JP2019522057A - 治療に使用するための、置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド - Google Patents

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Abstract

一般式Iにて示される置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド、当該置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドの薬学的に許容可能な塩、当該置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドの光学異性体、および、当該光学異性体の混合物であって、一般式I中、Rは、フラン−2−イル、フラン−3−イル、ベンゾフラン−2−イル、メチルスルファニル、メトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メチル、および、クロロを含む群から選択される。本発明に係る化合物は、多様な組織由来の腫瘍を含む幅広い多様な疾患における細胞株に対して、強い細胞増殖抑制活性および細胞毒性活性を示す。

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、抗ガン活性を有する新規化合物だけでなく、それらの治療上の使用を提供する。
〔背景技術〕
多くの認可された抗増殖性薬剤が存在するにも関わらず、白血病およびその他のガンに対する多種の治療は、未だ大して成功していない。その上、現行の薬剤は、多くの場合、深刻な副作用がある。したがって、抗ガン特性を有する新規化合物の発展が望まれる。
近年、我々のグループは、2種類の細胞増殖抑制性化合物を発見し、特許を得て、公開した。当該化合物は、7−(ヘテロ)アリール−7−デアザアデノシン(式A、WO2010121576;Bourderioux, A. et al., J. Med. Chem. 2011, 54, 5498-5507)、および、7位に水素またはフッ素を有する6−ヘテロアリール−7−デアザプリンリボヌクレオシド(式B、WO2009089804;Naus, P. et al., J. Med. Chem. 2010, 53, 460-470)である。
我々のグループが調製したピリミドインドールリボヌクレオシド、および、8H−チエノ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジンリボヌクレオシドは、唯一の環状化されたタイプのデアザプリンヌクレオシドであることが知られている(式C、参照:Tichy, M. et al., Bioorg. Med. Chem. 2012, 20, 6123-6133; Tichy, M. et al., Bioorg. Med. Chem. 2013, 21, 5362-5372; Tichy, M. et al., J. Med. Chem. 2017, 60, 2411-2424)。
〔発明の概要〕
本発明は、新規の、一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドを提供する。当該化合物は、優先的に腫瘍由来の細胞株に対して、さらに、多様な組織由来の幅広いガンに対して、強い細胞増殖抑制効果および細胞毒性効果を示す。
特定の環の位置にヘテロ原子を有し、デアザプリン骨格の7位および8位に結合している特定の複素環構造は、これら化合物を、式Cにて示されるピリミドインドールリボヌクレオシドのみならず、既に調製された、一般式AおよびBにて示されるあらゆる7−デアザプリン誘導体とは、極めて異なる化合物にしている。
本明細書に示されるヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドは、新規な種類の化合物であり、以前には記載されていない。これらの化合物は、自然界では知られておらず、未だ合成されていない。したがって、これらの生物学的活性も、未だ研究されていなかった。上述したヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドは、硬い(rigid)3環の塩基を有する、新規でユニークなタイプのヌクレオシドであり、当該化合物は、生体系との新規なタイプの相互作用を導く。それ故に、当該化合物は、その他全ての、7位が置換された7−デアザプリンヌクレオシドとは異なる活性メカニズムを示す。
本発明の目的は、一般式Iにて示される置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド、当該置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドの薬学的に許容可能な塩、当該置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドの光学異性体、または、ラセミ混合物を包含する、当該光学異性体の混合物:
一般式I中、
Rは、以下を含む群から選択されるものである;
(i)C1〜C5アルキルであって、任意で、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C1〜C5アルキル、
(ii)C2〜C6アルケニルであって、任意で、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C2〜C6アルケニル、
(iii)C6〜C12アリールであって、任意で、C1〜C5アルキル、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C6〜C12アリール、
(iv)C4〜12ヘテロアリールであって、少なくとも一つのO原子を含み、任意で、C1〜C5アルキル、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C4〜12ヘテロアリール、
(v)アミノ、
(vi)C1〜C5アルキルアミノ、
(vii)ジ(C1〜C5アルキル)アミノ、
(viii)C1〜C5アルコキシ、
(ix)C1〜C5アルキルスルファニル、
(x)ハロゲノ、
Xは、−O−、−NH−、または−N(C1〜C5アルキル)−から選択されるものである。
好ましい一実施形態において、Rは、C1〜C5アルキル、フェニル、ナフチル、2−フリル、3−フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、C1〜C5アルキルスルファニル、アミノ、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノ、C1〜C5アルコキシ、ハロゲノ基を含む群から選択される。
より好ましくは、Rは、フラン−2−イル、フラン−3−イル、ベンゾフラン−2−イル、メチルスルファニル、メトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メチル、または、クロロを含む群から選択される。
本明細書に記載したように、別に示された場合を除いて、上記個々の置換基は、以下を意味する:
「アルキル」は、当該用語の使用箇所において示されている数の炭素を有する、直鎖状または分岐状の炭化水素鎖である;
「アルケニル」は、一つ以上の二重結合を有し、当該用語の使用箇所において示されている数の炭素を有する、直鎖状または分岐状の炭化水素鎖である;
「アリール」は、少なくとも一つの芳香環を有し、当該用語の使用箇所において示されている数の炭素を有する、炭化水素鎖である。アリールは、また、一つ以上の環を含んでいてもよく、当該環は、縮合していてもよく(condensed)、結合していなくてもよい(non-fused);
「ヘテロアリール」は、少なくとも一つのヘテロ原子、および少なくとも一つの芳香環を含む炭化水素基である。当該用語の使用箇所において示されている数の炭素、および、当該用語の使用箇所において示されている数および種類のヘテロ原子を有する。またヘテロアリールは、一つ以上の環を含んでいてもよく、当該環は、縮合していてもよく(condensed)、結合していなくてもよい;
「ヒドロキシ」は、−OHを意味する;
「スルファニル」は、−SHを意味する;
「アミノ」は、−NHを意味する;
「アルキルアミノ」は、上述したアルキルによって、アミノ基の一つか二つの水素原子を置換することによって構成される基である;
「ジアルキルアミノ」は、上述した二つのアルキル基によって、アミノ基の二つの水素原子を置換することによって構成される基であり、当該アルキル基は、同じであってもよく、または、異なっていてもよい;
「アルコキシ」は、OR’基であり、ここで、R’は「アルキル」の定義に対応する;
「アルキルスルファニル」は、SR’基であり、ここで、R’は「アルキル」の定義に対応する;
「ハロゲノ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味し、好ましくはクロロである。
本明細書において、用語「薬学的に許容可能な塩」は、本発明の一般式Iにて示される化合物の生物学的な有効性、および、当該化合物の特性を有している塩である。さらに、当該「薬学的に許容可能な塩」は、過度の毒性、刺激、アレルギー反応等を伴うことなく、ヒトおよび下等動物の組織に直接使用するために適した、適切な医学的判断の範囲内のものであり、許容可能な利益とリスクとの比率を有するものである。多くの場合、本発明の上記化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基、もしくはそれに類似した官能基(例えば、フェノールまたはヒドロキサム酸)が存在することによって、酸および/または塩基を形成することができる。薬学的に許容可能な酸付加塩(acid addition salts)は、無機酸および有機酸を用いて形成され得る。塩を形成し得る無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩を形成し得る有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。薬学的に許容可能な塩基付加塩(base addition salts)は、無機塩および有機塩を用いて形成され得る。塩を形成し得る無機塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどが挙げられる。特に好ましくは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウムなどの塩である。塩を形成し得る有機塩としては、例えば、第一級アミン、第二級アミン、および第三級アミン、自然に生じる置換アミンを包含する置換アミン、環状アミン、塩基イオン交換樹脂などが挙げられ、具体的には、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびエタノールアミンなどが挙げられる。本発明の上記薬学的に許容可能な塩は、従来の化学的な方法によって、親化合物、塩基性の構造、または、酸性の構造から合成され得る。通常、そのような塩は、(i)それらの化合物の遊離酸の形態と、化学量論上の量の適切な塩基(例えば、Na、Ca、MgまたはKの、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)とを反応させることによって合成されてもよく、または、(ii)それらの化合物の遊離塩基の形態と、化学量論上の量の適切な酸とを反応させることによって合成されてもよい。そのような反応は、一般的に、水中、有機溶媒中、または当該二つの混合液中において行われる。通常、非水性媒体(例えば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリル)が好ましく、実用的である。最適な塩の追加リストは、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 20th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., (1985)中に見出され、当該文献は、本明細書にて参考文献として援用される。
