび外膜中に針を摺動させる。この図において企図されている身体管腔に関する典型的寸法は、0.1mmから50mmの間、より頻繁には0.5mmから20mmの間、最も頻繁には1mmから10mmの間である。管腔と外膜との間の組織の厚さは、典型的には0.001mmから5mmの間、より頻繁には0.01mmから2mmの間、最も頻繁には0.05mmから1mmの間である。バルーンの駆動を引き起こすための有用な圧力+ΔPは、典型的には0.1気圧から20気圧の範囲、より典型的には0.5気圧から20気圧の範囲、頻繁には1気圧から10気圧の範囲である。
図11A〜11Cに例示されている通り、本明細書において形成される二重引張り応力構造は、管腔内医療デバイスの低圧力(即ち、体組織を傷害し得る圧力未満)駆動を提供することで、管腔壁との接触でまたはそれを介して針などの作業要素を留置する。定圧の膨張によって、エラストマー材料は、管腔直径と一致することで、完全並置を提供する。二重引張り応力バルーン12は、図11A、11Bおよび11Cで、3つの異なる管腔直径において圧力+ΔPに膨張される。パッチ400の漸進的に大きくなる膨張は、直径にかかわらず血管壁を介する針の最適な並置を提供する。したがって、同じカテーテルがある範囲の直径内である身体全体にわたる管腔において用いることができる可変直径システムが作り出される。これは、大部分の医療製品が、それらが使用され得る管腔における非常に厳格な制約(典型的には0.5mm内)に制限されるので、有用である。この開示に記載される通りのシステムは、それらが有用である管腔直径における数ミリメートルの可変性に適合することができる。
図12A〜12Fは、対象における血管疾患の例証的処置の概略図を示す。図12Aは、アテローム性動脈硬化症に罹患している可能性がある下肢の血管1210、または血管の管腔のプラーク1220を示す。図12Bは、血管の管腔直径を増加させるための血行再建手技後の罹患血管1210を示す。罹患血管の周囲の組織の標的領域は、血行再建手技を以前に受けていた可能性がある。図12Cは、対象の脈管構造を介する標的領域中への処置用カテーテル10の送達を示す。図12Dは、処置用カテーテルの針14で、血管の周囲の標的組織1260中に穿刺するための処置用カテーテルの拡大可能な要素12の拡大を示す。拡大可能な要素12は、アクチュエータとしても公知であり得る。図12Eは、血管1260の周囲の標的組織中への、テムシロリムス1270を含む医薬組成物の送達を示す。図12Fは、拡大可能な要素12の収縮および血管の周囲の標的組織1260からの針14の引き抜きの後の処置用カテーテル10の引き抜きを示す。
図13は、対象における血管疾患を処置する方法1300のフローチャートを示す。ステップ1305において、血管疾患を処置するのに適切な対象が同定され得る。血管疾患は、上記および本明細書に記載される任意の血管疾患であってよい。例証的な実施形態では、血管疾患は血管形成後の再狭窄である。ステップ1310において、処置のために標的化する対象における血管(単数)または血管(複数)が同定され得る。血管は、大腿動脈など、上記および本明細書に記載される任意の血管であってよい。ステップ1315において、処置用カテーテルは、テムシロリムスを含む医薬組成物を用いて調製することができる。代替の医薬組成物は同様に使用することができ;処置用カテーテルは、本明細書および上に記載される薬物注射および注入デバイスのいずれかを含むことができる。ステップ1320において、カテーテルは、プラークが血管形成によって圧縮されている血管中の標的領域などの標的領域に、対象の脈管構造を通って前進することができる。ステップ1325において、カテーテルは、血管の標的領域にまたはその近傍に位置付けることができる。ステップ1330において、カテーテルの拡大可能な要素が拡大されることで、バルーン上の針で標的領域を穿刺することができる。拡大可能な要素は、処置用カテーテルの拡大可能なセグメント、拡大可能なセクションまたはバルーンであり得る。針はマイクロニードルであってよい。ステップ1335において、処置用カテーテルの針は、針のアパーチャが標的組織に位置付けられ得るように、血管の周囲の組織中に位置付けることができる。ステップ1340において、テムシロリムスを含む医薬組成物の治療量が、血管の周囲の標的組織に注射され得る。標的組織は、血管の周囲の外膜組織、血管周囲組織または結合組織であり得る。ステップ1345において、針は組織から引き抜くことができ、拡大可能な要素は収縮され得る。ステップ1350において、収縮された拡大可能な要素および針を有する処置用カテーテルは、対象の脈管構造から除去することができる。
上記のステップは、実施形態に従って、図12、および図13において血管疾患を処置する方法1300を示すが、当業者は、本明細書に記載される教示に基づく多くの変化形を認識されよう。ステップは、異なる順序で完了することができる。ステップは付加または削除することができる。ステップの一部は、サブステップを含むことができる。ステップの多くは、処置に有益な限り頻繁に反復することができる。
(実施例1)
大腿血管損傷のブタモデル
大腿動脈損傷のブタモデルにおいて、テムシロリムスの用量を、損傷動脈の周りの組織中に、針付きカテーテルを介して直接投与した。ブタ血管の解剖学的構造は、ヒトの解剖学的構造と同様であり、ヒトにおける使用が意図される医療機器の研究を可能にする。ブタ血管病理は、ヒトにおける使用が意図される抗狭窄または抗再狭窄の治療の研究のための狭窄動脈の発症を可能にする。
11匹のヨークシャーブタにおいて、各脚(後脚)における大腿動脈を、両側性損傷および注射のため、血管形成の過剰拡張によって損傷させ、その後テムシロリムスまたは対照生理食塩水注射が続いた。血管形成バルーンを損傷させた動脈の基準直径よりも40〜60%大きいように選択し、頸動脈アクセスによって標的損傷部位へカテーテルによって送達した。血管形成バルーンを標的損傷部位で30秒の各膨張の間3回10〜20気圧に膨張させた。バルーンを除去した後、針付きのMercator MedSystems Bullfrog(登録商標)Micro−Infusionデバイスカテーテルを使用することで、テムシロリムスまたは対照生理食塩水のいずれかを、注射によって各標的損傷部位の中央の損傷動脈の周りの外膜および血管周囲組織中に送達した。注射を蛍光透視法下で投与し、それによって検証した。動物を手技の前、最中および後にモニタリングしたところ、全ての動物が屠殺まで有害な出来事なく生存した。
テムシロリムス調製。25mg/mlのTorisel(登録商標)(テムシロリムス)を供給された希釈液で10mg/mlに希釈し、0.9%塩化ナトリウム溶液にて476μg/mlにさらに希釈した。次いで、476μg/mlのテムシロリムスを、238μg/mlの最終テムシロリムス濃度のために、造影媒体Isovue−370と1:1比で混合した。このテムシロリムス調製物を引き続いてテムシロリムス処置群ブタに投与した。同様に、0.9%塩化ナトリウム溶液を造影媒体Isovue−370と1:1比で混合することによって、対照溶液を調製した。この対照溶液を対照群ブタに投与した。
