JP2019521065A - 三次元積層ガラス物品を製造する方法 - Google Patents

三次元積層ガラス物品を製造する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019521065A
JP2019521065A JP2018563558A JP2018563558A JP2019521065A JP 2019521065 A JP2019521065 A JP 2019521065A JP 2018563558 A JP2018563558 A JP 2018563558A JP 2018563558 A JP2018563558 A JP 2018563558A JP 2019521065 A JP2019521065 A JP 2019521065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
glass sheet
stacked
sheet
article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018563558A
Other languages
English (en)
Inventor
クレイグ ブックバインダー,ダナ
クレイグ ブックバインダー,ダナ
アラン デネカ,ディヴィッド
アラン デネカ,ディヴィッド
ベネット ドーン,ポール
ベネット ドーン,ポール
オークリー ジョンソン,ポール
オークリー ジョンソン,ポール
エドワード ロック,ウイリアム
エドワード ロック,ウイリアム
ジョン マッケンロー,ディヴィッド
ジョン マッケンロー,ディヴィッド
タンドン,プシュカー
ベンカタラマン,ナテサン
サマー ゾウビ,サム
サマー ゾウビ,サム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corning Inc
Original Assignee
Corning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corning Inc filed Critical Corning Inc
Publication of JP2019521065A publication Critical patent/JP2019521065A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/20Uniting glass pieces by fusing without substantial reshaping
    • C03B23/203Uniting glass sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B21/00Severing glass sheets, tubes or rods while still plastic
    • C03B21/04Severing glass sheets, tubes or rods while still plastic by punching out
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/02Re-forming glass sheets
    • C03B23/023Re-forming glass sheets by bending
    • C03B23/025Re-forming glass sheets by bending by gravity
    • C03B23/0252Re-forming glass sheets by bending by gravity by gravity only, e.g. sagging
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/02Re-forming glass sheets
    • C03B23/023Re-forming glass sheets by bending
    • C03B23/025Re-forming glass sheets by bending by gravity
    • C03B23/0258Gravity bending involving applying local or additional heating, cooling or insulating means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/02Re-forming glass sheets
    • C03B23/023Re-forming glass sheets by bending
    • C03B23/03Re-forming glass sheets by bending by press-bending between shaping moulds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/02Re-forming glass sheets
    • C03B23/023Re-forming glass sheets by bending
    • C03B23/03Re-forming glass sheets by bending by press-bending between shaping moulds
    • C03B23/0307Press-bending involving applying local or additional heating, cooling or insulating means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B40/00Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it
    • C03B40/02Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it by lubrication; Use of materials as release or lubricating compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/406Products comprising at least two different glasses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/44Flat, parallel-faced disc or plate products

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

本明細書に記載される1以上の実施形態によれば、三次元積層ガラス物品は、互いに未結合の少なくとも2つのガラスシートを含む積み重ねられたガラスを第1の温度範囲において加熱する工程と、積み重ねられたガラスを第2の温度範囲において加熱することにより、第1のガラスシートを第2のガラスシートと融着する工程と、積み重ねられたガラスを成形する工程とを含み得るプロセスによって製造され得る。第1の温度範囲は、少なくとも約5分間の第1の期間にわたって約150℃〜約400℃であり得る。第2の温度範囲は約400℃〜約1200℃であり得る。

Description

優先権の主張
本願は、2016年6月7日に出願された米国仮特許出願第62/346834号による優先権を主張するものであり、その内容の全体を参照して本明細書に組み込む。
本明細書は、一般的に、ガラス物品を製造する方法に関し、より具体的には、互いに結合された少なくとも2つのガラス層を含む積層ガラス物品を製造する方法に関する。
例えば、LCDおよびLEDディスプレイ、コンピュータモニタ、現金自動預け払い機(ATM)等の民生用および商用電子装置において、例えば、カバーガラス、ガラスバックプレーン等のガラス物品が用いられている。これらのガラス物品の一部は、ガラス物品がユーザの指および/またはスタイラス装置を含む様々な物体によって接触されることを必要とする「タッチ」機能を含み得るものであり、従って、ガラスは、損傷を生じることなく日常的な接触に耐えるために十分にロバストでなければならない。更に、そのようなガラス物品は、例えば、携帯電話、パーソナルメディアプレイヤー、およびタブレットコンピュータ等の携帯型電子装置にも組み込まれ得る。これらの装置に組み込まれるガラス物品は、輸送中および/または関連づけられた装置の使用中に損傷を受け易い場合がある。従って、電子装置において用いられるガラス物品は、実際の使用による日常の「タッチ」接触に耐えるのみならず、装置の輸送中に生じ得る衝突接触および衝撃にも耐えられるように、高められた強度を必要とし得る。
ガラス物品を強化するために、化学的テンパリング、熱テンパリング、および積層を含む様々なプロセスが用いられ得る。積層によって強化されたガラス物品は、それぞれ異なる熱膨張係数を有する少なくとも2つのガラス組成物から形成される。これらのガラス組成物は、ガラス物品を形成するため、およびこれらのガラス組成物を一体に融着または積層するために、高温において互いに接触させられ得る。ガラス組成物が冷却する際、この熱膨張係数の差が、ガラス層のうちの少なくとも1つの中に圧縮応力を生じさせ、それにより、ガラス物品を強化する。積層プロセスは、積層ガラス物品の他の特性(物理的特性、光学的特性、および化学的特性を含む)を付与するため、または高めるためにも用いられ得る。
しかし、積層ガラスシートは、ガラス組成物を溶融状態になるまで溶かし、積層体を形成するために組成物をダウンドローすることを含む、複雑で高価な製造プロセスを有し得る。それに加えて、形成温度においてそれぞれ異なる粘度を有するガラスは、ダウンドロー法では積層体として対にすることができない場合がある。従って、積層ガラス物品を製造するための、代わりの方法の必要性がある。
本明細書に記載される実施形態は、三次元積層ガラス物品を製造する方法を含む。一実施形態によれば、三次元積層ガラス物品は、互いに未結合の少なくとも第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを含む積み重ねられたガラスを加熱する工程を含み得るプロセスによって製造され得る。積み重ねられたガラスは、約150℃〜約400℃の第1の温度範囲において、少なくとも約5分間の第1の期間にわたって加熱され得る。次に、積み重ねられたガラスを約400℃〜約1200℃の第2の温度範囲において加熱することにより、積み重ねられたガラスが融着され得る。また、積み重ねられたガラスは、三次元積層ガラス物品を形成するために成形され得る。
別の実施形態によれば、上述の積み重ねられたガラスを成形する工程は、第2のガラスシートを、第1のガラスシートと第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入し得る。例えば、一実施形態において、成形する工程は、積み重ねられたガラスの外周をモールドアセンブリのリングと接触させる工程と、積み重ねられたガラスの少なくとも一部分を垂れ下がらせて、三次元形状を形成する工程と、リングを用いて、第2のガラスシートを、第1のガラスシートと第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入する工程とを含み得る。別の実施形態では、成形する工程は、積み重ねられたガラスの第1の外面をモールドアセンブリのモールド本体と接触させる工程と、積み重ねられたガラスの第1の外面とは反対側の第2の外面を、モールドアセンブリの成型面に概ね直交する方向においてモールドアセンブリのプランジャーと接触させる工程と、第2のガラスシートを、第1のガラスシートと第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入するために、積み重ねられたガラスの外周をモールドアセンブリのリングに押し込む工程とを含み得る。別の実施形態では、成形する工程は、ガラスシートを、積み重ねられたガラスに圧入される角度のついた顎状部と接触させることにより、第2のガラスシートを、第1のガラスシートと第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入する工程を含み得る。