好ましい実施形態において、本発明は、以下のような、一般式Iの4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドを提供する;
4−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−メトキシ−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−(メチルスルファニル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
4−(フラン−2−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−(フラン−3−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−(ベンゾフラン−2−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
N,N−ジメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
4,5−ジメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−メトキシ−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
5−メチル−4−(メチルスルファニル)−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
4−(フラン−2−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−(フラン−3−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
4−(ベンゾフラン−2−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
N,N,5−トリメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
4−クロロ−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
さらに、本発明は、薬剤として使用するための一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドを提供する。
本発明は、腫瘍/非腫瘍/ガンに由来する病的な細胞増殖の阻害に使用するため、および、細胞の過剰増殖と関連している腫瘍性/非腫瘍性/ガンの疾患を治療するための一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドを提供する。
本発明は、上皮に由来する腫瘍、間葉に由来する腫瘍、および、神経外胚葉に由来する腫瘍を含む腫瘍/ガン疾患の治療に使用するための一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドを提供する。
本発明は、例えば、上皮に由来する腫瘍、間葉に由来する腫瘍、および、神経外胚葉に由来する腫瘍を含む腫瘍/ガン疾患の治療のための薬剤の製造に使用するための一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドを提供する。
本発明は、治療効果を示す量の一般式Iの化合物と、一つ以上の、薬学的に許容可能なキャリアー、充填剤/賦形剤と、を含んでいる、薬学的組成物を提供する。
本発明は、腫瘍/非腫瘍/ガンに由来する病的な細胞増殖の阻害に使用するため、および/または、細胞の過剰増殖と関連している腫瘍性/非腫瘍性/ガンの疾患を治療するための、上述した薬学的組成物を提供する。ガンの疾患には以下のものが含まれるが、しかしこれらに限定されない;腺癌、肺癌、大腸癌、頭部および頸部癌、GIT癌、肝臓および膵臓癌、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、骨肉腫、脳腫瘍、子宮頸癌、結腸直腸癌、前立腺癌、腎臓癌、甲状腺癌、子宮癌、軟部組織腫瘍、リンパ腫、メラノーマ、骨肉腫、白血病。
本発明の化合物における用語「治療効果を示す量」は、ヒトまたは哺乳類の疾患または病気の治療に効果的な、化合物または薬剤の量を意図する。ガン治療の場合、「効果を示す量」は、ガン細胞の増殖を阻害または低減する量、主要な腫瘍/ガンの大きさを低減する量、ガン細胞の抹消器官への侵入を阻害する(換言すれば、ある程度減速させる、および、好ましくは停止させる)量、腫瘍の転移を阻害する(換言すれば、ある程度減速させる、および、好ましくは停止させる)量、腫瘍の成長をある程度阻害する量、および/または、腫瘍またはガンと関連している一つ以上の症状を少なくともある程度の範囲にまで軽減させる量、を意図する。一方で、当該薬剤は、存在するガン細胞の成長を抑制すること、および/または、存在するガン細胞を殺すことができ、当該薬剤は、細胞増殖抑制性、および/または、細胞毒性であり得る。
用語「薬学的組成物」は、化合物および媒体の製剤を意図しており、当該媒体は、哺乳類(例えば、ヒト)に対する生物活性化合物の送達のために本分野において一般的に認められているものである。当該媒体としては、薬学的に許容可能なキャリアー、希釈剤、または賦形剤が挙げられる。
本明細書において用語「薬学的に許容可能なキャリアー、希釈剤、または充填剤」は、ヒトまたは家畜に使用されてきた、賦形剤、キャリアー、潤滑剤、甘味剤、保存料、着色料、香料、界面活性剤、分解剤、停止剤、薬物安定剤、等浸透圧剤、溶媒、または乳化剤を含むが、これらに限定されない。
本発明は、さらに、薬学的に許容可能な組成物内の活性物質として使用するための、一般式Iにて示される化合物を提供する。当該組成物は、本分野の従来の手法によって製造されてもよい。例えば、上記活性物質を、薬学的に許容可能な不活性な有機キャリアーおよび/または無機キャリアー、および/または、助剤と混合してもよい。若しくは、上記活性物質を、適切に、それらと結合させてもよい。
本発明はまた、第二の活性物質、または、その他の活性物質として使用するための、一般式Iにて示される化合物を提供する。当該活性物質が、公知の薬剤中の他の活性物質と一緒になることによって、または、一般式Iにて示される化合物と、このような薬剤とを一緒に投与することによって、相乗効果を奏する。
一実施形態において、本発明は、プロドラッグまたは他の好適な形態としての、一般式Iにて示される化合物の使用を提供する。当該プロドラッグおよび他の好適な形態は、in vivoにおいて活性化合物を放出する。
〔実施例〕
〔化合物のナンバリング〕
以下に示す、化合物のナンバリングを使用する;(i)XがOであるリボヌクレオシドを、1a−hにて示し、(ii)Xが一つの(an)N−CH基であるリボヌクレオシドを、2a−iにて示す。
〔化合物の合成〕
主要な中間体であるベンゾイル化された4−クロロフロピロロピリミジンリボヌクレオシドを、五つの工程によって合成した(反応式1)。当該工程は、4,6−ジクロロピリミジン(3)から開始し、当該4,6−ジクロロピリミジン(3)は、亜鉛酸塩化され(化合物4は分離していない)(Mosrin, M.; Knochel, Chem. Eur. J. 2009, 15, 1468-1477)、次いで2−ヨードフランに結合させて、4,6−ジクロロ−5−(フラン−2−イル)ピリミジン(5)を優れた収率(46%)にて得た。2−ヨードフランは、公開された手法(L. Brandsma, H. Verkruijsse Preparative Polar Organometallic Chemistry, Springer, Berlin 1987, vol. 1, pp 135-136)に従い製造した。次に、NaNを用いた求核置換反応により、アジド基を、化合物5の4位の位置に導入した。得られた4−アジド−6−クロロ−5−(フラン−2−イル)ピリミジン(6)の光学環化(photocyclization)により、フロピロロピリミジン7を形成した。三環のヌクレオベース7を、さらに、Vorbruggen条件下にて、ヌクレオシド8に変換した。
反応式1:ベンゾイル化されたフロピロロピリミジンヌクレオシドの合成
所望の4−置換フロピロロピリミジンリボヌクレオシドを、Pdにて触媒されたクロスカップリング反応または求核置換反応を使用して製造した(反応式2)。4−メチル誘導体9aは、トリメチルアルミニウムを用いた、4−ハロゲン化ヌクレオシド8のパラジウム触媒反応によって合成した。その結果、Zemplen脱保護(deprotection)されたフリーの4−メチルフロピロロピリミジンリボヌクレオシド1aを得た。化合物1b−dは、ナトリウムメトキシド、ナトリウムチオメトキシド、または、アンモニアを用いた4位の求核置換反応を介して得た。全ての場合において、フリーヌクレオシドを生じる反応条件下にて、脱ベンゾイル化(debenzoylation)が同時に起こる。4−(ヘテロ)アリールフロピロロピリミジンリボヌクレオシド9e−gは、StilleまたはSuzuki−Miyauraのクロスカップリング反応を介して製造した。ジメチルアミノ誘導体9hは、ジメチルアミンを用いた求核置換反応によって合成した。MeOH中のMeONaを用いた処理による化合物9e−hの脱保護によって、目的とするヌクレオシド1e−hを得た。
反応式2:4−置換フロピロロピリミジンヌクレオシド9a、e−h、および、1a−hの合成
結果を表1に示す。
上記主要な中間体であるベンゾイル化された4−クロロ−5−メチルピロロピロロピリミジンリボヌクレオシドを、4,6−ジクロロピリミジン(3)から合成した。当該4,6−ジクロロピリミジン(3)は、亜鉛酸塩化され、その結果、2−ヨード−1−メチルピロールと結合して、4,6−ジクロロ−5−(1−メチルピロール−2−イル)ピリミジン(10)を得た(反応式3)。2−ヨード−1−メチルピロールは、1−メチルピロールのリチウム化(lithiation)、その後のヨード化(iodination)によって、製造した。当該製造は、公開されている手法(Mal'kina, A. G. et al.; Synthesis 1996, 5, 589-590)に従った。次に、アジ化誘導体11を得るために、化合物10を、DMF中の1当量のアジ化ナトリウムを用いた求核置換反応に供した。次いで、当該アジ化誘導体11を熱的に環化させることによって、所望の5−メチルピロロピロロピロミジン12とした。当該12のVorbruggenグリコシル化によって、ベンゾイル化された4−クロロ−5−メチルピロロピロロピリミジンヌクレオシド13を得た。
反応式3:ベンゾイル化された4−クロロ−5−メチルピロロピロロピリミジンヌクレオシドの合成