テムシロリムス処置群。8匹のブタが、1匹の動物当たり2つの用量の合計で、各損傷大腿動脈の周りの組織におけるテムシロリムスの単回用量(238μg/mlのテムシロリムス1.5ml)の投与を受けた。各場合において、全てのテムシロリムス処置動物が、大腿動脈外膜中への血管周囲注入を受けた。2匹のブタを手技後1時間、3日、7日および28日の各時点で屠殺し、各ブタを組織病理、薬物動態および安全性評価について分析した。
対照群。3匹のブタを対照動物とした。ブタの2匹は、1匹の動物当たり合計最大6つまでの損傷部位で、複数の血管において1つの大腿血管当たり2つの損傷を受けた。3匹のブタに合計12の大腿血管があった。各損傷部位は、造影媒体(Isovue−370)で1:1の比率で希釈された1.5mlの0.9%塩化ナトリウム(生理食塩水)を受けた。1匹のブタを手技後3日、7日および28日の各時点で屠殺し、各ブタを組織病理、薬物動態および安全性評価について分析した。
全てのテムシロリムス処置および対照群動物は、大腿動脈の外膜および血管周囲組織に直接投与されたそれぞれの注射を首尾よく受けた。2つの対照部位を除く全ての注射部位は、注射による標的部位の全体的または部分的な外周および長手方向の被覆を有した。
組織病理。0日、3日および7日で、過剰拡張の血管形成手技に起因し得る構造損傷がなかったか、または副次的構造損傷があった。28日目までに、観察された損傷は治癒され、処置血管の開存性または治癒に対する有害な帰結を生じなかった。テムシロリムス処置血管は、早くも7日目に完全にまたはほぼ完全に治癒され、一般に正常壁を示し、病理的意義がないと考えられる最小から軽度の血管周囲または外膜の線維症および低重症の非特定および局在化の壁性炎症を時折呈する。完全なまたは完全に近い再内皮化があり、新生内膜形成がないかまたは最小から軽度のおよび非狭窄性の新生内膜形成があった。
Ki−67染色は、細胞増殖が3日目に血管壁および外膜において増加し、7日目にピークになった後、その後わずかに減少することを示した。テムシロリムス処置血管において、それぞれの対照と比較して、血管壁全体にわたって細胞増殖の中程度から著しい減少が全ての期間(3日目、7日目および28日目)で観察された。減少は、血管長に沿って実質的であり、一貫していた。
薬物動態。各注射に続いて、5分、20分、1時間および次いで24時間で、ならびに屠殺時に、全血試料を採取した。循環するテムシロリムスおよびシロリムスの濃度について、全血試料を分析した。図14Aおよび図14Bは、手技後1時間ならびに3日、7日および28日に全血中を循環するテムシロリムスおよびシロリムスのレベルをそれぞれ示す。全血中の平均テムシロリムスレベルは、第1の注射後1時間で最も高く(32.1±11.0ng/mL)、24時間以内に1桁分減少した(2.4±1.0ng/mL)。テムシロリムス濃度は、24時間から3日の間に減少し続け、手技後7日および28日で定量化の限界を下回った。図15は、注射部位(2.5cm)に沿って様々な位置で手技後1時間ならびに3日、7日および28日でのテムシロリムスおよびシロリムスのレベルを示す。収集された血管組織の分析において、同様の傾向が局所性血管組織中のシロリムス濃度において観察されたが、テムシロリムスの存在はいっそう持続的であり、投薬後最大28日まで組織中で測定された。シロリムスは、3日間依然として安定であり、7日目までに有意に減少した。
安全性評価。生存持続期間中かまたは死後組織の分析によるかのいずれかで、臨床的観察および臨床的病理によって判定された局所的または全身的毒性の証拠はなかった。Mercator Bullfrog(登録商標)デバイスを用いる直接的な大腿動脈の外膜へのテムシロリムスの全体的な注射は、このモデルにおいて安全に見えた。
この研究は、テムシロリムスが、カテーテルベースの針注射による血管のバルーン血管形成損傷後に、ブタモデルにおける外膜および血管周囲組織へ安全に送達され得ることを示す。対照群との比較において、テムシロリムス処置群は、Ki−67発現によって測定される通り、細胞増殖を低減していた。これは、血管を開口する血管形成またはアテレクトミー手技後の血管疾患における再狭窄を低減するために不可欠であり得る。血管疾患モデルにおける送達部位におけるおよびその近傍における血管平滑筋細胞に対して阻害能を有するテムシロリムスの結果は、新規であるように見える。この結果は、プロドラッグとして記載されてきたテムシロリムスが、送達部位に局所的に、および全身的に送達される場合だけでなく活性であり、したがってシロリムスの活性形態に代謝されることを示唆している。
本開示の好ましい実施形態を本明細書に示し、説明したが、こうした実施形態はほんの一例として提供されていることが当業者であれば明白であると予想される。ここで、多数の変化、変更および置き換えが本開示から逸脱することなく当業者に想起されると予想される。本開示を実践する際に、本明細書に記載される本開示の実施形態の様々な代替が用いられ得ることが理解されるものとする。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、ならびにこれらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物がそれに包含されることが意図される。
本開示の好ましい実施形態を本明細書に示し、説明したが、こうした実施形態はほんの一例として提供されていることが当業者であれば明白であると予想される。ここで、多数の変化、変更および置き換えが本開示から逸脱することなく当業者に想起されると予想される。本開示を実践する際に、本明細書に記載される本開示の実施形態の様々な代替が用いられ得ることが理解されるものとする。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、ならびにこれらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物がそれに包含されることが意図される。
本発明の実施形態の例として、以下の項目が挙げられる。
(項目1)
それを必要とする対象における血管疾患を処置する方法であって、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を前記対象に投与することを含み、前記組成物が直接注射によって疾患部位に投与される、方法。
(項目2)
前記組成物が、針付きカテーテルを介して注射される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記組成物が、前記疾患部位の遠位または近位で注射される、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記組成物が、前記疾患部位から少なくとも約2cm離れて注射される、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記組成物が、前記疾患部位にまたはそれに隣接して注射される、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記組成物が、注射によって血管中に投与される、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記組成物が、血管の周囲の外膜組織に注射される、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記組成物が、血管の周囲の血管周囲組織に注射される、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記血管が動脈である、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記血管が静脈である、項目8に記載の方法。
