JP2019528270A - チロシンキナーゼ活性を阻害するための縮合二環式化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第1の態様は、式(I)で表される縮合二環式化合物またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶多形、プロドラッグ或いは同位体異性体を提供する。
環Aは芳香環であり、
環Bは芳香環または非芳香環であり、
X1〜X7は、独立してC原子またはN原子から選択され、ここで、X1、X2、X3およびX6がC原子である場合、それぞれR1で置換されていてもよく;また、X6がC原子である場合、その酸化形態である−C(=O)−であってもよく、
ここで、各R1は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基、−OR1a、−N(R1a)2、−SR1a、−Si(R1a)3、−C(=O)R1a、−C(=O)OR1a、−C(=O)N(R1a)2、−NR1aC(=O)R1a、−NR1aC(=O)OR1a、−NR1aC(=O)N(R1a)2、−OC(=O)R1a、−OC(=O)OR1a、もしくは−OC(=O)N(R1a)2(各R1aは、独立してH、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;或いは、2つのR1a基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成する)からなる群から選択され;
Ar1は、以下の式で表される環Cであり、
ここで、各R2は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基、−OR2a、−N(R2a)2、−SR2a、−Si(R1a)3、−C(=O)R2a、−C(=O)OR2a、−C(=O)N(R2a)2、−NR2aC(=O)R2a、−NR2aC(=O)OR2a、−NR2aC(=O)N(R2a)2、−OC(=O)R2a、−OC(=O)OR2a、もしくは−OC(=O)N(R2a)2(各R2aは、独立してH、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;或いは、2つのR2a基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成する)からなる群から選択され;
或いは、Y1、Y2およびそれらの置換基R2はともに、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し;
ここで、*はX7と連結する結合を表し、#はLaと連結する結合を表し;
Laは、結合、O、S、NR3、C(R3)2、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR3、NR3C(=O)、NR3C(=O)NR3、OC(=O)NR3、NR3C(=O)O、S(=O)m、S(=O)mNR3、NR3S(=O)m、NR3S(=O)mNR3、OP(=O)mR3、P(=O)mOR3(各R3は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;或いは、2つのR3基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し、mは、1または2である)からなる群から選択され;
Ar2は、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;
Lは、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;
Vは、結合、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR4、NR4C(=O)、NR4C(=O)NR4、OC(=O)NR4、NR4C(=O)O、S(=O)n、S(=O)nNR4、NR4S(=O)n、NR4S(=O)nNR4、OP(=O)nR4、P(=O)nOR4(ここで、各R4は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;或いは、2つのR4基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し、nは、1または2である)からなる群から選択され;
Rは、CN、或いは0、1、2または3個のR5置換基で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基またはC2−C6アルキニル基(R5は、H、OH、ハロゲン、CN、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択される)である。
化学定義
以下、具体的な官能基と化学用語の定義についてより詳細に説明する。
数値の範囲が挙げられる場合、その範囲内の各値および部分範囲を含む。例えば、「C1−C6アルキル基」は、C1、C2、C3、C4、C5、C6、C1−C6、C1−C5、C1−C4、C1−C3、C1−C2、C2−C6、C2−C5、C2−C4、C2−C3、C3−C6、C3−C5、C3−C4、C4−C6、C4−C5、およびC5−C6のアルキル基を含む。
または、炭素原子上の2つのジェミナル水素は、=O、=S、=NN(Rbb)2、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)2Raa、=NRbbもしくは=NORcc基で置換される;
各Reeは、独立して、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環基、アリール、複素環基、およびヘテロアリールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環基、複素環基、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4もしくは5個のRgg基で置換される;
各Rffは、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環基、複素環基、アリール、およびヘテロアリールから選択されるか、または2つのRff基が連結して、複素環基或ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環基、複素環基、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4もしくは5個のRgg基で置換される;
用語「薬学的に許容される塩」とは、妥当な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、およびアレルギー応答などなしで、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するために適切であり、そして合理的な利益/危険比に釣り合う、塩のことを指す。薬学的に許容される塩は、当該分野において周知である。例えば、Bergeらは、薬学的に許容される塩を、J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1−19において詳細に記載している。本発明の化合物の薬学的に許容される塩としては、適切な無機酸と有機酸および無機塩基と有機塩基から誘導される塩が挙げられる。薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸)と形成された塩であるか、あるいはイオン交換などの当該分野における慣用の方法で形成された塩である。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが挙げられる。適切な塩基から誘導される薬学的に許容される塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびN+(C1−4アルキル)4塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウムなどが挙げられる。他の薬学的に許容される塩は、適切である場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンと形成された、無毒のアンモニウム塩、第四級アンモニウム塩、およびアミン陽イオンを含む。
他に特定されない限り、本明細書中で使用される用語「治療」は、被験者が特定の疾患、障害または病状を罹患している間に行われ、その疾患、障害または病状の重篤度を低下させるか、あるいは疾患、障害または病状の進行を遅延させるかまたは遅くする行為(「治療性治療」)を想定し、そしてまた、被験者が特定の疾患、障害または病状を罹患し始める前に行われる行為(「予防性治療」)を想定する。
本明細書において、「本発明の化合物」とは、以下の式(I)で表れる化合物、その薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶多形、プロドラッグ或いは同位体異性体を指す。
環Aは芳香環であり、
環Bは芳香環または非芳香環であり、
X1〜X7は、独立してC原子またはN原子から選択され、ここで、X1、X2、X3およびX6がC原子である場合、それぞれR1で置換されていてもよく;また、X6がC原子である場合、その酸化形態である−C(=O)−であってもよく、
