本出願は、2016年6月23日に出願された米国特許出願第15/190,564号、及び2016年10月14日に出願された米国特許仮出願第62/408,634号の優先権を主張し、これらの各内容は参照により本明細書中に明示的に取り入れる。
図1は、個人保護具を管理するための個人保護具管理システム(PPEMS)6を含む例示的なコンピューティングシステム2を示すブロック図である。本明細書に記載されるように、PPEMSは、正規ユーザが予防的な職業上の健康及び安全動作を実施するとともに、安全保護具の点検及び保守を管理することを可能にする。安全専門家は、PPEMS6との対話によって、例えば、エリア点検、作業員点検、作業員の健康及び安全遵守訓練を管理することができる。
概して、PPEMS6は、データ収集、モニタリング、アクティビティのロギング、報告、予測分析、及びアラート生成を行う。例えば、PPEMS6は、本明細書に記載される様々な例による、基礎を成す解析及び安全イベント予測エンジンとアラートシステムとを含む。以下で更に記載するように、PPEMS6は、個人安全保護具管理ツールの統合スイートを提供し、本開示の様々な技術を実施する。すなわち、PPEMS6は、工事現場、採掘現場、製造現場、又は任意の物理的環境であり得る1つ以上の物理的環境8内で作業員10が使用する個人保護具、例えば安全具を管理するための、統合されたエンドツーエンドシステムを提供する。本開示の技術は、コンピューティング環境2の様々な部分内で実現されてもよい。説明のため、特定タイプのPPEに関する本開示の特定の例を提供するが、本開示のシステム、技術、及びデバイスは、あらゆるタイプのPPEに適用可能である。
図1の例に示すように、システム2は、複数の物理的環境8A、8B(集合的に環境8)内のコンピューティングデバイスが1つ以上のコンピュータネットワーク4を介してPPEMS6と電子的に通信するコンピューティング環境を示す。各物理的環境8は、作業員10などの1人以上の個人がそれぞれの環境内においてタスク又は活動に従事する際に個人保護具を使用する、作業環境などの物理的環境を示す。
この例では、環境8Aは、全般的に作業員10を有するものとして示されるが、環境8Bは、より詳細な例を提供するために拡張された形態で示される。図1の例では、複数の作業員10A〜10Nが、安全支持構造体12と呼吸マスク13A〜13Nとに取り付けられた落下保護具(この例では自動巻き取り式命綱(SRL)11A〜11Nとして示されている)などのPPEを用いるものとして示されている。本明細書でより詳細に記載するように、他の例では、作業員10は、本明細書に記載する技術に適合する、聴覚保護具、頭部保護具、安全服等などの他の様々なPPEを用いてもよい。
本明細書に更に記載されるように、各SRL11は、ユーザ(例えば作業員)が落下保護具を装着して活動に従事している際にデータをリアルタイムで捕捉するように構成された、埋込式センサ又はモニタリングデバイスと処理電子機器とを含む。一部の例では、フックが固定アンカー点に固定されているか固定されていないかを判定するスマートフックもまた、本開示の落下保護用PPEの趣旨及び範囲内にあり得る。例えば、図3に示される例においてより詳細に記載されるように、SRLは、伸長センサ、張力センサ、加速度計、位置センサ、高度計、1つ以上の環境センサ、及び/又はSRL11の動作を測定するための他のセンサのうちの1つ以上などの様々な電子センサを含んでもよい。加えて、各SRL11は、SRL11の動作を示すデータを出力するための、及び/又は各作業員10に対して通信を生成し、出力するための1つ以上の出力デバイスを含んでもよい。例えば、SRL11は、可聴フィードバック(例えば、1つ以上のスピーカ)、視覚フィードバック(例えば、1つ以上のディスプレイ、発光ダイオード(LED)等)、又は触覚フィードバック(例えば、振動する、又は他の触覚フィードバックを提供するデバイス)を生成するための1つ以上のデバイスを含んでもよい。
呼吸マスク13は、また、ユーザ(例えば作業員)が呼吸マスクを装着して活動に従事している際にデータをリアルタイムで捕捉するように構成された、埋込式センサ又はモニタリングデバイスと処理電子機器とを含んでもよい。例えば、本明細書により詳細に記載されるように、呼吸マスク13は、いくつかの構成要素(例えば、ヘッドトップ、送風機、フィルタ等)を含んでもよく、呼吸マスク13は、このような構成要素の動作を検出又は制御するためのいくつかのセンサを含んでもよい。ヘッドトップは、例として、ヘッドトップバイザー位置センサ、ヘッドトップ温度センサ、ヘッドトップモーションセンサ、ヘッドトップ衝撃検知センサ、ヘッドトップ位置センサ、ヘッドトップバッテリーレベルセンサ、ヘッドトップ頭部検知センサ、周囲騒音センサ等を含んでもよい。送風機は、例として、送風機状態センサ、送風機圧力センサ、送風機駆動時間センサ、送風機温度センサ、送風機バッテリーセンサ、送風機モーションセンサ、送風機衝撃検知センサ、送風機位置センサ等を含んでもよい。フィルタは、例として、フィルタ存在センサ、フィルタタイプセンサ等を含んでもよい。上記センサはそれぞれ、使用データを生成してもよい。図1は、SRL11及び呼吸マスク13に関して記載しているが、本明細書に記載のように、本開示の技術は、他の多様なPPEにも適用してよい。
概して、各環境8は、(例えば、ローカルエリアネットワーク)コンピューティング設備を含み、これによってSRL11及び呼吸マスク13はPPEMS6と通信することができる。例えば、環境8は、602.11無線ネットワーク、602.15 ZigBeeネットワーク等などの無線技術で構成してもよい。図1の例では、環境8Bは、ネットワーク4を介してPPEMS6と通信するためのパケットベースのトランスポート媒体を提供するローカルネットワーク7を含む。加えて、環境8Bは、作業環境全体にわたって無線通信のサポートを提供するために、環境全体にわたって地理的に分散されていてもよい複数の無線アクセスポイント19A、19Bを含む。
SRL11及び呼吸マスク13のそれぞれは、検出された運動、イベント、及び条件などのデータを、602.11WiFiプロトコル、Bluetoothプロトコル等などの無線通信を介して通信するように構成されている。SRL11及び呼吸マスク13は、例えば、無線アクセスポイント19と直接通信してもよい。別の例として、各作業員10は、SRL11と呼吸マスク13とPPEMS6との間の通信を可能にし、かつ容易にするウェアラブル通信ハブ14A〜14Nをそれぞれ1つ装備していてもよい。例えば、各作業員10のPPEは、Bluetooth又は他の狭域プロトコルを介して各通信ハブ14と通信してもよく、通信ハブは、無線アクセスポイント19によって処理された無線通信を介してPPEM6と通信してもよい。ウェアラブルデバイスとして示されているが、ハブ14は、環境8B内に配置されたスタンドアロンデバイスとして実現してもよい。一部の例では、ハブ14はPPE物品であってもよい。
一般的に、各ハブ14は、PPEに及びPPEから通信を中継する、SRL11、呼吸マスク13、及び/又は他のPPEの無線デバイスとして動作し、PPEMS6との通信が失われた場合に使用データのバッファリングが可能であってもよい。更に、各ハブ14は、クラウドへの接続を必要とすることなくローカルアラート規則がインストールされ、実行され得るように、PPEMS6によりプログラム可能である。したがって、各ハブ14は、各環境内のSRL11、呼吸マスク13及び/又は他のPPEから使用データストリームのリレーを提供するとともに、PPEMS6との通信が失われた場合、イベントのストリームを基に、ローカライズされたアラート生成のためのローカルコンピューティング環境を提供する。
図1の例に示すように、環境8Bなどの環境は、また、作業環境内における正確な位置情報を提供するビーコン17A〜17Cなどの1つ以上の無線可能ビーコンを含んでもよい。例えば、ビーコン17A〜17Cは、各ビーコン内のコントローラが各ビーコンの位置を正確に特定可能であり得るようにGPS対応であってもよい。作業員10により装着された所与のPPE物品又は通信ハブ14は、ビーコン17のうちの1つ以上との無線通信に基づいて、作業環境8B内の作業員の位置を特定するように構成されている。このようにして、PPEMSによって実施される分析、報告、及び解析を補助するために、PPEMS6に報告されるイベントデータ又は使用データに位置情報をスタンプしてもよい。
加えて、環境8Bなどの環境は、また、センシングステーション21A、21Bなどの1つ以上の無線対応センシングステーションを含んでもよい。各センシングステーション21は、1つ以上のセンサと、検出された環境条件を示すデータを出力するように構成されているコントローラと、を含む。更に、センシングステーション21は、環境8Bの各地理的領域内に配置されていてもよい、あるいは、ビーコン17と対話して各位置を特定してもよく、環境データをPPEMS6に報告する際にこのような位置情報を含む。このように、PPEMS6は、検出された環境条件を特定の領域と相関させるように構成していてもよく、したがって、SRL11、呼吸マスク13、又は他のPPEから受信したイベントデータ(「使用データ」とも称される)を処理するときに、捕捉された環境データを使用してもよい。例えば、PPEMS6は、アラートの生成又はPPEのための他の命令を補助するために、及び特定の環境条件(例えば、熱、湿度、視認性)と異常な作業員の行動又は安全イベントの増加との間のあらゆる相関を決定するなどの予測分析を実施するために、環境データを使用することができる。したがって、PPEMS6は、差し迫った安全イベントの予測及び回避を補助するために現在の環境条件を利用してもよい。センシングデバイス21によって検出され得る例示的な環境条件としては、温度、湿度、ガスの存在、圧力、視認性、風、降水等が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的な実現形態では、環境8Bなどの環境は、また、環境全体にわたって分布して、PPEM6にアクセスするための観察ステーションを提供する1つ以上の安全ステーション15を含んでもよい。安全ステーション15は、作業員10の1人がSRL11、呼吸マスク13及び/若しくは他の安全具を点検し、安全具が特定の環境8に適切であることを確認すること及び/又はデータを交換することを可能にしてもよい。例えば、安全ステーション15は、アラート規則、ソフトウェアアップデート、又はファームウェアアップデートをSRL11、呼吸マスク13又は他の機器に送信してもよい。安全ステーション15は、また、SRL11、呼吸マスク13、ハブ14及び/又は他の安全具にキャッシュされたデータを受信してもよい。すなわち、SRL11及び呼吸マスク13及び/又はデータハブ14は、使用データをネットワーク4に典型的には送信し得るが、一部の例では、SRL11、呼吸マスク13及び/又はデータハブ14はネットワーク4への接続性を有しない場合がある。このような例では、SRL11、呼吸マスク13、及び/又はデータハブ14は使用データをローカルに格納してもよく、安全ステーション15に近接しているときに使用データを安全ステーション15に送信してもよい。安全ステーション15は、その後、機器からのデータをアップロードしてもよく、ネットワーク4に接続してもよい。
加えて、各環境8は、エンドユーザコンピューティングデバイス16がネットワーク4を介してPPEMS6と対話するための動作環境を提供するコンピューティング設備を含む。例えば、各環境8は、環境内における安全遵守の監督を担う1人以上の安全管理者を典型的に含む。概して、各ユーザ20はコンピューティングデバイス16と対話してPPEMS6にアクセスする。各環境8は、本開示で記載されるシステムを含んでもよい。同様に、リモートユーザはネットワーク4を介してPPEMSと対話するためにコンピューティングデバイス18を使用してもよい。例示の目的で、エンドユーザコンピューティングデバイス16は、ラップトップ、デスクトップコンピュータ、タブレット又はいわゆるスマートフォンなどのモバイルデバイス等であってもよい。
ユーザ20、24は、PPEMS6と対話し、作業員10が使用している安全に機器の多くの態様を制御し、能動的に管理する(使用記録にアクセスし、見ること、解析及び報告など)。例えば、ユーザ20、24は、PPEMS6によって取得され、格納された使用情報を精査してもよく、使用情報は、ある継続時間(例えば、日、週等)における開始時間と終了時間を特定するデータ、検知された落下、ユーザから取得された検出データ、環境データ等などの、特定のイベント中に収集されたデータを含んでもよい。加えて、ユーザ20、24はPPEMS6と対話し、アセットトラッキングを実施し、個々の安全具、例えば、SRL11及び呼吸マスク13の保守イベントの予定を立て、任意の手順又は規定の遵守を確実にしてもよい。PPEMS6は、ユーザ20、24が保守手順に関するデジタルチェックリストを作成し、完成させること、及びコンピューティングデバイス16、18からの手順のあらゆる結果をPPEMS6に同期させることを可能にしてもよい。
更に、本明細書に記載されるように、PPEMS6は、SRL11及び呼吸マスク13などのデジタル対応PPEからの千又は更に数百万のイベントの同時ストリームを処理するように構成されているイベント処理プラットフォームを組み込む。PPEMS6の基礎解析エンジンは、インバウンドストリームを過去データ及びモデルに適用し、作業員10の条件又は行動パターンに基づく異常又は予測される安全イベントの発生を含み得る特定された安全イベントシグネチャーなどのアサーションを算出する。更に、PPEMS6は、任意の予測されるイベント、異常、動向等を作業員10及び/又はユーザ20、24に通知するためにリアルタイムアラート生成と報告を行う。
PPEMS6の解析エンジンは、一部の例では、検出された作業員データ、環境条件、地理的領域、及び他の因子間の関係又は相関を特定し、安全イベントに対する影響を分析するために、モデルに関して使用データのストリームを処理してもよい。PPEMS6は、作業員10の集団にわたって取得したデータを基に、おそらくは特定の地理的領域内のどの特定の活動が著しく高い安全イベントの発生につながる又はつながることが予想されるかを決定してもよい。
このようにして、PPEMS6は個人保護具を管理するための総合的なツールを、基礎解析エンジン及び通信システムと密に統合し、データ収集、モニタリング、アクティビティのロギング、報告、行動解析、及びアラート生成を行う。更に、PPEMS6は、システム2の様々な要素により、及びシステム2の様々な要素間で動作及び使用するための通信システムを提供する。ユーザ20、24は、作業員10から取得したデータに対しPPEMS6が実施した任意の解析の結果を見るためにPPEMSにアクセスしてもよい。一部の例では、PPEMS6はウェブベースのインターフェースを、ウェブサーバ(例えば、HTTPサーバ)を介して提示してもよい、又はデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン及びタブレットなどのモバイルデバイス等などの、ユーザ20、24が使用するコンピューティングデバイス16、18のデバイスのためにクライアント側のアプリケーションを展開してもよい。
一部の例では、PPEMS6は、取得した安全情報、コンプライアンス情報及び解析エンジンの任意の結果を、例えば、ダッシュボード、アラート通知、レポート等によって見るために、PPEMS6に直接問い合わせるためのデータベースクエリエンジンを提供してもよい。すなわち、ユーザ24、26、又はコンピューティングデバイス16、18で実行するソフトウェアは、クエリをPPEMS6に提出し、1つ以上のレポート又はダッシュボードの形態で提示するために、クエリに対応するデータを受信してもよい。このようなダッシュボードは、作業員集団全体の基準(「正常」)動作、作業員を危険に曝す恐れのある異常な活動に従事するあらゆる異常な作業員の特定、著しく異常な(例えば、高い)安全イベントが発生した又は発生することが予想される環境2内の任意の地理的領域の特定、他の環境と比較して安全イベントの異常発生を示す任意の環境2の特定等などの、システム2に関する様々な見識を提供してもよい。
以下に詳細に示されているように、PPEMS6はモニタリングが行われている個人のワークフローを簡素化し、実体又は環境に対する安全遵守を確実にしてもよい。すなわち、本開示の技術は、能動的な安全管理を可能にしてもよく、組織が、環境8内の特定領域、特定のPPE物品又は個々の作業員10に関する予防処置又は修正処置を取り、実体が、基礎分析エンジンによるデータ駆動型のワークフロー手順を規定し、この手順を実施することを更に可能にしてもよい。
一例として、PPEMS6の基礎分析エンジンは、所与の環境8内の又は組織全体の複数の環境にわたる作業員集団のための顧客定義の指標を算出し、提示するように構成されていてもよい。例えば、PPEMS6は、データを取得し、集約した性能指標と予測した行動解析を作業員集団全体に(例えば、環境8A、8Bのいずれか又は両方の作業員10全体に)提供するように構成してもよい。更に、ユーザ20、24は、あらゆる安全インシデントの発生に関するベンチマークを設定してもよく、PPEMS6は、個人又は所定の作業員集団のベンチマークに対する実際の性能指標を追跡してもよい。
別の例として、PPEMS6は、更に、特定の条件の組み合わせが存在する場合、例えば、SRL11、呼吸マスク13等のうちの1つなどの安全具の検査又は整備を早めるために、アラートを発してもよい。このように、PPEMS6は、指標がベンチマークを満たさない個々のPPE又は作業員10を特定し、ユーザに、介入すること及び/又は指標をベンチマークに対して向上させるための手順を実施することを促してもよく、それにより作業員10のコンプライアンスを確実とし、安全を能動的に管理する。
本開示の態様により、図1の特定の技術をPPEMS6に関して記載したが、他の例では、1つ以上の機能が、ハブ14、SRL11、呼吸マスク13、又は他のPPEによって実現してもよい。例えば、本開示の態様によれば、PPEMS6、ハブ14、SRL11、呼吸マスク13、又は他のPPEは、どのコンポーネントが使用データのストリームの処理を担うかに関する規則を適用する選択コンポーネントを含んでもよい。本明細書でより詳細に記載するように、選択規則は、例として、安全イベントシグネチャーの検出に関連する消費電力、異常の検出に関連する待ち時間、PPE物品、作業員のデバイス、コンピューティングデバイス、又は少なくとも1つのサーバの接続状態、PPEデータのデータタイプ、PPEデータのデータ量、及びPPEデータのコンテンツを基に、静的に又は動的に決定してもよい。
図2は、安全リリースライン(safetyrelease line、SRL)11、呼吸マスク13、安全ヘルメット21、又は他の安全具などの様々な通信対応個人保護具(PPE)を有する全体的な作業員10集団を有する複数の別個の作業環境8をサポート可能なクラウドベースプラットフォームとしてホストされる場合のPPEMS6の動作の観点を記載するブロック図である。図2の例では、PPEMS6の構成要素は、本開示の技術を実施する複数の論理層に従い配置されている。各層は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを含む1つ以上のモジュールによって実現してもよい。
図2では、SRL11、呼吸マスク13及び/又は他の機器などの個人保護具(PPE)62が、直接又はハブ14及びコンピューティングデバイス60を介して、PPEMS6と中間層64を介して通信するクライアント63として動作する。コンピューティングデバイス60は、典型的には、デスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、及びウェブアプリケーションなどのクライアントソフトウェアアプリケーションを実行する。コンピューティングデバイス60は、図1のコンピューティングデバイス16、18のいずれであってもよい。コンピューティングデバイス60の例としては、ほんの一部の例を挙げると、ポータブル又はモバイルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、ウェアラブルコンピューティングデバイス、タブレット)、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートテレビジョンプラットフォーム、及びサーバが挙げられ得るが、これらに限定されない。
