図1A−図6に示されるように、以下、本発明の一好適実施例による農業機械動力システム400について説明し、前記農業機械動力システム400は、農業機械に適用されて、前記農業機械に動力を提供して、前記農業機械を駆動して作動させる。なお、前記農業機械のタイプについて、本発明の前記農業機械動力システム400において制限されず、たとえば、前記農業機械は、移植機、田植機、植物保護装置などであってもよいが、これらに制限されない。
図1A及び図6に示されるように、前記農業機械は、農業機械本体402と、前記農業機械本体402に接続して設置された前記農業機械動力システム400とを備え、前記農業機械動力システム400は、動力を発生させて前記農業機械本体402に伝達し、前記農業機械本体402を介して前記農業機械の操作者による農業作業を支援する。好ましくは、前記農業機械動力システム400は前記農業機械本体402の先端に設置され、このような方式によれば、前記農業機械の操作者は前記農業機械を簡便且つ柔軟に操作することができ、特に前記農業機械を操作してカーブさせるとき、前記農業機械は、後輪を支点として先端を容易にリフトして、前記農業機械にカーブ操作を実行させることができる。
なお、前記農業機械の一実例において、前記農業機械本体402に配置されたハブは一般的なハブであってもよい。前記農業機械の別の実例において、前記農業機械本体402に配置されたハブ4100はハブモータを有するハブであり、ハブモータを使用することによって、前記農業機械の伝動機構を省略して、前記農業機械の構造を簡略化させて前記農業機械自体の重量を減少させ、さらに前記農業機械の操作性を向上させることができる。前記農業機械動力システム400は、電動装置401と、前記電動装置401と前記農業機械本体402に接続された動力機構450とを含み、前記動力機構450は前記電動装置401に接続され、前記動力機構450は前記農業機械本体402に設置され、且つ前記動力機構450は前記農業機械本体502に接続される。前記電動装置401は、電気エネルギーを提供して電気エネルギーを前記動力機構450に伝達し、前記動力機構450は動力を発生させて前記農業機械本体402に伝達し、前記農業機械本体402を介して前記農業機械の操作者による農業作業を支援する。
図1A−図4に示されるように、前記電動装置401はさらに、電池パック420と、少なくとも2つのコネクタ440とを備え、少なくとも一方の前記コネクタ440は入力コネクタ440a、他方の前記コネクタ440は出力コネクタ440bであり、前記入力コネクタ440aと前記出力コネクタ440bはそれぞれ前記電池パック420の入力端と出力端に接続され、且つ前記動力機構450は前記出力コネクタ440bに接続され、前記入力コネクタ440aを介して外部の電気エネルギーが前記電池パック420に充電され、前記出力コネクタ440bを介して前記電池パック420に保存された電気エネルギーが前記動力機構450に出力され、前記動力機構450は動力を発生させて前記動力を前記農業機械本体402に伝達して、前記農業機械本体402を駆動して作動させる。前記電動装置401はさらに容器410を備え、前記電池パック420は、前記容器410に収容され、前記入力コネクタ440aと前記出力コネクタ440bはそれぞれ前記容器410に設置され、且つ前記容器410の内部から外部に延びており、それにより、前記入力コネクタ440aは前記容器410の内部において前記電池パック420の入力端に接続され、前記出力コネクタ440bは、前記容器410の内部において前記電池パック420の出力端に接続される。なお、前記入力コネクタ440aを介して前記容器410の外部で電気エネルギーが前記電池パック420に充電され、前記出力コネクタ440bを介して前記容器410の外部で前記電池パック420に保存された電気エネルギーが前記動力機構450に提供される。
前記電動装置401はさらに電源管理モジュール430を備え、前記電源管理モジュール430は、前記容器410に収容され、且つ前記電池パック420に接続される。前記電源管理モジュール430は、前記電池パック420が前記入力コネクタ440aを介して電気エネルギーを充電され、前記出力コネクタ440bを介して電気エネルギーを出力したときに、前記電池パック420のリアルタイムデータを収集して、前記電池パック420のリアルタイム状態を取得することで、前記電池パック420がバランスよく電気エネルギーを出力できるように前記電池パック420を管理し、このような方式によれば、前記電源管理モジュール430は、前記電池パック420への過充電又は過放電操作を防止して、前記電池パック420の耐用年数を延ばす。
前記電池パック420と前記電源管理モジュール430はそれぞれ、前記容器410に収容されて、前記容器410を介して前記容器410の外部環境から遮断されている。つまり、前記容器410は、前記電池パック420と前記電源管理モジュール430を密閉させて、前記容器410の外部の水蒸気や湿気の前記容器410の内部への侵入を防止し、このような方式によれば、本発明の前記農業機械動力システム400が配置された前記農業機械は、特に水田又はその他の高湿度環境用に適する。なお、前記電池パック420は少なくとも2つの充電電池421を含む。本発明の前記農業機械動力システム400において、各前記充電電池421は並列接続方式で接続されて前記電池パック420を構成し、このような方式によれば、前記電池パック420の数を増大して、前記電池パック420のコストを削減させる。本発明では、前記電池パック420を構成する前記充電電池421のタイプについて制限がなく、たとえば、前記充電電池421は、鉛蓄電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、亜鉛空気電池、太陽電池、バイオ電池又は燃料電池などであってもよい。
本発明の前記農業機械動力システム400の前記動力機構450はさらに、モータユニット451と動力伝達ユニット452を備え、前記モータユニット451は、前記電池パック420に接続され、前記動力伝達ユニット452は前記モータユニット451に接続される。具体的には、前記出力コネクタ440bはさらに、前記モータユニット451に接続されて、前記電池パック420に保存された電気エネルギーを前記モータユニット451に提供して動力を発生させ、すなわち、前記モータユニット451は、前記出力コネクタ440bを介して前記電池パック420に接続され、前記動力伝達ユニット452はそれぞれ前記モータユニット451と前記農業機械本体402に接続され、前記モータユニット451により生じた動力を前記農業機械本体402に伝達し、それにより前記農業機械本体402を駆動して作動させる。
前記モータユニット451はさらに、金属ハウジング4511と、前記ハウジング4511の内部空間に設置されたかご型ACモータ4512とを含み、前記電池パック420の出力端に接続された前記コネクタ440はさらに前記モータユニット451の前記かご型ACモータ4512に接続される。なお、前記ハウジング4511はアルミニウム合金材料で製造でき、たとえば、前記ハウジング4511は、アルミニウム合金材料を用いてアルミニウム合金圧力鋳造プロセスで成形されるものであり、このような方式によれば、前記モータユニット451の強度を確保するとともに前記モータユニット451の重量を減少させるだけでなく、前記モータユニット451の放熱能力を向上させて、前記モータユニット451の長時間作動の場合の温度を下げる。なお、前記ハウジング4511はまた、前記モータユニット451のシール性を確保して、外部の水蒸気又は湿気の前記ハウジング4511の内部空間への侵入により前記かご型ACモータ4512が破壊されることを避ける。前記動力伝達ユニット452は前記かご型ACモータ4512に接続される。
図2に示されるように、前記電動装置401は放熱機構460を含み、前記放熱機構460は前記容器410に設置され、且つ前記電池パック420に隣接して設置されて、前記容器410に収容された前記電池パック420が作動するときに生じた熱量を前記容器410の外部環境へ放熱し、それにより前記容器410の内部の温度が適切な範囲に維持される。
前記放熱機構460は、前記電源管理モジュール430で前記放熱機構460の作動状態を管理し、たとえば前記電源管理モジュール430で前記放熱機構460の回転数などの作動状態を制御して、前記容器410の内部温度を適切な範囲に保持して、さらに本発明の前記農業機械動力システム400の前記電動装置401が使用されるときの安定性を確保するように、前記電源管理モジュール430に接続されてもよい。
前記電動装置401はさらに、少なくとも2つのシール部材470を含み、前記シール部材470はそれぞれ前記入力コネクタ440aと前記容器410の間、及び前記出力コネクタ440bと前記容器410の間に設置されて、前記入力コネクタ440aと前記容器410の間に形成された隙間及び前記出力コネクタ440bと前記容器410の間に形成された隙間をシールして、水蒸気又は湿気が前記入力コネクタ440aと前記容器410の間及び前記出力コネクタ440bと前記容器410の間に形成された隙間から前記容器410の内部に侵入されることを防止して、それにより前記容器410のシール性を向上させる。図4に示されるように、前記電源管理モジュール430はさらに、互いに接続された、収集モジュール431、分析モジュール432及び制御モジュール433を含む。前記収集モジュール431は、前記電池パック420に接続されて、前記電池パック420のリアルタイムデータを収集して、該リアルタイムデータを前記分析モジュール432に送信し、前記分析モジュール432は、前記収集モジュール431が収集したリアルタイムデータに基づいて、前記電池パック420のリアルタイム状態を取得し、前記制御モジュール433は、前記分析モジュール432が取得した前記電池パック420のリアルタイム状態に基づいて、前記電池パック420を管理する。
前記電源管理モジュール430は前記電池パック420の放電過程を管理できる。前記収集モジュール431は、前記電池パック420が外部へ電気エネルギーを出力するときに、前記充電電池421ごとのリアルタイムデータを収集し、たとえば、前記収集モジュール431は、各前記充電電池421が外部へ出力した電圧及び/又は電流などのリアルタイムデータを収集し、且つ該リアルタイムデータを前記分析モジュール432に送信する。前記分析モジュール432は、前記収集モジュール431が収集した各前記充電電池421のリアルタイムデータに基づいて、前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421のリアルタイム状態を取得し、たとえば、前記分析モジュール432は、前記収集モジュール431が取得した各前記充電電池421が外部へ出力した電圧及び/又は電流に基づいて、前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421の残量を取得する。前記制御モジュール433は、前記分析モジュール432が取得した前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421のリアルタイム状態に基づいて、前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421を管理し、たとえば、前記制御モジュール433は、各前記充電電池421の残量に基づいて、前記電池パック420の各前記充電電池421の残量を均等化させるように各前記充電電池421が外部へ出力した電気エネルギーの量を制御し、このような方式によれば、前記電源管理モジュール430は、前記電池パック420の放電過程を管理できる。
前記電源管理モジュール430は前記電池パック420の充電過程を管理できる。前記収集モジュール431は、前記電池パック420が充電されたときに、各前記充電電池421のリアルタイムデータを収集し、たとえば、前記収集モジュール431は、各前記充電電池421に充電される電気エネルギーの電圧及び/又は電流などのリアルタイムデータを収集して、該リアルタイムデータを前記分析モジュール432に送信する。前記分析モジュール432は、前記収集モジュール431が収集した各前記充電電池421のリアルタイムデータに基づいて、前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421のリアルタイム状態を取得し、たとえば、前記分析モジュール432は、前記収集モジュール431が取得した各前記充電電池421に充電される電気エネルギーの電圧及び/又は電流に基づいて、前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421の残量を取得する。前記制御モジュール433は、前記分析モジュール432が取得した前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421のリアルタイム状態に基づいて、前記電池パック420と前記電池パック420の各前記充電電池421を管理し、たとえば、前記制御モジュール433は、各前記充電電池421の残量に基づいて、前記電池パック420の各前記充電電池421に充電される残量を均等化させるように各前記充電電池421に充電される電気エネルギーの量を制御し、このような方式によれば、前記電源管理モジュール430は、前記電池パック420の充電過程を管理できる。
さらに、前記収集モジュール431は、電圧センサ4311、電流センサ4312及び温度センサ4313のうちの少なくとも1種を含み、前記収集モジュール431は、前記電圧センサ4311と前記電流センサ4312によって、前記電池パック420で外部へ電気エネルギーを出力し又は前記電池パック420に電気エネルギーを充電するときに、前記電池パック420のリアルタイム状態を収集し、前記温度センサ4313によって、前記容器410の内部温度を収集して前記電池パック420のリアルタイム状態を取得する。好ましくは、前記収集モジュール431の前記電圧センサ4311、前記電流センサ4312及び前記温度センサ4313は、CANバス(Controller Area Networkバス)を介して前記電源管理モジュール430に接続される。