ここで、各R1は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基、−OR1a、−N(R1a)2、−SR1a、−Si(R1a)3、−C(=O)R1a、−C(=O)OR1a、−C(=O)N(R1a)2、−NR1aC(=O)R1a、−NR1aC(=O)OR1a、−NR1aC(=O)N(R1a)2、−OC(=O)R1a、−OC(=O)OR1a、もしくは−OC(=O)N(R1a)2(各R1aは、独立してH、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;或いは、2つのR1a基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成する)からなる群から選択され;
Ar1は、以下の式で表される環Cであり、
ここで、各R2は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基、−OR2a、−N(R2a)2、−SR2a、−Si(R1a)3、−C(=O)R2a、−C(=O)OR2a、−C(=O)N(R2a)2、−NR2aC(=O)R2a、−NR2aC(=O)OR2a、−NR2aC(=O)N(R2a)2、−OC(=O)R2a、−OC(=O)OR2a、もしくは−OC(=O)N(R2a)2(各R2aは、独立してH、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;或いは、2つのR2a基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成する)からなる群から選択され;
或いは、Y1、Y2およびそれらの置換基R2はともに、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し;
ここで、*はX7と連結する結合を表し、#はLaと連結する結合を表し;
Laは、結合、O、S、NR3、C(R3)2、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR3、NR3C(=O)、NR3C(=O)NR3、OC(=O)NR3、NR3C(=O)O、S(=O)m、S(=O)mNR3、NR3S(=O)m、NR3S(=O)mNR3、OP(=O)mR3、P(=O)mOR3(各R3は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;或いは、2つのR3基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し、mは、1または2である)からなる群から選択され;
Ar2は、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;
Lは、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;
Vは、結合、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR4、NR4C(=O)、NR4C(=O)NR4、OC(=O)NR4、NR4C(=O)O、S(=O)n、S(=O)nNR4、NR4S(=O)n、NR4S(=O)nNR4、OP(=O)nR4、P(=O)nOR4(ここで、各R4は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基或置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;或いは、2つのR4基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し、nは、1または2である)からなる群から選択され;
Rは、CN、或いは0、1、2または3個のR5置換基で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基またはC2−C6アルキニル基(R5は、H、OH、ハロゲン、CN、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択される)である。
好ましくは、Ar1は、
ここで、各R3は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、もしくは置換または非置換のC1−C6アルキル基からなる群から選択され;好ましくは、R3は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、またはNO2からなる群から選択され;好ましくは、R3は、独立してH、OH、F、Cl、またはBrからなる群から選択され;好ましくは、R3はHまたはFであり;
mは、1または2である。
好ましくは、Lは、C1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、もしくは置換または非置換のC3−C7複素環基からなる群から選択され;
好ましくは、Lは、置換または非置換のC5−C6複素環基からなる群から選択され;
好ましくは、Lは、
好ましくは、Lは、
ここで、波線は、母核上のX5またはVと連結する部位を表す。
ここで、各R4は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、もしくは置換または非置換のC1−C6アルキル基からなる群から選択され;好ましくは、R4は、独立してH、もしくは置換または非置換のC1−C6アルキル基からなる群から選択され;
nは、1または2である。
好ましくは、Rは、
前記の実施形態において、好ましくは、前記の化合物は、式(III)で表される化合物であり、
−L−V−Rは、
好ましくは、−L−V−Rは、
−Ar1−La−Ar2は、
X6はCHまたはNである。
他の様態では、本発明は、本発明の化合物(「活性成分」とも呼ばれる)および医薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、有効量の活性成分を含む。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、治療有効量の活性成分を含む。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、予防有効量の活性成分を含む。
本発明によって提供される医薬組成物は、経口投与、非経口投与、吸入投与、局所投与、直腸内投与、鼻腔投与、口腔投与、膣内投与、インプラントによる投与または他の投与方法などの様々な方式によって投与することができるが、これらに限定されない。例えば、本発明で用いた非経口投与には、皮下投与、皮内投与、静脈内投与、筋肉内投与、関節内投与、動脈内投与、滑膜腔内投与、胸骨内投与、脳脊髄膜内投与、病巣内投与、頭蓋内の注射や輸液技術がある。
本発明の化合物およびその医薬組成物は、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)が介在する各種の疾患を治療または予防することができる。そのような病状および疾患には、(1)関節リウマチ、若年性関節炎、乾癬性関節炎および骨関節炎などの関節炎;(2)慢性喘息、遅発型喘息、気道過敏性、気管支炎、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、成人呼吸窮迫症候群、再発性気道閉塞および肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患などの喘息および他の閉塞性気道疾患;(3)単一臓器型もしくは単一細胞型自己免疫障害と称されるもの、例えば橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血の自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、グッドパスチャー症候群(Goodpasture’s disease)、特発性血小板減少性紫斑病などの自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、慢性劇症肝炎、潰瘍性大腸炎および膜様糸球体腎炎;全身自己免疫障害が関与すると称されるもの、例えば全身性エリテマトーデス、免疫性血小板減少性紫斑病、関節リウマチ、シェーグレン症候群(Sjogren’s syndrome)、ライター症候群、多発性筋炎−皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発性動脈炎、多発性硬化症および水疱性類天疱瘡;ならびにB細胞(体液性)系またはT細胞系であることができる別の自己免疫疾患、例えばコーガン症候群(Cogan’s