JP2019516804A - ナトリウム−グルコース共輸送体阻害薬の新規な結晶形及びその製造方法並びに用途 - Google Patents

ナトリウム−グルコース共輸送体阻害薬の新規な結晶形及びその製造方法並びに用途 Download PDF

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Abstract

本発明はナトリウム−グルコース共輸送体阻害薬(Sotagliflozin)の新規な結晶形及びその製造方法並びに用途に関する。本発明はさらに、Sotagliflozinの新規な結晶形を含む医薬組成物及びSotagliflozinの新規な結晶形及び医薬組成物を用いる疾患治療方法に関する。本発明で提供する結晶形は良好な安定性、低い吸湿性、プロセス開発可能性及び取扱容易性などの有利な特性を有し、そして製造方法が簡単でコストが低いので、当該薬の将来の最適化及び開発の観点から重要な価値を有するものである。【選択図】図1

Description

本発明は医薬結晶技術の分野に関する。具体的には、ナトリウム−グルコース共輸送体阻害薬の新規な結晶形及びその製造方法並びに用途に関する。
Sotagliflozinは、レキシコン・ファーマシューティカルズ(Lexicon)社によって開発されたナトリウム−グルコース共輸送体1及び2(SGLT−1およびSGLT−2)の実験的な新規経口二重阻害剤で、現在臨床段階IIIにあり、糖尿病患者の治療の選択肢になる可能性がある。Sotagliflozinは探索的(第II相)試験において、血糖値の降下、血糖変動の改善、および、1型糖尿病に用いた場合の、プラセボと比較する食事時のインスリン投与量の減量などの有望な結果を示している。2型糖尿病患者(腎障害患者を含む)の探索的第II相試験では、血糖値を下げ、体重を減らし、血圧を改善できることが示されている。Sotagliflozinの化学名は、(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(4−クロロ−3−(4−エトキシベンジル)フェニル)−6−(メチルチオ)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリオールであり、構造式は式(I)に示すとおりである。
Figure 2019516804
特許CN101343296BにはSotagliflozinの合成方法は記載されているが、Sotagliflozinに関する結晶形の情報は記載されていない。特許CN102112483A(参照により本明細書に組み込まれる)には、Sotagliflozinの無水結晶形である結晶形態1及び結晶形態2(本発明において以下それぞれ従来の結晶形態1、従来の結晶形態2という)が開示されている。しかし、本発明者らは、従来の結晶形態1は再現性が悪く、従来の結晶形態2は結晶形態1より再現しやすいものの、高い水分活性下では不安定であることを見出した。また、従来の結晶形態2は研磨安定性が不良であり、製剤の製造時に結晶転移が発生しやすく、さらに、従来の結晶形態2は広い粒子径分布や不均一な粒子径分布などの欠点もあり、医薬品開発の後段を考えると好ましくないことも分かった。
医薬的に有効な成分の新しい結晶形(無水物、水和物、溶媒和物などを含む)は、製剤学的に使用可能な原材料形態を拡張するとともに、例えば加工容易性、精製容易性、または他の結晶形態への変換を促進する中間結晶形態としての利用などのより多くの加工上の利点、または、より良い生物学的利用能、貯蔵安定性などのより優れた物理化学的特性を有し得る。特定の薬学的に有用な化合物の新しい結晶形は、薬物性能の改善にも役立ち得る。
したがって、工業上の医薬製剤のより良い製造を図るとともに、後の医薬品使用における結晶特性や医薬特性への厳しい要求を満たす観点から、例えば従来の結晶形態1及び結晶形態2のような従来の結晶形よりもいくつかの点で優れるSotagliflozinの新規な結晶形の開発がまだ求められている。
本発明は、Sotagliflozinの高安定性の新規結晶形及びその製造方法並びに用途を提供することを目的とする。
本発明は、それぞれ結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形V、結晶形VI、結晶形VII、結晶形VIIIという、Sotagliflozinの複数の新規な結晶形を提供する。上述した目的を達成すべく、本発明の第一の形態は、3.6°±0.2°、12.7°±0.2°及び14.1°±0.2°の回折角2θに、Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有するSotagliflozinの結晶形Iを提供する。
上記特徴ピークのほか、本発明の結晶形Iは好ましくはさらに、15.6°±0.2°、17.1°±0.2°、18.7°±0.2°、9.0°±0.2°、21.0°±0.2°、25.7°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所以上に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一形態において、結晶形Iはさらに、15.6°±0.2°、17.1°±0.2°及び18.7°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、本発明の結晶形Iは15.6°±0.2°、17.1°±0.2°及び18.7°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい形態において、本発明の結晶形Iはさらに、9.0°±0.2°、21.0°±0.2°及び25.7°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、本発明の結晶形Iは9.0°±0.2°、21.0°±0.2°及び25.7°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい具体的な実施形態において、結晶形Iは3.6°±0.2°、9.0°±0.2°、12.7°±0.2°、14.1°±0.2°、15.6°±0.2°、17.1°±0.2°、18.7°±0.2°、21.0°±0.2°及び25.7°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい具体的な実施形態において、結晶形Iは3.6°±0.2°、9.0°±0.2°、12.7°±0.2°、14.1°±0.2°、15.6°±0.2°、17.1°±0.2°、18.7°±0.2°、21.0°±0.2°及び25.7°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形Iの粉末X線回折パターンは実質的に図1に示すようなものである。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形Iは水和物である。
1つの好ましい実施例において、示差走査熱量測定(DSC)では、本発明の結晶形Iは69℃付近に加熱すると脱水が始まり、図2に示すようなDSCを有する。
1つの好ましい実施例において、熱重量分析(TGA)では、本発明の結晶形Iは115℃まで加熱したときに、約3.3%の質量損失があり、図3に示すようなTGAを有する。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形Iの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルデータは、H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.16(d,J=2.0Hz,1H),7.09(d,J=8.7Hz,2H),6.86−6.76(m,2H),4.37(d,J=9.6Hz,1H),4.18(d,J=9.4Hz,1H),4.10−3.96(m,4H),3.68(td,J=8.8,2.3Hz,1H),3.58−3.46(m,2H),2.79(d,J=2.3Hz,1H),2.51(d,J=1.9Hz,1H),2.18(s,3H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)であり、図4に示すような液体プロトン核磁気共鳴スペクトルを有する。
本発明はさらに、下記の方法から選ばれる結晶形Iの製造方法を提供する。
(方法1)Sotagliflozin固体をアルコール系、ケトン系又は環状エーテル系の溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、溶液に水を徐々に滴下するか、又は溶液を水に滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで、本発明の結晶形Iである白色の固体を得る。又は、
(方法2)Sotagliflozin固体を水に加えて懸濁液とし、室温で5〜15日間懸濁撹拌し、濾過、乾燥することで、本発明の結晶形Iを得る。
本発明の好ましい具体的な一形態において、方法1における上記アルコール系、ケトン系、環状エーテル系溶媒はそれぞれ、好ましくはメタノール、アセトン、テトラヒドロフランである。
本発明において、方法1における上記撹拌時間は好ましくは6〜72時間であり、より好ましくは12〜72時間であり、具体的には例えば約24時間である。
本発明において、方法2における上記撹拌時間は好ましくは6〜15日間であり、より好ましくは7〜12日間であり、さらには好ましくは8日間である。
本発明の第二の形態は、3.7°±0.2°、4.5°±0.2°及び14.6°±0.2°の回折角2θに、Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有するSotagliflozinの結晶形IIを提供する。
