JP2019517628A - 高分子量リグニンの製造方法及びシステム - Google Patents

高分子量リグニンの製造方法及びシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2019517628A
JP2019517628A JP2018562167A JP2018562167A JP2019517628A JP 2019517628 A JP2019517628 A JP 2019517628A JP 2018562167 A JP2018562167 A JP 2018562167A JP 2018562167 A JP2018562167 A JP 2018562167A JP 2019517628 A JP2019517628 A JP 2019517628A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
digestion
lignin
cellulose
kpa
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018562167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6796148B2 (ja
Inventor
クルキ、マッティ
Original Assignee
ファブラテック プライベート リミテッド
ファブラテック プライベート リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファブラテック プライベート リミテッド, ファブラテック プライベート リミテッド filed Critical ファブラテック プライベート リミテッド
Publication of JP2019517628A publication Critical patent/JP2019517628A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6796148B2 publication Critical patent/JP6796148B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/02Pulping cellulose-containing materials with inorganic bases or alkaline reacting compounds, e.g. sulfate processes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C1/00Pretreatment of the finely-divided materials before digesting
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C11/00Regeneration of pulp liquors or effluent waste waters
    • D21C11/0007Recovery of by-products, i.e. compounds other than those necessary for pulping, for multiple uses or not otherwise provided for
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/22Other features of pulping processes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C7/00Digesters
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C7/00Digesters
    • D21C7/12Devices for regulating or controlling
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C7/00Digesters
    • D21C7/14Means for circulating the lye
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L97/00Compositions of lignin-containing materials
    • C08L97/005Lignin
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/16Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from products of vegetable origin or derivatives thereof, e.g. from cellulose acetate
    • D01F9/17Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from products of vegetable origin or derivatives thereof, e.g. from cellulose acetate from lignin
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/22Other features of pulping processes
    • D21C3/24Continuous processes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

