JP2019524918A - 食物繊維を含有する水素化グルコースポリマー組成物 - Google Patents

食物繊維を含有する水素化グルコースポリマー組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、AOAC 2001.03の方法によって測定した総繊維含有量が50%超であり、乾燥重量による還元糖含有量SRが800ppm未満である水素化グルコースポリマー組成物に関する。本発明はまた、前記組成物を製造する方法に関する。本発明はまた、前記組成物を含む食品および医薬品に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、食物繊維を含み、還元糖含有量が非常に低い、新規の水素化グルコースポリマー組成物に関する。本発明の別の主題はこの組成物の製造方法に関し、前記方法は、グルコースポリマーの還元性官能基の量を大幅に低減させながらその構造のみを分解することを可能にする水素化およびアルカリ化の特有の工程の組み合わせを含む。本発明の別の主題は、前記組成物を含む食品および医薬品に関する。
グルコースポリマーは、食品産業または製薬産業などの多くの産業界で一般的に使用されている。
最も一般的なグルコースポリマーはデンプン加水分解物である。デンプン加水分解物は、一般に、マルトデキストリンおよびグルコースシロップの2つの主要な系統に分けられる。これらの各系統の資格は、それらのデキストロース当量(DE)によって決定され、DEは還元糖の数と全糖の数との比の100倍である。マルトデキストリンのDEは20未満であり、グルコースシロップのDEは20以上である。
デンプン加水分解物は基本的に消化可能であり、食物繊維を含まない。
本発明において、用語「食物繊維」は、ヒトによって消化されないかまたはほとんど消化されない高分子グルコース構造を意味すると理解される。
難消化性食物繊維を含有する他のグルコースポリマーが存在する。デンプンおよびデンプン加水分解物がα−1,4およびα−1,6型のグリコシド結合のみを有する場合、難消化性食物繊維を含有するグルコースポリマーは、1,2型(αまたはβアノマー中)および1,3型(αまたはβアノマー中)の異型結合、あるいはβ−1,4およびβ−1,6型の異型結合を含む。しかしながら、これらの異型結合の全ては、ヒト消化酵素によって加水分解されないか、またはほとんど加水分解されない。
食物繊維を含有するこれらのグルコースポリマーは、一般に、デンプンまたはデンプン加水分解物の熱処理によって製造され、製造のために使用することができる加水分解物はとりわけ、グルコースおよび/もしくはマルトースであるか、またはグルコースおよび/もしくはマルトースを含むことができる。この熱処理は、酸触媒または酵素触媒反応を用いて実施され;それは、上述の異型結合の形成を可能にし、食物繊維を含有するグルコースポリマーの形成をもたらす。
上述のグルコースポリマーは、グルコースポリマーの最も反応性の高い機能である、末端還元糖を含む。一般的に、還元糖はポリマーの熱不安定性の原因となる主な原因であると考えられる。窒素含有化学種と反応しやすく、メイラード反応を引き起こす可能性があるのは、特にこの還元糖である。
したがって、グルコースポリマーをより熱的に安定にするために、国際公開第99/36442号パンフレットに記載されているように、デンプン加水分解物の還元性官能基を水素化することが知られており、その出願は、マルト−オリゴ糖を分解させないように十分に「穏和な」条件下でマルト−オリゴ糖を水素化する方法を記載している。この反応は、活性化ニッケル型の触媒を使用して実施することが好ましい。有利には、この水素化する工程は、110〜120℃の温度、400〜700psiの圧力下で実施される。この
文献はまた、pH5.0〜6.0で水素化反応を実施することを教示している。得られるマルト−オリゴ糖は、「実質的にゼロの」DE、すなわち、この文献によれば、最大でもDEは1である。グルコースポリマーは食物繊維を含まず、還元糖含有量は示されていない。
さらに、食物繊維を含有するグルコースポリマーの調製は熱処理工程を含むため、これらのポリマーは、一般に、上記のデンプン加水分解物と対照的に着色の問題がある。この着色の問題は、熱処理が高温で、例えば100℃を超える温度で実施される場合により大きくなる可能性がある。着色の現象は、古典的には不飽和結合の存在に起因する。これらの不飽和結合は、還元グルコースのもの、または熱処理工程中に形成されたポリマー(例えばアルケン)の内部の不飽和結合である。
食物繊維を含有するグルコースポリマーの着色の問題は、欧州特許第530,111号明細書に記載されているような穏和な調製条件を用いるか、または欧州特許第485,304号明細書および欧州特許第516,491号明細書に記載されているように、カチオン樹脂およびアニオン樹脂でまたはカーボンブラックで精製することによって制限できる。他の解決策は、米国特許第4,622,233号明細書に記載されている。この特許では、グルコースポリマーの脱色は、過酸化物または亜塩素酸塩によって実施される。
製品を脱色するための別の解決策は、食物繊維を含有するグルコースポリマーを水素化することである。
