定義
本明細書で使用される、「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語は区別することなく使用され得る。「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語は、記載された特徴または成分の存在を言及された通りに特定するものと解釈されるが、1つ以上の特徴、もしくは成分、またはその群の存在もしくは追加を排除するものではない。さらに、「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語は、「〜からなる(consisting of)」という用語によって包含される例を含むことが意図される。従って、「〜からなる(consisting of)」という用語は、より具体的な本発明の実施形態を示すために「含む(comprising)」及び「含む(including)」という用語の代わりに使用される場合がある。
「〜からなる(consisting of)」という用語は、対象物が、少なくとも90%、95%、97%、98%、または99%の記載されたそれが構成する特徴または成分を有することを意味する。別の実施形態では、「〜からなる(consisting of)」という用語は、達成されるべき技術的効果にとって必須ではないものを除いて、任意の後続の記述の範囲から任意の他の特徴または成分を除外する。
本明細書で使用される、「または」という用語は、任意の1つまたは任意の組み合わせを意味する包括的な「または」と解釈される。従って、「A、BまたはC」は、以下のいずれかを意味する。「A、B、C、A及びB、A及びC、B及びC、A、B及びC」。この定義の例外は、要素、機能、ステップ、または行為の組み合わせが、何らかの形で互いに本質的に矛盾する場合にのみ生じる。
「アルキル」基は、飽和、部分飽和、もしくは不飽和直鎖または分岐鎖非環式炭化水素であり、1〜10個の炭素原子、通常は1〜8個の炭素原子、またはいくつかの実施形態では1〜6個、1〜4個、もしくは2〜6個または炭素原子を有する。代表的なアルキル基としては、−メチル、−エチル、−n−プロピル、−n−ブチル、−n−ペンチル、及び−n−ヘキシルが挙げられ、飽和分岐鎖アルキルとしては、−イソプロピル、−sec−ブチル、−イソブチル、−tert−ブチル、−イソペンチル、−ネオペンチル、tert−ペンチル、−2−メチルペンチル、−3−メチルペンチル、−4−メチルペンチル、−2,3−ジメチルブチル等が挙げられる。不飽和アルキル基の例としては、とりわけ、ビニル、アリル、−CH=CH(CH3)、−CH=C(CH3)2、−C(CH3)=CH2、−C(CH3)=CH(CH3)、−C(CH2CH3)=CH2、−C≡CH、−C≡C(CH3)、−C≡C(CH2CH3)、−CH2C≡CH、−CH2C≡C(CH3)、及び−CH2C≡C(CH2CH3)が挙げられるがこれらに限定されない。アルキル基は、置換されていても非置換であってもよい。本明細書に記載のアルキル基が「置換される」といわれる場合は、それらは、本明細書に開示する例示的な化合物及び実施形態で見られるような任意の置換基または複数の置換基、及びハロゲン(クロロ、ヨード、ブロモ、もしくはフルオロ)、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシ、ニトロ、シアノ、チオール、チオエーテル、イミン、イミド、アミジン、グアニジン、エナミン、アミノカルボニル、アシルアミノ、ホスホネート、ホスフィン、チオカルボニル、スルフィニル、スルホン、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、尿素、ウレタン、オキシム、ヒドロキシルアミン、アルコキシアミン、アリールオキシアミン、アラルコキシアミン、N−オキシド、ヒドラジン、ヒドラジド、ヒドラゾン、アジド、イソシアネート、イソチオシアネート、シアネート、チオシアネート、B(OH)2、またはO(アルキル)アミノカルボニルで置換され得る。
「シクロアルキル」基は、3〜10個の炭素原子の飽和、もしくは部分飽和環式アルキル基であり、単環式の環または複数の縮合環もしくは架橋環を有し、これは、任意に1〜3個のアルキル基で置換されてもよい。いくつかの実施形態では、該シクロアルキル基は3〜8個の環員を有する一方、他の実施形態では、環の炭素原子数は、3〜5、3〜6、または3〜7個に及ぶ。かかるシクロアルキル基としては、例として、単環構造、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロペンチル、2−メチルシクロオクチル等、または多環もしくは架橋環構造、例えば、1−ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンチル等が挙げられる。不飽和シクロアルキル基の例としては、とりわけ、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニルが挙げられる。シクロアルキル基は、置換されていても非置換であってもよい。かかる置換シクロアルキル基としては、例として、シクロヘキサノール等が挙げられる。
「アリール」基は、6〜14個の炭素原子の芳香族炭素環式基であり、単一の環(例えば、フェニル)または複数の縮合環(例えば、ナフチルもしくはアントリル)を有する。いくつかの実施形態は、アリール基は6〜14個の炭素を、他の実施形態では、6〜12個もしくは6〜10個の炭素原子、または6〜8個の炭素原子を該基の環部分に含む。具体的なアリールとしては、フェニル、ビフェニル、ナフチル等が挙げられる。アリール基は、置換されていても非置換であってもよい。「アリール基」という成句にはまた、縮合環、例えば、縮合芳香族脂肪族環系(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチル等)を含む基も含まれる。
「ヘテロアリール」基は、1〜4個のヘテロ原子を環原子としてヘテロ芳香環系に有するアリール環系であり、該環系の残りの原子は炭素原子である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は3〜6個の環原子を、他の実施形態では、6〜9個もしくは6〜10個の原子を該基の環部分に含む。適切なヘテロ原子には、酸素、硫黄、窒素が含まれる。ある特定の実施形態では、該ヘテロアリール環系は単環式または二環式である。非限定的な例としては、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル(例えば、ベンゾ[d]イソオキサゾリル)、チアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、インドリル(例えば、インドリル−2−オンイルまたはイソインドリン−1−オンイル)、アザインドリル(ピロロピリジルまたは1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル)、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル(例えば、1H−ベンゾ[d]イミダゾリル)、イミダゾピリジル(例えば、アザベンゾイミダゾリルまたは1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル)、ピラゾロピリジル、トリアゾロピリジル、ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾリル)、ベンゾオキサゾリル(例えば、ベンゾ[d]オキサゾリル)、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イソオキサゾロピリジル、チアナフタレニル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル(例えば、3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンイル)、テトラヒドロキノリニル、キノキサリニル、及びキナゾリニル基等の基が挙げられるがこれらに限定されない。
「ヘテロシクリル」は、1〜4個の環炭素原子が独立してO、S、及びNからなる群からのヘテロ原子と交換されている芳香族シクロアルキル(ヘテロアリールとも呼ばれる)または非芳香族シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、3〜10個の環員を含む一方、他のかかる基は、3〜5、3〜6、または3〜8個の環員を有する。ヘテロシクリルはまた、任意の環原子(すなわち、該ヘテロ環式環の任意の炭素原子またはヘテロ原子)で他の基に結合することができる。ヘテロシクロアルキル基は、置換されていても非置換であってもよい。ヘテロシクリル基は、不飽和、部分飽和、及び飽和環系、例えば、インダゾリル、イミダゾリニル、及びイミダゾリジニル(例えば、イミダゾリジン−4−オンまたはイミダゾリジン−2,4−ジオンイル)基等を包含する。ヘテロシクリルという句は、縮合芳香族または非芳香族基を含むものを含めた縮合環種、例えば、1−及び2−アミノテトラリン、ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾリル)、ベンゾイミダゾリル(例えば、1H−ベンゾ[d]イミダゾリル)、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル、ならびにベンゾ[1,3]ジオキソリル等を含む。この句にはまた、ヘテロ原子を含む架橋多環式環系も含まれ、例えば、これに限定されないが、キヌクリジルが含まれる。ヘテロシクリル基の代表例としては、アジリジニル、アゼチジニル、アゼパニル、オキセタニル、ピロリジル、イミダゾリジニル(例えば、イミダゾリジン−4−オンイルまたはイミダゾリジン−2,4−ジオンイル)、ピラゾリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソリル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル(例えば、ベンゾ[d]イソオキサゾリル)、チアゾリル、チアゾリニル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピペリジル、ピペラジニル(例えば、ピペラジン−2−オンイル)、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロ−2H−ピラニル)、テトラヒドロチオピラニル、オキサチアニル、ジオキシル、ジチアニル、ピラニル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオニル、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカニル、ホモピペラジニル、キヌクリジル、インドリル(例えば、インドリル−2−オンイルまたはイソインドリン−1−オンイル)、インドリニル、イソインドリル、イソインドリニル、アザインドリル(ピロロピリジルまたは1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル)、インダゾリル、インドリジニル、ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾリル)、ベンゾイミダゾリル(例えば、1H−ベンゾ[d]イミダゾリルまたは1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オンイル)、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾジチイニル、ベンゾオキサチイニル、ベンゾチアジニル、ベンゾオキサゾリル(すなわち、ベンゾ[d]オキサゾリル)、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピラゾロピリジル(例えば、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジル、1H−ピラゾロ[4,3−b]ピリジル)、イミダゾピリジル(例えば、アザベンゾイミダゾリルまたは1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル)、トリアゾロピリジル、イソオキサゾロピリジル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル(例えば、3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンイル)、キノリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プテリジニル、チアナフタレニル、ジヒドロベンゾチアジニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロベンゾジオキシニル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロインダゾリル、テトラヒドロベンゾイミダゾリル、テトラヒドロベンゾトリアゾリル、テトラヒドロピロロピリジル、テトラヒドロピラゾロピリジル、テトラヒドロイミダゾピリジル、テトラヒドロトリアゾロピリジル、テトラヒドロピリミジン−2(1H)−オン、及びテトラヒドロキノリニル基が挙げられるがこれらに限定されない。代表的な非芳香族ヘテロシクリル基は、縮合芳香族基を含む縮合環種を含まない。非芳香族ヘテロシクリル基の例としては、アジリジニル、アゼチジニル、アゼパニル、ピロリジル、イミダゾリジニル(例えば、イミダゾリジン−4−オンイルまたはイミダゾリジン−2,4−ジオンイル)、ピラゾリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジル、ピペラジニル(例えば、ピペラジン−2−オンイル)、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロ−2H−ピラニル)、テトラヒドロチオピラニル、オキサチアニル、ジチアニル、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカニル、ホモピペラジニル、キヌクリジニル、またはテトラヒドロピリミジン−2(1H)−オンが挙げられる。代表的な置換ヘテロシクリル基は、一置換でも複数置換でもよく、例えば、これに限定されないが、ピリジルまたはモルホリニル基は、以下に記載するもの等の各種置換基で、2−、3−、4−、5−、または6−置換でも、ジ置換でもよい。
「シクロアルキルアルキル」基は、式−アルキル−シクロアルキルのラジカルであり、ここで、アルキル及びシクロアルキルは上記で定義される通りである。置換シクロアルキルアルキル基は、当該基のアルキル、シクロアルキル、またはアルキル及びシクロアルキルの両方の部分で置換され得る。代表的なシクロアルキルアルキル基としては、メチルシクロプロピル、メチルシクロブチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロプロピル、エチルシクロブチル、エチルシクロペンチル、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロペンチル、プロピルシクロヘキシル等が挙げられるがこれらに限定されない。
「アラルキル」基は、式−アルキル−アリールのラジカルであり、ここで、アルキル及びアリールは上記で定義される通りである。置換アラルキル基は、当該基のアルキル、アリール、またはアルキル及びアリールの両方の部分で置換され得る。代表的なアラルキル基としては、ベンジル及びフェネチル基ならびに縮合(シクロアルキルアリール)アルキル基、例えば、4−エチル−インダニルが挙げられるがこれらに限定されない。
「ヘテロシクリルアルキル」基は、式−アルキル−ヘテロシクリルのラジカルであり、ここで、アルキル及びヘテロシクリルは上記で定義される通りである。置換ヘテロシクリルアルキル基は、当該基のアルキル、ヘテロシクリル、またはアルキル及びヘテロシクリルの両方の部分で置換され得る。代表的なヘテロシクロアルキル基としては、4−エチル−モルホリニル、4−プロピルモルホリニル、フラン−2−イルメチル、フラン−3−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、テトラヒドロフラン−2−イルエチル、及びインドール−2−イルプロピルが挙げられるがこれらに限定されない。
「ハロゲン」は、クロロ、ヨード、ブロモ、またはフルオロである。
「ヒドロキシアルキル」基は、少なくとも1つのヒドロキシ基で置換された上記のアルキル基である。
「アルコキシ」基は、−O−(アルキル)であり、ここで、アルキルは上記で定義される。
「アルコキシアルキル」基は、−(アルキル)−O−(アルキル)であり、ここで、アルキルは上記で定義される。
「アミン」基は、式−NH2のラジカルである。
「ヒドロキシルアミン」基は、式−N(R#)OHまたは−NHOHのラジカルであり、ここで、R#は、本明細書で定義する置換または非置換アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクロアルキル基である。
「アルコキシアミン」基は、式−N(R#)O−アルキルまたは−NHO−アルキルのラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「アリールオキシアミン」基は、式−N(R#)O−アリールまたは−NHO−アリールのラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「アラルコキシアミン」基は、式−N(R#)O−アラルキルまたは−NHO−アラルキルのラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「アルキルアミン」基は、式−NH−アルキルまたは−N(アルキル)2のラジカルであり、ここで、各アルキルは、独立して、上記で定義される通りである。
「アミノカルボニル」基は、式−C(=O)N(R#)2、−C(=O)NH(R#)、または−C(=O)NH2のラジカルであり、ここで、各R#は上記で定義される通りである
「アシルアミノ」基は、式−NHC(=O)(R#)または−N(アルキル)C(=O)(R#)のラジカルであり、ここで、各アルキル及びR#は、独立して、上記で定義される通りである。
「O(アルキル)アミノカルボニル」基は、式−O(アルキル)C(=O)N(R#)2、−O(アルキル)C(=O)NH(R#)、または−O(アルキル)C(=O)NH2のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「N−オキシド」基は、式−N+−O−のラジカルである。
「カルボキシ」基は、式−C(=O)OHのラジカルである。
「ケトン」基は、式−C(=O)(R#)のラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「アルデヒド」基は、式−CH(=O)のラジカルである。
「エステル」基は、式−C(=O)O(R#)または−OC(=O)(R#)のラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「尿素」基は、式−N(アルキル)C(=O)N(R#)2、−N(アルキル)C(=O)NH(R#)、−N(アルキル)C(=O)NH2、−NHC(=O)N(R#)2、−NHC(=O)NH(R#)、または−NHC(=O)NH2 #のラジカルであり、ここで、各アルキル及びR#は、独立して、上記で定義される通りである。
「イミン」基は、式−N=C(R#)2または−C(R#)=N(R#)のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「イミド」基は、式−C(=O)N(R#)C(=O)(R#)または−N((C=O)(R#))2のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「ウレタン」基は、式−OC(=O)N(R#)2、−OC(=O)NH(R#)、−N(R#)C(=O)O(R#)、または−NHC(=O)O(R#)のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「アミジン」基は、式−C(=N(R#))N(R#)2、−C(=N(R#))NH(R#)、−C(=N(R#))NH2、−C(=NH)N(R#)2、−C(=NH)NH(R#)、−C(=NH)NH2、−N=C(R#)N(R#)2、−N=C(R#)NH(R#)、−N=C(R#)NH2、−N(R#)C(R#)=N(R#)、−NHC(R#)=N(R#)、−N(R#)C(R#)=NH、または−NHC(R#)=NHのラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「グアニジン」基は、式−N(R#)C(=N(R#))N(R#)2、−NHC(=N(R#))N(R#)2、−N(R#)C(=NH)N(R#)2、−N(R#)C(=N(R#))NH(R#)、−N(R#)C(=N(R#))NH2、−NHC(=NH)N(R#)2、−NHC(=N(R#))NH(R#)、−NHC(=N(R#))NH2、−NHC(=NH)NH(R#)、−NHC(=NH)NH2、−N=C(N(R#)2)2、−N=C(NH(R#))2、または−N=C(NH2)2のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「エナミン」基は、式−N(R#)C(R#)=C(R#)2、−NHC(R#)=C(R#)2、−C(N(R#)2)=C(R#)2、−C(NH(R#))=C(R#)2、−C(NH2)=C(R#)2、−C(R#)=C(R#)(N(R#)2)、−C(R#)=C(R#)(NH(R#))、または−C(R#)=C(R#)(NH2)のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「オキシム」基は、式−C(=NO(R#))(R#)、−C(=NOH)(R#)、−CH(=NO(R#))、または−CH(=NOH)のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「ヒドラジド」基は、式−C(=O)N(R#)N(R#)2、−C(=O)NHN(R#)2、−C(=O)N(R#)NH(R#)、−C(=O)N(R#)NH2、−C(=O)NHNH(R#)2、または−C(=O)NHNH2のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「ヒドラジン」基は、式−N(R#)N(R#)2、−NHN(R#)2、−N(R#)NH(R#)、−N(R#)NH2、−NHNH(R#)2、または−NHNH2のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「ヒドラゾン」基は、式−C(=N−N(R#)2)(R#)2、−C(=N−NH(R#))(R#)2、−C(=N−NH2)(R#)2、−N(R#)(N=C(R#)2)、または−NH(N=C(R#)2)のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「アジド」基は、式−N3のラジカルである。