目的の4位が置換されたヌクレオシドを、パラジウムにて触媒されたクロスカップリング反応、または、求核置換反応を使用して製造した(反応式4)。メチル誘導体2aを、トリメチルアルミニウムを用いたパラジウム触媒アルキル化、および、その後の、メタノール中でのナトリウムメトキシドを使用した脱保護、によって合成した。メトキシ、メチルスルファニル、および、アミノ基を求核置換反応によって導入し、さらに、反応条件下にてベンゾイル基を脱離して、フリーのヌクレオシド2b−dをそれぞれ得た。4−ヘテロアリール誘導体14e−gを、StilleまたはSuzuki−Miyauraクロスカップリング反応を使用して製造した。4−ジメチルアミノリボヌクレオシド14hを、ジメチルアミンを用いた求核置換反応(nucleofilic substitution reaction)によって製造した。化合物14e−hをナトリウムメトキシドを用いて脱保護することによって、フリーヌクレオシド2e−hの各々を得た。水溶性アンモニアを用いて、1時間、13の処理をすることによって、フリーの4−クロロピロロピロロピリミジンリボヌクレオシド2iを得た。
反応式4:4位が置換された5−メチルピロロピロロピリミジンヌクレオシド14e−hおよび2a−iの合成
結果を表2に示す。
〔実施例〕
〔略語のリスト〕
APCI:大気圧化学イオン化(atmospheric-pressure chemical ionization)
aq.:水性の(aqueous)
bd:ブロードダブレット(broad doublet)
bq:ブロードカルテット(broad quartet)
bs:ブロードシングレット(broad singlet)
bt:ブロードトリプレット(broad triplet)
btd:ブロードトリプルダブレット(broad triplet of doublets)
Bz:ベンゾイル
calcd:算出した
d:ダブレット(doublet)
dd:ダブルダブレット(doublet of doublets)
ddd:ダブルダブルダブレット(doublet of doublet of doublets)
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルフォキシド
dt:ダブルトリプレット(doublet of triplets)
EI:電子衝撃(electron impact)
eq.:相当量(equivalent)
ESI:電気スプレイによるイオン化(electrospray ionization)
EtOH:エタノール
HPLC:高性能液体クロマトグラフィー
HR:高分解能
iPr:イソプロピル
m:マルチプレット(multiplet)
Me:メチル
MeCN:アセトニトリル
MeOH:メタノール
MeONa:ナトリウムメトキシド
MeSNa:ナトリウムチオメトキシド
m.p.:融点
MS:質量分析
NMR:核磁気共鳴
Ph:フェニル
q:カルテット(quartet)
r.t.:室温
s:シングレット(singlet)
SiO:固定相としてのシリカゲル
t:トリプレット(triplet)
td:トリプルダブレット(triplet of doublets)
TMSOTf:トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホン酸塩
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
(TMP)Zn:ビス(2,2,6,6−テトラメチピペリジニル)亜鉛。
NMRスペクトルを、400MHz(400MHzにおけるH、100.6MHzにおける13C)、または500MHz(500MHzにおけるH、125.7MHzにおける13C)のスペクトロメーターにて記録した。融点を、Stuart SMP40にて計測し、補正していない。光環化反応のために、殺菌用のUV電球(モデル:EUV−13B)を使用した。旋光度を、25℃にて測定し、[α] 20値を、10−1度cm/gにて測定した。高分解の質量スペクトルを、電気スプレイによるイオン化(ESI)、電子衝撃(EI)、または大気圧化学イオン化(APCI)の技術を使用して測定した。全ての試験された化合物の純度を、HPLC解析により確認し、当該純度は、>95%であった。
〔一般的手法A(Suzuki−Miyauraカップリング)〕
保護されたヌクレオシド8または13(200mg)、ボロン酸(1.5eq.)、KCO(2eq.)およびPd(PPh(0.1eq.)をトルエン(2ml)に溶解して、そして100℃にて3〜6時間加熱した。次に、当該反応混合液を水にて希釈し、そしてクロロホルムを用いて抽出した。有機層を、飽和したNHClを用いて洗浄し、次いで、水を用いて洗浄した後、MgSOを用いて乾燥させた。溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィーを用いて、粗生成物を精製した(SiO、石油エーテル中の酢酸エチル0〜60%)。
〔一般的手法B(Stilleカップリング)〕
保護されたヌクレオシド8または13(200mg)、トリブチルスタンナン(1.2eq.)およびPdCl(PPh(0.1eq.)を無水DMF(2ml)に溶解して、そして100℃にて1〜3時間加熱した。揮発物を真空下にて除去し、カラムクロマトグラフィーを用いて、当該反応混合物を精製した(SiO、石油エーテル中の酢酸エチル0〜60%)。
〔一般的手法C(ベンゾイル化されたリボヌクレオシドのZemplen脱保護)〕
保護されたヌクレオシド(150mg)をメタノール(10ml)に溶解して、MeOH中の1MのMeONa溶液(0.3eq.)を添加した。当該反応混合物を室温にて3〜16時間撹拌した。溶媒を減圧下にて蒸発させ、カラムクロマトグラフィーを用いて、粗生成物を精製した(ジクロロメタン中のMeOH、0〜15%)。
〔実施例1〕
<4,6−ジクロロ−5−(フラン−2−イル)ピリミジン(5)>
水THF(35ml)中に4,6−ジクロロピリミジン(3.2mg、0.021mol)を溶解させた溶液を、氷で冷却した(TMP)Zn・MgCl・LiCl(THF/トルエン9:1中に0.35M、30ml、10.6mmol)中に滴下した。反応混合物を、0℃にて1時間撹拌した後、1時間で室温にまで温め、さらに、2−ヨードフラン(4.44g、0.023mol)およびPd(PPh(2.61g、2.25mmol)を無水THF(10ml)に加えて予め撹拌した混合物に添加した。次に反応混合物を65℃にて16時間撹拌した。その後、溶媒を減圧下にて蒸発させ、カラムクロマトグラフィーを用いて、粗生成物を精製して(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜1%)、化合物5(2.1mg、46%)を黄色粉末として得た。融点は257〜265℃(分解)。H NMR(401MHz、DMSO)δ6.73(dd、1H、J4,3=3.4、J4,5=1.8Hz、H−4−フリル);6.93(dd、1H、J3,4=3.4、J3,5=0.7Hz、H−3−フリル);7.97(dd、1H、J5,4=1.8、J5,3=0.7Hz、H−5−フリル);8.96(s、1H、H−2)、13C NMR(101MHz、DMSO)δ112.06、114.90、124.65、143.51、145.48、158.15、161.27。COCl[M+]のHR MS(EI):算出値213.9701;検出値213.9703。
〔実施例2〕
<4−アジド−6−クロロ−5−(フラン−2−イル)ピリミジン(6)>
化合物5(860mg、4.03mmol)を無水DMF(20ml)に溶解し、次いでLiCl(210mg、4.03mmol)およびNaN(330mg、4.03mmol)を添加した。当該反応混合物を室温にて12時間撹拌し、そして、当該反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、さらに水および食塩水を用いて2回洗浄した。当該有機層を、NaSOを用いて乾燥させ、ろ過して濃縮した。当該粗生成物を、カラムクロマトグラフィーを用いて精製し(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜5%)、化合物16(576mg、65%)をオレンジ色のオイルとして得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ6.90(dd、1H、J4,3=3.6、J4,5=1.8Hz、H−4−フリル);7.77(dd、1H、J3,4=3.6、J3,5=0.8Hz、H−3−フリル);8.17(dd、1H、J5,4=1.8、J5,3=0.8Hz、H−5−フリル);10.12(s、1H、H−2)。13C NMR(101MHz、DMSO)δ112.70(C−5);113.20(C−4−フリル);118.03(C−3−フリル);137.53(C−5−フリル);141.43(C−6);143.40(C−2−フリル);146.70(C−2);149.31(C−4)。COCl[M+]のHR MS(EI):算出値221.0104;検出値221.0106。
〔実施例3〕
<4−クロロ−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7)>
TFA(35ml)に溶解したアジド6(540mg、2.44mmol)の溶液を、室温にて、UV電球(4W)にて照射しながら、48時間撹拌した。その後、酸を蒸発させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィーを用いて精製して(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜20%)、化合物7(198mg、42%)を黄色がかった粉末として得た。融点は>300℃。H NMR(400MHz、DMSO)δ7.05(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);8.11(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.59(s、1H、H−2);12.67(s、1H、NH−8)。13C NMR(101MHz、DMSO)δ100,89(C−4a);104.32(CH−7);131.69(C−7a);145.80(C−4);149.77(CH−6);150.25(CH−2);153.88(C−8a)。CONCl[M+H]のHR MS(APCI):算出値194.01157;検出値194.01157。
〔実施例4〕
<4−クロロ−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(8)>
