JP2019515293A - 複数の陰極を備える冷陰極電離真空計 - Google Patents

複数の陰極を備える冷陰極電離真空計 Download PDF

Info

Publication number
JP2019515293A
JP2019515293A JP2018557367A JP2018557367A JP2019515293A JP 2019515293 A JP2019515293 A JP 2019515293A JP 2018557367 A JP2018557367 A JP 2018557367A JP 2018557367 A JP2018557367 A JP 2018557367A JP 2019515293 A JP2019515293 A JP 2019515293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
anode
pressure
impedance
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018557367A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6826131B2 (ja
Inventor
スウィニー・ティモシー・シー
パーシー・クリントン・エル
マリオン・デュアン・ダブリュ
ケリー・ブランドン・ジェイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MKS Instruments Inc
Original Assignee
MKS Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MKS Instruments Inc filed Critical MKS Instruments Inc
Publication of JP2019515293A publication Critical patent/JP2019515293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6826131B2 publication Critical patent/JP6826131B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L21/00Vacuum gauges
    • G01L21/30Vacuum gauges by making use of ionisation effects
    • G01L21/32Vacuum gauges by making use of ionisation effects using electric discharge tubes with thermionic cathodes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L21/00Vacuum gauges
    • G01L21/30Vacuum gauges by making use of ionisation effects
    • G01L21/34Vacuum gauges by making use of ionisation effects using electric discharge tubes with cold cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J41/00Discharge tubes for measuring pressure of introduced gas or for detecting presence of gas; Discharge tubes for evacuation by diffusion of ions
    • H01J41/02Discharge tubes for measuring pressure of introduced gas or for detecting presence of gas
    • H01J41/06Discharge tubes for measuring pressure of introduced gas or for detecting presence of gas with ionisation by means of cold cathodes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L21/00Vacuum gauges
    • G01L21/30Vacuum gauges by making use of ionisation effects

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

【課題】広い圧力範囲にわたって圧力測定できる冷陰極電離真空計を提供する。【解決手段】冷陰極電離真空計は、陰極と陽極との間に異なる間隔を提供する複数の陰極を含む。複数の陰極は、より広い圧力範囲にわたる圧力測定を可能にする。より大きい間隔を有する第一の陰極は、タウンゼント放電に基づく電流を提供し得る一方、より小さい間隔を有する第二の陰極は、より高い圧力でのタウンゼント放電と、更により高い圧力でのパッシェンの法則の放電との両方に基づいて電流を提供し得る。第二の陰極上の特徴物は、パッシェンの法則の放電を支持し得る。陰極と電源へのリターンとの間の大きい抵抗は、出力プロファイルを制御して、正確な応答を有する圧力範囲を拡張し、且つ出力の極小値を回避することを可能にする。圧力測定は、広い圧力測定範囲を通して、陰極の出力に応じてそれぞれの陰極からの電流に基づいて行われ得る。【選択図】図12