上記特徴ピークのほか、本発明の結晶形IIは好ましくはさらに、13.4°±0.2°、18.1°±0.2°、6.2°±0.2°、22.0°±0.2°、10.6°±0.2°及び15.9°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所以上に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一形態において、結晶形IIはさらに、13.4°±0.2°、18.1°±0.2°及び6.2°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、結晶形IIは13.4°±0.2°、18.1°±0.2°及び6.2°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい形態において、結晶形IIは22.0°±0.2°、10.6°±0.2°及び15.9°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、本発明の結晶形IIは22.0°±0.2°、10.6°±0.2°及び15.9°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一実施形態において、結晶形IIは3.7°±0.2°、4.5°±0.2°、6.2°±0.2°、10.6°±0.2°、13.4°±0.2°、14.6°±0.2°、15.9°±0.2°、18.1°±0.2°及び22.0°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形IIの粉末X線回折パターンは実質的に図5に示すようなものである。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形IIは水和物である。
1つの好ましい実施例において、示差走査熱量測定(DSC)では、本発明の結晶形IIは62℃付近に加熱すると脱水が始まり、図6に示すようなDSCを有する。
1つの好ましい実施例において、熱重量分析(TGA)では、本発明の結晶形IIは112℃まで加熱したときに、約5.7%の質量損失があり、図7に示すようなTGAを有する。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形IIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルデータは、H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.16(d,J=2.0Hz,1H),7.09(d,J=8.6Hz,2H),6.85-6.78(m,2H),4.37(d,J=9.6Hz,1H),4.18(d,J=9.4Hz,1H),4.11-3.96(m,4H),3.68(td,J=8.9,2.3Hz,1H),3.52(tdd,J=12.1,9.3,2.5Hz,2H),2.79(d,J=2.3Hz,1H),2.51(d,J=1.9Hz,1H),2.18(s,3H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)であり、図8に示すような液体プロトン核磁気共鳴スペクトルを有する。
本発明はさらに、下記の方法から選ばれる本発明の結晶形IIの製造方法を提供する。
(方法1)Sotagliflozin固体をアルキルニトリル系溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、溶液に水を徐々に滴下するか、又は溶液を水に滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで、本発明の結晶形IIである白色の固体を得る。又は、
(方法2)Sotagliflozin固体を環状エーテル系溶媒又はエステル系溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、溶液にN−ヘプタンを徐々に滴下するか、又は溶液をN−ヘプタンに滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで、本発明の結晶形IIである白色の固体を得る。又は、
(方法3)Sotagliflozin固体をケトン系溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、溶液にトルエンを徐々に滴下するか、又は溶液をトルエンに滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで、本発明の結晶形IIである白色の固体を得る。又は、
(方法4)Sotagliflozin固体(好ましくは従来の結晶形態2)を、ケトン系溶媒と水との混合溶媒又はアルキルニトリル系溶媒と水との混合溶媒に加え、50℃〜75℃の温度で5〜20日間懸濁撹拌し、濾過、乾燥することで、本発明の結晶形IIを得る。
本発明の結晶形IIの製造方法において、
方法1における上記アルキルニトリル系溶媒は好ましくはアセトニトリルである。方法1における上記撹拌時間好ましくは6〜72時間であり、より好ましくは6〜36時間であり、さらに好ましくは12〜36時間であり、特に好ましくは24〜30時間である。
方法2における上記環状エーテル系溶媒、エステル系溶媒はそれぞれ、好ましくはテトラヒドロフランと酢酸エチルである。方法2における上記撹拌時間好ましくは6〜72時間であり、より好ましくは6〜36時間であり、さらに好ましくは12〜36時間であり、特に好ましくは24〜30時間である。
方法3における上記ケトン系溶媒は好ましくはアセトンである。方法3における上記撹拌時間好ましくは6〜72時間であり、より好ましくは6〜36時間であり、さらに好ましくは12〜36時間であり、特に好ましくは24〜30時間である。
方法4における上記ケトン系溶媒と水との混合溶媒は好ましくはアセトンと水との混合溶媒であり、二者の体積比は1/2〜1/10であってもよく、好ましくは1/3〜1/8であってもよく、より好ましくは1/4〜1/6であってもよい。上記アルキルニトリル系溶媒と水との混合溶媒はアセトニトリルと水との混合溶媒であり、二者の体積比は1/2〜1/10であってもよく、好ましくは1/3〜1/8であってもよく、より好ましくは1/4〜1/6であってもよい。方法4における撹拌時間は好ましくは8〜18日間であり、より好ましくは10〜15日間であり、具体的には例えば14日間である。
本発明の第三の形態は、4.3°±0.2°、14.6°±0.2°及び19.6°±0.2°の回折角2θに、Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有するSotagliflozinの結晶形IIIを提供する。
上記特徴ピークのほか、本発明の結晶形IIIは好ましくはさらに、4.9°±0.2°、15.3°±0.2°、17.5°±0.2°、12.8°±0.2°、25.0°±0.2°及び26.4°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所以上に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一形態において、結晶形IIIは4.9°±0.2°、15.3°±0.2°及び17.5°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、結晶形IIIは4.9°±0.2°、15.3°±0.2°及び17.5°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい形態において、結晶形IIIは12.8°±0.2°、25.0°±0.2°及び26.4°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、結晶形IIIは12.8°±0.2°、25.0°±0.2°及び26.4°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
好ましい一実施形態において、本発明の結晶形IIIは4.3°±0.2°、4.9°±0.2°、12.8°±0.2°、14.6°±0.2°、15.3°±0.2°、17.5°±0.2°、25.0°±0.2°、19.6°±0.2°及び26.4°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形IIIの粉末X線回折パターンは実質的に図9に示すようなものである。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形IIIは無水物である。
1つの好ましい実施例において、示差走査熱量測定(DSC)では、結晶形IIIは131℃付近に加熱すると溶け始め、図10に示すようなDSCを有する。
1つの好ましい実施例において、熱重量分析(TGA)では、結晶形IIIは125℃まで加熱したときに、約1.3%の質量損失があり、図11に示すようなTGAを有する。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形IIIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルデータは、H NMR(400MHz,DMSO)δ7.38(d,J=8.2Hz,1H),7.26(d,J=1.9Hz,1H),7.20(dd,J=8.3,2.0Hz,1H),7.10(d,J=8.6Hz,2H),6.83(d,J=8.6Hz,2H),5.26(d,J=5.7Hz,1H),5.17(d,J=4.8Hz,1H),4.98(d,J=5.7Hz,1H),4.34(d,J=9.4Hz,1H),4.09(d,J=9.4Hz,1H),4.03−3.92(m,4H),3.26(td,J=8.6,4.9Hz,1H),3.22-3.10(m,2H),2.03(s,3H),1.30(t,J=7.0Hz,3H)であり、図12に示すような液体プロトン核磁気共鳴スペクトルを有する。
本発明はさらに、下記の方法から選ばれる本発明の結晶形IIIの製造方法を提供する。
(方法1)Sotagliflozin固体をハロゲン化アルカンに溶解させ、室温下で徐々に揮発させることで白色の固体を得る。
(方法2)Sotagliflozin固体をハロゲン化アルカンとアルカンとの混合溶媒に溶解させて、室温下で徐々に揮発させることで白色の固体を得る。