本発明は、蒸解方法及び蒸解システムを開示し、しかも、部分的に蒸解されたセルロース系繊維源は、蒸解中に圧縮されて、高分子量リグニン及びパルプを提供する。

Description

分野
本開示は、セルロース系繊維源から高分子量リグニン及びパルプを製造するための蒸解方法及び蒸解システムに関する。当該蒸解方法に従って製造されるパルプは、ティッシュ、綿毛、濾紙、上質紙及びコーティングされた上質紙、装飾紙、多層板紙、溶解パルプ及び/又は高微粉含有量セルロース製品に有用である。
背景
リグニンは、パルプ化プロセスにおいてエネルギーを提供するための燃料として使用される。その上、リグニンは、接着剤、炭素繊維、活性炭及びカーボンブラックなどの様々なリグニン誘導体を調製ために使用される。リグニンの分子量は、リグニン誘導体を製造する上での可能な用途及びリグニン特性を決定する重要な要因である。リグニン分子量によって定義される1つの重要な特性は、リグニンの発熱量である。高分子量リグニンは、高い発熱量を有し、こうして、低分子量リグニンよりも燃料として有利である。
クラフトプロセスでは、セルロース及びリグニン含有原材料は、蒸解釜中で蒸解される。蒸解中、リグニンポリマーは、セルロースとリグニンポリマーを連結する結合を破壊することによって、解放される。蒸解条件で要求される温度及びアルカリも、より低い分子量を有するリグニンに分解されるリグニンポリマーに対する影響を有する。リグニンポリマーが、セルロース含有原材料を蒸解することによって引き起こされるボイドスペースよりも小さいサイズに分解された時、リグニンは、原材料の内部から蒸解液に拡散する。こうして、より長い蒸解時間は、黒液中に得られるリグニンの分子サイズの減少という結果になる。更に、長期の蒸解時間は、リグニンの発熱量を更に減少させる蒸解液中へのヘミセルロースの溶解をも、増加させる。セルロース系繊維源を蒸解するための現在の技術の蒸解システムは、以下を含む:
i.蒸解液中でセルロース系繊維源を蒸解すること;
ii.蒸解液の抽出及び置換液でパルプを冷却すること(場合による)
iii.パルプを排出すること及び洗浄液形成蒸解。
PCT/FI2011/050651に開示されているような現在のクラフトパルプ化プロセスでは、以下の理由で、高分子量リグニンを製造するのは可能ではない:既存の蒸解プロセスでは長い蒸解時間及び高い温度が要求される、黒液中のリグニンは、公知のプロセスでは低分子量リグニンのみが回収できるように、低分子量に分解される。現在のプロセスでは、チップカラムは、洗浄後に一緒にプレスされず、そして、低分子量リグニンのみが除去される。更に、実質的な量のリグニンが、木材チップの内部に残り、そして、その結果、リグニン収率は低い。更に、現在の方法でのパルプ化プロセスからのリグニンの回収は、高いエネルギー消費を含む。リグニンは、LignoBoost(登録商標)などの化学パルプ化又はプロセスの分野の当業者に公知のように、沈殿によって黒液から除去できる。
更に、現在の蒸解システムでは、低いカラム気孔率、すなわち圧縮されたカラムは、避けられる。なぜなら、0.25よりも下の気孔率では黒液はチップカラムの内部を流れることができないからである。黒液の流れが妨げられる時、木材チップの蒸解は不可能になり、そして、蒸解反応生成物は、木材チップの内部から木材チップカラムの外側のフリーの液体に輸送されない。こうして、現在の蒸解システムは、蒸解プロセスを途切れずに維持するために、蒸解液のフリーの流れを確保しなければならず、そして、その結果、現在の蒸解システムは、蒸解釜中の液体のフリーの流れをブロックするリスク又はチップカラムを圧縮するいかなるプロセス工程も避ける。
圧縮されたチップ及びパルプカラムも、現在のプロセスでは避けられる。なぜなら、チップと繊維との間のフリーの流れが制限される時、それは、カラムにわたる圧力差を増加させて、結果としてチャネリングになるであろうからである。蒸解又は洗浄液のチャネリングは、圧縮されたカラム領域でのアルカリの枯渇及び蒸解温度の変化を引き起こすであろう。それは、蒸解後の洗浄効率も減少させるし、貧弱な洗浄効率になるであろうし、置換された液体中のリグニン収率は減少するであろう。
セルロースは、例えば、ティッシュ、綿毛、濾紙、上質紙及びコーティングされた上質紙、装飾紙、多層板紙、溶解パルプ用に使用される材料であり、高微粉含有量セルロースは、セルロース系繊維及び微粉(幅に対する長さの高い比を持つ繊維の微粉部分)又は微粉を含む。ティッシュ、綿毛、濾紙、上質紙及びコーティングされた上質紙、装飾紙、多層板紙、溶解パルプ及び/又は高微粉含有量セルロース製品製造プロセスは、一般に、化学セルロース繊維を処理することに基づく。
ティッシュ製品では、重要な特性は、製品の柔らかさである。この特性を改善するために、通常、製造中の柔軟剤の消費の増加が要求される。綿毛製品では、重要な特性は、製品の吸水度である。濾紙では、重要な特性は、製品の気孔率である。これらのプロセスでは、かなりの量の水も消費され、廃液が発生し、こうして、かなりの環境負荷を引き起こす。
コーティングされた及びコーティングされない上質紙製品では、重要な特性は、製品の同じ厚さを維持しての製品の高フィラー含有量である。一定の厚さでフィラー含有量を増加させるために、通常、微細なコーティングされた及びコーティングされない紙製造では、増加した化学及び/又は酵素の消費及びエネルギー消費が観察される。これらのプロセスでは、かなりの量の水も消費され、廃液が発生し、こうして、かなりの環境負荷を引き起こす。
装飾紙製品では、重要な特性は、原紙製品の寸法安定性である。通常、微細なコーティングされた及びコーティングされない紙の製造では、増加した化学及び/又は酵素の消費及びエネルギー消費が要求される。これらのプロセスでは、かなりの量の水も消費され、廃液が発生し、こうして、かなりの環境負荷を引き起こす。
多層板紙製品での重要な特性は、製品中の中間層の一定の結合レベルでのプレスセクションの後の高い乾燥固体含有量である。この特性を改善するために、通常、微細なコーティングされた及びコーティングされない紙の製造では、増加した化学及び/又は酵素の消費及びエネルギー消費が要求される。これらのプロセスでは、かなりの量の水も消費され、廃液が発生し、こうして、かなりの環境負荷を引き起こす。
溶解パルプ/セルロース製品での重要な特性は、Fock反応性である。この特性を改善するために、通常、溶解パルプ/セルロース製造では、増加した化学及び/又は酵素の消費及びエネルギー消費が要求される。これらのプロセスでは、かなりの量の水も消費され、廃液が発生し、こうして、かなりの環境負荷を引き起こす。
高微粉含有量セルロース製品での重要な特性は、製品の剥離抵抗を増加させるためにセルロース製品中の微粉の量である。この特性を改善するために、通常、微細なコーティングされた及びコーティングされない紙の製造では、増加した化学及び/又は酵素の消費及びエネルギー消費が観察される。これらのプロセスでは、かなりの量の水も消費され、廃液が発生し、こうして、かなりの環境負荷を引き起こす。
US特許公報2011/0277947A1は、セルロースティッシュ紙の製造方法を提示する。当該方法は、従来の方法に比較してより長いセルロースナノフィラメントを製造するための高速ブレードを持つ剥離撹拌機を使用する。
US特許公報2008/0057307A1は、コーティングされた又はコーティングされない上質紙の製造方法を教示する。当該形態で使用可能な原材料は、セルロース、アクリル及びポリエステル繊維から選択できる。
CA特許公報2437616A1は、装飾原紙の製造方法を教示する。当該形態で使用可能な原材料は、セルロース、アクリル及びポリエステル繊維から選択できる。当該方法は、ダブルディスクリファイナー中で繊維を高いせん断に通過させることを含む。
特許公報US4869783では、多層板紙製品の重要な特性は気孔率である。チップ中のリグニンの大部分を除去するために、チップは、高温で化学パルプ化を施す。
CA特許公報2437616A1は、低いエネルギー消費での高微粉含有量セルロースの製造方法を教示する。当該形態で使用可能な原材料は、セルロース、アクリル及びポリエステル繊維から選択できる。当該方法は、ダブルディスクリファイナー中で繊維を高いせん断に通過させることを含む。
特許公報WO/2012/007642A1は、断片されたプレートが含浸された木材チップをプレス及びせん断する方法を提示する。当該形態で使用可能な原材料は、ユーカリ材から選択される。WO/2014/147293A1は、細胞壁が変性するように、含浸木材チップを、木材チップの繊維幅方向にプレス及びせん断する方法を提示する。
上記の試みにもかかわらず、業界では、高分子量リグニンを分離して、そして、セルロース系繊維源から高品質パルプを提供する方法を提供する必要性が残る。
発明の概要
パルプ及び高分子量リグニンを提供するセルロース系繊維源の環境的にやさしい蒸解方法を提供することが目的である。
別のもう1つの目的は、高微粉含有量パルプに変える時に低い量のエネルギーを消費する、セルロース系繊維源からパルプを製造する方法を提供することである。
別のもう1つの目的は、パルプ及び高分子量リグニンを提供するセルロース系繊維源用の蒸解システムを提供することである。
別のもう1つの目的は、高めた最終製品特性及びより高い生産性を提供することである。
更に別のもう1つの又は代替的な目的は、新しい代替の技術を提供することである。
上記目的及び他の目的は、独立形式の請求項で定義される本発明によって達成される。本発明は、蒸解時間の減少及び高分子量リグニンの製造を可能にする。以下に記述の形態は、更なる利点を提供する。
第1の側面は、以下を提供する:
以下の工程を含む、セルロース系繊維源の蒸解方法(cooking method):
i.蒸解液(cooking liquor)中でセルロース系繊維源を蒸解すること(cooking);
ii.セルロース繊維源を圧縮して、高分子量リグニンを含む黒液中に圧縮されたセルロース部分を提供すること;
iii.黒液を置換液(displacing liquor)に置換すること(displacing);
iv.黒液及び置換液から高分子量リグニン部分を回収すること;
v.及び、圧縮されたセルロース部分からパルプを回収すること。
PCT/FI2011/050651に開示されているものなどの従来技術の蒸解プロセスに比較して、第1の側面の方法における圧縮及び置換工程は、抽出された液体中のより高いリグニン収率及びリグニン濃度を提供し、それは、例6によって例証されているように、黒液の蒸発におけるエネルギー消費を減少させる。
圧縮及び置換工程は、製造されるリグニンの分子量を増加させる。回収されるリグニンの分子量の増加は、回収されるリグニン部分の発熱量を増加させる。例1は、異なる木材パルプからの結果を示し、本プロセスを使用することによるリグニン分子量の増加を確認する。
更に、第1の側面の蒸解方法は、蒸解プロセスのセルロース収率を改善でき、そして、木材消費、蒸解時間、及びリグニン含有部分中の水の量を減少でき、結果として、蒸発中のより低いエネルギー消費になり得る。これは、例1に示すデータによって例証される。
第2の側面によれば、第1の側面の蒸解方法を使用して得られる高分子量リグニン部分が提供される。
高分子量リグニン部分は、PCT/FI2011/050651に開示されたものなどの従来のプロセスに従って製造されるものに比較して、分子量が増加した。例6での比較結果は、本方法を使用して、より良好なリグニン収率及びより高いコンシステンシーを得ることができることをも、示す。
第3の側面によれば、エネルギー、炭素繊維、樹脂、活性炭又はカーボンブラックの製造における第2の側面に従って製造される高分子量リグニン部分の使用が提供される。
第4の側面によれば、第1の側面の蒸解方法を使用して得られるパルプが提供される。
PCT/FI2011/050651に開示されるものなどの従来のプロセスに従ってパルプが製造される時、木材チップは、プレスされて、そして、断片されたプレートによって木材チップの不確定方向にせん断される。これは、パルプの繊維カールを増加させ、それは、パルプの比引っ張り強さを減少させる。セルロース系繊維源が木材チップである時、本方法における圧縮は、より高い表面積を有する木材チップの側の木材チップに好ましくは適用され、すなわち、これは、木材材料の平坦面である。これは、より低い繊維カールという結果になる。例7の比較結果は、本方法を使用してより低い繊維カールを得ることができることを示す。