この水素化は、特に特許出願国際公開第92/14761号パンフレットに記載されている。水素化ポリデキストロースは、「実質的にゼロの」DE、すなわち、この文献によれば、DEが1未満である。この文献は、水素化触媒および二水素(以下の説明では「水素」)の存在下で加熱する工程におけるポリデキストロースの水素化を記載している。実施例9の条件下で、ポリデキストロースはpH6.2で固形分40%の溶液とし、ラネーニッケルも含むこの溶液を水素ガス圧力1400psig、90分間で140〜150℃にする。得られた水素化ポリデキストロースは、還元糖量0.2%である。この文献はまた、還元剤として水素化ホウ素を使用する水素化も記載している。還元糖量を測定した実施例20の条件下では、この量は0.4%であった。これらの水素化グルコースポリマーはアミノ官能基を含む他の製品との反応性が低い一方で、色および味が改善されている。
米国特許第5,424,418号明細書は同様に、ポリデキストロースを水素化して水素化ポリデキストロースを形成し、続いて水素化ポリデキストロースのクロマトグラフィー工程によりソルビトールを除去する工程を含む水素化ポリデキストロースの製造方法を記載している。この水素化する工程は、pH(pH7または8)を変えることなく実施される。最も好ましくは、得られた生成物中の還元糖の量は0.15%未満である。それにもかかわらず、実施例は、この文献の方法では還元糖量がごくわずかの水素化ポリマー組成物を得ることは不可能であることを実証している。クロマトグラフィー工程の前でも水素化ポリデキストロースは多量の還元糖(実施例において、0.50%、0.45%および少なくとも0.12%)を含み、続くクロマトグラフィー工程はこの還元糖の量を低減できない。実際、クロマトグラフィー工程中に組成物から除去されるソルビトールは還元糖ではない。
本出願人の名による欧州特許第654483号明細書の一変形例には、水素化する工程がpH4〜8で実施される方法を記載している。より具体的には、実施例5には、前もって酵素処理およびグルコースオキシダーゼ処理を受けたポリデキストロースの水素化が記載されている。実施例5によれば、この水素化は、pH7で固形分40%の溶液をラネーニッケルの存在下、50バールの水素ガス圧力下で実施される。得られたポリデキストロ
ースは、先にグルコースオキシダーゼを使用したにもかかわらず、還元糖量が0.10%低減し、また組成物中の還元糖量を低減する。水素化は、反応中にpHを変えることなく実施される。
欧州特許第368451号明細書はまた実施例2および10において、ポリデキストロースよりも分子量が高い、難消化性デキストリンの水素化を記載している。さらにこの水素化は、ラネーニッケルの存在下、130℃で90分または2時間、固形分のデキストリンの水性懸濁液に対し行われ、pH9.5であり、水素ガス圧力95barで実施される。還元糖の量は測定されていないが、本出願人はこの教示に従うことによって還元糖の量が0.1%をはるかに超えていることを見いだした:それは少なくとも0.25%であり、この水素化は、難消化性のデキストリンの分解をもたらす。
米国特許出願公開第2003/0096055 A1号明細書は、水素化前の可溶性デンプン誘導体と比べて改善された色および還元糖量が最大30%低減した、繊維を含有する可溶性水素化デンプン誘導体を記載している。還元糖が最低量(0.6%)の試料は、特許請求される基準(約75%の低減)を満たすには低すぎるため本発明に従わない。
欧州特許出願公開第516491 A2号明細書は、ピロデキストリンの酵素処理およびオートクレーブ処理といういくつかの工程を含むピロデキストリン加水分解物の製造を記載している。
仏国特許出願公開第2 668 147 A1号明細書は、酸化多糖加水分解物の安定化方法を記載している。
グルコースポリマーは、食物繊維を含むか否かにかかわらず、水素化が難しい。実際に、用いられる方法にかかわらず、本出願人は次の傾向を観察した:食物繊維を含有するグルコースポリマーの粘度が高いほど、このポリマーの水素化が困難である。グルコースポリマーの粘度は主に分子量に関係しているため、グルコースポリマーの分子量が高いほど、組成物中の還元糖の量の低減は難しい。したがって、今までのところ、水素化方法を用いて乾燥重量で還元糖の量が1000ppm未満である水素化グルコースポリマー組成物を得ることは不可能だった。
Danisco社によって販売される製品Litesse(登録商標)Ultraまたは松谷化学工業によって販売されるFibersol(登録商標)2Hは、両方とも食物繊維を含有する水素化グルコースポリマーであり、それぞれ0.15%および0.25%の還元糖を含む(実施例参照)。
以上のことから、従来技術の水素化の方法は、還元糖の量がごくわずかの水素化グルコースポリマーを得ることを可能にしない。しかしながら、還元糖の量が0.15%または0.10%と低い量であっても、特に水素化グルコースポリマーがアミノ官能基を有する化合物と接触すると、熱の作用下で分解が起こる可能性があり、生成物が着色する。しかし、これらのポリマーは特に食品産業を対象としているため、それらを含む食品の過度の褐変を引き起こすことなく、あらゆる温度条件で使用できる必要がある。食品のpHは通常2〜7であるため、酸性および中性pHで改善された熱安定性を有するグルコースポリマーを食品産業界に提供できることは有益であろう。医薬用途では、これらのポリマーが医薬品の他の成分とできるだけ反応しないことが必要であるかもしれない。
したがって、既知の組成物よりも還元糖の量が少ない、食物繊維を含有する新規の水素
化グルコースポリマー組成物であって、特に高分子量である、食物繊維を含有する新規の水素化グルコースポリマー組成物を得る必要がある。
これはまさしく本発明の主題であり、以下に説明する。
