本出願は、2017年3月9日出願の米国仮特許出願第62/469232号、2016年6月8日出願の米国仮特許出願第62/347365号、及び2016年5月3日出願の米国仮特許出願第62/331021号の米国特許法第119条に基づく優先権を主張するものであって、その内容に依拠し、参照により、全内容がそれぞれ本明細書に組み込まれるものである。
1つの実施形態において、ガラス成形装置は、移行チャンバーを有する上部移行部材と、上部オリフィス及び下部オリフィスを有する圧力タンクであって、タンク内部のチャンバーが、移行チャンバーと流体連通するように、上部移行部材に取り付けられたタンクとを備えている。
ガラス成形装置は、上部オリフィスを横断して配置された上部圧力タンク支持体と、下部オリフィスを横断して配置された下部圧力タンク支持体と、スロット延長部であって、スロット延長部の内容積が圧力タンクと流体連通するように、圧力タンクに取り付けられた延長部とを更に備えることができる。ガラス成形装置は、上部オリフィスを横断して配置された第2の上部圧力タンク支持体を更に備えることができる。ガラス成形装置は、下部オリフィスを横断して配置された第2の下部圧力タンク支持体を更に備えることができる。
上部オリフィスは、第1の上部開口部、第2の上部開口部、及び圧力タンクの壁に一体的に形成された上部圧力タンク支持体を有することができる。上部圧力タンク支持体は、第1の上部開口部と第2の上部開口部との間に配置することができる。加えて、下部オリフィスは第1の下部開口部、第2の下部開口部、及び圧力タンクの壁に一体的に形成された下部圧力タンク支持体を含むことができる。下部圧力タンク支持体は、第1の下部開口部と第2の下部開口部との間に配置することができる。
一部の実施形態において、本装置は熱源を備えることができる。例えば、熱源は、第1の端部が、第1の電気接続を受け入れるように構成され、第2の端部が、第2の電気接続を受け入れるように構成された、スロット延長部であってよい。
ガラス成形装置は、移行チャンバーを横断して配置された、上部移行部材支持体を含むことができる。例えば、上部移行部材支持体は、冶金結合によって上部移行部材に固定することができる。
スロット延長部は、約1ミリメートル(mm)〜約100mmの高さを有することができる。
圧力タンクは、圧力タンクの第1の端部に平行な端部平面に沿って延びる端部寸法、圧力タンクの第1の端部と第2の端部との間に延びる幅、及び端部平面に平行かつ幅に垂直な開口方向に沿った開口寸法を有することができる。圧力タンクの内部開口寸法は、下部オリフィス開口間隔より大きい。一部の実施形態において、内部開口寸法間隔が、下部オリフィス開口間隔より約2〜約10倍大きくてよい。
一部の実施形態において、圧力タンクが円筒形状を有することができ、圧力タンクの長手方向軸が、上部移行部材の下端部の幅に沿って延び、下部オリフィスが幅及び開口間隔を有し、圧力タンクの直径が下部オリフィス開口間隔より大きい。
上部移行部材は、幅を有する上端部を有することができ、下端部の幅が上端部の幅より大きい。一部の実施形態において、上端部の開口間隔が、下端部の開口間隔より大きくてよい。
一部の実施形態において、下部オリフィスは、約50mm〜約1.5メートル(m)の幅を有することができる。一部の実施形態において、下部オリフィスは、約150mm〜約300mmの幅を有することができる。
本開示従って、ガラスリボンを成形する方法が開示され、本方法は、圧力タンクの上部オリフィスを介して、溶融ガラス流を圧力タンクに供給するステップであって、圧力タンクは、溶融ガラスを圧力タンクの中心から圧力タンクの第1の端部、及び第1の端部の反対側の圧力タンクの第2の端部に再分散させる、ステップと、溶融ガラス流を、圧力タンクの下部オリフィスに通すステップとを備えている。本ガラス成形方法は、溶融ガラスを、下部圧力タンク支持体によって、複数の溶融ガラス流に分離するステップ、及び複数の溶融ガラス流をスロット延長部に通すステップを更に備えることができる。加えて、本方法は、スロット延長部において、複数の溶融ガラス流を1つの溶融ガラス流に合流させるステップ、及びスロット延長部からガラスリボンを延伸するステップを備えることができる。本方法は、スロット延長部内の溶融ガラス流を加熱するステップを更に備えることができる。一部の実施形態において、ガラス圧延工程において使用される2つのローラー間にガラスリボンを更に誘導することができる。
圧力タンクは、上部オリフィスを横断して配置された上部圧力タンク支持体を更に有することができ、下部圧力タンク支持体を、下部オリフィスを横断して配置することができる。一部の実施形態において、下部オリフィスは、第1の下部開口部及び第2の下部開口部を有することができる。下部圧力タンク支持体は、第1の下部開口部と第2の下部開口部との間に配置することができる。下部圧力タンク支持体は、圧力タンクの壁に一体的に形成することができる。
一部の実施形態において、スロット延長部の高さは、約1mm〜約100mmであってよい。一部の実施形態において、圧力タンクは、圧力タンクの第1の端部と第2の端部との間に、溶融ガラスの流動平面に平行な方向に沿って延びる幅、及び溶融ガラスの流動平面に垂直な開口方向に沿った開口寸法を有することができる。圧力タンクの内部開口寸法は、下部オリフィス開口間隔より大きくてよい。一部の実施形態において、内部開口寸法間隔は、下部オリフィス開口間隔より、約2〜約10倍大きくてよい。一部の実施形態において、圧力タンクは円筒形状を有することができる。下部オリフィスは、幅及び開口間隔を有し、円筒の長手方向軸が、圧力タンクの幅方向に沿った延びることができる。圧力タンクの円筒の直径は、下部オリフィス開口間隔より大きくてよい。
下部オリフィスを通過する溶融ガラスの流量密度は、約1キログラム/センチメートル/時〜約36キログラム/センチメートル/時とすることができる。溶融ガラスの粘度は、約50ポアズ〜約35,000ポアズであってよい。
一部の実施形態において、本ガラス成形方法は、溶融ガラス流を圧力タンクに供給する前に、上部移行部材の移行チャンバーを通して、前記溶融ガラス流を供給するステップを更に備えることができる。上部移行部材は、溶融ガラス供給部に固定された上端部、及び圧力タンクに固定された下端部を有することができる。上部移行部材は、前記移行チャンバーを横断して配置された、上部移行部材支持体を有することができる。
実施形態において、ガラス成形装置は、移行チャンバーを含む移行部材、内容積が移行チャンバーと流体連通するように、移行部材の底部に取り付けられた延長部、及び第1の支柱又は突起部のいずれから選択されることができ、スロット延長部の外面に取り付けることができる機械的補強体を備えることができる。機械的補強体は、スロット延長部の第1の外面に取り付けられ、外面から外側に延びる第1の支柱、及びスロット延長部の第2の外面に取り付けられ、外面から外側に延びる第2の支柱であってよい。
ガラス成形装置は、第1の外面に取り付けられ、第1の外面から外側に延びる第3の支柱を更に備えることができる。第3の支柱は、スロット延長部の幅に沿って、第1の支柱から離間配置することができる。ガラス成形装置は、第2の外面に取り付けられ、第2の外面から外側に延びる第4の支柱を更に備えることができる。第4の支柱は、スロット延長部の幅に沿って、第2の支柱から離間配置することができる。
ガラス成形装置の第1の支柱は、第1のスロット端部と第1の補強体端部との間に配置された第1の支柱本体を有している。第1のスロット端部は、第1の外面の近傍に配置することができる。第1の支柱は、第1の外面から第1の補強体端部に応力を伝達するように構成することができる。ガラス成形装置の第2の支柱は、第2のスロット端部と第2の補強体端部との間に配置された第2の支柱本体を有している。第2のスロット端部は、第2の外面の近傍に配置することができる。第2の支柱は、第2の外面から第2の補強体端部に応力を伝達するように構成することができる。第1の補強体端部の表面積は、第1のスロット端部の表面積より大きくてよい。第2の補強体端部の表面積は、第2のスロット端部の表面積より大きくてよい。
ガラス成形装置の第1の支柱は、スロット延長部の底面によって形成される平面に対し上方に角度を成すことができる。平面に対する第1の支柱の角度は、約10度〜約30度であってよい。この角度は約20度であってよい。ガラス成形装置の第2の支柱は、スロット延長部の底面によって形成される平面に対し上方に角度を成すことができる。平面に対する第2の支柱の角度は、約10度〜約30度であってよい。この角度は約15度〜25度であってよい。
一部の実施形態において、ガラス成形装置は、第1の外面及び第2の外面に取り付けられた上部突起部を備えることができる。上部突起部は、スロット延長部上において、垂直方向に離間配置することができる。下部突起部及び/又は上部突起部はスロット延長部を囲むことができる。一部の実施形態において、上部突起部と下部突起部との間に第1の棒を配置することができる。第1の棒は、スロット延長部の第1の外面の近傍に配置することができる。上部突起部と下部突起部との間に第2の棒を配置することができる。第2の棒は、スロット延長部の第2の外面の近傍に配置することができる。
一部の実施形態において、ガラス成形装置は、上部フランジ及び下部フランジを更に備えることができる。上部フランジは、移行部材上部の外面に取り付けることができ、下部フランジは、スロット延長部の外面に取り付けることができる。
実施形態において、スロット延長部は、その底部に底部オリフィスを有することができる。オリフィスは、端部の開口間隔が中央部の開口間隔より大きくなるように、オリフィスの端部からオリフィスの中央部までテーパーをかけることができる。
一部の実施形態において、スロット延長部の機械的補強体は、スロット延長部の第1の外面及びスロット延長部の第2の外面に取り付けられた突起部であってよい。ガラス成形装置は、スロット延長部の第1の外面及びスロット延長部の第2の外面に取り付けられた下部突起部を備え、突起部と下部突起部は、スロット延長部上において、離間配置することができる。突起部及び/又は下部突起部は、スロット延長部を囲むことができる。突起部と下部突起部との間に第1の棒を配置することができる。第1の棒は、第1の外面の近傍に配置することができる。ガラス成形装置は、上部突起部と下部突起部との間に配置された第2の棒を備えることができる。第2の棒は、第2の外面の近傍に配置することができる。
本開示に従って、ガラスリボンを成形する方法が開示され、本方法は、移行部材の移行チャンバーを通して溶融ガラス流を供給するステップと、溶融ガラス流を、第1の支柱又は突起部のいずれから選択される機械的補強体によって補強された延長部に通すステップとを備えている。機械的補強体は、スロット延長部の外面に取り付けることができる。本方法は、スロット延長部からガラスリボンを延伸するステップを備えることができる。
一部の実施形態において、機械的補強体は、第1の側から外側に延びる第1の支柱であってよい。スロット延長部の第2の側は、第2の側から外側に延びる第2の支柱で補強することができる。第1の支柱及び第2の支柱は、スロット延長部の底面によって形成される平面に対し上方に角度を成すことができる。平面に対する第1の支柱の第1の角度及び第2の支柱の第2の角度は、約10度〜約30度であってよい。第1の角度及び第2の角度は、約20度であってよい。
本ガラス成形方法は、ガラスリボンを、ガラス圧延工程に使用される2つのロール間に誘導するステップを更に備えることができる。
一部の実施形態において、スロット延長部は、その底部に底部オリフィスを有することができる。オリフィスは、端部の開口間隔が中央部の開口間隔より大きくなるように、オリフィスの端部からオリフィスの中央部までテーパーをかけることができる。
一部の実施形態において、本方法は、移行部材に取り付けられた第1のフランジ、及びスロット延長部に取り付けられた第2のフランジに、電流を供給することによって、移行部材及びスロット延長部に電流を確立するステップを更に備えることができる。
一部の実施形態において、スロット延長部は、第1の外面及び第2の外面に取り付けられた突起部によって補強することができる。突起部はスロット延長部を囲むことができる。スロット延長部は、スロット延長部上において、突起部から垂直方向に離間配置された下部突起部によって補強することができる。スロット延長部は、突起部と下部突起部との間に配置された第1の棒によって補強することができる。第1の棒は第1の外面の近傍に配置することができる。
一部の実施形態において、機械的補強体は、スロット延長部の第1の外面及びスロット延長部の第2の外面に取り付けられた突起部であってよい。スロット延長部は、第1の外面及び第2の外面に取り付けられた下部突起部によって補強することができる。突起部と下部突起部は、スロット延長部上において、垂直方向に離間配置することができる。スロット延長部は、突起部と下部突起部との間に配置された第1の棒によって補強することができる。第1の棒は、第1の外面の近傍に配置することができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、移行チャンバーを更に含み、スロット延長部の上部が耐火材料で覆われ、スロット延長部の下部が耐火材料で覆われていない。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、上部が少なくとも1mmの高さを有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、下部が少なくとも1mmの高さを有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、機械的補強体が複数の支柱を含み、耐火材料が支柱を覆っていることを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、機械的補強体が複数の支柱を含み、複数の支柱が耐火材料に埋め込まれていることを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、スロット延長部の底部が底部オリフィスを有し、底部オリフィスが、オリフィスの幅に沿って変化するオリフィス開口間隔を有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、オリフィス開口間隔が、底部オリフィスの中央部において極小点を有し、オリフィス開口間隔が、オリフィスの幅に沿って、底部オリフィスの第1の端部における第1の極大点まで、極小点から離間する第1の方向に増加し、オリフィス開口間隔が、オリフィスの幅に沿って、底部オリフィスの第2の端部における第2の極大点まで、極小点から離間する第2の方向に増加することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、オリフィス開口間隔が、オリフィスの幅に沿って、第1の極大点まで、極小点から離間する第1の方向に滑らかに増加し、次いで底部オリフィスの第1の端部まで滑らかに減少し、オリフィス開口間隔が、オリフィスの幅に沿って、第2の極大点まで、極小点から離間する第2の方向に滑らかに増加し、次いで底部オリフィスの第2の端部まで滑らかに減少することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、第1及び第2の極大点におけるオリフィス開口間隔が、いずれも極小点における開口間隔より少なくとも1%大きいことを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、移行部材を通して電流を流すように構成された、下部フランジ及び上部フランジを更に備え、移行部材が、厚さが変化する壁を有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、ガラスが移行チャンバーを通過する際、平均のガラス温度変動が