JP2019514756A - 部分的に気体透過性の表面を有するシリンダ - Google Patents

部分的に気体透過性の表面を有するシリンダ Download PDF

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Abstract

本発明は、円筒体(11)を有するシリンダ(10)に関する。この場合、前記円筒体(11)の周壁面(48)の第1の部分は多孔質かつ気体透過性に形成されており、前記円筒体(11)の前記周壁面(48)の第2の部分は気体非透過性に形成されており、前記周壁面(48)の前記多孔質で気体透過性の第1の部分は、少なくとも1つの気体供給部に接続されており、前記第1の部分は、前記周壁面(48)の少なくとも0.1%でありかつ最大50%である。本発明の別の態様は、相応するアダプタスリーブ(10)および相応する版胴に関する。

Description

背景技術
本発明は、フレキソ印刷用の印刷胴およびアダプタスリーブに関する。フレキソ印刷は凸版印刷法であり、この場合、液状のインキが版の隆起箇所から基材に転写される。フレキソ印刷は、フレキシブルな版の使用という点において優れており、これにより、複数の基材(紙、ボール紙、フィルム)に印刷することができる。オフセット印刷や凹版印刷の他に、フレキソ印刷は包装工業における最も重要な印刷法に含まれる。
フレキソ印刷機の場合、多重ドラム式印刷機と、センタードラム式印刷機とに区別される。センタードラム式印刷機では、複数の個別の印刷ユニットが1つのセンタードラムの周りに配置され、センタードラムを介して基体ウェブが案内される。多重ドラム式印刷機では、複数の個別の印刷ユニットが相前後して連続的に配置されている。印刷ユニットは、版胴、版に着色するためのアニロックスローラならびにインキパンから成り、インキパンからインキがアニロックスローラに達するようになっている。最も簡単なケースでは、版胴は鋼ロールから成っており、版胴にはフレキソ版が接着される。
他の印刷法に対するフレキソ印刷の大きな利点は、その判型の可変性にある。異なる直径を有する版胴として複数の鋼胴を使用することにより、種々様々な判型に印刷することができる。当業者は、いわゆるリピート長という言葉を使用する。リピート長は、版胴が完全に1回転した場合の印刷長さに相当する。ただし、重い鋼胴の交換には時間がかかる。よって今日では、リピート長をアダプタスリーブにより比較的簡単に変更することができるフレキソ印刷機が提供される。アダプタスリーブは、鋼胴に被せ嵌められる。一般的なアダプタスリーブの壁厚さは、7mm〜300mmに達する。次いでアダプタスリーブに、大抵は予め取り付けられた版が位置している印刷スリーブが被せ嵌められる。アダプタスリーブもしくは印刷スリーブは、今日では一般に、スリーブとも呼ばれる。スリーブはプラスチックから製造されていて、対応する鋼胴よりも大幅に軽量であるため、印刷機においてはるかに簡単に交換することができる。
スリーブは大抵、(内側から外側に向かって)次のように形成されている:
GFK材料(GFK=ガラス繊維強化プラスチック)から成る薄い層の上に、薄い圧縮可能な層が位置しており、この薄い圧縮可能な層もやはり、GKF材料から成る第2の薄い層により被覆されている。この層複合体は、スリーブを圧縮空気により拡張可能にするものであり、以下ではGFKベーススリーブと呼ぶ。一般に、GFKベーススリーブは、1mm〜4mmの厚さを有している。GFKベーススリーブには、数mm〜数cmの厚さのポリウレタン発泡層が被着される。この層は、前記層厚さの形成もしくは所望のリピート長の実現に役立つ。スリーブの機械的および化学的安定性を保証するために、ポリウレタン発泡層上には大抵、別の薄いGFK層もしくは薄いカバー層が位置している。
アダプタスリーブの簡単な被せ嵌めを保証するために、版胴は、圧縮空気が流出する複数の空気孔を有している。圧縮空気によりエアクッションが形成され、これによりアダプタスリーブの内径が拡径され、アダプタスリーブは版胴に被せられるように滑動させられる。空気供給が停止されると、アダプタスリーブは版胴上に緊締され、版胴にきつく固定された状態になる。この過程は、図1に概略的に示されている。
アダプタスリーブに印刷スリーブを被せ嵌めることができるようにするために、アダプタスリーブもやはり空気案内システムを有している。この場合、従来技術では2つのシステムが周知である。圧縮空気は、版胴から直接に送られる(ブリッジシステム)か、またはアダプタスリーブの一方の端面に、別個の空気接続部が設けられている(エアロシステム)。
ブリッジシステムの場合、アダプタは、アダプタスリーブの内面からアダプタスリーブの外面に達する複数の空気通路を有しており、これにより、版胴から流出した圧縮空気は、アダプタスリーブにわたってエアクッションを形成することもできるようになっている(図2参照)。
ブリッジシステムによるアダプタスリーブは、欧州特許第1263592号明細書から公知である。このアダプタスリーブは、印刷胴に被せ嵌めることのできる中空円筒状の管を有している。アダプタスリーブは、半径方向で内側から外側に向かって延在しかつ表面の開口に開口する、複数の通路を有している。
エアロシステムの場合、圧縮空気はアダプタスリーブの端面に流入し、次いで空気通路もしくは圧縮空気ホースを介してアダプタの表面に送られる(図3参照)。ただしこの場合、版胴用の圧縮空気接続部の他に、第2の外部圧縮空気接続部が必要とされている。
両システム共、今日では市場に定着しているが、いくつかの欠点を有してもいる。十分なエアクッションの形成には、多量の圧縮空気最小量が必要になる。圧縮空気は、比較的狭い開口もしくは空気孔を介して漏出させねばならないため、このことに結び付いた騒音レベルは高く、80dBを上回っており、ひいては例えばドイツの就業場所規則(ArbStaettV)に定められた騒音限界値を超えている。所要圧縮空気量は、約500l/分である。これは高い空気流出速度に起因するものであり、高い空気流出速度に伴い、例えば粒子の流出による事故の危険が高まる恐れがある。
これらの欠点は同様に、従来技術において周知の、アダプタスリーブを被せ嵌めるためにやはりエアクッションを供給する版胴にも当てはまる。この場合も、比較的狭い開口に基づき高い騒音レベルが生じると共に、高い空気流出速度が生じる。
発明の開示
円筒体を有するシリンダを提案する。この場合、円筒体の周壁面の第1の部分は多孔質かつ気体透過性に形成されており、円筒体の周壁面の第2の部分は気体非透過性に形成されていることが想定されており、周壁面の多孔質で気体透過性の第1の部分は、少なくとも1つの気体供給部に接続されており、第1の部分は、周壁面の少なくとも0.1%でありかつ最大50%である。好適には、第1の部分は、周壁面の0.1%〜20%の範囲内であり、特に好適には0.1%〜10%の範囲内であり、極めて特に好適には0.2%〜5%の範囲内である。さらに第2の部分は、好適には周壁面の少なくとも50%でありかつ最大99.9%であり、第1の部分と第2の部分の合計は、好適には100%である。好適には、第2の部分は周壁面の少なくとも80%であり、特に好適には少なくとも90%であり、極めて特に好適には少なくとも95%である。