syndrome)、強直性脊椎炎、ヴェグナー肉芽腫、自己免疫性脱毛症、I型もしくは若年発症糖尿病および甲状腺炎のような自己免疫疾患または障害;(4)消化管/胃腸管癌、結腸癌、肝臓癌、肥満細胞腫瘍および扁平細胞癌を含む皮膚癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、リンパ腫および白血病(急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、外套細胞リンパ腫、NHLB細胞リンパ腫(例:前駆B−ALL、辺縁帯B細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、縦隔大細胞型B細胞リンパ腫)、ホジキンリンパ腫、NKおよびT細胞リンパ腫など(これらに限定されるものではない));TEL−SykおよびITK−Syk融合促進腫瘍、多発性骨髄腫などの骨髄腫、骨髄増殖性腎臓癌、肺癌、筋肉腫、骨肉腫、膀胱癌、脳腫瘍、口腔および転移性黒色腫などの黒色腫、カポジ肉腫、増殖性糖尿病性網膜症ならびに固形腫瘍および膵臓癌などの血管新生関連障害などの癌または腫瘍;(5)I型糖尿病などの糖尿病および糖尿病からの合併症;(6)眼球の自己免疫疾患、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病関連のブドウ膜炎およびレンズ誘発ブドウ膜炎などのブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐体角膜炎、角膜上皮変性症、角膜白斑、眼球天疱瘡(premphigus)、モーレン角膜潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト・小柳・原田症候群(Vogt−Koyanagi−Harada syndrome)、乾性角結膜炎(ドライアイ)、フリクテン、虹彩毛様体炎、サルコイドーシス、内分泌性眼障害、交感性眼炎、アレルギー性結膜炎および眼球新血管新生などの眼球の疾患、障害または状態;(7)クローン病および/または潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎および肥満細胞症などの腸の炎症、アレルギーまたは状態;(8)運動ニューロン疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、または外傷性損傷、卒中、グルタミン酸神経毒性もしくは低酸素症によって生じる神経変性疾患などの神経変性疾患;卒中、心筋梗塞、腎臓虚血、心臓発作、心肥大、アテローム性動脈硬化症および動脈硬化症、臓器低酸素症での虚血性/再潅流損傷;(9)動脈硬化症、血栓症、内膜過形成および血管損傷後の再狭窄などの血小板活性化に関連するかそれによって引き起こされる血小板凝集および疾患;(10)再狭窄、急性冠症候群、心筋梗塞、不安定狭心症、難治性狭心症、血栓溶解療法後または冠動脈再建術後に生じる冠動脈内血栓性閉塞、血栓介在脳血管症候群、塞栓性脳卒中、血栓性卒中、一過性脳虚血発作、静脈血栓症、深部静脈血栓症、肺塞栓症、凝固障害、播種性血管内血液凝固、血栓性血小板減少性紫斑病、閉塞性血栓性血管炎、ヘパリン誘発血小板減少症関連の血栓性疾患、体外循環関連の血栓性合併症、心臓その他の血管内カテーテル処置、大動脈内バルーンポンプ、冠動脈ステントもしくは心臓弁などの器具使用に関連する血栓性合併症、補綴具などの装着を必要とする状態などの心血管疾患関連の状態;(11)アトピー性皮膚炎、浮腫、乾癬、強皮症、掻痒症および他の掻痒状態などの皮膚の疾患、状態もしくは障害;(12)アナフィラキシー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性蕁麻疹、血管性浮腫、アレルギー性喘息、または虫刺され、食品、薬物もしくは花粉に対するアレルギー反応などのアレルギー反応;(13)膵島移植拒絶反応、骨髄移植拒絶反応、移植片対宿主病、骨髄、軟骨、角膜、心臓、椎間板、島、腎臓、四肢、肝臓、肺、筋肉、筋芽細胞、神経、膵臓、皮膚、小腸もしくは気管および異物移植などの臓器および細胞移植拒絶反応のような移植拒絶反応;(14)強皮症、線維症亢進、ケロイド、手術後瘢痕、肺線維症、血管痙攣、片頭痛、再潅流損傷および心筋梗塞後などの軽度瘢痕(post−myocardial infarction)があるが、これらに限定されるものではない。
本発明の化合物、およびその塩および溶媒和物、およびその生理学的に機能的な誘導体は、不適当なBtk活性に関連するBtk介在疾患および状態の治療のために、単独で、あるいは他の治療剤と組み合わせて使用することができる。従って、本発明による併用療法は、少なくとも1種類の式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩もしくは溶媒和物、またはその生理学に機能性の誘導体の投与、および少なくとも1種類の他の医薬活性剤の使用を含む。式(I)の化合物、および他の医薬活性剤は、一緒にまたは別々に投与することができ、別々に投与する場合、投与は同時に、または任意の順番で順次に行うことができる。式(I)の化合物および他の医薬活性剤の量、および投与の相対的なタイミングは、所望の併用療法効果を達成するように選択される。
本発明の化合物は、本分野における通常の方法で、適宜な試薬、原料を用いて、当業者に既知された精製方法により調製された。
窒素ガス保護下、水素化ナトリウム(NaH,0.19g,7.8mmol)を10mLのテトラヒドロフランに加え、氷浴で0℃に冷却し、シアノメチルホスホン酸ジエチル(化合物2,1.38g,7.8mmol)を滴下した後、10分間攪拌し、その後、N−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ピペリドン(化合物1,1.7g,8.5mmol)のテトラヒドロフラン(THF)溶液10mLを滴下した後、氷浴を取り外し、室温で一晩反応させた。反応液に30mLの水と30mLの酢酸エチルを加え、5分間撹拌し、相を分離させ、有機相を飽和食塩水10mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率74%で淡黄色油状物1.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=223(M+1)+。
(E)−3−(シアノメチレン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.4g,6.3mmol)を20mLの無水エタノールに溶解させ、10%のパラジウム/炭素150mgを加え、水素ガスで3回置換し、1気圧の水素ガス雰囲気下、50℃で一晩攪拌させた。反応終了後、パラジウム/炭素を濾別し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムで分離して、収率85%で淡黄色油状物1.2gを得た。LC−MS(APCI):m/z=225(M+1)+。
3−(シアノメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.2g,5.4mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶解させ、−78℃に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド(LDA,0.3mg,2.7mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2M,2.7mL)をゆっくり滴下した後、10分間攪拌し、予冷したギ酸エチル(0.42g,5.6mmol)のテトラヒドロフラン溶液10mLを滴下した後、−78℃で0.5時間反応を続け、氷浴を取り外し、室温まで自然に昇温して一晩反応させた。反応液を1Nの塩酸でpH=3に調整した後、酢酸エチルで抽出し、有機相を15mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率66.6%で淡黄色油状物0.9gを得た。LC−MS(APCI):m/z=253(M+1)+。
4−フェノキシアニリン(化合物6,1.85g,10mmol)、ブロモアセトニトリル(化合物7,1.56g,13mmol)、およびトリエチルアミン(TEA,3mL,22mmol)を50mLのテトラヒドロフランに溶解させ、80℃で一晩反応させた。反応が完了した後、混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮乾固させ、20mLの飽和塩化アンモニウム溶液および30mLの酢酸エチルを添加し、攪拌して相を分離させ、有機相を飽和食塩水10mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率85%で淡黄色固体1.9gを得た。LC−MS(APCI):m/z=225(M+1)+;1H NMR(500MHz,DMSO−d6)δ10.36(s,1H),8.36(ddd,J=4.9,2.0,0.9Hz,1H),8.17(dt,J=8.4,1.1Hz,1H),7.95(d,J=8.8Hz,2H),7.80(ddd,J=8.7,7.4,2.0Hz,1H),7.12(ddd,J=7.3,4.8,1.1Hz,1H),6.87(t,J=6.6Hz,1H),6.78(d,J=8.8Hz,2H),4.37(d,J=6.6Hz,2H)。
2−((4−フェノキシフェニル)アミノ)アセトニトリル(化合物8,0.67g,3mmol)、3−(1−シアノ−2−オキソエチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物5,0.9g,3.6mmol)、およびp−トルエンスルホン酸(57mg,0.3mmol)を20mLのトルエンに溶解させ、水分離器を設置し、一晩還流して反応させた。反応が完了した後、混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮乾固させ、10mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、5分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、有機相を15mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率70%で淡黄色固体0.96gを得た。LC−MS(APCI):m/z=459(M+1)+。