(項目11)
前記動脈が、冠状動脈または末梢動脈である、項目9に記載の方法。
(項目12)
前記動脈が、腎動脈、大脳動脈、肺動脈、および脚における動脈からなる群から選択される、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記動脈が、膝の下にある、項目9に記載の方法。
(項目14)
前記動脈が、膝の上の脚にある、項目9に記載の方法。
(項目15)
前記血管が、膝下膝窩血管または脛骨血管である、項目9に記載の方法。
(項目16)
前記組成物が、血管壁に注射される、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記組成物が、前記血管壁の周囲の組織に注射される、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約1μgから50mgである、項目1から17のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約10μgから20mgである、項目1から17のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約25μgから10mgである、項目1から17のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、項目6から20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、項目6から21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、項目1から22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記組成物の注射体積が、約0.5mlから約20mlである、項目1から23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.4mg/mLである、項目1から24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
テムシロリムスの注射濃度が、0.01mg/mLから2.0mg/mLである、項目1から24のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.5mg/mLである、項目1から24のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、60%以下減少している、項目1から25のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、50%以下減少している、項目1から27のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、30%以下減少している、項目1から29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
前記組成物が、前記注射を可視化するための造影媒体をさらに含む、項目1から30のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記対象がヒトである、項目1から31のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
前記血管疾患が、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、不整脈、末梢動脈疾患、跛行または重症虚血肢である、項目1から32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記血管疾患が、アテローム性動脈硬化症、バイパスグラフト不全、移植血管障害、血管再狭窄またはステント内再狭窄である、項目1から32のいずれか一項に記載の方法。
(項目35)
血管疾患の処置における使用のための、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を含む注射可能な組成物。
(項目36)
前記組成物が、外膜送達に適切である、項目35に記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目37)
前記組成物が、脚における外膜送達に適切である、項目35に記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目38)
前記組成物が、膝の下の外膜送達に適切である、項目35に記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目39)
前記組成物が、膝の上の脚における外膜送達に適切である、項目35に記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目40)
前記組成物が、膝下膝窩血管または脛骨血管への外膜送達に適切である、項目35に記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目41)
前記組成物が、血管疾患部位への直接注射に適切である、項目35から40のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目42)
テムシロリムスの治療有効量が、約1μgから50mgである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目43)
テムシロリムスの治療有効量が、約10μgから20mgである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目44)
テムシロリムスの治療有効量が、約25μgから10mgである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目45)
前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目46)
前記組成物の注射体積が、約0.5mlから約20mlである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目47)
テムシロリムスの治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目48)