好適には、多孔質部分はシリンダの一方の端部に、この場合はシリンダ端部から1〜100mm、特に好適には5〜50mmの距離に、位置している。
シリンダは特に、フレキソ印刷用のアダプタスリーブまたは版胴である。
本発明によるシリンダがアダプタスリーブとして形成された場合、このアダプタスリーブは、実質的に従来技術から周知のアダプタスリーブのスリーブ体に相当する、スリーブ体を有している。スリーブ体は、管形状もしくは中空円筒の形状を有しており、内側から外側に向かって見て好適には、拡張可能なベーススリーブ、発泡材層およびカバー層を含んでいる。特にベーススリーブ、発泡材層およびカバー層は、実質的に従来技術のアダプタスリーブのものに相当する。発泡材層用の発泡材として、好適にはポリウレタン発泡材が使用される。スリーブ体の周壁面の第1の部分は、多孔質で気体透過性に形成されており、スリーブ体の周壁面の第2の部分は、気体非透過性に形成されている。
本発明によるシリンダが、フレキソ印刷機用の版胴として形成された場合、この胴はロール体を有している。ロール体の周壁面の第1の部分は、多孔質で気体透過性に形成されており、ロール体の周壁面の第2の部分は、気体非透過性に形成されている。
従来技術から周知のアダプタスリーブとは異なり、本発明によるアダプタスリーブでは表面に設けられた開口の代わりに、周壁面の小さな部分が、多孔質で気体透過性に形成されている。周壁面の一部を多孔質で気体透過性に形成するためには、微小多孔質材料と、面積当たりの開口率が高い材料の両方を使用することができる。このような材料は、スクリーン状、格子状、積層板状またはスリット状の開口を有していてもよい。
高い開口率を有する材料と見なされるのは、500mmの面積につき少なくとも1つの開口を有する材料である。好適には、高い開口率を有する材料は、200mmの面積につき少なくとも1つの開口を有している。この場合、開口の直径は0.1mm〜1.5mmの範囲内にあり、開口の数は8よりも多く、好適には10よりも多く、特に好適には12よりも多い。各開口は規則的または不規則的に、全周にわたって配分されていてもよいと共に、1列または複数列に配置されていてもよい。
周壁面の多孔質部分を形成する、開口率の高い材料は、その外側の表面に、例えば0.3%〜90%の範囲の開口面積分率を有している。好適には、周壁面の多孔質部分の表面は、10%〜90%の開口面積分率を有している。この場合は、15%〜80%の範囲の開口面積分率が特に好適であり、かつ20%〜60%の範囲の開口面積分率が、極めて特に好適である。例えば開口面積分率は、0.3%〜50%の範囲内である。開口は、一貫したまたは分岐した開口または通路として形成されており、かつ気体供給部に接続されている。開口の直径または通路あるいはスリットの幅は、100μm〜5mmの範囲内であり、好適には500μm〜2mmの範囲内である。気体は、特にシリンダに圧縮空気の形態で供給される空気である。
微小多孔質材料とは、孔が、材料の1%〜50%の範囲の体積分率、特に好適には5%〜40%の範囲の体積分率を占め、極めて特に好適には材料の10%〜30%の範囲の体積分率を占める材料を意味する。この場合のパーセンテージは、多孔質材料全体の体積における孔の体積分率に関する。孔径は1μm〜500μmの範囲であり、好適には2μm〜300μmの範囲であり、好適には5μm〜100μmの範囲であり、かつ極めて特に好適には10μm〜50μmの範囲である。孔は、好適には微小多孔質材料の体積にわたり均一に分散している。このような材料の例は、オープンセルを有する発泡材料または焼結された多孔質材料である。
透過性は、例えばISO4022:1987に従って決定され、この場合、一定の圧力および温度で与えられた体積流において、フィルタ面が与えられた多孔質材料を通流した後の圧力損失を測定し、層流に関する通流率αと、乱流に関する通流率βとを定める。本発明による多孔質材料は、好適には、0.0110−12よりも大きなα値および0.0110−7mよりも大きなβ値を有している。特に好適には、多孔質材料は、0.0510−12よりも大きなα値の値および0.110−7mよりも大きなβ値を有している。
好適には、周壁面の多孔質で気体透過性の第1の部分は、1つの多孔質領域または複数の多孔質領域に分かれている。この場合は1つの多孔質領域が、好適には周方向に延在するリングとして形成されているか、または1つの多孔質領域が、周方向に延在する、中断されたリングの形態で形成されかつ配置された、複数の部分領域を有している。リングの幅は、好適には1cm〜20cmの範囲であり、特に好適には5cm〜15cmの範囲である。
択一的または付加的に、少なくとも1つの多孔質領域は、軸方向に延在する条片の形態で設けられてもよい。
気体としては、あらゆる気体が使用可能であり、好適には圧縮空気が用いられる。火災または爆発を回避するため、あるいは製品または構成部材の望ましくない反応(例えば酸化)を防止するまたは低下させるためには、事情により、不活性気体(例えば窒素、アルゴン、ヘリウムまたはCO2)を用いることが有意な場合もある。適当な気体クッションを生ぜしめることができるようにするためには大抵、気体は過剰圧力下で用いられ、圧力は、用途に応じて1bar〜30barに、好適には4〜8barに変化させる。
意外にも、1つの周壁面多孔質部分を設けることにより、もしくは周壁面に複数の多孔質領域を設けることにより、個別の気体開口に比べて極めて多くの一様な気体クッションを形成することができ、これにより、例えばアダプタスリーブへの印刷スリーブの被せ嵌めをより簡単に行うことができると共に、特に本発明によるアダプタスリーブに印刷スリーブを被せ嵌める際の騒音レベルを大幅に低下させることができる、ということが判った。同様に、版胴へのアダプタスリーブの被せ嵌めも容易になる。その上、スリーブの被せ嵌めに必要とされる気体流量を、4〜8倍だけ減少させることも可能になった。
好適には、少なくとも1つの多孔質領域は、円筒体の少なくとも一方の端部に隣接している。これにより、形成されたエアクッションがシリンダの端面にまで到達することが保証される。アダプタスリーブの場合、エアクッションは、アダプタスリーブの端面にまで到達して、印刷スリーブの容易な被せ嵌めを可能にする。
好適には、円筒体の周壁面の多孔質で気体透過性の部分は、多孔質材料から形成されている。この場合、多孔質材料は、シリンダもしくはシリンダの円筒体の周壁面全体の0.1%〜50%の範囲を適宜にカバーしている。好適には、周壁面の0.1%〜20%、特に好適には0.1%〜10%、極めて特に好適には0.2%〜5%が、多孔質材料から形成されている。
円筒体の周壁面の一部を多孔質に形成するために、周壁面の多孔質で気体透過性の部分における多孔質材料は、円筒体に挿入される。
アダプタスリーブの場合、多孔質材料は、好適にはスリーブ体の発泡材層に挿入される。つまり多孔質材料はこの場所で、スリーブ体のカバー層ならびに発泡材層の一部を代替している。好適には多孔質材料の厚さは、アダプタスリーブもしくはスリーブ体の半径方向に見て、2mm〜50mmの範囲内である。この場合、好適には多孔質材料は、多孔質材料の外側の表面気体リーブ体もしくはアダプタスリーブの周壁面と整合するように形成されかつスリーブ体内に配置されている。択一的に、多孔質材料は、スリーブ体の周壁面の気体非透過部分よりも僅かに高く突出するように配置されかつ形成されており、この場合は0.1mm〜0.2mmの範囲の突出が好適である。