本発明の結晶形IIIの製造方法において、方法1における上記ハロゲン化アルカンは好ましくはクロロホルムである。方法2におけるハロゲン化アルカンとアルカンはそれぞれ、好ましくはクロロホルムとN−ヘプタンであり、ハロゲン化アルカンとアルカンの体積比は1/1〜10/1であってもよく、より好ましくは3/1〜6/1であってもよく、具体的には例えば4/1である。
本発明の第四の形態は、5.4°±0.2°、9.9°±0.2°及び19.7°±0.2°の回折角2θに、Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有するSotagliflozinの結晶形Vを提供する。
上記特徴ピークのほか、本発明の結晶形Vは好ましくはさらに、12.8°±0.2°、13.6°±0.2°、15.1°±0.2°、6.5°±0.2°、18.2°±0.2°及び20.4°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所以上に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一形態において、前記結晶形Vは12.8°±0.2°、13.6°±0.2°及び15.1°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。好ましくは、前記結晶形Vは12.8°±0.2°、13.6°±0.2°及び15.1°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい形態において、前記結晶形Vは6.5°±0.2°、18.2°±0.2°及び20.4°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。好ましくは、前記結晶形Vは6.5°±0.2°、18.2°±0.2°及び20.4°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
好ましい一実施形態において、本発明の結晶形Vは5.4°±0.2°、6.5°±0.2°、9.9°±0.2°、12.8°±0.2°、13.6°±0.2°、15.1°±0.2°、18.2°±0.2°、19.7°±0.2°及び20.4°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形Vの粉末X線回折パターンは実質的に図13に示すようなものである。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形Vは水和物である。
1つの好ましい実施例において、示差走査熱量測定(DSC)では、本発明の結晶形Vは30℃付近に加熱すると脱水が始まり、図14に示すようなDSCを有する。
1つの好ましい実施例において、熱重量分析(TGA)では、本発明の結晶形Vは115℃まで加熱したときに、約12.7%の質量損失があり、図15に示すようなTGAを有する。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形Vの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルデータは、H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.16(d,J=2.0Hz,1H),7.09(d,J=8.6Hz,2H),6.82(d,J=8.6Hz,2H),4.37(d,J=9.6Hz,1H),4.18(d,J=9.4Hz,1H),4.11-3.95(m,4H),3.72-3.65(m,1H),3.52(ddd,J=21.5,9.3,2.4Hz,2H),2.81(d,J=2.3Hz,1H),2.52(d,J=1.9Hz,1H),2.18(s,3H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)であり、図16に示すような液体プロトン核磁気共鳴スペクトルを有する。
本発明はさらに、加熱温度40〜70℃において、Sotagliflozin固体をアルコール系溶媒と水との混合溶媒に溶解させて透明な溶液とし、得られた透明な溶液を温度0〜10℃の冷却環境に移し、12〜96時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得ることを含む、本発明の結晶形Vの製造方法を提供する。
本発明の結晶形Vの製造方法において、加熱温度は好ましくは50〜60℃である。冷却環境の温度は好ましくは約5℃である。アルコール系溶媒は好ましくはメタノールであり、アルコール系溶媒(メタノール)と水の体積比は2/1〜2/3であってもよく、より好ましくは1/1である。冷却環境において、撹拌の時間は好ましくは36〜96時間であり、より好ましくは48〜96時間であり、最も好ましくは72〜84時間である。
本発明の第五の形態は、4.8°±0.2°、9.5°±0.2°及び14.5°±0.2°の回折角2θに、Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有するSotagliflozinの結晶形VIを提供する。
上記特徴ピークのほか、本発明の結晶形VIは好ましくはさらに、11.1°±0.2°、19.1°±0.2°、21.5°±0.2°、7.7°±0.2°、20.0°±0.2°及び25.4°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所以上に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一形態において、結晶形VIは11.1°±0.2°、19.1°±0.2°及び21.5°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、本発明の結晶形VIは11.1°±0.2°、19.1°±0.2°及び21.5°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい形態において、前記結晶形VIは7.7°±0.2°、20.0°±0.2°及び25.4°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、本発明の結晶形VIは7.7°±0.2°、20.0°±0.2°及び25.4°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
好ましい一実施形態において、本発明の結晶形VIは4.8°±0.2°、7.7°±0.2°、9.5°±0.2°、11.1°±0.2°、14.5°±0.2°、19.1°±0.2°、20.0°±0.2°、21.5°±0.2°及び25.4°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形VIの粉末X線回折パターンは実質的に図17に示すようなものである。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形VIは水和物である。
1つの好ましい実施例において、示差走査熱量測定(DSC)では、本発明の結晶形VIは80℃付近に加熱すると脱水が始まり、図18に示すようなDSCを有する。
1つの好ましい実施例において、熱重量分析(TGA)では、本発明の結晶形VIは116℃まで加熱したときに、約3.6%の質量損失があり、図19に示すようなTGAを有する。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形VIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルデータは、H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.17(d,J=2.0Hz,1H),7.09(d,J=8.7Hz,2H),6.85-6.79(m,2H),4.37(d,J=9.6Hz,1H),4.18(d,J=9.4Hz,1H),4.11-3.96(m,4H),3.68(t,J=9.0Hz,1H),3.58−3.46(m,2H),2.83(s,1H),2.53(d,J=1.6Hz,1H),2.18(s,3H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)であり、図20に示すような液体プロトン核磁気共鳴スペクトルを有する。
本発明はさらに、Sotagliflozin固体を水に投入し、温度35〜65℃で24〜96時間懸濁撹拌して濾過、乾燥することで、結晶形VIを得ることを含む、本発明の結晶形VIの製造方法を提供する。
本発明の結晶形VIの製造方法において、懸濁撹拌時の温度は好ましくは45〜55℃であり、より好ましくは約50℃である。懸濁撹拌時間は好ましくは36〜84時間であり、より好ましくは48〜84時間であり、最も好ましくは約72時間である。
本発明の第六の形態は、10.5°±0.2°、13.8°±0.2°及び15.8°±0.2°の回折角2θに、Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有するSotagliflozinの結晶形VIIを提供する。
上記特徴ピークのほか、本発明の結晶形VIIは好ましくはさらに、16.7°±0.2°、20.3°±0.2°、22.6°±0.2°、6.7°±0.2°、18.5°±0.2°及び19.1°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所以上に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一形態において、結晶形VIIは16.7°±0.2°、20.3°±0.2°及び22.6°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、前記結晶形VIIは16.7°±0.2°、20.3°±0.2°及び22.6°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい形態において、結晶形VIIは6.7°±0.2°、18.5°±0.2°及び19.1°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、前記結晶形VIIは6.7°±0.2°、18.5°±0.2°及び19.1°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