テムシロリムスの治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目49)
テムシロリムスの濃度が、約0.1mg/mLから約0.4mg/mLである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目50)
テムシロリムスの濃度が、約0.1から0.5mg/mLである、項目35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目51)
脚における再狭窄の処置における使用のための、項目35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目52)
膝の下の再狭窄の処置における使用のための、項目35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目53)
膝の上の脚における再狭窄の処置における使用のための、項目35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目54)
膝下膝窩血管または脛骨血管における再狭窄の処置における使用のための、項目35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目55)
大腿血管における再狭窄の処置における使用のための、項目35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目56)
前記薬学的に許容される賦形剤が、0.9%の塩化ナトリウム注射液USP、無水アルコール、dl−アルファトコフェロール、無水クエン酸、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、またはそれらの組合せである、項目35から55のいずれか一項に記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目57)
それを必要とするヒト対象における末梢動脈疾患を処置する方法であって、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を前記対象に投与することを含み、前記組成物が、前記ヒト対象の脈管構造を通って前進させたカテーテルの側方に伸長する注射針を介して、末梢動脈の壁の周囲の組織におけるまたは前記末梢動脈の前記壁における疾患部位にまたはその近傍に、直接注射によって投与され、前記医薬組成物の量が、投与時の前記疾患部位における開存性と比較した場合、投与後の前記疾患部位における開存性を増加させるかまたは減少を最小限にするのに治療的に有効な量である、方法。
(項目58)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約1μgから50mgである、項目57に記載の方法。
(項目59)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約10μgから20mgである、項目57または58に記載の方法。
(項目60)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約25μgから10mgである、項目57から59のいずれか一項に記載の方法。
(項目61)
テムシロリムスの前記治療有効量が、前記末梢動脈における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、項目57から60のいずれか一項に記載の方法。
(項目62)
テムシロリムスの前記治療有効量が、前記末梢動脈における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、項目57から60のいずれか一項に記載の方法。
(項目63)
前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、項目57から62のいずれか一項に記載の方法。
(項目64)
前記組成物の前記注射体積が、約0.5mlから約20mlである、項目57から63のいずれか一項に記載の方法。
(項目65)
テムシロリムスの注射濃度が、0.01mg/mLから2.0mg/mLである、項目57から64のいずれか一項に記載の方法。
(項目66)
テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.5mg/mLである、項目57から64のいずれか一項に記載の方法。
(項目67)
テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.4mg/mLである、項目57から64のいずれか一項に記載の方法。
(項目68)
前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、60%以下減少している、項目57から67のいずれか一項に記載の方法。
(項目69)
前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、50%以下減少している、項目57から67のいずれか一項に記載の方法。
(項目70)
前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、30%以下減少している、項目57から67のいずれか一項に記載の方法。
(項目71)
前記組成物が、前記注射を可視化するための造影媒体をさらに含む、項目57から70のいずれか一項に記載の方法。
(項目72)
前記動脈が、膝の下にある、項目57から71のいずれか一項に記載の方法。
(項目73)
前記動脈が、膝の上の脚にある、項目57から72のいずれか一項に記載の方法。
(項目74)
前記血管が、膝下膝窩血管または脛骨血管である、項目57から73のいずれか一項に記載の方法。
(項目75)
ヒト対象の末梢動脈における再狭窄の処置における使用のための、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を含む注射可能な組成物であって、前記末梢動脈への外膜送達に適切であり、投与時の疾患部位における開存性と比較した場合、投与後の前記疾患部位における開存性を増加させるかまたは減少を最小限にするのに有効な治療有効量で、前記ヒト対象の脈管構造を通って前進させたカテーテルから側方に伸長する針を介して、前記末梢動脈の壁の周囲の組織におけるまたは前記末梢動脈の前記壁における血管疾患部位に直接注射するのに適切である、注射可能な組成物。
(項目76)
前記組成物が、脚における外膜送達に適切である、項目75に記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目77)
前記組成物が、膝の下の外膜送達に適切である、項目75または76のいずれかに記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目78)