版胴の場合、好適にはロール体の周壁面の多孔質で気体透過性の部分は、多孔質材料から形成される。このために周壁面の多孔質で気体透過性の部分における多孔質材料は、ロール体内に貼り付けられるか、圧入されるか、ねじで取り付けられるか、溶接されるか、またはろう接される。この場合も、多孔質材料は、版胴の材料の一部を代替する。好適には、多孔質材料の厚さは、版胴もしくはロール体の半径方向に見て、2mm〜50mmの範囲内である。この場合、好適には、多孔質材料は、多孔質材料の外側の表面が、ロール体もしくは版胴の周壁面と整合するように形成されかつロール体内に配置されている。択一的に、多孔質材料は、ロール体の周壁面の気体非透過部分よりも僅かに高く突出するように配置されかつ形成されており、この場合は0.1mm〜0.2mmの範囲の突出が好適である。
多孔質材料を円筒体に挿入するためには、好適には接着技術が用いられるが、別の結合技術、例えば加圧、ねじ締結、ろう接および溶接等も使用可能である。接着剤としては、物理的に硬化する接着剤(例えば溶剤を含む液状接着剤、分散接着剤、溶融接着剤、接触接着剤およびプラスチゾル)および化学的に硬化する接着剤(例えばシアノアクリレート接着剤、メタクリル接着剤およびアクリル接着剤、嫌気性硬化型接着剤、放射線硬化可能な接着剤、フェノールホルムアルデヒド接着剤、シリコーン、シラン架橋型のポリマ接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリウレタン接着剤)および粘着剤が考慮される。好適には、2成分エポキシ樹脂が用いられる。
微小多孔質材料は、好適には多孔質のプラスチック、多孔質の繊維強化プラスチック、多孔質の金属、多孔質の合金、多孔質のガラスセラミックおよび多孔質のセラミックから選択されている。多孔質のプラスチックとしては、例えばポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)または多孔質のガラス繊維強化プラスチック材料(GFK材料)が考慮される。
シリンダが版胴として形成される場合、微小多孔質材料としては特に、多孔質の金属または合金および多孔質のセラミックが好適である。この場合、多孔質材料は、特に好適には多孔質のアルミニウムまたは多孔質の特殊鋼である。
微小多孔質材料の多孔率は、好適には1%〜50%の範囲内であり、特に好適には5%〜40%の範囲内であり、極めて特に好適には10%〜30%の範囲内である。この場合のパーセンテージは、多孔質材料の体積における孔の体積分率に関する。孔径は、1μm〜500μmの範囲内、特に2μm〜300μmの範囲内、好適には5μm〜100μmの範囲内、極めて特に好適には10μm〜50μmの範囲内である。
オーダーメードの孔径および孔体積を有する微小多孔質材料は、例えばExxentis und Tridelta Siperm社により市販されている。多孔質材料クラスとして特に好適なのは、多孔質のアルミニウムと多孔質の特殊鋼であり、これらは例えばGKN Sinter Metals社またはBioenergie Rhein Ruhr GmbH社により市販されている。これらの材料は、高い多孔率もしくは高い気体透過性と良好な機械的強度との最良の妥協を成すものであると共に、さらに、良好に機械加工され得る。多孔質の金属は、制御される焼結プロセスにより、または塩を用いた溶解により(塩は次いで水により材料から除去される)、一様な多孔率および一様な孔径を備えて製造され得る。
多孔質材料は、気体透過性の多孔質領域が設けられている場所において、円筒体の周壁面内に挿入される。多孔質材料は、例えば1つまたは複数のリングの形態で、または複数の部分リングの形態で、円筒体の周壁面内に挿入されてもよい。択一的に、多孔質材料は、複数のプレートの形態または軸方向に延在する条片の形態で挿入されてもよい。好適には、多孔質材料は、その他のシリンダ表面と整合するように加工されているか、またはその他のシリンダ表面の材料よりも僅かに高く突出している。
シリンダは、好適にはスリーブ体を有するアダプタスリーブとして形成されており、この場合、スリーブ体は内側から外側に向かって見て順に、拡張可能なベーススリーブ、発泡材層およびカバー層を有している。さらに、スリーブ体の周壁面の第1の部分は、多孔質で気体透過性に形成されており、かつスリーブ体の周壁面の第2の部分は、気体非透過性に形成されていることが想定されており、この場合、周壁面の多孔質で気体透過性の第1の部分は、少なくとも1つの気体供給部に接続されており、この場合、第1の部分は、周壁面の少なくとも0.1%でありかつ最大50%である。好適には、周壁面における第1の部分は、0.1%〜20%の範囲内であり、特に好適には0.1%〜10%の範囲内であり、極めて特に好適には0.2%〜5%の範囲内である。さらに好適には、第2の部分は周壁面の少なくとも50%でありかつ最大99.9%であり、この場合、第1の部分と第2の部分との合計は、好適には100%である。好適には、第2の部分は周壁面の少なくとも80%であり、特に好適には少なくとも90%であり、極めて特に好適には少なくとも95%である。
意外にも、極めて良好な被せ嵌め特性は既に、アダプタスリーブの一方の端部だけに多孔質材料から成る1つのリングまたは多孔質材料から成る複数の部分リングが装備される、簡単な構造により可能になる、ということが判った。生じるエアクッションは一様に形成されるので、アダプタスリーブの全長にわたって別の多孔質材料を挿入する必要はない、もしくは別のエアクッションを生ぜしめる必要はない。
よって多孔質材料は、好適にはリング形で、アダプタスリーブの一方の端部に挿入される。リングは、好適には1cm〜20cmの幅、特に好適には5cm〜15cmの幅を有している。リングの壁厚さは、好適には数ミリメートルであり、好適には2mm〜50mmの範囲である。
圧縮空気を供給するために、本発明によるアダプタスリーブではブリッジシステムまたはエアロシステムが使用されてもよい。両方のケースにおいて、アダプタスリーブは少なくとも1つの気体供給部を有しており、この場合、気体供給部は、好適には通路もしくは溝として、発泡材層内に形成されている。
エアロシステムによる圧縮空気供給を行おうとする場合、好適には、アダプタスリーブの一方の端面に、少なくとも1つの気体供給部に接続された、少なくとも1つの気体接続部が配置されている。少なくとも1つの気体供給部は、例えば少なくとも1つの通路の形態で形成されている。
圧縮空気供給部がブリッジシステムとして形成される場合、好適には、スリーブ体の内面に、少なくとも1つの気体供給部に接続された、少なくとも1つの気体入口が配置されている。気体入口は、例えば開口として形成されており、この開口は、アダプタスリーブが対応する版胴に被せ嵌められる場合には、版胴の空気開口の上に位置決めされている。前記開口は、例えば半径方向に形成された溝を介して、アダプタスリーブの少なくとも1つの空気通路に接続されており、これにより、版胴を介して供給された圧縮空気が、多孔質で気体透過性に形成された周壁面部分に流入するようになっている。