本明細書に記載される実施形態は、三次元積層ガラス物品を製造する方法を含む。一実施形態によれば、三次元積層ガラス物品は、互いに未結合の少なくとも第1のガラスシートと、第2のガラスシートと、第3のガラスシートとを含む積み重ねられたガラスを加熱する工程を含み得るプロセスによって製造され得る。積み重ねられたガラスは、約150℃〜約400℃の第1の温度範囲において、少なくとも約5分間の第1の期間にわたって加熱され得る。次に、積み重ねられたガラスは、積み重ねられたガラスを約400℃〜約1200℃の第2の温度範囲において加熱することにより、融着され得る。また、積み重ねられたガラスは、三次元積層ガラス物品を形成するために成形され得る。第2のガラスシートは、第1のガラスシートと第3のガラスシートとの間に配置され得る。第1のガラスシートは、第1の熱膨張係数(CTE)および第1の粘度を示し得るものであり、第2のガラスシートは、第2のCTEおよび第2の粘度を示し得るものであり、第3のガラスシートは、第3のCTEおよび第3の粘度を示し得る。第2のCTEは、第1のCTEおよび第3のCTEより大きいものであり得、第2の粘度は、第1の粘度および第3の粘度より小さいものであり得る。
本明細書に記載される方法の更なる特徴および長所は、以下の詳細な説明で述べられると共に、部分的にはその説明から当業者に自明であり、または、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、および添付の図面を含む本明細書に記載される実施形態を実施することによって認識される。上記の概要説明および以下の詳細説明は、様々な実施形態を説明するものであり、特許請求される主題の性質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図したものであることを理解されたい。添付の図面は、様々な実施形態の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれてその一部をなすものである。図面は、本明細書に記載される様々な実施形態を示しており、明細書と共に、特許請求される主題の原理および作用を説明する役割をするものである。
本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、積層ガラス物品を製造する方法を模式的に示す 本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、三次元積層ガラス物品を製造する方法を模式的に示す 本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、三次元積層ガラス物品を製造する方法を模式的に示す 本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、モールドアセンブリを用いて三次元積層ガラス物品を製造する方法を模式的に示す 本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、せん断アセンブリを用いて三次元積層ガラス物品を製造する方法を模式的に示す 本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、三次元積層ガラス物品を示す 本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、図6Aの三次元積層ガラス物品の別の図を示す
ここで、三次元積層ガラス物品を製造するための実施形態および方法を詳細に参照し、それらの例が添付の図面に示されている。可能な場合には常に、同じまたは類似の部分を参照するために、図面を通して同じ参照番号が用いられる。
本明細書には、一般的に、積層ガラス物品を製造する方法、および、一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品を製造する方法が記載される。一般的に、この積層ガラス物品は、2以上のガラスシートを含む積み重ねられたガラスから形成され得る。積み重ねられたガラスは、ガラスシートを互いに融着して積層ガラス物品を形成するために、高温まで加熱され得る。一部の実施形態では、ガラスシートは、成形されると同時に一体に融着され得る。他の実施形態では、融着したシートで構成された略平坦な積層ガラス物品(即ち、二次元形状)が、融着工程とは別の工程において、三次元物品になるよう成形され得る。1以上の実施形態によれば、積層ガラス物品を形成するためにガラス層が互いに融着される前に、ガラス層は、積み重ねられたガラスのガラスシート間に比較的弱い結合(例えば、水素結合等)を生じるために、湿気の存在下で熱処理を受け得る。この弱い結合は、2以上のガラスシートの融着によって生じる結合のような永久的な結合ではないが、この弱い結合は、例えば、搬送および/また融着等の後続の処理工程の間に、ガラスシートを互いに対して所望の位置に安定させる役割をし得る。例えば、ガラスシートは、互いに所望の構成に位置合わせされ、弱い結合を生じるために熱処理を受け、次に、融着前に搬送され得る。互いに弱く結合したガラスシートは、ガラスシートの融着前の搬送中に、互いに対する位置が不用意に変わらないようになり得る。例えば、ガラスシートは、クリーニングされ、例えば、クリーンルーム等の特殊な条件下で、積み重ねられたガラスとしてアセンブルされ、次に搬送されて、別のエリアで融着され得る。弱く結合したガラスシートは、アセンブリエリアから融着エリアまでの輸送において、より安全性が高い。
1以上の実施形態において、成形する工程は、モールドアセンブリを用いて行われ得る。モールドアセンブリは、モールド本体、リング、および/またはプランジャーを含み得る。モールドアセンブリを用いた成形中、積み重ねられたガラスは、高温において、モールド本体に押し込まれ、これにより、積み重ねられたガラスの外周がリング内に押し込まれ、三次元積層ガラス物品上に丸みのついた縁部が形成され得る。一部の実施形態では、積層ガラス物品は、積み重ねられたガラスがリングに押し込まれたときに、強度および補強を設けるために、積み重ねられたガラスの最も内側の層が、成形に際して外側層によって封入され得るように、積層される。そのようなプロセスでは、融着した層におけるCTEミスマッチによって、強化されたガラス物品を製造できる。更に、成形プロセスの前に、ガラスシートが弱く結合されている場合には、モールドアセンブリによる成形は、成形が行われている間に、ガラスシートを互いに融着する役割をし得るものであり、モールドアセンブリ内における成形/融着前のガラスシートの望ましくない位置ずれが抑制される。一部の実施形態では、物品を成形するために、モールドアセンブリのリングを用いてもよく、積み重ねられたガラスがリングモールドの上部に圧入される間、積み重ねられたガラスを、重力および一部の実施形態では熱を用いて、リングモールド内におけるより低い位置に垂れ下がらせることにより、第2のガラスシートを含むコア層を、第1のガラスシートと第3のガラスシートとを含むクラッド層で封入して、三次元積層ガラス物品に強化された縁部が設けられる。或いは、第2のガラスシートを含むコア層を、第1のガラスシートと第3のガラスシートとを含むクラッド層で封入して、三次元積層ガラス物品に強化された縁部を設けるために、角度のついた顎状部を用いて、積層ガラス物品をせん断してもよい。
次に、図1、図2、図3、図4、図5、図6A、および図6Bを参照して、具体的な実施形態を説明する。ここで図1を参照すると、本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態による、積層ガラス物品を製造する方法が模式的に示されている。図1では、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120を含み得る、アセンブルされていない積み重ねられたガラス100の構成要素が設けられている。一部の実施形態では、アセンブルされていない積み重ねられたガラス100は、アセンブリ工程105を受けて、未結合の積み重ねられたガラス101を構成し得る。アセンブリ工程105において、ガラスシート110および120は、それらの互いに融着結合される表面が直に接触し得るように、互いに対して位置合わせされる。他の実施形態では、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120は、直に接触せずに、互いに隣接していてもよい。例えば、一部の実施形態では、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間に、ガラスまたは非ガラス結合材料が配置され得る。一部の実施形態では、接着剤、スペーサ材料、または他のガラスもしくは非ガラスシートが、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間に配置され得る。図1では、未結合の積み重ねられたガラス101は、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120を含んでいるが、未結合の積み重ねられたガラス101は、任意の数のガラスシートを含んでもよいことを理解されたい。例えば、一部の実施形態では、未結合の積み重ねられたガラス101は、3つのガラスシートを含み得る。他の実施形態では、未結合の積み重ねられたガラス101は、未結合の積み重ねられたガラス101を構成するために互いに位置合わせされた4つのガラスシート、5つのガラスシート、6つのガラスシート、7つのガラスシート、8つのガラスシート、9つのガラスシート、10個のガラスシート、または10個より多いガラスシートを含み得る。3以上のガラスシートを含む実施形態では、内側のガラスシートは、本明細書ではコアガラスシートまたは層と称される場合もあり、コアガラスシートを少なくとも部分的に囲むガラスシートは、本明細書ではクラッドガラスシートまたは層と称される場合もある。コアガラスシートを囲むガラスシートの集合を、クラッドと称する場合もある。例えば、3つの層の実施形態では、外側の層はクラッドと称され、内側の層はコアと称され得る。
1以上の実施形態において、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120とは、それぞれ異なる組成物を含み得る。第1のガラスシート110と第2のガラスシート120とがそれぞれ異なる組成物を有する実施形態では、それらは、重要な粘度点(例えば、軟化点等)に対応するそれぞれ異なる温度を有し得る。一部の実施形態では、第1のガラスシート110の材料と第2のガラスシート120の材料との軟化点の差は、少なくとも約107.6ポアズ、少なくとも約10ポアズ、または少なくとも約1010ポアズであり得る。一部の実施形態では、第1のガラスシート110の材料と第2のガラスシート120の材料との軟化点における温度の差は、少なくとも約80℃であり得る。他の実施形態では、第1のガラスシート110の材料と第2のガラスシート120の材料との軟化点における温度の差は、少なくとも約150℃、少なくとも約200℃、または少なくとも約250℃であり得る。
同様に、第1のガラスシート110の材料と第2のガラスシート120の材料とは、他の重要な形成範囲(例えば、10ポアズおよび1010ポアズ等の粘度点等)に対応するそれぞれ異なる温度を有し得る。一部の実施形態では、第1のガラスシート110の材料と第2のガラスシート120の材料とのこれらの他の重要な粘度点(例えば、10ポアズおよび1010ポアズ等)における温度の差は、少なくとも約80℃であり得る。他の実施形態では、第1のガラスシート110の材料と第2のガラスシート120の材料とのこれらの他の重要な粘度点における温度の差は、少なくとも約150℃、少なくとも約200℃、または少なくとも約250℃であり得る。一部の実施形態では、最も外側のガラスシート(即ち、積み重ねられたガラスの表面112、114を構成するガラスシート)の粘度は、最も内側のガラスシートの粘度より高い粘度を有し得る。例えば、最も外側のガラスシートの粘度は、形成温度(例えば、本明細書に記載される、第1の温度範囲内の、もしくは第1の温度範囲を超える第1の温度、および/または、第2の温度範囲内の、もしくは第2の温度範囲を超える第2の温度)、並びに/または、最も外側のガラスシートまたは最も内側のガラスシートのうちの一方の重要な粘度点(例えば、軟化点)において、最も内側のガラスシートより高い粘度を有し得る。理論によって縛られるものではないが、この粘度の差は、成形に有益であり得ると共に、一部の実施形態では、例えば、ガラスに跡が生じるのを低減させると共に、より良好な寸法的均一性を生じ得る。