「イソシアネート」基は、式−N=C=Oのラジカルである。
「イソチオシアネート」基は、式−N=C=Sのラジカルである。
「シアネート」基は、式−OCNのラジカルである。
「チオシアネート」基は、式−SCNのラジカルである。
チオエーテル基は、式−S(R#)のラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「チオカルボニル」基は、式−C(=S)(R#)のラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「スルフィニル」基は、式−S(=O)(R#)のラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「スルホン」基は、式−S(=O)2(R#)のラジカルであり、ここで、R#は上記で定義される通りである。
「スルホニルアミノ」基は、式−NHSO2(R#)または−N(アルキル)SO2(R#)のラジカルであり、ここで、各アルキル及びR#は上記で定義される。
「スルホンアミド」基は、式−S(=O)2N(R#)2、もしくは−S(=O)2NH(R#)、または−S(=O)2NH2のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「ホスホネート」基は、式−P(=O)(O(R#))2、−P(=O)(OH)2、−OP(=O)(O(R#))(R#)、または−OP(=O)(OH)(R#)のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
「ホスフィン」基は、式−P(R#)2のラジカルであり、ここで、各R#は、独立して、上記で定義される通りである。
アルキル基を例外として、本明細書に記載の基が「置換される」といわれる場合、それらは任意の適切な置換基または複数の置換基で置換され得る。置換基の実例は、本明細書に開示する例示的な化合物及び実施形態で見られるもの、ならびにハロゲン(クロロ、ヨード、ブロモ、またはフルオロ)、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシ、ニトロ、シアノ、チオール、チオエーテル、イミン、イミド、アミジン、グアニジン、エナミン、アミノカルボニル、アシルアミノ、ホスホネート、ホスフィン、チオカルボニル、スルフィニル、スルホン、スルホンアミド、ケトン、アルデヒド、エステル、尿素、ウレタン、オキシム、ヒドロキシルアミン、アルコキシアミン、アリールオキシアミン、アラルコキシアミン、N−オキシド、ヒドラジン、ヒドラジド、ヒドラゾン、アジド、イソシアネート、イソチオシアネート、シアネート、チオシアネート、酸素(=O)、B(OH)2、O(アルキル)アミノカルボニル、単環でも縮合もしくは非縮合多環でもよいシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、もしくはシクロヘキシル)、または単環でも縮合もしくは非縮合多環でもよいヘテロシクリル(例えば、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、もしくはチアジニル)、単環式または縮合もしくは非縮合多環アリールまたはヘテロアリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチオフェニル、またはベンゾフラニル)、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、及びヘテロシクリルアルコキシである。
本明細書で使用される、「プリン化合物」という用語は、式(I)の化合物及び本明細書に提供する式(I)の化合物のさらなる実施形態を指す。1つの実施形態では、「プリン化合物」は、表1に記載の化合物である。「プリン化合物」という用語には、本明細書に提供するプリン化合物の医薬的に許容される塩、互変異性体、同位体分子種、及び立体異性体が含まれる。
本明細書で使用される、「医薬的に許容される塩(複数可)」は、無機酸及び塩基ならびに有機酸及び塩基を含めた医薬的に許容される非毒性の酸または塩基から調製される塩を指す。式(I)の化合物の適切な医薬的に許容される塩基付加塩としては、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛から製造される金属塩、またはリシン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチル−グルカミン)、及びプロカインから製造される有機塩が挙げられるがこれらに限定されない。適切な非毒性の酸としては、無機酸及び有機酸、例えば、酢酸、アルギン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、フロン酸、ガラクツロン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリコール酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、及びp−トルエンスルホン酸が挙げられるがこれらに限定されない。具体的な非毒性の酸としては、塩酸、臭化水素酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、及びメタンスルホン酸が挙げられる。具体的な塩の例としては、従って、塩酸塩及びメシル酸塩が挙げられる。他のものは当技術分野で周知であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th eds., Mack Publishing, Easton PA (1990)またはRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th eds., Mack Publishing, Easton PA (1995)を参照されたい。
本明細書で使用される、別段に指示がない限りの「立体異性体」または「立体異性体的に純粋な」という用語は、あるプリン化合物の1つの立体異性体であって、その化合物の他の立体異性体を実質的に含まないものを意味する。例えば、キラル中心を1つ有する立体異性体的に純粋な化合物は、その化合物の逆のエナンチオマーを実質的に含まない。キラル中心を2つ有する立体異性体的に純粋な化合物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。典型的な立体異性体的に純粋な化合物は、その化合物の1つの立体異性体を約80重量%超及びその化合物の他の立体異性体を約20重量%未満、その化合物の1つの立体異性体を約90重量%超及びその化合物の他の立体異性体を約10重量%未満、その化合物の1つの立体異性体を約95重量%超及びその化合物の他の立体異性体を約5重量%未満、またはその化合物の1つの立体異性体を約97重量%超及びその化合物の他の立体異性体を約3重量%未満含む。該プリン化合物は、キラル中心を有することができ、ラセミ体、個々のエナンチオマーまたはジアステレオマー、及びそれらの混合物として存在することができる。すべてのかかる異性体型は、それらの混合物を含め、本明細書に開示する実施形態に含まれる。
かかるプリン化合物の立体異性体的に純粋な形態の使用及びそれら形態の混合物の使用は、本明細書に開示する実施形態に包含される。例えば、特定のプリン化合物のエナンチオマーを等量または不等量含む混合物は、本明細書に開示する方法及び組成物に使用され得る。これらの異性体は、不斉合成しても、キラルカラムまたはキラル分割剤等の標準的な技術を使用して分割してもよい。例えば、Jacques, J., et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions(Wiley−Interscience, New York, 1981)、Wilen, S. H., et al., Tetrahedron 33:2725(1977)、Eliel, E. L., Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill, NY, 1962)、及びWilen, S. H.,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268(E.L.Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN, 1972)を参照されたい。
該プリン化合物は、E及びZ異性体、またはそれらの混合物、ならびにシス及びトランス異性体またはそれらの混合物を含むことができることにも留意されたい。ある特定の実施形態では、該プリン化合物は、EまたはZ異性体のいずれかとして単離される。他の実施形態では、該プリン化合物は、E及びZ異性体の混合物である。
「互変異性体」は、互いに平衡状態にある化合物の異性体型を指す。異性体型の濃度は、化合物が見出される環境に応じて異なり、例えば、当該化合物が固体であるか、または有機溶液もしくは水溶液中にあるのかどうかに応じて異なり得る。例えば、水溶液において、ピラゾールは、以下の異性体型を示す場合があり、これらは、互いの互変異性体と称される。
。
当業者には容易に理解されるように、多種多様な官能基及び他の構造が互変異性を示す場合があり、式(I)の化合物の互変異性体はすべて本発明の範囲内である。
該プリン化合物は、非天然の割合の原子同位体を当該原子の少なくとも1つにおいて含むことができることにも留意されたい。例えば、該化合物は、例えば、トリチウム(3H)、ヨウ素125(125I)、硫黄35(35S)、または炭素14(14C)のような放射性同位体で放射標識されていても、重水素(2H)、炭素13(13C)、または窒素15(15N)等の同位体が濃縮されていてもよい。本明細書で使用する場合、「同位体分子種」は、同位体的に濃縮された化合物である。「同位体的に濃縮された」という用語は、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する原子を指す。「同位体的に濃縮された」とは、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する原子を少なくとも1つ含む化合物を指してもよい。「同位体組成」という用語は、所与の原子について含まれる各同位体の量を指す。放射標識化合物及び同位体が濃縮された化合物は、治療薬、例えば、がん及び炎症治療薬、研究試薬、例えば、結合アッセイ試薬、ならびに診断薬、例えば、インビボ造影剤として有用である。本明細書に記載のプリン化合物の同位体変化はすべて、放射性であるか否かにかかわらず、本明細書に提供する実施形態の範囲に包含されることが意図される。いくつかの実施形態では、該プリン化合物の同位体分子種を提供し、例えば、該同位体分子種は、重水素、炭素13、または窒素15が濃縮されたプリン化合物である。
本明細書で使用される、「治療すること」とは、障害、疾患、もしくは状態、または障害、疾患、もしくは状態に伴う1つ以上の症状を全体的にまたは部分的に軽減すること、あるいは、それら症状のさらなる進行もしくは悪化を遅延または停止させること、あるいは、該障害、疾患、もしくは状態自体の原因(複数可)を軽減または根絶することを意味する。1つの実施形態では、該障害はマラリアである。
本明細書で使用される、「防止すること」とは、障害、疾患、もしくは状態の発症、再発、または広がりを全体的にもしくは部分的に遅延及び/または防止する方法、対象が障害、疾患、もしくは状態を獲得するのを阻止する方法、または、対象が障害、疾患、もしくは状態を獲得するリスクを低下させる方法を意味する。1つの実施形態では、該障害は、本明細書に記載のマラリアまたはその症状である。1つの実施形態では、防止することには予防が含まれる。
プリン化合物に関連する「有効量」という用語は、本明細書に開示する障害、疾患、もしくは状態、またはその症状を治療もしくは防止することが可能な量を意味する。1つの実施形態では、該障害はマラリアである。「有効量」という用語には、「予防有効量」及び「治療有効量」が含まれる。
「予防有効量」という用語は、感染前、すなわち、マラリア原虫への曝露期間の前、最中、及び/または後に投与された場合に、マラリア原虫による疾患の可能性の阻害、低減、またはマラリア原虫によるマラリアの防止に有効な本発明の化合物の濃度を指す。
「予防」という用語には、原因的予防、すなわち、該原虫の前赤内期の発達を防止することを含む抗マラリア活性、抑制的予防、すなわち、血液期感染の発達を抑制することを含む抗マラリア活性、及び、マラリアに対して、末端予防、すなわち、肝内期感染の発達を抑制することを含む抗マラリア活性が含まれる。この用語には、マラリア原虫への曝露期間の前、最中、及び/または後に抗マラリア化合物を投与する一次予防(すなわち、初期感染の防止)、ならびに、マラリア原虫への曝露期間の終わり頃及び/またはその後であるが臨床症状の前に抗マラリア化合物を投与する末端予防(すなわち、マラリアの再発または臨床症状の発現を防止する)が含まれる。通常、P.falciparum感染に対しては抑制的予防が用いられるが、P.vivaxまたはP.falciparumとP.vivaxの組み合わせに対しては、末端予防が用いられる。
同様に、「治療有効量」という用語は、マラリア感染の治療に有効な化合物の濃度を指し、例えば、感染が起きた後に投与された場合に、顕微鏡観察による血中の原虫数の減少につながる。
「組み合わせ」または「組み合わせて」の投与には、混合物としての投与、別々の処方を用いた同時投与、及び任意の順序での逐次投与が含まれる。
「逐次」は、抗MIF抗体の投与及び該化学療法剤の投与の間に10分超が経過したことを意味する。この期間は、10分超、30分超、1時間超、3時間超、6時間超、または12時間超にすることができる。
「対象」という用語には、これらに限定されないが、ウシ、サル、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、またはモルモットのような動物を含めた動物が含まれ、1つの実施形態では、哺乳類が含まれ、別の実施形態では、ヒトが含まれる。1つの実施形態では、対象は、マラリアを有するもしくはそのリスクがある、またはその症状を有するヒトである。別の実施形態では、対象は非ヒト哺乳類である。
プリン化合物
以下の式(I)を有するプリン化合物を本明細書に提供する。
式中、
R
1はCR
1aR
1bR
1cであり、ここで、R
1a及びR
1bは(C
1−4)アルキルであり、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであるか、または、R
1a及びR
1bは、3〜6員のシクロアルキルもしくは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであり、
R
2は、L−R
2aまたはL−R
2bであり、
Lは、結合または(C
1−2アルキル)であり、
R
2aは、3〜6員のN含有ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、各々は、任意に1つ以上の(C
1−4)アルキル、または(C
1−4)アルキル−NR
2で置換され、
R
2bは、(C
1−4分岐または非分岐アルキル)−NR
2であり、
R
3は、フェニルまたはピリジルであり、少なくとも1つのハロゲン、CN、(C
1−4)アルキル、またはO(C
1−4)アルキルで置換され、ここで、該アルキルは任意にフッ素化され、
Rは、Hまたは(C
1−4)アルキルである。
ただし、該化合物は、4−(2−(イソプロピルアミノ)−8−((2,4,6−トリフルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−2−オン
でも、
N
2−シクロペンチル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
でも、
N
2−シクロヘキシル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
でもない。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はCR1aR1bR1cであり、R1a及びR1bは(C1−2)アルキルであり、R1cは、Hまたは(C1−4)アルキルである。例えば、R1は、イソプロピルまたはt−ブチルである。他の実施形態では、R1はイソプロピルである。他の実施形態では、R1はt−ブチルである。他の実施形態では、R1はCR1aR1bR1cであり、R1a及びR1bは、3〜6員のシクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R1cは、Hまたは(C1−2)アルキルである。いくつかの実施形態では、R1a及びR1bは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはテトラヒドロピラニルを形成する。いくつかのかかる実施形態では、R1cは、HまたはCH3である。式(I)のいくつかの実施形態では、R1は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、テトラヒドロピラニル、1−メチル−シクロプロピル、1−メチル−シクロブチル、1−メチル−シクロペンチル、1−メチル−テトラヒドロピラニル、または4−メチル−テトラヒドロピラニルである。1つの実施形態では、R1はシクロプロピルである。1つの実施形態では、R1はシクロブチルである。1つの実施形態では、R1はシクロペンチルである。1つの実施形態では、R1はテトラヒドロピラニルである。1つの実施形態では、R1は1−メチル−シクロプロピルである。1つの実施形態では、R1は1−メチル−シクロブチルである。1つの実施形態では、R1は1−メチル−シクロペンチルである。特定の実施形態では、R1は1−メチル−テトラヒドロピラニルである。特定の実施形態では、R1は4−メチル−テトラヒドロピラニルである。さらに特定の実施形態では、R1は4−メチル−テトラヒドロピラン−4−イルである。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はL−R2aであり、R2aは、アゼチジル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリル、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロリル、またはオクタヒドロ−1H−イソインドリルから選択される。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はL−R2aであり、R2aは、非置換のアゼチジル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリル、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロリル、またはオクタヒドロ−1H−イソインドリルから選択される。いくつかの実施形態では、Lは、結合、−CH2−、または−CH2CH2−である。他の実施形態では、R2は、CH3、CH2CH3、またはCH2CH2NH2で置換される。さらに他の実施形態では、R2は、アゼチジル、ピペリジル、ピロリジル、オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロリル、オクタヒドロ−1H−イソインドリル、CH2−ピロリジル、CH2CH2−ピロリジル、CH2−ピペリジル、CH2CH2−ピペリジル、CH2CH2−イミダゾリル、またはCH2CH2−ピペラジニルである。1つの実施形態では、R2はアゼチジルである。1つの実施形態では、R2はピペリジルである。1つの実施形態では、R2はピロリジルである。1つの実施形態では、R2はオクタヒドロシクロペンタ[c]ピロリルである。1つの実施形態では、R2はオクタヒドロ−1H−イソインドリルである。1つの実施形態では、R2はCH2−ピロリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−ピロリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2−ピペリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−ピペリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−イミダゾリルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−ピペラジニルである。