前記電動装置401はさらに表示機構480を含み、前記電源管理モジュール430はさらに前記表示機構480に接続されたフィードバックモジュール434を含み、前記フィードバックモジュール434は、前記電源管理モジュール430が取得した前記電池パック420のリアルタイム状態を前記表示機構480に送信して、前記農業機械の操作者により視認可能であり、このような方式によれば、前記農業機械の操作者が前記農業機械を効果的に操作できるように、前記農業機械の操作者と前記農業機械の間のインタラクションを可能にする。当業者にとって明らかなように、前記フィードバックモジュール434は、前記収集モジュール431、前記分析モジュール432及び前記制御モジュール433に互いに接続される。
図5及び図6に示されるように、本発明の前記農業機械動力システム400の前記電動装置401の前記コネクタ440は、固定接続部441と、前記固定接続部441に取り外可能に装着される可動接続部442とを含み、前記固定接続部441は前記容器410に設置され、且つ前記容器410の内部から外部へ延びており、前記固定接続部441は、前記容器410の内部において、前記電池パック420の入力端又は出力端に接続される。前記可動接続部442は前記動力機構450に接続され、前記可動接続部442が前記固定接続部441に装着され且つ通電されると、前記電池パック420は、前記コネクタ440によって電気エネルギーを前記動力機構450に伝達して動力を発生させて出力する。前記コネクタ440はさらに防水機構443を含み、前記防水機構443はさらに、前記固定接続部441と前記可動接続部442の間に設置された第1防水パッド4431を含み、前記第1防水パッド4431は、前記固定接続部441と前記可動接続部442の間に形成された隙間をシールし、水蒸気又は湿気が前記固定接続部441と前記可動接続部442の間に形成された隙間から前記コネクタ440の内部に侵入することを避け、それにより農業機械が農業生産に用いられる場合の前記電動装置401の信頼性を確保する。
前記固定接続部441はソケットハウジング4411とソケット本体4412を含む。前記ソケットハウジング4411は、前記容器410に設置され且つ前記容器410の内部から外部に延びており、前記シール部材470は、前記容器410と前記ソケットハウジング4411の間に設置されて、前記容器410の外部の水蒸気又は湿気が前記ソケットハウジング4411と前記容器410の間に形成された隙間から前記容器410の内部に侵入することを避ける。前記ソケット本体4412は、前記ソケットハウジング4411に設置され、前記容器410の内部においてその端部が前記電池パック420に接続される。
前記可動接続部442はプラグハウジング4421、プラグ本体4422、環状締結素子4423及び防水素子4424を含む。前記プラグハウジング4421は、プラグハウジング本体44211と、前記プラグハウジング本体44211に一体に設置された第1バリア体44212とを含み、前記プラグ本体4422は、前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211に設置され、且つ前記可動接続部442は、前記動力機構450に接続される。前記締結素子4423は、環状締結本体44231と前記締結本体44231の端部の内壁に沿って一体に設置された第2バリア体44232とを含み、前記ソケット本体4412は雄ねじを有し、前記締結素子4423の前記締結本体44231は雌ねじを有し、且つ前記締結素子4423の前記締結本体44231の雌ねじが前記ソケット本体4412の雄ねじと互いに噛み合い、それによって、前記締結素子4423の前記第2バリア体44232が前記プラグハウジング4421の前記第1バリア体44212を押し付ける方式で、前記可動接続部442は前記固定接続部441に装着され、且つ前記プラグ本体4422は前記ソケット本体4412に電気的に接続される。前記第1防水パッド4431は、前記プラグハウジング4421の前記第1バリア体44212と前記ソケットハウジング4411により押し付けられるときに、前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211と前記ソケットハウジング4411の間に形成された隙間に応じて変形できるように、前記プラグハウジング4421の前記第1バリア体44212と前記ソケットハウジング4411の間に設置され、それにより、前記第1防水パッド4431は、前記プラグハウジング4421の第1バリア体44212と前記ソケットハウジング4411の間に形成された隙間をシールする。前記防水機構443はさらに第2防水パッド4432を含み、前記第2防水パッド4432は、前記プラグハウジング4421の前記第1バリア体44212と前記締結素子4423の前記第2バリア体44232により押し付けられるときに、前記プラグハウジング4421の前記第1バリア体44212と前記締結素子4423の前記第2バリア体44232の間に形成された隙間に応じて変形できるように、前記前記プラグハウジング4421の前記第1バリア体44212と前記締結素子4423の前記第2バリア体44232の間に設置され、それにより、前記第2防水パッド4432は、前記プラグハウジング4421の前記第1バリア体44212と前記締結素子4423の前記第2バリア体44232の間に形成された隙間をシールする。
前記防水素子4424は、中空取付体44241と、前記取付体44241の端部に設置された中空接続体44242とを含む。前記取付体44241は雌ねじを有し、前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211は雄ねじを有し、前記取付体44241の雌ねじは前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211の雄ねじと螺合して、前記防水素子4424を前記プラグハウジング4421に取り付ける。前記防水機構443はさらに第3防水パッド4433を含み、前記第1防水パッド433は、前記防水素子4424の前記取付体44241と前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211が押されたときに、前記防水素子4424の前記取付体44241と前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211の間に形成された隙間に基づいて変形できるように、前記防水素子4424の前記取付体44241と前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211の間に設置され、それにより、前記第3防水パッド4433は、前記防水素子4424の前記取付体44241と前記プラグハウジング4421の前記プラグハウジング本体44211の間の隙間をシールする。
前記防水機構443はさらに柔軟性防水栓434を含み、前記防水栓434は、中心貫通孔4341を有し、前記防水栓434の前記中心貫通孔4341の寸法をワイヤーの寸法より小さくすることによって、ワイヤーが前記防水栓434の前記中心貫通孔4341を貫通して保持されるときに、前記防水栓434は、ワイヤーの周辺でワイヤーを押し付け、前記防水栓434の前記中心貫通孔4341を形成する内壁とワイヤーの外壁の間での隙間の発生を防止して、それにより外部の水蒸気又は湿気が前記防水栓434の前記中心貫通孔4341を形成する中壁とワイヤーの外壁の間の隙間から前記コネクタ440の内部に侵入することを避ける。好ましくは、前記防水栓434の寸法を前記防水素子4424の前記接続体44242の通路寸法よりわずかに大きくすることによって、前記防水栓434を前記防水素子4424の前記接続体44242の通路に挿入した後、前記防水栓434と前記防水素子4424の前記接続体44242の内壁の間に隙間が発生しないようにして、さらに外部の水蒸気又は湿気が前記防水栓434の外壁と前記防水素子4424の前記接続体44242の内壁の間に形成された隙間から前記コネクタ440の内部に侵入することを避ける。さらに、前記可動接続部442はさらに保持素子425を含み、前記保持素子425は前記防水素子4424の前記接続体44242に取り外し可能に装着され、それにより前記保持素子425はワイヤーを適切な位置に保持できる。
本発明の明細書の図面の図8−図10を参照すると、本発明の上記好適実施例による前記農業機械の電動装置501が説明されている。本発明の前記電動装置501は、農業機械本体502に設置されて、前記農業機械本体502に動力を提供して、前記農業機械本体502を駆動して作動させ、前記農業機械本体502と前記農業機械本体502に設置された前記電動装置501は電動歩行型田植機を構成する。前記電動装置501が前記農業機械本体502に動力を提供する過程において、前記電動装置501は有害な気体やノイズを一切発生させず、このような方式によれば、前記電動装置501は、前記農業機械に用いられる場合、環境を汚染することがなく、さらに前記農業機械の操作者の健康を損なうこともない。
図8−図10に示されるように、本発明の前記電動装置501は、容器510、電池パック520、電源管理モジュール530及び少なくとも2つのコネクタ540を含む。前記電池パック520と前記電源管理モジュール530はそれぞれ前記容器510の内部に収容され、前記電源管理モジュール530は前記電池パック520に接続される。前記コネクタ540は入力コネクタ540aと出力コネクタ540bを含み、前記入力コネクタ540aと前記出力コネクタ540bはそれぞれ前記容器510に設置され、それにより前記入力コネクタ540aと前記出力コネクタ540bはそれぞれ前記容器510の内部から外部へ延び、前記入力コネクタ540aは前記容器510の内部において前記電池パック520の入力端に接続され、前記出力コネクタ540bは前記容器510の外部において前記電池パック520の出力端に接続される。前記電源管理モジュール530は、前記電池パック520が前記入力コネクタ540aを介して電気エネルギーを充電され又は前記出力コネクタ540bを介して電気エネルギーを入力するときに、前記電池パック520のリアルタイムデータを収集して、前記電池パック520のリアルタイム状態を取得し、それによって前記電池パック520がバランスよく電気エネルギーを出力できるように、前記電池パック520を管理し、このような方式によれば、前記電源管理モジュール530は、前記電池パック520の過充電操作と過放電操作を防止し、それにより前記電池パック520の耐用年数を延長させる。
当業者であれば、前記入力コネクタ540aを介して、前記容器510の外部で電気エネルギーを前記容器510の内部に収容された前記電池パック520に供給して貯蔵できることを理解すべきである。それに対応して、前記出力コネクタ540bを介して、前記容器510の外部で前記電池パック520に貯蔵された電気エネルギーを外部に伝達して動力を提供できる。つまり、前記電池パック520と前記電源管理モジュール530はそれぞれ、前記容器510に密閉され、且つ前記容器510の外部でそれぞれ電気エネルギーが前記電池パック520に貯蔵されるか、前記電池パック520に貯蔵された電気エネルギーが外部に伝達され、このような方式によれば、本発明の前記電動装置501が配置された前記農業機械を水田又はその他の湿潤環境に適用する場合は、前記電池パック520と前記電源管理モジュール530を破損することがない。前記電池パック520は少なくとも2つの充電電池521を含む。
図9に示されるように、前記電動装置501は動力機構550を含み、前記動力機構550は前記出力コネクタ540bに接続され、前記動力機構550は前記農業機械本体502に設置され、且つ前記動力機構550は前記農業機械本体502に接続されて、前記出力コネクタ540bを介して前記電池パック520に貯蔵された電気エネルギーを前記容器510の外部で前記動力機構550に提供し、それにより前記動力機構550は動力を発生させて動力を伝達して、前記農業機械本体502を駆動して作動させる。なお、前記動力機構550は、電気エネルギーを提供されると動力を発生できる任意の機械構造である。つまり、前記動力機構550は、前記農業機械本体502に接続され、それにより前記電池パック520から提供された電気エネルギーの作用によって動力を発生させて、前記動力を前記農業機械本体502に伝達する。前記電動装置501は放熱機構560を含み、前記放熱機構560は、前記容器510に設置されて、前記電池パック520が作動するときに生じた熱量を向流させて前記容器510の外部環境へ伝達して、それにより前記容器510の内部温度を適切な範囲に保持する。
前記放熱機構560はさらに、前記電源管理モジュール530に接続されて、前記電源管理モジュール530により作動状態を管理され、たとえば、前記電源管理モジュール530は、前記放熱機構560の回転数などの作動状態を制御することで、前記容器510の温度を適切な範囲に保持して、さらに前記電動装置501の使用時の安定性を確保する。前記電動装置501はさらに、少なくとも2つのシール部材570を含み、各前記シール部材570はそれぞれ、前記入力コネクタ540aと前記容器510の間及び前記出力コネクタ540bと前記容器510の間に設置されて、前記容器510のシール性を確保する。好ましくは、前記シール部材570は、防水性と防油性を有するシールオイルシールとして、いずれかの液体が前記入力コネクタ540aと前記容器510の間及び前記出力コネクタ540bと前記容器510の間の隙間から前記容器510に侵入することを防止し、それにより前記容器510に収容された前記電池パック520と前記電源管理モジュール530をシール状態にする。