本発明は、AOAC 2001.03の方法に従って測定される総繊維含有量が50%超であり、乾燥重量SRによる還元糖の量が800ppm未満に低減された水素化グルコースポリマー組成物に関する。
実際に、本出願人は、グルコースポリマーをほとんど分解せず、グルコースポリマー中の総繊維含有量を低減させないか最小にしないことにより、これまで達成したことがない量の還元糖を含む水素化グルコースポリマー組成物を得ることが完全に可能であることを見いだした。本出願人は、このグルコースポリマーの分子量が高い場合であっても達成した。この組成物は多くの利点、特に着色が少なく、臭いがあまりせず、味があまりなく、特に酸性から中性pHまで、優れた温度安定性を有する。これは、食品および医薬品に有利に使用することが可能にする。
多くの研究結果により、本出願人は、グルコースポリマーを水素化する第1の工程と、アルカリ化する第2の工程とを含む特定の方法により、本発明の水素化グルコースポリマー組成物を得ることが可能になることを観察することができた。
したがって、本発明の別の主題は、
・食物繊維を含有するグルコースポリマーの水溶液を準備する工程;
・任意選択的にこのpHを調整した後に、pHが4〜7の範囲の溶液を準備するために水溶液を水素化触媒と接触させる工程;
・還元糖含有量が0.15〜1%の範囲であるプレ水素化組成物を得るのに十分な時間、反応器中で前記溶液を水素化する工程;
・続いて、塩基の添加によるプレ水素化組成物のpHの調整の工程であって、この工程の最後に前記組成物のpHが8.5〜11の範囲である、pHを調整する工程;
・続いて、水素化触媒および水素の存在下、水素化グルコースポリマー組成物を形成するのに十分な時間、100〜140℃の温度でプレ水素化組成物をアルカリ化する工程
を含む、本発明による水素化グルコースポリマー組成物の製造方法である。
本発明による方法は、グルコースポリマーの構造の分解が非常に少ないという利点を有する。先行技術の方法(米国特許第5,424,418号明細書、欧州特許第654483号明細書または国際公開第92/14761号パンフレットに記載されているものなど)とは異なり、本発明の方法は、グルコースポリマー中の還元糖の量を低減する2つの工程、すなわち、水素化する工程およびアルカリ化する工程の間に塩基を添加することによってpHを調整する工程を含む。実施例の節で示されるように、本発明の組成物を得ることを可能にするのは、異なるpHで、そしてこの順で実施されるこれらの2つの工程である。グルコースポリマーはアルカリ化する工程のpHであまり安定ではないことがよく知られているため、これはいっそう驚くべきことである。いかなる理論に縛られることなく、水素化する工程は、グルコースポリマーを十分に安定化して次のアルカリ化する工程に効果的に付し、これによって本発明の組成物中の還元糖の量を劇的に低減させることができるようにすると思われる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の主題は、食物繊維を含み、ごくわずかの還元糖の量SRを有する水素化グルコースポリマー組成物である。
「水素化グルコースポリマー組成物」は、その末端官能基が水素化されているグルコースポリマーを含む組成物を意味することを意図する。
グルコースポリマーは、難消化性食物繊維を含有するグルコースポリマーである。本発明による組成物は、AOAC 2001.03の方法に従って測定される総繊維含有量が50%超、有利には60%超、好ましくは70%超、例えば80%超である。
食物繊維を含有する多数のグルコースポリマーがあり、文献に記載されている。例えば、触媒作用によって得られる食物繊維を含有するグルコースポリマーは、米国特許第3,876,794号明細書または国際公開第9841545号パンフレットに記載されているものなどの、グルコースの濃厚水溶液またはグルコースシロップから言及することができる。食物繊維を含有するグルコースポリマーはまた、例えば欧州特許第535627号明細書または欧州特許第538146号明細書に記載されているように、デンプンから得ることができる:これは難消化性デキストリンと呼ばれる。
本発明の第1の好ましい変形例によれば、グルコースポリマーは、本出願人の名で欧州特許第1006128号明細書に記載されているグルコースポリマー、すなわち、1→6グリコシド結合が22%〜35%、好ましくは27〜34%であり、還元糖含有量が20%未満であり、多分散指数5未満であり、数平均分子量Mnが最大で4500g/モルであることを特徴とする、分岐マルトデキストリンである。
本発明の第2の好ましい変形例によれば、グルコースポリマーは、本出願人の名で仏国特許第3 032 709号明細書に記載されているグルコースポリマー、すなわち、1,4−グリコシド結合の総数の70〜80%がα−1,4結合であるマルト−オリゴ多糖である。
食物繊維を含有するグルコースポリマーはまた、商業的に入手可能であり、例えば本出願人によって販売されるNutriose(登録商標)、Danisco社によって販売されるLitesse(登録商標)、Tate and Lyleによって販売されるPromitor(登録商標)あるいは松谷化学工業によって販売されるFibersol(登録商標)2である。