本開示に更に記載されるように、PPE62はPPEMS6と(直接又はハブ14を介して)通信して、埋込式センサ及び他のモニタリング回路から取得したデータのストリームを提供し、PPEMS6からアラート、構成、及び他の通信を受信する。コンピューティングデバイス60上で実行されるクライアントアプリケーションはPPEM6と通信し、取得された、格納された、生成された及び/又はそうでなければサービス68によって処理された情報を送受信してもよい。例えば、クライアントアプリケーションは、PPEMS6に格納された及び/又はPPEMS6によって管理された分析データを含む安全イベント情報を要求し、編集してもよい。一部の例では、クライアントアプリケーションは、PPE62から取得した及び又はPPEMS6によって生成された多数の個々の安全イベントの事例及び対応するデータを要約あるいは集計する集計安全イベント情報を要求し、表示してもよい。クライアントアプリケーションは、ほんの一部の例を挙げると、過去の及び予測された安全イベントに関する解析情報、作業員10の行動動向について問い合わせるためにPPEMS6と対話してもよい。一部の例では、クライアントアプリケーションは、PPEMS6から受信した情報を出力して表示し、このような情報をクライアント63のユーザのために可視化してもよい。以下に更に示し、記載するように、PPEMS6は、クライアントアプリケーションに情報を提供してもよく、この情報をクライアントアプリケーションはユーザインターフェイスに出力して表示する。
コンピューティングデバイス60上で実行されるクライアントアプリケーションは、異なるプラットフォームに対して実現してもよいが、類似の又は同一の機能を含むことができる。例えば、クライアントアプリケーションは、ほんの一部の例を挙げると、Microsoft Windows、Apple OS X、又はLinuxなどのデスクトップオペレーティングシステム上で実行するようにコンパイルされたデスクトップアプリケーションであってもよい。別の例として、クライアントアプリケーションは、ほんの一部の例を挙げると、Google Android、Apple iOS、Microsoft Windows Mobile、又はBlackBerry OSなどのモバイルオペレーティングシステム上で実行するようにコンパイルされたモバイルアプリケーションであってもよい。別の例として、クライアントアプリケーションは、PPEMS6から受信したウェブページを表示するウェブブラウザなどのウェブアプリケーションであってもよい。ウェブアプリケーションの例では、PPEMS6は、ウェブアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)から要求を受信し、要求を処理し、1つ以上の応答をウェブアプリケーションに返送してもよい。このようにして、ウェブページの集合体、ウェブアプリケーションのクライアント側の処理、及びPPEMS6によって実施されるサーバ側の処理は、本開示の技術を実施するための機能を集合的に提供する。このようにして、クライアントアプリケーションは本開示の技術によるPPEMS6の様々なサービスを使用し、アプリケーションは、様々な異なるコンピューティング環境(例えば、ほんの一部の例を挙げると、PPEの埋め込み回路又はプロセッサ、デスクトップオペレーティングシステム、モバイルオペレーティングシステム、又はウェブブラウザ)内で動作してもよい。
図2に示すように、PPEMS6は、PPEMS6によって提示され、サポートされるアプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interface、API)又はプロトコルインターフェースのセットを示す中間層64を含む。中間層64は、PPEMS6において更に処理されるメッセージを、初めに、いずれかのクライアント63から受信する。中間層64は、したがって、クライアント63上で実行されるクライアントアプリケーションで利用可能な1つ以上のインターフェースを提供してもよい。一部の例では、インターフェースは、ネットワーク上でアクセス可能なアプリケーションプログラミングインターフェース(API)であってもよい。中間層64は1つ以上のウェブサーバに実装してもよい。1つ以上のウェブサーバは、入来する要求を受信し、要求からの情報を処理する及び/又はサービス68に転送し、サービス68から受信した情報を基に、初めに要求を送信したクライアントアプリケーションに1つ以上の応答を提供してもよい。一部の例では、中間層64を実装する1つ以上のウェブサーバは、1つ以上のインターフェースを提供するプログラム論理を展開するための実行環境を含んでもよい。以下で更に記載するように、各サービスは、中間層64を介してアクセス可能な1つ以上のインターフェースの群を提供してもよい。
一部の例では、中間層64は、HTTPメソッドを使用してサービスと対話し、PPEMS6のリソースを操作するレプレゼンテーショナルステートトランスファ(Representational State Transfer、RESTful)インターフェースを提供してもよい。このような例では、サービス68は、初期要求を提出したクライアントアプリケーション61に中間層64が返送するJavaScriptオブジェクトノーテーション(JavaScript Object Notation、JSON)メッセージを生成してもよい。一部の例では、中間層64は、クライアントアプリケーションからの要求を処理するために、シンプルオブジェクトアクセスプロトコル(Simple Object Access Protocol、SOAP)を使用するウェブサービスを提供する。更に別の例では、中間層64は、クライアント63からの要求を処理するためにリモートプロシージャコール(Remote Procedure Calls、RPC)を使用してもよい。クライアントアプリケーションから1つ以上のサービス68を使用する要求を受信すると、中間層64はサービス68を含むアプリケーション層66に情報を送信する。
図2に示すように、PPEMS6はまた、PPEMS6の基本動作の多くを実施するためのサービスの集合体を示すアプリケーション層66を含む。アプリケーション層66は、クライアントアプリケーションから受信した要求に含まれる情報を受信し、更に、この情報を、要求によって呼び出されたサービス68の1つ以上に従い処理する。アプリケーション層66は、1つ以上のアプリケーションサーバ、例えば、物理マシン又は仮想マシン上で実行される1つ以上のディスクリートソフトウェアサービスとして実装してもよい。すなわち、アプリケーションサーバは、サービス68の実行のための実行環境を提供する。一部の例では、上述の機能中間層64とアプリケーション層66の機能は同一サーバに実装してもよい。
アプリケーション層66は、例えば、一例として論理サービスバス70を介して通信する1つ以上の別個のソフトウェアサービス68、例えば、プロセスを含んでもよい。サービスバス70は、一般に、異なるサービスがパブリッシュ/サブスクライブ通信モデルなどによって他のサービスにメッセージを送信することを可能にする論理相互接続又はインターフェースのセットを示す。例えば、各サービス68は、各サービスの基準セットを基に、特定タイプのメッセージにサブスクライブしてもよい。サービスが特定タイプのメッセージをサービスバス70にパブリッシュすると、そのタイプのメッセージにサブスクライブする他のサービスがメッセージを受信する。このようにして、各サービス68は、互いに情報を通信してもよい。別の例として、サービス68は、ソケット又は他の通信メカニズムを使用してポイントツーポイント形式で通信してもよい。更に別の例では、データメッセージがソフトウェアシステムサービスにより処理される際、データメッセージのワークフロー及び論理処理を実施するために、パイプラインシステムアーキテクチャを使用することができる。各サービス68の機能を説明する前に、層について本明細書で簡潔に記載する。
PPEMS6のデータ層72は、1つ以上のデータリポジトリ74を使用してPPEMS6内の情報の持続性を提供するデータリポジトリを示す。データリポジトリは、概して、データを格納及び/又は管理する任意のデータ構造又はソフトウェアであってもよい。データリポジトリの例としては、ほんの一部の例を挙げると、リレーショナルデータベース、多次元データベース、マップ、及びハッシュテーブルが挙げられるが、これらに限定されない。データ層72は、データリポジトリ74内の情報を管理するためにリレーショナルデータベース管理システム(Relational Database Management System、RDBMS)ソフトウェアを使用して実装してもよい。RDBMSソフトウェアは、構造化クエリ言語(Structured Query Language、SQL)を使用してアクセスされ得る1つ以上のデータリポジトリ74を管理してもよい。1つ以上のデータベース内の情報は、RDBMSソフトウェアを用いて格納、取得、及び修正されてもよい。一部の例では、データ層72は、オブジェクトデータベース管理システム(Object Database Management System、ODBMS)、オンライン分析処理(Online Analytical Processing、OLAP)データベース、又は他の適切なデータ管理システムを使用して実装してもよい。
図2に示すように、各サービス68A〜68J(「サービス68」)はPPEMS6内にモジュール形式で実装されている。各サービスを別個のモジュールとして示しているが、一部の例では、2つ以上のサービスの機能を単一モジュール又は構成要素へと組み合わせてもよい。各サービス68はソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせに実装してもよい。更に、サービス68は、スタンドアロンデバイス、別個の仮想マシン又はコンテナ、プロセス、スレッド、又は一般に1つ以上の物理プロセッサ上で実行するためのソフトウェア命令として実装してもよい。
一部の例では、1つ以上のサービス68はそれぞれ、中間層64を介して露出される1つ以上のインターフェースを提供してもよい。したがって、本開示の技術を実施するために、コンピューティングデバイス60のクライアントアプリケーションは1つ以上のサービス68の1つ以上のインターフェースを呼び出してもよい。
本開示の技術によれば、サービス68は、イベントエンドポイントフロントエンド68Aと、イベントセレクタ68Bと、イベントプロセッサ68Cと、ハイプライオリティ(high priority、HP)イベントプロセッサ68Dと、を含むイベント処理プラットフォームを含んでもよい。イベントエンドポイントフロントエンド68Aは、PPE62及びハブ14と通信を送受信するためのフロントエンドインターフェースとして動作する。換言すると、イベントエンドポイントフロントエンド68Aは、環境8内に展開され、作業員10によって使用される安全具のフロントラインインターフェースとして動作する。一部の例では、イベントエンドポイントフロントエンド68Aは、作業員、PPE、及び/又は作業環境のためのセンサによって検出及び捕捉されたデータを保持するPPE62からのイベントストリーム69の個々のインバウンド通信を受信させる複数のタスク又はジョブとして実現してもよい。イベントエンドポイントフロントエンド68Aは、例えば、イベントストリーム69を受信すると、イベントと呼ばれるインバウンド通信を素早くエンキューするためのタスクを生成し、通信セッションを閉じてもよく、それにより高速処理と拡張性を提供する。各到来する通信は、例えば、一般的にイベントと称される、検出された条件、動き、温度、活動、又は他のデータを表す、最近捕捉されたデータを搬送してもよい。イベントエンドポイントフロントエンド68AとPPEとの間で交換される通信は、通信遅延及び連続性に応じてリアルタイム又は擬似リアルタイムであってもよい。
イベントセレクタ68Bは、フロントエンド68Aを介してPPE62及び/又はハブ14から受信したイベント69のストリーム上で動作し、規則又は分類に基づき、受信イベントと関連付けられた優先順位を決定する。イベントセレクタ68Bは、優先順位に基づき、イベントプロセッサ68C又はハイプライオリティ(HP)イベントプロセッサ68Dによって後続処理するためのイベントをエンキューする。付加的な計算資源及びオブジェクトは、PPEの誤使用、地理的位置及び条件に基づく誤ったフィルタ及び/又は呼吸マスクの使用、SRL11の適切な固定の失敗等などの重大なイベントに対する応答性を確保するために、HPイベントプロセッサ68Dに専用であってもよい。ハイプライオリティイベントの処理に応答して、HPイベントプロセッサ68Dは通知サービス68Eを即座に呼び出し、SRL11、ハブ14及び/又はリモートユーザ20、24に対して出力すべきアラート、命令、警告、又は他の類似のメッセージを生成することができる。ハイプライオリティとして分類されなかったイベントは、イベントプロセッサ68Cによって消費及び処理される。
概して、イベントプロセッサ68C又はハイプライオリティ(HP)イベントプロセッサ68Dは、受信されるイベントのストリーム上で動作し、データリポジトリ74内のイベントデータ74Aを更新する。一般的に、イベントデータ74Aは、PPE62から得られる使用データの全て又はサブセットを含んでもよい。例えば、一部の例では、イベントデータ74Aは、PPE62の電子センサから得られるデータのサンプルの全ストリームを含んでもよい。他の例では、イベントデータ74Aは、例えば、PPE62の特定の期間又は活動に関連付けられたこのようなデータのサブセットを含んでもよい。イベントプロセッサ68C、68Dは、イベントデータ74Aに格納されたイベント情報を作成、読み出し、更新、及び削除してもよい。のためのイベント情報は、行/列形式で指定されたデータテーブルなどの情報の名前/値の対を含む構造として各データベースレコードに格納されてもよい。例えば、名前(例えば、列)は「作業員のID」であってもよく、値は従業員識別番号であってもよい。イベントレコードは、作業員のID、PPEのID、取得したタイムスタンプ、及び1つ以上の検出されたパラメータを示すデータなどであるが、これらに限定されない情報を含んでもよい。
加えて、イベントセレクタ68Bは、解析エンジンの一例を示すストリーム解析サービス68Fにイベント(例えば、使用データ又はイベントデータ)の受信ストリームを導く。このストリーム回析サービス68Fは、リアルタイム解析を実施するためにイベントの受信ストリームの詳細処理を実施するように構成されている。ストリーム解析サービス68Fは、イベントデータ74Aが受信される際に、例えば、イベントデータ74Aの複数ストリームを処理し、過去データ及びモデル74Bとリアルタイムで比較するように構成されていてもよい。このようにして、ストリーム解析サービス68D(F)は、安全イベントシグネチャー(例えば、異常、パターン等)を検知し、受信するイベントデータ値を変換し、条件又は作業員の行動に基づき安全の懸念を検知するとアラートを発するように構成することができる。過去データ及びモデル74Bは、例えば、特定の安全規則、ビジネス規則等を含んでもよい。これにより、過去データ及びモデル74Bは、SRL11のユーザの行動を、例えば、安全規則、ビジネス規則等に適合するものとして特徴付けることができる。加えて、ストリーム解析サービス68D(F)は、通知サービス68F(E)によってPPPE62に通信するための出力、又は記録管理及び報告サービス68D(G)によってコンピューティングデバイス60に通信するための出力を生成することができる。
解析サービス68Fは、環境8内の作業員10が使用している有効安全PPE62からのイベントのインバウンドストリーム、潜在的には数百又は数千のイベントのストリームを処理し、過去データ及びモデル74Bを適用し、作業員の条件又は行動パターンに基づいて、特定された安全イベントシグネチャー、異常性又は差し迫った安全イベントの発生が予測されることなどのアサーションを算出することができる。解析サービス68Dは、いずれかのクライアント63に出力するために、サービスバス70によって通知サービス68F及び/又は記録管理にアサーションを発行することができる。一部の例では、PPE物品に関連付けられた少なくとも1人の作業員又は作業環境を特徴付ける使用データを生成する少なくとも1つのセンサ、解析サービス68Fは、使用のストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出するために、PPE物品又は作業環境に関連付けられた作業員を特徴付ける使用データを処理する。
このようにして、解析サービス68Fは、差し迫った安全の懸念を予測し、リアルタイムアラート生成と報告を提供するアクティブ安全管理システムとして構成されていてもよい。加えて、解析サービス68Fは、イベントデータのインバウンドストリームを処理して、企業、安全管理者、及び他のリモートユーザのために、集約された若しくは個々の作業員及び/又はPPEベースの統計、結論、及び/又は推奨の形態のアサーションを生成するための技法を提供する意思決定支援システムであってもよい。例えば、解析サービス68Fは、過去データ及びモデル74Bを適用し、特定の作業員に関して、検出された行動パターン又は活動パターン、環境条件、及び地理的位置に基づき、この作業員に安全イベントが差し迫っている尤度を決定してもよい。一部の例では、解析サービス68Fは、作業員が現在、例えば、疲労、疾患、又はアルコール/薬物使用により調子が損なわれているかどうかを判定してもよく、安全イベントを防止するために介入を必要としてもよい。更に別の例として、解析サービス68Fは、特定の環境8内の作業員又は安全具のタイプの比較レーティングを提供してもよい。
したがって、解析サービス68Fは、安全イベントを予測するための危険の指標を提供する1つ以上のモデルを維持してもよいあるいは使用してもよい。解析サービス68Fは、また、順序セット、推奨、及び品質尺度を生成してもよい。一部の例では、解析サービス68Fは、PPEMS6によって格納された処理情報を基にユーザインターフェイスを生成し、実施可能な情報をいずれかのクライアント63に提供してもよい。例えば、解析サービス68Fは、いずれかのクライアント63で出力するために、ダッシュボード、アラート通知、レポート等を生成してもよい。このような情報は、作業員集団全体の基準(「正常」)動作、作業員を危険に曝す恐れのある異常な活動に従事するあらゆる異常な作業員の特定、著しく異常な(例えば、高い)安全イベントが発生した又は発生することが予想される環境内の任意の地理的領域の特定、他の環境と比較して安全イベントの異常発生を示す任意の環境の特定等に関する様々な見識を提供することができる。
他の技術を使用することはできるが、一例示的実現形態では、解析サービス68Fは、安全イベントのストリーム上で動作しているとき、機械学習を使用してリアルタイム解析を実施する。すなわち、解析サービス68Fは、パターンを検出するためにイベントストリームの訓練データ及び既知の安全イベントに機械学習を適用することにより生成された実行可能コードを含む。実行可能コードは、ソフトウェア命令又は規則セットの形式を取ってもよく、一般に、モデルと呼ばれ、類似パターンの検出と近く発生するイベントの予測のために、イベントストリーム69を適用することができる。
解析サービス68Fは、一部の例では、特定の作業員、特定の作業員集団、1つ以上のPPE物品若しくはPPEの種類、特定の環境、又はこれらの組み合わせに対して別個のモデルを生成してもよい。解析サービス68Fは、PPE62から受信された使用データに基づいてモデルを更新することができる。例えば、解析サービス68Fは、PPE62から受信されたデータに基づいて、特定の作業員、特定の作業員集団、1つ以上のPPE物品若しくはPPEの種類、特定の環境、又はこれらの組み合わせのモデルを更新してもよい。
一部の例では、解析サービス68Fは、使用データのストリームの少なくとも一部、及び安全イベントシグネチャーを検出するための少なくとも1つのモデルを格納する。一部の例では、使用データのストリームは、複数のPPE物品、作業者、及び/又は作業環境のための指標を含む。本開示で記載するように、少なくとも1つのモデルは、使用データのストリームを受信する前に、PPE物品と同一種類の他の1つ以上のPPE物品によって生成された使用データセットに少なくとも部分的に基づいて訓練される。