図10に示されるように、前記電源管理モジュール530はさらに、互いに接続された、収集モジュール531、分析モジュール532及び制御モジュール533を含む。前記収集モジュール531は、前記電池パック520に接続されて、前記電池パック520のリアルタイムデータを収集して該リアルタイムデータを前記分析モジュール532に送信し、前記分析モジュール532は、前記収集モジュール531が収集したリアルタイムデータに基づいて、前記電池パック520のリアルタイム状態を取得し、前記制御モジュール533は、前記分析モジュール532が取得した前記電池パック520のリアルタイム状態に基づいて、前記電池パック520を管理する。前記電源管理モジュール530は前記電池パック520の放電過程を管理できる。前記収集モジュール531は、前記電池パック520が外部へ電気エネルギーを出力するときに、各前記充電電池521のリアルタイムデータを収集し、たとえば、前記収集モジュール531は、各前記充電電池521が外部へ出力する電圧及び/又は電流などのリアルタイムデータを収集し、且つ該リアルタイムデータを前記分析モジュール532に送信する。前記分析モジュール532は、前記収集モジュール531が収集した各前記充電電池521のリアルタイムデータに基づいて、前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521のリアルタイム状態を取得し、たとえば、前記分析モジュール532は、前記収集モジュール531が取得した各前記充電電池521が外部へ出力する電圧及び/又は電流に基づいて、前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521の残量を取得する。前記制御モジュール533は、前記分析モジュール532が取得した前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521のリアルタイム状態に基づいて、前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521を管理し、たとえば、前記制御モジュール533は、各前記充電電池521の残量に基づいて、各前記充電電池521が外部へ出力する電気エネルギーの量を制御し、それにより前記電池パック520の各前記充電電池521の残量のバランスを取り、このような方式によれば、前記電源管理モジュール530は前記電池パック520の放電過程を管理できる。
前記電源管理モジュール530は前記電池パック520の充電過程を管理できる。前記収集モジュール531は、前記電池パック520が充電されるときに、各前記充電電池521のリアルタイムデータを収集し、たとえば、前記収集モジュール531は、各前記充電電池521に充電される電気エネルギーの電圧及び/又は電流などのリアルタイムデータを収集し、且つ該リアルタイムデータを前記分析モジュール532に送信する。前記分析モジュール532は、前記収集モジュール531が収集した各前記充電電池521のリアルタイムデータに基づいて、前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521のリアルタイム状態を取得し、たとえば、前記分析モジュール532は、前記収集モジュール531が取得した各前記充電電池521に充電される電気エネルギーの電圧及び/又は電流に基づいて、前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521の残量を取得する。前記制御モジュール533は、前記分析モジュール532が取得した前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521のリアルタイム状態に基づいて、前記電池パック520と前記電池パック520の各前記充電電池521を管理し、たとえば、前記制御モジュール533は、各前記充電電池21の残量に基づいて、各前記充電電池521へ充電される電気エネルギーの量を制御し、それにより前記電池パック520の各前記充電電池521に充電される残量のバランスを取り、このような方式によれば、前記電源管理モジュール530は前記電池パック520の充電過程を管理できる。
さらに、前記収集モジュール531は、電圧センサ5311、電流センサ5312及び温度センサ5313のうちの少なくとも1種を含み、前記電圧センサ5311及び前記電流センサ5312によって、前記収集モジュール531は、前記電池パック520を用いて外部へ電気エネルギーを出力し又は前記電池パック520に電気エネルギーを充電するときに、前記電池パック520のリアルタイム状態を取得し、前記温度センサ5313によって、前記収集モジュール531は、前記容器510の内部温度を収集して前記電池パック520のリアルタイム状態を取得する。好ましくは、前記収集モジュール531の前記電圧センサ5311、前記電流センサ5312及び前記温度センサ5313は、CANバス(Controller Area Networkバス)を介して、前記電源管理モジュール530に接続される。
前記電動装置501はさらに表示機構580を含み、前記電源管理モジュール530はさらに、前記表示機構580に接続されたフィードバックモジュール534を含み、前記フィードバックモジュール534は、前記電源管理モジュール530が取得した前記電池パック520のリアルタイム状態を前記表示機構580に送信し、前記農業機械の操作者により確認され、このような方式によれば、電動歩行型田植機の操作者が前記農業機械をよく操作できるように、前記農業機械の操作者と前記農業機械の間のインタラクションを可能にする。当業者であれば、前記フィードバックモジュール534は前記収集モジュール531、前記分析モジュール532及び前記制御モジュール533に互いに接続されることを理解すべきである。
図11には、前記電源管理モジュール630の第1替代モードが示されており、前記電源管理モジュール630は、診断モジュール631A、管理モジュール632A及び表示ユニット633Aを含む。前記電池パック620はそれぞれ、前記診断モジュール631A、前記管理モジュール632A及び前記表示ユニット633Aに電気的に接続され、前記診断モジュール631A、前記管理モジュール632A及び前記表示ユニット633Aはそれぞれ、データ収集、電池状態推定、エネルギー管理、安全管理、通信機能、熱管理、充電確保機能、故障診断及び履歴データ記憶などの管理を行うように、組み合わせて使用される。
図12には、前記電源管理モジュール630の第2替代モードが示されており、前記電源管理モジュール630は、制御ユニット6301、温度センサ6302、等化回路6303、電圧収集回路6304、電流収集回路6305、駆動処理回路6306、充放電ユニット6307、短絡保護回路6308、記憶装置6309、電源回路6310、RS311通信ドライバ6311、及びCAN−BUS通信ドライバ6312を含み、以上の各ユニット及び回路は、設計のニーズに応じて接続されて、前記電池パック620について効果的に管理と安全性監視を行う。前記電源管理モジュール630による前記電池パック620の管理には、SOCを正確に予測し、すなわち前記電池パック620の荷電状態(State of Charge、SOC)である電池残量を正確に予測し、前記電源管理モジュール630でSOCを合理的な範囲に維持し、過充電又は過放電による前記電池パック620のダメージを防止し、さらに前記電池パック620に残されるエネルギー又はエネルギー貯蔵電池の荷電状態を常に報知することが含まれる。
図13には、前記電源管理モジュール630の第3替代モードが示されており、前記電源管理モジュール630は、制御ユニット631B、電圧検出ユニット632B、温度検出ユニット633B、保護ユニット634B、充電均等化ユニット635B、記憶装置636B、バッテリ残量ゲージ637B、保護回路638B及びアダプタモジュール639Bを含み、以上の各ユニット及び回路は、設計のニーズに応じて接続されて、前記電池パック620について効果的に管理と安全性の監視を行う。前記電源管理モジュール630による前記電池パック620の管理には、SOCを正確に予測し、すなわち前記電池パック620の荷電状態(State of Charge、SOC)である電池残量を正確に予測し、前記電源管理モジュール630でSOCを合理的な範囲に維持して、過充電又は過放電による前記電池パック620へのダメージを防止し、さらに前記電池パック620に残されるエネルギー又はエネルギー貯蔵電池の荷電状態を常に報知することが含まれる。
さらに、なお、前記電動装置601内の前記電池パック620の電気エネルギーが切れたときに、前記コネクタ640を介して直接充電してもよく、前記農業機械において前記電動装置601を交換してもよい。つまり、前記農業機械は、前記電動装置601を着脱可能に固定するための取付溝を含み、このように、前記電動装置601内の前記電気エネルギーが切れたときに、電気エネルギーが十分に充電された電動装置601に簡便に交換されるように、前記電動装置601を前記農業機械から容易に交換でき、前記農業機械の操作への影響を防止する。特に、前記電動装置601の前記農業機械での取付位置については、従来の田植機の構造をできるだけ変化させないように、従来の田植機の内燃機関の位置に取り付けた方が好ましい。別の示例では、前記農業機械のバランスを容易に取り、簡便且つ安全に使用するために、前記電動装置601は、前記農業機械の重心位置に設置されてもよい。
さらに、本発明はさらに電動歩行型田植機の電動装置601の設置方式を提供し、(S01)電源管理モジュール630を電池パック620に接続するステップと、(S02)前記電源管理モジュール630と前記電池パック620を容器610に密閉させるステップと、(S03)入力コネクタ640aと出力コネクタ640bの一端部を、前記容器610の内部においてそれぞれ前記電池パック620の入力端と出力端に接続し、前記入力コネクタ640aと前記出力コネクタ640bの他端部を前記容器610の内部から外部へ伸ばすステップとを含む。
図14及び図15には、前記農業機械の電池ボックス710などの電気部分をモニターするための前記農業機械の機体モニターユニット750が示されている。具体的には、前記農業機械は、電池ボックス710、制御システム720、駆動システム730、機械伝動機構740、機能実行ユニット760及び本体770を含む。前記本体770は、機体支持フレーム771と走行ユニット772を含み、前記走行ユニット772は回動可能に前記機体支持フレーム771に設置される。前記電池ボックス710、前記機械伝動機構740、前記駆動システム730及び前記制御システム720のいずれも前記機体支持フレーム771に設置され、前記機能実行ユニット760と前記走行ユニット772はそれぞれ駆動可能に前記機械伝動機構740に設置される。前記電池ボックス710は、電気エネルギーを出力して、前記機械伝動機構740を駆動するように前記駆動システム730を制御し、前記機械伝動機構740は、前記農業機械の前進後進などの運転を行い、且つ前記機能実行ユニット760を連動して、農作物耕作等などの機能を実行させる目的を果たす。
図14に示されるように、前記電池ボックス710は前記農業機械に電力エネルギーを提供する。具体的には、前記電池ボックス710は、電池ケース711、電池パック712、電池管理システム713及び出力端コネクタ714を含む。前記電池パック712と前記電池管理システム713は電気的に接続され、且つ前記電池パック712と前記電池管理システム713は前記電池ケース711内に設置される。前記出力端コネクタ714は前記電池ケースの側部に設置され、前記出力端コネクタ714は前記制御システム720と前記機体モニターユニット750に接続される。前記出力端コネクタ714はさらにCAN出力端7141と電源ケーブル出力端7142を含む。前記CAN出力端7141は、前記電池パック712、前記制御システム720及び前記機体モニターユニット750に接続され、前記CAN出力端7141は、CANバス方式で、ほかの部材と情報交換を行い、たとえば、前記CAN出力端7141は、前記電池パック712、前記制御システム720及び前記機体モニターユニット750と情報交換を行える。前記電源ケーブル出力端7142は前記電池パック712に接続され、且つ電源アダプタ790に接続されることができ、前記電源アダプタ790は交流電源に外付けされて、前記電池パック712を充電する。
さらに、前記電池パック712の内部には複数の電池ユニット7120を有し、各前記電池ユニット7120は並列接続された後、前記電池管理システム713に電気的に接続される。前記電池パック712は、前記電池管理システム713で検出した後に電気エネルギーを出力し、それにより前記農業機械に動力エネルギーを提供する。
つまり、本発明の本好適実施例において、前記電池ケース711はさらに2つのエンドカバーを含み、前記出力端コネクタ714は前記エンドカバーの両側に設置される。前記電池管理システム713は、CANバス方式で前記農業機械の前記制御システム720と情報インタラクションを行う。前記電池管理システム713は、前記機体モニターユニット750に電気的に接続され、ヒューマンマシンインタラクションを容易にするために、前記出力端コネクタ714を介して前記電池パック712の情報を前記機体モニターユニット750に出力する。前記駆動システム730の状態情報は、前記制御システム720により前記機体モニターユニット750に出力され、前記機能実行ユニット760の作動状態情報も前記機体モニターユニット750に出力され得、このように、操作者は前記機体モニターユニット750の表示情報に基づいて、前記農業機械の各状態をタイムリーにモニターして調整し、前記農業機械全体を正常な動作状態に保持することができる。
より具体的には、前記電池管理システム713(英語名、BATTERY MANAGEMENT SYSTEM、以下、略称BMS)は、前記電池パック712と操作者との間のリンクと言えるものであり、主に前記電池ユニット7120を対象とし、たとえば、前記電池ユニット7120は充電電池であってもよいが、それに制限されない。前記電池管理システム(BMS)713は主に、電池の利用率を向上させて、電池の過充電や過放電を防止し、電池の耐用年数を延長させ、電池状態を監視するためである。