一部の実施形態では、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120等のガラスシートは、厚さ、長さ、および幅によって特徴付けられ得るものであり、ここで、厚さは最も小さい寸法であり、長さは最も大きい寸法である。一部の実施形態では、幅および長さの各々は、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120等のガラスシートの厚さの少なくとも10倍、少なくとも100倍、または少なくとも1000倍であり得る。
一部の実施形態では、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦5mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦2mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦1mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦0.5mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦0.1mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦5mm且つ≧0.05mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦2mm且つ≧0.05mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の厚さは、例えば≦1mm且つ≧0.05mmであり得る。
一部の実施形態では、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦5mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦2mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦1mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦0.5mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦0.1mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦5mm且つ≧0.05mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦2mm且つ≧0.05mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の厚さは、例えば≦1mm且つ≧0.05mmであり得る。
1以上の実施形態において、第1のガラスシート110の長さおよび/または幅は、例えば≧50mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の長さおよび/または幅は、例えば≧200mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の長さおよび/または幅は、例えば≧1000mmであり得る。複数の実施形態において、第1のガラスシート110の長さおよび/または幅は、例えば≧50mm且つ≦3000mmであり得る。
一部の実施形態では、第2のガラスシート120の長さおよび/または幅は、例えば≧50mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の長さおよび/または幅は、例えば≧200mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の長さおよび/または幅は、例えば≧1000mmであり得る。複数の実施形態において、第2のガラスシート120の長さおよび/または幅は、例えば≧50mm且つ≦3000mmであり得る。
(例えば、図2に示されており、本明細書に記載されるような)第3のガラスシートを含む実施形態では、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦5mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦2mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦1mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦0.5mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦0.1mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦5mm且つ≧0.05mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦2mm且つ≧0.05mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の厚さは、例えば≦1mm且つ≧0.05mmであり得る。一部の実施形態では、第3のガラスシート130の長さおよび/または幅は、例えば≧50mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の長さおよび/または幅は、例えば≧200mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の長さおよび/または幅は、例えば≧1000mmであり得る。複数の実施形態において、第3のガラスシート130の長さおよび/または幅は、例えば≧50mm且つ≦3000mmであり得る。
再び図1を参照すると、アセンブリ工程105に続き、未結合の積み重ねられたガラス101が構成される。未結合の積み重ねられたガラス101は、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120等の1以上のガラスシートをアセンブルすることによって設けられ得ることを理解されたい。しかし、未結合の積み重ねられたガラス101を設ける際に、積み重ねられたガラスのアセンブリは必須ではない。例えば、未結合の積み重ねられたガラス101は、アセンブルされたままの状態で製造者に提供されてもよい。本明細書において用いられる「未結合」という用語は、2以上の層(例えば、2以上のガラスシート等)が、互いに固定されていない、または取り付けられていない、積み重ねられたガラスの状態を指す。未結合の積み重ねられたガラス101は、第1の表面112および第2の表面114を有し得るものであり、第1の表面112は第2の表面114の反対側であり得る。一部の実施形態では、第1のガラスシート110は、第2のガラスシート120と直に接触して配置され得る。本明細書において用いられる「直に接触」という用語は、実質的な障害物なしに物理的に接触していることを指し、一部の実施形態では、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間に、接着剤または他の非ガラス層が配置されないことを意味する。
依然として図1を参照すると、未結合の積み重ねられたガラス101は、弱く結合した積み重ねられたガラス201を形成するために、第1の温度範囲における第1の加熱工程205を受け得る。1以上の実施形態において、第1の温度範囲は約150℃〜約400℃であり得る。例えば、第1の温度範囲は約200℃〜約350℃、または約250℃〜約300℃であり得る。1以上の実施形態において、第1の温度範囲は約200℃〜約400℃、約250℃〜約400℃、約300℃〜約400℃、約350℃〜約400℃、150℃〜約350℃、約150℃〜約300℃、約150℃〜約250℃、または約150℃〜約200℃であり得る。一部の実施形態では、未結合の積み重ねられたガラス101は、第1の温度範囲において、少なくとも約5分間の期間にわたって加熱され得る。例えば、未結合の積み重ねられたガラス101は、約5分間〜約3時間の期間にわたって加熱され得る。一部の実施形態では、未結合の積み重ねられたガラス101は、約5分間〜約1時間、約5分間〜約2時間、または約30分間〜約3時間、約1時間〜約3時間、または約2時間〜約3時間の期間にわたって加熱され得る。一部の実施形態では、弱く結合した積み重ねられたガラス201は、第1の温度範囲における加熱後、約100℃より低い温度まで冷却され得る。この冷却は、能動的なもの(例えば、動いている空気または冷気に晒す等)であってもよく、または静止した周囲空気内における受動的なものであってもよい。1以上の実施形態において、第1の温度範囲における加熱は、積み重ねられたガラスを融着する工程より前に行われ得る。
複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の全厚さは、例えば≦10mmであり得る。複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の厚さは、例えば≦5mmであり得る。複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の厚さは、例えば≦1mmであり得る。複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の厚さは、例えば≦0.5mmであり得る。複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の厚さは、例えば≦0.1mmであり得る。複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の厚さは、例えば≦5mm且つ≧0.1mmであり得る。複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の厚さは、例えば≦2mm且つ≧0.1mmであり得る。複数の実施形態において、弱く結合した積み重ねられたガラス201の厚さは、例えば≦1mm且つ≧0.1mmであり得る。/
本明細書において述べたように、第1の加熱工程205は、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間に、これらのガラスシートを弱く結合した積み重ねられたガラス201として一体に固定し得る弱い結合を生じ得る。未結合の積み重ねられたガラス101と同様に、弱く結合した積み重ねられたガラス201は、第1の表面112および第2の表面114を有し、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120を含むが、この時点で、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120は、弱く結合した界面250を有し得る。本明細書において用いられる「弱い結合」または「弱く結合した」2つの層とは、2以上のガラスシート間の比較的弱い結合または引力を指す。本明細書において用いられる「界面」という用語は、1つの層と別の層との間の境界(例えば、1つのガラスシートと別のガラスシートとの間の領域等)を指す。一部の実施形態では、弱く結合した界面250は、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間の水素結合を有し得る。本明細書において用いられる「水素結合」という用語は、水素原子と酸素原子との間の(水または水酸化物の分子間において通常みられる)静電引力を指す。他の実施形態では、弱く結合した積み重ねられたガラス201は、ファンデルワールス力、共有結合力、イオンまたは他の分子間引力を含むが、それらに限定されない、他の引力によって弱く結合した界面250を有し得る。しかし、この弱い結合は永久的な性質ではなく、弱く結合したガラスシート110、120は(融着後に一体になった融着したガラスシートとは異なり)分離され得ることを理解されたい。一部の実施形態では、弱く結合した積み重ねられたガラス201は、処理中にガラスシート110、120が互いに対して滑る、または別様で動くのを防止し得る。弱く結合した積み重ねられたガラス201は、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間の間隙を小さくする、または一部の実施形態ではなくすことにより、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間に汚染物質が入ることも防止し得る。