グルコースポリマーが食物繊維を含有する場合、それらを特徴付ける異型結合、したがってこれらの製品の特定の消化特性を維持する目的で、水素化中にグルコースポリマーの構造をわずかにしか分解させないことが不可欠である。したがって本発明の方法は、グルコースポリマーの構造をわずかにしか分解させず、総繊維含有量をわずかにしか低減させないため、本発明は特に興味深い。驚くべきことに、これは、塩基性条件下でグルコースポリマーが分解し、それは、食物繊維を含有するグルコースポリマーの場合にこの繊維に関連した栄養上の利点の損失につながることが知られているが、本発明の特定の方法によって可能となった。「グルコースポリマーの構造をわずかにしか分解させない」とは、本発明の組成物の製造プロセス中に、グルコースポリマーの分子量Mnをその最初の分子量Mnの10%を超えない割合で低減させることを意味することを意図する。「総繊維含有量をわずかにしか低減させない」とは、本発明の組成物の製造工程中に、AOAC 2001.03に従って測定される、グルコースポリマーの総繊維含有量を、3%を超えない割合での低減させることを意図し:例えば、繊維を80%含有するグルコースポリマーは、得られる水素化組成物中のこの含有量が77%以上であるので、その方法は総繊維含有量をほとんど低減させない。
本発明の水素化グルコースポリマー組成物は、還元糖の量が800ppm未満である。この量は、当業者に周知のNelson−Somogyi法によって測定され、この方法は、刊行物Somogyi M.(1952)J.Biol.Chem.,200 245の主題であった。本発明の文脈において、組成物中の還元糖の量を測定するためにこのNelson−Somogyi法を使用する必要がある。実際、例えば、他の既知の方法、例えばBertrand法は、この量が本発明の組成物の量ほど少ない場合に、還元糖の量を正確に測定することを可能にしない。好ましくは、還元糖の量は700ppm未満、例えば600ppm未満、例えば500ppm未満、例えば400ppm未満である。本発明による組成物は、乾燥重量による還元糖の量が20〜600ppm、例えば50〜400ppmの範囲であることが好ましい。
本発明による組成物は、グルコース、マルトース、およびそれらの異性体の水素化から生じるポリオール(DP1H+DP2H)の乾燥重量が、組成物の乾燥重量に対して30%未満、有利には25%未満、例えば15%未満、とりわけ5%未満、またはさらに2%未満であってもよい。この量は、高速液体クロマトグラフィーによって測定することができる。
本発明によれば、組成物の数平均分子量Mnは幅広くてもよく、特に500〜3000g/モル、有利には800〜2600g/モルであってもよい。それは例えば、500〜1600g/モルまたは1600〜2300g/モルであってもよい。組成物の重量平均分子量Mwは幅広くてもよく、特に1000〜6000g/モル、有利には1300〜5000g/モルであってもよい。それは例えば、1000〜3600g/モルまたは3600〜6000g/モルであってもよい。グルコースポリマーの重量平均分子量が2500g/モル以上である場合に、グルコースポリマーの分子量は高いと一般的に考えられる。分子量MnおよびMwは、実質的に、本発明の方法に供するグルコースポリマーの分子量MnおよびMwに依存する。重量平均分子量は、グルコースポリマーの粘度に関して支配要因であるとみなすことができる。実際、MnおよびMwの値は、既知の分子量のプルランで較正されたクロマトグラフィーカラムでのゲル浸透クロマトグラフィーに基づくグルコースポリマーに適した測定方法によって測定される。量SRは、これは実質的に、以下に記載される出発グルコースポリマー、水素化の条件、およびアルカリ化の条件に依存する。本発明による組成物のSR/Mw比は、ここでSRはppmで表され、Mwはg/モルで表されるが、0.01〜0.80の範囲、特に0.02〜0.60の範囲、例えば0.04〜0.30の範囲であってもよい。
本発明の主題は、重量平均分子量が2500g/モル以上、例えば2500〜6000g/モルの範囲、有利には3600〜6000g/モル、または3700〜5000g/モルの範囲であり、SRが50〜800ppm、例えば80〜600ppm、または100〜400ppmの範囲である水素化グルコースポリマー組成物に関する。本発明の方法が還元糖の量を劇的に低減させることを可能にする限り、この組成物は有利であり、これはグルコースポリマーの分子量が高いこの変形例においても同様である。
本発明の別の主題は、重量平均分子量が1000〜3000g/モルの範囲およびSRが30〜800ppm、例えば40〜500ppm、または50〜250ppmの範囲の水素化グルコースポリマー組成物に関する。
本発明の組成物は、酸性から中性までの幅広いpHにわたって改善された安定性を示す。これは、大多数の食品はこのようなpHを有するので、これは利点である。これらの改善された安定性は、グルコースポリマー組成物をこれらの食品に有利に使用することを可能にする。これらの処理の詳細は、実施例の節に説明される。
したがって、本発明によれば、本発明の水素化グルコースポリマー組成物は、酸性pHで改善された安定性を有し、そして有利には、テストAの熱処理後にICUMSA着色が100未満、優先的には90未満、または70未満である。本発明によれば、本発明の水素化グルコースポリマー組成物は、中性pHで改善された安定性を有し、そして有利には、テストBの熱処理後にICUMSA着色が100未満、優先的には90未満、または70未満である。