MeCN(60ml)中に塩基7(440mg;2.3mmol)を溶解させた溶液に、BSA(565μl、2.3mmol)を添加した。当該反応混合物を60℃にて30分間加熱し、そして、TMSOTf(1ml、5.71mmol)および1−O−アセチル−2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノース(2.3g、4.6mmol)を添加した。反応混合液を、60℃まで、更に4時間加熱した。その後、当該混合物を冷却し、EtOAcを用いて抽出した。有機物のフラクションを、NaHCO、水を用いて2回洗浄し、NaSOを用いて乾燥させ、そして減圧下にて蒸発させた。粗生成物を、カラムクロマトグラフィーを用いて精製した(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜15%)。所望のヌクレオシド8(900mg、62%)を淡黄色の発泡体として得た。[α]−53.5(c0.258)。H NMR(500MHz、CDCl):4.68(dd、1H、Jgem=12.0Hz、J5’a,4’=3.4Hz、H−5’a);4.82(dt、1H、J4’,3’=4.7Hz、J4’,5’a=J4’,5’b=3.2Hz、H−4’);4.85(dd、1H、Jgem=12.0Hz、J5’b,4’=3.0Hz、H−5’b);6.11(dd、1H、J3’,2’=5.9Hz、J3’,4’=4.6Hz、H−3’);6.29(t、1H、J2’,3’=J2’,1’=5.8Hz、H−2’);6.84(d、1H、J7,6=2.2Hz、H−7);6.92(d、1H、J1’,2’=5.7Hz、H−1’);7.36、7.42および7.44(3×m、3×2H、H−m−Bz);7.54(m、1H、H−p−Bz);7.57−7.62(m、2H、H−p−Bz);7.60(d、1H、J6,7=2.2Hz、H−6);7.92、8.01および8.02(3×m、3×2H、H−o−Bz);8.62(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、CDCl):63.42(CH2−5’);71.06(CH−3’);72.82(CH−2’);79.87(CH−4’);85.41(CH−1’);100.15(CH−7);106.30(C−4a);128.35(C−i−Bz);128.50、128.56および128.57(CH−m−Bz);128.63および129.26(C−i−Bz);129.66および129.82(CH−o−Bz);129.96(C−7a);133.49および133.79(CH−p−Bz);136.77(C−4b);147.67(C−4);148.57(CH−6);149.99(CH−2);153.79(C−8a);165.11、165.56および166.08(CO)。C3424ClNa[M+Na]のHR MS(ESI):算出値660.11441;検出値660.11482。
〔実施例5〕
<4−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1a)>
(Me)Al(785μl、トルエン中に2M)およびPd(PPh(213mg、0.2mmol)を、THF(15ml)中に上記ヌクレオシド8(590mg、0.96mmol)を溶解させた溶液に添加し、そして、当該反応混合物を、70℃にて一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗反応混合物をカラムクロマトグラフィーを用いて精製した(DCM中のMeOH、0〜15%)。ベンゾイル化されたヌクレオシド9aを、一般的手法Cを使用して、直接脱保護した。ヌクレオシド1a(149mg、50%)を黄色がかった結晶体として得た。融点は195〜203℃(分解)。[α]−39.6(c0.252)。H NMR(500MHz、DMSO−d):2.81(s、3H、CH−4);3.58(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’a,OH=5.2Hz、J5’a,4’=4.0Hz、H−5’a);3.62(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’b,OH=5.5Hz、J5’b,4’=4.1Hz、H−5’b);3.94(td、1H、J4’,5’a=J4’,5’b=4.1Hz、J4’,3’=2.4Hz、H−4’);4.12(td、1H、J3’,2’=J3’,OH=4.9Hz、J3’,4’=2.4Hz、H−3’);4.50(td、1H、J2’,1’=J2’,OH=7.0Hz、J2’,3’=5.3Hz、H−2’);5.05(t、1H、JOH,5’a=JOH,5’b=5.3Hz、OH−5’);5.21(d、1H、JOH,3’=4.5Hz、OH−3’);5.32(d、1H、JOH,2’=6.7Hz、OH−2’);6.37(d、1H、J1’,2’=7.4Hz、H−1’);7.21(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);8.04(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.68(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、DMSO−d):22.60(CH−4);61.96(CH−5’);70.76(CH−3’);72.55(CH−2’);85.45(CH−4’);85.68(CH−1’);101.86(CH−7);105.47(C−4a);129.08(C−7a);137.57(C−4b);148.57(CH−6);150.48(CH−2);153.04(C−8a);154.46(C−4)。C1415Na[M+Na]のHR MS(ESI):算出値328.09039;検出値328.09044。
〔実施例6〕
<4−メトキシ−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1b)>
MeOH(25ml)中のヌクレオシド8(370mg、0.58mmol)の懸濁液に、ナトリウムメトキシド(63mg、1.16mmol)を添加した。当該反応混合物を室温にて一晩撹拌し、次いで、メタノールを蒸発させて、粗生成物をカラムクロマトグラフィーを用いて精製した(DCM中のMeOH、0〜5%)。ヌクレオシド1b(144mg、77%)を黄色がかった粉末として得た。融点は216〜219℃。[α]−40.1(c0.172)。H NMR(500MHz、DMSO−d):3.58(bdt、1H、Jgem=11.8Hz、J5’a,4’=J5’a,OH=4.5Hz、H−5’a);3.61(bdt、1H、Jgem=11.8Hz、J5’b,4’=J5’b,OH=4.6Hz、H−5’b);3.93(td、1H、J4’,5’a=J4’,5’b=4.0Hz、J4’,3’=2.4Hz、H−4’);4.11(m、1H、H−3’);4.12(s、3H、CHO);4.49(td、1H、J2’,1’=J2’,OH=7.0Hz、J2’,3’=5.3Hz、H−2’);5.05(t、1H、JOH,5’a=JOH,5’b=5.3Hz、OH−5’);5.21(d、1H、JOH,3’=4.5Hz、OH−3’);5.32(d、1H、JOH,2’=6.7Hz、OH−2’);6.34(d、1H、J1’,2’=7.4Hz、H−1’);7.16(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);7.95(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.45(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、DMSO−d):54,13(CHO);61.99(CH−5’);70.80(CH−3’);72.63(CH−2’);85.50(CH−4’);86.01(CH−1’);92.90(C−4a);101.78(CH−7);127.57(C−7a);136.80(C−4b);147.81(CH−6);150.09(CH−2);154.27(C−8a);159.92(C−4)。C1415Na[M+Na]のHR MS(ESI):算出値344.08531;検出値344.08529。
〔実施例7〕
<4−メチルスルファニル−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[3’,2’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1c)>
ヌクレオシド8(200mg、0.31mmol)をMeOH(12ml)に溶解し、ナトリウムチオメトキシド(45mg、0.64mmol)を一度に添加した。当該反応混合物を、室温にて一晩撹拌し、その後、溶媒を蒸発させ、粗反応混合物をカラムクロマトグラフィーを用いて精製した(SiO、DCM中のMeOH、0〜5%)。ヌクレオシド1c(52mg、50%)を黄色がかった粉末として得た。融点は213〜217℃。[α]−35.5(c0.135)。H NMR(500MHz、DMSO−d):2.73(s、3H、CHS);3.58(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’a,OH=5.2Hz、J5’a,4’=4.0Hz、H−5’a);3.61(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’b,OH=5.4Hz、J5’b,4’=4.0Hz、H−5’b);3.93(td、1H、J4’,5’a=J4’,5’b=4.0Hz、J4’,3’=2.4Hz、H−4’);4.12(btd、1H、J3’,2’=J3’,OH=4.9Hz、J3’,4’=2.4Hz、H−3’);4.49(btd、1H、J2’,1’=J2’,OH=7.0Hz、J2’,3’=5.2Hz、H−2’);5.05(t、1H、JOH.5’a=JOH.5’b=5.3Hz、OH−5’);5.22(d、1H、JOH,3’=4.5Hz、OH−3’);5.33(d、1H、JOH,2’=6.6Hz、OH−2’);6.34(d、1H、J1’,2’=7.3Hz、H−1’);7.20(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);8.05(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.65(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、DMSO−d):11.63(CHS);61.92(CH2−5’);70.74(CH−3’);72.61(CH−2’);85.53(CH−4’);85.80(CH−1’);101.83(CH−7);103.19(C−4a);128.62(C−7a);136.92(C−4b);148.89(CH−6);150.02(CH−2);151.08(C−8a);156.42(C−4)。ESI MS m/z(rel%):376(100)[M+Na]。C1416S[M+H]のHR MS(ESI):算出値338.08052;検出値338.08061。
〔実施例8〕
<8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(1d)>
無水1,4−ジオキサン(5ml)中にヌクレオシド8(243mg、0.38mmol)を溶解させた溶液に、30%のアンモニア水溶液(15ml)を添加した。当該反応混合物を、圧力チューブ内で100℃にて24時間加熱した。その後、溶媒を蒸発させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィーを用いて精製した(DCM中のMeOH、0〜5%)。ヌクレオシド1d(75mg、64%)を黄色がかった粉末として得た。融点は246〜253℃。[α]−40.8(c0.147)。H NMR(500MHz、DMSO−d):3.55(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’a,OH=5.5Hz、J5’a,4’=4.1Hz、H−5’a);3.60(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’b,OH=5.4Hz、J5’b,4’=4.1Hz、H−5’b);3.89(td、1H、J4’,5’a=J4’,5’b=4.1Hz、J4’,3’=2.5Hz、H−4’);4.09(td、1H、J3’,2’=J3’,OH=4.9Hz、J3’,4’=2.5Hz、H−3’);4.48(td、1H、J2’,1’=J2’,OH=7.0Hz、J2’,3’=5.3Hz、H−2’);5.08(t、1H、JOH,5’a=JOH,5’b=5.4Hz、OH−5’);5.15(d、1H、JOH,3’=4.6Hz、OH−3’);5.25(d、1H、JOH,2’=6.8Hz、OH−2’);6.23(d、1H、J1’,2’=7.3Hz、H−1’);7.05(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);7.06(bs、2H、NH);7.86(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.09(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、DMSO−d):62.08(CH−5’);70.79(CH−3’);72.43(CH−2’);85.16(CH−4’);85.88(CH−1’);90.71(C−4a);101.51(CH−7);127.25(C−7a);138.20(C−4b);146.08(CH−6);151.41(CH−2);153.19(C−8a);154.64(C−4)。C1315 [M+H]のHR MS(ESI):算出値307.10370;検出値307.10374。