1%未満となるように、移行部材が、移行チャンバー内におけるガラスの温度を抵抗加熱によって維持するように構成された厚さが変化する壁を有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、移行部材が、ガラス成形装置全体を通して、ホットスポット及び電力集中を防止するように構成された厚さが変化する壁を有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、下部フランジが、スロット延長部の端部に係合するU字形端部を有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、U字形端部が、スロット延長部に電流を分散させるように構成されていることを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、機械的補強体が複数の支柱を含み、前記複数の支柱が、前記スロット延長部に構造的剛性を与えるように構成されていることを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、スロット延長部が、スロット幅方向における、第1のスロット壁及び第2のスロット壁と、スロット厚さ方向における第1のスロット端部及び第2のスロット端部とによって画成され、移行チャンバーが、スロットの幅に沿って、第1のスロット壁に接続され、スロットから上方に延びる第1の本体部と、スロットの幅に沿って、第2のスロット壁に接続され、スロットから上方に延びる第2の本体部と、スロットの厚さに沿って、第1のスロット端部に接続され、スロットから上方に延びる第1の縁部と、スロットの厚さに沿って、第2のスロット端部に接続され、スロットから上方に延びる第2の縁部とによって画成され、第1の本体部の第1の端部が、第1の縁部によって、第2の本体部に接続され、第1の本体部の第2の端部が、第2の縁部によって、第2の本体部に接続され、所与の第1の高さにおける前記移行チャンバーの厚さが、その高さの厚さ方向における第1及び第2の本体部間の最大の距離であり、移行チャンバーの厚さが、スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として増加し、所与の第2の高さにおける移行チャンバーの幅が、その高さの幅方向における第1及び第2の本体部間の最大の距離であり、移行チャンバーの幅が、スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として減少し、移行チャンバーの厚さが、移行チャンバーの任意の高さにおいて、その高さにおける幅の50%に沿って5%を超えて変化しないことを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、移行チャンバーの厚さが、スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として直線的に増加し、移行チャンバーの幅が、スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として直線的に減少することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、第1の本体部及び第2の本体部が、各々第1の縁部及び第2の縁部の各々の厚さより小さい厚さを有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、第1の本体部及び第2の本体部が、各々第1の縁部及び第2の縁部の各々の厚さより大きい厚さを有することを更に含むことができる。
一部の実施形態において、前述の段落のいずれかの実施形態が、
第1のスロット壁、第2のスロット壁、第1のスロット端部、及び第2のスロット端部が、前記第1の本体部、第2の本体部、前記スロットの前記厚さに沿って接続され、前記スロットから上方に延びる第1の縁部、及び第2の縁部の各々の厚さより大きい厚さを有することを更に含むことができる。
本開示の実施形態の更なる特徴及び効果、並びに本開示の様々な実施形態の構造及び作用は、添付図面を参照して以下に詳細に説明してある。本発明は本明細書に記載の特定の実施形態に限定されるものではないことに留意されたい。かかる実施形態は、例示のみを目的として本明細書に記載したものである。更なる実施形態は、本明細書に記載の教示に基づいて、当業者には明らかであろう。
以下、添付図面を参照して、本開示の実施形態について詳細に説明する。「1つの実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」等と言った場合、記載した実施形態が、特定の機能、構造、又は特性を有することができるが、すべての実施形態が、その機能、構造、又は特性を必ずしも含まなくてもよいことを示す。更に、かかる言い回しは、必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。更に、ある実施形態に関連して、特定の機能、構造、又は特性が記載されている場合、明示的な記載の有無を問わず、別の実施形態に関連する、かかる機能、構造、又は特性に影響を与えることは、当業者の知識の範囲内であると考える。
上限値と下限値を含む数値の範囲が、本明細書に記載されている場合、特定の状況において、特に明記しない限り、当該範囲はその端点を含むと共に、当該範囲内のすべての整数及び分数を含むことを意図している。範囲の定義において、特許請求の範囲は、記載した特定の値に限定されることを意図するものではない。更に、量、濃度、又は他の値若しくはパラメータが、ある範囲、1つ以上の好ましい範囲、又は好ましい上限値と好ましい下限値の一覧として与えられた場合、かかる対が別々に開示されているか否かを問わず、任意の上限範囲又は好ましい値、及び任意の下限範囲又は好ましい値の任意の対から形成される、すべての範囲を具体的に開示するものとして理解されたい。最後に、値又は範囲の端点の記述に「約」が使用されている場合、本開示は言及した具体的な値又は端点を含むと解釈されたい。ある数値又はある範囲の端点に「約」が記述されているか否かに関わらず、当該の値又は範囲の端点は、1つは「約」によって修正された実施形態、もう1つは「約」によって修正されない実施形態の2つを含むことを意図している。
本明細書において、「約」は量、大きさ、式、パラメータ、及び他の量及び特性が正確又は正確である必要がなく、許容範囲、変換係数、四捨五入、測定誤差等、並びに当業者周知の他の要因を考慮して、必要に応じ、概算及び/又はより大きくても小さくてもよいことを意味する。
ガラスシートは、一般に、溶融ガラスを成形体に流して、フロート、スロットドロー、ダウンドロー、フュージョンダウンドロー、アップドロー、又は他のリボン成形方法を含む様々なリボン成形方法によってガラスリボンを成形することで形成することができる。これ等のうちの任意の方法によるガラスリボンは、その後、表示用途を含みこれに限定されない、所望の用途に応じた更なる処理に適した、1つ以上のガラスシートに分割することができる。例えば、1つ以上のガラスシートは、液晶表示装置(LCD)、電気泳動表示装置(EPD)、有機発光ダイオード表示装置(OLED)、又はプラズマ表示パネル(PDP)等を含む、様々な表示装置に用いることができる。ガラスシートは、1つの場所から別の場所に搬送することができる。ガラスシートは、ガラスシート積層体を所定の位置に固定するように構成された、従来の支持フレームによって搬送することができる。更に、各々の隣接するガラスシート間に間紙材料を配置することによって、ガラスシートの清浄無垢な表面間の接触が防止され、清浄無垢な表面の維持に役立つ。
本明細書に開示の具体的な実施形態は、例示的なものであって限定ではないことを意図していることを理解されたい。このように、本開示は、ガラスリボン及びガラスシートの少なくとも一方を処理する方法及び装置に関連している。一部の実施形態において、処理予定のガラスリボンは、ガラス製造装置で形成する、ガラス製造装置で形成しながら得る、以前に形成した巻き戻し可能なガラスリボンのスプールから得る、又は独立したガラスリボンとして得ることができる。一部の実施形態において、処理予定のガラスシートは、ガラス製造装置で形成する、ガラスリボンから分離されたガラスシートとして得る、別のガラスシートから分離されたガラスシートとして得る、ガラスシートのスプールから巻き戻したガラスシートとして得る、ガラスシートの積層体からガラスシートとして得る、又は独立したガラスシートとして得ることができる。
1つの実施形態において、ガラス処理装置100は、スロットドロー装置、フロートバス装置、ダウンドロー装置、アップドロー装置、プレス圧延装置、又は他のガラスリボン製造装置(以下に、更に詳細に説明)等のガラス製造装置101を用いて、ガラスリボン103を得ている。図1はガラス製造装置101の概略図であって、本装置はガラスリボン103を延伸し、続いてガラス成形装置140を使用して、ガラスシート104に処理するダウンドロー装置101である。要素109〜139のいずれも、任意の方法で組み合わせるか、又は省略して、溶融ガラスを供給管139に供給することができる。勿論、以下に説明するように、ガラス製造装置101は、スロットドロー装置、又は他のガラスリボン製造装置であって、製造方法によって異なるガラス成形装置を備えた装置であってよい(図2〜14、及び19〜29参照)。
ダウンドロー装置101は、原料貯蔵槽109からバッチ材料107を受け取るように配向された溶融容器105を備えることができる。バッチ材料107は、モータ113によって動力が与えられるバッチ供給装置111によって導入することができる。必要に応じ、モータ113を作動させて、矢印117で示すように、所望の量のバッチ材料107を溶融容器105に導入するように、コントローラ115を構成することができる。ガラス融液プローブ119を用いて、立て管123内の溶融材料121のレベルを測定し、通信回線125を介し、測定した情報をコントローラ115に伝達することができる。
ダウンドロー装置101は、溶融容器105の下流に配置され、第1の接続導管129を介して溶融容器105接続された、清澄容器127も備えることができる。一部の実施形態において、溶融材料121は、第1の接続導管129を介し、溶融容器105から清澄容器127に重力供給することができる。例えば、重力によって、第1の接続導管129の内部通路を通して、溶融材料121を溶融容器105から清澄容器127に送ることができる。清澄容器127内において、様々な技術によって、溶融材料121から気泡を除去することができる。
ダウンドロー装置101は、清澄容器127の下流に配置することができる、混合チャンバー131も備えることができる。混合チャンバー131を用いて、溶融材料121の均一な組成を得ることができ、これによって、清澄容器127を出る溶融材料121に存在し得る不均一性を低減又は排除することができる。図示のように、第2の接続導管135を介して、清澄容器127を混合チャンバー131に接続することができる。一部の実施形態において、溶融材料121は、第2の接続導管135を介し、清澄容器127から混合チャンバー131に重力供給することができる。例えば、重力によって、第2の接続導管135の内部通路を通して、溶融材料121を清澄容器127から混合チャンバー131に送ることができる。
ダウンドロー装置101は、混合チャンバー131の下流に配置することができる、供給容器133を更に備えることができる。供給容器133は、ガラス成形装置140に供給予定の溶融材料121を調整することができる。例えば、供給容器133は、アキュムレータ及び/又は流量調整装置として機能し、ガラス成形器140に対し、溶融材料121の一貫した流れを調整して供給することができる。図示のように、混合チャンバー131は、第3の接続導管137を介して、供給容器133に接続することができる。一部の実施形態において、溶融材料121は、第3の接続導管137を介し、混合チャンバー131から供給容器133に重力供給することができる。例えば、重力によって、第3の接続導管137の内部通路を通して、溶融材料121を混合チャンバー131から供給容器133に送ることができる。
更に図示するように、供給管139を配置して、溶融材料121をダウンドロー装置101のガラス成形装置140に供給することができる。以下に更に詳細に説明するように、ガラス成形装置140は、成形容器143のオリフィス145から、溶融材料121をガラスリボン103に延伸することができる。図示の実施形態において、成形容器143は、供給容器133の供給管139から溶融材料121を受け取るように配向された入口141を有することができる。
図1は、例示的なガラス分離装置149を概略的に示している。図示のように、例示的なガラス分離装置149は、ガラスリボン103の第1の縦縁部153とガラスリボン103の第2の縦縁部155との間を、ガラスリボン103の幅「W」に沿って、ガラス成形装置140の延伸方向177を横断して延びる横方向分離経路151に沿って、ガラスリボン103からガラスシート104を分離することができる。
ガラス成形装置140は、スケーラブルであって、所望の大きさのガラスリボン103を製造することができる。一部の実施形態において、ガラスリボン103は、約50mm〜約1.5mの幅「W」を有することができる。別の実施形態において、ガラスリボン103は、約50mm〜約500mmの幅Wを有することができる。ガラスリボン103は、約150mm〜約300mmの幅Wを有することができる。一部の実施形態において、ガラスリボン103の幅「W」は、約50mm〜約4000mm、約100mm〜約4000mm、約500mm〜約4000mm、約1000mm〜約4000mm、約2000mm〜約4000mm、約3000mm〜約4000mm、約20mm〜約3000mm、約50mm〜約3000mm、約100mm〜約3000mm、約500mm〜約3000mm、約1000mm〜約3000mm、約2000mm〜約3000mm、約2000mm〜約2500mm、並びにこれ等の間のすべての範囲及び部分範囲等、約20mm〜約4000mmであってよい。
ガラス成形装置140の別の実施形態を図2〜5に示す。更に、別のガラス成形装置1140の非限定的な実施形態を図19〜29に示し、以下詳細に説明する。図2〜5において、例示的なガラス成形装置140は、供給管139にインターフェースすることができ、下流の1つ以上の成形ロール60(図14参照)にガラスリボンを供給することができる。図2に示すように、ガラス成形装置140は、軸10に沿って延びる幅142、軸20に沿って延びる高さ144(図2)、及び軸30に沿って開口方向に延びる寸法148(図2)を有することができる。「幅」及び「厚さ」は、本明細書において、通常、ガラスリボン103の寸法に関し、軸10及び30各々の方向の距離を表すのにも使用される。ガラス成形装置140は、上部移行部材200及びガラスリボンを延伸するための圧力タンク300を備えることができる。ガラス成形装置140は、圧力タンク300によって、溶融ガラスを圧力タンクのチャンバー301に収集ことができ、溶融ガラスを下部オリフィス330に誘導することができるため、溶融ガラスの供給部から比較的短い移動距離、高さ144で、ガラスリボン103を得ることができる(図3)。
図2〜3に示すように、上部移行部材200は、上部移行部材200の上端部210の溶融ガラス供給部に固定することができる。例えば、溶接又はロウ付けによって、上端部210を溶融ガラス供給部、例えば、供給管139に、冶金結合することができる。溶融ガラスは、上部移行部材200の移行チャンバー201を通して流動することができる。上部移行部材200は、上端部210の中心から下端部220の下端部幅222に渡って溶融ガラスを分散させることができる。上部移行部材200は、図6に示すように、高さ204を有することができる。上部移行部材200は、下端部幅222が上端部幅212より大きくなるように、高さ204に沿ってテーパーをかけることができる。図3に示すように、上端部の開口間隔214は、下端部の開口間隔224より大きくてよい。一部の実施形態において、上部移行部材200は、前面、背面、又は側面から見たとき、台形の形状を有することができる。
