JP2019515228A - 可分パラシュート擲弾用の支持デバイス - Google Patents

Abstract

本発明は、擲弾ケーシング、ノーズコーン、導爆管、分割装薬、ペイロード、パラシュートデバイス、擲弾底および、ペイロードとパラシュートデバイスとの間にある擲弾ケーシングの内面の凹部に配置された支持デバイスを含み、前記支持デバイスは環状であり、擲弾ケーシングの内面の凹部の固定リングに固定された、予備張力が付与された扇型エレメントを備え、前記支持デバイスは、ペイロードの後ろの擲弾ケーシングの内面上の凹部に半径方向に突出可能に配置され、擲弾の加速段階中突出位置でペイロードを支持し、擲弾からペイロードが分離した後、擲弾内部にとどまる、可分パラシュート擲弾に関する。【選択図】図１

Description

本発明は、可分パラシュート擲弾のペイロード用の支持デバイスに関する。

可分パラシュート擲弾の加速段階中、擲弾のペイロードを支持し、ペイロードがパラシュートに押し付けられて擲弾の分割がより困難にならないようにするために、パラシュートは通常、擲弾の後ろからペイロードの背板まで延在する支持シリンダー内に配置される。この支持シリンダーは普通、２つの半割鋼管から構成され、擲弾の分割後、擲弾から開放され、地面に落下するので、その領域の人々に対する危険を有している。

本発明の主要な目的は、擲弾の加速段階中にペイロードがパラシュートに押し付けられるのを防止し、同時に、ペイロードが擲弾から分離された後、環境に対して支持デバイスが安全であるように構成された、可分パラシュート擲弾のペイロード用の支持デバイスである。

本発明のさらなる目的は、部品をほとんど持たない簡単な支持デバイスである。

上記目的および、ここに列挙されていない他の目標は、現在の独立請求項に記載されているものによって十分に合致する。本発明の実施形態は従属請求項に規定されている。

かくして、本発明によれば、可分パラシュート擲弾のペイロード用の支持デバイスは、擲弾ケーシング、ノーズコーン、導爆管、分割装薬、ペイロード、パラシュートデバイス、擲弾底および、ペイロードとパラシュートデバイスとの間に配置された支持デバイスを含む。

本発明の特徴は、前記支持デバイスが、ペイロードの後ろの擲弾ケーシングの内面の凹部に半径方向に突出可能に (extensibly)配置され、前記支持デバイスが、擲弾の加速段階中、突出位置 (extended position)でペイロードを支持することである。砲口の通過と後退の後、擲弾の回転が、支持デバイスを開き、擲弾からペイロードが分離した後は、擲弾内に残す。

本発明の第２の実施形態によれば、支持デバイスは環状であり、擲弾ケーシングの内面の凹部の固定リングに固定された、予備張力が付与された扇型エレメントを備える。

本発明の第３の実施形態によれば、扇型エレメントは、扇型エレメントの凹溝を介して環状支持デバイス周りに配置された弾性テンションリングによって、予備張力が付与される。

本発明の第４の実施形態によれば、扇型エレメントは半径方向に湾曲し、軸方向に円錐形である。扇型エレメントは、固定リングにより扇型エレメントを固定するために半径方向に中空ブッシュを含む、パラシュートデバイスに最も近い後端面を備える。扇型エレメントの前端面は、ペイロードに最も近く、反発性テンションリングを取り付けるための凹溝を備える。

本発明の第５の実施形態によれば、扇型エレメントは、擲弾ケーシングの内面の凹部に配置されたねじりバネによって、予備張力が付与されている。

本発明は、多くの利点および効果をもたらし、その中で最も重要なものは以下の通りである。

筒状容器を、ペイロードの後ろの擲弾ケーシングの内面の凹部に配置された突出可能な (extensible)支持デバイスと置き換えることによって、擲弾のペイロード、パラシュートおよび擲弾底を分離した後に擲弾内に留まる、より小さく軽い支持デバイスが得られる。