前記組成物が、膝の上の脚における外膜送達に適切である、項目75または76のいずれかに記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目79)
前記組成物が、膝下膝窩血管または脛骨血管への外膜送達に適切である、項目75または76のいずれかに記載の使用のための注射可能な組成物。
(項目80)
テムシロリムスの治療有効量が、約1μgから50mgである、項目75から79のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目81)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約10μgから20mgである、項目75から80のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目82)
テムシロリムスの前記治療有効量が、約25μgから10mgである、項目75から81のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目83)
前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、項目75から82のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目84)
前記組成物の前記注射体積が、約0.5mlから約20mlである、項目75から83のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目85)
テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、項目75から84のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目86)
テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、項目75から85のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目87)
テムシロリムスの濃度が、約0.01mg/mLから約2.0mg/mLである、項目75から86のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目88)
テムシロリムスの前記濃度が、約0.1mg/mLから約0.5mg/mLである、項目75から87のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目89)
テムシロリムスの前記濃度が、約0.1mg/mLから約0.4mg/mLである、項目75から88のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
(項目90)
前記薬学的に許容される賦形剤が、0.9%の塩化ナトリウム注射液USP、無水アルコール、dl−アルファトコフェロール、無水クエン酸、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、またはそれらの組合せである、項目75から89のいずれか一項に記載の使用のための注射可能な組成物。

Claims (90)

  1. それを必要とする対象における血管疾患を処置する方法であって、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を前記対象に投与することを含み、前記組成物が直接注射によって疾患部位に投与される、方法。
  2. 前記組成物が、針付きカテーテルを介して注射される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組成物が、前記疾患部位の遠位または近位で注射される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記組成物が、前記疾患部位から少なくとも約2cm離れて注射される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記組成物が、前記疾患部位にまたはそれに隣接して注射される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記組成物が、注射によって血管中に投与される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記組成物が、血管の周囲の外膜組織に注射される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記組成物が、血管の周囲の血管周囲組織に注射される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記血管が動脈である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記血管が静脈である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記動脈が、冠状動脈または末梢動脈である、請求項9に記載の方法。
  12. 前記動脈が、腎動脈、大脳動脈、肺動脈、および脚における動脈からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  13. 前記動脈が、膝の下にある、請求項9に記載の方法。
  14. 前記動脈が、膝の上の脚にある、請求項9に記載の方法。
  15. 前記血管が、膝下膝窩血管または脛骨血管である、請求項9に記載の方法。
  16. 前記組成物が、血管壁に注射される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記組成物が、前記血管壁の周囲の組織に注射される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  18. テムシロリムスの前記治療有効量が、約1μgから50mgである、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. テムシロリムスの前記治療有効量が、約10μgから20mgである、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  20. テムシロリムスの前記治療有効量が、約25μgから10mgである、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  21. テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、請求項6から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、請求項6から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記組成物の注射体積が、約0.5mlから約20mlである、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.4mg/mLである、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