さらに他の実施形態では、R2はL−R2bであり、R2bは、CH2NR2、CH2CH2NR2、CH(CH3)NR2、またはC(CH3)2NR2である。いくつかのかかる実施形態では、Lは、結合、−CH2−、または−CH2CH2−である。例えば、R2は、CH2CH2NH2、CH2CH2NH(CH3)、CH2CH2CH2NH2、CH2CH2CH2N(CH3)2、CH2CH(CH3)NH2、またはCH2C(CH3)2NH2である。1つの実施形態では、R2はCH2CH2NH2である。1つの実施形態では、R2はCH2CH2NH(CH3)である。1つの実施形態では、R2はCH2CH2CH2NH2である。1つの実施形態では、R2はCH2CH2CH2N(CH3)2である。1つの実施形態では、R2はCH2CH(CH3)NH2である。1つの実施形態では、R2は、またはCH2C(CH3)2NH2である。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、少なくとも1つのハロゲン、CN、フッ素化(C1−2)アルキル、またはO−フッ素化(C1−2)アルキルで置換されたフェニルである。いくつかのかかる実施形態では、R3は、少なくとも1つのF、Cl、CN、CHF2、CF3、またはOCF3で置換される。
いくつかの実施形態では、R3は、メタ置換フェニル、例えば、R3は、メタ−Cl−フェニル、メタ−CN−フェニル、メタ−CF3−フェニル、またはメタ−OCF3−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−Cl−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−CN−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−CHF2−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−CF3−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−OCF3−フェニルである。
さらに他の実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基は、独立して、F、Cl、CN、またはCF3である。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基はFである。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基はClである。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基はCF3である。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、1つの置換基はFであり、1つの置換基はClである。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、1つの置換基はCF3であり、1つの置換基はClである。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、1つの置換基はCNであり、1つの置換基はClである。
いくつかの実施形態では、R3はパラ置換フェニル、例えば、パラ−OCF3−フェニル、パラ−CF3−フェニル、パラ−CN−フェニル、またはパラ−Cl−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−Cl−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−OCF3−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−CF3−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−CN−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−OCF3−フェニルである。いくつかの実施形態では、R3は、メタ−Cl、メタ−CF3−フェニル、メタ−Cl、メタ−OCF3−フェニル、またはメタ−Cl、メタ−F−フェニルである。いくつかの実施形態では、R3は、メタ−Cl、パラ−CF3−フェニル、またはパラ−Cl、メタ−CF3−フェニルである。1つの実施形態では、R3は、オルト−F、メタ−Cl−フェニルである。1つの実施形態では、R3は、メタ−Cl、パラ−Cl−フェニルである。他の実施形態では、R3は、少なくとも1つのハロゲン、フッ素化(C1−2)アルキル、またはO−フッ素化(C1−2)アルキルで置換されたピリジルである。いくつかの実施形態では、R3は、少なくとも1つのCl、またはCF3で置換される。
R1がCR1aR1bR1cであり、R1a及びR1bが3〜6員のシクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R1cがHまたは(C1−2)アルキルである式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、ピペリジル、ピロリジル、CH2−ピロリジル、CH2CH2−ピロリジル、CH2−ピペリジル、CH2CH2−ピペリジル、CH2CH2−イミダゾリル、またはCH2CH2−ピペラジニルである。いくつかのかかる実施形態では、R2は、CH3、CH2CH3、またはCH2CH2NH2で置換される。いくつかのかかる実施形態では、R3は、少なくとも1つのハロゲン、CN、フッ素化(C1−2)アルキル、またはO−フッ素化(C1−2)アルキルで置換されたフェニルである。いくつかのかかる実施形態では、R3は、メタ置換フェニル、またはビス−メタ置換フェニルである。いくつかのかかる実施形態では、R1は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、テトラヒドロピラニル、1−メチル−シクロプロピル、1−メチル−シクロペンチル、または1−メチル−テトラヒドロピラニルである。いくつかのかかる実施形態では、R3は、メタ置換フェニル、またはビス−メタ置換フェニルである。他の実施形態では、R3は、メタ−Cl−フェニル、メタ−CN−フェニル、メタ−CF3−フェニル、もしくはメタ−OCF3−フェニルであるか、またはR3は、ビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基は、独立して、CN、F、Cl、またはCF3である。
また、以下の式(I)を有するプリン化合物を本明細書に提供する。
式中、
R
1はCR
1aR
1bR
1cであり、ここで、R
1a及びR
1bは(C
1−4)アルキルであり、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであるか、または、R
1a及びR
1bは3〜6員のシクロアルキルもしくは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであり、
R
2は、L−R
2aまたはL−R
2bであり、
Lは、結合または(C
1−2アルキル)であり、
R
2aは、3〜6員のN含有ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、各々は、任意に1つ以上の(C
1−4)アルキル、または(C
1−4)アルキル−NR
2で置換され、
R
2bは(C
1−2)アルキル−NR
2であり、
R
3は、フェニルまたはピリジルであり、少なくとも1つのハロゲン、CN、(C
1−4)アルキル、またはO(C
1−4)アルキルで置換され、ここで、該アルキルは任意にフッ素化され、
Rは、Hまたは(C
1−4)アルキルである。
ただし、該化合物は、4−(2−(イソプロピルアミノ)−8−((2,4,6−トリフルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−2−オン
でも、
N
2−シクロペンチル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
でも、
N
2−シクロヘキシル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
でもない。
また、以下の式(I)を有するプリン化合物を本明細書に提供する。
式中、
R
1はCR
1aR
1bR
1cであり、ここで、R
1a及びR
1bは(C
1−4)アルキルであり、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであるか、または、R
1a及びR
1bは3〜6員のシクロアルキルもしくは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであり、
R
2は、L−R
2aまたはL−R
2bであり、
Lは、結合または(C
1−2アルキル)であり、
R
2aは、3〜6員のN含有ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、各々は、少なくとも1つの(C
1−4)アルキル、または(C
1−4)アルキル−NR
2で置換され、
R
2bは(C
1−2)アルキル−NR
2であり、
R
3は、フェニルまたはピリジルであり、少なくとも1つのハロゲン、CN、(C
1−4)アルキル、またはO(C
1−4)アルキルで置換され、ここで、該アルキルは任意にフッ素化され、
Rは、Hまたは(C
1−4)アルキルである。
ただし、該化合物は、4−(2−(イソプロピルアミノ)−8−((2,4,6−トリフルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−2−オン
でも、
N
2−シクロペンチル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
でも、
N
2−シクロヘキシル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
でもない。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R1はCR1aR1bR1cであり、R1a及びR1bは(C1−2)アルキルであり、R1cは、Hまたは(C1−4)アルキルである。例えば、R1は、イソプロピルまたはt−ブチルである。他の実施形態では、R1はイソプロピルである。他の実施形態では、R1はt−ブチルである。他の実施形態では、R1はCR1aR1bR1cであり、R1a及びR1bは、3〜6員のシクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R1cは、Hまたは(C1−2)アルキルである。いくつかの実施形態では、R1a及びR1bは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはテトラヒドロピラニルを形成する。いくつかのかかる実施形態では、R1cは、HまたはCH3である。式(I)のいくつかの実施形態では、R1は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、テトラヒドロピラニル、1−メチル−シクロプロピル、1−メチル−シクロペンチル、1−メチル−テトラヒドロピラニル、または4−メチル−テトラヒドロピラニルである。1つの実施形態では、R1はシクロプロピルである。1つの実施形態では、R1はシクロブチルである。1つの実施形態では、R1はシクロペンチルである。1つの実施形態では、R1はテトラヒドロピラニルである。特定の実施形態では、R1は1−メチル−テトラヒドロピラニルである。特定の実施形態では、R1は4−メチル−テトラヒドロピラニルである。さらに特定の実施形態では、R1は4−メチル−テトラヒドロピラン−4−イルである。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はL−R2aであり、R2aは、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、またはイミダゾリルから選択される。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2はL−R2aであり、R2aは、非置換のピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、またはイミダゾリルから選択される。いくつかのかかる実施形態では、Lは、結合、−CH2−、または−CH2CH2−である。他の実施形態では、R2は、CH3、CH2CH3、またはCH2CH2NH2で置換される。さらに他の実施形態では、R2は、ピペリジル、ピロリジル、CH2−ピロリジル、CH2CH2−ピロリジル、CH2−ピペリジル、CH2CH2−ピペリジル、CH2CH2−イミダゾリル、またはCH2CH2−ピペラジニルである。1つの実施形態では、R2はピペリジルである。1つの実施形態では、R2はピロリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2−ピロリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−ピロリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2−ピペリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−ピペリジルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−イミダゾリルである。1つの実施形態では、R2はCH2CH2−ピペラジニルである。
さらに他の実施形態では、R2はL−R2bであり、R2bは、CH2NR2またはCH2CH2NR2である。いくつかのかかる実施形態では、Lは、結合、−CH2−、または−CH2CH2−である。例えば、R2はCH2CH2CH2NH2、またはCH2CH2CH2N(CH3)2である。1つの実施形態では、R2はCH2CH2CH2NH2である。1つの実施形態では、R2はCH2CH2CH2N(CH3)2である。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、少なくとも1つのハロゲン、CN、フッ素化(C1−2)アルキル、またはO−フッ素化(C1−2)アルキルで置換されたフェニルである。いくつかのかかる実施形態では、R3は、少なくとも1つのF、Cl、CN、CHF2、CF3、またはOCF3で置換される。
いくつかの実施形態では、R3は、メタ置換フェニル、例えば、R3は、メタ−Cl−フェニル、メタ−CN−フェニル、メタ−CF3−フェニル、またはメタ−OCF3−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−Cl−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−CN−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−CHF2−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−CF3−フェニルである。実施形態では、R3はメタ−OCF3−フェニルである。
さらに他の実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基は、独立して、F、Cl、またはCF3である。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基はFである。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基はClである。1つの実施形態では、R3はビス−メタ置換フェニルであり、ここで、1つの置換基はFであり、1つの置換基はClである。
いくつかの実施形態では、R3はパラ置換フェニル、例えば、パラ−OCF3−フェニル、パラ−CF3−フェニル、パラ−CN−フェニル、またはパラ−Cl−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−Cl−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−OCF3−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−CF3−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−CN−フェニルである。1つの実施形態では、R3はパラ−OCF3−フェニルである。いくつかの実施形態では、R3は、メタ−Cl、メタ−CF3−フェニル、メタ−Cl、メタ−OCF3−フェニル、またはメタ−Cl、メタ−F−フェニルである。1つの実施形態では、R3は、オルト−F、メタ−Cl−フェニルである。1つの実施形態では、R3は、メタ−Cl、パラ−Cl−フェニルである。他の実施形態では、R3は、少なくとも1つのハロゲン、フッ素化(C1−2)アルキル、またはO−フッ素化(C1−2)アルキルで置換されたピリジルである。いくつかの実施形態では、R3は、少なくとも1つのCl、またはCF3で置換される。
R1がCR1aR1bR1cであり、R1a及びR1bが3〜6員のシクロアルキルまたは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R1cがHまたは(C1−2)アルキルである式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、ピペリジル、ピロリジル、CH2−ピロリジル、CH2CH2−ピロリジル、CH2−ピペリジル、CH2CH2−ピペリジル、CH2CH2−イミダゾリル、またはCH2CH2−ピペラジニルである。いくつかのかかる実施形態では、R2は、CH3、CH2CH3、またはCH2CH2NH2で置換される。いくつかのかかる実施形態では、R3は、少なくとも1つのハロゲン、CN、フッ素化(C1−2)アルキル、またはO−フッ素化(C1−2)アルキルで置換されたフェニルである。いくつかのかかる実施形態では、R3は、メタ置換フェニル、またはビス−メタ置換フェニルである。いくつかのかかる実施形態では、R1は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、テトラヒドロピラニル、1−メチル−シクロプロピル、1−メチル−シクロペンチル、または1−メチル−テトラヒドロピラニルである。いくつかのかかる実施形態では、R3は、メタ置換フェニル、またはビス−メタ置換フェニルである。他の実施形態では、R3は、メタ−Cl−フェニル、メタ−CN−フェニル、メタ−CF3−フェニル、もしくはメタ−OCF3−フェニルであるか、またはR3は、ビス−メタ置換フェニルであり、ここで、各置換基は、独立して、F、Cl、またはCF3である。
本明細書に提供するさらなる実施形態は、上記の特定の実施形態の少なくとも1つの組み合わせを含む。
代表的な式(I)の化合物を表1に示す。