Description

本願は、2016年5月2日に出願された米国仮特許出願第62/330,308号の利益を主張する。上記出願の教示全体が参照により本願に援用される。
冷陰極電離真空計(CCIG)は、よく知られている。一般的に知られている3つのCCIGには、通常の(逆ではない)マグネトロン型真空計、逆マグネトロン型真空計、及びフィリップス(又はペニング)真空計が含まれる。これらの種類のすべての真空計は、測定対象の真空に接続される真空非磁性エンベロープ中に少なくとも2つの電極(すなわち陽極及び陰極)を有する。高いDC電圧電位差が陽極と陰極との間に印加されて、電極間に電界が生成される。磁界を電界に垂直な電極の軸に沿って印加することにより、自由電子経路が長くなり、純粋な電子プラズマが保持され、その中で電子が分子及び原子と衝突してイオンを発生させる。イオンは、陰極電極まで移動し、圧力に応じた安定な状態の値の放電電流を持続させる。
CCIGは、真空系統の全圧の間接的な測定を提供するものであり、これは、最初にその真空計エンベロープ内部の気体分子及び原子を電離し、その後、結果として生じたイオン電流を測定することによる。測定されたイオン電流は、真空計エンベローブ内部の気体密度及び気体全圧に直接関係し、すなわち、真空系統内部の圧力が低下するにつれて、測定されたイオン電流も減少する。気体ごとの校正曲線により、イオン電流の測定に基づいて全圧を計算することが可能となる。
本明細書に記載されているCCIGは、逆マグネトロンの原理に依存する。真空計は、円柱対称である。陽極ピン(軸上にある)と陰極円柱エンベローブとの間の大きい電圧電位勾配(すなわち輻射電界)は、電子に電離事象を生じさせるためのエネルギーを提供する。軸交差方向の磁界は、エンベロープ内部の純粋な電子プラズマを持続させるのに必要な長い電子軌道経路の長さを提供する。放電電流は、系統内の圧力に比例する測定量である。
放電は、アバランシェ電離プロセスを通じて確立され、これは、一般に、単独の電子が真空計の電離空間中に放出されることから始まる。電子の放出を担うプロセスには、電界放出事象又は宇宙線電離プロセスが含まれ得る。アバランシェプロセスは、電子1個につき多くの電離プロセスが行われることになる長い電子軌道の経路長に依存する。各電離プロセスは、イオン及び追加の電子を放出し、それが放電に追加される。イオンが陰極の内壁に衝突しても、追加の電子が放電中に放出され、それが電荷全体に寄与する。交差した電界及び磁界の結果として、純粋な電子プラズマが陽極の周囲にシースとして構築される。電子の密度は、主に圧力に無関係である。中性気体分子の電離は、主に圧力不変電子シース内で起こる。生成されたすべてのイオンは、電界によって陰極へ向けられ、磁界の影響はほとんどない。その結果として得られたイオン電流は、単にセンサ内部の電子の密度及び気体の全圧に関係する。
図1Aに示される、Bruckerらの米国特許出願公開第2015/0091579号明細書(米国特許出願第14/500,820号明細書)のダブル逆マグネトロン設計は、磁石アセンブリ内で一緒に保持される2つの磁石115a、115bを含み、2つの磁石の磁極は相互に反対である(特許文献1参照)。ダブル逆マグネトロンは、最大の磁界の幾つかを特徴とし、その結果、利用可能な最大の真空計感度を提供する。高い真空計感度は、超高真空(UHV)レベル(すなわち約10−9トールより低く且つ10−11トールという低い圧力)で信頼性の高い圧力を読み取ることができる必要がある。米国特許出願第14/500,820号明細書の全体が参照により援用される。
逆マグネトロン型のCCIGでは、小さいリーク電流が陽極110から陰極120へ真空計の内面を介して直接流れ得、いわゆる「ガードリング」の存在がこのリーク電流を捕集し、それによってリーク電流の陰極電極への到達及び真空計自体によるその検出が阻止されることが知られている。この機能を実行するために、ガードリングは、陰極電極から電気的に絶縁され、通常、陰極電極に対して小さいプラスの電圧電位差で保持される。
図1A、1B、及び1Cに示されているように、CCIG 100は、フィードスルー101を含み、これは、後述のガードリング電極140との電気接続を提供するガードリング接続部102を含む。ガードリング接続部102の内部では、陽極ガードリング絶縁体106は、延長された陽極電極110への陽極接続部110aの周囲に電気絶縁を提供する。ガードリング電極140は、後述のスタータ装置150に接続される。ガードリング接続部102は、陰極ガードリング絶縁体103によって溶接表面104に接続され、これは、モノリシックのフランジアセンブリ105にシーム溶接される。図1A及び1Bに示されているように、モノリシックのフランジアセンブリ105は、外側フランジ105aと内側フランジ105bとを含む。内側フランジ105bは、陰極電極120を包囲し、これは、陽極電極110をその長さに沿って取り囲み、陽極電極110と陰極電極120との間に放電空間130を形成する。バッフルは、図1Aでは、それぞれ穴175及び185を有する2つの仕切り170及び180として示され、陰極電極120に接続される。
前述のように、軸交差方向の磁界は、放電空間130内部の放電を持続させるのに必要な電子軌道経路長さを提供する。磁界は、図1A及び1Bに示される磁石アセンブリ115によって生成される。磁石アセンブリ115は、強磁性スペーサ114を含む。磁石アセンブリ115は、磁石アセンブリの、ガードリング140に最も近い端部にアルミニウム(又は他の非磁性材料)スペーサ113も含むことができ、それにより、電気放電の位置がガードリング140から遠ざかるように調整される。
導電性ガードリング電極140は、陰極電極120と陽極電極110との間の、陽極電極110の基底部の付近に設置されてリーク電流を捕集し、これは、捕集されなければ、真空計100の動作中に放電空間130に露出される陰極−ガードリング絶縁体103の表面上に時間と共に導電性堆積物が蓄積されると、陽極電極110と陰極電極120との間に流れる傾向がある。
放電スタータ装置150は、ガードリング電極140の上に設置され、それと電気的に接続される。図1Bに示されるように、スタータ装置150は、複数の頂点160を有し(図1Bで示される断面の円柱対称図では3つの頂点が示されている)、これは、陽極110に向けられ、頂点160と陽極110との間にギャップを形成する。頂点と陽極との間のギャップは、約500μm〜約2500μmの範囲であり得る。ギャップは、通常の動作中の電界放出が、スタータ装置150と陽極110との間の電圧電位差が確立されたときに約1ピコアンペア(pA)〜約10pAの範囲となるように構成される。電界放出電流の振幅は、幾つかのパラメータ、例えば電圧電位差、ギャップの大きさ、スタータ装置上の点の数、及びスタータ装置を製作するための材料の種類に依存する。スタータ装置と陽極との間の電圧電位差は、CCIGの動作中、約0.4キロボルト(kV)〜約6kVの範囲、例えば約3.5kVであり得る。この電圧電位差は、尖った頂点160から陽極までの電界放出によって電子を生成し、それによって幾つかの電子を種として放電空間130中へ供給し、放電の構築を担うアバランシェプロセスをトリガする。任意選択により、スタータ装置と陽極との間の電圧電位差は、真空計の起動中に約3.5kVから約5kVへ増大されて、陽極電極への高電圧供給バイアスを、放電が放電電流の突然の急増によって検出されるまで瞬間的に増大させることによって電界放出電流を増大させるように構成され得る。
図1Cの電子コントローラにおいて示されているように、減流抵抗410が陽極電極110と高電圧電源430(HVPS)との間に設置される。減流抵抗410の役割は、放電空間130を通って流れることのできる放電電流の量の上限を設定し、真空計の寿命を延ばすことである。減流抵抗410の結果として、陽極電極110にあり、電圧計420によって測定される実際の高電圧バイアスは、一般に、HVPS 430によって供給される電圧より小さい。実際、HVPS 430の出力がすべての圧力で一定のままであっても、陽極電圧は、イオン電流が圧力と共に増大すると低下する。本明細書に記載の真空計において、25メガオーム(MΩ)の減流抵抗410を選択し、幾つかの利点を得た:1.内部HVPS構成要素と偶然接触した場合にHVPSが個人に供給し得る電流の量の安全な制限、2.レジスタの選択により、圧力曲線の不連続性が1×10−6トールを超えるより高い圧力範囲に移動すること、及び3.陽極電圧が3.5kVに設定されたときの125μAという放電電流の上限。CCIGコントローラのプロセッサ490は、プロセッサが、連続的に電圧計420で陽極電圧Vを、電流計460で放電電流Iを測定して、圧力の関数である放電インピーダンスZを計算している間、HVPS 430の出力が圧力範囲全体にわたって確実に一定であるようにする。プロセッサは、メータ470でガードリング電流を測定して電流リークもモニタする。この回路構成では、2つの独立した電流ループにより、陽極フィードスルーでのリーク電流が、放電電流インピーダンスの測定に依存する圧力測定の何れの不正確さの原因にもならないことが確実となる。
CCIGは、典型的に、10−2トール未満の低い圧力範囲での動作に限定される。大気圧(760トール)という高さまでに及ぶ圧力範囲を測定するために、これらは、熱伝導又は隔膜真空計等の様々な技術を用いる圧力計と複合され得る。