  26. テムシロリムスの注射濃度が、0.01mg/mLから2.0mg/mLである、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
  27. テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.5mg/mLである、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、60%以下減少している、請求項1から25のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、50%以下減少している、請求項1から27のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、30%以下減少している、請求項1から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記組成物が、前記注射を可視化するための造影媒体をさらに含む、請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記対象がヒトである、請求項1から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記血管疾患が、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、不整脈、末梢動脈疾患、跛行または重症虚血肢である、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記血管疾患が、アテローム性動脈硬化症、バイパスグラフト不全、移植血管障害、血管再狭窄またはステント内再狭窄である、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
  35. 血管疾患の処置における使用のための、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を含む注射可能な組成物。
  36. 前記組成物が、外膜送達に適切である、請求項35に記載の使用のための注射可能な組成物。
  37. 前記組成物が、脚における外膜送達に適切である、請求項35に記載の使用のための注射可能な組成物。
  38. 前記組成物が、膝の下の外膜送達に適切である、請求項35に記載の使用のための注射可能な組成物。
  39. 前記組成物が、膝の上の脚における外膜送達に適切である、請求項35に記載の使用のための注射可能な組成物。
  40. 前記組成物が、膝下膝窩血管または脛骨血管への外膜送達に適切である、請求項35に記載の使用のための注射可能な組成物。
  41. 前記組成物が、血管疾患部位への直接注射に適切である、請求項35から40のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  42. テムシロリムスの治療有効量が、約1μgから50mgである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  43. テムシロリムスの治療有効量が、約10μgから20mgである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  44. テムシロリムスの治療有効量が、約25μgから10mgである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  45. 前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  46. 前記組成物の注射体積が、約0.5mlから約20mlである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  47. テムシロリムスの治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  48. テムシロリムスの治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  49. テムシロリムスの濃度が、約0.1mg/mLから約0.4mg/mLである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  50. テムシロリムスの濃度が、約0.1から0.5mg/mLである、請求項35から41のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  51. 脚における再狭窄の処置における使用のための、請求項35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  52. 膝の下の再狭窄の処置における使用のための、請求項35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  53. 膝の上の脚における再狭窄の処置における使用のための、請求項35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  54. 膝下膝窩血管または脛骨血管における再狭窄の処置における使用のための、請求項35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  55. 大腿血管における再狭窄の処置における使用のための、請求項35から50のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  56. 前記薬学的に許容される賦形剤が、0.9%の塩化ナトリウム注射液USP、無水アルコール、dl−アルファトコフェロール、無水クエン酸、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、またはそれらの組合せである、請求項35から55のいずれか一項に記載の使用のための注射可能な組成物。
  57. それを必要とするヒト対象における末梢動脈疾患を処置する方法であって、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の治療有効量を前記対象に投与することを含み、前記組成物が、前記ヒト対象の脈管構造を通って前進させたカテーテルの側方に伸長する注射針を介して、末梢動脈の壁の周囲の組織におけるまたは前記末梢動脈の前記壁における疾患部位にまたはその近傍に、直接注射によって投与され、前記医薬組成物の量が、投与時の前記疾患部位における開存性と比較した場合、投与後の前記疾患部位における開存性を増加させるかまたは減少を最小限にするのに治療的に有効な量である、方法。
  58. テムシロリムスの前記治療有効量が、約1μgから50mgである、請求項57に記載の方法。