本明細書において、「オリフィス」とは、流体流を通すように構成されたガラス成形装置140の一部の開口部を意味する。オリフィスは、1つの開口部(例えば図3)又は支持体によって分離された複数の開口部(図8)を有することができる。
圧力タンク300は、上部移行部材200の下端部220に取り付けることができる。例えば、圧力タンク300は、溶接又はロウ付けによる冶金結合によって、上部移行部材200に固定することができる。圧力タンク300は、圧力タンクの幅306(図4)が上部オリフィスの幅322、及び下部オリフィスの幅332(図4および5)よりも大きくなるように圧力タンクに形成された、上部オリフィス320及び下部オリフィス330を有することができる。溶融ガラスは、上部オリフィス320を通して、上部移行部材200から圧力タンク300に流入することができる。溶融ガラスは、圧力タンクのチャンバー301にわたって流動することができる。上部オリフィス320から圧力タンク300に流入した溶融ガラスは、中心において速度が最大になる流れを有することができる。圧力タンク300は、圧力タンク300が、圧力タンクのチャンバー301に溶融ガラスを収集し、下部オリフィス330における一部の流動制限によって、溶融ガラスが圧力タンクの幅306(図5)にわたって広がることができるため、圧力タンク300の中心から圧力タンク300の下部オリフィス330の端部304に溶融ガラス流を再分散させることができる。圧力タンクの端部304は、外側に湾曲して、材料の応力及びクリープを低減することができる。
一部の実施形態において、図18に示すように、ガラスシート成形装置140から上部移行部材200を除き、圧力タンク300を溶融ガラス供給部に直接取り付けることができる。
図示のように、圧力タンク300は、幅306、開口寸法308、及び高さ310を有することができる。これ等の寸法は、圧力タンク300の内部の大きさを意味し、圧力タンク300の壁が占める間隔を含まない。開口寸法308は、軸30に沿った開口方向における圧力タンクの最大寸法であってよい。圧力タンク300は、その内容積に溶融ガラス流を収集して、その流量を下部オリフィス330の下部オリフィスの幅332にわたって分散させる任意の形状であってよい。例えば、圧力タンク300の形状は、矩形角柱、立方体、三角柱、円錐、球体、ピラミッド、又は他の形状であってよい。一部の実施形態において、圧力タンク300は、開口寸法308と高さ310とが等しい円筒とすることができる。圧力タンク300の幅は、ガラスリボン103の平面が位置する軸10に沿って、圧力タンク300の幅が、ガラスの流動方向に対して垂直に位置するように延びることができる。別の実施形態において、圧力タンク300は、タンク300の下端部の表面積が、タンク300の上端部の表面積より大きいテーパー形状を有することができる。円筒形状は、内圧による変形に対し、より耐性があるので好ましい。
図4に示すように、上部オリフィス320は、上部オリフィスの幅322及び上部オリフィス開口間隔324を有することができる。図5において、下部オリフィス330は、下部オリフィスの幅332及び下部オリフィス開口間隔334を有することができる。一部の実施形態において、上部オリフィス320と下部オリフィス330とを略同じ大きさとすることができる。一部の実施形態において、下部オリフィスの幅332を上部オリフィスの幅322より大きくすることができる。一部の実施形態において、下部オリフィスの幅332は、約50mm〜約1.5mとすることができる。別の実施形態において、下部オリフィスの幅332は、約50mm〜約500mmとすることができる。別の実施形態において、下部オリフィスの幅332は、約150mm〜約300mmとすることができる。一部の実施形態において、下部オリフィス330を通過する溶融ガラスの流量密度は、約1キログラム/センチメートル/時〜約36キログラム/センチメートル/時とすることができる。
開口寸法308が下部オリフィス330の開口間隔334(図5)より大きいため、溶融ガラスは、圧力タンク300の幅306に沿って溶融ガラスを分散させる圧力タンク300の圧力を受ける。
一部の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、上部オリフィス開口間隔324より大きくすることができる。別の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、下部オリフィス開口間隔334より大きくすることができる。別の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、上部オリフィス開口間隔324及び下部オリフィス開口間隔334より大きくすることができる。
一部の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、上部オリフィス開口間隔324より約2〜約10倍大きくすることができる。圧力タンクの開口寸法308は、上部オリフィス開口間隔324より約4〜約6倍大きくすることができる。一部の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、下部オリフィス開口間隔334より約2〜約10倍大きくすることができる。圧力タンクの開口寸法308は、下部オリフィス開口間隔334より約4〜約6倍大きくすることができる。
一部の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、上部移行部材200の下端部の開口間隔224より大きくすることができる。別の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、上部移行部材200の下端部の開口間隔224より約2〜約10倍大きくすることができる。更に別の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、上部移行部材200の下端部の開口間隔224より約4〜約6倍大きくすることができる。
一部の実施形態において、ガラス成形装置140は、高温高圧下における材料変形、即ち、クリープに対する耐性を示す材料とすることができる。ガラス成形装置140は、摂氏約1400度〜摂氏約1700度の溶融ガラスを供給することができる材料であってよい。一部の実施形態において、ガラス成形装置(及びその構成要素、例えば、支持部材331等)は白金ロジウム合金であって、ガラス成形装置140が、高温の溶融ガラスを供給するための高温及び高圧に適合することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置140は、ドープPtRh合金であってよい。一部の実施形態において、ガラス成形装置140は、80%のPtと20%のRhとの合金であってよい。別の実施形態において、ガラス成形装置140は、90%のPtと10%のRhとの合金であってよい。更に別の実施形態において、ガラス成形装置140は、酸化物分散強化白金(DPH)を含むことができる。更に別の実施形態において、ガラス成形装置140は、ジルコンをドープした材料又は他のPtRh合金であってよい。
一部の実施形態において、溶融ガラス供給の流動距離及び圧力、溶融ガラス供給の温度、下部オリフィス330の幅、及び下部オリフィス330の開口間隔334の1つ以上を調整することによって、ガラス成形装置140を流動する溶融ガラスの粘度を制御することができる。ガラス成形装置140を流動する溶融ガラスの粘度は、約50ポアズ〜約35,000ポアズとすることができる。別の実施形態において、ガラス成形装置140を流動する溶融ガラスの粘度は、約1,000ポアズ〜約5,000ポアズとすることができる。ガラス成形装置140のある位置における溶融ガラスの粘度は、その位置におけるガラス成形装置140の温度に基づいて判定することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置140は、ガラス成形装置140の1つ以上の位置における温度を測定して、これ等の位置における溶融ガラスの粘度を判定するための温度センサー(図示せず)を備えることができる。
図7〜10において、ガラス成形装置140は、外部補強体を使用せずに、経時的にその形状を維持し、高温及びガラス圧力における材料のクリープを防止するための内部構造補強体を備えることができる。ガラス成形装置140は、内部構造補強体によって、経時的にその形状を維持し、高温及びガラス圧力における材料クリープを防止するための外部の機械的補強体を必要としない。例えば、上部移行部材200は、上部移行部材支持体230を備えることができる。上部移行部材支持体230は、軸30に沿って移行チャンバー201を横断して延びることができる。一部の実施形態において、上部移行部材支持体230は、上部移行部材支持体230の端部に配置された支持板232を用いて、上部移行部材200に取り付けることができる。支持板232は、上部移行部材支持体230に隣接する上部移行部材200の壁部分の応力集中を低減することができる。一部の実施形態において、移行部材支持体230及び支持板232は、例えば、ロウ付け又は溶接によって、上部移行部材200に冶金結合することができる。
図8〜9に示すように、圧力タンク300は、1つ以上の上部圧力タンク支持体326を有することができる。上部圧力タンク支持体326は、軸30に沿って、上部オリフィス320を横断して延び、上部オリフィス320の広がりを防止することができる。一部の実施形態において、圧力タンク300は、オリフィス320を横断して延びる、2つの上部圧力タンク支持体326を有することができる。一部の実施形態において、圧力タンク300は、オリフィス320を横断して延びる、3つの上部圧力タンク支持体326を有することができる。
上部圧力タンク支持体326は、例えば、溶接又はロウ付けによる冶金結合によって、上部オリフィス320を横断して永久的に固定することができる。一部の実施形態において、上部オリフィス320は、圧力タンク壁302に形成された複数の開口部を有することができる。本実施形態において、圧力タンク壁302の一部を除去して、上部オリフィス320の複数の開口部を形成することができる。上部圧力タンク支持体326は、圧力タンク壁302に一体的に形成することができる。例えば、圧力タンク300を製造する際、圧力タンク壁302は、単一の材料片として開始することができ、圧力タンク壁302の一部を除去して、上部オリフィス320の複数の開口部を形成することができる。上部オリフィス320の個々の開口部間に残った圧力タンク壁302の1つ以上の部分が、1つ以上の一体的な上部圧力タンク支持体326を形成する。
図10に示すように、圧力タンク300は、1つ以上の下部圧力タンク支持体336を有することができる。下部圧力タンク支持体336は、軸30に沿って、下部オリフィス330を横断して延び、下部オリフィス330の広がりを防止することができる。一部の実施形態において、圧力タンク300は、オリフィス330を横断して延びる、2つの下部圧力タンク支持体336を有することができる。別の実施形態において、圧力タンク300は、オリフィス330を横断して延びる、3つの下部圧力タンク支持体336を有することができる。
下部圧力タンク支持体336は、例えば、溶接又はロウ付けによる冶金結合によって、下部オリフィス330を横断して永久的に固定することができる。一部の実施形態において、下部オリフィス330は、圧力タンク壁302に形成された複数の開口部を有することができる。本実施形態において、圧力タンク壁302の一部を除去して、下部オリフィス330の複数の開口部を形成することができる。下部圧力タンク支持体336は、圧力タンク壁302に一体的に形成することができる。例えば、圧力タンク300を製造する際、圧力タンク壁302は、単一の材料片として開始することができ、圧力タンク壁302の一部を除去して、下部オリフィス330の複数の開口部を形成することができる。下部オリフィス330の個々の開口部間に残った圧力タンク壁302の1つ以上の部分が、1つ以上の一体的な下部圧力タンク支持体336を形成する。
一部の実施形態において、圧力タンク300は、圧力タンク300の高さに沿って配置された1つ以上のタンク支持体を有することができる。本実施形態において、1つ以上のタンク支持体は、圧力タンクのチャンバー301を横断して延びることができる。
ガラス成形装置140の内部補強体によって、材料の変形及びクリープを防止することができる。例えば、下部圧力タンク支持体336によって、下部オリフィス330における材料の変形及びクリープが防止されるため、下部オリフィス330の開口間隔334は、下部オリフィスの幅332に沿って一定であり得る。
上部圧力タンク支持体326及び下部圧力タンク支持体336は、圧力タンク300及び下部オリフィス300を通して流動する溶融ガラスの別々の流れを生成することができる。例えば、上部圧力タンク支持体326及び下部圧力タンク支持体336は、圧力タンク300及び下部オリフィス330を通して流動する溶融ガラスを、2つ以上の溶融ガラス流に分離することができる。
一部の実施形態において、ガラス成形装置140は、図7〜8に示すように、圧力タンク300に取り付けられたスロット延長部400を備えることができる。スロット延長部400の内容積401は、圧力タンクのチャンバー301と流体連通することができる。上部圧力タンク支持体326及び下部圧力タンク支持体336に起因する溶融ガラスの別々の流れは、スロット延長部400において合流し、ガラスリボン103に融合することができる。
図11〜12に示すように、スロット延長部400は、スロット延長部の高さ404、スロット延長部の幅406、及びスロット延長部の開口間隔408を有することができる。一部の実施形態において、スロット延長部400が、下部オリフィス330を完全に囲むように、スロット延長部の幅406を下部オリフィスの幅332より僅かに大きくすることができる。一部の実施形態において、スロット延長部の幅406は、約50mm〜約1.5mであってよい。別の実施形態において、スロット延長部の幅406は、約50mm〜約500mmであってよい。更に別の実施形態において、スロット延長部の幅406は、約150mm〜約300mmであってよい。
一部の実施形態において、スロット延長部の高さ404は、約10mm〜約30mmであってよい。別の実施形態において、スロット延長部の高さ404は、約15mm〜約25mmであってよい。更に別の実施形態において、スロット延長部の高さ404は、約1mm〜約100mmであってよい。別の実施形態において、スロット延長部の高さ404は、約20であってよい。
スロット延長部400が下部オリフィス330を完全に囲むように、スロット延長部の開口間隔408は、下部オリフィス開口間隔334より僅かに大きくすることができる。一部の実施形態において、圧力タンクの開口寸法308は、スロット延長部の開口間隔408より約2〜約10倍大きくてよい。圧力タンクの開口寸法308は、スロット延長部の開口間隔408より約4〜約6倍大きくてよい。