1つの実施形態では、通路もしくは溝内に、ホースが挿入される。ホースは、例えばポリエチレン(PE)ホースとして形成されている。ホースは、気体接続部または気体入口を、多孔質領域に接続する。ホースと多孔質材料とのこの接続には、例えば弁が使用される。このために、多孔質材料内にはねじ山が穿孔されており、このねじ山に、PEホースの接続部を螺入させることができるようになっている。
意外にも、本発明によるアダプタスリーブでは、空気案内システムを完全に圧縮空気ホース無しで、通路を設けることのみにより形成することが可能であり、この場合、通路は多孔質材料のところで終わっている。好適には、気体ホースの使用が省かれる。このことは、より小さな壁厚さを有する多孔質材料を使用することができる、という利点を有している。それというのも、ねじ山を加工する必要がないからである。さらに、気体案内システムの構成が、大幅に簡単に実現され得る。
通路は、好適には数ミリメートルの幅を有しており、この場合、2mm〜6mmの範囲の幅が好適である。
本発明の別の態様は、フレキソ印刷機用の版胴を提供することであり、この場合、版胴はロール体を有している。この版胴では、ロール体の周壁面の第1の部分は多孔質で気体透過性に形成されており、かつロール体の周壁面の第2の部分は気体非透過性に形成されていることが想定されており、この場合、周壁面の多孔質で気体透過性の第1の部分は、少なくとも1つの気体供給部に接続されており、第1の部分は、周壁面の少なくとも0.1%でありかつ最大50%である。好適には、第1の部分は周壁面において、0.1%〜20%の範囲内であり、特に好適には0.1%〜10%の範囲内であり、極めて特に好適には0.2%〜5%の範囲内である。さらに好適には、第2の部分は周壁面の少なくとも50%でありかつ最大99.8%であり、この場合、第1の部分と第2の部分との合計は100%である。好適には、第2の部分は周壁面の少なくとも80%であり、特に好適には少なくとも90%であり、極めて特に好適には少なくとも95%である。
版胴の材料もしくはロール体の材料は、好適には、金属、例えば鋼またはアルミニウム等、あるいは炭素繊維強化プラスチックおよび/またはガラス繊維強化プラスチックから選択されている。版胴には、例えばクロム、銅または別の金属、合金、ゴム、エラストマまたはプラスチックから成る追加的なコーティングが、任意に設けられている。
提案する版胴は、好適には鋼胴として形成されており、実質的に従来技術から周知の版胴に相当するものであるが、一般的な空気孔の代わりに、版胴の周壁面の小さな部分を多孔質で気体透過性に形成することが想定されている。
好適には、少なくとも1つの多孔質領域が、版胴のロール体の少なくとも一方の端部に隣接している。これにより、形成されたエアクッションが版胴の両端面にまで達し、アダプタスリーブまたは印刷スリーブの容易な被せ嵌めが可能である、ということが保証される。
版胴の耐久性および強度に対しては、アダプタスリーブに対するよりも高い要求が課されるため、好適には、多孔質材料として多孔質の特殊鋼が使用される。
多孔質材料は、ロール体の内部の通路に接続されている。これらの通路もやはり、好適には版胴の軸線上に配置された気体接続部に接続されている。
本発明の別の態様は、本発明によるシリンダを含むユニットを提供することにあり、本発明によるシリンダ上には、円筒形の中空型が配置されている。円筒形の中空型は、特に版、アダプタ、スリーブまたは鞘であってもよい。
前記ユニットを製造するために提案する方法では、第1のステップにおいて本発明によるシリンダ、特に版胴を準備する。次のステップにおいてシリンダを気体供給部に接続し、加圧状態にある気体を供給する。気体は、周壁面の多孔質で気体透過性の部分から流出し、エアクッションを形成する。このエアクッションは、続いてシリンダ上に円筒形の中空型を被着することを可能にする。被着された円筒形の中空型は、シリンダ上に位置決めされ、位置決め後に気体供給部が分離される。気体供給部の分離によりエアクッションが消失すると、円筒形の中空型は、シリンダ上にきつく配置された状態になる。
本発明の1つの別の実施形態では、本発明によるシリンダ、特に版胴と、少なくとも1つの別の本発明によるシリンダとが、1つのユニットを形成してもよく、この場合、少なくとも1つの別のシリンダは、シリンダ上に配置されている。このために少なくとも1つの別のシリンダ、例えばアダプタスリーブは、版胴に被せ嵌めることができるようになっている。
版を、既に版胴に被せ嵌められたアダプタスリーブに容易に被せ嵌めることを可能にするためには、多孔質で気体透過性の領域が、版胴の周壁面と、アダプタスリーブの周壁面の両方に配置されていると好適である。
少なくとも1つの別のシリンダが版胴に被せ嵌められている場合、好適には、版胴および少なくとも1つの別のシリンダの多孔質で気体透過性の領域は、これらの領域が少なくとも部分的にオーバラップしかつ気体通流を可能にするように、配置されている。これにより、アダプタスリーブと印刷スリーブ両方の、騒音の少ない迅速で簡単な交換が達成される。さらに、版胴に設けられる気体接続部は1つしか必要とされていない。
2つめに説明した前記ユニットを製造するために提案する方法では、第1のステップにおいて本発明による第1のシリンダ、特に版胴を準備する。次のステップにおいて第1のシリンダを気体供給部に接続し、加圧状態にある気体を供給する。気体は、第1のシリンダの周壁面の多孔質で気体透過性の部分から流出し、エアクッションを形成する。このエアクッションは、続いて第1のシリンダ上に本発明による第2のシリンダを被せ嵌めることを可能にする。第2のシリンダは、第1のシリンダ上に位置決めされ、このとき好適には、第1のシリンダの多孔質領域と第2のシリンダの多孔質領域とがオーバラップさせられる。位置決め後に気体供給部が分離される。気体供給部の分離によりエアクッションが消失すると、第2のシリンダは、第1のシリンダ上にきつく配置された状態になる。
任意には、このようにして得られたユニットに、別のシリンダまたは中空型が同様に被せ嵌められてもよい。
従来技術による、版胴へのアダプタスリーブの被せ嵌めを示す図である。 従来技術による、ブリッジシステムを備えたアダプタスリーブの横断面図である。 従来技術による、エアロシステムを備えたアダプタスリーブの横断面図である。 本発明によるアダプタスリーブの第1の実施例を示す図である。 本発明によるアダプタスリーブの第2の実施例を示す図である。 本発明による、エアロシステムを備えたアダプタスリーブの断面図である 本発明による、ブリッジシステムを備えたアダプタスリーブの断面図である。 本発明による版胴の1つの実施例を示す図である。 本発明による版胴と、本発明によるアダプタスリーブとを備えたユニットを示す図である。 本発明によるアダプタスリーブの別の実施例を示す断面図である。 アダプタスリーブの表面を示す図である。