米国特許出願公開第2015/0091579号明細書
本発明によれば、第二の陰極を備えるCCIGが提供され、圧力は、陰極の各々への測定された電流に基づいて特定される。異なる寸法及び電気接続により、異なる電位勾配が共通の陽極と独立した陰極との間で得られる。
従来のCCIGと同様に、磁石は、少なくとも陽極と第一の陰極との間の第一の間隔を通じて電界を印加して自由電子経路を長くし、したがって陽極と第一の陰極との間のプラズマと、その結果としての第一の陰極へのイオン電流とを維持する。このような電気放電は、タウンゼント放電と呼ばれる。陰極からの測定された電流により、典型的に、例えば10−2トール未満の低い圧力から10−11トールという低さの圧力での圧力測定が可能となる。
第一の陰極から電気的に絶縁され、且つ第一の間隔より小さい第二の間隔だけ陽極から離間された第二の陰極により、第一の空間内でのプラズマ形成に必要な低い圧力より高い圧力での放電と圧力測定が可能となる。電気コントローラは、陽極と第一及び第二の陰極の各々との間に電圧を印加して、低い圧力での少なくとも陽極と第一の陰極との間のプラズマ放電と、低い圧力より高い圧力での陽極と第二の陰極との間の電気放電で電離とを生じさせる。陽極と第二の陰極との間の電気放電は、第一の陰極のそれと同様のタウンゼント放電を含み得るが、その際の圧力はより高い。代替的に及び好ましくは追加的に、それによって陽極と陰極との間の破壊によるパッシェンの法則の放電も可能となり得る。コントローラは、第一の陰極への測定された電流の流れと、第二の陰極への測定された電流の流れとの両方に基づいて圧力を特定する。
コントローラは、追加的に、陽極電圧を測定し、陽極と陰極の各々との間のインピーダンスを計算し、これらのインピーダンスに基づいて圧力を特定し得る。
開示される実施形態において、各陰極は、陽極を取り囲み且つ円柱形であり、異なる間隔は、円柱形の陰極のそれぞれの半径によって決定される。例えば、第二の陰極の開口にテーパを設けて、電界を変化させ得る。開示される実施形態において、円柱陰極は、2つのみ提供されているが、追加の測定のための追加の間隔を提供する追加の陰極を提供し得る。
典型的な電離真空計において、陰極は、陽極から約10ミリメートル(mm)の間隔を約25mmの長さに沿って提供し、これと同様の寸法が第一の陰極について適当である。標準的な設計に基づくと、陽極と陰極との間の間隔及びしたがって開示される実施形態における第一の間隔は、5〜15mmの範囲であり、第一の陰極は、陽極に沿って約15〜40mmの磁石内の有効長さを有する。陽極と第二の陰極との間のより小さい間隔は、一般に、より高い圧力でイオン生成プラズマを維持するために1.0〜5.0mm、例えば2.4mmとすべきである。第二の陰極は、タウンゼント放電を維持するために少なくとも約6.0mmの長さを有するべきである。真空計が大きくなりすぎないようにするために、第二の陰極の長さは、陽極に沿って24mm未満とすべきである。開示される実施形態において、第二の陰極は、長さ約16mmである。
第一及び第二の陰極は、陰極を相互に及びアースから電気的に絶縁するポリマーハウジング内に設置され得る。
陽極に沿って延びる第二のより小さい陰極中のタウンゼント放電から測定可能である、はるかに高い圧力を測定するために、陽極に向けられた特徴物が第二の陰極に設けられて、陽極と陰極との間により狭いギャップを確立し得る。この特徴物により、大気圧に近い高い圧力でパッシェンの法則に従って破壊による電気放電が可能となる。陽極と特徴物との間の適当なギャップは、0.3〜1.0mmであり、好ましいギャップは、陽極電圧が約3kVのときに約0.6mmである。最適なギャップは、電圧に依存し、標準的なCCIGの陽極電圧は、約2kV〜6kVである。より高い電圧では、好ましい範囲の上限でのギャップが使用される可能性が高い。パッシェンの法則の電気放電で動作する陰極の場合、特定の電圧でのギャップにより、圧力に対する電流応答の勾配が決まる。ギャップが大きいと、電流応答が圧力範囲において非常に限定されるか、又はアーク放電が破壊されて圧力測定ができなくなり、ギャップが小さいと、電流及びインピーダンス応答の勾配の大きさが小さくなり、感度が下がって測定エラーが増える。
パッシェンの法則の放電特徴物は、ディスクであり得、そのディスク中にはギャップを形成する穴がある。代替的に、特徴物は、ディスクであり得、そのディスクから1つ又は複数の頂点が陽極に向かって延びる。特徴物は、陰極シリンダから内側に延びる1つ又は複数のピンであり得る。1つの実施形態において、特徴物は、ねじ山付きのピンであり、それが陰極の外部から挿入され、陽極とピンの下端との間のギャップの調節が可能となる。特徴物はまた、陽極上にあって陰極に向けられ得る。
各陰極と、陽極に電圧を供給する電源へのリターンとの間の約500キロオーム(kΩ)という大きい抵抗は、出力応答の変動(ランダムノイズ及び振動)を低減させる。更にノイズを低減させることは、陰極と電源リターンとの間のインピーダンスが少なくとも1メガオーム(MΩ)であれば実現される。電流及びインピーダンスの応答勾配を、急峻な応答と平坦な応答との両方を回避して改善するために、第二の陰極に結合されるインピーダンスは、第一の陰極に結合されるそれより少なくとも1桁大きい。1つの実施形態において、1.5MΩを超える抵抗が第一の陰極に結合され、及び30MΩを超える抵抗が第二の陰極に結合される。インピーダンスの少なくとも一方、特に第二の陰極のインピーダンスは、可変抵抗によって提供され得る。
前述のように、陰極電流のみに依存するのではなく、陽極電圧もインピーダンス測定値の計算に使用され得る。圧力出力を提供するために、異なるアルゴリズムが選択され得る。アルゴリズムは、インピーダンス測定に基づいて選択され得、アルゴリズムは、その入力としてインピーダンス測定値を有し得る。アリゴリズムは、ルックアップテーブルに記憶された事前に計算されたデータを使用して処理され得る。
圧力は、第一及び第二の陰極の各々からの電気出力に基づき、圧力が第一の陰極出力に基づいて特定される圧力の非隣接範囲を含む個別の圧力範囲にわたって特定され得る。例えば、圧力は、第一の低い圧力範囲について第一の陰極の出力に基づき、第一の圧力範囲より高い第二の圧力範囲にわたって第二の陰極の出力に基づき、第一及び第二の圧力範囲より高い第三の圧力範囲にわたって第一の陰極の出力に基づき、且つ第一、第二及び第三の範囲より高い第四の圧力範囲にわたって第二の陰極の出力に基づき得る。
拡張された圧力範囲にわたる好ましい動作では、少なくともタウンゼントプラズマ放電は、低い圧力において陽極と第一の陰極との間で支持され、及び少なくともタウンゼント放電又はパッシェンの法則の破壊放電は、低い圧力より高い圧力において陽極と第二の陰極との間で支持される。破壊放電は、第二の陰極の特徴物で支持され得る。
圧力を測定する方法において、磁界が陽極と第一の陰極との間の第一の空間に印加される。低い圧力において、電子が第一の空間内に放出されて、第一の空間内のタウンゼントプラズマ放電と、第一の陰極へのイオンの流れとを生じさせる。低い圧力より高い圧力において、第二の陰極と陽極との間に電気放電が生じて、第二の陰極への電流を生じさせる。圧力は、第一の陰極への測定された電流の流れと、第二の陰極への測定された電流の流れとに基づく。第二の陰極と陽極との間の電気放電は、タウンゼントプラズマ放電若しくはパッシェンの法則の破壊放電であり得、又はそれは、異なる圧力範囲でこれらの放電の各々を含み得る。
代替的な圧力を測定する方法において、電子が第一の空間内に放出されて、第一の空間内のプラズマ放電と第一の陰極へのイオンの流れとを生じさせ、第一の陰極の圧力に対する電流の流れの応答は、第一の不連続性を有する。電子が第二の空間中に放出されて、第二の空間内のプラズマ放電と第二の陰極へのイオンの流れとを生じさせ、第二の陰極の圧力に対する電流の流れの応答は、第二の不連続性を有する。圧力は、第一の陰極への測定された電流の流れと、第二の陰極への測定された電流の流れとに基づいて特定される。圧力は、第二の不連続性を含む圧力を通して、第一の陰極への測定された電流の流れに基づき、且つ第一の不連続性を含む圧力を通して、第二の陰極への測定された電流の流れに基づく。
本発明が適用され得る先行技術のCCIGを示す。 図1Aの真空計の陽極とスタータリングの拡大斜視図である。 図1Aの真空計に関係する電気コントローラを示す。 図1A〜Cの真空計を本発明によって改良したときの陰極及びガードリングからの電流出力を示す。 図1Aの真空計の改良された制御を示す。 本発明を具現化する改良型CCIGの縦方向の断面図である。 図4の真空計の電流及び電圧出力を示す。 パッシェンの法則の放電を誘導するために使用される陰極の特徴物の代替的な形態を示す。 パッシェンの法則の放電を誘導するために使用される陰極の特徴物の別の代替的な形態を示す。 パッシェンの法則の放電を誘導するために使用される陰極の特徴物のさらに別の代替的な形態を示す。 パッシェンの法則の放電を誘導するために使用される陰極の特徴物のさらに別の代替的な形態を示す。 パッシェンの法則の放電を誘導するために使用される陰極の特徴物のさらに別の代替的な形態を示す。 本発明の好ましい実施形態を示す。 本発明の幾つかの実施形態に使用される電気コントローラを示す。 広い範囲の圧力測定を通じた陰極電流及び陽極電圧に基づく異なる陰極抵抗器でのインピーダンス測定を示す。 広い範囲の圧力測定を通じた陰極電流及び陽極電圧に基づく異なる陰極抵抗器でのインピーダンス測定を示し、圧力を特定するためのアリゴリズムに使用されるプロットを示す。 図9Bのインピーダンス測定から圧力を特定するためのプロセッサ802による処理を示す。 図9Bのインピーダンス測定から圧力を特定するためのプロセッサ802による処理を示す。 真空計出力における不連続性を回避するための本発明の代替的利用を示す。 不連続性の回避を可能にするために特に設計された本発明の代替的実施形態を示す。 図9Bと同様であるが、異なる出力特性を有するデバイスに関するプロットである。 図10Bと同様であるが、図13Aの特性を有するデバイスに関するフローチャートである。