第5の側面によれば、高い微粉含有量を持つ紙、板紙、又はセルロースの製造における第4の側面のパルプの使用が提供される。
第4の側面によるパルプは、板紙製造におけるプレスセクションの後に板紙の乾燥物質含有量を増加させることができる。更に、ティッシュ紙の製造時に第4の側面によるパルプを使用すると、驚くべきことに、ティッシュ製品の柔らかさが増加する。
更に、綿毛パルプ用途用のパルプの製造時に第4の側面によるパルプを使用すると、驚くべきことに、ハンマーミルにおける繊維化のエネルギー需要が減少し、そして、驚くべきことに、繊維化パーセンテージが増加する。驚くべきことに、繊維化されたパルプの水吸収能力も増加する。
装飾紙及び上質紙製品の寸法安定性は、それらの製造時に第4の側面によるパルプを使用すると、驚くべきことに増加することも見出された。濾紙の製造時に第4の側面によるパルプを使用すると、驚くべきことに、濾過性製品の気孔率が増加する。
第6の側面によれば、以下を提供する:
a.第1の側面の蒸解方法によってパルプを製造すること;及び
b.工程vで回収されたセルロース部分を精錬すること、
を含む、高い微粉含有量を持つパルプを製造する方法。
第1の側面によって製造されるパルプを精錬すると、驚くべきことに、微粉の量が増加することが見出された。その結果として得られるパルプは、セルロース繊維壁構成要素の多量の微粉又は小断片によって特徴付けられる。セルロース繊維壁構成要素の微粉又は断片は、1nm〜1000nmの間の数平均幅を有することができる。セルロース繊維壁構成要素の微粉又は断片は、1nm〜4mmの間の数平均長さを有することができる。
第7の側面によれば、第6の側面の方法に従って製造される、高い微粉含有量を持つパルプが提供される。
第8の側面によれば、以下が提供される:
以下を含む、セルロース系繊維源を蒸解するための蒸解システム(digester system):
i.蒸解液中のセルロース系繊維源を、120℃〜180℃の間の範囲から選択される蒸解温度で、100〜5の間の範囲から選択されるカッパー価に蒸解するための蒸解釜(digester);
ii.セルロース繊維源を、10重量%よりも高いコンシステンシーに蒸解温度で圧縮するための圧縮機;
iii.高分子量リグニンを含む黒液中に少なくとも5%のコンシステンシーを有するセルロース部分を含むカラムを提供するための置換ゾーン;
iii.黒液よりも低いリグニン含有量を有する置換液に黒液を置換するための置換ゾーンの中に置換液を添加するための少なくとも1つの流体接続;
iv.置換液及び黒液から高分子量リグニン部分を回収するための少なくとも1つの第1の出口;及び
v.セルロース部分を回収するための第2の出口。
第8の側面によれば、以下が提供される:
以下を含む、セルロース系繊維源を蒸解するための蒸解システム:
i.蒸解液中のセルロース系繊維源を、120℃〜180℃の間の範囲から選択される蒸解温度で、100〜5の間の範囲から選択されるカッパー価に蒸解するための蒸解ユニット;
ii.以下を含む置換容器
圧縮ユニット及び置換ゾーン;及び
セルロース繊維源を、10重量%よりも高いコンシステンシーに蒸解温度で圧縮して、高分子量リグニンを含む黒液中にセルロース部分を含むカラムを提供するための圧縮機;
置換容器に置換液を添加するための少なくとも1つの流体接続;
高分子量リグニン部分を回収するための置換容器中の少なくとも1つの出口;
iii.置換容器の圧縮ユニットに蒸解ユニットを接続する移送ライン;
iv.蒸解された木材チップを希釈するための希釈ゾーン;
v.置換容器を希釈ゾーンに接続するための少なくとも1つの流体接続;及び
vi.希釈ゾーンからセルロース部分を回収するための第2の出口。
本開示の形態は、いくらかの利益を提供する。形態に応じて、1つ以上の以下の利益を実現できる:化学、水、セルロース系繊維源、及びエネルギーの消費の減少;セルロース収率の改善、リグニン分子量の増加、及び精錬後のセルロースの高微粉の収率の改善。
図面の簡単な記述
図1は、クラフト蒸解における木材チップからリグニンを圧縮するための蒸解システム1を概略的に例証する。 図2は、クラフト蒸解における木材チップからリグニンを圧縮するための蒸解システム2を概略的に例証する。 図3は、リグニンをプレスアウトするために木材チップを圧縮する概略のプロセスを例証する。 図4は、圧縮された木材チップから高分子量リグニン含有黒液のための置換プロセスを概略的に表す。
詳細な記述
本方法及び装置は、連続式及びバッチ式の両方のクラフトプロセスに適用できる。連続式クラフト蒸解プロセスにおける段階は、事前加水分解、含浸、移動循環及び蒸解を含む。バッチ式蒸解プロセスでは、本発明の処理は、連続式プロセスと同じプロセス段階で、すなわち、蒸解中に、実施できる。
適切な原材料は、木材材料、非木材材料,及びそれらの混合物などのリグニンを含有するいかなるタイプのセルロース系繊維源を含む。セルロース系繊維源は、粒子、おがくず、断片又はチップから成るか又は含むことができる。セルロース系繊維源は、好ましくは、木材断片又は木材チップの形態である。木材材料は、いかなる堅木、いかなる軟木、カバノキ、ポプラの木、松の木、エゾマツ及びそれらの混合物を含む。木材チップは、本方法で使用の前にアルカリ性又は酸性条件で処理又は含浸されることができる。適切な非木材繊維は、バガス及び麻などの、パルプ化に適用できる、木材以外のセルロース系繊維を含む。
ここで使用されるように、「事前加水分解及び中和」とは、化学的パルプ化のクラフトプロセスの事前蒸解フェーズのことを言う。事前加水分解及び中和フェーズは、好ましくは、蒸解釜中で実施される。
ここで使用されるように、「蒸解」とは、化学的パルプ化のクラフトプロセスの蒸解フェーズのことを言う。蒸解フェーズは、好ましくは、蒸解釜中で実施される。
ここで使用されるように、「圧縮」及び「本発明による木材チップの圧縮」とは、従来はクラフトプロセスが存在しない圧縮処理を、蒸解工程の間に適用することを言う。一形態では、部分的に蒸解されたセルロース系繊維源に圧縮力が適用されて、高分子量リグニンを含む黒液及び圧縮されたセルロース部分を形成する。
セルロース系繊維源が木材チップである時、圧縮は、より高い表面積を有する木材チップの側の木材チップに好ましくは適用され、すなわち、これは、木材材料の平坦面である。
好ましくは、圧縮処理は、木材チップを圧縮することによって実施され、それにより、木材チップの全ての又は実質的に全てのボイドスペースが圧縮されて、木材チップの内部のリグニンと一緒に液体が、木材チップ中のボイドスペースから完全に又はかなりの範囲(例えば、50%よりも多い、70%よりも多い又は90%よりも多い)に圧縮される。好ましくは、圧縮は、1525kg/mの圧縮された木材チップ密度を実現するために適用される。
圧縮は、通常、蒸解が0−40ユニットの時に開始され、所望のカッパー値よりも上で従来技術PCT/FI2011/050651において到達し、プレス及びせん断は、リグニン、ヘミセルロース及びセルロースがそれらの柔軟点に到達した後に開始された。すなわち、圧縮は、蒸解中に木材チップが0.83未満の気孔率レベルに到達する時よりも前に開始される。本発明では、ライニングは、細胞壁からプレスアウトされ、そして、置換液で置換されて、回収される。
一形態では、セルロース系繊維源は、圧縮が開始される時に、部分的に蒸解される。圧縮は、好ましくは、蒸解温度で又はそれに近い温度で実施される。圧縮工程は、蒸解釜の内部で又は別個の容器中で実施でき、その中に、部分的に蒸解されたセルロース系繊維源が移送される。
第1の側面の工程ii.において圧縮を適用するための適切な手段の非限定的な例は、回転シリンダ、配管中の回転シリンダ、ピストン又はスクリューを含み、それは、セルロース系繊維源を圧縮する。圧縮工程は、隙間によって提供され、それは、例えば配管中の回転シリンダと回転シリンダとの間の木材チップ又はいくつかの木材チップの幅よりも小さく、その中で、木材材料は、隙間を通過するために、原材料の平坦面の方を向く。当業者は、上で定義したような圧縮を、セルロース系繊維源に適用するための他の手段を容易に見出すことができる。好ましい形態は、置換工程iiiが容易に施される形態で圧縮されたセルロース系繊維源を提供する圧縮手段を含む。
例えば、カラムプレスは、置換液におけるよりも高いコンシステンシーを有する固体のカラムを提供するために実施できる。カラムプレスは、以下の置換工程を高め、置換中の液体消費を減少させ、そして、置換された黒液中の高分子量リグニン濃度を増加させ、それは、高分子量リグニンの回収を高める。
蒸解が実施される蒸解釜は、例えば、1つの蒸解容器又は2つの蒸解容器を含む。そのようなシステムの非限定的な例は、図1及び図2の概略図に例証される。
ここで使用されるように、蒸解液は、蒸解フェーズで蒸解釜に添加される新鮮な又は再循環された液体を意味する。蒸解液は、NaOHとして有効なアルカリで10−40%のアルカリチャージを含む。別のもう1つの形態では、蒸解液は、NaOHとして有効なアルカリで約10%、25%、30%、35%又は40%を含む。代替的な形態では、KOHが、NaOHに取って代わって使用される。
ここで使用されるように、黒液は、セルロース系繊維源の成分が蒸解液中に溶解される時に蒸解中に形成される液体を意味する。高分子量リグニンと一緒に、黒液を圧縮する間に、ボイドスペースの外側に動く。
圧縮されたセルロース系繊維源カラムは、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%,又は35重量%などの2〜35重量%の間の範囲から選択されるコンシステンシーに希釈できる。
圧縮の後に、黒液は、黒液よりも低いリグニン含有量を有する置換液によって、置換される。こうして、黒液は、セルロース部分を含むカラムが存在する蒸解釜から置換される。置換は、向流又は並流の置換液を使用して実施できる。一形態では、置換液は、NaOHとして有効なアルカリで1%〜40%の間の範囲から選択されるアルカリチャージを含む。置換の間の温度は、50℃〜200℃の間の範囲から選択できる。置換は、5%〜50%の間の範囲から選択されるコンシステンシーで実施できる。
一形態では、当該方法は、場合により、工程iの前に事前加水分解及び中和を含む。
一形態では、場合による事前加水分解は、100℃〜200℃の間の温度でセルロース系繊維源を蒸気で事前加水分解することを含み、そして、中和は、NaOHとして有効なアルカリで1%〜25%の間で選択されるアルカリチャージで、その後に実施される。
一形態では、場合による事前加水分解工程は、100℃〜200℃の間の温度でセルロース系繊維源を蒸気で事前加水分解することを含み、そして、中和工程後、NaOHとして有効なアルカリで1%、3%、6%、9%、15%、20%,又は25%のアルカリチャージを持つ。
第1の側面の一形態では、
工程i.において、セルロース系繊維源が、120℃〜180℃の間の範囲から選択される蒸解温度で、100〜5の間の範囲から選択されるカッパー価に蒸解され;そして、
工程ii.において、圧縮が、蒸解温度で及び10重量%よりも高いコンシステンシーに実施される。
第1の側面の一形態では、工程i.において、NaOHとして有効なアルカリとして10%、15%、20%、25%、30%、35%又は40%のアルカリチャージが使用される。
第1の側面の一形態では、黒液リグニン濃度が少なくとも15g/lである時に、工程ii.が開始される。別のもう1つの形態では、カッパー値が100、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6,又は5に到達してそして黒液リグニン濃度が少なくとも15g/lである時に、工程ii.が開始される。
第1の側面の一形態では、工程ii.において、セルロース系繊維源に適用される圧縮圧力は、35kPa〜1000kPaの間で選択される値であり、例えば、35kPa、40kPa、45kPa、50kPa、55kPa、60kPa、65kPa、70kPa、75kPa、80kPa、85kPa、90kPa、95kPa、100kPa、200kPa、250kPa、300kPa、400kPa、500kPa、600kPa、700kPa、800kPa、900又は1000kPaなどである。圧縮でのセルロース系繊維源のターゲット乾燥物質含有量は、好ましくは10重量%よりも多く、10%〜99重量%の間の範囲、好ましくは30%〜99重量%の間の範囲、より好ましくは50%〜99重量%の間の範囲から選択される値などであり、例えば、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%,又は99重量%などである。工程ii.で適用される圧力は、10%よりも上のいかなる実際的な乾燥物質含有量を得るのに適切なように選択できる。