テストAの処理は、水素化グルコースポリマー組成物をpH=4に緩衝化した、固形分25%の水性組成物の形態にし、次に115℃で6時間この水性の緩衝化組成物を熱処理することからなる。テストBの処理は、水素化グルコースポリマー組成物をpH=7に緩衝化し、固形分25%の水性組成物の形態にし、次に85℃で6時間この水性の緩衝化組成物を熱処理するからなる。
本発明による組成物は、
・食物繊維を含有するグルコースポリマーの水溶液を準備する工程;
・任意選択的にこのpHを調整した後に、4〜7の範囲のpHを有する溶液を準備するために水溶液を水素化触媒と接触させる工程;
・還元糖含有量が0.15〜1%の範囲の含有量であるプレ水素化組成物を得るのに十分な時間、反応器中で前記溶液を水素化する工程;
・続いて、塩基の添加によるプレ水素化組成物のpHの調整の工程であって、この工程の最後に前記組成物のpHが8.5〜11の範囲であるpHを調整する工程;
・続いて、水素化触媒および水素の存在下で、水素化グルコースポリマー組成物を形成するのに十分な時間、100〜140℃の温度での、プレ水素化組成物のアルカリ化の工程
を含む、製造方法によって得られた。
提供される食物繊維を含有するグルコースポリマーの水溶液は、固形分が15〜40%、例えば20〜30%の範囲であってもよい。当業者は、使用されるグルコースポリマーおよび/または反応器に従って溶液の固形分を変えることができる。提供されるグルコースポリマー、特にMn、Mwおよび繊維含有量に関しては、所望の水素化グルコースポリマー組成物に依存する。このグルコースポリマーは、組成物の乾燥重量に対して、糖(DP1+DP2)、すなわち、グルコース、マルトース、およびそれらの異性体の乾燥重量は、30%未満、有利には25%未満、例えば15%未満、特に5%未満、または2%未満であってもよい。この量は、高速液体クロマトグラフィーによって測定することができる。ポリマーは、上記から選択することができる。
グルコースポリマーの溶液は、所望量のグルコースポリマーを水と単に混合することによって調製することが可能である。グルコースポリマーの水溶液を水素化触媒と接触させる。水素化触媒はそれ自体公知であり;この触媒は、ラネーニッケル型または他の任意の糖水素化触媒であってもよい。当業者は、使用される触媒の量を調整することができるだろう;例えば、ラネーニッケはグルコースポリマーの乾燥重量に対して2〜10%、例えば約5%の量で使用することができる。
グルコースポリマーの水溶液は、水素化する工程の開始前に、pHが4〜7の範囲である。このpHは、酸または塩基を添加することによって補正することができる。
次に、グルコースポリマーの水溶液を反応器中で水素化する工程に供する。
水素化用の反応器は、圧力下で動作可能な既知の反応器である。反応器は例えば二重ジ
ャケット付き反応器であってもよい。反応器は一般に、反応媒体を均質化するための攪拌機を備えている。
好ましくは、水素化する工程中の温度は、100〜140℃、最も優先的には110〜130℃である。有利には、反応器中の水素ガス圧力は、20〜200バール、例えば30〜100バール、優先的には40〜60バールの範囲である。
この工程の終わりに、プレ水素化組成物と呼ばれる組成物が得られ、Nelson−Somogyi法によって測定される還元糖含有量が0.15〜1%の範囲であってもよい。これは、この還元糖含有量を得るのに十分な時間、水素化する工程を実施することによって得られる。この時間は主にこの工程中に使用する圧力および温度条件に従って変化する:圧力および温度が高いほど、反応時間は短くなる。それにもかかわらず、当業者は、グルコースポリマーの構造ほとんど分解させないために、上記の好ましい条件を使用することを好む。この工程の時間は、90〜120分、好ましくは120〜180分の範囲であってもよい。
次に、このプレ水素化組成物は塩基を添加することによるpHを調整する工程に付してもよく、この工程の最後に、前記組成物のpHは8.5〜11、例えば8.6〜10、優先的には9.10〜9.90の範囲である。塩基は水酸化ナトリウムであってもよい。
次に、このプレ水素化組成物をアルカリ化する工程は本発明の水素化グルコースポリマー組成物を形成するのに十分な時間、100〜140℃の温度で実施される。
アルカリ化する工程の時間は、主にこの工程中に使用される温度条件によって変わり:温度が高く、プレ水素化組成物の還元糖含有量が低いほど、反応時間を短くすることができる。それにもかかわらず、示された条件下ではグルコースポリマーの構造がほとんど分解しないように、時間を10〜120分、好ましくは15〜100分の範囲とすることが好ましい。驚くべきことに、本方法のこのアルカリする化工程は、グルコースポリマーの構造を分解させることも、ほとんど分解させることもなく、グルコースポリマーの総繊維含有量を減らすことも、ほとんど含まないこともない。;いかなる理論にも縛られることなく、本出願人は、グルコースポリマーの構造を分解させることなく、アルカリ化する工程に供することを可能にする特性を有する、プレ水素化組成物が水素化する工程中に提供されたという仮説をたてる。グルコースポリマーが食物繊維を含み、そのような繊維の栄養上の利益を維持することが望まれる場合に、これは特に不可欠である。
アルカリ化する工程はまた、水素および水素化触媒の存在下で実施される。水素ガス圧力は、20〜200バール、例えば30〜100バール、優先的には40〜60バールの範囲であってもよい。アルカリ化する工程は、前記水素化する工程の最後に塩基を導入することによって、水素ガス下で、水素化する工程で使用された触媒を分離することなく、上記の水素化反応器中で実施することができる。
