JP2019523766A - フレグランス物質 - Google Patents

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一馬 北條
一馬 北條
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Abstract

3−シクロヘキセニルメタノールのエステル及びエーテル及びこれらの誘導体を含めた、特有の化学構造を有するフレグランス化合物を提供する。フレグランス化合物は、多面的な香りを有することができる。フレグランス化合物は、単独で使用してもよいが、フレグランス組成物及び/又は消費者製品に取り入れて、フレグランス組成物及び/又は消費者製品の香りを改変又は強化することもできる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年6月8日出願の米国仮特許出願第62/347,307号の優先権を主張するものであり、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の主題は、フレグランス組成物中のフレグランス化合物として有用な化学組成物に関する。
香料産業は、常に、好都合な官能特性を有する新規の化学物質の開発に依存している。このような新規のフレグランス化合物は、独特な香り特性を有する新規のフレグランス組成物を作製するために使用することができる、又は既存のフレグランス組成物の官能特性を改変若しくは強化することができる。フレグランス組成物は、高級香料、パーソナルケア製品、ホームケア製品、エアケア製品等を含めた、さまざまな消費者製品において使用される。
化学構造の違いは、香り、ノート、並びに他の官能特性、化学的特性、及び物理的特性に大きな影響を与え得る。したがって、好都合な官能特性を有する新規の化学構造が継続的に必要とされている。一旦特定されると、これらの新規の化合物は、調香師及び他の人々に新規の特有のフレグランスを作る能力を与えることができる。
本開示の主題は、以下に詳述する独特かつ所望の官能特性を有する新規のフレグランス化合物を提供することによって、これら及び他の必要性に対処する。
本開示は、さまざまな香りノートの組合せによる多面的な香りを有するフレグランス化合物を提供する。これらの化合物は、単独で使用してもよいが、フレグランス組成物及び/又は消費者製品に取り入れてもよい。
特定の態様において、本開示は、式Iのフレグランス化合物又はその異性体を含むフレグランス組成物を提供する:
Figure 2019523766
(式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)から選択され、
は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であり、
は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
特定の実施形態において、Rは、CHCHCHCH、CHCHC(CH、CHC(CH)CH、及びCHCHCHから選択される。
特定の実施形態において、フレグランス化合物は、式Ia又はその異性体の構造を有する:
Figure 2019523766
(式中、Rは、OCH、OCHCHCH、OCHCH、OCHCHCH、OCHCHCHCH、OCH(CH、OCHCH(CH、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
特定の実施形態において、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、これらの異性体、及びこれらの組合せからなる群から選択される。特定の実施形態において、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、又はそのキラル型シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートである。
本明細書で具現化したように、フレグランス組成物は、アルデヒド化合物、バルサム化合物、シトラス化合物、フローラル化合物、フルーティ化合物、グルマン(gourmand)化合物、マリン化合物、苔化合物、ムスク化合物、パウダリー化合物、ウッディ化合物、及びこれらの組合せから選択される追加のフレグランス化合物を更に含むことができる。特定の実施形態において、フレグランス組成物は、溶剤を更に含むことができる。
特定の態様において、本開示はまた、嗅覚に有効な量の式Iのフレグランス化合物をフレグランス組成物に添加することによって、フレグランス組成物の香り特性を改変する方法も提供する。例えば、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート又はそのキラル型シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートであってもよい。
特定の他の態様において、本開示は、消費者製品基剤及び式Iのフレグランス化合物又はその異性体を含む消費者製品を提供する。フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、これらの異性体、及びこれらの組合せからなる群から選択することができる。例えば、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート又はそのキラル型シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートであってもよい。
特定の実施形態において、消費者製品は、高級香料、パーソナルケア製品、ホームケア製品、及びエアケア製品から選択される。例えば、高級香料は、パルファム、エクストレデパルファム、オーデパルファム、ミレジム、パルファムデトワレ、オーデトワレ、オーデコロン、ボディスプラッシュ、アフターシェイブ、ボディミスト、及びベビーコロンから選択することができる。パーソナルケア製品は、ローション、クリーム、モイスチャライザー、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプー、コンディショナー、及び石けんから選択することができる。ホームケア製品は、衣類用仕上げ剤、衣類用柔軟剤、洗濯洗剤、洗濯添加剤、すすぎ添加剤、漂白剤、乾燥機用シート、香料ビーズ、カーケア製品、食器用洗剤、及び硬質表面クリーナーから選択することができる。エアケア製品は、ろうそく、エアロゾル、エアーフレッシュナー、液体電動エアーフレッシュナー、フレグランスディフューザー、ゲルエアーフレッシュナー、プラグインエアーフレッシュナー、プラグインオイル、及びワックスメルトから選択することができる。
本開示はまた、嗅覚に有効な量の式Iのフレグランス化合物又はその異性体を消費者製品基剤に添加することによって、消費者製品の香り特性を改変する方法も提供する。
特定の他の態様において、本開示は、式Iのフレグランス化合物又はその異性体を消費者製品基剤と混合することを含む、消費者製品を製造する方法を提供する。特定の実施形態において、フレグランス化合物は、消費者製品基剤と混合する前に、フレグランス組成物中に取り入れられる。
更なる態様において、本開示は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、及びこれらの異性体を含めた、新規のフレグランス化合物を提供する。
前述の内容は、以下の詳細な説明をよりよく理解できるように、本出願の特徴及び技術的な利点を大まかに概説したものである。以下に、本出願の特許請求の範囲の主題を形成する、本出願の更なる特徴及び利点を記載する。当業者であれば、本出願と同じ目的を成し遂げる他の構造の改変又は設計のために、開示される概念及び特定の実施形態を基礎として容易に利用できることを理解するはずである。また、当業者は、このような同等の構成が、添付の特許請求の範囲に記載されるような本出願の趣旨及び範囲から逸脱しないことも理解すべきである。本出願の特性を示すと考えられる新規の特徴は、その組織及び操作方法の両方について、更なる目的及び利点と共に、以下の記述からよりよく理解されるであろう。
上で述べたように、現在に至るまで、官能特性が改善されたフレグランス化合物は、当技術分野において依然として必要とされている。更に、このようなフレグランス化合物を含むフレグランス組成物及び消費者製品の需要も依然としてある。
本開示は、3−シクロヘキセニルメタノールのエステル及びエーテル並びにこれらの誘導体に関する。例えば、本開示の化合物は、式I又はその異性体の構造を有することができる:
Figure 2019523766
(式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)から選択され、
は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であり、
は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
例えば、このような化合物は、式Iaの化合物又はその異性体を含む:
Figure 2019523766
(式中、Rは、OCH、OCHCHCH、OCHCH、OCHCHCH、OCHCHCHCH、OCH(CH、OCHCH(CH、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
本開示はまた、式I及び式Iaの化合物の異性体(立体異性体、ジアステレオ異性体、及び鏡像異性体を含む)も提供する。
例えば、本開示の化合物としては、これらに限定されないが、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−((((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、並びにこれらの異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、及び鏡像異性体、並びにこれらの組合せが挙げられる。特定の実施形態において、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート又はその誘導体である。特定の実施形態において、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートである。
本開示の化合物は、さまざまな香りノートの組合せによる多面的な香りを有することができる。これらの化合物は、単独で使用してもよいが、フレグランス組成物中に取り入れて、既存のフレグランス組成物、溶剤、媒体、消費者製品等の香りを改変又は強化することもできる。
1.定義
本明細書において用いられる用語は、一般に、本開示の主題の文脈の範囲内及び各用語が使用される特定の文脈中で、当技術分野において通常の意味を有する。特定の用語を、以下に、又はそうでなければ本明細書中の別の箇所で記述し、本開示の主題の組成物及び方法並びにそれらの製造及び使用の仕方を説明する上で実行者に更なる指導を与える。
本明細書では、単語「a」又は「an」の使用は、特許請求の範囲及び/又は明細書中で用語「含む(comprising)」と関連して使用される場合、「1」を意味してよいが、「1以上」、「少なくとも1」、及び「1又は2以上」の意味とも一致する。更に、用語「有する(having)」、「包含する(including)」、「含有する(containing)」及び「含む(comprising)」は、区別なく使用でき、当業者は、これらの用語が開放型用語であることを認識している。
用語「約」又は「およそ」は、当業者によって決定される特定の値の許容可能な誤差範囲内を意味し、どのように値が測定又は決定されたか、すなわち、測定システムの制限に部分的に依存する。例えば、「約」は、当技術分野における実践につき、3又は3より大きい標準偏差の範囲内を意味することができる。あるいは、「約」は、所与の値の20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、更により好ましくは1%以下の範囲を意味することができる。あるいは、特に生物系又は過程に関して、この用語は、値の一桁の範囲内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内を意味することができる。
本明細書では、用語「重量パーセント」又は「wt%」は、材料(すなわち、フレグランス配合物)の全湿重量のパーセンテージとして、材料中の成分の重量による量を指すことが意図されている。別段の指定がない限り、本明細書においてパーセンテージで表す全ての量は、重量パーセントの量を表す。