前記農業機械の前記電池管理システム(BMS)713は主に、前記農業機械の電池パラメータに対するリアルタイムモニタリング、故障診断、SOC推定、短絡保護、リーク検出、表示警報、充放電選択などを行い、且つCANバス方式で前記農業機械の前記制御システム720及び前記機体モニターユニット750と情報インタラクションを行い、前記農業機械が効率よく、確実且つ安全に作業できるようにする。
このため、前記電池管理システム(BMS)713はさらに、制御ユニットモジュール7131、検出モジュール7132、残量均等化及び制御モジュール7133、並びに、データ通信及び伝達モジュール7134を含む。各前記電池ユニット7120はそれぞれ前記検出モジュール7132に接続され、前記検出モジュール7132は前記制御ユニットモジュール7131に電気的に接続され、前記制御ユニットモジュール7131は前記残量均等化及び制御モジュール7133に接続される。前記制御ユニットモジュール7131は、CANバスを介して前記出力端コネクタ714により前記制御システム720に接続されて情報インタラクションを行う。前記データ通信及び伝達モジュール134は、前記電池パック712の各情報を前記CAN出力端141により前記機体モニターユニット750に転送できる。前記検出モジュール7132はさらに、データ収集及び分析モジュール71321及び絶縁検出モジュール71322を含み、前記制御ユニットモジュール7131は、SOCモジュール(State of Charge)71311、充放電管理及び制御モジュール71312、及び熱管理及び制御モジュール71313を含む。
より具体的には、前記データ収集及び分析モジュール71321は、前記電池パックの充放電過程において、前記農業機械の前記電池パック712における各々の電池の端子電圧と温度、充放電電流及び電池パックの総電圧をリアルタイムに収集する。前記SOCモジュール71311は、電池パックの荷電状態である電池残量を正確に予測し、SOCを合理的な範囲に維持し、過充電又は過放電による電池へのダメージを防止し、且つ前記農業機械の前記電池パック712に残されるエネルギー、すなわちエネルギー貯蔵電池の荷電状態を常に表示させる。前記充放電管理及び制御モジュール71312は、前記電池パック712の過充電又は過放電の現象を防止する。前記残量均等化及び制御モジュール7133は、各前記電池ユニット7120をバランスよく充電し、前記電池パック712における各々の前記電池ユニット7120が均等化されるように、均等化処理を判断して自動的に行える。前記電池パック712の主な情報は、前記電池管理システム713の前記データ通信及び伝達モジュール7134によって、前記機体モニターユニット750にリアルタイムに表示される。前記熱管理及び制御モジュール71313は、前記電池パック712の前記電池ユニット7120内の測定点温度をリアルタイムに収集して、放熱ファンを制御することで電池温度の過度上昇を防止する。前記絶縁検出モジュール71322は、給電短絡やリークなどのヒトや装置にダメージを与える状況を監視する。前記電池パック712と各前記検出モジュール7132の間には、高精度と高安定性を有するセンサ(たとえば電流センサ、電圧センサや温度センサなど)でリアルタイムに検出できる。
さらに、前記制御システム720は、前記駆動システム730を検出して、実行可能な作動情報を提供し、前記駆動システム730にコマンドをタイムリーに送信し、前記駆動システム730は、前記機械伝動機構740によって各機能モジュールに動力を提供し、操作者が前記機体モニターユニット750からの情報に基づいて、前記本体770に設置された関連前記機能実行ユニット760を操作して、農作物耕作などを行う。
より具体的には、前記制御システム720は、CAN通信モジュール721と電気制御ユニットモジュール722を含む。前記CAN通信モジュールは、前記出力端コネクタ714及び前記機体モニターユニット750に電気的に接続されて、情報の通信と伝送を行う。前記電気制御ユニットモジュール22は、前記駆動システム730を検出して実行可能な作動情報を提供し、前記駆動システム730にコマンドをタイムリーに送信する。
なお、本発明の好適実施例において、前記制御システム720の操作方式として集積方式が使用される。集積式の前記制御システム720は、前記本体770に設置されて、有線又は無線方式で各機能モジュールに接続される。本発明のほかの実施例において、前記制御システム720の操作方式としてリモートコントロール方式が使用され、すなわち、操作者は、リモコンで前記農業機械についてリモートコントロールを行い得る。
前記駆動システム730は、モータ731、トランスミッション732、クラッチ733及び出力軸734を含む。前記クラッチは、前記モータ731と前記トランスミッション733に接続され、前記トランスミッション733は前記出力軸734に接続され、前記モータ731は、前記トランスミッション32を制御して前記機械伝動機構740を駆動させる。空間を節約して前記農業機械の外観性を保持するために、前記モータ731の取付位置を前記本体770の先端にし、好ましくは、前記モータ731は、前記電池ボックス710の下方に設置される。前記モータ731の初期回転数及び前記出力軸734の回転数はそれぞれ、回転数センサ7351と7352で検出されて、前記制御システム720にフィードバックされる。前記制御システム720の前記電気制御ユニットモジュール722は、アクチュエータユニット736によって前記駆動システム730にコマンドを送信する。つまり、前記駆動システム730はさらに前記アクチュエータユニット736を含み、前記アクチュエータユニット736は、電動アクチュエータ7361、クラッチアクチュエータ7362及びシフト駆動アクチュエータ7363を含む。前記電気制御ユニットモジュール722は、前記電動アクチュエータ7361によって前記モータ731を制御し、前記電気制御ユニットモジュール722は、前記クラッチアクチュエータ7362によって前記クラッチ733を制御し、前記電気制御ユニットモジュール722は、前記シフト駆動アクチュエータ7363によって前記トランスミッション732を制御する。つまり、前記電動アクチュエータ7361は前記モータ731と前記電気制御ユニットモジュール722に接続され、前記クラッチアクチュエータ7362は前記クラッチ733と前記電気制御ユニットモジュール722に接続され、前記シフト駆動実行モジュール7363は前記トランスミッション732と前記電気制御ユニットモジュール722に接続される。
また、前記モータ731の回転数の調整範囲を広げて、農作物苗の株間の多段範囲を実現するために、前記駆動システム730はさらに、前記モータ731の回転数の範囲をさらに調整できるモータ調速機を含む。前記モータ調速機は前記モータ731に接続される。前記モータ調速機はCurtis(米国CURTIS社、主にモータ制御システム、メータ、電力変換器、出力/入力装置、電流切替製品などを販売している)製のAC Motor Controllers 1232モデルであってもよい。好ましくは、本発明の本好適実施例において、前記モータ調速機は、内部機能を簡略化させて、モータを制御して前進と後進機能を実行させ、装置全体の生産原価を低下させる。
また、前記農業機械の作動特徴のため、高いトルクと高絶縁性が求められるので、メンテナンスフリーで、構成が簡単で、速度調節範囲が広い交流可変周波数モータが使用されている。前記農業機械は、カーブをするときに、カーブ機能を果たすのに前記本体770の先端をリフトする必要があるため、前記モータ731の重量について要求が高まる。つまり、前記モータ731として、かご型ACモータタイプが使用され(回転子巻線が絶縁ワイヤを巻いて製造されるのではなく、アルミニウムバー又は銅バーと短絡リングを溶接してなるか又は鋳造されてあるものである、かご型モータと呼ばれる三相非同期電動機)、前記モータ731は、固定子と回転子を含む。前記回転子は三相非同期電動機の回転部分であり、回転子コア、回転子巻線及び回転軸を含む。前記回転子コアは前記モータ731の磁気回路の一部でもあり、外円周に均等な線溝が打ち抜かれた珪素鋼板を積層して成るものであり、前記回転軸に固定される。前記回転子コアの線溝には前記回転子巻線が設置される。前記回転子巻線は、かご状を有し、その構造については、銅バーを導体として線溝に嵌め込み、銅バーの両端を短絡リングで溶接して、銅を比較的低価なアルミニウムに変更してもよく、回転子導体、短絡リング及びファンなどを一体に鋳造して、鋳造アルミニウム型かご式回転子を得る。前記モータ731では、前記固定子外にはアルミニウム合金をハウジングとする。このように、前記モータ731の重量を減少させる一方、前記モータ731の放熱機能を高める。また、前記モータ731の両モータエンドカバーには、アルミニウム合金の圧力鋳造プロセスが適用される。
なお、前記モータ731と前記トランスミッション732の接続方式として、ギア接続、軸接続、ベルト接続やスプライン接続方式がある。本発明の好適実施例において、前記モータ731と前記トランスミッション732の接続方式としてギア接続が使用される。ギア接続には、歯車軸、ドライブ軸やチェーン、ギア、プーリ、ポジティブホイールをすべて統合できる。前記出力軸734はさらに、走行出力軸7342と機能出力軸7341を含み、前記走行出力軸7342と前記機能出力軸7341はそれぞれ前記トランスミッション732に接続される。前記機械伝動機構740はさらに走行伝動機構742と機能伝動機構741を含む。前記走行伝動機構742は前記走行出力軸7342に接続される。前記走行伝動機構742は、前記走行出力軸7342により駆動されて前記農業機械の前記走行ユニット772を連動する。つまり、本発明の本好適実施例において、前記モータ731は前記農業機械の車輪を駆動して回転させ、各前記車輪が回転すると、前記農業機械の前進、後進や速度変化などの走行機能が発揮される。
さらに、前記機能伝動機構721は前記機能出力軸7341と前記機能実行ユニット760に接続されて、前記モータ731により駆動されて農作物耕作などの機能を果たす。なお、本発明のほかの実施例において、前記農業機械にはハブモータ技術も適用でき、つまり動力、伝動及びロックの装置をハブ内に統合して、それにより前記農業機械の機械部分を大幅に簡略化させる。ハブモータ技術の応用によって大量の伝動部材を省略して、前記農業機械の構造をより簡素化させて、重量を軽減させる一方、伝動効率を向上させる。ハブモータは、車輪を単独で駆動するという特性を有するため、前後車輪の異なる回転数または反転により差動転舵を実現し、このように、車両の旋回半径を大幅に減少させ、場合によって原位置での転舵が可能であり、それにより、前記農業機械が田で作業するときの転舵が容易になる。
前記機体モニターユニット750は、重要なヒューマンマシンインタラクションシステムであり、モニター機能と警報機能を有する。前記農業機械の作動過程に、電池の各種情報、前記農業機械の機体運転状態、モータの作動状態のフィードバック、前記農業機械が特定機能を実行するときの作動状態(たとえばその他の実施例では、電動歩行型田植機の走行速度、時間間隔、株間の段数の表示など)を監視したり、電池異常時に警報をタイムリーに出すなどが必要である。たとえば前記電池ボックス710内に電池短絡、電池過充電、残量不足や残量切れなどの故障が生じた場合、操作者にタイムリーにフィードバックして故障を処置させ、このように、前記農業機械の正常運転が確保される。
具体的には、前記農業機械の前記機体モニターユニット750は、電池情報モニターモジュール751、機体状態モニターモジュール752、ディスプレイスクリーン753及び複数のセンサ754を含む。前記センサ754は、前記機能実行ユニット760と前記機体状態モニターモジュール752に接続され、前記センサ754は、検出した前記機能実行ユニット760の各種作動状態情報を前記機体状態モニターモジュール752に入力できる。前記電池情報モニターモジュール751と前記機体状態モニターモジュール752はそれぞれ、前記ディスプレイスクリーン753に接続されて、前記電池情報モニターモジュール751と前記機体状態モニターモジュール752の情報を取得して、前記ディスプレイスクリーン753に表示させ、操作者は、前記ディスプレイスクリーン753における情報に基づいて、前記制御システム720により前記農業機械の作動状態をタイムリーに調整できる。
前記ディスプレイスクリーン753は、操作者が前記機体モニターユニット750のフィードバック情報を簡便に読み取るように、前記本体770の操作ハンドルに設置される。当業者であれば、本発明のほかの実施例において、前記ディスプレイスクリーン753は前記電池ボックス710の外側に設置されてもよいことを理解できる。本発明の好適実施例において、前記機体モニターユニット750の内部モジュールの接続方式として集積式が使用される。
さらに、前記電池情報モニターモジュール751はさらに、集積式で回路基板に電気的に接続された、SOC状態表示モジュール7511、電圧モニターモジュール7512、電流モニターモジュール7513及び残量モニターモジュール7514を含んでもよい。前記電池情報モニターモジュール751は情報を前記ディスプレイスクリーン753にタイムリーに伝送して表示させる。より具体的には、前記SOC状態表示モジュール7511は前記SOCモジュール71311に電気的に接続されて、SOC状態情報を前記ディスプレイスクリーン753にタイムリーに表示させる。前記電圧モニターモジュール7512は、前記検出モジュール7132に電気的に接続されて、前記電池パック712の電圧状態(単電池の端子電圧及び総電圧を含む)を前記ディスプレイスクリーン753にタイムリーに表示させる。前記電流表示モジュール7513は、前記検出モジュール7132に電気的に接続されて、前記電池パック712の電流状態(単電池の電流及び総電流を含む)を前記ディスプレイスクリーン753にタイムリーに表示させる。前記残量モニターモジュール7514は、前記充放電管理及び制御モジュール71312に電気的に接続されて、前記電池パック712の残量情報をディスプレイスクリーン753にタイムリーに表示させる。なお、前記電池情報モニターモジュール751はさらに警報発音モジュール7515を含み、前記警報発音モジュール7515は、前記熱管理及び制御モジュール71313に電気的に接続されて、電池短絡や電池の過充電が生じた場合に、声音警報で操作者にタイムリーに通知する。