本発明の更なる利点及び効果は、本発明の以下の詳細な説明の検討及び考察の間に、図面の図１〜図７を同時に参照して明らかになるであろう。

図１は、ノーズコーン、導爆管、擲弾ケーシング、分割装薬、ペイロード、パラシュートデバイスおよび擲弾底を含む可分擲弾内に配置された、突出位置にある予備張力が付与された突出可能支持デバイスの縦断面を概略的に示す。 図２は、図１による、ペイロードの搭載中で格納位置 (retracted position)にある予備張力が付与された環状支持デバイスの詳細図を概略的に示す。 図３は、図１による、擲弾の加速段階中で突出位置にある予備張力が付与された支持デバイスの詳細図を概略的に示す。 図４は、図１による、擲弾の加速段階後の格納位置にある予備張力が付与された支持デバイスの詳細図を概略的に示す。 図５は、図１による、扇型エレメント、固定リングおよびプレテンションワイヤを備え、加速段階中で突出位置にある予備張力が付与された支持デバイスの詳細図を概略的に示す。 図６は、図１による、扇型エレメント、固定リングおよびプリテンションワイヤを備え、擲弾の分割段階中で突出位置にある予備張力が付与された支持デバイスの詳細図を概略的に示す。 図７は、図１による、扇型エレメントの詳細図を概略的に示す。

可分パラシュート擲弾の従来の実施形態では、ペイロードを支持し、擲弾の加速段階中、パラシュートデバイスに押し付けられないようにする筒状鋼製容器内にパラシュートデバイスが配置される。筒状鋼製容器は、２つの同様の半割に分割され、分割後に解放され、地面に落下する。

筒状鋼製容器を、擲弾ケーシングの内面に搭載した支持デバイスに置き換えることによって、分割の際に解放され、地面に落下する事態を回避する。上記支持デバイスは、ペイロードの後ろの擲弾ケーシングの内面の凹部に半径方向に突出可能に配置され、これによって、擲弾の分割後に擲弾にとどまる、より小さくて軽い支持デバイスが得られる。

提案された支持デバイスは、擲弾の様々な段階中、すなわち、擲弾の加速および分割／回転段階中に開閉する締付チャックにたとえることができる。ペイロードを搭載する際に、チャックがバネ仕掛けでぱっと離れて、ペイロードが擲弾ケーシングに入るようにする。一旦ペイロードがチャックを通過すると、テンションリングの予備張力により、チャックがバネ仕掛けで／凹部から下がり、ペイロードの後ろで閉じる。

砲身内での加速およびペイロードと支持デバイスとの間の接触面の角度は、チャックがペイロードの背板を支持し、これがパラシュートに向かって後方に移動することを防止するという効果を有する。砲口の通過および後退の後、擲弾の回転により、チャックがバネ仕掛けで／凹部内に下がり、開き、そして、擲弾の残りの飛行中、そこにとどまる。

図１は、擲弾ケーシング2、ノーズコーン3、導爆管4、分割装薬5、ペイロード6、パラシュートデバイス7、擲弾底8および、ペイロード6とパラシュートデバイス7との間にある擲弾ケーシング2の内面の凹部に配置された支持デバイス9を含む、可分パラシュート擲弾1の縦断面を示す。ペイロード6は、例えば、発光または発煙装置によって構成することができる。

図２〜図７は、擲弾ケーシング2の内面上で外向き (turned-out)凹部10に半径方向に突出可能に配置された環状支持デバイス9の第1の実施形態を示す。凹部10は、その断面が支持デバイス9の断面に適合するように実現される。

支持デバイス9の重量は、最大で、外向き凹部由来の材料の重量に相当する。それゆえ、擲弾1の重量は、２つの半割鋼管の重量の相当分、減量される。減量分は、例えば、より大きなペイロードまたはより大きなパラシュートのために利用できる。