図1には、従来技術による、版胴100’に対するアダプタスリーブ10’の被せ嵌めが示されている。版胴100’は、ロール体101と圧縮空気接続部36とを有しており、圧縮空気接続部36を介して版胴に圧縮空気が供給される。版胴100’の内部の空気通路(図1では見えない)を介して、圧縮空気はロール体101の周壁面48に開口する複数の空気孔102’に到達する。空気孔102’から流出する圧縮空気は、エアクッションを形成する。
アダプタスリーブ10’は、被せ嵌め方向104で版胴100’に被せ嵌められ、この場合、エアクッションの作用に基づきアダプタスリーブ10’の内径が拡張され、これにより、アダプタスリーブ10’の被せ嵌めが可能になる。圧縮空気の供給が終了すると、アダプタスリーブ10’は版胴100’にきつく被せ嵌められた状態になる。
図2には、従来技術による、ブリッジシステムを備えたアダプタスリーブ10’の横断面が示されている。アダプタスリーブ10’は、管状もしくは中空円筒の形状に形成されたスリーブ体11を有している。図2に示す図面では、アダプタスリーブ10’の壁の一部だけが見えているに過ぎない。スリーブ体11は内側から外側に向かう順序で、ベーススリーブ12、発泡材層20およびカバー層22を有している。
カバー層22の表面には2つの空気孔46’が認められ、これらの空気孔46’はそれぞれ、半径方向溝42として形成された空気通路38’を介して空気供給部50’に接続されている。空気供給部50’は、開口としてアダプタスリーブ10’の内面に形成されている。この場合、空気供給部50’は、アダプタスリーブ10’が版胴100’に被せ嵌められた場合に、版胴100’の空気孔102に接続しているように形成されかつ配置されている。
図3には、従来技術による、エアロシステムを備えたアダプタスリーブ10’の横断面が示されている。図3に示す図面では、アダプタスリーブ10’の壁の一部だけが見えているに過ぎない。アダプタスリーブ10’は、管状もしくは中空円筒の形状に形成されたスリーブ体11を有している。スリーブ体11は内側から外側に向かう順序で、ベーススリーブ12、発泡材層20およびカバー層22を有している。
カバー層22の表面には2つの空気孔46’が認められ、これらの空気孔46’はそれぞれ、半径方向溝42として形成された空気通路38’を介して、軸方向溝42として形成された別の空気通路38’に接続されている。軸方向溝42自体は、圧縮空気接続部36に接続されており、圧縮空気接続部36を介してアダプタスリーブ10’に圧縮空気を供給することができるようになっている。
本発明の実施例の以下の説明では、同じまたは類似の部材には同じ符号を付してあり、この場合、個別のケースにおけるこれらの部材の反復説明は省かれる。各図面は、本発明の主題を概略的に示すものであるに過ぎない。
図4には、本発明によるアダプタスリーブ10の第1の実施例が示されている。アダプタスリーブ10は、スリーブ体11を有している。スリーブ体11の周壁表面48は第1の部分と第2の部分とに分かれており、この場合、周壁面48の第1の部分は多孔質かつ気体透過性もしくは空気透過性に形成されており、かつ図4に示す実施例では2つの多孔質領域28に分かれている。周壁面48の第2の部分は気体非透過性もしくは空気非透過性に形成されており、かつ図4では気体非透過領域30として示されている。
周壁面48の多孔質領域28は多孔質材料32から形成され、多孔質材料32は、接着剤34を用いてスリーブ体11内に挿入されている。多孔質領域28は、図4に示す実施例ではスリーブ体11の周方向に見て環状のリングとして形成されている。多孔質領域28のうちの一方は、スリーブ体11の一方の端面に隣接しており、この場合、多孔質材料32の、前記端面を向いた側は、接着剤34により被覆されている。
図5には、本発明によるアダプタスリーブ10の第2の実施例が示されている。既に図4に関して説明したように、アダプタスリーブ10は、第1の部分が多孔質かつ気体透過性に形成されたスリーブ体11を有している。第1の部分は、やはり2つの多孔質領域28に分かれており、この場合、多孔質領域28は中断されたリングの形態で形成されており、2つの多孔質領域28はそれぞれ、複数の部分領域29を有している。周壁表面48の第2の部分は気体非透過性に形成されており、かつ図5では気体非透過領域30として示されている。
周壁表面48の多孔質領域28もしくは部分領域29は多孔質材料32により形成され、多孔質材料32は、接着剤34を用いてスリーブ体11内に挿入されている。多孔質領域28のうちの一方は、その部分領域29でもってやはりスリーブ体11の一方の端面に隣接しており、この場合、各部分領域29の多孔質材料32の、前記端面を向いた側は、それぞれ接着剤34により被覆されている。
図6には、エアロシステムを備えた本発明によるアダプタスリーブ10の断面が示されている。図6に示す図面では、アダプタスリーブ10の壁の一部だけが見えているに過ぎない。
アダプタスリーブ10は、やはりスリーブ体11を有している。スリーブ体11は、その構造において実質的に従来技術によるアダプタスリーブ10’に相当する。よって、本発明によるアダプタスリーブ10の製造に際してはまず、従来技術によるアダプタスリーブの製造時と同じステップが実施される。最初に、拡張可能なベーススリーブ12が製造される。ベーススリーブ12は、好適にはガラス繊維強化プラスチック(GFK)から成るベーススリーブとして形成されておりかつ好適には内側から外側に向かう順序で、GFK層14、拡張可能な発泡層16および別のGFK層18を有している。その上には、層厚さを形成するための発泡材層20が被着される。発泡材層20は、好適にはポリウレタン(PUR)フォームから成る。次いで気体供給部が、気体供給用の通路38もしくは溝40,42の形態で、発泡材層20にフライス切削加工もしくは穿孔される。このとき、圧縮空気接続部36に接続される、少なくとも1つの軸方向溝40が形成される。付加的に、複数の半径方向溝42が形成され、半径方向溝42は、軸方向溝40を多孔質領域28に接続する。通路38もしくは溝40,42は、数ミリメートル、好適には2mm〜6mmの範囲の幅を有している。
軸方向溝40および半径方向溝42を発泡材層20にフライス切削加工した後で、カバー層22が被着される。カバー層22は、好適には遮蔽層24と発泡材カバー層26とを含んでいる。発泡材カバー層26は、好適にはポリウレタンフォームから成る。次いでスリーブ体11の一方の端面に凹部がフライス切削加工されてから、凹部内に多孔質材料32が、例えばリングの形態または複数の部分リングの形態で接着される。凹部の深さは、好適には多孔質材料32の壁厚さよりも0.1mm〜0.2mmだけ小さくなっており、これにより多孔質材料32は、アダプタスリーブ10のその他の表面よりも僅かに高くなっている。多孔質材料32として、例えば多孔質のアルミニウムから成るリングが使用されると、このリングは2成分エポキシ樹脂により、両側において気密に接着され得る。この場合、多孔質材料32から成るリングは、好適には半径方向溝42の幅にわたって中心に配置される。
