JP2019521630A5 - - Google Patents

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方向性微細構造を有する材料
本明細書において説明する例示的かつ非限定的実施形態は概して、電気絶縁領域を含む方向性微細構造を有する材料と、そのような材料を取り入れた構造に関し、より具体的には、方向および場所により異なる微細構造を有する材料に関する。そのような微細構造により、方向および場所により異なる物理的性質が材料に備わる。本明細書において説明する例示的かつ非限定的実施形態は、より具体的に、そのような材料の作製方法と、そのような材料を用いる装置の製造方法にも関する。
先行技術の簡単な説明
米国特許第9,205,488号には、スプレー成形プロセスによって作製された軟磁性材料が記載されている。米国特許出願公開公報第2013/0000860号には、積層された粒子堆積に基づくスプレー成形プロセスが記載されている。
摘要
以降の摘要は、単に例として示されたものである。この摘要は特許請求の範囲を制限するものではない。
一態様では、材料は、複数の領域から成る少なくとも1つの層を含む。前記領域はそれぞれ、第1の方向に平坦であり、前記第1の方向に垂直な第2の方向に引き延ばされている。前記平坦かつ引き延ばされた領域は複数で、前記第2の方向に磁束フローを促進する異方性微細構造を定める。
別の態様では、ラジアル界磁電動モータの固定子コアは、軸周りに回転するように構成されたリング構造を有するヨークと、前記ヨークの内向き面から径方向内側に延在する複数の歯構造とを備える。前記ヨークは、それぞれ複数の領域から成る複数の層によって定められる材料から成る。各層の前記領域は、第1の方向に平坦であり、前記第1の方向に垂直な第2の方向に引き延ばされている。前記平坦かつ引き延ばされた領域は複数で、前記ヨークにおいて前記第2の方向に磁束フローを促進する異方性微細構造を定める。
別の態様では、ハイブリッド界磁電動モータの固定子巻線コアは、リング構造を有するヨークと、前記ヨークの内向き面上の複数の歯とを備える。前記ヨークおよび前記歯は、それぞれ複数の領域から成る複数の層によって定められる材料から成る。各層の前記領域は、第1の方向に平坦であり、前記第1の方向に垂直な第2の方向に引き延ばされている。前記平坦かつ引き延ばされた領域は複数で、前記ヨークおよび前記歯の1つ以上において前記第2の方向に磁束フローを促進する異方性微細構造を定める。
前述の態様や他の特徴は以降の記述で説明されるが、次の添付図面を参照している。
図1は、電気絶縁領域を含む方向性微細構造を有する材料の一例示的実施形態の概略図である。
図2は、図1の材料の等角投影図である。
図3Aから図3Cは、図1の材料を成形するプロセスの一例示的実施形態の概略図である。
図4Aは、電気絶縁層を含む方向性微細構造を有する材料の一例示的実施形態の概略図である。 図4Bは、電気絶縁層を含む方向性微細構造を有する材料の一例示的実施形態の概略図である。
図5は、図4Aおよび図4Bの材料の等角投影概略図である。
図6Aから図6Cは、方向および場所により異なるパターンを有する方向性微細構造を有する材料の概略図である。
図7Aおよび図7Bは、図6Aから図6Cの材料を成形するプロセスの一例示的実施形態の概略図である。
図8Aおよび図8Bは、方向性微細構造を有する材料を取り入れたラジアル界磁電動モータにおける固定子コアの一例示的実施形態の概略図である。
図9Aおよび図9Bは、方向および場所により異なる微細構造を有するラジアル界磁電動モータにおける固定子コアの例示的実施形態の概略図である。
図10は、方向性微細構造を有するハイブリッド界磁電動モータの固定子巻線コアの一部の一例示的実施形態を示す断面図である。
図11Aは、図10の固定子巻線コアの一部であって、2つの歯を示す図である。
図11Bおよび図11Cは、図11Aに示す歯の断面図である。
図12は、図10の固定子巻線コアの区域ごとの方向性微細構造を示す概略図である。 図13は、図10の固定子巻線コアの区域ごとの方向性微細構造を示す概略図である。 図14は、図10の固定子巻線コアの区域ごとの方向性微細構造を示す概略図である。