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(2−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロフェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(1−(2−アミノエチル)ピペリジン−4−イル)−N2−tert−ブチル−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(1−(2−アミノエチル)ピペリジン−4−イル)−N2−tert−ブチル−N8−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピロリジン−3−イル)−N8−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピロリジン−3−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(3−アミノプロピル)−N2−tert−ブチル−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、4−(2−(tert−ブチルアミノ)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−8−イルアミノ)ベンゾニトリルである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロフェニル)−N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロフェニル)−N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(2−(ピロリジン−3−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(2−(ピロリジン−2−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3,5−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(2−(ピペラジン−1−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3,5−ジフルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(5−クロロピリジン−3−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−(ジフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−シクロプロピル−N8−(3,5−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(1−(2−アミノエチル)ピペリジン−4−イル)−N2−tert−ブチル−N8−(3,5−ジクロロフェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(1−メチルピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(1−エチルピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3,5−ジクロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(1−(2−アミノエチル)ピペリジン−4−イル)−N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ジクロロフェニル)−N2−(1−メチルシクロプロピル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロプロピル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ジクロロフェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(ピペリジン−4−イル)−N2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−tert−ブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、3−(2−(tert−ブチルアミノ)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−8−イルアミノ)ベンゾニトリルである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−(ジフルオロメチル)フェニル)−N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(2−(ピロリジン−3−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(1−(2−アミノエチル)ピロリジン−3−イル)−N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ジクロロフェニル)−N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−N2−シクロプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−N2−(1−メチルシクロプロピル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,4−ジクロロフェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、(S)−N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ジクロロフェニル)−N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロプロピル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ジクロロフェニル)−N2−(1−メチルシクロプロピル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(オクタヒドロ−1H−イソインドール−5−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロプロピル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−イソプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロプロピル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−9−(オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール−5−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロプロピル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、9−(アゼチジン−3−イル)−N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
1つの実施形態では、該化合物は、N2−tert−ブチル−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミンである。
表1の化合物の各々をインビトロマラリアアッセイの少なくとも1つで試験したところ、そこで活性を有することが見出された。
プリン化合物の製造方法
式Iのプリン化合物は、従来の有機合成及び市販の出発物質を用いて製造することができる。限定ではなく例として、式(I)のプリン化合物は、米国特許第7,723,340号、及び米国特許第8,158,635号に記載の通りに、または、以下に示すスキーム1に要約するように、ならびに本明細書に記載する実施例におけるように調製することができる。当業者には、該例示的スキーム及び実施例に記載する手順を修正して所望の製品に達する方法が知られることに留意されたい。
スキーム1
スキーム1に示す通り、R1、R2、及びR3が本明細書に定義される通りである式(I)の化合物は、適切に誘導体化されたニトロピリミジンから出発して調製することができ、ここで、Hal1はClであり、Hal2はClである。このジハロゲン化ニトロピリミジンを適切なR2NH2アミン誘導体と、例えば、DIEA、TEA、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、またはピリジン等の塩基の存在下、例えば、DCM、DMF、ジオキサン、またはTHF等の溶媒中、低温(例えば、−78℃)で反応させることで、R2の側鎖を導入した。この生成物をR1NH2と、例えば、DIEA、TEA、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、またはピリジン等の塩基の存在下、例えば、DCM、DMF、ジオキサン、またはTHF等の溶媒中、0〜60℃の温度範囲で反応させることで、R1側鎖の導入をもたらした。このニトロ部分を、溶媒中で還元剤を用いて(例えば、Pd/C等の触媒の存在下、MeOHもしくは酢酸エチル等の溶媒中で水素を用いて、または、塩化アンモニウムの存在下、例えば、EtOH、MeOH、もしくは水等の溶媒中で鉄を用いて)還元することでこのアミノピリミジン誘導体を得た。このアミノピリミジン誘導体をR3NCSと、THF、DMF、NMP、ジオキサン、またはEtOH等の溶媒中で反応させて(任意に単離した)チオ尿素誘導体を得、これを、例えば、THF、ジオキサン、NMP、またはDMFの溶媒中で、例えば、EDCまたはDICを用いて、任意に高温(例えば、40〜80℃)で環化させ、式(I)の化合物を得た。
1つの態様では、式(I)のプリン化合物の調製方法を本明細書に提供する。
該方法は、式(Ia)
の化合物を、EDCまたはDICと、溶媒中、式(I)のプリン化合物を得るのに適切な条件下で接触させることを含み、式中、
R
1はCR
1aR
1bR
1cであり、ここで、R
1a及びR
1bは(C
1−4)アルキルであり、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであるか、または、R
1a及びR
1bは3〜6員のシクロアルキルもしくは3〜6員のヘテロシクリルを形成し、R
1cは、Hもしくは(C
1−4)アルキルであり、
R
2は、L−R
2aまたはL−R
2bであり、
Lは、結合または(C
1−2アルキル)であり、
R
2aは、3〜6員のN含有ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、各々は、任意に1つ以上の(C
1−4)アルキル、または(C
1−4)アルキル−NR
2で置換され、
R
2bは、(C
1−4分岐または非分岐アルキル)−−NR
2であり、
R
3は、フェニルまたはピリジルであり、少なくとも1つのハロゲン、CN、(C
1−4)アルキル、またはO(C
1−4)アルキルで置換され、ここで、該アルキルは任意にフッ素化され、
Rは、Hまたは(C
1−4)アルキルである。
ただし、該化合物は、
4−(2−(イソプロピルアミノ)−8−((2,4,6−トリフルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−2−オンでも、N
2−シクロペンチル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンでも、N
2−シクロヘキシル−N
8−(2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミンでもない。
1つの実施形態では、該溶媒は、THF、ジオキサン、NMP、またはDMFである。いくつかの実施形態では、該接触は、任意に高温、例えば、約40℃〜約80℃で行われる。
いくつかの実施形態では、該方法は、さらに、式(Ia)
の化合物を調製することを含み、該方法は、式(Ib)
の化合物をR
3NCSと、溶媒中、式(Ia)の化合物を得るのに適切な条件下で接触させることを含む。
1つの実施形態では、該溶媒は、THF、DMF、NMP、ジオキサン、またはEtOHである。
いくつかの実施形態では、該方法は、さらに、式(Ib)
の化合物を調製することを含み、該方法は、式(Ic)
の化合物を還元剤で、溶媒中、式(Ib)の化合物を得るのに適切な条件下で還元することを含む。
1つの実施形態では、該還元剤は、触媒存在下のH2である。いくつかのかかる実施形態では、該触媒はPd/C。いくつかのかかる実施形態では、該溶媒はMeOHまたは酢酸エチルである。他の実施形態では、該還元剤は、塩化アンモニウムの存在下の鉄である。いくつかのかかる実施形態では、該溶媒は、EtOH、MeOH、または水である。
いくつかの実施形態では、該方法は、さらに、式(Ic)
の化合物を調製することを含み、該方法は、式(Id)
の化合物をR
1NH
2と、塩基の存在下、溶媒中、式(Ic)の化合物を得るのに適切な条件下で接触させることを含み、式中、Hal
1はClである。
いくつかの実施形態では、該塩基はDIEA、TEA、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、またはピリジンである。他の実施形態では、該溶媒は、DCM、DMF、ジオキサン、またはTHFである。いくつかの実施形態では、該接触は、高温、例えば、約0℃〜約60℃で行われる。
いくつかの実施形態では、該方法は、さらに、式(Id)
の化合物を調製することを含み、該方法は、式(Ie)
の化合物をR
2NH
2と、塩基の存在下、溶媒中、式(Id)の化合物を得るのに適切な条件下で接触させることを含み、式中、Hal
2はClである。
いくつかの実施形態では、該塩基は、DIEA、TEA、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、またはピリジンである。他の実施形態では、該溶媒は、DCM、DMF、ジオキサン、またはTHFである。いくつかの実施形態では、該接触は、低温、例えば、約−78℃で行われる。
使用方法
該プリン化合物は、動物もしくはヒトの状態を治療、予防、または改善するための医薬品としての有用性を有する。本明細書に提供するプリン化合物は、本明細書に開示するすべての疾患、障害、または状態の治療または予防用である。従って、本明細書に提供するプリン化合物は、薬剤としての使用のためのものである。従って、マラリアの治療または予防用のプリン化合物を本明細書に提供する。本明細書に提供する方法は、有効量の少なくとも1つのプリン化合物をそれを必要とする対象に投与することを含む。
1つの態様では、有効量の本明細書に記載のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む、マラリアの治療または予防用の化合物を本明細書に提供する。
別の態様では、有効量の本明細書に記載のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む、マラリアの治療または予防方法を本明細書に提供する。
1つの実施形態では、有効量の本明細書に記載の式(I)のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む、マラリアの治療または予防方法を本明細書に提供する。1つの実施形態では、有効量の本明細書に記載の式(I)の化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む、マラリアの治療または予防方法用の式(I)のプリン化合物を本明細書に提供する。1つの実施形態では、式(I)のプリン化合物は、表1から選択される。いくつかの実施形態では、マラリアは、Plasmodium falciparum、Plasmodium vivax、Plasmodium ovale、Plasmodium knowlesi、またはPlasmodium malariaeによって引き起こされる。1つの実施形態では、マラリアは、Plasmodium falciparumによって引き起こされる。いくつかの実施形態では、該方法はさらに、クロロキン、キニーネ、キニジン、メルフロキン(melfloquine)、アトバクオン、プログアニル、ドキシサイクリン、アーテスネート、アーテメータ、アルテミシニン、ルメファントリン、アモジアキン、ヒドロキシクロロキン、ハロファントリン、ピリメタミン、スルファドキシン、またはプリマキンの少なくとも1つの有効量を投与することを含む。
さらなる実施形態では、本明細書に記載の方法に使用するための式(I)の化合物を本明細書に提供する。
医薬組成物及び投与経路
有効量の本明細書に記載のプリン化合物、及び医薬的に許容される担体、賦形剤、または媒体を含む医薬組成物を本明細書に提供する。
該プリン化合物は、対象に対して、経腸的に(例えば、経口的に、直腸内に)、局所的に、または非経口的に(例えば、静脈内に、筋肉内に、皮下に)、従来の製剤の形態、例えば、カプセル、マイクロカプセル、錠剤、顆粒、粉末、トローチ、丸剤、坐剤、注射、懸濁液、シロップ、パッチ、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、スプレー、溶液、及びエマルションの形態で投与することができる。適切な製剤は、一般に用いられている方法により、従来の有機または無機添加剤、例えば、賦形剤(例えば、スクロース、デンプン、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム、もしくは炭酸カルシウム)、結合剤(例えば、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリプロピルピロリドン、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、スクロース、もしくはデンプン)、崩壊剤(例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、重炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、もしくはクエン酸カルシウム)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、もしくはラウリル硫酸ナトリウム)、着香料(例えば、クエン酸、メントール、グリシン、もしくは粉末オレンジ)、防腐剤(例えば、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メチルパラベン、もしくはプロピルパラベン)、安定剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、もしくは酢酸)、懸濁剤(例えば、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、もしくはステアリン酸アルミニウム)、分散剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、希釈剤(例えば、水)、共溶媒(例えば、プロピレングリコール/グリコフロール)、緩衝剤、コポリマー(例えば、ポリ(乳酸−co−グリコール酸、すなわち、PLGA)、及びベースワックス(例えば、ココアバター、白色ワセリン、もしくはポリエチレングリコール)を用いて調製することができる。該医薬組成物中の該プリン化合物の有効量は、所望の効果を発揮するレベルでよく、例えば、経口及び非経口の両方の投与に関して、単位用量中、対象の体重の約0.005mg/kgから対象の体重の約20mg/kgでよい。
対象に投与されるプリン化合物の用量は、かなり広範に変化し、医療関係者の判断に委ねることができる。一般に、該プリン化合物は、1日1〜4回、対象の体重の約0.005mg/kgから対象の体重の約20mg/kgの用量で対象において投与することができるが、上記用量は、当該対象の年齢、体重、及び医学的状態、ならびに投与の種類に応じて適宜変更してもよい。1つの実施形態では、該用量は、対象の体重の約0.01mg/kgから対象の体重の約5mg/kg、対象の体重の約0.05mg/kgから対象の体重の約1mg/kg、対象の体重の約0.1mg/kgから対象の体重の約0.75mg/kg、または対象の体重の約0.25mg/kgから対象の体重の約0.5mg/kgである。1つの実施形態では、該用量は、対象の体重の約0.01mg/kgから対象の体重の約5mg/kgである。1つの実施形態では、該用量は、対象の体重の約0.05mg/kgから対象の体重の約1mg/kgである。1つの実施形態では、該用量は、対象の体重の約0.1mg/kgから対象の体重の約0.75mg/kgである。1つの実施形態では、該用量は、対象の体重の約0.25mg/kgから対象の体重の約0.5mg/kgである。1つの実施形態では、1日当たり1用量が投与される。いずれの場合も、投与されるプリン化合物の量は、活性成分の溶解性、使用される製剤、及び投与経路等の要因に依存する。1つの実施形態では、局所的な濃度の適用は、約0.01〜10μMの細胞内曝露または濃度を与える。
別の実施形態では、約1mg/日〜約1200mg/日の投与を含む疾患もしくは障害の治療または予防方法を本明細書に提供する。別の実施形態では、約0.375mg/日〜約750mg/日、約0.75mg/日〜約375mg/日、約3.75mg/日〜約75mg/日、約7.5mg/日〜約55mg/日、または約18mg/日〜約37mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む疾患もしくは障害の治療または予防方法を本明細書に提供する。1つの実施形態では、疾患または障害の該治療方法は、約0.375mg/日〜約750mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。1つの実施形態では、疾患または障害の該治療方法は、約0.75mg/日〜約375mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。1つの実施形態では、疾患または障害の該治療方法は、約3.75mg/日〜約75mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。1つの実施形態では、疾患または障害の該治療方法は、約7.5mg/日〜約55mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。1つの実施形態では、疾患または障害の該治療方法は、約18mg/日〜約37mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
別の実施形態では、約1mg/日〜約1200mg/日、約10mg/日〜約1200mg/日、約100mg/日〜約1200mg/日、約400mg/日〜約1200mg/日、約600mg/日〜約1200mg/日、約400mg/日〜約800mg/日、または約600mg/日〜約800mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む疾患もしくは障害の治療または予防方法を本明細書に提供する。特定の実施形態では、本明細書に開示する方法は、400mg/日、600mg/日、または800mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。疾患または障害の該治療方法は、約1mg/日〜約1200mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。疾患または障害の該治療方法は、約10mg/日〜約1200mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。疾患または障害の該治療方法は、約100mg/日〜約1200mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。疾患または障害の該治療方法は、約400mg/日〜約1200mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。疾患または障害の該治療方法は、約600mg/日〜約1200mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。疾患または障害の該治療方法は、約400mg/日〜約800mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。疾患または障害の該治療方法は、約600mg/日〜約800mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。特定の実施形態では、本明細書に開示する方法は、400mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。別の特定の実施形態では、本明細書に開示する方法は、600mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。別の特定の実施形態では、本明細書に開示する方法は、800mg/日のプリン化合物を、それを必要とする対象に投与することを含む。別の実施形態では、約1mg〜500mg、または約500mg〜約1000mgのプリン化合物を含む単位用量製剤を本明細書に提供する。1つの実施形態では、約1mg〜500mgのプリン化合物を含む単位用量製剤を本明細書に提供する。1つの実施形態では、約500mg〜1000mgのプリン化合物を含む単位用量製剤を本明細書に提供する。