一部の実施形態では、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120は、水素結合を構成するために、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間に水分を供給し得る湿気のある条件下で、アセンブルされ、および/または、第1の温度まで加熱され得る。一部の実施形態では、水の1以上の水素分子は、第1のガラスシート110、第2のガラスシート120、またはそれらの両方の組成物中に存在する酸素分子に引き付けられ得る。例えば、一部の実施形態では、第1のガラスシート110、第2のガラスシート120、またはそれらの両方の組成物は、酸化ケイ素(SiO)または酸化アルミニウム(Al)を含み得る。理論によって縛られるものではないが、第1のガラスシート110のガラス組成物中の1以上の酸素原子の負の極性の電荷が、例えば、水の分子等からの水素原子の正の極性の電荷に引き付けられ得る。同様に、水の中の1以上の水素原子が、第2のガラスシート120内に存在する1以上の酸素原子に引き付けられて、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間に水素結合を生じ得る。これらの水素結合は、第1のガラスシート110を第2のガラスシート120に固定して、弱く結合した積み重ねられたガラス201を構成し得る。
依然として図1を参照すると、次に、弱く結合した積み重ねられたガラス201は、積層ガラス物品301を形成するために、第2の温度範囲(本明細書においては融着温度と称する場合もある)における融着工程305を受け得る。本明細書において用いられる「積層」という用語は、一体に融着した2以上のガラス層で構成された、積み重ねられたガラスを指す。第2の温度範囲における加熱は、第1のガラスシート110を第2のガラスシート120に融着し得る。本明細書において用いられる「融着」という用語は、ガラス層(例えば、第1のガラス層1100および第2のガラス層1200等)の少なくとも界面にある材料の温度を、2つのガラス層を単一の結合された物品として一体化するのに十分な温度まで上げることによって生じるガラス層間の結合を指す。融着工程305は、第1のガラス層1100と第2のガラス層1200との間に、融着した界面350を生じ得る。
ガラスを融着するための温度は、ガラスの組成に応じて異なり得るが、工程305において用いられる適切な融着温度は、約400℃〜約1200℃であり得る。1以上の実施形態において、融着のための第2の温度範囲は、約400℃〜約1100℃、約400℃〜約1000℃、または約400℃〜約900℃、または約400℃〜約800℃、または約400℃〜約700℃、または約400℃〜約600℃、または約400℃〜約500℃であり得る。更なる実施形態では、第2の温度範囲は、約500℃〜約1200℃、約500℃〜約1100℃、約500℃〜約1000℃、または約500℃〜約900℃、または約500℃〜約800℃、または約500℃〜約700℃、または約500℃〜約600℃であり得る。1以上の実施形態において、融着のための第2の温度範囲は、約600℃〜約1100℃、約600℃〜約1000℃、または約600℃〜約900℃、または約600℃〜約800℃、または約600℃〜約700℃、または約700℃〜約1200℃、または約700℃〜約1100℃、または約700℃〜約1000℃、約700℃〜約900℃、または約700℃〜約800℃、または約800℃〜約1200℃、または約800℃〜約1100℃、または約800℃〜約1000℃、または約800℃〜約900℃、または約900℃〜約1200℃、または約900℃〜約1100℃、または約900℃〜約1000℃であり得る。融着のために用いられる第2の温度範囲は、用いられるガラスの軟化点に応じて変わり得る。例えば、リン酸ガラス、ホウ酸ガラス、およびフルオロリン酸ガラス等のより軟質のガラスは、例えば、約800℃〜約400℃等のより低い温度で融着される必要があり得、一方、より硬質のガラスは、例えば、約800℃〜約1200℃等のより高い温度で融着される必要があり得る。理論によって縛られるものではないが、400℃より低い温度は、ガラスシート110および120を適正に融着しない場合があり、1200℃より高い温度は、失透(視覚的および/または構造的欠陥を生じ得るガラスの結晶化)を生じる場合がある。
例えば、一実施形態において、融着のために用いられる第2の温度範囲は、最も低い軟化点を有するガラスシートの材料の軟化温度と少なくとも等しいものであり得る。1以上の実施形態において、融着のために用いられる第2の温度範囲は、最も低い軟化点を有するガラスシートの材料の軟化温度より低いが、最も低い軟化温度を有するガラスシートの材料の軟化点から約25℃、50℃、75℃、または100℃以内であり得る。
工程205または工程305のいずれかにおいては、放射加熱が用いられ得るが、本明細書においては、例えば、対流加熱および伝導加熱等の他の加熱機構も考えられる。一部の実施形態では、積層ガラス物品301は、融着工程305後に、約100℃より低い温度まで冷却され得るか、または冷めることが可能にされ得る。
1以上の実施形態において、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120のうちの1以上は、第2の温度範囲における第2の加熱工程305より前(例えば、第1の温度範囲における第1の加熱工程205より前、またはアセンブリ工程105より前等)に、クリーニングされ得る。一部の実施形態では、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120のうちの1以上には、第1の温度範囲までの加熱より前(例えば、アセンブリ工程105より前等)に、クリーニングに加えて、またはその代わりに、フッ素コーティングが設けられ得る。例えば、1以上の実施形態において、未結合の界面150における第1のガラスシート110または第2のガラスシート120の表面のうちの1以上は、真空蒸着プロセスによって化学的に処理され得る。1以上の実施形態において、真空蒸着は、プラズマ強化化学蒸着(例えば、米国カリフォリニア州サンタクララに所在するアプライド・マテリアルズ社から入手可能なApplied Precision 5000蒸着装置等による)であり得る。真空蒸着は、フッ素含有材料(例えば、CFおよびCHFの蒸着によって付着される材料等)を付着させ得る。理論によって縛られるものではないが、このフッ素化処理は、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との間の弱い結合の強度に影響し得るものであり、一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401の最終的な強度に影響し得る。一部の実施形態では、コーティングは、1μm未満の表面厚さを有し得る。一部の実施形態では、第1のガラスシート110と第2のガラスシート120との接着を向上させるために、シランカップリング剤が用いられ得る。
しかし、コーティングは、ガラスシート110、120の弱く結合した界面250の化学的性質に影響し得るので、他の実施形態では、第1のガラスシート110、第2のガラスシート120、またはそれらの両方におけるコーティングは望ましくない場合がある。例えば、一部の実施形態では、融着工程305中に、コーティングの成分がガラス中に拡散し得る(例えば、第1のガラスシート110、第2のガラスシート120、またはそれらの両方の中へのフッ素または水素イオンの拡散等)。望ましくない汚染物質が、弱く結合した積み重ねられたガラス201または積層ガラス物品301の中に入るのを防止するために、積み重ねられたガラスは、真空条件下において融着工程305を受け得る。真空条件を作り出すことは時間がかかると共に時間的および空間的制約を課し得るので、一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401を形成する際に、真空条件は所望されないまたは必要ない場合がある。
融着工程305は、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120を、2つの融着したガラス層である第1のガラス層1100および第2のガラス層1200に形成し得る。一般的に、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120の組成、厚さ、CTE、および他の特性は、第1のガラス層1100および第2のガラス層1200とほぼ同じであり得る。例えば、第1のガラス層1100および第2のガラス層1200の各々のガラス組成物は、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120のガラス組成物と略同一であり得る。例えば、本明細書において用いられる「略同一」のガラス組成物とは、各ガラス組成物の各成分が、他方のガラス組成物の約5重量%以内である、2以上のガラス組成物を指す。1以上の実施形態において、第1のガラス層1100および第2のガラス層1200の各々の厚さは、それぞれ第1のガラスシート110および第2のガラスシート120の厚さにほぼ等しいものであり得る。
ここで図2を参照すると、三次元積層ガラス物品を製造する方法401が模式的に示されている。図1と同様に、図2に示されている方法は、アセンブルされていない積み重ねられたガラス100を含み、これは、アセンブリ工程105を受けて、未結合の積み重ねられたガラス101を構成し、第1の温度範囲における第1の加熱工程205を受けて、弱く結合した積み重ねられたガラス201を生じ、工程305において、弱く結合した積み重ねられたガラス201を融着して、積層ガラス物品301を形成し得る。図2に示されている方法は、積層ガラス物品301を成形する更なる成形工程405を用いて、三次元積層ガラス物品401を形成する。
図2に示されている方法は、第1のガラスシート110および第2のガラスシート120に加えて、第3のガラスシート130を有する、未結合の積み重ねられたガラス101を含むものとして示されている。第3のガラスシート130は、第2のガラスシート120に直に接触していてもよく、または隣接していてもよい。本明細書において開示されるように、図1〜図4のいずれかに示されている方法は、任意の数のガラスシートまたはガラス層と共に用いられてよいことを理解されたい。一部の実施形態では、3つのガラスシートを含む積み重ねられたガラスは、本明細書に記載されるように、強化されたガラス積層物品を形成し得る。
図2に示されるように、積層ガラス物品301は、更に、成形工程405を受け得る。成形工程405は、例えば、モールド成形、ブロー成形、プレス成形、サギング(垂れ下がらせる)、もしくは別様で積層ガラス物品301を形成するプロセス等による成型を含んでもよく、または、当該技術分野において知られている他の任意の適切な成形方法を含んでもよい。成形工程405は、積層ガラス物品301から三次元積層ガラス物品401を製造し得る。本明細書において用いられる「三次元」物品401とは、長さと、幅と、平坦な平面の深さを超えた深さとを有する物体を指す。例えば、更なる幾何学的特徴を有しないガラスシートは、本明細書においては二次元物品と見なされる。