環状支持デバイス9（図５〜６）は、多数の扇型エレメント13、好ましくは12個の扇型エレメント13に区分けされ、それらは、扇型エレメント13の半径方向中空ブッシュ18を介して固定リング14に固定されている。固定リング14は、好ましくは反発性鋼材で作られるが、例えば、補強炭素繊維材料のような複合材料で作ることもできる。

扇型エレメント13は、半径方向に湾曲し、軸方向に円錐形であり、パラシュートデバイス7に最も近い後端面17およびペイロードデバイス6に最も近い前端面19を含む（図７）。後端面17は中空ブッシュ18を備え、この中に、扇型エレメント13を固定するための固定リングが配置されている。前端面19には、扇型エレメント13周りにテンションリング15を取り付けるように構成された凹溝16が配置されている。テンションリング15は、好ましくは、弾性／反発性材料、例えば、金属バネの形態の金属材料、または、プラスチックバネの形態のゴム、プラスチックもしくは複合材料で作られる。

支持デバイス9の反発特性は、僅かに円錐形状をした扇型エレメントによって可能となり、それは、一旦テンションリング15が扇型エレメント13周りに取り付けられると、扇形エレメント13の前部の端面19は、半径方向に弾き出て、すなわち、凹部10にはまり込もうとすることを意味する。

擲弾の様々な段階中で、支持デバイス9は、加速段階中、凹部からの突出位置から、分割／回転段階中、凹部への格納位置に切り替わる（図２〜図４）。突出位置と格納位置との間の切り替えは、バネリング15のバネ力、扇形エレメント13のバネ力、および擲弾1の回転力などの要因によって決定される。

擲弾1が意図された標的領域上方にあるとき、導爆管4は、GPSによる遠隔制御または事前プログラミングのいずれかによって分割装薬5を始動し、押出し装薬5からの破裂圧力が、ペイロード6、パラシュートデバイス7および擲弾底8を擲弾1の後方に押すことによって、擲弾底8を擲弾ケーシング2に保持する破断ピンが壊れ、ペイロード6が擲弾1から解放される（図示せず）。

パラシュートデバイス7は、パラシュート7内に配置されたパラシュートコードを介してペイロード6に接続されている（図示せず）。パラシュートコードは、ペイロード6の後端面上に配置されたボールベアリング制御11のピボット12を介してペイロード6に接続されている（図1）。

本発明は、示された実施形態に限定されず、特許請求の範囲の範囲内で様々な方法で変更することができる。

Claims (3)

1. 可分パラシュート擲弾1であって、擲弾ケーシング2、ノーズコーン3、導爆管4、分割装薬5、ペイロード6、パラシュートデバイス7、擲弾底8および、ペイロード6とパラシュートデバイス7との間にある擲弾ケーシング2の内面の凹部に配置された支持デバイス9を含み、前記支持デバイス9は環状であり、擲弾ケーシング2の内面の凹部10の固定リング14に固定された、予備張力が付与された扇型エレメント13を備え、前記支持デバイス9は、ペイロード6の後ろの擲弾ケーシング2の内面上の凹部10に半径方向に突出可能に配置され、擲弾1の加速段階中突出位置でペイロード6を支持し、擲弾1からペイロード6が分離した後、擲弾1内部にとどまる、可分パラシュート擲弾。
2. 扇型エレメント13は、半径方向に湾曲し、軸方向に円錐形であり、扇型エレメント13は、扇型エレメント13を固定リング14に固定するための中空ブッシュ18を備える、パラシュートデバイス7に最も近い後端面17および扇型エレメント13周りにテンションリング15の取り付け用の凹溝16を含む、ペイロードデバイス6に最も近い前端面19を備える、請求項１に記載の可分パラシュート擲弾。
3. 扇型エレメント13は、擲弾ケーシング2の内面の凹部10に配置されたねじりバネによって、予備張力が付与されている、請求項１〜２いずれかに記載の可分パラシュート擲弾。

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