用語「フレグランス組成物」、「フレグランス」、「フレグランス配合物」、「香料」及び「香料組成物」の意味は同じであり、例えば、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペン系炭化水素、窒素又は硫黄複素環化合物、及び天然又は合成起源の精油(これらを混合して、組み合わせた個々の成分の香りが心地良い又は所望のフレグランスを生む)を含むフレグランス化合物の混合物である香料組成物を指す。これらの成分の多くは、参照により全内容が本明細書に組み込まれる、S.Arctander,Perfume and Flavor Chemicals,1969,Montclair,New Jersey,USA(又はより最近の版のいずれか)等の参考文献に列挙されている。本明細書に記載するように、フレグランス組成物は、いくつものフレグランス化合物の混合物であってもよい。例えば、フレグランス組成物は、例えば10個未満のフレグランス化合物を有する「単一アコード」と、例えば30個超のフレグランス化合物を有する「複合フレグランス」を包含する。特定の実施形態において、本開示のフレグランス組成物は、2つ以上のアコードの組合せであってもよい。
本明細書では、用語「改善する」とは、フレグランス組成物をより望ましい性質に仕上げることを意味すると理解され、用語「強化する」とは、強度等のフレグランス組成物の効果を大きくすることを意味すると理解され、用語「改変する」とは、フレグランス組成物の性質に変化をもたらすことを意味すると理解される。
本明細書では、用語「異性体」は、同じ分子式を有するが、原子の配列及び構造が異なる、さまざまな化合物を指す。また、本明細書では、用語「立体異性体」は、本開示の主題の所与の化合物に存在し得る様々な立体異性体の構造のいずれかを指し、幾何異性体を含む。置換基は、炭素原子のキラル中心に結合し得ることを理解されたい。したがって、本開示の主題は、化合物の鏡像異性体、ジアステレオ異性体又はラセミ体を含む。また、本明細書では、用語「構造異性体」は、同じ数及び同じ種類の原子を有するが、原子の結合が異なる、さまざまな化合物を指す。
本明細書では、用語「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない、立体異性体を指す。絶対立体配置は、Cahn−Ingold−Prelog R−S系に従って指定される。化合物が純粋な鏡像異性体である場合、各キラル炭素における立体配置は、R又はSの何れかによって指定され得る。絶対立体配置が不明の分割された化合物は、ナトリウムD線の波長で平面偏光を回転する方向(右旋性又は左旋性)に応じて(+)又は(−)に指定され得る。本開示の主題の化合物は、1つ以上の不斉中心を含有し、したがって鏡像異性体、ジアステレオ異性体、及び絶対立体配置の観点から(R)又は(S)に規定され得る他の立体異性体を生じさせ得る。本開示の主題は、このような可能性のある異性体(ラセミ混合物、光学的に純粋な形態、及び中間混合物を含む)をすべて含むことが意図されている。光学活性(R)及び(S)異性体は、キラルシントン若しくはキラル試薬を使用して調製してもよく、又は通例の技法を用いて分解してもよい。化合物が二重結合を含む場合、置換基は、E又はZ配置であり得る。化合物が二置換シクロアルキルを含有する場合、シクロアルキル置換基は、シス又はトランス配置を有し得る。すべての互変異性型も含まれることが意図される。
本明細書では、用語「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である一対の立体異性体を指す。一対の鏡像異性体の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。必要に応じて、用語を用いてラセミ混合物を指定する。
2.フレグランス化合物の製造方法
式I及び式Iaのフレグランス化合物は、当技術分野において既知の手順に従って調製することができる。非限定的な例として、式I及び式Iaのフレグランス化合物は、3−シクロヘキセン−1−メタノールから調製することができる。
式I及び式Iaのエステルフレグランス化合物では、強塩基による3−シクロヘキサン−1−メタノールの処理により、アルコールを脱プロトン化して対応するアルコキシドを生成することができる。例えば、非限定的には、3−シクロヘキサン−1−メタノールの脱プロトン化に使用することができる強塩基には、水素化ナトリウム、ナトリウム金属、及び強力な窒素含有有機塩基(イミダゾール、メチルイミダゾール、又はベンゾイミダゾール等)が挙げられる。結果として得られるアルコキシドは、式I及び式Iaのエステルフレグランス化合物を生成するために使用することができる共反応物とのアシル置換を容易に経る。好ましくは、アシル置換反応は、共反応物が求電子性部分及び/又は良好な脱離基を有するように準備する。アシル置換において利用できる共反応物の種類の例としては、これらに限定されないが、酸ハロゲン化物、カルボン酸、クロルギ酸エステル、又はエステル交換のためのメチル及びエチルエステルが挙げられる。この方法は、実施例1、2及び7〜11で以下に例示する。
あるいは、式I及び式Iaのエステルフレグランス化合物は、酸触媒による酸性条件下での3−シクロヘキサン−1−メタノールのアシル置換から調製することができる。例えば、非限定的には、酸触媒は、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、塩酸、硫酸、又はリン酸であってもよい。このようなアシル置換反応は、共反応物を使用した、当技術分野において既知の手順に従って実施することができる。好ましくは、アシル置換反応は、共反応物がアシル基及び/又は良好な脱離基を有するように準備することができる。アシル置換反応で利用できる共反応物の種類の例としては、これらに限定されないが、酸ハロゲン化物、カルボン酸、クロリギ酸エステル、又はエステル交換のためのメチル及びエチルエステルが挙げられる。この方法は、実施例3〜6で以下に例示する。
式Iのエーテルフレグランス化合物では、強塩基による3−シクロヘキサン−1−メタノールの処理により、アルコールを脱プロトン化して対応するアルコキシドを生成することができる。例えば、非限定的には、3−シクロヘキサン−1−メタノールの脱プロトン化に使用することができる強塩基には、水素化ナトリウム、ナトリウムアルコキシド、ナトリウム金属、又は他のアルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド、又はアルカリ金属が挙げられる。結果として得られるアルコキシドは、式Iのエーテルフレグランス化合物を生成するために使用することができる共反応物との求核置換を容易に経る。好ましくは、求核置換反応は、共反応物が求電子性部分及び/又は良好な脱離基を有するように準備する。求核置換において利用できる共反応物の種類の例としては、これらに限定されないが、ハロゲン化アルキル又はトシル酸アルキルが挙げられる。この方法は、実施例12〜16で以下に例示する。
3.フレグランス化合物
本開示は、さまざまな香りノートの組合せを有する多面的な香りを付与することができるフレグランス化合物を提供する。本開示のフレグランス化合物は、3−シクロへキセニルメタノールのエステル及びエーテルであってもよい。
例えば、非限定的には、フレグランス化合物は、以下の式I又はその異性体の構造を有することができる:
Figure 2019523766
(式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)であってもよい。特定の実施形態において、C〜C分岐又は直鎖アルケニル基は、CHCHCHCH、CHCHC(CH、CHC(CH)CH、及びCHCHCHであってもよい。
は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であってもよい。
は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、又はCHOHであってもよい。)
特定の実施形態において、RがC(O)Rの場合、化合物は、以下の式Ia又はその異性体の構造を有することができる:
Figure 2019523766
例えば、非限定的には、Rは、OCH、OCHCHCH、OCHCH、OCHCHCH、OCHCHCHCH、OCH(CH、OCHCH(CH、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択することができる。
特定の実施形態において、フレグランス化合物は、式I又は式Iaの化合物の異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。
本開示のフレグランス化合物は、例えば、これらに限定されないが、1種以上のアプリコット、アクアティック、バルサム、バナナ、ベリー、ビター、バターマッシュルーム、チェリー、ココア、ダークチョコレート、ドライフルーツ、ドライマッシュルーム、アーシー、ファーメンテッド、フローラル、フレッシュ、フルーティ、ガルバヌム、グレープフルーツ、グレープフルーツピール、グリーン、グリーンバナナ、ハーバル、セイヨウワサビ、インク、アイリス、ミルキー、マッシュルーム、過熟フルーツ、ピーチ、ペアー、ピール、ピクルス、パイナップル、プラム、ポテト、パウダリー、リッチ、ルバーブ、サリチレート、ストロベリー、スウィート、スウィートパイナップル、ベジタブル、バイオレット、ワイン、及び/又はゼスティの香りを含めた、多数の様々な香りを付与することができる。本開示のフレグランス化合物は、様々な香りノートの組合せを有する多面的な香りを付与することができる。
式Iaの化合物の特定の実施形態において、RはOCHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、特有のフレッシュさと共に、フルーティ、グリーンバナナ、及び/又はゼスティの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはOCHCHCHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、パイナップル、ココア、フルーティ、ダークチョコレート、及び/又はガルバヌムの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはOCHCHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、バイオレットアンダートーン、フルーティ、ファーメンテッド、及び/又はバナナの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはOCHCHCHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、完熟フルーツノート、ワイン、ファーメンテッド、ピーチ、及び/又はアプリコットの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはOCH(CHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、バルサムノート、スウィート、及び/又はドライフルーツの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはOCHCHCHCHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、スウィートパイナップル、プラム、及び/又はルバーブの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはOCHCH(CHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、サリチレート、フルーティ、及び/又はパウダリーの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはCH(OH)CHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。フレグランス化合物は、任意選択によりS配置であってもよい(すなわち、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエート)。このようなフレグランス化合物は、ミルキー、グリーン、フローラル、バターマッシュルーム、リッチ、ハーバル、及び/又はバイオレットの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはCH(CO)CHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、マッシュルーム、及び/又はベリーの香りを有することができる。
式Iaの化合物の他の特定の実施形態において、RはCHOHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、ストロベリー、ココア、マッシュルーム、及び/又はバイオレットの香りを有することができる。
更に、式Iの化合物の特定の実施形態において、RはCHCHCHCHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、フルーティ、ピーリー、パイナップル、ペアー、グリーン、ガルバヌム、及び/又はフローラルの香りを有することができる。