本発明によるアダプタスリーブ10は任意に、さらに追加的な複数の軸方向孔44を有していてもよい。この軸方向孔44は、半径方向溝42および軸方向溝40よりも小さな直径を有している。好適な直径は1mm〜2mmである。半径方向孔44は、半径方向溝42のところで終わっており、これにより、極度に高い圧力が加えられた場合には、気体、例えば圧縮空気が軸方向孔44を介してアダプタスリーブ10の端面に向かって漏出することができるようになっている。ただし通常は、多孔質材料32の気体透過性は十分に高く、気体は多孔質材料32を介して案内されるので、本発明によるアダプタスリーブ10の損傷が生じる恐れは一切ない。
多孔質材料32の挿入後に、アダプタスリーブ10はCNC機械において最終寸法に旋削もしくは研削される。挿入用に接着剤、例えば2成分エポキシ樹脂が使用される場合には、接着剤の硬化後に機械的な後加工が行われる。多孔質材料として多孔質のアルミニウムが使用されると、多孔質材料は問題なく、すなわち多孔性を損なうこと無しに研削または切削式に加工され得る。
最後にアダプタスリーブ10の両端に、通常は金属リングが設けられる。これらの金属リングは、印刷機における取付け・ロック補助手段として用いられ、さらにアダプタスリーブ10の端面保護用に用いられる。ただしこれらの端部リングは、アダプタスリーブ10の機能形式にとって重要ではないので、図示はしていない。
意外にも、本発明によるアダプタスリーブへの印刷スリーブの被せ嵌めは、従来技術のアダプタスリーブにおけるよりも簡単かつ確実に機能する、ということが判った。被せ嵌めに際しては、大幅に少ない量の空気が必要とされる。一様に多孔質の表面に基づき、圧縮空気供給部の接続後に直ちに印加され、印刷スリーブの着脱の改善を可能にする、一様なエアクッションが生じることになる。周辺環境における騒音発生が大幅に減少させられている。従来技術によるアダプタに印刷スリーブを被せ嵌める際には80dBを上回る騒音レベルが測定されるのに対し、本発明によるアダプタに被せ嵌める際には、50dB〜65dBの騒音レベルしか測定されず、これは印刷室内の通常の暗騒音に相当する。
図7には、本発明によるアダプタスリーブ10がブリッジシステムによっても形成され得る様子が示されている。ここでは、圧縮空気の供給は、ベーススリーブと発泡層20とを貫通し、半径方向溝42内で終わる孔の形態の気体入口50を介して行われる。十分な圧縮空気量を供給することができるようにするために、スリーブの直径に応じて複数の気体入口50が、好適には4つの気体入口50が配置されており、これらの気体入口50はそれぞれ、アダプタスリーブ10の内面に90°の角度で配置される。気体入口50の孔は、数ミリメートルの直径を有している。この直径は、好適には半径方向溝42の直径に相当する。できるだけ単純な構成を可能にするために、孔は半径方向溝42の下方中心に取り付けられる。もちろん、アダプタスリーブ10の長さにわたり、図6に示したように軸方向溝40内で終わりかつ圧縮空気を多孔質材料32へ導く複数の気体入口50が取り付けられてもよい。
図8に示す版胴100は、ロール体101と、両側に各1つのピン106とを有している。ロール体101は、好適には鋼から製造されていて、円筒形を有している。図1に関して説明した、従来技術による版胴100’と同様に、版胴100も気体接続部36を有しており、気体接続部36を介して版胴100に気体、例えば圧縮空気を供給することができるようになっている。
版胴100の周壁面48は、一方の端面に隣接した多孔質領域28を有しており、多孔質領域28は複数の部分領域29に分かれている。各部分領域29において、ロール体101の表面は多孔質材料32により形成されており、多孔質材料32は、ロール体101内に挿入されかつロール体101と接着剤34により結合されている。周壁面48の残りの部分は気体非透過性に形成されており、符号30で示されている。
図9には、アダプタスリーブ10が被せ嵌められた版胴100が断面図で示されている。版胴100は、管108を含み、各側に、版胴100を支持するピン106を有している。管108は、2mm〜数センチメートルの厚さのカーボン管として形成されている。択一的に、管108は、特殊鋼または被覆された特殊鋼から製造されている。ピン106は、この実施例ではアルミニウムから製造されている。管108とピン106とは、共に版胴100のロール体101を形成している。
一方のピン106は、版胴100に気体を供給することができる気体接続部36を有している。版胴100の周壁面48には、多孔質材料32を挿入することにより、複数の多孔質領域が形成されている。軸方向溝40と、半径方向溝42とがそれぞれ、多孔質材料32を気体接続部36に接続している。
アダプタスリーブ10は、図7に関して既に説明したブリッジシステムに基づき形成されている。この場合、アダプタスリーブ10の各気体入口50は、これらの気体入口50がそれぞれ、版胴100の周壁面48における多孔質材料32に隣接するように配置されている。このようにして、圧縮空気を版胴100の多孔質領域を介してアダプタスリーブ10に送ることができるようになっている。
図10には、本発明によるアダプタスリーブ10の別の実施例の断面が示されている。図6に関して説明した実施形態と同様に、このアダプタスリーブ10もエアロシステムを備えて形成されている。図10に示す図面では、アダプタスリーブ10の壁の一部だけが見えているに過ぎない。
アダプタスリーブ10は、図6に示した実施形態に関して説明したように、スリーブ体11を有している。アダプタスリーブ10の一方の端部には多孔質領域28が、周方向に延在するリングの形態で形成されている。アダプタスリーブ10の残りの周壁面は、気体非透過領域30として形成されている。多孔質領域28は、孔密度の高い材料33により形成され、材料33は、アダプタスリーブ10に設けられた凹部内に挿入されている。孔密度の高い材料33は、500mmの面積につき少なくとも1つの開口60を有している。図10に示す例では、開口60は円筒状の開口として、その他では気体非透過性の材料内に形成されている。
スリーブ体11内には気体供給部が、複数の通路38もしくは溝40,42の形態で形成されている。軸方向溝40は、圧縮空気接続部36に接続されている。半径方向溝42は、軸方向溝40に接続されておりかつ多孔質領域28の下に形成された溝62に圧縮空気を供給する。孔密度の高い材料33として形成された多孔質領域28の開口60は、溝62に開口しており、これにより圧縮空気は、圧縮空気接続部36から出発して通路もしくは溝40,42,62を介して開口60に到達することになる。
多孔質領域28が孔密度の高い材料33により形成される、図10に示した構成は、ブリッジシステムに基づくアダプタスリーブまたは版胴と組み合わされてもよい。
図11には、図10に関して説明したアダプタスリーブの表面もしくは周壁面を示す図が示されている。表面の第1の領域は、多孔質領域28として形成されている。表面の第2の領域は、気体非透過領域30として形成されている。多孔質領域28は、孔密度の高い材料33をアダプタスリーブ10内に挿入することにより形成されており、この場合、孔密度の高い材料33は、500mmの面積につき少なくとも1つの開口を有している。図11に示すアダプタスリーブ10の表面部分では、多孔質領域28内に6つの開口60が見えている。