図3は、図1および図2の方法と類似の方法を示しており、アセンブルされていない積み重ねられたガラス100が、アセンブリ工程105を受けて、未結合の積み重ねられたガラス101を構成し、これは、第1の温度範囲における第1の加熱工程205を受けて、弱く結合した積み重ねられたガラス201を生じる。図3に示されるように、一部の実施形態では、成形工程405は、同時形成工程505において、融着工程305と同時に行われ得る。同時形成工程505は、上述したように、弱く結合した積み重ねられたガラス201を第2の温度範囲において融着することを含み得るものであり、これは、弱く結合した積み重ねられたガラス201をモールド成形、ブロー成形、プレス成形、サギング、または別様で形成する間に行われ得る。例えば、弱く結合した積み重ねられたガラス201は、弱く結合したガラスシートの構成要素を互いに融着する第2の温度範囲において、直に成型され得る。弱い結合の存在は、弱く結合した積み重ねられたガラス201の個々のシートの配置を維持しながら、積み重ねられたガラスをモールド内に配置するのを補助し得ることを理解されたい。
図4は、モールドアセンブリ370を用いて三次元積層ガラス物品401を製造する方法を模式的に示す。図2および図3と同様に、第1のガラスシート110、第2のガラスシート120、および第3のガラスシート130を含むアセンブルされていない積み重ねられたガラス100が設けられ得る。第1のガラスシート110は、長さ172および厚さ162を有し得る。同様に、第2のガラスシート120は、長さ176および厚さ166を有し得るものであり、第3のガラスシート130は、長さ174および厚さ164を有し得る。
一部の実施形態では、第2のガラスシート120(内側のガラスシートまたはコア層)は、第1のガラスシート110(外側のガラスシートまたはクラッド層)の長手方向の長さ172および第3のガラスシート130(もう1つの外側のガラスシートまたはクラッド層)の長手方向の長さ174より小さい長手方向の長さ176を有し得る。アセンブルされていない積み重ねられたガラス100は、外周152と内側部分153とを有し得る。外周152は、アセンブルされていない積み重ねられたガラス100の外縁または境界であり得、一方、内側部分153は、アセンブルされていない積み重ねられたガラス100の内側領域で構成され得る。アセンブルされていない積み重ねられたガラス100は、一部の実施形態では、図1によって示されているアセンブリ工程105および第1の加熱工程205を含み得る処理工程106を受け得るものであり、処理工程106において、ガラスシート110、120、130は未結合の積み重ねられたガラス101としてアセンブルされ、未結合の積み重ねられたガラス101が加熱されて、弱く結合した積み重ねられたガラス201を生じる。
依然として図4を参照すると、本方法は、成形工程405を含み得るものであり、ここで、モールドアセンブリ370(断面図で示されている)は、成型面414を含むモールド本体412と、リング416と、プランジャー418とを含む。モールド本体412、リング416、およびプランジャー418は、熱の存在下で、弱く結合した積み重ねられたガラス201(または、一部の実施形態では、融着したガラスシート)を成形する。モールドアセンブリ370は、成形工程において、図2または図3の方法に関して開示されたように用いられ得る。それぞれ異なる三次元積層ガラス物品401を形成するために、モールド本体412の様々な形状が用いられ得ることを理解されたい。モールド本体412は、任意の金属または高温に耐えることができる他の材料(例えば、耐火金属、耐火セラミック等)で構成され得る。例えば、モールド本体412は、例えば、インコネル(登録商標)718等のニッケル系合金、または、例えば、グラファイト等の他の類似の高温合金等であるが、それらに限定されない、高い硬度を有する高温合金を含み得る。一部の実施形態では、モールドアセンブリ370は、例えば、モールドの耐久性を高め得る耐火性窒化物コーティング等のコーティングを含み得る。
図4に示されているように、ガラスシート110、120、130のアセンブリ、および弱く結合した積み重ねられたガラス201を生じるための弱い結合の後、弱く結合した積み重ねられたガラス201はモールド本体412上に配置され得る。積層ガラス物品301は、弱く結合した積み重ねられたガラス201をモールド本体412およびプランジャー418と接触させることによる成形工程405を受け得る。第2の表面114には成型面414が接触し、プランジャー418は、第1の表面112に接触して、成型面414の大部分に概ね直交する方向に圧力を加え得る。プランジャー418によって加えられる圧力は、弱く結合した積み重ねられたガラス201をモールド本体412に向かって押して、モールド本体412によって設けられる形状を有する三次元積層ガラス物品401を形成し得る。一部の実施形態では、プランジャー418およびリング416は、弱く結合した積み重ねられたガラス201に同時に接触し得る。他の実施形態では、まず、プランジャー418が弱く結合した積み重ねられたガラス201に接触し、次に、リング416が弱く結合した積み重ねられたガラス201と接触してもよく、またはその逆であってもよい。
一部の実施形態では、ガラス材料はリング416に押し込まれて、三次元積層ガラス物品401に丸みのついた縁部154を形成し得る。一部の実施形態によれば、リング416は、三次元積層ガラス物品401の形状の凹部を有するキャビティを含み得る。リング416は、三次元積層ガラス物品401を形成するためにガラス材料が押し込まれる半円形の窪みを構成する2つの同心リングまたはOリング状のキャビティで構成され得る。一部の実施形態では、リング416は、長方形の周囲を有してもよく、または、三次元積層ガラス物品401の所望の形状を生じるための任意の形状の周囲を有してもよい。一部の実施形態では、第2のガラス層1200を、第1のガラス層1100と第3のガラス層1300との内側に封入するために、積層ガラス物品301の外周152がリング416に押し込まれ得る。一部の実施形態では、成形工程405において第1のガラスシート110および第3のガラスシート130が第2のガラスシート120を封入するように、第2のガラスシート120は、第1のガラスシート110の長手方向の長さ172および第3のガラスシート130の長手方向の長さ174よりも、ほぼ第2のガラスシート120の厚さ166の距離だけ短い長手方向の長さ176を有し得る。本明細書において用いられる「封入する」という用語は、物体を包んで実質的に囲むことを指す。この封入は、三次元積層ガラス物品401内に強度および支持を設け得る(例えば、三次元積層ガラス物品401の丸みのついた縁部154内に支持および圧縮応力を設ける等)。一部の実施形態では、第2のガラスシート120を第1のガラスシート110および第3のガラスシート130の中に封入することで、強化された丸みのついた縁部154が設けられ、これにより、一部の実施形態では、丸みのついた縁部154が損傷された場合に、三次元積層ガラス物品401の破損が防止され得る。
別の実施形態によれば、図4に示されているプロセスは、積み重ねられたガラスを、成形中に重力によって垂れ下がらせるモールドアセンブリを用いることによる、変更がなされ得る。例えば、図4に示されている装置と比べて、モールド本体412の中心部の少なくとも一部分が取り除かれてもよく、または、モールド本体412全体が取り除かれてもよい。1以上の実施形態において、成形工程405は、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201の外周152を、モールドアセンブリ370のリング416と接触させることを含み得るものであり、ここで、リング416は、(図4に示されるような)上部キャビティ部分を含み、それに加えて、モールド本体412の縁部と類似の形状を有し得る下部キャビティ部分を含み、そこで、積み重ねられたガラスがモールド本体412に接触する。一部の実施形態では、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201は、垂れ下がって、その内部に三次元形状を形成し得る。外部においては、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201がリング416の上部キャビティ部分に圧入される間に、(図示されているプロセスと同様に)弱く結合した積み重ねられたガラスは下部キャビティ部分内に垂れ下がって、第2のガラスシート120を、第1のガラスシート110と第3のガラスシート130とを含むクラッドの内側に封入し、(図4に示されているものと類似の)三次元ガラス物品401を形成し得る。一部の実施形態では、このサギングは、重力のみを用いて生じ得る。複数の実施形態において、サギングは、更に熱を用いてもよい。本明細書に記載されるサギングによる成形と、図4に示されているプランジャーおよびモールド本体を含むプロセスとの主な違いは、ガラスが、モールド本体が配置される位置より下方に垂れ下がることができる場合には、プランジャーがモールド本体内に向かって下方に押す必要がないことである。重力でガラス物品を成形できるので、下向きに突っ込む力は必要ない場合がある。ガラスの内部が、図4の実施形態における成型面414によって成形される場合には、モールド本体412の中心部をなくすことによって残される開いた空間が、ガラスが垂れ下がるのを可能にする。
一部の実施形態では、モールドアセンブリ370の構成要素のいずれかまたは全て(例えば、モールド本体412、成型面414、リング416、および/またはプランジャー418等)は、積層ガラス物品301と接触する前に、室温より高い温度(例えば、約25℃より高い温度等)にされ得る。モールド本体412、成型面414、リング416、および/またはプランジャー418は、積層ガラス物品301に接触する前に、高温まで加熱されるか、または熱くなるのを可能にされ得る。例えば、3mm以下の厚さを有する積層ガラス物品301等の薄い積層ガラス物品301については、モールドアセンブリ370のいずれかの構成要素の温度が低すぎると、モールドアセンブリ370が積層ガラス物品301から熱を抽出し、これによってガラスの粘度が高まり、積層ガラス物品301が第2のガラスシート120を第1のガラスシート110および第2のガラスシート120の中に適正に封入するのを妨げ得る。例えば、成形工程405において、積層ガラス物品301の粘度が高過ぎる場合には(例えば、熱損失に起因する、高々約10ポアズまでの粘度の上昇等)、ガラスの流動性が、モールド全体を流れて埋めるには十分ではない場合があり、縁部が、丸みのついた縁部154を生じるためにリング416に押し込まれない場合がある。一部の実施形態では、モールドアセンブリ370の1以上の構成要素は、例えば、炉内において、または、モールドアセンブリ370、モールドアセンブリ370の任意の個々の構成要素(例えば、リング416、プランジャー418等)、または積層ガラス物品301に熱を直接加えることによって、加熱され得る。
一部の実施形態では、この時点で成形されている三次元積層ガラス物品401は、分離工程406において、モールド本体412から分離され得る。モールド本体412からの分離の前に、三次元積層ガラス物品401は、比較的剛性になって形状が維持されるように、軟化点より低い温度まで冷却され得るか、または冷めることが可能にされ得る。一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、約100℃より低い温度まで冷めることが可能にされ得る。一実施形態において、モールド本体412と三次元積層ガラス物品401とは、ほとんどまたは全くくっついていない場合がある。一部の実施形態では、分離工程406における補助のため、および、積層ガラス物品301がモールドアセンブリ370にくっつくのを防止するために、モールドアセンブリ370に、例えば、窒化ホウ素等の組成物がスプレーされ得る。