前記機体状態モニターモジュール752はさらに、モータ回転数モニターモジュール7521、農業機械走行速度モニターモジュール7522及び機能状態モニターモジュール7524を含む。前記駆動システム730の前記回転数センサ7351は、前記モータ731の回転数情報を前記制御システム720で前記機体モニターユニット750の前記モータ回転数モニターモジュール7521に伝送し、前記モータ回転数モニターモジュール7521は前記モータ731の回転数情報を前記ディスプレイスクリーン753にタイムリーに表示させる。前記駆動システム730の前記回転数センサ7352は、前記走行ユニット772の走行速度情報を、前記制御システム720で前記機体モニターユニット750の前記農業機械走行速度モニターモジュール7522に伝送する。前記センサ754は、前記機能実行ユニット760に接続されて、機能実行状態情報を前記機能状態モニターモジュール7524でタイムリーに前記ディスプレイスクリーン753に出力し、それにより、操作者が前記ディスプレイスクリーン753から情報のフィードバックを取得し、たとえば、電動歩行型田植機の時間間隔、株間の段数の表示などの情報を取得して、タイムリーに調整することができる。なお、前記機体状態モニターモジュール752はさらにタイマー7523を含み、前記タイマー523は、前記制御システム720と前記機能実行ユニット760に電気的に接続されて、前記農業機械のタイミング機能を果たす。なお、本発明の好適実施例において、前記機体モニターユニット750は、集積式として、有線又は無線方式で各機能モジュールに接続される。本発明のほかの実施例において、前記機体モニターユニット750は、遠隔監視式であり、つまり操作者がリモートモニタで前記農業機械を遠隔監視することができる。より具体的には、前記機体モニターユニット750はさらにインテリジェントルーティングモジュール755を含み、前記インテリジェントルーティングモジュール755はインターネットに接続されて、前記ディスプレイスクリーン753にフィードバックされた各種情報が無線伝送方式で操作者のモバイル表示装置、たとえばリモートモニタ又は携帯電話、ノートパソコンなどの装置に伝送される。
つまり、本発明のほかの実施例において、前記機体モニターユニット750はさらに、前記インテリジェントルーティングモジュール755を含み、前記インテリジェントルーティングモジュール755は前記電池情報モニターモジュール751と前記機体状態モニターモジュール752に接続され、前記ディスプレイスクリーン753は前記農業機械に取り外し可能に接続され、前記ディスプレイスクリーン753は情報受信モジュールを含み、前記インテリジェントルーティングモジュール755は、無線又は有線方式で前記ディスプレイスクリーン753の前記情報受信モジュールに伝送される。操作者は、前記ディスプレイスクリーン753を前記農業機械の上方におけるモニターしやすい位置に取り付けてもよく、前記ディスプレイスクリーン753を前記農業機械から取り外して、遠隔監視のし易さから携帯してもよい。
つまり、本発明のほかの実施例において、前記機体モニターユニット750はさらに前記インテリジェントルーティングモジュール755を含み、前記インテリジェントルーティングモジュール755は、前記電池情報モニターモジュール751と前記機体状態モニターモジュール752に接続され、前記インテリジェントルーティングモジュール755は情報伝送モジュールを含み、前記情報伝送モジュールは、受信した情報を無線伝送方式でモバイルクライアントに伝送する。操作者は、携帯電話又はノートパソコンからクライアントをダウンロードして、前記農業機械の作動の状況を常にモニターすることができる。
図16及び図17に示されるように、本発明の別の態様によれば、本発明の前記農業機械は、電池ボックス810、制御システム820、電動駆動システム830、機械伝動機構840、表示システム850、機能実行ユニット860及び本体870を含む。前記本体870は、機体支持フレーム871と一走行ユニット872を含み、前記走行ユニット872は前記機体支持フレーム871の下部に設置され、且つ回動可能に前記機体支持フレーム871に設置され、前記機能実行ユニット860は操作可能に前記本体870の前記機体支持フレーム871に設置される。前記電池ボックス810、前記機械伝動機構840、前記電動駆動システム830及び前記制御システム820のいずれも前記機体支持フレーム871に設置される。前記電動駆動システム830は、前記電池ボックス810と前記機械伝動機構840に接続され、前記走行ユニット872と前記機能実行ユニット860はそれぞれ操作可能に前記機械伝動機構840に接続され、それにより前記電池ボックス810は電気エネルギーを出力して、前記機械伝動機構840を駆動するように前記電動駆動システム830を制御し、前記機械伝動機構840は、前記農業機械の前進後進などの運転を行い、且つ前記機能実行ユニット860を連動して、農作物耕作の目的を果たす。
図16に示されるように、前記電池ボックス810は前記農業機械に電力エネルギーを提供する。具体的には、前記電池ボックス810は、電池ケース811、電池パック812、電池管理システム813及び出力端コネクタ814を含む。前記電池パック812と前記電池管理システム813は電気的に接続され、且つ前記電池パック812と前記電池管理システム813はそれぞれ前記電池ケース811内に設置される。前記出力端コネクタ814は前記電池ケース811の側部に設置され、前記出力端コネクタ814は前記制御システム820と前記表示システム850に接続される。前記出力端コネクタ814はさらにCAN出力端8141と電源ケーブル出力端8142を含む。前記CAN出力端8141は、CANバス方式で、ほかの部材と情報交換を行い、前記電源ケーブル出力端8142は、電源アダプタ890に接続されて、前記電池パック812を充電する。
さらに、前記電池パック812の内部には複数の電池ユニット8120を有し、各前記電池ユニット8120は並列接続された後、前記電池管理システム813に電気的に接続される。前記電池パック812は、前記電池管理システム813で検出した後に電気エネルギーを出力し、それにより前記農業機械に動力エネルギーを提供する。つまり、本発明の本好適実施例において、前記電池ケースはさらに2つのエンドカバーを含み、前記出力端コネクタ814は前記エンドカバーの両側に設置される。前記電池管理システム813は、CANバス方式で、前記農業機械の前記制御システム820と情報インタラクションを行う。前記電池管理システム813は、前記表示システム850に電気的に接続され、ヒューマンマシンインタラクションを容易にするために、前記電池パック812の情報を前記表示システム850に出力する。より具体的には、前記電池管理システム813(英語名、BATTERY MANAGEMENT SYSTEM、以下、略称BMS)は、前記電池パック812と操作者の間のリンクと言えるものであり、主に充電電池を対象とする。前記電池管理システム(BMS)813は主に、電池の利用率を向上させて、電池の過充電や過放電を防止し、電池の耐用年数を延長させ、電池状態を監視するためである。
前記農業機械の前記電池管理システム(BMS)813は主に、前記農業機械の電池パラメータに対するリアルタイムモニタリング、故障診断、SOC推定、短絡保護、リーク検出、表示警報、充放電選択などを行い、且つCANバス方式で前記農業機械の前記制御システム820と情報インタラクションを行い、前記農業機械が効率よく、確実且つ安全的に作業できるようにする。
このため、前記電池管理システム(BMS)813はさらに、制御ユニットモジュール8131、検出モジュール8132、残量均等化及び制御モジュール8133、並びに、データ通信及び伝達モジュール8134を含む。各前記電池ユニット8120はそれぞれ前記検出モジュール8132に接続され、前記検出モジュール8132は前記制御ユニットモジュール8131に電気的に接続され、前記制御ユニットモジュール8131は前記残量均等化及び制御モジュール8133に接続される。前記制御ユニットモジュール8131は、CANバスを介して前記出力端コネクタ814により前記制御システム820に接続されて情報インタラクションを行う。前記データ通信及び伝達モジュール8134は、前記電池パック812の各情報を前記CAN出力端8141により前記表示システム850に転送できる。前記検出モジュール8132はさらに、データ収集及び分析モジュール81321及び絶縁検出モジュール81322を含み、前記制御ユニットモジュール8131は、SOCモジュール(State of Charge)81311、充放電管理及び制御モジュール81312、及び熱管理及び制御モジュール81313を含む。
より具体的には、前記データ収集及び分析モジュール81321は、前記電池パックの充放電過程において、前記農業機械の前記電池パック812における各々の電池の端子電圧と温度、充放電電流及び電池パックの総電圧をリアルタイムに収集する。前記SOCモジュール81311は、電池パックの荷電状態である電池残量を正確に予測し、SOCを合理的な範囲に維持し、過充電又は過放電による電池へのダメージを防止し、且つ前記農業機械の前記電池パック812に残されるエネルギー、すなわちエネルギー貯蔵電池の荷電状態を常に表示させる。前記充放電管理及び制御モジュール81312は、前記電池パック812の過充電又は過放電の現象を防止する。前記残量均等化及び制御モジュール8133は、各前記電池ユニット8120をバランスよく充電し、前記電池パック812における各々の前記電池ユニット8120が均等化されるように、均等化処理を判断して自動的に行える。前記電池パック812の主な情報は、前記電池管理システム813の前記データ通信及び伝達モジュール8134によって、前記表示システム850にリアルタイムに表示される。前記熱管理及び制御モジュール81313は、前記電池パック812の前記電池ユニット8120内の測定点温度をリアルタイムに収集して、放熱ファンを制御することで電池温度の過度上昇を防止する。前記絶縁検出モジュール81322は、給電短絡やリークなどのヒトや装置にダメージを与える状況を監視する。前記電池パック812と各前記検出モジュール8132の間には、高精度と高安定性を有するセンサ(たとえば電流センサ、電圧センサや温度センサなど)でリアルタイムに検出できる。
さらに、前記制御システム820は、前記電動駆動システム830を検出して、実行可能な作動情報を提供し、前記電動駆動システム830にコマンドをタイムリーに送信し、前記電動駆動システム830は、前記機械伝動機構840によって各機能モジュールに動力を提供し、操作者が前記表示システム850からの情報に基づいて、前記本体870に設置された関連前記走行ユニット872と前記機能実行ユニット860を操作して、農作物耕作及び前記農業機械の走行を実行させるという目的を果たす。より具体的には、前記制御システム820は、CAN通信モジュール821と電気制御ユニットモジュール822を含む。前記CAN通信モジュール821は、前記出力端コネクタ814及び前記表示システム850に電気的に接続されて、情報の通信と伝送を行う。前記電気制御ユニットモジュール822は、前記電動駆動システム830を検出して、実行可能な作動情報を提供し、前記電動駆動システム830にコマンドをタイムリーに送信する。
なお、本発明の好適実施例において、前記制御システム820の操作方式として集積方式が使用される。集積式の前記制御システム820は、前記機体70に設置されて、有線又は無線方式で各機能モジュールに接続される。本発明のほかの実施例において、前記制御システム820の操作方式として、リモートコントロール方式が使用され、すなわち、操作者は、リモコンで前記農業機械についてリモートコントロールを行い得る。
つまり、本発明の前記電動駆動システム830は、モータ831、トランスミッション832、クラッチ833及び出力軸834を含む。前記クラッチ833は前記モータ831と前記トランスミッション832に接続され、前記トランスミッション832は前記出力軸834に接続され、前記モータ831は、前記トランスミッション832を制御して前記機械伝動機構840を駆動させる。空間を節約して前記農業機械の外観性を保持するために、前記モータ831の取付位置を前記本体870の先端にし、好ましくは、図18に示されるように、前記モータ831は、前記電池ボックス810の下方に設置される。前記モータ831の初期回転数及び前記出力軸834の回転数はそれぞれ、回転数センサ8351と8352で検出されて、前記制御システム820にフィードバックされる。前記制御システム820の前記電気制御ユニットモジュール822は、アクチュエータユニット836によって前記電動駆動システム830にコマンドを送信する。つまり、前記電動駆動システム830はさらに前記アクチュエータユニット836を含み、前記アクチュエータユニット836は、電動アクチュエータ8361、クラッチアクチュエータ8362及びシフト駆動アクチュエータ8363を含む。前記電気制御ユニットモジュール822は、前記電動アクチュエータ8361によって前記モータ831を制御し、前記電気制御ユニットモジュール822は、前記クラッチアクチュエータ8362によって前記クラッチ833を制御し、前記電気制御ユニットモジュール822は、前記シフト駆動アクチュエータ8363によって前記トランスミッション832を制御する。つまり、前記電動アクチュエータ8361は前記モータ831と前記電気制御ユニットモジュール822に接続され、前記クラッチアクチュエータ8362は前記クラッチ833と前記電気制御ユニットモジュール822に接続され、前記シフト駆動するアクチュエータ8363は前記トランスミッション832と前記電気制御ユニットモジュール822に接続される。