(Z)−3−(1−シアノ−2−((シアノメチル)(4−フェノキシフェニル)アミノ)ビニル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(化合物9,0.96g,2.1mmol)を10mLのtert−ブタノールに溶解させ、攪拌しながらカリウムtert−ブトキシド(t−BuOK,0.55g,4.9mmol)を少しずつ添加した後、80℃で2時間反応した。反応液を室温に冷却し、10%の塩酸20mLに注ぎ、5分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、有機相を15mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率63%で赤褐色固体0.63gを得た。LC−MS(APCI):m/z=459(M+1)+。
3−(4−アミノ−5−シアノ−1−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピロール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.31g,0.7mmol)を10mLのメタノールに溶解させ、ホルムアミジン酢酸塩(0.55g,5.5mmol)を添加し、一晩還流して反応させた。反応液降至室温,減圧下で濃縮乾固させ、20mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、5分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、有機相を15mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率80%で淡黄色固体0.26gを得た。LC−MS(APCI):m/z=486(M+1)+。
3−(4−アミノ−5−(4−フェノキシフェニル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.26g,0.57mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、4mLのトリフルオロ酢酸を添加し、室温で1時間攪拌した。減圧下で濃縮乾固させ、20mLのジクロロメタンおよび15mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、5分間攪拌し、相を分離させ、有機相を5mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率90%で白色固体186mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=386(M+1)+。
5−(4−フェノキシフェニル)−7−(ピペリジン−3−イル)−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン(180mg,0.47mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、−15℃に冷却し、アクリロイルクロリド(化合物13,42mg,0.47mmol)をゆっくり滴下した後、10分間攪拌し、氷浴を取り外し、1時間反応を続けた。反応液に10mLの水および10mLのジクロロメタンを加え、攪拌して相を分離させ、有機相を5mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率70%で白色固体140mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=440(M+1)+;1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ8.22(d,J=6.9Hz,1H),7.52(s,1H),7.48-7.39(m,4H),7.21(d,J=7.4Hz,1H),7.18-7.10(m,4H),6.92-6.76(m,1H),6.10(dd,J=16.7,2.4Hz,1H),5.88(s,2H),5.66(d,J=10.5Hz,1H),4.43−4.31(m,1H),3.11(t,J=12.3Hz,0.5H),2.95(t,J=11.2Hz,1H),2.76(t,J=12.3Hz,0.5H),2.17−2.07(m,1H),2.04-1.94(m,2H),1.78(d,J=13.5Hz,1H),1.56-1.41(m,2H)。
N−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ピペリドン(1.99g,10mmol)、シアノ酢酸エチル(0.99g,1mmol)、および酢酸アンモニウム(100mg,1.3mmol)を10mLのトルエンに加え、0.2mLの酢酸を滴下し、水分離器を設置し、一晩還流して反応させた。反応が完了した後、混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮乾固させ、20mLの水および20mLの酢酸エチルを添加し、攪拌して相を分離させ、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率80%で淡黄色油状物2.2gを得た。LC−MS(APCI):m/z=281(M+1)+。
(Z)−3−(1−シアノ−2−メトキシ−2−オキソエチリデン)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.2g,7.8mmol)を20mLの無水エタノールに溶解させ、10%のパラジウム/炭素200mgを加え、水素ガスで3回置換し、1気圧の水素ガス雰囲気下、50℃で一晩攪拌させた。反応終了後、パラジウム/炭素を濾別し、濾液を濃縮してシリカゲルカラムで分離し、収率61%で淡黄色油状物1.34gを得た。LC−MS(APCI):m/z=283(M+1)+。
4−メトキシアニリン(1.57g,8.5mmol)を1Nの塩酸20mLに溶解させ、室温下で1Mの亜硝酸ナトリウム(0.58g,8.5mmol)水溶液を滴下した後、室温で反応液を1時間攪拌した。冰浴下で、3−(1−シアノ−2−メトキシ−2−オキソエチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.2g,4.2mmol)のエタノール(6mL)−水(80mL)溶液に、前記の反応液をゆっくり加え、酢酸ナトリウムでpH=7に調整し、該反応混合物を0℃で3時間攪拌した後、室温に昇温し、一晩攪拌させた。反応液に30mLの飽和塩化アンモニウム溶液および50mLの酢酸エチルを加え、攪拌して相を分離させ、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率50%で淡黄色油状物1.02gを得た。LC−MS(APCI):m/z=479(M+1)+。
(E)−3−(1−シアノ−2−メトキシ−2−オキソ−1−((4−フェノキシフェニル)アゾ)エチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.0g,2.1mmol)を20mLのテトラヒドロフランに溶解させ、氷浴で0℃に冷却し、10Nの水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を添加し、室温で1時間攪拌した。30mLの飽和塩化アンモニウム溶液および50mLの酢酸エチルを加え、攪拌して相を分離させ、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率75%で淡黄色油状物0.66gを得た。LC−MS(APCI):m/z=421(M+1)+。
(Z)−3−(シアノ(2−(4−フェノキシフェニル)ヒドラゾノ)メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.66g,1.6mmol)、およびブロモアセトニトリル(0.13mL,3.4mmol)を10mLのtert−ブタノールに溶解させ、室温下でカリウムtert−ブトキシド(0.54g,4.8mmol)を少しずつ添加し、室温で2時間攪拌した。20mLの水および40mLの酢酸エチルを加え、攪拌して相を分離させ、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率70%で淡黄色油状物0.5gを得た。LC−MS(APCI):m/z=460(M+1)+。
3−(4−アミノ−5−シアノ−1−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.25g,0.55mmol)を10mLのメタノールに溶解させ、ホルムアミジン酢酸塩(0.45g,4.4mmol)を加え、一晩還流して反応させた。反応液を室温に冷却し、減圧下で濃縮乾固させ、20mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、5分間攪拌し、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率80%で淡黄色固体210mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=487(M+1)+。