当業者は、例えば温度を上げること、またはこの工程の時間を長くすること、または触媒の量を増やして水素ガス圧力を上げることによって、本発明の水素化組成物中の還元糖の量を減らすために、上記のアルカリ化する工程のパラメータを変えることができる。
水素化およびアルカリ化する工程は、回分式または連続式であってもよい。
次のアルカリ化する工程を別の反応器で実施するために、プレ水素化組成物を反応器から取り出すことが可能である。同じ反応器中に組成物を維持し、その中でpHを調整する工程を実施し、次にアルカリ化する工程を実施することもできる。
第1の工程中に、または任意選択的に第2の工程中に使用される触媒は、デカンテーション工程の後に任意選択的に実施される濾過工程によって、プレ水素化組成物または水素化グルコースポリマー組成物から分離することができる。
本発明の方法はまた、アルカリ化する工程の後に、水素化グルコースポリマー組成物を精製する工程を含んでもよい。有利には、精製する工程は、水素化グルコースポリマー組成物を1種以上のイオン交換樹脂に供する工程を含む。優先的には、この段階は、強カチオン樹脂上の第1の通過、次に弱アニオン樹脂上の第2の通過を含む。この段階はまた、混床上に供することによって完了することができる。精製する工程はまた、グルコースポリマー組成物をカーボンブラックで処理することを含んでもよい。本方法はまた、クロマトグラフィー工程、例えば疑似移動床クロマトグラフィーの工程を含んでもよい。
この段階でまだ液体形態である組成物は、固体形態にすることができる。有利には、組成物は、好ましくは噴霧乾燥粉末である粉体の形態にあってもよい。したがって、本方法は濃縮する工程、続いて乾燥する工程を含んでもよい。濃縮する工程は、任意のタイプのエバポレーターを用いて実施されてもよく、乾燥する工程は特に、噴霧乾燥する工程または造粒する工程であってもよい。これらの方法は、当業者によく知られている。
本発明による水素化グルコースポリマー組成物は、水素化グルコースポリマーについて既の既知の用途に使用することができる。
本発明による組成物は、食品および医薬品を製造するために、特に、炭酸飲料および特にソーダなどの、ノンアルコール飲料、茶系飲料、果汁、無糖もしくは低糖飲料、ならびにまたビール、蒸留酒およびスピリットなどのアルコール飲料などの飲料の製造のために、ヨーグルトまたはアイスクリームなどの乳製品を製造するために、パン、シリアル、ケーキまたはクッキーなどの調理済み製品を製造するために、菓子類を製造するために、ジャム/ジェリーまたは果実ベースの調製品、ソースを製造するために、パスタまたはめん類を製造するために、高齢者または幼児または乳児向け食品などの特定の栄養食品、およびまた粉体または錠剤形状にあってもよい栄養補助食品を製造するために、あるいは医薬品を製造するために特に使用することができる。
本発明の別の主題は、pHが2〜7の範囲である食品および医薬品を製造するための本発明による組成物の使用に関する。
本発明を以下の実施例において詳細に説明する。これらの実施例は限定的ではなく、決して本発明の範囲を限定する可能性がないことが明記される。
着色の測定
着色は、ICUMSA法に従って測定する。
間隙率0.45μmのメンブレンフィルター(Acrodiscフィルター)で濾過した後に、DO5cm長さの容器中で、分光計を用いて、420nmにおける溶液の光学密度(DO)を測定する。溶液のブリックスも測定する:
Figure 2019524918
種々の水素化グルコースポリマー組成物の着色を、表1および表2の「ICUMSA」の欄に報告する。
安定性を測定する方法
異なるpHおよび温度で水素化グルコースポリマー組成物の安定性試験を実施する。
本目的は、所定の時間での着色の変化を評価することである。これは、食品加工中の水素化繊維の安定性の特徴付けを可能にする。
この目的のために、25%の固形分の2つの水素化繊維溶液を調製する。
pH4での安定性を測定するために(テストA)、溶液をpH=4に緩衝化する(クエン酸、水酸化ナトリウムおよび塩化ナトリウムを含むFluka(登録商標)pH4緩衝液)。pH7での安定性を測定するために(テストB)、溶液をpH=7に緩衝化する(リン酸一カリウムおよびリン酸二ナトリウムを含むFluka(登録商標)pH7緩衝液)。
次に、溶液を閉パイレックス試験管に入れ(各pHにつき10の試験管)、試験管を:
・pH=4での安定性を検討するテストAについては115℃;
・pH=7での安定性を検討するテストBについては85℃
6時間油浴に入れる。
次に、試験管を油浴から取り出し、室温(20℃)まで冷却する。
上記と同じ方法で、ICUMSA法による着色を熱処理の結果として様々な試験管について測定し、測定値の平均を計算する。
処理後の異なる水素化グルコースポリマー組成物の着色を、表1および表2の「ICUMSA(pH4、6時間)」および「ICUMSA(pH7、6時間)」の欄に報告する。
実施例1A
懸濁液中にラネーニッケルを含有する20リットルのジャケット付き反応器に、グルコースポリマー型のNutriose(登録商標)FM 10を攪拌しながら導入する。
使用されるNutriose(登録商標)FM 10は、還元糖が約10%、繊維含有量(AOAC 2001.03)が約74%であり、数平均分子量が1145g/モル、重量平均分子量が3480g/モルである。
反応媒体中のグルコースポリマーの固形分は25重量%であり、乾燥重量基準のラネーニッケル含有量は5重量%である。溶液のpHは5である。