  59. テムシロリムスの前記治療有効量が、約10μgから20mgである、請求項57または58に記載の方法。
  60. テムシロリムスの前記治療有効量が、約25μgから10mgである、請求項57から59のいずれか一項に記載の方法。
  61. テムシロリムスの前記治療有効量が、前記末梢動脈における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、請求項57から60のいずれか一項に記載の方法。
  62. テムシロリムスの前記治療有効量が、前記末梢動脈における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、請求項57から60のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、請求項57から62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記組成物の前記注射体積が、約0.5mlから約20mlである、請求項57から63のいずれか一項に記載の方法。
  65. テムシロリムスの注射濃度が、0.01mg/mLから2.0mg/mLである、請求項57から64のいずれか一項に記載の方法。
  66. テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.5mg/mLである、請求項57から64のいずれか一項に記載の方法。
  67. テムシロリムスの注射濃度が、0.1mg/mLから0.4mg/mLである、請求項57から64のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、60%以下減少している、請求項57から67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、50%以下減少している、請求項57から67のいずれか一項に記載の方法。
  70. 前記医薬組成物の投与の12カ月後、前記疾患部位における血管断面積が、投与時の前記疾患部位における血管断面積と比較した場合、30%以下減少している、請求項57から67のいずれか一項に記載の方法。
  71. 前記組成物が、前記注射を可視化するための造影媒体をさらに含む、請求項57から70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 前記動脈が、膝の下にある、請求項57から71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 前記動脈が、膝の上の脚にある、請求項57から72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 前記血管が、膝下膝窩血管または脛骨血管である、請求項57から73のいずれか一項に記載の方法。
  75. ヒト対象の末梢動脈における再狭窄の処置における使用のための、テムシロリムスまたはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される賦形剤を含む注射可能な組成物であって、前記末梢動脈への外膜送達に適切であり、投与時の疾患部位における開存性と比較した場合、投与後の前記疾患部位における開存性を増加させるかまたは減少を最小限にするのに有効な治療有効量で、前記ヒト対象の脈管構造を通って前進させたカテーテルから側方に伸長する針を介して、前記末梢動脈の壁の周囲の組織におけるまたは前記末梢動脈の前記壁における血管疾患部位に直接注射するのに適切である、注射可能な組成物。
  76. 前記組成物が、脚における外膜送達に適切である、請求項75に記載の使用のための注射可能な組成物。
  77. 前記組成物が、膝の下の外膜送達に適切である、請求項75または76のいずれかに記載の使用のための注射可能な組成物。
  78. 前記組成物が、膝の上の脚における外膜送達に適切である、請求項75または76のいずれかに記載の使用のための注射可能な組成物。
  79. 前記組成物が、膝下膝窩血管または脛骨血管への外膜送達に適切である、請求項75または76のいずれかに記載の使用のための注射可能な組成物。
  80. テムシロリムスの治療有効量が、約1μgから50mgである、請求項75から79のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  81. テムシロリムスの前記治療有効量が、約10μgから20mgである、請求項75から80のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  82. テムシロリムスの前記治療有効量が、約25μgから10mgである、請求項75から81のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  83. 前記組成物の注射体積が、約0.01mlから約50mlである、請求項75から82のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  84. 前記組成物の前記注射体積が、約0.5mlから約20mlである、請求項75から83のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  85. テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.005mgから5mgである、請求項75から84のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  86. テムシロリムスの前記治療有効量が、前記血管における前記疾患部位の長手方向長さの1cm当たり約0.025mgから1mgである、請求項75から85のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  87. テムシロリムスの濃度が、約0.01mg/mLから約2.0mg/mLである、請求項75から86のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  88. テムシロリムスの前記濃度が、約0.1mg/mLから約0.5mg/mLである、請求項75から87のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  89. テムシロリムスの前記濃度が、約0.1mg/mLから約0.4mg/mLである、請求項75から88のいずれか一項に記載の注射可能な組成物。
  90. 前記薬学的に許容される賦形剤が、0.9%の塩化ナトリウム注射液USP、無水アルコール、dl−アルファトコフェロール、無水クエン酸、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、またはそれらの組合せである、請求項75から89のいずれか一項に記載の使用のための注射可能な組成物。
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