一部の実施形態では、第1のガラスシート110は、第2のガラスシート120より低い熱膨張係数(CTE)を有し得る。本明細書において用いられる「CTE」という用語は、ガラス組成物の0℃〜300℃における平均線熱膨張係数を指す。CTEは、例えば、ASTM E228「Standard Test Method for Linear Thermal Expansion of Solid Materials With a Push-Rod Dilatometer(押し棒式膨張計を用いた固体材料の線形熱膨張のための標準試験方法)」、またはISO7991:1987「Glass -- Determination of coefficient of mean linear thermal expansion(ガラス-平均線熱膨張係数の決定)」に記載されている手順を用いて決定することができる。積層によって強化されたガラス物品は、それぞれ異なる熱膨張係数を有する少なくとも2つのガラス組成物から形成される。これらのガラス組成物は、ガラス物品を形成するため、およびガラス組成物を一体に融着または積層するために、従来、溶融状態で(例えば、それらの軟化温度より高い温度で)互いに接触させられる。ガラス組成物が冷めると、熱膨張係数の差により、ガラス層のうちの少なくとも1つの層内に圧縮応力が生じ、それによってガラス物品が強化され得る。積層プロセスは、積層ガラス物品の他の特性(物理的特性、光学的特性、および化学的特性を含む)を付与または強化するためにも用いられ得る。一部の実施形態では、積み重ねられたガラスは3以上のガラスシートで構成されてもよく、最も内側のガラス層は、最も外側のガラスシートよりも大きいCTEを有し得る。この構成は、例えば、イオン交換等の時間がかかると共に高価な強化プロセスを必要とせずに、積み重ねられたガラスを強化するために、積層ガラス物品内に圧縮応力を生じ得る。一部の実施形態では、第1のガラスシート110、第2のガラスシート120、またはそれらの両方は、約30×10−7/℃〜約110×10−7/℃、または約45×10−7/℃〜約90×10−7/℃のCTEを示し得る。
一部の実施形態では、第1のガラスシート110および/または第3のガラスシート130のCTEと第2のガラスシート120のCTEとの差は、少なくとも約1×10−7/℃、少なくとも約2×10−7/℃、少なくとも約3×10−7/℃、少なくとも約4×10−7/℃、少なくとも約5×10−7/℃、少なくとも約10×10−7/℃、少なくとも約15×10−7/℃、少なくとも約20×10−7/℃、少なくとも約25×10−7/℃、少なくとも約30×10−7/℃、少なくとも約35×10−7/℃、少なくとも約40×10−7/℃、または少なくとも約45×10−7/℃である。それに加えて、またはその代わりに、第1のガラスシート110および/または第3のガラスシート130のCTEと第2のガラスシート120のCTEとの差は、高々約100×10−7/℃、高々約75×10−7/℃、高々約50×10−7/℃、高々約40×10−7/℃、高々約30×10−7/℃、高々約20×10−7/℃、高々約10×10−7/℃、高々約9×10−7/℃、高々約8×10−7/℃、高々約7×10−7/℃、高々約6×10−7/℃、または高々約5×10−7/℃である。例えば、一部の実施形態では、第1のガラスシート110および/または第3のガラスシート130のCTEと第2のガラスシート120のCTEとの差は、約1×10−7/℃〜約10×10−7/℃、または約1×10−7/℃〜約5×10−7/℃である。一部の実施形態では、第1のガラスシート110および/または第3のガラスシート130は、高々約90×10−7/℃、高々約89×10−7/℃、高々約88×10−7/℃、高々約80×10−7/℃、高々約70×10−7/℃、高々約60×10−7/℃、高々約50×10−7/℃、高々約40×10−7/℃、または高々約35×10−7/℃のCTEを有する。それに加えて、またはその代わりに、第1のガラスシート110および/または第3のガラスシート130は、少なくとも約10×10−7/℃、少なくとも約15×10−7/℃、少なくとも約25×10−7/℃、少なくとも約30×10−7/℃、少なくとも約40×10−7/℃、少なくとも約50×10−7/℃、少なくとも約60×10−7/℃、少なくとも約70×10−7/℃、少なくとも約80×10−7/℃、または少なくとも約85×10−7/℃のCTEを有する。それに加えて、またはその代わりに、第2のガラスシート120は、少なくとも約40×10−7/℃、少なくとも約50×10−7/℃、少なくとも約55×10−7/℃、少なくとも約65×10−7/℃、少なくとも約70×10−7/℃、少なくとも約80×10−7/℃、または少なくとも約90×10−7/℃のCTEを有する。それに加えて、またはその代わりに、第2のガラスシート120は、高々約120×10−7/℃、高々約110×10−7/℃、高々約100×10−7/℃、高々約90×10−7/℃、高々約75×10−7/℃、または高々約70×10−7/℃のCTEを有する。
ここで図5を参照すると、一部の実施形態では、ガラスシートは、弱く結合した積み重ねられたガラス201を成形するために、少なくとも1つの角度のついた顎状部462を含むせん断アセンブリ470によって、サイズ変更および/または形状変更され得る。図5は、弱く結合した積み重ねられたガラス201を示しているが、せん断アセンブリ470内において、積層ガラス物品301も同様に用いられ得ることを理解されたい。せん断アセンブリ470は、上部474と、上部474の反対側の底部472とを含み得る。一部の実施形態では、弱く結合した積み重ねられたガラス201は、せん断アセンブリ470の上部474と底部472との間に配置される。位置決めピン468は、せん断が開始したら、上部474と底部472とが互いにより近づくように移動して、ガラスと接触するように、上部474と底部472との調和した動きを可能にする。上部474および/または底部472は、熱の存在下で、弱く結合した積み重ねられたガラス201を、ガラスシートの長さに概ね直交する方向に圧迫し得る。一部の実施形態では、角度のついた顎状部462が、積層ガラス物品301を挟んで、せん断動作における分離を可能にするために薄さにするために、互いに向かって移動する間、弱く結合した積み重ねられたガラス201は第2の温度範囲において融着され得る。角度のついた顎状部462は、弱く結合した積み重ねられたガラス201の融着中に、弱く結合した積み重ねられたガラス201をせん断または切断して、第2のガラスシート120を含むコアガラス層を、第1のガラスシート110と第3のガラスシート130とを含むクラッドガラス層の内部に封入するために用いられ得る。
一部の実施形態では、このせん断の動きは、第1のガラスシート110と第3のガラスシート130とで構成されるクラッド層を、第2のガラスシート120で構成されるコア層を覆うように引っ張って、図4に示されている縁部154と同様の、強度の高い丸みのついた縁部を生じ得る。一部の実施形態では、角度のついた顎状部462は、縁部154の研削、エッチング、および/または研磨を必要としない、三次元積層ガラス物品401の縁部154の容易でコスト効率の高い強化を可能にし得る。一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、図4に示されている成形工程405中に、成形および切断され得る。一部の実施形態では、せん断または切断工程はオフラインで行われてもよい。一部の実施形態は、積層ガラス物品301を成形するために、例えば、1つの角度のついた顎状部462、2つの角度のついた顎状部462、4つの角度のついた顎状部462、8つの角度のついた顎状部462、または任意の数の角度のついた顎状部462等の、任意の数の角度のついた顎状部462を用いてよい。
角度のついた顎状部462は、ステンレス鋼で構成されてもよく、せん断アセンブリ470の各角部に、形成中の一貫した位置決めを確実にするための位置決めピン468を含んでもよい。角度のついた顎状部462、せん断アセンブリ470、および位置決めピン468の全ては、ステンレス鋼で構成され得る。一部の実施形態では、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201は、正方形または別の形状(例えば、円盤状等)に切断されて、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201が位置決めピン468と接触しないように、せん断アセンブリ470上に配置され得る。一部の実施形態では、角度のついた顎状部462は三角形(例えば、二等辺三角形)であり得、一部の実施形態では、約60〜65°(例えば、64°等)の角度を有し得る。他の実施形態では、角度のついた顎状部462は三角形であり得、約62〜66°、または55〜60°、または50〜55°、または65〜70°、または70〜75°の角度を示し得る。一部の実施形態では、角度のついた顎状部462および/またはせん断アセンブリ470は、積層ガラス物品301と接触する前に加熱され得る(例えば、角度のついた顎状部462およびせん断アセンブリ470を等温炉内において加熱する等)。
一部の実施形態では、角度のついた顎状部462を積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201と接触させる前に、ガラスが金属にくっつくのを防止するために、角度のついた顎状部462、せん断アセンブリ470、またはそれらの両方に、窒化ホウ素または他の適切な組成物がスプレーされ得る。一部の実施形態では、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201の成形工程405は、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201を、1以上の角度のついた顎状部462の近くに配置することを含み得る。一部の実施形態では、角度のついた顎状部462、せん断アセンブリ470、および積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201は、炉(例えば、プログラム可能な等温炉等)内に配置され得る。弱く結合した積み重ねられたガラス201は、炉内にある間に融着およびせん断されてもよく、または、一部の実施形態では、炉から取り出されてから、せん断されてもよい。角度のついた顎状部462、せん断アセンブリ470、および積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201は、約800℃〜1000℃の温度(例えば、約900℃の温度、約1000℃〜1200℃の温度、または約600℃〜800℃の温度等)の炉内に配置され得る。一部の実施形態では、温度は、例えば、10℃/分、5℃/分、1℃/分、または20℃/分(例えば、1℃/分〜20℃/分等)で上昇するように、または所望の温度に達するまで、時間と共に上げられてもよい。一部の実施形態では、温度は、約15分間、約20分間、約10分間、または約5分間(例えば、5分間〜20分間等)の期間にわたって保持され得る。
一部の実施形態では、角度のついた顎状部を用いた、積層ガラス物品301または弱く結合した積み重ねられたガラス201のせん断は、三次元積層ガラス物品401に、封入された丸みのついた縁部154を形成し得る。一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、約600℃〜約650℃の温度(例えば、約640℃、630℃、または620℃の温度等)でアニールされ得る。一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、約15〜45分間(例えば、約25分間、約30分間、または約35分間等)にわたってアニールされ得る。他の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、約1時間または約2時間(例えば、約30分間〜約3時間等)にわたってアニールされ得る。アニール後、一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、室温まで冷却され得る。一部の実施形態では、必要に応じて行われる最終仕上げ工程として、丸みのついた縁部154は火仕上げされ得る。
図6Aおよび図6Bは、本明細書に示されると共に記載される1以上の実施形態に従って製造され得る例示的な三次元積層ガラス物品401のそれぞれ異なる図を示している。三次元積層ガラス物品401は、一部の実施形態では、電子装置部品、自動車部品、または医療用装置の一部であり得る。一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、圧縮応力によって強化され得る。一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、図4に示されているような、補強された強化された縁部154を有し得る。三次元積層ガラス物品401は、一部の実施形態では、携帯電話のディスプレイ、テレビのディスプレイ、または電子装置用の他のガラス部品に組み込まれ得る。他の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、ヘッドランプカバー、自動車の窓、自動車のインテリア用の成形された強化された部品、医療用途のガラス容器、バイアル、シリンジ、弁当容器、または他の積層ガラス品であり得る。一部の実施形態では、三次元積層ガラス物品401は、カップおよび容器等のホローウェア、皿やボウル等の食器であってもよく、または、例えば、シンク等のより大きいキッチン用品を含んでもよい。