第1の側面の一形態では、工程iii.は、1kPa〜250kPaの間の範囲から選択される圧力で黒液中のセルロース系繊維源をプレスして、少なくとも5重量%のコンシステンシーを有する固体のカラムを形成し、その後、黒液を、黒液中よりも低いリグニン含有量を有する置換液に置換することを含む。選択されたターゲットコンシステンシー値に到達するのに適切な圧力の非限定的な例は、1kPa、2kPa、3kPa、4kPa、5kPa、6kPa、7kPa、8kPa、9kPa、10kPa、20kPa、30kPa、40kPa、50kPa、60kPa、70kPa、80kPa、90kPa、100kPa、110kPa、120kPa、130kPa、140kPa、150kPa、160kPa、170kPa、180kPa、190kPa、200kPa、210kPa、220kPa、230kPa、240kPa、及び250kPaである。適切なコンシステンシー値の非限定的な例は、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%及び50重量%である。
一形態では、第1の側面の工程iii.で使用される時、プレスは、スクリュー、ポンプ又は高圧供給装置を使用して実施される。
第1の側面の一形態では、工程iii.で適用される圧力は、工程ii.におけるよりも低い。
第1の側面の一形態では、セルロース系繊維源は、木材チップ、好ましくは 軟木又は堅木チップ、例えばユーカリ、松の木又はエゾマツなどから成るか又は含む。
第1の側面の一形態では、セルロース系繊維源は、木材チップから成るか又は含み、そして、工程ii.において木材チップが、350kg/m〜2000kg/mの間、好ましくは350kg/m〜1525kg/mの間の範囲から選択される密度、例えば以下の密度、に圧縮される:350kg/m、360kg/m、370kg/m、380kg/m、390kg/m、400kg/m、410kg/m、420kg/m,430kg/m、440kg/m、450kg/m、460kg/m、470kg/m、480kg/m、490kg/m、500kg/m、550kg/m、600kg/m、650kg/m、700kg/m、750kg/m、800kg/m、850kg/m、900kg/m、950kg/m、1000kg/m、1050kg/m、1100kg/m、1150kg/m、1200kg/m、1250kg/m、1300kg/m、1350kg/m、1400kg/m、1450kg/m、1500kg/m、1520kg/m、1525kg/m、1550kg/m、1600kg/m、1650kg/m、1700kg/m、1750kg/m、1800kg/m、1850kg/m、1900kg/m、1950kg/m、又は2000kg/mなど。
第1の側面の一形態では、セルロース系繊維源は、木材チップから成るか又は含み、そして、一般に粒子の平坦面又は木材チップの表面の最も大きい領域に圧縮が適用される。
一形態では、置換液は、セルロース系繊維源上で有効なアルカリとして1%〜40%の間、好ましくは10%〜30%の間、より好ましくは15%〜25%の間の範囲、例えば、NaOHとして有効なアルカリで1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%,又は40%などから選択されるアルカリチャージを有する。
一形態では、置換は、70℃〜200℃の間、好ましくは100℃〜185℃の間、より好ましくは140℃〜165℃の間の範囲、例えば、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃、140℃、145℃、150℃、155℃、160℃、165℃、170℃、175℃、180℃、185℃、190℃、195℃又は200℃などから選択される温度で実施される。
一形態では、置換は、0.35mm/s〜35mm/sの間の範囲、例えば、0.35mm/s、0.4mm/s、0.45mm/s、0.5mm/s、0.6mm/s、0.7mm/s、0.8mm/s、0.9mm/s、1mm/s、2mm/s、3mm/s、4mm/s、5mm/s、6mm/s、7mm/s、8mm/s、9mm/s、10mm/s、15mm/s、20mm/s、25mm/s、30mm/s、31mm/s、32mm/s、33mm/s、34mm/s又は35mm/sなどから選択される置換液速度で黒液を置換液に置換することによって実施される。
一形態では、蒸解及び圧縮工程の間で温度及びアルカリチャージが変化しない。
一形態では、カラムの気孔率は少なくとも0.25である。
一形態では、置換は、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%又は15重量%などの6%〜15重量%の間の範囲から選択されるコンシステンシーに実施される。
置換の一形態では、セルロース含有部分からリグニン部分を分離するために、置換スクリーンが使用される。一形態では、置換スクリーンは、スロット又はホールを備えているプレートであり、それは、液体の通過を可能とするが原材料はカラム中に残る。
一形態では、蒸解されたセルロース繊維源は、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、31%、32%、33%、34%又は35重量%などの2%〜35重量%の間で選択されるコンシステンシーに希釈される。
第4の側面の一形態では、精錬(リファイリング:refining)は、パルプリファイナー、コニカルパルプリファイナーなど、ディスクパルプリファイナー又はMasuko質量コライダーによって実施される。
本発明の側面の形態は、次に、図1〜図4に言及して詳細に説明される。
1つの蒸解プロセス及び蒸解システムの形態は、図1に関して説明される。図1〜図4に言及する時、セルロース系繊維源の例として木材チップが使用される。NaOHとして1%−40%の有効なアルカリチャージで蒸解化学薬品を最初に含浸できる木材チップは、温度70℃−200℃で流れ1によって蒸解釜2に移動される。蒸解釜2におけるカッパー価8−100への蒸解の後に、35kPa〜1000kPaの間で選択される圧力で実施される木材チップを圧縮する圧縮機3を、チップが通過して、10%よりも多い木材チップ乾燥物質含有量を得る。圧縮後に、木材チップは、1kPa〜250kPa、好ましくは2kPa〜150kPa、最も好ましくは5kPa〜35kPaの間で選択された圧力で、置換ゾーン4中でカラムにプレスされる。置換液は、置換容器への入口を有する少なくとも1つの流体接続10を通して置換容器に添加できる。木材チップの置換ゾーン4における置換コンシステンシーは、高分子量リグニンを含有している黒液中の水の量を減少させるために、5%よりも高いことができる。向流又は並流液体7における置換ゾーン4中の置換液温度は、70℃−200℃の間である。有効なアルカリとしての向流又は並流液体7中のアルカリチャージは、NaOHとして1%−40%の間である。向流又は並流液体7の置換液の速度は、圧縮機3の作用によって置換ゾーン4中に形成されるチップカラムの速度に対して、0.35mm/s〜35mm/sの間である。蒸解された木材チップは、希釈ゾーン8で、2−35%の間のコンシステンシーに希釈される。高分子量リグニンの置換生成物は、向流の場合には抽出流5で抽出され;並流の場合には抽出流6によって抽出される。実験的に、これは、リグニン分子量を増加させるために示された。更に、本プロセス及び装置によって得られるリグニンでの前記実験によって、高い蒸解収率が証明された。セルロース製品(生成物)9は、希釈ゾーン8を通して置換ゾーンから排出される。
2つの蒸解プロセス及び蒸解システムの形態は、図2に言及して説明される。図2に言及する時、セルロース系繊維源の例として木材チップが使用される。NaOHとして1%−40%の有効なアルカリチャージで蒸解化学薬品を最初に含浸できる木材チップは、温度70℃−200℃で流れ1によって蒸解ユニット2’に移動される。蒸解ユニット2’におけるカッパー価8−100への蒸解の後に、木材チップは、移送ライン3Aを介して、置換容器4の上部に圧縮ユニット3Bを持つ別個の置換容器4に移送される。木材チップ乾燥物質含有量が10%よりも多いように、又は、35kPa〜1000kPaの間で選択される圧力で実施される圧縮を、チップが通過する。圧縮後に、木材チップは、1kPa〜250kPaの圧力で、置換容器4中でカラムにプレスされる。木材チップの置換容器4における置換コンシステンシーは、高分子量リグニンを含有している黒液中の水の量を減少させるために、5%よりも高いことができる。置換液は、置換容器への入口を有する少なくとも1つの流体接続10、10’を通して置換容器に添加できる。向流又は並流液体7における置換容器4中の置換液温度は、70℃−200℃の間である。有効なアルカリとしての向流又は並流液体7中のアルカリチャージは、NaOHとして有効なアルカリで1%〜40%の間の範囲で選択される。向流又は並流液体7の置換液の速度は、置換ゾーン4でのチップカラムの速度に対して、0.35mm/s〜35mm/sの間である。蒸解された木材チップは、希釈ゾーン8で、2−35%の間のコンシステンシーに希釈される。高分子量リグニンの置換生成物は、向流の場合には抽出流5によって抽出され;並流の場合には抽出流6によって抽出される。実験的に、これは、リグニン製造でのリグニン分子量を増加させるために示された。更に、本発明の方法によって得られるリグニンでの前記実験によって、高い蒸解収率が証明された。セルロース9は、希釈ゾーン8を通して置換ゾーン7から排出される。
圧縮ユニット300の形態が、図3に提示される。木材チップは、フィードによって圧縮200に供給され、フィードは、例えば、スクリュー、ポンプ又は高圧供給装置によって実施される。圧縮部200での圧縮は、木材チップが350kg/m〜1525kg/mの間、好ましくは650kg/m〜1525kg/mの間、最も好ましくは800kg/m〜1520kg/mの間の密度に圧縮されるように、35kPa〜1000kPaの間で選択された圧力でチップを圧縮する2つの例えば回転シリンダ、配管中の1つの回転シリンダ、又はピストン又はスクリュー、又はいかなる他の圧縮手段を通して、木材チップをフィード(供給)100することによって、実施できる。木材チップは、その後、圧縮200から例えばスクリュー、ポンプ又は高圧供給装置で排出される400。
置換ゾーンの形態が、図4に提示される。この形態では、圧縮機からのセルロース系繊維源は、1kPa〜250kPaの間の範囲で選択される圧力で、置換ゾーン210中でカラムにプレスされる。これは、例えば、圧縮からスクリュー、ポンプ又は高圧供給装置によって実施できる。木材チップの置換ゾーン210における置換コンシステンシーは、高分子量リグニンを含有している黒液中の水の量を減少させるために、好ましくは10%よりも高い。向流又は並流液体(それぞれ、参照符号710又は810)における置換ゾーン210中の置換液温度は、70℃−200℃の間の範囲から選択される。。有効なアルカリとしての向流又は並流液体(参照符号710又は810)中のアルカリチャージは、NaOHとして1%〜40%の間、好ましくは1%〜30%の間、より好ましくは1%〜25%の間、及び最も好ましくは1%〜15%の間の範囲から選択される。向流又は並流液体(参照符号710又は810)の置換液の速度は、置換ゾーン210でのチップカラムの速度に対して、0.35mm/s〜35mm/sの間である。高分子量リグニンの置換生成物は、向流の場合には抽出流510によって抽出され;並流の場合には抽出流610によって抽出される。容器には、好ましくは、別個の流れでのリグニン及びセルロース生成物を維持するために、抽出スクリーンが具備される。蒸解された木材チップは、希釈ゾーン310で、2−35%の間、好ましくは5%〜20%の間、より好ましくは8%〜12%の間のコンシステンシーに希釈される。セルロース生成物は、希釈ゾーン310を通して置換ゾーン210から排出されて、そして、例えば酸素によって更に脱リグニン化でき、及び/又は、最終製品によって要求されるターゲット輝度レベルにブリーチされることできる。ブリーチングは、二酸化塩素、過酸化物、又はアルカリ抽出で実施できる。