また、前記モータ831の回転数の調整範囲を広げて、農作物苗の株間の多段範囲を実現するために、図19に示されるように、前記電動駆動システム830はさらに、前記モータ831の回転数の範囲をさらに調整できるモータ調速機837を含む。前記モータ調速機837は前記モータ831に接続される。前記モータ調速機837はCurtis(米国CURTIS社、主にモータ制御システム、メータ、電力変換器、出力/入力装置、電流切替製品などを販売している)製のAC Motor Controllers 1232モデルであってもよい。好ましくは、本発明の本好適実施例において、前記モータ調速機837は、内部機能を簡略化させて、モータを制御して前進と後進機能を実行させ、装置全体の生産原価を低下させる。
また、前記農業機械の作動特徴のため、高いトルクと高絶縁性が求められるので、メンテナンスフリーで、構成が簡単で、速度調節範囲が広い交流可変周波数モータが使用されている。前記農業機械は、カーブをするときに、カーブ機能を果たすのに前記本体870の先端をリフトする必要があるため、前記モータ831の重量について要求が高まる。つまり、前記モータ831として、かご型ACモータタイプが使用され(回転子巻線が絶縁ワイヤを巻いて製造されるのではなく、アルミニウムバー又は銅バーと短絡リングを溶接してなるか又は鋳造されてあるものである、かご型モータと呼ばれる三相非同期電動機)、前記モータ831は、固定子8311と回転子8312を含む。前記回転子8312は三相非同期電動機の回転部分であり、回転子コア83121、回転子巻線83122及び回転軸83123を含む。前記回転子コア83121は前記モータ831の磁気回路の一部でもあり、外円周に均等な線溝が打ち抜かれた珪素鋼板を積層して成るものであり、前記回転軸83123に固定される。前記回転子コア83121の線溝には前記回転子巻線83122が設置される。前記回転子巻線83122は、かご状を有し、その構造については、銅バーを導体として線溝に嵌め込み、銅バーの両端を短絡リングで溶接して、銅を比較的低価なアルミニウムに変更してもよく、回転子導体、短絡リング及びファンなどを一体に鋳造して、鋳造アルミニウム型かご式回転子を得る。前記モータ831では、前記固定子8311外にはアルミニウム合金をハウジングとする。このように、前記モータ831の重量を減少させる一方、前記モータ831の放熱機能を高める。また、前記モータ831の両モータエンドカバーには、アルミニウム合金の圧力鋳造プロセスが適用される。
なお、前記モータ831と前記トランスミッション832の接続方式として、ギア接続、軸接続、ベルト接続やスプライン接続方式がある。本発明の好適実施例において、前記モータ831と前記トランスミッション832の接続方式としてギア接続が使用される。ギア接続には、歯車軸、ドライブ軸やチェーン、ギア、プーリ、ポジティブホイールをすべて統合できる。
さらに、前記機能伝動機構841は、前記機能出力軸8341と前記機能実行ユニット860に接続されて、前記モータ831により駆動されて、農作物苗耕作あんどの機能を果たす。
なお、図20に示されるように、本発明の本好適実施例において、前記モータ831と前記トランスミッション832はギア接続である。具体的には、前記トランスミッション832は、トランスミッションボックス8321、モータ入力軸8322、クラッチ入力軸8324、トランスミッション出力軸8327、第1ギア8325、第2ギア8323及び第3ギア8326を含む。前記モータ入力軸8322、前記クラッチ入力軸8324、前記トランスミッション出力軸8327、前記第1ギア8325、前記第2ギア8323及び前記第3ギア8326は、前記トランスミッションボックス8321内に設置される。前記モータ831の回転軸83123は前記モータ入力軸8322に接続され、前記モータ入力軸8322には外周ギアを有する。前記クラッチ833は前記モータ入力軸8322と前記クラッチ入力軸8324に接続される。前記クラッチ833はギアを有し、且つ前記制御システム820の制御下で前記第1ギア8325又は第2ギア8323と接触し、それにより前記第3ギア8326を連動して回転させることができる。前記出力軸834は、軸受を介して前記トランスミッション832の前記トランスミッション出力軸8327の軸孔に回転可能に接続されて、前記機械伝動機構840を連動する。
さらに、前記出力軸834はさらに走行出力軸8342と機能出力軸8341を含み、前記走行出力軸8342と前記機能出力軸8341はそれぞれ前記トランスミッション832に接続される。前記機械伝動機構840はさらに走行伝動機構842と機能伝動機構841を含む。前記走行伝動機構842は、前記走行出力軸8342に接続される。前記走行伝動機構842は、前記走行出力軸8342により駆動されて、前記農業機械の前記走行ユニット872を連動する。つまり、本発明の本好適実施例において、前記モータ831は前記農業機械の車輪を駆動して回転させ、各前記車輪は回転して前記農業機械の前進、後進や速度変化などの走行機能を実現する。なお、本発明のほかの実施例において、前記農業機械にはハブモータ技術も適用でき、つまり動力、伝動及びロックの装置をハブ内に統合して、それにより前記農業機械の機械部分を大幅に簡略化させる。ハブモータ技術の応用によって大量の伝動部材を省略して、前記農業機械の構造をより簡素化させて、重量を軽減させる一方、伝動効率を向上させる。ハブモータは、車輪を単独で駆動するという特性を有するため、前後車輪の異なる回転数または反転により差動転舵を実現し、このように、車両の旋回半径を大幅に減少させ、場合によって原位置での転舵が可能であり、それにより、前記農業機械が田で作業するときの転舵が容易になる。
なお、前記農業機械の前記表示システム850は、電池情報表示モジュール851、機体状態表示モジュール852及び一ディスプレイスクリーン853を含む。前記電池情報表示モジュール851と前記機体状態表示モジュール852の情報は前記ディスプレイスクリーン853に表示できる。前記ディスプレイスクリーン853は、操作者が前記表示システム850のフィードバック情報を簡便に読み取るように、前記本体870の操作ハンドルに設置される。当業者であれば、本発明のほかの実施例において、操作者が前記電池パック812のフィードバック情報を簡便に観察できるように、前記ディスプレイスクリーン853は前記電池ケース811の外側に設置されてもよいことを理解できる。本発明の好適実施例において、前記表示システム850の内部モジュールの接続方式として集積式が使用される。本発明のほかの実施例において、前記表示システム850の内部モジュールの接続方式は遠隔監視式であり、つまり、操作者がリモートモニタで前記農業機械を遠隔監視することができる。前記表示システム850は、前記電池パック812の電流と電圧、前記電池パック812の残量、SOC状態、前記モータ831の回転数、前記農業機械の速度(たとえば走行速度、田植時間間隔など)を監視したり、農作物苗を田植するときの株間の段数などを制御したりすることができる。
さらに、前記電池情報表示モジュール851はさらに、互いに電気的に接続された、SOC状態表示モジュール、電流電圧表示モジュール及び残量表示モジュールを含んでもよい。より具体的には、前記SOC状態表示モジュールは前記SOCモジュールに電気的に接続されて、SOC状態情報を前記ディスプレイスクリーン853にタイムリーに表示させる。前記電流電圧表示モジュールは、前記検出モジュール8132に電気的に接続されて、前記電池パック812の電圧と電流状態を前記ディスプレイスクリーン53にタイムリーに表示させる。前記残量表示モジュールは、前記充放電管理及び制御モジュール81312に電気的に接続されて、前記電池パック812の残量情報をディスプレイスクリーン53にタイムリーに表示させる。なお、前記電池情報表示モジュール851はさらに警報発音モジュールを含み、前記警報発音モジュールは、前記熱管理及び制御モジュール81313に電気的に接続されて、電池短絡や電池の過充電が生じた場合に、声音警報で操作者にタイムリーに通知する。
また、なお、前記農業機械が田において開放式作動を行うため、より効果的な防水対策が必要であり、一般的にIP65が必要である。このため、前記モータ831のモータ電源ケーブル出力端310には航空コネクタ(このようなコネクタはIP66標準に達する)が使用され、前記モータ831の2つのエンドカバーにはシリコーンパッドが使用され、前記モータ831の出力軸には防水性と防油性を有するオイルシールが使用される。図21に示されるように、本発明の別の態様によれば、本発明の前記農業機械は、電池ボックス910、操作ユニット920、駆動システム930、機械伝動機構940、機体モニターユニット950、機能実行ユニット960及び本体970を含む。前記電池ボックス910、前記機械伝動機構940、前記駆動システム930及び前記操作ユニット920のいずれも前記本体970に設置される。前記電池ボックス910は、電気エネルギーを出力して、前記機械伝動機構940を駆動するように前記駆動システム930を制御し、前記機械伝動機構940は、前記農業機械の前進後進などの運転を行い、且つ前記機能実行ユニット960を連動して、農作物耕作などの機能を実行させる目的を果たす。
前記電池ボックス910は前記農業機械に電力エネルギーを提供する。具体的には、前記電池ボックス910は、電池ケース、一電池パック912、電池管理システム913及び出力端コネクタ914を含む。前記電池パック912と前記電池管理システム913は電気的に接続され、且つ前記電池ケース内に設置される。前記出力端コネクタ914は前記電池ケースの側部に設置され、前記出力端コネクタ914は前記操作ユニット920と前記機体モニターユニット950に接続される。さらに、前記電池管理システム913によって前記農業機械の関連情報パラメータを検出して処理した後、農業機械の前記操作ユニット920に電気エネルギーを出力し、ここで、前記電気エネルギーは前記電池パック912から提供され、前記操作ユニット920は、前記駆動システム930を検出して、実行可能な前記情報パラメータを前記電池管理システム913に提供し、最後に、操作者が前記機体モニターユニット950からの前記情報パラメータに基づいて、前記操作ユニット920を操作して、前記機械伝動機構940を制御して、前記農業機械の運転や植付の目的を果たす。
本発明の本好適実施例において、前記出力端コネクタ914はさらにCAN出力端9141と電源ケーブル出力端9142を含む。前記CAN出力端9141は、CANバス方式で、ほかの部材と情報交換を行い、前記電源ケーブル出力端9142は、電源アダプタ990に接続され、前記電源アダプタ990は交流電源に外付けされて、前記電池パック912を充電する。さらに、前記電池パック912の内部に複数の電池ユニット9120を有し、各前記電池ユニット9120は並列接続された後に前記電池管理システム913に電気的に接続される。前記電池パック912は、前記電池管理システム913で検出した後に電気エネルギーを出力し、それにより前記農業機械に動力エネルギーを提供する。つまり、本発明の本好適実施例において、前記電池ケースはさらに2つのエンドカバーを含み、前記出力端コネクタ914は前記エンドカバーの両側に設置される。前記電池管理システム913は、CANバス方式で、前記農業機械の前記操作ユニット920と情報インタラクションを行う。前記電池管理システム913は、前記機体モニターユニット950に電気的に接続され、ヒューマンマシンインタラクションを容易にするために、前記出力端コネクタ914を介して前記電池パック912の情報を前記機体モニターユニット950に出力する。前記駆動システム930の状態情報は、前記操作ユニット920により前記機体モニターユニット950に出力され、前記機能実行ユニット960の作動状態情報も前記機体モニターユニット950に出力され得、このように、操作者が前記機体モニターユニット950の表示情報に基づいて、前記農業機械の各状態をタイムリーにモニターして調整し、前記農業機械全体を正常な動作状態に保持することができる。
前記農業機械の前記電池管理システム(BMS)913は主に、前記農業機械の電池パラメータに対するリアルタイムモニタリング、故障診断、SOC推定、短絡保護、リーク検出、表示警報、充放電選択などを行い、且つCANバス方式で前記農業機械の前記操作ユニット920及び前記機体モニターユニット950と情報インタラクションを行い、前記農業機械が効率よく、確実且つ安全的に作業できるようにする。
このため、前記電池管理システム(BMS)913はさらに、制御ユニットモジュール9131、検出モジュール9132、残量均等化及び制御モジュール9133、及びデータ通信及び伝達モジュール9134を含む。各前記電池ユニット9120はそれぞれ前記検出モジュール9132に接続され、前記検出モジュール9132は前記制御ユニットモジュール9131に電気的に接続され、前記制御ユニットモジュール9131は前記残量均等化及び制御モジュール9133に接続される。前記制御ユニットモジュール9131は、CANバスを介して前記出力端コネクタ914により前記制御ユニット920に接続されて情報インタラクションを行う。前記データ通信及び伝達モジュール9134は、前記電池パック912の各情報を前記CAN出力端9141により前記機体モニターユニット950に転送できる。前記検出モジュール9132はさらに、データ収集及び分析モジュール91321、及び絶縁検出モジュール91322を含み、前記制御ユニットモジュール9131は、SOCモジュール(State of Charge)91311、充放電管理及び制御モジュール91312、及び熱管理及び制御モジュール91313を含む。