図7〜8に示すように、ガラス成形装置140は、溶融ガラス流が冷えるのを防止する熱源420を備えることもできる。一部の実施形態において、熱源420はスロット延長部400であってよい。熱源420の第1の端部422を第1の電気接続部に取り付けられるように構成することができ、熱源420の第2の端部424を第2の電気接続部に取り付けられるように構成することができ、熱源420及びスロット延長部400を通して電流を供給し、フランジ又は他の機構を用いて直接熱を生成することができる。直接加熱に関し、第1の端部422における第1の電気接続部、及び第2の端部424における第2の電気接続部によって、スロット延長部に直接電気入力を供給することができ、所望の粘度に応じて、材料が実質的に一定の温度に保持される。別の実施形態において、熱源420は、誘導加熱(図示せず)によって熱を供給することができる。別の実施形態において、熱源420は、スロット延長部400の外面又はガラス成形装置の別の部分に取り付けられた、巻線又はセラミック発熱体(図示せず)を備えることができる。ガラス成形装置140は、熱源420に隣接配置された冷却管430を備えることもできる。冷却管430に冷却流体を通して、ガラス成形装置140を所望の温度に維持することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置140は、ガラス成形装置140の1つ以上の位置における温度を測定するための温度センサー(図示ぜず)を備えることができる。温度センサーを利用して、熱源420の適切な熱設定、及び冷却管430の適切な冷却設定を決定し、装置内を流動する溶融ガラスの所望の粘度を実現することができる。
一部の実施形態において、ガラス成形装置140は、ガラスリボン103を搬送して、更に処理を施すことができる。別の実施形態において、ガラス成形装置140を垂直圧延プロセスと併用し、図14に示すように、ガラスリボン103を一対の成形ロール60に供給して、ガラスリボン103を更に処理することができる。一対の成形ロール60は、成形されるガラスの組成及び粘度に応じて、摂氏約500度〜摂氏約600度、又はそれより高い表面温度に温度制御される従来の熱間成形ロールであってよい。成形ロールの温度制御プロセス及び装置については、本技術分野において十分に理解されているので、ここでは詳細には説明しない。
スロット延長部400は、一対の成形ロール60間の可能な限り低い位置に、ガラスリボン103を供給して、ガラスリボン103の流れの不安定さを防止することもできる。例えば、ロール60の直径を十分大きくして、ロール60がスロット延長部400の底面によって形成される平面を越えて延びることができるため、ロール60に安定したガラスリボン103の流れを供給することができる。図14に示すように、ガラスリボン103は、スロット延長部400から出て、ロール60の上部に蓄積してガラスリボン溜り103’を形成することができる。一対のロール60は、ガラスリボン溜り103’を平坦化、薄厚化、及び平滑化して、圧延ガラスリボン103”を形成することができる。ガラスリボン103の厚さは圧延ガラスリボン103”の厚さより大きくてよい。ガラスリボン溜り103’の厚さは、ガラスリボン103の厚さより大きくてよい。
ガラス成形装置が高温度条件下で動作するため、ガラス成形装置の材料がクリープする可能性があり、それによってガラス成形装置が変形する。ガラス成形装置が応力も受けている場合には、クリープがより顕著になり得る。クリープによって、ガラス成形装置が変形して、性能が低下する可能性がある。例えば、ガラスが流出するオリフィスの形状が変化することによって、ガラス成形装置の幅方向の異なる点におけるガラスの流動速度が変化し得る。クリープを抑制する1つの方法は、耐火材料でガラス成形装置を囲むことである。しかし、耐火材料によって、ガラス成形装置の嵩が増加し得る。この増えた嵩によって、ガラスリボンを成形ロールの近傍に供給する能力が妨げられ得る。本明細書に記載のガラス成形装置の実施形態は、耐火材料がなくてもクリープに対して耐性を有している。例えば、80/20のPtRh合金、90/10のPtRh合金、及び同様の材料の使用、上部移行部材支持体230の存在、上部圧力タンク支持体326の存在、下部圧力タンク支持体336の存在、及び圧力タンク300の円筒形状の各々が、クリープ耐性に寄与している。これ等の機能を単独又は組み合わせることで、耐火材料を使用しなくても、クリープ耐性を有する構造に寄与する。これ等の機能をすべて組み合わせることが、クリープ耐性にとって特に好ましい。
ガラス成形装置内において、溶融ガラスの流動速度は、ガラス成形装置の幅の中央部においてより速い傾向があり、これは中央部がガラス成形装置の壁から最も遠いためである。圧力タンクが無い場合、オリフィス開口間隔が中央部で最小、幅の各端部で最大となるようにオリフィスの形状を変える、即ち、ドッグボーン又はボウタイ形状とすることによって、均一な速度(プラスマイナス約5%の偏差)を達成することができる。この不規則な形状は製造が困難であり、時間の経過と共に、クリープ及びオリフィス開口間隔が広がる傾向がある。
圧力タンクによって、オリフィス開口間隔が、オリフィスの幅を横断して均一である、下部オリフィスの幅を横断して均一な速度を得ることができる。このより簡単な形状は製造がより簡単である。
図15は、ガラス成形装置140にわたる溶融ガラスの3D流体流動モデルの速度マグニチュード予測である。ガラス成形装置140における流動は、第1の中央平面及び第1の中央平面に垂直な第2の中央平面にわたり対称であるため、コンピュータモデルの領域は、ガラス成形装置の1/4である。図示のように、溶融ガラスが、ガラス成形装置140の側壁に接触する溶融ガラスの局所流動速度は略ゼロである。上部移行部材200に流入する溶融ガラスは、その中心でより速い速度を有している。溶融ガラスの局所流動速度は、上部圧力タンク支持体326、及び下部圧力タンク支持体336の領域においても略ゼロである。上部オリフィス320、及び下部オリフィス330を通過する溶融ガラスの速度は比較的速いが、圧力タンク300内では、溶融ガラスが圧力タンクのチャンバー301内に分散されてから、下部オリフィス330を通過するためより遅い。このように、溶融ガラスが、上部圧力タンク支持体326及び/又は下部圧力タンク支持体336を通過することによって生じる、溶融ガラスのすべての個別の流れは、スロット延長部400内において合流し、ガラスリボン103に融合される。図15に示すように、ガラス成形装置140は、スロット延長部400の端部において、均一な速度を有するガラスリボン103を延伸することができる。図16に示すように、スロット延長部400の下端部の幅を横断する溶融ガラスの流動速度プロファイルの偏差は、プラスマイナス約5%である。
図17は、3D COMSOL Multiphysics(登録商標)モデルで予測した、表面フォンミーゼス応力(MPa)を実証するためのガラス成形装置140の断面図である。図示のように、各内部構造補強体に高い引張応力があっても、上部移行部材支持体230、上部圧力タンク支持体326、及び下部圧力タンク支持体336は、ガラス成形装置140の材料のクリープを抑制する。
図19〜29は、一部の実施形態による、別の例示的なガラス成形装置1140を示す図である。ガラス成形装置140と同様、ガラス成形装置1140は、スケーラブルであって、所望の大きさのガラスリボン103を製造することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、約50mm〜約1.5mの幅「W」を有するガラスリボン103を製造することができる。別の実施形態において、ガラス成形装置1140は、約50mm〜約500mmの幅Wを有するガラスリボン103を製造することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、約150mm〜約300mmの幅Wを有するガラスリボン103を製造することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、約50mm〜約4000mm、約100mm〜約4000mm、約500mm〜約4000mm、約1000mm〜約4000mm、約2000mm〜約4000mm、約3000mm〜約4000mm、約20mm〜約3000mm、約50mm〜約3000mm、約100mm〜約3000mm、約500mm〜約3000mm、約1000mm〜約3000mm、約2000mm〜約3000mm、約2000mm〜約2500mm、並びにこれ等の間のすべての範囲及び部分範囲等、約20mm〜約4000mmの幅を有するガラスリボンを製造することができる。
図19に示すように、ガラス成形装置1140は、供給管139にインターフェースすることができ、図14に示すガラス成形装置140と同様に、下流の1つ以上の成形ロール60(図28参照)にガラスリボンを供給することができる。ガラス成形装置1140は、軸10に沿って延びる幅1142(図24)、軸20に沿って延びる高さ1144(図20)、及び軸30に沿って開口方向に延びる寸法1148(図21)を有することができる。ガラス成形装置1140は、移行部材1200、スロット延長部1400、支柱1410、上部突起部1440、下部突起部1450、上部フランジ1502、及び下部フランジ1512を備えることができる。
ガラス成形装置1140は、高温高圧下における材料変形、即ちクリープに対する耐性を示す材料で形成することができる。ガラス成形装置1140は、摂氏約1400度〜摂氏約1700度の溶融ガラスの供給に適した材料を含むことができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、白金ロジウム合金であって、ガラス成形装置1140が、高温の溶融ガラスを供給するための高温及び高圧に適合することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、ドープPtRh合金であってよい。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、80%のPtと20%のRhとの合金であってよい。別の実施形態において、ガラス成形装置1140は、90%のPtと10%のRhとの合金であってよい。更に別の実施形態において、ガラス成形装置1140は、酸化物分散強化白金(DPH)を含むことができる。更に別の実施形態において、ガラス成形装置1140は、ジルコンをドープした材料又は他のPtRh合金であってよい。ガラス成形装置1140のそれぞれの部分は、以下に詳細に説明するように、異なる材料であってよい。
一部の実施形態において、供給溶融ガラスの流動距離及び圧力、供給溶融ガラスの温度、スロット延長部のオリフィス1432(図23)の幅1433、及びオリフィス開口間隔1420、1422、及び1424の1つ以上を調整することによって、ガラス成形装置1140を流動する溶融ガラスの粘度を制御することができる。ガラス成形装置1140を流動する溶融ガラスの粘度は、約50ポアズ〜約35,000ポアズとすることができる。別の実施形態において、ガラス成形装置1140を流動する溶融ガラスの粘度は、約1,000ポアズ〜約5,000ポアズとすることができる。ガラス成形装置1140のある位置における溶融ガラスの粘度は、その位置におけるガラス成形装置1140の温度に基づいて判定することができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、ガラス成形装置1140の1つ以上の位置における温度を測定して、これ等の位置における溶融ガラスの粘度を判定するための温度センサー(図示せず)を備えることができる。
図19に示すように、移行部材1200は、移行部材1200の上端部1210に取り付けられた供給管139を介して溶融ガラス供給部に固定することができる。例えば、溶接又はロウ付けによって、上端部1210を供給管139に冶金結合することができる。図24に示すように、溶融ガラスは、移行部材1200の移行チャンバー1201内、及び移行部材1200の下端部1220からスロット延長部1400の内容積1401に流入することができる。移行部材1200は、上端部1210の中心から、軸10に沿って、下端部1220の幅に渡って溶融ガラスを分散させることができる。図19〜21に示すように、軸10及び/又は軸30に沿って、移行部材1200を高さに沿ってテーパーをかけることができる。一部の実施形態において、移行部材1200は、前面、背面、又は側面から見たとき、台形の形状を有することができる。
図20に示すように、移行部材1200は、移行部材の本体部1222及び移行部材の縁部1224を有することができる。移行部材の本体部1222は、比較的平坦な形状を有することができ、軸30に沿って離間させることができる。一部の実施形態において、移行部材の本体部1222は、約20ミル〜約60ミル(約0.51mm〜約1.52mm)の厚さ、例えば、約30ミル〜約50ミル(約0.76mm〜約1.27mm)の厚さを有することができる。別の実施形態において、本体部1222は約40ミル(約1.02mm)の厚さを有することができる。移行部材の縁部1224は湾曲形状を有することができ、軸10に沿って離間させることができる。一部の実施形態において、移行部材の縁部1224は、約40ミル〜80ミル(約1.02mm〜2.03mm)の厚さ、例えば、約50ミル〜約70ミル(約1.27mm〜1.78mm)の厚さを有することができる。別の実施形態において、移行部材の縁部1224は、約60ミル(約1.52mm)の厚さを有することができる。移行部材の縁部1224の各々は、両方の移行部材の本体部1222に取り付けられ、移行チャンバー1201を囲む移行部材1200を形成している。例えば、移行部材の縁部1224は、溶接若しくはロウ付け、又は連続気密溶接によって、移行部材の本体部1222に冶金結合することができる。
一部の実施形態において、移行部材は、より多くのガラスを移行部材の縁部に送ることによって、ガラスの流動分布が向上すると共に、システム全体の圧力降下を抑制するように構成されている。より少ない圧力降下によって、運用コスト及び拡張コストを抑制することができると共に、スロット延長部の変形を軽減することができる。
一部の実施形態において、移行部材は移行チャンバーを含むことができる。一部の実施形態において、移行チャンバーは、第1の本体部、第2の本体部、第1の縁部、及び第2の縁部によって画成される。一部の実施形態において、移行チャンバーの厚さは、移行チャンバーの所与の任意の高さにおいて、移行チャンバーの幅の50%に沿って、5%を超えて変化しない。一部の実施形態において、移行チャンバーの厚さは、移行チャンバーの任意の所与の高さにおいて、移行チャンバーの幅の80%に沿って、5%を超えて変化しない。一部の実施形態において、移行チャンバーの一部を横断する一貫した幅によって、より多くのガラスが縁部に流動することができる。一部の実施形態において、移行チャンバーを通るガラスの質量流量は85、95、105、115、及び125Ibs/hr(約38.56、43.09、47.63、及び56.70kg/hr)の範囲、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲である。一部の実施形態において、質量流量は、95〜115Ibs/hr(約43.09〜52.16kg/hr)である。
図37及び38に示すのと同様の移行チャンバーの幅の中心に沿った圧力降下は、45612Paと判定された。図30〜36に示すのと同様の移行チャンバーの幅の中心に沿った圧力降下は、33055Paと判定された。図30〜36に示す構造を用いて、一部の実施形態において、圧力降下を38%低減することができる。
図19〜20に示すように、スロット延長部1400は、移行部材の下端部1220に取り付けることができる。スロット延長部1400の内容積1401(図24)は移行チャンバー1201と流体連通することができる。ガラス成形装置1140は、スロット延長部のオリフィス1432に溶融ガラスを通すことによって、ガラスリボン103を製造することができる。
スロット延長部1400は、スロット延長部の高さ1404及び幅1142(図24)を有することができる。一部の実施形態において、スロット延長部の高さ1404は、約10mm〜約30mm、約18mm〜約22mm等、約1mm〜約100mmであってよい。スロット延長部の高さ1404は、約20mmであってよい。一部の実施形態において、幅1142は、約50mm〜約500mm、約150mm〜約300mm等、約50mm〜約1.5mであってよい。