一部の例では、「同じタイプ」とは、PPEの同一ではあるが別々の事例を意味し得る。他の例では、「同じタイプ」とは、PPEの同一の事例を意味しない場合がある。例えば、同じタイプとは、ほんの一部の例を挙げると、同一ではないが、同じPPEのクラス又はカテゴリ、同じPPEのモデル、又は同じ1つ以上の共通の機能的若しくは物理的特性のセット内のPPEを意味し得る。同様に、同じタイプの作業環境又は作業員とは、作業環境タイプ又は作業員タイプの同一ではあるが別々の事例を意味し得る。他の例では、同じタイプとは、ほんの一部の例を挙げると、同一ではないが、同じ作業員又は作業環境のクラス又はカテゴリ、又は1つ以上の共通の行動的、生理的、環境的特性の同じセット内の作業員又は作業環境を意味し得る。
一部の例では、安全イベントシグネチャーは、使用データセット内の異常性、使用データセット内のパターン、既定の時間にわたる特定のイベントの発生の特定のセット、既定の時間にわたる特定のイベントの種類の特定のセット、既定の時間にわたる特定のイベントの規模の特定のセット、又は閾値を満たす値(例えば、閾値よりも大きい、閾値に等しい、又は閾値よりも小さい)のうちの少なくとも1つを含む。一部の例では、閾値は、ハードコーディングされる、機械生成される、及び/又はユーザ設定可能である。一部の例では、安全イベントシグネチャーは、イベントのセットの一義的な又は特別に定義されたプロファイルであってもよい。一部の例では、各それぞれのイベントは既定の同一間隔で生成される。各それぞれのイベントは、同一の既定の指標セットに対応する各値セットを含む。及び/又は異なる各イベント内の各値セットは異なる。既定の間隔(ハードコーディングされてもよく、ユーザ設定可能であってもよく、及び/又は機械生成されてもよい)の例としては、500ミリ秒、1分、5分、10分、0〜30秒の範囲内の間隔、0〜5分の範囲内の間隔、0〜10分の範囲内の間隔、0〜30分の範囲内の間隔、0〜60分の範囲内の間隔、0〜12時間の範囲内の間隔が挙げられる。一部の例では、既定の指標セットは、タイムスタンプ、PPE物品の特性、PPE物品に関連付けられた作業員の特性、又は特性作業環境のうちの1つ以上を含む。
一部の例では、解析サービス68Fは、モデルによる使用データのストリームの処理に基づいて、使用データのストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出する。使用データのストリームをモデルにより処理するために、解析サービス68Fは使用データをモデルに適用してもよい。モデルに使用データを適用するために、解析サービス68Fは、使用データが格納されている特徴ベクトルなどの構造を生成することができる。特徴ベクトルは、指標(例えば、いくつかの例を挙げると、PPE、作業員、作業環境を特徴付ける)に対応する値のセットを含んでもよく、値のセットは使用データに含まれる。モデルは、特徴ベクトルを入力として受信してもよく、訓練されたモデルによって定義される1つ以上の関係(例えば、当業者の認識の範囲内の確率論的、確定的、又は他の関数)を基にしてもよく、モデルは、特徴ベクトルを基に、安全イベントの尤度を示す1つ以上の確率又はスコアを出力してもよい。解析サービス68Fは、安全イベントシグネチャーに基づき、応答して出力を生成してもよい。一部の例では、少なくとも1つの安全規則は少なくとも1つの安全イベントに対してマッピングされており、少なくとも1つの安全イベントは安全イベントシグネチャーに対してマッピングされており、及び/又は安全イベントシグネチャーは使用データのストリームの少なくとも一部に対応する。このように、使用データのストリームの少なくとも一部が安全イベントシグネチャーに対応する場合、解析サービス68Fは、安全イベントシグネチャーに対してマッピングされている安全イベントに対応する1つ以上の安全規則を試験してもよい及び/又は実行してもよい。一部の例では、使用データのストリームの少なくとも一部は、1つ以上のコンピュータプロセッサが安全イベントシグネチャーを検出した後に削除される。例えば、使用データのストリームの一部は、閾値時間量の後に、又は安全イベントシグネチャーを検出するために処理された後に、削除されてもよい。
一部の例では、安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して出力を生成するために、解析サービス68Fは、PPEMS6の1つ以上のコンポーネントに、PPE物品、ユーザと関連付けられており、PPE物品と少なくとも1つのリモートコンピューティングデバイスと通信するように構成されているハブ、又はユーザではない者に関連付けられたコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つに通知を送信させることができる。一部の例では、安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して出力を生成するために、解析サービス68Fは、PPEMS6の1つ以上のコンポーネントに、PPE物品の動作を変更する通知を送信させてもよい。一部の例では、安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して出力を生成するために、解析サービス68Fは、PPEMS6の1つ以上のコンポーネントに、ユーザ、作業環境、又はPPE物品のうちの少なくとも1つと関連付けられた安全イベントを示すユーザインターフェイスを出力して表示させてもよい。一部の例では、安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して出力を生成するために、1つ以上のプロセッサは、安全イベントシグネチャーに対応する安全イベントを少なくとも基にしたユーザインターフェイスを生成してもよい。一部の例では、ユーザインターフェイスは閾値時間内にユーザの応答入力を要求する少なくとも1つの入力コントロールを含み、ユーザの応答入力なく閾値時間が終了したことに応答して、PPEMS6は、ユーザの応答入力なく閾値時間が終了したことに少なくとも基づき、少なくとも1つの動作を実施してもよい。一部の例では、PPE物品は、空気呼吸マスクシステム、落下保護デバイス、聴覚保護具、頭部保護具、衣類、顔面保護具、眼保護具、溶接マスク、又はエグゾスーツのうちの少なくとも1つを含む。
一部の例では、安全イベントシグネチャーの検出前に、解析サービス68Fは、使用データのデータストリームを少なくとも基に、PPE物品が正常状態で動作していると判定してもよい。正常状態は、ユーザ入力に基づく既定の状態であってもよく、及び/又は決定された定常状態又は許容可能な状態若しくは使用に基づいて予め規定された状態とすることができる。安全イベントシグネチャーの検出の検出に応答して、解析サービス68Fは、PPE物品が正常状態で動作していないと判定することができる。例えば、安全イベントシグネチャーを検出する前に、PPE物品(又は作業員及び/又は作業員環境)は定常状態又は許容可能な状態で動作していた可能性があり、その後、異常状態又は正常状態以外の状態を示す安全イベントシグネチャーが続く。一部の例では、使用データのストリームの一部は使用データのストリームの第1の部分であり、安全イベントシグネチャーは第1の安全イベントシグネチャーであり、正常状態は第2の安全イベントシグネチャーに対応し、データストリームの第1の部分は第1の安全イベントシグネチャーに対応し、データストリームの第2の部分は第2の安全イベントシグネチャーに対応する。
一部の例では、PPE物品セットはユーザに関連付けられている。PPE物品セットの各PPE物品は、加速度計、ジャイロスコープ、又は動きを検出することができる他のデバイスなどのモーションセンサを含む。解析サービス68Fは、PPE物品セットの各それぞれのPPE物品の各それぞれのモーションセンサから使用データの各ストリームを受信してもよい。解析サービス68Fは、安全イベントシグネチャーを検出するために、各それぞれのモーションセンサからの使用データの各ストリームに少なくとも基づく、相対運動に対応する安全イベントシグネチャーを検出してもよい。すなわち、同一ユーザ上の異なる場所に配置された異なるモーションセンサからの使用データの複数の異なるストリームを基に、解析サービス68Fは、作業員の相対運動を判定してもよい。一部の例では、安全イベントシグネチャーは人間工学的ストレスを示す安全イベントに対応し、一部の例では、解析サービス68Fは、人間工学的ストレスが閾値を満たす(例えば、閾値よりも大きい又は閾値に等しい)と判定してもよい。
代替的に又は付加的に、解析サービス68Fは、生成したコード及び/又は機械学習モデルの全て若しくは一部をハブ14(又はPPE62)に通信してハブ14(又はPPE62)で実行し、PPEにほぼリアルタイムでローカルアラートを提供してもよい。モデル74Bを生成するために用いてもよい例示的な機械学習技術には、教師あり学習、教師なし学習、及び半教師あり学習などの様々な学習スタイルを含み得る。例示的なアルゴリズムのタイプとしては、ベイジアンアルゴリズム、クラスタリングアルゴリズム、決定木アルゴリズム、正則化アルゴリズム、回帰アルゴリズム、インスタンスベースアルゴリズム、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、次元削減アルゴリズム等が挙げられる。特定のアルゴリズムの様々な例としては、ベイジアン線形回帰、ブースト決定木回帰、ニューラルネットワーク回帰、誤差逆伝播ニューラルネットワーク、アプリオリアルゴリズム、K平均クラスタリング、k近傍(k-Nearest Neighbour、kNN)、学習ベクトル量子化(LearningVector Quantization、LVQ)、自己組織化マップ(Self-Organizing Map、SOM)、局所重み付け学習(Locally Weighted Learning、LWL)、リッジ回帰、最小絶対収縮と選択演算子(Least Absolute Shrinkage and Selection Operator、LASSO)、エラスティックネット、最小角回帰(Least-Angle Regression、LARS)、主成分分析(principalcomponent analysis、PCA)、及び主成分回帰(Principal ComponentRegression、PCR)が挙げられる。
記録管理及び報告サービス68Gは、コンピューティングデバイス60から中間層64を介して受信されたメッセージ及びクエリを処理し、応答する。例えば、記録管理及び報告サービス68Gは、クライアントコンピューティングデバイスから、個々の作業員、作業員の集団又はサンプルセット、環境8又は環境8全体の地理的領域、個々のPPE62又はPPE62の群/タイプに関連するイベントデータに関する要求を受信してもよい。これに応答して、記録管理及び報告サービス68Gは要求を基にイベント情報にアクセスする。イベントデータを取得すると、記録管理及び報告サービス68Gは、初めに情報を要求したクライアントアプリケーションに対する出力応答を構築する。一部の例では、データはHTML文書などの文書に含まれてもよく、又はデータはJSON形式でコード化されてもよく、又は要求元のクライアントコンピューティングデバイスで実行されるダッシュボードアプリケーションによって提示されてもよい。例えば、本開示に更に記載されるように、イベント情報を含む例示的ユーザインターフェイスが図に示されている。
付加的な例として、記録管理及び報告サービス68Gは、PPEイベント情報を見つけ、分析し、相関させる要求を受信してもよい。例えば、記録管理及び報告サービス68Gは、ユーザがPPEイベント情報をある期間にわたって見ることができる及び/又はコンピューティングデバイスがPPEイベント情報をある期間にわたって分析することができるなど、過去の時間枠にわたるイベントデータ74Aに関するクエリ要求をクライアントアプリケーションから受信してもよい。
例示的な実現形態では、サービス68は、また、PPEMS6によってユーザ及び要求を認証及び認可するセキュリティサービス68Hを含んでもよい。具体的には、セキュリティサービス68Hは、クライアントアプリケーション及び/又は他のサービス68から認証要求を受信し、データ層72内のデータにアクセスしてもよい及び/又はアプリケーション層66内で処理を実施してもよい。認証要求は、ユーザ名及びパスワードなどの証明書を含んでもよい。セキュリティサービス68Hは、ユーザ名とパスワードとの組み合わせが有効であるかどうかを判定するためにデータ層72内のセキュリティデータを問い合わせてもよい。構成データ74Dは、認証証明書、ポリシー、及びPPEMS6へのアクセスを制御するための任意の他の情報の形態のセキュリティデータを含んでもよい。上述のように、データ層72内のセキュリティデータは、PPEMS6の正規ユーザの有効なユーザ名とパスワードとの組み合わせなどの認証証明書を含んでもよい。他の証明書には、PPEMS6へのアクセスを許可されたデバイス識別子又はデバイスプロファイルを含んでもよい。
セキュリティサービス68Hは、PPEMS6で実施される動作に対して監査及びロギング機能を提供してもよい。例えば、セキュリティサービス68Hは、サービス68によって実施された動作及び/又はサービス68によってアクセスされたデータ層72内のデータのログを取ってもよい。セキュリティサービス68Hは、ログ操作、アクセスデータ、及び規則処理結果などの監査情報を監査データ74Cに格納してもよい。一部の例では、セキュリティサービス68Hは、1つ以上の規則が満たされたことに応答してイベントを生成してもよい。セキュリティサービス68Hは、イベントを示すデータを監査データ74Cに格納してもよい。
図2の例では、安全管理者は、初めに、1つ以上の安全規則を構成してもよい。したがって、リモートユーザ24は、コンピューティングデバイス18において、作業環境8A及び8Bのための安全規則のセットを構成する1つ以上のユーザ入力を提供してもよい。例えば、安全管理者のコンピューティングデバイス60は、安全規則を定義する又は指定するメッセージを送信してもよい。このようなメッセージは、安全規則の条件及びアクションを選択する又は作成するためのデータを含んでもよい。PPEMS6は、メッセージを中間層64で受信してもよく、中間層64はこのメッセージを規則構成コンポーネント68Iに転送する。規則構成コンポーネント68Iはハードウェア及び/又はソフトウェアの組み合わせであってもよく、規則の条件及びアクションを指定するためのユーザインターフェイスの提供、安全規則データストア74Eに含まれる規則の受信、組織化、格納、及び更新を含むが、これらに限定されない規則構成を提供する。
安全規則データストア74Eは、1つ以上の安全規則を示すデータを含むデータストアであってもよい。安全規則データストア74Eは、リレーショナルデータベースシステム、オンライン分析処理データベース、オブジェクト指向データベース、又は任意の他のタイプのデータストアなどの任意の適切なデータストアであってもよい。規則構成コンポーネント68Iが、安全規則を定義するデータを安全管理者のコンピューティングデバイス60から受信すると、規則構成コンポーネント68Iは、安全規則を安全規則データストア74Eに格納してもよい。
図2の例では、PPEM6は、セルフチェックコンポーネント68Jと、セルフチェック基準74Gと、作業関係データ74Fとを含む。セルフチェック基準74Gは、本開示に記載されているような1つ以上のセルフチェック基準を含んでもよい。作業関係データ74Fは、PPE、作業員、及び作業環境に対応するデータ間のマッピングを含んでもよい。作業関係データ74Fは、データを格納、取得、更新、及び削除するための任意の適切なデータストアであってもよい。RMRS68Gは、作業員10Aの固有識別子とデータハブ14Aの固有デバイス識別子との間のマッピングを格納してもよい。作業関係データストア74Fは、また、作業員を環境に対してマッピングしてもよい。図2の例では、セルフチェックコンポーネント68Jが、作業関係データ74Fから、データハブ14A、作業員10A、及び/又は作業員10Aに関連付けられた若しくは割り当てられたPPEに関するデータを受信あるいは判定してもよい。このデータに基づき、セルフチェックコンポーネント68Jは、セルフチェック基準74Gから1つ以上のセルフチェック基準を選択してもよい。セルフチェックコンポーネント68Jは、セルフチェック基準をデータハブ14Aに送信してもよい。
本開示の態様によれば、作業員の活動を特徴付け、異常を検出する技術は、ハブ14、SRL11、呼吸マスク13、又は他のPPEによって実施してもよい。例えば、図2に関して、PPEMS6は、使用データを処理するためのコンポーネントを決定するための規則を含む選択規則74Hを含む。すなわち、PPEMS6の規則構成コンポーネント681又は別のコンポーネントは、選択規則74Hを基に、使用データを処理するかどうか(又はハブ14又はPPE62がこのような処理を担うかどうか)を決定してもよい。
選択規則74Hは、例として、異常の検出に関連する消費電力を基に静的に又は動的に決定されてもよい。例えば、使用データを処理するのに必要な処理コンポーネントが相対的に高位であり、比較的大量の電力を消費する場合、選択規則は、PPE62及びハブ14は典型的にはバッテリー駆動式であることから、PPEMS6が使用データの処理を担うことを示してもよい。
待ち時間が因子である場合、選択規則は、異常を検出するための使用データの処理が、ハブ14又はPPE62によってローカルで実施されるべきであると示してもよい。例えば、データをPPEMS6に送信するのには時間がかかる場合がある(例えば、ネットワーク4を介してデータを送信することに関連する)。いくつかの安全イベントは異常が存在してから即座に又は短時間で起こる可能性がある。このような場合、選択規則は、異常を検出するための使用データの処理が、ハブ14又はPPE62によってローカルで実施されるべきであると示してもよい。
別の例では、選択規則は、PPE物品、作業員のデバイス(ハブ14など)、コンピューティングデバイス(安全ステーション15のうちの1つなど)、又はPPEMS6の接続状態を基にしてもよい。例えば、ハブ14がPPEMS6に対するネットワーク4を介した接続性を有しない場合、ハブ14が使用データの処理及び異常の検出を担ってもよい。PPE62がハブ14(又はPPEMS6)に対する接続性を有しない場合、PPE62が使用データの処理及び異常の検出を担ってもよい。一部の例では、PPE62及び/又はハブ14がPPEMS6に対する接続性を有しない場合、PPE62及び/又はハブ14は、PPEMS6又は他のコンピューティングデバイスに送信するために使用データをキャッシュ又はバッチしてもよい。一部の例では、PPE62及び/又はハブ14は、キャッシュ又はバッチされた使用データを送信するとき、直前のイベントの閾値数のみを使用データとして送信してもよい。及び/又は最重要イベントの閾値数のみを使用データとして送信してもよい。
別の例では、選択規則は、PPEデータのデータタイプを基にしてもよい。例えば、あるPPE62は、複数のコンポーネント又はセンサに関連付けられた複数のデータストリームを生成してもよい。この例では、選択規則は、(例えば、特定のコンポーネントからの)特定のデータタイプが特定の実体(例えば、1つ又はPPE62、ハブ14、及びPPEMS6)によって処理されるべきであることを指定する一方、(例えば、異なるコンポーネントからの)別のデータタイプは異なる実体(例えば、1つ又はPPE62、ハブ14、及びPPEMS6)によって処理されるべきであることを指定してもよい。
別の例では、選択規則は、PPEデータのデータ量を基にしてもよい。例えば、選択規則は、例えば、潜在的に処理能力が高いから、大量のデータをPPEMS6によって処理すべきであると指定してもよい。他の例では、選択規則は、例えば、このようなデータの送信にエネルギー消費が伴うため、大量のデータをPPE62又はハブ14によって処理すべきと指定してもよい。
別の例では、選択規則はPPEデータのコンテンツを基にしてもよい。例えば、PPE62又はハブ14は、異なる環境、異なるPPEセット等などの予期せぬコンテキストを特定するまで、データをローカルで処理するように構成していてもよい。使用データのコンテキストを基に、PPE62又はハブ14は遠隔処理のために使用データをPPEMS6に送信してもよい。
一般に、選択規則74Hは本質的に階層化されていてもよい。すなわち、PPEM6は、典型的には、ある処理の実施を担ってもよい。一部の例では、選択規則74Hは、異常を検出するための処理の少なくとも一部がハブ14(上述の例のいくつかにあるような)によって実施されることを指定してもよい。加えて、選択規則74Hは、異常を検出するための処理の少なくとも一部が各PPE62によって実施されることを指定してもよい。