好ましい一実施形態において、本発明の結晶形VIIは6.7°±0.2°、10.5°±0.2°、13.8°±0.2°、15.8°±0.2°、16.7°±0.2°、18.5°±0.2°、19.1°±0.2°、20.3°±0.2°及び22.6°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形VIIの粉末X線回折パターンは実質的に図21に示すようなものである。
1つの好ましい実施例において、示差走査熱量測定(DSC)では、本発明の結晶形VIIは120℃付近に加熱すると溶け始め、図22に示すようなDSCを有する。
1つの好ましい実施例において、熱重量分析(TGA)では、本発明の結晶形VIIは114℃まで加熱したときに、約1.9%の質量損失があり、図23に示すようなTGAを有する。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形VIIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルデータは、H NMR(400MHz,CDCl)δ7.38(d,J=8.2Hz,1H),7.21(dd,J=8.2,2.1Hz,1H),7.16(d,J=2.1Hz,1H),7.09(d,J=8.7Hz,2H),6.85−6.79(m,2H),4.37(d,J=9.6Hz,1H),4.18(d,J=9.4Hz,1H),4.10−3.97(m,4H),3.71−3.64(m,1H),3.58−3.45(m,2H),2.81(d,J=2.2Hz,1H),2.53(d,J=1.9Hz,1H),2.18(s,3H),1.40(t,J=7.0Hz,3H)であり、図24に示すような液体プロトン核磁気共鳴スペクトルを有する。
本発明はさらに、本発明のSotagliflozin結晶形IIを5〜10℃/minの昇温速度で90〜100℃に加熱し、かつ、90℃〜100℃に0.5〜5分間保持することで、白色の固体を得ることを含む、本発明の結晶形VIIの製造方法を提供する。
1つの具体的な実施例において、本発明の結晶形IIを10℃/minの昇温速度で90℃に加熱し、かつ90℃に0.5min保持することで、本発明の結晶形VIIである白色の固体を得る。
本発明の第七の形態は、6.2°±0.2°、10.9°±0.2°及び17.7°±0.2°の回折角2θに、Cu−Kα線による粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有するSotagliflozinの結晶形VIIIを提供する。
上記特徴ピークのほか、本発明の結晶形VIIIは好ましくはさらに、6.2°±0.2°、10.4°±0.2°、10.9°±0.2°、14.9°±0.2°、15.7°±0.2°、17.7°±0.2°、18.8°±0.2°、20.9°±0.2°及び24.1°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所以上に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の好ましい一形態において、結晶形VIIIはさらに、14.9°±0.2°、15.7°±0.2°及び20.9°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、本発明の結晶形VIIIは14.9°±0.2°、15.7°±0.2°及び20.9°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
本発明の別の好ましい形態において、本発明の結晶形VIIIは10.4°±0.2°、18.8°±0.2°、24.1°±0.2°の回折角2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。より好ましくは、本発明の結晶形VIIIは10.4°±0.2°、18.8°±0.2°、24.1°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
好ましい一実施形態において、本発明の結晶形VIIIは6.2°±0.2°、10.4°±0.2°、10.9°±0.2°、14.9°±0.2°、15.7°±0.2°、17.7°±0.2°、18.8°±0.2°、20.9°±0.2°及び24.1°±0.2°の回折角2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有する。
1つの好ましい実施例において、本発明の結晶形VIIIの粉末X線回折パターンは実質的に図25に示すようなものである。
1つの好ましい実施例において、示差走査熱量測定(DSC)では、結晶形VIIIは91℃付近に加熱すると脱溶媒が始まり、図26に示すようなDSCを有する。
本発明はさらに、本発明の結晶形Vの固体を温度60〜80℃に加熱して2分間以上保持することで、本発明の結晶形VIIIである固体を得ることを含む、本発明の結晶形VIIIの製造方法を提供する。ここで、好ましい加熱速度は10℃/分間であり、約65℃まで加熱することが好ましい。
本発明のSotagliflozinの結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形V、結晶形VI、結晶形VII及び結晶形VIIIは以下の有利な特性を有する。
(1)安定性に優れる。
(2)製造プロセスが簡単で、再現・規模拡大が可能である。
(3)結晶化度が良好である。
さらに、従来の結晶形態2と比較して、結晶形I、結晶形IIは、高い水分活性環境でより安定であるという利点を有する。結晶形I及び結晶形VIは従来の結晶形態2よりも良好な機械的安定性を有し、製薬及び貯蔵の観点から好適である。従来の結晶形態2は粒度分布が広く、凝集現象が見られる細い針状のものであるのに対して、結晶形I、結晶形V、結晶形VII、結晶形VIIIは粒度分布が均一であり、製剤プロセスの後処理工程の簡素化、品質制御の向上に寄与する。結晶形II、結晶形III、結晶形VII、結晶形VIIIは従来の結晶形態2よりも高い溶解度を有し、薬物吸収の観点から好適である。
本発明は、Sotagliflozinの新規な結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形V、結晶形VI、結晶形VII、結晶形VIIIを提供することにより、従来の結晶形に存在していた問題を解決した。これらの新規な結晶形は、高い溶解度、製造容易性及び使用する溶媒の低毒性、良好な結晶化度、好適な粒子形態、低い吸湿性、より良い流動性、より良い安定性から選ばれる少なくとも1つの有利な特性を有する。
本発明において、「結晶」又は「結晶形」とは、示されるX線回折パターンの特徴によって確認されるものを指す。当業者なら、本発明において言及する物理化学的性質は特定可能なものであり、その実験誤差は機器の条件、試料の準備および試料の純度に依存することを理解できる。特に、X線回折パターンが一般に装置の条件によって変化することは、当業者には周知である。特に、X線回折パターンの相対強度も実験条件によって変化し得るため、ピーク強度の順番は唯一のまたは決定的な要素として考えるべきではない。さらに、試料の高さなどの実験的要素のために、ピーク角度の全体的なオフセットが生じる可能性があり、通常はある程度のオフセットを許容する。したがって、本発明における結晶形のX線回折パターンは、本明細書で言及する例のX線回折パターンと必ずしも一致しないことは、当業者には理解できる。これらのスペクトルにおける特徴ピークと同一または類似のパターンを有する結晶形であれば、本発明の範囲に属する。当業者は、本発明のスペクトルと未知の結晶形のスペクトルを比較することにより、2組のスペクトルにより表されるものが同じ結晶形か、異なる結晶形かを確認することができる。
「結晶形」、「結晶多形」及び他の関連用語は、本発明において、固体化合物が結晶構造中に特定の結晶状態で存在することを意味する。結晶多形の物理化学的特性の相違は、貯蔵安定性、圧縮性、密度、溶出速度などに反映され得る。
本発明でいう「有効治療量」や「治療上有効な量」とは、組織、系、動物、個体、またはヒトにおいて研究者、獣医、医師、または他の臨床医が求める生物学的反応または薬物反応を引き起こす活性化合物または薬剤の量を指す。
いくつかの実施形態において、本発明のSotagliflozinの新規な結晶形では、結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形V、結晶形VI、結晶形VII、結晶形VIIIは純粋で単一なものであり、他の結晶形を実質的に含まないものである。本発明において、新規な結晶形に関して「実質的に含まない」とは、この結晶形に含まれる他の結晶形が20%(重量)未満であること、特に10%(重量)未満であること、さらに5%(重量)未満であること、さらに1%(重量)未満であることを意味する。
なお、本発明に記載の数値及び数値範囲は、数値又は数値範囲そのものとして狭義に解釈されるべきではなく、具体的な技術の環境に応じて、本発明の趣旨及び原則から逸脱しない限り、かかる数値付近で若干変動してもよいことは、当業者には理解されるところである。本発明では、当業者が予見できるこのような変動の範囲は、「約」という用語によって表現されることが多い。
本発明で提供するSotagliflozinの結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形V、結晶形VI、結晶形VII又は結晶形VIIIは、上述した剤形に適する有利な特性を有する。
さらに、本発明は、SGLT阻害作用、特にSGLT−2阻害作用を有する医薬を製造するための、Sotagliflozinの結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形V、結晶形VI、結晶形VII又は結晶形VIIIのうちの1つ以上の使用を提供する。