一部の実施形態において、スロット延長部は、移行チャンバーより小さい断面積を有し、システムの中で最も高いインピーダンスを有している。一部の実施形態において、システムの全インピーダンスの約15%〜30%が、スロット延長部に存在している。
図23に示すように、スロット延長部のオリフィス1432は、第1の端部1434、及び軸10に沿って第1の端部から離間した第2の端部1436を有することができる。このように、スロット延長部のオリフィス1432は、端部1434と1436との間のスロット延長部のオリフィス1432の中心において、端部1434又は1436におけるオリフィス開口間隔1422より小さい、オリフィス開口間隔1420を有することができる。端部1434及び1436は、オリフィスの最大開口間隔1424が、オリフィス開口間隔1422より僅かに大きくなるように湾曲させることができる。このスロット延長部のオリフィスの幅1433にわたるオリフィス開口間隔の変化を利用して、溶融ガラス流動速度が、ガラス成形装置の幅の中央部でより高くなる傾向を補償することができる。例えば、スロット延長部のオリフィス1432の中心における、より小さいオリフィス開口間隔1420、及びその間に湾曲を伴う端部1434及び1436における、オリフィスの最大開口間隔1424によって、中央部の溶融ガラスの速度が端部と比較して遅くなる。オリフィス開口間隔を適切に変化させることによって、スロットのオリフィスの幅1433にわたって、均一な溶融ガラス流量密度を実現することができる。
一部の実施形態において、スロット延長部のオリフィス開口間隔は、オリフィスの幅に沿って変化する。一部の実施形態において、オリフィスは、スロット延長部の中心部においてスロット延長部の端部より小さいオリフィス開口間隔を有し、スロット延長部の中心部におけるガラス流を制限する。一部の実施形態において、オリフィス開口間隔を変化させることによって、スロット延長部の端部により多くのガラスが送られ、ガラス成形装置の安定性が向上する。スロット延長部の端部により多くのガラスが送られることによって、ガラスの流動分布が向上すると共に、スロット延長部に作用するガラスの圧力が抑制される。
一部の実施形態において、スロット延長部のオリフィス開口間隔は、スロット延長部の中央部で最も狭い。一部の実施形態において、スロット延長部のオリフィス開口間隔は、スロット延長部の第1及び第2の端部において最も広い。一部の実施形態において、オリフィス開口間隔は、中央部に極小点を有すると共に、2つの極大点、1つは左側の部分に、もう1つは右側の部分に有している。一部の実施形態において、2つの極大点におけるオリフィス開口間隔は、極小点におけるオリフィス開口間隔より1%、5%、15%、及び20%の範囲、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲より大きい。一部の実施形態において、極大点におけるオリフィス開口間隔は、極小点におけるオリフィス開口間隔より15%大きい。
一部の実施形態において、オリフィスは、図39に示すように、ピーナツ形状を有している。本明細書において、「ピーナツ形状」とはオリフィス開口間隔が、オリフィスの中央部に極小点を有し、オリフィスの左側部分及び右側部分の各々の極大点に達するまで、オリフィス開口間隔が極小点から両方向に滑らかに増加し、各々の極大点から底部オリフィスの端部まで滑らかに減少することを意味すると解される。
オリフィス開口間隔1420は、約5mm〜約15mm、約9mm〜約10mm等、約1mm〜約50mmであってよい。一部の実施形態において、オリフィス開口間隔は、5、10、15、20、25、30、35、40、45、及び50mm、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲であってよい。オリフィス開口間隔1422は、約8mm〜約13mm、約9mm〜約12mm、約10〜約11mm等、約1mm〜約20mmであってよい。オリフィスの最大開口間隔1424は、約1mm〜約50mmであってよい。一部の実施形態において、オリフィスの最大開口間隔は、5、10、15、20、25、30、35、40、45、及び50mm、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲であってよい。一部の実施形態において、オリフィスの最大開口間隔は、約11mm〜約14mm、約12mm〜約13mm等、約10mm〜約15mmであってよい。一部の実施形態において、オリフィス開口間隔は、極小点において9.5mmである。一部の実施形態において、オリフィス開口間隔は、極大点において、10.9mmである。
一部の実施形態において、スロット延長部のオリフィスの幅1433(図23)は、約50mm〜約500mm、約150mm〜約300mm等、約50mm〜約1.5mであってよい。一部の実施形態において、スロット延長部のオリフィス1432を通る溶融ガラスの流量密度は、1キログラム/センチメートル/時〜約36キログラム/センチメートル/時とすることができる。
図19に示すように、スロット延長部1400は、スロット延長部1400の外面に取り付けられた支柱1410、上部突起部1440、及び下部突起部1450を有することができる。支柱1410は、スロット延長部1400から剛性の構成要素(図示せず)に応力を伝達することによって、ガラス成形装置1140及びスロット延長部のオリフィス1432の形状を長期間維持するための外部構造補強をもたらすことができ、また支柱1410は、高温及びガラス圧力における材料のクリープの防止に役立つ。支柱1410は外部構造補強であるため、支柱1410はガラス成形装置1140を通したガラス流と相互作用せず、ガラス流の品質に影響を与えない。上部突起部1440及び/又は下部突起部1450をスロット延長部1400に取り付け、スロット延長部1400に更なる剛性を与えて、高温及びガラス圧力における材料のクリープを防止することができる。
支柱1410は、白金族金属(白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム)又はこれ等の合金等の貴金属を含むことができ、一部の実施例において、ガラス成形装置1140と同じ貴金属を含むことができる。例えば、支柱1410は、白金−ロジウム合金であって、白金が合金の約70%〜約90%を占め、ロジウムが合金の約20%〜約30%を占める合金を含むことができる。支柱1410は、すべて同じ材料で構成するか、又は支柱1410は異なる材料を含むことができる。例えば、支柱1410は、割合が異なる白金−ロジウム合金を含むことができ、また支柱1410の電気抵抗の修正、支柱1410の強度又は硬度等、支柱1410の機械的特性の変更、又は必要かつ合金化によって達成可能な任意の他の所望の属性を得るための他の合金材料を含むことができる。
図19、20、及び22に示すように、1つ以上の支柱1410は、スロット延長部1400の前面及び/又は背面の移行部材の本体部1222の近傍に取り付けることができる。支柱1410は、例えば、溶接又はロウ付けによって、スロット延長部1400に冶金結合することができる。
スロット延長部1400の前面及び/又は背面に、任意の数の支柱1410を取り付けることができる。一部の実施形態において、スロット延長部1400の前面及び背面の各々に、同数の支柱1410を取り付けることができる。別の実施形態において、スロット延長部1400の前面及び背面に、異なる数の支柱1410を取り付けることができる。これ等の支柱は、互いに直接対向配置することも、交互配置することもできる。一部の実施形態において、スロット延長部1400上で、2つ以上の隣接する支柱1410を軸10に沿って離間させることができる。一部の実施形態において、スロット延長部1400の前面及び/又は背面に取り付けられる支柱1410の数は、2支柱1410〜9支柱1410、3支柱1410〜8支柱1410、4支柱1410〜7支柱1410等、1支柱1410〜10支柱1410であってよい。一部の実施形態において、スロット延長部1400の前面及び/又は背面に取り付けられる支柱1410の数は、ガラス成形装置1140の幅1142に依存し得る。例えば、ガラス成形装置1140は、約35mm〜約75mm毎、約45mm〜約65mm毎等、幅1142の約25mm〜約100mm毎に1つの支柱を用いることができる。
図21及び25〜27に示すように、支柱1410は、スロット端部1412、補強体端部1414、及びスロット端部1412と補強体端部1414との間に配置された支柱本体1416を有することができる。支柱1410は、上部突起部1440に連結する、以下に詳細に説明する部分1418を備えることができる。一部の実施形態において、ガラス成形装置1140を耐火材料1100(図29)で囲み、支柱1410が耐火材料1100に埋め込まれ、スロット延長部1400から耐火材料1100に応力が伝達されるようにすることができる。耐火材料1100は、アルミナ(酸化アルミニウム)又はジルコニア(酸化ジルコニウム)等の耐火セラミック材料であってよいが、別の耐火材料も使用することができる。一部の実施形態において、耐火材料は、ガラス成形装置の外面の少なくとも一部を鋳型として用い、その形状を鋳造することによって形成される。一部の実施例において、耐火材料1100は、静水圧圧延し、焼結した後、適切な形状に機械加工したセラミック材料のモノリシックブロックであってよい。別の実施例において、耐火材料1100は、2つ以上のセラミック耐火材料のブロックを接合することによって形成することができる。耐火材料は、1つ以上の貴金属成分を含むことができる。一部の実施形態において、支柱1410の端部1414が剛性構成要素(図示せず)に当接して、スロット延長部1400から剛性構成要素に応力を伝達することができる。
一部の実施形態において、溶融ガラスを一定の粘度及び温度に維持するために、電力を安全に供給する必要がある。スロット延長部とローラーとの温度差は顕著であり得る。一部の実施形態において、スロット延長部の温度は、1300、1350、1400、1450、及び1500℃の範囲、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲である。一部の実施形態において、ローラーの温度は、約400、450、500、及び600℃、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲である。一部の実施形態において、スロット延長部の温度は1400℃であり、ローラーの温度は500℃である。
一部の実施形態において、スロット延長部とローラーとの温度差による熱損失を最小限に抑制するために、耐火材料がフィッシュテール本体を覆っている。一部の実施形態において、耐火材料によって、溶融ガラスが一定の粘度及び温度に維持される。図33及び34に示すように、移行部材の大部分が耐火材料で覆われている。一部の実施形態において、移行部材の全体が耐火材料で覆われている。スロット延長部は、ローラーのできるだけ近くで、均一なガラスを供給するように構成されている。ローラー間のスペースが限られているため、スロット延長部の一部は耐火材料で覆われていない。
一部の実施形態において、スロット延長部の少なくとも1mmが耐火材料で覆われていない。一部の実施形態において、スロット延長部の少なくとも1mmが耐火材料で覆われている。一部の実施形態において、スロット延長部の150mmまでが耐火材料で覆われている。スロット延長部の150mmを覆う耐火材料は、100mmの直径を有するローラーと共に使用される。耐火材料で覆われるスロット延長部の総計は、ローラーの直径に依存し、使用するローラーが大きいほど増加し、小さいほど減少する。
補強体端部1414は、支柱本体1416の端部と比較して、大きい表面積を有することができる。補強体端部1414の大きい表面積によって、補強体端部1414が剛性構成要素に当接したとき、支柱1410を耐火材料に固定することができ、及び/又は局所的な応力集中を低減することができる。図26〜27に示すように、補強体端部1414は軸10に沿った端部長さ1415L、端部幅1415W、及び端部厚さ1415Tを有することができる。一部の実施形態において、端部長さ1415Lは、約22mm〜約28mm、約24mm〜約26mm等、約20mm〜約30mmであってよい。一部の実施形態において、端部幅1415Wは、約10mm〜約14mm等、約8mm〜16mmであってよい。一部の実施形態において、端部厚さ1415Tは、約2mm〜約4mm等、約1mm〜約5mmであってよい。
図26〜27に示すように、支柱1410は、軸30に沿った支柱長さ1410L、支柱幅1410W、及び支柱厚さ1410Tを有することができる。一部の実施形態において、支柱長さ1410Lは、約30mm〜約70mm、約40mm〜約60mm等、約20mm〜約80mmであってよい。一部の実施形態において、支柱幅1410Wは、約9mm〜約13mm、約10mm〜約12mm等、約8mm〜約14mmであってよい。支柱厚さ1410T(図27)は、約2mm〜約4mm等、約1mm〜約5mmであってよい。
支柱1410は、スロット延長部1400の前面及び/又は背面から、概して軸30に沿って外側に延びることができる。一部の実施形態において、支柱1410は、軸30から上方に支柱角度1417を成すことができる。支柱角度1417は、約10度〜約30度等、約ゼロ度〜約40度であってよい。支柱角度1417は、約20度であってよい。
一部の実施形態において、支柱はスロット延長部の変形を緩和するために使用される。変形を抑制することによって、より均一な断面積が確保され、移行チャンバーにわたる圧力降下を抑制することができる。
一部の実施形態において、支柱によって、スロット延長部の中心部の変形及び広がりが緩和され、プロセスの安定性が向上する。一部の実施形態において、支柱は、スロット延長部が移行部材に接続されている近傍のスロット延長部に溶接されている。一部の実施形態において、支柱は、内部釘及び圧力タンクの使用を必要とせずに、スロット延長部を圧縮して変形を防止する。
上部突起部1440及び下部突起部1450を図19及び26に示す。上部突起部1440及び下部突起部1450は、構造的T形状を有することができる。高温及びガラス圧力における材料のクリープを防止するために、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450をスロット延長部1400に取り付けて、スロット延長部1400に更なる構造的剛性を与えることができる。一部の実施形態において、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は、スロット延長部1400の外側部分を囲むことができる。上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は、例えば、ロウ付け又は溶接によって、スロット延長部に冶金結合することができる。一部の実施形態において、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は、スロット延長部1400と一体的に形成することができる。