本発明の例示的な実施形態の説明を以下に記す。本明細書中で引用されるすべての特許、公開された出願、及び参考文献の教示は、その全体が参照により援用される。
米国特許出願公開第2015/0091579号明細書に示される真空計は、1トール、更には760トールの大気圧という高さのより高い圧力で真空計を動作させる電子コントローラを用いて、これらのより高い圧力において陽極の高い電圧を持続させ、検出器の電子部品、具体的にはプロセッサ490を、陰極電流だけでなく、ガードリングを通じた電流にも依存するように改良できることがわかった。
図2は、このような設計における陰極電流及びこの場合には第二の陰極として機能するガードリングの電流を示す。真空計の通常の動作では、圧力は、曲線200から特定され、陽極電圧は、201における約10−2トールより高い圧力でオフにされるであろう。その圧力を超えると、電流出力202は、平坦になり、信頼性が低下し、204における約1トールで急速に低下する。ガードリング電流は、非常に低く、リーク電流をモニタするためにのみ使用されてきた。しかしながら、真空計の動作が図2に示されるようにより高い圧力で持続されると、ガードリング電流は、陰極電流が低下する206において上昇することがわかる。したがって、より高い圧力では、ガードリング電流を圧力の指標として使用できる。約10トールにおいて、ガードリング電流は、208で低下し始めることがわかる。1トール〜1×10トールの範囲を超えるガードリング電流のみを見ると曖昧になる。例えば、80マイクロアンペア(μA)の電流は、8トール又は100トールを超えることを示すであろう。しかしながら、陰極電流をモニタすることにより、これらの圧力であっても、ガードリング電流が流れているピークの側がわかる。
引用された特許出願の真空計は、高圧動作のために設計されていないため、これは、依然として10−2〜1トールの平坦領域において精度を欠き、ピークガードリング電流でのガードリング電流のモニタが困難であるが、はるかに広い圧力範囲にわたる圧力を測定する機会を確かに提示しており、抵抗又は隔膜真空計等の追加の真空計は不要である。主要な陰極のタウンゼント放電は、ガードリング内の電流が増大したときにガードリングのスタータの直下の領域に移行し得る。ガードリング電流のピーク後、陽極までのギャップがはるかに短い(0.676mm)スタータ頂点160において、パッシェンの法則による破壊が生じ得る。
広い圧力範囲にわたる上述の真空計の動作は、図3に示されている通りであり得る。先行技術の真空計と異なり、10−2トールを超える、好ましくは1トールを超える、又は更には大気圧と同程度に高い圧力を含む広い圧力範囲を通じて、302において高い電圧が陽極に印加される。304において陰極からの電流が検出され、306においてガードリングからの電流が検出される。任意選択により、308において陽極電位も検出され得る。310において、陰極からの電流、ガードリングからの電流、及び場合により陽極電位が処理されて圧力が特定される。これまで、ガードリングからの電流は、リーク電流のモニタにのみ使用されていた。上の説明が示すように、処理は、陰極電流等の電流から圧力への単純な変換ではない。そうではなく、複数の電流をモニタしなければならず、圧力を提供するために何れの電流を使用するかに関する決定を、これらの電流に基づいて下す必要がある。ガードリング電流の増大は、低い圧力での測定から高い圧力での測定を区別するために、204における変曲点の右側にあることを示すことができる。代替的に、ガードリング電流自体を用いて、変曲点206より高い圧力測定を提供することができる。電流のみが示されているが、陽極電圧が使用され得、又はインピーダンスが陽極電圧及び電流を用いて計算され得、インピースは、圧力を示すために使用され得る。
図4は、圧力範囲の広いCCIGの実現を支援するための改良型の真空計の構造を示す。米国特許出願公開第2015/0091579号明細書で開示されている真空計と同様に、CCIGは、陽極402を含み、これは、軸方向に円柱陰極(陰極ケージとも呼ばれる)404中へ延びる。また、陰極は、磁石アセンブリ405によって取り囲まれ、自由電子プラズマを持続させる。先行技術の真空計の設計と異なり、この真空計は、追加の陰極シリンダ406を含み、これは、陰極404と直列であり、真空計の口及びフランジ420から遠い部分の陽極402を取り囲む。しかしながら、陰極406は、より小さい直径を有し、陰極と陽極との間の間隔がより小さくなり、結果として得られる電界勾配が異なる。2つの陰極は、絶縁体408によって絶縁される。この実施形態では、両方の陰極が磁石アセンブリ405によって取り囲まれる。真空計の任意選択による改良は、MKS Instruments Inc.により2016年1月13日に出願されたPCT出願米国特許出願公開第2016/013219号明細書において開示されている方法に従ってポリマーハウジング411を使用することであり、この出願は、その全体が参照により本願に援用される。陰極構造は、ハウジング411の成形作業中にハウジング411内に設置され、電極402及び414は、ポリマーハウジングを通ってそれぞれ大型陰極404及び小型陰極406へ延びる。
タウンゼントプラズマは、低い圧力では大型陰極404中にあるが、より高い圧力では小型陰極406に移動することがわかった。小型陰極406の口におけるテーパ416は、大型陰極から小型陰極へのプラズマ移動を支援することができる。
図5は、10−6トール〜10トールの広い圧力範囲にわたる大型陰極の電流502、小型陰極電流504、合算電流506、及び陽極電圧508を示す。冷陽極電離真空計に2つのチャンバを含めることにより、妥当な放電電流を広い圧力範囲で提供することが可能となる。測定された圧力が高くなるにつれて、分子密度も増加し、それによって分子衝突間の平均自由経路が大幅に短縮される。異なる形状の2つのチャンバを利用することにより、予想される分子密度及び平均自由経路のための検出可能な放電電流を提供するようにそれぞれを最適化できる。気体媒質を通じた電流供給のメカニズムは、プラズマの生成であり、これまでに観察されたこととして、プラズマを不安定化させる(振動及びランダムな変動)特定の圧力(10〜200トールの範囲内)があり、その結果、インピーダンスが広い範囲で変化し、したがって、これは、放電電流が広い範囲で変化する原因となる。これにより、放電電流の瞬間的測定値を使用して測定された圧力を特定することが難しくなる。CCIGで使用される電圧源は、減流抵抗を備えるため、この減流抵抗後に電圧を測定することにより、デバイス内に存在する放電電流を特定するためのより安定な手段が提供される。これにより、供給される電流を正確に分解するための感度の高い測定回路と、プラズマの不安定性を補償するための下流での処理又はフィルタリングとが不要となる。測定された電圧はかなり高く、数百〜数千ボルトの範囲にわたるため、この測定回路の設計は、典型的に存在する低レベルのマイクロアンペア範囲の電流を測定するのに必要な精度を有する必要がない。
真空計の動作は、図3に示されている通りであるが、ステップ306において、その機能のために設計された第二の陰極406がガードリングの代わりとされる点が異なる。
図4のCCIGは、複数の陰極を含み、両方の陰極が高い電圧を供給する共通の陽極を有する。ある圧力範囲にわたり各陰極から検出される別々の電流により、1つの測定方法から別の方法にいつ切り換えるかを判断するための手段としてこれを使用することができた。2つの測定方法は、電流若しくは抵抗を用いて圧力を推測するもの、又は陽極の電圧のみを用いて圧力を推測するものの何れかである。各陰極からの別々の電流により、低圧力領域(<0.1トール)内にあるか、又は高圧力領域(>0.1トール)内にあるかを検出できる。
測定された圧力が上昇又は低下するとき、両方の陰極に供給される電流が測定され、第一の陰極からの又は第二の陰極の測定された値(これは、電圧又は電流の何れでもあり得る)の何れを、測定された圧力の計算の根拠として使用するべきかを特定するためにアルゴリズムが使用される。1つの設計では、低い圧力(0.1トール未満)において、全体の又は合計された電流(両方の陰極から幾つかの電流があるため)が、測定された圧力を計算するための根拠として使用され得、約0.1トール以上において、測定された電流は、小型陰極のみに切り替わり、これは、圧力に対する電流応答にほとんど勾配がなく、感度が低いからである。そのため、各陰極内の電流の大きさを検出することにより、何れの圧力範囲内にあるか、及びしたがって圧力の計算に電流又は電圧の何れを使用すべきかを特定できる。