図3は、SRL11の1つの例をより詳細に示している。この例では、SRL11は、アンカーに取り付けるための第1のコネクタ90と、命綱92と、ユーザ(図示せず)に取り付けるための第2のコネクタ94と、を含む。SRL11はまた、エネルギー吸収及び/又は制動システムを収容するハウジング96と、コンピューティングデバイス98と、を含む。図示されている例では、コンピューティングデバイス98は、プロセッサ100と、ストレージデバイス102と、通信ユニット104と、伸長センサ106と、張力センサ108と、速度計109と、加速度計110と、位置センサ112と、高度計114と、1つ以上の環境センサ116と、出力ユニット118と、を含む。
図3に示されるコンピューティングデバイス98(より広くは、SRL11)のアーキテクチャ及び配置構成は単に例示の目的で示されると理解すべきである。他の例では、SRL11及びコンピューティングデバイス98は、図3に示されるものより多いコンポーネント、少ないコンポーネント、又は別のコンポーネントを有する様々な手法で構成してもよい。例えば、一部の例では、コンピューティングデバイス98は、通信ユニット104及び伸長センサ106などの、コンポーネントのサブセットのみを含むように構成してもよい。また、図3の例はコンピューティングデバイス98をハウジング96と一体であるものとして示しているが、本技術は、このような配置構成に限定されない。
第1のコネクタ90は、足場又は他の支持構造体などの固定構造体に固定してもよい。命綱92は、ハウジング96に回転自在に接続された、付勢されたドラムに巻き付けてもよい。第2のコネクタ94は、ユーザ(例えば、作業員10の1人など(図1))に接続してもよい。したがって、一部の例では、第1のコネクタ90は支持構造体に接続されるアンカーポイントとして構成してもよく、第2のコネクタ94は、作業員に接続されるフックを含むように構成してもよい。他の例では、第2のコネクタ94はアンカーポイントに接続してもよく、第1のコネクタ90は作業員に接続してもよい。ユーザが活動を行う時、命綱92がハウジング96から延出する際及びハウジング96に後退する際の命綱92の動きによってドラムが回転する。
一般に、コンピューティングデバイス98は、SRL11の動作及び/又はSRL11が使用される環境に関するデータをリアルタイムで捕捉し得る複数のセンサを含んでもよい。このようなデータは、本明細書では使用データと称され得る。センサはハウジング96内に配置してもよい。及び/又は第1のコネクタ90若しくは第2のコネクタ94の近傍などのSRL11内の他の場所に位置してもよい。一例では、プロセッサ100は、コンピューティングデバイス98内で機能性を実現するように、及び/又は実行のための命令を処理するように構成されている。例えば、プロセッサ100は、ストレージデバイス102によって格納された命令を処理することができる。プロセッサ100としては、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他の同等の離散回路若しくは集積論理回路が挙げられる。
ストレージデバイス102は、コンピュータ可読記憶媒体又はコンピュータ可読ストレージデバイスを含むことができる。一部の例では、ストレージデバイス102は、短期メモリ又は長期メモリの1つ以上を含んでもよい。ストレージデバイス102としては、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、磁気ハードディスク、光学ディスク、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ、又は電気的プログラマブルメモリ(electrically programmable memories、EPROM)若しくは電気的消去可能及びプログラマブルメモリ(electrically erasable and programmable memories、EEPROM)の形態が挙げられ得る。
一部の例では、ストレージデバイス102は、コンピューティングデバイス98のコンポーネントの動作を制御するオペレーティングシステム(図示せず)又は他のアプリケーションを格納してもよい。例えば、オペレーティングシステムは、電子センサ(例えば、伸長センサ106、張力センサ108、加速度計110、位置センサ112、高度計114、及び/又は環境センサ116)から通信ユニット104へのデータの通信を促進してもよい。一部の例では、ストレージデバイス102は、プロセッサ100によって実行されるプログラム命令を格納するために使用される。ストレージデバイス102は、また、動作中にコンピューティングデバイス98内に情報を格納するように構成してもよい。
コンピューティングデバイス98は、1つ以上の有線通信又は無線通信を介して外部デバイスと通信するために通信ユニット104を使用してもよい。通信ユニット104は、様々なミキサ、フィルタ、増幅器、及び信号変調用に設計された他の構成要素、並びに1つ以上のアンテナ及び/又はデータの送受信用に設計された他の構成要素を含んでもよい。通信ユニット104は、1つ以上の任意の好適なデータ通信技術を用いて他のコンピューティングデバイスとデータを送受信してもよい。このような通信技術の例としては、ほんの一部の例を挙げると、TCP/IP、Ethernet、Wi−Fi、Bluetooth、4G、LTEが挙げられ得る。一部の例では、通信ユニット104は、Bluetooth Low Energy(BLU)プロトコルに従い動作してもよい。
伸長センサ106は、少なくとも1つの命綱92の伸長及び命綱92の後退を示すデータを生成し、出力するように構成してもよい。一部の例では、伸長センサ106は、命綱92の伸長の長さ又は命綱92の後退の長さを示すデータを生成してもよい。他の例では、伸長センサ106は、伸長又は後退サイクルを示すデータを生成してもよい。伸長センサ106は、位置及び/又は回転を決定するために、ロータリエンコーダ、光学センサ、ホール効果センサ、又は別のセンサの1つ以上を含んでもよい。伸長センサ106は、一部の例では、命綱92の完全な伸長又は完全な後退を示す出力を生成する1つ以上のスイッチも含んでよい。
張力センサ108は、例えば、第2のコネクタ90に対する命綱92の張力を示すデータを生成するように構成してもよい。張力センサ108は、命綱92と並んで配置された、SRL11に加えられた張力を直接的又は間接的に測定するための力変換器を含んでもよい。一部の例では、張力センサ108は、SRL11にかかる静的力又は静的張力を測定するためのストレーンゲージを含んでもよい。張力センサ108は、付加的に又は代替的に、SRL11に加えられた所定の張力に基づき電気接点を形成又は遮断するためのばね付勢式機構を有する機械的スイッチを含んでもよい。更に別の例では、張力センサ108は、SRL11の摩擦ブレーキの回転を決定するための1つ以上の構成要素を含んでもよい。例えば、1つ以上の構成要素は、センサ(例えば、光学センサ、ホール効果センサ等)を含んでもよく、このセンサは、制動システムの作動中におけるブレーキの2つの構成要素間の相対運動を決定するように構成されている。
速度計109は、命綱92の速度を示すデータを生成するように構成してもよい。例えば、速度計109は、命綱の伸長及び/又は後退を測定してもよく(又はこのような測定値を伸長センサ106から受信してもよく)、この伸長及び/又は後退を時間スケールに適用してもよい(例えば、時間で除する)。加速度計110は、重力に対するSRL11の加速度を示すデータを生成するように構成してもよい。加速度計110は、加速度の大きさ及び方向を、例えばベクトル量として決定するための単軸又は多軸加速度計として構成してもよく、方向、座標加速度、振動、衝撃及び/又は落下を決定するために使用してもよい。
位置センサ112は、環境8のうちの1つにおけるSRL11の位置を示すデータを生成するように構成してもよい。位置センサ112は、グローバルポジショニングシステム(GPS)受信機、三角測量(例えば、ビーコン及び/又は他の固定通信ポイントを使用して)を実施するための構成要素、又はSRL11の相対位置を決定するための他のセンサを含んでもよい。
高度計114は、一定のレベルを超えるSRL11の高度を示すデータを生成するように構成してもよい。一部の例では、高度計114は、気圧の測定値(例えば、高度が高いほど気圧は低くなる)を基に、SRL11の高度を決定するように構成してもよい。
環境センサ116は、環境8などの環境の特性を示すデータを生成するように構成してもよい。一部の例では、環境センサ116は、温度、湿度、微粒子含有量、騒音レベル、空気の品質、又はSRL11が使用され得る環境の任意の他の様々な特性を測定するように構成された1つ以上のセンサを含んでもよい。
出力ユニット118は、例えば、SRL11の1つ以上のセンサ(例えば、伸長センサ106、張力センサ108、加速度計110、位置センサ112、高度計114、及び/又は環境センサ116など)によって測定されたSRL11の動作を示すデータを出力するように構成してもよい。出力ユニット118は、SRL11の動作に関連付けられたデータを生成するために、コンピューティングデバイス98のプロセッサ100によって実行可能な命令を含んでもよい。一部の例では、出力ユニット118は、SRL11の1つ以上のセンサからデータを直接出力してもよい。例えば、出力ユニット118は、通信ユニット104を介して別のデバイスに送信するために、SRL11の1つ以上のセンサからのリアルタイム又はほぼリアルタイムデータを含む1つ以上のメッセージを生成してもよい。
他の例では、出力ユニット118(及び/又はプロセッサ100)は1つ以上のセンサからのデータを処理し、1つ以上のセンサからのデータを特徴付けるメッセージを生成してもよい。例えば、出力ユニット118は、SRL11が使用されている時間の長さ、命綱92の伸長サイクル及び後退サイクルの数(例えば、伸長センサ106からのデータを基に)、使用中のユーザの速度の平均レート(例えば、伸長センサ106又は位置センサ112からのデータを基に)、SRL11のユーザの瞬間速度又は加速度(例えば、加速度計110からのデータを基に)、命綱92のブレーキのロックアップの数及び/又は衝撃の重大度(例えば、張力センサ108からのデータを基に)を決定してもよい。
一部の例では、出力ユニット118は、通信ユニット104を介して使用データをリアルタイム又はほぼリアルタイムで別のデバイス(例えば、PPE62)に送信するように構成してもよい。しかしながら、一部の例では、通信ユニット104は、例えば、SRL11が位置する環境及び/又はネットワーク障害のせいでこのようなデバイスと通信できない場合がある。このような場合、出力ユニット118は、使用データをストレージデバイス102にキャッシュしてもよい。すなわち、出力ユニット118(又はセンサ自体)は使用データをストレージデバイス102に格納してもよく、ネットワーク接続が利用可能になると使用データを別のデバイスにアップロードすることを可能にしてもよい。
出力ユニット118は、また、SRL11のユーザが認知可能な可聴、視覚、触覚、又は他の出力を生成するように構成してもよい。例えば、出力ユニット118は、例として、様々なライト、ディスプレイ、触覚フィードバック生成部、スピーカ等を含むもう1つのユーザインターフェイスデバイスを含んでもよい。一例では、出力ユニット118は、SRL11上に位置する及び/又はSRL11のユーザの視野内にあるリモートデバイス(例えば、インジケータグラス、バイザー等)に含まれる1つ以上の発光ダイオード(LED)を含んでもよい。別の例では、出力ユニット118は、SRL11上に位置する及び/又はリモートデバイス(例えば、イヤピース、ヘッドセット等)に含まれる1つ以上のスピーカを含んでもよい。更に別の例では、出力ユニット118は、振動又は他の触覚フィードバックを生成し、SRL11又はリモートデバイス(例えば、ブレスレット、ヘルメット、イヤピース等)上に含まれる触覚フィードバック生成部を含んでもよい。
出力ユニット118は、SRL11の動作を基に出力を生成するように構成してもよい。例えば、出力ユニット118は、SRL11のステータス(例えば、SRL11が適切に動作している、又は点検、修理、若しくは交換が必要である)を示す出力を生成するように構成してもよい。別の例として、出力ユニット118は、SRL11が位置する環境にSRL11が適していることを示す出力を生成するように構成してもよい。一部の例では、出力ユニット118は、SRL11が位置する環境が危険である(例えば、温度、微粒子レベル、位置等がSRL11を使用する作業員にとって潜在的に危険である)ことを示す出力データを生成するように構成してもよい。
SRL11は、一部の例では、安全イベントの尤度を特徴付けることができる規則(例えば、図2に示される安全規則74Eなど)を格納するように構成してもよく、出力ユニット118は、(センサによって測定された)SRL11の動作と規則との比較を基に、出力を生成するように構成してもよい。例えば、SRL11は、上述のモデル及び/又はPPEMS6からの過去データを基に、規則をストレージデバイス102に格納するように構成してもよい。規則をローカルで格納し、実施することで、このような決定がPPEMS6によって行われる場合、及び/又はネットワーク接続が利用できない(PPEMS6との通信が不可能であるような)場合に比べて潜在的に少ない待ち時間でSRL11が安全イベントの尤度を決定することを可能にしてもよい。この例では、出力ユニット118は、SRL11を使用する作業員に潜在的に危険な活動、異常行動等を警告する可聴、視覚、触覚、又は他の出力を生成するように構成してもよい。
本開示の態様によれば、SRL11は、通信ユニット104を介してアラートデータを受信してもよく、出力ユニット118は、アラートデータを基に出力を生成してもよい。例えば、SRL11は、ハブ14、PPEMS6、エンドユーザコンピューティングデバイス16、コンピューティングデバイス18を使用するリモートユーザ、安全ステーション15、又は他のコンピューティングデバイス、のうちの1つからアラートデータを受信してもよい。一部の例では、アラートデータはSRL11の動作を基にしてもよい。例えば、出力ユニット118は、SRLのステータス、SRL11が位置する環境にSRL11が適していること、SRL11が位置する環境が危険であること等を示すアラートデータを受信してもよい。
一部の例では、付加的に又は代替的に、SRL11は、安全イベントの尤度に関連付けられたアラートデータを受信してもよい。例えば、上記のように、PPEMS6は、一部の例では、環境条件又はSRL11を使用する作業員の行動パターンを基に、安全イベントシグネチャー、異常性、又は予測された差し迫った安全イベントの発生などのアサーションを算出するために、SRL11からの使用データを過去データ及びモデルに適用してもよい。すなわち、PPEMS6は、SRL11からの検出データ、SRL11が位置する環境の環境条件、SRL11が位置する地理的領域、及び/又は他の因子間の関係又は相関を特定するために、使用データのストリームを処理してもよい。PPEMS6は、作業員10の集団にわたって取得したデータを基に、おそらくは特定の環境又は地理的領域内のどの特定の活動が著しく高い安全イベントの発生につながる又はつながることが予想されるかを決定してもよい。SRL11は、安全イベントの比較的高い尤度を示すアラートデータをPPEMS6から受信してもよい。
出力ユニット118は、受信したアラートデータを解釈し、SRL11を使用する作業員にアラート条件(例えば、安全イベントの尤度が比較的高いこと、環境が危険であること、SRL11が誤動作していること、SRL11の1つ以上の構成要素を修理又は交換する必要があること等)を通知するための出力(例えば、可聴出力、視覚出力又は触覚出力)を生成してもよい。一部の例では、出力ユニット118(又はプロセッサ100)は、付加的に又は代替的に、アラートデータを解釈し、SRL11の動作を修正する又は規則を実施し、SRL11の動作を、所望の/よりリスクを伴わない行動に適合させてもよい。例えば、出力ユニット118(又はプロセッサ100)は、命綱92がハウジング96から伸長するのを防止するために、命綱92に対しブレーキを作動させてもよい。
したがって、本開示の態様によれば、SRL11のセンサからの使用データ(例えば、伸長センサ106、張力センサ108、加速度計110、位置センサ112、高度計114、環境センサ116、又は他のセンサからのデータ)は、様々な手法で使用してもよい。いくつかの態様によれば、使用データは、使用統計を決定するために使用してもよい。例えば、PPEMS6は、センサからの使用データを基に、SRL11が使用されている時間量、命綱92の伸長サイクル又は後退サイクルの数、使用中に命綱92が伸長又は後退した速度の平均レート、使用中に命綱92が伸長又は後退した瞬間速度又は加速度、命綱92のロックアップの数、命綱92に対する衝撃の重大度等を決定してもよい。他の例では、上記の使用統計は、ローカルで決定され、格納されてもよい(例えば、SRL11によって又はハブ14のうちの1つによって)。
本開示の態様によれば、PPEMS6は、作業員10の活動を特徴付けるために使用データを使用してもよい。例えば、PPEMS6は、(例えば、SRL11の動作及び/又は作業員10の動きを基に)生産的時間と非生産的時間のパターンを確立し、作業員の運動を分類し、重要な動きを識別してもよい。及び/又は重要なイベントの発生を推測してもよい。すなわち、PPEMS6は、使用データを取得し、サービス68を使用して使用データを分析し(例えば、既知のアクティビティ/イベントによるデータと使用データを比較することによって)、分析に基づき出力を生成してもよい。
一部の例では、使用統計は、SRL11の保守又は交換がいつ必要であるかを決定するために使用してもよい。例えば、PPEMS6は、欠陥又は異常を特定するために、使用データを、正常に動作するSRL11を示すデータと比較してもよい。他の例では、PPEMS6は、また、使用データを、SRL11の既知の耐用寿命統計を示すデータと比較してもよい。使用統計は、また、作業員10がSRL11をどのように使用しているかについての理解を製品開発者に提供し、設計及び性能を向上するために使用してもよい。更に別の例では、使用統計は、製品仕様を発展させるために人のパフォーマンスのメタデータを収集するために使用されてもよい。更に別の例では、使用統計は、競合のベンチマークツールとして使用してもよい。例えば、SRL11の客の間で使用データを比較し、SRL11を装備している作業員集団全体間の指標(例えば、生産性、コンプライアンス等)を評価してもよい。
付加的に又は代替的に、本開示の態様によれば、SRL11のセンサからの使用データは、ステータス表示を決定するために使用してもよい。例えば、PPEMS6は、作業員10がSRL11に接続されていること、又はSRL11から分離されていることを決定してもよい。PPEMS6は、また、いくつかの基準点に対する作業員10の高さ及び/又は位置を決定してもよい。PPEMS6は、また、作業員10が命綱92の所定の取り出し長さに近づいていることを決定してもよい。PPEMS6は、また、環境8のうちの1つの危険領域(図1)に作業員10が近接していると決定してもよい。一部の例では、PPEMS6は、SRL11の使用(使用データによって示される)及び/又はSRL11が位置する環境の環境条件を基に、SRL11の保守間隔を決定してもよい。PPEMS6は、また、使用データを基に、SRL11がアンカー/固定構造物に接続されているかどうか、及び/又はアンカー/固定構造物が適切であるかどうかを決定してもよい。
付加的に又は代替的に、本開示の態様によれば、SRL11のセンサからの使用データは、SRL11を装着している作業員10のパフォーマンスを評価するために使用してもよい。例えば、PPEMS6は、SRL11からの使用データを基に、作業員10の差し迫った落下を示し得る動きを認識してもよい。PPEMS6は、また、SRL11からの使用データを基に、疲労を示し得る動きを認識してもよい。一部の例では、PPEMS6は、SRL11からの使用データを基に、落下が発生した又は作業員10が動けない状態であると推測してもよい。PPEMS6は、また、落下の発生後に落下データ分析を実施してもよい及び/又は温度、湿度及び他の環境条件を決定してもよい(これらは安全イベントの尤度に関係するため)。