別の実施形態では、約1mg〜200mg、約35mg〜約1400mg、約125mg〜約1000mg、約250mg〜約1000mg、または約500mg〜約1000mgのプリン化合物を含む単位用量製剤を本明細書に提供する。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、約1mg〜200mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、約35mg〜約1400mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、約125mg〜約1000mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、約250mg〜約1000mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、約500mg〜約1000mgのプリン化合物を含む。
特定の実施形態では、約100mgまたは400mgのプリン化合物を含む単位用量製剤を本明細書に提供する。
別の実施形態では、1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、30mg、35mg、40mg、50mg、70mg、100mg、125mg、140mg、175mg、200mg、250mg、280mg、350mg、500mg、560mg、700mg、750mg、1000mg、または1400mgのプリン化合物を含む単位用量製剤を本明細書に提供する。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、1mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、5mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、10mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、15mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、20mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、25mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、30mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、35mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、40mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、50mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、70mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、100mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、125mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、140mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、175mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、200mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、250mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、280mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、350mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、500mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、560mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、700mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、750mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、1000mgのプリン化合物を含む。1つの実施形態では、該単位用量製剤は、1400mgのプリン化合物を含む。
プリン化合物は、1日1回、2回、3回、4回、またはそれ以上投与することができる。特定の実施形態では、600mg以下の用量は、1日1回用量として投与され、600mgを超える用量は、1日の総用量の半量に等しい量で1日2回投与される。
プリン化合物は、便宜上、経口投与することができる。1つの実施形態では、経口投与される場合、プリン化合物は、食事及び水とともに投与される。別の実施形態では、該プリン化合物を水またはジュース(例えば、リンゴジュースまたはオレンジジュース)に分散させ、懸濁液として経口投与する。
該プリン化合物は、皮内に、筋肉内に、腹腔内に、経皮的に、静脈内に、皮下に、鼻腔内に、硬膜外に、舌下に、大脳内に、膣内に、経皮的に、直腸に、粘膜により、吸入により、または局所的に耳、鼻、目、もしくは皮膚に対して投与することもできる。投与方法は、医療関係者の裁量に任され、ある程度医学的状態の部位に依存する場合がある。
1つの実施形態では、プリン化合物を含み、追加の担体、賦形剤、または媒体を含まないカプセル剤を本明細書に提供する。
別の実施形態では、有効量のプリン化合物及び医薬的に許容される担体または媒体を含む組成物を本明細書に提供し、ここで、医薬的に許容される担体または媒体は、賦形剤、希釈剤、もしくはそれらの混合物を含むことができる。1つの実施形態では、該組成物は医薬組成物である。
該組成物は、錠剤、チュアブル錠、カプセル剤、液剤、非経口液剤、トローチ剤、坐剤、懸濁液剤、ゲル剤、ルーメン内装置(例えば、長期にわたる予防または制御放出用)、インプラント、局所的ポアオン剤、経皮送達ゲル、スポットオン剤、インプラント(装置、ゲル、液体(例えば、PLGA)を含む)等の形態であることができる。組成物は、1日用量、または、使いやすい1日用量の一部を用量単位に含むように製剤化することができ、これは、単一の錠剤もしくはカプセル剤、または使いやすい量の液体でよい。1つの実施形態では、液剤は、水溶性の塩、例えば、塩酸塩から調製される。一般に、該組成物はすべて、薬化学で既知の方法に従って調製される。カプセル剤は、プリン化合物を適切な担体または希釈剤と混合し、適量の該混合物をカプセルに充填することによって調製することができる。通常の担体及び希釈剤としては、不活性粉末物質、例えば、多くの異なる種類のデンプン、粉末セルロース、特に結晶性及び微結晶性セルロース、糖類、例えば、フルクトース、マンニトール、及びスクロース、穀物粉、ならびに同様の食用粉末が挙げられるがこれらに限定されない。
錠剤は、直接圧縮により、湿式造粒により、または乾式造粒により調製することができる。それらの製剤は、通常、希釈剤、結合剤、滑沢剤、及び崩壊剤ならびに該化合物を含む。典型的な希釈剤としては、例えば、様々な種類のデンプン、ラクトース、マンニトール、カオリン、リン酸カルシウムまたは硫酸カルシウム、無機塩、例えば、塩化ナトリウム、及び粉糖が挙げられる。粉末セルロース誘導体も有用である。典型的な錠剤の結合剤は、デンプン、ゼラチン、ならびにラクトース、フルクトース、グルコース等の糖類等の物質である。天然及び合成ゴムもまた都合がよく、アカシアゴム、アルギネート、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が含まれる。ポリエチレングリコール、エチルセルロース、及びワックスもまた結合剤としての役割を果たすことができる。
滑沢剤は、錠剤及びパンチがダイに固着するのを防ぐために、錠剤処方に必要な場合がある。該滑沢剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ならびに水添植物油のような滑りやすい固体から選択され得る。錠剤崩壊剤は、濡れた際に膨潤して錠剤を崩壊し、化合物を放出させる物質である。それらとしては、デンプン、クレー、セルロース、アルギン、及びガムが挙げられる。より具体的には、トウモロコシ及びジャガイモデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、木材セルロース、粉末海綿、カチオン交換樹脂、アルギン酸、グアーガム、柑橘パルプ、ならびにカルボキシメチルセルロースを、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムと同様に用いることができる。錠剤を、香味料及びシーラントとしての糖で、または、膜形成性保護剤でコートし、当該錠剤の溶解特性を変更することができる。該組成物はまた、チュアブル錠として、例えば、マンニトール等の物質を当該処方に用いることによって製剤化することもできる。
プリン化合物を坐剤として投与することが望ましい場合、通常の基剤を用いることができる。ココアバターは従来の坐剤の基剤であり、これは、ワックスの添加によってその融点をわずかに上げるように変性することができる。特に、様々な分子量のポリエチレングリコールを含む水混和性の坐剤の基剤が広く使用されている。
該プリン化合物の効果は、適切な処方によって遅延または延長させることができる。例えば、徐々に溶解する該プリン化合物のペレットを調製し、錠剤もしくはカプセル剤の中に、または徐放性の埋め込み型装置として組み込むことができる。この技術はまた、いくつかの異なる溶解速度のペレットを製造し、それらペレットの混合物をカプセルに充填することも含む。錠剤またはカプセル剤は、予測可能な期間にわたって溶解に耐える膜でコートすることができる。該非経口製剤でも、該プリン化合物を油性もしくは乳化媒体中に溶解もしくは懸濁することによって、または、血清中に該化合物を徐々に分散させる量のPLGAを添加することによって、長期間作用させることができる。
別の実施形態では、該プリン化合物は、単独で、または、マラリアの治療に有用な助剤、例えば、マラリアの治療に有用な物質、例えば、これに限定されないが、クロロキン、キニーネ、キニジン、メルフロキン(melfloquine)、アトバクオン、プログアニル、ドキシサイクリン、アーテスネート、アーテメータ、アルテミシニン、ルメファントリン、アモジアキン、ヒドロキシクロロキン、ハロファントリン、ピリメタミン、スルファドキシン、またはプリマキンの少なくとも1つを含めた助剤と組み合わせて投与することができる。
該プリン化合物が、マラリアの治療に有用な他の治療法または助剤に先立って、それと同時に、または連続して有効量で対象に投与される別の実施形態(例えば、複数投薬計画)では、当該助剤と同時に投与される該プリン化合物は、同じまたは異なる組成物で、同じまたは異なる投与経路によって投与され得る。
以下の実施例は、例示として提示されており、限定するものではない。化合物は、Chemdraw Ultra 9.0(Cambridgesoft)が提供する自動命名ツールを用いて命名する。これは、立体化学に関してカーン・インゴルド・プレローグ順位則の支援で化学構造の系統名を生成する。当業者には、例示的な実施例に記載する手順を修正して所望の製品に達することが可能である。
化合物の合成
実施例1.N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−フルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.7g、2mmol)及び1−クロロ−3−フルオロ−5−イソチオシアナートベンゼン(0.36g、2mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.7g、4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−フルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、35%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 518, 519 [M, M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−フルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.67mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(250mg、82%)。MS (ESI) m/z 418, 419 [M, M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.24(s, 1H), 7.43−7.50(m, 2H), 6.82−6.85(m,1H), 4.47−4.54(m, 1H), 3.37(s, 2H), 2.81−2.93(m, 4H), 1.97(m, 2H), 1.52(s, 9H).
実施例2.N2−(tert−ブチル)−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(2.5g、13mmol)及びDIPEA(6.6mL、39mmol)の攪拌IPA(40mL)溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(2.6g、13mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、2時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(4g、89%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358 [M+1]
+.
tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.5g、10mmol)、tert−ブチルアミン(1.1g、15mmol)、及び重炭酸ナトリウム(1.6g、20mmol)の攪拌DMF(40mL)溶液を、60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.5g、92%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395 [M+1]+.
tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.8g、4.6mmol)の攪拌エタノール:水(20mL、3:1)溶液に、鉄粉末(2.6g、46mmol)及び塩化アンモニウム(0.24g、4.6mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に2時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.6g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365 [M+1]+.
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−クロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.8g、2.2mmol)及び1−クロロ−4−イソチオシアナートベンゼン(0.4g、2.2mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.8g、4.4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−クロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.25g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 500 [M+1]+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−クロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.25g、0.5mmol)の攪拌メタノール(5mL)溶液に、HClのジオキサン(3mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.19g、92%)。MS (ESI) m/z 400 [M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.14(s, 1H), 7.56(d, J= 8.6 Hz, 2H), 7.32−7.36(m, 2H), 4.45−4.47(m, 1H), 3.27−3.33(m, 2H), 2.76−2.86(m, 4H), 1.91−1.93(m, 2H), 1.52(s, 9H).
実施例3.N2−(tert−ブチル)−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,4−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.7mmol)及び1,2−ジクロロ−4−イソチオシアナートベンゼン(0.35g、1.7mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.65g、3.4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。その生成物を単離した。単離した生成物を石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,4−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.5g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 520 [M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,4−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.5g、0.5mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.1g、23%)。MS (ESI) m/z 420 [M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.17(s, 1H), 8.07(brs, 1H), 7.49(d, J=8.8 Hz, 1H), 7.44(d, J=8.8 Hz, 1H), 5.33−5.38(m, 1H), 3.40−3.50(m, 1H), 3.35−3.40(m, 1H), 3.20−3.30(m, 1H), 2.92−2.99(m, 1H), 2.50−2.56(m, 1H), 2.02−2.08(m, 1H), 1.55(s, 9H).
実施例4.N2−(tert−ブチル)−9−(ピロリジン−3−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.7mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.34g、1.7mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.65g、3.2mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。その生成物を単離した。得られた単離生成物を石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.45g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 520 [M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−9−(ピロリジン−3−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.45g、0.5mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−9−(ピロリジン−3−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.08g、30%)。MS (ESI) m/z 420 [M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.19(s, 1H), 8.09(s, 1H), 7.84(d, J= 8.4Hz, 1H), 7.49−7.53(m, 1H), 7.30(d, J= 8 Hz, 1H), 5.35−5.40(m, 1H), 3.38−3.53(m, 2H), 3.23−3.32(m, 1H), 2.95−3.05(m, 1H), 2.50−2.57(m, 1H), 2.07−2.13(m, 1H), 1.51(s, 9H).