考慮すべき幾つかの重要な点がある。
1.検討すべき独立した陰極ケージ電流があり、図5は、小型及び大型ケージ電流に固有の圧力依存特性があることを示す。
2.測定に利用可能な陽極電圧もある。
3.陰極電流を、圧力範囲を特定して個別に使用でき、且つ/又は測定の直線性及び/若しくは感度を改善するために追加できる。
4.電流と電圧とを合算して放電インピーダンスを得ることができる。
図4は、大気圧に近いより高い圧力でのパッシェンの法則の放電を支持するための真空計の構造の別の改良形態も示す。この場合の特徴物418は、陰極406と陽極402との間に小さい間隔を提供するための、小型陰極406の内面における、押しねじの形態であり得る陰極ピンである。好ましい間隔は、0.3〜1.0mmの範囲である。
CCIGの高い方の圧力範囲の測定(1〜760トール)では、1トール未満の圧力で存在しないような技術的な問題、すなわち圧力依存のモード変化、振動放電挙動、及び非タウンゼント放電特性が生じる。重大な不安定性の原因となる1つの問題は、高圧陰極ケージ全体を通じた局所的放電の位置の移動である。このねじ山付きの陰極ピンという特徴物は、パッシェンの法則のアーク放電領域におけるプラズマの位置を制御する1つの方法を提供し、空間位置の不安定性と、放電が陰極の周囲で移動できる場合に発生する電流及び電圧スパイクとを排除する。これにより、陽極と陰極との間の動作電界を、陽極と陰極との間のギャップと電圧とを調節して、1気圧まで及び更には1気圧を超えても常に十分な電位勾配が生じるようにすることにより設定する方法が得られる。
約1〜760トールの圧力において、CCIGプラズマ放電は、均一なグロー(タウンゼント放電)から、陰極ケージの内部空間中でジャンプする小さい制約されたボルト(アーク放電領域)へ変化する傾向がある。本開示に記載されている特徴物がないと、ボルト放電は、陰極ケージ中で常に移動する。陰極ピンの目的は、放電の空間位置を制御し、そのプロセスで空間変動を最小限にすることである。
ボルトの空間変動は、陽極電圧と陰極電流のスパイク及び/又は振動とにつながる。放電の大きい空間変動の影響を最小限にすると、電流及び電圧がスムーズになり、分析される単純な信号出力を有するより再現性の高いデバイスが得られる。
陰極ピン−陽極間隔は、より高い圧力での破壊電圧を設定し、確立するために使用される。破壊電圧は、放電電流が検出される最小電圧として説明される。窒素の場合、0.1〜10トールの圧力に対する破壊電圧のプロットに最小値がある。真空計がパッシェンの法則の領域内の高い圧力で適正に動作するには、常に破壊電圧より高い電圧で動作することにより、圧力を導き出す信号を得なければならない。陰極ピン−陽極間隔は、放電が自然にまず陰極ピンと陽極との間で発生するように設定され、これは、それが2つの間の最短経路であるからである。
ねじ山付きのピンにより、陽極と陰極との間の距離に小規模な調整を加えることができる。適正に設計され、配置された特徴物が使用されると、アーク位置が固定され、放電振動の量が減る。アークは裸眼で見える。
高圧領域では、局所的なアーク放電は、陽極と、特に陰極表面との両方において、スパッタによる激しい摩耗の原因となり得る。これは、代替的な構成材料が検討されてきた理由である。アーク位置の安定化は、信号の変動を最少化するのに役立ち、スパッタによるダメージを1カ所に集中させる。陰極ピンの構成材料の選択には、それが読取の長期的な安定性に直接影響を与えるため、慎重な考慮が必要である。陰極特徴物からのスパッタは、イリジウム、チタン、タングステン、又はこれらの材料の合金等、陰極特徴物のための既知のスパッタ硬化材料を使用することによって最小限にされ得る。また、特徴物に幾何学的な特徴を追加しても、摩耗を補償し、寿命を延ばすことができる。
スパッタによるダメージは、高圧時において、陽極電圧を変調して、デューティサイクルを連続(100%)からそれ未満の部分(<100%)に減少させることによっても緩和できる。これは、放電事象間で陽極材料を冷まし、陽極表面の溶融を防止することを可能にする。
より高い圧力において、アーク放電は、選択的に陰極によって提供される最短の経路と重なり、これは、それが最も高い電位勾配を有する経路であるからである。空間的に均一なタウンゼント型放電がほとんどを占める、より低い圧力では、陰極ピンは、放電に対してほとんど又は全く擾乱を発生させない。アークを制御することにより、この圧力領域に見られる電流及び電圧スパイクを制限又は低減させることができ、最短距離を制御することにより、破壊電圧及び放電位置が制御される。アークがどこで何れの電圧において発生するかを制御することにより、安定した動作と最小のスパッタとが可能となる。また、それにより、中央の圧力範囲内での向上された感度のために、より大径の高圧陰極ケージを用いることができる。より高い圧力では、放電は、厳格に静電気によって駆動され、磁界は、その挙動に対してほとんど影響を与えない。
ねじ山付き陰極ピン418は、図6Eの端面図からわかる。小型陰極406と陽極との間の適切なギャップを維持する他の陰極特徴物には、図6Aにおけるディスク604内の穴602、図6Bのディスク608の頂点606、及び図6Cのピン612が含まれていた。図6Dは、小径陰極406の壁から突出する突起610を示す。
真空計の好ましい実施形態が図7に示されている。ここで、大径陰極702と小径陰極704とは、陽極707の周囲のポリマーハウジング706内に成形されており、ハウジングは、2つの陰極間の絶縁を提供する。電極708は、小径陰極704まで延び、電極709は、大径陰極まで延びる。代替的に、何れの電極もハウジング706の側面を通じて延びることができる。磁石714は、電界が小径陰極におけるタウンゼント放電を支持することにおいて重要性が低いため、大径陰極のみを取り囲む。フランジ710は、真空計の開放端において、チャンバに連結されるように形成され、その圧力がモニタされる。
図7は、具体的な寸法及び好ましい寸法範囲も提供する。各寸法に関して、ミリメートル単位の実際の値が括弧内に示されている。その下に、インチ単位の実際の寸法が提供され、ミリメートル単位での好ましい範囲がその下に示されている。大型陰極の長さは、磁石714内の気体環境にさらされる長さである有効長さである。陰極シリンダ702は、磁石を越えて延びるが、電離を伴うプラズマは、主として磁石内部の領域に限定される。磁石中にない小型陰極の有効長さは、その全長である。その陰極が動作する高圧領域に関して、磁石を、陰極を覆うように延ばしてもほとんど影響がない。磁石714からの磁界は、その空間内に延びるが、陰極を取り囲む追加の磁石による追加の磁界は、有効でないであろう。
パッシェンの法則の特徴物716は、図6Aに示される種類のものであり、0.3〜1.0mmの範囲、具体的には0.6mm(0.024インチ)のギャップを提供する。図6B〜Eの他の特徴物の何れも使用できる。前述のように、特徴物716は、気圧に近い圧力でのアーク放電を支持する。特徴物は、第二の陰極704の先端に向かって位置付けられ、陰極の口をプラズマ放電のために開いたままにするが、特徴物は、陰極の基端側の開放端に向かって位置付けることができる。成形の目的のために、特徴物は、図のように先端部にある。
本実施形態において使用される磁石は、約800又は900ガウスであり、500〜1100ガウスの好ましい範囲内である。
図8は、何れかの実施形態において使用される真空計のためのコントローラ電子部品を示す。先行技術の回路と同様に、陽極への電力は、電源Pから、例えば30MΩの高い抵抗であり得る減流抵抗R1を通じて印加される。陽極に印加される電圧は、アースへの分圧器R2、R3に連結される電圧センサV1によって感知される。代替的に、陽極電圧は、電源Pの電圧出力及び抵抗R1を通じた、感知された電圧低下から特定できる。大型陰極702及び電極709からの電流は、例えば、約50kΩであり得る電流感知抵抗R5にわたって連結される電圧センサV3によって検出される。小型陰極から及びその電極708からの電流は、同じく、例えば約50kΩであり得る電流感知抵抗R4にわたって連結される電圧計V2によって感知され得る。プロセッサ802は、電源を制御し、あらゆる可変抵抗を変化させ、感知信号を受信する。これは、図10に関して説明する圧力読取値も出力する。
この回路内で特に重要なのは、小型陰極704に連結された追加の抵抗器RS及び大型陰極702に連結された抵抗器RLである。当初の設計では、陰極からの出力信号からノイズを解消し、振動を除去するために、RL及びRSの両方に523kΩの抵抗器が使用された。しかしながら、1MΩを超えるそれよりはるかに大きい抵抗により、圧力に対する電流出力の形状を制御して、はるかにより正確な圧力読取値を提供することができた。特に、小型陰極への抵抗器RSを30MΩに増大させ、抵抗器RLを1.27又は2.04MΩに増大させた。小型陰極に非常に高い抵抗器を用いると、1トールを超える高い圧力において、より多く電流が大型陰極中に押し出され、勾配の大きさが増大した。異なるガス種等、変化する条件に合わせた圧力応答のダイナミック制御を可能にするために、抵抗器RL及びRS、特にRSは、可変抵抗器であり得る。