上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は、白金族金属(白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム)又はこれ等の合金等の貴金属を含むことができ、一部の実施例において、ガラス成形装置1140と同じ貴金属を含むことができる。例えば、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は、白金−ロジウム合金であって、白金が合金の約70%〜約90%を占め、ロジウムが合金の約20%〜約30%を占める合金を含むことができる。上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は、すべて同じ材料で構成するか、又は上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は異なる材料を含むことができる。例えば、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450は、割合が異なる白金−ロジウム合金を含むことができ、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450の電気抵抗の修正、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450の強度又は硬度等、上部突起部1440及び/又は下部突起部1450の機械的特性の変更、又は必要かつ合金化によって達成可能な任意の他の所望の属性を得るための他の合金材料を含むことができる。
図20及び26に示すように、上部突起部1440は、1つ以上の棒1430によって、軸20に沿って下部突起部1450に接続することができる。棒1430は、スロット延長部1400に対し、高温及びガラス圧力における材料のクリープを防止するための更なる構造的補強を与えることができる。2つ以上の隣接する棒1430は、上部突起部1440と下部突起部1450との間の開口部1431だけ、軸10に沿って離間させることができる。
図26に示すように、支柱1410の部分1418は、上部突起部1440の頂部にインターフェースして重複することができる。このインターフェースによって、支柱1410のスロット延長部1400上における位置が決まり、製造を補助することができると共に、スロット延長部1400に対し、高温及びガラス圧力における材料のクリープを防止するための更なる構造的剛性を与えることができる。
一部の実施形態において、ガラス成形装置1140は、ガラスリボン103を搬送して更に処理を施すことができる。別の実施形態において、ガラス成形装置1140を垂直圧延プロセスと併用し、図28に示すように、ガラスリボン103を一対の成形ロール60に供給して、ガラスリボン103を更に処理することができる。一対の成形ロール60は、形成されるガラスの組成及び粘度に応じて、摂氏約500度〜摂氏約600度、又はそれより高い表面温度に温度制御される従来の熱間成形ロールであってよい。成形ロールの温度制御プロセス及び装置については、本技術分野において十分に理解されているので、ここでは詳細には説明しない。
支柱角度1417によって、スロット延長部1400は、一対の成形ロール60間の可能な限り低い位置に、ガラスリボン103を供給して、ガラスリボン103の流動の不安定さを防止することができる。例えば、ロール60の直径を十分大きくして、ロール60がスロット延長部1400の底面によって形成される平面を越えて延びることができるため、ロール60に安定したガラスリボン103の流れを供給することができる。図28に示すように、ガラスリボン103は、スロット延長部400から出て、ロール60の上部に蓄積してガラスリボン溜り103’を形成することができる。一対のロール60は、ガラスリボン溜り103’を平坦化、薄厚化、及び平滑化して、圧延ガラスリボン103”を形成することができる。ガラスリボン103の厚さは圧延ガラスリボン103”の厚さより大きくてよい。ガラスリボン溜り103’の厚さは、ガラスリボン103の厚さより大きくてよい。
図19に示すように、ガラス成形装置1140は、上部フランジ1502及び下部フランジ1512を備えることができる。上部フランジ1502及び下部フランジ1512は電流源と電気連通することができ、電流源からフランジ1502及び1512に電流を供給する電極部を有することができる。一部の実施形態において、上部フランジ1502及び下部フランジ1512は、ガラス成形装置1140に直接電気入力を与え、ガラス成形装置1140に直接抵抗加熱をもたらすことができる。即ち、上部フランジ1502及び下部フランジ1512は、ガラス成形装置1140を加熱、従って、ガラス成形装置1140内の溶融ガラスを加熱する電流を、ガラス成形装置1140内に確立することができる。ガラス成形装置1140を加熱することによって、所望の粘度に応じ、実質的に一定の温度で流動する溶融ガラス流を維持することができる。電流、従って加熱は、例えば、コントローラ及び温度センサー(図示せず)によって制御することができることに留意されたい。一部の実施形態において、上部フランジ1502及び下部フランジ1512は、ガラス成形装置1140の周囲に電流を均一に分散して、内部の溶融ガラスの不均一な加熱及びガラス成形装置1140を損傷する恐れがある、ホットスポットを防止することができる。フランジを用いて、ガラス容器を直接加熱することは、参照によりその全内容が本明細書に組み込まれる、国際出願第PCT/US16/23006号に記載されている。
上部フランジ1502及び下部フランジ1512は、フランジに供給される電流が個別に制御され、ガラス成形装置1140に沿って温度が異なるゾーンが生成されるように構成することができる。かかる温度が異なるゾーンは、ガラス成形装置1140の金属構成部品に沿った、任意の1つ以上の場所に確立することができることは明らかである。
上部フランジ1502及び/又は下部フランジ1512は、白金族金属(白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム)、ニッケル、又はこれ等の合金等の貴金属を含むことができ、一部の実施例において、ガラス成形装置1140と同じ貴金属を含むことができる。例えば、上部フランジ1502及び/又は下部フランジ1512は、白金−ロジウム合金であって、白金が合金の約70%〜約90%を占め、ロジウムが合金の約20%〜約30%を占める合金を含むことができる。上部フランジ1502及び/又は下部フランジ1512は、すべて同じ材料で構成するか、又は上部フランジ1502及び/又は下部フランジ1512は異なる材料を含むことができる。例えば、上部フランジ1502及び/又は下部フランジ1512は割合が異なる白金−ロジウム合金を含むことができ、また上部フランジ1502及び/又は下部フランジ1512の電気抵抗の修正、強度又は硬度等、上部フランジ1502及び/又は下部フランジ1512の機械的特性の変更、又は必要かつ合金化によって達成可能な任意の他の所望の属性を得るための他の合金材料を含むことができる。
上部フランジ1502は、移行部材の上端部1210の近傍に配置することができる。上部フランジ1502は、ガラス成形装置1140の第1の側に沿って、概して軸10に沿って延びる上部フランジの第1部分1502a、ガラス成形装置1140の第2の側に沿って延びる上部フランジの第2部分1502b、及び移行部材の上端部1210の近傍の移行部材1200の一部を囲む中間部分1502cを含むことができる。上部フランジ1502は、例えば、ロウ付け又は溶接によって、移行部材1200に冶金結合することができる。図24に示すように、上部フランジ1502は、部分1504間に断面積を変更するためのチャネル1506を含み、上部フランジ1502の電流抵抗を変更することができる。
下部フランジ1512は、スロット延長部1400の近傍に配置することができる。下部フランジ1512は、例えば、ロウ付け又は溶接によって、スロット延長部1400に冶金結合することができる。下部フランジ1512は、ガラス成形装置1140の第1の側に沿って、概して軸10に沿って延びる、下部フランジの第1部分1512a、及びガラス成形装置1140の第2の側に沿って延びる、下部フランジの第2部分1512bを含むことができる。下部フランジの第1部分1512a及び下部フランジの第2部分1512bは、下部フランジ接続部1512cを介して、スロット延長部1400に取り付けることができる。下部フランジ接続部1512cは、上部突起部1440及び下部突起部1450の内部に配置することができる。図24に示すように、下部フランジ1512は、部分1514間に断面積を変更するためのチャネル1516を含み、下部フランジ1512の電流抵抗を変更することができる。
上部フランジの第1部分1502a、上部フランジの第2部分1502b、下部フランジの第1部分1512a、及び下部フランジの第2部分1512bは、各々電流源と電気連通することができ、電源から各々の部分1502a、1502b、及び1512a、1512bに電流を供給する電極部を含むことができる。一部の実施形態において、上部フランジの第1部分1502a、上部フランジの第2部分1502b、下部フランジの第1部分1512a、及び下部フランジの第2部分1512bは、ガラス成形装置1140に直接電気入力を与え、溶融ガラスを直接加熱することができる。移行部材の本体部1222、移行部材の縁部1224、及びスロット延長部1400と共に、上部フランジの第1部分1502a、上部フランジの第2部分1502b、下部フランジの第1部分1512a、及び下部フランジの第2部分1512bは、容器ガラス成形装置1140内に電流を確立して、容器、従って、容器内の溶融ガラスを加熱することができる。ガラス成形装置1140を加熱することによって、所望の粘度に応じ、実質的に一定の温度で流動する溶融ガラス流を維持することができる。
一部の実施形態において、U字形クランプによって、下部フランジをスロット延長部に接続することができる。U字形クランプ構造は、スロット拡張部の電流分布を改善するとともに、スロット延長部により多くの電流を導く。
図41及び42に示すように、一部の実施形態において、U字形クランプ構造によって、底部フランジとスロット延長部とが接続される。U字形クランプ構造は、底部フランジとスロット延長部との間に、より大きい接触表面積をもたらす。より大きい表面積は、接続領域における電流密度の分布を向上させ、より多くの電流をスロット延長部に導く。U字形クランプ構造を使用することによって、接続領域の電流分布がより均一になり、局所的な高電流密度のスポットを少なくすることができる。加えて、U字形クランプ構造によって、高動作電流状態が可能になる。
本明細書に記載の実施形態に供給される電流を更に制御、及び/又はガラス材料の粘度を制御するために、一部の実施形態において、移行部材の縁部1224を移行部材の本体部1222より厚くする、例えば、それぞれ約60ミル(約1.52mm)及び約40ミル(約1.02mm)とすることができる。一部の実施形態において、移行部材の縁部1224を、移行部材の本体部1222より約35%〜65%厚くする、移行部材の本体部1222より約45%〜55%厚くする等、移行部材の本体部1222より、約25%〜約75%厚くすることができる。一部の実施形態において、縁部の厚さは、50ミル(約1.27mm)、55ミル(約1.40mm)、60ミル(約1.52mm)、65ミル(約1.65mm)、及び70ミル(約1.78mm)の範囲、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲である。一部の実施形態において、本体部の厚さは、30ミル(約0.76mm)、35ミル(約0.89mm)、40ミル(約1.02mm)、45ミル(約1.14mm)、及び50ミル(約1.27mm)の範囲、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲である。一部の実施形態において、縁部の厚さは60ミル(約1.52mm)である。一部の実施形態において、本体部の厚さは40ミル(約1.02mm)である。一部の実施形態において、縁部は本体部より20ミル(約0.51mm)厚い。より厚い移行部材の縁部1224によって、断面積が増大することができるため電流抵抗が低下する。一部の実施形態において、スロット延長部1400の上部突起部1440と下部突起部1450との間に配置された、棒1430(図20及び26)によって断面積が増大することができるため電流抵抗が低下する。
一部の実施形態において、移行部材の壁厚が変化することによって、電流分布が向上してガラス温度分布が向上する。一部の実施形態において、変化する壁厚によって、壁内の電力の集中が抑制され、ホットスポットが防止されると共に、縁部におけるガラスの温度が低下する。一部の実施形態において、変化する壁厚によって、均一な電力分布及び均一なガラス温度が可能となり、ホットスポットが防止される。
一部の実施形態において、縁部が本体部より厚く、これにより移行部材が強化され、移行部材全体の電流密度の分布が向上する。一部の実施形態において、電流密度が均一である。一部の実施形態において、電流密度は、4、5、6、7、8、9、11、12、13、及び15A/mm2、又はこれ等の端点のいずれか2つによって規定される任意の範囲である。一部の実施形態において、電流密度は8〜11A/mm2である。一部の実施形態において、電流密度は6〜9A/mm2である。
上部フランジの第1部分1502a、上部フランジの第2部分1502b、上部フランジの第3部分1502c、下部フランジの第1部分1512a、下部フランジの第2部分1512bは、フランジに供給される電流が個別に制御され、ガラス成形装置1140に沿って、温度が異なるゾーンが生成されるように構成することができる。かかる温度が異なるゾーンは、ガラス製造装置の下流の金属構成部品に沿った、任意の1つ以上の場所に確立することができることは明らかである。
一部の実施形態において、上部フランジの第1部分1502a、上部フランジの第2部分1502b、及び上部フランジの第3部分1502cによって、ガラス成形装置1140を直接加熱する第1のゾーンを生成することができる。上部フランジの第1部分1502a、移行部材の縁部1224、スロット延長部1400、及び下部フランジの第1部分1512aによって、ガラス成形装置1140を直接加熱する第2のゾーンを生成することができる。上部フランジの第2部分1502b、移行部材の縁部1224、スロット延長部1400、及び下部フランジの第2部分1512bによって、ガラス成形装置1140を直接加熱する第3のゾーンを生成することができる。下部フランジの第1部分1512a、スロット延長部1400、及び下部フランジの第2部分1512bによって、ガラス成形装置1140を直接加熱する第4のゾーンを生成することができる。
一部の実施形態において、ガラス成形装置は、上部移行部材200、圧力タンク300、上部圧力タンク支持体326、下部圧力タンク支持体336、スロット延長部400、熱源420、耐火材料1100、移行部材1200、スロット延長部1400、支柱1410、棒1430、上部突起部1440、下部突起部1450、上部フランジ1502、及び/又は下部フランジ1512を含み、これに限定されない、本明細書に記載の任意の機構の組み合わせを備えることができる。
一部の実施形態において、ガラス成形装置の移行部材は、下流の垂直圧延工程に溶融ガラスを効率よく供給するフィッシュテールシステムである。図19〜22に示すように、ガラス成形装置は、移行部材1200、上部フランジ1502、下部フランジ1512、及びスロット延長部1400から成っている。一部の実施形態において、耐火材料が移行部材の少なくとも一部を覆っている。一部の実施形態において、移行部材は白金で構成されている。一部の実施形態において、フランジは白金で構成されている。一部の実施形態において、耐火材料はフィッシュテール本体の75%〜100%を覆っている。
一部の実施形態において、スロット延長部の変形を緩和して、スロット延長部におけるガラスの質量流量分布の制御を維持する必要がある。一部の実施形態において、移行部材に対し、電力を安全かつ効率的に供給する必要がある。スロット延長部の変形の緩和と電力の安全かつ効率的な供給とは、電力の分布がガラスの温度及び粘度に影響を与え、それがガラスの質量分布に影響を与えるため、密接に関連している。移行部材の壁内に電力が集中するとホットスポットが発生する。動作電流が大き過ぎると、移行部材の本体部が過熱する可能性があり、それがホットスポットの原因になり得る。これに対し、電流が小さ過ぎると、スロット延長部に十分な電力が供給されず、ガラスが冷えて粘度が増加する可能性がある。