本発明の方法の形態によって得られる効果は、以下の実験によって証明されるが、それらは、本発明の限定的な範囲と考えられるべきではない。略語のREFは、従来の方法、すなわち、本発明による圧縮工程なしでのクラフト蒸解のことを言う。REFは、圧縮工程(略語COM)を持つ発明によるプロセスと比較される。
例1
この例では、一定のカッパー価への蒸解時間及び黒液リグニン分子量の増加が測定された。ユーカリ及び松の木の木材パルプが、本発明(COM)によるものと参照(REF)としての両方で製造された。従来は、20%ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)及び25%松の木ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)での165℃での蒸解である。結果を、表1に示す。木材チップは、263kPaの圧力でピストンを備えている実験室容器中で圧縮され、そして、チップカラム圧力は、1.1mm/sの洗浄液速度で6kPaであった。
表1によれば、本発明に従って蒸解が実施される時、リグニン分子量が増加して、蒸解時間が減少する。
例2
EMTEC装置によるTissue Soft Analyserで測定したセルロースシート柔らかさのこの例では、ユーカリ及び松の木の木材パルプが、本発明(COM)によるものと参照(REF)としての両方で製造された。従来は、20%ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)及び25%松の木ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)での165℃での蒸解である。パルプは、更に酸素脱リグニン化され、ISO90の輝度にブリーチされた。結果を、表2に示す。木材チップは、263kPaの圧力で圧縮された。木材チップは、263kPaの圧力で圧縮され、そして、チップカラム圧力は、1.1mm/sの洗浄液速度で6kPaであった。
表2によれば、本発明に従って蒸解が実施される時、セルロースシート手触り柔らかさが増加する。
例3
この例では、ユーカリ及び松の木の木材パルプが、本発明(COM)によるものと参照(REF)としての両方で製造された。従来は、20%ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)及び25%松の木ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)での165℃での蒸解である。結果を、表3に示す。木材チップは、263kPaの圧力で圧縮され、そして、チップカラム圧力は、1.1mm/sの洗浄液速度で6kPaであった。抄紙機プレスセクションの後の乾き度をシミュレートするために、ウェットシートがMTS装置でプレスされた。
表3によれば、本発明に従って蒸解が実施される時、セルロースシート乾燥物質が増加する。
例4
この例では、ユーカリ及び松の木の木材パルプが、本発明(COM)によるものと参照(REF)としての両方で製造された。従来は、20%ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)及び25%松の木ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)での165℃での蒸解である。結果を、表4に示す。木材チップは、263kPaの圧力で圧縮され、そして、チップカラム圧力は、1.1mm/sの洗浄液速度で6kPaであった。Masuko質量コライダー(1pass)でパルプが精錬され、そして、Kajaani FS−300で微粉含有量が測定された。
表4によれば、本発明に従って蒸解が実施される時、セルロース微粉含有量が増加する。
例5
この例では、パルプ収率が測定され、ユーカリ及び松の木の木材パルプが、本発明(COM)によるものと参照(REF)としての両方で製造された。従来は、20%ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)及び25%松の木ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)での165℃での蒸解である。結果を、表5に示す。木材チップは、263kPaの圧力で圧縮され、そして、チップカラム圧力は、1.1mm/sの洗浄液速度で6kPaであった。
表5によれば、本発明に従って蒸解が実施される時、蒸解収率が増加する。
例6
この例では、リグニン収率及びコンシステンシーが、蒸解後にPCT/FI2011/050651(Prev.)に開示される従来の蒸解方法と比較された。COMサンプルでは、木材チップは、263kPaの圧力で圧縮され、そして、チップカラム圧力は、1.1mm/sの洗浄液速度で6kPaであった。従来技術では、何の圧縮も使用されなかった。
結果を確認すると、本方法は、異なるカッパー値を持つ両方の原材料から回収されたリグニンの収率及びコンシステンシーを改善する。
例7
この例では、(繊維試験機で測定される)繊維カールが、蒸解後にPCT/FI2011/050651(Prev.)に開示される従来の蒸解方法と比較された。
結果を確認すると、本方法は、異なるカッパー値を持つ両方の原材料の繊維カールを改善する。
例8
この例では、Fock反応性試験でセルロース反応性が測定され、ユーカリ及び松の木の木材パルプが、本発明(COM)によるものと参照(REF)としての両方で場合による事前加水分解及び中和工程で製造された。従来は、20%ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)及び25%松の木ユーカリアルカリチャージ(NaOHとして)での165℃での蒸解である。結果を、表5に示す。木材チップは、263kPaの圧力で圧縮され、そして、チップカラム圧力は、1.1mm/sの洗浄液速度で6kPaであった。
結果を確認すると、本方法は、両方の原材料の反応性を改善する。
前述の記述は、本発明の特別な実施及び形態の非限定的な例の目的で、本発明を実施するために本発明者によって現在企図された最良の形態の十分で情報的な記述を提供した。しかし、本発明は前述で提示された形態の詳細に限定されず、本発明の特徴から逸脱することなく異なる組合せの形態で又は同等の手段を使用する他の形態で実施できることは、当業者には明らかである。
更に、本発明の上述の形態のいくつかの特徴は、他の特徴を対応して使用することなく、有利に使用できる。その結果、前述の記述は、本発明の原理の単なる例証として考慮され、それらの限定ではない。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (22)