付加的に又は代替的に、本開示の態様によれば、SRL11のセンサからの使用データは、アラートを決定するため及び/又はSRL11の動作を能動的に制御するために使用してもよい。例えば、PPEMS6は、落下などの安全イベントが差し迫っていると判断し、SRL11のブレーキをアクティブにしてもよい。一部の例では、PPEMS6は、落下防止特性の性能を、落下動力学に合わせて調整してもよい。すなわち、PPEMS6は、(例えば、使用データによって示される)安全イベントの特定の特性を基に、SRL11に制御が適用されることを警告してもよい。PPEMS6は、一部の例では、作業員10が環境8のうちの1つにおいて危険の近くにいる場合(例えば、位置センサ112から収集された位置データに基づき)警告を発してもよい。PPEMS6は、また、SRL11が衝撃を受けた後又は保守を必要としている場合、SRL11が動作しないようにSRL11をロックしてもよい。
また、PPEMS6は、SRL11のユーザの活動を特徴付ける1つ以上の安全モデルへの使用データの適用を基に、上記の性能特性を決定してもよい。及び/又はアラートデータを生成してもよい。安全モデルは、過去データ又は既知の安全イベントを基に訓練してもよい。しかし、決定はPPEMS6に関して記載されているが、本明細書により詳細に記載されるように、ハブ14又はSRL11などの1つ以上の他のコンピューティングデバイスは、このような機能の全て又はサブセットを実施するように構成してもよい。
一部の例では、安全モデルは、教師あり学習技術及び/又は強化学習技術を使用して訓練される。安全学習モデルは、ほんの一部の例を挙げると、人工ニューラルネットワーク、決定木、単純ベイズネットワーク、サポートベクターマシン、又は近傍モデルなどであるが、これらに限定されない、教師あり学習及び/又は強化学習の任意の数のモデルを使用して実現してもよい。一部の例では、PPEMS6は初めに、指標及び対応する安全イベントの訓練セットを基に安全学習モデルを訓練する。訓練セットは、特徴ベクトルのセットを含んでもよく、特徴ベクトルの各特徴は、特定の指標の値を表す。更なる例示的説明として、PPEMS6は訓練事例のセットを含む訓練セットを選択してもよく、各訓練事例は、既定の時間長にわたる使用データと安全イベントとの間の関連付けを含む。使用データは、ユーザ、作業環境、又は1つ以上のPPE物品のうちの少なくとも1つを特徴付ける1つ以上の指標を含んでもよい。訓練セットの各訓練事例において、PPEMS6は、既定の時間長にわたる特定の使用データと訓練事例の特定の安全イベントを基に、モデルに適用される既定の時間長にわたる後の使用データに応じて、安全イベントに関連付けられた特定の安全イベントシグネチャーの、モデルが予測する尤度を変更するようにモデルを修正してもよい。一部の例では、訓練事例は、PPEMS6が1つ以上のPPE物品、作業員及び/又は作業環境のデータを管理する間に生成されたリアルタイムデータ又は周期的データを基にしてもよい。したがって、訓練事例のセットの1つ以上の訓練事例は、PPEMS6が、現在使用中、作動中、若しくは動作中のPPE、作業員及び/又は作業環境の安全イベントの検出又は予測に関する動作を実施した後の、1つ以上のPPE物品の使用から生成されてもよい。一部の例では、モデルの修正は既定の時間にのみ行ってもよく、その後、モデルは、1つ以上の訓練事例を基に、その修正前の状態に戻る。
いくつかの例示的な指標は、ほんの一部の例を挙げると、本開示に記載されているPPE、作業員、又は作業環境に関連する任意の特性又はデータを含んでもよい。例えば、例示的な指標としては、作業員の身元、作業員の動き、作業員の位置、作業員の年齢、作業員の経験、作業員の生理学的パラメータ(例えば、心拍数、体温、血液酸素レベル、血液の化学組成、又は任意の他の測定可能な生理学的パラメータ)、イベントに対する作業員の応答時間(例えば、作業員の応答を必要とするイベント、作業員の応答を必要としないイベント、又はイベントに対する任意の他の応答時間)、又は作業員若しくは作業員の行動を説明する任意の他のデータが挙げられるが、これらに限定されない。例示的な指標としては、PPEのタイプ、PPEの使用、PPEの使用済み期間、PPEの動作、又はPPE若しくはPPEの使用を説明する任意の他のデータが挙げられ得るが、これらに限定されない。例示的な指標としては、作業環境のタイプ、作業環境の位置、作業環境の温度、作業環境の危険、作業環境の規模、又は作業環境を説明する任意の他のデータが挙げられ得るが、これらに限定されない。
各特徴ベクトルはまた、少なくとも1つの対応する安全イベントを有してもよい。本開示に記載されるように、安全イベントとしては、ほんの一部の例を挙げると、個人用保護具(PPE)のユーザの活動、PPEの状態、又は有害環境条件が挙げられ得るが、これらに限定されない。訓練セットを基に安全学習モデルを訓練することによって、安全学習モデルは、特定の特徴ベクトルを安全学習モデルに適用するときに、特定の特徴セットにより類似する訓練特徴ベクトルに対応する安全イベントのより高い確率又はスコアを生成するようにPPEMS6により構成してもよい。同様に、安全学習モデルは、特定の特徴ベクトルを安全学習モデルに適用するときに、特定の特徴セットにより類似しない訓練特徴ベクトルに対応する安全イベントのより低い確率又はスコアを生成するようにPPEMS6により構成してもよい。したがって、安全学習モデルは、指標の特徴ベクトルを受信すると、安全学習モデルが特徴ベクトルを基に、安全イベントの尤度を示す1つ以上の確率又はスコアを出力し得るように訓練されてもよい。したがって、PPEMS6は、発生の尤度を、安全イベントの尤度のセット内の安全イベントの最大発生尤度として選択してもよい。このように、上述のように、モデルは、異なる安全イベントを予測し得る多くの異なるコンテキスト及び/又は要因を考慮してもよいあるいは考慮に入れてもよい。
一部の例では、PPEMS6は、PPEの組み合わせに対して本開示の解析技術を適用してもよい。例えば、PPEMS6は、SRL11及び/又はSRL11とともに使用される他のPPEのユーザ間の相関を特定してもよい。すなわち、一部の例では、PPEMS6は、SRL11の使用データのみならず、SRL11とともに使用される他のPPEの使用データも基にして安全イベントの尤度を決定してもよい。このような例では、PPEMS6は、SRL11とともに使用されているSRL11以外の1つ以上のデバイスの既知の安全イベントのデータから構築された1つ以上の安全モデルを含んでもよい。
本開示の態様により、図1の特定の技術をPPEMS6に関して記載したが、他の例では、1つ以上の機能をSRL11によって実現してもよい。例えば、図2の例に示されるように、SRLは、使用データ120と、モデル/規則122と、アラートエンジン124と、を含む。使用データ120は、作業員10の活動を示し得る、SRL11の動作に関するデータを含んでもよい。
モデル/規則122は、過去データ及びモデル74B(図2)などの過去データ及びモデルを含んでもよい。モデル/規則122は、コンピューティングデバイス98が使用データ120の処理を担うかどうか(又はこのような処理がハブ14及び/又はPPEMS6などの別のコンポーネントによって実施されるかどうか)を決定するための選択規則も含んでよい。選択規則は、例として、選択規則74H(図2)に関して記載した選択規則のいずれかを含んでもよい。
アラートエンジン124は、環境条件又はSRL11を使用する作業員の行動パターンを基に、異常又は予測された差し迫った安全イベントの発生などのアサーションを算出するために使用データ120をモデル/規則122に適用するように構成されたハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。アラートエンジン124は、使用データの処理がローカルに行われているかどうかを決定するために選択規則を適用してもよい。処理がローカルで実施される例では、アラートエンジン124は、SRL11からの検出データ、SRL11が位置する環境の環境条件、SRL11が位置する地理的領域、及び/又は他の因子間の関係又は相関を特定するために解析を適用してもよい。アラートエンジン124は、作業員10の集団にわたって取得したデータに基づいて、おそらくは特定の環境又は地理的領域内のどの特定の活動が著しく高い安全イベントの発生につながるか、又はつながることが予想されるかを決定してもよい。アラートエンジン124は、出力ユニット118による出力の決定、又は別のコンピューティングデバイスへの送信の決定に基づいて、アラートデータを生成してもよい。
図4は、送気式呼吸マスクシステム200を示す一カットのシステム図である。システム200は、図2に示される呼吸マスク13の一例を示す。システム200は、ヘッドトップ210と、清浄空気供給源220と、ハブ14と、環境ビーコン240と、PPEMS250(本開示のPPEMS6の一例であり得る)と、を含む。ヘッドトップ210はホース219によって清浄空気供給源220に接続されている。清浄空気供給源220は、動力付き空気浄化呼吸マスク(PAPR)の送風機アセンブリ、自給式呼吸器(SCBA)の空気タンク、又はヘッドトップ210に空気を供給する任意の他のデバイスなどの任意の種類の空気供給源であり得る。図3では、清浄空気供給源220は、PAPRの送風機アセンブリである。PAPRは、健康に有害若しくは危険な恐れのある粉塵、煙霧又はガスが存在することが分かっている、又は存在する可能性がある領域で作業する者によって一般に使用されている。PAPRは、ファンを含む送風機アセンブリを典型的には含み、ファンは、電動機によって駆動され、呼吸マスクのユーザに強制空気流を送出する。空気はPAPRの送風機アセンブリからホース219を通ってヘッドトップ210の内部に送られる。
ヘッドトップ210は、少なくともユーザの鼻及び口の上に装着するような寸法に作製されたバイザー212を含む。バイザー212は、フレームアセンブリ214によってヘルメット218に固定されたレンズ216を含む。ヘッドトップは、また、ヘルメット218に対するバイザー212の位置を検出し、バイザーが開放位置にあるか又は閉鎖状態にあるかを決定する位置センサ211を含む。一部の例では、位置センサ211は、バイザー212が一部開いているかどうかを検出してもよく、開いていれば、どれほど(例えば、割合又は程度)開いているかを検出してもよい。一例として、位置センサ210は、ヘルメット218に対するバイザー212のヨー角、ピッチ角及び/又はロール角(度又はラジアン)を算出するジャイロスコープであってもよい。別の例では、位置センサ210は磁石であってもよい。位置センサ210により認識された磁界強度又はフラックスを決定することによって、バイザー212がヘルメット218に対してどれほど開いているかに関して割合を推定してもよい。「一部開いている」とのバイザー情報は、ユーザが、適度な量の呼吸保護をまだ受けている間は、危険物に対する顔面の保護を受けることができることを指示するために使用することができる。この「一部開いている」とのバイザー状態は、短時間続いた場合、ユーザの、他の作業員との対面コミュニケーションを補助することができる。位置センサ211は様々なタイプのセンサ、例えば、加速度計、ジャイロ、磁石、スイッチ、電位差計、デジタル位置決めセンサ、又は空気圧センサであり得る。位置センサ211は、また、上記のセンサのいずれかの組み合わせ、又はヘルメット218に対するバイザー212の位置を検出されたために使用される他のあらゆる種類のセンサであり得る。ヘッドトップ210はサスペンション(図示せず)によってユーザの頭部に支持してもよい。
ヘッドトップ210は他の種類のセンサを含んでもよい。例えば、ヘッドトップ210は、ヘッドトップ210の内部の周囲温度を検出する温度センサ213を含んでもよい。ヘッドトップ210は、ヘッドトップ210のサスペンションの近傍に配置された、ヘッドトップ210内の頭部の存在を検知するための、又は換言すると、ヘッドトップ210が任意の所与の時点で装着されているかどうかを検知するための赤外線頭部検知センサなどの他のセンサを含んでもよい。ヘッドトップ210は、また、通信モジュール、バッテリーなどの電源、及び処理構成要素などの他の電子部品を含んでもよい。当業者には本開示を読むと理解されるように、通信モジュールは、無線周波数識別(RFID)、Bluetooth low energy(BLE)などのあらゆる世代のBluetoothを含むBluetooth、WiFi、Zigbee、無線周波数などの任意の種類の無線通信、又は他の種類の通信方法などの様々な通信機能を含んでもよい。
ヘッドトップ210の通信モジュールは、位置センサ211又は温度センサ213からハブ14を含む他の電子デバイスに情報を送信することができるように、位置センサ211又は温度センサ213などのセンサと電子的に接続することができる。
ハブ14は、図2に示されるハブ14の一例を示す。ハブ14は、プロセッサと、通信モジュールと、電源と、を含む。ハブ14の通信モジュールは、RFID、あらゆる世代のBluetooth技術を含むBluetooth、及びWiFi通信機能などの任意の所望の通信機能を含むことができる。ハブ14は、また、無線周波数又はZigbee通信などの任意のタイプの無線通信機能を含むことができる。
ハブ14は、プロセッサと通信モジュールの両方に電力を供給するためのバッテリーなどの電源を有する電子機器モジュール232を含む。リチウムイオンバッテリーなどの充電式バッテリーは、コンパクトで長寿命の電源を提供することができる。ハブ14は、ハブ14を充電できるようにするために、露出された電気接点又はハブの外部からアクセス可能な電気接点を有するように適合してもよい。
ハブ14は、情報を受信し、格納し、処理することができるプロセッサを含むことができる。例えば、ハブ14の通信モジュールは、バイザー212の位置、バイザー212が開いているか閉じているか、及びバイザー212の位置が何時に変更されたかを示す情報を、ヘッドトップ210の通信モジュールから又は位置センサ211から直接受信してもよい。センサにより収集され、ハブ14に又はハブ14から送信されるあらゆる情報には、検知又は検出されたイベントの時間、情報の送信時間、又はこの両方に基づきタイムスタンプを付与することができる。ハブ14のプロセッサは、この情報を格納し、受信した他の情報と比較することができる。受信した他の情報は、例えば、環境ビーコン240からの情報、及びPPEMS250からの情報を含んでもよい。ハブ14は、更に、アラートが発生されるまでバイザー212が開放位置であることが可能な時間の長さと、アラートをトリガする汚染物質のレベル又は種類との両方に関する閾値情報などの規則を格納することができる。例えば、ハブ14が環境内に危険は存在しないという環境ビーコン240からの情報を受信する場合、開放位置にあるバイザー212の閾値は無限大であってもよい。環境内に危険が存在する場合、閾値は、ユーザに対する脅威の懸念を基に決定される。放射線、危険ガス、又は有毒な煙霧は全て、1秒未満のオーダーで閾値を割り当てることが必要である。ヘッドトップ温度の閾値を使用して熱関連疾患を予測することができ、ユーザに対し、より頻繁な水分補給及び/又は休憩時間を推奨することができる。閾値は、バッテリーの駆動時間を予測するために使用することができる。バッテリーが選択可能な残りの駆動時間に近づくと、ユーザは、自身の現在のタスクを完了し、新たなバッテリーを要求するように通知/警告を受けることができる。閾値が特定の環境災害のものを超えると、ユーザに対し、隣接領域から避難するよう緊急アラートを発することができる。閾値は、バイザーの様々なレベルの開放に合わせてカスタマイズすることができる。換言すると、アラームを発することなくバイザーを開放できる時間量の閾値は、バイザーが一部開放位置にある場合、開放位置に比べて長くてもよい。
ユーザ個人の健康状態は、閾値を調整するための因子であり得る。ユーザが着脱に長時間かかる状況にある場合、バッテリー通知閾値は、PPEの着脱の時間を考慮するように調整することができる。異なる閾値に達すると、異なるタイプのアラート又はアラームを発することになってもよい。例えば、アラームは、情報を提供する(ユーザの応答を必要としない)、緊急(繰り返され、ユーザの応答又は承認を必要とする)、又は非常(ユーザの即時アクションを必要とする)であってもよい。アラート又はアラームの種類は環境に合わせて調整することができる。ユーザの注意を喚起するために異なるタイプのアラートとアラームとを組み合わせることができる。一部の例では、ユーザはアラート又はアラームを「スヌーズ」することができる。
ハブ14は、ディスプレイ、ライト、ボタン、キー(矢印又は他のインジケータキーなど)などのユーザインターフェイスを含んでもよく、警報を鳴らす又は振動するなどの様々な手法でユーザにアラートを発することができる。ユーザインターフェイスは、様々な機能に使用することができる。例えば、ユーザは、ユーザインターフェイスを介してアラートを承認又はスヌーズすることができてもよい。ユーザインターフェイスは、また、ユーザのすぐ手の届く範囲内にないヘッドトップ及び/又はターボ周辺機器の設定を制御するために使用されてもよい。例えば、ターボは、その制御器に着用者が簡単にアクセスできない背下部に装着されることがある。
ハブ14は、ユーザが携帯又は装着できるようにポータブルであり得る。ハブ14は、また、個人によって使用され、その個人に割り当てられた個人用保護具(PPE)と通信するように個人用とすることができる。図4では、ハブ14はストラップ234を用いてユーザに固定されている。しかしながら、当業者には本開示を読むと明らかなように、通信ハブは、ユーザが装着しているPPEに固定される、ユーザが装着している他の衣類に固定される、ベルト、バンド、バックル、クリップ又は他の取付機構に取り付けられるなどの他の手法で、ユーザに携帯されてもよい又はユーザに固定されてもよい。
環境ビーコン240は、少なくとも、危険の存在を検知する環境センサ242と、通信モジュール244と、を含む。環境センサ242は、環境ビーコン240の周囲の領域に関する様々なタイプの情報を検出してもよい。例えば、環境センサ242は、温度を検出する温度計、圧力を検出する気圧計、運動又は位置の変化を検出する加速度計、一酸化炭素などの潜在的に有害なガスを検出するための、又は煤煙、煤、粉塵、カビ、殺虫剤、溶剤(例えば、イソシアネート類、アンモニア、漂白剤等)、及び揮発性有機化合物(例えば、アセトン、グリコールエーテル類、ベンゼン、塩化メチレン等)などの空中浮遊汚染物質若しくは微粒子を検出するための空気汚染物質センサであってもよい。環境センサ242は、例えば、CO、O2、HS及び曝露量下限を含む、4ガスセンサによって検出される任意の一般的なガスを検出してもよい。一部の例では、環境センサ242は、汚染物質レベルが指定の危険閾値を超える場合に危険の存在を決定してもよい。一部の例では、指定の危険閾値は、システムのユーザ又はオペレータによって設定可能である。一部の例では、指定の危険閾値は、環境センサとパーソナル通信ハブのうちの少なくとも1つに格納される。一部の例では、指定の危険閾値はPPEMS250に格納され、ハブ14又は環境ビーコン240に送信することができ、ハブ14又は環境ビーコン240にローカルに格納することができる。
環境ビーコン通信モジュール244は環境センサ242に電子的に接続されており、環境センサ242からの情報を受信する。通信モジュール244は、RFID、あらゆる世代のBluetooth技術を含むBluetooth、及びWiFi通信機能などの様々な通信機能を含んでもよい。ハブ14は、また、無線周波数又はZigbee通信などの任意のタイプの無線通信機能を含むことができる。
一部の例では、環境ビーコン240は危険情報を、環境ビーコン240の位置に基づいて格納してもよい。例えば、環境ビーコン240が、飛行物体の可能性などの物理的危険を有することが分かっている環境内にある場合、環境ビーコン240はこのような情報を格納し、環境ビーコン240の位置に基づいて危険の存在を通信してもよい。他の例では、危険の存在を示す信号は、環境センサ242による危険の検知を基に環境ビーコン240によって生成してもよい。
システムは、また、曝露閾値を有してもよい。曝露閾値は、PPEMS250、ハブ14、環境ビーコン240、及びヘッドトップ210の任意の組み合わせに格納することができる。指定の曝露閾値は、アラートが発生されるまでバイザー212が開放位置にあることができる時間閾値である。換言すると、バイザーが指定の曝露閾値を超えるある時間にわたって開放位置にある場合、アラートを発生してもよい。指定の曝露閾値はシステムのユーザ又はオペレータによって設定可能であってもよい。指定の曝露閾値は、個人の健康、年齢、又は他の人口統計的情報に関連する個人的要素、ユーザがいる環境の種類、及びハザードへの曝露の危険性に依存することがある。