特許請求される主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に対して様々な変形および変更が行われ得ることが、当業者には自明であろう。従って、本明細書は、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内である、本明細書に記載された様々な実施形態に対する変形および変更を網羅することが意図される。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
三次元積層ガラス物品を製造する方法であって、
未結合の少なくとも第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを含む積み重ねられたガラスを、約150℃〜約400℃の第1の温度範囲において、少なくとも約5分間の第1の期間にわたって加熱する工程と、
前記積み重ねられたガラスを約400℃〜約1200℃の第2の温度範囲において加熱することにより、前記第1のガラスシートを前記第2のガラスシートと融着する工程と、
前記三次元積層ガラス物品を形成するために前記積み重ねられたガラスを成形する工程と
を含むことを特徴とする方法。
実施形態2
前記積み重ねられたガラスを前記第1の温度範囲において加熱する前記工程が、前記第2のガラスシートに水素結合された前記第1のガラスシートを含む水素結合された積み重ねられたガラスを生じる、実施形態1記載の方法。
実施形態3
前記第1のガラスシートと前記第2のガラスシートとが互いに直に接触している、実施形態1または2記載の方法。
実施形態4
前記積み重ねられたガラスを前記第1の温度範囲において加熱する前記工程が、前記第1のガラスシートを前記第2のガラスシートと融着する工程より前に行われる、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
実施形態5
前記積み重ねられたガラスを成形する前記工程が、前記積み重ねられたガラスが前記第2の温度範囲において加熱されている間に行われる、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
実施形態6
前記融着する工程の後、前記成形する工程より前に、前記積み重ねられたガラスを約100℃より低い温度まで冷却する工程を更に含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
実施形態7
前記第1のガラスシートが約30×10−7/℃〜約60×10−7/℃の第1の熱膨張係数(CTE)を有し、前記第2のガラスシートが約45×10−7/℃〜約110×10−7/℃の第2のCTEを有し、該第2のCTEが前記第1のCTEより大きい、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8
前記積み重ねられたガラスが第3のガラスシートを含み、前記第2のガラスシートが、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとの間に配置され、前記第1のガラスシートおよび前記第3のガラスシートの各々と接触する、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の方法。
実施形態9
前記第1のガラスシートが第1の熱膨張係数(CTE)を有し、前記第2のガラスシートが第2のCTEを有し、前記第3のガラスシートが第3のCTEを有し、前記第2のCTEが前記第1のCTEおよび前記第3のCTEより大きい、実施形態8記載の方法。
実施形態10
前記第1のCTEおよび前記第3のCTEの各々が約30×10−7/℃〜約60×10−7/℃であり、前記第2のCTEが約45×10−7/℃〜約110×10−7/℃である、実施形態9記載の方法。
実施形態11
成形する前記工程が、前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入する、実施形態8〜10のいずれか1つに記載の方法。
実施形態12
成形する前記工程が、
前記積み重ねられたガラスの外周をモールドアセンブリのリングと接触させる工程と、
前記積み重ねられたガラスの少なくとも一部分を垂れ下がらせて、三次元形状を形成する工程と、
前記リングを用いて、前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入する工程と
を含む、実施形態8〜11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13
成形する前記工程が、
前記積み重ねられたガラスの第1の外面をモールドアセンブリのモールド本体と接触させる工程と、
前記積み重ねられたガラスの前記第1の外面とは反対側の第2の外面を、前記モールドアセンブリの成型面に概ね直交する方向において前記モールドアセンブリのプランジャーと接触させる工程と、
前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含む前記クラッドの内側に封入するために、前記積み重ねられたガラスの外周を前記モールドアセンブリのリングに押し込む工程と
を含む、実施形態8〜11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態14
前記ガラスシートを、前記積み重ねられたガラスに圧入される角度のついた顎状部と接触させることにより、前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含む前記クラッドの内側に封入する工程を更に含む、実施形態8〜11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態15
前記角度のついた顎状部が三角形の形状である、実施形態14記載の方法。
実施形態16
前記第1の温度範囲が約200℃〜約350℃である、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
実施形態17
前記第1の期間が約5分間〜約3時間である、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の方法。
実施形態18
前記第1の温度範囲まで加熱する前記工程より前に、前記第1のガラスシート、前記第2のガラスシート、またはそれらの両方をクリーニングする工程を更に含む、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
実施形態19
三次元積層ガラス物品を製造する方法であって、
第1のガラスシートと、第2のガラスシートと、第3のガラスシートとを含む積み重ねられたガラスを、約150℃〜約400℃の第1の温度範囲において、少なくとも約5分間の第1の期間にわたって加熱する工程であって、前記第2のガラスシートが前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとの間に配置され、前記第1のガラスシートが第1の熱膨張係数(CTE)および第1の粘度を有し、前記第2のガラスシートが第2のCTEおよび第2の粘度を有し、前記第3のガラスシートが第3のCTEおよび第3の粘度を有し、前記第2のCTEが前記第1のCTEおよび前記第3のCTEより大きく、前記第2の粘度が前記第1の粘度および前記第3の粘度より小さい、工程と、
前記積み重ねられたガラスを約400℃〜約1200℃の第2の温度範囲において加熱することにより、前記第1のガラスシートを前記第2のガラスシートと融着する工程と、
前記三次元積層ガラス物品を形成するために前記積み重ねられたガラスを成形する工程であって、該成形する工程が、前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入する、工程と、
を含むことを特徴とする方法。
実施形態20
前記積み重ねられたガラスを成形する前記工程が、前記積み重ねられたガラスが前記第2の温度範囲において加熱されている間に行われる、実施形態19記載の方法。
100 アセンブルされていない積み重ねられたガラス
101 未結合の積み重ねられたガラス
110 第1のガラスシート
112 第1の表面
114 第2の表面
120 第2のガラスシート
130 第3のガラスシート
152 外周
154 丸みのついた縁部
201 弱く結合した積み重ねられたガラス
250 弱く結合した界面
301 積層ガラス物品
350 融着した界面
370 モールドアセンブリ
401 三次元積層ガラス物品
412 モールド本体
414 成型面
416 リング
418 プランジャー
462 角度のついた顎状部
468 位置決めピン
470 せん断アセンブリ
472 底部
474 上部
1100 第1のガラス層
1200 第2のガラス層

Claims (10)

  1. 三次元積層ガラス物品を製造する方法であって、
    未結合の少なくとも第1のガラスシートおよび第2のガラスシートを含む積み重ねられたガラスを、約150℃〜約400℃の第1の温度範囲において、少なくとも約5分間の第1の期間にわたって加熱する工程と、
    前記積み重ねられたガラスを約400℃〜約1200℃の第2の温度範囲において加熱することにより、前記第1のガラスシートを前記第2のガラスシートと融着する工程と、
    融着する前記工程の最中または後に、前記三次元積層ガラス物品を形成するために前記積み重ねられたガラスを成形する工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記積み重ねられたガラスを前記第1の温度範囲において加熱する前記工程が、前記第2のガラスシートに水素結合された前記第1のガラスシートを含む水素結合された積み重ねられたガラスを生じる、請求項1記載の方法。
  3. 前記第1のガラスシートと前記第2のガラスシートとが互いに直に接触している、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記積み重ねられたガラスを前記第1の温度範囲において加熱する前記工程が、前記第1のガラスシートを前記第2のガラスシートと融着する工程より前に行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記融着する工程の後、前記成形する工程より前に、前記積み重ねられたガラスを約100℃より低い温度まで冷却する工程を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記積み重ねられたガラスが第3のガラスシートを含み、前記第2のガラスシートが、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとの間に配置され、前記第1のガラスシートおよび前記第3のガラスシートの各々と接触する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 成形する前記工程が、
    前記積み重ねられたガラスの外周をモールドアセンブリのリングと接触させる工程と、
    前記積み重ねられたガラスの少なくとも一部分を垂れ下がらせて、三次元形状を形成する工程と、
    前記リングを用いて、前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入する工程と
    を含む、請求項6記載の方法。
  8. 成形する前記工程が、
    前記積み重ねられたガラスの第1の外面をモールドアセンブリのモールド本体と接触させる工程と、
    前記積み重ねられたガラスの前記第1の外面とは反対側の第2の外面を、前記モールドアセンブリの成型面に概ね直交する方向において前記モールドアセンブリのプランジャーと接触させる工程と、
    前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含む前記クラッドの内側に封入するために、前記積み重ねられたガラスの外周を前記モールドアセンブリのリングに押し込む工程と