図11に示す実施例では、多孔質領域28は、周方向に延在するリングとして形成されており、この場合、各開口60は、アダプタスリーブ10の周方向に見て互いにずらされて配置された2つの列の形態で配置されている。

比較例1
外径が130.623mmで長さが1.3mの鋼胴に、1.2mの長さのRotec Airo Adapter (Flint Groupから入手可能)型のスリーブを、圧縮空気を用いて被せ嵌める。このアダプタスリーブは130.623mmの内径を有しており、つまりこの内径は、鋼胴の外径に正確に対応している。アダプタスリーブの外径は、191.102mmである。よってアダプタスリーブの壁厚さは、30.239mmである。アダプタスリーブは、一方の端面に圧縮空気接続部を有しており、かつ一方の端部および真ん中に取り付けられた各4つの半径方向の空気孔を有していて、これらの空気孔を介して圧縮空気が流出する。次いで、圧縮空気(6bar)をスリーブに供給する。30mmの壁厚さと、アダプタスリーブの外径に正確に対応する内径とを有する、Rotec Bluelight型の印刷スリーブを、空気孔の位置する側からアダプタスリーブに被せ嵌める。流出する圧縮空気による騒音発生を、試験台から2mの距離において測定する。次いで圧縮空気を停止し、アダプタスリーブ上に固定された印刷スリーブのきつさを検査する。次いで、圧縮空気を再び流出させ、印刷スリーブを取り外す。この過程を5回繰り返し、着/脱特性を質的に評価する:
評価1:優秀、スムーズなプロセスでの容易な被せ嵌め、圧縮空気無しでのアダプタスリーブのきつい着座、圧縮空気接続時の容易な取外し
評価2:優、比較的高い力消費量、ただしその他の点では確実な着/脱および確実な固定
評価3:良、比較的高い力消費量、着/脱時に時折生じる停滞、確実な固定
評価4:不良、高い力消費量、スムーズなプロセスでの着/脱は不可能および/または不十分な固定
試験結果:
被せ嵌め特性:評価2
騒音レベル:80.1dB
比較例2
試験を繰り返すが、Rotec エアロアダプタスリーブの代わりに同じ寸法を有するRotec ブリッジアダプタスリーブを使用した点が相違している。圧縮空気(6bar)を鋼胴に印加し、アダプタスリーブを被せ嵌め、次いでアダプタスリーブへの印刷スリーブの着/脱特性を評価し、かつ比較例1と同様に騒音レベルを測定する。
試験結果:
被せ嵌め特性:評価2〜3
騒音レベル:82.3dB
圧縮空気流量:500l/分
例1
図4および図6に示したような本発明によるアダプタスリーブ10を、比較例1の場合と同じ内径および外径を備えて製造する。3mmの厚さに拡張可能なベーススリーブ12に、20mmの厚さの発泡材層20を被着する。次いで、一方の端面から20mmの距離に半径方向溝42(幅6mm、深さ12mm)をフライス切削加工し、かつ追加的に通路38としての軸方向溝40(幅6mm、深さ12mm)を発泡材層20にフライス切削加工する。他方の端面には追加的に4つの軸方向孔44(直径2mm、それぞれ90度の間隔で配置)が設けられ、これらの軸方向孔44自体は半径方向溝42にまで達しており、圧縮空気補償に用いられる。
次いで発泡材層20に、2mmの厚さのGFK遮蔽層24と、6mmの厚さの発泡材カバー層26とを被着する。その後、アダプタスリーブの一方の端面を12cmの幅にわたり最大深さ9.8mmまで旋削する。生じた凹部内に、32%の多孔率および22μmの孔径を有する多孔質材料32として、多孔質のアルミニウムから成るリングを貼り付ける。このリングは、10cmの幅および10mmの壁厚さを有している。この場合、リングは半径方向溝42(幅6mm)の中心に配置される。エポキシ樹脂接着剤(3M社、Scotch-Weld 7271型)を使用して、リングをアダプタスリーブ10に気密に接着する。次いでアダプタスリーブ10の前記端面も、エポキシ樹脂により接着されるもしくはエポキシ樹脂が塗布される。接着剤34の硬化後に、リングはアダプタスリーブ10にきつく結合されていることになる。リングは、アダプタスリーブ10の表面を約0.2mmだけ越えて突出している。
最終加工のために、アダプタスリーブ10を191.102mmの正確な外径に研削し、気体接続部36を軸方向溝40に取り付ける。意外にも、多孔質のアルミニウム材料は金属のアルミニウムと同様に、多孔率または気体透過性を損なうこと無く切削式にまたは研削により加工することができる。
本発明によるアダプタスリーブ10を鋼胴に被せ嵌める。印刷スリーブを被せ嵌める際の取付け特性および騒音レベルを調べる。
試験結果:
被せ嵌め特性:評価1
騒音レベル:57.1dB
圧縮空気流量:80l/分
例2
本発明によるアダプタスリーブ10を試験1の場合と同様に製造する。ただし多孔質のアルミニウムから成る完全なリングの代わりに、同じ幅と壁厚さとを有する4つの部分リングを、半径方向溝42を介して凹部に貼り付ける。本発明によるこの変化態様は、凹部が両側で発泡材材料20により画定されており、部分リングをより簡単に貼り付けることができるようになっている、という利点を有している。
試験結果:
被せ嵌め特性:評価1〜2
騒音レベル:62.3dB
圧縮空気流量:100l/分
各試験は、印刷スリーブを本発明によるアダプタスリーブ10に、従来技術のアダプタスリーブに被せ嵌める場合よりも簡単かつ確実に、騒音負荷を大幅に低下させて被せ嵌めることができる、ということをはっきりと証明している。
例3
版胴100に、図9に関して説明したのと同様に、多孔質材料を装備する。胴は、8mmの厚さおよび187.187mmの外径を有するカーボン製の管108から成り、管108は、端面側にそれぞれアルミニウムピン106を有している。1/8インチの気体接続部が、胴の内部の軸方向溝および半径方向溝にわたって延在しており、アルミニウムピン106内に2成分エポキシ接着剤により貼り付けられた多孔質材料の構造において終わっている。多孔質材料として、例3の版胴100用には20%の多孔率および26μmの孔径を有する多孔質の鋼を用いる。
試験結果:
被せ嵌め特性:評価1〜2
例4
図9に関して説明した版胴100に、やはり図9に示したように、本発明によるアダプタスリーブ10を例1で説明した場合と同様に被着する。
試験結果:
被せ嵌め特性:評価1〜2
例5
アダプタスリーブを、図10および図11に関して説明したように製造する。アダプタスリーブの外径は、175.187mmである。多孔質領域は、周方向に延在する、幅23mmのリングとして形成されている。多孔質領域は、開口密度の高い材料の形態で形成されており、この場合、周方向に延在するリングは、それぞれ1mmの直径を有する合計72の開口を有している。72の開口は、互いにずらされた2つの列の形態で配置されており、つまり1列当たり36の開口が配置されている。第1の列の、アダプタスリーブの縁部までの距離は12.5mmであり、第2の列の、アダプタスリーブの縁部までの距離は17.5mmであり、したがって各列間の距離は5mmである。
1列当たりの開口が36の場合、1つの列の各2つの開口は、互いに10°の間隔を有している。つまり175.187mmの範囲に関連して、1つの列の2つの開口間の間隔は、約4.87mmである。2つの列の孔は、アダプタスリーブの周に関連して、それぞれ5°だけ互いにずらされている。