アラートは様々なシナリオ及び様々な手法で生成することができる。例えば、アラートはヘッドトップ210及び環境センサ140から受信した情報に基づいてハブ14によって生成してもよい。アラートは、PPEMS150に、又はシステム200の任意の他の構成要素に送信される電子信号の形態であってもよい。アラートは、以下のタイプの信号、すなわち、触覚、振動、可聴、視覚、ヘッドアップディスプレイ、又は無線周波数信号のうちの1つ以上を含んでもよい。
本開示の態様によれば、コンピューティングデバイス258は、安全イベントシグネチャーを検出するために、使用データを処理するように構成してもよい。例えば、コンピューティングデバイス258は、使用データ260と、モデル/規則262と、アラートエンジン264と、を含む。使用データ260は、作業員10の活動を示し得る、システム200の動作に関するデータを含んでもよい。モデル/規則262は、過去データ及びモデル74B(図2)などの過去データ及びモデルを含んでもよい。モデル/規則262は、コンピューティングデバイス98が使用データ120の処理を担うかどうか(又はこのような処理がハブ14及び/又はPPEMS6などの別のコンポーネントによって実施されるかどうか)を決定するための選択規則も含んでよい。選択規則は、例として、選択規則74H(図2)に関して記載した選択規則のいずれかを含んでもよい。
アラートエンジン264は、環境条件又はシステム200を使用する作業員の行動パターンを基に、安全イベントシグネチャーの特定、異常又は予測された差し迫った安全イベントの発生などのアサーションを算出するために使用データ260をモデル/規則262に適用するように構成されたハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。アラートエンジン264は、使用データの処理がローカルに行われているかどうかを決定するために選択規則を適用してもよい。処理がローカルで実施される例では、アラートエンジン264は、システム200からの検出データ、システム200が位置する環境の環境条件、システム200が位置する地理的領域、及び/又は他の因子間の関係又は相関を特定するために使用データ260を処理してもよい。アラートエンジン264は、作業員10の集団にわたって取得したデータを基に、おそらくは特定の環境又は地理的領域内のどの特定の活動が著しく高い安全イベントの発生につながる又はつながることが予想されるかを決定してもよい。アラートエンジン264は、出力の決定、又は別のコンピューティングデバイスへの送信の決定を基に、アラートデータを生成してもよい。
図5は、頭部保護具27の1つの例をより詳細に示している。頭部保護具27のコンピューティングデバイス298は、プロセッサ300と、ストレージデバイス302と、通信ユニット304と、加速度計310と、位置センサ312と、高度計314と、1つ以上の環境センサ316と、出力ユニット318と、使用データ320と、モデル/規則322と、アラートエンジン324と、を含む。
図5に示されるコンピューティングデバイス298のアーキテクチャ及び配置構成は、単に例示の目的で示されると理解すべきである。他の例では、頭部保護具27及びコンピューティングデバイス298は、図3に示されるものより多いコンポーネント、少ないコンポーネント、又は別のコンポーネントを有する様々な手法で構成してもよい。例えば、一部の例では、コンピューティングデバイス298は、通信ユニット104及び加速度計310などの、コンポーネントのサブセットのみを含むように構成してもよい。また、図3〜図5は特定の様々な種類のPPEを説明のために示すが、本開示の技術はあらゆる種類のPPEに適用してもよい。
一般に、コンピューティングデバイス298は、頭部保護具27の動作及び/又は頭部保護具27が使用される環境に関するデータをリアルタイムで捕捉し得る複数のセンサを含んでもよい。このようなデータは、本明細書では使用データと称され得る。一例では、プロセッサ300は、コンピューティングデバイス298内で機能性を実現するように、及び/又は実行のための命令を処理するように構成されている。例えば、プロセッサ300は、ストレージデバイス102によって格納された命令を処理することができる。プロセッサ300としては、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他の同等なディスクリート若しくは集積論理回路が挙げられる。
ストレージデバイス302は、コンピュータ可読記憶媒体又はコンピュータ可読ストレージデバイスを含むことができる。一部の例では、ストレージデバイス302は、短期メモリ又は長期メモリの1つ以上を含んでもよい。ストレージデバイス302としては、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、磁気ハードディスク、光学ディスク、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ、又は電気的プログラマブルメモリ(EPROM)若しくは電気的消去可能及びプログラマブルメモリ(EEPROM)の形態が挙げられる。
一部の例では、ストレージデバイス302は、コンピューティングデバイス298のコンポーネントの動作を制御するオペレーティングシステム(図示せず)又は他のアプリケーションを格納してもよい。例えば、オペレーティングシステムは、電子センサから通信ユニット304へのデータの通信を容易にしてもよい。一部の例では、ストレージデバイス302は、プロセッサ300によって実行されるプログラム命令を格納するために使用される。ストレージデバイス302は、また、動作中にコンピューティングデバイス298内の情報を格納するように構成してもよい。
コンピューティングデバイス298は、1つ以上の有線通信又は無線通信を介して外部デバイスと通信するために通信ユニット304を使用してもよい。通信ユニット304は、様々なミキサ、フィルタ、増幅器、及び信号変調用に設計された他の構成要素、並びに1つ以上のアンテナ及び/又はデータの送受信用に設計された他の構成要素を含んでもよい。通信ユニット304は、1つ以上の任意の好適なデータ通信技術を用いて他のコンピューティングデバイスとデータを送受信してもよい。このような通信技術の例としては、ほんの一部の例を挙げると、TCP/IP、Ethernet、Wi−Fi、Bluetooth、4G、LTEが挙げられる。一部の例では、通信ユニット104は、Bluetooth Low Energy(BLU)プロトコルに従い動作してもよい。
加速度計310は、重力に対する頭部保護具27の加速度を示すデータを生成するように構成してもよい。加速度計310は、加速度の大きさ及び方向を、例えばベクトル量として決定するための単軸又は多軸加速度計として構成されていてもよく、向き、座標加速度、振動、衝撃及び/又は落下を決定するために使用してもよい。位置センサ312は、環境8のうちの1つにおける頭部保護具27の位置を示すデータを生成するように構成してもよい。位置センサ312は、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System、GPS)受信機、三角測量(例えば、ビーコン及び/又は他の固定通信ポイントを使用して)を実施するための構成要素、又は頭部保護具27の相対位置を決定するための他のセンサを含んでもよい。高度計314は、一定のレベルを超える頭部保護具27の高度を示すデータを生成するように構成してもよい。一部の例では、高度計314は、気圧の測定値(例えば、高度が高いほど気圧は低くなる)を基に、頭部保護具27の高度を決定するように構成してもよい。
環境センサ316は、環境8などの環境の特性を示すデータを生成するように構成してもよい。一部の例では、環境センサ316は、温度、湿度、微粒子含有量、騒音レベル、空気の品質、又は頭部保護具27が使用され得る環境の任意の他の様々な特性を測定するように構成された1つ以上のセンサを含んでもよい。
出力ユニット318は、例えば、頭部保護具27の1つ以上のセンサ(例えば、加速度計310、位置センサ312、高度計314、及び/又は環境センサ316など)によって測定された頭部保護具27の動作を示すデータを出力するように構成してもよい。出力ユニット318は、頭部保護具27の動作に関連付けられたデータを生成するために、コンピューティングデバイス298のプロセッサ300によって実行可能な命令を含んでもよい。一部の例では、出力ユニット318は、頭部保護具27の1つ以上のセンサからデータを直接出力してもよい。例えば、出力ユニット318は、通信ユニット304を介して別のデバイスに送信するために、頭部保護具27の1つ以上のセンサからのリアルタイム又はほぼリアルタイムデータを含む1つ以上のメッセージを生成してもよい。
一部の例では、出力ユニット318は、通信ユニット304を介して使用データをリアルタイム又はほぼリアルタイムで別のデバイス(例えば、PPE62)に送信するように構成してもよい。しかしながら、一部の例では、通信ユニット304は、例えば、頭部保護具27が位置する環境及び/又はネットワーク障害のせいでこのようなデバイスと通信できない場合がある。このような場合、出力ユニット318は、使用データをストレージデバイス302にキャッシュしてもよい。すなわち、出力ユニット318(又はセンサ自体)は使用データ(例えば、使用データ320)をストレージデバイス320に格納してもよく、ネットワーク接続が利用可能になると使用データを別のデバイスにアップロードすることを可能にしてもよい。
出力ユニット318は、また、SRL11のユーザが認知可能な可聴、視覚、触覚、又は他の出力を生成するように構成してもよい。例えば、出力ユニット318は、例として、様々なライト、ディスプレイ、触覚フィードバック生成部、スピーカ等を含むもう1つのユーザインターフェイスデバイスを含んでもよい。
出力ユニット318は、受信したアラートデータを解釈し、頭部保護具27を使用する作業員にアラート条件(例えば、安全イベントの尤度が比較的高いこと、環境が危険であること、頭部保護具27が誤動作していること、頭部保護具27の1つ以上の構成要素を修理又は交換する必要があること等)を通知するための出力(例えば、可聴出力、視覚出力又は触覚出力)を生成してもよい。
本開示の態様によれば、頭部保護具27のセンサからの使用データ(例えば、加速度計310、位置センサ312、高度計314、環境センサ116、又は他のセンサからのデータ)は、様々な手法で使用することができる。例えば、PPEMS6は、頭部保護具27のユーザの活動を特徴付ける1つ以上の安全モデルへの使用データの適用を基に、性能特性を決定してもよい及び/又はアラートデータを生成してもよい。安全モデルは、過去データ又は既知の安全イベントを基に訓練してもよい。しかし、決定はPPEMS6に関して記載されているが、本明細書により詳細に記載されるように、ハブ14又は頭部保護具27などの1つ以上の他のコンピューティングデバイスが、このような機能の全て又はサブセットを実施するように構成されてもよい。
例えば、図5の例に示されるように、頭部保護具27は、使用データ320と、モデル/規則322と、アラートエンジン324と、を含む。使用データ320は、作業員10の活動を示し得る、頭部保護具27の動作に関するデータを含んでもよい。モデル/規則322は、過去データ及びモデル74B(図2)などの過去データ及びモデルを含んでもよい。モデル/規則322は、コンピューティングデバイス258が使用データ320の処理を担うかどうか(又はこのような処理がハブ14及び/又はPPEMS6などの別のコンポーネントによって実施されるかどうか)を決定するための選択規則も含んでよい。選択規則は、例として、選択規則74H(図2)に関して記載した選択規則のいずれかを含んでもよい。
アラートエンジン324は、環境条件又は頭部保護具27を使用する作業員の行動パターンを基に、安全イベントシグネチャーの特定、異常又は予測された差し迫った安全イベントの発生などのアサーションを算出するために使用データ320をモデル/規則322に適用するように構成されたハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。アラートエンジン324は、使用データの処理がローカルに行われているかどうかを決定するために選択規則を適用してもよい。処理がローカルで実施される例では、アラートエンジン324は、頭部保護具27からの検出データ、頭部保護具27が位置する環境の環境条件、頭部保護具27が位置する地理的領域、及び/又は他の因子間の関係又は相関を特定するために使用データを処理してもよい。アラートエンジン324は、作業員10の集団にわたって取得したデータを基に、おそらくは特定の環境又は地理的領域内のどの特定の活動が著しく高い安全イベントの発生につながる又はつながることが予想されるかを決定してもよい。アラートエンジン324は、出力の決定、又は別のコンピューティングデバイスへの送信の決定を基に、アラートデータを生成してもよい。
図6は、プロセッサ600と、通信ユニット602と、ストレージデバイス604と、ユーザインターフェイス(UI)デバイス606と、センサ608と、使用データ610と、モデル/規則612と、アラートエンジン614と、を含むハブ14の構成要素を示す。上記のように、ハブ14は、図2に示されるハブ14の一例を示す。図6は、図6に示すようなハブ14の特定の一例のみを示す。ハブ14の多くの他の例は他の例で使用してもよく、例示的なハブ14に含まれる構成要素のサブセットを含んでもよく、又は図6の例示的なハブ14に示されていない付加的な構成要素を含んでもよい。
一部の例では、ハブ14は、ハブ14に示されている機能又は構成要素のセット、サブセット、又はスーパーセットを含んでもよい、本質的に安全なコンピューティングデバイス、スマートフォン、手首若しくは頭部装着型コンピューティングデバイス、又は任意の他のコンピューティングデバイスであってもよい。通信チャネルは、構成要素間の通信のために、ハブ14内の各構成要素を(物理的に、通信的に及び/又は動作的に)相互接続してもよい。いくつかの例では、通信チャネルは、ハードウェアバス、ネットワーク接続、1つ以上のプロセス間通信データ構造、又はハードウェア及び/若しくはソフトウェア間でデータを通信するための任意のその他のコンポーネントを含んでよい。
ハブ14は、また、ハブ14内に示された構成要素に電力を供給するためのバッテリーなどの電源を含んでもよい。リチウムイオンバッテリーなどの充電式バッテリーは、コンパクトで長寿命の電源を提供することができる。ハブ14は、ハブ14を充電できるようにするために、露出された電気接点又はハブの外部からアクセス可能な電気接点を有するように適合してもよい。上記のように、ハブ14は、ユーザにより携帯又は装着され得るようにポータブルであってもよい。ハブ14は、また、個人によって使用され、その個人に割り当てられた個人用保護具(PPE)と通信するように個人用とすることができる。しかしながら、当業者には本開示を読むと明らかなように、通信ハブは、ユーザが装着しているPPEに固定される、ユーザが装着している他の衣類に固定される、ベルト、バンド、バックル、クリップ又は他の取付機構に取り付けられるなどの他の手法で、ユーザにより携帯されてもよく、又はユーザに固定されてもよい。
1つ以上のプロセッサ600は、ハブ14内の機能を実施してもよい。及び/又は命令を実行してもよい。例えば、プロセッサ600は、ストレージデバイス604によって格納された命令を受信し、実行してもよい。プロセッサ600によって実行されるこれらの命令により、ハブ14が、プログラム実行にストレージデバイス604内の情報を格納及び/又は変更してもよい。プロセッサ600は、アラートエンジン614などの構成要素の命令を実行し、本開示の技術に従い1つ以上の動作を実施してもよい。すなわち、アラートエンジン614は、本明細書に記載される様々な機能を実施するようにプロセッサ600によって動作可能であってもよい。
ハブ14の1つ以上の通信ユニット602は、データを送信及び/又は受信することによって外部デバイスと通信してもよい。例えば、ハブ14は、通信ユニット602を使用して、セルラー無線ネットワークなどの無線ネットワーク上で無線信号を送信及び/又は受信してもよい。一部の例では、通信ユニット602は、グローバルポジショニングシステム(GPS)ネットワークなどの衛星ネットワーク上で衛星信号を送信及び/又は受信してもよい。通信ユニット602の例としては、ネットワークインターフェイスカード(例えば、イーサネットカードなどの)、光送受信機、無線周波数送受信機、GPS受信機、又は情報を送信及び/若しくは受信することができる任意の他の種類のデバイスが挙げられる。通信ユニット602の他の例としては、モバイルデバイスに見られるBluetooth(登録商標)、GPS、3G、4G、及びWi−Fi(登録商標)無線通信、並びにユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)コントローラなどを挙げることができる。
ハブ14内の1つ以上のストレージデバイス604は、ハブ14の動作中に処理するための情報を格納してもよい。いくつかの例では、ストレージデバイス604は、一時メモリであり、これはストレージデバイス604の主要目的が長期の格納ではないことを意味する。ストレージデバイス604は、情報の短期格納用に揮発性メモリとして構成してよく、したがって、動作が停止された場合、格納された内容を保持しない。揮発性メモリの例としては、ランダムアクセスメモリ(random access memories、RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memories、DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memories、SRAM)、及び当該技術分野で既知の他の形態の揮発性メモリが挙げられる。
また、一部の例では、ストレージデバイス604は、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。ストレージデバイス604は、揮発性メモリよりも多くの情報を格納するように構成してよい。更にストレージデバイス604は、不揮発性メモリ空間として、情報の長期格納用に構成してよく、アクティブ化/オフサイクルの後で情報を保持してよい。不揮発性メモリの例としては、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピィディスク、フラッシュメモリ、又は電気的プログラマブルメモリ(electrically programmable memories、EPROM)若しくは電気的消去可能及びプログラマブルメモリ(electrically erasable and programmable memories、EEPROM)の形態が挙げられる。ストレージデバイス604は、アラートエンジン614などのコンポーネントに関連付けられたプログラム命令及び/又はデータを格納してもよい。
UIデバイス606は、ユーザ入力を受信し、及び/又はユーザに情報を出力するように構成してもよい。UIデバイス606の1つ以上の入力コンポーネントが入力を受信してもよい。入力の例としては、ほんのいくつかの例を挙げれば、触知入力、オーディオ入力、運動入力、及び光入力がある。一例では、ハブ14のUIデバイス606は、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、ボタン、制御パッド、マイクロホン、又は人間若しくは機械からの入力を検出するための任意の他の種類のデバイスを含む。いくつかの例では、UIデバイス606は、存在感知入力コンポーネントであってよく、これは存在感知スクリーン、タッチ感知スクリーンなどを含んでよい。
UIデバイス606の1つ以上の出力コンポーネントは、出力を生成してもよい。出力の例としては、データ出力、触知出力、オーディオ出力、及びビデオ出力がある。一部の例では、UIデバイス606の出力コンポーネントは、存在感知スクリーン、サウンドカード、ビデオグラフィックアダプタカード、スピーカ、陰極線管(cathode ray tube、CRT)モニター、液晶ディスプレイ(liquidcrystal display、LCD)、又は人間若しくは機械への出力を生成するための任意の他の種類のデバイスを含む。出力コンポーネントとしては、陰極管(CRT)モニター、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、又は触知出力、オーディオ出力、及び/若しくは視覚出力を生成するための任意のその他の種類のデバイスなどの、ディスプレイ構成要素を挙げることができる。出力コンポーネントは、いくつかの例では、ハブ14と一体であってもよい。