本発明はさらに、治療上有効な量の本発明のSotagliflozinの結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形V、結晶形VI、結晶形VII、結晶形VIII又はこれら結晶形の任意の組み合わせ及び薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。好ましくは、前記医薬組成物は糖尿病の予防及び/又は治療に使用される。この医薬組成物は当業界の公知の方法により調製できるので、詳細な説明は省略する。
図1は実施例1における結晶形Iの粉末X線回折パターンである。 図2は実施例2における結晶形Iの示差走査熱量測定グラフである。 図3は実施例2における結晶形Iの熱重量分析パターンである。 図4は実施例2における結晶形Iの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルである。 図5は実施例7における結晶形IIの粉末X線回折パターンである。 図6は実施例7における結晶形IIの示差走査熱量測定グラフである。 図7は実施例7における結晶形IIの熱重量分析パターンである。 図8は実施例7における結晶形IIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルである。 図9は実施例13における結晶形IIIの粉末X線回折パターンである。 図10は実施例13における結晶形IIIの示差走査熱量測定グラフである。 図11は実施例13における結晶形IIIの熱重量分析パターンである。 図12は実施例13における結晶形IIIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルである。 図13は実施例15における結晶形Vの粉末X線回折パターンである。 図14は実施例15における結晶形Vの示差走査熱量測定グラフである。 図15は実施例15における結晶形Vの熱重量分析パターンである。 図16は実施例15における結晶形Vの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルである。 図17は実施例17における結晶形VIの粉末X線回折パターンである。 図18は実施例17における結晶形VIの示差走査熱量測定グラフである。 図19は実施例17における結晶形VIの熱重量分析パターンである。 図20は実施例17における結晶形VIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルである。 図21は実施例19における結晶形VIIの粉末X線回折パターンである。 図22は実施例19における結晶形VIIの示差走査熱量測定グラフである。 図23は実施例19における結晶形VIIの熱重量分析パターンである。 図24は実施例19における結晶形VIIの液体プロトン核磁気共鳴スペクトルである。 図25は実施例20における結晶形VIIIの粉末X線回折パターンである。 図26は実施例20における結晶形VIIIの示差走査熱量測定グラフである。 図27は実施例2における結晶形Iの粉末X線回折パターンである。 図28は実施例3における結晶形Iの粉末X線回折パターンである。 図29は実施例4における結晶形Iの粉末X線回折パターンである。 図30は実施例5における結晶形Iの粉末X線回折パターンである。 図31は実施例6における結晶形Iの粉末X線回折パターンである。 図32は実施例8における結晶形IIの粉末X線回折パターンである。 図33は実施例9における結晶形IIの粉末X線回折パターンである。 図34は実施例10における結晶形IIの粉末X線回折パターンである。 図35は実施例11における結晶形IIの粉末X線回折パターンである。 図36は実施例12における結晶形IIの粉末X線回折パターンである。 図37は実施例14における結晶形IIIの粉末X線回折パターンである。 図38は実施例16における結晶形Vの粉末X線回折パターンである。 図39は実施例18における結晶形VIの粉末X線回折パターンである。 図40は実施例22における結晶形IのDVSパターンである。 図41は実施例23における結晶形IIのDVSパターンである。 図42は実施例24における結晶形IIIのDVSパターンである。 図43は実施例25における結晶形VIのDVSパターンである。 図44は本発明の結晶形Iの25℃/60%相対湿度、40℃/75%相対湿度の条件下で3ヶ月保管後と保管前のXRPDの比較を示すものである。 図45は本発明の結晶形IIの25℃/60%相対湿度、40℃/75%相対湿度の条件下で3ヶ月保管後と保管前のXRPDの比較を示すものである。 図46は本発明の結晶形IIIの25℃/60%相対湿度、40℃/75%相対湿度の条件下で3ヶ月保管後と保管前のXRPDの比較を示すものである。 図47は本発明の結晶形VIの25℃/60%相対湿度、40℃/75%相対湿度の条件下で3ヶ月保管後と保管前のXRPDの比較を示すものである。 図48は従来の結晶形態2の偏光顕微鏡写真である。 図49は本発明の結晶形Iの偏光顕微鏡写真である。 図50は従来の結晶形態2のPSDパターンである。 図51は本発明の結晶形IのPSDパターンである。 図52は本発明の結晶形VのPSDパターンである。 図53は従来の結晶形態2の研磨前と研磨後のXRPDの比較を示すものである。 図54は本発明の結晶形Iの研磨前と研磨後のXRPDの比較を示すものである。 図55は本発明の結晶形VIの研磨前と研磨後のXRPDの比較を示すものである。 図56は本発明の結晶形VIIの偏光顕微鏡写真である。 図57は本発明の結晶形VIIIのPSDパターンである。 図58は実施例31における結晶形VIIのDVSパターンである。 図59は実施例32における結晶形VIIIのDVSパターンである。
本発明をさらに以下の実施例により説明する。下記の実施例は本発明の結晶形の製造及び使用方法を詳細に説明するものである。本発明の範囲から逸脱しない限り、材料及び方法の両方を適宜変更して実施し得ることは当業者には明白である。
本発明における略語の意味は以下のとおりである。
XRPD:粉末X線回折。DSC:示差走査熱量測定。TGA:熱重量分析。
DVS:動的水分吸着。PSD:粒子径分布。PLM:偏光顕微鏡。H NMR:液体プロトン核磁気共鳴スペクトル。
MV:体積基準による平均粒子径。
D10:粒子径分布(体積分布)において10%を占める粒子径。
D50:粒子径分布(体積分布)において50%を占める粒子径、つまりメジアン径。
D90:粒子径分布(体積分布)において90%を占める粒子径。
データの収集に使用する装置及び方法は下記のとおりである。
本発明における粉末X線回折パターンはPanalytical Empyrean粉末X線回折装置により収集したものである。本発明における粉末X線回折の測定条件は下記のとおりである。
X線回折条件:CuKα
Kα1(Å):1.540598、Kα2(Å):1.544426
Kα2/Kα1強度比:0.50
電圧:45千ボルト(kV)
電流:40ミリアンペア(mA)
走査範囲:3.0〜40.0度
示差走査熱量測定(DSC)データは、TA Instruments Q200 MDSCにより収集したものである。機器制御ソフトウェアはThermal Advantageで、解析ソフトウェアはUniversal Analysisであった。通常、1〜10mgの試料を、(特に記載のない限り)蓋付きアルミニウム坩堝に入れ、50mL/minで乾燥Nのパージを維持しながら、試料を10℃/minの昇温速度で室温から300℃に加熱する。同時に、TAソフトウェアは、試料の昇温中の熱量変化を記録する。本願において、融点は初期温度に基づいて報告する。
熱重量分析(TGA)データはTA Instruments Q5000TGAにより収集したものである。機器制御ソフトウェアはThermal AdVantageで、解析ソフトウェアはUniversal Analysisであった。通常、5〜15mgの試料をプラチナ坩堝に入れ、50mL/minで乾燥Nのパージを維持しながら、試料を10℃/minの昇温速度で室温から300℃に加熱する。同時に、TAソフトウェアは、試料の昇温中の重量変化を記録する。本発明の結晶形の含水量は、TGA重量損失から推定して計算したものである。当業者に知られているように、TGA重量損失は、結晶形の含水量の参考であるが、結晶形に含まれる水分子数を絶対的に表すものではない。
本発明における動的水分吸着(DVS)パターンは、SMS社(Surface Measurement Systems Ltd.)製Intrinsic動的水分吸着装置により収集したものである。上記動的水分吸着装置の測定条件は下記のとおりである。
温度:25℃
キャリアガス、流量:N 、200ml/分間
単位時間の質量変化:0.002%/分間
相対湿度の範囲:20%RH−95%RH−0%RH−95%RH
プロトン核磁気共鳴スペクトルデータ(H NMR)は、Bruker AvanceII DMX 400MHZ核磁気共鳴分光計により収集したものである。1〜5mgの試料を量って0.5mLの重水素化ジメチルスルホキシド又は重水素化クロロホルムで溶解し、2〜10mg/mLの溶液とする。
本発明における粒子径分布結果はMicrotrac社製S3500型レーザー粒度分析装置により収集したものである。Microtrac S3500は、SDC(Sample Delivery Controller)注入システムが付いている。この測定は湿式法を採用し、分散媒はIsopar Gであった。上記レーザー粒度分析装置の測定条件は以下のとおりである。
Figure 2019516804
本発明における純度の測定は、高速液体クロマトグラフィー法により行った。測定方法は下記のとおりである。
Figure 2019516804
本発明における溶解度の測定は、高速液体クロマトグラフィー法により行った。測定方法は下記のとおりである。
Figure 2019516804
以下の実施例は、特記しない限り、室温で操作した。
以下の各実施例に使用するSotagliflozin原料は、特許CN101343296Bに記載の製造方法又は市販又は本発明の方法により入手できる。
実施例1 Sotagliflozinの結晶形Iの製造方法