図15は、固定子巻線コアの区域ごとの微細構造の遷移を示す概略図である。
実施例の詳細説明
参照することにより全体が本明細書に組み込まれる米国特許第9,205,488号には、スプレー成形プロセスによって作製された軟磁性材料が記載されている。材料の微細構造は、電気絶縁境界によって分離された密集領域(結晶粒)によって特徴付けられる。そのような材料の用途として電動モータ等の電気機械の巻線コアが挙げられる。このような巻線コアには、渦電流損失を制御するために、高い透磁性、高い飽和磁束密度、高い電気抵抗率等の適切な磁性特性を有する材料が用いられる。
前述の材料の微細構造は、該材料の容積内で実質的に同じであり、該材料は、実質的に等方性の物理的性質を有してもよい(すなわち、すべての方向において性質がほぼ同一である)。これによって、一般的な用途のスプレー成形部品およびバルクスプレー成形材料の作製が可能になるが、特定の用途向けに設計された(最適化された)方向および場所により異なる性質を有する異方性材料から利益を得るであろう用途も多い。
図1を参照すると、電気絶縁領域を含む方向性微細構造を有する材料の一例示的実施形態が、10として概略的に図示されている。以降、これを「材料10」と称する。これらの特徴を、図面に示す例示的実施形態を参照して説明するが、他の様々な実施形態によっても実現可能であることを理解されたい。また、任意の適切なサイズ、形状、または種類の要素や材料を使用可能である。
図示のとおり、材料10は方向により偏りのある異方性微細構造を有してもよい。図1に示すように、異方性微細構造は複数の領域12(結晶粒)を含んでもよく、領域12は、磁束フロー14を好ましい方向に促進するような形状であってもよい。具体的には、領域12(結晶粒)は好ましい磁束フロー方向(x方向16)に沿って引き延ばされており、該好ましい磁束フロー方向に垂直な方向(z方向18)に平坦であってもよい。
前述の異方性微細構造のため、材料10は方向的な磁性特性を呈してもよい。例えば、好ましい磁束フロー方向(x方向16)において透磁性を高くする一方で、該好ましい磁束フロー方向に垂直な方向(z方向18)において電気抵抗率を所望の高さに維持(または電気抵抗率を高く)してもよい。
図2を参照すると、材料10の等角投影図において、微細構造を3つの直交する平面で示している。図2に示すとおり、微細構造の各領域12(結晶粒)は、xy平面19として示す好ましい平面において磁束フローを促進するような形状であってもよい。具体的には、各領域12(結晶粒)は好ましい磁束フロー平面(xy平面19)において大きく、該好ましい磁束フロー面に垂直な方向(z方向18)に平坦であってもよい。
ここで図3Aから図3Cを参照すると、図1および図2の材料10の方向性微細構造は、例えばスプレー成形プロセスによって作製されてもよい。堆積される粒子の速度および温度等の、スプレー成形プロセスのパラメータは、所望の程度のスプラッティング、すなわち、個々の粒子20の付着時における扁平変形を達成するように設定してもよい。具体的には、堆積方向に沿った粒子20の寸法を小さくし、堆積方向に垂直な平面における粒子20のサイズを大きくしてもよい。これによって、前述のような、材料10の微細構造における領域12(結晶粒)の形状が作り出される。図3Aに、堆積方向22に堆積される粒子20を示している。ここで、所望の形状は堆積時に得られ、粒子20は任意の速度で堆積方向22に移動する。図3Bにおいて、粒子20は、事前に堆積された材料10に接触する。図3Cにおいて、粒子20は堆積時に所望の形状へと変形する。
スプレー成形プロセスは、アークワイヤ法、プラズマ法、高速酸素燃料プロセス、高速空気燃料プロセス、コールドスプレープロセス、または他の任意の適切な堆積プロセスに基づいてもよい。同様に、領域12(結晶粒)同士間の電気絶縁境界は適切な技術を用いて作製してもよい。
スプレー成形プロセスには様々な化学作用を用いてもよい。例として、鉄合金(例えば、導電性材料材料)を領域のコアに用いてもよく、領域間に電気絶縁境界を設けるために酸化アルミニウム等の酸化物を形成してもよい。鉄合金上の酸化アルミニウムの形成は、飛行中の鉄合金粒子に酸化アルミニウムをスプレーすることによって実行してもよい。渦電流を抑制するために、酸化アルミニウムの導電性は所望の程度に低くてもよく、この低導電性は温度上昇時にも安定したままであってよい。これは巻線コアの用途に必要な特性である。鉄合金または他のコア材料と共に用いてもよい他の材料には、アルミニウム、コバルト、ニッケル、シリコン等があるが、これらに限らない。