3−(7−アミノ−(4−フェノキシフェニル)−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(200mg,0.41mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、4mLのトリフルオロ酢酸を添加し、室温で1時間攪拌した。減圧下で濃縮乾固させ、20mLのジクロロメタンおよび15mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、5分間攪拌し、相を分離させ、有機相を5mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率90%で白色固体140mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=387(M+1)+。
1−(4−フェノキシフェニル)−3−(ピペリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−アミン(0.14g,0.36mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、−15℃に冷却し、アクリロイルクロリド(32mg,0.36mmol)をゆっくり滴下した後、10分間攪拌し、氷浴を取り外し、1時間反応を続けた。反応液に10mLの水および10mLのジクロロメタンを加え、攪拌して相を分離させ、有機相を5mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率73%で白色固体116mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=441(M+1)+;1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.44(d,J=11.8Hz,1H),7.65-7.32(m,4H),7.24-6.97(m,5H),6.65(dd,J=16.7,10.3Hz,1H),6.39-6.18(m,1H),5.65(dd,J=25.0,10.8Hz,1H),5.30(s,2H),4.42-4.21(m,1H),3.40(d,J=10.8Hz,1H),3.24(dt,J=22.3,12.2Hz,1H),3.05-2.76(m,1H),2.33(d,J=13.7Hz,1H),2.22-1.98(m,2H),1.98-1.87(m,1H),1.70(d,J=13.2Hz,1H)。
2−シアノ−3−クロロピラジン(0.8g,5.8mmol)、およびラネーニッケル(Raney−Ni,0.3g)を10mLの氷酢酸に加え、水素ガスで3回置換し、3気圧の水素ガス雰囲気下、50℃で一晩攪拌した。反応が完了した後、濾液を濃縮して残留物を酢酸エチルに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率60%で淡黄色油状物0.5gを得た。LC−MS(APCI):m/z=144(M+1)+。
(3−クロロピラジン−2−イル)メチルアミン(0.3g,2.1mmol)、(R)−ピペリジン−1,3−ジカルボン酸−1−ベンジルエステル(化合物30,0.55g,2.1mmol)、およびトリエチルアミン(0.42g,4.2mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、冰浴下で2−(7−アザベンゾトリアゾール)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HATU,0.84g,2.2mmol)を加え、0℃で1時間反応させ、室温まで自然に昇温して一晩反応させた。反応が完了した後、反応液を、それぞれ0.1Nの塩酸、5%のNaHCO3溶液、および飽和食塩水を加えて洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率62%で淡黄色油状物0.5gを得た。LC−MS(APCI):m/z=389(M+1)+。
(R)−3−(((3−クロロピラジン−2−イル)メチル)カルバモイル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.49g,1.3mmol)を10mLの無水アセトニトリルに溶解させ、オキシ塩化リン(0.8g,5.2mmol)を加え、60℃に昇温し、一晩反応させた。反応が完了した後、溶媒を蒸発させ、残留物をゆっくり氷水に加え、酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率80%で淡黄色固体0.37gを得た。LC−MS(APCI):m/z=371(M+1)+。
ベンジル(R)−3−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.37g,1.0mmol)を10mLのDMFに溶解させ、冰浴下でN−ブロモスクシンイミド(NBS,0.21g,1.2mmol)を少しずつ加え、室温まで自然に昇温して一晩反応させた。反応が完了した後、反応液に20mLの水を加え、酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率70%で淡黄色固体0.31gを得た。LC−MS(APCI):m/z=449(M+1)+。
50mLの封管に、ベンジル(R)−3−(1−ブロモ−8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.31g,0.7mmol)、および10mLの濃アンモニア水を加え、油浴で120℃に昇温して一晩反応させた。反応が完了した後、室温まで冷却し、溶媒をロータリーエバポレーターで蒸発させ、収率84%で白色粉末状固体0.25gを得た。LC−MS(APCI):m/z=430(M+1)+。
(R)−3−(8−アミノ−1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(250mg,0.58mmol)、(4−フェノキシフェニル)ボロン酸(化合物35,137mg,0.64mmol)、PdCl2(dppf)2(110mg,0.15mmol)、および炭酸カリウム(160mg,1.16mmol)を8mLのジオキサンおよび2mLの水に加え、窒素ガスで3回置換し、90℃に昇温して一晩反応させた。反応が完了した後、室温まで冷却し、10mLの水を加え、酢酸エチル(10mL*3)で抽出し、有機相を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率66%で淡黄色固体200mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=520(M+1)+。
ベンジル(R)−3−(8−アミノ−1−(4−フェノキシフェニル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(200mg,0.38mmol)、および10%のPd(OH)2/C(40mg)を10mLの無水エタノールに加え、水素ガスで3回置換し、3気圧の水素ガス雰囲気下、50℃で一晩攪拌した。反応が完了した後、濾過し、濾液を濃縮してシリカゲルカラムで分離し、収率85%で淡黄色油状物125mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=386(M+1)+。
(R)−1−(4−フェノキシフェニル)−3−(ピペリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン(125mg,0.32mmol)、およびトリエチルアミン(50mg,0.48mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、−15℃に冷却し、アクリロイルクロリド(29mg,0.32mmol)をゆっくり滴下した後、10分間攪拌し、氷浴を取り外し、1時間反応を続けた。反応液に10mLの水および10mLのジクロロメタンを加え、攪拌して相を分離させ、有機相を5mLの飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮させ、カラムクロマトグラフィーにより収率70%で白色固体100mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=440(M+1)+。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.41(d,J=2.0Hz,1H),8.26(d,J=2.1Hz,1H),7.66(d,J=7.9Hz,2H),7.50−7.38(m,2H),7.26−7.07(m,5H),6.79(m,1H),6.10(t,J=17.7Hz,1H),5.65(dd,J=36.5,10.9Hz,1H),4.65−4.40(m,1H),4.25−3.65(m,2H),3.08−2.91(m,2H),2.25(m,1H),2.11(d,J=14.3Hz,1H),1.93(d,J=13.6Hz,1H),1.60(m,1H).