水素化は、50バールの水素ガス圧力および120℃の温度で2時間実施する。
Nelson−Somogyi法に従って測定される還元糖の量が1867ppmのプレ水素化組成物が得られる。
反応器を50バールの水素ガス圧力下で120℃の温度に維持しながら、プレ水素化組成物のpHが9.2となるように3重量%のソーダ溶液を15分で導入する。次にアルカリ化する工程を15分間実施する。
この後に反応を停止し、15分間デカントし、上澄みをデカンターに排出して触媒を回収する。次に、上澄み液を濾過して、触媒の最後の痕跡を除去する。
得られたシロップを15℃まで冷却し、次に弱および強カチオン樹脂で精製し、次に混床に付す。
水素化組成物の特性を下記表1に示す。
実施例1B
実施例1Bは、アルカリ化する工程時間が15分ではなく45分であるという点でのみ実施例1Aと異なる。
水素化組成物の特性を下記表1に示す。
実施例1C
実施例1Cは、アルカリ化する工程時間が15分ではなく75分であるという点でのみ実施例1Aと異なる。
水素化組成物の特性を下記表1に示す。
比較例1
比較例1(C EX1)は、水素化する工程時間が3時間である点、およびアルカリ化する工程が実施されないという点でのみ実施例1Aと異なる。
水素化組成物の特性を下記表2に示す。
実施例2A
懸濁液中にラネーニッケルを含有する20リットルのジャケット付き反応器に、グルコースポリマー型のNutriose(登録商標)FM 06を攪拌しながら導入する。
使用されるNutriose(登録商標)FM 06は、還元糖の量が約5%、繊維含有量(AOAC 2001.03)が約85%であり、数平均分子量が2295g/モル、重量平均分子量が4125g/モルである。
反応媒体中のグルコースポリマーの固形分は25重量%であり、乾燥重量基準のラネーニッケル含有量は5重量%である。溶液のpHは5である。
水素化は、50バールの水素ガス圧力下および130℃の温度で3時間実施する。
Nelson−Somogyi法に従って測定される、還元糖の量が1673ppmであるプレ水素化組成物が得られる。
反応器を50バール水素の圧力と120℃の温度に維持しながら、プレ水素化組成物のpHが9.3となるように3重量%のソーダ溶液を15分で導入する。次にアルカリ化する工程を15分間実施する。
この後に反応を停止し、15分間デカントし、上澄みをデカンターに排出して触媒を回収する。次に、上澄み液を濾過して、触媒の最後の痕跡を除去する。
得られたシロップを15℃まで冷却し、次に弱および強カチオン樹脂で精製し、次に混床に付す。
水素化組成物の特性を下記表1に示す。
実施例2B
実施例2Bは、水素化する工程時間が3時間ではなく2時間であるという点において、およびアルカリ化する工程時間が15分ではなく75分であるという点でのみ実施例2Aと異なる。
Nelson−Somogyi法に従って測定される、還元糖の量が3255ppmであるプレ水素化組成物が得られる。水酸化ナトリウムを導入した後、プレ水素化組成物のpHは9.6である。
水素化組成物の特性を下記表1に示す。
実施例2C
実施例2Cは、ラネーニッケル含有量が乾燥重量基準で5%ではなく、7.5重量%であるという点でのみ実施例2Bと異なる。
Nelson−Somogyi法に従って測定される、還元糖の量が2163ppmであるプレ水素化組成物が得られる。水酸化ナトリウムを導入した後、プレ水素化組成物のpHは9.7である。
水素化組成物の特性を下記表1に示す。
比較例2A
比較例2A(C EX2A)は、水素化する工程時間が3時間である点、およびアルカリ化する工程が実施されない点でのみ実施例2Cと異なる。
水素化組成物の特性を下記表2に示す。
比較例2B
比較例2B(C EX2B)は、水素化する工程時間が4時間である点、およびアルカリ化する工程が実施されない点でのみ実施例2Cと異なる。
水素化組成物の特性を下記表2に示す。
実施例3
グルコースポリマー組成物は、仏国特許出願公開第3 032 709 A1号明細書の実施例1を再現することによって提供される。
製造された組成物は、還元糖の量が約20.2%、繊維含有量(AOAC 2001.03)が約61%であり、数平均分子量が595g/モル、重量平均分子量が1300g/モルである。
反応媒体中のグルコースポリマーの固形分は25重量%であり、乾燥重量基準のラネーニッケル含有量は5重量%である。溶液のpHは5である。
水素化は、50バールの水素ガス圧力下および130℃の温度で2時間実施する。
Nelson−Somogyi法に従って測定される、還元糖の量が1570ppmであるプレ水素化組成物が得られる。
反応器を50バール水素の圧力と120℃の温度に維持しながら、プレ水素化組成物のpHが9.3の値となるように3重量%のソーダ溶液を15分で導入する。次にアルカリ化する工程を75分間実施する。
この後に反応を停止し、15分間デカントし、上澄みをデカンターに排出して触媒を回収する。次に、上澄み液を濾過して、触媒の最後の痕跡を除去する。
得られたシロップを15℃まで冷却し、次に弱および強カチオン樹脂で精製し、次に混床に付す。
水素化組成物の特性を下記表2に示す。
表1はまた、Danisco社によって販売される水素化ポリデキストロースであるLitesse(登録商標)Ultraまたは松谷化学工業によって販売される難消化性デキストリンであるFibersol(登録商標)2Hの2つの市販の水素化グルコースポリマー組成物の特性を示す。
Figure 2019524918
Figure 2019524918