  1. 以下の工程を含む、高分子量リグニン及びセルロース系繊維源の製造用蒸解方法:
    i.蒸解液中でセルロース系繊維源を蒸解すること;
    ii.セルロース繊維源を圧縮して、高分子量リグニンを含む黒液中に圧縮されたセルロース部分を提供すること;
    iii.黒液を置換液に置換すること;
    iv.黒液及び置換液から高分子量リグニン部分を回収すること;
    v.及び、圧縮されたセルロース部分からパルプを回収すること。
  2. 工程iの前に事前加水分解及び中和を含み;事前加水分解は、100℃〜200℃の間の温度でセルロース系繊維源を蒸気で事前加水分解することを含み、そして、中和が、NaOHとして有効なアルカリで1%〜25%の間で選択されるアルカリチャージで、その後に実施される、請求項1の方法。
  3. 工程i.において、セルロース系繊維源が、120℃〜180℃の間の範囲から選択される蒸解温度で、100〜5の間の範囲から選択されるカッパー価に蒸解され;そして、
    工程ii.において、圧縮が、蒸解温度で及び10重量%よりも高いコンシステンシーに実施される、
    請求項1又は2の蒸解方法。
  4. 工程i.において、NaOHとして有効なアルカリとして10%、15%、20%、25%、30%、35%又は40%のアルカリチャージが使用される、請求項1〜3のいずれか1項の蒸解方法。
  5. 工程ii.において、セルロース系繊維源に適用される圧縮圧力が、35kPa〜1000kPaの間で選択される値である、請求項1〜4のいずれか1項の蒸解方法。
  6. 工程iii.が、1kPa〜250kPaの間の範囲から選択される圧力で黒液中のセルロース系繊維源をプレスして、少なくとも5重量%のコンシステンシーを有するカラムを形成し、その後、黒液を、黒液中のものよりも低いリグニン含有量を有する置換液に置換することを含む、請求項1〜5のいずれか1項の蒸解方法。
  7. 工程iii.で適用される圧力が、工程ii.におけるよりも低い、請求項6の蒸解方法。
  8. セルロース系繊維源が木材チップから成るか又は含む、請求項1〜7のいずれか1項の蒸解方法。
  9. 工程ii.において木材チップが、350kg/m〜2000kg/mの間、好ましくは350kg/m〜1525kg/mの間の範囲から選択される密度に圧縮される、請求項8の蒸解方法。
  10. 木材チップの表面の最も大きい領域に圧縮が適用される、請求項8又は9の蒸解方法。
  11. 置換液が、セルロース系繊維源上で有効なアルカリとして1%〜40%の間の範囲から選択されるアルカリチャージを有する、請求項1〜10のいずれか1項の蒸解方法。
  12. 置換が、70℃〜200℃の間の範囲から選択される温度で実施される、請求項1〜11のいずれか1項の蒸解方法。
  13. 置換が、0.35mm/s〜35mm/sの間の範囲から選択される置換液速度で黒液を置換することによって実施される、請求項1〜12のいずれか1項の蒸解方法。
  14. 蒸解及び圧縮工程の間で温度及びアルカリチャージが変化しない、請求項1〜13のいずれか1項の蒸解方法。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項の蒸解方法を使用して得られる高分子量リグニン部分。
  16. エネルギー、炭素繊維、樹脂、活性炭又はカーボンブラックの製造における請求項15の高分子量リグニン部分の使用。
  17. 請求項1〜14のいずれか1項の蒸解方法を使用して得られるパルプ。
  18. 高い微粉含有量を持つ紙、板紙、又はセルロースの製造における請求項17のパルプの使用。
  19. a.請求項1〜14のいずれか1項の蒸解方法によってパルプを製造すること;及び
    b.工程vで回収されたセルロース部分を精錬すること、
    を含む、高い微粉含有量を持つパルプを製造する方法。
  20. 請求項19の方法に従って製造される、高い微粉含有量を持つパルプ。
  21. 以下を含む、セルロース系繊維源を蒸解するための蒸解システム:
    i.蒸解液中のセルロース系繊維源を、120℃〜180℃の間の範囲から選択される蒸解温度で、100〜5の間の範囲から選択されるカッパー価に蒸解するための蒸解釜;
    ii.セルロース繊維源を、10重量%よりも高いコンシステンシーに蒸解温度で圧縮するための圧縮機;
    iii.高分子量リグニンを含む黒液中に少なくとも5%のコンシステンシーを有するセルロース部分を含むカラムを提供するための置換ゾーン;
    iii.黒液よりも低いリグニン含有量を有する置換液に黒液を置換するための置換ゾーンの中に置換液を添加するための少なくとも1つの流体接続;
    iv.置換液及び黒液から高分子量リグニン部分を回収するための少なくとも1つの第1の出口;及び
    v.セルロース部分を回収するための第2の出口。
  22. 以下を含む、セルロース系繊維源を蒸解するための蒸解システム:
    i.蒸解液中のセルロース系繊維源を、120℃〜180℃の間の範囲から選択される蒸解温度で、100〜5の間の範囲から選択されるカッパー価に蒸解するための蒸解ユニット;
    ii.以下を含む置換容器
    圧縮ユニット及び置換ゾーン;及び
    セルロース繊維源を、10重量%よりも高いコンシステンシーに蒸解温度で圧縮して、高分子量リグニンを含む黒液中にセルロース部分を含むカラムを提供するための圧縮機;
    置換容器に置換液を添加するための少なくとも1つの流体接続;
    高分子量リグニン部分を回収するための置換容器中の少なくとも1つの出口;
    iii.置換容器の圧縮ユニットに蒸解ユニットを接続する移送ライン;
    iv.蒸解された木材チップを希釈するための希釈ゾーン;
    v.置換容器を希釈ゾーンに接続するための少なくとも1つの流体接続;及び
    vi.希釈ゾーンからセルロース部分を回収するための第2の出口。
JP2018562167A 2016-05-27 2016-05-27 高分子量リグニンの製造方法及びシステム Active JP6796148B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/IB2016/053111 WO2017203329A1 (en) 2016-05-27 2016-05-27 A method and a system for production of high molecular weight lignin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019517628A true JP2019517628A (ja) 2019-06-24
JP6796148B2 JP6796148B2 (ja) 2020-12-02