式Iの化合物の他の特定の実施形態において、RはCHCHC(CHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、ドライマッシュルーム、グリーン、ベジタブル、アーシー、フレッシュ、及びメタリックを有することができる。
式Iの化合物の他の特定の実施形態において、RはCHC(CH)CHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、アイリス、フローラル、ベリー、バイオレット、ビター、グレープフルーツピール、インク、グリーン、及び/又はフレッシュの香りを有することができる。
式Iの化合物の他の特定の実施形態において、RはCHCHCHである。例えば、このようなフレグランス化合物は、4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、セイヨウワサビ、グリーン、ピクルス、チェリーノート、ポテト、フルーティ、パイナップル、及び/又はガルバヌムの香りを有することができる。
式Iの化合物の他の特定の実施形態において、RはCH(3−シクロヘキセニル)である。例えば、このようなフレグランス化合物は、4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン又はその異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、又は鏡像異性体であってもよい。このようなフレグランス化合物は、フローラル、及び/又はフルーティの香りを有することができる。
本明細書で概略的かつ具体的に記載したフレグランス化合物に加えて、本開示は、その立体異性体、ジアステレオ異性体、及び鏡像異性体等の異性体も含む。
4.フレグランス組成物
本開示の主題のフレグランス化合物は、様々なフレグランス組成物に配合することができる。例えば、本開示の主題によるフレグランス組成物は、上記のフレグランス化合物の1種以上、2種以上、又は3種以上を含むことができる。
フレグランス化合物のフレグランス組成物中への配合は、「単一アコード」(10個未満のフレグランス化合物)から「複合フレグランス」(30個超のフレグランス化合物)までの範囲に及ぶ。例えば、フルボディのフレグランス組成物は一般に、約30個未満のフレグランス化合物を含むものではない。このようなフレグランス組成物は、少なくとも1種の芳香基剤、溶剤、又はこれらの組合せも含有し得る又はこれらからなり得る。前記芳香基剤又は溶剤は、液体であっても固体であってもよく、典型的には、フレグランス化合物の嗅覚特性を有意に変更することはない。
芳香基剤のいくつかの非限定的な例としては、乳化系、封入材料、天然又は加工デンプン、ポリマー、ゴム、ペクチン、ゼラチン様又は多孔質細胞物質、及びワックスが挙げられる。
溶剤のいくつかの非限定的な例としては、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、パルミチン酸イソプロピル(IPP/デルチールプリム)、ステアリン酸ブチル、アジピン酸ジオクチル、クエン酸トリエチル、水素化ロジン酸メチル(CAS番号8050−15−5)、テルペン(例えば、Glidsol 100)、パラフィンナフテン系溶剤(例えば、LPA−170溶剤)、イソアルカン(例えば、Soltrol 170 イソパラフィン)、イソパラフィン、イソオクタデカノール(例えば、Tego Alkanol 66)、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビトール 低重力)、グリコールエーテル(メチルカルビトール)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール DPM)、酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール DPMA)、プロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール PM グルコールエーテル)、トリプロピレングリコールメチルエーテル、フタル酸ジイソヘプチル(例えば、Exxonから入手可能なJayflex(登録商標)77)、脱イオン水又は蒸留水、特に変性エチルアルコール(例えば、SDA 40B)、アジピン酸ジメチル/グルタール酸ジメチル(例えば、FLEXISOLV(登録商標)から入手可能なDBE(登録商標)−LVPエステル)、ラセミ混合物(+/−)−2,2−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン(例えば、Augo Clean Multi Solvent)、Alcohol 40B Anhydrous 200 Proof、alcohol SDA 40B 190 Proof、トリアセチン、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(Solfit)、ラウリン酸ベンジル、トリプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール TPM)、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル(例えば、ドワノール DPNB)、ジメチルシロキサン、トリメチルシロキシ末端(例えば、ドワノール・コーニング200液)、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(例えば、Neobee M−5)、プロピレングリコール及びオレイン酸グリセリル(例えば、アラセル(Arlacel)186)、Uniceth−IC20L(例えば、アーラソルブ(Arlasolve)200L)、1,3プロパンジオール、ブチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、グリセリン、ステアリン酸N−メチル、イソプロピルアルコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール(例えば、MPジオールグリコール)、クエン酸ジエチル、アセチルクエン酸トリエチル、ジ酢酸イソペンチル(IPD−AC、2−メチルペンタン二酸ジメチル(例えば、ローディアソルブIris)、中鎖トリグリシリド(MTC)、テルペン系炭化水素(例えば、ジペンテン5100、DL−リモネン(例えば、ジペンテン122)、酢酸3,5,5−トリメチルヘキシル、マロン酸ジエチル、リモネン(例えば、ユニテンD)、酢酸シクロヘキシル、パラ−tert−ブチル(例えば、ベルテネックス)、酢酸エチル、コハク酸ジエチル、及び天然溶剤(ヒマワリ油等の植物油を含むが、これに限定されない)が挙げられる。
フレグランス組成物中に存在する式Iのフレグランス化合物の量は、配合によって決まるが、本開示の化合物は、典型的には、全フレグランス組成物の約0.1重量%から約30.0重量%の量で存在する。典型的には、より好ましい実施形態は、約0.5重量%から約20重量%の間を含有すると考えられ、最も好ましい実施形態は、約0.5重量%から約10重量%の間を含有すると考えられる。
特定の実施形態において、本開示の1種以上のフレグランス化合物は、全フレグランス組成物の約0.5重量%から約99重量%、又は全フレグランス組成物の約0.5重量%から約90重量%、又は約0.5重量%から約80重量%、又は約0.5重量%から約70重量%、又は約0.5重量%から約60重量%、又は約0.5重量%から約50重量%、又は約0.5重量%から約40重量%、又は約0.5重量%から約30重量%、又は約0.5重量%から約20重量%、又は約0.5重量%から約10重量%、又は約0.5重量%から約10重量%、又は約0.5重量%から約10重量%、又は約0.5重量%から約10重量%、又は約0.5重量%から約5重量%、又は約0.5重量%から約2重量%、又は約1重量%の量でフレグランス組成物中に配合される。特定の実施形態において、本開示のフレグランス組成物は、少なくとも約0.1重量%を含有する。例えば、フレグランス組成物の少なくとも約0.1重量%の濃度で、フレグランス化合物のいくつかの香りノートを検出することができる。特定の実施形態において、本開示のフレグランス組成物は、少なくとも約0.5重量%を含有する。より好ましい実施形態において、本開示のフレグランス組成物は、少なくとも約1重量%を含有する。例えば、フレグランス組成物の少なくとも約1重量%の濃度で、フレグランス化合物の完全な性質を検出することができる。
特定の実施形態において、本開示のフレグランス組成物は、少なくとも約98.5重量%のフレグランス化合物、例えば、式Iの化合物を含有する。一実施形態において、フレグランス組成物は、100重量%のフレグランス化合物、例えば、式Iの化合物を含有する。
特定の実施形態において、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、1−(((2−メチルプロピル)オキシ)メチル)シクロヘキサン、シクロヘキサン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、又はこれらの異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、若しくは鏡像異性体、又はこれらの組合せである。特定の実施形態において、フレグランス化合物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート又はその誘導体である。
フレグランス組成物は、1種以上の追加のフレグランスアコード又は化合物を更に含むことができる。特定の実施形態において、追加のフレグランスアコード又は化合物は、これらに限定されないが、1種以上のアルデヒド化合物、1種以上のバルサム化合物、1種以上のシトラス化合物、1種以上のフローラル化合物、1種以上のフルーティ化合物、1種以上のグルマン化合物、1種以上のグリーン化合物、1種以上のマリン化合物、1種以上の苔化合物、1種以上のムスク化合物、1種以上のパイニー化合物、1種以上のパウダリー化合物、1種以上のスパイシー化合物、及び/若しくは1種以上のウッディ化合物、又はこれらの組合せであってもよい。
例えば、非限定的には、アルデヒド化合物は、アルデヒドc−12 MNAであってもよい。バルサム化合物は、サリチル酸イソプロポキシエチル及び/又はサリチル酸ベンジルであってもよい。シトラス化合物は、シトラール、シトロネラール、L−シトロネロール、デカナール、リモネン、ミルセノール、ノートカトン、シネンサール、ベルガモット油、グレープフルーツ油、レモン油、ライム油、及び/又はオレンジ油であってもよい。フローラル化合物は、酢酸アニシル、アニスアルデヒド、酢酸ベンジル、ボルゲオナール、酢酸ブチル、シクラメンアルデヒド、シクロヘキシルラクトン、δ−ダマスコン、ファルネサール、L−ファルネサール、ファルネソール、フロルヒドラル、フローラルオゾン、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ピペロナール、ヘディオン、ヘリオブーケ、ヘキシルシンナムアルデヒド、サリチル酸ヘキシル、インドール、α−イオノン、β−イオノン、サリチル酸イソプロポキシエチル、ジャスモジオン(jasmodione)、シス−ジャスモン、コバノール、ラウリノール、リナロール、酢酸リナリル、マイヨール、ジヒドロジャスモン酸メチル、γ−メチルイオノン、メトキシメロナール、ネロール、ネロリオン、酢酸ネリル、2−ペンチルシクロペンタノン、フェノキサノール、イソ酪酸フェノキシエチル、フェニルアセトアルデヒド、フェニルエチルアルコール、ローズオキシド、スザラール、ウンデカベルトール、ゼラニウム油、ラベンダー油、ローズ油、及び/又はイラン油(ylang oil)であってもよい。フルーティ化合物は、アルデヒドC〜C16、カプロン酸アリル、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、ヘプタン酸アリル、酢酸アミル、ベンズアルデヒド、酢酸L−シトロネリル、L−シトロネリルニトリル、シクラセット(cyclacet)、ダマセノン、β−デカラクトン、γ−デカラクトン、マロン酸ジエチル、ジメチルフェニルエチルカルビノール、硫化ジメチル、γ−ドデカラクトン、酢酸エチル、酪酸エチル、カプロン酸エチル、デカジエン酸エチル、エチル−2−メチルブチレート、アセト酢酸エチル、プロピオン酸エチル、フロロール、酢酸ヘキシル、イソ酪酸ヘキシル、酢酸イソアミル、ジャスモラクトン、マンザネート、メロナール、メチルヘプチルケトン、γ−ノナラクトン、γ−オクタラクトン、イソ酪酸フェニルエチル、ラズベリーケトン、リンゴノール(ringonol)、テサロン(thesaron)、トリルアルデヒド、γ−ウンデカラクトン、ヴァノリス(vanoris)、及び/又はベルドックス(verdox)であってもよい。