実施例5.9−(3−アミノプロピル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル(3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(0.7g、3.6mmol)及びDIPEA(1.9mL、10.8mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル(3−アミノプロピル)カルバメート(0.6g、3.6mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル(3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート(1.4g)を得た。MS (ESI) m/z 330, 331 [M−1,M]
+.
tert−ブチル(3−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート。tert−ブチル(3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート(1.3g、3.1mmol)、tertブチルアミン(0.6g、7.8mmol)、及び重炭酸ナトリウム(0.5g、5.9mmol)の攪拌DMF(12mL)溶液を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル(3−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート(1.4g、97%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 369 [M+1]+.
tert−ブチル(3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート。tert−ブチル(3−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート(0.9g、2.4mmol)の攪拌エタノール:水(15 mL、3:1)溶液に、鉄粉末(1.4g、24mmol)及び塩化アンモニウム(0.13g、2.4mmol)を周囲温度で加えた。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル(3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート(0.8g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 339 [M+1]+.
tert−ブチル(3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)プロピルカルバメート。tert−ブチル(3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)プロピル)カルバメート(0.8g、2.4mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.5g、2.4mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.9g、4.7mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)プロピル)カルバメート(0.3g、25%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 508 [M+1]+.
9−(3−アミノプロピル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル(3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)プロピル)カルバメート(0.3g、0.6mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(3mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、9−(3−アミノプロピル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.12g、50%)。MS (ESI) m/z 408 [M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.18(s, 1H), 8.06(brs, 1H), 7.89(d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.50−7.54(m, 1H), 7.31(d, J= 8 Hz, 1H), 4.27(t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.75(t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.00−2.07(m, 2H), 1.50(s, 9H).
実施例6.N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.7g、2mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.5g、2mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.7g、4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.5g、46%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 568, 569 [M, M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.3g、0.5mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(230mg、93%)。MS (ESI) m/z 468, 469 [M, M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.27(brs, 1H), 8.07(brs, 1H), 7.89(brs, 1H), 7.32(s, 1H), 4.56−4.62(m, 1H), 3.47(m, 2H), 2.96−3.06(m, 2H), 2.87−2.93(m, 2H), 2.07(m, 2H), 1.52(s, 9H).
実施例7.N2−(tert−ブチル)−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,4−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.8g、2.2mmol)及び1,2−ジクロロ−4−イソチオシアナートベンゼン(0.5g、2.2mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.8g、4.4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。その生成物を石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,4−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.8g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 534,535 [M, M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,4−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.8g、1.5mmol)の攪拌メタノール(15mL)溶液に、HClのジオキサン(8mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−N8−(3,4−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.4g、60%)。MS (ESI) m/z 434,435 [M, M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.20(s, 1H), 7.91(s, 1H), 7.45−7.49(m, 2H), 4.46−4.47(m, 1H), 3.27−3.33(m, 2H), 2.76−2.86(m, 4H), 1.90−1.95(m, 2H), 1.52(s, 9H).
実施例8.N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1g、5.73mmol)及びDIPEA(3mL、17.18mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tertブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、6.30mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358, 360 [M, M+2]
+.
tert−ブチル4−((2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、2.79mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン塩酸塩(0.47g、3.07mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.47g、5.59mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル4−((2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、50%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 437 [M+1]+.
tert−ブチル−4−((5−アミノ−2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.37mmol)の攪拌エタノール:水(12mL、3:1)溶液に、鉄粉末(0.8g、13.75mmol)及び塩化アンモニウム(0.08g、1.51mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に10時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル−4−((5−アミノ−2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、72%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 407 [M+1]+.
tert−ブチル−4−(2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、0.98mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.22g、1.08mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.38g、1.97mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル−4−(2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.15g、27%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 576, 578 [M, M+2]+.
N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル−4−(2−((4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.15g、0.26mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(10mg、9%)。MS (ESI) m/z 476.2,477.2 [M,M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.24(s, 1H), 7.97(s, 1H), 7.87(d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.52−7.56(m, 1H), 7.33(d, J= 7.6 Hz, 1H), 4.50−4.60(m, 1H),3.76−3.81(m, 5H), 3.35−3.40(m, 1H), 2.80−2.90(m, 4H), 2.39−2.43(m, 2H),1.97−2.01(m, 2H), 1.74−1.81(m, 2H), 1.58(s, 3H).
実施例9.N2−(tert−ブチル)−9−(2−(ピロリジン−2−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル2−(2−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(0.75g、3.9mmol)及びDIPEA(2.1mL、11.6mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル2−(2−アミノエチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.8g、3.9mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル2−(2−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.5g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 372, 373 [M, M+1]
+.
tert−ブチル2−(2−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル2−(2−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.5g、4mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、tert−ブチルアミン(0.6g、8mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.5g、6mmol)を加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル2−(2−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1g、61%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 409 [M+1]+.
tert−ブチル2−(2−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル2−(2−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1g、2.5mmol)の攪拌エタノール:水(15 mL、3:1)溶液に、鉄粉末(1.4g、25mmol)及び塩化アンモニウム(0.13g、2.5mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に2時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル2−(2−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.8g、86%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 379 [M+1]+.
tert−ブチル2−(2−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル2−(2−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.7g、1.9mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.4g、1.9mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.7g、3.7mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル2−(2−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)エチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.5g、49%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 548 [M+1]+.
N2−(tert−ブチル)−9−(2−(ピロリジン−2−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル2−(2−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)プロピル)カルバメート(0.45g、0.8mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−9−(2−(ピロリジン−2−イル)エチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(345mg、96%)。MS (ESI) m/z 448 [M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.19(s, 1H), 8.00(s, 1H), 7.88(d, J=7.6 Hz, 1H), 7.49−7.53(m, 1H), 7.30(d, J=7.6 Hz, 1H), 4.23−4.32(m, 2H), 3.11−3.19(m, 2H), 2.94−2.98(m, 1H), 2.17−2.20(m, 1H), 2.01−2.08(m, 2H), 1.85−1.95(m, 2H), 1.53(s, 10H).
実施例10.N2−(tert−ブチル)−N8−(3,5−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(7.5g、39mmol)及びDIPEA(20.6mL、116mmol)の攪拌IPA(100mL)溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(7.73g、38.6mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(15g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358, 359 [M, M+1]
+.
tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(15g、42mmol)の攪拌DMF(80mL)溶液に、tert−ブチルアミン(6g、84mmol)及び重炭酸ナトリウム(5g、63mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃で4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(14g、73%)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395 [M+1]+.
tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(10g、25mmol)の攪拌エタノール:水(120mL、3:1)溶液に、鉄粉末(14g、253mmol)及び塩化アンモニウム(1.34g、25mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に10時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(9g、97%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365 [M+1]+.
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,5−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、2mmol)及び1,3−ジクロロ−5−イソチオシアナートベンゼン(0.34g、2mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.63g、3mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,5−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、46%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 534, 535 [M, M+1]+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3,5−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,5−ジクロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、0.75mmol)の攪拌MeOH(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−N8−(3,5−ジクロロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(120mg、37%)。MS (ESI) m/z 434,435,436, 437 [M,M+1,M+2, M+3]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.24(brs, 1H), 7.65(brs, 2H), 7.07−7.08(m, 1H), 4.46−4.54(m, 1H), 3.37(s, 2H), 2.80−2.92(m, 4H), 1.95−1.98(m, 2H), 1.52(s, 9H).
実施例11.N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.6mmol)及び1−イソチオシアナート−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(0.36g、1.6mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.6g、3.3mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はTLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、40%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 550 [M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、0.7mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(260mg、80%)。MS (ESI) m/z 450[ M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.15(s, 1H), 7.65(d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.27(d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.47−4.52(m, 1H), 3.31(m, 2H), 2.75−2.89(m, 4H), 1.95(m, 2H), 1.52(s, 9H).
実施例12.N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(0.7mg、3.4mmol)及びDIPEA(1.92mL、10.80mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル−4−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(770mg、3.4mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 372 [M+1]
+.
tert−ブチル4−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、4mmol)の攪拌DMF(15mL)溶液に、tert−ブチルアミン(0.6g、8mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.5g、6mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、61%)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 409 [M+1]+.
tert−ブチル4−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、2.5mmol)の攪拌エタノール:水(15mL、3:1)溶液に、鉄粉末(1.4g、25mmol)及び塩化アンモニウム(0.13g、2.5mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル4−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.8g、86%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 379 [M+1]+.
tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.7g、1.9mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.4g、1.9mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.7g、3.7mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、39%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 548 [M+1]+.
N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、0.7mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(4mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.3g、92%)。MS (ESI) m/z 448 [M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.19(s, 1H), 8.05(s, 1H), 7.95(d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.53−7.57(m, 1H), 7.34(d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.13(d, J = 7.4 Hz, 2H), 3.13−3.16(m, 2H), 2.62−2.68(m, 2H), 2.16−2.23(m, 1H), 1.72(m, 2H), 1.52(s, 9H), 1.40−1.47(m, 2H).
実施例13.N2−(tert−ブチル)−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル3−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(0.7mg、3.4mmol)及びDIPEA(1.9mL、11mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル3−(アミノメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.72g、3.4mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル3−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.4g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358, 359 [M, M+1]
+.
tert−ブチル3−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.4g、3.9mmol)の攪拌DMF(12mL)溶液に、tert−ブチルアミン(0.6g、7.8mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.5g、5.9mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル3−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.9g、58%)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395 [M+1]+.
tert−ブチル3−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.9g、2.3mmol)の攪拌エタノール:水(12mL、3:1)溶液に、鉄粉末(1.28g、23mmol)及び塩化アンモニウム(0.12g、2.3mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル3−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.8g、90%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365 [M+1]+.
tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.7g、1.9mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.4g、1.9mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.73g、3.8mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.4g、39%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 534 [M+1]+.
N2−(tert−ブチル)−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.4g、0.8mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.31g、95%)。MS (ESI) m/z 434 [M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.20(s, 1H), 8.08(s, 1H), 7.96(d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.52−7.56(m, 1H), 7.35(d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.22−4.34(m, 2H), 3.19−3.32(m, 2H), 3.06−3.13(m, 1H), 2.86−2.95(m, 2H), 2.04−2.08(m, 1H), 1.77−1.85(m, 1H), 1.51(s, 9H).
実施例14.N2−(tert−ブチル)−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1.5g、7.7mmol)及びDIPEA(2.8mL、15.5mmol)の攪拌IPA(25mL)溶液に、tert−ブチル3−アミノピロリジン−1−カルボキシレート(1.4g、7.7mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(3.0g)を得た。MS (ESI) m/z 342, 343 [M−1, M]
+.
tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(2.8g、8.2mmol)、tert−ブチルアミン(1.2g、16.3mmol)、及び重炭酸ナトリウム(1.0g、12.2mmol)の攪拌DMF(30mL)溶液を、60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(3.0g)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 381 [M+1]+.
tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(3g、7.9mmol)の攪拌エタノール:水(40mL、3:1)溶液に、鉄粉末(4.4g、79mmol)及び塩化アンモニウム(0.48g、7.9mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に2時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(3.2g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 351 [M+1]+.
tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−クロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.7mmol)及び1−クロロ−4−イソチオシアナートベンゼン(0.3g、1.7mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.65g、3.4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−クロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.5g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 486, 487 [M, M+1]+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル3−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((4−クロロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.5g、0.5mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−N8−(4−クロロフェニル)−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(0.1g、25%)。MS (ESI) m/z 386, 387 [M, M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.12(s, 1H), 7.64(d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.32(d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.35(brs, 1H), 3.37−3.49(m, 2H), 3.20−3.25(m, 1H), 2.92−2.99(m, 1H), 2.48−2.55(m, 1H), 2.05−2.11(m, 1H), 1.50(s, 9H).
実施例15.N8−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1g、5.73mmol)及びDIPEA(3mL、17.18mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、6.30mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358, 360 [M, M+2]
+.
tert−ブチル4−((5−ニトロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、2.79mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(0.31g、3.07mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.47g、5.59mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル4−((5−ニトロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、51%)を淡褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 443 [M+1]+.
tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−ニトロ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.42mmol)の攪拌エタノール:水(12mL、3:1)溶液に、鉄粉末(0.8g、14.20mmol)及び塩化アンモニウム(0.08g、1.56mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に10時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tertブチル4−((5−アミノ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、73%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 394 [M+1]+.
tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−2−フルオロフェニル)アミノ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、1.02mmol)及び1−クロロ−2−フルオロ−3−イソチオシアナートベンゼン(0.21g、1.12mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.39g、2.04mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−2−フルオロフェニル)アミノ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.2g、36%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 546, 547 [M, M+1]+.
N8−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−2−フルオロフェニル)アミノ)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.2g、0.37mmol)の攪拌MeOH(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N8−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(70mg、43%)。MS (ESI) m/z 446,447 [M,M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.58, 8.05(brs, 1H), 7.44(brs, 1H), 7.22−7.24(m, 1H), 7.14−7.18(m, 1H), 4.61(brs, 1H),3.98−4.08(m,3H), 3.60−3.65(m, 2H), 3.46−3.49(m, 2H), 2.90−3.02(m, 4H), 2.01−2.08(m, 4H),1.55−1.65(m, 2H).
実施例16.N2−(tert−ブチル)−N8−(3−(ジフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
1−(ジフルオロメチル)−3−ニトロベンゼン。3−ニトロベンズアルデヒド(1.0g、7mmol)の攪拌ジクロロメタン(30mL)溶液に、DAST(2.5mL、13mmol)を−78℃で滴下した。この混合物を15分間撹拌し、その後周囲温度まで加温し、16時間撹拌した。反応の終了をTLCで観察した。生成物を単離し、標準方法で精製して、1−(ジフルオロメチル)−3−ニトロベンゼン(0.95g、83%)を褐色ガム状固体として得た。
3−(ジフルオロメチル)アニリン。1−(ジフルオロメチル)−3−ニトロベンゼン(0.9g、5mmol)の攪拌エタノール:水(15:3mL)溶液に、鉄粉末(3.0g、52mmol)及び塩化アンモニウム(0.3g、5mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃で4時間還流させた。反応の終了はTLCで確認した。この反応混合物をセライト床を通して濾過し、その濾液を減圧下濃縮して、3−(ジフルオロメチル)アニリン(0.85g)を褐色ガム状固体として得た。MS (ESI) m/z 144 [M+1]+.
1−(ジフルオロメチル)−3−イソチオシアナートベンゼン 3−(ジフルオロメチル)アニリン(0.85g、6mmol)の攪拌DCM(30mL)溶液に、トリエチルアミン(1.2g、12mmol)及び塩化セシウム(1g、9mmol)を0℃にてN2下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、1−(ジフルオロメチル)−3−イソチオシアナートベンゼン(0.42g、39%)を褐色液体として得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3): δ7.33−7.49(m, 3H), 7.27(s, 1H),6.50−6.78(m, 1H).