Family

ID=56117908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018562167A Active JP6796148B2 (ja) 2016-05-27 2016-05-27 高分子量リグニンの製造方法及びシステム

Country Status (16)

Country Link
US (1) US11186948B2 (ja)
EP (1) EP3464713B1 (ja)
JP (1) JP6796148B2 (ja)
KR (1) KR102607347B1 (ja)
CN (1) CN109196164B (ja)
AR (1) AR108619A1 (ja)
AU (1) AU2016408287B2 (ja)
BR (1) BR112018073910B1 (ja)
CA (1) CA3024063C (ja)
CO (1) CO2018012416A2 (ja)
ES (1) ES2959654T3 (ja)
MY (1) MY189667A (ja)
RU (1) RU2723917C1 (ja)
UY (1) UY37266A (ja)
WO (1) WO2017203329A1 (ja)
ZA (1) ZA201807759B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017203329A1 (en) * 2016-05-27 2017-11-30 Fibratech Pte. Ltd A method and a system for production of high molecular weight lignin
JP2023509978A (ja) * 2020-01-09 2023-03-10 ウエストロック・エム・ダブリュー・ヴイ・エルエルシー 再生紙を含む原料から漂白パルプを製造するための方法
CN113718545A (zh) * 2020-05-25 2021-11-30 海安县金鑫纸业有限公司 一种维持定量、厚度和水份稳定的造纸控制系统
FI130568B (en) * 2020-07-06 2023-11-21 Amppc Finland Oy COOKING METHOD
FI129760B (en) * 2020-07-06 2022-08-15 Amppc Finland Oy HIGH YIELD COOKING METHOD
CN113445349B (zh) * 2021-07-14 2022-12-09 龙口玉龙纸业有限公司 一种高效环保型造纸设备及其造纸工艺
EP4261343A1 (en) * 2022-04-13 2023-10-18 SCA Forest Products AB Conversion of biomass residues into bio-oil

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2355091A (en) * 1939-03-16 1944-08-08 Brown Paper Mill Company Inc Apparatus for the treatment and removal of chemicals from cooked or digested fiber pulp
JPS52148201A (en) * 1976-06-01 1977-12-09 Toyo Pulp Co Ltd Process for making alkali pulp and lignin separation
US4236961A (en) * 1979-07-25 1980-12-02 Green Frank B Pulping lignocellulose in continuous pressurized batch digesters
JPS57115401A (en) * 1980-11-20 1982-07-17 Jinmeringuuguratsutsuubaukaa A Cellulose manufacturing method and device
US20130105097A1 (en) * 2010-07-13 2013-05-02 Olli Joutsimo Method of processing chemical pulp
JP2014508866A (ja) * 2011-03-22 2014-04-10 アンドリツ オサケユキチュア 高カッパー価に蒸解された化学パルプの酸素脱リグニン後の濾過液を処理するための方法及び設備
JP2016079524A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 王子ホールディングス株式会社 クラフトパルプの製造方法及び製造装置