グルマン化合物は、カプリル酸、クマリン、エチルフレイソン(ethyl fraison)、エチルバニリン、エチルマルトール(例えば、ベルトールプラス)、フィルベルトン、フラネオール、グアヤコール、メープルフラノン、2−アセチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、及び/又はバニリンであってもよい。グリーン化合物は、ダイナスコーン(dynascone)、ガルバノレン、トランス−2−ヘキセナール、シス−3−ヘキセノール、ヘキセン−1−オール、シス−3−ヘキセニルアセテート、シス−3−ヘキセニルブチレート、シス−3−ヘキセニルサリチレート、リフアローム(liffarome)、炭酸オクチルメチル、2,6−ノナジエナール、オキサン、ステモン、酢酸スチラリル、トリプラール、ウンデカベルトール、炭酸バイオレットメチル(例えば、バイオレットT)、バイオニル、及び/又はバイオレットリーフ抽出物であってもよい。マリン化合物は、マイラックアルデヒド及び/又はカロン(Calone)1951であってもよい。苔化合物は、オークモス#1であってもよい。ムスク化合物は、アンブレットリド、アンブレトン、アンブロキサン、エキサルトリド、ガラクソリド、ハバノリド、ヘルベトリド、(1’R)−3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペンタン−1−イル)−2−ペンタノン、ムセノン、ムスクT、L−ムスコン、及び/又はトナリドであってもよい。パイニー化合物は、β−ピネンであってもよい。パウダリー化合物は、ヘリオトロピン及び/又はウイスキーラクトン(メチルオクタラクトン)であってもよい。スパイシー化合物は、β−カリオフィレン、シンナムアルデヒド、クミンアルデヒド、オイゲノール、イソオイゲノール、ペリルアルデヒド、カルダモン油、丁子油、ショウガ抽出物及び/又は黒コショウ抽出物であってもよい。ウッディ化合物は、アンバーコア、アンバーエクストリーム、アンブロキサン、バクダノール、セドランバー、セダノール、エバノール、ヒンジノール、ヒノキチオール、ジャバノール、ノーリンバノールデキストロ、オシロール、パッチョン、ポリアンブロール、α−ピネン、β−ピネン、サンダルマイソールコア、サンダロール、サンタレックスT(santalex T)、オルビトン、セダーウッド油、パチュリ油、ビャクダン油、及び/又はベチベル油であってもよい。
特定の実施形態において、追加のフレグランス化合物は、約0.001重量%〜約99重量%、又は約0.01重量%〜約90重量%、又は約0.1重量%〜約80重量%、又は約1重量%〜約70重量%、又は約2重量%〜約60重量%、又は約5重量%〜約50重量%、又は約10重量%〜約40重量%、又は約15重量%〜約30重量%、又は約20重量%〜約25重量%の量で、組成物中に配合される。
特定の態様において、本開示は、嗅覚に有効な量の本開示の化合物、例えば、式Iの化合物をフレグランス組成物に添加することによって、フレグランス組成物の香り特性を改変、強化、又は改善する方法を提供する。本明細書では、用語「嗅覚に有効な量」とは、フレグランス組成物中の個々の成分が、特有の嗅覚特性、例えば快楽的に魅力的と考えられる嗅覚特性に寄与する、フレグランス組成物中の前記化合物の量を意味する。当業者は、本開示のフレグランス化合物の混入に基づいてフレグランス組成物の嗅覚効果を最適化することができる。フレグランス化合物は、個別に使用してもよいが、混合物の一部として使用して、混合物中に存在する全ての芳香性成分の効果をまとめて、快楽度を格上げすることもできる。したがって、本開示で具現化した化合物を用いて、その独自の嗅覚特性により、又は前記組成物中に存在する他の成分の作用を追加的に引き起こさせることによって、既存のフレグランス組成物の特性を改変することができる。その量は、存在する他の成分、それらの相対的な量、所望の効果、及び製品の性質によって大きく異なってくる。
5.消費者製品
特定の実施形態において、本開示のフレグランス化合物及び組成物を、消費者製品の一部として配合することができる。例えば、非限定的には、フレグランス化合物及び/又は組成物は、必要に応じて補助材料と組み合わせて、香水、コロン、シャンプー、リンス、スキンケア、ボディシャンプー、ボディリンス、ボディパウダー、エアーフレッシュナー、デオドラント、入浴剤、食品、スナック菓子、飲料等に使用することができる。
本明細書で具現化したように、式Iの化合物は、単独で使用することもできるが、フレグランス組成物中に混入させてもよく、さまざまな消費者製品に有利に利用することができる。例えば、消費者製品は、好適な基材に香り付けすることを目的としたものでもよい。本明細書では、用語「基材」は、不当な悪影響を一切起こさずに消費者製品を適用することができる任意の表面を意味する。基材は、ヒト又は動物の皮膚又は毛髪、紙(例えば、芳香紙)、部屋の中の空気、衣類、家具、食器類、硬表面、及び関連物質を含めた、広範な材料であってもよい。したがって、基材は、例えば、毛髪及び皮膚等の体表を含むことができる。
例えば、本開示は、(a)少なくとも1種の式Iの化合物;及び(b)消費者製品基剤を含む消費者製品を提供する。本明細書では、「消費者製品基剤」は、洗浄、軟化、及びケア等の、消費者製品の具体的な目的を満たす消費者製品として使用するための組成物を意味する。本開示はまた、嗅覚に有効な量の少なくとも1種の式Iの化合物を消費者製品基剤に添加することによって、消費者製品基剤を改善、強化、又は改変する方法も提供する。
本明細書に記載の化合物は、単純に少なくとも1種の式Iの化合物若しくは少なくとも1種の式Iの化合物を含むフレグランス組成物を消費者製品基剤と直接混合することによって消費者製品基剤中で用いてもよく、あるいは、本明細書に記載の化合物を、更に早い段階で、封入材料、例えば、ポリマー、カプセル、マイクロカプセル及びナノカプセル、リポソーム、成膜剤、炭素又はゼオライト等の吸収剤、環状オリゴ糖、並びにこれらの混合物で封入して、又は光、酵素等の外的刺激の適用時に芳香性分子を放出するように適合された基材に化学結合させ、次いで消費者製品基剤と混合してもよい。したがって、本開示は、追加的に、化合物を消費者製品基剤に直接混合すること又は式Iの化合物を含むフレグランス組成物を消費者製品基剤と混合することのいずれかによって、芳香性成分である式Iの化合物を混入させることを含む、香料消費者製品の製造方法を提供する。混合は、従来の技術及び方法を用いて実施することができる。嗅覚に有効な量の少なくとも1種の本開示の化合物の添加により、消費者製品基剤の香りノートを改善、強化、又は改変することができる。例えば、消費者製品基剤を改変して、フルーティ、ラディッシュ、又はハーベシアスの香りノートを改善又は強化することができる。
特定の実施形態において、本開示の消費者製品は、これらに限定されないが、エアケア製品(例えば、ろうそく、エアロゾル、エアーフレッシュナー、液体電動エアーフレッシュナー、フレグランスディフューザー、ゲルエアーフレッシュナー、プラグインエアーフレッシュナー及び油、ワックスメルト等);ベビーケア製品(例えば、成人用失禁衣服、よだれ掛け、おむつ、トレーニングパンツ、乳児及び幼児用ケアワイプを含めた使い捨て吸収及び/又は非吸収物品に関連する消費者製品;並びにハンドソープ、シャンプー、ローション、シャワージェル、及び衣料品を含めたパーソナルケア製品);衣類用及びホームケア製品(例えば、衣類洗濯仕上げ(柔軟化を含む)、洗濯洗浄、洗濯及びすすぎ用添加及び/又はケア、漂白、乾燥機用シート、香料ビーズ、エアケア、カーケア、食器洗浄、硬表面クリーニング及び/又はトリートメント、並びに他の家庭用及び/又は業務用クリーニング等のための消費者製品);パーソナルケア製品(例えば、ローション、クリーム、モイスチャライザー、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプー、コンディショナー、石けん等);ファミリーケア製品(例えば、ウェット又はドライトイレットペーパー、化粧紙、使い捨てハンカチ、使い捨てタオル、及び/又はワイプ、タオル、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットタオル等);女性用ケア製品(例えば、生理用パッド、尿漏れ防止パッド、陰唇間パッド、おりものシート、ペッサリー、サニタリーナプキン、タンポン及びタンポン挿入器、並びに/又はワイプ等);セクシュアルヘルスケア製品(例えば、潤滑油及びコンドーム等を含めた、性的補助又は性的健康に関連する製品);ペットケア製品(例えば、ペット用臭気剤、猫用トイレ砂、ペット用デオドラント、ペット用健康及び栄養食品(ペットフード、おやつ、その他の経口送達製品を含む)、グルーミングエイド、ペットの毛髪/毛皮を処置する製品(シャンプー、スタイリング、コンディショニングを含む)、デオドラント及び発汗抑制剤、ペットの皮膚を洗浄又は処置するための製品(石けん、クリーム、ローション、及びその他の局所的に適用する製品を含む)、トレーニングエイド、玩具、並びに診断技術);高級香料(パルファム、エクストレデパルファム、オーデパルファム、ミレジム、パルファムデトワレ、オーデトワレ、オーデコロン、ボディスプラッシュ、アフターシェイブ、ボディミスト(ベビーコロンを含む)等の、香油の吸水性アルコール液を含む);オートケア製品(例えば、クリーナー、エアーフレッシュナー、ワイプ、石けん等);化粧品(例えば、皮膚用クリーム、洗顔クリーム、ナイトクリーム、ハンドクリーム、ローション、アフターシェイブローション、ボディローション、ファンデーション、リップスティック、リップクリーム、マニキュア液、マニキュア除光液、タルカムパウダー、しわ取り及び/又は老化防止用化粧品、日焼け止め製品、マッサージオイル等);ビューティーケア(例えば、シャンプー、スタイリング、コンディショニングを含めたヒト毛髪を処置するための製品、デオドラント及び発汗抑制剤、パーソナルクレンジング製品、ヒト皮膚を処置するための製品(クリーム、ローション、及びその他の局所的に適用する製品の適用を含む)、ひげそり用製品、リンス、リンスインシャンプー、ヘアスタイリング剤(ポマード、ヘアトニック、ヘアジェル、ヘアクリーム、及びヘアムース等)、育毛剤、毛髪着色剤等);並びに入浴剤(例えば、粉状入浴添加剤、固形発泡入浴添加剤、バスオイル、泡風呂用芳香生成剤、バスソルト等);除毛製品(例えば、脱毛クリーム、シュガーペースト又はジェル、ワックスを含めた除毛製品);文房具(例えば、ペン、クレヨン、絵の具、鉛筆、紙、折り紙、シール等);玩具(例えば、ボール、お手玉、トランプ、こま、人形、積み木等);フレーバー製品(例えば、砂糖菓子、飲料、スナック菓子、加工食品、市販薬、ガム等);医薬品(例えば、絆創膏、軟膏、坐薬、錠剤、液剤、カプセル剤、顆粒剤、薬理学的に活性の分子的及び/又は生物学的実体;ヒト及び/又は動物における疾患の治療及び/若しくは予防、並びに/又は症状の緩和におけるこれらの使用、並びに治療及び/又は予防及び/又は緩和を必要とする対象にこのような実体を送達する製剤、投薬計画、キット及び/又は経路等);ヘルスケア製品(例えば、口腔の任意の軟組織及び/若しくは硬組織又はそれらに関連する条件と共に使用する任意の組成物を含む、経口ヘルスケア製品(例えば、虫歯予防組成物、歯石防止用チューインガム組成物、口臭防止用組成物、歯磨剤、義歯用組成物、ロゼンジ、リンス、及び歯のホワイトニング組成物)、洗浄器具、フロス及びフロス器具及び歯ブラシ;市販のヘルスケア、例えば鎮咳薬及び風邪治療薬並びに他の呼吸条件の治療薬、鎮痛剤(局所、経口、又はその他)、胃腸薬(胸焼け、胃のむかつき、下痢、及び過敏性腸症候群等の胃腸条件の緩和に好適な任意の組成物を含む)、並びにカルシウム又は食物繊維補助食品等の栄養素補給剤);並びに食品及びドリンク又は飲料(例えば、ガム、飴、ポテトチップス等のスナック菓子、クッキー及びビスケット等の焼き菓子からなる菓子類;フレーバーティー、ハーブティー、ジュース、ソーダ及び粉末ドリンク等の清涼飲料、紅茶及びコーヒー等の嗜好飲料、並びに乳飲料を含めた飲料;アイスクリーム、シャーベット、ムース及びフローズンヨーグルト等の冷菓;カスタードプリン、ゼリー、ババロア、ヨーグルト及びクリーム等のデザート;スープ、カレー及びシチュー等の調理済食品;麺類の濃縮スープ、ドレッシング及びマヨネーズ等のシーズニング;パン及びドーナツ等のパン製品;バタークリーム及びマーガリン等の日常品;フィッシュペースト製品等)であってもよい。特定の実施形態において、本開示の主題は、本明細書に記載の消費者製品中での、本明細書に記載のフレグランス化合物及び組成物の使用を提供する。
さまざまな濃度及び/又は量のフレグランス組成物が、消費者製品中に使用され得る。本開示の特定の実施形態において、フレグランス組成物を消費者製品に混合し、組成物は、約0.0001〜約90重量/重量(w/w)%、又は約0.001〜約75w/w%、又は約1〜約50w/w%、又は約5〜約25w/w%、又は約10〜約15w/w%、及びそれらの間の値の量で存在する。