〔実施例9〕
<4−(フラン−2−イル)−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(9e)>
ヌクレオシド9eを一般的手法Bにより製造した。保護されたヌクレオシド8(800mg、1.256mmol)および2−(トリブチルスタンニル)フラン(475μL、1.5mmol)を使用した。所望の生産物9e(684mg、81%)を黄色のオイルとして得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)δ4.67−4.84(m、2H);4.93(dd、1H);6.16(dd、1H);6.40(dd、1H);6.86(dd、1H);6.94(d、1H);7.30(d、1H);7.38−7.54(m、6H);7.58−7.72(m、4H);7.80−7.85(m、2H);7.93−7.99(m、2H);7.99−8.03(m、H);8.13−8.17(m、2H);8.75(s、1H)。C3828[M+H]のHR MS(ESI):算出値670.18201;検出値670.18215。
〔実施例10〕
<4−(フラン−2−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1e)>
化合物9e(630mg、0.94mmol)を一般的手法Cにより脱保護した。ヌクレオシド1e(263mg、77%)を黄色がかった粉末として得た。融点は128〜151℃(分解)。[α]−24.1(c0.345)。H NMR(500MHz、DMSO−d):3.61(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’a,OH=5.2Hz、J5’a,4’=4.0Hz、H−5’a);3.64(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’b,OH=5.3Hz、J5’b,4’=4.0Hz、H−5’b);3.96(td、1H、J4’,5’a=J4’,5’b=4.0Hz、J4’,3’=2.4Hz、H−4’);4.14(btd、1H、J3’,2’=J3’,OH=4.9Hz、J3’,4’=2.4Hz、H−3’);4.54(btd、1H、J2’,1’=J2’,OH=7.0Hz、J2’,3’=5.3Hz、H−2’);5.08(t、1H、JOH,5’a=JOH,5’b=5.3Hz、OH−5’);5.23(d、1H、JOH,3’=4.5Hz、OH−3’);5.36(d、1H、JOH,2’=6.6Hz、OH−2’);6.43(d、1H、J1’,2’=7.4Hz、H−1’);6.86(dd、1H、J4,3=3.5Hz、J4,5=1.8Hz、H−4−フリル);7.28(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);7.62(dd、1H、J3,4=3.5Hz、J3,5=0.9Hz、H−3−フリル);8.13(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.14(bd、1H、J5,4=1.8Hz、H−5−フリル);8.78(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、DMSO−d):61.93(CH−5’);70.75(CH−3’);72.50(CH−2’);85.54(CH−4’);85.69(CH−1’);99.90(C−4a);101.91(CH−7);113.17(CH−4−フリル);113.21(CH−3−フリル);130.59(C−7a);137.01(C−4b);142.61(C−4);146.57(CH−5−フリル);148.95(CH−6);150.37(CH−2);151.65(C−2−フリル);154.40(C−8a)。C1716[M+H]のHR MS(ESI):算出値358.10336;検出値358.10348。
〔実施例11〕
<4−(フラン−3−イル)−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(9f)>
一般的手法Aにより、ヌクレオシド9fを製造した。保護されたヌクレオシド8(210mg、0.315mmol)およびフラン−3−ボロン酸(53mg、0.473mmol)を使用した。所望の生成物9f(193mg、92%)を黄色がかったオイルとして得た。H NMR(400MHz、CDCl)δ4.70(dd、1H);4.81−4.89(m、2H);6.12(dd、1H);6.29(t、1H);6.89(d、1H);7.03(d、1H);7.34−7.46(m、7H);7.51−7.64(m、6H);7.91(d、1H);7.93(d、1H);8.01−8.06(s、4H);8.88(s、1H)。C3828[M+H]のHR MS(ESI):算出値670.18201;検出値670.18215。
〔実施例12〕
<4−(フラン−3−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1f)>
一般的手法Cにより、化合物9f(170mg、0.25mmol)を脱保護した。ヌクレオシド1f(74mg、81%)を黄色がかった粉末として得た。融点は216〜220℃。[α]−23.7(c0.135)。H NMR(500MHz、DMSO−d):3.60(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’a,OH=5.2Hz、J5’a,4’=4.0Hz、H−5’a);3.63(ddd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’b,OH=5.4Hz、J5’b,4’=4.0Hz、H−5’b);3.96(td、1H、J4’,5’a=J4’,5’b=4.0Hz、J4’,3’=2.4Hz、H−4’);4.14(btd、1H、J3’,2’=J3’,OH=4.9Hz、J3’,4’=2,4Hz、H−3’);4.54(td、1H、J2’,1’=J2’,OH=7.0Hz、J2’,3’=5.2Hz、H−2’);5.08(t、1H、JOH,5’a=JOH,5’b=5.3Hz、OH−5’);5.23(d、1H、JOH,3’=4.5Hz、OH−3’);5.35(d、1H、JOH,2’=6.7Hz、OH−2’);6.43(d、1H、J1’,2’=7.4Hz、H−1’);7.30(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);7.43(dd、1H、J4,5=1.9Hz、J4,2=0.8 Hz、H−4−フリル);7.98(t、1H、J5,2=J5,4=1.7Hz、H−5−フリル);8.15(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.78(dd、1H、J2,5=1.6Hz、J2,4=0.8Hz、H−2−フリル);8.80(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz。DMSO−d):66.22(CH−5’);71.04(CH−3’);72.83(CH−2’);85.83(CH−4’);86.00(CH−1’);101.96(C−4a);102.35(CH−7);109.28(CH−4−フリル);125.67(C−3−フリル);130.26(C−7a);137.06(C−4b);144.72(CH−2−フリル);145.63(CH−5−フリル);146.38(C−4);149.23(CH−6);150.82(CH−2);154.46(C−8a)。C1716[M+H]のHR MS(ESI):算出値358.10336;検出値358.10332。
〔実施例13〕
<4−(ベンゾフラン−2−イル)−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(9g)>
一般的手法Aにより、ヌクレオシド9gを製造した。保護されたヌクレオシド8(360mg、0.56mmol)およびベンゾフラン−2−ボロン酸(136mg、0.84mmol)を使用した。所望の生成物9g(330mg、81%)を黄色のオイルとして得た。H NMR(401MHz、DMSO−d):4.56−4.68(m、1H);4.77−4.84(m、2H);6.18−6.46(m、2H);6.98(d、1H);7.34−7.54(m、8H);7.59−7.70(m、3H);7.72−8.01(m、10H);8.24(d、1H);8.90(s、1H)。C4230[M+H]のHR MS(ESI):算出値720.19766;検出値720.19781。
〔実施例14〕
<4−(ベンゾフラン−2−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1g)>
一般的手法Cにより、化合物9g(260mg、0.36mmol)を脱保護した。ヌクレオシド1g(101mg、69%)をレモン色の粉末として得た。融点は223〜240℃(分解)。[α]−21.6(c0.241)。H NMR(500MHz、DMSO−d):3.59−3.68(m、2H、H−5’);3.98(td、1H、J4’,5’a=J4’,5’b=4.0Hz、J4’,3’=2.4Hz、H−4’);4.17(bddd、1H、J3’,2’=5.2Hz、J3’,OH=4.3Hz、J3’,4’=2.4Hz、H−3’);4.56(td、1H、J2’,1’=J2’,OH=7.0Hz、J2’,3’=5.2Hz、H−2’);5.12(t、1H、JOH,5’a=JOH,5’b=5.3Hz、OH−5’);5.27(d、1H、JOH,3’=4.3Hz、OH−3’);5.39(d、1H、JOH,2’=6.6Hz、OH−2’);6.47(d、1H、J1’,2’=7.4Hz、H−1’);7.34(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);7.39(ddd、1H、J5,4=7.8Hz、J5,6=7.2Hz、J5,7=1.0Hz、H−5−ベンゾフリル);7.50(ddd、1H、J6,7=8.3Hz、J6,5=7.2Hz、J6,4=1.3Hz、H−6−ベンゾフリル);7.79(dq、1H、J7,6=8.3Hz、J7,5=J7,4=J7,3=0.9Hz、H−7−ベンゾフリル);7.89(ddd、1H、J4,5=7.8Hz、J4,6=1.3Hz、J4,7=0.7Hz、H−4−ベンゾフリル);8.08(d、1H、J3,7=1.0Hz、H−3−ベンゾフリル);8.23(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.89(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、DMSO−d):61.91(CH−5’);70.76(CH−3’);72.58(CH−2’);85.63(CH−4’);85.79(CH−1’);101.12(C−4a);102.04(CH−7);108.81(CH−3−ベンゾフリル);111.91(CH−7−ベンゾフリル);122.70(CH−4−ベンゾフリル);124.02(CH−5−ベンゾフリル);126.83(CH−6−ベンゾフリル);128.22(C−3a−ベンゾフリル);131.34(C−7a);136.85(C−4b);142.32(C−4);149.57(CH−6);150.33(CH−2);153.19(C−2−ベンゾフリル);154.60(C−8a);155.36(C−7a−ベンゾフリル)。C2118[M+H]のHR MS(ESI):算出値408.11901;検出値408.11911。