ここで図4Aおよび図4Bを参照すると、好ましい磁束フロー方向(x方向16)の電気絶縁境界を除去して、複数の電気絶縁層を含む方向性微細構造を設けることによって、材料の方向的な偏り(すなわち異方性)をさらに大きくしてもよい。結果として成形される微細構造はコア材料の層30を複数含み、これらの層30は、実質的に連続する電気絶縁(非導電)境界32によって互いに分離されてもよい。
図4Aに示す微細構造において、コア材料の層30はそれぞれ、堆積された粒子(領域12)の単一の層から成る。この層において、次に堆積された層内の堆積された粒子(領域12)は、下の層30内の堆積された粒子(領域12)の上に部分的に重なる。図4Bに示す微細構造において、コア材料の層30はそれぞれ、堆積された粒子20の複数の層から成る。この場合、コア材料の同じ層30内に堆積された粒子は、互いに電気的に絶縁されていない。いくつかの実施形態において、x方向16の電気絶縁境界を除去して電気絶縁層30を成形することは、鉄合金粒子の堆積と、酸化アルミニウム被覆を有する鉄合金粒子の堆積とを交互に行うこと(または、単に鉄合金粒子の堆積と酸化アルミニウムの堆積とを交互に行うこと)を含んでもよい。
ここで図5を参照すると、層30の微細構造が3つの直交する平面で示されている。図示のとおり、好ましい磁束平面において(実質的にxy平面19と平行)、電気絶縁境界32を除去してもよい。ここでも、結果として成形される微細構造はコア材料の層30を複数含んでもよく、これらの層30は、実質的に連続する電気絶縁(非導電)境界32によって互いに分離される。
図4A、図4B、および図5における例示的材料の微細構造は、例えば、積層された粒子堆積に基づくスプレー成形プロセス(参照することにより全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開公報第2013/0000860号)によって作製されてもよい。このプロセスのパラメータは、実質的に連続する電気絶縁境界32によって分離された導電性材料の層を複数作製するように選択してもよい。
スプレー成形された異方性材料の前述の例は、平面形状以外に便宜的に拡張してもよい。一般的に、材料の微細構造は、好ましい非平面に沿って磁束フローを促進するように設計し、それによって3次元の積層体と同等のものを作成してもよい。
さらに、本実施形態による材料の微細構造は、所望の磁束フロー経路を反映するパターンを特徴としてもよい。非平面形状およびパターンの例について以下に説明する。
ここで図6Aから図6Cを参照すると、ここで説明する例示的実施形態は、方向および場所により異なるパターンを含んでもよい。図6Aに示す領域12のパターン40の一例は、矢印42によって示す方向に磁束を伝導するために用いてもよい。別の例として図6Bに示す湾曲した微細構造60は、周方向62に磁束を伝導するために用いてもよい。さらに別の例として図6Cに示す微細構造は、第1の部分80と第2の部分82に分割される磁束フローに用いてもよい。前述の実施形態のいずれにおいても、領域12の層は、磁束を非直線方向に伝導するように湾曲していてもよい。
図6Aから図6Cのすべての例において、好ましい磁束フロー表面に沿って透磁性を高くすると同時に、該好ましい磁束フロー表面に垂直な方向に電気抵抗率を維持または高くしてもよい。
図6Aの例示的パターンは、例えば、図1、図4A、および図4Bに示すように、平面上に、該面に実質的に垂直な方向に材料を堆積(スプレー成形)させることによって作製してもよい。同様に、図6Bの例示的パターンは、例えば、円筒面上に、実質的に径方向に材料を堆積(スプレー成形)させることによって作製してもよい。