特定の実施形態において、消費者製品と混合したフレグランス組成物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、1−(((2−メチルプロピル)オキシ)メチル)シクロヘキサン、シクロヘキサン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、又はこれらの異性体、立体異性体、ジアステレオ異性体、若しくは鏡像異性体、又はこれらの組合せを含む。特定の実施形態において、消費者製品と混合したフレグランス組成物は、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート又はその誘導体を含む。
特定の実施形態において、消費者製品基剤は、1種以上の基剤、溶剤、及びこれらの組合せを追加で含む。
例えば、非限定的には、基剤には、これらに限定されないが、精油、ラクトン、アルデヒド、アルコール、ケトン、ニトリル、エステル、アミド、オキシム、及び他のフレグランス化合物並びに香料補助成分を挙げることができる。
更なる非限定的な例として、溶剤には、これらに限定されないが、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、パルミチン酸イソプロピル(IPP/デルチールプリム)、ステアリン酸ブチル、アジピン酸ジオクチル、クエン酸トリエチル、水素化ロジン酸メチル(CAS番号8050−15−5)、テルペン(例えば、Glidsol 100)、パラフィンナフテン系溶剤(例えば、LPA−170溶剤)、イソアルカン(例えば、Soltrol 170イソパラフィン)、イソパラフィン、イソオクタデカノール(例えば、Tego Alkanol 66)、フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビドール低重力)、グリコールエーテル(メチルカルビトール)、ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール DPM)、酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール DPMA)、プロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール PM グリコールエーテル)、トリプロピレングリコールメチルエーテル、フタル酸ジイソヘプチル(例えば、Exxonから入手可能なJayflex(登録商標)77)、脱イオン水又は蒸留水、特に変性エチルアルコール(例えば、SDA 40B)、アジピン酸ジメチル/グルタール酸ジメチル(例えば、FLEXISOLV(登録商標)から入手可能なDBE(登録商標)−LVPエステル)、ラセミ混合物(+/−)−2,2−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン(例えば、Augo Clean Multi Solvent)、Alcohol 40B Anhydrous 200 Proof、alcohol SDA 40B 190 Proof、トリアセチン、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(Solfit)、ラウリン酸ベンジル、トリプロピレングリコールメチルエーテル(例えば、ドワノール TPM)、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル(例えば、ドワノール DPNB)、ジメチルシロキサン、トリメチルシロキシ末端(例えば、ドワノール・コーニング200液)、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(例えば、Neobee M−5)、プロピレングリコール及びオレイン酸グリセリル(例えば、アラセル186)、Uniceth−IC20L(例えば、アーラソルブ200L)、1,3プロパンジオール、ブチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、グリセリン、ステアリン酸Nメチル、イソプロピルアルコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール(例えば、MPジオールグリコール)、クエン酸ジエチル、アセチルクエン酸トリエチル、ジ酢酸イソペンチル(IPD−AC、2−メチルペンタン二酸ジメチル(例えば、ローディアソルブIris)、中鎖トリグリシリド(MTC)、テルペン系炭化水素(例えば、ジペンテン5100、DL−リモネン(例えば、ジペンテン122)、酢酸3,5,5−トリメチルヘキシル、マロン酸ジエチル、リモネン(例えば、ユニテンD)、酢酸シクロヘキシル、パラ−tert−ブチル(例えば、ベルテネックス)、酢酸エチル、コハク酸ジエチル、及びこれらの組合せを挙げることができる。
以下の実施例は、本開示の主題の例示として提供されるものであって、限定されるものではなく、本開示の主題は、これらの実施例を参照することによってよりよく理解されるであろう。
実施例1: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネートは、以下のスキーム1に従って調製した:
Figure 2019523766
5.00g(44.6mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノールを7.32g(89.1mmol)の1−メチルイミダゾールに溶解し、0℃で6.32g(66.9mmol)のクロロギ酸メチルをゆっくり滴下し、続いて2時間攪拌した。反応物の温度を室温まで上昇させ、終夜攪拌した。上層を分離し、キャピラリーカラムを備え付けたガス液体クロマトグラフィーを使用して転化率を分析した。3−シクロヘキセン−1−メタノールの転化率は、99%超だった。上層をクーゲルロールにより減圧下で蒸留し、無色の透明な液体のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネートが収率88.2%で得られた。香りは、フルーティ、グリーンバナナ、及びゼスティであり、特有のフレッシュさを有していた。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.63〜5.70(m、2H)、4.05(d、J=6.8Hz、2H)、3.78(s、3H)、2.10〜2.16(m、1H)、2.05〜2.10(m、2H)、1.96〜2.03(m、1H)、1.76〜1.83(m、2H)、1.29〜1.37(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:155.9、127.0、125.3、72.3、54.7、33.0、27.9、25.0、24.3。
GC/MS(EI):m/z(%)171(1)、133(1)、115(1)、94(48)、79(100)、77(10)、66(7)、54(4)、45(3)。
実施例2: アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネートの調製
アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネートは、以下のスキーム2に従って調製した:
Figure 2019523766
5.00g(44.6mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノールを7.32g(89.1mmol)の1−メチルイミダゾールに溶解し、0℃で8.06g(66.9mmol)のクロロギ酸アリルをゆっくり滴下し、続いて1.5時間攪拌した。反応物の温度を室温まで上昇させ、終夜攪拌した。上層を分離し、キャピラリーカラムを備え付けたガス液体クロマトグラフィーを使用して転化率を分析した。3−シクロヘキセン−1−メタノールの転化率は、99%超だった。上層をクーゲルロールにより減圧下で蒸留し、無色の透明な液体のアリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネートが収率82.3%で得られた。香りは、パイナップル、ココア、フルーティ、ダークチョコレート、及び若干のガルバニュームだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.91〜5.98(m、1H)、5.63〜5.71(m、2H)、5.36(dq、J=17.2、1.5Hz、1H)、5.27(dq、J=10.4、1.3Hz、1H)、4.63(dt、J=5.8、1.4Hz、1H)、4.05(d、J=6.7Hz、2H)、2.10〜2.17(m、1H)、2.04〜2.10(m、2H)、1.97〜2.04(m、1H)、1.75〜1.84(m、2H)、1.30〜1.38(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:155.2、131.6、127.0、125.3、118.8、72.3、68.3、33.0、27.9、25.1、24.3。
GC/MS(EI):m/z(%)197(1)、134(1)、119(1)、94(77)、91(12)、79(100)、77(10)、67(12)、55(5)。
実施例3:シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエートは、以下のスキーム3に従って調製した:
Figure 2019523766
10.0g(89.2mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノール、20.7g(178mmol)のアセト酢酸メチル、190mgのp−トルエンスルホン酸、及び10mLのヘプタンを、温度計、ディーン・スターク装置、及びジムロート冷却器を備え付けた10mL三口フラスコに添加し、還流下で加熱した。反応により生成した水をディーン・スターク装置によって除去し、原料の3−シクロヘキセン−1−メタノールは5.5時間後に消失した。こうして得られた反応溶液を5mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び5mLの飽和ブラインの順序で洗浄し、次いでヘプタンを蒸発させて、減圧下(158℃/1.12トール)で蒸留を行い、それによって15.5gの目的の無色の油のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート(3−シクロヘキセン−1−メタノールに基づく理論的収率88.7%)を得た。香りは、マッシュルーム及びベリーだった。
実施例4: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートは、以下のスキーム4に従って調製した:
Figure 2019523766
100g(891.5mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノール、167.1g(492.8mmol)の乳酸メチル、1.902gのp−トルエンスルホン酸、及び100mLのヘプタンを、温度計、ディーン・スターク装置、及びジムロート冷却器を備え付けた500mLの四口フラスコに添加し、還流下で加熱した。反応により生成したメタノールをディーン・スターク装置によって除去し、原料の3−シクロヘキセン−1−メタノールは2時間後に消失した。こうして得られた反応溶液を100mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び100mLの飽和ブラインの順序で洗浄し、次いでヘプタンを蒸発させて、減圧下(92.4〜93.8℃/250Pa)で蒸留を行い、それによって109.6gの目的の無色の油のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート(3−シクロヘキセン−1−メタノールに基づく理論的収率66.7%)を得た。香りは、ミルキー、グリーン、フローラル、バターマッシュルーム、及びリッチだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.64〜5.71(m、2H)、4.26〜4.31(m、1H)、4.11〜4.14(m、1H)、4.05〜4.09(m、1H)、2.83(d、1H)、2.06〜2.14(m、3H)、1.96〜2.04(m、1H)、1.75〜1.82(m、2H)、1.43(d、J=6.9Hz、3H)、1.29〜1.37(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:175.9、127.1、125.2、69.8、66.7、33.0、28.0、25.1、24.3、20.5。
GC/MS(EI):m/z(%)185(1)、169(1)、139(2)、125(1)、111(1)、107(1)、94(58)、79(100)、67(10)、45(20)。
実施例5: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエート((S)−異性体型)の調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートは、以下のスキーム5に従って調製した:
Figure 2019523766
111.5g(993.7mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノール、218.0g(2.094mol)のメチルL−(−)−ラクテート、2.110gのp−トルエンスルホン酸、及び111mLのヘプタンを、温度計、ディーン・スターク装置、及びジムロート冷却器を備え付けた500mLの四口フラスコに添加し、還流下で加熱した。反応により生成したメタノールをディーン・スターク装置によって除去し、原料の3−シクロヘキセン−1−メタノールは3時間後に消失した。こうして得られた反応溶液を111mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び111mLの飽和ブラインの順序で洗浄し、次いでヘプタンを蒸発させて、減圧下(93.7〜95.3℃/230Pa)で蒸留を行い、それによって131.3gの目的の無色の油のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエート(3−シクロヘキセン−1−メタノールに基づく理論的収率71.7%)を得た。香りは、ハーバル、グリーン、バイオレット、及びマッシュルームだった。
実施例6: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテートは、以下のスキーム6aに従って調製した:
Figure 2019523766
5.01g(44.7mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノール、6.78g(85%、89.2mmol)のグリコール酸、95.4mgのp−トルエンスルホン酸、及び5mLのヘプタンを、温度計、ディーン・スターク装置、及びジムロート冷却器を備え付けた50mLの三口フラスコに添加し、還流下で加熱した。反応により生成した水をディーン・スターク装置によって除去し、原料の3−シクロヘキセン−1−メタノールは3時間後に消失した。こうして得られた反応溶液を5mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び5mLの飽和ブラインの順序で洗浄し、次いでヘプタンを蒸発させて、減圧下(149℃/0.60トール)で蒸留を行い、それによって4.35gの目的の無色の油のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート(3−シクロヘキセン−1−メタノールに基づく理論的収率57.2%)を得た。香りは、ストロベリー、ココア、マッシュルーム、及びバイオレットだった。
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテートの合成は、以下のスキーム6bに従ってスケールアップした:
Figure 2019523766
31.8g(283.1mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノール、50.6g(561.7mol)のグリコール酸メチル、609mgのp−トルエンスルホン酸、及び32mLのヘプタンを、温度計、ディーン・スターク装置、及びジムロート冷却器を備え付けた200mLの三口フラスコに添加し、還流下で加熱した。反応により生成したメタノールをディーン・スターク装置によって除去し、原料の3−シクロヘキセン−1−メタノールは2時間後に消失した。こうして得られた反応溶液を30mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び30mLの飽和ブラインの順序で洗浄し、次いでヘプタンを蒸発させて、減圧下(95.5℃/250Pa)で蒸留を行い、それによって28.3gの目的の無色の油のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート(3−シクロヘキセン−1−メタノールに基づく理論的収率67.1%)を得た。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.63〜5.71(m、2H)、4.17(bs、2H)、4.11(d、J=6.7Hz、2H)、2.56(bs、1H)、2.05〜2.14(m、3H)、1.95〜2.03(m、1H)、1.74〜1.81(m、2H)、1.28〜1.36(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:173.5、127.0、125.2、69.7、60.5、32.9、27.9、25.1、24.2。
GC/MS(EI):m/z(%)171(1)、133(1)、111(2)、94(72)、79(100)、77(10)、67(10)、55(5)。
実施例7: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネートは、以下のスキーム7に従って調製した:
Figure 2019523766
5.00g(44.6mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノールを7.32g(89.1mmol)の1−メチルイミダゾールに溶解し、0℃で7.26g(66.9mmol)のクロロギ酸エチルをゆっくり滴下し、続いて2時間攪拌した。反応物の温度を室温まで上昇させ、終夜攪拌した。上層を分離し、キャピラリーカラムを備え付けたガス液体クロマトグラフィーを使用して転化率を分析した。3−シクロヘキセン−1−メタノールの転化率は、99%超だった。上層をクーゲルロールにより減圧下で蒸留し、無色の透明な液体のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネートが収率63.6%で得られた。香りは、フルーティ、バイオレットアンダートーン、ファーメンテッド、及びバナナだった。
H NMR(400MHz、CDCl)δ:5.59〜5.67(m、2H)、4.16(q、J=7.1Hz、2H)、4.00(d、J=6.4Hz、2H)、1.92〜2.14(m、4H)、1.71〜1.82(m、2H)、1.30〜1.35(m、1H)、1.28(t、J=7.1Hz、3H)。13C NMR(100MHz、CDCl)δ:155.3、127.0、125.3、72.0、63.8、33.0、27.9、25.1、24.2、14.2。
GC/MS(EI):m/z(%)185(1)、170(1)、94(45)、79(100)、77(10)、66(12)、53(8)。
実施例8: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネートは、以下のスキーム8に従って調製した:
Figure 2019523766
3.50g(31.2mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノールを4.36g(53.1mmol)の1−メチルイミダゾールに溶解し、0℃で5.07g(41.4mmol)のクロロギ酸プロピルをゆっくり滴下し、続いて30分間攪拌した。反応物の温度を室温まで上昇させ、終夜攪拌した。上層を分離し、キャピラリーカラムを備え付けたガス液体クロマトグラフィーを使用して転化率を分析した。3−シクロヘキセン−1−メタノールの転化率は、99%超だった。上層をクーゲルロールにより減圧下で蒸留し、無色の透明な液体のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネートが収率81.0%で得られた。香りは、完熟フルーツノート、ワイン、ファーメンテッド、ピーチ、及びアプリコットだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.63〜5.72(m、2H)、4.10(t、J=6.8Hz、2H)、4.04(d、J=6.7Hz、2H)、2.10〜2.17(m、1H)、2.04〜2.09(m、2H)、1.96〜2.04(m、1H)、1.75〜1.85(m、2H)、1.70(sext、J=7.2Hz、2H)、1.29〜1.37(m、1H)、0.97(t、J=7.5Hz、3H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:155.5、127.0、125.3、72.1、69.5、33.0、27.9、25.1、24.3、22.0、10.2。
GC/MS(EI):m/z(%)199(1)、136(1)、121(2)、105(2)、94(92)、93(13)、79(100)、66(8)、54(3)、43(13)。
実施例9: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネートは、以下のスキーム9に従って調製した:
Figure 2019523766
4.00g(35.7mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノールを5.56g(67.8mmol)の1−メチルイミダゾールに溶解し、0℃で49.9mL(トルエン中1.0M、49.9mmol)のクロロギ酸イソプロピルをゆっくり滴下し、続いて30分間攪拌した。反応物の温度を室温まで上昇させ、終夜攪拌した。上層を分離し、キャピラリーカラムを備え付けたガス液体クロマトグラフィーを使用して転化率を分析した。3−シクロヘキセン−1−メタノールの転化率は、99%超だった。上層をクーゲルロールにより減圧下で蒸留し、無色の透明な液体のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネートが収率71.6%で得られた。香りは、バルサムノート、スウィート、及びドライフルーツだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.63〜5.70(m、2H)、4.88(sep、J=6.3Hz、1H)、4.02(d、J=6.8Hz、2H)、2.10〜2.16(m、1H)、2.04〜2.09(m、2H)、1.95〜2.03(m、1H)、1.75〜1.85(m、2H)、1.32〜1.37(m、1H)、1.30(d、J=6.3Hz、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:154.9、127.0、125.4、71.9、71.7、33.0、27.9、25.1、24.3、21.8。
GC/MS(EI):m/z(%)199(1)、183(1)、136(1)、121(2)、94(73)、79(100)、67(7)、54(3)、43(22)。
実施例10: ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネートの調製
ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネートは、以下のスキーム9に従って調製した:
Figure 2019523766
3.50g(31.2mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノールを4.36g(53.1mmol)の1−メチルイミダゾールに溶解し、0℃で5.54g(40.6mmol)のクロロギ酸ブチルをゆっくり滴下し、続いて1時間攪拌した。反応物の温度を室温まで上昇させ、終夜攪拌した。上層を分離し、キャピラリーカラムを備え付けたガス液体クロマトグラフィーを使用して転化率を分析した。3−シクロヘキセン−1−メタノールの転化率は、99%超だった。上層をクーゲルロールにより減圧下で蒸留し、無色の透明な液体のブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネートが収率86.6%で得られた。香りは、スウィートパイナップル、プラム、及びルバーブだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.63〜5.71(m、2H)、4.14(t、J=6.7Hz、2H)、4.03(d、J=6.7Hz、2H)、2.10〜2.16(m、1H)、2.04〜2.09(m、2H)、1.96〜2.04(m、1H)、1.75〜1.85(m、2H)、1.63〜1.69(m、2H)、1.37〜1.45(m、2H)、1.29〜1.36(m、1H)、0.94(t、J=7.4Hz、3H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:155.5、127.0、125.3、72.1、67.8、33.0、30.7、27.9、25.1、24.3、18.9、13.6。
GC/MS(EI):m/z(%)213(1)、150(1)、133(1)、111(2)、95(17)、94(64)、79(100)、66(5)、57(5)、53(2)。
実施例11: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネートの調製
シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネートは、以下のスキーム11に従って調製した:
Figure 2019523766
4.50g(40.1mmol)の3−シクロヘキセン−1−メタノールを6.59g(80.3mmol)の1−メチルイミダゾールに溶解し、0℃で8.22g(60.2mmol)のクロロギ酸イソブチルをゆっくり滴下し、続いて1.5時間攪拌した。反応物の温度を室温まで上昇させ、終夜攪拌した。上層を分離し、キャピラリーカラムを備え付けたガス液体クロマトグラフィーを使用して転化率を分析した。3−シクロヘキセン−1−メタノールの転化率は、99%超だった。上層をクーゲルロールにより減圧下で蒸留し、無色の透明な液体のシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネートが収率94.8%で得られた。香りは、サリチレート、フルーティ、及びパウダリーだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.63〜5.72(m、2H)、4.04(d、J=6.8Hz、2H)、3.92(d、J=6.8Hz、2H)、2.10〜2.17(m、1H)、2.05〜2.09(m、2H)、1.93〜2.05(m、2H)、1.75〜1.85(m、2H)、1.29〜1.37(m、1H)、0.95(d、J=6.7Hz、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:155.6、127.0、125.3、74.0、72.1、33.0、27.9、27.8、25.1、24.3、18.9。
GC/MS(EI):m/z(%)213(1)、150(1)、135(1)、106(2)、95(32)、94(92)、79(100)、67(7)、57(13)、54(3)。
実施例12: 4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンの調製
4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンは、以下のスキーム12に従って調製した:
Figure 2019523766
DMF(576mL)中の3−シクロヘキセン−1−メタノール(19.2g、171.2mmol)に、0℃で、60%のNaH(20.54g、514mmol)を添加した。反応混合物を10分間攪拌し、次いで塩化クロチル(46.5g、514mmol)を添加した。反応混合物を室温までゆっくり温め、1時間攪拌した。水(50mL)を添加することによって反応を失活させ、トルエン(3×180mL)で抽出した。次いで有機層を合わせ、水及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%EtOAc)によって精製し、減圧下(63.6〜64.5℃/330Pa)で蒸留し、所望の生成物(21.1g、収率74%)を得た。香りは、フルーティ、ピーリー、パイナップル、ペアー、グリーン、ガルバヌム、及びフローラルだった。
一次的異性体:H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.64〜5.74(m、3H)、5.56〜5.62(m、1H)、3.90(d、J=6.2Hz、2H)、3.26〜3.32(m、2H)、2.08〜2.13(m、1H)、2.03〜2.07(m、2H)、1.86〜1.93(m、1H)、1.81〜1.85(m、1H)、1.66〜1.75(m、4H)、1.23〜1.31(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:129.1、127.9、127.1、126.0、75.2、71.7、33.9、28.6、25.7、24.6、17.7。
GC/MS(EI):m/z(%)166(2)、151(3)、135(5)、123(2)、111(33)、94(72)、93(100)、79(75)、67(46)、55(60)。
二次的異性体:GC/MS(EI):m/z(%)166(2)、151(3)、135(4)、123(2)、111(26)、94(92)、93(94)、79(100)、67(63)、55(61)。
実施例13: 4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンの調製
4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンは、以下のスキーム13に従って調製した:
Figure 2019523766
DMF(500mL)中の3−シクロヘキセン−1−メタノール(23.1g、205.9mmol)に、0℃で、60%のNaH(13.58g、340mmol)を添加した。反応混合物を10分間攪拌し、次いで1−ブロモ−3−メチル−2−ブテン(50.3g、311mmol、純度92%)を添加した。反応混合物を室温までゆっくり温め、1.5時間攪拌した。水(46mL)を添加することによって反応を失活させ、トルエン(3×180mL)で抽出した。次いで有機層を合わせ、水及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物を減圧下(79.0℃/330Pa)での蒸留によって精製し、所望の生成物(25.9g、収率69.7%)を得た。香りは、ドライマッシュルーム、グリーン、ベジタブル、アーシー、フレッシュ、及びメタリックだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.63〜5.69(m、2H)、5.34〜5.38(m、1H)、3.95(d、J=6.9Hz、2H)、3.26〜3.33(m、2H)、2.09〜2.14(m、1H)、2.03〜2.06(m、2H)、1.87〜1.94(m、1H)、1.81〜1.85(m、1H)、1.75(s、3H)、1.69〜1.73(m、1H)、1.67(s、3H)、1.23〜1.31(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:136.6、127.1、126.0、121.4、75.3、67.5、33.9、28.6、25.8、25.7、24.6、18.0。
GC/MS(EI):m/z(%)180(3)、165(27)、162(2)、149(8)、137(2)、123(3)、111(30)、95(52)、93(82)、85(12)、79(65)、69(100)、67(55)。
実施例14: 4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンの調製
4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンは、以下のスキーム14に従って調製した:
Figure 2019523766
DMF(500mL)中の3−シクロヘキセン−1−メタノール(29.1g、259.3mmol)に、0℃で、60%のNaH(22.82g、571mmol)を添加した。反応混合物を20分間攪拌し、次いで3−クロロ−2−メチル−1−プロペン(46.5g、514mmol)を添加した。反応混合物を室温までゆっくり温め、2時間攪拌した。水(58mL)を添加することによって反応を失活させ、トルエン(3×180mL)で抽出した。次いで有機層を合わせ、水及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物を減圧下(59.2〜59.8℃/330Pa)での蒸留によって精製し、所望の生成物(36.5g、収率84.6%)を得た。香りは、アイリス、フローラル、ベリー、バイオレット、ビター、グレープフルーツ、インク、グリーン、及びフレッシュだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.64〜5.69(m、2H)、4.95〜4.96(m、1H)、4.87〜4.88(m、1H)、3.88(s、2H)、3.28(dd、J=6.6、3.1Hz、2H)、2.09〜2.15(m、1H)、2.04〜2.07(m、2H)、1.87〜1.95(m、1H)、1.81〜1.85(m、1H)、1.71〜1.78(m、4H)、1.25〜1.33(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:142.6、127.1、126.1、111.8、75.0、74.9、34.0、28.6、25.7、24.6、19.4。
GC/MS(EI):m/z(%)166(1)、151(4)、133(2)、111(3)、94(100)、91(17)、81(20)、79(90)、67(22)、55(30)。
実施例15: 4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンの調製
4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エンは、以下のスキーム15に従って調製した:
Figure 2019523766
DMF(500mL)中の3−シクロヘキセン−1−メタノール(30.9g、275.7mmol)に、0℃で、60%のNaH(18.19g、455mmol)を添加した。反応混合物を20分間攪拌し、次いで臭化アリル(50.4g、417mmol)を添加した。反応混合物を室温までゆっくり温め、1時間攪拌した。水(62mL)を添加することによって反応を失活させ、トルエン(3×180mL)で抽出した。次いで有機層を合わせ、水及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物を減圧下(52.4〜52.5℃/470Pa)での蒸留によって精製し、所望の生成物(30.7g、収率73.1%)を得た。香りは、セイヨウワサビ、グリーン、ピクルス、チェリーノート、ポテト、フルーティ、パイナップル、及びガルバヌムだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.88〜5.96(m、1H)、5.64〜5.68(m、2H)、5.28(dt、J=17.2、1.7Hz、1H)、5.15〜5.18(m、1H)、3.97(dt、J=5.6、1.5Hz、2H)、3.29〜3.35(m、2H)、2.09〜2.14(m、1H)、2.03〜2.07(m、2H)、1.87〜1.95(m、1H)、1.80〜1.85(m、1H)、1.70〜1.77(m、1H)、1.24〜1.32(m、1H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:135.1、127.1、126.0、116.6、75.3、72.0、33.9、28.6、25.7、24.6。
GC/MS(EI):m/z(%)152(1)、137(1)、125(1)、110(2)、94(78)、91(10)、79(100)、71(3)、67(12)、55(10)。
実施例16: 4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エンの調製
4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エンは、以下のスキーム16に従って調製した:
Figure 2019523766
DMF(500mL)中の3−シクロヘキセン−1−メタノール(45.5g、405.5mmol)に、0℃で、60%のNaH(17.84g、446mmol)を添加した。反応混合物を10分間攪拌し、次いでシクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル4−メチルベンゼンスルホネート(108g、406mmol)を添加した。反応混合物を室温までゆっくり温め、3時間攪拌した。水(50mL)を添加することによって反応を失活させ、トルエン(3×140mL)で抽出した。次いで有機層を合わせ、水及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として得られた残留物を減圧下(84.5℃/100Pa)での蒸留によって精製し、所望の生成物(69.7g、収率83.4%)を得た。香りは、フローラル及びフルーティだった。
H NMR(500MHz、CDCl)δ:5.64〜5.68(m、4H)、3.27〜3.33(m、4H)、2.07〜2.14(m、2H)、2.03〜2.06(m、4H)、1.86〜1.94(m、2H)、1.78〜1.84(m、2H)、1.70〜1.76(m、2H)、1.24〜1.32(m、2H)。13C NMR(125MHz、CDCl)δ:127.1、126.1、76.0、33.9、28.6、25.7、24.6。
GC/MS(EI):m/z(%)206(1)、188(1)、175(1)、164(1)、139(2)、125(3)、107(2)、94(100)、79(90)、67(17)。
実施例17: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートを有するフレグランス組成物及びシャンプー配合物