(1)キナーゼ阻害試験
試薬および消耗品:
BTK(Invitrogen,カタログ番号:PR5442A)、HTRF−TK kit(Cisbio,カタログ番号:62TK0PEC)、MgCl2(SIGMA,カタログ番号:63020−1L)、ATP(Sigma,カタログ番号:A7699−1G)、DMSO(Sigma,カタログ番号:D2650)、BSA(Sigma,カタログ番号:V900933)、384ウェルプレート(化合物希釈プレート)(Greiner,カタログ番号:781280)、384ウェルプレート(試験プレート)(Perkin Elmer,カタログ番号:6007299);XL−665(CIS Bio International,カタログ番号:610SAXL)。
1)化合物の希釈:試験化合物をDMSOに溶解して10mMの母液を調製した。使用前に化合物をDMSOで1mMに希釈し、384ウェルプレートで合計11個の濃度になるように3倍に連続希釈し、最終濃度は10μM〜0.17nMである。
2)キナーゼアッセイ:384ウェルプレート中の10μL反応系(緩衝液である50mMのHepes(pH7.5)、5mMのMgCl2、0.01mMのNa3VO4、1%のBSAを含む)で、1nMのBTK、1μMのbiotin−TKペプチド(HTRF−TK kit由来)、および20μMのATPを、23℃で90分間インキュベートした。20mMのEDTA、1.67nMのTK抗体、62.5nMのXL−665を含有する停止溶液10μLを添加し、23℃で60分間インキュベートし、Envisionで値を読み取った。
3)IC50値の計算:機器によって読み取られたデータから化合物の阻害率を計算し、次いでIDBSのXLFIT5におけるmode205を用いてIC50値を計算した。
実施例におけるキナーゼ阻害の結果を以下の表1にまとめた。実験の結果から、本発明の化合物はBTKキナーゼ活性に対する強力な阻害剤であることが明らかになった。
ミクロソーム実験:
試薬および消耗品:
ヒト肝臓ミクロソーム(0.5mg/mL,Xenotech,カタログ番号:H0610);ラット肝臓ミクロソーム(0.5mg/mL,Xenotech,カタログ番号:R1000);補酵素(NADPH/NADH)(1mM,Sigma Life Science);D−グルコース−6−リン酸ナトリウム塩(G−6−P,Aladdin,カタログ番号:G111871−5g);グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G−6−P D,Sigma Life Science,カタログ番号:G6378−250UM);塩化マグネシウム(5mM),塩酸プロプラノロール(Sigma,カタログ番号:P0884−1G);トルブタミド(Sigma Life Science,カタログ番号:T0891);100mMリン酸塩緩衝剤(pH7.4);96ウェルプレートミキサー(IKA,型号:MTS 2/4 digital);96ウェルディープウェルプレート(Doublehelix Biology Science and Technology Co.,Ltd,2.2mL);96ウェルインキュベータープレート(Doublehelix Biology Science and Technology Co.,Ltd,2.2mL)。
1)ストック液の調製:一定量の実施例3〜7における化合物およびイブルチニブの粉末を正確に秤量し、それぞれDMSOで5mMの濃度に溶解した。
2)リン酸塩緩衝液(100mM,pH7.4)の調製:予め調製した0.5Mのリン酸二水素カリウム150mLと0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液700mLとを混合し,さらに0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液で混合液のpH値を7.4に調整した。使用前に超純水で5倍に希釈し、塩化マグネシウムを加えて、100mMのリン酸カリウム、3.3mMの塩化マグネシウムを含む、pHが7.4であるリン酸塩緩衝液(100mM)を得た。
3)NADPHの調製:再生系溶液(6.5mMのNADPH、16.5mMのG−6−P、3U/mLのG−6−P D、3.3mMの塩化マグネシウムを含有する)を調製し、使用前に湿った氷上に置いた。
4)停止液の調製:停止液は、50ng/mLの塩酸プロプラノロールと200ng/mLのトルブタミド(内部標準)を含有するアセトニトリル溶液である。
5)肝臓ミクロソーム希釈液の調製:25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mLの遠心管に入れ、812.5μLのヒト肝臓ミクロソームをそれぞれ添加し、均一に混合して、タンパク質濃度が0.625mg/mLである肝臓ミクロソーム希釈液を得た。25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mL遠心管に入れ、812.5μLのSDラット肝臓ミクロソームをそれぞれ添加し、均一に混合して、タンパク質濃度が0.625mg/mLの肝臓ミクロソーム希釈液を得た。
6)サンプルのインキュベーション:対応する化合物のストック溶液を、70%アセトニトリルを含む水溶液でそれぞれ0.25mMに希釈し、作業溶液として使用した。398μLのヒト肝臓ミクロソーム或いはラット肝臓ミクロソームの希釈液を96ウェルインキュベーションプレート(N=2)にそれぞれ加え、0.25mMの作業溶液2μLにそれぞれ添加して均一に混合した。
7)代謝安定性アッセイ:予め冷却した停止液300μLを96ウェルディープウェルプレートの各ウェルに添加し、氷上に置いて停止プレートとした。96ウェルインキュベーションプレートおよびNADPH再生系を37℃の水浴に置いて、100rpmで振とうし、5分間プレインキュベートした。インキュベーションプレートの各ウェルから80μLのインキュベーション溶液を取出し、停止プレートに加え、均一に混合し、NADPH再生系溶液20μLを補充して0分間サンプルとした。インキュベーションプレートの各ウェルに80μLのNADPH再生系溶液を更に添加し、反応を開始し、時間を計り始めた。対応する化合物の反応濃度は1μMで、タンパク濃度は0.5mg/mLである。反応の10分間、30分間、90分間に、それぞれ100μLの反応液を採取し、停止プレートに加え、3分間ボルテックス操作を行い、反応を停止させた。5000×g、4℃の条件下で停止プレートを10分間遠心分離した。予め100μLの蒸留水を入れた96ウェルプレートに、100μLの上清を加え、均一に混合し、LC−MS/MSを用いてサンプルを分析した。
8)データ分析:LC−MS/MSシステムによって対応する化合物および内部標準のピーク面積を検出し、化合物と内部標準のピーク面積の比を計算した。時間に対する化合物残存量の百分率の自然対数をプロットすることによって、傾きを測定して、以下の式に従ってt1/2及びCLintを計算した。ここで、V/Mは1/タンパク濃度に等しい。
実験結果を以下の表2に示す。イブルチニブと比較して、本発明の化合物は、ヒト肝臓ミクロソームおよびラット肝臓ミクロソームの両方の実験において代謝安定性が向上され、薬物の代謝安定性が改善された。
8匹のSprague−Dawleyラット(オス、7−8週齢、体重約210g)を2グループに分け、各グループ4匹ずつ、それぞれ静脈注射にて0.5mg/kgの投与量、経口で10mg/kgの単回投与量の(a)対照グループ:参照化合物、(b)試験グループ:実施例化合物を投与し、その薬物動態学の差異を比較した。