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR997965A (fr) * 1945-09-15 1952-01-14 Du Pin Cellulose Procédé et dispositif pour le défibrage des matières cellulosiques ou analogues
EP0054015B1 (de) * 1980-11-20 1985-01-16 Simmering-Graz-Pauker Aktiengesellschaft Verfahren und Vorrichtung zur Gewinnung von Zellstoff
US4869783A (en) 1986-07-09 1989-09-26 The Mead Corporation High-yield chemical pulping
ZA92566B (en) * 1991-02-01 1993-07-28 Alcell Tech Inc Pulping of lignocellulosic materials and recovery of resultant by-products.
FI103898B1 (fi) * 1994-01-24 1999-10-15 Sunds Defibrator Pori Oy Menetelmä prehydrolysoidun sellun ja/tai sellumassan tuottamiseksi
US5635026A (en) * 1995-11-13 1997-06-03 Ahlstrom Machinery Inc. Cooking cellulose material with high alkali concentrations and/or high pH
CA2437616A1 (en) 2003-08-04 2005-02-04 Mohini M. Sain Manufacturing of nano-fibrils from natural fibres, agro based fibres and root fibres
US8444808B2 (en) 2006-08-31 2013-05-21 Kx Industries, Lp Process for producing nanofibers
FR2925533B1 (fr) * 2007-12-20 2010-01-08 Inst Francais Du Petrole Procede de conversion de solutions lignocellulosiques a haute teneur en matiere seche
US20110126448A1 (en) * 2008-12-17 2011-06-02 BP Biofuels UK Limited Process, Plant, and Biofuel For Integrated Biofuel Production
KR20110123184A (ko) * 2010-05-06 2011-11-14 바히아 스페셜티 셀룰로스 에스에이 높은 알파 용해 펄프 제조를 위한 방법 및 시스템
AU2010202496B2 (en) * 2010-05-04 2015-04-16 Bahia Specialty Cellulose Sa Method and system for high alpha dissolving pulp production
RU2570470C2 (ru) 2010-05-11 2015-12-10 ЭфПиИННОВЕЙШНЗ Целлюлозные нанофиламенты и способ их получения
FR2965570B1 (fr) 2010-09-30 2012-11-02 Arjo Wiggins Fine Papers Ltd Procede de raffinage en milieu enzymatique d'une pate papetiere comportant des fibres cellulosiques afin de reduire leur longueur
US20140242867A1 (en) 2011-04-07 2014-08-28 Robert Jansen Lignin compositions, methods of producing the compositions, methods of using lignin compositions, and products produced thereby
US8951388B2 (en) * 2011-04-08 2015-02-10 Pec-Tech Engineering And Construction Pte Ltd Method and system for efficient production of dissolving pulp in a kraft mill producing paper grade pulp with a continuous type digester
CA2837277C (en) * 2011-05-13 2017-06-27 Metso Paper Sweden Ab Compact process for producing prehydrolyzed pulp
US20140196859A1 (en) * 2011-09-11 2014-07-17 Andrew Kallmes Digester with improved vapor control
US20130232852A1 (en) * 2012-03-09 2013-09-12 Thesis Chemistry, Llc Method for tiered production of biobased chemicals and biofuels from lignin
CN102660881B (zh) * 2012-05-09 2015-04-01 北京林业大学 一种高效分离木质素的方法
CN104797751B (zh) * 2012-09-20 2018-07-17 格拉弗技术国际控股有限公司 衍生自木质素的碳纤维
WO2014147293A1 (en) 2013-03-22 2014-09-25 Andritz Oy Method for producing nano- and microfibrillated cellulose
WO2017203329A1 (en) * 2016-05-27 2017-11-30 Fibratech Pte. Ltd A method and a system for production of high molecular weight lignin

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2355091A (en) * 1939-03-16 1944-08-08 Brown Paper Mill Company Inc Apparatus for the treatment and removal of chemicals from cooked or digested fiber pulp
JPS52148201A (en) * 1976-06-01 1977-12-09 Toyo Pulp Co Ltd Process for making alkali pulp and lignin separation
US4236961A (en) * 1979-07-25 1980-12-02 Green Frank B Pulping lignocellulose in continuous pressurized batch digesters
JPS57115401A (en) * 1980-11-20 1982-07-17 Jinmeringuuguratsutsuubaukaa A Cellulose manufacturing method and device
US20130105097A1 (en) * 2010-07-13 2013-05-02 Olli Joutsimo Method of processing chemical pulp
JP2014508866A (ja) * 2011-03-22 2014-04-10 アンドリツ オサケユキチュア 高カッパー価に蒸解された化学パルプの酸素脱リグニン後の濾過液を処理するための方法及び設備
JP2016079524A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 王子ホールディングス株式会社 クラフトパルプの製造方法及び製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
CA3024063C (en) 2023-07-18
EP3464713C0 (en) 2023-09-27
AR108619A1 (es) 2018-09-12
CN109196164A (zh) 2019-01-11
AU2016408287A1 (en) 2018-11-29
EP3464713B1 (en) 2023-09-27
KR20190013835A (ko) 2019-02-11
JP6796148B2 (ja) 2020-12-02
MY189667A (en) 2022-02-24
ES2959654T3 (es) 2024-02-27
BR112018073910B1 (pt) 2022-05-03
UY37266A (es) 2018-01-02
EP3464713A1 (en) 2019-04-10
CO2018012416A2 (es) 2018-11-30
CN109196164B (zh) 2022-02-15
KR102607347B1 (ko) 2023-11-27
AU2016408287B2 (en) 2021-05-06
BR112018073910A2 (pt) 2019-02-26
ZA201807759B (en) 2019-07-31
US11186948B2 (en) 2021-11-30
WO2017203329A1 (en) 2017-11-30
RU2723917C1 (ru) 2020-06-18
US20190292725A1 (en) 2019-09-26
CA3024063A1 (en) 2017-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6796148B2 (ja) 高分子量リグニンの製造方法及びシステム
US4599138A (en) Process for pretreating particulate lignocellulosic material to remove heavy metals
US8262851B2 (en) Processes and systems for the pulping of lignocellulosic materials
US11352746B2 (en) Processes and systems for the pulping of lignocellulosic materials
US11591624B2 (en) Method and an apparatus for increasing concentration of soluble carbohydrate containing fraction, a soluble carbohydrate containing fraction, a solid fraction and their use
WO2014147293A1 (en) Method for producing nano- and microfibrillated cellulose
Nayeem et al. High purity dissolving pulp from jute
Wu et al. Improved reactivity of bamboo dissolving pulp for the viscose process: Post-treatment with beating
EP1769120A2 (en) Process for sheeting raw cotton linters
Hou et al. Application of alkaline ionic liquids in the pretreatment process of eucalyptus kraft pulping
JPH05503965A (ja) セルロースパルプの製造法
JP2020059929A (ja) 植物繊維束
JP2023536569A (ja) 蒸解方法
WO2000052256A1 (en) Feed preconditioning for chemical pulping
JP2023532750A (ja) 高収率の蒸解方法
Moezzipour et al. Utjecaj procesa proizvodnje pulpe i potrošnje energije na svojstva filmova na bazi nanofibrilirane lignoceluloze (NFLC) izolirane iz pšenične slame
Sun et al. Effect of ultrasonic-assisted cold caustic extraction on the properties of ctmp poplar fibers

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201027

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6796148

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250