    を含む、請求項6または7記載の方法。
  9. 前記ガラスシートを、前記積み重ねられたガラスに圧入される角度のついた顎状部と接触させることにより、前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含む前記クラッドの内側に封入する工程を更に含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 三次元積層ガラス物品を製造する方法であって、
    第1のガラスシートと、第2のガラスシートと、第3のガラスシートとを含む積み重ねられたガラスを、約150℃〜約400℃の第1の温度範囲において、少なくとも約5分間の第1の期間にわたって加熱する工程であって、前記第2のガラスシートが前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとの間に配置され、前記第1のガラスシートが第1の熱膨張係数(CTE)および第1の粘度を有し、前記第2のガラスシートが第2のCTEおよび第2の粘度を有し、前記第3のガラスシートが第3のCTEおよび第3の粘度を有し、前記第2のCTEが前記第1のCTEおよび前記第3のCTEより大きく、前記第2の粘度が前記第1の粘度および前記第3の粘度より小さい、工程と、
    前記積み重ねられたガラスを約400℃〜約1200℃の第2の温度範囲において加熱することにより、前記第1のガラスシートを前記第2のガラスシートと融着する工程と、
    前記三次元積層ガラス物品を形成するために前記積み重ねられたガラスを成形する工程であって、該成形する工程が、前記第2のガラスシートを、前記第1のガラスシートと前記第3のガラスシートとを含むクラッドの内側に封入する、工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
JP2018563558A 2016-06-07 2017-06-06 三次元積層ガラス物品を製造する方法 Pending JP2019521065A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662346834P 2016-06-07 2016-06-07
US62/346,834 2016-06-07
PCT/US2017/036137 WO2017214134A1 (en) 2016-06-07 2017-06-06 Methods for manufacturing three-dimensional laminate glass articles

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019521065A true JP2019521065A (ja) 2019-07-25

Family

ID=59071114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018563558A Pending JP2019521065A (ja) 2016-06-07 2017-06-06 三次元積層ガラス物品を製造する方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20190263708A1 (ja)
JP (1) JP2019521065A (ja)
CN (1) CN109311724A (ja)
TW (1) TW201742836A (ja)
WO (1) WO2017214134A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11419231B1 (en) 2016-09-22 2022-08-16 Apple Inc. Forming glass covers for electronic devices
US11565506B2 (en) 2016-09-23 2023-01-31 Apple Inc. Thermoformed cover glass for an electronic device
US10800141B2 (en) 2016-09-23 2020-10-13 Apple Inc. Electronic device having a glass component with crack hindering internal stress regions
US11535551B2 (en) * 2016-09-23 2022-12-27 Apple Inc. Thermoformed cover glass for an electronic device
CN111108070A (zh) * 2017-09-21 2020-05-05 恩特格里斯公司 用于玻璃成型模具的涂层及包括涂层的模具
US11066322B2 (en) 2017-12-01 2021-07-20 Apple Inc. Selectively heat-treated glass-ceramic for an electronic device
US11420900B2 (en) 2018-09-26 2022-08-23 Apple Inc. Localized control of bulk material properties
US11680010B2 (en) 2019-07-09 2023-06-20 Apple Inc. Evaluation of transparent components for electronic devices
US11460892B2 (en) * 2020-03-28 2022-10-04 Apple Inc. Glass cover member for an electronic device enclosure
CN115955798A (zh) 2020-03-28 2023-04-11 苹果公司 用于电子设备壳体的玻璃覆盖构件
US11666273B2 (en) 2020-05-20 2023-06-06 Apple Inc. Electronic device enclosure including a glass ceramic region
CN114449792A (zh) * 2020-10-30 2022-05-06 Oppo广东移动通信有限公司 壳体及其制作方法、电子设备
WO2022133136A1 (en) 2020-12-17 2022-06-23 Apple Inc. Fluid forming a glass component for a portable electronic device
CN112624583B (zh) * 2020-12-22 2023-01-10 安徽金龙浩光电科技有限公司 一种玻璃熔接方法
WO2022140541A1 (en) 2020-12-23 2022-06-30 Apple Inc. Laser-based cutting of transparent components for an electronic device
CN112876063B (zh) * 2021-01-15 2023-04-07 重庆鑫景特种玻璃有限公司 一种玻璃晶化方法、玻璃板及隔离粉混合液
CN114040615B (zh) * 2021-11-17 2023-11-10 Oppo广东移动通信有限公司 壳体、其制备方法及电子设备

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DD124649A1 (ja) * 1975-05-12 1977-03-09
GB2148047B (en) * 1983-10-11 1987-08-05 English Electric Valve Co Ltd Image intensifier faceplates
US4894080A (en) * 1988-09-26 1990-01-16 Ppg Industries, Inc. In-lehr glass sheet press bending using pressurized gas
DE19729772B4 (de) * 1997-07-11 2006-06-08 Michael Bonke Verfahren zur Herstellung einer mehrschichtigen Glaskachel und nach dem Verfahren hergestellte Glaskachel
US7201965B2 (en) * 2004-12-13 2007-04-10 Corning Incorporated Glass laminate substrate having enhanced impact and static loading resistance
CN101440628B (zh) * 2007-11-23 2010-08-11 王春 发光钢化玻璃洗手盆及其生产工艺
CN102070294A (zh) * 2009-11-25 2011-05-25 淄博宜臣轻工制品有限公司 一种玻璃热融粘合加工工艺
US8980115B2 (en) * 2011-09-16 2015-03-17 Amazon Technologies, Inc. Cover glass for electronic devices
US9340443B2 (en) * 2012-12-13 2016-05-17 Corning Incorporated Bulk annealing of glass sheets
US8993104B2 (en) * 2013-03-12 2015-03-31 Guardian Industries Corp. Method of making a coated article and/or glazing for automobiles and/or the like
CN105565647A (zh) * 2015-12-14 2016-05-11 厦门博恩思应用材料科技有限公司 一种不完全熔合玻璃组及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN109311724A (zh) 2019-02-05
US20190263708A1 (en) 2019-08-29
TW201742836A (zh) 2017-12-16
WO2017214134A1 (en) 2017-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019521065A (ja) 三次元積層ガラス物品を製造する方法
US9656899B2 (en) Process and apparatus for forming shaped glass articles
US10575422B2 (en) Cover glass article
US9475723B2 (en) Molds for shaping glass and methods for making the same
US9902641B2 (en) Molds for shaping glass-based materials and methods for making the same
US20170081238A1 (en) Glass structure having 3d shape and uniform thickness
JP7102984B2 (ja) 3dカバーガラスの製造方法
US20100126222A1 (en) Method and apparatus for forming and cutting a shaped article from a sheet of material
TW201348158A (zh) 立體玻璃及其製造方法
CN107207330B (zh) 生产具有形状的玻璃制品的方法
EP3431454B1 (en) Light-transmitting material, low-adhesion material and molding member
TWI786235B (zh) 玻璃製成形模型
TWI460139B (zh) 玻璃製品的製作方法與製作系統及電子裝置
JP2019522614A (ja) 積層ガラス物品を製造する方法
TWI763684B (zh) 具有經設計之應力分佈的以玻璃為基礎之製品及其製作方法