UIデバイス606は、ディスプレイ、ライト、ボタン、キー(矢印又はその他のインジケータキーなど)を含んでよく、アラームを発すること又は振動することなどによって、様々な手法でユーザにアラートを提供することができる。ユーザインターフェイスは、様々な機能に使用することができる。例えば、ユーザは、ユーザインターフェイスを介してアラートを承認又はスヌーズすることができてもよい。ユーザインターフェイスは、また、ユーザのすぐ手の届く範囲内にないヘッドトップ及び/又はターボ周辺機器の設定を制御するために使用されてもよい。例えば、ターボは、その制御器に着用者が簡単にアクセスできない背下部に装着されることがある。
センサ608は、ハブ14に関連付けられた作業員10の活動を示すデータ及び/又はハブ14が位置する環境を示すデータを生成する1つ以上のセンサを含んでもよい。センサ608としては、例として、1つ以上の加速度計、特定の環境に存在する状態を検知するための1つ以上のセンサ(例えば、測定するためのセンサ温度、湿度、微粒子含有量、騒音レベル、空気の品質、又は呼吸マスク13が使用され得る環境の他の任意の様々な特性)、又は他の種々のセンサを挙げることができる。
ハブ14は、SRL11、呼吸マスク13、頭部保護具27などのPPEの使用データ610を格納してもよい。使用データ610は、作業員10の活動を示すことのできる、PPEの動作に関するデータを含んでもよい。モデル/規則612は、過去データ及びモデル74B(図2)などの過去データ及びモデルを含んでもよい。例えば、一部の例では、ハブ14は、ハブ14がセンサデータのストリームをローカルに処理することを可能にする処理能力を有してもよい。
このような例では、ハブ14は、PPEの使用データ610をモデル/規則612に適用してもよい。モデル/規則612は、過去データ及びモデル74B(図2)などの過去データ及びモデルを含んでもよい。モデル/規則612は、ハブ14が使用データ610の処理を担うかどうか(又はこのような処理がPPE62及び/又はPPEMS6などの別のコンポーネントによって実施されるかどうか)を決定するための選択規則を含んでもよい。選択規則は、例として、選択規則74H(図2)に関して記載した選択規則のいずれかを含んでもよい。
アラートエンジン614は、環境条件又はハブ14を使用する作業員の行動パターンを基に、安全イベントシグネチャーの特定、異常又は予測された差し迫った安全イベントの発生などのアサーションを算出するために、使用データ610をモデル/規則612に適用するように構成されたハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであってもよい。アラートエンジン614は、使用データの処理がローカルに行われているかどうかを決定するために選択規則を適用してもよい。
図7は、作業員の活動に関して本明細書の個人保護具管理システム又は他のデバイスにより適用される、測定されたライン速度、加速度、及びライン長さの観点における例示的なモデルを示すグラフであり、モデルは、安全領域及び危険領域を定義するように構成されている。換言すると、図7は、安全イベントシグネチャーを特定するために及び/又は安全イベントシグネチャーに関連付けられた安全イベントの尤度を予測するために、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11により使用データが適用されるモデルを表すグラフである。この特定及び/又は予測は、引き出される命綱(図3に示される命綱92などの)の加速度160、引き出される命綱92の速度162、引き出された命綱の長さ164の測定値を基に行われる。加速度160、速度162、及び長さ164の測定値は、SRL11のセンサから収集されたデータを基に決定してもよい。グラフによって表されるデータは、訓練/試験環境において推定又は収集してもよく、グラフは、作業員の安全な活動を危険な活動と区別するための「マップ」として使用してもよい。
SRL11の1つに関して記載してきたが、様々な他のPPE(呼吸マスク13、頭部保護具27、聴覚保護具等などの)のための類似のモデルを開発してもよいと理解すべきである。本明細書に記載されるように、このようなモデルは、PPEMS6、ハブ14、及び/又はPPE62に格納され、PPEの状態を特定するために使用してもよい。
図7の例において、安全領域166は、安全な活動(例えば、試験環境における作業員の活動の監視によって決定された)と関連付けられた加速度160、速度162、及び長さ164の測定値を表し得る。非束縛領域168は、支持構造体に堅固に固定されていない(これは危険と考えられる)命綱と関連付けられた加速度160、速度162、及び長さ164の測定値を表し得る。過伸張領域170は、正常動作パラメータを超えて伸長した(これも危険と考えられる)命綱と関連付けられた加速度160、速度162、及び長さ164の測定値である。
本開示の態様によれば、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11は、SRL11から受信した使用データを、図7によって示されるモデル又は規則セットに適用することによって1つ以上のアラートを発してもよい。例えば、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11は、加速度160、速度162、又は長さ164の測定値などの使用データのストリームが安全領域166の外にある場合、アラートを発してもよい。一部の例では、加速度160、速度162、又は長さ164の測定値がどれほど遠く安全領域166の外にあるかに基づき、異なるアラートが発せられてもよい。一部の例では、この決定により、既定の時間からの使用データのストリームの一部を、安全イベントに対応する1つ以上の安全イベントシグネチャーの尤度を生成するモデルと比較してもよい。例えば、加速度160、速度162、又は長さ164の測定値が安全領域166に相対的に近い場合、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11は、この活動に懸念が生じ、安全イベントに至る可能性があるという警告を発してもよい。別の例では、加速度160、速度162、又は長さ164の測定値が安全領域166から相対的に離れている場合、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11は、この活動が危険であり、即時安全イベントの尤度が高いという警告を発してもよい。
一部の例では、図7に示されるグラフのデータは、図2に示される過去データ及びモデル74Bを表してもよい。この例では、PPEMS6は、受信データのストリームを図7に示されるモデルと比較し、安全イベントの尤度を決定してもよい。他の例では、類似のモデルを、付加的に又は代替的に、SRL11、呼吸マスク13、頭部保護具27、及び/又はハブ14に格納してもよく、ローカルに格納されたデータを基にアラートが発せられてもよい。
図7の例は加速度160、速度162、及び長さ164を示すが、示されるものよりも多い又は少ない変数を有する他のモデルを開発してもよい。一例では、モデルは、命綱の長さだけに基づき生成してもよい。この例では、モデルによって指定された命綱の長さを超えて命綱が伸長した場合に、アラートが作業員に対して発せられてもよい。
図8は、本開示の態様による、安全ラインにかかる力/張力及び長さの点で測定した作業員の活動に関して、個人保護具管理システム又は他のデバイスにより使用データのストリームが適用される第2のモデルの例を示す別のグラフであり、の観点におけるこのモデルは、安全イベントを予測する安全領域及び危険領域の行動を定義するように構成されている。この例で、図8は、命綱(図3に示される命綱92など)にかかる力又は張力180の測定値、及び取り出された命綱の長さ182の測定値を基に、安全イベントに対応する安全イベントシグネチャーの尤度を予測するために、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11が使用データのストリームを適用するモデル又は規則セットを表すグラフである。力又は張力180及び長さ182の測定値は、SRL11のセンサから収集されたデータを基に決定してもよい。グラフによって表されるデータは、訓練/試験環境において推定又は収集してもよく、グラフは、作業員の安全な活動を危険な活動と区別するための「マップ」又はモデルとして使用してもよい。
再度、SRL11の1つに関して記載してきたが、様々な他のPPE(呼吸マスク13、頭部保護具27、聴覚保護具等などの)のための類似のモデルを開発してもよいと理解すべきである。本明細書に記載されるように、このようなモデルは、PPEMS6、ハブ14、及び/又はPPE62に格納され、PPEの状態を特定するために使用してもよい。
例えば、安全領域184は、安全な活動(例えば、試験環境における作業員の活動の監視によって決定された)と関連付けられた力又は張力180及び長さ182の測定値を表し得る。非束縛領域186は、支持構造体にしっかりと固定されていない(これは危険と考えられる)命綱と関連付けられた力又は張力180及び長さ182の測定値を表し得る。過伸張領域188は、正常動作パラメータを超えて伸長した(これも危険と考えられる)命綱と関連付けられた力又は張力180及び長さ182の測定値である。
本開示の態様によれば、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11は、SRL11からの使用データを、図8に関して上述したものと類似の手法で、図8によって示されるモデル又は規則セットに適用することによって1つ以上のアラートを発してもよい。一部の例では、図8に示されるグラフのデータは、図2に示される過去データ及びモデル74Bを表してもよい。他の例では、類似のマップを、付加的に又は代替的に、SRL11及び/又はハブ14に格納してもよく、ローカルに格納されたデータを基にアラートが発せられてもよい。
図9A及び図9Bは、本開示の態様による、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11によって受信され、処理されたイベントデータ(例えば、使用データ)の例示的な入力ストリームのプロファイルを示すグラフであり、これらのデータは、1つ以上のモデル又は規則セットへのイベントデータの適用に基づいて、アラート又は他の応答の発生につながる低リスク行動(図9A)及び高リスク行動(図9B)を表すように決定される。この例で、図9A及び図9Bは、それぞれある期間にわたる安全活動及び危険活動を指示するように決定された例示的なイベントデータのプロファイルを示す。例えば、図9Aの例は、運動学的閾値192に対して命綱(図3に示される命綱92など)が引き出される速度190を示し、図9Bの例は、閾値192に対して命綱(図3に示される命綱92など)が引き出される速度194を示す。
再度、SRL11の1つに関して記載してきたが、様々な他のPPE(呼吸マスク13、頭部保護具27、聴覚保護具等などの)のための類似のモデルを開発してもよいと理解すべきである。本明細書に記載されるように、このようなモデルは、PPEMS6、ハブ14、及び/又はPPE62に格納され、PPEの状態を特定するために使用してもよい。すなわち、一部の例では、図8A及び図8Bに示されるプロファイルは、図2に示されるPPEMS6の過去データ及びモデル74Bとして開発され、格納してもよい。本開示の態様によれば、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11は、SRL11からの使用データのストリームを閾値192と比較することにより1つ以上のアラートを発してもよい。例えば、図8Bの例において、PPEMS6、ハブ14、又はSRL11は、速度194が閾値192を超えた場合、1つ以上のアラートを発してもよい。一部の例では、例えば、リスクの高い活動と、危険であり、即時安全イベントの尤度が高い活動とを区別するために、速度が閾値192をどれほど超えたかに基づいて、異なるアラートが発せられてもよい。
図10〜図13は、本開示の技術による、PPEMS6によって生成され得る様々なユーザインターフェイスを示す。一部の例では、PPEMS6は、安全イベントシグネチャーの特定及び/又は安全イベントの検出に応答してユーザインターフェイスを自動的に再構成してもよい。例えば、PPEMS6は、イベントに関連付けられたPPE、作業員及び/又は作業員環境に関する安全イベントの1つ以上の特性を決定し、特定の安全イベントに合わせてカスタマイズされた入力コントロールを含む1つ以上のユーザインターフェイスを更新してもよい。例えば、PPEのタイプ、作業環境位置、及び/又は作業員の指標などの安全イベントの特性に関する特定の詳細が、安全イベントに応答してユーザインターフェイスに提示されてもよく、1人以上の人が関連情報を用いて安全イベントに効率的に応答することを可能にする。
図10〜図13は、本開示の態様による、1つ以上のPPE物品の使用データを示すための例示的ユーザインターフェイス(UI)を示す。例えば、本明細書に記載されるように、呼吸マスク13は、取得した使用データをPPEMS6に送信するように構成されていてもよい。コンピューティングデバイス60などのコンピューティングデバイスは、取得した安全情報、コンプライアンス情報、及び解析エンジンの任意の結果を、例えば、ダッシュボード、アラート通知、レポート等によって見るために、データベースクエリを実行するようにPPEMS6に要求してもよい。すなわち、本明細書に記載されるように、ユーザ24、26、又はコンピューティングデバイス16、18で実行するソフトウェア(図1)は、クエリをPPEMS6に提出し、1つ以上のレポート又はダッシュボードの形態で提示するために、クエリに対応するデータを受信してもよい。図10〜図13に示されるUIは、このようなレポート又はダッシュボードの例を示し、例えば、コンピューティングデバイス60(図2)のいずれかにおいて出力されてもよい。
図10〜図13に示されるUIは、作業員集団全体の基準(「正常」)動作、作業員を危険に曝す恐れのある異常な活動に従事するあらゆる異常な作業員の特定、著しく異常な(例えば、高い)安全イベントが発生した又は発生することが予想される環境2内の任意の地理的領域の特定、他の環境と比較して安全イベントの異常発生を示す任意の環境8の特定等などのシステム2に関する様々な見識を提供してもよい。例えば、図10は、「1緊急状態」、「2要注意状態」及び「26良好状態」を示すユーザインターフェイスコントロールを示し、各ユーザインターフェイスコントロールはより詳細な情報を生成するために選択可能である。図11は、使用データのストリームを基に特定された、安全イベントシグネチャーに対応し得る異なるタイプの安全イベントを示す。例えば、「高温検出」安全イベントの安全イベントシグネチャーに対応する、2016年4月24日の使用データのストリームから検出される作業員「John Smith」に対する「高温検出」安全イベントを示すユーザインターフェイスコントロールが出力表示される。一部の例では、ユーザインターフェイスコントロールは、より詳細な情報を生成するために選択可能であってもよい。図12は、使用データのストリームの既定の時間内のイベント数として検出される、作業員「Joe Larson」が閾値(「>5バイザーフリップ」)よりも多くバイザーをフリップしたという安全イベントを示す。図12のUIは、Joe Larsonについての使用データのストリームに基づく安全イベントシグネチャーの特定に応答して自動的に生成してもよい。この生成はUIが、作業員及び/又は安全イベントが発生した作業員環境に特別に適合された情報を備えるユーザインターフェイスコントロール「現在の状態」を含むように行う。同様に、UIは、作業員及び/又は安全イベントが発生した作業員環境に特別に適合された機器(又はPPE)情報、アラート履歴、及び/又は作業員情報も含んでよい。図13は、作業員に割り当てられたPPEセット内の特定のPPE物品の使用データの時系列を示す。図13の例では、安全イベントは「!」アイコンによって示され、安全イベントに対応するPPE物品を特徴付ける更なる情報は、UI(例えば、高圧、送風機オン、チェックアウト時間、バッテリー寿命、及びフィルタ残量)に含まれる。
図14は、本開示の態様による、安全イベントの尤度を決定するための例示的なプロセスを示すフロー図である。図14に示される手法はPPEMS6に関して記載されているが、この手法は、SRL11、呼吸マスク13、頭部保護具27、及び/又はハブ14などの様々なコンピューティングデバイスによって実施してもよいことは理解すべきである。
図示される例では、PPEMS6はPPE62の少なくとも1つなどの少なくとも1つのPPE物品から使用データを取得する(2000)。本明細書に記載されるように、使用データは、PPE62の動作を示すデータを含む。一部の例では、PPEMS6は、使用データについてPPE62又はハブ14にポーリングすることによって使用データを取得してもよい。他の例では、PPE62又はハブ14は使用データをPPEMS6に送信してもよい。例えば、PPEMS6は、使用データが生成されると、PPE62又はハブ14から使用データをリアルタイムで受信してもよい。他の例では、PPEMS6は、格納された使用データを受信してもよい。
PPEMS6は、少なくとも1つのPPE62のユーザの活動を特徴付ける安全モデルに使用データを適用してもよい(2002)。例えば、本明細書に記載されるように、安全モデルは、既知の安全イベントからのデータ及び/又はPPE62からの過去データを基に訓練してもよい。このようにして、安全モデルは、安全領域と危険領域を定義するように構成してもよい。
PPEMS6は、少なくとも1つのPPE62に関連付けられた安全イベントの発生の尤度を、安全モデルに対する使用データの適用を基に予測してもよく、安全イベントは、尤度を表す値に関連付けられた安全イベントシグネチャーに対応する、又はこれに対してマッピングされている(2004)。例えば、PPEMS6は取得した使用データを安全モデルに適用し、使用データが安全な活動(例えば、モデルによって定義された)又は潜在的に危険な活動に合致するかどうかを決定してもよい。
PPEMS6は、安全イベントの発生の尤度の予測に応じて出力を生成してもよい(2006)。例えば、PPEMS6は、使用データが安全な活動(安全モデルによって定義された)に合致しない場合、アラートデータを生成してもよい。PPEMS6は、安全イベントの発生の尤度を示すアラートデータをPPE62、安全管理者、又は別の第三者に送信してもよい。
実施例1:少なくとも1つの個人用保護具(PPE)物品から、少なくとも1つのPPE物品の動作を示すデータを含む使用データを取得することと、解析エンジンによって、少なくとも1つのPPE物品のユーザの活動を特徴付ける安全モデルに使用データを適用することと、安全モデルに対する使用データの適用に基づいて、少なくとも1つのPPE物品に関連付けられた安全条件の発生の尤度を予測することと、安全イベントの発生の尤度の予測に応じて出力を生成することと、を含む、方法。
実施例2:安全モデルは、少なくとも1つのPPE物品に類似する特性を有する複数の空気呼吸マスクシステムからの既知の安全イベントの過去データから構築される、実施例1に記載の方法。
実施例3:少なくとも1つのPPE物品からの使用データに基づいて、安全モデルを更新することを更に含む、実施例1〜2のいずれかに記載の方法。
実施例4:少なくとも1つのPPE物品の構成、少なくとも1つのPPE物品のユーザ、少なくとも1つのPPE物品が位置する環境、及び少なくとも1つのPPE物品と共に使用される1つ以上の他のデバイス、のうちの少なくとも1つに基づいて安全モデルを選択することを更に含む、実施例1〜3のいずれかに記載の方法。
実施例5:使用データは、少なくとも1つのPPE物品が位置する環境に関連する環境データを含み、安全イベントの発生の尤度はPPE物品が位置する環境に基づく、実施例1〜4のいずれかに記載の方法。
実施例6:ユーザの活動を特徴付ける安全モデルに使用データを適用することは、複数のPPEに関連する既知の安全イベントの訓練データから構築された安全モデルに使用データを適用することを含む、実施例1〜5のいずれかに記載の方法。
実施例7:安全イベントの発生の尤度を予測することは、安全モデルによって特徴付けられた既知の安全行動に対する少なくとも1つのPPEのユーザの異常行動を識別することを含む、実施例1〜6のいずれかに記載の方法。