より具体的には、前記データ収集及び分析モジュール91321は、前記電池パックの充放電過程において、前記農業機械の前記電池パック912における各々の電池の端子電圧と温度、充放電電流及び電池パックの総電圧をリアルタイムに収集する。前記SOCモジュール91311は、電池パックの荷電状態である電池残量を正確に予測し、SOCを合理的な範囲に維持し、過充電又は過放電による電池へのダメージを防止し、且つ前記農業機械の前記電池パック912に残されるエネルギー、すなわちエネルギー貯蔵電池の荷電状態を常に表示させる。前記充放電管理及び制御モジュール91312は、前記電池パック912の過充電又は過放電の現象を防止する。前記残量均等化及び制御モジュール9133は、各前記電池ユニット9120をバランスよく充電し、前記電池パック912における各々の前記電池ユニット9120が均等化されるように、均等化処理を判断して自動的に行える。前記電池パック912の主な情報は、前記電池管理システム913の前記データ通信及び伝達モジュール9134によって、前記機体モニターユニット950にリアルタイムに表示される。前記熱管理及び制御モジュール91313は、前記電池パック912の前記電池ユニット9120内の測定点温度をリアルタイムに収集して、放熱ファンを制御することで電池温度の過度上昇を防止する。前記絶縁検出モジュール91322は、給電短絡やリークなどのヒトや装置にダメージを与える状況を監視する。前記電池パック912と各前記検出モジュール9132の間には、高精度と高安定性を有するセンサ(たとえば電流センサ、電圧センサや温度センサなど)でリアルタイムに検出できる。
なお、前記出力端コネクタ914の各出力端インターフェースとして、すべて汎用インターフェースが使用される。それにより、パワーのニーズに応じて分割したり組み合わせたりして使用できる。さらに、前記操作ユニット920は、前記駆動システム930を検出して、実行可能な作動情報を提供し、前記駆動システム930にコマンドをタイムリーに送信し、前記駆動システム930は、前記機械伝動機構940によって各機能モジュールに動力を提供し、操作者が前記機体モニターユニット950からの情報に基づいて、前記本体970に設置された関連前記機能実行ユニット960を操作して、農作物耕作などを行う。
より具体的には、前記操作ユニット920は、CAN通信モジュール921と電気制御ユニットモジュール922を含む。前記CAN通信モジュール921は、前記出力端コネクタ914及び前記機体モニターユニット950に電気的に接続されて、情報の通信と伝送を行う。前記電気制御ユニットモジュール922は、前記駆動システム930を検出して実行可能な作動情報を提供し、前記駆動システム930にコマンドをタイムリーに送信する。
なお、本発明の好適実施例において、前記操作ユニット920の操作方式として集積方式が使用される。集積式の前記操作ユニット920は、前記本体970に設置されて、有線又は無線方式で、各機能モジュールに接続される。本発明のほかの実施例において、前記操作ユニット920の操作方式としてリモートコントロール方式が使用され、すなわち、操作者は、リモコンで前記農業機械についてリモートコントロールを行い得る。
本発明の好適実施例において、前記操作ユニット920はさらに、方向制御システム、起動制御システム、速度制御システム、及び停止制御システムを含む。前記方向制御システム、前記起動制御システム、前記加速制御システム、及び前記停止制御システムはそれぞれ前記駆動システム930に接続されて、前記農業機械の起動、走行時の速度や停止、及び走行時の操作方向を制御する。
前記駆動システム930は、モータ931、トランスミッション932、クラッチ933及び出力軸934を含む。前記クラッチは、前記モータ931と前記トランスミッション932に接続され、前記トランスミッション932は前記出力軸934に接続され、前記モータ931は前記トランスミッション932を制御して前記機械伝動機構940を駆動させる。空間を節約して前記農業機械の外観性を保持するために、前記モータ931の取付位置を前記本体970の先端にし、好ましくは、前記モータ931は、前記電池ボックス910の下方に設置される。前記モータ931の初期回転数及び前記出力軸934の回転数はそれぞれ、回転数センサ9351と9352で検出されて、前記操作ユニット920にフィードバックされる。前記操作ユニット920の前記電気制御ユニットモジュール922は、アクチュエータユニット936によって前記駆動システム930にコマンドを送信する。つまり、前記駆動システム930は前記アクチュエータユニット936を含み、前記アクチュエータユニット936は、電動アクチュエータ9361、クラッチアクチュエータ9362及びシフト駆動アクチュエータ9363を含む。前記電気制御ユニットモジュール922は、前記電動アクチュエータ9361によって前記モータ931を制御し、前記電気制御ユニットモジュール922は、前記クラッチアクチュエータ9362によって前記クラッチ933を制御し、前記電気制御ユニットモジュール922は、前記シフト駆動アクチュエータ9363によって前記トランスミッション932を制御する。つまり、前記電動アクチュエータ9361は、前記モータ931と前記電気制御ユニットモジュール922に接続され、前記クラッチアクチュエータ9362は前記クラッチ933と前記電気制御ユニットモジュール922に接続され、前記シフト駆動アクチュエータ9363は前記トランスミッション932と前記電気制御ユニットモジュール922に接続される。
また、前記モータ931の回転数の調整範囲を広げて、農作物苗の株間の多段範囲を実現するために、前記駆動システム930はさらに、前記モータ931の回転数の範囲をさらに調整できるモータ調速機を含む。前記モータ調速機は前記モータ931に接続される。前記モータ調速機はCurtis(米国CURTIS社、主にモータ制御システム、メータ、電力変換器、出力/入力装置、電流切替製品などを販売している)製のAC Motor Controllers 1232モデルであってもよい。好ましくは、本発明の本好適実施例において、前記モータ調速機は、内部機能を簡略化させて、モータを制御して前進と後進機能を実行させ、装置全体の生産原価を低下させる。
また、前記農業機械の作動特徴のため、高いトルクと高絶縁性が求められるので、メンテナンスフリーで、構成が簡単で、速度調節範囲が広い交流可変周波数モータが使用されている。前記農業機械は、カーブをするときに、カーブ機能を果たすのに前記本体970の先端をリフトする必要があるため、前記モータ931の重量について要求が高まる。つまり、前記モータ931として、かご型ACモータタイプが使用され(回転子巻線が絶縁ワイヤを巻いて製造されるのではなく、アルミニウムバー又は銅バーと短絡リングを溶接してなるか又は鋳造されてあるものである、かご型モータと呼ばれる三相非同期電動機)、前記モータ931は、固定子と回転子を含む。前記回転子は三相非同期電動機の回転部分であり、回転子コア、回転子巻線及び回転軸を含む。前記回転子コアは前記モータv31の磁気回路の一部でもあり、外円周に均等な線溝が打ち抜かれた珪素鋼板を積層して成るものであり、前記回転軸に固定される。前記回転子コアの線溝には前記回転子巻線が設置される。前記回転子巻線は、かご状を有し、その構造については、銅バーを導体として線溝に嵌め込み、銅バーの両端を短絡リングで溶接して、銅を比較的低価なアルミニウムに変更してもよく、回転子導体、短絡リング及びファンなどを一体に鋳造して、鋳造アルミニウム型かご式回転子を得る。前記モータ931では、前記固定子外にはアルミニウム合金をハウジングとする。このように、前記モータ931の重量を減少させる一方、前記モータ931の放熱機能を高める。また、前記モータ931の両モータエンドカバーには、アルミニウム合金の圧力鋳造プロセスが適用される。
なお、前記モータ931と前記トランスミッション932の接続方式として、ギア接続、軸接続、ベルト接続やスプライン接続方式がある。本発明の好適実施例において、前記モータ931と前記トランスミッション932の接続方式としてギア接続が使用される。ギア接続には、歯車軸、ドライブ軸やチェーン、ギア、プーリ、ポジティブホイールをすべて統合できる。前記出力軸934はさらに、走行出力軸9342と機能出力軸9341を含み、前記走行出力軸9342と前記機能出力軸9341はそれぞれ前記トランスミッション932に接続される。前記機械伝動機構940はさらに走行伝動機構942と機能伝動機構941を含む。前記走行伝動機構942は前記走行出力軸9342に接続される。前記走行伝動機構942は、前記走行出力軸9342により駆動されて前記農業機械の前記走行ユニット972を連動する。つまり、本発明のこの好適実施例において、前記モータ931は前記農業機械の車輪を駆動して回転させ、各前記車輪が回転すると、前記農業機械の前進、後進や速度変化などの走行機能が発揮される。
さらに、前記機能伝動機構941は前記機能出力軸9341と前記機能実行ユニット960に接続されて、前記モータ931により駆動されて農作物耕作などの機能を果たす。なお、本発明のほかの実施例において、前記農業機械にはハブモータ技術も適用でき、つまり動力、伝動及びロックの装置をハブ内に統合して、それにより前記農業機械の機械部分を大幅に簡略化させる。ハブモータ技術の応用によって大量の伝動部材を省略して、前記農業機械の構造をより簡素化させて、重量を軽減させる一方、伝動効率を向上させる。ハブモータは、車輪を単独で駆動するという特性を有するため、前後車輪の異なる回転数または反転により差動転舵を実現し、このように、車両の旋回半径を大幅に減少させ、場合によって原位置での転舵が可能であり、それにより、前記農業機械が田で作業するときの転舵が容易になる。
前記機体モニターユニット950は、重要なヒューマンマシンインタラクションシステムであり、モニター機能と警報機能を有する。前記農業機械の作動過程に、電池の各種情報、電動歩行型田植機の機体運転状態、モータの作動状態のフィードバック、電動歩行型田植機が特定機能を実行するときの作動状態(たとえばその他の実施例では、電動歩行型田植機の走行速度、田植時間間隔、株間の段数の表示など)を監視したり、電池異常時に警報をタイムリーに出すなどが必要である。たとえば前記電池ボックス910内に電池短絡、電池過充電、残量不足や残量切れなどの故障が生じた場合、操作者にタイムリーにフィードバックして故障を処置させ、このように、電動歩行型田植機の正常運転が確保される。
具体的には、前記農業機械の前記機体モニターユニット950は、電池情報モニターモジュール951、機体状態モニターモジュール952、ディスプレイスクリーン953及び複数のセンサ954を含む。前記センサ954は、前記機能実行ユニット960に接続され、検出した前記機能実行ユニット960の各種作動状態情報を前記機体状態モニターモジュール952に入力できる。前記電池情報モニターモジュール951と前記機体状態モニターモジュール952の情報は、前記ディスプレイスクリーン953に表示され、操作者は、前記ディスプレイスクリーン953における情報に基づいて、前記操作ユニット920によって前記農業機械の作動状態をタイムリーに調整する。前記ディスプレイスクリーン953は、操作者が前記機体モニターユニット950のフィードバック情報を簡便に読み取るように、前記本体970の操作ハンドルに設置される。当業者であれば、本発明のほかの実施例において、前記ディスプレイスクリーン953は前記電池ボックス910の外側に設置されてもよいことを理解できる。本発明の好適実施例において、前記機体モニターユニット950の内部モジュールの接続方式として集積式が使用される。
さらに、前記電池情報モニターモジュール951はさらに、集積式で回路基板に電気的に接続された、SOC状態表示モジュール9511、電圧モニターモジュール9512、電流モニターモジュール9513及び残量モニターモジュール9514を含んでもよい。前記電池情報モニターモジュール951は情報を前記ディスプレイスクリーン953にタイムリーに伝送して表示させる。より具体的には、前記SOC状態表示モジュール9511は前記SOCモジュール91311に電気的に接続されて、SOC状態情報を前記ディスプレイスクリーン953にタイムリーに表示させる。前記電圧モニターモジュール9512は、前記検出モジュール9132に電気的に接続されて、前記電池パック912の電圧状態(単電池の端子電圧及び総電圧を含む)を前記ディスプレイスクリーン953にタイムリーに表示させる。前記残量モニターモジュール9514は、前記検出モジュール9132に電気的に接続されて、前記電池パック912の電流状態(単電池の電流及び総電流を含む)を前記ディスプレイスクリーン953にタイムリーに表示させる。前記残量表示モジュールは、前記充放電管理及び制御モジュール91312に電気的に接続されて、前記電池パック912の残量情報をディスプレイスクリーン953にタイムリーに表示させる。なお、前記電池情報モニターモジュール951はさらに警報発音モジュール9515を含み、前記警報発音モジュール9515は、前記熱管理及び制御モジュール91313に電気的に接続されて、電池短絡や電池の過充電が生じた場合に、声音警報で操作者にタイムリーに通知する。
前記機体状態モニターモジュール952はさらに、モータ回転数モニターモジュール9521、農業機械走行速度モニターモジュール9522及び機能状態モニターモジュール9524を含む。前記駆動システム930の前記回転数センサ9351及び9352は、前記モータ931の回転数情報を前記操作ユニット920で前記機体モニターユニット950の前記モータ回転数モニターモジュール9521に伝送し、前記モータ回転数モニターモジュール9521は前記モータ931の回転数情報を前記ディスプレイスクリーン953にタイムリーに表示させる。前記駆動システム930の前記回転数センサ9351及び9352は、前記走行ユニット972の走行速度情報を、前記操作ユニット920で前記機体モニターユニット950の前記農業機械走行速度モニターモジュール9522に伝送する。前記センサ954は、前記機能実行ユニット960に接続されて、機能実行状態情報を前記機能状態モニターモジュール9524でタイムリーに前記ディスプレイスクリーン953に出力し、それにより、操作者が前記ディスプレイスクリーン953から情報のフィードバックを取得し、たとえば、電動歩行型田植機の田植時間間隔、株間の段数の表示などの情報を取得して、タイムリーに調整することができる。