図9A及びBは、図8の回路を用いた図7のデバイスの各陰極に関する、陽極電圧対陰極電流の比として計算された出力インピーダンスを示す。図9Aは、それぞれ523kΩのRS及びRLに関する。図9Bは、1.27MΩのRL及び30MΩのRSに関する。陰極抵抗の調整により、それぞれの電流及びインピーダンスにおける極小値をシフトさせて、感知された信号中に圧力を分解して適切な精度で表示できない領域のないセンサを作ることができた。
図9Bでは、5つの異なる領域を特定できる。10−2トール未満の低い圧力において、真空計は、標準的CCIGと同様に、大型陰極のタウンゼントプラズマ放電で動作する。10−2〜約1トールの領域の依然として低い圧力において、タウンゼントプラズマ放電での大型陰極の動作は、抵抗RS及びRLの使用によって延長された。約1トール〜約35トールの領域では、小型陰極内のプラズマ活動が増大し(インピーダンスが低下)、プラズマは、大型陰極から小型陰極にシフトする。ここで、大型陰極からのインピーダンス測定値は、小型陰極のインピーダンスの減少と共に増加し始める。約35〜約89トールで移行が継続すると、小型陰極プラズマは、オフとなり始め、大型陰極の電流が減少を続け、その結果としてインピーダンスが高くなると、破壊電圧から生じるそれに移動する。最後に、約89トール超からほぼ大気圧の760トールの圧力では、電流放電は、小型陰極上の追加の特徴物によって提供される小さいギャップを横切るパッシェンの法則の放電である。
図9Bのアルゴリズムの処理は、図3に示されている通りであり得るが、ステップ306において検出される電流が、そのために設計された第二の陰極のそれである点が異なる。図10Aは、より詳細なプロセスを示す。1020では、陽極電圧が広い圧力範囲にわたって陽極に印加される。電流は、1022で第一の陰極から、1024で第二の陰極から検出される。1026で陽極電圧が検出される。圧力を特定するための電流及び電位の処理に関するステップ310のより詳しい説明は、ステップ1028、1030、及び1032に示されている。1028で陰極電流及び陽極電位が処理されて、それぞれの陰極のインピーダンスが特定される。1030では、圧力領域に応じて、これらのインピーダンスの1つが更に処理するために選択される。図9Bに示されるように、実線で示されるインピーダンスが4つの圧力領域の各々について選択される。1032では、選択されたインピーダンスが圧力に変換される。1つの実施形態において、選択及び変換ステップ1030及び1032は、図10Bに示されるように実行される。
図10Bは、4つの異なるルックアップテーブルの各々にアクセスして、大型陰極のインピーダンス又は小型陰極のインピーダンスの何れかを出力圧力に変換するためのコントローラプロセッサロジックを示す。4つのルックアップテーブルは、図9Bのインピーダンスプロットの4つの実線に対応し、大型及び小型陰極のインピーダンスに応じて選択されている。図9Bに示されているように、標準CCIG及び拡張された標準CCIGに対応する低い圧力では、圧力は、大型陰極のインピーダンスに基づいて特定される。この圧力領域では、判断ブロック1002が1010においてプロセッサをルックアップテーブル1に向けさせる。次に、約0.5〜35トールのより小さい陰極プラズマ活動の領域では、システムは、圧力特定のために小型陰極のインピーダンスに従うように切り替わる。判断ブロック1004は、1012においてプロセッサをテーブル2に向かわせる。次に、約35〜89トールで小型陰極のインピーダンスに見られる最小値を回避するために、システムは、再び1006において、1014で圧力特定のためにルックアップテーブル3の大型陰極のインピータンスに従うように切り替わる。最後に、大型陰極のインピーダンスがそのピークに近付くと、システムは、再び1016においてテーブル4の小型陰極のインピーダンスに従うように切り替わる。したがって、図10Bからわかるように、各データサンプルを通じて、システムは、1002、1004、1006、及び1008の判断ボックスを通り、1010、1012、1014、又は1016においてそのデータサンプルに関する圧力特定に使用すべきルックアップテーブルを判断する。各ルックアップ後又は判断ツリーでルックアップテーブルを特定できなかった場合、システムは、次のサンプルに移動する。
プロセスを低い圧力から大気圧への移行に関して説明したが、何れの圧力経過にも関係なく、何れのデータサンプルでもプロセッサを何れのルックアップテーブルにも向かわせ得ることがわかるであろう。
図11は、上述の広い圧力範囲用の設計又は例えば10−2トール未満のより従来の圧力範囲の何れでもあり得る複数の陰極の別の利用を示す。CCIGは、その出力において不連続性を有することが多い。例えば、1つの陰極を有する真空計のインピーダンスは、曲線1102に従うものであり得、これは、1104で不連続性を示す。この不連続部分において、正確な圧力読取値を提供することは困難である。2つ目のインピーダンス応答が例えば経路1106をたどり、1108で不連続性を有するような2つの陰極を使用することにより、圧力の特定において不連続性を避けることができる。低い圧力では、圧力は、線1110に沿った大型陰極によって提供されるインピーダンスから特定され得る。大型陰極は、不連続性1108が生じた圧力より高い圧力について使用される。しかしながら、それより低いと不連続性1104が大型陰極について生じるある圧力において、システムは、1114で線1112に沿った小型陰極のインピーダンス出力に依存するように移行する。その結果、不連続性が回避される。
これまでに示したデュアル陰極の実施形態は、不連続性を回避するために利用され得る。他の実施形態が図12に示されている。電気的に絶縁された2つの陰極スリーブ1202及び1204は、例えば、前述のようにポリマー材料のハウジング1205内に取り付けられ得る。陰極は、陽極1206の中央を取り囲む。各陰極は、それを取り囲むそれぞれのリング磁石1208、1210を有する。磁石は、反発、すなわち「バッキング」状態であり得、それにより、各陰極に1つの、2つの別々の放電領域ができる。陰極の抵抗を変え、一方の陰極の他方に関する物理的サイズを変え、磁界を変えることにより、不連続性を異なる圧力範囲に移動させることができる。各陰極の応答を知ることにより、不連続性は、図11の移行114を所定の圧力で生じさせることによって回避できる。代替的に、2つの別々の陰極の電流の比を見ることにより、いつ不連続性があるかを判断できる。その場合、圧力は、他方の陰極の電流を用いて報告される。これは、基本的に常に基準圧力を有するが、何れが基準になるかは交互である。
上述の例から、磁界は、様々な方法を通じて確立され得ることがわかる。例えば、図1Aは、大きい方の陰極のみを取り囲む2つの磁石を示す。図4は、両方の陰極を取り囲む磁石アセンブリを示す。図7は、大型陰極のみを取り囲む1つの磁石を示す。図12は、別々の陰極を取り囲む別々の磁石を示す。この構成は、圧力範囲を拡張するためにも使用され得る。他の構成も実現可能であることがわかるであろう。
図13Aは、図9Bと同様であるが、異なる出力特性を有するデバイスに関するプロットを提供する。小型陰極のインピーダンスは、破線で示され、大型陰極のインピーダンスは、実線で示されている。図13Bは、図10Bと同様であるが、図13Aの特性を有するデバイスに関するフローチャートを示す。前述のように、最も低い圧力において、大型陰極のためのルックアップテーブルが圧力読取値を提供するために使用される。判断ブロック1302では、大型陰極のインピーダンスが、8 E8より大きい小型陰極のインピーダンスにおける小型陰極のそれより大きいと判断された場合、又は大型陰極のインピーダンスが小さいインピーダンスより小さいが、小さいインピーダンスが2.0 E8より高いままである場合、大型陰極のインピーダンスのルックアップテーブルが圧力特定に使用される。したがって、大型陰極のルックアップテーブルは、図13Aにおける1318より低いすべての圧力に使用される。判断ブロック1302の条件は満たされないが、判断ブロック1306において小型陰極のインピーダンスが大型陰極のそれより大きいことがわかると、1308において圧力読取値を提供するために小型陰極のためのルックアップテーブルが使用される。したがって、図13Aの1318及び1320では、小型陰極の出力が使用される。
判断ブロック1302及び1306の条件が満たされない場合、判断ブロック1310は、大型陰極のインピーダンスが3.0 E9未満であるか否かを判断する。そうであれば、図13Aの圧力1320及び1322間では、1312において大型陰極のルックアップテーブルが使用される。最後に、判断ブロック1302、1306、及び1310の条件が満たされない場合、1322の圧力より上では、1314において小型陰極のルックアップテーブルが使用される。
ルックアップテーブルの1つを通じて圧力が特定されると、図13Bのように、1316において次のデータサンプルが評価のために収集される。
本発明を、その例示的な実施形態に関して具体的に示し、説明したが、当業者であれば、付属の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細における様々な変更形態がなされ得ることがわかるであろう。