本発明によるアダプタスリーブを、鋼胴に被せ嵌める。印刷スリーブの被せ嵌めに際する取付け特性および騒音レベルを調べる。
試験結果:
被せ嵌め特性:評価2
騒音レベル:65dB
圧縮空気流量:100l/分
10 アダプタスリーブ
10’ 従来技術によるアダプタスリーブ
11 スリーブ体
12 ベーススリーブ
14 GFK層
16 拡張可能な発泡材層
18 別のGFK層
20 発泡材層
22 カバー層
24 遮蔽層
26 発泡材カバー層
28 多孔質領域
29 部分領域
30 気体非透過領域
32 多孔質材料
33 開口密度の高い材料
34 接着剤
36 気体接続部
38 通路
38’ 空気通路
40 軸方向溝
42 半径方向溝
44 軸方向孔
46’ 従来技術による空気孔
48 周壁表面
50 気体入口
50’ 空気供給部
60 開口
62 溝
100 版胴
100’ 従来技術による版胴
101 ロール体
102 空気孔
104 被せ嵌め方向
106 ピン
108 管

Claims (17)

  1. 円筒体(11,101)を有するシリンダ(10,100)において、
    前記円筒体(11,101)の周壁面(48)の第1の部分は多孔質かつ気体透過性に形成されており、前記円筒体(11,101)の前記周壁面(48)の第2の部分は気体非透過性に形成されており、前記周壁面(48)の前記多孔質で気体透過性の第1の部分は、少なくとも1つの気体供給部に接続されており、前記第1の部分は、前記周壁面(48)の少なくとも0.1%でありかつ最大50%であり、
    前記周壁面(48)の前記多孔質で気体透過性の第1の部分は、少なくとも1つの多孔質領域(28)に分かれており、1つの多孔質領域(28)が、周方向に延在するリングとして形成されているか、または1つの多孔質領域(28)が、周方向に延在する中断されたリングの形態で形成されかつ配置された複数の部分領域を有していることを特徴とする、シリンダ(10,100)。
  2. 少なくとも1つの多孔質領域(28)は、前記円筒体(11,101)の少なくとも一方の端部に隣接している、請求項1記載のシリンダ(10,100)。
  3. 前記円筒体(11,101)の前記周壁面(48)の前記多孔質で気体透過性の部分は、多孔質材料(32)から形成されており、該多孔質材料(32)は、多孔質のプラスチック、多孔質の繊維強化プラスチック、多孔質の金属、多孔質の合金、多孔質のガラスセラミックおよび多孔質のセラミックおよび前記各材料のうちの少なくとも2つの組合せから成る群から選択されている、請求項1または2記載のシリンダ(10,100)。
  4. 前記多孔質材料(32)は、多孔質のアルミニウムまたは多孔質の特殊鋼である、請求項3記載のシリンダ(10,100)。
  5. 前記多孔質材料(32)の孔は、1体積%〜50体積%の範囲内の比率を有している、請求項3または4記載のシリンダ(10,100)。
  6. 前記多孔質材料(32)の孔径は、1μm〜500μmの範囲内である、請求項3から5までのいずれか1項記載のシリンダ(10,100)。
  7. 当該シリンダ(10)は、スリーブ体(11)を有するアダプタスリーブ(10)として形成されており、前記スリーブ体(11)は内側から外側に向かって見て、拡張可能なベーススリーブ(12)、発泡材層(20)およびカバー層(22)を有しており、前記スリーブ体(11)の前記周壁面(48)の第1の部分は、多孔質かつ気体透過性に形成されており、前記スリーブ体(11)の前記周壁面(48)の第2の部分は気体非透過性に形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のシリンダ(10)。
  8. 前記多孔質材料(32)は、前記発泡材層(20)に挿入されている、請求項7記載のシリンダ(10)。
  9. 前記アダプタスリーブ(10)の一方の端面に、前記気体供給部に接続された気体接続部(36)が配置されている、請求項7または8記載のシリンダ(10)。
  10. 前記スリーブ体(11)の内面に、前記気体供給部に接続された少なくとも1つの気体入口(50)が配置されている、請求項7または8記載のシリンダ(10)。
  11. 当該シリンダ(100)は、ロール体(101)を有する版胴(100)として形成されており、前記ロール体(101)の前記周壁面(48)の第1の部分は多孔質かつ気体透過性に形成されており、前記ロール体(101)の前記周壁面(48)の第2の部分は気体非透過性に形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のシリンダ(100)。
  12. 前記シリンダ(100)上に、少なくとも1つの円筒形の中空型が配置されていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載のシリンダ(10,100)を含むユニット。
  13. 前記シリンダ(10,100)上に、請求項1から11までのいずれか1項記載の少なくとも1つの別のシリンダ(10)が配置されていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載のシリンダ(10,100)を含むユニット。
  14. 前記シリンダ(10,100)および前記少なくとも1つの別のシリンダ(10)の前記周壁面(48)の前記多孔質で気体透過性の第1の部分は、それぞれ少なくとも部分的にオーバラップしている、請求項13記載のユニット。
  15. 前記シリンダ(100)は請求項11記載の版胴であり、前記シリンダ(10)は請求項9または10記載のアダプタスリーブである、請求項13または14記載のユニット。
  16. 請求項12記載のユニットを製造する方法であって、
    a.請求項1から11までのいずれか1項記載のシリンダ(10,100)を準備するステップ、
    b.該シリンダ(10,100)を気体供給部に接続するステップ、
    c.前記シリンダ(10,100)に気体を供給するステップ、
    d.前記シリンダ(10,100)に円筒形の中空型を被着するステップ、
    e.前記シリンダ(10,100)上に前記中空型を位置決めするステップ、
    f.前記気体供給部を分離するステップ
    を有する、方法。
  17. 請求項13から15までのいずれか1項記載のユニットを製造する方法であって、
    a.請求項1から6までのいずれか1項または請求項11記載の第1のシリンダ(10,100)を準備するステップ、
    b.該シリンダ(10,100)を気体供給部に接続するステップ、
    c.前記シリンダ(10,100)に気体を供給するステップ、
    d.前記第1のシリンダ(10,100)に、請求項7から10に記載の第2のシリンダ(10)を被せ嵌めるステップ、
    e.前記第1のシリンダ(10,100)上に前記第2のシリンダ(10)を位置決めするステップ、
    f.前記気体供給部を分離するステップ、
    g.少なくとも1つの別のシリンダ(10,100)または中空型を任意に被着するステップ
    を有する、方法。
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