図6Cの例示的パターンは、例えば、図7Aおよび図7Bに示すプロセスによって作成してもよい。図7Aに示すように、平坦な粒子の領域12から成る緩やかな傾斜面102を最初に成形してもよい。次に、図7Bに示すように、堆積方向を変えて(調整して)追加の材料を堆積させてもよく、これによって、先に作成された表面に実質的に垂直な方向104に、該追加材料が領域12'として堆積される。結果として、材料の微細構造における領域12(結晶粒)の形状(平坦化及び伸展)の向き(方向)が所望のように変更される。図7Aおよび図7Bのステップを繰り返して、材料の微細構造における領域12(結晶粒)の形状(平坦化及び伸展)の向き(方向)をさらに変更してもよい。
図6Aから図6Cに示す例示的な方向性微細構造は、以下の例に示すように、同じスプレー成形部品上に混在してもよい。
図8Aおよび図8Bに、ラジアル界磁電動モータの固定子コア140の一例示的実施形態を概略的に示している。固定子コア140は、リング型構造として構成されたヨーク141と、該リング構造の内向き面から延在する少なくとも1つの歯143とを備える。固定子コア140は、方向性微細構造を有する材料をさらに備える。図8Aに示すように、モータの回転軸を軸zとして示している。
図8Bはまた、モータを軸方向に(すなわちモータの回転軸、軸zに沿って)見た際の、固定子コア140の一部分における材料の微細構造を示している。図8Aは、モータを径方向に見た際(すなわち、周方向の容積を区画する円筒面(固定子コア140のヨーク141とも呼ばれる)上で微細構造を見た場合)の、固定子コア140の微細構造を示している。
図8Aおよび図8Bの例示的固定子コア140の微細構造は、モータの回転軸に垂直な平面における磁束フローを促進する。この微細構造は、電動モータに用いられる積層固定子コアと同等の固体と見なされてもよい。
図8Aおよび図8Bの例示的固定子コア140は、例えば、固定子コアの材料を軸方向に堆積させること、すなわち、モータの回転軸に平行な方向に材料を堆積(スプレー成形)させることによって作製してもよい。
図9Aおよび図9Bは、方向および場所により異なる微細構造を有する材料を取り入れたラジアル界磁電動モータの固定子コア180、180'の別の例を概略的に示している。図9Aおよび図9Bに示すように、固定子コア180、180'それぞれの周方向容積(ヨーク181、181')における微細構造は、ヨーク181、181'における周方向の磁束フローを促進するように構成されてもよく、固定子コアの歯183、183'における微細構造は、モータの回転子が回転する際の磁束方向の変化に対応するように等方性であってもよい。図9Aおよび図9Bにそれぞれ示す固定子コア180、180'は、ヨークの微細構造と歯の微細構造との間の遷移境界の場所が異なる。
図9Aおよび図9Bの例示的固定子コア180、180'は、例えば、固定子コアの材料を径方向に積層させる、すなわち、材料の堆積(スプレー成形)方向を固定子コア周りに回転させることによって作製してもよく、より便宜的には、固定子コアを回転させながら、一定の場所において径方向に材料を堆積させることで作製してもよい。堆積(スプレー成形)プロセスにおいて、該プロセスのパラメータは、ここで説明するように、所望の形状の領域12(結晶粒)を得るように変更(調整)してもよい。
例えば、図9Aに示すような方向および場所により異なる微細構造を作製するために、固定子コア180を回転させてもよく、材料を一定の場所において径方向に堆積させてもよく、2セットのプロセスパラメータを用いてもよい。まず、固定子コア180の歯183に対応する内側部分を成形する際に、実質的に等方性の微細構造を作製するためのプロセスパラメータを設定してもよい。その後、固定子コア180のヨーク181に対応する外側部分を成形する際に、所望の異方性の微細構造を作製するためのプロセスパラメータを設定する。この場合、堆積される材料の径方向の堆積の関数として、これらのプロセスパラメータを切り替えてもよい。
別の例として、図9Bに示すような方向および場所により異なる微細構造を作製するために、固定子コア180'を回転させる際に前述の2セットのプロセスパラメータを交互に用いてもよく、これによって所望の微細構造の等方性構成と異方性構成が交互に繰り返される。この場合、固定子コアの角位置の関数として、これらのプロセスパラメータを定期的に切り替えてもよい。