なお、前記機体状態モニターモジュール952はさらにタイマー9523を含み、前記タイマー523は、前記操作ユニット920と前記機能実行ユニット960に電気的に接続されて、前記農業機械のタイミング機能を果たす。
なお、本発明の好適実施例において、前記機体モニターユニット950は、集積式として、有線又は無線方式で各機能モジュールに接続される。本発明のほかの実施例において、前記機体モニターユニット950は、遠隔監視式であり、つまり操作者がリモートモニタで前記農業機械を遠隔監視することができる。より具体的には、前記機体モニターユニット950はさらにインテリジェントルーティングモジュール955を含み、前記インテリジェントルーティングモジュール955はインターネットに接続されて、前記ディスプレイスクリーン953にフィードバックされた各種情報が無線伝送方式で操作者のモバイル表示装置、たとえばリモートモニタ又は携帯電話、ノートパソコンなどの装置に伝送される。
つまり、本発明のほかの実施例において、前記機体モニターユニット950はさらに、前記インテリジェントルーティングモジュール955を含み、前記インテリジェントルーティングモジュール955は前記電池情報モニターモジュール951と前記機体状態モニターモジュール952に接続され、前記ディスプレイスクリーン953は前記農業機械に取り外し可能に接続され、前記ディスプレイスクリーン953は情報受信モジュールを含み、前記インテリジェントルーティングモジュール955は、無線又は有線方式で前記ディスプレイスクリーン953の前記情報受信モジュールに伝送される。操作者は、前記ディスプレイスクリーン953を前記農業機械の上方におけるモニターしやすい位置に取り付けてもよく、前記ディスプレイスクリーン953を前記農業機械から取り外して、遠隔監視のし易さから携帯してもよい。
つまり、本発明のほかの実施例において、前記機体モニターユニット950はさらに前記インテリジェントルーティングモジュール955を含み、前記インテリジェントルーティングモジュール955は、前記電池情報モニターモジュール951と前記機体状態モニターモジュール952に接続され、前記インテリジェントルーティングモジュール955は情報伝送モジュールを含み、前記情報伝送モジュールは、受信した情報を無線伝送方式でモバイルクライアントに伝送する。操作者は、携帯電話又はノートパソコンからクライアントをダウンロードして、前記農業機械の作動の状況を常にモニターすることができる。
図22には、前記農業機械の作動時の電気エネルギー状態を管理して制御するための、本発明の上記好適実施例による前記農業機械の電池制御ユニットが示されており、つまり、前記電池制御ユニットは、電池について効果的に管理と安全性監視を行い、このように前記電池の作動効率と確実性を向上させて、前記電池の耐用年数を延ばす。さらに、前記電池制御ユニットは、電池管理システム(Battery Management System、BMS)とも呼ばれる。前記電池制御ユニット10100によって前記農業機械の関連情報パラメータを検出して処理した後、前記農業機械の制御システム10300に電気エネルギーを出力し、ここで、前記電気エネルギーは電池又は電池パック10200から提供され、前記制御システム10300は、駆動機構10500を検出して、実行可能な前記情報パラメータを前記電池制御ユニット10100に提供し、最後に、操作者が表示システム10400からの前記情報パラメータに基づいて、関連する機械伝動機構10600を操作して、前記前記農業機械の運転や植え付けの目的を果たす。さらに、なお、前記制御システム10300は、前記駆動機構10500にコマンドを送信し、同時に、前記駆動機構10500は各機械伝動機構10600を介して各機能700に必要な動力源を提供する。
図22に示されるように、前記電池制御ユニット10100は、前記電池パック10200と前記制御システム10300の間に電気的に接続され、このように、前記電池制御ユニット10100は、前記電池の使用状態を制御して管理し、同時に前記電池の前記電気エネルギーを前記農業機械の前記制御システムに出力することができる。且つ、前記制御システム10300は、前記駆動機構10500を検出して、前記駆動機構10500の前記情報パラメータを前記電池制御ユニット10100に伝送する。なお、前記電池制御ユニット10100は、前記表示システム10400に電気的に接続され、このように、前記情報パラメータが前記電池制御ユニット10100により前記表示システム10400に伝達され、前記表示システム10400により各種の設計数値が表示される。特に、前記駆動機構10500は、前記制御システム10300に電気的に接続され、且つ前記機械伝動機構10600に接続され、このようにして、前記制御システム10300が前記駆動機構10500に操作コマンドを送信したとき、前記駆動機構10500は、動力源を前記機械伝動機構10600に提供し、前記機械伝動機構10600が前記農業機械の所定の各機能700を実行するようにする。
本発明の好適実施例によれば、図23に示されるように、前記農業機械の前記電池制御ユニットは、診断モジュール10101、管理モジュール10102及び表示ユニット10103を含む。前記電池パック10200はそれぞれ、前記診断モジュール10101、前記管理モジュール10102及び前記表示ユニット10103に電気的に接続され、前記診断モジュール10101、前記管理モジュール10102及び前記表示ユニット10103はそれぞれ、データ収集、電池状態推定、エネルギー管理、安全管理、通信機能、熱管理、充電確保機能、故障診断及び履歴データ記憶などの管理を行うように、組み合わせて使用される。特に、前記診断モジュール10101は、上記電池パックの電圧信号を受信して高電圧又は過低電圧保護などの機能を発揮させるための少なくとも1つの診断チップを含み、前記管理モジュール10102は、前記電池パックの電圧、電流、温度を受信して、SOC予測、電池サイクル寿命予測、過電流、過温度保護を行うための少なくとも1つの管理チップを含む。
なお、前記データ収集とは、前記農業機械の作動時の各種状態及び対応した前記電池パックの前記農業機械の作動時の状態を収集することを言い、収集された各種データは前記電池制御ユニット100の性能の重要な指標である。従って、電池状態推定は、SOCやSOHなどを含み、前記農業機械についてエネルギーとパワーの制御を行うための重要な根拠となり、このため、パワー構成を提供するように、前記農業機械を使用するときに、前記農業機械のエネルギー消費量を常に計算する必要がある。前記エネルギー管理とは、電流、電圧、温度、SOC、SOHなどを入力パラメータとして、均等化充電、放電過程の監視管理を行うことを言い、従って、なお、前記電池制御ユニットはさらに、前記管理モジュール10102と前記診断モジュール10101に接続されて充電電圧の均等化を確保するための均等化電源モジュールを含む。前記安全管理は、電池の電圧、電流及び温度が限度を超えるか否かを監視して、電池の過充電や過放電、特に熱暴走を防止することを言い、一般的には、直接電源切断、アラーム、及び短絡の3種類の方式で安全性管理を行う。前記通信機能とは、アナログ信号、PWM信号、CANバス又はI2Cシリアルインタフェースなどの方式を用いる。前記熱管理とは、電池温度のバランスを維持し、且つ合理的な範囲において高温電池を放熱したり、低温電池を加熱したりすることを言う。前記充電確保機能とは、各電池の作動状態を検出して把握した上、過充電又は過放電の現象がないように、充電制御によって性能が異なる各種電池について個別の充放電処理を行うことを言い、このため、前記電池制御ユニットはさらに、前記電池パックと前記管理モジュールに接続された保護モジュールを含む。前記履歴データ記憶とは、後続の分析判断のために前記電池パックの履歴状況を記憶することを言う。
前記電池制御ユニット10100はさらに、アナログ信号、PWM信号、CANバス又はI2Cシリアルインタフェースからなる群から選ばれて、前記農業機械の使用状態での情報を取得して処理するための通信モジュールを含む。
本発明の好適実施例によれば、図24には、前記農業機械の前記電池制御ユニットの別の設計モードが示されており、この場合、前記電池制御ユニット10100は、制御ユニット1011、温度センサ1012、等化回路1013、電圧収集回路1014、電流収集回路1015、駆動処理回路1016、充放電ユニット1017、短絡保護回路1018、記憶装置1019、電源回路1020、RS232通信ドライバ1021、及びCAN−BUS通信ドライバ1022を含み、以上の各ユニット及び回路は、設計のニーズに応じて接続されて、前記農業機械の電動システムに適用されて、前記電池パックについて効果的に管理及び安全性監視を行う。前記電池制御ユニットによる前記電池パックの管理には、SOCを正確に予測し、すなわち前記電池パックの荷電状態(State of Charge、SOC)である電池残量を正確に予測し、且つ前記電池制御ユニットでSOCを合理的な範囲に維持し、過充電又は過放電による前記電池パックのダメージを防止し、さらに前記電池に残されるエネルギー又はエネルギー貯蔵電池の荷電状態を常に報知することが含まれる。
なお、前記電池パックの充放電過程において、前記電池パックにおける各々の電池の端子電圧と温度、充放電電流及び電池パックの総電圧をタイムリーに収集して、電池の過充電又は過放電の現象を防止する。同時に、前記電池の状況をタイムリーに提供して、問題のある前記電池を特定し、それによって、電池パック全体の運転の信頼性と効率を確保し、残量推定モデルを実現可能にする。それに加えて、電池ごとに使用履歴ファイルを作成して、新型電池や充電器などを最適化させて開発するためにデータを提供する。
本発明の好適実施例によれば、図25には、前記農業機械の前記電池制御ユニットの別の設計モードが示されており、前記電池制御ユニット10100は、制御ユニット1011A、電圧検出ユニット1012A、温度検出ユニット1013A、保護ユニット1014A、充電均等化ユニット1015A、記憶装置1016A、バッテリ残量ゲージ1017A、保護回路1018A及びアダプタモジュール1019Aを含み、以上の各ユニット及び回路は、設計のニーズに応じて接続されて、前記農業機械の電動システムに適用されて、前記電池パックについて効果的に管理及び安全性監視を行う。前記電池制御ユニット10100による前記電池パック10200の制御管理には、SOCを正確に予測し、すなわち前記電池パックの荷電状態(State of Charge、SOC)である電池残量を正確に予測し、且つ前記電池制御ユニットでSOCを合理的な範囲に維持し、過充電又は過放電による前記電池パックのダメージを防止し、さらに前記電池に残されるエネルギー又はエネルギー貯蔵電池の荷電状態を常に報知することが含まれる。
なお、前記電池パックの充放電過程において、前記電池パックにおける各々の電池の端子電圧と温度、充放電電流及び電池パックの総電圧をタイムリーに収集して、電池の過充電又は過放電の現象を防止する。同時に、前記電池の状況をタイムリーに提供して、問題のある前記電池を特定し、それによって、電池パック全体の運転の信頼性と効率を確保し、残量推定モデルを実現可能にする。それに加えて、電池ごとに使用履歴ファイルを作成して、新型電池や充電器などを最適化させて開発するためにデータを提供する。
当業者であれば、上記各電池制御ユニットの設計モードは、異なるニーズに応じて、調整してもよく、たとえば、農業機械、環境、ニーズの相違によって設計を変える。特に、本発明では、主に前記電池制御ユニットで前記農業機械の電動システムを管理して制御し、つまり、前記電池制御ユニットは、前記農業機械の前記電池に一体に結合されて、前記電池の電圧、温度、電流を検出し、同時に熱管理、電池均等化管理、アラーム、リーク検出、残量、放電電力計算、SOC&SOH状態報告などを行い、さらに、前記電池パックの最適な使用方法を提供して、電池パックの不正使用や不合理的な使用を防止し、電池パックの使用安全性や長寿命を確保する一方、その性能を最大限に発揮させて、電池用量及びエネルギーの利用効率を高める。
さらに、図26に示されるように、本発明はさらに、(S01)電池パック10200の状態を確認するステップと、(S02)前記電池パック10200の電圧を確認するステップと、(S03)前記電池パック10200の温度を確認するステップと、(S04)前記電池パック10200の電流を確認するステップとを含む、農業機械の電池制御ユニットの検出方法を提供する。
ステップ(S01)において、前記電池パック10200が充電状態、放電状態又はアイドル状態であるかを確認し、充電状態である場合、充電均等化設定を行い、放電状態である場合、ステップ(S02)を行い、アイドル状態である場合、スリープ状態に入る。ステップ(S02)において、前記電池パック10200の電圧を確認し、過充電である場合、充電保護設定に入り、過放電である場合、放電保護設定を行い、正常な数値である場合、ステップ(S03)を行う。ステップ(S03)において、前記電池パック10200の温度を確認し、温度が高すぎる場合、充放電保護を行い、温度が正常な数値である場合、ステップ(S04)を行う。ステップ(S04)において、前記電池パック10200の電流を確認して、過電流現象が生じた場合、充放電保護を行う。
当業者であれば、上記説明及び図面に示される本発明の実施例は例示的なものに過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。本発明の目的は、完全且つ効果的に達成される。本発明の機能及び構造の原理について実施例において記載して説明したが、前記原理を逸脱せずに、本発明の実施形態のいずれかの変形又は修正が可能である。