〔実施例15〕
<N,N−ジメチル−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(9h)>
イソプロパノール(20ml)にヌクレオシド8(460mg、0.72mmol)を溶解した溶液に、ジメチルアミン(460μl、THF中に2M)を一度に添加した。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、次いで、粗混合物をカラムクロマトグラフィー用いて精製した(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜35%)。所望のヌクレオシド9h(280mg、61%)を黄色のオイルとして得た。H NMR(401MHz、DMSO−d)δ3.39(s、6H);4.64−4.80(m、2H);4.86(dd、1H);6.11(dd、1H);6.32(dd、1H);6.83(d、1H);7.10(d、1H);7.38−7.46(m、2H);7.48−7.55(m、4H);7.59−7.66(m、1H);7.67−7.73(m、2H);7.80−7.83(m、3H);7.96−7.99(m、4H);8.17(s、1H)。C3631[M+H]のHR MS(ESI):算出値647.21364;検出値647.21374。
〔実施例16〕
<N,N−ジメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(1h)>
一般的手法Cにより、誘導体9h(250mg、0.39mmol)を脱保護した。化合物1h(129mg、67%)を黄色結晶として得た。融点は212〜255℃(分解)。[α]−40.0(c0.065)。H NMR(500MHz、DMSO−d):3.40(s、6H、(CHN);3.56(dd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’a,4’=4.1Hz、H−5’a);3.60(dd、1H、Jgem=11.8Hz、J5’b,4’=4.1Hz、H−5’b);3.89(td、1H、J4',5’a=J4',5’b=4.1Hz、J4’,3’=2.7Hz、H−4’);4.10(dd、1H、J3’,2’=5.4Hz、J3’,4’=2.7Hz、H−3’);4.46(dd、1H、J2’,1’=7.3Hz、J2’,3’=5.4Hz、H−2’);4.97−5.69(m、3H、OH−2’,3’,5’);6.29(d、1H、J1’,2’=7.3Hz、H−1’);7.08(d、1H、J7,6=2.1Hz、H−7);7.82(d、1H、J6,7=2.1Hz、H−6);8.16(s、1H、H−2)。13C NMR(125.7MHz、DMSO−d):38.14((CHN);62.04(CH−5’);70.72(CH−3’);72.42(CH−2’);85.15(CH−4’);85.94(CH−1’);90.78(C−4a);101.71(CH−7);124.75(C−7a);138.01(C−4b);145.87(CH−6);150.43(CH−2);153.31(C−8a);155.01(C−4)。C1519[M+H]のHR MS(ESI):算出値335.13500;検出値335.13512。
〔実施例17〕
<4,6−ジクロロ−5−(1−メチル−1H−ピロロ−2−イル)ピリミジン(10)>
無水THF(15ml)に4,6−ジクロロピリミジン(3)(5.52g、37mmol)を溶解させた溶液を、TMPZn・2MgCl・2LiCl(THF/トルエン 9:1中に0.35M、59.5ml、21mmol)に0℃にて滴下した。そして、反応混合物を、当該温度にて1時間撹拌し、次いで、室温にまで温めた後、さらに1時間撹拌した。その結果得られた溶液を、無水THF(20ml)に2−ヨード−1−メチルピロール(7.66g、37mmol)およびPd(PPh(4.3g、3.7mmol)を添加した混合物に添加し、そして65℃にて16時間撹拌した。さらに、減圧下で溶媒を蒸発させ、粗混合物をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜5%)、化合物10を黄色がかった固体として得た(6.4g、28mmol、75%、融点56〜58℃)。H NMR(400.0MHz,DMSO−d):3.43(s、3H);6.15(dd、1H);6.18(dd、1H);6.97(dd、1H);8.96(s、1H)。Cl2のHR MS(EI):算出値227.0017;検出値227.0019。
〔実施例18〕
<4−アジド−6−クロロ−5−(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)ピリミジン(11)>
化合物10(1g、4.4mmol);NaN(285mg、4.4mmol)およびLiCl(186mg、4.4mmol)を無水DHF(10ml)に溶解し、その結果得られた溶液を室温にて16時間撹拌した。その後、反応混合物を酢酸エチルによって抽出し、一つにまとめた有機層を無水MgSOによって乾燥させた後、減圧下にて濃縮した。粗生成物をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜10%)、化合物11を黄色のオイルとして得た(1.01g、4.3mmol、98%)。H NMR(400.0MHz、CDCl):3.46(s、3H);6.21(dd、1H);6.28(dd、1H);6.81(dd、1H);8.69(s、1H)。CのHR MS(EI):算出値234.0421;検出値234.0420。
〔実施例19〕
<4−クロロ−5−メチル−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(12)>
アジド11(350mg、1.5mmol)および1,4−ジブロモベンゼン(3.54g、15mmol)の混合物を、吸気口からアルゴンを吸入し、排気口からガスを排気しながら、180℃にて30分間加熱した。粗反応混合物をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し(石油エーテル中の酢酸エチル、25〜40%)、化合物12を白色固体として得た(280mg、1.35mmol、90%、融点は231〜236℃)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):4.07(s、3H);6.17(d、1H);7.18(d、1H);8.45(s、1H);12.18(bs、1H)。CのHR MS(EI):算出値206.0359;検出値206.0357。
〔実施例20〕
<4−クロロ−5−メチル−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(13)>
BSA(0.59ml、2.4mmol)を、無水アセトニトリル(20ml)中に化合物12(496mg、2.4mmol)を懸濁させた懸濁液に添加し、そして、その結果得られた混合物を、室温にて30分間撹拌した。次いで、1−O−アセチル−2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノース(1.82g、3.6mmol)およびTMSOTf(0.43ml、2.4mmol)を添加し、さらに反応混合物を、80℃にて3時間撹拌した。その後、室温にまで冷却し、その結果得られた溶液を、酢酸エチルにて抽出した。一つにまとめた有機層を、無水MgSOを用いて乾燥させた後、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し(石油エーテル中の酢酸エチル、5〜50%)、所望のベンゾイル化されたヌクレオシド13を黄色の発泡体として得た(1.19g、1.82mmo、76%)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):4.08(s、3H);4.67(dd、1H);4.78(dd、1H);4.90(td、1H);6.12(dd、1H);6.37(t、1H);6.47(d、1H);6.89(d、1H);7.21(d、1H);7.40(m、2H);7.51(m、4H);7.61(m、1H);7.68(m、2H);7.80(m、2H);7.96(m、4H);8.52(s、1H)。C3528[M+H]のHR MS(ESI):算出値651.16410;検出値651.16443。
〔実施例21〕
<4,5−ジメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2a)>
ヌクレオシド13(150mg、0.23mmol)およびPd(PPh(13mg、0.012mmol)を無水THF(6ml)に溶解した。次いで、AlMe(トルエン中に2M、0.24ml、0.46mmol)を添加し、その結果得られた混合物を70℃にて3時間撹拌した。その後、室温にまで冷却し、メタノールによって反応を停止させた後、セライトを通して濾過した。溶媒を減圧下において除去し、粗生産物を無水メタノール(10ml)に溶解した。その後、ナトリウムメトキシド(メタノール中に4.37M、16μl、0.07mmol)を添加し、さらに、反応混合物を室温にて3時間撹拌した。溶媒を減圧下において蒸発させ、粗混合物をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し(石油エーテル中の酢酸エチル、0〜10%)、フリーのヌクレオシド2aを白色粉末として得た(64mg、0.2mmol、89%、融点237〜241℃)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):2.91(s、3H);3.57(m、2H);3.89(td、1H);4.07(s、3H);4.11(m、1H);4.58(td、1H);4.97(t、1H);5.14(d、1H);5.18(d、1H);6.33(d、1H);6.35(d、1H);7.08(d、1H);8.54(s、1H)。C1519[M+H]のHR MS(ESI):算出値319.14008;検出値319.14014。
〔実施例22〕
<4−メトキシ−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2b)>