Sotagliflozin固体456.4mgを量り取って20mLガラス瓶に入れ、アセトン2.0mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながら、透明な溶液を徐々に水18mLに加えると、直ちに白色の固体が析出した。室温で3日間撹拌し続け、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。
分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Iである。本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表1に示し、XRPDパターンを図1に示す。
Figure 2019516804
実施例2 Sotagliflozinの結晶形Iの製造方法
Sotagliflozin固体41.4mgを量り取って5mLガラスバイアルに入れ、アセトン0.2mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながら水2.0mLを徐々に加えると、直ちに白色の固体が析出し、24時間撹拌した後、乾燥、濾過して白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Iである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表2に示し、XRPDパターンを図27に示す。DSCパターンを図2に示し、TGAを図3に示し、H NMRを図4に示す。
Figure 2019516804
実施例3 Sotagliflozinの結晶形Iの製造方法
Sotagliflozin固体8.1mgを量り取って1.5mLガラスバイアルに入れ、メタノール0.2mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながら水1.5mLを徐々に加えると、直ちに白色の固体が析出した。室温で24時間撹拌し続け、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Iである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表3に示し、XRPDパターンを図28に示す。
Figure 2019516804
実施例4 Sotagliflozinの結晶形Iの製造方法
Sotagliflozin固体8.5mgを量り取って1.5mLガラスバイアルに入れ、アセトン0.075mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながら水1.5mLを徐々に加えると、直ちに白色の固体が析出した。室温で24時間撹拌し続け、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Iである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表4に示し、XRPDパターンを図29に示す。
Figure 2019516804
実施例5 Sotagliflozinの結晶形Iの製造方法
Sotagliflozin固体8.0mgを量り取って1.5mLガラスバイアルに入れ、テトラヒドロフラン0.075mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながら、透明な溶液を徐々に水1.5mLに加えると、直ちに白色の固体が析出した。室温で24時間撹拌し続け、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Iである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表5に示し、XRPDパターンを図30に示す。
Figure 2019516804
実施例6 Sotagliflozinの結晶形Iの製造方法
Sotagliflozin固体(従来の結晶形態2)10.4mgを1.5mLガラスバイアルに入れ、水0.5mLを加え、室温で8日間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Iである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表6に示し、XRPDパターンを図31に示す。
Figure 2019516804
実施例7 Sotagliflozinの結晶形IIの製造方法
Sotagliflozin固体39.5mgを量り取って20mLガラス瓶に入れ、酢酸エチル0.8mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながらN−ヘプタン5.0mLを徐々に加え、24時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表7に示し、XRPDパターンを図5に示す。DSCパターンを図6に示し、TGAを図7に示し、H NMRを図8に示す。
Figure 2019516804
実施例8 Sotagliflozinの結晶形IIの製造方法
Sotagliflozin固体8.5mgを量り取って1.5mLガラス瓶に入れ、アセトニトリル0.3mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながら水1.5mLを徐々に加えると、直ちに白色の固体が析出した。室温で24時間撹拌し続け、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表8に示し、XRPDパターンを図32に示す。
Figure 2019516804
実施例9 Sotagliflozinの結晶形IIの製造方法
Sotagliflozin固体8.4mgを量り取って1.5mLガラス瓶に入れ、テトラヒドロフラン0.075mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながらN−ヘプタン1.5mLを徐々に加えると、直ちに白色の固体が析出した。室温で24時間撹拌し続け、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表9に示し、XRPDパターンを図33に示す。
Figure 2019516804
実施例10 Sotagliflozinの結晶形IIの製造方法
Sotagliflozin固体8.4mgを量り取って1.5mLガラス瓶に入れ、アセトン0.075mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。磁気撹拌しながらトルエン1.5mLを徐々に加え、24時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表10に示し、XRPDパターンを図34に示す。
Figure 2019516804
実施例11 Sotagliflozinの結晶形IIの製造方法
Sotagliflozin固体(特許の無水結晶形である結晶形態2)8.3mgを量り取って1.5mLガラスバイアルに入れ、アセトニトリルと水との混合溶媒(アセトニトリルと水の体積比が1/6)0.35mLを加え、70℃で14日間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表11に示し、XRPDパターンを図35に示す。
Figure 2019516804
実施例12 Sotagliflozinの結晶形IIの製造方法
Sotagliflozin固体(従来の結晶形態2)8.3mgを量り取って1.5mLガラスバイアルに入れ、アセトンと水との混合溶媒(アセトンと水の体積比が1/6)0.35mLを加え、バイアルに蓋をして密封し、70℃で14日間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表12に示し、XRPDパターンを図36に示す。
Figure 2019516804
実施例13 Sotagliflozinの結晶形IIIの製造方法
Sotagliflozin固体39.2mgを量り取って3mLガラスバイアルに入れ、クロロホルム1.0mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。室温で徐々に揮発させることで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表13に示し、XRPDパターンを図9に示す。DSCパターンを図10に示し、TGAを図11に示し、H NMRを図12に示す。
Figure 2019516804
実施例14 Sotagliflozinの結晶形IIIの製造方法
Sotagliflozin固体5.4mgを量り取って1.5mLガラスバイアルに入れ、クロロホルムとN−ヘプタンの混合溶媒(クロロホルムとN−ヘプタンの体積比が4/1)0.5mLを加えて固体を溶解し、透明な溶液を得た。室温で徐々に揮発させることで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形IIIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表14に示し、XRPDパターンを図37に示す。
Figure 2019516804
実施例15 Sotagliflozinの結晶形Vの製造方法
Sotagliflozin固体44.3mgを量り取って5mLガラスバイアルに入れ、メタノールと水との混合溶媒(メタノールと水の体積比が1/1)4mLを加え、50℃で固体を溶解して透明な溶液を得た。透明な溶液を5℃の環境下で3日間撹拌し、白色の固体が析出した。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Vである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表15に示し、XRPDパターンを図13に示す。DSCパターンを図14に示し、TGAを図15に示し、H NMRを図16に示す。
Figure 2019516804
実施例16 Sotagliflozinの結晶形Vの製造方法