これらの実施例により、還元糖の量が従来技術の組成物よりもはるかに少なく、非常にわずかである水素化グルコースポリマー組成物を製造する可能性を示す。
比較例1の組成物と実施例1Aのプレ水素化組成物を比較すると、時間は1時間増加するが、還元糖の量はそれほど低減しない。
比較例2Aの組成物と実施例2Cのプレ水素化組成物を比較すると、時間は1時間増加し、還元糖の量は低減するが、本発明の還元糖の量に達するのに十分ではない。
比較例2Bの組成物と比較例2Aの組成物を比較すると、時間が1時間増加するが、還元糖の量はそれほど低減しない。
したがって、どの条件を選択しても、水素化する工程とアルカリ化する工程とを含む本発明特有の方法のみが、還元糖の量が800ppm未満とわずかである水素化グルコースポリマー組成物を得ることを可能にした。
本試験はまた、本発明による組成物が酸性または中性pHで改善された熱安定性を有することを示す。いかなる理論に縛られることなく、これは還元糖の量の劇的な低減によって説明することができる。
これは、食品の製造方法に使用できる製品、一般にpH2〜7の食品に特に求められる利点である。

Claims (15)

  1. AOAC 2001.03の方法に従って測定される総繊維含有量が50%超であり、乾燥重量SRによる還元糖の量が800ppm未満である、水素化グルコースポリマー組成物。
  2. 乾燥重量による前記還元糖の量が20〜600ppm、好ましくは50〜400ppmの範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記グルコースポリマーが難消化性食物繊維を含むグルコースポリマーであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の組成物。
  4. AOAC 2001.03の方法に従って測定される総繊維含有量が60%超、好ましくは70%超、例えば80%超であることを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
  5. グルコース、マルトース、およびそれらの異性体の水素化から生じるポリオール(DP1H+DP2H)の乾燥重量が、前記組成物の乾燥重量に対して30%未満、有利には25%未満、例えば15%未満、特に5%未満、またはさらに2%未満であることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. Mwが1000〜6000g/モル、有利には1300〜5000g/モル、例えば1000〜3600g/モルまたは3600〜6000g/モルの範囲であることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. Mwが2500g/モル以上、例えば2500〜6000g/モルの範囲であることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の組成物。
  8. ・食物繊維を含有するグルコースポリマーの水溶液を準備する工程;
    ・任意選択的にこのpHを調整した後に、pH4〜7の溶液を準備するために前記水溶液を水素化触媒と接触させる工程;
    ・還元糖含有量が0.15〜1%の範囲のプレ水素化組成物を得るのに十分な時間、反応器中で前記溶液を水素化する工程;
    ・続いて、塩基の添加による前記プレ水素化組成物のpHを調整する工程であって、この工程の最後に前記プレ水素化組成物のpHが8.5〜11の範囲である、pHを調整する工程;
    ・続いて、水素化触媒および水素の存在下で、水素化グルコースポリマー組成物を形成するのに十分な時間、100〜140℃の温度で前記プレ水素化組成物をアルカリ化する工程
    を含む、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の水素化グルコースポリマー組成物の製造方法。
  9. 前記水素化する工程が、100〜140℃の温度、20〜200バールの水素ガス圧力で実施されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記pHを調整する工程の最後に、前記プレ水素化組成物のpHが9.10〜9.90の範囲であることを特徴とする、請求項8または請求項9に記載の方法。
  11. 前記アルカリ化する工程の後に、前記水素化グルコースポリマー組成物を精製する工程が実施されることを特徴とする、請求項8ないし請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記精製する工程が、前記水素化グルコースポリマー組成物を1種以上のイオン交換樹脂に供する工程を含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記精製する工程が、前記グルコースポリマー組成物をカーボンブラックで処理することを含むことを特徴とする、請求項11または請求項12に記載の方法。
  14. 濃縮する工程、続いて乾燥する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項8ないし請求項13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の組成物を含む、食品または医薬品。
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