標準飼料でラットを飼育し、水を与えた。試験開始の16時間前から絶食させた。薬剤をPEG400およびジメチルスルホキシドで溶解した。投与した後の0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間および24時間の時点で眼窩採血を行った。
ラットにエーテルを吸入させて一時麻酔を行い、眼窩から300μLの血液サンプルを採取して試験管に入れた。試験管中には1%のヘパリン塩溶液30μLがある。使用前に、試験管を60℃で一晩乾燥させた。最後の時点の血液サンプルの採取が完了した後、エーテルで麻酔した後にラットを殺処分した。
血液サンプルを採取した直後に、穏やかに試験管を少なくとも5回転倒させ、十分に混合し、氷上に置いた。血液サンプルを4℃、5000rpmで5分間遠心分離して、赤血球と血漿を分離した。100μLの血漿をピペットで清潔なプラスチック遠心管に入れ、化合物の名称と時点を表記した。分析まで血漿を−80℃で保存した。血漿中の本発明の化合物濃度をLC−MS/MSにより測定した。薬物動態パラメーターは、異なる時点における各動物の血中濃度に基づいて計算した。
上記のラットの薬物動態実験で本発明の化合物を測定したところ、イブルチニブに比べて、本発明の化合物はより優れた薬物動態特性を有することが見出された。代表的な実施例7および対照化合物であるイブルチニブのラットにおける薬物動態実験の結果を以下の表3にまとめた。
Claims (18)
- 式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶多形、プロドラッグ或いは同位体異性体。
環Aは芳香環であり、
環Bは芳香環または非芳香環であり;
X1〜X7は、独立してC原子またはN原子から選択され、ここで、X1、X2、X3およびX6がC原子である場合、それぞれR1で置換されていてもよく;また、X6がC原子である場合、その酸化形態である−C(=O)−であってもよく;
ここで、各R1は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基、−OR1a、−N(R1a)2、−SR1a、−Si(R1a)3、−C(=O)R1a、−C(=O)OR1a、−C(=O)N(R1a)2、−NR1aC(=O)R1a、−NR1aC(=O)OR1a、−NR1aC(=O)N(R1a)2、−OC(=O)R1a、−OC(=O)OR1a、もしくは−OC(=O)N(R1a)2(各R1aは、独立してH、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;或いは、2つのR1a基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成する)からなる群から選択され;
Ar1は、以下の式で表される環Cであり、
ここで、各R2は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基、−OR2a、−N(R2a)2、−SR2a、−Si(R1a)3、−C(=O)R2a、−C(=O)OR2a、−C(=O)N(R2a)2、−NR2aC(=O)R2a、−NR2aC(=O)OR2a、−NR2aC(=O)N(R2a)2、−OC(=O)R2a、−OC(=O)OR2a、もしくは−OC(=O)N(R2a)2(各R2aは、独立してH、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;或いは、2つのR2a基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成する)からなる群から選択され;
或いは、Y1、Y2およびそれらの置換基R2はともに、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し;
ここで、*はX7と連結する結合を表し、#はLaと連結する結合を表し;
Laは、結合、O、S、NR3、C(R3)2、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR3、NR3C(=O)、NR3C(=O)NR3、OC(=O)NR3、NR3C(=O)O、S(=O)m、S(=O)mNR3、NR3S(=O)m、NR3S(=O)mNR3、OP(=O)mR3、P(=O)mOR3(各R3は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;或いは、2つのR3基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し、mは、1または2である)からなる群から選択され;
Ar2は、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;
Lは、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;
Vは、結合、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR4、NR4C(=O)、NR4C(=O)NR4、OC(=O)NR4、NR4C(=O)O、S(=O)n、S(=O)nNR4、NR4S(=O)n、NR4S(=O)nNR4、OP(=O)nR4、P(=O)nOR4(ここで、各R4は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;或いは、2つのR4基はともに、置換または非置換のC3−C7複素環基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基を形成し、nは、1または2である)からなる群から選択され;
Rは、CN、或いは0、1、2または3個のR5置換基で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基またはC2−C6アルキニル基(R5は、H、OH、ハロゲン、CN、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択される)である。 - Y1〜Y4の1つがN原子で、その他がC原子であり;或いは、Y1〜Y4がいずれもC原子であり;また、Y1〜Y4がC原子である場合、それぞれR2で置換されていてもよく;
R2は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC2−C6アルケニル基、置換または非置換のC2−C6アルキニル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;好ましくは、R2は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アルキル基、もしくは置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基からなる群から選択され;好ましくは、R2は、独立してH、OH、ハロゲン、またはCNからなる群から選択され;好ましくは、R2は、独立してH、またはハロゲンからなる群から選択され;好ましくは、R2はHである