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(ジフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、1.1mmol)及び1−(ジフルオロメチル)−3−イソチオシアナートベンゼン(0.2g、1.1mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.42g、2.2mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はTLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(ジフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.18g、32%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 516, 517 [M+1, M+2]+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3−(ジフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(ジフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.17g、0.3mmol)の攪拌メタノール(5mL)溶液に、HClのジオキサン(2mL)溶液を0℃で加え、徐々に周囲温度にした。反応の終了をUPLCで観察した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−N8−(3−(ジフルオロメチル)フェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(110mg、52%)。1H NMR(400 MHz, DMSO−d6): δ 8.54(d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.26(d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.83(d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.54−7.57(m, 2H), 7.49(d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.40(d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.74(d, J = 3.6 Hz, 1H), 3.60−3.68(m, 5H), 3.50−3.55(m, 1H), 3.36(d, J = 11.2 Hz, 1H), 1.94−2.01(m, 1H), 1.81−1.86(m, 1H).
実施例17.N2−(tert−ブチル)−N8−(3,5−ジフルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.7g、2mmol)及び1,3−ジフルオロ−5−イソチオシアナートベンゼン(0.3g、2mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.7g、4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1カルボキシレート(0.35g、36%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 502 [M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3,5−ジフルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3,5−ジフルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.7mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−N8−(3,5−ジフルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(250mg、89%)。MS (ESI) m/z 402 [M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.22(s, 1H), 7.30(s, 1H), 7.26(s, 1H), 6.54−6.60(m, 1H), 4.44−4.51(m, 1H), 3.31−3.32(m, 2H), 2.74−2.88(m, 4H), 1.91−1.94(m, 2H), 1.51(s, 9H).
実施例18.N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.6mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(0.36g、1.6mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.63g、3.3mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、40%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 550 [M+1]
+.
N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.4g、0.7mmol)の攪拌メタノール(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で精製し、N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(280mg、86%)。MS (ESI) m/z 450 [M+1]+. 1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.21(brs, 1H), 7.63(brs, 1H), 7.58(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.40−7.42(m, 1H), 6.95(d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.50−4.56(m, 1H), 3.38(d, 2H), 2.83−2.96(m, 4H), 1.99−2.02(m, 2H), 1.52(s, 9H).
実施例19.N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1g、5.73mmol)及びDIPEA(3mL、17.18mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、6.30mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル−4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358, 360 [M, M+2]
+.
tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1カルボキシレート。tert−ブチル−4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、2.79mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、tert−ブチルアミン(0.22g、3.07mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.47g、5.59mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.7g、64%)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395 [M+1]+.
tert−ブチル−4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル−4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.7g、1.77mmol)の攪拌エタノール:水(12mL、3:1)溶液に、鉄粉末(1g、18mmol)及び塩化アンモニウム(0.1g、1.8mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に10時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル−4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.5g、83%)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365 [M+1]+.
tert−ブチル−4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.5g、1.37mmol)及び1−イソチオシアナート−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.31g、1.50mmol)の攪拌テトラヒドロフラン溶液に、EDCI(0.53g、2.74mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.25g、34%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 534, 536 [M, M+2]+.
N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル−4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.25g、0.46mmol)の攪拌MeOH(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−N8−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(55mg、37%)。MS (ESI) m/z 434.2,435.2 [M,M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD): δ 8.54, 8.23(s, 1H), 7.95(s, 1H), 7.86(brs, 1H), 7.51−7.56(m, 1H), 7.34(d, J= 7.6 Hz, 1H), 4.59(brs, 1H),3.36−3.56(m, 2H), 3.01−3.14(m, 2H), 2.91−2.97(m, 2H), 2.11−2.14(m, 2H), 1.51(s, 9H).
実施例20.N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(4.0g、21mmol)及びDIPEA(6mL、41mmol)の攪拌IPA(50mL)溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(4.5g、22mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、5時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(6.5g、82%)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358.2 [M+1]
+.
tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(2g、6mmol)の攪拌DMF(20mL)溶液に、2−メチルプロパン−2−アミン(0.45g、6mmol)及び炭酸ナトリウム(1.8g、16mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を16時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で単離し、石油エーテルとともに粉砕して、tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、68%)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395.2 [M+1]+.
tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、3mmol)の攪拌エタノール:水(50mL、3:1)溶液に、鉄粉末(1.85g、33mmol)及び塩化アンモニウム(0.18g、3mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に5時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.0g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365.4 [M+1]+.
tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−2−フルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、3mmol)及び1−クロロ−2−フルオロ−3−イソチオシアナートベンゼン(0.57g、3mmol)の攪拌THF(15mL)溶液に、EDCI(1g、5mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を50℃に6時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−2−フルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.3g、22%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 517, 518 [M, M+1]+.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル−4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−2−フルオロフェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.3g、0.6mmol)の攪拌DCM(10mL)溶液に、HClのジオキサン(2mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミンを得た(80mg、38%)。MS (ESI) m/z 418.2, 419.2 [M, M+1]+.1H NMR(400 MHz, CD3OD):δ 8.19(brs, 1H), 7.55(brs, 1H), 7.15−7.23(m, 2H),4.63−4.75(m, 1H), 3.63(d, J=12.8 Hz, 2H), 3.18−3.25(m, 2H),2.96−3.07(m, 2H), 2.21−2.23(m, 2H), 1.48(s, 9H).
実施例21.N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(2.00g、10mmol)及びDIPEA(3.70mL、20mmol)の攪拌IPA(30mL)溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(2.10g、10mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.40g)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358, 359[M, M+1]
+.
tert−ブチル4−((2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.80g、2.24mmol)の攪拌DMF(8mL)溶液に、1−メチルシクロブタン−1−アミン(0.23g、2.68mmol)及び炭酸ナトリウム(0.48g、4.50mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−((2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.55g、61%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 407[M+1] +.
tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.55g、1.35mmol)の攪拌エタノール及び水(10mL、3:1)溶液に、鉄粉末(0.76g、14mmol)及び塩化アンモニウム(0.07g、1.35mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.50g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 377[M+1] +.
tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.45g、1.20mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.28g、1.20mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.45g、2.40mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.21g、30%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 580, 581[M, M+1]+.
N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルシクロブチル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.20g、0.34mmol)の攪拌MeOH(5mL)溶液に、HClのジオキサン(2mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.16g、97%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 480.2, 481.2[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.24(brs, 1H), 8.05(brs, 1H), 7.87(brs, 1H), 7.29(s, 1H), 4.56−4.62(m, 1H), 3.51−3.54(m, 2H), 3.05−3.12(m, 2H), 2.89−2.98(m, 2H), 2.31−2.39(m, 2H), 2.17−2.23(m, 2H), 2.07−2.10(m, 2H), 1.89−1.97(m, 2H), 1.60(s, 3H).
実施例22.N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(3.0g、15mmol)及びDIPEA(6.9mL、39mmol)の攪拌IPA(40mL)溶液に、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3.1g、15mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.4g)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358, 359[M, M+1]
+.
tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.5g、7mmol)の攪拌DMF(30mL)溶液に、tert−ブチルアミン(1g、14mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.9g、10.4mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃で4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.1g、76%)を黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395[M+1] +.
tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.1g、5.30mmol)の攪拌エタノール及び水(40mL、3:1)溶液に、鉄粉末(3g、53mmol)及び塩化アンモニウム(0.28g、5.30mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に3時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(2g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365[M+1] +.
tert−ブチル4−(8−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(tert−ブチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.45g、1.20mmol)及び1−イソチオシアナート−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.34g、1.20mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.5g、2.50mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(8−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(tert−ブチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.7g、64%)を白色固体として得た。MS (ESI) m/z 602[M+1] +.
N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(8−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(tert−ブチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1カルボキシレート(0.25g、0.40mmol)の攪拌メタノール(5mL)溶液に、HClのジオキサン(3mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で3時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(tert−ブチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.197g、95%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 502.2[M+1]+: 1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.33(brs, 2H), 8.28(brs, 1H), 7.55(s, 1H), 4.45−4.55(m, 1H), 3.32−3.33(m, 2H), 2.77−2.86(m, 4H), 1.92−1.94(m, 2H), 1.53(s, 9H).
実施例23.N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル3−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(0.70g、3.61mmol)及びDIPEA(1.23mL、7.21mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル3−(アミノメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.72g、3.61mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で単離し、tert−ブチル3−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.90g)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 358.0, 359.0[M, M−1]
+.
tert−ブチル3−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−(((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.90g、2.51mmol)及び2−メチルプロパン−2−アミン(0.37g、5.02mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、炭酸ナトリウム(0.40g、3.78mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で3時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル3−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.50g、50%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395.2[M+1] +.
tert−ブチル3−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−(((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.50g、1.27mmol)の攪拌エタノール及び水(10mL、4:1)溶液に、鉄粉末(0.71g、12.70mmol)及び塩化アンモニウム(0.07g、1.27mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃に16時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル3−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.50g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365.4[M+1] +.
tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−(((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.50g、1.37mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.33g、1.37mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.52g、2.74mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を50℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.21g、27%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 568.2, 569.2[M, M+1] +.
N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル3−((2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.21g、0.37mmol)の攪拌メタノール(2mL)溶液に、HClのジオキサン(2mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で6時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9−(ピロリジン−3−イルメチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.15g、87%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 468.2, 469.2[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.26(s, 1H), 8.17(s, 1H), 7.99(s, 1H), 7.34(s, 1H), 4.25−4.38(m, 2H), 3.33−3.41(m, 2H), 3.19−3.25(m, 1H), 3.06−3.11(m, 1H), 2.92−2.98(m, 1H), 2.12−2.17(m, 1H), 1.86−1.91(m, 1H), 1.57(s, 9H).
実施例24.N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル3−((2−(シクロブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(1.90g、5.50mmol)、シクロブチルアミン(0.78g、11mmol)の攪拌DMF(15mL)溶液に、炭酸ナトリウム(0.88g、8.30mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で3時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル3−((2−(シクロブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.90g、43%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 379.7[M+1]
+.
tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(シクロブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((2−(シクロブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.90g、2.40mmol)の攪拌エタノール及び水(20mL、4:1)溶液に、鉄粉末(1.33g、24mmol)及び塩化アンモニウム(0.13g、2.40mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃に16時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(シクロブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.90g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 349.7[M+1] +.
tert−ブチル3−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロブチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル3−((5−アミノ−2−(シクロブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.40g、1.14mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.27g、1.14mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.44g、2.30mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル3−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロブチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.16g、25%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 552, 553[M, M+1] +.
N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル3−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロブチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート(0.16g、0.29mmol)の攪拌メタノール(3mL)溶液に、HClの1,4−ジオキサン(2mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロブチル−9−(ピロリジン−3−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.10g、77%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 452.2, 453.2[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.20(s, 1H), 8.02(s, 1H), 7.88(s, 1H), 7.24(s, 1H), 5.31−5.42(m, 1H), 4.41−4.47(m, 2H), 3.49−3.54(m, 2H), 2.99−3.03(m, 1H), 2.5−2.57(m, 1H), 2.41−2.46(m, 2H), 2.07−2.09(m, 1H), 1.93−2.03(m, 2H), 1.74−1.83(m, 2H).
実施例25.N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−(8−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.6g、1.59mmol)及び1−イソチオシアナート−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.43g、1.59mmol)の攪拌THF(6mL)及びエタノール(2mL)溶液に、EDCI(0.61g、3.18mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を50℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(8−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、36%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 613.6, 614.4[M, M+1]
+.
N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(8−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.57mmol)の攪拌メタノール(4mL)溶液に、HClの1,4−ジオキサン(4mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N8−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.24g、82%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 514.2, 515.2[M=1, M+2] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.28−8.33(m, 3H), 7.57(s, 1H), 4.61−4.63(m, 1H), 4.33−4.38(m, 1H), 3.49−3.56(m, 2H), 2.99−3.15(m, 4H), 2.06−2.12(m, 4H), 1.78−1.84(m, 2H), 1.68−1.76(m, 2H), 1.52−1.59(m, 2H).
実施例26.9−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル(1−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1g、5.13mmol)及びDIPEA(1.76mL、10.6mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル(1−アミノ−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.96g、5.15mmol)を0℃にてN
2下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル(1−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(1.8g)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 346, 347 [M, M+1]
+.
tert−ブチル(1−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(1−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.9g、2.6mmol)、2−メチルプロパン−2−アミン(0.38g、5.2mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、炭酸ナトリウム(0.44g、4.16mmol)を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で3時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(1−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.6g、78%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 383.4 [M+1] +.
tert−ブチル(1−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(1−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.6g、1.57mmol)の攪拌エタノール及び水(15mL,4:1)溶液に、鉄粉末(0.89g、15.7mmol)及び塩化アンモニウム(0.8、1.57mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃に6時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル(1−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.53g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 353.3 [M+1] +.
tert−ブチル(1−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(1−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.5g、1.42mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.34g、1.42mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.54g、2.82mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を50℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(1−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.35g、44%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 556, 557[M, M+1] +.
9−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−N2−(tert−ブチル)−N8−−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル(1−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)−2−メチルプロパン−2−イル)カルバメート(0.35g、0.63mmol)の攪拌メタノール(5mL)溶液に、HClのジオキサン(3mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、9−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.26g、90%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 456.2, 457.2[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.24(s, 1H), 8.01(s, 1H), 7.84(s, 1H), 7.26(s, 1H), 4.09(s, 2H), 1.51(s, 9H), 1.29(s, 6H).
実施例27.9−(2−アミノプロピル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル(1−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1.00g、5.15mmol)及びDIPEA(1.76mL、10.30mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル(1−アミノプロパン−2−イル)カルバメート(0.90g、5.15mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル(1−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート(2.10g)を褐色ガム状固体として得た。MS (ESI) m/z 332.3, 333.3 [M, M+1]
+.
tert−ブチル(1−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(1−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート(1.00g、3.01mmol)、シクロペンタナミン(0.51g、6.02mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、炭酸ナトリウム(0.48g、4.51mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で3時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(1−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート(0.70g、78%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 351.2[M+1] +.
tert−ブチル(1−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(1−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート(0.70g、2mmol)の攪拌エタノール及び水(10mL、4:1)溶液に、鉄粉末(1.12g、20mmol)及び塩化アンモニウム(0.11g、2mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃に16時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル(1−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート(0.70g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 321.4[M+1] +.
tert−ブチル(1−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)プロパン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(1−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)プロパン−2−イル)カルバメート(0.70g、2.18mmol)及び3−クロロ−5−イソチオシアナートベンゾニトリル(0.25g、2.18mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.83g、4.36mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(1−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(0.46g、38%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 554.2, 555.2[M, M+1] +.