一部の実施形態において、ガラス成形装置は、ガラスがスロット延長部を出る際、ガラス流分布の安定性を向上及び維持し、均一なガラスの温度を実現すると共に、ホットスポットを発生させることなく電力を供給することができる。
図30〜36に示す移行部材、図39に示すピーナツ形のオリフィス、図40に示す変化する壁厚、及び図41及び42に示すU字形クランプ等の機構を組み込んだシミュレーションを実施した。これ等の機構を用い、電流と電圧の値を適切に選択することによって、スロット延長部の温度を制御することができた。一部の実施形態において、スロット延長部にわたり温度分布が均一であった。一部の実施形態において、スロット延長部にわたる温度分布は1417〜1425℃であった。一部の実施形態において、スロット延長部にわたる平均温度変動は10℃未満であった。
一部の実施形態において、ガラス成形装置は1421℃の温度で、1時間当たり1050ポンド(約476.27キログラム)の割合でガラスを製造することができる。更に、一部の実施形態において、ガラスが移行チャンバーを通過する際の平均温度変動は4℃未満である。一部の実施形態において、ガラスが移行チャンバーを通過する際の平均ガラス温度変動は1℃未満である。
一部の実施形態において、ガラス成形装置は、厚さが変化する白金の壁を有する移行部材、下部フランジに接続するU字形部材、ピーナツ形のスロット延長部、所与の高さにおいて、移行部材の幅の50%にわたり5%を超えて変化しない厚さを有する移行部材、及び移行部材の少なくとも一部を覆う耐火材料を備えている。かかる構成によって、均一な電流密度、ガラス温度、及び流量が可能になる。
図30は例示的なガラス成形装置の右前方斜視図である。ガラス成形装置3000は、スロット延長部3010及び移行部材3020を備えている。スロット延長部3010は、第1のスロット壁3011、第2のスロット壁3012、第1のスロット端部3013、及び第2のスロット端部3014を有している。移行部材3020は、第1の本体部3021、第2の本体部3022、第1の縁部3023、及び第2の縁部3024を有している。第1の本体部3021は、第1のスロット壁3011に接続され、第2の本体部3022は、第2のスロット壁3012に接続され、第1の縁部3023は、第1のスロット端部3013に接続され、第2の縁部3024は、第2のスロット端部3014に接続されている。
図31はガラス成形装置3000の正面図である。図32はガラス成形装置3000の右側面図である。ガラス成形装置3000は、高さh、幅w、及び厚さtを有している。移行部材3020の厚さtは、スロット延長部3010からの距離が、高さ方向に増加するにつれて、高さhの関数として単調増加する。移行部材3020の幅wは、スロット延長部3010からの距離が、高さ方向に増加するにつれて、高さhの関数として単調減少する。
図33は、耐火材料3300によって覆われたガラス成形装置3000の正面図である。図34は、耐火材料3300によって覆われたガラス成形装置3000の右側面図である。図33及び34に示すように、スロット延長部の上部分3016は、耐火材料で覆われているが、スロット延長部の下部分3015は耐火材料で覆われてない。
一部の実施形態において、移行部材は白金で構成されている。一部の実施形態において、移行部材は三相交流電流(AC)によって直接加熱される。
図35はガラス成形装置3000の上面図である。図36はガラス成形装置3000の底面図である。一部の実施形態において、第1の縁部3023及び第2の縁部3024によって画成される移行部材3020が、凸形状を有するように第1の縁部3023及び第2の縁部3024が湾曲している。
一部の実施形態において、所与の高さにおける移行チャンバーの厚さは、その高さにおける移行チャンバーの幅の50%にわたり、5%を超えて変化しない。図37は移行チャンバーの幅の50%にわたり、5%を超えて変化する厚さを有するガラス成形装置3700を示す図である。図38はガラス成形装置3700の移行チャンバーの断面図である。図38に示すように、移行チャンバーの厚さは、移行チャンバーの幅の中央50%内において変化する。最も厚い点における厚さt2は、t1における厚さより5%を超えて厚い。
図39はスロット延長部3010の底部オリフィス3017の概略図である。一部の実施形態において、底部オリフィス3017は、極小点3018において厚さT1及び極大点3019において厚さT2を有している。一部の実施形態において、底部オリフィス3017は、中央部分に3910において極小点を有し、2つの極大点、1つは左側の部分3900、もう1つは右側の部分3920に有している。一部の実施形態において、底部オリフィス3017はピーナツ形状を有している。
図40は、ガラス成形装置3000の一部のトップダウン概略図である。一部の実施形態において、第1の本体部3021及び第2の本体部3022は厚さT3を有し、第1の縁部3023及び第2の縁部3024は厚さT4を有している。一部の実施形態において、T3とT4とは異なっている。図40に示すように、一部の実施形態において、T4はT3より大きい。
図41は下部フランジ4100の斜視図である。一部の実施形態において、下部フランジ4100は、スロット延長部3010の端部3013に係合する、U字形の端部を有している。図42は、スロット延長部3010に係合している、下部フランジ4100の底面図である。
本明細書において、「又は」という用語は、包括的であり、より具体的には、「A又はB」というフレーズは、「A、B、又はA及びBの両方」を意味する。本明細書において、排他的な「又は」は、例えば、「A又はBのいずれか」及び「A又はBの一方」という用語によって示される。要素又は構成要素を説明するための不定冠詞「a」、「an」、及び定冠詞「the」は、特定の場合において特に明記しない限り、これ等の要素又は構成要素が1つ又は少なくとも1つ存在していることを意味する。
本明細書において上限値及び下限値を含む数値範囲が示されて場合、特定の状況において特に明記しない限り、範囲はその端点、並びに範囲内のすべての整数及び分数を含むことを意図する。特許請求の範囲は、範囲を定義する際に示される特定の値に限定されることを意図するものではない。更に、量、濃度、又は他の値若しくはパラメータが、1つの範囲として、1つ以上の好ましい範囲として、又は好ましい上限値及び好ましい下限値のリストとして与えられている場合、任意の上限範囲又は好ましい値、及び任意の下限範囲又は好ましい値の任意の対から形成される、すべての範囲を具体的に開示しているものとして理解されるべきであって、かかる対が個別に開示されているか否かを問わない。
本明細書において、「約」という用語は、許容誤差、換算係数、四捨五入、測定誤差等、及び当業者周知の他の因子を反映して、量、大きさ、式、パラメータ、並びに他の量及び特性が正確ではなく、かつ必ずしも正確である必要はないが、必要に応じて、おおよそ及び/又はより大きくても小さくてもよいことを意味する。範囲の値又は端点の記述に「約」という用語が使用されている場合、当該開示はその特定の値又は端点を含むと理解されたい。明細書において、ある範囲の数値又は端点に「約」が記述されているか否かに関わらず、当該範囲のその数値又は端点は、「約」によって修飾されたものと「約」によって修飾されていないものとの2つの実施形態を含むことを意図している。
本明細書において、「均一」という用語は、変動が殆んど又は全くないことを示し、正常な動作条件又は装置の限界による10%までの変動を容認するものである。
本明細書において、「直線」又は「直線的に」という用語は、直線及び直線から5%未満外れるほぼ直線を含むことを意味する。
本明細書において、方向を示す用語、例えば、上、下、右、左、前、後、上端、下端は、図面に示す方向のみを参照するものであって、絶対的な方向を示唆するものではない
本明細書において、「ガラス」という用語は、ガラス及びガラスセラミックを含む、少なくとも部分的にガラスで作られた材料を含むことを意味する。
「wherein」という用語は、開放移行句として使用され、構造の一連の特性を列挙するためのものである。
本明細書において、「comprising」は開放移行句である。移行句「comprising」に続く要素のリストは、リストに具体的に列挙された要素の他に要素が存在してもよい非排他的なリストである。
本開示は、特定の機能の実装及びその関係を示す機能ビルディングブロックを用いて前述した。本明細書において、これらの機能ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、任意に規定したものである。指定した機能及びそれらの関係が適切に実行される限り、別の境界を規定することができる。
前述の具体的な実施形態は、開示の一般的性質を完全に明らかにしているので、必要以上に実験をすることなく、当業者の知識を適用することによって、本開示の一般的な概念から逸脱することなく、他者がかかる具体的な実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。従って、かかる適合及び修正は、本明細書に提示した教示及び啓蒙に基づいて、開示した実施形態の均等物の意義及び範囲内にあるものと考える。本明細書の言い回し又は用語は、説明を目的とするものであって、限定するものではなく、本明細書の用語又は言い回しは、かかる教示及び啓蒙の視点から解釈されるべきものである。
本開示の広がり及び範囲は、前述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ規定されるべきものである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス成形装置であって、
上部移行部材であって、移行チャンバーを有する部材と、
上部オリフィス及び下部オリフィスを有する圧力タンクであって、該タンク内部のチャンバーが、前記移行チャンバーと流体連通するように、前記上部移行部材に結合されたタンクと、
を備えた装置。
実施形態2
前記上部オリフィスを横断して配置された上部圧力タンク支持体と、
前記下部オリフィスを横断して配置された下部圧力タンク支持体と、
スロット延長部であって、該延長部の内容積が、前記圧力タンクと流体連通するように、該タンクに取り付けられた延長部と、
を更に備えた、実施形態1記載のガラス成形装置。
実施形態3
前記上部オリフィスを横断して配置された、第2の上部圧力タンク支持体を更に備えた、実施形態2記載のガラス成形装置。
実施形態4
前記下部オリフィスを横断して配置された、第2の下部圧力タンク支持体を更に備えた、実施形態2記載のガラス成形装置。
実施形態5
前記上部オリフィスが、第1の上部開口部及び第2の上部開口部を有し、
前記上部圧力タンク支持体が、前記第1の上部開口部と前記第2の上部開口部との間に配置され、
前記上部圧力タンク支持体が、前記圧力タンクの壁に一体的に形成されている、
実施形態2〜4のいずれかに記載のガラス成形装置。
実施形態6
前記下部オリフィスが、第1の下部開口部及び第2の下部開口部を有し、
前記下部圧力タンク支持体が、前記第1の下部開口部と前記第2の下部開口部との間に配置され、
前記下部圧力タンク支持体が、前記圧力タンクの壁に一体的に形成されている、
実施形態2〜4のいずれかに記載のガラス成形装置。
実施形態7
熱源を備えた、実施形態2〜6のいずれかに記載のガラス成形装置。
実施形態8
前記熱源が、第1の端部が、第1の電気接続を受け入れるように構成され、第2の端部が、第2の電気接続を受け入れるように構成された、前記スロット延長部である、実施形態7記載のガラス成形装置。
実施形態9
前記移行チャンバーを横断して配置された、上部移行部材支持体を更に備えた、実施形態2〜8いずれかに記載のガラス成形装置。
実施形態10
前記スロット延長部の高さが、約18mm〜約22mmである、実施形態2〜9いずれかに記載のガラス成形装置。
実施形態11
前記圧力タンクが、
前記圧力タンクの第1の端部に平行な端部平面に沿って延びる端部寸法と、
前記圧力タンクの前記第1の端部と第2の端部との間に延びる幅と、
前記端部平面に平行かつ前記幅に垂直な開口方向に沿った開口寸法と、
を有し、
前記圧力タンクの内部開口寸法が、前記下部オリフィス開口間隔より大きい、実施形態1記載のガラス成形装置。
実施形態12
前記内部開口寸法間隔が、前記下部オリフィスの前記開口間隔より、約2〜約10倍大きい、実施形態11記載のガラス成形装置。
実施形態13
前記圧力タンクが円筒形状を有し、
前記圧力タンクの長手方向軸が、前記上部移行部材の下端部の幅に沿って延び、
前記下部オリフィスが幅及び開口間隔を有し、
前記圧力タンクの直径が、前記下部オリフィスの前記開口間隔より大きい、
実施形態1記載のガラス成形装置。
実施形態14
前記上部移行部材が幅を有する上端部を有し、前記下端部の前記幅が前記上端部の幅より大きい、実施形態13記載のガラス成形装置。
実施形態15
前記上端部の開口間隔が、前記下端部の開口間隔より大きい、実施形態14記載のガラス成形装置。
実施形態16
前記下部オリフィスが、約50mm〜約1.5mの幅を有する、実施形態1〜15いずれかに記載のガラス成形装置。
実施形態17
前記下部オリフィスが約150mm〜約300mmの幅を有する、実施形態16記載のガラス成形装置。
実施形態18
ガラスリボンを成形する方法であって、
圧力タンクであって、該タンクの上部オリフィスを介し、該タンクに溶融ガラス流を供給するステップであって、前記圧力タンクが、該タンクの中心から、該タンクの第1の端部、及び該端部と反対側の前記圧力タンクの第2の端部に、前記溶融ガラスを再分散させる、ステップと、
前記溶融ガラス流を、前記圧力タンクの下部オリフィスに通すステップと、
を備えた方法。
実施形態19
前記溶融ガラスを、下部圧力タンク支持体によって、複数の溶融ガラス流に分離するステップと、
前記複数の溶融ガラス流をスロット延長部に通すステップであって、前記スロット延長部において、前記複数の溶融ガラス流が1つの溶融ガラス流に合流する、ステップと、
前記スロット延長部からガラスリボンを延伸するステップと、
を更に備えた、実施形態18記載の方法。
実施形態20
前記スロット延長部内の前記1つの溶融ガラス流を加熱するステップを更に備えた、実施形態19記載の方法。
実施形態21
前記ガラスリボンを2つのローラー間に誘導することによって、前記ガラスリボンの厚さを小さくするステップを更に備えた、実施形態19記載の方法。
実施形態22
前記圧力タンクが、前記上部オリフィスを横断して配置された上部圧力タンク支持体を更に備え、
前記下部圧力タンク支持体が、前記下部オリフィスを横断して配置されている、実施形態19〜21いずれかに記載の方法。
実施形態23
前記下部オリフィスが、第1の下部開口部及び第2の下部開口部を有し、
前記下部圧力タンク支持体が、前記第1の下部開口部と前記第2の下部開口部との間に配置され、
前記下部圧力タンク支持体が、前記圧力タンクの壁に一体的に形成されている、
実施形態22記載の方法。
実施形態24
前記スロット延長部の高さが、約18mm〜約22mmである、実施形態19〜23いずれかに記載の方法。
実施形態25
前記圧力タンクが、
前記圧力タンクの第1の端部と第2の端部との間に、前記溶融ガラスの流動平面に平行な方向に沿って延びる幅と、
前記溶融ガラスの前記流動平面に垂直な開口方向に沿った開口寸法と、
を有し、
前記圧力タンクの内部開口寸法が、前記下部オリフィス開口間隔より大きい、
実施形態18記載の方法。
実施形態26
前記内部開口寸法間隔が、前記下部オリフィスの前記開口間隔より、約2〜約10倍大きい、実施形態25記載の方法。