Claims (41)

  1. 冷陰極電離真空計であって、
    陽極と、
    第一の陰極であって、低い圧力での前記陽極と前記第一の陰極との間のプラズマの形成と、その結果としての前記第一の陰極へのイオン電流の流れを可能にするのに十分な第一の間隔だけ前記陽極から離間された第一の陰極と、
    前記第一の陰極から電気的に絶縁され、且つ前記第一の間隔より小さい第二の間隔だけ前記陽極から離間された第二の陰極であって、前記第二の間隔は、前記第一の間隔内でのプラズマ形成に必要な前記低い圧力より高い圧力での電気放電を可能にする、第二の陰極と、
    少なくとも前記第一の間隔を通じて磁界を印加して、自由電子経路を長くして前記プラズマを持続させる磁石と、
    前記陽極と前記第一及び第二の陰極の各々との間に電圧を印加して、前記低い圧力での少なくとも前記陽極と前記第一の陰極との間のプラズマ放電と、前記低い圧力より高い圧力での前記陽極と前記第二の陰極との間の電気放電とによって電離を生じさせる電気コントローラであって、前記第一の陰極への測定された電流の流れと、前記第二の陰極への測定された電流の流れとに基づいて圧力を特定する、電気コントローラと
    を含む冷陰極電離真空計。
  2. 前記コントローラは、前記第一の陰極への前記測定された電流の流れ、前記第二の陰極への前記測定された電流の流れ、及び測定された陽極電圧から第一の陰極のインピーダンスと第二の陰極のインピータンスとを特定し、及び圧力は、前記第一の陰極のインピーダンスと前記第二の陰極のインピーダンスとに基づいて特定される、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  3. 圧力は、前記第一の陰極のインピーダンスと前記第二の陰極のインピーダンスとに基づき、前記圧力が前記第一の陰極のインピーダンスに基づいて特定される圧力の非隣接範囲を含むそれぞれの圧力範囲にわたって特定される、請求項2に記載の冷陰極電離真空計。
  4. 前記第一及び第二の陰極は、前記陽極を取り囲む、請求項1記載の冷陰極電離真空計。
  5. 各陰極は、円柱形であり、前記異なる間隔は、それぞれの半径によって決定される、請求項4に記載の冷陰極電離真空計。
  6. 2つのみの円柱陰極を含む、請求項5に記載の冷陰極電離真空計。
  7. 前記陽極と前記第一の陰極との間の前記間隔は、5〜15ミリメートルの範囲内であり、及び前記第一の陰極は、前記陽極に沿って15〜40ミリメートルの範囲の前記磁石に沿った有効長さを有する、請求項5に記載の冷陰極電離真空計。
  8. 前記陽極と前記第二の陰極との間の前記間隔は、1〜5ミリメートルの範囲であり、及び前記第二の陰極は、前記陽極に沿って6〜24ミリメートルの範囲の長さを有する、請求項7に記載の冷陰極電離真空計。
  9. 前記第二の陰極は、前記陽極に向けられた特徴物を含み、前記特徴物は、前記陽極と前記特徴物との間に0.3〜1.0ミリメートルの範囲の狭いギャップを確立して、大気圧に近い高い圧力において、前記陽極と前記第二の陰極上の前記特徴物との間のパッシェンの法則の放電を可能にする、請求項8に記載の冷陰極電離真空計。
  10. 前記電気コントローラは、前記第一の陰極と電源へのリターンとの間における少なくとも1メガオームのインピーダンスと、前記第二の陰極と前記電源への前記リターンとの間における、前記第一の陰極と前記電源へのリターンとの間の前記インピーダンスより少なくとも1桁大きいインピーダンスとを含む、請求項9に記載の冷陰極電離真空計。
  11. 前記陽極と前記第二の陰極との間の前記間隔は、1〜5ミリメートルの範囲であり、及び前記第二の陰極は、前記陽極に沿って6〜24ミリメートルの範囲の長さを有する、請求項5に記載の冷陰極電離真空計。
  12. 前記第二の陰極は、前記陽極に向けられた特徴物を含み、前記特徴物は、前記陽極と前記特徴物との間に0.3〜1.0ミリメートルの範囲の狭いギャップを確立して、大気圧に近い高い圧力において、前記陽極と前記第二の陰極上の前記特徴物との間のパッシェンの法則の放電を可能にする、請求項11に記載の冷陰極電離真空計。
  13. 前記第一及び第二の陰極は、前記第一及び第二の陰極を電気的に絶縁するポリマーハウジング内に設置される、請求項5に記載の冷陰極電離真空計。
  14. 前記陽極と前記第二の陰極との間の前記間隔は、1〜5ミリメートルの範囲であり、及び前記第二の陰極は、前記陽極に沿って6〜24ミリメートルの範囲の長さを有する、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  15. 前記第二の陰極は、前記陽極に向けられた特徴物を含み、前記特徴物は、前記陽極と前記特徴物との間に狭いギャップを確立して、前記陽極と前記特徴物との間のパッシェンの法則の放電を可能にする、請求項14に記載の冷陰極電離真空計。
  16. 前記陽極と前記特徴物との間の前記ギャップは、0.3〜1.0ミリメートルの範囲である、請求項15に記載の冷陰極電離真空計。
  17. 前記特徴物は、ディスクであり、及び前記ギャップは、前記ディスク内の穴に形成される、請求項15に記載の冷陰極電離真空計。
  18. 前記特徴物は、ディスクであり、及び前記ギャップは、前記陽極と前記ディスクから延びる頂点との間に形成される、請求項15に記載の冷陰極電離真空計。
  19. 前記特徴物は、ピンである、請求項15に記載の冷陰極電離真空計。
  20. 前記特徴物は、ねじ山付きピンである、請求項15に記載の冷陰極電離真空計。
  21. 前記電気コントローラは、前記第一の陰極と電源へのリターンとの間における少なくとも1メガオームのインピーダンスと、前記第二の陰極と前記電源への前記リターンとの間における、前記第一の陰極と前記電源へのリターンとの間の前記インピーダンスより少なくとも1桁大きいインピーダンスとを含む、請求項15に記載の冷陰極電離真空計。
  22. 前記電気コントローラは、各陰極と電源へのリターンとの間に少なくとも1メガオームのインピーダンスを含む、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  23. 前記第二の陰極からの前記インピーダンスは、前記第一の陰極からの前記インピーダンスより少なくとも1桁大きい、請求項22に記載の冷陰極電離真空計。
  24. 前記インピーダンスの少なくとも1つは、可変抵抗によって提供される、請求項22に記載の冷陰極電離真空計。
  25. 前記電気コントローラは、電気測定値に基づいて圧力出力を提供するための複数のアルゴリズムの1つを選択し、前記電気コントローラは、前記陽極と各陰極との間のインピーダンス測定値に基づいて前記アルゴリズムを選択する、請求項22に記載の冷陰極電離真空計。
  26. 前記アルゴリズムは、ルックアップテーブルに記憶された事前に計算されたデータを使用して処理される、請求項25に記載の冷陰極電離真空計。
  27. 圧力は、前記第一及び第二の陰極の各々からの電気出力に基づき、前記圧力が前記第一の陰極の出力に基づいて特定される圧力の非隣範囲を含む個別の圧力範囲にわたって特定される、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  28. 前記圧力は、第一の低い圧力範囲について前記第一の陰極の出力に基づき、前記第一の圧力範囲より高い第二の圧力範囲にわたって前記第二の陰極の出力に基づき、前記第一及び第二の圧力範囲より高い第三の圧力範囲にわたって前記第一の陰極の出力に基づき、且つ前記第一、第二及び第三の圧力範囲より高い第四の圧力範囲にわたって前記第二の陰極の出力に基づく、請求項27に記載の冷陰極電離真空計。
  29. 少なくともタウンゼントプラズマ放電は、低い圧力において前記陽極と前記第一の陰極との間で支持され、及び少なくとも破壊放電は、前記低い圧力より高い圧力において前記陽極と前記第二の陰極との間で支持される、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  30. 前記タウンゼント放電は、前記低い圧力より高い圧力において前記陽極と前記第二の陰極との間でも支持される、請求項29に記載の冷陰極電離真空計。
  31. 前記破壊放電は、前記第二の陰極の特徴物で支持される、請求項29に記載の冷陰極電離真空計。
  32. 前記破壊放電は、前記第二の陰極と前記陽極との間の前記間隔を減少させる、前記第二の陰極及び前記陽極の一方の特徴物で支持される、請求項29に記載の冷陰極電離真空計。
  33. 少なくともタウンゼントプラズマ放電は、低い圧力において前記陽極と前記第一の陰極との間で支持され、及び少なくともタウンゼント放電は、前記低い圧力より高い圧力において前記陽極と前記第二の陰極との間で支持される、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  34. 各陰極は、円柱形であり、前記陽極を取り囲み、前記異なる間隔は、それぞれの半径によって決定され、前記陰極の少なくとも1つは、内面の直径においてテーパが付けられている、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  35. 前記第二の陰極は、前記陽極に向けられた特徴物を含み、前記特徴物は、前記陽極と前記特徴物との間に狭いギャップを確立して、前記陽極と前記特徴物との間のパッシェンの法則の放電を可能にする、請求項1に記載の冷陰極電離真空計。
  36. 前記特徴物は、前記第二の陰極の、前記第一の陰極に隣接する端部からずらされる、請求項35に記載の冷陰極電離真空計。
  37. 圧力を測定する方法であって、
    陽極と第一の陰極との間の第一の空間に磁界を印加するステップと、
    低い圧力において、前記第一の空間中に電子を放出して、前記第一の空間内のプラズマ放電と前記第一の陰極へのイオンの流れとを生じさせるステップと、
    前記低い圧力より高い圧力において、第二の陰極と前記陽極との間に電気放電を生じさせて、前記第二の陰極への電流の流れを生じさせるステップと、
    前記第一の陰極への測定された電流の流れと、前記第二の陰極への測定された電流の流れとに基づいて圧力を特定するステップと
    を含む方法。
  38. 冷陰極電離真空計であって、
    陽極と、
    第一の陰極であって、前記陽極と前記第一の陰極との間のプラズマの形成と、その結果としての前記第一の陰極へのイオン電流の流れとを可能にするのに十分な第一の間隔だけ前記陽極から離間され、前記第一の陰極の圧力に対する電流の流れの応答は、第一の不連続性を有する、第一の陰極と、
    前記第一の陰極から電気的に絶縁され、且つ前記第一の間隔より小さい第二の間隔だけ前記陽極から離間された第二の陰極であって、前記第二の間隔は、前記陽極と前記第二の陰極との間のプラズマの形成と、その結果としての前記第一の陰極へのイオン電流の流れとを可能にするのに十分であり、前記第二の陰極の圧力に対する電流の流れの応答は、第二の連続性を有する、第二の陰極と、
    前記第一及び第二の間隔を通じて磁界を印加して、自由電子経路を長くして前記プラズマを持続させる磁石と、
    前記陽極と前記第一及び第二の陰極の各々との間に電圧を印加して、前記陽極と前記第一の陰極及び前記第二の陰極の各々との間のプラズマ放電によって電離を生じさせる電気コントローラであって、前記第二の不連続性を含む圧力を通して、前記第一の陰極への測定された電流の流れに基づいて圧力を特定し、且つ前記第一の不連続性を含む圧力を通して、前記第二の陰極への測定された電流の流れに基づいて圧力を特定する、電気コントローラと
    を含む冷陰極電離真空計。
  39. 圧力を測定する方法であって、
    陽極と第一の陰極との間の第一の空間に磁界を印加するステップと、
    前記陽極と第二の陰極との間の第二の空間に磁界を印加するステップと、
    前記第一の空間中に電子を放出して、前記第一の空間内のプラズマ放電と前記第一の陰極へのイオンの流れとを生じさせるステップであって、前記第一の陰極の圧力に対する電流の流れの応答は、第一の不連続性を有する、ステップと、
    前記第二の空間中に電子を放出して、前記第二の空間内のプラズマ放電と前記第二の陰極へのイオンの流れとを生じさせるステップであって、前記第二の陰極の圧力に対する電流の流れの応答は、第二の不連続性を有する、ステップと、
    前記第一の陰極への測定された電流の流れと、前記第二の陰極への測定された電流の流れとに基づいて圧力を特定するステップであって、圧力は、前記第二の不連続性を含む圧力を通して、前記第一の陰極への測定された電流の流れに基づき、且つ前記第一の不連続性を含む圧力を通して、前記第二の陰極への測定された電流の流れに基づく、ステップと
    を含む方法。
  40. 冷陰極電離真空計であって、
    陽極と、
    第一の陰極であって、前記陽極と前記第一の陰極との間のプラズマの形成と、その結果としての前記第一の陰極へのイオン電流の流れとを可能にするのに十分な第一の間隔だけ前記陽極から離間された第一の陰極と、
    第二の陰極であって、前記第一の陰極から電気的に絶縁され、且つ前記陽極と前記第二の陰極との間のプラズマの形成と、その結果としての前記第二の陰極へのイオン電流の流れとを可能にするのに十分である、前記第一の間隔より小さい第二の間隔だけ前記陽極から離間された第二の陰極と、
    前記第一及び第二の間隔を通じて磁界を印加して、自由電子経路を長くして前記プラズマを持続させる磁石と、
    前記陽極と前記第一及び第二の陰極の各々との間に電圧を印加して、それぞれの圧力範囲にわたり、前記陽極と前記第一の陰極及び前記第二の陰極との間のプラズマ放電によって電離を生じさせる電気コントローラであって、前記第一の陰極への測定された電流の流れと、前記第二の陰極への測定された電流の流れとに基づいて圧力を特定する、電気コントローラと
    を含む冷陰極電離真空計。
  41. 前記コントローラは、前記第一の陰極への前記測定された電流の流れ、前記第二の陰極への前記測定された電流の流れ、及び測定された陽極電圧から第一の陰極のインピーダンスと第二の陰極のインピータンスとを特定し、及び圧力は、前記第一の陰極のインピーダンスと前記第二の陰極のインピーダンスとに基づいて特定される、請求項40に記載の冷陰極電離真空計。
JP2018557367A 2016-05-02 2017-04-27 複数の陰極を備える冷陰極電離真空計 Active JP6826131B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662330308P 2016-05-02 2016-05-02
US62/330,308 2016-05-02
PCT/US2017/029829 WO2017192352A1 (en) 2016-05-02 2017-04-27 Cold cathode ionization vacuum gauge with multiple cathodes