バニラアクアティックノートを有する香料組成物を、実施例4の化合物(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート)から調製し、シャンプー中の使用を実証した。シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートを含む場合と含まない場合の配合物を、以下の表1に列挙する。
Figure 2019523766
フレグランスは、0.8%でシャンプー中に使用され、5名の専門家団体がサンプルを評価した。
実施例4の化合物(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート)を使用した、この実施例の組成物は、フレグランス組成物にクリーミーさが加えられたことが分かった。特に、実施例4の化合物は、バニラ成分のバター様ノートを増加し、ペストリーの香気により類似したものにした。実施例4の化合物を含まないフレグランス組成物では、バニラの香りは極めて標準的なものだった。
実施例18: シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートを有するフレグランス組成物
フレグランス組成物を、実施例4の化合物(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート)から調製することができる。配合を、以下の表2に列挙する。
Figure 2019523766
本開示の主題及びその利点を詳述してきたが、添付の特許請求の範囲で規定された本開示の主題の趣旨及び範囲を逸脱せずに、本明細書において、さまざまな変更、置き換え及び改変を行うことができることを理解されたい。その上、本出願の範囲は、本明細書に記載のプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法及び工程の特定の実施形態に限定されることを意図しない。当業者は、ここで開示される主題の開示内容から容易に理解するので、ここにある又は後に開発される、本明細書に記載の実施形態に対応して実質的に同じ機能を実行する又は実質的に同じ結果を実現する、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、又は工程を、本開示の主題に従って利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、又は工程を包含することが意図される。
特許、特許出願刊行物、製品の説明書、及びプロトコルは、本出願を通して引用され、全ての目的のためにその開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (24)

  1. 式Iのフレグランス化合物又はその異性体を含むフレグランス組成物。
    Figure 2019523766
    (式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)から選択され、
    は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であり、
    は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
  2. が、CHCHCHCH、CHCHC(CH、CHC(CH)CH、及びCHCHCHから選択される、請求項1に記載のフレグランス組成物。
  3. 前記フレグランス化合物が、式Ia又はその異性体の構造を有する、請求項1に記載のフレグランス組成物。
    Figure 2019523766
    (式中、Rは、OCH、OCHCHCH、OCHCH、OCHCHCH、OCHCHCHCH、OCH(CH、OCHCH(CH、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
  4. 前記フレグランス化合物が、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、
    アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、
    ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、
    4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、
    これらの異性体、及び
    これらの組合せ
    からなる群から選択される、請求項1に記載のフレグランス組成物。
  5. 前記フレグランス化合物が、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートである、請求項1に記載のフレグランス組成物。
  6. 前記フレグランス組成物が、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートである、請求項5に記載のフレグランス組成物。
  7. アルデヒド化合物、バルサム化合物、シトラス化合物、フローラル化合物、フルーティ化合物、グルマン化合物、マリン化合物、苔化合物、ムスク化合物、パイニー化合物、パウダリー化合物、ウッディ化合物、及びこれらの組合せから選択される追加のフレグランス化合物を更に含む、請求項1に記載のフレグランス組成物。
  8. 溶剤を更に含む、請求項1に記載のフレグランス組成物。
  9. 嗅覚に有効な量の式Iのフレグランス化合物又はその異性体をフレグランス組成物に添加することによって、フレグランス組成物の香り特性を改変する方法。
    Figure 2019523766
    (式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)から選択され、
    は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であり、
    は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
  10. 前記フレグランス化合物が、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記フレグランス組成物が、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートである、請求項10に記載のフレグランス組成物。
  12. 消費者製品基剤及び式Iのフレグランス化合物又はその異性体を含む、消費者製品。
    Figure 2019523766
    (式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)から選択され、
    は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であり、
    は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
  13. 前記フレグランス化合物が、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、
    アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、
    ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、
    4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−((アリルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、
    これらの異性体、及び
    これらの組合せ
    からなる群から選択される、請求項12に記載の消費者製品。
  14. 前記フレグランス化合物が、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエートである、請求項13に記載の消費者製品。
  15. 前記フレグランス組成物が、シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル(2S)−2−ヒドロキシプロパノエートである、請求項14に記載のフレグランス組成物。
  16. 前記消費者製品が、高級香料、パーソナルケア製品、ホームケア製品、及びエアケア製品から選択される、請求項12に記載の消費者製品。
  17. 前記高級香料が、パルファム、エクストレデパルファム、オーデパルファム、ミレジム、パルファムデトワレ、オーデトワレ、オーデコロン、ボディスプラッシュ、アフターシェイブ、ボディミスト、及びベビーコロンから選択される、請求項16に記載の消費者製品。
  18. 前記パーソナルケア製品が、ローション、クリーム、モイスチャライザー、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプー、コンディショナー、及び石けんから選択される、請求項16に記載の消費者製品。
  19. 前記ホームケア製品が、衣類用仕上げ剤、衣類用柔軟剤、洗濯洗剤、洗濯添加剤、すすぎ添加剤、漂白剤、乾燥機用シート、香料ビーズ、カーケア製品、食器用洗剤、及び硬質表面クリーナーから選択される、請求項16に記載の消費者製品。
  20. 前記エアケア製品が、ろうそく、エアロゾル、エアーフレッシュナー、液体電動エアーフレッシュナー、フレグランスディフューザー、ゲルエアーフレッシュナー、プラグインエアーフレッシュナー、プラグインオイル、及びワックスメルトから選択される、請求項16に記載の消費者製品。
  21. 嗅覚に有効な量の式Iのフレグランス化合物又はその異性体を消費者製品基剤に添加することによって、消費者製品の香り特性を改変する方法。
    Figure 2019523766
    (式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)から選択され、
    は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であり、
    は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
  22. 式Iのフレグランス化合物又はその異性体を、消費者製品基剤と混合することを含む、消費者製品を製造する方法。
    Figure 2019523766
    (式中、Rは、C(O)OR、C(O)R、C〜C分岐若しくは直鎖アルケニル基、又はCH(3−シクロヘキセニル)から選択され、
    は、任意のC〜C直鎖又は分岐のアルキル又はアルケニル基であり、
    は、CH(OH)CH、CH(CO)CH、及びCHOHから選択される。)
  23. 前記フレグランス化合物が、前記消費者製品基剤と混合する前に、フレグランス組成物に取り入れられる、請求項22に記載の方法。
  24. シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルメチルカーボネート、
    アリル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルエチルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルプロピルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソプロピルカーボネート、
    ブチル(シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル)カーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチルイソブチルカーボネート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシプロパノエート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル3−オキソブタノエート、
    シクロヘキサ−3−エン−1−イルメチル2−ヒドロキシアセテート、
    4−((ブタ−2−エン−1−イルオキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−(((3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4−(((2−メチルアリル)オキシ)メチル)シクロヘキサ−1−エン、
    4,4’−(オキシビス(メチレン))ジシクロヘキサ−1−エン、及び
    これらの異性体
    からなる群から選択される、フレグランス化合物。
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