ナトリウムメトキシド(メタノール中に4.37M、0.1ml、0.46mmol)を、無水メタノール(10ml)にヌクレオシド13(150mg、0.23mmol)を懸濁させた懸濁液に添加し、反応混合物を室温にて12時間撹拌した。溶媒を減圧下において蒸発させ、粗混合物をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン中のメタノール、0〜10%)、フリーのヌクレオシド2bを白色粉末として得た(63mg、0.19mmol、83%、融点は231〜234℃)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.57(m、2H);3.88(td、1H);3.98(s、3H);4.10(m、1H);4.12(s、3H);4.58(td、1H);4.97(t、1H);5.14(d、1H);5.20(d、1H);6.30(d、1H);6.32(d、1H);7.02(d、1H);8.36(s、1H)。C1519[M+H]のHR MS(ESI):算出値335.13500;検出値335.13519。
〔実施例23〕
<5−メチル−4−(メチルスルファニル)−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ−[2,3−d]−ピリミジン(2c)>
ナトリウムチオメトキシド(32mg、0.46mmol)を、無水メタノール(10ml)にヌクレオシド13(150mg、0.23mmol)を懸濁させた懸濁液に添加し、反応混合物を室温にて12時間撹拌した。溶媒を減圧下において蒸発させ、そして粗混合物をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン中のメタノール、0〜10%)、フリーのヌクレオシド2cを白色粉末として得た(62mg、0.18mmol、77%、融点は212〜214℃)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):2.72(s、3H);3.58(m、2H);3.89(td、1H);4.10(m、1H);4.15(s、3H);4.57(td、1H);4.97(t、1H);5.14(d、1H);5.20(d、1H);6.33(d、1H);6.36(d、1H);7.11(d、1H);8.56(s、1H)。C1519S[M+H]のHR MS(ESI):算出値351.11215;検出値351.11236。
〔実施例24〕
<5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(2d)>
圧力チューブ内にて、ヌクレオシド13(150mg、0.23mmol)を1,4−ジオキサン(2ml)および30%のアンモニア水溶液(2ml)の混合物に溶解した。反応混合物を120℃にて12時間撹拌し、その後、室温にまで冷却し、減圧下において濃縮した。シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン中のメタノール0〜30%)、フリーのヌクレオシド2dを紫色の粉末として得た(54mg、0.17mmol、75%、融点は240〜245℃(分解))。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.55(m、2H);3.85(td、1H);4.02(s、3H);4.08(m、1H);4.56(td、1H);5.04(t、1H);5.12(d、1H);5.16(d、1H);6.20(d、1H);6.22(d、1H);6.32(bs、2H);6.88(d、1H);8.08(s、1H)。C1418[M+H]のHR MS(ESI):算出値320.13533;検出値320.13555。
〔実施例25〕
<4−(フラン−2−イル)−5−メチル−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(14e)>
一般的手法B(反応時間:3時間)により、化合物13(185mg、0.28mmol)から化合物14eを製造した。そして、化合物14eを黄色がかった発泡体(184mg、0.27mmol、95%)として得た。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.85(s、3H);4.68(dd、1H);4.78(dd、1H);4.89(ddd、1H);6.14(dd、1H);6.41(t、1H);6.46(d、1H);6.80(dd、1H);6.94(d、1H);7.16(d、1H);7.27(dd、1H);7.38−7.42(m、2H);7.48−7.54(m、4H);7.58−7.63(m、1H);7.66−7.70(m、2H);7.80−7.83(m、2H);7.97−8.00(m、4H);8.07(dd、1H);8.65(s、1H)。C3931[M+H]のHR MS(ESI):算出値683.21364;検出値683.21375。
〔実施例26〕
<4−(フラン−2−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2e)>
一般的手法C(反応時間:3時間)により、化合物14e(152mg、0.223mmol)を脱保護した。フリーのヌクレオシド2eを黄色固体(72mg、0.2mmol、92%、融点は245〜253℃)として得た。H NMR(500.0MHz、DMSO−d):3.58、3.62(2×ddd、2×1H);3.85(s、3H);3.92(td、1H);4.13(dt、1H);4.62(ddd、1H);5.01(t、1H);5.19(d、1H);5.25(d、1H);6.43(d、1H);6.44(d、1H);6.81(dd、1H);7.17(d、1H);7.26(dd、1H);8.07(dd、1H);8.65(s、1H)。C1819[M+H]のHR MS(ESI):算出値371.13500;検出値371.13503。
〔実施例27〕
<4−(フラン−3−イル)−5−メチル−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(14f)>
一般的手法A(反応時間:3時間)により、化合物13(185mg、0.284mmol)からヌクレオシド14fを製造した。そして、ヌクレオシド14fを黄色がかった発泡体(165mg、0.242mmol、85%)として得た。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.50(s、3H);4.68(dd、1H);4.77(dd、1H);4.90(ddd、1H);6.13(dd、1H);6.40−6.43(m、2H);6.93−6.95(m、2H);7.06(d、1H);7.39−7.43(m、2H);7.49−7.55(m、4H);7.59−7.63(m、1H);7.66−7.71(m、2H);7.80−7.83(m、2H);7.87(dd、1H);7.97−8.01(m、4H);8.25(dd、1H);8.68(s、1H)。C3931[M+H]のHR MS(ESI):算出値683.21364;検出値683.21379。
〔実施例28〕
<4−(フラン−3−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2f)>
一般的手法C(反応時間:3時間)により、化合物14e(149mg、0.218mmol)を脱保護して、黄色がかった固体(67mg、0.181mmol、83%、融点202〜207℃)として化合物2fを得た。H NMR(500.0MHz、DMSO−d):3.51(s、3H);3.57、3.61(2×bdd、2×1H);3.91(td、1H);4.13(dd、1H);4.61(dd、1H);5.00(bs、1H);5.23(bs、2H);6.405(d、1H);6.409(d、1H);6.94(dd、1H);7.08(d、1H);7.89(t、1H);8.25(dd、1H);8.67(s、1H)。C1819[M+H]のHR MS(ESI):算出値371.13500;検出値371.13507。
〔実施例29〕
<4−(ベンゾフラン−2−イル)−5−メチル−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(14g)>
一般的手法A(反応時間:3時間)により、ヌクレオシド13(185mg、0.284mmol)をSuzukiカップリング反応に供し、黄色がかった発泡体(179mg、0.244mmol、86%)として化合物14gを得た。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.88(s、3H);4.70(dd、1H);4.79(dd、1H);4.91(ddd、1H);6.15(dd、1H);6.43(t、1H);6.51(d、1H);6.97(d、1H);7.21(d、1H);7.35−7.46(m、4H);7.49−7.54(m、4H);7.59−7.63(m、1H);7.66−7.71(m、2H);7.72(d、1H);7.78−7.83(m、4H);7.98−8.01(m、4H);8.74(s、1H)。C4333[M+H]のHR MS(ESI):算出値733.22929;検出値733.22946。
〔実施例30〕
<4−(ベンゾフラン−2−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2g)>
一般的手法C(反応時間:3時間)により、ヌクレオシド14g(148mg、0.2mmol)を脱保護して、黄色固体(74mg、0.18mmol、90%、融点は145〜154℃)として化合物2gを得た。H NMR(500.0MHz、DMSO−d):3.60(ddd、1H);3.64(ddd、1H);3.88(s、3H);3.94(td、1H);4.15(ddd、1H);4.64(ddd、1H);5.01(t、1H);5.19(d、1H);5.27(d、1H);6.46(d、1H);6.49(d、1H);7.22(d、1H);7.38(ddd、1H);7.45(ddd、1H);7.71(d、1H);7.80(dq、1H);7.83(ddd、1H);8.75(s、1H)。C2221[M+H]のHR MS(ESI):算出値421.15065;検出値421.15071。
〔実施例31〕
<N,N,5−トリメチル−8−(2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(14h)>
保護されたヌクレオシド13(185mg、0.284mmol)を、イソプロパノール(10ml)およびTHF(4ml)の混合物に溶解し、さらに、ジメチルアミン(THF中に2Mの溶液、0.85ml、1.7mmol)を添加した。当該反応混合物を50℃にて1日間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーを用いて精製し(石油エーテル中の酢酸エチル、20〜60%)、化合物14hを白色発泡体として得た(140mg、0.212mmol、75%)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.00(s、6H);3.97(s、3H);4.64(dd、1H);4.74(dd、1H);4.84(ddd、1H);6.11(dd、1H);6.37−6.40(m、2H);6.84(d、1H);6.99(d、1H);7.39−7.43(m、2H);7.47−7.55(m、4H);7.59−7.63(m、1H);7.65−7.71(m、2H);7.80−7.84(m、2H);7.95−8.00(m、4H);8.27(s、1H)。C3734[M+H]のHR MS(ESI):算出値660.24527;検出値660.24537。