Sotagliflozin固体101.8mgを量り取って20mLガラス瓶に入れ、メタノールと水との混合溶媒(メタノールと水の体積比が2/3)10mLを加え、50℃で固体を溶解して透明な溶液を得た。透明な溶液を5℃の環境下で24時間撹拌し、白色の固体が析出した。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形Vである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表16に示し、XRPDパターンを図38に示す。
Figure 2019516804
実施例17 Sotagliflozinの結晶形VIの製造方法
Sotagliflozin固体(従来の結晶形態2)115.0mgを5mLガラスバイアルに入れ、水3mLを加え、50℃で7日間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形VIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表17に示し、XRPDパターンを図17に示す。DSCパターンを図18に示し、TGAを図19に示し、H NMRを図22に示す。
Figure 2019516804
実施例18 Sotagliflozinの結晶形VIの製造方法
Sotagliflozin固体(従来の結晶形態2)18.8mgを1.5mLガラスバイアルに入れ、水0.8mLを加え、50℃で3日間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形VIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表18に示し、XRPDパターンを図39に示す。
Figure 2019516804
実施例19 Sotagliflozinの結晶形VIIの製造方法
Sotagliflozin固体(本発明の結晶形II)5.6mgを量り取って、プログラム昇温により10℃/minの加熱速度で90℃に加熱し、90℃に0.5min保持することで、白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形VIIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表19に示し、XRPDパターンを図21に示す。DSCを図22に示し、TGAを図23に示し、H NMRを図24に示す。
Figure 2019516804
実施例20 Sotagliflozinの結晶形VIIIの製造方法
Sotagliflozin固体(本発明の結晶形V)1.7mgを量り取って、プログラム昇温により10℃/minの加熱速度で65℃に加熱し、65℃に2min保持することで、白色の固体を得た。分析した結果、本実施例で得られた固体は本発明の結晶形VIIIである。
本実施例で得られた固体の粉末X線回折データを表20に示し、XRPDパターンを図25に示し、DSCを図26に示す。
Figure 2019516804
実施例21 安定性の比較研究実験
CN102112483Aに記載の従来の結晶形態2と本発明の結晶形I、結晶形IIを混ぜ、種々の水分活性系に投入して撹拌し、70時間後、XRPDで分析した。結果を表21に示す。
Figure 2019516804
この実験によれば、高い水分活性(高湿度)の環境において、50%相対湿度より高いとき、結晶形I、結晶形IIは従来の結晶形態2よりも安定である。
なお、本発明において種々の水分活性を調製するために採用する溶媒はHO及びIPAを含むが、これらに限定されず、種々の水分活性の調製に適する他の溶媒においても、本実験と同じ結論が得られる。
実施例22 本発明の結晶形Iの吸湿性実験
13.8mgの結晶形Iを量り取って動的水分吸着装置(DVS)に入れ、25℃の条件下で、20%−95%−0−95%の相対湿度変化サイクルを1回実施した結果、80%相対湿度での重量増加が3.55%であり、吸湿性が低かった。実験結果を表22に示し、DVSパターンを図40に示す。固体を収集してXRPD分析した結果、結晶形は変化しなかった。
Figure 2019516804
実施例23 本発明の結晶形IIの吸湿性実験
10.4mgの結晶形IIを量り取ってDVS装置に入れ、25℃の条件下で、20%−95%−0−95%の相対湿度変化サイクルを1回実施した結果、80%相対湿度での重量増加が2.46%であり、吸湿性が低かった。実験結果を表23に示し、DVSパターンを図41に示す。固体を収集してXRPD分析した結果、結晶形は変化しなかった。
Figure 2019516804
実施例24 本発明の結晶形IIIの吸湿性実験
9.1mgの結晶形IIIを量り取ってDVS装置に入れ、25℃の条件下で、20%−95%−0−95%の相対湿度変化サイクルを1回実施した結果、80%相対湿度での重量増加が0.13%であり、吸湿性が低かった。実験結果を表24に示し、DVSパターンを図42に示す。固体を収集してXRPD分析した結果、結晶形は変化しなかった。
Figure 2019516804
実施例25 本発明の結晶形VIの吸湿性実験
4.5mgの結晶形VIを量り取ってDVS装置に入れ、25℃の条件下で、20%−95%−0−95%の相対湿度変化サイクルを1回実施した結果、80%相対湿度での重量増加が1.80%であり、吸湿性が低かった。実験結果を表25に示し、DVSパターンを図43に示す。固体を収集してXRPD分析した結果、結晶形は変化しなかった。
Figure 2019516804
実施例26溶解度実験
本発明の結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形VII及び従来の結晶形態2をそれぞれSGF(模擬胃液)で飽和溶液とし、本発明の結晶形II、結晶形III、結晶形VII、結晶形VIII及び従来の結晶形態2をそれぞれpH6.5のFaSSIF(空腹状態での模擬腸液)で飽和溶液とし、1時間後に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法により飽和溶液中の試料の含有量を測定した。実験結果を表26〜27に示す。実験結果によれば、本発明の結晶形I、結晶形III及び結晶形VIIの溶解度は従来の結晶形態2のSGFにおける溶解度より顕著に高くなり、それぞれ従来の結晶形態2の1.7倍、2.2倍、2.5倍であった。本発明の結晶形III、結晶形VII、結晶形VIIIのFaSSIFでの溶解度は従来の結晶形態2より顕著に高くなり、それぞれ従来の結晶形態2の1.4倍、1.5倍、1.4倍であった。
Figure 2019516804
Figure 2019516804
実施例27 安定性実験
本発明の結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形VIのそれぞれを25℃/60%相対湿度、40℃/75%相対湿度の条件下で3ヶ月保管し、XRPD分析を行った。結晶形I、II、III、VIの上記2つの条件で3ヶ月保管後と保管前のXRPDをそれぞれ図44、図45、図46、図47に示す。実験結果を表28に示す。結果によれば、本発明の結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形VIは、25℃/60%相対湿度、40℃/75%相対湿度の条件下で3ヶ月保管しても結晶形の安定性が良好であった。
Figure 2019516804
実施例28 形態分析実験
従来の結晶形態2と本発明の結晶形Iの偏光顕微鏡写真をそれぞれ撮影した。従来の結晶形態2の偏光顕微鏡写真を図48に示し、本発明の結晶形Iの偏光顕微鏡写真を49に示す。写真によれば、従来の結晶形態2は細い針状のものであり、本発明の結晶形Iは棒状で、比較的均一な粒子径を有するものである。均一な粒子径は製剤プロセスの後処理工程の簡素化、品質制御の向上に寄与する。本発明の結晶形VIIの偏光顕微鏡写真を図56に示す。写真によれば、結晶形VIIは均一な粒度分布を有する不規則な塊状形態であり、結晶形態2の針状形態と比較して、塊状形態のほうがより良好な流動性を有し、原薬の濾過効率を著しく改善することができ、製剤プロセスにおける薬物の分散に役立つ。
実施例29 粒度比較実験
本発明の結晶形I、結晶形V、結晶形VIII及び従来の結晶形態2のそれぞれの粒度分布を測定した。結果を表29に示す。
Figure 2019516804
分析した結果、従来の結晶形態2のPSDパターンを図50に示し、本発明の結晶形IのPSDパターンを図51に示し、本発明の結晶形VのPSDパターンを図52に示し、本発明の結晶形VIIIのPSDパターンを図57に示す。
結果によれば、従来の結晶形態2は粒度分布が広く、二峰性であり、これは試料の凝集に起因したと推測される。粒度分布の不均一性および粒子の凝集は、製剤の均一性に大きな悪影響を与え、さらに薬物の溶解、薬物の吸収にも影響を及ぼし、その結果、吸収や溶解が不均一になり、バッチ間のバラツキが大きい。これに対して、本発明の結晶形I、結晶形V、結晶形VIIIは粒度分布が狭く、ほぼ単一の正規分布となっている。均一な粒度分布は、製剤の均一性確保、製剤の前処理工程の簡素化に役立ち、医薬品の開発にプラスな影響を与える。
実施例30 機械的安定性実験
本発明の結晶形I、結晶形VI、従来の結晶形態2をそれぞれすり鉢に入れ、手動で5分間磨砕し、固体のXRPD分析を行った。従来の結晶形態2、本発明の結晶形I及結晶形VIとの3つの研磨前と研磨後のXRPDの比較をそれぞれ図53〜図55に示す(上図は磨砕前のXRPDパターンであり、下図は5分間磨砕後のXRPDパターンである)。結果を表30に示す。
Figure 2019516804
結果によれば、ある程度の機械的応力の作用下において、本発明の結晶形I、結晶形VIは変化しておらず、結晶化度が僅か少しだけ低くなり、少量のアモルファスは含むが、依然として安定した物理化学的特性を維持できる。一方、従来の結晶形態2は結晶化度が弱くなり、ほとんどがアモルファスとなって機械的安定性が悪くなった。本発明の結晶形I、結晶形VIは従来の結晶形態2よりも機械的安定性に優れ、製薬、貯蔵及びプロセスの観点からより一層好適である。
実施例31 本発明の結晶形VIIの吸湿性実験
11.5mgの結晶形VIIを量り取ってDVS装置に入れ、25℃の条件下で、0%−95%−0%の相対湿度変化サイクルを1回実施した結果、80%相対湿度での重量増加が1.08%であり、吸湿性が低かった。実験結果を表31に示し、DVSパターンを図58に示す。固体を収集してXRPD分析した結果、結晶形は変化しなかった。