ここで図10を参照すると、方向性微細構造を有する材料を取り入れたハイブリッド界磁電動モータの例示的な固定子巻線コア220が示されている。図10に示すように、固定子巻線コア220はヨーク222と複数の歯224とを備えてもよい。ヨーク222はリング構造を有してもよく、このリング構造内に回転子(または他の構成要素)が収容されてもよいように、リング構造の内向き面に歯224が配置されている。
図11Aは、例示的固定子巻線コア220の一部であって、2つの歯224を示す図である。図11Bおよび図11Cはそれぞれ、固定子巻線コア220の歯224の2つの直交する中央平面に沿った断面図である。
図11Bに示すように、歯の主要部分における磁束フロー(1として示す)は、双方向であっても、径方向内向きであっても、径方向外向きであってもよい。同様に、ヨークの主要部分における磁束フロー(図11Cの4として示す)は、双方向であっても、時計回りであっても、反時計回りであっても、モータ軸と同軸であってもよい。2および3として示す区域(図11B)では磁束フローは双方向であってもよいが、固定子の主軸(例えば、固定子巻線コア220またはヨーク222がその周りに回転する軸)に対して角度を成す。1、2、3、および4として示す区域はすべて、固定子歯の2つの中央平面上にあってもよい。5および6として示す区域(図11C)は中央平面から離れていてもよく、これらの区域における磁束フローは全方向であってもよいが、固定子の主平面に角度を成す平面内に限定される。
最適な性能のために、さらに図11Bおよび図11Cを参照すると、1、2、3、および4として示す区域には、磁束フロー方向(表面)に沿って高い透磁性を有し、磁束フロー方向(表面)に垂直な方向に高い電気抵抗率を有する材料10を用いてもよい。5および6として示す、磁束フローが任意の平面に限定された区域には、磁束フロー平面において高い透磁性を有し、該平面に垂直な方向に高い電気抵抗率を有する材料を用いてもよい。
図11Aから図11Cにおいて前述した方向および場所により異なる特性は、本実施形態に従って提供される方向および場所により異なる微細構造によって促進してもよい。図12から図15の例に示すとおり、ある区域と次の区域で方向が変わってもよい。図12から図14に、固定子巻線コアの区域1、2、および3における所望の方向性微細構造の例を示している(図12は区域1の方向性微細構造、図13は区域2の方向性微細構造、および図14は区域3の方向性微細構造の図である)。図15は、微細構造がこれらの区域を通して遷移し、磁束フローが変わる様子を示している。
図12から図15において説明したハイブリッド界磁モータの、方向および場所により異なる例示的微細構造は、本明細書において上述した堆積(スプレー成形)技術によって作製してもよい。
図6Aから図15では、図1および図2の例示的微細構造に一致する材料の微細構造を記載しているが、図4および図5の例示的微細構造を用いてもよいことに留意されたい。
一態様では、材料は、複数の領域から成る少なくとも1つの層を含む。前記領域はそれぞれ、第1の方向に平坦であり、前記第1の方向に垂直な第2の方向に引き延ばされている。前記平坦かつ引き延ばされた領域は複数で、前記第2の方向に磁束フローを促進する異方性微細構造を定める。
前記領域はそれぞれ導電性材料コアを有してもよい。前記導電性材料コアは、該コア上に絶縁境界を形成する電気絶縁材料被覆によって少なくとも部分的に覆われる。前記導電性材料コアは鉄合金から成ってもよく、前記電気絶縁材料被覆は酸化アルミニウムから成ってもよい。前記平坦かつ引き延ばされた領域は、前記第1の方向の透磁性に対して、前記第2の方向の透磁性が高くてもよい。前記平坦かつ引き延ばされた領域は、前記第2の方向の電気抵抗率に対して、前記第1の方向の電気抵抗率が高くてよい。前記材料は、それぞれ複数の領域から成る少なくとも2つの層をさらに含んでもよい。前記層のうち少なくとも1つの層の前記領域はそれぞれ導電性材料から成り、前記層の他の層のうち少なくとも1つの層の前記領域はそれぞれ電気絶縁材料から成り、前記他の層のうちの前記少なくとも1つの層は、前記導電性材料から成る層のうちの前記少なくとも1つの層を絶縁する。複数の領域から成る前記少なくとも1つの層は、磁束を非直線方向に伝導するように湾曲していてもよい。前記材料は、それぞれ複数の領域から成る少なくとも2つの層をさらに含んでもよく、先の層の領域上に、次の層の領域が重なるように堆積される。