9−(2−アミノプロピル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル(1−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)プロパン−2−イル)カルバメート(0.45g、0.81mmol)の攪拌メタノール(2mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で6時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、9−(2−アミノプロピル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.34g、92%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 454.1, 456.1[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.18(s, 1H), 7.99(s, 1H), 7.85(s, 1H), 7.31(s, 1H), 4.27−4.37(m, 3H), 3.81−3.86(m, 1H), 2.04−2.09(m, 2H), 1.75−1.80(m, 2H), 1.65−1.72(m, 2H), 1.53−1.59(m, 2H), 1.40(d, J = 6.7 Hz, 3H).
実施例28.N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(2−(メチルアミノ)エチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル(2−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1.00g、5.15mmol)及びDIPEA(1.76mL、10.30mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル(2−アミノエチル)(メチル)カルバメート(0.89g、5.15mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、tert−ブチル(2−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(1.80g)を褐色ガム状固体として得た。MS (ESI) m/z 332.4, 333.4 [M, M+1]
+.
tert−ブチル(2−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート。tert−ブチル(2−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(0.90g、2.71mmol)、シクロペンタナミン(0.46g、5.42mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、炭酸ナトリウム(0.43g、4.06mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で3時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(2−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(0.80g、78%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 381.4 [M+1] +.
tert−ブチル(2−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート。tert−ブチル(2−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(0.80g、2.10mmol)の攪拌エタノール及び水(10mL、4:1)溶液に、鉄粉末(1.18g、21mmol)及び塩化アンモニウム(0.11g、2.10mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃に6時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル(2−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(0.81g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 351.2[M+1] +.
tert−ブチル(2−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)エチル)(メチル)カルバメート。tert−ブチル(2−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)エチル)(メチル)カルバメート(0.40g、1.14mmol)及び3−クロロ−5−イソチオシアナートベンゾニトリル(0.27g、1.14mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.44g、2.28mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(2−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)エチル)(メチル)カルバメート(0.25g、40%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 554.1, 555.1[M, M+1] +.
N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(2−(メチルアミノ)エチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル(2−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)エチル)(メチル)カルバメート(0.24g、0.43mmol)の攪拌メタノール(2mL)溶液に、HClのジオキサン(3mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9−(2−(メチルアミノ)エチル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.17g、90%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 454.1, 455.1 [M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.22(s, 1H), 8.06(s, 1H), 7.89(s, 1H), 7.32(s, 1H), 4.35−4.36(m, 2H), 4.27−4.30(m, 1H), 3.22−3.29(m, 2H), 2.66(s, 3H), 2.05−2.10(m, 2H), 1.78−1.80(m, 2H), 1.67−1.69(m, 2H), 1.53−1.60(m, 2H).
実施例29.9−(3−アミノブチル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル(4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(0.50g、2.57mmol)及びDIPEA(0.88mL、5.14mmol)の攪拌IPA(10mL)溶液に、tert−ブチル(4−アミノブタン−2−イル)カルバメート(0.48g、2.57mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で単離し、tert−ブチル(4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.90g)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 346.0, 347.1[M, M+1]
+.
tert−ブチル(4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.90g、2.60mmol)、2−メチルプロパン−2−アミン(0.38g、5.20mmol)の攪拌DMF(15mL)溶液に、炭酸ナトリウム(0.41g、3.90mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で3時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.45g、46%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 383.2[M+1] +.
tert−ブチル(4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(4−((2−(tert−ブチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.40g、1.04mmol)の攪拌エタノール及び水(10mL,4:1)溶液に、鉄粉末(0.57g、10.40mmol)及び塩化アンモニウム(0.06g、1.04mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル(4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.40g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 353.6[M+1] +.
tert−ブチル(4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ブタン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(4−((5−アミノ−2−(tert−ブチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.40g、1.14mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.27g、1.14mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.43g、2.28mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ブタン−2−イル)カルバメート(0.30g、47%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 556.3, 557.21[M, M+1] +.
9−(3−アミノブチル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル(4−(2−(tert−ブチルアミノ)−8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ブタン−2−イル)カルバメート(030g、0.54mmol)の攪拌メタノール(3mL)溶液に、HClの1,4−ジオキサン(3mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、9−(3−アミノブチル)−N2−(tert−ブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.20g、81%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 456.2, 457.2[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.21(brs, 1H), 8.07(brs, 1H), 7.93(brs, 1H), 7.31(s, 1H), 4.26−4.37(m, 2H), 3.31−3.35(m, 1H), 2.09−2.20(m, 2H), 1.50(s, 9H), 1.42(d, J = 6.5 Hz, 3H).
実施例30.9−(3−アミノブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル(4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート。2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1.50g、7.73mmol)及びDIPEA(2.64mL、15.46mmol)の攪拌IPA(20mL)溶液に、tert−ブチル(4−アミノブタン−2−イル)カルバメート(1.45g、7.73mmol)を少量ずつ0℃にて窒素下で加えた。この反応混合物を徐々に周囲温度まで加温し、1時間攪拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を標準方法で単離し、tert−ブチル(4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.90g)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 346.4, 347.4[M, M+1]
+.
tert−ブチル(4−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.90g、2.60mmol)、及びシクロペンタナミン(0.44g、5.20mmol)の攪拌DMF(15mL)溶液に、炭酸ナトリウム(0.41g、3.90mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で3時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(4−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート0.60g、58%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 395.1[M+1] +.
tert−ブチル(4−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(4−((2−(シクロペンチルアミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.60g、1.52mmol)の攪拌エタノール及び水(10mL、4:1)溶液に、鉄粉末(0.85g、15.20mmol)及び塩化アンモニウム(0.08g、1.52mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を80℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル(4−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.40g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 365.6[M+1] +.
tert−ブチル(4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ブタン−2−イル)カルバメート。tert−ブチル(4−((5−アミノ−2−(シクロペンチルアミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ブタン−2−イル)カルバメート(0.40g、1.09mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.26g、1.09mmol)の攪拌THF(10mL)溶液に、EDCI(0.42g、2.18mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル(4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ブタン−2−イル)カルバメート(0.12g、19%)を淡黄色固体として得た。MS (ESI) m/z 568.1, 569.1[M, M+1] +.
9−(3−アミノブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル(4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)ブタン−2−イル)カルバメート(0.12g、0.21mmol)の攪拌メタノール(3mL)溶液に、HClのジオキサン(1mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。反応の終了はLCMSで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、9−(3−アミノブチル)−N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−シクロペンチル−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.06g、78%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 468.2, 469.2[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.21(s, 1H), 8.05(s, 1H), 7.90(brs, 1H), 7.29(s, 1H), 4.26−4.29(m, 3H), 3.05−3.06(m, 1H), 2.08−2.09(m, 3H), 1.94−1.95(m, 1H), 1.79−1.80(m, 2H), 1.66−1.67(m, 2H), 1.55−1.56(m, 2H), 1.31(d, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例31.N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン
tert−ブチル4−((2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.40g、4mmol)の攪拌DMF(10mL)溶液に、1−メチルシクロペンタン−1−アミン(0.40g、14mmol)及び炭酸ナトリウム(0.90g、8mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を同じ温度で4時間撹拌した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−((2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1g、59%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 421[M+1]
+.
tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)−5−ニトロピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.00g、2.40mmol)の攪拌エタノール及び水(20mL、3:1)溶液に、鉄粉末(1.30g、24mmol)及び塩化アンモニウム(0.13g、2.40mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を85℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。得られた反応混合物をセライト床を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.90g)を褐色固体として得た。MS (ESI) m/z 391[M+1] +.
tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート。tert−ブチル4−((5−アミノ−2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.50g、1.30mmol)及び1−クロロ−3−イソチオシアナート−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(0.30g、1.30mmol)の攪拌THF溶液に、EDCI(0.50g、2.60mmol)を周囲温度で加えた。この反応混合物を60℃に4時間加熱した。反応の終了はUPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、46%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 594, 595[M, M+1] +
N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン。tert−ブチル4−(8−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)−2−((1−メチルシクロペンチル)アミノ)−9H−プリン−9−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.35g、0.59mmol)の攪拌MeOH(10mL)溶液に、HClのジオキサン(5mL)溶液を0℃で加えた。この反応混合物を周囲温度で4時間攪拌した。反応の終了は、UPLCで確認した。生成物を単離し、標準方法で精製して、N8−(3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−N2−(1−メチルシクロペンチル)−9−(ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,8−ジアミン(0.18g、87%)をオフホワイト固体として得た。MS (ESI) m/z 494.2, 495.2[M, M+1] +;1H NMR(400 MHz, CD3OD)δ 8.27(brs, 1H), 8.08(brs, 1H), 7.90(brs, 1H), 7.32(s, 1H), 4.62−4.68(m, 1H), 3.54−3.57(m, 2H), 3.10−3.16(m, 2H), 2.93−3.03(m, 2H), 2.12−2.15(m, 4H), 1.75−1.82(m, 6H), 1.60(s, 3H).
インビトロ抗マラリア活性
Plasmodium falciparumインビトロ[3H]−ヒポキサンチン原虫成長阻害アッセイ
宿主赤血球の調製:原虫培養用のヒト赤血球は、血液をヘパリン処理チューブに吸い込み、RPMI1640培地中で数回洗浄して、血漿及び軟膜から赤血球を分離することにより調製した。分離は、血液をスイングアウトロータにて500xgで5分間遠心分離することによって達成した。白血球を含まない赤血球は、通常は50%ヘマトクリットで保存した(すなわち、1容量の充填赤血球に対して1容量のマラリア培地、約5x109細胞/mLに相当する)。
原虫培養条件:P.falciparum無性血液期の原虫を37℃で、ヘマトクリット 3〜5%のマラリア培地中、低酸素環境で増殖させた(例えば、5%CO2、5%O2、及び90%N2のカスタム混合物)。株は、便宜上、6〜24ウェルの組織培養プレートにて、底に滅菌水を含んだプレートを備えて湿度を高め乾燥を最小限にしたモジュラーチャンバー(Billups−Rothenberg、Del Mar,CA,www.brincubator.com)中で培養した。これらのチャンバーを低O2ガスで満たし、温度変動を最小限にするように設計されたインキュベータにて37℃で維持した。原虫はまた、個々にガスを供給するフラスコで培養しても、別の方法として、キャップを通してガス交換を可能にしたフラスコに入れてもよい(この場合、インキュベータには連続して低O2ガス混合物を吹き込む必要がある)。原虫は通常、48時間に3〜8倍増殖したため、原虫の培養が健全な成長にとって高すぎる原虫血(すなわち、寄生赤血球の割合)に達するのを避けるように注意を払った。最適成長は0.5〜4%の原虫血であった。原虫は、2〜5%の原虫血であるとき、及びほとんどがガメトサイトをほとんどまたは全く含まないリング期のときに最もアッセイに適していた。
アッセイのための化合物の調製:プリン化合物を100%ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、−80℃(または−20℃)で保存した。アッセイ用に、化合物の連続希釈液(2倍またはカスタマイズされたもののいずれか)を低ヒポキサンチン培地(上記参照)で作成し、1ウェル当たり100mLで96ウェルの培養プレートに加えた。化合物を3〜12列(試験試料)に加え、1列及び2列は、化合物を含まない低ヒポキサンチン培地のウェルのために確保した。完了次第、プレートをそれぞれのモジュラーチャンバーに入れ、ガスを供給し、37℃に置いた。これらのプレートは、原虫の添加前の3時間以内にセットした。
アッセイ条件:原虫は、低ヒポキサンチン培地中0.6%〜0.9%の原虫血及び3.2%のヘマトクリットからなる2倍原液に希釈し、100mLを、化合物を含むまたは含まない(異なる濃度で存在する)100mLの低ヒポキサンチン培地をすでに含む1ウェル当たりに加えた。プレートをその後ガスを供給したモジュラーチャンバーにて、37℃で48時間インキュベートした。この後、各ウェルから100mLの培養上清を除去し、最終濃度7.5mCi/mLの[3H]−ヒポキサンチン(1mCi/mL原液、Amersham Biosciences)を含む100mLの低ヒポキサンチン培地で置換した。さらに24時間後、これらプレートを−80℃に少なくとも1時間置き、細胞を凍結させた。プレートをその後解凍し、細胞をガラス繊維フィルター(Wallac、Turku、Finland)上に採取した。フィルターを80℃で30分間乾燥させ、試料バッグ(Wallac)に入れ、シンチレーション液(Ecoscint A、National Diagnostic、Atlanta、GA)に浸漬した。放射線放射を1205 Betaplateリーダー(Wallac)にてカウントした。1分当たりの平均カウント(cpm)は概して、20,000〜60,000の範囲であり、許容最低値は10,000であった。[3H]−ヒポキサンチン取り込みの低下率は、100×((化合物なしの試料の幾何平均cpm)−(試験試料の平均cpm))/(化合物なしの試料の幾何平均cpm)に相当した。低下率を用いて成長阻害率を化合物濃度の関数としてプロットした。これら曲線の直線部分についての線形回帰分析によってIC50値を決定した(D.A.Fidock, P.J.Rosenthal, S.L.Croft, R.Brun, S.Nwaka, Nature Rev.Drug Discovery, 2004, 3, 509−520.)。
アッセイデータ分析。アッセイデータは、Graph pad prism ver.5ソフトウェアを用いて分析する。可変S字形用量反応曲線を、X軸を対数濃度及びY軸を%阻害にしてプロットする。
活性の表
表1の化合物の各々を、これらマラリアアッセイの少なくとも1つで試験し、そこで活性を有することが見出され、式(I)のプリン化合物のすべてがそのアッセイにおいてIC50が1.2μM以下であり、いくつかの化合物はIC50が0.5〜1.2μM(活性レベルA)であり、いくつかはIC50が0.2μM〜0.5μM(活性レベルB)であり、いくつかはIC50が0.1μM〜0.2μM(活性レベルC)であり、いくつかはIC50が0.1μM未満(活性レベルD)であった。
多くの参考文献が引用されており、それらの開示は、参照することによりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。