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。 - Laは、結合、O、S、NR3、C(R3)2、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR3、NR3C(=O)、NR3C(=O)NR3、OC(=O)NR3、NR3C(=O)O、S(=O)m、S(=O)mNR3、NR3S(=O)m、またはNR3S(=O)mNR3からなる群から選択され;好ましくは、Laは、結合、O、S、NR3、C(R3)2、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR3、NR3C(=O)、NR3C(=O)NR3、OC(=O)NR3、またはNR3C(=O)Oからなる群から選択され;好ましくは、Laは、結合、O、S、NR3、C(R3)2、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR3、またはNR3C(=O)からなる群から選択され;好ましくは、Laは、O、S、NR3、C(R3)2、またはC(=O)NR3からなる群から選択され;好ましくは、Laは、OまたはC(=O)NR3からなる群から選択され;好ましくは、LaはOであり;
ここで、各R3は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、もしくは置換または非置換のC1−C6アルキル基からなる群から選択され;好ましくは、R3は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、またはNO2からなる群から選択され;好ましくは、R3は、独立してH、OH、F、Cl、またはBrからなる群から選択され;好ましくは、R3はHまたはFであり;
mは、1または2である
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。 - Ar2は、非置換のC6−C10アリール基、もしくは非置換のC5−C10ヘテロアリール基であり;好ましくは、Ar2は、フェニル基またはピリジル基であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
- Lは、置換または非置換のC1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、置換または非置換のC3−C7複素環基、置換または非置換のC6−C10アリール基、もしくは置換または非置換のC5−C10ヘテロアリール基からなる群から選択され;
好ましくは、Lは、C1−C6アルキル基、置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基、置換または非置換のC3−C7炭素環基、もしくは置換または非置換のC3−C7複素環基からなる群から選択され;
好ましくは、Lは、置換または非置換のC5−C6複素環基からなる群から選択され;
好ましくは、Lは、
好ましくは、Lは、
ここで、波線は、母核上のX5またはVと連結する部位を表す
ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。 - Vは、結合、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR4、NR4C(=O)、NR4C(=O)NR4、OC(=O)NR4、NR4C(=O)O、S(=O)n、S(=O)nNR4、NR4S(=O)n、NR4S(=O)nNR4、OP(=O)nR4、またはP(=O)nOR4からなる群から選択され;好ましくは、Vは、結合、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR4、NR4C(=O)、NR4C(=O)NR4、OC(=O)NR4、NR4C(=O)O、S(=O)n、S(=O)nNR4、NR4S(=O)n、またはNR4S(=O)nNR4からなる群から選択され;好ましくは、Vは、結合、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR4、NR4C(=O)、NR4C(=O)NR4、OC(=O)NR4、またはNR4C(=O)Oからなる群から選択され;好ましくは、Vは、結合、C(=O)、C(=O)O、OC(=O)、C(=O)NR4、またはNR4C(=O)からなる群から選択され;好ましくは、Vは、結合、またはC(=O)からなる群から選択され;好ましくは、VはC(=O)であり;
ここで、各R4は、独立してH、OH、ハロゲン、CN、NO2、置換または非置換のC1−C6アシル基、もしくは置換または非置換のC1−C6アルキル基からなる群から選択され;好ましくは、R4は、独立してH、もしくは置換または非置換のC1−C6アルキル基からなる群から選択され;
nは、1または2である
ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。 - Rは、CN、或いは0個または1個のR5置換基で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基またはC2−C6アルキニル基であり;好ましくは、Rは、0個または1個のR5置換基で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基またはC2−C6アルキニル基であり;好ましくは、Rは、0個または1個のR5置換基で置換されていてもよいC2−C6アルケニル基であり;好ましくは、Rは非置換のビニル基であり;
R5は、H、OH、ハロゲン、CN、置換または非置換のC1−C6アルキル基、もしくは置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基からなる群から選択され;好ましくは、R5は、H、CN、置換または非置換のC1−C6アルキル基、もしくは置換または非置換のC1−C6ヘテロアルキル基からなる群から選択され;
好ましくは、Rは、
好ましくは、Rは、
ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。 - 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶多形、プロドラッグ或いは同位素異性体、および薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
- 他の治療剤をさらに含む、請求項12に記載の医薬組成物。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶多形、プロドラッグ或いは同位体異性体を含む第一の容器;
必要に応じて、他の治療剤を含む第二の容器;および
必要に応じて、前記の化合物および/または他の治療剤を希釈または懸濁するための薬学的に許容される賦形剤を含む第三の容器
を含む、キット。 - BTK介在疾患の治療のための薬物を調製することへの、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶多形、プロドラッグ或いは同位体異性体の使用。
- 被験者に、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶多形、プロドラッグ或いは同位体異性体、もしくは請求項12または13に記載の医薬組成物を投与することを特徴とする、被験者におけるBTK介在疾患を治療する方法。
- 前記のBTK介在疾患は、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、または癌からなる群から選択される、請求項15に記載の使用または請求項16に記載の方法。
- 前記のBTK介在疾患は、慢性リンパ球性リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、または慢性リンパ球性白血病からなる群から選択されるB細胞増殖性疾患である、請求項15に記載の使用または請求項16に記載の方法。
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