別の態様では、ラジアル界磁電動モータの固定子コアは、軸周りに回転するように構成されたリング構造を有するヨークと、前記ヨークの内向き面から径方向内側に延在する複数の歯構造とを備える。前記ヨークは、それぞれ複数の領域から成る複数の層によって定められる材料から成る。各層の前記領域は、第1の方向に平坦であり、前記第1の方向に垂直な第2の方向に引き延ばされている。前記平坦かつ引き延ばされた領域は複数で、前記ヨークにおいて前記第2の方向に磁束フローを促進する異方性微細構造を定める。
前記領域は、前記異方性微細構造を方向および場所により異なる微細構造として定めるように堆積されてもよい。前記歯構造は等方性微細構造を有してもよい。前記ヨークの前記異方性微細構造は、前記ヨークにおいて周方向の磁束フローを促進するように構成されてもよい。
別の態様では、ハイブリッド界磁電動モータの固定子巻線コアは、リング構造を有するヨークと、前記ヨークの内向き面上の複数の歯とを備える。前記ヨークおよび前記歯は、それぞれ複数の領域から成る複数の層によって定められる材料から成る。各層の前記領域は、第1の方向に平坦であり、前記第1の方向に垂直な第2の方向に引き延ばされている。前記平坦かつ引き延ばされた領域は複数で、前記ヨークおよび前記歯の1つ以上において前記第2の方向に磁束フローを促進する異方性微細構造を定める。
前記歯における前記磁束フローは、双方向であっても、径方向内向きであっても、径方向外向きであってもよい。前記歯における前記磁束フローは、前記ヨークの主軸に対して角度を成してもよい。前記ヨークおよび前記歯の1つ以上における前記磁束フローは、全方向であってもよい。前記磁束フローの方向は、前記歯それぞれの異なる区域同士で異なってもよい。前記領域はそれぞれ導電性材料コアを有してもよい。前記導電性材料コアは、該コア上に絶縁境界を形成する電気絶縁材料被覆によって少なくとも部分的に覆われる。前記導電性材料コアは鉄合金から成ってもよく、前記電気絶縁材料被覆は酸化アルミニウムから成ってもよい。前記平坦かつ引き延ばされた領域は、前記第1の方向の透磁性に対して、前記第2の方向の透磁性が高くてもよく、前記平坦かつ引き延ばされた領域は、前記第2の方向の電気抵抗率に対して、前記第1の方向の電気抵抗率が高くてもよい。
別の態様では、方法は、第1の複数の粒子を表面に堆積させるために第1の方向にスプレーすることと、スプレーされた前記第1の複数の粒子を前記表面に堆積させ、前記第1の方向に平坦にし、前記第1の方向に実質的に垂直な第2の方向に細長くすることを含み、ここで前記平坦かつ引き延ばされた粒子は第1の層の各領域を形成し、前記方法は次に、第2の複数の粒子を前記第1の層の少なくとも一部に堆積させるために前記第1の方向にスプレーすることと、スプレーされた前記第2の複数の粒子を前記第1の層の少なくとも一部に堆積させ、前記第1の方向に平坦にし、前記第2の方向に細長くすることを含み、ここで前記平坦かつ引き延ばされた粒子は前記第1の層上の第2の層の各領域を形成する。前記第1の層の前記形成された領域と、前記第2の層の前記形成された領域は、前記第2の方向に磁束フローを促進する異方性微細構造を定める。
前記第1の複数の粒子のそれぞれは、導電性材料コアを有してもよい。前記導電性材料コアは、電気絶縁材料被覆によって少なくとも部分的に覆われ、前記導電性材料コアの絶縁境界となる。前記導電性材料コアを有する前記第1の複数の粒子は鉄合金から成ってもよく、前記電気絶縁材料被覆は酸化アルミニウムから成ってもよい。前記スプレーされた第2の複数の粒子の少なくとも一部は、前記第1の層に堆積させなくてもよく、これによって、前記磁束フローを前記第2の方向に分割する。
なお、前述した説明は単なる例に過ぎないことにも注意されたい。種々の変形および修正を当業者が考えることができる。例えば、特許請求の範囲にある種々の従属請求項に記載の特徴は、任意の適切な組合せで互いに組合せ可能である。加えて、前述した様々な実施形態からの特徴を選択的に組み合わせて新たな実施形態とすることも可能である。したがって本明細書は、添付の特許請求の範囲に含まれる変更や修正、変形等のすべての事項を包含するものである。
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