〔実施例32〕
<N,N,5−トリメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(2h)>
一般的手法C(反応時間:3時間)により、化合物14h(125mg、0.189mmol)を脱保護して、フリーのヌクレオシド2hを黄白色固体として得た(47mg、0.135mmol、72%、融点は99〜106℃)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.01(s、6H);3.56(m、2H);3.87(ddd、1H);3.99(s、3H);4.10(dd、1H);4.59(dd、1H);5.00(bs、1H);5.16(bs、2H);6.28(d、1H);6.34(d、1H);7.02(d、1H);8.27(s、1H)。C1622[M+H]のHR MS(ESI):算出値348.16663;検出値348.16670。
〔実施例33〕
<4−クロロ−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2i)>
圧力チューブ内にて、保護されたヌクレオシド13(100mg、0.154mmol)を、1,4−ジオキサン(3ml)および30%のアンモニア水溶液(3ml)の混合物に溶解した。100℃にて1時間撹拌した後、当該混合物を室温にまで冷却し、減圧下において濃縮した。粗生成物のカラムクロマトグラフィーにより、フリーのヌクレオシド2iを黄色がかった固体として得た(34mg、0.1mmol、65%、融点217〜219℃)。H NMR(400.0MHz、DMSO−d):3.56−3.63(m、2H);3.92(td、1H);4.11−4.14(m、4H);4.58(td、1H);4.98(t、1H);5.18(d、1H);5.25(d、1H);6.37(d、1H);6.46(d、1H);7.22(d、1H);8.54(s、1H)。C1415ClNa[M+Na]のHR MS(ESI):算出値361.06740;検出値361.06744。
〔in vitro抗腫瘍活性〕
新に合成した化合物のin vitro抗腫瘍活性の評価のために、正常組織または腫瘍に由来する細胞株に対して、MTT試験(Noskova V. et al., Neoplasma 2002, 49, 418-425)を実施した。具体的に、細胞株K562(ヒト急性骨髄性白血病)、K562−Tax(ヒト急性骨髄性白血病、パクリタキセル耐性であるサブライン、多剤耐性タンパク質PgPを過剰発現)、CEM(Tリンパ性白血病)、CEM−DNR−バルク(Tリンパ性白血病、ドキソルビシン耐性)、A549(ヒト肺腺ガン)、HCT116p53wt(ヒト結腸直腸ガン、野生株)、HCT116p53−/−(ヒト結腸直腸ガン、p53変異)、U2OS(ヒト骨肉腫)を使用した。細胞毒性に関するMTT試験の手法と同様に、表現形質(express characteristics)、古典的な抗腫瘍薬の感受性プロフィールも、繰り返し公開されてきた(Denizot, F.; Lang, R., J. Immunol. Meth. 1986, 89, 271-277; Noskova, V., see above; Sarek J. et al., J, Med. Chem., 2003)。
〔生物試験の結果〕
試験に供した化合物は、in vitro細胞毒性試験において活性を示した(表4)。さらに、当該化合物は、多様な組織(間葉または上皮の腫瘍)由来の広範なガン細胞株に対しては特異性があり、正常なヒト線維芽細胞(MRC−5細胞株)に対しては極めて低い活性であった。化合物Id−gおよび化合物2e−gのIC50値は、マイクロモルの範囲であり、化合物1a−cおよび化合物2a−cのIC50値は、サブマイクロモルからナノモルの範囲であった。ガン細胞に対する細胞毒性活性は、p53遺伝子の状態とは関係が無かった。HCT116(p53野生型)、および、遺伝子が欠失した変異株であるHCT116(p53−/−)において、同様の活性が観察された。
〔産業上の利用可能性〕
本発明の化合物は、ガンおよび白血病に対して効果的な医薬品または薬剤の成分として有益である。

Claims (10)

  1. 一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド、当該4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドの薬学的に許容可能な塩、当該4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシドの光学異性体、または、ラセミ混合物を包含する、当該光学異性体の混合物:

    一般式I中、
    Rは、以下を含む群から選択されるものである;
    (i)C1〜C5アルキルであって、任意で、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C1〜C5アルキル、
    (ii)C2〜C6アルケニルであって、任意で、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C2〜C6アルケニル、
    (iii)C6〜C12アリールであって、任意で、C1〜C5アルキル、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C6〜C12アリール、
    (iv)C4〜12ヘテロアリールであって、少なくとも一つのO原子を含み、任意で、C1〜C5アルキル、ヒドロキシ、スルファニル、アミノ、C1〜C5アルコキシ、C1〜C5スルファニル、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノから選択される少なくとも一つの置換基によって置換される、C4〜12ヘテロアリール、
    (v)アミノ、
    (vi)C1〜C5アルキルアミノ、
    (vii)ジ(C1〜C5アルキル)アミノ、
    (viii)C1〜C5アルコキシ、
    (ix)C1〜C5アルキルスルファニル、
    (x)ハロゲノ、
    Xは、−O−、−NH−、および、−N(C1〜C5アルキル)−から選択されるものである。
  2. Rは、C1〜C5アルキル、フェニル、ナフチル、2−フリル、3−フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、C1〜C5アルキルスルファニル、アミノ、C1〜C5アルキルアミノ、ジ(C1〜C5アルキル)アミノ、C1〜C5アルコキシ、ハロゲノ基を含む群から選択される、請求項1に記載の一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド。
  3. Rは、フラン−2−イル、フラン−3−イル、ベンゾフラン−2−イル、メチルスルファニル、メトキシ、アミノ、ジメチルアミノ、メチル、および、クロロを含む群から選択される、請求項1に記載の一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド。
  4. 以下の化合物から選択される、請求項1に記載の一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド:
    4−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−メトキシ−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(メチルスルファニル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
    4−(フラン−2−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(フラン−3−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(ベンゾフラン−2−イル)−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    N,N−ジメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−8H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
    4,5−ジメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−メトキシ−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    5−メチル−4−(メチルスルファニル)−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
    4−(フラン−2−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(フラン−3−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    4−(ベンゾフラン−2−イル)−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
    N,N,5−トリメチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン、
    4−クロロ−5−メチル−8−(β−D−リボフラノシル)−5,8−ジヒドロピロロ[2’,3’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン。
  5. 薬剤として使用するための、請求項1から4の何れか一項に記載の一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド。
  6. 腫瘍/非腫瘍に由来する病的な細胞増殖の阻害に使用するため、および、細胞の過剰増殖と関連している腫瘍性/非腫瘍性の疾患を治療するための、請求項1から4の何れか一項に記載の一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド。
  7. 上皮に由来する腫瘍、間葉に由来する腫瘍、および、神経外胚葉に由来する腫瘍を含む腫瘍/ガン疾患の治療に使用するための、請求項1から4の何れか一項に記載の一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド。
  8. 上皮に由来する腫瘍、間葉に由来する腫瘍、および、神経外胚葉に由来する腫瘍を含む腫瘍/ガン疾患の治療のための薬剤の製造に使用するための、請求項1から4の何れか一項に記載の一般式Iにて示される4−置換ヘテロペンタジエノ−ピロロピリミジンリボヌクレオシド。
  9. 治療効果を示す量の、請求項1から4の何れか一項に記載の一般式Iにて示される、少なくとも一つの化合物と、任意で、少なくとも一つの、薬学的に許容可能なキャリアー、充填剤、および/または、賦形剤と、を含んでいる、薬学的組成物。
  10. 腫瘍/非腫瘍に由来する病的な細胞増殖の阻害に使用するため、および/または、細胞の過剰増殖と関連している腫瘍性/非腫瘍性の疾患の治療するための、請求項9に記載の薬学的組成物。
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