Figure 2019516804
実施例32 本発明の結晶形VIIIの吸湿性実験
10.6mgの結晶形VIIIを量り取ってDVS装置に入れ、25℃の条件下で、0%−95%−0%の相対湿度変化サイクルを1回実施した結果、80%相対湿度での重量増加が0.60%であり、吸湿性が低かった。実験結果を表32に示し、DVSパターンを図59に示す。固体を収集してXRPD分析した結果、結晶形は変化しなかった。
Figure 2019516804
当業者は、本明細書の教示に基づき、本発明を若干修正・変更してもよいことを理解できる。上記修正、変更も本発明の請求項に規定する範囲内である。

Claims (29)

  1. 3.6°±0.2°、12.7°±0.2°及び14.1°±0.2°の2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とするSotagliflozinの結晶形I。
  2. 15.6°±0.2°、17.1°±0.2°及び18.7°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の結晶形I。
  3. 9.0°±0.2°、21.0°±0.2°及び25.7°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の結晶形I。
  4. 3.7°±0.2°、4.5°±0.2°及び14.6°±0.2°の2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とするSotagliflozinの結晶形II。
  5. 13.4°±0.2°、18.1°±0.2°及び6.2°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とする請求項4に記載の結晶形II。
  6. 22.0°±0.2°、10.6°±0.2°及び15.9°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とする請求項4に記載の結晶形II。
  7. 4.3°±0.2°、14.6°±0.2°及び19.6°±0.2°の2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とするSotagliflozinの結晶形III。
  8. 4.9°±0.2°、15.3°±0.2°及び17.5°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項7に記載の結晶形III。
  9. 12.8°±0.2°、25.0°±0.2°及び26.4°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項7に記載の結晶形III。
  10. 5.4°±0.2°、9.9°±0.2°及び19.7°±0.2°の2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とするSotagliflozinの結晶形V。
  11. 12.8°±0.2°、13.6°±0.2°及び15.1°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の結晶形V。
  12. 6.5°±0.2°、18.2°±0.2°及び20.4°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の結晶形V。
  13. 4.8°±0.2°、9.5°±0.2°及び14.5°±0.2°の2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とするSotagliflozinの結晶形VI。
  14. 11.1°±0.2°、19.1°±0.2°及び21.5°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項14に記載の結晶形VI。
  15. 7.7°±0.2°、20.0°±0.2°及び25.4°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項14に記載の結晶形VI。
  16. 10.5°±0.2°、13.8°±0.2°及び15.8°±0.2°の2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とするSotagliflozinの結晶形VII。
  17. 16.7°±0.2°、20.3°±0.2°及び22.6°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項16に記載の結晶形VII。
  18. 6.7°±0.2°、18.5°±0.2°及び19.1°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項16に記載の結晶形VII。
  19. 6.2°±0.2°、10.9°±0.2°及び17.7°±0.2°の2θに、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークを有することを特徴とするSotagliflozinの結晶形VIII。
  20. 14.9°±0.2°、15.7°±0.2°及び20.9°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項19に記載の結晶形VIII。
  21. 10.4°±0.2°、18.8°±0.2°、24.1°±0.2°の2θのうちの1箇所又は2箇所又は3箇所に、粉末X線回折パターンにおける特徴ピークをさらに有することを特徴とする請求項19に記載の結晶形VIII。
  22. 1)Sotagliflozin固体をアルコール系、ケトン系又は環状エーテル系の溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、前記溶液に水を徐々に滴下するか又は前記溶液を水に滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得ること、又は、
    2)Sotagliflozin固体を水に加えて懸濁液とし、室温で5〜15日間懸濁撹拌し、濾過、乾燥することで、白色の固体を得ること、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のSotagliflozinの結晶形Iの製造方法。
  23. 1)Sotagliflozin固体をアルキルニトリル系溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、該溶液に水を徐々に滴下するか又は該溶液を水に滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得ること、又は、
    2)Sotagliflozin固体を環状エーテル系又はエステル系の溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、該溶液にN−ヘプタンを徐々に滴下するか又は該溶液をN−ヘプタンに滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得ること、又は、
    3)Sotagliflozin固体をケトン系の溶媒に溶解させてSotagliflozin溶液を得、該溶液にトルエンを徐々に滴下するか又は該溶液をトルエンに滴下して固体を析出させ、室温で1〜72時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得ること、又は、
    4)Sotagliflozin固体をケトン系溶媒と水との混合溶媒又はアルキルニトリル系溶媒と水との混合溶媒に加え、50℃〜75℃の温度で5〜20日間懸濁撹拌し、濾過、乾燥すること、
    を含むことを特徴とする請求項4に記載のSotagliflozinの結晶形IIの製造方法。
  24. Sotagliflozin固体をハロゲン化アルカン又はハロゲン化アルカンとアルカンの混合溶媒に溶解させ、室温で徐々に揮発させることで白色の固体を得ることを含むことを特徴とする請求項7に記載のSotagliflozinの結晶形IIIの製造方法。
  25. 温度40〜70℃において、Sotagliflozin固体をアルコール系溶媒と水との混合溶媒に溶解させて透明な溶液とし、得られた透明な溶液を0〜10℃の冷却環境に移し、12〜96時間撹拌し、濾過、乾燥することで白色の固体を得ることを含むことを特徴とする請求項10に記載のSotagliflozinの結晶形Vの製造方法。
  26. Sotagliflozin固体を水に入れ、35〜65℃の温度で24〜96時間懸濁撹拌し、濾過、乾燥することで、前記Sotagliflozinの結晶形VIを得ることを含むことを特徴とする請求項13に記載のSotagliflozinの結晶形VIの製造方法。
  27. 請求項4に記載のSotagliflozinの結晶形IIを、5〜10℃/分間の昇温速度で90〜100℃に加熱し、90〜100℃に0.5〜5分間保持することで、白色の固体を得ることを含むことを特徴とする請求項16に記載のSotagliflozinの結晶形VIIの製造方法。
  28. 請求項10に記載のSotagliflozinの結晶形Vの固体を60〜80℃に加熱し、2分間以上保持することで、前記結晶形VIIIである固体を得ることを含むことを特徴とする請求項19に記載のSotagliflozinの結晶形VIIIの製造方法。
  29. 治療上有効な量の請求項1に記載の結晶形I、請求項4に記載の結晶形II、請求項7に記載の結晶形III、請求項10に記載の結晶形V、請求項13に記載の結晶形VI、請求項16に記載の結晶形VII又は請求項19に記載の結晶形VIII又はこれら結晶形の任意の組み合わせと、薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含む医薬組成物。
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