実施例8:安全イベントの発生の尤度を予測することは、異常な数の安全イベントに関連付けられた領域であって、少なくとも1つのPPEが配置されている作業環境内の領域を識別することを更に含む、実施例1〜7のいずれかに記載の方法。
実施例9:安全モデルに使用データを適用することは、少なくとも1つのPPEのユーザの動作を特徴付ける安全モデルに使用データを適用することを含み、安全イベントの発生の尤度を予測することは、所定の時間にわたるユーザの動作が少なくとも1つのPPEのユーザにとって異常であると判定することを含む、実施例1〜8のいずれかに記載の方法。
実施例10:安全モデルに使用データを適用することは、ユーザの体温を特徴付ける安全モデルに使用データを適用することを含み、安全イベントの発生の尤度を予測することは、体温が、所定の時間にわたる安全な活動に関連付けられた体温を超えていると判定することを含む、実施例1〜9のいずれかに記載の方法。
実施例11:出力を生成することは、安全イベントが発生する可能性があることを示すアラートデータを生成することを含む、実施例1〜10のいずれかに記載の方法。
実施例12:当該方法は、PPE物品、作業員のデバイス、コンピューティングデバイス、及び少なくとも1つのサーバ、のうちの1つ以上によって実施される、実施例1〜11のいずれかに記載の方法。
実施例13:メモリと、実施例1〜12に記載の方法のいずれかを実施する1つ以上のコンピュータプロセッサと、を備えるコンピューティングデバイス。
実施例14:実施例1〜13に記載の方法のいずれかを実行するための手段を備える装置。
実施例15:命令がエンコードされた非一時的コンピュータ可読格納媒体であって、命令は、実行されると、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサに、実施例1〜12のいずれかに記載の方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読格納媒体。
実施例16:通信コンポーネントによって、使用データのストリームを生成するように構成された少なくとも1つのセンサを有するPPE物品の少なくとも1つのセンサから使用データのストリームを受信すること、と、使用データのストリームの少なくとも一部、及び安全イベントシグネチャーを検出するための少なくとも1つのモデルを格納することと、ただし前記少なくとも1つのモデルは、使用データのストリームを受信する前に、前記PPE物品と同一種の他の1つ以上のPPE物品によって生成された使用データセットの少なくとも一部に基づいて訓練されており、解析ストリーム処理コンポーネントによって、モデルによる使用データのストリームの処理に基づいて、使用データのストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出することと、安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して出力を生成することと、を含む、方法。
実施例17:訓練事例のセットを含む訓練セットを選択することと、ただし各訓練事例は、既定の時間長にわたる使用データと安全イベントとの間の関連付けを含み、使用データは、ユーザ、作業環境、又は1つ以上のPPE物品のうちの少なくとも1つを特徴付ける1つ以上の指標を含み、訓練セットの各訓練事例に対して、既定の時間長にわたる特定の使用データと訓練事例の特定の安全イベントに基づいて、モデルに適用される既定の時間長にわたる使用データに応じて、安全イベントに関連付けられた特定の安全イベントシグネチャーのモデルが予測する尤度を変更するようにモデルを修正することと、を更に含む、実施例16に記載の方法。
実施例18:1つ以上のコンピュータプロセッサが安全イベントシグネチャーを検出した後、1つ以上のPPE物品の使用から訓練事例のセットの1つ以上の訓練事例が生成される、実施例16〜17のいずれかに記載の方法。
実施例19:安全イベントシグネチャーは、使用データセット内の異常、使用データセット内のパターン、既定の時間にわたる特定のイベントの発生の特定のセット、既定の時間にわたる特定のイベントの種類の特定のセット、既定の時間にわたる特定のイベントの規模の特定のセット、及び閾値を満たす値、のうちの少なくとも1つを含む、実施例16〜18のいずれかに記載の方法。
実施例20:安全イベントシグネチャーは安全イベントに対してマッピングされており、安全イベントは、作業員、PPE物品、PPE物品以外のPPE物品、及び作業環境、のうちの少なくとも1つに関連付けられている、実施例16〜19のいずれかに記載の方法。
実施例21:安全イベントは、作業員の行動の異常状態、PPE物品の異常状態、作業環境の異常状態、安全規則の違反、のうちの少なくとも1つを含む、実施例16〜20のいずれかに記載の方法。
実施例22:安全イベントシグネチャーを検出する前に、使用データのデータストリームに少なくとも基づいて、PPE物品が正常状態で動作していると判定することと、安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して、PPE物品が正常状態で動作していないと判定することと、を更に含む、実施例16〜21のいずれかに記載の方法。
実施例23:使用データのストリームの一部は使用データのストリームの第1の部分であり、安全イベントシグネチャーは第1の安全イベントシグネチャーであり、正常状態は第2の安全イベントシグネチャーに対応し、データストリームの第1の部分は第1の安全イベントシグネチャーに対応し、データストリームの第2の部分は第2の安全イベントシグネチャーに対応する、実施例16〜22のいずれかに記載の方法。
実施例24:解析ストリーム処理コンポーネント又は通信コンポーネントのうちの少なくとも1つは、PPE物品に含まれる、実施例16〜23のいずれかに記載の方法。
実施例25:解析ストリーム処理コンポーネント又は通信コンポーネントのうちの少なくとも1つは特定の作業員に割り当てられた作業員のデバイスに含まれ、PPE物品は特定の作業員に割り当てられる、実施例16〜24のいずれかに記載の方法。
実施例26:解析ストリーム処理コンポーネント又は通信コンポーネントのうちの少なくとも1つは作業員が作業している作業環境内の場所に配置されたコンピューティングデバイスに含まれ、PPE物品は作業員に割り当てられる、実施例16〜25のいずれかに記載の方法。
実施例27:通信コンポーネントは、PPE物品、特定の作業員に割り当てられている作業員のデバイス、又は作業環境内の場所に配置されたコンピューティングデバイスに含まれ、少なくとも1つのサーバは、使用データのストリームを受信し、少なくとも1つのモデルを格納し、使用データのストリーム内の安全イベントシグネチャーを、モデルによる使用データのストリームの処理を基に検出するように構成されている、実施例16〜26のいずれかに記載の方法。
実施例28:使用データのストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出するために、PPE物品、作業員のデバイス、コンピューティングデバイス、及び少なくとも1つのサーバ、のうちの少なくとも1つを選択することを更に含む、実施例16〜27のいずれかに記載の方法。
実施例29:選択は、使用データのストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出するために、PPE物品、作業員のデバイス、コンピューティングデバイス、及び少なくとも1つのサーバ、のうちの少なくとも1つで行われる、実施例16〜28のいずれかに記載の方法。
実施例30:安全イベントシグネチャーの検出に関連する消費電力、安全イベントシグネチャーに関連する待ち時間、PPE物品、作業員のデバイス、コンピューティングデバイス又は少なくとも1つのサーバの接続状態、使用データのデータタイプ、使用データのデータ量、及び使用データのコンテンツに基づいて、選択することを更に含む、実施例16〜29のいずれかに記載の方法。
実施例31:少なくとも1つのセンサはPPE物品に関連付けられた少なくとも1人の作業員又は作業環境を特徴付ける使用データを生成し、使用のストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出することは、PPE物品又は作業環境に関連付けられた作業員を特徴付ける使用データを処理することを含む、実施例16〜30のいずれかに記載の方法。
実施例32:PPE物品、ユーザと関連付けられており、PPE物品と少なくとも1つのリモートコンピューティングデバイスと通信するように構成されているハブ、又はユーザではない者に関連付けられたコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つに通知を送信することを更に含む、実施例16〜31のいずれかに記載の方法。
実施例33:安全イベントシグネチャーの検出に応答して出力を生成することは、PPE物品の動作を変更する通知を送信することを更に含む、実施例16〜32のいずれかに記載の方法。
実施例34:安全イベントシグネチャーの検出に応答して出力を生成することは、ユーザ、作業環境、又はPPE物品のうちの少なくとも1つと関連付けられた安全イベントを示すユーザインターフェイスを出力して表示することを更に含む、実施例16〜33のいずれかに記載の方法。
実施例35:PPE物品は、空気呼吸マスクシステム、落下保護デバイス、聴覚保護具、頭部保護具、衣類、顔面保護具、眼保護具、溶接マスク、又はエグゾスーツのうちの少なくとも1つを含む、実施例16〜34のいずれかに記載の方法。
実施例36:PPE物品は、ユーザに関連付けられているPPE物品セットに含まれており、PPE物品セットの各PPE物品はモーションセンサを含み、1つ以上のコンピュータプロセッサは、PPE物品セットの各それぞれのPPE物品の各それぞれのモーションセンサからの使用データの各ストリームを受信し、1つ以上のコンピュータプロセッサは、安全イベントシグネチャーを検出するために、各それぞれのモーションセンサからの使用データの各ストリームに少なくとも基づく、相対運動に対応する安全イベントシグネチャーを検出する、実施例16〜35のいずれかに記載の方法。
実施例37:使用データのストリームはイベントを含み、各それぞれのイベントは既定の同一間隔で生成され、各それぞれのイベントは、同一の既定の指標セットに対応する各値セットを含み、異なる各イベント内の各値セットは異なる、実施例16〜36のいずれかに記載の方法。
実施例38:既定の指標セットは、タイムスタンプ、PPE物品の特性、PPE物品に関連付けられた作業員の特性、又は特性作業環境のうちの1つ以上を含む、実施例16〜37のいずれかに記載の方法。
実施例39:少なくとも1つの安全規則は少なくとも1つの安全イベントに対してマッピングされている、少なくとも1つの安全イベントは安全イベントシグネチャーに対してマッピングされており、安全イベントシグネチャーは使用データのストリームの少なくとも一部に対応する、実施例16〜38のいずれかに記載の方法。
実施例40:モデルによる使用データのストリームの処理を基に使用データのストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出することは、1つ以上の安全イベントシグネチャーと関連付けられた1つ以上の尤度セットを決定することを含み、安全イベントシグネチャーは、1つ以上の安全イベントシグネチャーと関連付けられた1つ以上の尤度セット内の尤度と関連付けられる、実施例16〜39のいずれかに記載の方法。
実施例41:安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して出力を生成することは、安全イベントシグネチャーに対応する安全イベントを少なくとも基にしたユーザインターフェイスを生成することを含む、実施例16〜40のいずれかに記載の方法。
実施例42:ユーザインターフェイスは、閾値時間内にユーザの応答入力を要求する少なくとも1つの入力コントロールを含み、方法は、ユーザの応答入力なく閾値時間が終了したことに応答して、ユーザの応答入力なく閾値時間が終了したことに少なくとも基づき、少なくとも1つの動作を実施することを更に含む、実施例16〜41のいずれかに記載の方法。
実施例43:安全イベントシグネチャーは、閾値を満たす人間工学的ストレスを示す安全イベントに対応する、実施例16〜42のいずれかに記載の方法。
実施例44:メモリと、実施例16〜43に記載の方法のいずれかを実施する1つ以上のコンピュータプロセッサと、を備えるコンピューティングデバイス。
実施例45:実施例16〜43に記載の方法のいずれかを実行するための手段を備える装置。
実施例46:命令がエンコードされた非一時的コンピュータ可読格納媒体であって、命令は、実行されると、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサに、請求項16〜43のいずれかに記載の方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読格納媒体。
実施例47:PPE物品、作業員、又は作業環境のうちの少なくとも1つに対応する使用データの1つ以上のストリームを生成するセンサセットから使用データの1つ以上のストリームを受信することと、使用データの1つ以上のストリームの少なくとも一部と、安全イベントシグネチャーを検出するための少なくとも1つのモデルとを格納することと、ただし少なくとも1つのモデルは、使用データの1つ以上のストリームを受信する前に、PPE物品、作業員、又は作業環境のうちの少なくとも1つと同一種の他の1つ以上のPPE物品、作業員、又は作業環境によって生成された使用データセットの少なくとも一部に基づいて訓練されており、モデルによる使用データの1つ以上のストリームの処理に基づいて、使用データの1つ以上のストリーム内の安全イベントシグネチャーを検出することと、安全イベントシグネチャーを検出したことに応答して出力を生成することと、を含む、方法。
実施例48:請求項16〜43のいずれかに記載の方法を更に含む、実施例47に記載の方法。
実施例49:メモリと、実施例48に記載の方法のいずれかを実行する1つ以上のコンピュータプロセッサと、を備える、コンピューティングデバイス。
実施例50:実施例48に記載の方法のいずれかを実行するための手段を備える装置。
実施例51:命令がエンコードされた非一時的コンピュータ可読格納媒体であって、命令は、実行されると、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサに、実施例48に記載の方法のいずれかを実行させる非一時的コンピュータ可読格納媒体。
実施例によっては、本明細書で説明した手法のいずれかの特定の行為又はイベントは、異なる順序で実行することができ、共に加える、結合する、又は省略することができる(例えば、説明した行為又はイベントのすべてが手法の実践のために必要ではない)ことを認識されたい。更に、特定の実施例では、行為又はイベントは、順次ではなく、例えば、マルチスレッド処理、割込処理、又は複数のプロセッサにより、同時に実行することができる。
1つ以上の実施例では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせにより実現してよい。ソフトウェアで実現される場合、機能は、1つ以上の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体に格納することができ、又はそれを介して送信し、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行することができる。コンピュータ可読媒体としては、データ記憶媒体などの有形媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体、又は、例えば、通信プロトコルに従って1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの伝送を促進する任意の媒体を含む通信媒体を挙げることができる。このようにして、コンピュータ可読媒体は、一般的に(1)非一時的な有形コンピュータ可読記憶媒体、又は(2)信号若しくは搬送波などの通信媒体に対応してよい。データ記憶媒体は、本開示で説明する技術の実現のための命令、コード、及び/又はデータ構造を取得するために、1つ以上のコンピュータ又は1つ以上のプロセッサによってアクセスすることができる、任意の利用可能な媒体であってよい。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体を含んでよい。
例として、このようなコンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM、若しくはその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、若しくはその他の磁気ストレージデバイス、フラッシュメモリ、又は、命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを格納するのに用いることができると共に、コンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、命令が同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(digital subscriber line)(DSL)、又は、赤外、無線通信、及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は、赤外、無線通信、及びマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。
しかし、コンピュータ可読記憶媒体及びデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、又は他の一時的媒体を含まず、代わりに、非一時的な有形記憶媒体を対象としていることを理解されたい。磁気ディスク及び光ディスクは、本明細書で使用する場合、コンパクトディスク(compact disc、CD)、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(digitalversatile disc、DVD)、フロッピーディスク、及びブルーレイディスクを含み、磁気ディスクは一般に、データを磁気的に複製し、光ディスクは、データをレーザーによって光学的に複製する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれなければならない。
命令は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(digital signal processor、SP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、又は他の同等な集積若しくはディスクリート論理回路、及びこれらの構成要素の組み合わせなどの、1つ以上のプロセッサによって実行されてよい。したがって、本明細書で使用する場合「プロセッサ」という用語は、前述の構造のうちのいずれか、あるいは本明細書で説明した技法の実施に適した任意の他の構造を指し得る。加えて、いくつかの態様では、本明細書で説明する機能は、専用のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュール内に設けられてよい。また、当該技術は、1つ以上の回路又は論理素子に完全に実装することができる。
本開示の技術は、無線通信デバイス、無線ハンドセット、マイクロプロセッサ、集積回路(integrated circuit、IC)、又はICのセット(例えば、チップセット)を含む、多様なデバイス又は装置に実装することができる。開示された技術を実行するように構成されたデバイスの機能的な態様を強調するために、様々なコンポーネント、モジュール、又はユニットを本開示で説明したが、様々なハードウェアユニットによる具現化が必ずしも必要ではない。むしろ、上述したように、様々なユニットは、好適なソフトウェア及び/又はファームウェアと併せて、上述したような1つ以上のプロセッサを含む、ハードウェアユニット内で組み合わされるか、又は相互動作するハードウェアユニットの集合によって提供されてよい。
様々な実施例を説明してきた。これらの及び他の実施例は、以下の特許請求の範囲内である。