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019515293A true JP2019515293A (ja) 2019-06-06
JP6826131B2 JP6826131B2 (ja) 2021-02-03

Family

ID=58672798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018557367A Active JP6826131B2 (ja) 2016-05-02 2017-04-27 複数の陰極を備える冷陰極電離真空計

Country Status (9)

Country Link
US (1) US10337940B2 (ja)
EP (1) EP3443579B1 (ja)
JP (1) JP6826131B2 (ja)
KR (1) KR102414085B1 (ja)
CN (1) CN109075010B (ja)
DK (1) DK3443579T3 (ja)
SG (1) SG11201809453SA (ja)
TW (1) TWI725180B (ja)
WO (1) WO2017192352A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3353802B1 (de) * 2015-09-23 2019-07-24 Inficon AG Ionisations-vakuummesszelle
CN112243494A (zh) * 2018-04-06 2021-01-19 机械解析有限公司 基于等离子体的检测器及使用该检测器用于测量和监测气流的特性的方法
US10928265B2 (en) * 2018-05-29 2021-02-23 Mks Instruments, Inc. Gas analysis with an inverted magnetron source
CN114364960A (zh) * 2019-09-20 2022-04-15 英福康有限公司 真空密封的电气馈通装置
US11428596B2 (en) * 2020-09-16 2022-08-30 Wisenstech Ltd. Vacuum gauge with an extended dynamic measurement range
CN115734449B (zh) * 2022-11-29 2023-11-14 哈尔滨工程大学 一种固定电弧发生位置的等离子电弧发生器

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3259772A (en) * 1963-12-23 1966-07-05 Nat Res Corp Cold cathode gauge for measuring vacuum
US3611029A (en) * 1969-09-09 1971-10-05 Atomic Energy Commission Source for highly stripped ions
US3949260A (en) * 1975-04-14 1976-04-06 Hughes Aircraft Company Continuous ionization injector for low pressure gas discharge device
US6701789B1 (en) * 1975-11-18 2004-03-09 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Cold cathode vacuum gauging system
US4295117A (en) 1980-09-11 1981-10-13 General Motors Corporation Pressure sensor assembly
JPH0814021B2 (ja) * 1989-07-20 1996-02-14 松下電器産業株式会社 スパッタ装置
US5198772A (en) * 1991-03-12 1993-03-30 Mks Instruments, Inc. Removable discharge initiating means for cold cathode discharge ionization gauge
US5502354A (en) * 1992-07-31 1996-03-26 Correa; Paulo N. Direct current energized pulse generator utilizing autogenous cyclical pulsed abnormal glow discharges
DE69411620T2 (de) * 1993-04-28 1999-02-04 Fredericks Co Ionisationswandler mit sich gegenuberliegenden Magneten
DE10243634B4 (de) * 2002-09-19 2005-02-03 Otto-Von-Guericke-Universität Magdeburg Kaltkatoden-Ionisationsmanometer
SI21714A (en) * 2004-02-23 2005-08-31 Inst Jozef Stefan Procedure and device for measuring ultrahigh vacuum
US7429863B2 (en) 2006-07-18 2008-09-30 Brooks Automation, Inc. Method and apparatus for maintaining emission capabilities of hot cathodes in harsh environments
TW200907314A (en) * 2007-08-08 2009-02-16 Diavac Co Ltd Cold-cathode ionization gauge
JP4568321B2 (ja) * 2007-11-27 2010-10-27 有限会社真空実験室 冷陰極電離真空計
JP5669411B2 (ja) * 2009-04-09 2015-02-12 キヤノンアネルバ株式会社 冷陰極電離真空計及びそれを備えた真空処理装置並びに放電開始補助電極
JP2011133386A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Dia Shinku Kk 冷陰極電離真空計
CN103325653A (zh) * 2013-06-27 2013-09-25 成都国光电气股份有限公司 一种磁铁型冷阴极真空电离规管
TW201520526A (zh) 2013-09-30 2015-06-01 Mks Instr Inc 冷陰極離子化真空計
JP2016033509A (ja) * 2014-07-30 2016-03-10 国立研究開発法人産業技術総合研究所 真空計と汚染診断方法
TWI795918B (zh) 2015-01-15 2023-03-11 美商Mks儀器公司 製造測量裝置之方法
US9927317B2 (en) * 2015-07-09 2018-03-27 Mks Instruments, Inc. Ionization pressure gauge with bias voltage and emission current control and measurement

Also Published As

Publication number Publication date
EP3443579A1 (en) 2019-02-20
TW201741639A (zh) 2017-12-01
TWI725180B (zh) 2021-04-21
US20170315012A1 (en) 2017-11-02
EP3443579B1 (en) 2021-03-17
WO2017192352A1 (en) 2017-11-09
CN109075010A (zh) 2018-12-21
CN109075010B (zh) 2020-09-15
US10337940B2 (en) 2019-07-02
SG11201809453SA (en) 2018-11-29
DK3443579T3 (da) 2021-05-31
KR20190003669A (ko) 2019-01-09
KR102414085B1 (ko) 2022-06-27
JP6826131B2 (ja) 2021-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6826131B2 (ja) 複数の陰極を備える冷陰極電離真空計
JP4493139B2 (ja) 電離真空計
US7768267B2 (en) Ionization gauge with a cold electron source
US9588004B2 (en) Long lifetime cold cathode ionization vacuum gauge design
US20150091580A1 (en) Cold cathode ionization vacuum gauge
EP1072894A2 (en) Capacitive probe for in situ measurement of wafer DC bias voltage
JP2007517233A5 (ja)
US7173430B2 (en) Cold-cathode ionization manometer having a longer service life due to two separate cathodes
EP2800960B1 (en) Ionization gauge for high pressure operation
US3505554A (en) Ionization pressure gauge
JP6772391B2 (ja) 電離真空計及び制御装置
KR102499367B1 (ko) 역 마그네트론 냉음극 이온화 게이지를 위한 양극 전극 차폐물
US7800376B2 (en) Method and device for measuring ultrahigh vacuum
Conn et al. Cold cathode ionisation gauges for the measurement of low pressures
TW202124932A (zh) 電離真空計及匣盒
JP2540073B2 (ja) 真空計
JP2010123269A (ja) プラズマ状態変化検出装置およびこれを備えるプラズマ処理装置
RU2680672C1 (ru) Датчик вакуума
JP4926233B2 (ja) 複合型真空計
JP2014006998A (ja) 荷電粒子源の駆動方法
JPS5991330A (ja) 絶縁形電離真空計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6826131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250