実施形態27
前記圧力タンクが、直径を有する円筒形状を成し、前記下部オリフィスが開口間隔を有し、前記円筒形状の直径が前記下部オリフィス開口間隔より大きい、実施形態25記載の方法。
実施形態28
前記下部オリフィスを通過する前記溶融ガラスの流量密度が、約1キログラム/センチメートル/時〜約36キログラム/センチメートル/時である、実施形態18〜27いずれかに記載の方法。
実施形態29
前記溶融ガラスの粘度が、約50ポアズ〜約35,000ポアズである、実施形態18〜28いずれかに記載の方法。
実施形態30
前記溶融ガラス流を前記圧力タンクに供給する前に、上部移行部材の移行チャンバーを通して、前記溶融ガラス流を供給するステップであって、前記上部移行部材が、溶融ガラス供給部に固定された上端部、及び前記圧力タンクに固定された下端部を有する、ステップを更に備えた、実施形態18〜29いずれかに記載の方法。
実施形態31
前記上部移行部材が、前記移行チャンバーを横断して配置された、上部移行部材支持体を更に有する、実施形態30記載の方法。
実施形態32
ガラス成形装置であって、
移行チャンバーを含む移行部材と、
スロット延長部であって、該延長部の内容積が、前記移行チャンバーと流体連通するように、前記移行部材の底部に取り付けられた延長部と、
第1の支柱、突起部、又はこれ等の組み合わせの1つから選択され、スロット延長部の外面に取り付けられた機械的補強体と、
を備えた装置。
実施形態33
前記機械的補強体が、前記スロット延長部の第1の外面に取り付けられ、該外面から外側に延びる前記第1の支柱である、実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態34
前記スロット延長部の第2の外面に取り付けられ、該外面から外側に延びる第2の支柱を更に備えた、実施形態33記載のガラス成形装置。
実施形態35
前記第1の外面に取り付けられ、該第1の外面から外側に延びる第3の支柱であって、前記スロット延長部の幅に沿って、前記第1の支柱から離間配置された支柱を更に備えた、実施形態34記載のガラス成形装置。
実施形態36
前記第2の外面に取り付けられ、該外面から外側に延びる第4の支柱であって、前記スロット延長部の前記幅に沿って、前記第2の支柱から離間配置された支柱を更に備えた、実施形態35記載のガラス成形装置。
実施形態37
前記第1の支柱が、前記第1の外面の近傍に配置された第1のスロット端部と第1の補強体端部との間に配置された第1の支柱本体を更に備え、
前記第1の支柱本体が、前記第1の外面から前記第1の補強体端部に応力を伝達するように構成された、
実施形態33記載のガラス成形装置。
実施形態38
前記第1の補強体端部の表面積が、前記第1のスロット端部の表面積より大きい、実施形態33記載のガラス成形装置。
実施形態39
前記第2の支柱が、前記第2の外面の近傍に配置された第2のスロット端部と第2の補強体端部との間に配置された第2の支柱本体を更に備え、
前記第2の支柱本体が、前記第2の外面から前記第2の補強体端部に応力を伝達するように構成された、
実施形態34記載のガラス成形装置。
実施形態40
前記第2の補強体端部の表面積が、前記第2のスロット端部の表面積より大きい、実施形態39記載のガラス成形装置。
実施形態41
前記第1の支柱又は第2の支柱が、前記スロット延長部の底面によって形成される平面に対し上方に角度を成す、実施形態34記載のガラス成形装置。
実施形態42
前記平面に対する前記第1の支柱又は第2の支柱の角度が、約10度〜約30度である、実施形態41記載のガラス成形装置。
実施形態43
前記角度が、15〜25度である、実施形態42記載のガラス成形装置。
実施形態44
前記第1の外面及び前記第2の外面に取り付けられた上部突起部、及び前記第1の外面及び前記第2の外面に取り付けられた下部突起部を更に備え、
前記上部突起部と前記下部突起部が、前記スロット延長部上において、垂直方向に離間配置された、
実施形態33記載のガラス成形装置。
実施形態45
前記下部突起部が前記スロット延長部を囲む、実施形態44記載のガラス成形装置。
実施形態46
前記上部突起部が前記スロット延長部を囲む、実施形態45記載のガラス成形装置。
実施形態47
前記上部突起部と前記下部突起部との間に配置された第1の棒であって、前記第1の外面の近傍に配置された棒を更に備えた、実施形態45記載のガラス成形装置。
実施形態48
前記上部突起部と前記下部突起部との間に配置された第2の棒であって、前記第2の外面の近傍に配置された棒を更に備えた、実施形態47記載のガラス成形装置。
実施形態49
上部フランジ、及び
下部フランジを更に備え、
前記上部フランジが、前記移行部材の前記外面に取り付けられ、
前記下部フランジが、前記スロット延長部の前記外面に取り付けられた、
実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態50
前記スロット延長部が、該延長部の底部に底部オリフィスを有し、前記スロット延長部の端部の開口間隔が、前記スロット延長部の中央部の開口間隔より大きくなるように、前記底部オリフィスに、該オリフィスの端部から該オリフィスの中央部までテーパーがかかっている、実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態51
前記機械的補強体が、前記突起部であって、前記スロット延長部の第1の外面及び前記スロット延長部の第2の外面に取り付けられ突起部である、実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態52
前記第1の外面及び前記第2の外面に取り付けられた下部突起部を更に備え、
前記突起部と前記下部突起部が、前記スロット延長部上において、垂直方向に離間配置された、実施形態51記載のガラス成形装置。
実施形態53
前記下部突起部が前記スロット延長部を囲む、実施形態52記載のガラス成形装置。
実施形態54
前記突起部が前記スロット延長部を囲む、実施形態52記載のガラス成形装置。
実施形態55
前記突起部と前記下部突起部との間に配置された第1の棒であって、前記第1の外面の近傍に配置された棒を更に備えた、実施形態52記載のガラス成形装置。
実施形態56
前記上部突起部と前記下部突起部との間に配置された第2の棒であって、前記第2の外面の近傍に配置された棒を更に備えた、実施形態55記載のガラス成形装置。
実施形態57
ガラスリボンを成形する方法であって、
移行部材の移行チャンバーを通して、溶融ガラス流を供給するステップと、
スロット延長部であって、第1の支柱又は突起部のいずれか一方から選択され、前記スロット延長部の外面に取り付けられた機械的補強体よって補強された延長部に、前記溶融ガラス流を通すステップと、
前記スロット延長部から、ガラスリボンを延伸するステップと、
を備えた方法。
実施形態58
前記機械的補強体が、前記スロット延長部の第1の外面に取り付けられ、該外面から外側に延びる前記第1の支柱である、実施形態57記載方法。
実施形態59
前記スロット延長部が、該延長部の第2の外面に取り付けられ、該外面から外側に延びる第2の支柱によって補強され、
前記第1の支柱及び前記第2の支柱が、前記スロット延長部の底面によって形成される平面に対し上方に角度を成す、実施形態58記載の方法。
実施形態60
前記平面に対する前記第1の支柱又は第2の支柱の角度が、約10度〜約30度である、実施形態59記載の方法。
実施形態61
前記第1の支柱及び前記第2の支柱の角度が、約20度である、実施形態60記載の方法。
実施形態62
前記ガラスリボンを、2つのロール間に誘導するステップを更に備えた、実施形態57記載の方法。
実施形態63
前記スロット延長部が、該延長部の底部に底部オリフィスを有し、前記スロット延長部の端部の開口間隔が、前記スロット延長部の中央部の開口間隔より大きくなるように、前記底部オリフィスに、該オリフィスの端部から該オリフィスの中央部までテーパーがかかっている、実施形態57記載の方法。
実施形態64
前記移行部材に取り付けられた第1のフランジ、及び前記スロット延長部に取り付けられた第2のフランジに、電流を供給することによって、前記移行部材及び前記スロット延長部に電流を確立するステップを更に備えた、実施形態57記載の方法。
実施形態65
前記スロット延長部が、前記第1の外面及び前記第2の外面に取り付けられた突起部によって補強され、
前記突起部が、前記スロット延長部を囲む、実施形態59記載の方法。
実施形態66
前記スロット延長部が、該延長部上において、前記突起部から垂直方向に離間配置された下部突起部によって補強された、実施形態65記載の方法。
実施形態67
前記スロット延長部が、前記突起部と前記下部突起部との間に配置された第1の棒であって、前記第1の外面の近傍に配置された棒によって補強された、実施形態66記載の方法。
実施形態68
前記機械的補強体が、前記突起部であって、前記スロット延長部の第1の外面及び前記スロット延長部の第2の外面に取り付けられ突起部である、実施形態57記載の方法。
実施形態69
前記スロット延長部が、前記第1の外面及び前記第2の外面に取り付けられた下部突起部によって補強され、
前記突起部と前記下部突起部とが、前記スロット延長部上において、垂直方向に離間配置された、
実施形態68記載の方法。
実施形態70
前記スロット延長部が、前記突起部と前記下部突起部との間に配置された第1の棒であって、前記第1の外面近傍に配置された棒によって補強された、実施形態69記載の方法。
実施形態71
前記移行部材、及び前記スロット延長部の上部が耐火材料で覆われ、
前記スロット延長部の下部が耐火材料で覆われていない、
実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態72
前記上部が少なくとも1mmの高さを有する、実施形態71記載のガラス成形装置。
実施形態73
前記下部が少なくとも1mmの高さを有する、実施形態71記載のガラス成形装置。
実施形態74
前記機械的補強体が複数の支柱を含み、前記耐火材料が前記支柱を覆っている、実施形態71記載のガラス成形装置。
実施形態75
前記機械的補強体が複数の支柱を含み、前記複数の支柱が前記耐火材料に埋め込まれている、実施形態71記載のガラス成形装置。
実施形態76
前記スロット延長部の底部が底部オリフィスを有し、該オリフィスが、該オリフィスの幅に沿って変化するオリフィス開口間隔を有する、実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態77
前記オリフィス開口間隔が、前記底部オリフィスの中央部において極小点を有し、
前記オリフィス開口間隔が、前記オリフィスの前記幅に沿って、前記底部オリフィスの第1の端部における第1の極大点まで、前記極小点から離間する第1の方向に増加し、
前記オリフィス開口間隔が、前記オリフィスの前記幅に沿って、前記底部オリフィスの第2の端部における第2の極大点まで、前記極小点から離間する第2の方向に増加する、
実施形態76記載のガラス成形装置。
実施形態78
前記オリフィス開口間隔が、前記オリフィスの幅に沿って、前記第1の極大点まで、前記極小点から離間する前記第1の方向に滑らかに増加し、次いで前記底部オリフィスの前記第1の端部まで滑らかに減少し、
前記オリフィス開口間隔が、前記オリフィスの幅に沿って、前記第2の極大点まで、前記極小点から離間する前記第2の方向に滑らかに増加し、次いで前記底部オリフィスの前記第2の端部まで滑らかに減少する、
実施形態77記載のガラス成形装置。
実施形態79
前記第1及び第2の極大点における前記オリフィス開口間隔が、いずれも前記極小点における前記開口間隔より少なくとも1%大きい、実施形態77記載のガラス成形装置。
実施形態80
前記移行部材を通して電流を流すように構成された下部フランジ及び上部フランジを更に備え、前記移行部材が、厚さが変化する壁を有する、実施形態71記載のガラス成形装置。
実施形態81
ガラスが前記移行チャンバーを通過する際、平均のガラス温度変動が1%未満となるように、前記移行部材が、移行チャンバー内におけるガラスの温度を抵抗加熱によって維持するように構成された厚さが変化する壁を有する、実施形態80記載のガラス成形装置。
実施形態82
前記移行部材が、ガラス成形装置全体を通して、ホットスポット及び電力集中を防止するように構成された厚さが変化する壁を有する、実施形態80記載のガラス成形装置。
実施形態83
前記下部フランジが、前記スロット延長部の端部に係合するU字形端部を有する、実施形態80記載のガラス成形装置。
実施形態84
前記U字形端部が、前記スロット延長部に電流を分散させるように構成されている、実施形態83記載のガラス成形装置。
実施形態85
前記機械的補強体が複数の支柱を含み、前記複数の支柱が、前記スロット延長部に構造的剛性を与えるように構成されている、実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態86
前記スロット延長部が、
前記スロット幅方向における、第1のスロット壁及び第2のスロット壁と、
前記スロットの厚さ方向における、第1のスロット端部及び第2のスロット端部と、
によって画成され、
前記移行チャンバーが、
前記スロットの前記幅に沿って、前記第1のスロット壁に接続され、前記スロットから上方に延びる第1の本体部と、
前記スロットの前記幅に沿って、前記第2のスロット壁に接続され、前記スロットから上方に延びる第2の本体部と、
前記スロットの前記厚さに沿って、前記第1のスロット端部に接続され、前記スロットから上方に延びる第1の縁部と、
前記スロットの前記厚さに沿って、前記第2のスロット端部に接続され、前記スロットから上方に延びる第2の縁部と、によって画成され、
前記第1の本体部の第1の端部が、前記第1の縁部によって、前記第2の本体部に接続され、前記第1の本体部の第2の端部が、前記第2の縁部によって、前記第2の本体部に接続され、
所与の第1の高さにおける前記移行チャンバーの厚さが、前記高さの厚さ方向における前記第1及び第2の本体部間の最大の距離であり、
前記移行チャンバーの前記厚さが、前記スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として増加し、
所与の第2の高さにおける前記移行チャンバーの幅が、前記高さの幅方向における前記第1及び第2の縁部間の最大の距離であり、
前記移行チャンバーの前記幅が、前記スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として減少し、
前記移行チャンバーの前記厚さが、該チャンバーの任意の高さにおいて、該高さにおける該移行チャンバーの幅の50%に沿って5%を超えて変化しない、
実施形態32記載のガラス成形装置。
実施形態87
前記移行チャンバーの前記厚さが、前記スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として直線的に増加し、
前記移行チャンバーの前記幅が、前記スロットからの距離が高さ方向に増加するにつれ、高さの関数として直線的に減少する、
実施形態86記載のガラス成形装置。
実施形態88
前記第1の本体部及び前記第2の本体部の各々が、前記第1の縁部及び前記第2の縁部の各々の厚さより小さい厚さを有する、実施形態86記載のガラス成形装置。
実施形態89
前記第1の本体部及び前記第2の本体部が、各々前記第1の縁部及び前記第2の縁部の各々の厚さより大きい厚さを有する、実施形態86記載のガラス成形装置。
実施形態90
前記第1のスロット壁、第2のスロット壁、第1のスロット端部、及び第2のスロット端部が、前記第1の本体部、第2の本体部、前記スロットの前記厚さに沿って前記第1のスロット端部に接続され、前記スロットから上方に延びる第1の縁部、及び第2の縁部の各々の厚さより大きい厚さを有する、実施形態86記載のガラス成形装置。